___________新垣里沙と送る高校生活____5ヶ月目
降り注ぐ太陽の光がキラキラと街を輝かせていた。
昨晩の大雨がまるで嘘みたいに晴れ渡った空。
さーっそくモーニングコールしてぇー♪…っと。
思わず口ずさんでしまうほどの晴天の下、俺は自転車を走らせていた。
昨日まで雨を降らせていた雲は南からの高気圧に押しやられるようにして北へと逃げていった。
雨の名残でできた水溜りが青空を映し出している。
ハンドルを切ってわざとその上に車輪を走らせてみる。
ぱしゃぱしゃと水が跳ねて、水面がゆらゆらと揺らいだ。
吹く風の匂いも昨日までとはどこか違ったような気がした。
確実な季節の移り変わりを感じる、そんな朝。
―――うん、大丈夫、きっとうまく行く。
自分に言い聞かせるように、そう小さく呟いた。
午前中にアップがてらに軽い練習とミーティングを済ませると、午後イチで試合は始まった。
俺はその様子をベンチから見送った。
昨日の部活のミーティングで今日の試合に出してくれるようにコーチにお願いしたのだが、はじめはあっさり却下された。
ま、そりゃ無理もない。
3年生にとっては最後となるかもしれない大事な大会を前に控えた練習試合だ。
まして相手は県内でも強豪といわれている全国大会常連のチーム。
本来ならば俺たち1年生の入り込む隙間なんてありはしない。
しかしこちらにも絶対に引き下がれない事情があった。
ここでやれなかったら一生後悔する。
とにかく必死で頼み込んだ。何度も何度も頭を下げた。しまいには土下座せんばかりの勢いだった。
そして勝ち得た俺の出場時間、5分。
試合終了までの最後の5分。
その与えられた5分に向けて集中力と気合を高めていく。
とにかくそこに全力をぶつけるしかなかった。
土曜日で学校は休みだってのにギャラリーは異様なほど多かった。
午前中で部活を終えたヤツラとかが冷やかしでみているのもいるだろうが、大半は向こうチームの追っかけだろう。
全国大会の常連な上、顔立ちもそこそこ整った連中だから様々な高校にファンがいて、あちらこちらに見知らぬ制服女子の一団が見られた。
ひどいのになるとウチの制服着てるのに明らかに向こうのチームを応援してたりとかする。
しかしそんなギャラリーの一団の中に新垣の姿は見当たらなかった。
まだ来ていないのだろうか。
もう一度ぐるりと見渡してみる。
やたらと多い女生徒の中に新垣の姿はやはり見つからなかった。
…ほんとうに来てくれるのだろうか。
そんな不安がちらりと頭をよぎった。
しかしプルプルと頭を振ってそんな考えをかき消す。
大丈夫、きっと来てくれる。
それにこれはまず俺自身との戦いだ。
まずその戦いに勝たなきゃ始まらないんだ。
試合はやはりウチの高校が劣勢で進んでいった。
序盤は全国常連の相手に対して健闘をみせ、シーソーゲームが続いていたのだが、
後半スタミナが切れてくると相手のスピーディーなカウンターについていけず得点差が徐々に開いていった。
そして、とうとう残り時間が5分を切ろうとしている。
その差は15点。
「…よし、行くぞ」
コーチがこちらを見やりながら言った。
「とにかく思いっきりやってこい」
「…いいんですね? 思いっきりやって」
「…? 変なこと聞くやつだな、当たり前だろ」
「分かりました、思いっきりやらせていただきます」
Tシャツを脱いでユニフォーム姿になる。
ドクドクと胸は高鳴っていたが頭は冷静だった。
静かな闘志が湧き上がっていた。
今はとりあえず新垣が来てるかどうかは気にしないことにした。
自分のやれることを精一杯やることに集中した。
まずは自分自身との戦いに勝つ。
ライン際で交代する先輩と手を交わした。
「お疲れ様です」
「…頼んだぞ」
「はい」
コートに入る前に、すぅーっと大きく息を吸い込む。
そして。
「…がんばっていきまぁーー、しょーいっ!」
俺は叫んだ。
体育館の空気が一瞬凍りついたように、シンと静まり返った。
相手チームのヤツは、何だコイツ、といった感じで冷ややかな視線をこちらに向けている。
いや、相手の連中だけじゃなく、この試合をみているギャラリー、ひいてはウチのチームメイトですら呆気にとられたような空気だった。
俺はそ知らぬ顔してコートの中へと飛び込んでいく。
「…さぁ、行きますよ! こっから逆転しましょう!」
―――俺の高校生活を懸けた戦いが、今始まった。
相手チームのスローインという所から試合が再開。
俺はすかさざスローワーにチェックを仕掛けにいった。
手を懸命に上げてパスコースを塞ぐ。
ここまでは普通のディフェンスだろう。
しかし。
体育館中がざわざわとざわめき始めた。
相手スローワーはぽかんと口を開けたまま呆然と俺を見ていた。
いや、正確には俺の下半身を見ていた。
それもそうだろう。
俺は足をパカパカとひたすら開閉させていたのだから。
しかも高速で。
コーチの言ったとおり、思いっきり。
こんな動き、常人はみたことあるまいっ!
ピーッ!
審判の笛が鳴った。
相手が俺の動きに惑わされている間に5秒経過、オーバータイム。
マイボールだ。
フフッ、見たかっ、ハニパイディフェンス!
この足の動きをマスターするのは苦労したぜ。
そしてこれはこれから繰り出される俺の妙技のほんの一握りに過ぎなかった。
ハニパイディフェンスで得たボールを相手コートに運んでいく。
強豪校だけあってディフェンスの戻りが早く、すでに陣形が出来上がっていた。
厳しいチェックの中、ボールを回させられて無駄に時間を使わされる。
なんとか突破口を見つけようと俺はがむしゃらに走り回った。
一度ペイントゾーンの中に切り込んでボールを受けるフリして再び外へ。
その時先輩がスクリーンをかけてくれたおかげでうまくフリーになることができた。
いいタイミングでボールも手元に入ってきた。
俺はシュート体制に入る。
しかしながら敵も然るもの。
素早いチェックでブロックに入ってきた。
だが、甘い。
俺は飛んだ。
高く、高く。
そう、あの広い会場でステージ上のメンバーに自分をアピールする必死さで!
ただひたすら高く飛ぶんだっ!
I'm here いまここで叫ぶんだっ!
打点の高いシュートが見事にリングをくぐりぬける。
決まったっ、推しジャンプシュートっ!
でも飛びすぎは後ろの人に迷惑だからほどほどにな。
俺の意外性のある動きに試合の空気が少しずつ変わりはじめていた。
相手の素早いパスワークもどこかぎこちない。
ここを一本止めることができれば流れを完全にこちらのものにできるはずだ。
と、俺がマークしている選手にボールが入った。
その瞬間から、俺は心の中でリズムを刻みはじめた。
相手がシュートの体制に入るタイミングをしっかりと計って―――
…パン・パ・パン―――ここだっ!
ヒューッ!
バシッ!
見事すぎるタイミングでブロックが決まった。
PPPHブロックが炸裂。
しかもカン梨華Verだ。
石川さんの内股ジャンプを習得するのは一筋縄ではいかなかった。
ここからは俺のヲタバスケ芸のオンパレードだった。
―――OADディフェンスだっ! 打てっ、ひたすら打てっ!
―――../パスカットーっ! スラーッシュ!
―――そこからすかさず恋レボパスだっ、ホイッ!
―――セクシービームシュートーっ!
―――マワれー、マワれー、オシオキキボンヌ!
―――パスカットするのだぴょ〜んっ!
―――ピボット、ピボットっ! 盛り上がってないとか言うなっ!
―
―――
―――――
相手チームは俺の奇怪な動きに完全に混乱していた。
…ついでに言うとウチのチームも完全に混乱に陥ってしまっていたが。
しかしこのドロドロとしたカオスが渦巻く試合展開のどさくさにまぎれて得点差はどんどん縮まっていった。
そして何よりも、楽しかった。
自分のやりたいことを思い切りはじけてやれることが。
バスケやってモーヲタやって。
最高じゃねえか。
そうだよ、俺たちまだ子供なんだからさ。
やりたいことやって、何が悪いんだよ。
止めるものなんて何もありゃしないよ。
だからオマエもやりたいことやればいいんだって。
余計なことごちゃごちゃ考えるなって。
どうか見ていてほしい。
そして伝わってほしい。
思った。
―――そして。
またリングをボールが抜けていった。
これでとうとう2点差。
残された時間は30秒。
とにかくこの試合は勝つ。
勝たなきゃ始まらない。
負けたら何の意味もない。
そんな気がしていた。
とにかく時間がなかった。
相手エンドラインからのスローインにすかさずハニパイディフェンスを繰り出す。
が、あっさりとかわされてパスを出される。
そう、これはただ足をパカパカさせているだけで他は普通のディフェンスとなんら変わらない。
いや、むしろ足に神経を集中させていて手のほうがおろそかになる分、ある意味普通のディフェンス以下だ。
そのことを見抜かれていた。さすが強豪校。
しかしながらこちとらこのままむざむざと負けるわけにはいかない。
ダッシュで自陣に戻ると無我夢中でボールを追いかけた。
とにかくマイボールにしないことには始まらない。
向こうはあせらずにボールを回して時間を使ってきた。
このまま逃げ切るつもりだろう。
しかしそうはさせない。
仕方ない、あまり使いたくなかったが、奥の手だっ!
ロマンスディフェンスっ!
懸命に突き出した指に、見事にボールが引っかかった。
ルーズになったボールを先輩が拾うのを見て、俺は一目散にゴール前に駆けていく。
ちらりと目に入った電光表示の時計は残り10秒。
2点じゃ同点止まり。
引き分けじゃ、ダメだ。
後方からのロングパスを受け取った俺はわざと3Pラインの後ろにドリブルで下がった。
相手チームの選手がシュートコースを塞ぎに入ったが、俺には推しジャンプシュートがある。
これが決まれば一気に逆転だ。
てやっ!
俺は飛んだ―――しかし。
俺のマークについた、さっき交代で入ってきたばかりの敵選手の口元がニヤリと歪んだのが見えた。
な、なにぃ!
ブワっと飛んだ影が俺の視界を塞いだ。
俺の上をゆくハイジャンプ。
しかもご丁寧に、フォーっ!とかそんな類の奇声を上げながら。
こ、これはまさか、推しジャンプブロック!?
強引にシュートを試みる。 が、その高さの前にあえなくはじかれてしまった。
…よく見るとシュートをブロックした手首にはリストバンドが巻かれていた。
そこに刻まれていた数字―――「22」。
ボールが転々とラインの外へ向かって転がっていく。
…ま、まさか向こうにもモーヲタがいたとは。
しかもののヲタ。まさに奇跡のようなジャンプだった。
時計の表示は残り3秒。
ボールは今まさにラインを割ろうとしている。
…ダメだ、負ける―――
「がんばれーっ! 諦めるなーっ!」
ボールの転がる方向から声が聞こえた。
はっと顔を上げる。
いた。
ギャラリーの一団の中で、アイツの姿だけが俺の目にくっきりと映っていた。
瞬間、はじかれたように俺はボールに飛びついた。
無我夢中で伸ばした手が、なんとかボールをラインすれすれで食い止めることができた。
ここからの映像はまるでスローモーションのようだった。
膝のバネを使って柔らかくジャンプ。
ふわりと体が浮き上がる。
迫るブロックの手を交わしてボールを放つ。
ブザーの音が耳をつんざく。
緩やかな弧を描いた軌道。
手ごたえ、あり。
俺は小さくガッツポーズを作って、アイツのいる方に視線を送った、が。
―――あ…れ…?
いなかった。
さっきまで確かにそこにいたはずなのに。
まるで風に吹き飛ばされてどこかへ飛んでいなくなってしまったかのように、アイツの姿が消えていた。
次の瞬間。
グワァンと嫌な音が耳に響いた。
リングにはじかれたボールがコロコロとフロアを転がっていた。
試合終了。
にわかに騒がしくなった体育館の中、俺はただただ呆然と立ち尽くしていた。
◇
誰もいなくなった体育館。
俺はフロアの真ん中に一人でゴロリと仰向けに寝転がっていた。
天井がやたらと遠い。
広い空間は恐ろしいほどにシンと静まり返っていた。
新しい季節の日差しが残酷なまでに差し込んでくる。
最後に見えた新垣の姿。
あれは何だったんだろう。
俺の作り出した幻だったのだろうか。
あまりにも夢中になりすぎていて、あの瞬間のことはよく覚えていなかった。
今日は果たして来てくれていたのだろうか。
分からない。
…まぁいいか、どっちにしろ俺は負けたんだ。
俺は考えることをやめてただ遠い天井をぼんやりと見つめた。
やれることはやった。
充実感はあった。
でも、届かなかった。
喪失感が胸を突き刺していた。
「青春を謳歌する諸君に告ぐっ!」
静かすぎるフロアに俺の声が響き渡る。
「我々は完全に楽しんでいるっ!」
そう、今日はとても楽しかった。
「さぁ! 諸君たちも共に―――…共に………とも……に……」
―――楽しみたかった。
楽しめるはずだった。
俺たちならきっとできるはずだった。
もう、すぐそこまで手が届きかけていた。
けど結局それを掴むことはできず、大事な何かはするりと手のひらから抜け落ちてしまった。
それはもう二度と戻らないと思うと、目の奥がジンと熱くなってきて、今にも溢れそうになる。
そしてとうとう堪えきれなくなった雫がスゥーっと静かに頬を伝った。
堰をきったように溢れ出てくる涙。
俺は目を閉じて、ただそれに耐えていた。
これだから青春ってやつは。
Ah、青春さ、上り坂もあるさってやつだな。
ははっ、こんな時にまでモーニング娘。かよ。
俺もすっかり筋金入りのモーヲタだな。
そんな自分がなんだか可笑しかった。
泣きながら笑ってた。
そしてちょっとやけになっていた。
こんな体にしてくれちゃって、一体この怒りを誰にぶつけりゃいいんだ?
ほんと、責任とれって話だよ。
…いや、むしろ感謝したいくらいだな。
モーヲタ最高だよ、楽しすぎるよ。
そうだ、長い長い人生を少し駆け出したばかりじゃねぇか。
これを機に強くなろう。
一度きりの人生だ、お腹いっぱい学んでやる。
まずは強い体を作ることから始めよう。
ちょこLOVE腹筋してやる。
こぉーいとゆーじぉー♪ フン、フン、フン、フンッ!
じーしょでひいたぞぉー♪ てい、てい、てい、ていっ!
「…何やってんの?」
見て分かんないのか?
ちょこLOVE腹筋だよ。
「…最後、外したんだって?」
…めんぼくないです。
「入ってればカッコよかったんだけどねぇ」
…ほんとにねぇ、情けない。
「…でも、楽しかったよ」
そうですか、楽しかったですか。
俺も楽しかった―――――って、ええ!?
「に、に、に、に、新垣っ!? いつからそこにっ!?」
「んーとねぇ、『青春を謳歌する諸君に告ぐっ!』辺りから」
「な、なんで!? いるんならいるって言えよっ!」
「なーんかねぇ、黄昏てるから声かけづらくて。 そしたらいきなり腹筋始めるからさー、大丈夫かなーって思っちゃって」
俺の慌てぶりを新垣はニヤニヤしながらしゃがみ込んで見つめている。
泣いているところを見られてしまった恥ずかしい思いと、今、目の前に新垣がいるという嬉しさが混ざり合って俺はすっかり混乱してしまっていた。
「じゃ、じゃあ今までオマエどこいってたんだよ?」
「んー? 校長室」
えっ、じゃ、じゃあ、ひょっとして。
淡い期待がこみ上げてくる。
「あたし、やっぱりやめるね」
その言葉に俺はがっくりと肩を落とした。
…そうだよな。
負けちまったし、仕方ないよな。
「…ん、何勘違いしてんの? 辞めるのをやめるんだよっ」
えっ?
俺が顔を上げると、新垣はすくっと勢いよく立ち上がった。
「あの日、キミが来てくれた日、あったでしょ。あの時ね、愛ちゃんたちがアドバイスくれて。
ほんとは最近あたしが元気なかったから励ますために家に来てくれたらしいんだけど、
学校のこととかキミのこととか話したら、もう一回よく考えてみたほうがいいよって。
そんなにまでしてくれる友達なんてなかなかできないよって、言ってくれて。
でね、今日、無理言って仕事抜けてきちゃった。
最後の最後までずっと迷ってたんだけど、やっぱり同期のみんなが行ってきなよって背中押してくれた。
ほんとに最後の辺りしか間に合わなかったんだけど、ちょうどキミが出てくる辺りでさ。
…まっさか、あそこでハニーパイやるとはねぇ。 会場のみんな呆れてたよぉー?」
俺は今日の試合の愚行を思い出していた。
あの時は夢中でやってたからいいけど、今、冷静に思い返すと恥ずかしすぎる。
俺、明日から表に歩けないかもしれない。
でも、いいや。
見ててくれたんなら、いいや。
「けど、キミはすっごい楽しそうだった。
うん、それであたしも羨ましくなっちゃったんだ。
あ、高校生ってなんでもできるんだなって。
そしてなんて楽しそうなんだろうなって。
ここだったらモーニング娘。だけじゃ掴めない何かを掴めるんじゃないかなって、そう思った。
キミが思わせてくれた。
で、いてもたってもいられなくなっちゃって、キミが最後まで諦めなかったのが嬉しくて、
シュートの行方見届ける前に校長室に飛び込んでってお願いしにいっちゃった。
あのシュート、入っても入らなくてもあたしの心は決まってたからさ」
…何だよー、どうせあとほんのちょっとだったんだから最後までちゃんと見てけよー。
おかげで俺すげえ落ち込んじゃったじゃんよ。
そんな文句も言いたくなったけど、今はとりあえずいいや。
新垣が学校を辞めないという事実だけで、いい。良すぎる。十分すぎる。
安心しきった俺の体から力が抜けていき、へなへなとその場にへたり込んでしまった。
そんな俺を横目に新垣はトテトテーと体育館のステージに駆けていった。
ひょいっとステージに飛び上がるとセンターの位置にどっしりと仁王立ちして、こう叫んだ。
「青春を謳歌する諸君に告ぐーっ!
…ほらっ、キミも来なよーっ!」
はじめその様子をぽかんと見つめていたが、新垣がクイクイッと手招きをしていたので、俺も慌ててステージに駆け上がって隣に並んだ。
「よーし、じゃあ、もっかい行くよ。
青春を謳歌する諸君に告ぐーっ!」
新垣が叫んだ。
そしてこちらに目配せをする。
「我々は完全に楽しんでいるーっ!」
その合図に応えて、俺も叫んだ。
最後は二人で、呼吸を合わせて、目でタイミングを計って、最大限の声を振り絞って叫んだ。
「「さぁっ! 諸君たちも共にっ、楽しもぉーではないかっ!!!!」」
二人の叫び声は誰もいない広い体育館に何度も何度もこだました。
◇
後日、いつもの朝練。
「ちっがーう、手の角度は、こうっ!」
「こ、こう?」
「ダメダメダメーっ、足元がお留守になってるよっ。もっとこう膝を柔らかくっ!」
「こ、こうかな?」
「うーん、まぁ、よしとしましょう。 じゃあ、始めっからいってみようか」
「…ヒートアイランドは怖いのだっ! エコエコレンジャーグリーン!」
シャキーン!
「あー、ダメ、ぜんっぜんダメ! そんなんじゃグリーンの称号は与えられないね」
「いらないよ、別にっ。 …それにグリーンはオマエだろ? 二人いたらおかしいじゃん」
「あ、そっかー。 …じゃあキミにはエコエコレンジャーエバーグリーンの称号を与えよう」
「なんだよ、エバーグリーンって! それにこれ覚えたところでいつ使うんだよ?」
「そりゃ試合に交代で入るときとかさー、点決めたらとか、いっぱいあるじゃん」
「そ、そんなことできるかよっ! …ただでさえあの試合の後、周りから変態扱いなのに」
「おーおー、試合中に見事なPPPHを披露した人が何を言ってるんですかぁ?」
「あの試合のことはいうなーっ!」
「……!」
「……!」
…それでいいのかい、青春?
…いいに決まってんじゃん。
―――俺たちの高校生活はまだ始まったばかり。
―――Youth continues still more.
おしまいです
狼で書くのは初めてだったんですが、生暖かい目で見守っていただきありがとうございました
生粋DD(やや紺推し)の自分がこのスレのせいですっかりガキさんから目が離せなくなってなってしまいました
いろいろとやりかけのネタをほっぽってこっちに来てしまっていたのでとりあえずそちらに戻りますが、またいつかガキさんで何か書けたらなぁと思います
最後に、いくつになっても青春って誰かがいってました
GJ乙!
GJ!!
お疲れさまです。
またの機会、期待しています。
536 :
名無し募集中。。。:04/06/15 21:42
>>533 乙!そしてGJ
最後に向けて緊張感高まっていくなと思ったら
ヲタ炸裂の試合に良い意味でコケました そうくるか
予想外の試合展開ワラタ
エコエコまで入れるとはヤラレタ
(*^ー゚)b グッジョブ!!
ガキさんが退学せずにすんでヨカタヨー・゚。・(ノД`)・。゚・ 。
また会える日を楽しみにしていますよ
お疲れ!!試合のシーンで正直ちょっと引きかけたが
>>529あたりでフォローがあったので安心した
>>533 GJ!! 乙でした
気が向いたらまたよろしくです
541 :
名無し募集中。。。:04/06/15 22:15
GJ!GJ!GJ!
サイコーでした。
>>542 ウチに有るのは3ヶ月目と4ヶ月目だけだ…
544 :
名無し募集中。。。:04/06/15 22:54
俺の持ってるログは・・・
___________新垣里沙と始める高校生活____________ (1001)
___________新垣里沙と送る高校生活____2ヶ月目 (177)
___________新垣里沙と送る高校生活____3ヶ月目 (199)
___________新垣里沙と送る高校生活____4ヶ月目 (138)
多分2ヶ月目以降は完全には取得できてないと思う・・・
545 :
名無し募集中。。。:04/06/15 23:17
俺の手持ちだと2ヵ月目は203、4ヵ月目は142だな
>>547 サンクス!
近いうちに整形してうpします
550 :
名無し募集中。。。 :04/06/16 01:03
職人乙 いいもん読んだ
乙だす
552 :
名無し募集中。。。:04/06/16 03:21
ho
( ・e・)
早朝保全
登校保全
556 :
名無し募集中。。。:04/06/16 08:05
他の職人もカモンナ
朝礼保全
558 :
名無し募集中。。。:04/06/16 09:12
ウチでも補完しようか?
ヾ( *・e・)ノシ <ロダの過去ログに補完しました
早弁保全
お昼休み保全
午後の保全
居眠り保全
564 :
名無し募集中。。。:04/06/16 14:25
ハニパイディフェンス…電車の中で吹いちまった
作家さんおつかれ
放課後保全
566 :
名無し募集中。。。:04/06/16 16:01
ちょっと前にあったタイガースレの猛者どもを思い出させる主人公だw
透けてるよ新垣的保全
新垣、パンツ、パンツ!保
新垣、俺・・・
570 :
名無し募集中。。。:04/06/16 19:27
職人さんGJ保全
571 :
名無し募集中。。。:04/06/16 20:14
川 ・e・)
宿題保全
入浴保全
夜食保全
新作期待保全
バイト帰り保全
ほ
578 :
名無し募集中。。。:04/06/17 00:46
ほぜん
579 :
名無し募集中。。。:04/06/17 00:59
ほじぇん
580 :
名無し募集中。。。:04/06/17 02:03
閉校寸前保全
581 :
名無し募集中。。。:04/06/17 02:41
乙
ほ
583 :
名無し募集中。。。:04/06/17 05:26
ガキさんの夢見た保全。
登校保全
教室に数人保全
保全
587 :
名無し募集中。。。:04/06/17 10:41
ほぜんあげ
授業中に爆睡の新垣を後ろからつついて遊ぶ俺保全
ho
ze
n
爆睡中の新垣が突然ビクンと動いたのでびっくりする保全
部活保全
594 :
名無し募集中。。。:04/06/17 18:37
ho
z
夜食前のおやつ保全
新垣に電話でもしてみようかなー保全
598 :
名無し募集中。。。:04/06/17 22:29
電話しても電話に出んわ!とダジャレ保全
やべ、父親がでちゃた保全
600 :
名無し募集中。。。:04/06/17 23:19
花火大会の夜、初めて見た浴衣姿の新垣
まだ花火には早いぜと言いながら期待しまくり保全
602 :
名無し募集中。。。:04/06/18 01:07
そうかそうか、夏は夏でまたいい話がきけそう
おまけでこんなのでも・・・
去年忙しくて結局やらずじまいだった花火を持ってきたガキさん
「去年一緒にやろうって言ったのにね・・・」
ちょっと申し訳なさそうに言うガキさんに
「娘やってりゃ仕方ないさ・・・俺は娘やってるガキさんも好きだから
そんなの気にすんな」
準備も終っていざ花火を始めようとしたら全部湿気てる
「ふふふ・・・」
「ははは・・・」
仕方ないので暫くベンチに座りながら
今年の夏の計画を時間を忘れて楽しく話し続けた
多分無理だろう事を知りながら
お、いいねー
心配性の俺は、暴走族がこないか心配
h
夏物新作期待保全
608 :
名無し募集中。。。:04/06/18 03:21
川 ・e・リ
ho
イイヨー
早朝保全
自転車で登校保全
このスレ読んでると耳を澄ませばを見ているのと同じ気持ちになってくる
hozen
朝から居眠り保全
あー女子はプールの時間かー保全
ランチタイム保全
昼下がり保全
午後の紅茶保全
619 :
名無し募集中。。。:04/06/18 15:42
コオロギ見たのはじめてかも
新垣と一緒に下校するも、うるさい女がついてきちゃう、そんな夏の夕暮れ保
何とか、二人に・・・保全
しかもガキさんと俺の間に入るなよ保全
623 :
名無し募集中。。。:04/06/18 18:48
俺そっちのけでやたら盛り上がってる保
624 :
名無し募集中。。。:04/06/18 19:18
と思ったら 一瞬新垣さんがこっちをちらっとみてごめんみたいな顔をしてきた保全
間に入られようとも実は後ろで手を繋いでる保全
626 :
名無し募集中。。。:04/06/18 20:16
映画の約束をした保全
いろいろ計画を。。。保全
628 :
名無し募集中。。。:04/06/18 21:20
いろいろ妄想を。。。保全
629 :
名無し募集中。。。:04/06/18 22:35
明日はモー娘。文化祭にでっも行ってくっか
ほんとはモー娘。好きの新垣と行きたかったけど
用事があるって言ってたからしょうがないか
お土産にグッズいっぱい買いこんでくるかー保全
631 :
名無し募集中。。。 :04/06/18 22:57
文化祭行きてぇなぁ保全
裕ちゃん。 誕生日 おめでとう。
保全
635 :
名無し募集中。。。:04/06/19 02:03
夜明け前保全
早朝保全
638 :
名無し募集中。。。:04/06/19 06:02
朝
ho
640 :
名無し募集中。。。:04/06/19 09:03
( ・e・)
hozen
新垣に台風を見に海へ行こうと誘う俺保全
643 :
名無し募集中。。。:04/06/19 10:46
ガキさんにミニスカートをはかせる保全
きっとこの強風でムフフ保全
645 :
名無し募集中。。。:04/06/19 10:48
風にあおられた新垣さんがトットットットとどっか行っちゃう保全
側溝にはまってしまった新垣を引っ張りあげると同じに思いきり抱きつかれてしまった保全
至近距離で顔を見合わせて真っ赤になりながらうぉお!と叫んで離れる保全
hoz
その時いい香りがした保全
とりあえずお腹がすいてきたので、ガキさんと飯を食いにいくことにした保全
台風で何処の店も閉まってる...保全
652 :
名無し募集中。。。:04/06/19 14:58
こっちはすげぇいい天気保全
そんな俺をみて、握ってきたオニギリを恥ずかしそうに出してくれる新垣保全
654 :
名無し募集中。。。:04/06/19 15:32
そのオニギリ80kでハンマープライス
おいしそうな顔を見て飛び跳ねて喜ぶ新垣保全
656 :
名無し募集中。。。:04/06/19 16:47
おいしいけど鮭半身丸々はキツいよ保全
657 :
名無し募集中。。。:04/06/19 16:56
少食な男子はキライなガキさん
新垣の指にバンドエードがいっぱい巻きつけてあるのに気づく俺保全
659 :
名無し募集中。。。:04/06/19 18:25
ho
660 :
名無し募集中。。。:04/06/19 18:58
血が混じってたら恋人より先に義兄弟になっちゃうとうろたえる俺
661 :
名無し募集中。。。:04/06/19 19:37
さっ ネタネタ。
ほげ
663 :
名無し募集中。。。:04/06/19 21:49
おにぎりで指切るか?と突っ込まない俺
664 :
名無し募集中。。。:04/06/19 22:00
海苔で切ったんだろうと勝手に解釈する俺
まだ照れてる新垣
666 :
名無し募集中。。。:04/06/19 23:01
ココって小説スレですよね?保全
667 :
名無し募集中。。。:04/06/19 23:15
始まりはそうでもなかったような
668 :
名無し募集中。。。:04/06/19 23:24
>>666 マジレスすると小説もOKのネタスレ
一行ネタ大歓迎
669 :
名無し募集中。。。:04/06/19 23:32
前髪うざったてー!とデコ出しタマネギヘアにもどる新垣さん保全
そうです。
良い傾向ではないですね。
なので、低レベルな小ネタを
新垣「へっへ〜、完璧でしょ。」と1枚のレポート用紙を見せる。
先週出た、『アレキサンダー大王の業績』のレポートか、
俺が手にして見てみると、表題が『アナーキーバンド、ダイワオの業績』
椅子から滑り落ちたのは、言うまでもない。
>>670 そうそう、こういうのでこのスレは伸びてきたのよ
672 :
名無し募集中。。。:04/06/20 00:51
ho
673 :
名無し募集中。。。:04/06/20 00:57
674 :
名無し募集中。。。:04/06/20 01:18
佐野先生、今夜も一杯やるか保全
675 :
名無し募集中。。。:04/06/20 01:19
他に行く先生は?
ほz
677 :
名無し募集中。。。:04/06/20 03:31
保全3時のト〜キョ〜ベイは〜♪
h
幕張緊急保全
680 :
名無し募集中。。。:04/06/20 07:32
よしよし、みんなよく保全したな!
>>679先生がおみやげを買ってくれるから
欲しいものをいいなさい。
681 :
名無し募集中。。。:04/06/20 08:06
>>680 ( ・e( ^▽^)ノ<ACアダプター!
幕張で売ってるものをいいなさい
うしろの新垣、なにかあるか?
683 :
名無し募集中。。。:04/06/20 09:06
684 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 09:33
すしーーーーーーー
685 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 09:43
エコモニの等身大パネルくで
686 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 09:44
ベリエのパンチラあp
お前ら必死だな
浪漫Vとメロンパン
おりは500円の聖水でがまんするよ10本ぐらいかってきて
689 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 09:56
マンコープリン
690 :
名無し募集中。。。:04/06/20 09:58
俺は焼きそばでいいや
691 :
名無し募集中。。。:04/06/20 10:07
ガキさんの胸毛
692 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 10:11
えりりんの触手
693 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 10:12
3倍のニーブラ
694 :
名無し募集中。。。:04/06/20 10:17
パンチの効いた( `.∀´)
695 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 10:30
エコモニのペナントとキーホルダー
DVD!DVD!
697 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 11:03
ののの焼きソバお願いしまつ
698 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 11:09
おとめ寿司とさくら寿司よろ
699 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 11:19
エコTシャツ
700 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 11:50
会場限定写真くれ
( ・e・)<・・・イベントステージも、見に来てよね・・・
702 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 13:09
氷結ください
703 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 14:08
エコポスターほしいー
705 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 14:29
牛丼特盛吉沢で
706 :
名無し募集中。。。:04/06/20 14:38
707 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 14:48
エコモニ。の缶ばっぢ
708 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 15:28
ほとんど売り切れの模様
709 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 15:49
ついに行けなかった_| ̄|○
暑さの中
かき氷保全
711 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 16:45
DVDはまだ残ってるらしい、通販くるかー
712 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 17:24
あーーー文化祭がおわるーーー
713 :
名無し募集中。。。:04/06/20 19:01
h
714 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 21:00
月桃って食えるの
715 :
名無し募集中。。。 :04/06/20 21:48
小川いけー
716 :
名無し募集中。。。:04/06/20 22:04
土日はイベントの話題ばっかだな
そっか、新垣に会えないもんな
717 :
名無し募集中。。。:04/06/20 23:01
hh
台風で学校休校か心配で寝れない保全
ほ
721 :
名無し募集中。。。:04/06/21 01:00
台風でもひとり登校する新垣
( ・e・)
(●´ー`)
( ・e・)
725 :
名無し募集中。。。:
学校から2ちゃんする新垣