【小説】リア消だったら誰に告ってた 第2章【ハーン】
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「須藤さん、好きだ」
放課後の教室に、須藤さんと1人の男子が居る。どうやら、告白の現場に立ち会ってしまったらしい。
須藤さんは眉毛を寄せてちょっと困ったような表情をしている。
照れているのか夕日に照らされたからなのか分からないが、赤くなっている。
相手が誰なのかは、自分の場所からはあまり見覚えの無い後姿しか見えない。
声も、聞き覚えが有るような無いような・・・やっぱり誰だか特定できない。
ちょっと残念ではあったけど、そんな事よりも須藤さんが何て応えるかが問題だ。
どんな結果でも、教室では数日の間はニュースになる。
「ごめんなさい」
ホッとしたような、残念なような気持ちで様子を伺う。
「分かった。ごめんね」
と震えた声で言って、告白した男子がこっちを振り返ろうとした。
・・・ここに居たら見つかる!