もしもミキティが幼なじみの隣の娘だったら 18冊目
珍しい終わり方ですね
この先はミキティの涙で推測しろということですか
続けてもらわないと困る
945 :
名無し募集中。。。:04/11/18 03:03:47
だめだこりゃ深夜保全。
>>936 >>934からの続き
家にいてもすることがないので、意味もなく服装を決めて家を出た。
たぶん今日は、ブラブラした挙句いつものゲーセンで時間つぶして終わり
なんだろうな。寂しい男だよ俺は。
駅に向かう途中、昨日美貴を抱きしめた公園に通りかかった。朝早いの
で、さすがにまだ若い奥さんやその子供たちが砂場で遊んでるということ
もない。
俺は、青いベンチに腰かけた。そーいや、学校帰りに美貴とこのベンチに
座って、夜中まで他愛もないこと語り合ったりしてたなぁ。もうあんな日は
戻ってこないんだよな。そうやって、俺は美貴が手を振っていたあの日を
思い出していた。
「美貴、好きだ」
誰もいないことをいいことに、ボソッとつぶやく。誰もいないはずなのに口
にするのも恥ずかしい。俺は深いため息をついた。
「あ〜、マジ会いてぇ・・・」
告んなきゃよかった。しかも、なんだあの微妙な告り方orz
「○○」
はは、ついに幻聴まで聞こえてきた。俺、このままおかしくなるんじゃないか?
「○○?」
・・・幻聴か?俺はドキッとして振り返った。
>>946 この青いベンチは背中合わせになっている。でも、まさか背中合わせに
美貴がベンチで寝っ転がってるなんて思ってもみなかった。
「学校行かないの?」
「いや、お前こそ」
美貴は、しっかり制服を着ていた。ってことは、家でてからずっとここに
いたってことか?つーか、寒くないのかよ。
「あたし、今日学校行く気分じゃないんだよね。すごく顔あわせづらい奴が
いてさ」
「へぇ・・・」
「なんかさ、好きな人に自分の気持ちバレるのが恥ずかしくってね・・・あたし、
ずっと好きだった奴いるんだけど、付き合いの長いそいつにさえ、意味わかん
ない嘘ついちゃったんだ」
「どんな嘘?」
「そいつに好きでもない人のこと好きって言ったの。今思えば気引かせたかった
んだよね。そしたら、抱きしめられた」
「マジか」
「うん、あたしびっくりして逃げちゃった。一晩中泣いたよ・・・」
「そっか・・・これからどうするの?」
「そいつはきっと学校帰りにこの道通ると思う。だから、制服のあいつの胸に
飛び込むんだ」
「美貴・・・」
「あたし、ずっとここで待ってるから。あんたが制服でこの道を通るまで」
完
>>946 >>947 続き書いてみたんですが、どうでしょう。
なんかわけのわからん内容になってしまった・・・汗
949 :
名無し募集中。。。:04/11/18 07:42:49
短いけど内容はいいと思う 乙でした
(・∀・)イイヨイイヨー
曲がりくねった道を切り取る空の色 あの時君が見てた夕暮れに似てる
風のない十字路できのうが流れ出す たくさんの「はじめて」と交差してた終わり
君が選ばなかった毎日を今も過ごしている
風が吹いたら 別なあしたを歩き始めよう
風が吹いたら ほんとの自由を君に返すために
手のひらが覚えてる薄い肩と背中 今も心をきつく縛りつけるけど
君が涙見せた 最初で最後の あの日の何故 終わらせたい
Let all the memories go 胸にからまる記憶をほどいて
Let all the yesterdays go 時の流れに そっと見送ろう
風が吹いたら 別なあしたを歩き始めよう
風が吹いたら ほんとの自由を君に返すために
風のない十字路できのうが流れ出す 僕は僕らしいままで今もここにいる
風のない十字路/TM NETWORK
懐かしいな
954 :
名無し募集中。。。:04/11/19 00:56:46
>>948 なかなか萌え萌えな内容でした。ご馳走様。ぽわわ〜。
955 :
名無し募集中。。。:04/11/19 02:44:36
だめだこりゃ深夜保全
ほ
今の狼のシステムに驚いた
まさか落ちた?
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
962 :
名無し募集中。。。:04/11/20 13:23:43
作家さんがんばれ保全
▼ハヽヽ▼
/|\从VvV)<みきみき♪
⌒⌒''(U 美 )
▼〜し'~し'
次スレの季節
ほ
まとめサイトは入れないね
次スレイラネ
irune
いりまくり
新作です
1
「美貴、ちょっとどこ行くの!?」
玄関で靴を履いていると、母さんが後ろから声をかけてきた。
「ちょっと出てくる」
「せっかく帰ってきたのに…。ゆっくりしなさいよ。今夜戻るんでしょ?」
あたしはそれには答えないで立ち上がった。
「あんたも、もう有名人なんだから気をつけないと…」
「大丈夫、ここ地元だよ。心配しないで。じゃ、行って来ます」
母さんの言葉を振り切るように玄関の扉を開いた。
忙しい合間に出来た、いきなりの休み。
昨日の朝帰ってきて、もう今夜戻らないといけない。
あたしの目は自然と隣の家の二階のベランダの方を向いた。
窓は締め切られたまま。
その締め切られた窓に、赤い夕日が映っていた。
今夜戻らないといけない。
東京に…。
でも、あいつには会えそうにない。
あたしは通り飽きた懐かしい道に足を踏み出した。
2
「わりいな。どうしても、明日と明後日ははずせない用事があるんだ。家にも帰れないし…」
帰省する前日、あたしは携帯に話しかけていた。
相手はもちろんあいつ。
「そっか…、しょうがないね」
「ホントごめん」
「いいって。いきなりだったし、あんたもいろいろ忙しいだろうし……ね」
あたしはムリに元気な声を出した。
「……大丈夫か?」
「なにがよ。…全然平気に決まってんじゃん。自惚れないでよ」
茶化すように言った。
「なにぃ〜。自惚れてなんていねぇよ。ちょっと心配してやっただけだろ」
「それが自惚れてるって言うのよ」
そこからいつものような会話が始まった。
あたしはあいつをからかい、あいつは少しムキになって言い返す。
そして、今度はあいつがあたしをからかって、あたしも少しムキになって言い返す。
あいつの言葉にあたしは自分を取り戻せるような。自分が自分でいられるような。
そんな気がした。
「じゃあな、また今度」
「うん。次に帰るときはもっと早いうちに連絡できると思うから」
「ああ。次は会おう。美貴が俺に会いたいならな」
「なっ、なに言ってんのよ!ミキに会いたいのはあんたでしょ!」
「はいはい。じゃあな」
それを最後に、携帯はあいつの声を発さなくなった。
ツー、ツーと言う音だけが聞こえていた。
今回、あいつに会えないということを改めて思い出す。
あたしは少し涙を流していた。
誰もいない部屋で、あたしは目にゴミが入ったせいにしていた。
3
あたしは坂道をのぼっていた。子供の頃からあるその長く急な坂道。
子供の頃、その坂道を息を切らせながらのぼり、頂上にあるベンチに腰をかけて空を見るのが好きだった。
その坂道は太陽に続いている。何の疑いもなくそう信じていた。
だから、急なその坂もがんばれた。
歌手になるのが夢だった。そして念願かなって、あたしは歌手になった。
芸能界は楽じゃない。
その辛い道を歩いてきた。その先に太陽があると信じて。
デビューしたての頃は、がむしゃらの頃はよかった。
何も考えず、ただ必死にその道を進んでいけばよかったから。
自分がしてきたこと。それが間違っていたとは思っていない。
なのに…。
この坂を上っていた頃のあたしと今のあたし。そこにズレを感じていた。
最初は小さかったそのズレが、ドンドン大きくなっている。そんな気がしていた。
自分が自分でなくなってしまうような、そんな気が…。
どこかになにか忘れ物をしてしまったの?
なにか落としてしまったの?
それに気付いていないの?
あたしはどこに行くんだろう。
たった一人で…。
4
あたしは坂道をのぼっていた。子供の頃からあるその長く急な坂道。
子供の頃感じていたキモチと、あたしがなくしてしまったものを取り戻すため。
頂上目で来ると昔からあるベンチに腰掛けた。
そして…。
思い切って空を見上げる。
夕暮れの空は鮮やかな茜色。
真っ赤な太陽の光が雲にかかって、少し紫がかって見える。
懐かしい。
とてもきれいで…、あたしを癒してくれる。安らかな気持ちにしてくれる。
でも…。それも一瞬のこと。
空はあたしの心を満たしてはくれなかった。
「はぁ」
自分のため息がやけに大きく聞こえた。
「ミキ、どうしちゃったんだろ…」
こんな気持ちになるなんて。
「ミキ…」
あたしはもう一度つぶやこうとした。
「ど…しちゃ…」
言葉にならなかった。あたしの目から雫くが垂れていた。
泣いていた。
今まで人前で泣いた事なんてない。ましてやこんな道中で…。
ちがう。
一人だけいた。あたしの涙を見たやつ。
「逢いたい…。逢いたいよぅ…」
あいつ思って泣いていた。
5
こんなことはあの時以来。
あたしが東京に行く、前日。
その日の晩。あたしはあいつの部屋にいた。
その時も今のように泣いていた。
『どうした?』
あいつはただ、あたしの背中を撫でてくれていた。
『……』
あたしはなにも言えなかった。
あいつはあたしに笑いかけながら、背中を撫でてくれていた。
『…不安なの』
そう言うと、あいつはまた笑いかけてくれた。
『そんなの、当たり前だよ。美貴はずっとこの町にいて。それでいきなり東京へ行くんだから』
あたしはあいつを見た。
『あたし、…ミキ、どうなっちゃうんだろう…』
『どうもならないよ。美貴は…美貴のままだ』
『でも、でも…』
『大丈夫だって』
『…ミキ、変わっちゃうかもしれないよ。あんたのことなんて忘れちゃうかも…』
『俺は忘れない』
『でも、東京へ行っちゃうんだよ。ここからいなくなる…』
『…美貴が東京へ行っても、どこか遠くに行っちゃっても…』
あいつの笑顔は、今まで見たこともないくらいやさしかった。
『美貴が自分を見失っても、俺がかならず…』
6
『俺がかならず…』
あいつがあの時、言ってくれた言葉。
『俺がかならず…』
とてもやさしくて、大切なその言葉。
『俺がかならず…』
俺がかならず。なんだったっけ…。
その続きを思いだせない自分に気付いた。
また涙があふれる。
こんなに大切な言葉も思い出せないなんて…。
思い出せなくなってるなんて。
涙が止まらない。
あたしはどうなっちゃうんだろう。
どうなっちゃったんだろう。
今のあたしを見て、あいつはどう思うだろう。
怖い。怖いよ。
『美貴は間違ってない』
あいつにそういって欲しい。お願いだから…。
あたしは背中を丸めて、泣いていた。
その背中に、暖かい手が触れた。
そして…。
「どうした?」
あたしは跳ね起きる。
今まで見たこともないくらいやさしい笑顔がそこにあった。
7
「…あ…んた、…うして…?」
声にならない。
あいつはあたしの隣に腰掛けた。
「こんなことだろうと思ったよ」
そう言って、あたしの頭をクシャッと撫でる。
「…な、…んで。ここに…」
「明らかに、電話の声がおかしかったからな」
「……」
「俺には何でもお見通しだ」
あいつは笑顔を見せる。
「で、どうした?」
「あっ、あ、あたし…」
「あせらないで、ゆっくり話せ。まず、深呼吸」
あたしは大きく息を吸って、そして吐いた。
あいつはそれを笑いながら見ていた。
「…ミキ、変わっちゃった。そんな気が…」
「美貴は変わってないよ。美貴は美貴のままだ」
「でも…」
「美貴は俺のこと忘れてないだろ?」
あたしは大きく首を振った。
「俺も美貴を忘れてない。だから俺もお前も変わってない」
「…不安なの」
あいつはまた笑った。
「美貴は間違ってない。だから、今のままでいいんだよ」
「でも…」
「不安なんだろ?でも、俺にいえるのはこれだけだ。美貴は間違ってない」
「……」
「大丈夫。美貴が自分を見失ったときは俺がかならず…」
「俺が必ず…?」
「お前を、…美貴を見つけてやるから」
8
『俺が必ずお前を、…美貴を見つけてやるから』
あの時もあいつはあたしにそう言って、そしてちゃんとあたしを見つけてくれた。
あたしはあいつの口からその言葉を聴くために…。
そのためにその言葉を忘れていたんだ。
呆然と見つめるあたしに、あいつは照れたように笑った。
あたしが忘れたもの、落としてしまったもの。
それと、なくしたと思ったあたし自身。
それをあいつが見つけてくれた。
涙が止まらなかった。
さっきまでとは全然違う涙を流していた。
あいつはただ、笑いかけながらあたしの背中を撫でてくれていた。
それで十分だった。
「…あんた、今日、大丈夫なの?」
「心配すんなよ。ちょっと先輩から大目玉喰らうだけだ」
「…ごめんね」
「あれっ?美貴が俺に謝った?何年ぶりだ?」
あいつはおどけて見せた。
「もう、真剣に言ってるのに!」
あたしは怒ったふりをしながら、あいつのお腹を叩いた。
「…約束したからな、あの時」
あいつはマジな顔を夕日に向けていた。
ありがとう。
心の中でつぶやいた。
了
Judy And Maryの『あたしをみつけて』です
禿げしく乙!!!
つД`)・゚・。・゚゚・*:.。..。.:*・゚
素晴らしすぎる
泣けるなぁ、おい。
984 :
名無し募集中。。。:04/11/22 16:00:29
>>979 お疲れ。何度も読み返したよ。いい作品でした。
ようやく規制解除・・・
ナイス作品です。
相変わらず背景が頭に浮かびますな
987 :
名無し募集中。。。:04/11/22 21:22:15
まとめサイトに行けない・・・
乙です。
作家さんがいるかぎりこのスレは続く。
もしも れいなが幼なじみの隣の娘だったら っていうのはないよね
ねぇ、もし…あんたと美貴がおさな馴染みでなく、普通の同級生だったら…
こんな仲になってたのかな?
恋愛小説ならあんたはこういうだろう
「どこに美貴が居ようときっと俺は美貴を探し出す。」
そして…
はぁ…あたしは何考えてるんだろう…
でも、あいつは何て言うのかな…
「おまえもヒマだな」かな… でしょ。
…
「おまえヒマなんだな。」
ホラ、やっぱりね…
991 :
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