もしも矢口がエッチな幼馴染だったら 2

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401やぐラブ ◆yagu8XjKM.
店内には雰囲気に合ったBGMが流れている。
クラシックかな?落ち着いて休憩できる感じ…カオリさん良い趣味してるな…
若者だけではなく、年配の人も多い。
店の雰囲気なのか、彼女の腕なのかは分からない。
カオリさん以外にも店員はいるみたいだ。
店長のカオリさん自ら働いてお客さんに接し、生の声を聞こうとする態度に好感が持てる。
矢口さんはファッション雑誌を読み、安倍さんは緊張しているのか俯いている。
「ハイ、お待たせランチセットだよ。」
カオリさんは3人分のセットを置いた。
「あの…カオリさん。僕達まだ注文してないけど。」
カオリさんは微笑んで言葉を続けた。
「これはカオリの奢りだから気にしないで。カズ君の彼女祝い。」
「な…違うって言ってんだろ!」
「ハハ…照れない、照れない。」
改めてセットを見るとパンにサラダ、スープがあった。結構な出来栄えだ。
「スープ飲んでみてよ。カオリの自信作なんだ。」
僕はスープをスプーンで掬い口に運んだ。爽やかでしつこくない、後味も良好、口の中にまろやかな味が広がっていく。
「凄い…想像以上だ。何杯でもイケるよ、これ。流石カオリさん。」
僕は昔から彼女の手料理が好きだった。昔は母親が帰りが遅かったので彼女の料理の方が馴染みの味だ。
「ありがとう、このスープ実は試作品なんだ。出品しても大丈夫かな?」
「5つ星レベルだよ。こんな美味いスープ作れるのはカオリさんくらいだよ!」
「嬉しいな。ん?真里ちゃん…だっけ?何か言いたそうだね。」
矢口さんはゆっくりと口を開いた。
「カオリさん、山本君って昔どんな子だったんですか?」
僕はスープが喉につまり咳き込んだ…その質問はマズイ…非常に…
一方カオリさんは、待ってましたとばかりに意地悪そうな笑顔を僕に見せた。