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名無し募集中。。。:
「えっ、ちょちょっと・・・」 振り向いたけど、そこに石村はいなかった。
ポカーンと俺がしてるとドアの向こうから
「じゃ、あとは頑張ってね〜」 と石村の声に対して
「舞波〜あとよろしくね♪」 と、倉庫室の中から声が聞こえた。
石村が走って離れていく足音を聞きながら俺が声のした方を向く。窓から漏れる光で真っ暗ながらも倉庫内は確認できた。
そして、跳び箱の上に座ってる小さいシルエットに気付き、それが誰か確認・・・・
俺はため息を1つ付いて、そのシルエットに向かって言った。
「ど〜ゆ〜事か説明しろよ! 桃子!」
「さて、ど〜ゆ〜事でしょう?」 桃子はいつもの小悪魔的な可愛い笑みを浮かべながら言った。
「あのな〜・・・次は体育の授業なんだけど」 俺は桃子に近づいて言う。
「そうだね。外で確か男子はサッカー、女子はドッヂボールだったかな?」
そう言いながら『ピョン』と跳び箱から降りると今度はマットに座った。 桃子は笑ったままだった。
「・・・石村は中でマット使うって言ってたけど・・・」 俺はちょっと桃子を睨みながら言う。
「あ〜、あれは桃子が考えた嘘でした〜♪ まぁまぁ、怖い顔せず隣に座りなって」 そう言って、マットをポンポン叩いてる。
キーンコーンカーンコーン ベルが鳴ってる。
「ってか〜授業戻らないと。先生や皆が俺達が居なくなったら探すだろ」 俺は桃子の手を取って立たせようとした。
「あ〜、桃子と君は体調不良で保健室って事になってるから大丈夫!」
「・・・何言ってるんだよ」 焦る俺。
「舞波がちゃんと先生に報告してるからご安心を〜♪」
・・・ヤバイ。桃子のペースだ