「じつはおいらも、オトコのオナニー、こんなにじっくり観察するの、はじめて」
「だよねー」
「うーん、美貴もこのまえ彼にオナニーさせたけど、ほとんど放置してたし」
「放置プレイかよ、きゃはは。って○○!皮使ってオナニーしてるっ」
「あーあ、だめじゃん」
いちいちオナニーの仕方まで指図しないで欲しい。
「絵里ちゃんが、これが普通のオナニーだと思ったらどうすんのよ、○○!」
竿を往復する俺の手をみつめていた絵里ちゃんが、不思議そうに言った。
「あの…皮を使ってオ…ナニーしたら、だめなんですかぁ?」
すかさず姉ちゃんと藤本さんが言う。
「だって皮、伸びるじゃん」
「○○クン、皮オナするから仮性なんだよ。今日から皮オナ禁止っ」
石川さんが口を挟む。
「美貴、禁止ってちょっとカワイソウじゃない?」
「なに言ってるの梨華ちゃん。キビシク行かなきゃ、将来困るんだから」
「そうね、おいらもミキティに賛成。ズルムケのカリ高じゃないと彼女できないぞー」
余計なお世話だよ。女の子は、おまえらみたいなヤリマンばっかりじゃないんだよ。
「ほらっ、左手でしっかり皮剥いて抑えて、右手でしごく!」
「美貴、ちょっと怖いよー」
石川さんの言うとおりだ。でも藤本さんは耳を貸さない。
「根元から血を先っぽに集めてカリを膨らませて、もっとゴシゴシいくっ」
「美貴ちゃん、スパルタ教育だぁ、きゃはは」
「いいチンコを探すのも大事だけど、いいチンコに育てるのも良いわよ」
「育てるって、美貴らしいね。むしろ調教?」
石川さんがそういうと、すこしの静寂が部屋をつつんだ。シコシコと竿を扱く
音だけが響く。静寂を破ったのは、絵里ちゃんの質問だった。
「あ、あの、なんで血を先に集めて、ゴシゴシしなきゃいけないんですか?」
「あのね、絵里。オナニーのたびにカリを膨らませるとね、カリ高になるの。
ゴシゴシすると刺激に強くなって、早漏も治るしね。ほらもっとシゴく!」
「そ、そうろう?」
「エッチのときに、すぐに射精しちゃうこと。」
「だめなんですかー?」
「きゃははっ、絵里ちゃんにも今度“教育”しなきゃね、美貴?」
「絵里に一回、早漏野郎の物足りなさ、味合わせなきゃ」
「そのまえに、上手なエッチ、体験させなきゃ」
「そりゃそうだ、梨華ちゃん。って、こらっ、眼離したらまた緩んでるっ」
そんなにガミガミいわれたらなかなかイけないよ・・・
「ね、どーぉ?もうそろそろ?息、がまんしないでいいのよ」
石川さんが四つんばいになって、やや下方から俺の顔を覗き込んでくる。
石川さんは優しいなぁ。
「お、俺、まだまだみたい」
こんなに何人もの女の子に覗かれて、しかもあれやこれや指図されるんだもの。
「うーん、○○クンくらいの男の子だったら、こんなにシコシコしたら
もう我慢できないと思うんだけど。オカズがないと辛いかなぁ?」
そういう問題じゃなくって。
「じゃぁ、梨華がオカズになってあげる」
えっ!?
「きゃはっ、梨華ちゃん、大サービスじゃん」
「でも○○クンのに触っちゃだめよ。絵里の教育にならないから」
藤本さんはいつも厳しい。
「ううん、見せるだけ。中学生だったらこれで十分だと思うの」
そう言うと、石川さんはえんじ色の細紐リボンを解き、制服ブラウスのボタンを上から
外し始めた。薄桃色のブラジャーが見えてきた。
「梨華の、小さい胸だけど…」
いや、十分に大きいです。しかも両腕で寄せてるし!
「ちょっと、『梨華の小さい胸』って、アテツケかよー」
もう藤本さんの荒い言葉も耳に入らない。俺は石川さんの豊かな胸、柔らかそうな谷間に、
眼が釘付けになっていた。
「触ってみる?○○クン」
おれは右手を亀頭からはずすと、目の前にある石川さんの胸に手を伸ばした。
亀頭には左手を添えて揉み続けていたけど。はじめての女の人の胸……正確にはお袋と
姉ちゃんの以外の胸……柔らけぇ……気持ちいい……。
おれは絵里ちゃんの存在も、姉ちゃんの冷たい視線もすっかり忘れて、
石川さんの胸を揉んだ。無意識だったけど、左手の動きも激しくなっていた。
「うふっ、息、荒くなってきたね」
石川さんのその声で少し我を取り戻した。俺は知らず知らずに絶頂に近づいていた。
あ、やばい、いきそう……うっ……急に来たぁ、ああぁ。
「い、石川さん、い、イきそう、うっ」
「えっ、揉み始めたばっかじゃん。」
「ちんちんヒクヒクしてるよ、きゃはは。梨華ちゃんの胸パワーすげぇ」
「っていうか、シャーレどこよ。ちゃんと採種しなきゃぁ」
「○○クン、ガマンねっ。梨華からのお願ぁい」
そんなネッタリ声でお願いされたら逆効果ぁぁぁ、あはっ…
「あ、シャーレありました」
「絵里早く構えてっ」
「ってえーっ、絵里がやるのー?」
「さっさとしなさい!左手で抑えて!」
藤本姉妹が騒いでるあいだに俺は限界を超えた。
ビュッ、ビュルッ、ビュルッ、びゅ、びゅ、ビュルッ、ドクドク、ビュッ……
俺は絶頂のひととき、目をつぶっていままで味わったことのない快感に浸っていた。
女の子のまえで射精するという恥ずかしさ、その恥ずかしさを吹き飛ばすくらいの射精快感。
ものすごい射精快感の原因が、石川さんの柔らかさであることは間違いなかった。
尿道を精液が摩擦しながら走るものすごい快感……。チンコの中を超速で精液が……超速?
ってことはその辺に撒き散らしたんじゃ!?
「い、いやあぁぁぁ!!」
俺が眼を開くか開かないか。絵里ちゃんの叫び声が響き渡った。
そこには、俺の精液にまみれた絵里ちゃんがいた。
シャーレを持った右手、右腕、制服の上下、首筋、そして口元。白濁液は点々と
降り掛かっていた。そのなかでもひときわ大きな半透明の白い塊が、
紺のリボンの上にべったりと付着し怪しげな光沢を放っていた。
精液は気だるそうに重力に従い、長い航跡を空中に残しながら
プリーツスカートの上に新たな水溜りを作った。
「ご、ごめんっ!」
俺は、あわてて精液を取りに来た絵里ちゃんの全身に、思いっきり射精しまったのだった。
射精の何たるか、射精の勢い、射精時のチンコの激しい動き。それを知らない絵里ちゃんに
精液を取れだなんて、無理な話だった。髪の毛に付かなかったのが幸いかもしれない。
「せ、せーえき。口に入っちゃったぁ……ぐすん」
絵里ちゃんは涙目になっていた。あっけにとられていた姉ちゃんたちがやっと口を開いた。
「絵里、大丈夫だって。服は姉ちゃんが洗ってあげるから。顔に付いたのは拭いて洗えば
大丈夫だから。泣かないの。」
「だって、口に入ったよ……」
「べつに大丈夫だから。ティッシュの上に吐き出しな」
「飲み込んじゃった……」
「えっ、あっ、大丈夫よ。ね、真里?梨華?」
「あ、うん。おいらだっていつも飲んでるし」
「大丈夫よ、絵里ちゃん。梨華だって、彼氏のは飲むよ」
え、絵里ちゃんが俺の精液を……飲んだ?ほんとごめん、絵里ちゃん……
「ちょっと絵里、動かないでね」
藤本さんが、ちょっと事務的な声で言った。右手にはシャーレを持っている。
「絵里の制服についた精液、集めるから」
「あ、そうだったよね。おいら、忘れてたよ」
藤本さんはシャーレの縁で手際よく精液をかき集める。左手で制服を抑えて、
右手でシャカシャカと精液を集めていく。
「あ゛、指に精子付いちったよ。舐めちゃえ。ペロッ」
「美貴まで○○の舐めるなよ、きゃはは」
「うーん、なかなか濃いじゃん。ね、絵里。舐めても飲んでも大丈夫なんだよ」
「う、うん。」
「はじめて舐める味、どうだった?きゃはは」
「うーんとね。あんまり分かんなかった」
「そりゃそうよね。ちょっとだったし、すぐ飲んじゃったんだもん。」
「じゃぁ、シャーレの、ずるっといく?」
「ぃやーです!」
さっき泣いたカラスがもう笑った。藤本さん、俺の精液わざわざ舐めてまで
絵里ちゃんを安心させたって、けっこう優しいところもあるのかも。
「じゃー、これ顕微鏡で見なきゃだね」
「でも先に絵里ちゃんの服……真里、なんか貸してあげられない?」
「ちょっと小さいかもしんないけど、探してみる」
「じゃ、絵里が着替えてるあいだに、準備して……そのあと観察会ってことで」
「この服どう?」
「いいんじゃない。真里、ありがと。ちょっと洗面所借りるね。
絵里の服、ざっと洗うから」
「おっけー。早くゆすいどかないと匂い染みるもんね。洗剤は洗濯機の上の棚」
「さんきゅ」
「あ、あの……」
「なに?絵里ちゃん?」
「矢口クンいるから……脱げないですぅ」
「おい○○、チンコ仕舞って自分の部屋行けよ。ってか、お茶用意しろ」
「えっ?」
人使い荒い姉貴だぜ、ほんと。
俺は尿道の中に残った精液を搾り出し、亀頭に付いた精液といっしょにティッシュで
拭き取った。パンツを穿き、ズボンをあげた。
「ちゃんと手、洗ってからお茶用意しろよ」
「美貴、ミルクティー、アイスね。無糖。」
「きゃはは、美貴ったら細かーい。おいらはミルクいらないから」
「わたしも。真里って徹底的にミルク嫌いよね」
「オトコのミルクは好きだぜぇ」
「じゃ、弟クンのでミルクティー!?」
「もう、美貴ったら、きゃはは。」
つきあってらんない。でも絵里ちゃんも話しに乗ってきてる……。
朱に交わればっていうけど、絵里ちゃんには赤くなって欲しくない。
そんなことを考えながら階段を降り、台所へと向かった。
絵里ちゃんの制服を持った藤本さんが後ろから階段を下りてくる音がした。
お茶を入れて戻ると、絵里ちゃんは姉ちゃんの服に着替えていた。
下はジャージのズボンで上は白いTシャツ。ジャージは少し小さいみたいで、
絵里ちゃんの足が不自然に裾から突き出していた。
藤本さんが制服の皺を伸ばして、ハンガーに掛けている。
すこし流動性を増した精液は、シャーレに乗って、
姉ちゃんの勉強机のうえに放置されていた。
「でさー、絵里ちゃん。感想はどうよ」
「感想って、さっきのですか?」
「そうそう、オトコのオナニーと射精を見た感想」
「梨華の初めてはねっ」
「だれもあんたのこと聞いてない!」
「ぶー」
「はいはい。岡村女子学園中学委員会書記、藤本絵里さんっ?
感想を述べてくださいっ」
「きゃー、きゃははっ。」
「え、えーと、あの……びっくりしたけど、勉強になって、
よかったです」
「だめだめ、もっと具体的に。やりなおし」
「えー?あ、あの、すごかった……」
「だから何が?」
「しゃ、しゃせい」
「もっとまとめて話しなよ。」
「えーと、だから、うーんとね。あんなに勢い良くせーえきが出てくるって
知らなかったし、あんなにドロッとしてるってわかんなかったし、
すごい勢いだったし、なんか匂いもね、なんか臭いって聞いてたけど、
臭いって言うより独特?。それから、射精するときぃ、すごいペニ…スが
震えてて、硬そうなのにぶるぶる震えてたし、ものすごい勢いで……」
「きゃはは、絵里ちゃん『すごい勢い』って何回言ってるのー、きゃはきゃ」
絵里ちゃんの顔が茹で蛸のように真っ赤になった。
「そりゃ、目の前だったもんね。びっくりするのも無理ないわよ」
石川さんがフォローする。が、それも構わず残りの二人がはやし立てる。
「でも、処女ではじめて見る射精がさぁ、こんなに至近距離?
だって30センチなかったじゃん。そんな子っているかぁ?」
「しかもブッカケだしぃ」
「絵里ちゃん、優等生のくせしてエロいぜぇ、きゃはは」
「うーん、でもエリートって変態っていうじゃん」
「じゃ、おいらたちエリートってかー?」
おいおい、必要条件と十分条件もわからないのかよ、姉ちゃん……
「でさ、絵里。もう射精はいいから。オナニーと勃起、どうだった?」
「え、えーと、矢口クン……気持ち良さそうでぇ……あの、石川さんが……
触ったらすっごく大きくなったじゃないですかぁ?」
「すっごく大きいってほどでもないけどな、きゃはは」
「普通に大きいくらい」
冷静に品定めするなよ。
「で、大きくなって、それもなんか、上向いてくるじゃないですか。
なんか、すごいなぁって。教科書の挿絵も上向いてるけど、なんか、
こう、立体的に迫ってくるっていうか、なんか、偉そうな感じ?」
「偉そうだって、きゃはは!」
「うはぁはは、腹痛ぇ」
「うふふ。でも梨華、よく分かるなぁ、それ」
「おかしいですか?」
「い、いあ、いいから続けてぇ、きゃはははぁはっは」
「あ、それでですね。なんかしゃ、せ、いするときとか、ガマンしてるときとか、
すっごく、突発的に気持ち良さそうで、
なんか女の子のひとりえっちと違うなぁって」
え、絵里ちゃん?
「きゃはは、同級生の前でひとりエッチカミングアウトするかよー」
「美貴が教えたんだけどね」
絵里ちゃんの顔は、電熱線みたいに真赤赤になって、うつむいている。
「あ、大丈夫。女の子、みんなひとりエッチくらいするわよ、ね」
また石川さんがフォローを入れる。
「エロ委員長ぉ」
「書記ですっ!」
「エロは否定しないんだ、きゃはは」
「はははっ、なんかマジ腹痛いんだけど。
じゃぁさ、もう、エロ総書記さん、総括を。」
「あの、あんなにすごくなっちゃって。エッチって、矢口クンのが絵里の中に
入ってきて、で、中であんなに、なっちゃうわけじゃないですか?
そしたら、すごいだろうなって。なんか怖いかも」
おいっ!
「きゃははぁ、美貴ぃ、あんたの妹、完全に壊れてるー」
「うはぁはっ、絵里、まじぃ?」
「絵里ちゃん、過激ね」
絵里ちゃんは自分の言ったことに気づいてない様子。
「わたし、また変なこと、言いましたっけ?」
「だってさー『矢口クンのが入ってきて』って、何だよー」
「お姉さんは、別に○○クンのに限らないでもいいと思うけどねー」
「あ、え、絵里、そんなこと……いや、ちーがーいーまーすってばぁーっ」
絵里ちゃんが恥ずかしさを吹き飛ばすように、
向う三軒両隣に響き渡るような大声で叫んだ。
「誰にだって言い間違いはあるわ。絵里ちゃん」
石川さんが三度フォローを入れるが、やはり三度、残りの二人が追い討ちをかける。
しかし、今度は矛先が俺のほうに向いた。
「よかったな、○○、どーてー喪失決定おめでとう。きゃはは!」
「絵里に下手くそなことしたら、美貴承知しないからね」
こういうときに、なんて言ったらいいんだろう。
絵里ちゃんを傷つけてもいけないし。そう考えながら発した俺のことばは、
たぶん、最悪の部類に入るものだろう。
「え、絵里ちゃん。えへへへ」