川=‘ゝ‘=|| 『愛国発〜幸福行き』 (^▽^ )
1 :
名無し募集中。。。:
从‘ 。‘从<♪
3 :
名無し募集中。。。:03/10/30 22:25
古臭いな
もしかして全然緊張してないんじゃないですか?
5 :
名無し募集中。。。:03/10/30 22:26
ノハヽヽ
(VvV川 <草っぽい
/ U ∪―{}@{}@{}-
し'⌒∪
新スレおめ&
>>1乙
前スレにあらすじ書いてみたんだけど、それどうかな?
羊逝け
8 :
名無し募集中。。。:03/10/30 22:36
矢口氏ね!
__〜8ノハヽ8〜__
| | (*^▽^) | | 新スレおめでとうございま〜す♪
| |=∪=∪=.| |
| | ∪⌒∪ .| | ○
| | | | ヽ|〃
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
保全
保寝
ほ
ぜ
【現段階での登場人物 】
俺 ・・・小説を読んでるあなた自身です。
川=‘ゝ‘=|| ・・・里田まい スポーツ万能の女子高生。突然不治の病にかかってしまう。
( ^▽^) ・・・石川梨華 看護学生。まいの友人でもあり看護担当でもある。
从#~∀~#从・・・中澤裕子 口は悪いが腕は確かな関西出身の女医。
川VvV从 ・・・藤本美貴 まいの部活仲間、一番の親友でもある。
(O^〜^)・・・吉澤ひとみ まいの幼馴染。なんでも話せる仲。
(o゚v゚o) ・・・あさみ カントリー娘。のメンバー。たまたま同じ病院に居合わせる。
( ⌒ー⌒) ・・・戸田鈴音 同じくカントリー娘。のメンバー。
友情出演 田中義剛
高校3年の春。普通の高校生活を送っていた俺とまいに突然の不幸が襲った。
まいが突然の眩暈で倒れ、救急車で運ばれそのまま入院することになった。
検査の結果、軽い肺炎とまいには告げられ1週間ほどで退院できると告げられていた。
しかし、両親に告げられた本当の病名・・・再生不良性貧血 血液の病気である。
本当の病名を知らない俺とまいは、いつものように普通の会話を楽しんでいた。
入院中のまいのお世話は、研修中の看護学生の石川梨華が担当する事になった。
二人は年も近い事もありあっというまに打ち解けていった。
ところが、入院生活が1週間、2週間・・・・伸びていくにつれ、まいのイライラは溜まっていった
そして俺自身も病気に対して疑問を持つようになる。本当は重病ではないのか?
石川を問い詰めたところ、やはり重病だという事が分かった。
この頃、まいは不安からの苛立ちからか病室で暴れる事が多くなった。
もう隠しきれないと思った俺は正直に全て話した。
全てを知ったまいは看護をしてくれる石川にまで暴力を振るうようになった。
だが、それでも今までと変わらず一生懸命に介護してくれる石川に、いつしか惹かれていく自分がいた
この頃からまいの闘病生活も過酷なものになってきていた。
普通の病室から無菌室へと移動になったまいは、目に見えて衰弱していった。
しかし俺はというと、後ろめたさを感じながらも石川と会っていた。
そして自然と病院からも足が遠のいていった。
時がたち・・・石川の気持ちをまいが気づき、事態は複雑化していくのだが・・・・
保全
ほ
前スレ使い切るまではこっち保全ね
( ^▽^)
21 :
名無し募集中。。。:03/10/31 16:43
ローカルネタだな。
北海道の駅の名前だろ
ほ
川=‘ゝ‘=||
从#~∀~#从
( ^▽^)<看護婦!
前スレにも書きましたが・・・
一応、このリレー小説の全文を保存しておきました
それで、里田の本スレの避難所サイトの管理人さん(里田祭り氏)に許可を頂きまして、
その小説を転載させて頂ける事になりましたので・・・
少々手間はかかりますが、そちらのサイトに小説の全文を貼っておきますね
前スレにも書きましたが、私も作者の一人なんですが・・・
せっかく、りんねとあさみが病院に来てたのに、それを放置してしまって続きを書いてしまった・・・
ついウッカリしてました・・・スマソ
それと、改めて全文を読んでみると、やはりなかなか面白いですよw
こちらこそ転載・保存先に選んで頂きありがとうございます♪ よろしくお願いします♪m(__)m
作者の皆様いつも楽しみに拝見させて頂いております♪m(__)m
前スレ
>>964 続き
「梨華ちゃん??」
「・・・・ごめん、柴ちゃん。」
「ううん、いいんだけど。ビックリした。」
「ごめん。ちょっといろいろありすぎちゃったよ・・・。」
「うん。」
柴田は何も言わず、石川の言葉を聞いていた。
「看護婦、向いてないかも・・・。」
「話、聞こうか??」
「・・・・。」
「嫌ならいいけど、ケーキ持ってきたよ。」
「うん。」
「梨華ちゃん!ホラ!元気だして!」
柴田はポンッと石川の両肩を叩いた。
「柴ちゃん、ウチ上がっていって・・・。」
「そうこなくっちゃ。」
石川は少し落ち着きを取り戻し、柴田を部屋に招いた。
前スレ
>>976続き
「やっぱり戻って来たな。きっと戻ってくると思ってたで。
確かにアンタのした事は許される事やないで。でも、ここで逃げたらアカン。
けれど人の命を扱う仕事な以上、次はないで。ええな。」
「先生・・・。」
「わかったら、早くあのコの病室に行くんや。お客さんも待ってるで」
「お客さん?」
「ええから、はよいきや」
「は、はい!」
前スレ
>>975続き
「ふ〜ん、なるほどね・・・。で、そのコ治りそうなの?」
「えっ?」
「その、ビョーキが治りそうなの?って聞いてるんだけど。」
「あ、えーっと・・・五分五分ってとこかな・・・
本人の強い意思があればきっと治るって先生は言ってたけど・・・」
「梨華ちゃん、看護婦になる夢は諦めるの?」
「あきらめたくない・・・けど、もう戻れない・・・」
「戻れなくはないでしょ、梨華ちゃんにやる気があるなら。
看護婦になる夢を諦めないなら、まずはそのコのビョーキと立ち向かおうよ」
「・・・。」
「で、そのコのビョーキが治ったら正々堂々と勝負すればいいじゃん。」
「でも・・・」
「今のまま逃げてたら看護婦の夢も彼の事も諦めることになるよ?いいの?」
「それは嫌!絶対に・・・」
「なら、今は看護婦の使命を優先しなくちゃ。」
「・・・うん・・・。きっと怒られると思うけど明日病院に行ってみる」
「明日?病院は24時間営業だよ。休みなんかないよ」
「えっ、でも・・・。」
「ダメダメ、そうと決めたらすぐ行動。ハンパな気持ちじゃないなら、ね?」
前スレ
>>976 の続き(同時進行っぽくてすいません)
その頃まいは、夜遅くとも消える事がない蛍光灯の明かりの中、
規則的な自分の心拍を通じて聞こえる機会音を聞いていた。
熱も少し落ち着いたとはいえ、体のだるさで眠りにもつけず
熱で霞がかった頭で今日の事をぼんやりと考えていた。
すると、その蛍光灯で照らされた視界を人影が遮った。
「どうや?」
「中澤先生・・・。」
中澤はまいの額に手を置いた。
「少しは楽になったみたいやな。」
「あ、ええ・・・。」
まいはなんとなく苦笑いした。
「なんで?」
「え?」
「なんであんな無茶な事したん。石川だけ意思では屋上まで二人で行けんやろ?
しかも、そんな体して。自分でも歩かれへんのに(笑)」
「なんかね、なんとなくです(笑)」
「なんとなくであんな事されたら困るわ。少なからずとも里田まいの命は
中澤裕子に任せてもらってんねんから(笑)」
続く
前スレ
>>977続き
「先生・・・。」
「ん?」
「先生は、自分の好きな人を誰かに譲ったことある?」
「う〜ん・・・・。ない。」
「そっか・・・。」
「どうしたんや?」
「ううん、何でも。ちょっと人生の先輩に質問。」
「病気の事か?」
「う〜ん。」
「諦めたらあかん。しんどいやろうし、辛い治療もある。
でもそんな事に自分に引け目感じてたらアカン!一生懸命生きようとしてんねんから。」
「うん・・・。」
「明日言おうと思ったけど、骨髄移植、残念ながらお兄さんのは不適合やった。
でもな、骨髄バンクってあってそこにはまいちゃんみたいな人の為に
自分の骨髄提供して命救ってやろうって人がいっぱいおんねん。
きっと、みつかる。その人達の想いまいちゃんに繋がるようにアタシも頑張るから!」
前スレ
>>978 続き
「うん・・・ありがと・・・先生。」
「じゃ、今日はもう寝えや。まだまだ油断は禁物や。」
「うん。」
そう言って、中澤は去ろうとしたがもう一度振り返ってこう言った。
「石川な、めっちゃええ看護婦になれそうやと思うねん。」
「明日怒る??」
「そりゃな。でもそれは石川の為や。恋もしていいけど仕事は仕事。
それだけはアイツにもちゃんと教えたらな。実はお気に入りやもん、石川。」
「先生、優しいじゃん。」
「まいちゃんも口だけは達者やな。ほな、おやすみ!」
まいは、中澤と話して少し安心した。
石川ともちゃんと向きあって話ができそうな気がした。
石川とは仲良くしていきたいからこそ、石川の前で自分の気持ちを誤魔化したくない。
そんな事を想いながらいつの間にか眠りについた。
>>977 訂正
中澤の台詞下から2つ目。
石川だけ意思×
石川だけの意思○
981 :名無し募集中。。。 :03/11/01 00:53
>>978 訂正
同じく中澤の台詞下から2つめ
そんな事に自分に引け目×
そんな事で自分に引け目○
982 :名無し募集中。。。 :03/11/01 00:56
>>977 マジに訂正だらけですいません。
一行目
夜遅くとも消える事がない蛍光灯×
夜遅くとも消える事がない集中治療室の蛍光灯○
作者の一人ですが、続きを書くにあたって、ちょっと時間軸を整理したい
まい・石川が屋上で二人で話す
↓
下の階では大騒ぎ(俺が、りんね・あさみとバッタリ出会う)
↓
石川、まいに対して俺への恋心を打ち明けるが、この後、まいが倒れる
↓
俺が駆けつけ、まいから「石川の方が恋人に相応しいよ」と、苦しい息の中、伝えられる
↓
中澤先生達も駆け付け、懸命な処置により、まいは一命を取り留める
↓
俺は、理不尽とは思いながらも、石川を罵倒してしまう・・・
続く
時間軸整理・その2
俺は、そのまま家へと帰り、眠りにつく
それと同時に、石川は泣きながら自分のアパートへと帰るが、そこに柴田が待っていた
↓
石川は、柴田に励まされ、病院に戻る
↓
すると、中澤先生が待っていて、「お客さんが待っている」と伝える・・・
↓
その日の夜、まいと中澤先生は恋について語り合った・・・
・・・というわけで、最後の二行の間の部分のストーリーを私が書きますね
(中澤先生が「お客さんが待っている」と言ったその後の事)
>>31続き
「誰だろう?お客さんって・・・」
石川は訝しく思いながらも、まいの病室へと戻った。
すると、そこに待っていたのは・・・
「あっ!?あなた達は・・・」
何と、そこには、カントリー娘。のりんねとあさみの二人が、まいのベッドの傍らに立っていたのである。
「こんにちは〜。まいちゃんに会いに来ちゃったよ〜」
「もー、りんねちゃんが『早く行こう』って聞かないもんだから・・・」
「だって〜、午後から急にスケジュールが空いちゃったからさー」
「だからって、りんねちゃんは急なんだよね・・・」
カントリー娘。の二人は、ベッドに横たわっているまいをそっちのけで、めいめい勝手に喋っていた。
先程、目が覚めたばかりのまいは、そんな二人の様子をニコニコしながら見ていた。
続く
>>40続き
石川は、その様子を呆気に取られて見ていたが、ハッと我に返ると
「まいちゃん、さっきは私の勝手な行動で・・・本当にゴメンね・・・」
と、まいに声をかけたが、まいは
「いいよいいよ、そんな事は・・・それより、まさかカントリー娘。の二人が会いに来てくれるなんて、ビックリ!」
と、病身でありながらも、そんな事を感じさせないほど目をキラキラと輝かせていた。
石川は、りんねとあさみに対して
「あ、あの、来てくれて本当に有り難う!本当は、私が迎えにいこうかと思ったけど、でも・・・」
と自らの非礼を詫びようとしたが、りんねは
「ううん、こっちこそ、急に来ちゃってゴメンね〜。あたしって、本当に思いつきで行動しちゃうからさ〜」
と、ノンビリとした口調で答えた。
続く
>>41続き
「でもさ、マネージャーさんは今頃慌ててるんだろうな・・・」
と、あさみは言ったが、りんねは
「いいんじゃないの?たまには困らせてやろうよ」
と言って、フフッといたずらっぽく笑ってみせた。
そんな二人のやりとりを見て、まいはずっと笑みを絶やさず、本当に楽しそうな様子だった。
石川も、カントリー娘。の二人が醸し出す温かい雰囲気に、いつしか笑顔になっていた。
こうして、病室は時ならぬカントリー娘。とそのファンとの交流会のような様相を呈していた。
そして、楽しいひと時はあっという間に過ぎ、りんねとあさみの二人は帰らなければならない時間となっていた。
「あ、それじゃあアタシ達はそろそろ帰るね・・・まいちゃん、病気なんかに負けないで!」
「また、遊びに来るからね!」
最後に、カントリーの二人はそうやってまいに激励の言葉をかけた。
「ハイ!来てくれて本当に有り難うございました・・・」
続く
>>42続き
「あー、カントリーの二人が私に会いに来てくれるなんて・・・本当に夢みたい!」
まいは、興奮醒めやらぬといった様子だった。
「うん、本当に良かったね・・・」
「でもさ、本当にビックリしたよ・・・目が覚めたら、目の前にりんねちゃんとあさみちゃんが居るんだよ!信じられる?」
と、子供のようにはしゃいでいた。
石川も、そんなまいの様子を見て、思わず笑みがこぼれた。
しかし、石川はふと真顔になると
「まいちゃん・・・さっきの事・・・彼の事なんだけどさ・・・」
と、まいに対しておずおずと話しかけた。
しかし、まいは
「ん・・・何か、今日は色々有りすぎて本当に疲れちゃったな・・・何か眠くなっちゃった・・・」
と、眠りに落ちそうな感じであった。
すると、そこへ病室に中澤先生が入って来た。
「石川、まいちゃんも本当に今日は大変やったんやし・・・休ませてあげなアカンで」
と、中澤先生は石川をたしなめた。
続く
>>43続き
「ハ、ハイ、わかりました・・・じゃあ、まいちゃん、今日は本当に色々とごめんね。おやすみなさい・・・」
と石川はまいに声をかけ、病室を後にした。
こうして、本当に色々と大変な事が起こった激動の一日は終わりを迎えようとしていた。
まいは、一旦は眠りに落ちそうになったが、体のだるさや色々な考え事をしていた事もあり、
眠ろうとしても眠れないような状態でボンヤリとしていた。
その日の夜、まいの元へ再び中澤先生が訪れた・・・
(こうして、
>>33の場面へ続く)
45 :
名無し募集中。。。:03/11/01 02:18
>ローカルネタだな。
>北海道の駅の名前だろ
廃止されてもう20年近く経ちます。
キップのブームは30年前。
>>45 sage進行でよろしく
それと、今年のカントリーのファンの集いでは
幸福駅をバックにカントリーとのポラ撮影が有りました
その頃まいは、夜遅くとも消える事がない蛍光灯の明かりの中、
規則的な自分の心拍を通じて聞こえる機会音を聞いていた。
熱も少し落ち着いたとはいえ、体のだるさで眠りにもつけず
熱で霞がかった頭で今日の事をぼんやりと考えていた。
すると、その蛍光灯で照らされた視界を人影が遮った。
「どうや?」
「中澤先生・・・。」
中澤はまいの額に手を置いた。
「少しは楽になったみたいやな。」
「あ、ええ・・・。」
まいはなんとなく苦笑いした。
「なんで?」
「え?」
「なんであんな無茶な事したん。石川だけ意思では屋上まで二人で行けんやろ?
しかも、そんな体して。自分でも歩かれへんのに(笑)」
「なんかね、なんとなくです(笑)」
「なんとなくであんな事されたら困るわ。少なからずとも里田まいの命は
中澤裕子に任せてもらってんねんから(笑)」
続く
「先生・・・。」
「ん?」
「先生は、自分の好きな人を誰かに譲ったことある?」
「う〜ん・・・・。ない。」
「そっか・・・。」
「どうしたんや?」
「ううん、何でも。ちょっと人生の先輩に質問。」
「病気の事か?」
「う〜ん。」
「諦めたらあかん。しんどいやろうし、辛い治療もある。
でもそんな事に自分に引け目感じてたらアカン!一生懸命生きようとしてんねんから。」
「うん・・・。」
「明日言おうと思ったけど、骨髄移植、残念ながらお兄さんのは不適合やった。
でもな、骨髄バンクってあってそこにはまいちゃんみたいな人の為に
自分の骨髄提供して命救ってやろうって人がいっぱいおんねん。
きっと、みつかる。その人達の想いまいちゃんに繋がるようにアタシも頑張るから!」
「うん・・・ありがと・・・先生。」
「じゃ、今日はもう寝えや。まだまだ油断は禁物や。」
「うん。」
そう言って、中澤は去ろうとしたがもう一度振り返ってこう言った。
「石川な、めっちゃええ看護婦になれそうやと思うねん。」
「明日怒る??」
「そりゃな。でもそれは石川の為や。恋もしていいけど仕事は仕事。
それだけはアイツにもちゃんと教えたらな。実はお気に入りやもん、石川。」
「先生、優しいじゃん。」
「まいちゃんも口だけは達者やな。ほな、おやすみ!」
まいは、中澤と話して少し安心した。
石川ともちゃんと向きあって話ができそうな気がした。
石川とは仲良くしていきたいからこそ、石川の前で自分の気持ちを誤魔化したくない。
そんな事を想いながらいつの間にか眠りについた。
>>49続き
目が覚めてふと時計を見ると、もう昼だ・・・。
面会時間は三時からだったな・・・
石川の件もあるし、早めに出るか・・・しかし今日はさすがに石川もいないだろう
まいの様子はどうだろうか・・・そんな事を考えながら俺は部屋の鍵を掛けた。
「あら・・・浮かない顔ね」
「ああ、斉藤さん。こんにちは」
この人は隣に住む女子大生の斉藤瞳さん。ちょっと水商売っぽい感じがするのだが
気のいいお姉さんである。
「彼女にでもフラレたのかしら?元気出しなさいよ」
「・・・。」
「あら、もしかして図星?良かったらお姉さんが相談に乗るわよ」
まだ面会時間まで余裕があった俺は、何故か斉藤さんと喫茶店に向かうのであった・・・
続き
「あらまあ、もてる男は大変ね。うらやましい限りだわ」
「人が一人死にかけてるんですよ・・・やっぱり話さなければ良かった。」
「でもね・・・このままにしておいたら本当に死人が出るわよ。」
「そんな・・・脅かさないで下さいよ」
「女は愛する人の為なら手段は選ばない・・・そうアタシなら・・・」
パシャ
「先輩・・・あんまり若い男の子を脅しちゃダメですよ」
「あゆみ・・・いきなり水かけるなんてヒドイじゃない」
「先輩よりはマシでしょ・・・」
「あの・・・」
「ああ、ゴメンね。このコは柴田あゆみ、アタシの後輩よ」
「柴田です。よろしく」
「あ、どうも・・・」
「で、そーいう訳なのよ」
「へぇ・・・どこかで聞いたような話・・・」
「まあ、ドラマみたいな話よね」
「斉藤さん・・・楽しんでませんか?」
「いや、ドラマじゃなくて・・・ええと・・・あっ」
「どうしたの、あゆみ?」
本当はこの続きも考えてあるのですが、あえてここでバトンタッチしますw
自分の考えたストーリーと他の方の考えたストーリーの違いを楽しむのも
リレー小説の醍醐味ですからね♪
と、言う訳で続き楽しみにしてます〜
あゆみ 「ねぇ君、もしかしてハロー医大の石川梨華って知ってる?」
俺 「え?知ってるけどどうして?知り合いなの?」
あゆみ 「ううん。ちょっと聞いてきただけ。(へぇ〜・・・これが噂の彼か)」
あゆみは俺の事を覗き込むように見た後、何やら嬉しそうにニコニコしている。
俺 「?????」
あゆみ 「ほら!先輩!もう行きましょ!」
斎 藤 「ちょっ、ちょっと。変な子ねぇいきなり。じゃあね、また相談に乗ってあげるわ♪ウフフ」
そう言い残すと二人はそそくさと喫茶店を出ていってしまった。
俺も会計を済ませると、そのまま病院に向かった。
病院に向かう間、俺は悩んでいた。
昨日あれだけ罵倒してしまった石川にどういう顔をして会えばいいんだろう?
いや、もしかしたらもう病院にはいないかもしれない・・・
悪いことばかりが頭を駆け巡っていた。
えええい!もう病院に着いてしまったんだ!色々考えてもしょうがない!なるようになるさ!
等と考えながら病院の廊下を歩いていると・・・
ポンッ ポンッ
肩を叩かれ振りかえってみると、そこにはいつものナース姿を着たいつもの笑顔の石川がいた。
石 川 「おはよっ!今日も遅刻しないでちゃんとお見舞い来たね!」
俺 「お・・・おはよう・・・あのさ、昨日は本当に・・・」
謝ろうとすると石川は遮るように
石 川 「さあ、まいちゃんの所に行ってあげよう!きっと待ちかねてるよ!」
そう言うと石川はスタスタと病室のほうに歩き始めた。
何か吹っ切れたような表情の石川の事が気にならないわけではなかったが
あっけにとられた俺はまいの病室に向かって歩き始めた。
ほ
56 :
名無し募集中。。。:03/11/01 11:52
ぜ
ん
>>51 人が一人死にかけてるんですよ・・
この台詞・・・彼氏が言うには薄っぺらい台詞だな・・・。
まだ死にかけてないし、いかにもこれから死ぬみたいだ。
>>58 人が一人死にかけたんですよ・・
の方がいいかもな
「まいが危うく死んじゃうかもしれなかったんですよ・・・」の方が良くない?
>>54 続き
その日の朝・・・・。
石川はまず昨日仕事を放棄して帰った事を主任の保田に謝った。
そして、ミーティングを済ませ、その足で中澤先生の下へ向かった。
「先生・・・・。」
「おう。」
「改めて・・・昨日は申し訳ありませんでした。」
中澤はそれを聞くと、ゆっくりと石川の方を向きこう尋ねた。
「好きなんやろ?」
「え?」
「まいちゃんの彼氏。」
「・・・・・。」
中澤が直球を投げてきたので石川は驚いた。
「嘘言わんでええからな。アタシかてそれくらいはわかる。
それに誰を好きになろうとそれは人の自由や。」
「・・・・・ハイ。」
「恋はしたらええ。それを辞めてでも仕事続けろとは言わん。
でもな、石川。相手は誰や?自分の担当する患者の彼氏や。
だからこそ境界線ハッキリさせなあかん。」
続く。
>>63 続き
「はい。」
「相手が誰であろうが、ライバルは誰であろうが、
やる事ちゃんとやってからやったら、アタシは何も言わん。」
「ハイ!」
「それだけ。はぁ〜、裕ちゃんええ恋の先輩やわぁ・・・。」
「裕ちゃって・・・先生・・・。」
「笑ってないで!それだけ。ハイハイ、仕事に戻る!」
そこまで言うと中澤先生は急に仕事口調になった。
「じゃ、今日は集中治療室の里田さんの血液検査。
これは今彼女の状態を見る一番大事な作業。それと検温。
明日から一般病棟の個室に戻れる事も伝えといて!」
「はい!じゃ、行って来ます!」
「おう、頑張れ!」
石川は気分も晴れ、看護婦として一人前になる為の新たな一日を迎えた。
そして石川は中澤先生に言われた通り、まず最初にまいの病室に向かった。
>>64 続き
「まいちゃん・・・。」
「梨華ちゃん・・・。」
まいは横たわったままだったが、比較的落ち着いてるようだった。
石川はまず、最初にこう言った。
「具合どう?」
「うん。平気だよ。」
「そうじゃないでしょ?アタシはお友達じゃありません!」
「ぉぉお、怖いねぇ。」
まいはそうやっておどけてみせた。
「もー、まいちゃん!まずは検温!それから採血ね!」
「梨華ちゃんどうしたの??」
まいは石川の変わりっぷりに驚いていた。すると石川は
「あのね・・・やっぱアタシ、彼が好きなの・・・。
でも、もうあんな事はしない。ちゃんと仕事は仕事、恋は恋。
正々堂々と自分がやっていける為、頑張るんだ!
だから、今は仕事モード!まいちゃんの病気、早く治さなくっちゃ!」
と言った。
まいはそんな梨華がおかしくって笑った。
続く
66 :
名無し募集中。。。:03/11/01 16:01
小説スレなんて久しぶりに見た
>>65 続き
「何よ〜!」
「いやいや、なんかちょっとおかしかった。」
「もう!・・・・でも、昨日は本当ごめん。
しんどかったでしょ?体・・・。辛かったよね・・・。」
「もうでも大丈夫!あれくらいで参ってたらこれからもっと大変になるんだし!」
「ごめん・・・。」
「木登りできるようになる為に、頑張るべさ!」
「まいちゃんサルみたい(笑)」
「そう、まいよくサルっぽいって言われるんだよね〜。」
二人はこうやってしばしの会話を楽しんだ。
まいの熱も微熱とまではいかないが、徐々に下がり始め
一番恐れていた肺炎の併発もとりあえずは心配がなくなった。
でもまいの病状に関する現状は決して楽観できるものではなく
この先にまだまだ辛い闘病生活が待っているとは、
まいも石川もこの頃は気づくはずもなかった。
>>68 石川が吹っ切れるという経緯を明確にしたかったんで書きました。
お気に召さなければすいません。
一応「俺」という人物が語っている時とそうじゃない時があるので
それによって話を遡る事を見せれてるかなと思ったんですが・・・。
実際の小説だったとしたら
**********
みたいなので先ほどの部分がくくられていると考えて頂ければ幸いです。
それと、次の作者さんも書きにくかったら無かった事にして下さい。
70 :
名無し募集中。。。:03/11/01 16:59
確かに変だね。病室に向かって歩き始めてるのに・・・
>>63-67の展開は柴ちゃんが石川の部屋にいるシーンの後くらいだよな
73 :
名無し募集中。。。:03/11/01 17:17
断る
差し障りのない用に続き・・・・。
まいの病室についた俺はなんとなく入るのに躊躇ったが
そんな事も病室に入ると無駄な心配だった。
俺はいきなりまいにこう言われた。
「遅い!」
「遅いって・・・。ちゃんと来てるじゃないか。」
「梨華ちゃんといろいろ話してたんでしょ?」
「え?いや・・・そんな・・・。」
「いいよ。別に。」
まいは清々しい顔でそう答えた。
「え?」
「もうね、一回リセット!まいも疲れちゃったよ。
だから別れよう。まいも梨華ちゃんも一緒。同じ立場なの。」
これには石川も驚いた様子だった。
「まいちゃん、どうしたの?」
「どっちと付き合うかはまいが元気になってから!
それまで二人の女をよーく吟味しなさい、ね。」
「まいちゃん、別にそこまでしなくても・・・。」
「だってしょうがないじゃん、今、彼は梨華ちゃんの事も好きなんだよ。
そうでしょ?ね?」
>>75 の続き・・・
「まい、それは・・・。」
「あの時屋上で聞いたら、結構図星って顔してたよ。」
「お前、あんな状態でよく・・・。あ!・・・」
「ほらね!だからそういう事、ね!」
石川も俺もただただビックリするだけで、まいが一人元気に話していた。
「だからさ、二人で外で会ってもいいし、デートもしていいの。
だってまいは外行けないし。でもその代わり、ちゃんとお見舞いには来て。」
石川は
「いいの?本当に。」
と訊いた。
するとまいは真顔になって・・・
「いろいろ考えた結果。フェアじゃなきゃ。やっぱ。あたし体育会系だから。
だからあなたもアタシの為だと思って、納得して。同情で恋されるのは嫌なの。」
そこまで聞くと、俺もうなずかないワケにはいかなかったし
まいの気持ちもわかった気がした。
そして俺たちはそういう3人はなんとも不思議な関係になった。
そんな中、一人の客が病室を訪れた・・・。
>>77 保留ってなんかもったいねえなぁ・・・・。
石川とまいの会話なんて俺結構好きだけどな・・・・。
ま、しょうがないかもしんないけど。
誰かいい案があったらヨロ!
(コンコン)
病室にノックの音が響いた。
石 川 「はぁ〜い、どうぞ」
??? 「里田まいさんの病室はここでええんかな?」
石 川 「はいそうですよー・・・・え?あれ?」
ま い 「!!!」
俺 「は?まさか?」
そこにはモーニング娘。を始めとするハロープロジェクトのプロデューサー つんく が立っていた
つんく 「あなたがまいさん?カントリーから話は聞いてるで」
そう言うとつんくはまいを見て何やら考えている
つんく 「まいさん、誕生日はいつや?」
ま い 「3月29日ですけど・・・」
つんく 「聞いてる通りやな、ばっちりや。」
そうポツリと言うと、今度は石川を連れて病室の外へ出てしまった。
取り残された俺とまいは目を合わせ首をかしげた。
>>80の続き
つんく 「・・・という訳なんや。石川さんも協力してもらえへんかな?」
石 川 「いいですけど・・・本当に私でいいんですか?」
つんく 「ええねん。カントリーも石川さんが良いとゆうてるし。ほんならまたな。
あ!絶対にまいさんには内緒やで!」
そう言い残すと つんくはそのまま病院を後にした。
俺 「どうしたの?」
石 川 「うん・・・実はね・・・」
>>82の続き
詳細はこうだった。
カントリー娘。は同年代で不治の病にかかっている まいの力になりたかった。
そこで、つんくに相談したところ まいの為に曲を作ってあげようという事になったらしい。
ちょうど誕生日の日に札幌でライブがある。
病室から出れないまいの為に、地元CATV局にお願いしてライブを中継をしてもらおうと言う事らしい。
それはカントリー娘。に憧れている まいにとっては生きる力になるかもしれない。
そこで、介護をしている石川にも一緒にライブに出てもらい、まいの為の曲を一緒に歌おう
というカントリー娘からの提案だったようだ。
石川は、歌はあまり得意じゃないんだけどねっと笑いながら病室に戻っていった。
カン梨華キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
誕生日にライブってことはあの曲?俺の勝手な妄想だがw
>>81 いいと思うよ
管理課(;´Д`)ハァハァ
sage
>>83続き
「なーに?ニヤニヤしちゃって・・・」
病室に戻って来た石川が何やら意味有りげな笑顔を浮かべているのを見て、まいは不思議そうにそう尋ねた。
「え?ううん、何でもないよ。ねえ?」
石川は、後から病室に入った俺の方を振り返ってそう言っが、
「ん?う、うん、まあね・・・」
と、俺も曖昧に返事をした。
「何、何?怪しいな〜」
まいは、何が何だかわからないといった風な面持ちで、俺と石川の方を眺めていた。
続く
>>87続き
「ところでまいちゃん、カントリー娘。で一番好きな曲って何?」
と、石川はまいに唐突に尋ねた。
「え?うーん、そうだなあ・・・みんな好きなんだけど・・・」
と、まいはしばらく考えていたが
「そうだ!やっぱり何と言ってもあの曲しかないかな」
と、ある曲の題名を告げた。
それは、俺と石川も思っていた通りの曲だった。
「なるほどね・・・やっぱりそうか!」
石川は、納得したといった感じで、ウンウンと肯いていた。
「ねえ?それがどうかしたの?」
まいは、そんな石川の様子をなおも不思議そうに出ていたが・・・
「そうだ、これからちょっと研修が有るから、私もう行くね」
と言い残して、石川は病室を後にした。
「・・・変なの。ねえ、一体何なんだろうね?」
と、まいは俺に聞いてきたが、俺は
「さあねえ・・・」
とトボけておいた。
続く
>>88続き
石川が病室を後にしたため、俺とまいは二人っきりになった。
「まい、さっきの話なんだけど・・・本当にいいのか?」
俺は、先程まいが突然に切り出した別れ話について改めてまいに問い掛けた。
「うん、さっきも言ったけど、私も色々と考えた結果の事だから・・・女に二言は無いの!」
と、キッパリと言い切った。
「・・・わかったよ。でも、俺もまいの病気が治るためには何だってするよ。中途半端な気持ちじゃないからな!」
と俺も真面目くさった顔で答えた。
俺とまいは、しばらく真剣な表情で見つめ合っていたが、そんな雰囲気がおかしかったのか、まいがプッと吹き出してしまった。
俺も、そんなまいにつられて笑い出した。
続く
>>89続き
「それじゃあ、そういう事で・・・握手でもしよっか!」
と、まいが俺に手を差し出して来た。
「うん・・・それじゃあ、これからもよろしく」
と言って、俺もその手を握り返し、ギュッと握手をした。
一瞬、まいは辛そうに目を伏せたが、すぐに笑顔になって
「これからは、仲間として私の事をしっかり応援してよね!」
と言った。
こうして俺とまいは、恋人から友達同志へと戻った。
いや、まいの病気の一緒に戦うための戦友になった・・・。
続く
ほ
ぜ
>>82 文句ってわけじゃないんだけど、「」の前に名前付けるのはちょっと…
94 :
名無し募集中。。。:03/11/02 00:22
十分文句だってw
続きマーダ?
キリもいいし、ここらで
「第一章 始まりの日」っての終了ってことで
次から「第二章」ってのどうでしょう?
98 :
名無し募集中。。。:03/11/02 00:58
べつにいらない
暫く書くのは控えよう
101 :
名無し募集中。。。:03/11/02 01:33
羊でやれ馬鹿
第二章
季節も夏に入り、世間は夏休みの楽しい計画なんかで盛り上がってきた。
もちろん、まいが通っていた高校も夏休みに入った。
街に出るとはそんな楽しいムードが広がっていたが
俺や石川、そしてまいはそんな世間の夏休み気分とは程遠い日々を送っていた。
石川はもちろん、俺もほとんど毎日病院に通った。
けれども俺と石川とはたまに石川の休みの日に外で食事したりはしていた。
一方まいの方はいよいよ治療も本格的になり
それによって目に見えるように体力も無くなって来た。
骨髄穿刺という大人でも悲鳴をあげるという骨髄の検査では
さすがに普段我慢強いまいでも涙を流すことがあったらしい。
しかも骨髄提供者も今のところまいと適合する人は現れず
それとは対象に夏休みという事でやってくる高校の同級生のお見舞いが
逆にまいを辛い状況へと追い込んで行っていた。
俺や石川もなんとかそんなまいを励まそうと必死だったが
病状によってはさすがに俺なんかは見ているだけで辛い日もあった。
そんなある日、石川から花火大会の話を聞いた。
103 :
名無し募集中。。。:03/11/02 01:54
それからそれから?
104 :
名無し募集中。。。:03/11/02 01:56
穿刺って痛いらしいね
やったことないけどさ
その日はまいの病室に向かう前に石川とバッタリ会った。
「あら。」
「おう。今日はどう?まい。」
「ホラ、今日は骨髄穿刺の検査だったから・・・。」
「あ、そうか・・・。どうだった?」
「今日はね、ちょっと辛かったかな。
慣れてはきているんだけど、逆に痛さ知ってるから怖さも出てくるし。」
「そう・・・。じゃ、とりあえず俺覗いて来るよ。」
「うん。疲れて眠っちゃってるかも。」
それだけ話終えて俺が歩き始めた時、石川が声をかけてきた。
「ねぇ、今度の金曜の夜って空いてない?」
「え?」
「ココから近くの河川敷で花火大会があるのよ。行かない?」
「あ、いいけど・・・。」
「お友達のね、柴ちゃんってコも一緒だけど、いい?」
「いいよ。」
「じゃ、詳しくはまた!」
石川は俺に手を振ると外来で込み合う人の中に紛れて行った。
106 :
名無し募集中。。。:03/11/02 02:06
俺と石川しか出ないのはさておき、その「俺」
のセリフが画一的なんだよね
107 :
名無し募集中。。。:03/11/02 02:12
「え、だって」
「いやそうじゃなくてさ」
「もっとあるかとおもった」
「でも美味いだろ?」
「うちで飼ってるわよ」
「俺は暖房を入れれってか?」
「ミラクル」
「砂糖はいらない」
「じゃあいってくるよ」
「あたしのパジャマどこ?」
トゥルルル
「お風呂沸いたから出てよ」
「お前、オシッコこぼしたら拭けよ」
「この目玉焼き辛い」
そして俺は車のキーをポストに入れた
>>106 ほうほう、なるほど・・・貴重な意見をどうも
でも、この小説は基本的には「俺」の視点で語られてるから、どうしてもそうなってしまいがちなのかも
109 :
名無し募集中。。。:03/11/02 03:21
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| モーヲタは包茎!!!! |
| モーヲタは童貞!!!! |
| モーヲタは悪臭!!!! |
| モーヲタは汚物!!!! |
| モーヲタは粘着!!!! |
| モーヲタは必死!!!! |
|_________|
二二 ∧ ∧ ||
≡≡(,, ゚Д゚)⊃ キモイ...
三三〜(, /
| ) )
∪
荒れてるねー。俺もしばらく静観するか
スレタイ、前の方が良かったかもね
>>111 スレタイの問題じゃなくてage厨の問題だろ
>>112 いや、だから前のスレタイだったら、カプスレだと思われてage厨からもスルーされてたかなと
今のスレタイは目立つからね
>>113 小説の順番もごっちゃになってるし、立て直す?
115 :
名無し募集中。。。:03/11/02 09:17
>>114 それは某所の保存掲示板の方で調整すればいい話で。
狼に立ててる時点でこのぐらい荒れるのは当然じゃないかと思うんだが。
sage忘れました。吊ってきます。
保全
ほ
ぜ
ん
さがってればいいだけだし、スレタイも変える必要ない。
荒れ始めたら保全スレに早変わりさせればいいだけ。
下がったらまた書く。
そうしよう
って事でsage
このスレタイ気に入ってるから変えないで欲しいし、そもそも1番言いたいのはここは狼なわけで
こんなことで立て直そうなんて言うくらいなら、羊に立て直せよといいたい
保全
ほ
ぜ
ん
>>102でいきなり第2章になって季節は夏になるわけだが、つんくが病室に来た時は春ってこと?
せっかく管理課が出てきて楽しみにしてたんだけど。。。
>>83で
>ちょうど誕生日の日に札幌でライブがある。
>病室から出れないまいの為に、地元CATV局にお願いしてライブを中継をしてもらおうと言う事らしい。
となるって事は自動的にライブは来年の3月29日って事になるよね。
ちょっと疑問に思ったので質問した。
>>132 そうそう、それは俺も気になったな
まあ、ライブは来年の3/29って事にすればいいんじゃない?
お楽しみはまだまだ先って事で
続きマーダ?
>>133 ふむ。じゃあそうしますか。
そろそろ落ちついてきたんで、ゆっくりと続きを考え始めますかな
保全
そろそろ続き書いちゃっても良いかな?
続きお願いします
>>132 高校3年の春に入院したってことだし、流れてきには合ってるんじゃない?
しかも来年の3月がライブってことになると卒業とも重なるからそれもまたいいじゃん。
ま、退学したことにはなってるけどな。
期待保全
>>105続き
金曜日の夜、石川と約束していた花火大会へ行くために、俺は石川との待ち合わせ場所に向かった。
待ち合わせ場所は、花火大会が行われる会場から程近い駅の改札口だった。
駅は、花火大会の会場へと向かう人達でごった返していた。
「やっぱり込んでるなあ・・・」
俺は、石川の姿をキョロキョロと探していた。
するとそこへ・・・
「ごめーん、待った?」
と、後方から石川の声が聞こえてきた。
振り返ると、そこには石川と、もう一人の女の子の姿が有った。
「いや、俺も今来たところだから・・・」
俺は、石川の連れの子にチラッと目をやると、石川は
「あ、この子は、この間あたしが言ってた友達の柴ちゃん」
と、連れの子について紹介した。
「こんばんは、柴田あゆみです」
続く
それからそれから?
>>142続き
その女の子は、そう自己紹介した。
「あ、どうもこんばんは・・・」
俺もそう挨拶したが、その子には見覚えが有った。
ただ、何処で会ったかは思い出せなかったが・・・
「えっと・・・前にどこかでお会いしましたよね?」
と、俺はその柴田という子に聞いてみたが、
「ええ、会いましたよ。ホラ、斉藤さんと一緒に喫茶店に居た時に・・・」
と柴田はクスクス笑いながら答えた。
「ああ、思い出した!あの時の・・・」
そう、俺は数ヶ月前にこの柴田という子と会っていたのを思い出した。
柴田と会うのはその時以来だったので、すぐには思い出せなかったのである。
「あの時は、色々と大変だったみたいですね?」
と、柴田は俺を冷やかした。
「いや、あの時は色々有ったもんで・・・」
俺も、その時の事を思い出して頭を掻いた。
続く
>>144続き
>>144続き
あの日は、石川が病身のまいを屋上に連れだし、俺への恋心をまいに告げるという思い切った行動に出た。
その直後、まいは倒れてしまい、危うく命を落とすかもしれないという程の大変な目に遭ってしまった。
俺は、その事について石川を酷く責めてしまった・・・そんな自分が嫌で、俺は色々と悩んでいた。
そんな俺の相談相手になってくれたのが、知り合いの女子大生の斉藤瞳であり、その時に現れたのが斉藤の後輩の柴田あゆみだった。
「あの時はホントに色々有ったみたいだもんねえ・・・私も、梨華ちゃんから色々と聞いたわ」
と、柴田は言った。
「え!?あー、そうなんだ・・・じゃあ君は、石川さんとは元々友達で・・・」
俺は、ようやくこの二人の関係を全て理解したのだった。
続く
>>145続き
「そうだよ。私と柴ちゃんは、もともと大の仲良しで・・・ねえ、柴ちゃん?」
「うん、そうだよね梨華ちゃん!」
と、石川と柴田は顔を見合わせて笑い合った。
どうやら、この二人は本当に仲良しらしい。
「さあ、早く行かないと込んじゃうよ。早く行こう!」
と石川に急かされ、俺達3人は花火大会の会場へと向かった。
花火大会の会場の河川敷に着くと、そこは早くも大勢の人で一杯だった。
「うわー、凄い人・・・もうちょっと早く来れば良かったかな」
と石川は言った。
「うん、でもまあ仕方無いよ・・・この花火大会って毎年人気有るし」
と俺も言ったが、確かに物凄い混雑で、ちょっと油断すると人の波に呑まれてしまいそうだった。
とりあえず、俺達は手頃な場所を見付け、そこにシートを敷いて腰を下ろした。
続く
>>146続き
やがて花火大会が始まった。
色とりどりの花火が打ち上げられる度に、観客からは歓声が起こった。
俺達も、しばし花火に見とれていたが・・・
「何か、喉渇いちゃったな・・・私、かき氷でも買って来ようかな」
花火大会も中盤に差し掛かった頃、石川がそう言った。
「え?いいよ、俺が買って来ようか?」
「ううん、さっきそこでかき氷屋さんの屋台を見付けたから・・・すぐに戻る!」
と言って、石川は席を立った。
「気を付けて・・・」
と声を掛ける間も無く、石川は人混みの中に紛れて行ってしまった。
「大丈夫かな・・・」
と、俺は心配したが・・・
兎にも角にも、その場には俺と柴田の二人だけが残った。
続く
>>147続き
「ねえ、あなた達って付き合ってるんでしょ?」
と、出し抜けに柴田は俺に聞いて来た。
「え?うん、まあ付き合ってるっていうか・・・休みの日に一緒に遊びに行くぐらいだけど」
同じ学生とはいえ、俺は高校生、石川は看護学生という事で、なかなか頻繁に会う訳にもいかないのは確かだった。
それでも、俺と石川は暇を見付けてはよく会っていた。
勿論、まいの病室を見舞いに行く事も欠かした事は無かったが・・・
「でもさあ、中途半端じゃいけないと思うのよね。梨華ちゃんも、最近何か悩んでるみたいだし・・・」
そう、まいの病気の事も有ったが、俺と石川の関係は何とも中途半端なものではあったのだ。
「あなたも、そろそろハッキリさせたら良いと思うよ・・・」
柴田は、花火の方を見やりながらも、俺に対してそう言葉を投げかけた。
続く
>>148続き
「うん、わかってるよ。俺もこのままじゃいけないとは思ってるよ」
「しっかりしてよね・・・梨華ちゃんも、結構一途なところが有るからさ」
柴田は、ドキッとするような事を俺に言って来た。
俺も、このままではいけないと思っているのは確かだったが・・・
一方、その頃石川は、かき氷を買い、俺達が待っている場所へと戻ろうとしていた。
しかし・・・
「あれ?どっちだったっけ?」
あまりの人の多さに、戻るべき場所を完全に見失ってしまっていた。
「確か、こっちだったと思うけど・・・」
石川は、とりあえず自分が辿って来たであろう方向へと向かってみた。
「遅いな、何やってるんだろう・・・」
花火大会も終盤になったというのに、なかなか石川は戻って来ないので、俺もそろそろ心配になっていた。
「やっぱり人が多いから・・・迷子になっちゃったのかも」
と、柴田も少し不安そうな表情を浮かべていた。
続く
>>149続き
「ちょっと、石川さんの携帯にかけてみるよ」
と、俺は石川の携帯電話へとかけてみたが・・・何と、石川の携帯の着信音は俺達の足元で鳴った。
「あれ!?・・・携帯を忘れて行っちゃったのか・・・」
俺と柴田は顔を見合わせ、ますます不安な気持ちになっていた。
その頃、石川も自分の携帯をさっきの場所に忘れてしまった事に気付いていた。
「もう、どっちに行けばいいのよ・・・」
と、石川は泣きそうな顔を浮かべ、なおもその辺をウロウロと探し回っていた。
しかし、この人混みである。
元居た場所を探し当てるのは、大変な事だった・・・。
続く
ちょっと長く書きましたが、今日はここまで・・・
誰か続きを書いちゃって下さい、よろしく
>>150続き
「梨華ちゃん・・・道に迷ったんだわきっと。」
「・・・俺、探して来るよ」
「かよわい女の子を一人で置いていくつもり?」
「・・・えっ?」
「なによ・・・か弱くは見えないって言うのかな?
なんてね、冗談。
キミが行ったら見つからないと思うから、わたしが行ってくる。
だいたい梨華ちゃんのふらつきそうなところは解るから」
「でも・・・」
「いいからいいから。ちゃんとココに居てよね。
じゃあね♪」
「やっぱり・・・このへんだったわね」
「・・・柴ちゃ〜ん、よかった〜。全然来た道解らなくなって〜」
石川は涙目になりながら、柴田に抱きついた。
「どうせこんなコトだろうと思ってたよ。
それより・・・彼、なかなかカワイイよね」
「・・・柴ちゃん?」
「さっき彼と話してて・・・梨華ちゃんのことはっきりしたら?
って言ったら、彼かなり悩んでたよ。
あんなに真剣に考え込んじゃってかわいいコだよね♪」
「あんまりいじめないでよ〜。
・・・良かった、また柴ちゃんの悪いクセが出たのかと思った」
「ふふ・・・狙っちゃおっかな、彼」
「・・・柴ちゃん!」
「冗談、冗談。でも、うかうかしてると取られちゃうぞ♪
彼、いいコだからね!」
「・・・うん。」
「さっ、彼のところに戻ろうよ。
もう他のコに声掛けられてたりして♪」
「柴ちゃんやめてよ〜、もう!」
「ふふ・・・でも彼、ほんとにいいコだよね
・・・(ホンキで狙っちゃおうかな・・・)」
「え?柴ちゃん、なにか言った?」
「ううん、なんでもない。さ、戻ろ」
「うん!」
>>152の続き
「そこまで言うなら・・・ちゃんと戻ってきてよ。」
俺はそのまま3時間、いや4時間ほど二人を待ちつづけた。
一体二人は何をしているんだ?まさか、ナンパについていってしまったんではないか?
色々考えてもしょうがないし、待っていても埒があかないので帰る事にした。
ところが・・・終電が無いではないか!時計を見ると既に1時を回っていた。
俺は元の場所に戻ることにした。
今日は河川敷で1夜を過ごすことになりそうだ。なんだか今日は疲れた。
俺はそのまま芝生に寝転がった。
星が綺麗だなぁ・・・そういえば、まいともこうやって寝転がって星を見た事あったっけか。
花火大会に行けないまいたんかわいそうだな。
その頃・・・
「あら、一人で花火大会なんて淋しいわねぇ 少年」
「あ、斉藤さん。斉藤さんも一人じゃないですか」
「失礼ね、アタシはこれから待ち合わせよ。
それよりホントに一人で来てるの?」
「いえ・・・柴田さんたちが一緒なんですけど。」
「あら、彼女がいながらあゆみに目をつけるなんてアンタも隅におけないわねぇ。
あのコ、今フリーだから狙い目よ♪」
「そんな、違いますよ・・・前に話した看護学生の石川さんと知り合いで一緒に来てるだけです」
「あら、そう?あゆみはあの時、まんざらでもない様子だったけどねぇ」
「からかわないで下さいよ、斉藤さん」
「からかってなんかないわよ。喫茶店で別れた後、しきりにアンタの事気にしてたわよ
あのコがあれだけ気にするって事は絶対に気があるわね。間違いないわ」
「・・・。」
あ〜、カブっちゃいましたね(泣)
そのまま続くって事を書いとけば良かったですm(__)m
どちらの流れを採用するかは次の方にお任せします(汗)
あれまー、被っちゃったねえ・・・どっちも面白いんだけど・・・
どうします?
これからは、なるべく被らないようにするために
ストーリーを書き終わって、なおも自分が書くつもりなら「続く」って書いて
自分は一旦書き終わって、次の人に任せる場合は最後に一言「次の方、どうぞ」とか書いておく・・・っていうのはどう?
>>159 そうですね、そうします〜
この時間だから被らないと思ってたら連休でしたねw
曜日関係無い仕事してるので、普通に忘れてました(汗)
俺も、その日もまいの話を書いちゃってた・・・。
どうしよう・・・。
とりあえず、
>>154の次だと思って書いてたんだけど
どこにブチこんでも良さそうなのものにはなってます。
一方、その日のまいの病室には吉澤が訪れていた。
「ねぇ、よっしー。」
「ん?」
「今さ、近くの川で花火大会やってるの知ってる??」
「うん。」
「ちょっとさ・・・・見に行っちゃおっか?」
まいの唐突で、しかも無茶な計画に吉澤は驚いた。
「はぁ?何考えてんの?川まで行くの?ダメだよそんな(笑)」
「いやいや(笑)」
「いやいやって・・・、もー殴るぞ!」
「別に川まで行けないことくらいわかるよ、アタシでも。」
「じゃぁ、どうすんの?ここの窓反対向きだし。」
実際、ここの病室に付いている小さな窓は花火大会をしている川とは反対側にあった。
続く
吉澤がその窓の方を見ていると、まいはこんな事を言い出した。
「違うよ!あのね・・・・屋上・・・。」
「あん?・・・・わかってる?まい。屋上は外だよ!わかってる?」
「わかってるよぉ!だから完全フル装備!ちゃんとマスクもするからさ!」
「ダメに決まってんでしょうが、ダメに!」
「だからそこを許可取ってきてよぉ。」
「そんなの無理だよぉ。」
「そこを一つ、よっしー!もう最近キレイになっちゃって!よっ!美人だね!」
「そんな事言っても同じです!」
二人とも押し問答のようになっていつつも、笑いながらやりとりしていた。
続く
「頼んでもらうだけでいいからさ。お母さんとかには頼めないもん。」
「・・・・なんでそこまでして見たいのさ。」
「うーんと、夏休み気分を味わうため!」
「だったらもっと他の事でなんとか考えようよ。」
「花火がいいんだもん!ってか花火じゃなきゃ嫌!」
「いい加減ワガママ言うと怒るよ!」
だんだん駄々っ子のようになっていくまいに吉澤はすこしキツイ口調でこう言った。
すると・・・
「ワガママじゃないもん!!」
突然まいが本気になった。
「まい?」
「ワガママなんかじゃない・・・フツーの事じゃん・・・。なんでよ・・・。
だって・・・だって・・・もしかしたら・・・
もしかしたらこれが最後の夏になるかもしれないんだよ!」
まいの瞳からは大粒の涙がポタポタと落ち始め、白いベットにひとつひとつを跡を残し始めた。
続く
「・・・・・そんな事ないって。絶対そんな事ない。それにまだ花火大会なんで他にもあるし。」
「今日のじゃなきゃダメなの!」
「何で?」
「彼がね、見に行ったの・・・。梨華ちゃんと・・・。
だからアタシもせめて同じ花火見たいの・・・それだけなんだから・・・・。
もー!涙出てきてるじゃん。未練タラタラかっこ悪りぃってアタシ!」
まいは笑おうとしたが、流れる涙は止まることなくとめどなく流れ落ち
まいもついには声を出して泣き始めた・・・。
ここで変ななぐさめの言葉をかけたって、意地っ張りな性格のまいはそういうのを嫌った。
吉澤もそんなまい知っていたのでをどうしてやる事もできなかった。
でも、まいの肩が小刻みに震えるのを見てられず
吉澤はゆっくりと細くなってしまったまいの体をずっと抱きしめていた。
次どうぞ〜・・・。
ここは、石川と柴田。
はぐれてしまった俺(と斎藤)。
病院での里田と吉澤。
って3つの線が同時進行してても複雑になるけれど
それぞれに色が出ていておもしろいと思う。
しかも、作者がそれぞれ偶然にも3つキレイに別れてるみたいだし。
だから上手く繋げられるとこの花火大会の話はすごくイイ感じになるんでは?
なんとかせっかくみそれぞれにいい話だし上手く繋げられないかなぁ。
映画みたいな手法になってもいいと思うし・・・。
とにかくボツの原稿は出したくないよなぁ。
>>167 柴田と斎藤の話を入れたのはまいてぃだろ(w
カタカナを多用する癖があるみたいだからな
ほ
ぜ
ん
せっかくなので花火大会の一連を繋げるようにしてみました。
ところどころ穴埋めしていきます。
>>142-152の続き
柴田は石川が迷うと、いつも人ごみ離れたところに行くのを知って
屋台の裏側の比較的人の少ないところを探した。
すると、石川らしき女の子がカキ氷片手に不安げに歩いてくるのが見えた。
この後
>>153に続き、
>>156へ。
>>172 の続きとして次の文章を穴埋め。
すると、斉藤の携帯が鳴った。斉藤は携帯に届いたメールを見て
「ごめん!待ち合わせの相手きたから行くね!」
それだけ言うとそそくさと俺の元から去っていった。
一方、柴田と石川はまた二人して迷っていた。
「あれー?多分こっちだったと思うんだけど・・・」
「柴ちゃん、迎えに来といてそれはないよぉ・・・」
そんな事をいいつつ歩いていると、やはりさっきと反対の駅に辿り着いてしまっていた。
「どうしよう・・・」石川はまた少し泣きそうな顔になった。すると柴田は
「もう一回戻ろう!」と言い出した。
「えー、また歩くのぉ?」
「大丈夫、もう終電もなくなちゃったし。
あっちの駅にいったらまだいるかもしれない!」
そう言って、柴田はまた来た道を石川の手を引き歩き出した。
以後
>>154、
>>162-166と続きます。
もしかしたら時間軸が少しズレているかもですね・・・・。
だから
>>162-166は
>>173にある
それだけ言うとそそくさと俺の元から去っていった。
>>162-166 一方、柴田と石川はまた二人して迷っていた。
というカタチの方がいいのかもしれない・・・。
後は変わりなくで。
最後の整理。
>>172の後
すると、斉藤の携帯が鳴った。斉藤は携帯に届いたメールを見て
「ごめん!待ち合わせの相手きたから行くね!」
それだけ言うとそそくさと俺の元から去っていった。
>>162-166がココに入り・・・
一方、柴田と石川はまた二人して迷っていた。
「あれー?多分こっちだったと思うんだけど・・・」
「柴ちゃん、迎えに来といてそれはないよぉ・・・」
そんな事をいいつつ歩いていると、やはりさっきと反対の駅に辿り着いてしまっていた。
「どうしよう・・・」石川はまた少し泣きそうな顔になった。すると柴田は
「もう一回戻ろう!」と言い出した。
「えー、また歩くのぉ?」
「大丈夫、もう終電もなくなちゃったし。
あっちの駅にいったらまだいるかもしれない!」
そう言って、柴田はまた来た道を石川の手を引き歩き出した。
に続いて
>>154。
これで整理終わりです。
保全
整理が終わったところで続きをば・・・
俺は星を見ながら、そのまま目を閉じた。
「いつかまた、まいと一緒にここで星を見たいな・・・」
「そうだね、来年もね」
?!
慌てて飛び起きると横にはパジャマ姿のまいがいた。
「・・・まい、どうして?」
「えへへ、来ちゃった♪」
「来ちゃったって・・・抜け出して来たのか?」
「ちゃんと保護者同伴やで」
振り向くと、回診用車両の運転席から顔を出す中澤先生の姿があった。
「・・・先生、大丈夫なんですか?」
「長時間はアカンねんで・・・たまには外の空気を吸うことも治療の一環や。
但し、アタシの目の届く範囲に限るんやけど」
「どうしても、一緒の花火を見たくて・・・」
「まい・・・」
続く
「まいちゃんには恐ろしい友達がおるんやで。
アタシが車で仮眠とってたら、こっそり乗り込んで来て「何も言わずに川へ行け」
って脅すんやで。さすがのアタシもびびったで〜」
「いや〜、他に方法思い浮かばなかったんだよね〜、ほんとは車乗っ取ろうと思ったんだ〜」
と、言って助手席から顔を出したのは男の子・・・ではないな。
ボーイッシュと言うのだろうか・・・
「あ、彼女は同級生の吉澤さん。あたしのわがままを聞いてくれて・・・」
やっぱり女の子か・・・
「ホントはアンタがまいに気を使うべきなんだぞ。
まいちゃんがどんなに病院で辛い思いをしているか解ってるのか?」
「すまない・・・でも・・・」
「いいよ、いいよ。よっしーも・・・。
彼はきちんと病院にはお見舞いに来てくれてるし、せっかくの花火大会だもん。
梨華ちゃんも彼も遊びに来るのは当たり前じゃない。
単なるあたしのわがままなんだから・・・」
「まいちゃん、でも!」
吉澤さんは納得出来ないという様子で俺を睨む。
続く
「ごめんなさい、私が梨華ちゃんや彼を誘ったの」
そこに現れたのは、柴田と石川だった・・・
「アンタ誰?」
興奮さめやらぬといった感じの吉澤は、すぐさま柴田に食ってかかった。
「私は柴田あゆみ。梨華ちゃんの友達で・・・」
柴田はいったん言葉を切り、そして一瞬笑みを浮かべて言い放った。
「そして・・・梨華ちゃんとまいちゃんの恋のライバル。」
「?! 柴ちゃん?」
「?!」
「はぁ?」
柴田の隣にいた石川をはじめ、その場を凍りつかせる一言であった・・・。
もっとも吉澤は「何こいつ?」というような表情で柴田を睨みつけていたが。
次の方お願いします〜
第2章になってから話の展開がごちゃごちゃでよくわからん・・・
カンリカの所までは読みやすかったんだが。
しかも屋上に花火を見に行く話が河川敷まで来ちゃってるし
書くのはいいがもっとちゃんと読んで書いて欲しい
>>182 それだけ作者の数が増えたという事では?
それと、確かにまいが河川敷まで来ちゃったのはちょっとおかしいかなとは思うが・・・
まあ、おかしい所は修正して、保存掲示板に完全版を転載すれば良いんだよ
>>182 ホントは次の方にお任せするつもりでしたが、病院の部分を補足しておきます。
「まいちゃん・・・じゃあ、屋上だけだよ。本当に」
「・・・よっしー。ありがとう・・・」
「気にするなって。さ、行くよ」
車椅子にまいを乗せ、病室を出たところだった。
「どちらへ行かれるのですか?里田さんは病室から出てはいけないと中澤先生に言われているはずですが」
廊下にはたまたま通り掛かった看護婦の大谷がいた。
「その中澤先生のところへ行くんだよ。」
吉澤は機転を利かせたつもりであったが・・・
「中澤先生は今、回診から戻られたばかりで駐車場にいるはずですが・・・
ああ、中澤先生が知り合いの病院に見せたいと言ってましたね」
「そう、それだよ!じゃあ、駐車場へ行くから。それじゃ」
「そっちのエレベータは地下には行きませんよ。地下行きのエレベータは向こうです」
「あ〜そうだった・・・あまり来ないから・・・ははは(ちっ)」
仕方なく吉澤は地下行きのエレベーターに向かうのだった
続く
「どうしよう・・・」
不安そうなまいに吉澤は自信ありげに言った。
「中澤先生、回診用の車に乗ってるって言ったよね?
その車に乗せて貰ってさ、直接川へ行っちゃおうよ」
「よっしー・・・それは無理だよ・・・」
「無理かどうか、やらなきゃわからないじゃん!
無断で屋上行くよりさ、その方がいいって。
回診用の車なら、いろいろ設備もあるだろうし」
「う〜ん・・・でも先生が許可くれるとは思えないなぁ・・・」
「それは、このひとみさんに任せておきなさいって」
と、吉澤は何か考えがあるのかニヤついていた
続く
駐車場に着くと、回診用の車で中澤が眠っていた。
「先生、寝てるじゃん・・・これはこれでちょうどいいや」
「よっしー?どうするの?」
「いいから、いいから。さ、後ろから乗って。」
と、言いながらまいを車に乗せていく。
「え?勝手に乗ったら・・・」
「しっ!黙ってて!」
まいを制すると、吉澤は運転席の後ろに乗り込む。
吉澤はあたりを見渡し、目的の品を発見した。
「・・・んんん、なんやねん・・・騒がしいな」
中澤が目を覚ますと、中澤の首筋にハサミが当てられていた。
「黙って車を出せ。川へ向かえ」
吉澤が低い声で中澤に言った
「ははは・・・面白い冗談やなぁ」
「冗談なんかじゃない、早く車を出さないとブスリと行くぞ」
続く
「やれるもんなら、やってみぃ」
「・・・本当だぞ、やるぞ!」
「なぁ、まいちゃん。一体なんのマネや?」
中澤はハサミを当てられてるのを、まったく気にしていないかのように
車の後部に車椅子ごと乗り込んでいたまいに声を掛けた
「・・・ごめんなさい、中澤先生」
「花火を見たいんか?」
「早く車を出さないと・・・刺すぞ!」
一瞬あっけに取られた吉澤だったが、改めて中澤にハサミを突きつけ言い放った
「誰だかしらへんけど・・・アタシにそんな脅しは通用せぇへんで」
言うと同時に吉澤のハサミを奪い、逆に吉澤に突きつけた
「脅しってのはこうやるんやで」
吉澤の髪がはらはらと目の前に落ちる
「?!」
「えらい髪型やなぁ・・・自分で前髪カットしとるんやろ?」
吉澤は一気に脱力し、その場に崩れ落ちた・・・
「まいちゃん、このコは友達か?」
中澤は何事も無かったように、改めてまいに声を掛けた
続く
「・・・はい。ごめんなさい・・・」
「おっそろしい友達やなぁ(笑)でも、ここまでするからには何か理由があるんやろ?」
「今日、彼が花火大会に行っているんです・・・」
「そっか・・・そういや石川も今日は非番やったなぁ・・・
そういう事か・・・」
「・・・。」
まいはうつむいて涙を浮かべていた。
「でも・・・もういいんです。病室に戻ります・・・」
「車椅子、しっかり固定しときや。」
「えっ?」
「もうこの時間じゃ花火も終わりかけやからな。
ちょっと飛ばさなアカンで」
「・・・先生」
「この車なら何かあればすぐ対応出来るし・・・ちょっとだけやで」
「・・・はい!」
で、「俺」が星を見ている場面に続きます
河川敷の中澤のセリフで凝縮したつもりだったんですが、
やはりきちんとこの場面を入れておくべきでしたねm(__)m
>>183 すぐこういう風に言う奴いるけど、読み手の意見も大切だと思うよ。
俺も作者の一人だけど確かに最近ごちゃごちゃしてて分かりにくいと思ってた
>>182みたいに荒らす感じじゃなくはっきりと意見してもらえるのはいい事だと思う
>>191 その通り
俺も作者の一人だが、読者の意見こそがより良い作品を生み出すと思うよ
これからも意見をどんどんよろしく
保全
>>180 を読んで思ったんだが、吉澤は以前俺に電話していて
一応知り合いという事になっているんだが・・・。
とにかくちゃんと前に一度出てきた人を書く場合は
その人が他にどんな登場人物とつながっているのかっての
ちゃんと読んで書きましょう。
それとか、他でも
>>189。
まいは中澤先生に対しては敬語を使ってなかったとか。
これは細かいかもしれないけど、読み手にしてみては
まいが中澤先生をどれだけ慕っているのかとかそういう部分に関連してくるんで。
それと保存掲示板も、順番がまだ明確でないまま転載されているので
もしよろしければ、訂正したものを新たなスレッドに改めて転載できるようになると
とてもありがたいです。
その辺りのところ、保存掲示板の管理人の方さえよろしければお願いします。
ご指摘有難うございます。
言い訳になってしまいますが、かぶったりするのを気にし過ぎて焦って
書いてましたm(__)m
書いてる間に続きが書かれてるんじゃないかな〜とか・・・
小説も長くなって来たし、複数の人が書いてるから、どうしても前の部分と繋がらない事態が生じるケースが多いね
まあ、細かいズレは後で修正すればいいとして、致命的なズレだけは無いようにしたいね
致命的なズレとは言わないかもしれないけど
元々のズレはどうするの?
(出会いが病院の一室ってやつ)
しかも、俺のところへまいが到着した時は花火終わってるし・・・・。
だって終電過ぎた時間だろ??時間軸も把握しなきゃ
何のために整理されたかわかんないじゃん。
吉澤もまいの事は元々前の文章「まい」って呼び捨してたのに
いきなり「まいちゃん」ってなってるし。
>>199 いや、吉澤初登場の場面では「まいちゃん」って呼んでた
だって、その場面を書いたのは俺だからw
続きどうするの??
>>201 色々と整理してから書くつもりだけど、いいの?
>>202 確かに花火終わってから駆けつけてるのは気になるな。
まいが花火見れなくて泣いてる下りはグッときたんだけど
その後の展開が少しぶっ飛んだ感は否めないし。
でも続きは読みたいw
続き読みたいけど、このままだと・・・。
俺、修正加えていこうか?
一晩あればやれそう。保存用のところに新スレ立てさせてもらって
第2章からでよければ、そこに貼るけど・・・。
>>203-204 正直、この展開から続きを書くのはちょっと気が引けるんだよな・・・
「一体どうしよう?」って感じでw
うーん、困った・・・
ドタバタ劇風にするか、それともシリアスな場面が良いか、とりあえずリクエストしてくれない?
>>205 それは有り難い!
是非ともお願いします・・・
>>207 んじゃ、作者さん方少しまって下さい。
ご希望に添える形になるかどうかはわかりませんが、
文体なんかも(脚本っぽくなってるところとかも)
なるたけ、その時の作者さんの色を極力変えないようにやっていきますんで。
それでもダメならごめんなさい・・・。
ただ一つ相談。まいが花火大会に行く下りは少し思い切った修正加えていいですか?
ほ。
>>211 おつ。一通り目を通して続き書く事にするよ
>>211 続き
4:時間経過のややこしい部分には区切りの印を加えました。
(ところどころいい加減ですが・・・。)
5:まいが花火を見に河川敷に来る下り。ここは大幅に変更されていますので、ご注意下さい。
前の部分を書いて下さった作者さんには申し訳ありませんが
小さな修正では難しいと思いましたので、私の勝手な暴走で続きが書いてあります。
ただ、まいが花火を見る、それに吉澤と中澤先生が協力するという点で
小さくですが、引き継いである部分を残しました。
これは、
ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/music/5915/1067888258/r38-40 の部分で、あえて本スレであるココには書き込んでいません。
もし気に入って下されば、この続きをどなたかお願いします。
一応、花火大会の一日は終わらせました。
以上、出過ぎた真似をしたただの娘。小説作家でした。
>>212 花火大会を終わらせた事は
ちょっと、今回この話から順番だのストーリーだのが混乱してしまったので
無理矢理終わらせた感じです。
安いストーリー書いて申し訳ありません。
というわけで、気分新たにお願いします。
私はしばらく、ここの修正?転載係にでも徹しようかな。
>>214 修正、転載係ってのも1人くらい必要かもね。誰もいないからやってもいいのでは?
もちろんこれからも作家として参加してよ。
修正版のスレは清書用でこのスレのコピペはしないようにしよう。
原文の保存は
http://jbbs.shitaraba.com/music/5915/#9って事で。
とりあえず、適当なタイミング見つけて修正、転載係が原文を清書する形にしよう。
そして完成したら、なんまらか何かに送ってハロメンやまいちゃん、梨華ちゃんに読んで欲しいと
壮大な夢を持っているいいだしっぺでした。
しかし、こうやって読んでみると、結構長く続いたもんだね。
>>215 実現可能かどうかは置いといて そういう目的があればテンション上がるのは間違い無い
俺も見てもらうことを前提に書くことにするよ
>>216 でもまだ続くしってのがなw
しかし、なんとなくある種の結末に関して言えば先が見えてきた部分はあるな。
そのまま行くとしたらちょっと悲しい展開だけど・・・。
とりあえず、ココまででもいいから
読者さん感想ヨロ。
>>215 よし。完成したら送るだけ送ってみよう。読まれなくてもいいからさ。
>>220 里田思い切りコレ読んだら照れそうだな。
>>218 ここまで来ちゃうと、結末を書くには少し勇気がいるというか・・・なるべくハッピーエンドが良いかなとは思ってます
ちなみに作者って何人くらいいるんだろう?
ノ
続きまだー?
ノ
ほ
作者の一人ですが、完全版を熟読してから続きを書くつもりです
その完全版だけど、花火のところで、斉藤登場シーンがないのに、帰ったシーンはあるよね?消し忘れ?
ちょっと気になったから…。違ってたらスマソ
俺も作者ですが。
通して全部読んで感じたことは
ここまで来ると軽いノリでは書けなくなる。
いいものにしたいから安い展開や稚拙な文章にはしたくないしな。
>>232 う〜ん、まあそれはあんまり肩肘張らなくてもいいんじゃないかな・・・
気軽に参加出来るのがリレー小説だし
でも、ここまで来たら絶対良い作品にしたいので、今まで以上に気合いを入れて書きたいね
ほ
>>231 入れるの忘れてた・・・。
すいません。後でなんとか補完します・・・。
保全
作者の一人ですが、今さっき、修正版を全部読んでみました
作者が言うのも何ですが、今の所はなかなか面白い物語になってますね・・・
今後も良い作品にしていきたいです
ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/music/5915/1067888258/ の続き
花火大会の翌日、まいの病室を訪ねると
昨夜の疲れが出たのか、まいは熱を出していてあまり具合がよくなかった。
点滴もいつもより一本増えており、氷枕をしていた。
「どう?」
「大丈夫だよ。平気平気、いつもの事じゃん。」
事実まいがこの病気にかかってから、熱を出すなどという事は珍しいことではなかったが
今回は少し俺自身、責任を感じていた。
「ごめんな、昨日。」
「もういいって。っていうか謝る事じゃないじゃん。」
熱を出した時のまいは、話している内容こそ普段通りだったが
いつも声が弱々しく掠れていて、近くにいてもやっと聞こえるような小さな声だった。
それは幾らいつもの事であろうと、以前の元気な頃のまいを知っている俺はその声に慣れる事はなかった。
続く
>>241 の続き
「でも吉澤から聞いたぞ!昨日まいが吉澤に花火大会に見に行きたいって泣いて・・・」
と、そこまで言いかけたところでまいは
「もういいの!言わないで!」
と俺の話と遮った。そして・・・
「というか・・・。ありがとう。」
とぶっきらぼうにそう言って、まいは頭の上から布団をかぶり込んだ。
まいは男っぽくて少しガサツな面もあったが、意外と照れ屋だった。
真面目な話をしたり、恥ずかしい話をされると
いつもこうやって不器用な照れ隠しをした。
そういう部分は病気になってからも相変わらずだった。
俺はそんなところが好きだった。
続く
>>242 の続き
まだ照れているのかまいは布団を被ったまま、話しかけてきた。
「ねぇ、今日梨華ちゃんに会った?」
「いや、まだ。」
「なんかあんまりアタシと話したくなさそうだったんだよね・・・。」
「そうなの?」
「うん・・・。もしかして昨日の事でアタシのこと怒ってんのかな・・・。」
「なんで?それはないでしょ。。」
「だったらいいんだけど・・・。」
俺はこの時、このまいの話も特別気に止めてはいなかった。
何故なら、昨日のまいの為の花火大会には
石川も参加してくれていたからだった。
その後まいは布団を被ったまま眠ってしまい、俺はそっとそのままにして帰ることにした。
続く
>>243 の続き
病院を後にした俺は、しばらく歩くと
ちょうど向こう側から石川が歩いてくるのを見つけた。
でも、石川はこちらに気づくことなくそのまま職員用通用口に向かっていった。
「忙しいのかな・・・。」
いつ、どんな時でも石川は俺に会うと笑顔で向こうから声をかけてきてくれた。
だからそんな石川を見たのは初めてだった。
けれどその時、俺はそんな石川を見ても
昨日遅くなったのもあって疲れていただけなんだと思っていた。
それにさっき聞いたばかりのまいの話も、この時は思い返すこともしなかった。
しかしその日の夜遅く、俺の携帯が鳴った。相手は石川だった。
もう、夜中1時を過ぎようとしていた頃だった。
俺も半分寝ていたが、何か急用かと思い電話をとった。
続く
>>244 の続き
けれど俺が電話に出ても、向こうからは何も聞こえなかった。
俺は電波が悪いのかと思い、何度か呼びかけてみた。
すると
「ゴホッゴホッ!」
と苦しそうな咳が聞こえてきた。
「石川さん?どうしたの??」
そう言っても、石川からの応答はそれ以上なかった。
俺はただ事ではないと思い、柴田に連絡して石川のアパートの場所を聞き
そのまま家を飛び出した。
次の方どうぞ・・・。
保全
247 :
名無し募集中。。。:03/11/05 02:01
おちるぞ
>>247 上げるな
2chのスレは、dat落ちするスレはスレの位置とは一切関係無い
最後の書き込みから何時間空いたかで決まるんだ
スレが下の方に有っても関係無いんだよ
続き書きます
>>245続き
俺は、大慌てで石川のアパートへと駆け付けた。
「石川さん!俺だよ俺。大丈夫か!?」
俺は夜中にも関わらず、そう言って石川の部屋のドアをドンドンと叩いた。
すると、ガチャリと鍵を開ける音がして、中から石川が姿を現した。
「・・・・」
見ると、石川は少し顔色が悪い様子だった。
「どうしたの?具合でも悪いの?」
俺は、心配して石川にそう訊ねた。
続く
>>249続き
しかし、石川は何も言わなかった。
俺はますます心配になって
「一体どうしたんだよ!?俺、さっきの電話で心配になって・・・」
と石川に詰め寄った。
すると、石川は
「いいから静かにして。もう遅いんだから・・・」
と初めて口を開いた。
しかし、顔色が悪いせいもあるのか、石川の表情は冴えなかった。
「う、うん、わかったよ・・・でも、具合は大丈夫?」
俺は、石川にそう聞いてみたが、石川は
「うん、大丈夫だから・・・とにかく、中に入って」
とだけ答えた。
「さあ、散らかってるけど、どうぞ・・・」
石川は、そう言って俺を部屋の中に入るように促した。
続く
>>250続き
考えてみれば、こうして石川の部屋を訊ねたのは今日が初めてだった。
「お邪魔します・・・」
というのも変だったが、そう挨拶して、俺は石川の部屋へと入った。
石川は「散らかっている」とは言っていたが、石川の部屋は綺麗に片付いていた。
しかし、殊更に女の子らしい趣味で装飾されているわけでもなく、意外に落ち着いた部屋だった。
「今、冷たい飲み物でも入れるね」
と言って、石川は俺をもてなすための用意をしようとしていた。
「え?いいよいいよ、そんな事しなくて・・・だって具合が悪いんだろ?」
俺は、石川の体調を気遣って、慌ててそう言ったが
「うん、これぐらいなら大丈夫だから・・・」
と言って、石川は冷蔵庫から麦茶を出して、それをコップに注いだ。
「さあ、どうぞ」
と言って、石川はそれを俺に手渡した。
「あ、どうも・・・」
何だかよくわからなかったが、俺はとにかく手渡された麦茶を一口飲んだ。
続く
>>251続く
俺は麦茶を飲んで一息つくと、
「さっきの電話はビックリしたよ。いきなり咳き込んじゃうし・・・大丈夫なの?」
と、改めて石川に聞いてみた。すると、石川は
「うん・・・実は、本当は今日は夜勤だったんだけど、中澤先生に頼んで帰らせてもらったんだよね・・・」
と答えた。
「どうして?やっぱり具合が悪かったの?」
「うん・・・最近、ちょっと疲れてたのは確かだし・・・体調を崩しちゃったのは確か」
「そうなんだ・・・」
やはり、付きっきりでまいの看病をしている石川が疲れてしまうのは当然だった。
しかも、まいはただの病気ではなく、大変な難病である。
看病する側の肉体的・精神的疲労も大変なものである事は想像に難くない。
続く
>>252続き
「でもね、さっき電話したのはその事だったんじゃないよ」
石川は不意にそう言って、真っ直ぐに俺の方を見た。
「え?・・・じゃあ、どうして・・・」
俺は、その視線に一瞬たじろいでそう聞いてみた。
「どうしてって・・・あなたに会いたかったからに決まってるじゃん!」
石川は、少し強い口調でそう言った。
「私ね、昨日の事とか色々と考えてたんだ・・・昨日は、結果的にまいちゃんに辛い思いをさせちゃったし」
そこで石川はちょっと言葉を切ったが、なおも話し続けた。
「何か・・・私だけが楽しい思いをしようとしてたっていうか・・・まいちゃんの気持ちも考えないで・・・。だから、今日はまいちゃんとも何か話し辛くってさ」
俺は、そこでさっきのまいの言葉を思い出した。
「じゃあ・・・まいの事を怒ってたんじゃないのか・・・」
「ううん、怒るなんてとんでもない!そういう事じゃないの・・・」
続く
>>253続き
「それと、昨日の花火の時に思ったんだけど・・・私ね、まいちゃんの事が羨ましかった」
「羨ましい?」
「うん・・・やっぱり、まいちゃんは貴方にとって本当に大切な人なんだよね・・・何か、昨日のあなたを見て、改めてそう思ったの」
石川は、少し寂しそうな様子でそう言った。
石川の言葉に、俺は何も言えなかったが・・・
「まいちゃんの辛い気持ちとか、私が勝手な事ばっかり言ってるのはわかるよ。でも・・・」
いつの間にか、石川の頬には涙が伝っていた。
「でも、それでも私があなたが好きだから」
改めて、石川は自分の気持ちをハッキリと伝えて来た。
石川が、ここまで真剣に自分の事を思ってくれているのか・・・俺は胸が熱くなった。
これは、中途半端な気持ちではいけないな・・・と、俺は花火大会の時の柴田の忠告を思い出していた。
続く
>>254続き
改めて気付いたが、部屋は俺と石川の二人っきりだった。
とても張りつめた、何とも言えない空気が部屋を支配し、俺も何だかドキドキしていた。
すると、その張りつめた空気を破るかのように、石川の部屋のドアをドンドンと叩く音が聞こえた。
俺と石川は、ハッとしてそちらの方を見てみたが・・・すると
「梨華ちゃ〜ん、大丈夫?」
という、聞き覚えの有る女の子の声が聞こえてきた。
その声の主は・・・
「柴ちゃんだ・・・」
石川はそう言うと、ドアの方に向かって行った。
そして、石川がドアを開けると、柴田あゆみが姿を現した。
「梨華ちゃん、さっきは心配したよ〜。何か、具合が悪いっていうから・・・」
そこで、柴田は部屋の中に居る俺に気が付いた。
「あ、やっぱり来てたんだ。何かね、さっき彼から大慌てで電話が有ったの。梨華ちゃんが大変だっていうから・・・」
柴田はそこでちょっと言葉を切ると、俺と石川の顔を交互に見て
「あらやだ、私、何かお邪魔だったみたいね!・・・帰ろうかな?」
と、ニヤニヤ笑いながらそう言った。
続く
>>255続き
「え?何言ってんのよ、せっかく来てくれたんだし・・・さあ、入ってよ」
石川はそう言って、柴田を部屋に招き入れた。
「・・・じゃあ、お言葉に甘えて・・・お邪魔しまーす」
柴田はそう言うと、部屋に入って来た。
「昨日は色々とどうも・・・」
柴田はそう俺に挨拶して来た。
「あ、こちらこそ・・・」
俺も、何と言って良いかわからず、適当にそう返事をしておいた。
とにかく、昨日の花火大会の3人が、こうしてまた石川の部屋で顔を揃える事となった。
続く
では、私の分はとりあえずここまで・・・次の方、どうぞ
最近、柴田が重要な役割を担ってるね
俺(作者の一人)としては、今後は藤本美貴をどこかでもっと活躍させられたらいいなと思ってます
ごちゃつかない程度にしろよ
すみません、今更な意見で恐縮なんですが・・・
この小説の最初の方で、まいが病気になって退学届を出した事になってるけど、それを退学じゃなくて休学に変更出来ませんかね?
何か、改めて読んでみて、病気だから退学っていうのはあまりにも可哀想かなという気がしたのと、こういう場合は退学よりも普通は休学するのがシックリ来るというか、一般的な気がするので・・・
どうでしょうか?
>>259 普通は不治の病だったら退学して休養に専念するものだと思うが
不治の病っての、確かに最初から出てきてたもんな・・・。
一応、国の難病指定はあるけど再生不良性貧血って
全く治らない病気ではない。
でも不治の病ってこの場合、何度も表現されてるってことは・・・
やっぱアレなのかなぁ・・・
まぁ、でも一番今考え直さなくちゃいけない点は石川は看護学生だという事だと思う・・・。
看護学生ってここまでいろいろ踏み込んだ実習するの?
研修中の看護婦ならわかるんだけど・・・。
>>263 それは俺も思った
でも、看護婦の卵なんだから、別におかしくはないとは思うが・・・
花火見に行きたいとまいたんが泣くシーンは
ほんとうにグッときたよ。
感想保全。
保全
>>256続き
「梨華ちゃん、大丈夫なの?」
「うん、だいぶよくなってきたし」
「熱は?」
「計ってない」
「じゃ、とりあえず熱計って」
柴田はテキパキと石川に指示を出した。
石川も石川で柴田の言うことに素直に従った。
そして、それをただ見ていた俺に柴田はこう言った。
「キミは梨華ちゃんの看病に来たんじゃないの?」
「あ、いや・・・」
「梨華ちゃんは普段は人の看病ばっかやってんだよ。
こういう時くらいは甘えさせてあげないと。」
「ごめん・・・」
確かに俺は何をしにきたんだという感じだった。
>>267続き
すると石川の体温計が鳴った。
柴田はそれをひょいっと取って見た。
「なになに?37度5分・・・こりゃまだ上がるぞ。」
俺はまさか熱があるとは思わなかったので驚いた。
さっきまでの石川は、顔色こそよくなかったが
熱を出してるほど具合が悪そうには見えなかった。
それから柴田は石川を半ば強引にベッドに寝かせ、冷えピタを張った。
俺はその光景をぼーっとみながら、この二日間の二人を考え直していた。
まいと石川は、正反対の性格をしていると思っていた。
まいは、男っぽくて強くて。
石川は、女っぽくて弱くて。
単純だけど、二人の事をそんな風に見ていた。
続く
>>268続き
けれど、この間の花火大会。
まいが、そんな自分の弱みを吉澤に見せていたと知った時
俺は少し意外だったし、少しショックでもあった。
まいにそんな脆い部分があるとは正直今まで知らなかった。
俺の前では病気になってからでも、弱い自分を絶対に見せようとはしなかった。
どちらかというと、いつも冗談を言ったりしてふざけていた。
でも実際には、まいはずっと辛い胸の内を誰にも話せずに悩んでいた。
反対に石川は、以外と俺に本音をストレートにぶつけてきた。
辛い時や苦しい時にはなんらかの信号を俺に送ってきたし
素直に自分の気持ちを俺は伝えてきた。
そして、意外とどんな時でも気丈であった。
花火大会で迷子になったり、涙を流すことも何度も見たことはあったが
肝心な時はしっかりしていた。
今日も、熱があるにもかかわらずそんな部分は感じさせず、俺に想いをぶつけてきた。
続く
>>269続き
人は見かけによらず、とよく言うが
二人とも、見た目の雰囲気と表面的な振る舞いとは
正反対なものを内に秘めていた。
まいは表面的な強さと反対に、心の内側に秘めた脆さを持っていたし、
石川は表面的な弱さと反対に、心の内側に潜む気丈さを持っていた。
俺はここへ来て、その内側の部分こそが本当の二人の姿のような気もした。
そして、そんな二人はどことなく似ているような気もしてきていた。
俺がそんな二人の事を考えていると、柴田が
「今はどっちの方が好き?」
と、俺が今考えていた事を見透かしたようにこう言った。
俺のは以上です。
次の方へ。
271 :
名無し募集中。。。:03/11/05 15:22
お終い
一日一回はage厨にやられてるよなw
273 :
名無し募集中。。。:03/11/05 15:38
目標を20回/日にしてみよう
274 :
名無し募集中。。。:03/11/05 15:40
昔なら寄ってたかって根絶やしにされたもんだが、今の狼は
みんな無関心なんで小説スレも案外成り立つ
保全
保全
ほ
ぜ
279 :
名無し募集中。。。:03/11/05 21:13
ん
| |
| | |
| | | | スッ
¥
||
===== /
从 ´ ヮ`)
/ y⊂) れいたん忍者参上!!!
U〉 ⌒l
/(__ノ ~U
保全
そろそろ続き書いちゃってもいいかな?
284 :
名無し募集中。。。:03/11/06 00:45
保全
そろそろ続き読みたいですね。
287 :
名無し募集中。。。:03/11/06 02:07
( ^▽^)<そうでもないよ
続き書きます
>>270続き
柴田にズバリと聞かれて、俺は一瞬言葉に詰まった。
「そ、それは・・・」
何と答えて良いかわからず、俺は往生してしまった。
「さあ、ハッキリしなさい!まいちゃんと梨華ちゃん・・・どっちが好きなの?」
柴田は、ニコリともしないで俺の目を見据えてそう詰め寄った。
見れば、石川もこちらの様子をジッと窺っていた。
俺は、ゴクリと唾を飲み込むと、思い切ってこう答えた。
「俺は・・・石川さんが好きだ。でも・・・卑怯かもしれないけど、まいの事も吹っ切れてないんだ」
俺がそう言うと、部屋にしばらく沈黙が訪れた。
柴田は、黙ってしばらく俺の顔を見ていたが、
「・・・呆れた。何て人なの・・・そんなんだからダメなのよ!」
と、ピシャリと言い放った。
続く
289 :
名無し募集中。。。:03/11/06 02:39
えー
290 :
名無し募集中。。。:03/11/06 02:43
286と288が同一人物だったら哀しいな
続きキター!!
>>288続き
「あなたがそんな曖昧な態度だから、梨華ちゃんもまいちゃんも傷つけてるんじゃないの?違う?」
柴田は、なおも俺にそう詰め寄って来た。
言われるまでもなく、そんな事は俺にだってわかっていた。
しかし・・・自分でもどうする事も出来なかった。
「でも、これが俺の正直な気持ちなんだよ」
俺は、柴田の問いに対してそう答えた。
「正直な気持ちって・・・」
柴田は、更に俺を問い詰めようとしたが、
「柴ちゃん、もういいよ、有り難う。そんなに彼を責めないでやってよ」
それまで黙って事の成り行きを見守っていた石川がそう口を開いた。
続く
293 :
名無し募集中。。。:03/11/06 02:46
羊でやれよバカ
>>292続き
「私ね・・・今の彼の言葉を聞いて、正直言ってちょっとズッコケそうになっちゃったけど・・・でもいいの。ハッキリと正直な気持ちを聞かせてくれたのは初めてだったから」
と石川は言った。
「だけどさ・・・」
柴田は、なおも何か言いたげな様子だったが、
「わかった。梨華ちゃんがそう言うんじゃ仕方無いかな」
と言って肩をすくめた。
「でも・・・梨華ちゃんって本当に人が良いんだから。そんなんじゃ、彼は誰かに取られちゃうよ」
と柴田はニヤッと笑って俺の方を見て来た。
「もう、柴ちゃんったら・・・やめてよ!」
と石川は苦笑いしていた。
続く
>>294続き
「それじゃあ、明日も早い事だし・・・そろそろ寝ようかな」
と石川は言った。
時計を見れば、いつの間にか午前2時を回っていた。
「え?体調も悪いんだし、今日は休んだら?」
俺は驚いてそう言ったが、石川は
「そういうわけにはいかないよ・・・やらなきゃいけない事も色々有るからさ」
と言った。
「だけど・・・」
「いいからいいから。心配しないでよ。とにかく、今日は来てくれて有り難うね」
そう言って、石川は寝る準備を始めてしまった。
俺と柴田は顔を見合わせたが
「わかったよ。じゃあ、あんまり無理しないようにな・・・」
「梨華ちゃん、お大事にね・・・」
そう言って、ひとまず部屋を後にする事にした。
「それじゃあ、私達帰るね。梨華ちゃん、おやすみなさい・・・じゃあ、行こうか?」
柴田にそう促され、俺も部屋を出た。
「柴ちゃん、彼に変なコトしないでよね!」
部屋を出る俺と柴田に向かって、石川は笑いながらそう声をかけて来た。
続く
>>295続き
石川のアパートを後にした後、俺と柴田は帰り道が途中まで一緒だという事も有り、一緒に歩いていた。
「ねえ、梨華ちゃんって本当にいい子でしょ?」
「うん、石川さんは本当にいい子だよ・・・」
「あんないい子を泣かせたら、承知しないからね!」
柴田は、笑いながら俺にそう釘を刺した。
そう、柴田に言われた通り、俺の中途半端な態度で石川やまいをこれ以上傷つけてはならないと、俺も改めて思っていた。
そんな事を考えながら夜道を歩いていたが・・・。
「あ、それじゃあ私はこっちだから」
やがて、別れ道になって、俺と柴田とは帰る方向が別々になった。
「あ、それじゃあ今日はどうも・・・」
と俺は言ったが
「あら?こんな真夜中に女の子を一人で歩かせるつもり?」
と柴田はジロリと俺を睨んだ。
「ねえ、家の近くまでで良いから送って行ってよ・・・」
続く
とりあえず、ここまで。
次の方どうぞ・・・
続き行きます
少々お待ちを
>>296続き
「わかったよ。じゃあ、家の近くまで・・・」
柴田がうっすらと笑みを浮かべているように見えたのは気のせいだろうか・・・
しかし、柴田の言う事はもっともだ。
「ありがと。あなたとはもうちょっと話もしたいしね。」
と、言うと柴田の目つきが明らかに変わった。
「単刀直入に聞くけど、私の事はどう思ってるのかな?」
俺は何を聞かれているのか、全く理解出来なかった。
「どうって・・・。」
柴田はふぅっと一呼吸すると改めて訊いてきた
「私を女としてどう見てるのか、訊いてるの。」
??? どういう意味だ?
「そうだなぁ・・・優しいコかな?」
柴田は一瞬呆気に取られたような表情をしたが、
すぐに笑みを取り戻した。
「ふふ、あなたらしいね。
でもね、これだけは言わせてちょうだい・・・
私、あなたが好きになっちゃった。」
続く
続き
突然の柴田の告白に俺は何も言えなくなってしまった。
「あ、そこの角を曲がったら私の家だから。
ここまででいいわ。それじゃね」
放心状態になった俺を置き去りにして、柴田はそそくさと帰ってしまった。
俺はどうすればいいのか・・・
「ふふ・・・言っちゃった。」
柴田は部屋のドアを閉めると、ドアにもたれ掛かりながら満足気に呟いた。
次の方、どうぞ
続き
「あなたが好きになっちゃった」
柴田のこの言葉が忘れられなかった俺は
すぐさま後を追いかけ柴田の部屋のインターフォンを鳴らした
「は〜い」
「俺だけど・・・ちょっといいかな?」
柴田はゆっくりとドアを開けた。
「うふふ、どうしたの一体?ちょっ・・・ちょっと、むぐぅうぅぅぅぅ・・・」
その瞬間俺は柴田にキスをしていた。
知らない間にストレスが溜まっていたのかもしれない、俺は無心に柴田の体にむさぼりついた。
「こんなことして、、、止めてよ まだ私と付き合ってないじゃないの!」
そんな事を言いながら抵抗していた柴田だが、その内に抵抗を止め受け入れるように身をゆだねた
次どうぞ
そろそろまいたんを登場させてね
>>302 いや、最近は柴田の出番の方が多いから・・・
>>303 確かに第2章になってからは出番が減ったな・・・
>>300続き
しかし、俺はそこでハッと我に帰ると
「・・・ごめん、俺どうかしてたよ・・・」
と言った。
「・・・いいのよ、っていうか謝らないでよ」
柴田はそう言うと、フフッと笑って
「でも・・・あなたって、積極的ね」
と、俺の顔をまじまじと見ながら言った。
「いや、まあその・・・」
と、俺はバツが悪そうに頭をかいた。
「まあいいわ。とにかく、今日の事は二人だけの秘密って事で・・・内緒にしておきましょ」
と柴田は言った。
「それじゃあ、おやすみなさい・・・」
と言い残して、柴田は家に入っていった。
続く
>>305続き
確かに、俺はこの時はどうかしていたのかもしれない。
色々と大変な事が有って、精神的にも疲れていたのは確かだった。
そんな事も有り、俺はそれから数日間は病院には行かなかった。
いや、こんな状態のまま、まいの顔を見るのは何だか申し訳無いような気がしていたのである。
そんな中、石川から電話が有った。
「ねえ、最近あんまり病院に来てないけど・・・どうしたの?」
「うん、まあちょっとね・・・」
「最近、まいちゃんが寂しがってるみたい。ねえ、会いに来てあげてよ」
続く
この後続くの?
308 :
名無し募集中。。。:03/11/06 15:07
保全
上げるな
さげ
>>306の続き
「無理だよ、だって俺は柴田と・・・」
「柴ちゃんと何かあったの?」
「いや実は、キスしちゃったんだ」
次の方どうぞ
>>311 作者の一人なんですが・・・
「二人だけの秘密」って事なのに、いきなり俺がそれをバラしてしまうのはちょっと・・・
これとは違った展開にしたいんだけど、どうだろう?
ご意見よろしく
>>312 それじゃ小説リレーの意味が無い。俺は正直者でウソつけないタイプなんだろ?
きっと罪悪感のようなものを感じたっていう設定で考えることだってできる
もっと想像力豊かにしようぜ
確かに。色んな展開考えてる奴が集まって小説書くから面白いんだよな。
自分の想像と違うからって展開しなおすのはNG
>>313 わかった
じゃあ、これで続行しましょう
では、そろそろ続き書いちゃっていいかな?
続き書きます
>>311続き
「・・・・・・今、何て言ったの?」
俺が、柴田とキスしてしまった出来事を伝えると、石川は電話口の向こうでしばらく絶句していた。
そして、何秒かの沈黙の後、やっとそのような言葉を漏らした。
「いや、だからさ・・・この間、石川さんの家に行った帰り道に、柴田さんとキスしちゃったんだ」
あの出来事以来、俺はずっと悩んでいた。
確かに、あの時はどうかしていたのかもしれない。
しかし、柴田とキスをしてしまったのは事実である。
そして、その事は、時が経てば経つほど俺を苦しめていた。
このまま黙っていて、何食わぬ顔をしていられるほど、俺は器用な人間でも何でもない。
むしろ、黙っていればいるほど、自分がどんどん堕落して行くような気がしていた。
続く(まだ書きます)
>>317続き
そして、悩みに悩んだ挙句、石川に正直に話す事にした。
「石川さん、ごめん・・・ホント、俺って馬鹿な奴だってつくづく思うよ。でも・・・君には正直に話しておいた方が良いと思って」
俺は石川に全てを話し、心から謝った。
しかし、石川は俺の言葉を聞き、取り乱していた。
「・・・信じらんない。一体何て事を・・・あなたも、柴ちゃんも・・・本当に最低!!」
石川は涙声だった。
石川の痛切な涙まじりの声を聞き、俺の胸は締め付けられるように痛んだ。
俺は石川を裏切ってしまったのである。
何を言われようと、返す言葉も無かった。
「本当に、あなたって最低よ!私がどんな気持ちかわかるの!?」
続く(まだ書きます)
>>318続き
石川は、なおも俺を責めようとしたが、後は涙でもう言葉にならなかった。
「とにかく・・・私の事はもうほっといてちょうだい」
最後に、やっとそう言葉を絞り出すと、石川は電話を切った。
一体、何て事をしてしまったんだろう・・・改めて、俺は後悔していた。
自分のしてしまった軽率な行動により、石川の気持ちをズタズタに切り裂いてしまった・・・
俺は、激しい自己嫌悪に陥った。
電話を切ると、石川はまいの病室へと向かった。
しかし、石川は放心状態で、その足取りは重かった。
「・・・梨華ちゃん、どうしたの?」
病室に入って来た石川の様子を見て、まいはビックリしてそう声をかけた。
「何か、顔色が悪いよ・・・って、アタシが言うのもおかしいけど。どうかした?」
しかし、石川は何を聞かれてもただ首を横に振るだけで、何も答えられなかった。
そして、まいの側に駆け寄ると、まいの布団に取りすがって、声を上げて泣き出した。
まいは、そんな石川を見て、どうして良いのかわからず呆然としていた。
続く(まだ書きます)
>>319続き
まいが病気になってからというものの、俺の周りでは本当に色々な出来事が起こり過ぎるくらい起きていた。
まいの事を思うと単なる甘えにしか思われないだろうが、俺は心身ともに疲れ切っていた。
そして・・・俺は、周りのもの全てから逃げ出すように、少し旅に出る事にした。
行き先は特に決めていなかったが・・・とにかく、この状況から少しでも逃れたかったのかもしれない。
気が付けば、高校生活最後の夏休みがもうすぐ終わろうとしていた。
続く
私の分はここまでです
では、次の方どうぞ
俺は旅に出ようと決心すると、さっそく荷物をまとめた。
何かから逃げるようにバックパックの中につめこみ家を飛び出した。
そう、何かから逃げるように・・・
しかし、冷静に考えてみると どこに行こうとも決めているわけではなかった
さてこれからどうしようか?
そういえば、小さい頃から道外に出たことなんて無かったな
夏休みの残りも少ない、金も財布と通帳合わせて20万しかないのだ
どこか行きたいところは・・・
東 京
そうだ!東京だ!
そう決めると いてもたってもいられなくなり札幌駅に足を進めた
次の方どうぞー
>>321続き
札幌駅から電車に乗り、新千歳空港駅に着いた俺は飛行機に乗り換えるため電車を降りた。
「あら・・・。」
聞き覚えのある声だ・・・。
「3人もの女の子を傷つけておいて、どこかへ逃げるつもりかな?」
声の主は柴田だった・・・。
今は正直、柴田には会いたくなかったのだが・・・
「逃げるだなんて・・・」
「あなた、あの日の事を梨華ちゃんに話したでしょう?
おかげで梨華ちゃんと私は絶交。どう責任取ってくれるのかしら?」
続く(続き書きます)
「ごめん・・・でも、黙っているわけにはいかなかったんだ・・・」
そう言うと、柴田はくすくす笑い出した。
「ホントにあなたって人はバカ正直よね・・・。
でも、そんなところがあなたの魅力なんだけどね。でも・・・」
「梨華ちゃんは真剣に落ち込んでいるわ。
どこへ行くつもりだったか知らないけれど、とにかく私と一緒に来てちょうだい」
と、言うと柴田は俺の腕をつかみ、札幌行きの電車に乗り込んだ。
「ちょ、ちょっと・・・」
「いいから!逃げたってなんにもならないでしょう?」
「・・・わかったよ。それにしても、柴田さんは何故空港に?」
観念した俺を見て、柴田はふぅ、とため息をつく。
「私は祖母のところに行って来たところよ。あなたはどこに逃げるつもりだったの?」
「東京へ・・・行くつもりだった。」
「ふーん。東京へねぇ・・・。あなたのことだからなんのアテも無かったんでしょう?」
柴田は全てを見透かしたように言った。
続く(まだ書きます)
「・・・まあね。でもこのままこっちにいるのは辛くて・・・」
「あのねぇ・・・辛いのはあなただけじゃないのよ。
梨華ちゃんも、まいちゃんも・・・それに私だって・・・。さ、降りるわよ」
札幌駅で降りた俺たちは、そのまま柴田に連れられるまま病院へと向かった。
まいの病室には非番で私服姿の石川と、呆れ顔のまいがいた。
「いくら出直し宣言したって・・・もう一人増やしちゃうのは酷いんじゃないの?」
と、いきなりまいに怒鳴られた。
「あなたたちがハッキリしないから、彼も迷っちゃうんじゃないのかしら?」
俺がなにも言わないうちに柴田が切り返す。
「・・・。」
石川はうつむいたまま黙っている・・・。
「まあ、どっちにしても彼はもう私のものよね。
今だって一緒に私の実家に行って来たところだし」
?! 一体、何を言い出すんだ 柴田は・・・
次の方どうぞ・・・
保全
期待保全
今晩はもう続かないのかな・・・・。
続き期待
ちょっと難しい切り方しちゃいましたかねぇ・・・
>>330 作者さん?
何なら、もうちょっと続けちゃってもらえます?
そしたら続きを考えようかなと
>>331 作者ではありますが、1読者としては他の方の続きが読みたいなぁ、とw
このまま続かないようなら責任持って続けますが〜
>>325続き
「実家って・・・。」
さすがに石川も反応した。
「ふ〜ん、最近ここに来てくれなかったのはそういうことなんだ・・・。」
まいは腕を組んで俺を睨み付けたが、かなり動揺しているようだ。
「今、空港から帰って来たところなのよ。
せっかくだからあなたたちに挨拶しておこうと思ってね。」
柴田はそう言うと、自分の荷物を開けて何かを探している。
「おい、ちょっと・・・痛ッ!」
俺が柴田の発言に反論しようと口を開いた途端、柴田は俺の足を踏みつけた。
「はい、おみやげ。まいちゃんは食事制限掛かってるだろうから、
食べ物は避けたわ」
柴田はおみやげを二人に手渡した。
「ほんとに柴ちゃんの実家へ行って来たんだね・・・。」
石川は呟くように言った。目には涙を浮かべているようだ・・・
「川崎ねぇ・・・やっぱり内地の人間は隙が無いってのは本当だったんだね」
まいは包みを乱暴に破り、柴田を睨みつつ言った。
続く(書きます)
「まあ、そういうことよ。
恋なんて早いもの勝ち。ノンビリしてたあなたたちが悪いのよ・・・」
柴田は二人の様子を全く気にしていないかのように言い放った。
「本当に・・・」
石川とまいが同時に口を開いた。
「あ・・・まいちゃんいいよ・・・」
「梨華ちゃんこそ・・・どうぞ」
二人はお互い譲り合ったが、頷きあって再び口を開いた。
「本当に・・・柴ちゃん(柴田さん)が好きなの?」
二人はそれぞれの表情で真剣に俺を見据えて言った。
「え・・・それは」
確かに俺は柴田とキスをしたが・・・本当に柴田のことが好きなんだろうか?
いや、それ以前に柴田の実家なんて行ってないし・・・
「ほら、はっきり言いなさいよ。あなたの口から。」
柴田は肘で俺を小突いて言った。
柴田の考えが全く解らない。本当にこのまま俺と付き合おうと言うのか・・・
いや・・・しかし俺は・・・
続く(書きます)
「すまない・・・」
俺がそう言うと石川は無言で病室を出て行こうとした。
「待ってくれ!そうじゃない・・・
俺は柴田さんの実家には行ってない。空港でたまたま会っただけなんだ・・・」
「・・・それじゃ、どうして空港に行ったの?なんで謝るの?
おかしいじゃない!もういい!柴ちゃんとお幸せに!さよなら」
石川は大粒の涙を溢しながら、俺にそう怒鳴りつけると部屋を出た・・・
「ちょっと待ちなさいよ。梨華ちゃん。」
部屋を出た石川に柴田が声を掛けた。
「柴ちゃん・・・もう柴ちゃんとも話をする事も無いわ・・・お幸せに」
「ふ〜ん、彼が違うと言っていても信じられないんだ・・・
梨華ちゃんにとって彼はその程度の存在なんだね」
「だって・・・実際に彼は旅支度をしているし・・・柴ちゃんのおみやげだって・・・」
石川はこちらを振り向く事も無く言った。
「あたしは信じたい・・・信じるよ。本当に行ってないんだね?
じゃあ、何で旅支度をしているの?」
まいがベッドでゆっくりと身を起こしながら訊いて来た。
続く(書きます)
「まいちゃん・・・」
「梨華ちゃん、いいから彼の話を聞こうよ・・・ね?」
まいが石川をたしなめると石川は病室に戻り、椅子に腰掛ける
「わかった・・・」
「俺が旅支度をしているのは・・・東京へ行こうと思っていたからなんだ・・・」
「・・・やっぱり柴ちゃんの実家じゃない・・・」石川が呟いた。
「違う!俺は今日、飛行機で東京に行くつもりだったんだ」
「なんのために?」
まいは信じるとは言ったものの、まだ疑いを含んだ表情で言った。
「柴田さんのことや・・・石川さんのこと・・・まいのこと・・・
俺もはっきりできない自分に嫌気がさして・・・どこか遠くに行きたかったんだ・・・」
俺がそう言うと、まいはぷっ、と吹き出し
「はは・・・呆れた。それでアテも無く、東京へ行こうとしてたんだ・・・ははは・・・」
続く(書きます)
石川も表情は明るくなったが、まだ戸惑いを隠せずに言った
「・・・じゃあ、柴ちゃんは何で実家に・・・?」
「夏休みだもの。たまには実家に帰らないとね。
こっちの学校に通うために親やおばあちゃんには苦労掛けてるし・・・」
柴田がそう言うと、まいと石川は顔を見合わせて笑い始めた。
「でも・・・キスは本当なんでしょ・・・
それに柴ちゃんはなんであんな嘘を・・・」
石川の表情がまた曇った
「彼があまりにもグズグズしてて、なんだか腹が立って来てね・・・
キスは私が強引に奪ったの。
さっきの嘘は彼以上にグズグズしているあなたたちへのお仕置き。」
「柴ちゃん・・・。」
「な、なんでそんな事をされなきゃいけないのよ!」
まいが興奮しながら柴田に食って掛かった。
「あなたたちがいつまでもハッキリしないから・・・私にも迷惑掛かってるのよ。
このまま続けてたら本当に彼、取られちゃうわよ」
柴田はあっさり返し、
続く(書きます)
「でも、私が彼を好きになったのは本当よ。
それじゃね。」
柴田はそう言うと、さっさと病室を出て行ってしまった。
「ちょっと・・・柴・・・」
俺は慌てて止めようとしたが、俺を無視して柴田は帰って行った・・・
「ごめん・・・」
石川がいきなり謝った。
「ハッキリしないから・・・柴ちゃんやみんなに迷惑掛けてたんだよね・・・」
「梨華ちゃん!謝ることなんてないよ!ハッキリしないのはあたしも彼も一緒なんだし・・・
それに・・・柴田さんだっけ?あの人だって彼を好きだって言ってたじゃない!」
まいはベッドから完全に身を乗り出して叫んでいた。
「すまない・・・」
俺はそんな二人を見て、呟くように言った・・・
次の方、お願いします
柴田は小悪魔的存在ですね・・・
340 :
名無し募集中。。。:03/11/07 08:30
hozen
一時はどうなる事かと思ったけど、うまいことまとめたなー
ほんとは
>>325まで書いた時点でここまで出来てたのですが、
>>332にも書いた通り別の展開を読んでみたかったので、一旦切りました。
>>339 生写真とか、小悪魔的な笑みを浮かべている写真あるじゃないですかw
なので、僕の中ではこういうイメージが強いんですよね〜
なんだ、またまいてぃか
ほ
345 :
名無し募集中。。。:03/11/07 15:18
困ったもんだ
ほ
ぜ
もう同じ人しか書いてない気がするのは俺だけか?
>>348 そんな事は無い
俺の他にもまだ数人の作者が居る
作者の俺が言うんだから間違い無い
ほとんど書かないが俺を含めて3人だけか
俺も書いてるよー。
ちゅうわけで5人目。
三角関係のところ長くてダレすぎ
いつも同じような展開が続いて、正直まだ新しい展開じゃないのかと思ってしまう
356 :
名無し募集中。。。:03/11/07 22:39
357 :
名無し募集中。。。:03/11/07 22:40
ほ
359 :
名無し募集中。。。:03/11/07 22:43
じゃあ俺も作者になろう
うんこ
続きどうぞ
>>338 まいはベッドから完全に身を乗り出して叫んでいた。
「すまない・・・」
俺はそんな二人を見て、呟くように言った・・・の続き
呟くように言った
「 氏 ね 」
361 :
名無し募集中。。。:03/11/07 22:46
362 :
名無し募集中。。。:03/11/07 22:46
ちんぽ
続きどうぞ
荒れてるなあ・・・
保全
364 :
名無し募集中。。。:03/11/07 23:27
受け止めた白い迸りを掌に垂らし、それをそっと口へ戻した
続きどうぞ
365 :
名無し募集中。。。:03/11/08 00:18
汚れた手を耳にあてマギー審司のネタをやった
366 :
名無し募集中。。。:03/11/08 00:31
そこへ突然山田奈緒子が現れた
作者の一人だけど、確かに柴田編はちょっとダレてたような気はするよ
それで、次章の秋編の構想を考えてるからそろそろスパッと移行させるつもりだから待っててね
368 :
名無し募集中。。。:03/11/08 00:49
軟便の原因は昨夜のシチューだった
柴田編の殆どを手がけた者ですが、
なかなか短くまとめる事が出来なくてすみませんm(__)m
370 :
名無し募集中。。。:03/11/08 00:59
しりとりでもするか
荒れすぎだな
気にするな
373 :
名無し募集中。。。:03/11/08 01:20
さすがにしりとりじゃ誰も乗ってこないな
ここ上げるの禁止
>>375 読者の感想に対して、ああいう切り返しは禁句だよな
感想は有り難いものなんだから
377 :
名無し募集中。。。:03/11/08 01:31
じゃあ俺が大作書いてやるよ
ちょっと待ってな
前にもあの切り返しした奴だろどうせ。嫌がらせが趣味みたいだな
今日はもう終わりかな?
380 :
名無し募集中。。。:03/11/08 01:52
池田大作
381 :
名無し募集中。。。:03/11/08 01:58
闇落ちてるんだけど・・・待合室か避難所のアドレス教えて
作者さん今日は終了ですか?
読みたい、続き。
僕は今日のところはやめときますよ
僕のカラーが濃くなっちゃうので(^^;
書く人いないなら上げて募集しようぜ
昨日は疲れて寝てた
こっちにも都合が有るので、待っててもらえると有り難い
今日は必ず書くから
保全
ほ
ほ
なんで急に続き書かなくなったの?
392 :
名無し募集中。。。:03/11/08 18:27
保全
家に着き次第、続きを書くのでもう少々お待ちを
正直、柴田編がごちゃつきすぎてどう書いていいかわからないし
考えて書くのも物凄く面倒くさい展開であるのは事実
>>394 前にも書いたが、俺が柴田編を終わらせて次章に移行させるつもりだから、そしたら続きを頼むよ
396 :
名無し募集中。。。:03/11/08 18:59
続き書きます
>>338続き
病室内は、険悪な雰囲気に包まれていた。
これは一体どうなってしまうのか・・・俺も途方に暮れていたが・・・
「何や、色々と大変そうやなあ」
そこへ突然割って入るように、中澤先生の声が聞こえた。
3人ともビックリしてそちらの方へ向くと、中澤先生が病室の入り口に立ってニヤリと笑いながらこちらの方を見ていた。
「何が有ったのか知らんけど・・・少し頭を冷やした方がええんと違うか?」
続く
>>397続き
「いや、先生、これはその・・・」
と、石川はしどろもどろになりながら説明しようとしたが、中澤先生はそれを遮るように
「石川、大体の事情はそこで聞かせてもらったから・・・ま、私が口出しする事やないけど、やっぱり若いってええなあ・・・」
と言い、大袈裟に溜め息をついて見せた。
それがあまりにも真に迫っていたのがおかしくて、俺もまいも石川も思わず吹き出してしまった。
「笑わんでもええやん!先生も、アンタらぐらいの歳の時にはなあ・・・まあ、それはええわ」
中澤先生は、そこで少し咳払いすると、
「とにかく、今回の事は・・・彼を巡るトラブルみたいやし、彼に責任を取ってもらうのが一番ええと思うわ」
と言った。
「え?責任って・・・」
中澤先生にそう言われた俺も、その真意がわからずに戸惑っていた。
続く
>>398続き
「まあ、責任というか、一つ提案なんやけど・・・彼は、まいちゃんの病気が治るまで、誰とも付き合わない事!そのかわり、まいちゃんの病気が治ったら、その時はまた改めて誰と付き合うか決めたらええ。どうや?」
中澤先生は、俺に対してそう提案して来た。
「まあ、解決方法はそれしか無いと思うし・・・まいちゃんの病気を治すためにも、まいちゃんには余計な心配をかけて欲しくないんやけどな・・・どう?」
中澤先生は俺の顔をじっと見据えると、俺にそう問い掛けて来た。
一瞬、病室内は静まり返ったが・・・
「わかりました。そうします・・・」
と、俺は答えた。
とにかく、ここは中澤先生の提案を受け入れる事にした。
続く(まだ書きます)
>>399続き
俺のその一言で、病室内にはどこかホッとした空気が流れた。
「そうか、わかってくれたんか・・・有り難う。ま、気の毒やけど、これもアンタに責任を取ってもらうっていう事やしな」
中澤先生はそう言ってニッコリと笑うと
「それじゃあ、休戦協定成立という事で・・・ホラ、握手!」
と、俺達3人に握手するように促した。
中澤先生に押し切られるように、俺とまいと石川は、苦笑いしながらもガッチリと握手を交わした。
勿論、そこに中澤先生も加わったのは言うまでも無い。
こうして、俺の優柔不断さが招いた大ドラブルは一応何とか収束した。
続く(まだ書きます)
>>400続き
「まあ、モテる男は辛いっていう事やね・・・それじゃあ、私は診察が有るから、これで」
と言い残し、中澤先生は病室を去って行った。
残された俺達3人は何となく黙っていたが・・・
「・・・ホント、色々有って疲れちゃったね。二人とも、アタシの事をあんまり心配させないでよね!」
と、まいが冗談っぽく言った。
「うん、まいちゃん、色々とゴメンね・・・」
「まい、俺も色々と迷惑をかけちゃって・・・」
石川と俺もそれに答えて改めて謝罪しようとしたが
「あー、もういいからいいから。アタシ、もう疲れちゃったから寝るよ。おやすみ・・・」
まいはその言葉を遮るように、さっさと布団を被って寝入ってしまった。
俺と石川は何となく顔を見合わせていたが、「それじゃあ、おやすみ」と一声かけて、病室を後にした。
続く(もうちょっと書きます)
>>401続き
病室を出ると、俺と石川は肩を並べて何となく黙って歩いていたが・・・
「石川さん、何か俺のせいで色々とごめんね」
と、俺は石川に謝った。
「ううん、いいよ・・・こっちこそ色々とごめんね」
石川はそう言うと
「そうだ、柴ちゃんにもこの事を伝えておかなきゃ・・・今日電話しておこうっと」
そう呟いて、「それじゃあ、私も研修が有るから」と言い残し、俺と別れて廊下を歩いて行った。
俺は、その後姿を何となく見送ると、ホッと溜め息をついて病室を後にした。
気が付けば、夏休みはもうあと何日も残っていなかった。
色々有った夏休みだったが・・・新学期はあと数日後に始まる。
「第2章・夏」終わり
「第3章・秋」に続く・・・
はい、次の方どうぞ・・・
403 :
名無し募集中。。。:03/11/08 21:05
∧_∧
( ;´∀`) ちんこ勃ってきた。
人 Y /
( ヽ し
(_)_)
いつも楽しく読んでる読者の一人です。
この絡まった三角(四角?)関係をどう処理するか見物です。頑張ってください。
405 :
名無し募集中。。。:03/11/08 21:25
たまにこのスレを利用してる一人です。
でも全然読んでません。 頑張って下さい
406 :
名無し募集中。。。:03/11/08 21:28
イマイチだな
>>406 イマイチだった?
正直、早く次の展開に行きたかったんでね・・・これ以上この場面を長引かせても良くないと思ったから
まあ心機一転、秋編から再スタートって事でよろしく頼みます
408 :
名無し募集中。。。:03/11/08 21:39
違う違う、イマイチなのは405のボケ
小説は読んでない
>>407 2章の締め乙 また時期見て書き始めますわ
乙です。
明日以降に2章の転載を行います。
修正希望箇所がありましたらそれまでによろしくお願いします。
俺もしばらく書いてないので(花火大会のラスト)
第3章にでもなったらまた書かせていただきます。
展開的にも秋ですので、夏とはまた違った方向になるとおもしろいですね。
それでは本日も更新楽しみにしております。
保全
412 :
名無し募集中。。。:03/11/09 00:19
ほぜん
北海道の夏休みって、本州よりも短いんだよね、確か・・・
8月中にはもう新学期が始まっちゃうんでしょ?
続編はその辺も踏まえて書かなきゃね
>>413 マジか!ちょうど続き考えてたから参考になった サンクス
今日は終わりかな
416 :
名無し募集中。。。:03/11/09 01:59
もう 終わり〜だね ♪
保全
ほ
ぜ
ん
保全
ほ
と
今日はカンイベに行ってました
生まいたんを見たら、また創作意欲が沸いて来ましたw
保全
ほ
(´-`).。oO( もしかして終了かな・・・? )
続き書いちゃってもいいんだろうか・・・
430 :
名無し募集中。。。:03/11/10 00:24
じゃあおことばに甘えて
>>429 じゃあ、もう少しスレが下がったら書くよ
432 :
名無し募集中。。。:03/11/10 00:27
包みをコップに入れます
<続く>
433 :
名無し募集中。。。:03/11/10 00:35
ぬるま湯 100ml をそそいで溶かします
<続く>
sage
435 :
名無し募集中。。。:03/11/10 00:46
数回うがいを反復します
<完>
436 :
名無し募集中。。。:03/11/10 00:52
次回作は鋭意執筆中
請う御期待
だいぶ荒れてるな
>>402続き
「第3章・秋」
北海道の短い夏も終わり、新学期の季節を迎えていた。
昨年の今頃は、当たり前のように学校に行き、当たり前のようにまいと共に高校生活を楽しんでいたものだが・・・
今は、まいの姿はそこには無かった。
再生不良性貧血という難病に苦しんでいるまいは、学校を辞め、治療に専念せざるを得ない状況だった。
そんな中でも、時は確実に刻まれ、まいの居ない高校生活は進んで行く・・・
俺はそんな事をボンヤリと思いながら、始業式の日を迎えていた。
続く
>>438続き
何事も無く始業式は終わり、その日の学校は午前中で終了した。
「明日からは、また退屈な授業が始まるんだな」
俺は、友達とそんな事を言い合いながら、家路についていた。
そして、友達と別れ、さて家に向かおうかとしたその時・・・
「ねえ、待ってよ!」
と声をかけて来た女の子が居た。
その声の主は・・・
「やあ、藤本さんか」
それは、まいの部活の仲間で、まいとは大の仲良しの藤本美貴だった。
「ねえ、まいちゃんの最近の様子はどう?」
と、藤本は俺に訊ねて来た。
続く
>>439続き
「うーん、まあ・・・一進一退ってとこだね」
と俺は返事をしたが・・・。
事実、まいの病状は、相変わらず厳しい状態が続いてはいたが、目立って悪化する事も無く、一応は小康状態を保っていた。
「そう・・・ホント、早く良くなって欲しいね。部活のみんなも、まいちゃんの病気が良くなるのを祈ってるよ」
と、藤本は神妙な表情を浮かべて言った。
「部活といえば・・・藤本さん達はもう引退したんだよね?」
「うん、3年は夏の大会で引退だからね・・・でも、エースのまいちゃんが居なかったから・・・結果は芳しくなかったかな」
藤本は苦笑混じりにそう言っていたが・・・
その最後の大会に出れなくて、誰よりも悔しい思いをしていたのは、まいに違いなかった。
まいのテニスの腕前の事を思うと、俺も残念でならなかった。
「ところでさ、今度まいちゃんのお見舞いに行こうかと思ってるんだけど・・・何か持って行った方がいいかな?」
「え?いや、藤本さんが行けば、それだけで喜ぶんじゃないの?」
「うーん、でも、会いに行くのは久しぶりだからね・・・」
続く
やっとキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
>>440続き
藤本はしばらく考えていたが
「ま、いっか。とにかく、今度お見舞いに行くって、まいちゃんに伝えておいてね。それじゃ!」
と言って、自分の家の方向へ去って行った。
「お見舞いか・・・そうだ、今日はこのままお見舞いに行くか」
俺はそう決めると、家には戻らず、そのまま病院へと向かう事にした。
「ふーん、そっか、今日から学校が始まったんだね・・・」
俺が、病室でまいに今日から学校が始まった事を伝えると、まいは感慨深そうにそう答えた。
「いいなー、学校に行けて羨ましいよ・・・」
「まい・・・」
「あ、いいの、気にしないで。アタシだって、病気が良くなったら、また学校に通い直すつもりなんだから!」
まいは、俺に気を遣わせないようにしたのか、わざとそう明るい調子で宣言してみせた。
正直言って、その様子を見るのは辛いものが有った・・・。
すると、まいは話題を変えるように
「ところで、もうすぐ受験とか有るよね・・・どうするの?」
と俺に聞いて来た。
続く
443 :
名無し募集中。。。:03/11/10 02:19
どうするの? と俺に聞いてきた
>>442続き
「受験か・・・」
そう、俺も高校3年生であり、世間一般でいう所の受験生という立場であるのは間違い無かった。
しかし、まいの病気の事や、色々な騒動の事もあり、あまり受験勉強がはかどっていないのも確かだった。
「まあ、あんまり実感が無いな・・・俺、大学に行くかどうかもわからないし」
と、俺は進路について迷っている事を述べた。
「あら、どうして?せっかく成績も良いんだから、大学に行かないなんて勿体無いよ」
まいは、俺にそう言って来たが・・・
まいと初めて出会った時は、テストで酷い失敗をやらかして落ち込んだりしたが、それ以来は勉強は割と頑張っていたので、成績はそこそこ良かったのは確かである。
しかし、だからといって、大学に行って何をすべきかわからず、目的が今一つ見えていなかった。
「そうだけど・・・色々迷ってるんだよね、進路の事とかで」
と俺は言った。
続く
とりあえず、今日はここまで
どなたか続きよろしく
445 :
名無し募集中。。。:03/11/10 02:29
虎視眈々
作者さん乙
>>444続き
「・・・やりたい事ないの?」
まいは心配そうに・・・と言うより少し怒っているような気がした
「やりたい事は・・・漠然としたものならあるけどさ。
やっぱり現実的にコレって言うのはなぁ・・・」
俺がそう言うと、まいは少し興奮しながら言った
「漠然としたものでもいいじゃない!挑戦してみなよ
世の中にはやりたい事や夢があっても出来ない人だっているんだよ
あたしだって・・・」
そこまで言うとまいはうつむいてしまった。
確かにまいはスポーツが大好きで、今だって病気にさえならなければ・・・
「まい・・・」
続きお願いします
ほ
ぜ
450 :
名無し募集中。。。:03/11/10 10:37
苫小牧発〜仙台行きフェリー〜♪
保全
>>444続き
俺は病院の帰り、まいの寂しそうな表情を思い出していた。
まいの夢。
俺はまいと付き合っていた頃も、まいから具体的な夢の話を
実は聞いたことがなかった。
まいは元気だったら何がしたかったんだろう・・・。
今のまいに夢の話は酷すぎた。
でもまいの夢、叶えてあげられるものなら叶えてやりたい。
俺は、まいの幼なじみの吉澤に連絡を取ってみた。
幼なじみの吉澤なら、まいから将来の夢を聞いたことがあるかもしれない。
そして、吉澤に連絡を取ったおれは吉澤の家に向かった。
続きます。
>>452続き
「まいちゃんの夢??」
「知らないの?」
「そういえばあんまし聞いたことないなぁ・・・。」
「なんかないのかよ〜。思い出してよ!」
「何で?今そんなに・・・。」
「できることなら叶えてやりたいんだ。」
「そんな無茶な・・・」
「だからそれらしいこと、やらせてやるとか。生きる為の夢みたいな。
ま、外泊許可下りたらって話なんだけどさ・・・。」
「う〜ん・・・・、あ!そうだ!」
そう言って吉澤が出してきたのは卒業アルバムだった。
「小学校の時の、コレに文集がくっついてるはずなんだ。」
その文集には小学校6年の時に書かれた『将来の夢』を題材に
全員の生徒の短い作文が載っていた。
「えっと?里田、里田・・・・あった!」
続きます。
>>453 『将来の夢』 里田まい
まいの将来の夢は、お嫁さんになることです。
早く結婚して、子供産んで、若いお母さんになりたいです。
子供はたくさん欲しくて、子供が幼稚園に入ったら自転車の後ろと前に
子供を乗せて、一緒にお買い物したいと思います。
それから、小学校の運動会とかでは走るのが得意なので
親子リレーでかっこいいところ、見せてあげたいです。
だんなさんは、まいの事を一生懸命守ってくれる人が理想です。
でもあとは、元気で仲良く暮らせたらそれで楽しいと思います。
だから、まいもだんなさんができたら一生懸命ごはんとかせんたくとかしてあげたい。
あとは、家族みんなで旅行がしたいです。
続きます。
正直、ビックリしていた。
まいの夢、もっと大きな夢だと思っていた。
テニスの選手とか、歌が好きだから歌手だとか・・・。
まいの夢、それはごくごく普通の素朴な女の子が抱く夢だった。
文集を読んで黙りこんでる俺を見て吉澤がこう言ってきた。
「まいちゃんはね、実は誰よりも女の子だったな。」
「そうなの?」
「それが人一倍女の子な部分があることわかってて
照れくさいから、男っぽく振る舞うんだよ。」
「うん・・・。」
「で、どうすんの?叶えてあげたいんでしょ?」
俺は何も答えられなかった。
まいの結婚、まいの子供・・・・・・・・。
これで更新終わりです。
次の方どうぞ。
456 :
名無し募集中。。。:03/11/10 14:59
平日の昼間から暇人だな
昼間から乙
ほ
ぜ
ん
>>461
転載作業おつかれさまです♪m(__)m
>>461 乙です
改めて読むと、第2章はまさに柴田編って感じだったね
464 :
名無し募集中。。。:03/11/11 01:00
保全
>>455続き
翌日、学校に行っても、俺はその事が頭から離れなかった。
昼休みの時間、学食に居る時もずっとその事を考えていた。
「結婚して、いいお嫁さんになる事、か・・・」
誰に言うともなく、俺は呟いた。
「なーに?深刻そうな顔しちゃって」
振り返ると、藤本が不思議そうな顔でこちらの様子を見ていた。
「いや、ちょっとね・・・」
「ねえ、何か有ったの?ちょっと聞かせてよ。・・・ねえ、ここ座っていい?」
そう言うと、藤本は俺の向かいの席に座って来た。
続く
466 :
名無し募集中。。。:03/11/11 02:11
(〜^◇^)<続くのかよ!
>>465続き
俺は、藤本に事情を説明した。
藤本は黙って聞いていたが、俺が全て話し終わると
「ふーん、そっか・・・それはなかなか難しいね」
と言って、考え込むような仕草をした。
「夢を叶えてやりたいとはいっても・・・なかなか難しいね」
「そうなんだよ・・・今すぐ結婚っていうのはなあ・・・」
そこで、藤本はチラリと俺の方を見ると
「ねえ、アンタが何とかしてあげなさいよ」
と言った。
「え?何とかって言っても、俺とまいは今は付き合ってるわけじゃないし・・・」
藤本にいきなりそう言われたため、俺も慌てて説明しようとしたが、藤本は
「わかってる、冗談だって」
と、クスリと笑いながら言った。
しかし、ふと真顔になると
「でもさ・・・まいちゃんがそんな夢を持っていたなんて、美貴も知らなかったな・・・まいちゃんは、普段はそんな話してなかったし」
と呟いた。
続く
468 :
名無し募集中。。。:03/11/11 02:17
(〜^◇^)<さらに続くのかよ!
>>467続き
「まあ、小学校の時の話だからね・・・」
「でも、女の子っていうのは、誰しも結婚していいお嫁さんになりたいっていう夢は持ってると思うよ」
「やっぱりそうか・・・藤本さんもそうなの?」
「え?うん、まあ・・・っていうか、美貴の事はこの際どうでもいいでしょ!」
そう言って、藤本は俺の方をちょっと睨んだが、
「そうだ、明日お見舞いに行って来るから、まいちゃんと色々話してみるよ」
と言った。
「それで、この事についてもそれとなく聞いてみるよ」
「そう?じゃあ、よろしく頼むよ!」
藤本の申し出に、俺も渡りに舟とばかりに頼み込んだが、藤本は
「うん、でもあんまり期待しないでね。多分、世間話ばっかりになっちゃうと思うし」
と言って苦笑いした。
続く
とりあえず、ここまでです
次の方、よろしく
470 :
名無し募集中。。。:03/11/11 02:26
(〜^◇^)<おつカレー!
ほ
ぜ
473 :
名無し募集中。。。:03/11/11 07:51
ん
保全
ほ
ぜ
477 :
名無し募集中。。。:03/11/11 15:20
ん
ageて保全すんなよな。
ただのage厨かもしんねぇけど。
保全
ほ
続きまだー?
保全
>>469続き
その日の学校の帰り、昨日の一連の事を思うと少し躊躇したが
石川にもいろいろ意見を聞いてみたかったので
俺は一応病院に顔を出すことにした。
病室につくと、何故かまいは居なかった。
どうせ検査か何かかと思い、廊下に戻ってみると
そこには石川に肩を支えられて歩くまいの姿があった。
「何?歩けるようになったの?」
「ううん、まだまだなんだけど。ちょっと最近体力も付いてきたし、
ちょっと歩いてみようかって。ね?」
「うん。」
そう返事するまいはまだまだ余裕がなかったけれども、
なんだかすごく俺は自分の事のように嬉しかった。
続く
>>483続き
今までまいは病気の主な症状として、赤血球の減少により
少し動いただけでも動悸や息切れ、眩暈がしてしまって、
それプラス長期の入院と治療による体力の低下で
しばらく車椅子生活を余儀なくされていた。
「じゃ、そろそろ戻ろうか。」
石川はそう言うと、まいをまた車椅子に座らせて
そのまま後ろを押して病室に戻った。
病室に戻ったまいは疲れたのか、ベッドの上に横になると
すぐに眠ってしまった。
続く
>>484続き
その後、俺は石川にちょっと時間をもらって屋上で少し話をした。
「ビックリしたでしょ?」
「あ、あぁ。」
「本当はね、ちょっとまだ無理があるんだけど。」
「そうなの?」
「最近少しだけ検査結果の数値がいいのね、だから。」
「じゃぁ、いつか退院できるかな?」
「う〜ん・・・それはわからない。
今だって薬のおかげでやっと一時的によくなっているだけで、
決して回復してるわけじゃないのね。
今日だって本当は10m歩くので息切れしちゃってたから・・・・」
「そっか・・・。」
「でもね、まいちゃん前向きになってるから。
それが後押しすれば、外泊許可くらいは出るかも。
もちろん用心しないとすぐ熱出ちゃうかもしれないけど。」
俺はそれを聞いて少し希望ができた。
続く
>>485続き
それから石川にも少し聞いてみることにした。
「ねぇ、石川さんって小さい頃から看護婦になりたいと思ってたの?」
「え?どうして?」
「ん?ちょっと、まあいいじゃん。」
「う〜ん、笑わないでね。小さい頃はね、アイドルになりたいと思ってた。」
「アイドル?」
「うん。なんかさ、キラキラしてて。お姉ちゃんとかとTV見て真似してた。」
「そっか。じゃ、どうして看護婦になりたいと思ったの?」
そういうと石川は少し考えて、ゆっくりと話はじめた。
「私ね。中学時代の友達がまいちゃんと同じ病気で。
その時、お見舞いに行くといっつも看護婦さんに励まされてて・・・
私、その看護婦さん見て憧れちゃったの。
その看護婦さんってのは、ココの今の主任で保田さんっていうの。
だから私をまいちゃんの担当にしてくれてるんだ。」
続く
>>486続く
俺は、意外な石川の過去を知りつつも少し気になる点があったから聞いてみた。
「ねぇ、その友達って今・・・どうしてるの??」
「今はもう元気!骨髄移植、成功したんだよ。弟さんとのHLAが適合したの。
ここで私と同じ内科の研修してる後藤さんっていうの。」
俺は嬉しくも複雑な心境だった。まいはお兄さんとのHLAは不適合だった。
このまま、ドナーが見つからないとまいの命は・・・。
そう思うと、今回の夢。
どうにかして何かまいを喜ばせるいい方法がないかと考えた。
それに今ここへ来て、少しではあるが外泊できるかもしれないという希望もできた。
だから、俺が叶えてあげられる範疇で・・・・。
それから、その後藤さんという人に会ってみたいと思った。
次どうぞ・・・
保全
ほ
ぜ
ん?
保全
ほ
い
っ
それそろ続き書いちゃっていいのかな?
499 :
名無し募集中。。。:03/11/12 23:35
保全
それじゃあ、オールナイトニッポンに里田とあさみが出るんだけど、それが終わったら書きます
501 :
名無し募集中。。。:03/11/13 00:56
ネプのオールナイト時代もそうだったけど、
ホリケンとの絡みはイマイチつまらない
里田と石川が渋谷で一緒に遊んでたんだって
さすが、本当に仲が良いんだな
503 :
名無し募集中。。。:03/11/13 02:17
オナニーネタの直後に曲入れたのは構成の失態
二人のリアクションこそが重要だったのに…
では小説続きよろ。
ここの小説でもただ単に里田と石川が出るだけじゃなくて
さといしっぽい二人の濃い絡みがみたいなぁ・・・。
俺ってのが絡んでるからどうも二人がバラバラだ。
久々にリアルさといしネタが出たところで、続き書きます
>>487続き
「ねえ、その後藤さんって人に会いたいんだけど・・・いいかな?」
と、俺は石川に聞いてみた。
「え?うん、それは構わないと思うけど・・・」
「俺、その人に会って、病気の事とか色々と聞いてみたいんだよ。まいの為にも、何か参考になるかもしれないし・・・」
石川はちょっと考えていたが
「わかった。じゃあ、ちょっと後藤さんに聞いてみるね。今はちょっと研修で忙しいみたいだけど、いつ会ってもらえるか、わかったら連絡するよ」
と、俺の頼みを受けてくれた。
「有り難う、じゃあよろしく頼むよ」
俺は石川に礼を言うと、病院を後にした。
続く
509 :
名無し募集中。。。:03/11/13 02:35
ぶっちゃけ男はいらんのよ
>>508続き
まいと同じ病気を克服した人が居る・・・しかも、その人は今、石川と同じ立場で看護婦となるための研修をしている。
その事は、俺を大いに勇気付けた。
久しぶりに、目の前に希望が見えて来たような思いだった。
「まいだって・・・きっと治るさ!」
と、俺は自分に言い聞かせるように言った。
その翌日、まいの病室を藤本が訪ねていた。
「まいちゃん、前に会った時より何か元気そうで良かったよ」
「そう?有り難う・・・多分、美貴ちゃんが来てくれたからかな?」
「やっぱり?美貴もそう思ったんだよね」
そう言うと、二人は笑い合った。
「ねえ、学校の方はどう?みんな元気にしてる?」
「うん、みんな元気だよ。ま、相変わらず授業は退屈だけどね」
まいと藤本は、友達同志のそんな他愛の無い会話を久しぶりに楽しんでいた。
続く
>>510続き
二人は、しばらくは世間話などに花を咲かせていたが、
「ところでまいちゃん、病気が治ったら、何かやってみたい事って有る?」
と、藤本は『まいの夢』についての話を、それとなくまいに訊ねてみた。
「え?うーん、そうだなあ・・・」
まいはしばらく考えていたが
「とりあえず、沢山走り回ったり、思いっきり運動したり・・・とにかく、暴れ回りたいかな」
と言って笑った。
「なるほど・・・まいちゃんらしいね」
藤本も、いかにもまいらしい答えに思わず笑ってしまっていた。
しかし、まいは
「でもね・・・アタシの本当の夢は、結婚して子供を生んで、いい家庭を作る事・・・かな?」
とポツリと呟いた。
これには藤本も驚いた。
まだ、そういう話は振ったわけではないのに・・・まいは、やはりそういう「夢」を持ち続けていたのだろうか?
続く
>>511続き
「何よ〜?アタシがそんな事を言うのはおかしいってわけ?」
まいは、ふくれっ面をしながらちょっと藤本を睨んだ。
「いや、そういうわけじゃないけどさ・・・何か意外だなって」
「もう、意地悪なんだから!」
まいは、そう言うと苦笑いして
「まあ、アタシってこういう事をいうキャラじゃないしね。柄じゃないって自分でも思うもん」
と冗談っぽくおどけてみせた。
するとそこへ、石川が病室へ姿を見せると
「まいちゃん、それじゃあ今日もそろそろ行こうか?」
と、まいに声をかけた。
続く
>>512続き
「行くって・・・まいちゃん、何処へ行くの?」
藤本は、不思議そうにまいに訊ねた。
「うん、実はね、最近ちょっとずつ歩く練習してるんだ。少し体の調子も良いみたいだし・・・いつも梨華ちゃんに付き添ってもらってるの」
「へえ・・・そうなんだ。まいちゃん凄いね」
藤本は思わずそう言ってしまった。
いや、まいの頑張りには本当に感心してしまっていたのである。
「やめてよー。それに、本当にちょっとずつなんだよ」
藤本に誉められて、まいも照れくさそうに言った。
誉められると恥ずかしそうにして照れまくる姿は、以前のまいと何も変わっていなかった。
そんなまいの姿を見て、藤本の顔からも笑みがこぼれた。
「それじゃあ藤本さん、今日は来てくれて有り難う。またまいちゃんに会いに来て下さいね」
石川にそう言われると、藤本は
「ハイ、それじゃあまいちゃんをヨロシクお願いします!・・・まいちゃん、頑張ってね!」
と言って、病室を後にした。
続く
>>507 今更何言ってるんだか。じゃあもうくるなよ
>>513続き
藤本が帰った後、まいは石川に肩を支えてもらいながら、歩く練習を開始していた。
「いいよ、その調子・・・凄いよ、この間より全然歩けるようになったじゃん!頑張って」
石川にそう励ましてもらいながら、まいは懸命に頑張っていた。
まだ、少し歩いただけで息を切らしてしまう状態だったが、着実に歩ける距離は長くなっているようだった。
しばらく練習は続いたが、
「よし、それじゃあ今日はこの辺にしておこうか・・・まいちゃん、お疲れ様。病室に戻ろう」
石川にそう促され、まいは車椅子に乗った。
「フゥ・・・まだまだかな」
「何言ってるの、まいちゃん、本当に凄いよ。さすが、テニスで鍛えただけあって根性が有るね」
「梨華ちゃん、有り難う・・・」
まいと石川は、そう言うと顔を見合わせて微笑み合った。
続く
>>514 いや、何度も言うけど、こういう読者の意見は有り難いんでね。
これからもどんどんそういう意見・リクエストが有ったら言って頂戴な。
という訳で、更に
>>515の続き
石川に車椅子を押してもらいながら病室に戻る途中、まいと石川は少し話をしていたが、まいはふと先程の藤本との話を思い出し、
「ねえ、梨華ちゃん・・・結婚したいとか思う事って有る?」
と石川に聞いてみた。
「え?なーに、突然・・・」
まいからの予期せぬ質問に、石川もちょっとドギマギした。
「うん、まあ何となく・・・特に意味は無いんだけど、梨華ちゃんはどうなのかなと思って」
そう言って、まいはいたずらっぽく笑った。
「うーん、どうだろ・・・正直言って、今はまだあんまり考えてないかなー」
「そうなの?」
「うん・・・だって、今は看護婦の勉強の事で忙しいからね」
続く
>>516続き
「そっかー。それに、アタシ達ってまだ若いからね!」
「そうそう、結婚なんてあと10年ぐらいしてから考えるよ」
若い女の子達らしく、そんな冗談を言いながらまいと石川は大笑いした。
しかし、その後で
「それに・・・結婚と言ったって、相手が居るわけじゃないしね。まいちゃんだって・・・」
石川はそう言ったが、ハッとして口をつぐんだ。
「ゴメン、あの、これは・・・彼がどうとかじゃなくて、その・・・」
と、慌てて弁解しようとした。
「梨華ちゃん、いいよ・・・そんなに気を遣わないで。でも有り難うね」
まいは、そんな石川の様子を見てクスッと笑った。
「ほんと、ゴメン・・・あーあ、私って何かこう一言多いっていうか・・・いつもこうなのよね」
そう言って石川は情けない顔をしていたが
「何言ってんの!そこが梨華ちゃんのいい所でしょ!」
と、逆にまいに励まされ、苦笑いしてしまった。
「さあ、病室に戻ろう!」
石川は気を取り直すと、まいを乗せた車椅子を押して病室へと戻って行った。
続く(もうちょっと書きます)
>>517続き
一方、俺はその日の夜、藤本から電話でまいとのやりとりについての報告を聞いた。
「そうなんだ・・・やっぱり、まいって結婚願望が強いのかな」
俺は、まいが藤本に聞かれもしないのに、小学校時代と変わらぬ「結婚して幸せな家庭を作る」という夢を語っていた事に少し驚いていた。
「そうみたいなんだ・・・まいちゃんって、ああ見えて結構女の子っぽいんだよね」
「うん、そうだな・・・」
「ま、そういう事だから、アンタも責任重大だと思うよ・・・なんてね」
藤本はそう言って俺をからかった。
「それじゃあ、アンタもまいちゃんをしっかり支えてやらなきゃダメだよ」
「うん、今日はどうも有り難う。それじゃあお休み」
そう言って、俺は電話を切った。
まいの夢・・・それは、やはり今もって「結婚して幸せな家庭を作る」という事で間違い無いのだろうか。
だとしたら、俺に出来る事は・・・俺は、考え込んでしまっていた。
数日後、石川から「後藤さんが、時間を作って会ってくれる」という連絡が有った。
そして、遂に俺は後藤さんと会って直接話をしてみる事にした。
続く
>>518続き
その次の日、石川が俺と後藤さんを引き合わせてくれた。
「後藤さん、こちらが・・・この前話した再生不良性貧血の患者さんの彼よ」
そう言って、石川は俺を後藤さんに紹介してくれた。
「あ、どうも初めまして・・・」
「どうも。色々と話は聞いてますよ」
後藤さんは、そう言うとニッコリと微笑んだ。
初めて見た後藤さんは、少し痩せていたが、思っていたよりもずっと元気そうな人だった。
前まで、まいと同じ病気で苦しんでいたようにはとても見えず、俺はビックリした。
こうして、俺は後藤さんと色々話してみる事にした。
続く
とりあえず、今日はここまで・・・
次の方、よろしく
保全
ほ
>>507 第2章が恋愛がメインだったから
第3章は友情にすればいいかな??
保全
今日も楽しみにしてます、作者さん。
で、保全。
ちょっとこのスレで
これ↓預かってください
ノノハヽo∈
(´ ヮ` 从
O^ソ⌒とヽ
(_(_ノ、_ソ
昨日の渋谷ネタで今頃スレが立ってるよ
保全
アンチが捏造した「深夜」に釣られたアホがいっぱいいたな
ほ
|
|ハヽ☆
|ゝ‘*||
|ハヽ8〜
|▽^)
|⊂ )
保全
今日は続きありませんか・・・?
534 :
名無し募集中。。。:03/11/14 02:42
保全
ほ
ぜ
ん
保全
ほ
今日は続きを書くよ
>>540 ヤッター!ってオレも参加しなきゃな。
同じ書き手同士頑張りましょう!期待してます。
続き期待
λ__λ λ__λ
@/*‘ゝ‘*) @/*^▽^)
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
>>541 そうですね、お互い頑張りましょう
もう少ししたら続きを書くのでもう少々お待ちを
545 :
名無し募集中。。。:03/11/14 23:22
ほぜん
定期的に誰かやってるage保全はやめてください・・・。
547 :
名無し募集中。。。:03/11/15 00:13
何か問題でも?
548 :
名無し募集中。。。:03/11/15 00:17
まいニー
続きまだぁ??
550 :
名無し募集中。。。:03/11/15 01:47
ho
552 :
名無し募集中。。。:03/11/15 02:17
ze
大変遅くなりました・・・それでは続きを書きたいと思います
>>519続き
「今日は、後藤さんに、再生不良性貧血について色々と伺おうと思いまして・・・」
俺が、後藤さんを訪ねた趣旨を説明しようとすると、後藤さんはそれを制して
「知ってる、石川さんから話は聞いてますから・・・でも、貴方の彼女も本当に大変でしょうね・・・」
と言った。
「私も、同じ病気だったから、その辛さはよくわかるわ」
やはり、まいと同じ病気に罹っていただけに、後藤さんの言葉には実感がこもっていた。
病気の辛さたるや、実際に病気に罹っていない俺などには想像も絶するものであろう。
俺は、改めてまいの体の状態を慮った。
続く
>>553続き
「それでね、石川さんから聞いてると思うけど、私の場合は弟の骨髄を移植する手術をする事で助かったのね。だから、病気を治すためには骨髄移植が一番なんだけど・・・」
後藤さんはそこでちょっと言葉を切ると
「もし、里田さんに適合する骨髄が見付かればいいんだけど、そうじゃなくても助かる場合も有るわ。ただし、生存率はぐっと下がってしまうけど」
と言った。
敢えて深刻そうには話さず、淡々としている感じだったが、それが却ってこの病気を克服する大変さを物語っているようだった。
「知ってます。前に石川さんに聞きましたけど、確かその場合は、生存率は30%ぐらいだとか・・・」
「そう。でもね、骨髄が見付からない場合は物凄く大変なの・・・そうると、患者さんの生命力にもかかってくるかな」
生命力か・・・しかし、これだけ散々病気で苦しんでいるまいが、これ以上耐えられるのだろうか?
続く
>>554続き
するとそこへ
「でも、まいちゃんなら大丈夫よ。最近は少しずつだけど歩けるようになってるし・・・それに、もし骨髄が見付からない場合でも、私達が全力で治療にあたるから!」
と、それまで黙って話を聞いていた石川が話に入って来た。
「あんまり無責任な事は言えないんだけど・・・私達に任せて。まいちゃんはきっと良くなるから!」
石川は、俺の不安な気持ちを見透かしたかのように、力強く宣言してくれた。
俺には、その気持ちが涙が出るほど嬉しかった。
「そうね、私も色々と心配させるような事を言っちゃったけど、絶対治らない病気じゃないから・・・私だって、今はこんなに元気だしね。里田さんもきっと治ると思うよ」
と、後藤さんも言ってくれた。
石川も後藤さんもここまで言ってくれているではないか・・・俺がクヨクヨしてても仕方無いじゃないか。
俺はこの時、腹が据わったというか、一つの覚悟のようなものが出来た気がした。
続く
556 :
名無し募集中。。。:03/11/15 02:51
n
>>555続き
その後も、後藤さんに病気についての体験談や、病気に関するちょっとした疑問などを色々と質問してみたが、後藤さんは丁寧に答えてくれた。
俺は医療に関しては全くの素人であり、答えにくい部分も有ったと思うが、それでも一つ一つきちんと答えてくれていた。
やはり、後藤さんに会って良かった・・・この日の対面が終わる頃には、心からそう思っていた。
「それじゃあ、今日は色々と有り難うございました」
「いえいえ、お役に立ってあげられたかどうか・・・また何でも相談して下さいね」
後藤さんは最後にそう言うと
「それじゃあ、貴方も頑張ってね!」
と、俺の肩をポンポンと叩いた。
続く
>>557続き
後藤さんとの面会を終え、俺は後藤さんに挨拶すると部屋を出た。
廊下を歩いていると、後から石川が俺に追い付いて来た。
「ねえ、どうだった?」
「うん、会って良かったよ・・・後藤さんっていい人だね」
「向こうもね、貴方はとってもいい子ね、って言ってたよ」
と言って石川はフフッと笑った。
「それじゃあ、私はこれから研修が有るから・・・そうだ、まいちゃんに会って行く?」
「うん、そうするよ。それじゃあ今日はどうも有り難う」
俺はそう言って石川に礼を言うと、まいの病室に向かった。
続く
>>558続き
まいの病室に入ると、まいはちょうどスヤスヤと寝ているところだった。
「寝てたのか・・・」
俺はそう呟くと、その場はとりあえず引き返そうとしたが、突然
「来てくれたの?」
というまいの声が聞こえたので、ビックリして振り向いた。
「あ、起こしちゃった?」
「ううん、起きてたよ・・・なーに?何か良い事でも有った?」
まいは俺の顔を見ると、そう聞いて来た。
続く
>>559続き
「え?いや、別に」
「何か機嫌が良さそう・・・また可愛い子でも見付けたの?」
「ん?うーん、まあ当たってるといえば当たってるかな」
「???」
「冗談冗談。まいが思ったよりも元気そうだから安心したんだよ」
俺はそう言って笑った。
「変なの・・・まあいいけどね」
まいも、俺につられて笑っていた。
「ところでさ、もうすぐ体育祭の季節じゃない?」
「え?ああ、そういえば・・・」
まいにそう聞かれて思い出したが、そろそろ体育祭の時期が近づいていた。
「いいなあ・・・私も出たかったよ」
「まいは大活躍だったからなあ・・・」
運動神経抜群のまいは、当然の事ながら体育祭は大好きで、小学校の時からずっとリレーの選手だった。
続く
>>560続き
まいはその後ちょっと考えていたが
「体育祭・・・見に行きたいなあ・・・」
と呟いた。
「えっ!?」
「まあ、外出許可が出ないと無理なのはわかってるんだけどさ」
「うん・・・」
それっきり、俺もまいの少し黙っていたが、まいは
「ところでさ、最近学校で何か変わった事は無かった?」
と話題を変えたので、とりあえず体育祭の話はそれっきりになった。
しかし、俺は先程の話が頭から離れなかった。
まいの為にも・・・何とか外出許可は出ないものだろうか?
続く
とりあえず今日はここまでです
次の方、どうぞ
乙です。
保全
ほ
>>553訂正
>>519をもう一度読んでみたら、「再生不良性貧血が云々・・・」っていう話は既にされてますね
従って、
>>553の俺の最初の台詞はちょっとおかしいので
「今日は、後藤さんに色々と相談が有りまして・・・」
と訂正します
それと、まいを「貴方の彼女」っていうのもおかしいので、そこを「里田さん」に訂正します
訂正後↓
「今日は、後藤さんに色々と相談したい事が有りまして・・・」
と俺が言うと、後藤さんはそれを受けて
「石川さんから色々と話は聞いてますから・・・里田さんも色々と大変でしょうね」
と言った。
訂正の訂正
後藤の台詞
「石川さんから色々と話は聞いてますから・・・里田さんも大変でしょうね」
(「色々と」が二回続くのはおかしいから)
度々すみません
567 :
名無し募集中。。。:03/11/15 06:47
気にしなくていいよ
そこまで真剣に読んでないから
>>567 いいよ、俺なりにこだわりってもんが有るだけだからw
それに、俺は普段は基本的には訂正はしないけど、今回はちょっと気になっただけだよ
ほ
保全
ほ
ぜ
573 :
名無し募集中。。。:03/11/15 17:00
ん
( ^▽^)<ほぜんはするよ!
保全
ほ
この小説の結末らしき物は、何となく自分の中では見えて来つつありますが、何か要望など有りましたらどんどんお寄せ下さい
結末といってもまだもう少し先(だと思う)なので、それによって展開も変わると思います
それからご意見・ご感想もよろしくです
随分前だけど、翌年春にまいの為に管理課のステージが有るというエピソードが出て来たから、少なくともそこまでは続く筈だね
579 :
名無し募集中。。。:03/11/15 21:57
保全
彡☆
☆ノハヽヽ ノノハヽ
川*‘ゝ‘*|| (*^▽^)
三 | ̄∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄|
◎―――――――◎
例えば無理な展開でハッピーエンドに持ち込むとかはシラケるので無理のない展開でのラストにしてほしい。
でも出来たらハッピーエンド希望だな、やっぱ。
保全
584 :
名無し募集中。。。:03/11/16 02:30
保全
585 :
名無し募集中。。。:03/11/16 02:34
このスレそのままで、誰か石川と里田の純粋なカプスレ立てないか?
ガチで仲良さそうだし
芸能人に目撃されるんだから
「間違いない」だろ?
>>585 でも、前スレ(さといしスレ)は、セク女が終わって、さといしネタが無くなったので、スレを盛り上げるために小説が始まったという経緯が有るからね・・・
これからも、さといしネタがガンガン出てくるなら別にスレを立てても良いと思うけど
今日は続きないですか?
保全
>>588 新参呼ばわりかよかよ
さといしスレを立てた人間なんだが
だから、ここに至るまでは全て知ってるよ
職人には感謝してるが、純粋なカプスレも欲しいと思ったまでだ
591 :
名無し募集中。。。:03/11/16 13:01
保全
保全
>>590 盛りあがらねえからやめろ 新参丸出しの厨が
某スレより
668 :名無しさん :03/11/16 18:02
最後の表彰式
390vs790でオレンジ圧勝
MIP賞
キッズは須藤で大人はブルー石川オレンジ吉澤
審査員特別賞
辻
MVP賞
後藤
まいたん頑張ったのに・・・
596 :
名無し募集中。。。:03/11/16 18:39
関係無くはない
みうなヲタなのだが書かせてもらうよ。60Mは明らかにまいたんが勝ってた。真横から見てたから間違いない。周りのモーヲタもまいたんの勝ちだと言ってたしな
続きマダー?
それじゃあ、そろそろ続き書いちゃっていいかな?
続きマダー?
続きマダー?
続きマダー?
続きマダー?
続きマダー?
川=‘ゝ‘=||<おい後藤!次は容赦しねーぞ!!
続き書きます
>>561続き
その日、家に帰った後に、俺はまいの外出許可が出ないものかどうか、石川に電話で聞いてみる事にした。
「石川さん、まいの外出許可って出ないのかな?何とか、まいを外に出してあげたいんだけど・・・」
「うーん、そうねえ・・・私の一存では何とも言えないし、とりあえず中澤先生に聞いてみないと」
石川は、俺の問いかけに、少し困った様子でそう言った。
「最近、まいの体の調子も少しずつ良くなってるみたいだし・・・何とかならない?」
「そりゃあ、私だって何とかしてあげたいけど、こればっかりは・・・それに、少し良くなったからと言って油断は出来ないわ」
「・・・そうか、そうだよなあ・・・」
やはり、現段階では、まいの外出許可が降りるのは難しいのだろうか?
しかし、石川は
「でもね、全く無理っていうわけじゃないと思うの。ま、機会を見て中澤先生に頼んでみるね」
と言ってくれた。
「ホント!?じゃあ、頼むよ」
続く
俺は、石川に勢い込んでそう頼んだ。
「でもさ、何でまた急に外出許可が欲しいの?」
と石川に聞かれ、俺は先程のまいとの会話を話して聞かせた。
「ふーん、そうなんだ・・・もうすぐ体育祭の季節なんだね」
「まいは、いつも体育祭では大活躍だったからね。本当なら、今年だって・・・」
「そうよね、元気だったらまいちゃんは今年も活躍出来てたのにね。そう思うと可哀相ね」
「だから、今年は体育祭に出るのは無理だけど、何とかウチの学校の体育祭を見せてあげたいんだよね。まいも見たがってるし・・・元気が出るかもしれない」
「わかったわ。私も出来るだけの事はしてみるね。それじゃあ、お休み・・・」
とりあえず、俺はまいの外出許可については石川に託す事にした。
体育祭まではあと一ヶ月も無かったが、それまでに何とか出来るのだろうか・・・。
続く
>>609続き
実を言うと、俺はこの年の体育祭で応援団をやる事になっていた。
応援団などそれまでやった事は無かったが、この時は何となく立候補し、何となく応援団をやる事になっていた。
それは、まいが俺に「体育祭を見に行きたい」と告げる前に決まった事であり、まさかまいがそんな事を言うとは思っていなかったが・・・。
そして、この数日間は、学校に遅くまで残り、応援の練習をするようになって来ていた。
「でも、まさか藤本さんと同じ組になるなんてなあ」
「ホント、美貴もビックリしちゃったよ」
この日の練習の時、俺と藤本は顔を見合わせて思わず笑ってしまっていた。
そう、俺と藤本はクラスは別だったが、体育祭の組分けにより、偶然にも同じ組となっていたのである。
そして、更に驚いた事に、藤本も応援団に入っていた。
続く
>>610続き
「でも、何で応援団なんてやろうと思ったの?」
藤本に改めてそう聞かれ、少し困ってしまったが・・・
「いや、理由は特に・・・本当に何となくだよ」
と言って、俺は肩をすくめた。
「まいちゃんにカッコイイところを見せようとおもったんじゃないの?」
「いやいや、まいが体育祭を見に来たいなんて言うとは思ってなかったから・・・だから、俺もビックリしてるんだけどね」
「ふーん、そっか。でも、これでまいちゃんが見に来れたら、本当にカッコイイとこ見せられるじゃん」
藤本はそう言って俺をからかった。
藤本にも、まいが体育祭を見に来たがっているという事は話していたが、とりあえず石川と藤本以外には黙っていた。
「まあ、外出許可が出ればの話だし・・・こればっかりは何とも言えないね」
「そうだね、それはその時に考えればいいしね。・・・さあ、練習練習!」
藤本はそう言って俺をいつも叱咤激励していた。
どちらかといえば、俺が藤本に引っ張られている感じだな・・・ふとそう思って、俺は苦笑いした。
続く
>>611続き
そんなある日、石川から俺に連絡が有った。
「今度の血液検査の結果次第だけど・・・まいちゃんに外出許可が出るかもしれないって!」
願ってもない朗報に俺は心を躍らせた。
「そうか!それは良かったよ・・・で、血液検査っていつ?」
「来週に有るらしいわ。とにかく、まだ安心は出来ないけど、とりあえずご報告までに」
「わかった。有り難う・・・で、まいはどんな様子なの?」
「まだ外出許可が降りるって決まったわけじゃないから・・・この事はまいちゃんには言ってないの。貴方も、まいちゃんにはこの事は言わないでね」
石川は、俺にそう念を押して来た。
「わかった、気を付けるよ。それじゃあ、本当にどうも有り難う・・・」
そう言って電話を切った後も、俺の顔からは思わず笑みがこぼれた。
少しずつだが、まいの病状は好転の兆しを見せているのだろうか・・・そう思うと、希望が湧いてくるような思いだった。
続く
>>612続き
しかし、まいの体に適合する骨髄は依然として見付かっておらず、まいの病状は予断を許さない状況である事には変わりはなかったが・・・。
それでも、何とかなるのではないか・・・俺は漠然とそう思っていた。
「そうだ、藤本さんにも連絡しておくか・・・」
ふと思い立ち、俺は藤本にもこの事を伝えておく事にした。
「・・・というわけだからさ、まいに会いに行った時は、この事は内緒にしておいてね」
「うん、わかった・・・。まいちゃん、外出許可が降りるといいね」
「まあ、大丈夫だと思うけど・・・とにかく、俺は週末にでも見舞いに行こうかと思ってさ」
「あ、それじゃあ美貴も行くよ。いい?」
「いいよ。まいも喜ぶと思うし・・・」
こうして、今度の週末に、俺と藤本は一緒にまいの病室を訪ねる事となった。
続く
とりあえずここまでです
次の方よろしく
乙カレー
615 :
名無し募集中。。。:03/11/17 02:19
あーあ
ほ
ぜ
段々つまんなくなってきてるな 展開が見えてるからかな
>>618 じゃあ、もっとアッと驚く展開にしちゃっていいの?
それでもいいけど、ここまで来ちゃうともう伏線ってものが張られてるし、ある程度は路線が決まってるからなかなかはみ出せないんだよね
それでも、意外な展開がお望みならやってもいいけど
とにかく面白い小説、読み応えのある小説をお願いします
ここまで長編になって来るとなかなか難しいもんですな
でも小説もそろそろ終盤に近いと思うのでここからが作者の腕の見せ所だよ
保全
hozen
次、いきます
少々お待ちを
>>613続き
俺は約束の時間より少し早く駅前で待っていた。
そして、すぐに人影が近付いてきた。
「ああ、藤本さ・・・えっ?」
やって来たのは藤本では無く、金髪にサングラスの30代後半くらいの男だった。
確か見覚えが・・・
「久しぶりやな。元気にしとったか?」
ああ!思い出した。確か前にまいの病室に来たつんくだ。
「遅くなってゴメンね・・・あれ?」
そこへ藤本がやって来た。
「なんや、新しい彼女か?君もとんでもない色男やなぁ」
「違いますよ・・・同じ学校で一緒に応援団をやる事になった藤本さんです」
藤本はきょとんとした表情をしていたが、すぐにぱっと表情が明るくなり
「はじめまして!つんくさんですよね? 藤本美貴っていいます。」
「で、つんくさんは今日はどうしたんです?」
つんくは藤本を見て何か考え込んでいた様子で、不意をつかれたように言った
続き書きます
続き
「ん?ああ、たまたまこっちの方に来たら君を見かけたんや・・・
それよりも・・・応援団ってチアガールやるんか?」
「違いますよ〜 うちの学校は男女一緒に学ランですよ
恥ずかしいんですけどね(笑)」
と、少し照れながら藤本が答えた
「女の子が学ランで応援団か・・・かっこええなぁ。
君もそう思わんか?」
いきなり俺に話しを振られた。
「ええ・・・でも毎年の話で見慣れてますからね・・・」
「なるほどなぁ・・・そやけど全国的には珍しいもんやで」
と言うと、つんくはふと思い出したように
「そういえば、君の彼女・・・まいちゃんやったかな?
あのコは今どうしてるんや?良くなりそうなんか?」
「ええ・・・相変わらず病院暮らしですが、今はいくらか体調がいいようで
体育祭を見に来れるかも知れないんです」
続き書きます
続き
「そうなんや・・・あのコも体育祭見に来れるんやな・・・
ふぅむ・・・」
そう言うと、つんくは再び考え込むような仕草をして、
「藤本さんやったな・・・突然で悪いんやけど、
連絡先教えてくれへんか?」
突然そんな事を言われた藤本だったが、全く動じない様子で
「いいですよ〜 じゃ、このメモに美貴の携帯番号書いておきますね」
と、すぐにメモに番号を書きつんくに手渡した。
「すまんなぁ・・・ちょっと君に頼むことがあるかも知れへんから
近いうち連絡するな・・・ほな、もう行くわ」
と、その場を去ろうとするつんくに俺は声を掛けた
「あの・・・」
すると、つんくは笑いながら
「ああ、すまんすまん。完全に君を除け者にしてもうたなぁ・・・
君にもいずれ協力して貰う事になるやろうから、時期が来たら話すわ
ほな、またな」
そう言い残しつんくは急ぐように帰っていった。
次の方、お願いします
保全
ほ
ぜ
ん
保全
俺、ちょっといい筋を思い付いたかも・・・後で書いてみるわ
まあ、評価は読者に任せるけどね
とりあえず保全
ほ
(V)川*‘ゝ‘*||(V) (V)(^▽^*)(V) フォフォフォ♪
続き楽しみに待ってますので、焦らず良い作品を考えて下さいね〜
保全
改めて最初から読んでみて、何故ここまでつまらなくなったか検証してみた
1.つんくが来て管理課結成のところ。
次の展開からいきなり第2章に入り、ほぼ強制的に1年間の長い展開を余儀なくされる
2.俺が東京に旅立とうとした部分
無理やり柴田と再会させ病室へ・・・関係が複雑化し、何人もいた作者が面倒になったのか
一気に激減する。
そして、今はただの保全スレになりつつある。
管理課の所までは非常に面白かったんだけどな
ho
>>640 なるほどね・・・確かにその分析は当たってるね
でも、せっかくここまで来たんだから、ここで諦めるわけにはいかんのよ
その分析も踏まえてちょっと書いてみる
じゃあ、続き書くよ
>>627続き
つんくが去った後も、俺は突然の事に呆然としていたが・・・。
「ねえ、今の何だったんだろう?」
藤本に聞いてみても、藤本は
「さあねえ・・・」
と言うばかりであった。
しかし、藤本はどこか意味有りげな笑みを浮かべていた。
「何ニヤニヤしてんだよ?」
「ん?いや、何でもないよ。さあ、早くまいちゃんに会いに行こ!」
藤本にそう促され、とりあえず病院に向かう事になったが・・・藤本は、何事かを俺に隠しているような様子だった。
先程のつんくとのやりとりに何かその理由でも有るのだろうか?
続く
>>643続き
「まいちゃん、久しぶり!元気そうじゃん」
まいの病室に入ってまいの顔を見るなり、藤本はそう声をかけた。
「美貴ちゃん、有り難う」
まいも、藤本の顔を見るとニッコリと微笑んだ。
二人は、それからしばらく楽しそうに雑談に興じていた。
俺は、その二人の様子を少し離れた所に居て見守っていた。
そんな中、まいはふと
「で、最近学校はどうなの?」
と藤本に訊ねた。
「ん?まあ順調だよ。ねえ?」
藤本は、そこでいきなり俺に話を振って来た。
「え?うん、まあね・・・」
不意をつかれた俺は、適当に返事をしておいたが・・・。
「ねえ、何か変わった事はなかった?」
まいは、なおも藤本にそう聞いてきたが、藤本は
「うーん、まあ変わった事は無かったといえば無かったし・・・ねえ?」
と、俺の方を見てニヤニヤしていた。
藤本は何を考えているんだ・・・?
俺は藤本の意図がわからず、少し戸惑っていたが、まいもその様子を不思議そうに見ていた。
続く
>>644続き
するとそこへ、石川が病室に入って来た。
「失礼しまーす・・・あれ?皆さんお揃いだったのね」
病室に大集合していた俺達の様子を見て、石川は笑っていた。
「あ、石川さん、ちょうど良かった・・・ちょっと大事な話が有るんだけど、いいかな?」
藤本は、石川にそう声をかけた。
「え?大事な話って・・・いいけど、今すぐ?」
「うん、今すぐ。とっても大事な話だから・・・ゴメン、ちょっと石川さん借りるね」
藤本は、そう言って石川の手を引くと病室を出て行ってしまった。
俺とまいは、その様子を呆気に取られて見ていた。
「・・・何なの?一体?」
「さあ・・・」
俺とまいは顔を見合わせ、首をかしげるばかりだった。
続く
>>645続き
「ねえ、大事な話って何?」
結局、藤本に引っ張られて屋上まで連れ出された石川は、怪訝そうな表情でそう訊ねた。
「うん、実はね・・・」
それまで意味有りげな笑いを浮かべていた藤本は、そこで表情を引き締めマジな顔になると、ゆっくりと話し始めた。
「・・・というわけだから。わかった?」
全てを話し終えた藤本は、石川にそう言った。
藤本の話を黙って聞いていた石川は、驚きの表情を浮かべていた。
「・・・でも、それって本当なの?」
と、石川はまだ信じられないといった風に藤本に聞いてみたが、藤本は
「本当だよ。これはマジだから・・・ま、そのつもりでいてね」
と言うばかりだった。
続く
>>646続き
しばらくすると、藤本と石川が病室に戻って来た。
「ねえ、二人で何を話してたの?」
まいは、藤本と石川にそう訊ねた。
「ん?うーん、まあ色々とね。ねえ、石川さん?」
「え?う、うん、まあ・・・」
まいにそう聞かれても、藤本と石川の二人はそう言葉を濁した。
「何なの?俺らにも言えないような事?」
と俺も聞いてみたが、藤本は
「いずれ、ちゃんと話すから。今はゴメンね」
と言うばかりだった。
その日以降、藤本は体育祭の応援団の練習が終わると、友人の誘いも断り、そそくさと家路を急ぐ事が多くなっていた。
「何か様子がおかしいな・・・」
明らかに、それまでとは様子が異なる藤本を見て、俺も怪訝に思っていたが、どうせ何を聞いてもはぐらかされるばかりなので、とりあえず黙っていた。
続く
>>647続き
藤本と同じく、石川の様子もどことなくおかしかった。
俺が石川に電話をしてみても「今、忙しいから」といって切られてしまう事が多かった。
どうやら、病院での仕事以外にも何か忙しい理由が有るらしかったが、俺にそれがわかる筈もなく、とりあえず静観する事にしていた。
藤本といい石川といい、一体何をやっているのだろうか・・・?
そんなある日の事、俺の所に一本の電話が有った。
その電話の相手とは・・・
「こんにちは。どうもお久しぶり」
「あ、柴田さん、どうも・・・」
そう、最近連絡も取っていなかった柴田から、久しぶりに電話がかかってきたのであった。
柴田が絡むとロクな事にならないと、俺も少し警戒していたのだが・・・。
続く
>>648続き
「ねえ、大事な話が有るんだけど、明日会ってくれない?」
と、柴田は俺に言って来た。
そら来た・・・と、俺も少し構えてしまい
「いや、俺も色々と忙しくて・・・明日は悪いけど会えないんだよ」
と言おうとしたが、それを言い終わらない内に柴田は
「いいから!本当に大事な話なの!お願いだから、明日会ってよ」
と頼み込んで来た。
その声は、いつになく真剣であった。
俺は、その柴田の勢い押されて、結局柴田と会う約束をしてしまった。
「全く、俺はいつもこんなだからダメなんだよな・・・」
電話を切った後、俺は自嘲気味にそう呟いた。
翌日、柴田との待ち合わせ場所の喫茶店に行ってみると、柴田はもう先に着いていた。
しかし、そこに居たのは柴田だけではなく・・・
「石川さん!それに・・・斉藤さんも」
そう。そこには何故か石川と斉藤の姿も有った。
続く
>>649続き
「ゴメンね。貴方には黙ってたけど、梨華ちゃんと斉藤先輩にも来てもらったんだ」
と柴田は言った。
「・・・そうなんだ。で、大事な話っていうのは?」
俺は、今一つ事情が飲み込めなかったが、とりあえず柴田にそう聞いてみた。
「うん、実はね・・・」
柴田はそこでちょっと息をつくと
「私ね、ちょっと遠い所に行く事になって」
と言った。
「え!?遠い所って・・・何処かへ引っ越すの?」
思いもよらない話に、俺はビックリしてそう訊ねた。
「うん、まあ・・・訳有って、遠い所へ行く事になったの」
と柴田は答えた。
「遠い所って・・・もしかして東京?それとも・・・」
と俺はなおも聞こうとしたが、柴田はちょっと笑うと
「ううん、もっと遠い所よ」
と言った。
「もっと遠い所って・・・何処?」
「私ね・・・アメリカに行くの」
続く
>>650続き
全く思いがけない柴田の言葉に、俺も一瞬呆気に取られてしまった。
「・・・アメリカ!?今、アメリカって言った?」
「そうよ、私、アメリカに留学する事になったんだ」
柴田は笑ってそう答えた。
俺は、まだ驚いていたが、石川と斉藤は特に驚いた様子も無く、黙ってその話を聞いていた。
どうやら、俺より先にこの話は知っていたようだ。
「貴方には言ってなかったんだけど・・・この前、梨華ちゃんと斉藤先輩には話しておいたの。それで、今日は貴方にもその事について話そうと思って」
と柴田は言った。
「そうなのよ・・・この子ったら、突然『私、アメリカに留学する事になりました』なんて言うもんだからビックリしちゃった」
と斉藤は苦笑いしながらそう言った。
「私も・・・本当にビックリしたわ。柴ちゃん、私をからかってるのかと思ったよ」
石川もそれに続いてそう言うと笑っていた。
続く
>>651続き
「・・・でも、留学なんていつ決まったの?」
と俺は柴田に聞いてみた。
「うん、本当に決まったのは最近だけど・・・でも、前々から行きたいっていう希望は有ったんだ。やっと、その夢が叶うってわけ」
と柴田は言ったが・・・あまりに急な話なため、俺にはまだ信じられなかった。
「でも、本当に急な話だよね・・・」
俺は、柴田と石川の顔をチラッと見やると
「もしかしたら、この間の事・・・俺が原因で色々と有ったからさ、それが原因かななんて・・・」
と言ったが、柴田はちょっと笑みを見せると
「ううん、それは関係無いよ・・・うーん、まあでも少し有るかな」
と冗談っぽく言ったが、
「でもね、本当にそれは関係無いの。私、前々から留学するっていうのは夢だったし」
と続けた。
続く
>>652続き
「今日みんなに来てもらったのはね、アメリカに発つ前にその事について改めて謝りたいと思って・・・あの時は本当にごめんなさい」
と、柴田は頭を下げた。
「え?いいよ、そんな謝らないでくれよ・・・一番悪かったのは俺なんだし・・・俺の方こそゴメンな」
柴田が謝ったのを見て、俺もそう言って慌てて頭を下げた。
「・・・何か、私も色々と迷惑かけちゃったけど・・・ゴメンね」
それに続き、石川も頭を下げた。
「何よ、みんなして謝ってばかりで・・・変なの。まあでも良かったわ」
そんな俺達の様子を見て、斉藤は笑ってそうとりなしので、俺達3人もそれにつられて笑ってしまった。
続く
>>653続き
「それで、アメリカにはいつ発つの?」
と俺は柴田に聞いた。
「うん、早ければもう今月中には出発するつもりよ」
「そうか・・・ホント、急なんだな・・・」
柴田の答えを聞いて、俺もポツリと呟いた。
「だから、こうやってみんなして集まれる機会もなかなか無いと思ってね・・・それじゃあ、今日は来てくれてどうも有り難うね」
と柴田は言った。
「それじゃあ・・・向こうでも頑張ってね」
「有り難う。たまには手紙とか頂戴ね!」
柴田はそう言うと
「それじゃあ、私はこれで・・・斉藤先輩、ご馳走様!」
と言い残して喫茶店を出て行った。
「全く、相変わらずちゃっかりしてるんだから・・・」
斉藤はため息をつくと、俺に
「アンタも、これからはもっとしっかりね」
と発破をかけるように言った。
続く
>>654続き
俺は、去って行く柴田の後姿を何となく見送っていたが・・・ふと我に返ると、俺は石川に
「ねえ、最近忙しいみたいだけど・・・何か有ったの?」
と石川に聞いてみた。
石川はハッとした様子を見せたが
「ううん、別に・・・あ、それじゃあ私もそろそろ帰らなきゃ。じゃあね」
と言うと、いそいそと店を出て行ってしまった。
「・・・何だい、ありゃ・・・何やってるのか知らないけど」
俺はそう言うと、ため息をついた。
「何なのかしらね・・・あれは、きっと何か隠してるわ、ウン」
その様子を見ていた斉藤も、そう言って肯いていた。
続く
>>655続き
それからしばらく経ったある日、俺の所にある人物からの電話があった。
「はい、もしもし・・・」
「よお!元気にしとったか。つんくや」
電話に出てみると、何やらやたらとテンションの高い声が聞こえてきた。
「え?つんくさん!?・・・本物の?」
「本物も何も、つんくはつんくやないか。どうや、最近は?」
「ええ、まあボチボチ・・・っていうか、何で貴方が僕の番号を知ってるんですか?」
「ん?それは藤本さんから聞いたんや。それはそうとな・・・君に大事な話が有るんやけど」
と、つんくは少し声を落として言った。
続く
>>656続き
「大事な話?・・・何ですか?」
「うん、実はな・・・前に、カントリー娘。がまいちゃんの為に歌を歌うっていう話をしたのを覚えてるか?」
「はい、覚えてますけど・・・」
「話っていうのはその事についてや・・・」
そう、以前つんくが俺達に対してそのような話をしていた事が有った。
しかし、それっきり具体的な話は何も聞いておらず、正直な所、俺も半分忘れかけていたのだが・・・。
「それで、その話がどうかしたんですか?」
どういう事かもわからず、俺はつんくにそう聞いてみた。
続く
>>657続き
「あの時は、まいちゃんの誕生日に、カントリー娘。が歌をプレゼントする・・・そして、そこに石川さんにも加わってもらうという話をしたよな?」
「はい、そうでしたね・・・でも、石川さんに出来るのかなって思っちゃいましたけど」
そう言って、俺は思わず笑ってしまった。
「それでな、まいちゃんの誕生日っていうのはいつや?」
「え?それは・・・3月29日ですけど?」
「そうらしいな・・・いやー、俺もウッカリしとったわ」
そう言って、つんくは笑った。
続く
>>658続き
「3月29日なんて、まだまだずっと先やん!今から半年ぐらい先やないか。そんなに待たせるのは可哀相やろ?」
「え?ええ、まあ・・・」
「それでな、その予定を早める事にしたから」
「えっ!?」
つんくの思いがけない言葉に、俺も目をパチクリさせた。
「せやから、この特別ライブは近い内にやる事にしたから、君もそのつもりでいてな」
「はあ・・・」
俺は、すっかりつんくのペースに巻き込まれ、ただただ肯くばかりだったが・・・。
「あー、そうそう、もう一つ大事な話が有るんやけどな。ええか?」
と、つんくは更に畳み掛けるように言った。
続く
>>659続き
「何でしょうか?大事な話って・・・」
つんくという人物は、次々にこちらを驚かせるような事をポンポンと言ってくるらしい。
テレビで見たままの奴だなと、俺はそんな事を思いながらつんくに訊ねた。
「実はな、その特別ライブについてなんやけど・・・カントリー娘。とジョイントする子を君に選んでもらう」
「ええっ!?」
全く思いもよらないつんくの言葉に、俺はビックリ仰天した。
「俺が選ぶって言われても・・・」
あまりの事に、俺が言葉を濁していると、つんくは更にこう言った。
「それでな、その候補者というのは・・・石川梨華と藤本美貴。そのどっちかや」
続く
>>660続き
つんくの一言に、俺は言葉を失ってしまった。
「実はな・・・この間、君と藤本さんが一緒におった時にバッタリ会ったやろ?その時に藤本さんには伝えてある」
そういえば、そんな事も有ったような・・・しかし、思いがけない展開に、俺は言葉が続かなかった。
しかし、その時の状況を少しずつ思い出してみると・・・
「あれ?でも、あの時はつんくさんはそんな事は言ってなかったような・・・」
「そりゃあ、君に聞こえたら意味無いやろ。だから、藤本さんにはコッソリとメモを渡して伝えたわけや」
つんくはそう言うと、おかしそうに笑った。
続く
>>661続き
そうだったのか・・・俺は、ここ最近の石川と藤本の不審な態度も、この事が有ったからなのかと、ようやく合点が行った。
「俺もな、色々と考えたんやけど・・・せっかくやから、良いステージにしたいと思ってな。それで、二人に競い合ってもらう事にした」
つんくはそう言うと、更に続けた。
「あの時、藤本さんにこの事を伝えると、エライ乗り気でな・・・こっちの想像以上やったわ」
「でも・・・この企画は、石川さんがジョイントするって決まってたんでしょ?何で藤本さんにも声をかけたんですか?」
と、俺はその疑問をつんくに投げかけたが、つんくは
「そりゃあ、君、一目見た時にピーンと来たからや。『この子がカントリーと一緒に歌う姿も見てみたい』ってな」
と平然と答えた。
どうやら、この人の発想は常人にはとても理解出来ないな・・・と、俺は唖然としてしまった。
続く
>>662続き
「それにな、俺が藤本さんにも声をかけた理由はそれだけやないで・・・」
つんくはそう言うと、更にこう続けた。
「最初に、この企画を石川さんい伝えた時から随分経ってしまったが・・・こういうのは、中途半端な気持ちでやるとダメなんや。わかるか?」
「はあ・・・」
「人を喜ばせるステージを作り上げるためには、真剣に取り組まなければアカン。石川さんには、どうもその覚悟が足りないように見えた・・・ま、無理も無いけどな」
確かに、石川としてもこの話は半信半疑だっただろうし、おいそれとステージに対する覚悟が出来ないのも無理からぬ話ではあっただろう・・・。
石川はプロの歌手ではないのだから。
「そこで、必死になってもらおうと思ってな・・・その為にはライバルが必要だと考えた。藤本さんは、それに打ってつけやと思ったわけや」
続く
>>663続き
「そういうわけだったんですか・・・」
つんくの説明に、俺もすっかり感心してしまっていた。
「それからというものの、二人とも一生懸命練習しとったらしいで。もう必死にな。こちらが思っていた以上や」
そうだったのか・・・どうやら、ここ最近は二人とも一生懸命に練習をしていたからだったのか。
道理で、あんなに忙しそうにしていた筈である。
しかし、俺にはまだ一つ疑問が有った。
「それで・・・何で僕が選ばなきゃいけないんですか?」
俺は、つんくにそう問い掛けた。
「石川さんも藤本さんも、そりゃあ一生懸命にやっとるわ。二人とも忙しいのにな・・・二人とも『まいちゃんの為に、良いステージを作り上げたい』という一心でな」
つんくはそう言って少し言葉を切ると、更に続けた。
続く
>>664続き
「その姿勢は、プロである俺らも見習いたいぐらいや・・・それはそうと、そんな二人を、俺が選ぶのは忍びないと思ってな。二人をよく知る、君に選んでもらおうと思ったわけや」
と、つんくは俺の疑問にそう答えた。
「ま、今回は君に選んでもらうのが一番やと思ったわけや。どうや、引き受けてくれるか?」
「・・・・・・」
つんくにそう言われても、俺には何とも答えようが無かったが・・・しばらく考えた後、
「・・・わかりました。やってみます」
と答えた。
「そうか!やってくれるか!有り難うな・・・で、その選考の日なんやけど・・・今度の日曜日に、そこの市内のホールを借り切ってあるから、そこに来てくれ」
「今度の日曜って・・・」
体育祭の日ではないか!
つんくの話によると、その日の夜、そのホールにカントリー娘。も来るので、そこで石川と藤本がそれぞれカントリーと一緒に課題曲を歌うというのが選考の方法らしい。
続く
>>665続き
勿論、その「オーディション」はまいには極秘で行うという事であった。
ホールを貸しきって、ステージ上でカントリーとジョイントするメンバーを選ぶ・・・
審査員は俺とつんくのみだが、つんくは俺の選考には口出ししないという事であった。
「それじゃあ、そういう事で・・・よろしく頼むわ」
そう言って、つんくは電話を切った。
しかし、大変な事を引き受けてしまったものである。
「体育祭の後にそんなオーディションって・・・そんなの有りかよ!」
俺は誰に言うともなく呟いたが、もう後戻りは出来ないのはよくわかっていた。
続く
とりあえずここまで。
長々と失礼しました
なるほどそう来たか・・・
保全
ノノノハo∈
从 ´ ヮ`)<保全
(m9 ¶と)
ほ
一気に書いてみましたけど、どうですか?
感想を教えてもらえると有り難いです
反応が無いな・・・寂しい
僕はある程度先の構想を作っておいて途中で切るのですが、
この展開は僕の構想に入ってませんでした。
いい意味で予想を裏切ってくれたと思います。
ただ、残念なのはいくつか張ってあった伏線が・・・というところでしょうか(泣)
でも、凄く読みやすく楽しい展開だと思いますよ♪
長文お疲れ様でしたm(__)m
>>673 おお!やっと反応が・・・
どうも有り難う
何か、貴方の張ってくれた伏線を気付かずに飛ばしてしまったようで・・・
どうもすみません
とにかく、盛り上げなきゃいけないと思ってね
俺、このまま一気にラストまで書けそうな構想は一応有るんだけど、とりあえず今の所は控えておきます
>>671 少し急いぎすぎたかな?
確かに作者は減ってるようだけど
「急ですが、少し方向転換します!」というのが
小説読んでて見えてしまうのが残念。
言い訳が見えないように書けたらよかったですね。
でも長々と乙です。
この再生不良性貧血という病気。
思っている以上に怖い病気です。
もちろんまいが回復する方向に持って行きたいんだけど
やはり、骨髄移植の兄弟とのHLA不適合というのはかなり痛い。
その他の骨髄移植だと、移植手術後にGVHD(移植された骨髄液が
自分の体を攻撃すること)があったりで、
それに耐えなければやはり命を落としてしまうし・・・。
やっぱり、最初のフリにも不治の病と振ってあるしね・・・
もちろん、嘘っぽい安い仕上がりにしたくないが
結構難しい話だと頭を悩ませています。
まぁ、ハッピーエンドのカタチもいろいろありますがね。
保全
ほ
ぜ
ん
前みたく胸がキュッとなったり、
緊張感がある展開っていうのが減ってきたのが大きな原因だよ。
病気を患っているまいの切ない想いとかが見えてこないからな・・・。
>>675 なるほど、ご感想どうも有り難うございました
確かに、ちょっと急いでしまったかなという感じはしますけど、とにかく展開的に面白くしなきゃという事を念頭におきました
ここで停滞するのはマズイと思ったので・・・ただ、ご指摘の通り、その辺を読者に見て取られてしまうのは私の課題ですね
何分、まだまだ未熟なもので・・・
>>676 まいの病気がどうなるのか・・・これは今後の展開の最大のポイントですし、自分としても色々と頭を悩ませてます
>>681 本来は、病気を患っているまいと、語り手である俺、その二人の関係というかその心の交流みたいなのが軸なんだけど、リレー小説である以上、色々な展開が出てくるのは当然だし、俺としてもそれはそれで面白いと思ってたからね
最近は「前に比べてつまらない」とは言われてるけど、書き手の一人としては、面白くする努力をしていくしか無いからね
やっぱり、良い作品として完成させたいし
それに、今後はいよいよ佳境だし、物語的にもまいの切ない想いとかが必然的に中心になってくると思います
hozen
保
☆ノハヽヽ 〜8ノハヽ8〜
川*‘ゝ‘*|| (^▽^*)
Π ( ⊃◎⊂ )
| ̄ ̄| (⌒)(⌒) (⌒)(⌒) c■~
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今日も期待ほ。
保全
ほ
是
ん
保全
続きまだー?
保
田
ふむ
梨華祭りさんキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!w
保全
今日はスポフェスに行ってくる
帰宅後に続きを書くつもりなので保全をよろしくお願いします・・・
それと、別の作者さんに会って企画会議(?)をして来ますw
700
>>699 俺も作者なんだけど、そちらで打ち合わせしてきて
もし、俺がその続き書いてズレが出来てしまったらどうしよう・・・。
もう今後はお任せした方がいいかな?
読み手オンリーってことで書くのは引退。
たぶん打ち合わせの相手と言うのは僕のことだと思うのですが、
今は正直僕は手を出し辛い状況なのです 汗
時間が無かったり、ちょっとタイミング的なものもありまして・・・
>>701さん、気にせず書いて下さい(^-^;
打ち合わせと言うのは多分内容じゃなくて、どれだけ他の作者さんに繋げられるか
についてだと思うので・・・
そう、打ち合わせとはいっても、今後どうなるかなとか大雑把に話し合うだけですので・・・
とにかく、まだまだ参加して下さいな
保全
ほ
さっきSSTVでぞねのPVやってたのだが
それがなんかこの小説とダブったよ・・・
ああいう結末にはなってほしくないが・・・
保全
ほ
ぜ
ん
里田スレに結構レポあるよ
まいたん結構ひどそうだね・・・
713 :
名無し募集中。。。:03/11/23 00:47
ちんこ
保全
ほ
ぜ
ん
保全
そろそろ続き書くよ
722 :
名無し募集中。。。:03/11/23 21:52
ほぜん
では、続き書きます
>>666続き
翌日、学校に行くと、俺は真っ先に藤本を捕まえて前日のつんくからの電話について話した。
「おい、聞いたぞ・・・オーディションやるんだって?何で今まで黙ってたんだよ」
藤本は、別に悪びれる様子も無く
「えへへ・・・バレたか。そろそろ話そうかなと思ってたんだけどね」
と、ペロッと舌を出してみせた。
「全く、しょうがねえな・・・」
俺も、その様子を見て怒るわけにもいかず、苦笑いした。
「でも、ビックリしたでしょ?」
「そりゃあ驚いたよ・・・まさかそんな事になってるなんて思わなかったからな」
「美貴だって、最初は驚いたよ。でも、今はやる気満々だからね・・・あ、そうそう、オーディションでは別に気を遣ったりしなくていいからね。貴方が良いと思った方を選んでくれればいいから」
と藤本は言ってみせた。
その表情、ただただ目標に向けて頑張るという決意のようなものが感じられたが、必要以上に気負っている様子も無かった。
何というか、とても良い表情をしているように思えた。
続く
>>723の下から三行目は「その表情、」→「その表情からは」に訂正。
>>723続き
その日の昼休みの時、俺の携帯の着信音が鳴った。
見れば、それは石川からの電話だった。
「もしもし・・・」
「あ、学校に居るところなのにゴメンね。でも、どうしても知らせたい事が有って・・・」
「何?」
「実は、血液検査の結果・・・まいたんの外出許可が出たんだ!」
「本当!?それは良かった!」
嬉しい知らせに、俺は思わず大声を出してしまった。周りに居た人が、一斉にこちらを振り向いたほどであった。
「それで、体育祭も見に行ける事になったから・・・ただし、私の付き添いでね」
と言って、石川は笑った。
「うん、わかった・・・色々と有り難う!」
俺は、石川に礼を言った。
久しぶりの嬉しい知らせに、心は躍った。
続く
>>724訂正
石川の台詞「まいたん」→「まいちゃん」
石川がこんなヲタみたいな呼び方はしないですよねw
失礼しました・・・
>>724続き
「ところでさ・・・オーディションの事、聞いたよ。色々と大変だったみたいだね」
「あ、もう聞いたんだ・・・そろそろ話そうかと思ってたんだけどね」
石川は、先程の藤本と同じ様な事を言ったので、俺は思わず笑ってしまった。
「え?何?」
「いやいや、こっちの事・・・でも、俺も責任重大だよな」
「貴方は、そんな気を遣わないでいいよ。とにかく、良いと思った方を選べばいいんだから・・・」
と、石川はまたしても藤本と同じ様な台詞を吐いたのだった。
「わかったよ・・・とにかく、今日学校が終わったら病院に行くからさ。まいにもよろしく伝えておいてよ」
「うん、わかった・・・じゃあ、待ってるね」
俺は電話を切ると、ちょうどそこに藤本が通りかかった。
続く
>>725続き
「ちょうど良かった、実はね、まいが・・・」
俺は、まいに外出許可が出た事、石川の付き添いで体育祭を見に来る事を告げた。
「そうなんだ!良かった・・・まいちゃん、見に来れるんだね」
藤本も、その知らせに表情を輝かせた。
「それでさ、ちょっと悪いんだけど・・・俺、今日は病院に見舞いに行くから、応援団の練習は休むわ。後はよろしく頼むよ」
「うん、わかった・・・とにかく、早くまいちゃんに行ってあげてよ。後は任せて」
「悪いね、有り難う」
こうして、俺はその日の学校が終わった後に、まいの病室を訪ねる事になった。
続く
>>726続き
そして、その日の放課後、俺は一目散に病院へと駆け付けたのだった。
まいの病室に着くと、ちょうど石川がまいのベッドの傍らに居て検診を行っているところだった。
「まい、聞いたよ・・・外出許可が出たんだって!良かったな・・・」
「うん、良かった・・・久しぶりに外に出られると思うと嬉しいよ」
そう言って、まいは微笑んだ。
心なしか、いつもよりも顔色が良く見えた。
「まいちゃん、今度の体育祭の時は私も付いてるから・・・まあ、私が居るから安心していいよ」
と、石川が胸を張ってみせた。
「頼もしいなあ・・・でも、梨華ちゃんに任せちゃって大丈夫かな?」
「あ、ひっどーい!」
まいと石川は、その様に軽口を叩き合っていた。
兎にも角にも、俺はその元気そうな様子にホッとした。
続く
>>727続き
するとそこへ中澤先生が入って来た。
「石川、まいちゃんをサポートするのもええけど・・・あんまり無理はさせたらアカンで」
中澤先生は、そう言って石川に釘を刺した。
「先生・・・外出許可を出して頂いて有り難うございました」
俺は、中澤先生に向かってペコリと頭を下げた。
「まあ、血液検査の結果、少しぐらいなら外に出ても大丈夫と判断したんやけど・・・でも、今も言ったけど、くれぐれも無理はせんようにな」
「ハイ、わかってます・・・まいちゃんは責任を持って私が見ます」
石川は少し緊張した面持ちでそう答えた。
外出許可が出たとはいえ、まだまだ油断出来ないという事なのだろう。
俺も、まいにもしもの事が有ったら・・・と少し不安になったが、ともかくまいに外出許可が出た事に感謝していた。
続く
>>728続き
病室には少し緊迫した空気が流れたが、中澤先生はそこでちょっと表情を緩めると
「まあ、せっかくの体育祭やし・・・楽しんで来てや。ところで、君はリレーか何かに出るんか?」
と、俺に聞いてきた。
「え?いや、俺はリレーとかには出ないですよ・・・今年は応援団をやるんで・・・アッ!」
俺は思わず口を滑らせてしまったが・・・今の今まで、今年は応援団をやるという事はまいには黙っていたのである。
「え!?応援団なんてやるの!?そんなの初耳だよ〜!」
まいは素っ頓狂な声を上げた。
バレてしまったものは仕方が無い・・・俺は頭を掻いて
「いや、まあ・・・まいをビックリさせようと思って今まで黙ってたんだけどね。今、毎日練習してるんだよ」
と、まいに対して白状したのだった。
「フーン、そうなんだ・・・貴方が応援団ねえ」
まいは、まじまじと俺の顔を見つめた。
続く
>>729続き
「何だよ?そんなに意外か?」
「うん、意外。だって、全然そんな事やるようなタイプじゃないじゃん」
「そこまで言うなよ・・・俺だって頑張ってるんだぞ!」
「でもさあ・・・何か想像付かないな、貴方の応援団やってる姿なんて」
まいはそう言ってクスクス笑った。
「笑う事ないだろ・・・ま、確かに柄じゃないけどね」
俺もそう言って照れ笑いした。
「・・・何や知らんけど、楽しそうやなあ・・・ま、当日は頑張ってや」
中澤先生は笑ってそう言うと、病室を出て行った。
「それじゃあ、俺もそろそろ帰るよ・・・当日は、俺を見て驚くなよ!」
「うん、ジックリと観察させてもらうからね」
最後にそう言い合うと、俺も病室を後にした。
続く
>>730続き
「・・・まいちゃん、何かホントに楽しそうだったね」
「え?うん、彼が何か応援団なんて聞くとおかしくってね・・・でも、結構楽しみかも」
「うん・・・私も楽しみかな」
「梨華ちゃん、笑っちゃダメだよ」
「そんな、笑ったりしないよ・・・」
後に残されていたまいと石川がそんな会話をしていたとも露知らず、俺も当日に向けてますます張り切っていた。
こうなったら、いいトコ見せてやらなきゃ・・・と、妙に気合いが入っていた。
そして、それから数日はあっと言う間に過ぎ、いよいよ体育祭の前日になった。
という事はつまり、運命のオーディションの前日という事にもなるわけである。
その日、藤本は俺の見た限りではいつもと変わらぬ様子だった。
しかし、内心は期するものがあるには違いなかった。
きっと石川もそれは同じだっただろう。
続く
>>731続き
その日の応援団の練習の時に、俺は藤本に声をかけた。
「いよいよ明日だね」
「うん、お互い頑張ろうね!」
その言葉には、色々な意味が込められているというのは俺にも充分わかった。
明日は、きっと長い一日になりそうだ・・・俺はそんな予感がしていた。
そして、いよいよ体育祭の当日がやって来た。
雲一つない青空で、まさに絶好の体育祭日和であった。
応援団の集合は早いため、俺はいつもより早めに家を出た。
学校の方からは、体育祭を知らせる花火の音が聞こえた。
続く
>>732続き
学校に着くと、既に藤本は先に着いていた。
女子も学ランを着る事になっていたので、藤本も誰に借りたのか、学ランを着込んでいた。
「おう!おせーぞ!」
藤本はそう声をかけて来た。
「なかなかキマッてるね」
「なーにお世辞言ってんの!」
藤本は照れくさそうにそう言っていたが、それは俺の本心だった。
藤本の学ラン姿は、なかなか似合っていた。
そして、応援団のミーティングも終わり、後は開会式を待つばかり・・・という時に、顧問の先生が困ったような顔で俺に声をかけて来た。
「・・・ちょっと頼みが有るんだけどな」
「何ですか?」
「急で悪いんだけど、お前もリレーに出てくれ」
続く
>>733続き
「えっ!?何でですか?」
俺は驚いてそう訊ねたが、先生の話によると、リレー出場予定者が風邪で休んだために人数が足りなくなったらしい。
一応、俺も補欠という事にはなっていたが、まさか本当に走る羽目になろうとは・・・。
「ま、そういうわけだから頼むわ」
「はあ・・・」
何だか急に憂鬱な気分になったが、ともかく俺もリレーに出場する事になってしまった。
「どうしたの?」
そこへ藤本が声をかけて来たが、俺は急にリレーに出る事になった経緯を話した。
「ふーん、そうなんだ・・・大変だけど頑張ってね」
「ああ、頑張るよ。もう、やるっきゃないからな」
俺もヤケクソ気味に答えた。
続く
>>734続き
そして開会式が始まる直前の時、ふと校門の方をみやると・・・
そこには、石川に押してもらった車椅子に乗ったまいの姿が有った。
「あ、まいちゃん来たよ!」
藤本もそれを見付けると、嬉しそうにそこへ駆け寄った。
「え!?まいちゃんが来たの!!」
まいが学校にやって来たという噂はすぐに広まり、部活仲間を始め、まいの友人達がワッと一斉に駆け寄った。
まいは、あっと言う間に友人達に取り囲まれてしまった。
「まいちゃん、ホント久しぶり!会いたかったよ!」
「まいちゃん変わってないねー」
などと、まいの友人達は口々にまいに声をかけていた。
まいも、表情を崩しっぱなしで本当に嬉しそうにしていた。
俺も、その光景を見ていて本当に嬉しくなり、胸には何か熱いものが込み上げて来るのだった。
続く
>>735続く
「ほらほら、開会式がはじまるぞ」
近くに居た教師にそう促されても、まいを囲む輪はなかなか解けなかったが、何度も促され、その輪はようやく解けようとしていた。
「それじゃあ、また来るね!」
まいの友人達は口々にそう声をかけると、開会式の方に向かっていった。
俺もまいに一言声をかけようとしたが、開会式に向かわなければならない為、まいの方にガッツポーズを作ってみせた。
まいも、それを見るとニッコリと微笑んで肯いてみせた。
こうして、長い一日は始まりを告げた。
体育祭が始まり、俺達応援団も忙しく動き回っていた。
俺も学ランに鉢巻きという出で立ちで、大声を出して生徒達の応援を引っ張っていた。
始まる前は、まいに良い所を見せてやろうなどと考えていたが、始まってみるとそんな事を考える間もなく、ただただ応援に没頭していた。
ふと見ると、藤本も一生懸命に頑張っていて、とても良い顔をしていた。
続く
>>736続き
まいと石川は、生徒の応援席から少し離れた所でその様子を見ていた。
俺の方からは遠くてハッキリとは見えなかったが、とにかく熱心にこちらの方を見ていた。
そして、午前中の種目は終わり、昼休みの時間になっていた。
俺と藤本は、真っ先にまいと石川の方へと向かった。
「さっきは声かけられなかったけど・・・よく来たね。嬉しかったよ」
俺は、まいにそう声をかけた。
「うん、有り難う・・・」
まいはそう答えたが、心なしか、その目はちょっとウルウルしているようだった。
「俺の応援、どうだった?」
「うん・・・カッコ良かったよ、本当に・・・」
まいはそう言ったが、何か色々な思いが込み上げてきているのか、目には涙がたまっているようだった。
しかし、俺に涙は見せまいとしたのか、笑顔を作ってみせた。
俺もその顔を見て少しグッと来たが、何とか涙は堪えた。
続く
>>737続き
俺は、俺とまいの様子を黙って見守っていた石川に
「石川さん、まいの付き添いどうも有り難う」
と声をかけた。
石川はちょっと微笑むと
「ううん、いいの・・・でも、私もここに来れて良かったよ」
と言っていた。
すると、まいは先程の照れ隠しのように
「そうそう、美貴ちゃんも凄いカッコ良かったよ。学ラン姿、キマッてるね!」
と藤本に声をかけた。
「有り難う。まいちゃんが見に来てくれたから余計に頑張っちゃうのかな」
藤本はそう言って笑った。
「まいちゃんの為なら、何か頑張れちゃうんだ・・・ねえ?」
藤本はそう言うと、石川の方に視線を向けた。
「ええ、そうね・・・私もまいちゃんが居れば頑張っちゃうよ」
石川もそれに答えて、藤本に対して笑顔を返した。
そうか、今日の夜には例のオーディションが有るんだったな・・・
今の二人のやりとりを見て、俺もその事を改めて思い出した。
石川と藤本は、顔は笑っているが、何となく見えない火花を散らしているような感じだった。
続く
>>738続き
しかし、まいはそんな事には気付いていない様子だった。
「それじゃあ、また後でね・・・」
俺と藤本はそう声をかけると、自分達の席に戻って行った。
「・・・いよいよ今日なんだよな」
席に戻る途中、俺はポツリとそう言ったが、藤本は
「うん・・・」
とだけ答えていた。
そして、午後の競技も進み、いよいよ最後のリレーを残すのみとなった。
俺は全く気が進まなかったが、出ると決まった以上は仕方が無い。
腹を決めると、藤本に
「いよいよか・・・それじゃあ、行ってくるよ」
と声をかけると、自分のスタート地点へと向かった。
「頑張って!」
藤本にそう激励されると、俺は「おう!」と答えた。
そして、まいと石川の居る方へ目を向けると、二人とも手を振って応援してくれていた。
こうなったらやるっきゃないな・・・と、俺も覚悟を決めた。
続く
>>739続き
リレーは進み、次はいよいよ自分が走る番である。
自分の前の走者は、他の走者と激しく競っていた。
そして、俺はバトンを受け取ると、勢い良く走り出した。
しかし、他の走者と激しく競っており、その競り合いはしばらく続いた。
俺は、思い切って前に出ようとしたが、その時、俺は隣を走っていた走者と接触し、思いっきり転倒してしまった。
転んだ後、また立ち上がって走り出そうとしたが、その時、足首に激痛が走った。
「痛ってーー!!」
余りの痛さに立ち上がる事も出来ず、俺はその場に倒れ込んだままになってしまった。
続く
>>740続き
その様子を見ていたまいと石川は、思わず
「あっ!」
っと声を上げ、顔色を変えた。
「大変!ちょっと見に行って来る!まいちゃん、ちょっと待ってて!・・・すみません、この子をよろしくお願いします!」
石川は、近くに居た生徒にそう頼んでまいを託すと、その方へ駆け出した。
俺が倒れた様子を見て、「大丈夫か!?」と、近くに居た先生や生徒が駆け寄って来た。
「大丈夫、何とも無いから・・・」
俺は何とかそう答えたが、足首を襲う激痛に顔を歪めた。
あまりの痛さに、脂汗が出てきているような感じだった。
するとそこへ、向こうから石川が走って来るのが見えた。
「石川・・・さん?」
痛さで気が遠くなりそうになったが、石川の姿はハッキリと見えた。
「ちょっとすみません・・・この人の足、見せて下さい」
石川は、俺の周りに集まった人間をかき分けると、俺の側へ寄って来た。
「何だね、君は?」
先生の一人がそう言ったが、石川は
「私は看護婦です!!」
とキッパリと答えた。
続く
>>741続き
(まだ看護学生・・・だろ?)
俺は、激痛の中でも、心の中でそんな事を思っていた。
しかし、突然の「看護婦」の出現により、俺の周りに居た人達は思わず顔を見合わせており、何となく石川に任せてみる雰囲気になっていた。
石川は、慣れた手つきで俺の足を見ると
「これは・・・だいぶ腫れてるわね。応急処置が必要だわ・・・誰か、担架を持って来て!」
と、テキパキと指示を出していた。
「すみません、医務室はどっちですか?そこで処置をしますから」
石川にそう言われ、先生の一人は石川に医務室の方向を教えた。
「とりあえず、足は動かさないように・・・。まだ何とも言えないけど、もしかしたら何か骨に異常が有るかもしれないから、応急処置をしたら病院に行きましょう」
と、石川は言った。
こうして、負傷者となった俺は、石川の指示通りに担架に乗せられて医務室へと向かった。
続く
とりあえず、今日はここまで。
今まで書いてた作者さんに聞きたいんだけど
この続きって考えてる??
>>743 うーん、一応はね・・・
でも、続き書きたい人が居るんだったら書いてもいいよ
746 :
名無し募集中。。。:03/11/24 04:04
ほぜん
保全
今日の夜にまた続きを書きたいと思っていますので、とりあえずここまでの感想を教えてもらえると有り難いです
>>748 まず一回書き起こしてから投稿汁。
おまい書きながら出来た分だけ投稿してるだろ?
1回ずつ10分も待って結構辛い。
時間制限もあるだろうが、そこんとこよろしく。
>>749 なるほど、という事はリアルタイムで読んでくれてたんだね
どうも有り難う
確かに、下書きとかしないでそのまま書いちゃってるからね・・・それじゃあ、今後は一回どこかで下書きしてから投稿して、なるべく間が空かないようにするよ
で、内容的には何かご意見とか有りますか?
>>750 情景描写のボキャブラリーの無さがちょっとな・・・
同じ言葉での表現が多い気がする。
それから、どんな場面でどんな場所なのか想像させないといけないな。
手がかりがなくて、ちょっと辛い。
内容的には、以前はこういう時は「俺」が語る部分と
俺がいない部分として「第3者?」が語る部分があって
そこで俺のいない時のまいの気持ちとかがわかっておもしろかったんだけどな。
まぁ、「花火大会」のまいの下りなんかはそのいい例だと思われ。
752 :
名無し募集中。。。:03/11/24 13:56
感想は別にないです
>>750 (転載)
石川は「散らかっている」とは言っていたが、石川の部屋は綺麗に片付いていた。
しかし、殊更に女の子らしい趣味で装飾されているわけでもなく、意外に落ち着いた部屋だった。
ぐらいの場面説明はいれないと・・・。
羊の作家養成塾とかで読んでもらうのもいいかもな。
>>751-753 なるほどね、色々とどうも
でも、
>>753の場面は、以前俺が書いたんだよ(マジで)
確かに最近は情景描写が足りないというか、乏しいか・・・
その点に気を付けるよ
>>751 それと、「第三者」の視点で語られる場面について・・・
基本的にはこの小説は「俺」という一人称で語られてるから、その視点を離れて「第三者」が語っても良いものかどうか少し躊躇いも有ったからね
昨夜書いた部分でいうと、俺がまいの病室を去った後のまいと石川の会話とか、体育祭で俺がまいと石川の所から離れてる場面とか・・・例えば、俺が怪我した場面とかね
そういう所で「第三者」の視点で語って良いなら、もっとそういう風に書いても良かったかなと想います
>>755 忘れちゃいけないのは
この小説はあくまでさといしスレから発展したってこと。
俺という人物はあくまでこの二人とたてるものであって
俺という人を見たくて読んでるひとはほとんどいない。
最近おもしろくないと言われてるのは
さといしが描かれていないという点にあると思うよ。
肝心要なものが欠落しきている。
>>755 だからそういう石川と里田の会話を考えていたなら
補足で書き足せばいい。というか、書き加えた方がいい。
幸いココには修正してくれる人がいて
ちゃんと修正版として順番並び替えてくれるんだから。
作品うんぬんかんぬんよりも、里田と石川を描かなきゃ。
>>756-757 なるほど、確かにそうですね
あくまでも、主人公は「俺」じゃなくて里田・石川なわけだからね
だから、最近は里田・石川の絡みをなるべく多くしようとは思ってるんだけど、読み返してみるて「俺」の描写が多いからねえ
知らず知らずの内にそうなってしまうのかなと
一人称小説ってその辺のバランスが難しいと思った
>>758 ま、最初のスタートの語りだしやった人が
「俺」で書いちゃってたからな。
でも娘。小説だと視点切り替えってあるじゃない?
「シアター」とかもろにそうだし。
ま、今更って話だけどね。
ただ、「第三者」視点は以前第一章から使ってるから大丈夫。
760 :
名無し募集中。。。:03/11/24 15:04
俺としては元々いしよし派で
偶然のこスレ見つけたわけで。
里田のことあんまり知らないから、逆に石川よりも
里田のキャラの描写は特に新鮮に映るわけよ。
この小説がいいものになれば里田絡みの小説も増えるだろうし。
>>759 では、今後はその視点の切り替えに重きを置いて書いてみようかな
里田・石川の内面をもっと描いていきたいね
それと、今夜続きを書く時に、前述の里田・石川の会話の部分とかを少し補足しようと思います
で、今の作者はまいてぃなのか?
保全
今日は何時くらいから更新なの?作者さん
保全
ほ
今日は更新無しか・・・
では、行きます
>>731補足
病室に二人残されたまいと石川の間に、少しばかりの沈黙が訪れた。
しかし、まいも石川も、先程の会話について思いを馳せていた。
その沈黙を破り、石川はポツリと言葉を漏らした。
「・・・まいちゃん、何かホントに楽しそうだったね」
それは、先程までのまい達の会話をただ何となく黙って聞いていた石川の素直な感想
だった。
そう、まるで掛け合い漫才のようなやりとりは息もピッタリで、お互いを信頼し合っ
てしるからこそ出るようなものだったのだろう。
石川は、そんな二人の空気が少し羨ましかったのかもしれない。
「え?うん、彼が何か応援団なんて聞くとおかしくってね・・・でも、結構楽しみか
も」
まいは、ちょっと肩をすくめると、石川の言葉にそう答えた。
まいの言葉は、彼への憎まれ口のように聞こえるが、それと同時に、体育祭での彼の
雄姿を期待しているという事は充分伝わって来た。
その証拠に、まいの顔はまるで少女のように輝いていた。
続く
続き
「うん・・・私も楽しみかな」
石川は、まいのそんな顔を見ながらつい笑顔になりながらもそう答えた。
「梨華ちゃん、体育祭の本番の時も、彼を見て笑っちゃダメだよ」
「そんな、笑ったりしないよ・・・」
だって・・・本当に楽しみなんだから。
石川は最後にそう付け加えようとしたが、その言葉は飲み込んだ。
(
>>731補足終わり)
>>734と
>>735の間に以下のような文章が入ります
「まいちゃん、そろそろ行こうか?」
石川は、まいの病室に入ると、まいにそう声をかけた。
今日は、まいにとって久しぶりに病院の外に出る事が許さた日である。
石川がまいの表情を見ると、そんな記念すべき日を迎えた嬉しさからか、まいの表情
はキラキラと輝いているようだった。
石川は、まいのそんな顔を見て、何とも言えない感慨に浸っていた。
まだまだ病気は治ったわけではない・・・しかし、一時は無菌室に入っていたまい
が、ともかくもこうして病院外に出る事が出来るようになった・・・。
「まいちゃん、よく頑張ったね」
口にこそ出さなかったが、石川はまいにそう声をかけてやりたい気持ちだった。
「うん、待ってて・・・ねえ、梨華ちゃん、これでいい?」
まいは、この日の為にまいの母親から持ってきてもらった、よそ行きの服を着てい
た。
秋用のコートに、ロングスカート・・・それは、まいが特に気に入っていた服装だっ
た。
続く
「うん、似合うよ・・・まいちゃん、モデルさんみたい」
石川は思わずそんな感想を漏らした。
「何言ってんの!そんなお世辞はいいって!」
まいは照れていたが、石川のその言葉は本音だった。
考えてみれば、病院に居る時は常にパジャマを着用していたので、まいの私服姿を見
るのは石川にとってこれが初めての事だった。
そして、初めて見るまいの私服姿は新鮮であったのは勿論の事、思っていた以上に
カッコ良く着こなされていた。
続く
「まいちゃん、準備はいい?」
「うん、大丈夫・・・待たせてゴメンね。さ、行こうか!」
石川は、まいが出発の支度を済ませたのを確認すると、まいを車椅子に乗せ、病室を出た。
まいを乗せた車椅子を押して廊下を進んでいる間、二人は言葉少なであった。
はやる気持ちを抑えるように、石川はゆっくりと歩を進めた。
病院の玄関に出ようとすると、そこに中澤先生が待ってくれていた。
「それじゃあ、気を付けてな・・・まいちゃん、何か有ったら遠慮無くこの石川に言うてや」
「はい、わかりました・・・有り難うございます」
まいはそう言うと、中澤先生に深々とお辞儀をした。
「石川、まいちゃんの事、くれぐれもよろしく頼むで」
石川は中澤先生に最後にそう言われると「はい」とだけ答えた。
病院の外に出ると、爽やかな秋晴れの空が二人の頭上に広がっていた。
続く
「いい天気・・・」
石川はそう言って雲一つ無い空を見上げた。
「うん・・・」
まいは、気持ち良さそうに外の空気を吸い込んだ。
思えば、どれぐらいぶりの外の空気だろうか・・・
まいは、久しぶりに見た外の世界をじっくりと味わうかのような表情を見せた。
まいの感激はいかばかりか、石川にもそれは推し量りかねた。
続く
続く
病院からまいの通っていた学校は割と近い所に有ったが、念の為に病院のワゴン車でまいの学校まで送ってもらう事にした。
車は既に玄関前に横付けされていた。
車に乗り込む際に、まいは一旦車椅子から降りると、石川に肩を貸してもらいながらゆっくりと歩いた。
「大丈夫?ゆっくり、ゆっくりね・・・」
石川はまいを車に乗せると、車椅子を後ろに乗せ、自分もまいの隣に乗り込んだ。
そして、ふと窓の外を見ると、中澤先生が見送りに出て来ており、車の方に手を振っていた。
まいは、それに応えて手を振り返したが、石川はちょっと礼をして応えた。
「それじゃあ、行くよ」
まいと石川を乗せたのを確認すると、運転手である病院の職員がそう声をかけ、車を出発させた。
続く
車をしばらく走らせると、程無くしてまいの学校の校舎が視界に入って来た。
「わあ、懐かしい・・・」
まいはそれを見て、何とも言えないと言った表情で言葉を発した。
まいにとっては、病気で入院して以来、数ヶ月振りに見る懐かしい景色だった。
そして、車は校門の前に到着した。
「まいちゃん、着いたよ」
「うん・・・」
まいと石川はそう言葉を交わすと、ゆっくりと車から降りた。
そして、石川はまいを再び車椅子に乗せた。
「それじゃあ、どうも有り難うございました」
石川は、車を運転してくれた職員に礼を言うと、車椅子を押して校門をくぐった。
続く
「あ、彼が居るよ」
石川にそう言われ、まいが校門から学校の中を見てみると、ちょうど彼や藤本達応援団や生徒達が集まって、何事かを話している様子だった。
「あ、やっぱり学ランとか着込んで張り切ってるね」
まいは、彼や藤本を見ると愉快そうに笑った。
「でも、ホントに懐かしいよ・・・何か、何年も来てなかったような気がする・・・前は普通に通ってたのにね」
まいは、懐かしい学校の景色を眺め回すと、石川の方を振り返ってそのような感想を漏らした。
石川は、その言葉には答えず、ただ笑って肯いた。
すると、まい達の姿に気付いた藤本が、満面の笑みを湛えてこちらに向かって来るのが見えた。
「あ、美貴ちゃん・・・それに、みんなも!」
藤本に引き続き、懐かしい友人達の顔が一斉にこちらを向くのを見て、まいは嬉しそうに言った。
「みんな、変わってないな〜」
まいはそう言って笑ったが、その表情は感激で一杯だった。
まいのそんな顔を見て、石川もつい胸が一杯になった。
(以上、ここまでが
>>734と
>>735の間に入ります)
>>736と
>>737の間に以下のような文章が入ります
応援団として動き回る彼の姿を、まいと石川はじっと真剣な眼差しで見ていた。
「頑張ってるよね、彼・・・」
まいは、たった一言そう言ったが、それだけで充分思いは伝わって来た。
彼の一生懸命な姿を見て、心が揺り動かされたようだった。
そして、それは石川とて同じ事であった。
まいと石川は、飽く事なく彼の姿を見続けていた。
「やっぱカッコ良いよ、一生懸命な姿って」
まいも石川も、彼にそう言ってあげたい気持ちだった。
お互いに敢えて口にこそ出さなかったが、その気持ちは同じだった。
まいも石川も、彼への複雑な感情が渦巻いているのは確かであり、それを口に出すの
は憚られたという事もあったが、ともかく彼の熱心な姿に心打たれていたのである。
「まいちゃん、来れて良かったよね・・・」
石川は、万感の思いを込めてそう言ったが、まいはちょっと肯いただけだった。
(ここまでが
>>736と
>>737の間に入ります)
ここからが前回の
>>742の続き・・・
石川は、彼が転倒したのを見て、全速力で彼の元へと走って行った。
「どうしよう・・・」
残されたまいは、彼が酷い怪我をしている様子を見て、激しく動揺していた。
まいは、自分の顔から見る見る血の気が引いて行くのを感じていた。
しかし、どうする事も出来ず、ただその場に居てオロオロするぐらいしか出来ないでいた。
まいは、そんな自分が情けなくて泣けて来てしまった。
「彼が大変な事になってるのに・・・」
自分自身も病身であり、まだ満足に歩けない事を考えると仕方の無い事だと頭ではわかっていてた。
でも、彼の急場に何も出来ないでいる自分がとても無力な存在に思え、まいはとても落ち込んでいた。
そして、彼の元に着いた石川がテキパキと彼のために動いているのを見て、余計に情けなさが募った。
続く
>>785続き
担架で医務室まで運ばれた俺は、そのままベッドの上に乗せられた。
「いい?ちょっと足を冷やすから・・・」
一緒に付いて来た石川は、俺の足首をとりあえず湿布で冷やすと、そのまま包帯を巻いて固定した。
「応急処置が済んだら、このまま病院に行くから待っててね」
石川はそう言うと
「すみません、彼を車で病院まで送って頂けますか?」
と、医務室まで付いて来た教師の一人に声をかけた。
「よし、わかった」
と言って、その教師は車の手配に戻って行った。
続く
>>786続き
「病院って・・・いいよ、行かなくて」
俺は精一杯そう強がってみせたが
「ダメよ!もし骨に異常が有ったりしたらどうするの!?」
と石川にピシャリと返されたので、それ以上は何も言わなかった。
こういう時の石川は、やけに頼もしく見えるな・・・。
相変わらず足首の痛さは引いていなかったが、俺は石川の姿を見てそんな事を思った。
「どう?まだ痛む?」
「まあな」
俺は、あんまりカッコ悪い所は見せられないと思ってぶっきらぼうに答えたが、本当は物凄く痛かった。
「いてーよ、助けてくれ〜!」なんて・・・死んでも言えるか!
俺も、変に意地になっていた。
続く
>>787続き
すると、そこへ藤本が息せき切って医務室へ駆け込んで来た。
「大丈夫!?」
藤本は、心配そうな顔をして、俺が横たわるベッドの側にやって来た。
「大丈夫だよ、心配すんなって」
俺は、藤本を心配させまいとしてそう言ってみせた。
「心配だよ、こんな事になっちゃって・・・心臓が止まるかと思った!」
「俺、そんなに酷く転んでた?」
「うん、見ててビックリしちゃったよ・・・冷や汗かいた」
藤本は、本当に汗をかいているようだった。
やれやれ、本当にカッコ悪いったらありゃしないな・・・。
俺は、ホッとため息をついた。
続く
>>788続き
「そうだ、まいはどうしたの?」
俺は、ふと気になって石川にそう聞いてみた。
石川はハッとすると
「そうだ、まいちゃん置いて来ちゃったんだ!迎えに行かなきゃ・・・ちょっと待ってて!」
と言って、バタバタと医務室を出て行った。
「まいの奴、一人で大丈夫かな・・・」
俺はまいの事が心配でそう言ったが、藤本に
「何言ってんの、アンタ大怪我してるんだよ。まずは自分の事を心配しなよ」
とたしなめられた。
「だから、大怪我じゃねえって・・・」
「大怪我だよ、どう見ても」
藤本は、俺の強がりに対して苦笑いしていた。
続く
>>789続き
石川は、先程の場所へと大急ぎで戻って行った。
「まいちゃん、ゴメンね、待たせちゃって・・・」
石川は、息を切らせながらも、まいにそう謝った。
「いいよ、大変だったんだし・・・で、彼の様子は?」
「うん、これから念の為に病院で検査する事になったの」
「そう・・・」
まいは、どこか物憂げな表情をしていた。
石川は、それはまいが彼の事を心配しているからだろうと受け取ったが、本当はそれだけではなかった。
まいは、自分が彼に対して何もしてやれないという自責の念と、石川に対する微妙な嫉妬心に苛まれていたのである。
しかし、彼の怪我の事で忙殺されていた石川はそんなまいの気持ちの変化には気が付かないでいた。
続く
>>790続き
「とにかく、彼に会わせて」
まいは石川にそう頼み、医務室へと連れて行ってもらう事にした。
「うん、わかった・・・多分、彼もまいちゃんの顔を見たら元気出ると思うんだよね」
石川は、そう言って笑顔を見せたが、それが余計にまいの神経を逆撫でしていた。
「何よ、人の気も知らないで・・・」
まいは喉元まで出かかったその言葉をグッと我慢すると、無理に笑顔を作った。
今や、まいは完全に心中穏やかではなくなってしまっていた。
石川の屈託の無い笑顔が、逆にまいの心を掻き乱していた。
石川には悪気は無い事はわかっていた。
しかし、ついつい石川の言う言葉に腹を立ててしまう・・・まいは、そんな自分がた まらなく嫌だった。
続く
>>791続き
「まいちゃんを連れて来たよ」
石川は医務室を出て行ってからしばらく後、車椅子に乗せたまいを伴って再び戻って来た。
「おう、心配かけてわりーな」
俺は、まいの顔を見ると、わざと明るい調子で声をかけた。
「・・・大丈夫?」
まいは、恐る恐る俺に訊ねて来た。
「大丈夫だよ、心配すんなって。それより、まいの方こそ今日は何とも無いのか?」
俺は逆にまいの体調を気遣ったが、まいは
「アタシの事なんかいいの!貴方の事の方が心配なんだから!」
と、叫ぶような口調で答えた。
俺は、その口調にビックリしてしまった。
石川も藤本も、その声に驚いている様子だった。
続く
>>792続き
まいは、車椅子からヨロヨロと立ち上がると、俺のベッドの方に倒れ込むようにやって来た。
「アタシ、心配したんだから・・・」
まいは、そう言って俺の手を握ると、ハラハラと涙を流した。
そして、俺の胸に顔を埋めると、子供のように泣きじゃくった。
「まい・・・」
俺はそれ以上は何も言えず、ただまいの手を握り返し、まいの背中をさすってやっていた。
石川と藤本は、そんな様子をただ呆然と見守っていた。
「車の用意が出来たぞ・・・ん?何か、邪魔しちゃったかな?」
その時、医務室の中に教師が入って来たが、医務室の様子を見てビックリしていた。
「あ、いえ、どうも有り難うございました」
石川はその教師に慌てて礼を言うと
「それじゃあ、これから病院に行くから・・・」
と、俺達の方におずおずと声をかけた。
続く
>>793続き
「・・・まいちゃん、これから病院に行かなきゃいけないんだけど・・・まいちゃんはどうする?」
石川はまいにもそう問うたが、まいは涙を拭いて少し落ち着きを取り戻すと
「うん・・・アタシも行きたいんだけど・・・先に、家に帰りたいから。また病院に戻るのもアレだし・・・」
と答えた。
石川は少し考えていたが、
「わかった・・・じゃあ、藤本さん、悪いけどまいちゃんを家まで送ってあげてくれる?」
と藤本に頼んだ。
「うん、わかった」
「それじゃあ、そろそろ行くよ」
石川は、俺に向かってそう言った。
続く
>>794続き
俺は、まいに
「じゃあ、気を付けてな・・・」
と言うと、まいは
「うん、わかった・・・それじゃあ、今日は色々と有り難う」
と答えると、車椅子に戻った。
「まい、後で電話するよ」
「うん、有り難う・・・足の怪我、早く治してね」
まいは、俺にそう言うと、車椅子を藤本に押してもらい、医務室を後にした。
後に残った石川と俺は、何となく顔を見合わせた。
「・・・まい、何か有ったの?」
「・・・ううん、別に・・・」
石川はそう言ったが、表情を少し曇らせていた。
私のせいで、まいに何か嫌な思いをさせてしまったのではないか・・・。
石川はそう思い、少し落ち込んでいた。
続く
>>795続き
俺は、石川のそんな様子を察して、わざと話題を変えるように
「石川さん、悪いね、今日は大事なオーディションが有るのに・・・」
と、石川に自分が迷惑をかけた事を謝ったが、石川は
「何言ってんの!病気や怪我の人を助けるのが私達の仕事でしょ!」
と、威勢良く答えた。
その時の石川は、さっきまでの憂いを帯びた顔ではなく、いつもの看護学生としての顔に戻っていた。
続く
とりあえず、今回の更新はここまで。
保全
作者乙
799 :
名無し募集中。。。:03/11/25 13:01
ほぜん
今日は更新あるのか??
800
802 :
名無し募集中。。。:03/11/25 14:02
↑( ´,_ゝ`)プッ
ほ
ぜ
保全
808 :
名無し募集中。。。:03/11/26 00:36
保全
>>807 すまん、やっぱり今日は更新はやめておくわ
でも明日は必ず書くよ
保全
ほ
ぜ
ここに里ヲタ以外ってどれくらいいるんだろ・・・
814 :
名無し募集中。。。:03/11/26 15:03
ノ
保全
ほ
818 :
名無し募集中。。。:03/11/26 19:51
保全
ほ
では、続き書きます
その前に、迂闊にも「俺」が負傷した足首はどっちの足首なのをハッキリ記していませんでした
負傷していたのは「右足首」とします
>>796続き
「さあ、今から病院に行くよ」
石川にそう促され、俺は病院へと移送される事となった。
病院へは教師の車で向かう事となったが、当然そこまでは歩いて行かなければならない。
しかし、その車が止めてある駐車場までは少し距離が有った。
「その足じゃ歩けないだろ」
教師にそう言われるまでもなく、右足首を負傷した俺ではそこまで歩く事は不可能だった。
「ていうか、担架はもう嫌だよ、俺」
医務室の外に出れば、当然また衆目に晒される事ともなる。
俺は、勝手な話とはわかっていたが、担架に乗せられた無様な姿をまた人前に出すのが嫌だった。
「ワガママ言わないの!だって歩けないでしょ」
石川に叱られても、俺は「担架だけは嫌だ」と頑なに拒否した。
続く
>>820続き
しばらく石川との間で押し問答が続いた後、石川は少し腕組みをして
「わかったわ。じゃ、私が肩を貸してあげるから、車まで行きましょう」
と言った。
「え?でも何か悪いよ・・・」
「いいから!四の五の言ってないで早く!」
石川は強引に話を打ち切ると、俺の右側に回り、肩を貸してくれた。
「おやおや、彼女は全く世話女房みたいだな」
教師はそう俺を冷やかしたが、とりあえず無視しておいた。
「それじゃあ、車の運転はお願いします」
石川は教師にそう頼み、「さあ行くよ」と俺に一声かけるとゆっくりと歩き出した。
ちょうど、二人三脚のような形で、俺と石川はゆっくりゆっくりと前へと進んだ。
俺は痛めた右足首を宙に浮かせ、もう片方の足でケンケンをするようにしていた。
肩を貸す石川は大変な負担である筈だが、それでも献身的に俺との二人三脚の相手方を務めてくれた。
続く
>>821続き
その様子を見かねた教師が
「おい、大丈夫か?俺が代わろうか?」
と一度石川に申し出たが、石川は
「いえ、私は大丈夫ですから、先に車に行ってて下さい」
と、それを断って教師を向こうに追いやってしまった。
大丈夫な筈はないのだが、ともかく石川は意地になっているかのように黙々と俺に肩を貸してくれていた。
医務室の外へ出ると、俺の様子を心配した級友達でちょっとした人垣のようなものが出来ていた。
「おい、大丈夫か?」
「ってゆーか、その女の人誰?」
奴らは口々に俺に向かって質問を投げかけて来たが、俺は
「看護婦さんにこれから病院に送ってもらうだけだよ」
と必要最小限の返事をするに止めておいた。
というより、痛いのと気恥ずかしいのとであまり喋りたくない気分だったのだが・・・。
ともかくも、俺と石川はどうにか車まで到着し、やっとの思いで乗り込んだ。
続く
>>822続き
「私が病院に連絡しといたから、着いたらすぐに治療してくれる筈よ」
石川は、手回し良く段取りを進めていた。
俺は、ここは石川に全てを任せる他は術が無かったのだが、石川は呆れるほど手際良く物事を進めていた。
やはり、伊達に看護婦の卵をやっているわけではないのだなと、俺は妙な所で感心していた。
こうして、俺と石川を乗せた車は病院へと向かった。
俺にとっては、いつもの病院へ戻るという感覚であったが・・・。
「どう、まだ痛む?」
車中でも、石川は俺を気遣って色々と話しかけてくれた。
患者に接する態度というものが看護婦になるための第一条件とすれば、石川はそれを充分過ぎるほど満たしていた。
「石川さん、いい看護婦になるよ・・・」
口にこそ出さなかったが、それがこの時の俺の偽らざる気持ちだった。
続く
824 :
名無し募集中。。。:03/11/27 00:31
保全
>>823訂正
下から3〜4行目
×患者に接する態度というものが看護婦になるための第一条件とすれば
↓
患者に対して、まず安心させるような態度で接する事が出来るというものが看護婦になるための第一条件とすれば
>>823続き
彼と石川を残して一足早く医務室を出たまい(それと車椅子を押す藤本)は、そのまま家に帰る事はせずに、しばらく医務室の方向を見ていた。
そして、しばらくして彼と石川が二人三脚のように支え合って出て来るのを遠目に見ていた。
「・・・・・・・」
まいの真後ろに居た藤本は、まいの表情まではハッキリと見えたわけではなかったが、それでもまいはどことなく寂しそうな様子に思えた。
まいは、何も言わずにただジッと彼と石川の方を見つめていた。
沈黙が長く続いた後、藤本が何か言わなきゃと口を開こうとするより一瞬早く、まいは
「行こうか」
と言葉を発した。
続く
>>825続き
「いいの?」
「うん・・・アタシが居ても何も出来ないしね」
まいは努めて淡々とした口調で話していたが、その声は少し震えているようだった。
「そんな・・・だって仕方無いじゃん。それに、まいちゃんの気持ちは彼にだって伝わっている筈だよ」
藤本はまいを励ますようにそう言ったが、まいはそれを聞いているのかいないのか、小さく首を振ると
「何かさ・・・アタシって結局は彼に何にもしてやれなかった。それが物凄く悔しかったんだ」
と半ば独り言のように呟いていた。
藤本は、それ以上は何も言わず、まいの喋りたいままに任せておく事にした。
「それに、自分でもわかんないんだけど、梨華ちゃんに対して嫉妬っていうか・・・それは理不尽だっていうのはわかってるんだけど。梨華ちゃんは、怪我した彼を助けようとして一生懸命だったんだもんね」
まいはそこでフッと笑うと
「それなのに、そんな梨華ちゃんの事が凄く憎たらしくなっちゃったの。馬鹿みたいだよね。っていうか、アタシってイヤな奴」
と自嘲気味に言った。
続く
>>826続き
事ここに至って、それまで黙ってまいの話を黙って聞いていた藤本は
「まいちゃん、美貴はさ・・・その、病気とかした事無いからまいちゃんの気持ちは100%はわからないかもしれない。でも・・・まいちゃんの今の気持ちって凄くよくわかるよ」
と、まいを諭すような口調で語り始めた。
「人間誰しも、そういう時はそんな気持ちになっても仕方無いと思う。自然な感情・・・っていうのもおかしいけど。ま、とにかくさ」
藤本はそこでエヘンと咳払いをすると
「美貴が言いたいのは、あんまりクヨクヨすんな!って事だよ」
と最後に結んで、まいの頭をポンと軽く叩(はた)いた。
見れば、まいは細かく肩を振るわせていた。
(やべ、泣かしちゃったか・・・)
藤本は一瞬そう思ったが、意に反してまいは明るい笑い声を上げた。
「アハハハ・・・美貴ちゃん、有り難う・・・何か、今の美貴ちゃん、偉い先生みたいだったよ」
続く
>>827続き
そう言って藤本の方を振り返ったまいの表情には、もう憂いの色は無かった。
以前と変わらぬ、明るく元気な女の子の顔がそこには有った。
少なくとも、藤本にはそう見えたので、藤本は少し安心してホッと息をついた。
「美貴ちゃん、ホントに有り難う・・・それで、甘えちゃって悪いんだけどさ」
まいはそこで少し照れたような顔をすると
「これからも、色々と相談に乗ってくれる?色々と・・・」
と、その言葉の内容が恥ずかしかったのか、少しはにかむように言った。
「ハハハ・・・何だ、そんな事か!いいよ、美貴で良ければ何でも相談に乗るよ!」
藤本はまいの頼みを笑い飛ばすように快諾したが、少し顔を上気させていた。
そんな風にストレートにまいに頼られる事など、今まであまり無い事だったので、それが少し嬉しかったのかもしれない。
「美貴ちゃん、有り難うね。それじゃあ、そんなわけでこれからもヨロシク」
まいは安心したように微笑むと、車椅子に右手を差し出して来た。
藤本はちょっとビックリしたが、その手をギュッと握り返した。
続く
「
>>828訂正
下から二行目
×車椅子に→車椅子越しに
最後の行
×藤本はちょっとビックリしたが、その手をギュッと握り返した。
↓
藤本はちょっとビックリしたが、まいの気持ちを受け取るように、その手を力を入れてギュッと握り返した。
>>828続き
俺と石川を乗せた車が病院へ着くと、玄関口には看護婦の保田主任が待ってくれていた。
「アラアラ、大変だったわねえ」
保田主任は、怪我をした俺の方を見てニコニコしている。
全く、笑い事じゃないんだけどな・・・俺も思わず苦笑いした。
「怪我してるから、車椅子に乗せた方が良いと思って、用紙してあるから。さあ、乗って」
保田さんの言葉通り、もう既に俺を乗せるための車椅子が用意されていた。
今日の俺は、まずは担架に乗せられ、石川の肩に掴まり、そして今は車椅子の上の人になる・・・
全く忙しい事だ。
そんな事を考える間も無く、俺は送ってもらった教師の車から降りると、そのまま車椅子に乗せられた。
続く
とりあえず、ちょっと中断。
でも、今日はまだ書くよ
>>里田祭りさん
転載分の今のそちらのスレ、もう書き込みサイズ限界でしょうかね?
でしたらもう一つ新たなスレ立ててもよろしいでしょうか??
832 :
名無し募集中。。。:03/11/27 01:53
新スレが羊だったら嬉しいな
>>831 転載して下さってる方ですか?
では、とりあえず本日の更新が終わったら転載をして頂きたいんですが・・・
そろそろ、このスレも終盤ですし
別に、急がせるつもりは有りませんが・・・
それと、このスレ中にはこの小説は完結しないと思うので、多分次スレが必要になりそうです
>>833 今、文法・誤字・脱字のチェック中です。
里田祭りさんところのスレがいっぱいいっぱいなので
今はちょっと返事待ち中ですが、ちゃんと保存してますので。
ちなみに、たくさん書かれて乙です。
そちらの思う部分が書き終われば、オレも久々にまた書こうかな。
でも例のアドバイス(石川・里田を描く)以来
またまた非常におもしろくなってきていますよ。
やっぱり登場人物の心が動き始めるとおもしろくなるもんですね。
長レス失礼。
>>833 ちなみに本日の更新って予定では何時くらいに再会・終了されます?
では、再開します。
>>829続き
「骨に異常が無いかどうか、今からレントゲンを撮りますからね」
俺が乗せられた車椅子と並行して歩いていた保田さんにそう言われるまでもなく、レントゲンを撮られるであろう事はわかっていた。
ちなみに、俺が乗る車椅子を押しているのは当然の如く石川である。
「レントゲンって・・・俺、生まれて初めてですよ」
「ま、そうそう有る事じゃないわよね。よっぽどの事が無いとレントゲンなんて撮らないし」
「という事は、今回はよっぽどの事・・・って事ですか」
「さあね。自分の足に聞いてみたら?」
「はあ・・・」
レントゲンを撮る部屋へと廊下を進む道すがら、俺と保田さんはそんな会話を交わしたが、石川はずっと黙っていた。
続く
>>834-835 おー、どうも有り難うございます!
本日の更新は・・・多分、もう少しですね。
>>836続き
生まれて初めて、レントゲン室という所に入った俺は、ベッドの上に寝かされた。
何やら、全体的に赤い光に包まれた怪しい場所・・・俺はそんな印象を持った。
「ハイ、じゃあしばらくじっとしてて下さいね・・・」
保田さんがそう言うと、レントゲンを撮る機械が足の方に動かされ、パチリと写真を撮る音がした。
「ハイ、結構ですよ・・・」
保田さんのお許しが出た後、俺は再び車椅子に乗せられ、外科の部屋へと向かった。
その部屋で、負傷した右足首に改めて治療が施された。
やはり、こうして医者に診てもらうと少し安心した。
>>837続き
「レントゲンの結果が出るまで、少しお待ち下さい」
保田さんはそう言って出て行ったので、俺はそのまま外科のベッドの上で待つ事になった。
「今日は色々と大変だったね・・・」
それまで、しばらくの間黙っていた石川が久しぶりに口を開いた。
「まさか、こんな事になちゃうなんてね。俺も思ってなかったよ」
俺は、それに答えて偽らざる本音を口にした。
思えば、今日は本当に色々な事が有ったな・・・と、俺は今朝からの出来事を頭の中で振り返っていた。
まいが久々に外出を許可され、学校まで体育祭を見に来てくれた事、応援団の俺の姿を見たまいの表情、そして、思いもよらぬ俺の大怪我・・・。
しかし、これとてまだまだこれから起きるもっと大変な事のプロローグに過ぎないのである。
この後には、運命の(これは決して大袈裟な表現ではないと思う)オーディションが待っているのだ。
続く
>>838続き
しかし、今の俺が考えていたのは、そのオーディションの事では無かった。
「俺さ、色々と考えたんだけど・・・」
「何?」
「俺、今日自分が怪我してみてわかったんだけど、やっぱ、怪我とか病気って大変なんだなって事。自分がこういう立場になって、改めてわかったよ」
「うん・・・」
石川は、俺の話を熱心に聞いてくれていた。俺は、なおも話し続けた。
「まいが大変な病気してるけど、自分がそういう立場じゃないから、やっぱりその気持ちは全部は理解してやれないもんな。本人にしかわからない辛さが有る・・・それは当たり前の事なんだけど」
俺は、そこで負傷した自分の右足首の方に視線を落とした。
「そういう痛みとか苦しみとか・・・そういうのって、その人以外にはわかってやれない。まいも、本当に辛かったんだと思う・・・俺の怪我なんかより、もっともっと大変な目に遭ってるわけだし。情けない話だけどさ」
俺はそこでちょっと笑うと
「情けねーけど、自分が痛い目に遭って、ようやくそれが少しわかってやれたかなって思うんだ」
続く
>>839続き
石川は、何を考えているのか、俺の話をただ黙って聞いていた。
しかし、顔には優しい微笑みを浮かべてくれていた。
「ま、そんな事を色々と考えてたわけさ」
俺は最後にそう独白を締めくくると、照れ臭くなってちょっと笑った。
「そうね・・・それがわかっただけでも良かったんじゃない?」
石川はそう口を開くと
「そうやって、人間は成長して行くものよ」
と、まるで慈愛に満ちた母親のような台詞を吐いた。
そんな事を言われたので、俺は思わずプッと吹き出してしまった。
「何よ〜、今は笑うトコじゃないでしょ!」
石川は膨れっ面をしたが、俺はそんな石川の顔がとても可愛いなと思い、ますます笑いが込み上げて来た。
続く
>>840続き
するとそこへ、保田さんが外科の先生を伴って戻って来た。
「レントゲンの結果が出たんだけどね・・・」
その先生は、勿体ぶった口調でそう切り出した。
俺は、思わずゴクリと唾を飲み込んだ。
「見た所、骨に異常は無かったよ。ま、酷い捻挫だね。3,4日もすれば治るだろう」
先生は、そのような診断結果を俺に告げた。
とりあえず骨に異常は無かったのか・・・俺は安心したように息をついた。
「ま、とりあえず安静にしてて下さい。あ、そうそう、歩く時はこれを使いなさい」
先生はそう言って、松葉杖を一本、俺に差し出した。
「とりあえず片方だけだけどね。ま、あまり無理はしないように」
「ハイ、わかりました。有り難うございました」
俺は先生に頭を下げ、礼を言うと、先生は「それじゃあお大事に」と言ってまだ出て行ってしまった。
「ホント、あんまり無理はしないでね」
保田さんもそう言うと、俺に向かってウインクをした。
そして、先生の後に付いて行った。
続く
>>841続き
「保田さん・・・ウインクとかするのか」
俺が呆気に取られていると、石川は
「アラ、知らなかったの?保田さんって、結構ああいう事やるのよね」
と愉快そうに笑った。
俺はコホンと咳払いすると
「ところで石川さん、オーディションの準備とかさ・・・今からするんだろ?行かなくていいの?」
と、本日のメインイベントの話題を石川に振ってみた。
「うん、そうなんだ。つんくさんから連絡が有る筈なんだけど・・・」
石川がそう返事をしたのと同時に、ちょうど石川の持っていた携帯の着信音が鳴った。
石川が携帯を取り、その相手を見てみると・・・
「つんくさんだ!」
と、大変ビックリした様子だった。
グッドタイミング。まさにここで、噂の男からの連絡が入ってくるとは・・・。
続く
>>842続き
石川は、少し呼吸を整えると、その電話を取った。
「ハイ、もしもし・・・はい、そうです・・・今ですか?今は、えーと、病院に居るんですけど・・・」
そこで石川は俺の方をチラッと見ると、今日の事件の顛末をつんくに話して聞かせていた。
俺も、石川の持つ携帯へ耳を近づけ、注意深く話を伺っていたが、電話の向こうでつんくは笑い声を上げているようだった。
だから、笑い事じゃないっつーの!
石川は、なおも話し続けていた。
「・・・はい、え?今から30分後ですか?・・・はい、わかりました。ここで待ってればいいんですね?・・・ではお待ちしています。はい、失礼します・・・」
どうやら、電話は終わったようだ。
石川は電話を切ると、フーッと息をついた。
「何だって?何て言ってたの?」
「うん・・・今から30分後にね、ここに迎えが来るんだって」
「へえ、そうなんだ。つんくさん本人が?」
「ううん、違う。マネージャーさんが来るみたい」
続く
>>843続き
「マネージャー?そうなんだ・・・男の人?」
「違う。女の人って言ってたよ」
「ふーん、そうか・・・」
つんくのマネージャー・・・一体、どんな人なんだろうか?
俺は、それがどんな人なのか少し興味を持った。
石川の元に電話が有った少し前、藤本の元にも連絡が来ていた。
「はい。え?今ですか?今は・・・まいちゃんが居ます」
藤本は、その時はまだまいの車椅子を押して、まいを家まで送る途中だった。
「またかけ直しますか?・・・え?ハイ、わかりました・・・」
藤本が電話を切ると、まいが当然のようにその相手に興味を示して来た。
「ねえねえ、誰から?」
藤本はちょっとビクッとしたが、平静を装うと
「ん?いや、何ていうか、ちょっとした知り合い」
と、曖昧にごまかした。
「ちょっとした知り合いねえ・・・怪しいな」
まいは、なおも興味深そうにジロジロと藤本の顔を見ていたが
「ま、あんまり突っ込むんでもアレだし。聞かないでおくわ」
と笑うと、それ以上は追求するのはやめた。
続く
>>844続き
藤本は、まいに気付かれないようにホッとため息をついた。
そう、お察しの通り、それはつんくからの電話で・・・マネージャーを迎えに行かせるから家で待っていろという内容であった。
とりあえず、藤本はまいを家まで送り届けると、そのまま家に帰って迎えが来るのを待つ事に決めた。
「まいちゃん、着いたよ」
そうこうしている内に、まいと藤本はまいの自宅の前に着いた。
まいにとっては懐かしい、本当に久しぶりの我が家である。
「美貴ちゃん、有り難う・・・ねえ、ちょっと上がって行く?」
まいにそう聞かれたが、藤本は
「いいよ。ちょっとまいちゃんのお母さんにご挨拶だけしたら帰るから」
と断った。
(本当は、まいちゃんの家で色々と語り合いたかったんだけどね・・・)
内心、まいの申し出を断った事を残念に思っていたが、後に大事な用を控えていた為に仕方無いと断念した。
続く
>>845続き
「そう・・・じゃ、また今度ね」
まいも残念そうな様子だった。
「うん、今度は必ず・・・」
藤本も、まいに済まないとは思ったが、何しろこれから行われるオディションはまいには極秘で行われるのだ。
まいに隠しておくのは心苦しかったが、仕方が無い・・・。
「うん、必ずね・・・ねえ美貴ちゃん、チャイムを押してくれる?」
車椅子に座っているためにチャイムには届かないまいにそう頼まれ、藤本は里田家の門柱にある呼び鈴を押した。
「はーい」
すると、聞き覚えのある声がインターホン越しに返って来た。
藤本も何度が有った事がある、まいの母親の声だ。
「あの、藤本ですけど・・・まいちゃんを送って来ました」
「まあ、どうも有り難う!」
そう言ってインターホンを切ると、程なくしてまいの母親が玄関の扉を開けて出て来た。
続く
>>846続き
「お母さん、ただいま」
まいは、母親の顔を見ると、ちょっと照れ臭そうにそう言った。
「お帰り・・・よく帰って来たねえ」
まいの母親は、まいの顔を見ると万感の思いを込めてそう言い、見る見る内に目を涙で一杯にしていた。
「やだお母さん、泣かないでよ、こんな所で・・・」
そう言ったまいの目も、心なしか潤んでいるようだ。
勿論、まいの母親も病院には何度となく見舞いに訪れていたし、まいが病気になってからもしょっちゅう顔は合わせていたのだが・・・。
それでも、こうして懐かしの我が家で顔を合わせる事が出来て、胸が一杯になっているようだった。
藤本も、そんな親子の対面を見て、ちょっと貰い泣きしていた。
そして、これ以上は邪魔をしては悪いかなと思い
「あの、それじゃあ美貴は帰りますんで・・・まいちゃん、またね」
と、その場を後にしようとした。
続く
>>847続き
「あら、美貴ちゃん、上がって行ったら?」
まいの母親にもそう言われたが、藤本は丁重にお断りすると、里田家を後にした。
ともかくも、こうしてまいを家まで無事に送り届けた・・・何だか、一つ大仕事をやってのけたみたい。
帰り道の途中、藤本はそんな事を思って一人でクスッと笑った。
俺と石川は、つんくの電話が有ってから30分の間、しばらく雑談などに興じていた。
俺は、石川をあまり緊張させないように、なるべくオーディションの話題は避けていたのだが・・・。
それで、少しでも石川の緊張を解ければいいと思っていた。
「そろそろかな・・・」
石川は、自分の腕時計をチラッと見た。
やはり、雑談はしていても、頭の中はオーディションの事で一杯だったようだ。
「うん、そろそろマネージャーさんとやらが着く頃かな」
俺もそう相槌を打った。
果たして、ちょうど30分が経った頃、期せずして石川の携帯が鳴った。
「はい、もしもし・・・わかりました、正面玄関ですね」
どうやら、マネージャーが到着したらしい。
続く
>>848続き
「マネージャーさん、着いたみたい・・・それじゃあ、行こうか」
石川は電話を着ると、そう言って俺を促した。
石川と俺は、俺が松葉杖をついていた事もあり、殊更ゆっくりと歩を進めた。
一体、どんな人なんだろう・・・俺は内心ドキドキしていたが、石川もそれは同じだっただろう。
そして、玄関につくと、その人は手持ち無沙汰にブラブラとしており、病院の掲示板などを見ていた。
もしかして、この人・・・?
見れば、その人はグレーのスーツを着込み、何かデカい鞄などを持っていた。
一見して、マネージャーとわかるような出で立ちなのだが、何しろその人はとても小柄だった。
おまけに、その人の顔はとても若く見え・・・いや、10代と言っても通用しそうだ。
短い茶髪に、大きな目とそれに似つかわしい愛くるしい顔が印象的であった。
続く
>>849続き
ホントにこの人がマネージャー・・・?
俺と石川は、どのように判断して良いかわからず、その人の事を少しの間だけ観察していた。
しかし、石川は意を決したように
「あの、すみません・・・つんくさんのマネージャーさんですか?」
と、その人に思いきって声をかけた。
すると、その人はこちらの方を見て、ニッコリすると
「ええ、そうよ。石川梨華さんと・・・そちらの彼は、今日の審査員の方ね?」
と言った。
「ハイ、そうです。よろしくお願いします」
俺はそう答えると、慌ててお辞儀をした。
そのマネージャーさんは、笑みを絶やさずに、ずっとニコニコしている。
「こちらこそよろしくお願いします・・・あ、そうそう、申し遅れましたけど・・・」
その人は、そこでちょっと言葉を区切った。
そして、自分の財布から名刺を二枚取り出し、俺と石川にそれを渡すと
「初めまして、つんくさんのマネージャーを務めさせて頂いてます、安倍なつみと申します」
と言った。
続く
はい、とりあえず今日の更新はここまでです。
長々とどうも。
852 :
名無し募集中。。。:03/11/27 04:21
保全
ほ
>>里田祭りさん
転載分の今のそちらのスレ、もう書き込みサイズ限界でしょうかね?
でしたらもう一つ新たなスレ立ててもよろしいでしょうか??
保全
ほ
作者様・転載修正職人様、いつも楽しみにしてます♪おつかれさまです♪m(__)m
今のハロプロ(里)の設定は
スレッド数制限(1-1000)=無し(スレ立て自由♪板違いの話題もOK♪です)
1スレッドあたりのレス数(1-10000)=1000
1ページに表示するスレッド数(1-20)=20(20以上も表示される)
過去ログ表示数(0-60)=60
書き込みの行数制限=15(15行以下は略表示)
本文の文字数制限 4096(最大1レス、横46行X89縦行分位書けます)
なのでまだ続けて書けるとは思いますが、例えば「第何章」別とかにスレ立てて頂いてもかまいませんよ♪
スレ立ての許可は必要ありませんので、お好きなだけどうぞ♪(板違いの話題もOKです♪)
保全
ほ
☆ノハヽヽ☆ノハヽ
川*‘ゝ‘*||( ^▽^) <できるだけさといし♪
( ) ( )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
さといしステーション |
ちょっと早いけど、そろそろ次スレの準備をしたいんだが
スレタイ・テンプレはどうするかとか
保全
作者ですが、今日は更新はしません
もし良かったら続き書いて下さってもいいですよ
>>834
>>864 いや、考えてないし・・・。
キリのいいとこで書くことにするよ。
だって、まだ続きの構想そっちにありそうだから。
>>865 あー、そうですか?
わかりました、じゃあまた俺が続き書きますよ
おっしゃる通り、続きの構想は有りますので・・・
今日は書かないけど、明日はまた続きを書くつもりです
そしたら、そろそろ新スレ移行が見えてくる頃じゃないかなと
>>858 だったら章ごとに分けてスレ立てて欲しいな・・・
869 :
名無し募集中。。。:03/11/28 04:59
ほぜん
保全