柴田と同じクラスだったら・6席目

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297名無し募集中。。。
【缶のオーディション】

「次の方どうぞ」
スタッフジャンパーを羽織った小柄な眼鏡の男性に軽く目で合図され、
僕は廊下の端にある部屋へと案内された。
ヒンヤリしたドアノブをゆっくり回し、恐る恐るドアの隙間から顔を覗かせると、
3畳半ほどの狭い、窓の無い空間の中央に、正方形の事務机と二脚のパイプ椅子が向かい合わせに
置かれていた。僕は部屋の中に入った。すると部屋の奥の隅の壁際に、柴田がもたれかかっていた。
突然の事に僕はビックリした。柴田は「じゃあ、座ってもらえますか」と微笑みながら手を椅子の方に
差し出した。僕が椅子に座ると、柴田も向かい合わせに座った。柴田は僕の顔をじっと見ていた。僕は
恥ずかしくなってうつむいた。
「缶になりたいんですよね?」柴田が少し机の上に前のめりになるような格好で僕の顔を覗き込んだ。
僕は緊張のあまり「は、はい」と答えるのが精一杯だった。すると柴田は手を伸ばし、僕の二の腕を
いきなりグッとつかんだ。柴田のやや冷たい手のひらの感触が僕の長袖のTシャツの生地越しに
伝わってきた。チクショウ。半袖にしておけばよかった。
298名無し募集中。。。:03/04/27 23:02
「こうやって缶をつかむんだけど、大丈夫?」と柴田が尋ねた。僕は全神経を二の腕に集中させて
いたため、咄嗟に言葉が出てこなかった。すると柴田が不審そうに
「えっ、・・・缶の役ですよね?」とさらに机に身を乗り出し、僕の耳元に口を近づけるように囁いた。
僕は心臓がバクバクして「そ、そうです」としか答えられなかった。すると柴田は矢継ぎ早に
「アルミ?スチール?」と質問してきた。・・・えっ?意表をつく質問に思わずうつむき加減だった顔を
上げた。柴田の顔がすぐ目の前にあった。僕は恥ずかしさのあまり反射的に少し背中を反らした。
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すると柴田は大胆にも「あったか〜い?つめた〜い?どっち?」と小声でゆっくり囁きながら、僕の
後頭部に手を回し、自分の顔の近くに引っ張り込み、僕のオデコに自分のオデコをピタッと
当てた。僕は体がガクガク震えた。「あったかい・・・っていうか、ぬるいかな」と柴田はオデコに当てた顔を
少し下にずらし、僕の顔を若干上目遣いで見上げた。僕は下半身が少し疼くのを感じ、
顔を赤らめながら一度椅子を引いて座りなおした。それを見て柴田は
「缶の役失格だな」といたずらっぽく微笑んだ。