1 :
名無し娘。:
再建
あーそー
さげます。。。
-1-
私の名前は、石川梨華。15歳。普通の高校生活を送って、普通に生きていけると思っていた
のに、両親がいきなり事故で他界。遺産も親戚連中に騙し取られて途方にくれていたらお父さ
んの親友の「吉澤」という人に、「家で家政婦として働かないかい?」って言われたので、ありが
たく働かせていただいています。私も一応「お嬢様」だったんですけど……。この家は、その比
でないくらいすごいです。家も大きいし、私を含めて5人も家政婦さんがいるんですよ。でも、何
よりも驚いているのは、この家の一人娘の「ひとみお嬢様」です。とっても、綺麗なんですよ。で
も、いつも悲しい目をしてるんです。なんでも10年前にお母様をなくされたみたいなんですよ。
図々しいかもしれませんが、少し自分を重ねてしまいます。
-2-
「お嬢様、夜食をお持ちしました。」
石川は、そう言ってドアを開けた。心なしか手が震えた。ひとみの部屋に入るのは、今日が初
めてなのだ。入ると背を向けていたひとみが振り返った。
「ありがと…。えっと、新しく入った…」
「石川です。」
「そうそう、石川。…ねえ。」
「は、はい。な、何でしょう?」
「数学…できる?」
「は、はあ…一応。」
ひとみは、それを聞くと石川を手招いて、隣に座らせた。
-3-
「ふ〜ん、あ、なるほど…やった! ありがとう。マジ助かったよ。」
石川の助言で、ひとみはスラスラと問題を終わらせた。いきなりの急接近に石川はかなり緊張
した。
「お役に立てて嬉しいです、お嬢様。」
「…あのさ。年いくつだったっけ?」
「15、ですけど。」
「それなら…お嬢様じゃなくて、ひとみでいいよ。」
「そ、そんな失礼です!」
「いいって、いいって…。じゃ、せめて2人っきりの時だけでも…ねっ?」
「は、はい。(それって…。)」
石川は、少しだけひとみに近づけたような気がして嬉しかった。
-4-
―その日の深夜。石川はようやく仕事を終え、自分の部屋へと戻って来た。部屋に入る前に、
隣室で先輩の保田圭と偶然会った。ちなみに住み込みは保田と石川だけである。他3名の家
政婦は通いである。保田は、この「吉澤家」に来る前にも、若くして家政婦をやっていたのだが、
ワケありでこちらの家に来たらしい。
「お疲れ。…妙に嬉しそうね。なんかいいことでもあったの?」
「えっ? ま、まあ…。」
石川の顔が思わず赤くなった。
「ま、あらかた予想はつくけど…じゃ、おやすみ!」
保田はいたずらっぽくそう言って、部屋へと入ってしまった。
「お、おやすみなさい…。(なんで、わかっちゃうの?)」
-5-
―土曜日の正午。石川は洗濯物を庭で干していた。しばらくの間干していると、学校からひとみ
が帰ってきた。石川は干すのをいったん止めてひとみに丁寧に挨拶した。
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
「……。」
「(? …あ、そうか!) ひ、ひとみちゃん。おかえりなさい。」
それを聞くと、ひとみは一気に笑顔になって返した。
「ただいま! お昼ご飯できてる?」
「はい、ご用意してますよ。」
「あ、そうだ。あとで友達来るから、お菓子用意しといて。…ねえ、お昼一緒に食べない? ひとり
じゃ…さ。」
「あっ…。でも、洗濯物を干し終わってからでは、おじょ…ひとみちゃんのお腹が…。」
「いいよ、待ってるから。なるべく早く、ね?」
「わかりました。一緒に食べましょう。干し終わったらすぐに行きます。」
ひとみはそれを聞くと、嬉しそうに屋敷の中へと入っていった。石川はそれを笑顔で見送ると急
いで仕事を終わらせにかかった。
-6-
石川は仕事を終わらせると、一目散にひとみの元へと向かった。
「ハアハア…お、待たせしました。」
「じゃ、さっそく食べよっか?」
「はい。」
2人は、そうして食べ始めた。ひとみが石川に聞いた。
「仕事、慣れた?」
「はい、おかげさまで。」
「そ、もし嫌な事あったら、いつでも言ってね。」
「はい。」
石川は満面の笑顔で答えた。それを見てひとみも顔を緩ませた。
「そういえば、お友達は何人いらっしゃるんでしょうか?」
「あ、そうだった。えっと…3人。」
「3人ですね。わかりました。」
そうこうして昼食を食べ終わり、石川が席を立った。すかさずひとみが言った。
「毎週、一緒に食べようよ。」
「もちろんです。」
「ありがとう…。」
ひとみが安心した顔をして言った。
-7-
昼食を終えてしばらくして、家にインターホンの音が響いた。保田が応じた。
「はい? 少々、お待ちください。」
そう言って外の門のオートロックを解除して家の玄関のほうへと向かった。そして石川に言った。
「お茶とお菓子用意して、お嬢様の友達来たから。」
「はい。」
石川はすぐにキッチンへと向かい、さっそく用意し始めた。用意していると、来客者たちの声が
聞こえた。それに答えるひとみの声もだ。
「よっすぃ〜、遊びに来たよ〜ん。」
「ひとみせんぱ〜い、ののも来たよ。」
「あいぼんもおるで。」
「じゃ、さっそく部屋行こっか?」
保田がキッチンに来た。
「用意できた?」
「はい。」
「じゃ、頑張ってね。」
「はい。(…何をだろう…。)」
保田の意味ありげな言葉に一瞬だけ石川は戸惑った。
-8-
石川はひとみの部屋の前に着いた。ドアをノックする。
「ひとみお嬢様、お茶とお菓子をお持ちしました。」
「は〜い。いいよ、入ってきて。」
石川はドアを開けて、さっそく持ってきたお茶とお菓子を部屋の真中にあるテーブルに並べ始
めた。そうしてひととおり並べ終えて、顔を上げた。するとひとみの友達の1人が、ひとみに聞
いた。
「よっすぃ〜、この前、学校で話してた新入りってこの人?」
「そだよ。じゃあ、改めて紹介するよ。この春に新しく入った石川梨華。」
「ど、どうもはじめまして。石川梨華です。」
石川は緊張しながら3人に頭を下げた。
「ふ〜ん。あ、私は後藤真希。中3。」
「辻希美です。中1です。」
「ウチは加護亜依。同じく中1。しっかし、かわいいなあ〜。うらやましいわあ〜。」
「へへへ〜。いいだろ〜。」
吉澤がそう言って、その場が笑いに包まれた。石川もつられて笑った。が、その時視線を感じ
た。
見ると後藤だった。目が合うと、後藤はそっぽを向いてしまった。
「?」
石川は、ただ疑問に思うだけだった。
-9-
「それでは、お嬢様。私は、仕事に戻ります。」
「ええ〜、もう行ってまうん?寂しいわ〜、せっかくお友達なろ、思てたのに。」
「ののも〜。」
「まあまあ、仕方ないじゃん。ね、よっすぃ〜。」
「う、うん…。」
ひとみはあまり気が進まない風にそう言った。石川は、特にそれを気にとめるでもなく、再び会
釈して部屋から出て行った。階段を下りながら、石川は後藤のことを思い出していた。睨みつけ
られたようにも思えた。
「(ダメダメ、お嬢様の友達が悪い子なわけない。)」
石川は、自分の悪い考えを自分で抑えた。キッチンへと戻ると、保田が食器類を片付けていた。
「あ、手伝います。」
「いいよ、もう終わるから…それより、どうだった?」
「何が、ですか?」
「お嬢様のお友達。」
「えっ、とってもいい子達でしたよ。」
「…そう。(私の考えすぎだったのかな…。)」
-10-
ひとみ・後藤・加護・辻は部屋の中でおしゃべりに夢中になっていた。そんななか辻がなにやら
モゾモゾと落ち着かないので、ひとみが聞いた。
「のの? どしたの?」
「…あの〜、トイレどこれすか?」
「へっ? ああ、部屋出て、右にずっと歩いていけばあるから。」
「行ってきます。」
辻はそう言うと足早に部屋を出て行った。
「ふう〜、すっきりした…。」
辻はトイレから出て、再び元来た道を歩き始めて、ひとみの部屋へ戻ろうとした。すると先ほど
は見なかった1人の女性が、階段の手すりをせっせと拭いていた。辻がそれを眺めているとそ
の人が辻のほうを見た。辻はとっさに言った。
「こ、こんにちわ。」
「こんにちわ。」
その言葉は加護が話す言葉と同じだった。つまり関西弁だった。年齢は20代後半ぐらいで、髪
は茶髪と言うより金髪だった。綺麗な人だな、辻はそう思った。
「ああ、それ裕ちゃんだよ。中澤裕子って言ってさ。」
「中澤裕子、ですか…。」
部屋に戻り、ひとみにその名前を聞いて、辻は少し嬉しくなった。
-11-
吉澤家の家政婦たちは掃除に徹していた。中澤は階段を、保田は地下室を、石川はほか2人
の家政婦と書庫の掃除へ行った。書庫はとてつもなく大きく世界のありとあらゆる本がそこには
あった。初めて入ったその部屋に石川はただ驚くばかりだった。
「(す、すごい……。)」
そんな石川に、先輩の家政婦が声をかける。
「ボーっとしないの。はい、これ。とりあえずホコリを落とすよ。」
「は、はい。飯田さん。」
石川にはたきを渡したのは、飯田という少女だった。年のころは18歳。8月で19になるらしい。
何かと厳しいところはあるが、とっても頼れる先輩だ。
「んじゃ、なっちはそのホコリ、掃除機で吸うよ。」
と言っているのは、もう1人の先輩の安倍だ。飯田とは同い年で、飯田ほど厳しくはなく優しい先
輩だ。そうして3人は、さっそく書庫の掃除を開始した。掃除をしながら石川は後藤のことを考え
ていた。どうしてあんな目で見られてしまったのだろう。その原因を必死に考えていた。
「(私、なんか悪い事しちゃったのかな…。ひとみちゃんに言って謝らせてもらったほうがいいの
かな? でもそれもどうかなあ…。)」
なんて事をひたすら考えていたわけだが、結局解決策のようなものは見つからなかった。そん
なこんなで書庫の掃除も石川にとってはあっという間に終わってしまった。
15 :
名無し娘。:2000/10/31(火) 19:06
名スレの予感
-12-
―その日の夜。今日は珍しくひとみの父親がいる夕食となった。家政婦たちは、2人の食事風
景を直立しながら見つめた。ひとみの父は、目鼻立ちがひとみに似ていた。口元には立派な髭
がたくわえられていた。そんな威厳たっぷりのひとみの父がおもむろに口を開いた。しかし出る
言葉といえば、あーしろこーしろの類のものである。
「ひとみ、おまえも今年で中3だ。エスカレーター式で高校には行けるが、もっと高い学習力を身
に付けなければ、会社は継げん。だから、家庭教師を雇った。」
ひとみがそれを聞いて、食事していた手を止めた。
「雇った…って、どうしていつも事後報告なの?いい加減にしてよ。それに雇ってもらわなくても、
そんなに酷い成績とってないよ。」
「“より”高い成績を、と言ったろ。火曜日と木曜日の週2回だ。わかったな。」
「…ごちそう様!」
ひとみは席を立って、足早に部屋を出て行ってしまった。ひとみの父はワイングラスに手を伸ば
し、ため息をつきながら執事の和田に言った。和田は親子2代でこの吉澤家に勤める最も信頼
のおける執事である。
「全く、いつまでたっても大人気のない…。和田、出張中はくれぐれも頼んだぞ。」
「はい。」
石川はひとみに少しだけ同情した。
「(私にもこういうことあったなぁ…。)」
-13-
―数時間後。石川はひとみに夜食を頼まれたため、それを部屋まで運びに行った。
「お嬢様、夜食をお持ちしました。」
「…どーぞ。」
ひとみの声は、まだ怒りを引きずっているのか低かった。石川はドアを開けて、部屋へと夜食を
運んだ。石川はあまり刺激しないほうがよい、と判断して夜食をテーブルに置くと足早に出て行
こうとした。が、呼び止められた。
「ねえ。」
「はい!」
石川は振り返って、その場に直立した。
「今日は、もう仕事終わりでしょ?」
「はい。」
「じゃ、ちょっとお話しようよ…。」
ひとみが石川のほうを振り向いた。その顔は怒りというよりも、むしろ悲しさで溢れていた。石川
は、そんなひとみの表情を見て、思わずせつなくなってしまった。
「喜んで。」
-14-
「みんなは、お嬢様っていいよねって言うけど…こんなに縛られてちゃ正直言ってキツイ…。梨
華ちゃんも、ここに来る前はお嬢様だったんでしょ?」
「はい、お嬢…ひとみちゃんほどでもなかったけどね。」
「…ねえ、家族いなくて寂しい…よね。ごめん。忘れて…。」
「最初は、寂しかった…けど、けど今は保田さん、中澤さん、飯田さん、安倍さん、それにひとみ
ちゃんがいるから…寂しくないよ。」
「そう言ってくれると、嬉しいな…。」
ひとみが頭を掻いて照れくさそうに笑った。そうして2人は1時間ぐらい話しつづけた。
時刻は12時を少し回ったところだった。
「そろそろ行かないと…私、明日朝早いんです。」
「あっ、ごめんね。あ〜あ、明日から家庭教師だよ…やだな。」
「そう言わないで、もしかしたらいい先生かもしれないじゃないですか。」
消極的な考えのひとみに、石川はそう言って励ました。
「うん…。」
「それじゃ、おやすみなさい。」
「おやすみ、ありがとう。お話、してくれて。」
石川はニッコリと笑ってひとみの部屋を後にした。
19 :
濡れ衣:2000/10/31(火) 19:09
とりあえずsakiにあったやつをアップしておきました
20 :
名無し娘。:2000/10/31(火) 20:26
+
-15-
―次の日の夕方。今日はひとみの家庭教師が初めて来る日だ。石川は箒で門の前を掃きはじ
めた。
「(どんな人なんだろう?)」
受ける本人よりもそのことを気にしながら、石川はひたすら履き続けた。すると遠くのほうから人
影が見えた。ハッとして見てみると、ギャル系の女性だった。
「(違うか…。)」
石川は再び履き続けた。すると声をかけられた。
「あの、吉澤さんの家ってここですか?」
見るとさっきのギャル系の女性だった。石川はとりあえずそれに答えた。
「は、はい。そうですけど…失礼ですが、どちらさまでしょう?」
「家庭教師として雇われました。矢口です。」
矢口と名乗ったその女性は見た目と違って、礼儀正しく挨拶した。
「そ、そうですか。失礼しました。では、お入りください。どうぞ。」
矢口の見た目と中身のギャップに動揺しながらも、石川は矢口を屋敷に通した。屋敷に入ると
保田がいた。一瞬、ギョッと目を丸くしたが、冷静にひとみの部屋へと案内した。そうして矢口と
いう家庭教師は、ひとみの部屋へと消えていった。
-16-
矢口というギャル風の家庭教師がひとみの部屋に入っておよそ一時間半たった。そろそろ終わ
る時間だ。石川は玄関の前に立ちながら、ひとみの部屋のドアを見上げた。しばらくしてひとみ
の部屋のドアが開いた。ひとみと矢口が一緒に階段を下りてきて、石川のいる玄関へと近づい
てきた。石川は、矢口の20センチはあるかと思われる厚底ブーツを出した。そうして2人に軽く
会釈した。
「お疲れ様でした。」
「じゃあ、また明後日ね、よっすぃ〜。」
矢口は厚底ブーツを履いて、そう言いながらひとみに向かって投げキッスをした。ひとみはそれ
に笑いながら答えた。
「じゃあね、センセ。」
そうして矢口は帰っていった。石川がひとみにすかさず言った。
「どうでした?」
「うん、矢口先生あんなカッコだけど、スッゴク頭いいよ。スゴイわかりやすいし、楽しかったよ。」
そうやってあまりにも楽しそうに話すひとみを見て、石川は安心した。
「よかったですね。さ、晩御飯になさいましょうか。」
「うん!」
-17-
「ねえ、梨華ちゃん。」
ひとみが、突然石川を呼び出した。
「は、はい。何でしょう。」
「とりあえず部屋、来てくんない?仕事終わってからでいいから。」
「は、はあ。……?」
ひとみはそれだけ言うと再び部屋へと戻っていった。保田が石川に声をかけた。
「石川〜、食器洗うよ。…? どうしたの?」
「えっ? いや、なんでもないです。食器、洗いましょう。」
石川は突然の呼び出しに混乱していた。とりあえずその日の仕事を全て終わらせて、ひとみの
部屋へと向かった。ドアをノックして部屋へと入った。
「ああ、来た来た。とりあえずその椅子座って。」
「あの…なんですか?」
「いや、それがさ…今度の美術の時間までに、デッサン提出なんだ。」
「は、はあ…私でないといけないんですか? それって。」
「テーマが決まっててさ。『家族』を描いてこいって…お父さんいないし…。せっかくだから新しい
家族の一員でもある梨華ちゃんにしようかなって。」
「は、はい…。」
石川は複雑だった。ただそうなる理由は自分でもよくわからなかったが……。
-18-
ひとみは石川が椅子に座るや否やさっそくデッサンを始めた。真剣なまなざしで石川を見据え
ながら、さらさらと鉛筆を進ませた。ひとみは先日、髪をショートにしてしまった。それも手伝って
なのか石川はひとみに見つめられるたび胸の高鳴った。そうこうして30分ほどたってひとみが
言った。
「…よしっ。終わったよ。疲れた?」
「大丈夫です。」
「忙しいのに無理言ってごめんね。でも、どうしても梨華ちゃんを書きたくてさ。」
「光栄です。」
「…死んだお母さんも、よくこうやって私やお父さんを、書いてたんだ。」
「はあ…。」
石川は、何となくその話に入っていきづらかった。それを悟ってかひとみが言った。
「ごめん、こんな話されても困るよね。忘れて。じゃ、今日はホントにどうもありがとうね。」
「いえいえ、お嬢…ひとみちゃんの頼みなら、何だって受けますよ。」
石川は笑顔でそう返した。
「うん。じゃ、おやすみ。」
「おやすみなさい。」
石川はひとみの部屋を後にした。石川はひとみにある感情が芽生えていた。自分ではまだ気がつ
いてはいなかった。
更新。読み直し…か。もう一回読み直したほうがいいかもしれません。
思いっきりミスってたところとかありましたんで。汗
立ててくれた人ありがとう。
2個あるけどもう一個どうするの?
28 :
濡れ衣:2000/11/01(水) 01:19
>>26 ゴメン立てたの俺だ。
実はこっちも俺が立てたんだが、もう1つのほうを立てたときに失敗したと思ってこっちを立ててしまった。
29 :
名無し娘。:2000/11/01(水) 02:03
30 :
名無し娘。:2000/11/01(水) 02:04
読みにくいからもうやめてくれ
31 :
名無し娘。:2000/11/01(水) 02:05
無理に読む必要ないじゃん
32 :
名無し娘。:2000/11/01(水) 02:11
めでたく〜完〜
-19-
―ある平日の午後。ひとみは今日はバレー部の練習なので7時過ぎにならないと戻ってこない。
石川はそんなことを考えながら門の前を箒ではき始めた。そんななか、どうもさっきからチラリチ
ラリと視界に入っては消える人影があった。どうも気持ちが悪い石川は、一度敷地内に入って身
を隠した。それを見計らったように足音が、門の前の方に近づいてきた。石川は、一度深呼吸を
して突然姿をあらわした。
「誰ですか?」
「ひゃっ!」
そう言ってその場にしりもちをついたのは、ひとみのバレー部の後輩の辻だった。石川が慌てて
手を貸して、引き起こしてあげた。
「ご、ごめんね。でも…今日、練習じゃないの?」
「…そ、それは。」
「あ、さてはサボリ? ダメだよ、ちゃんと出なきゃ。」
「ひ、ひとみ先輩には、内緒にしてください……。」
「言わないよ。でも、どうしてココに?」
「それは…絶対に言わないって約束してくれますか?」
「うん、いいよ。絶対に誰にも言わない。希美ちゃんと私だけの秘密。」
「…中澤さんに…会いに来たんです。」
「中澤さんに?」
辻は顔を赤くしてコクリとうなづいた。
-20-
「そっか…でも、今日中澤さん休みなんだよね…。」
「そう、れすか…。」
辻はそれを聞いて肩を落とした。そして石川に背を向け、歩き始めた。
「希美ちゃん?」
「今日は、もう帰ります…失礼しました…。」
そう言って辻は、トボトボと帰っていった。
―翌日。吉澤家の家政婦たちは、全員で昼食をとっていた。食べ終わるとそれぞれ歓談し始め
た。石川は、昨日の辻の事でついつい中澤を、じっと見つめてしまった。そんなもんだから中澤
が石川に言った。
「なんや? 石川。なにウチの顔見てニヤニヤしてんねん。」
「えっ、あ、その…」
「なんや、どーせシワ増えたな、とでも思ってたんやろ。」
「ち、違いますよ。」
中澤も冗談半分だったため、その場は悪い空気にはならず収まった。
「(希美ちゃん…中澤さんの事、好きなんだろうな…でも、中澤さんは…どうなんだろ? …う〜
ん。)」
他人事ではあるのだけれど石川は気になった。
-21-
―昼食後。石川は仕事に戻った。今日は居間の掃除だ。タイミングがいいのか悪いのか中澤と
同じ担当になった。とりあえずは2人で黙々と掃除に取り掛かった。掃除を開始して30分ほどし
て、中澤が石川に言った。
「なあ…。」
「はい、なんですか?」
「さっきの話で悪いねんけど…何でウチの顔見てニヤニヤしとったん?」
「あの、ですね…」
「なに?」
中澤が掃除する手を止めて、石川のほうを見た。
「中澤さん、年下は…好きですか?」
「はあ。何、それ? 別に、嫌いではないけど…? って、何なんそれ?」
「いや、どうなのかな〜、って…ホントにそれだけなんです…ごめんなさい。」
そうやって石川が謝ってしまうもんだから、中澤は、それ以上は何も言えなくなってしまった。頭
を傾げて再び掃除を始めた。
「ワケわからん子ォやな……。」
「(はあ…何言ってんだろ、私…。)」
言った石川自体が呆れているのだから始末が悪かったりする。そうこうして2人は居間の掃除
を終わらせていった。
-22-
「お疲れ〜。」
石川と保田にそれだけ言って、中澤は帰っていった。中澤はいつもどおり駅までの道のりを一
人歩いた。
「(なんや今日は、石川と初めてあんなにしゃべったなぁ〜。変な質問されたけど。)」
そう思いながら夜道を歩く中澤に、近づく人影があった。中澤はまだそれに気づいてはいない。
その人影は、中澤から少し距離をおきながら、後を追いかけた。中澤がようやくその気配に気
がついた。
「(なんか…尾けられてる? …いややなあ…刺されるんちゃうか。)」
中澤は、少しだけ早足になった。その人影もそれに合わせるかのように早く動いた。
「! ……。」
中澤は全速力で走り出した。人影も焦って走り出したが、転んだ。
「あっ!」
その声に、中澤は思わず振り向いた。よく見てみると子どもだった。中澤は引き返して、 その子
どもに歩み寄った。そして手を貸した。
「だ、大丈夫…? って、どこかで会った?」
中澤はその子どもの顔を見てそう聞いた。
「ひとみ先輩の後輩…です。」
その子どもは辻だった。
-23-
「お嬢様の…後輩。(あ〜、この前会ったな、そういえば…) でも、こんな夜遅くまで、こんなトコ
で何しててん? はよ帰らなお父さんお母さん心配するで。」
「はい…。」
「ほなな…。」
そう言って中澤は、再び家路につこうとした。辻はそんな中澤の手を思わず掴んだ。
「! …どないしてん?」
「い、一緒に帰ってください…。」
辻は、勇気を振り絞って中澤にそう頼んだ。中澤は辻のそんな行動に、一瞬だけ戸惑った。
「…しゃあないな…なら、帰ろか?」
「はい!」
辻は、一気に笑顔になった。そんな顔を、されて中澤も別に悪い気はしなかった。
「(ま、ええか。)」
そうして、2人は駅まで歩き始めた。歩いて5分ぐらいですぐに着いた。
「ほな、ここでお別れや。今度はちゃんと、明るいうちに、真っ直ぐ帰りや。」
「はい…あ、あの!」
辻に背を向けて歩き始めていた中澤に辻は再び呼びかけた。
「また…いつか会って下さい…。」
-24-
「……。」
中澤は、振り向いて黙っていた。しばらくして、ようやく口を開いた。
「暇が…あったらな。(下手に約束はでけへんし…)」
「わかりました…今日は、ホントにありがとうございました。」
辻はそう言って、走っていってしまった。中澤はそれをただ呆然と見ていた。
「物好きな子ぉやなぁ…。あっ…名前聞いてへんかったな、そういえば。」
中澤はそうつぶやいて、ホームへと降りていった。
―ちょうど同じ頃。石川は、キッチンで晩御飯の後片付けをしていた。しばらくして、ひとみがや
ってきた。
「あ、おじょ…ひとみちゃん。どうしたの?」
石川は食器を洗いながら言った。
「水飲みに来た。」
そう言ってひとみは冷蔵庫からミネラルウォーターを取って飲んだ。石川は、とりあえず会話し
ようと試みた。
「最近、部活はどうです?」
「ん、いー感じかな…とりあえず。あ、最近辻がサボり気味でさぁ…せっかく巧いのに…もったい
ないんだよねぇ〜…。」
「はぁ…。(秘密って言われたな、そういえば…)」
-25-
「うん。とりあえず部活は、そんな感じかな…あ〜、テスト近いんだった。う〜、勉強めんどくさい
なぁ〜。」
「矢口先生が、ついてるから大丈夫ですよ。」
「うん、それはそうなんだけどさ…。」
石川が食器を洗い終えて、手を拭いた。そして次の仕事に移ろうとしていた。
「よし、と…じゃ、行きます。」
「えぇ〜、もう? 寂しいな…。」
ひとみの悲しげな目に、後ろめたさを感じながらも石川はキッチンを出て行った。
「(私だって…もっと、ひとみちゃんと話したいよ…。)」
―翌日。
「おはよ〜さん。」
「あ、おはようございます、中澤さん。」
入ってきた中澤に石川は挨拶した。
「昨日は大変やったわ〜。」
「何かあったんですか?」
「一緒に帰ったんや。ひとみお嬢さんの後輩と…名前は知らんねんけどな。」
「はあ。(まさか…希美ちゃん? 結構大胆だなぁ…。)」
-26-
「なんや昨日いつもどおりの帰り道歩いとったら、なんや後ろから追っかけられてな。怖なって走
り出したら…転んだんや。で、見たらその…後輩さんやったんや。で、『一緒に帰ってください』っ
て言われたから。なんや、断る事もできなくてな。一緒に帰ってあげたんや。」
「名前…聞かなかったんですか?」
「うん、聞かへんかった…でも、聞いたところでなぁ…。」
「(これは…厳しいなぁ…。)」
「おはよ、裕ちゃん。」
「あ、圭ちゃん。おはよう。」
「おはようございます。」
そうして辻の話は、終わってしまった。
一方、ひとみの通う中学校では……
「こら! 待ちなよ…辻ってば!」
ひとみに襟をつかまれて辻は動けなくなった。
「う〜、先輩。お願いだから…見逃してください。」
「『見逃してください』じゃな〜い! 何日連続部活サボる気なの!」
「だってえ〜。」
辻は半泣きで言った。
-27-
―再び吉澤家。仕事をこなしながら石川は、そばにいた保田に聞いた。
「あの、保田さん…。」
「ん〜、なに?」
「恋に、年の差って関係あるんでしょうか…。」
「なに? 石川、恋してるの?」
「いえ…私じゃないんですけど…。」
「ん〜、好き同士ならそんなの関係ないとは思うけど…どうかなぁ…。」
「好き同士なら…そうですよね、やっぱり…。」
「ちょっと話変わるけど…石川ってさぁ。今、気になってる人とかいるの?」
「ええっ! それは…その…。」
石川は途端に真っ赤になって黙り込んでしまった。保田はそんな石川を見て思わず吹き出した。
石川は、それを見てちょっと怒った。
「何も笑うことないじゃないですか、も〜。」
「ごめん、ごめん…ま、人の心配するのもいいけど、アンタも決めるトコ決めとかなきゃね。…ラ
イバルは多そうだし…。」
「えっ? 最後何か言いました?」
「ん〜。こっちの事、こっちの事。」
保田はそう言って流した。
-28-
―再び中学校。辻は、ひとみに従って部活に出ていた。サボり過ぎたのは確かだから、仕方な
いといえばそうなる。バレー部の部長が言った。
「じゃ、早速チーム分けして試合するよ〜。」
辻とひとみは別のチームになった。ひとみが、そっと辻に囁いた。
「もし、辻のチームが勝ったら、もう部活出ろなんて言わないよ。」
「ほ、本当ですか!?」
「そのかわり本気でいくからね。」
「わ、わかりました。絶対に…勝ちます。」
「おっ、そうこなくっちゃね〜。」
お互い顔を見合わせて、ニヤリと笑った。そうして、試合が始まった。最初は、ひとみのチーム
が優勢だったが、次第に辻のいるチームが盛り返し始めた。ひとみの渾身のスパイクを辻が負
けんとして、着実に拾い始めたのだ。
「(おおっ! すごい、すごい。やっぱ才能ある子は違うね〜。)」
スパイクを受け取られまくっているにも関わらず、ひとみは心が躍っていた。辻は辻でただひた
すら勝利しようと必死だった。
「(絶対に…勝つ!)」
そして辻のいるチームは、あっという間にひとみのいるチームを負かしたのだった。辻は汗だく
になっていた。そんな辻にひとみが言った。
「じゃ、約束は約束だしね。もう強制はしないよ。でも、たまには出てね。」
「先輩、私もなるべくは出ます。ちょっと、目が覚めました。」
ちょっとだけ…ちょっとだけ、辻は考え方が大人になったような気がした。
-29-
「ただいま〜、疲れた〜。」
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
中澤が、帰ってきたひとみに言った。
「今日も…部活ですか?」
「うん、ほぼ毎日だけど…言ってなかったっけ?」
「あ、言ってましたね。すいません…。(んっ?という事は…あの娘、部活サボって来てたんかい
な。なんでそうまでして…あ〜、ますますわからんわ!)」
―次の日の放課後。辻は、真っ直ぐひとみの家に向かった。さっそくサボってしまった。やっぱ
りまだ子どもなのかもしれないひとみの家に着いた頃には、少し空が暗くなっていた。
家の前で、ウロウロしていると声を掛けられた。
「自分…また来たんか?」
「! …中澤さん。」
辻が振り向くと、中澤が箒を片手に立っていた。屋敷周りを掃除していて、今一回りしてきたの
だ。中澤は、少し怒ったような表情だった。なもんだから、辻はちょっとひいてしまった。そんな
辻に中澤が聞いた。
「今日、部活ちゃうん?」
辻は、たまらず首を横に振った。嘘をついた。
「嘘ついたらアカンで。今日もあるはずや。お嬢さんに聞いてこよか?今日は、家庭教師のセン
セが来るから、もう帰ってきてんねんで。」
「…ご、ごめんなさい! 嘘です!」
辻はすぐに白状した。
-30-
「やっぱり嘘かい…。でも、なんでそうまでしてココに来るん?」
「それは…」
「それは?」
「中澤さんに…会いに来るためです。」
辻はしっかりと中澤を見つめて言った。本気だ。中澤は一瞬呆けた。
「ウチに…会いに?」
「はい…。」
「えっ? ええっ? か、からかってんのかいな?」
「からかってないです…中澤さんとお友達になりたいんです!」
「おとも…だち? いうても…ウチ27やし…君いくつや、13やろ?」
「年なんてカンケーないです!」
中澤は辻に完全におされた。
「お友達…なってください。お願いです。」
「うう〜…。」
中澤は頭を抱えた。そうしてひたすら悩んだ末に言った。
「しゃ〜ないな…ええよ。お友達、なったるわ。」
「ほんと?」
「嘘つくかっちゅうねん! ただし…ちゃんと部活出るんやで。もし、これから一日でもサボったら
…絶好やで。わかったか?」
「はい!」
こうして2人は、一応ではあるが…お友達になったのであった。
ふい〜…今日の分です。
おつかれ
>log
がんばってにゃ〜。。。
48 :
セーニンデンターン:2000/11/02(木) 15:45
>log
おもしろーい。
まいにち楽しみ!
がんばってぐださいな。
-31-
「そうそう…で、ここを移項して…ね、解けたでしょ。」
「はい…いやあ、ホントにわかりやすいっすね、矢口先生の教え方。」
「そう言ってくれると嬉しいなあ…うんうん、かわいい生徒だ。」
そう言って矢口は冗談半分にひとみの頭を撫でた。
「じゃ、一休みしよっか。」
「はい。」
吉澤は矢口のこういうところが好きだった。締めるトコは締めて、緩めるときは緩める。そのお
かげで、かなり楽になっている。
「ねえ、よっすぃ〜は好きな人とかいるの?」
「なんんですか、突然、もお〜。」
「気になるなあ〜、って…そんな反応するって事は、いるんだろぉ〜、好きな人。」
「いないっすよ、やだなぁ…。」
「おお、赤くなった。ごまかすなよ〜。」
「……。」
石川は、ひとみの部屋の前にいた。声は聞こえるのだが、話の内容までは聞こえない。ただあ
まりにも楽しそうに話しているので、思わず立ち止まってしまった。が、すぐに離れた。
「(盗み聞きなんて…何やってんだろ、私…。)」
石川はため息をついて、再び仕事へと戻った。
-32-
―キッチン。大きなため息をつきながら、石川は戸棚を整理し始めた。
「どしたの? 大きなため息ついちゃって…。」
「あ、飯田さん…。何でもないですよ。ちょっと疲れが出ただけ…ですから。」
「そう。」
何となく石川はひとみの事から気を紛らわせたくなって、飯田に質問してみる事にした。
「そういえば…飯田さんって、北海道から上京してきたんですよね。何か夢でもあるんですか?」
「夢…かぁ。でも、そうじゃないんだ…人を探しに来たんだよ。」
「人探し、ですか?」
「うん。年は、圭織より3つ上でさ…まだ北海道に住んでた頃の、バイト先の先輩だったんだ…
すごく優しくて…強くて…でも、ある日突然いなくなっちゃったんだよ。『夢を叶えるために東京に
行くよ』ってだけ言い残してさ…。」
「それで…来たんですか?」
「うん。高校卒業して、すぐ来た。親はむっちゃ怒ったけど…。でも、どうしても会いたくてさ。」
「それで…なにか手がかりとかは?」
「それが、途絶えちゃってるんだよ…消息。」
「えっ? いつから…?」
「東京来てすぐ住んでたところの住所を掴んだんだけど…行ったら誰もいなかった。」
-33-
「じゃ、手がかりは…ゼロになっちゃったんですか?」
「うん、でも…あともう少しでまた掴めそうだから…頑張るよ。」
「見つかるといいですね。」
「うん。」
しばらくして石川を呼ぶ保田の声が聞こえてきた。
「石川ぁ〜、そろそろ夕食配膳するよ〜。」
「あ、はぁ〜い。」
そうして再び仕事に戻った。今日は、ひとみ1人の夕食だ。食堂に、ナイフやフォークの音だけ
が寂しく響いた。ひとみは、特に気にする風でもなくさっさと食べ終わった。
「…ごちそうさま。」
それに反応して、家政婦たちが食器を片付け始めた。石川が片付けていると、ひとみと目が合
った。思わず石川はその視線を逸らしてしまった。
「(あ…あ〜、もう。何やってんのよ、私。バカ、バカ、バカ…。)」
ひとみは立ち上がると食堂を後にして、部屋のほうへと戻っていった。石川はその後ろ姿を見て
歯がゆくなった。
「(絶対いい思いしてないよ…。やだな、嫌われちゃったかな…。)」
―その日の夜。石川はいつもより早めにベッドに入ってた。ひとみの事は…今日はあえて考え
ないようにした。飯田の言っていた事を思い返した。
「(見つかるといいな…飯田さんの探し人さん…。)」
そう願って石川は眠りに着いた。
-34-
「石川ぁ〜、いつまで寝てるの? 早く起きなよ。」
保田がそう言いながら、石川の部屋のドアをノックした。
「…えっ…あ、やっば〜い…。」
石川は飛び起きるとすぐに部屋を出て顔を洗いに走った。保田がそれを呆れ気味に見ていた。
「(珍しいねえ〜。)」
そうしてすぐに部屋に戻り、石川は制服に着替えると、急いで仕事に着いた。
「おはよ〜ございまぁ〜す。」
キッチンに向かうと、今日同じ当番である安倍が、朝食の準備をしていた。
「おっ、珍しいねぇ〜、梨華ちゃんが遅刻するなんて。」
「すいません…えっと、この紅茶もう入れていいですか?」
「うん、いいよ。」
「あれ…? 飯田さんは?」
「それがね。昨日の夜に電話かかってきてさ。今日、休むってだけ言って切られちゃったよ。」
「はぁ… (もしかしたら、何か進展あったのかも…。)」
「ま、圭織はああ見えてしっかりしてるから、悪い事には巻き込まれてないっしょ。…よし、準備
終わり、と…運ぼうか。」
「はい。」
そうして2人は朝食を運んだ。
-35-
「いただきます。」
ひとみはそう言って食べ始めた。石川は、ひとみの目がちょっと充血しているのが気になった。
「(部活と試験勉強で大変なんだなぁ〜…なのに昨日あんな態度とっちゃって…。)」
石川はそう思い、再び自分に落胆した。
「ごちそうさま。」
ひとみがそう言って席を立った。いつもどおり食器を片付ける。再び石川は、ひとみと目が合っ
てしまった。石川は今度は逸らさずにして、そして言った。
「お嬢様、目が充血なさっていますよ。あまり無理をなさらないでくださいね、心配ですから。」
「うん、ありがとう。」
さっきまで無表情だったひとみの顔がパァッと笑顔に変わった。石川も思わず笑顔になった。
「(これでいいんだよね、変に硬くなりすぎてたかも…私。)」
石川はちょっと気が楽になった。
昼休みになって、石川たちは談笑し始めた。そんな折、安倍の携帯が震えた。
「は〜い、もしも〜し。圭織? 今どこさ? うん、うん…えっ? 見つかった…けど怖いって…?
今から…うん、うん…わかったよ。今から行くよ。うん、じゃね。」
保田が安倍に聞いた。
「圭織、何だって?」
「探してた人が見つかったって。でも…なんていうか怖いんだって。」
「怖い? 何が?」
「緊張みたいなものかな、たぶん。とりあえず行ってくるよ。ごめんね、裕ちゃんも休みなのに…。」
「いいよ、今日そんなに仕事ないし。困ってるときはお互い様だし。」
「ありがとう、圭ちゃん。梨華ちゃん。…じゃ、行ってくる。」
そうして安倍は飯田の元へと向かった。
-36-
とあるマンションの前で飯田は1人立っていた。とうとう探していた人が見つかったのだ。確かに
その目で本人と確認した。声をかけようと思ったが、足が出なかった。怖かった。なので、先程
同僚の安倍に電話して来てもらうことにした。今呼んだばかりだから、まだ来ていない。飯田は、
電柱の影に立って、昔を思い出していた。
―2年前。飯田は、生まれて初めてのバイト先で、ある女性に出会った。その女性の名は、石
黒彩と言った。見た目は派手目であった。茶髪のロングにパーマが少しかかっていて、鼻には
ピアスが光っていた。言うなれば、ちょっとお水系だった。しかし、見た目とは裏腹に、根はしっ
かりしていて、気さくだった。そんな石黒に、飯田はよく相談をしたりした。石黒も飯田に相談す
る時もあった。そうして、2人は仲良くなっていったのだった。しかし、飯田が高校卒業を控えた、
今から数ヶ月前に、石黒は「東京に出て、夢を叶えてみたい」と、一言飯田に手紙を書いて、姿
を消してしまったのだった。連絡は全くとれなかった。飯田は、親の反対を押し切り、受かってい
た大学を蹴って、1人上京してきた。このままじゃ、あまりにも納得いかなかったからだ。
「(あやっぺ…会えるんだね、もうすぐ…。)」
飯田は、緊張で胸を高鳴らせた。そうこうしておよそ1時間経って、安倍がやってきた。
「なっち、来てくれたんだね。ありがとう…。」
「まったくもぉ〜、今回だけの特別サービスだかんね。」
「うん。」
-37-
「…で、確かなの?」
「うん。この目で確かに見たよ。あやっぺに、間違いないよ。」
「…ここでこんな事言うのもなんだけどさ…あっちが連絡しないって事は…会いたくないって事な
んじゃないの?」
「……。わかってるよ…でも、でも圭織…それならそれでちゃんときっぱりバイバイって言って欲
しい…。でないと…なんかヤダ。」
「…圭織。で、どうするの? ココでまた出てくるの待つの?」
「うん。」
「え゛っ…。も〜、なんか能率悪いよ〜。」
「だってぇ…。」
―1時間後。一向に石黒は出てこない。さっき飯田が見た限りでは買出しの帰りのように見えた
らしいので、当たり前なのではあるが……
「ああっ…もう、いいよ。インターホンで呼び出そう。朝になるよ。」
「えっ…待ってよ、なっちぃ〜。」
安倍が走り出して、ドア越しにマンションの中にあるメールボックスに刻まれている名前一つ一
つを調べ始めた。が、「石黒」という名は見当たらなかった。
「圭織…コレってさあ…同棲してるか、結婚してるんじゃない?」
「う゛〜、そうかも…。」
2人は、その場で立ちつくした。
-38-
「…これはもう電話して呼び出すしかないよ。ねっ。」
「うん…。」
飯田はようやくポケットからメモを取り出した。そのメモに電話番号が書かれていた。安倍がそ
れを受け取り、さっそく電話した。飯田はそれを横で緊張しながら見ていた。
「石黒彩さんですか? 安倍なつみと言います。あの…切らないでください。今変わります。」
そう言って安倍は、飯田に携帯を渡した。飯田は震えながらそれを受け取って、耳に当てた。
そしてしゃべった。
「もしもし…あやっぺ? 圭織だよ。」
【圭織…!? どうして…?】
「調べたんだよ。どうしても…もう一回だけあやっぺに…会いたかったんだもん。」
【圭織に顔向けできないよ…私。】
「どうして? ねえ、教えてくれないと、圭織何もわかんないよ! お願い…最後に一回だけ会って
そしたら…もうあやっぺの前には二度と現れないから。ね、お願い…。」
受話器の向こうで小さくあきらめたかのようにため息をついて石黒は返事した。
【わかった、よ…。会おう、圭織。】
「本当?」
【うん…で、今ドコにいるの?】
「あやっぺのいるマンションの前にいるよ…。」
【わかった…待ってて。】
そうして携帯を切り、石黒が降りてくるのを待った。
-39-
携帯を切って数十分ほどたって、マンションの中から人が出てきた。その人こそ飯田が探しつ
づけていた石黒彩本人だった。
「あやっぺ…。」
飯田はゆっくり石黒に歩み寄った。
「圭織…。」
飯田は石黒に飛びついた。石黒はそれを抱きとめた。飯田は堰を切ったように泣き出した。石
黒は飯田の頭を撫でた。
「はい、ハンカチ。」
飯田は石黒からそれを受け取って、涙を拭った。
「場所変えて、ゆっくり話そうか?」
「う、ん…うっ…」
「圭織、もう1人で大丈夫?」
安倍が優しい表情で飯田に聞いた。
「なっち…ありがとう…あとは圭織で頑張るから…。」
「うん。」
そうして石黒と飯田は安倍の前から去っていった。
―公園。飯田と石黒はそこのベンチに腰掛けた。飯田が早速聞いた。
「あやっぺ…どうして連絡してくれなかったの? 圭織じゃ役不足だったの?」
「そうじゃないよ…私…夢を叶えるって意気揚揚と東京に来たけど、やっぱり現実はなんだかん
だでそうそう上手くいくものじゃなくって…ある程度は覚悟してたけどさ。」
-40-
「夢…ファッションデザイナーだったっけ?」
「うん。で、とりあえずこっち来て就職口探したけど…見つからなくてさ。結局ショップのバイトど
まりで煮え切らない毎日でさぁ…。圭織とも何回か話したいなぁ、って思ったこと何回もあったよ。
でも…なんか情けなくてさ…今さら。」
「情けなくなんかないよ。相談してくれれば良かったのに…。」
「できなかった…でさぁ…ある人に出会ったんだよ。」
「ある人?」
「バイトしてるショップのオーナーさん。すごく親身に相談に乗ってくれて、厳しい意見もちゃんと
言ってくれてさ。私…その人のおかげで立ち直れた。もう一回やり直そうって考えなおせた。で、
再出発しようってバイト辞めた次に日にね…その人から結婚を前提に付き合わないかって…。」
「じゃあ、今一緒に暮らしている人って、その人?」
「うん。最初は…断ったんだよ。なんかそのためにバイト辞めたんでないかって思われるの嫌だ
ったし、私は1人で再出発しようって思ってたし。でも、結局熱意というか…私への気持ちってい
うのが、半端じゃなかったんだよね。だから…私も好きになっちゃってさ。そんなもんだから…な
んか余計に圭織に顔向けできないなって…男捕まえるために東京に行ったって思われるのが
…怖くてさ…っ…。」
「あやっぺ…。」
石黒が泣き出した。飯田はそんな石黒の手を優しく握った。
「圭織は、そんなに馬鹿じゃないよ。すごく嬉しいよ。」
-41-
「圭織…。」
「ただ、相談してくれなかったのは…やっぱりちょっと寂しかった…けど、今あやっぺ幸せなんで
しょ?」
「うん…。好きな人がいて…夢にもちょっとずつ近づいてるし…幸せ…かな。」
石黒が涙を拭きながら、笑顔で言った。飯田もその笑顔を見て笑った。
「良かったよ、あやっぺが幸せで…見つからない日が続いた日は、すごく怖かった。死んでんで
ないかなって…。」
「ごめんね…。私が一番馬鹿だね…本当にごめん。」
「いいよ。ただしこれからは、たまに連絡してきてね。」
「うん、ガンガンするよ。」
2人は顔を見合わせて笑った。北海道でバイトしていたときも、よくこんな風に2人で馬鹿笑いを
した。2人はようやく互いのわだかまりをなくせたのだった。
石黒とマンション前で別れてから、飯田は駅に向かった。その時、目の前に安倍がいた。笑顔
で飯田を見ている。
「なっち?」
「よっ! …どうだった? ちゃんと話せた?」
「うん、話せたよ。」
「よしよし。じゃ、帰ろっか?」
安倍がそう言って、背を向けて歩き始めた。飯田が心配だったのだろうが、それを口には出さ
なかった。飯田は安倍のそんなところが少し好きになった。
「早く来なよ、圭織ぃ〜。」
「うん。」
そうして2人は帰っていった。
今日の分ッス。
61 :
名無し娘。:2000/11/03(金) 05:10
おつかれっす
更新さげです
-42-
「ひとみ先輩。」
辻がそう言ってボールを上げた。それにあわせてひとみがジャンプし、スパイクをした。相手チ
ームは、それをただ呆然と見ているしかできなかった。そうしてその試合は、ひとみ・辻のいる
チームが勝った。
「よっしゃ! 辻、ナイス!」
「先輩のスパイクやっぱすごいです。」
「はい、2人ともタオル。」
バレー部のマネージャーである加護が、そう言って2人にタオルを渡した。
「さんきゅ。」
「ありがとう、亜依ちゃん。」
「よっすぃ〜、相変わらずかっこいいねえ〜。」
体育館の上のほうから後藤が言った。
「おお、ごっちん。」
「また後藤先輩来てるわ…。」
ひとみから少し離れたところで、加護がこぼした。
「えっ? どうかしたの、亜依ちゃん?」
「だって…あんな毎日来るくらいなら、マネージャーになったったらええことやん。」
「う〜ん。」
「なんかウチ…後藤先輩のそういうとこ…苦手やねん。」
「亜依ちゃん…。」
加護の愚痴を聞いて、辻は何となく何も言えなくなってしまった。
-43-
「今日はこれまで、お疲れ〜。」
「お疲れ様でしたぁ〜。」
今日の活動が終わり、部員たちは後片付けを始めた。一年の辻は、当たり前のようにこの仕事
をこなしている。いつもならマネージャーである加護も手伝ってくれるのだが、今日はひとみのあ
とを追いかけてさっさと帰っていってしまった。
「ごめんな、のんちゃん…この埋め合わせはちゃんとするから…ホンマごめん…。」
「いいよ、いいよ。それじゃね、亜依ちゃん。(…ひとみ先輩と後藤先輩のことやっぱ気になるの
かな、亜依ちゃん…)」
「バイバイ、ひとみ〜。」
そう言いながら、ほかの部員たちが着替え終えると帰っていった。
「うん、バイバイ。」
そうしてひとみも着替え終えて、部室を出た。目の前に後藤がいた。
「あ、ごっちん。」
「へへへ。一緒に帰ろう、よっすぃ〜。」
「うん、いいよ。」
そうして2人は共に玄関のほうへと向かった。その時……
「あ〜、待ってくださ〜い、ひとみ先パ〜イ!」
後ろのほうから、加護が慌てて追いかけてきた。ひとみが振り向いた。
「あ、加護。どしたの?」
「…ハァ…ハァ…一緒に…帰りましょうよ…ハァ…。」
-44-
「うん、いいよ。帰ろ、帰ろ。」
ひとみは何の迷いもなく快く加護を受け入れた。後藤は、一瞬怪訝な顔をした。
「いいよね、ごっちん。」
「うん。」
ひとみに言われると後藤も断るに断れなかった。そうして3人は一緒に帰ることとなった。加護
と後藤の両者に挟まれて、ひとみは一瞬ただならぬものを感じた。
「(ん? なんか…空気が? …気のせい、だよね。)」
「ねえ、ねえ、よっすぃ〜。今回のテスト勉強はかどってる?」
「うん、結構いいところまでいけるかも…やっぱ家庭教師つくと違うよ。」
「へえ〜。ウチラ受験生だから、気合入れてかなきゃねえ〜。」
3年特有の話に加護は入っていけなかった。ただ聞いてる事しか出来なかった。後藤もたぶん
それを知っての上でこの話をしているようにも思えた。ひとみがそんな加護に気を使ってか、話
題を変えた。
「加護、マネージャーどお?」
「えっ? あ、その…最初は大変かなって思ってたけど…ひとみ先輩とかのんちゃんいるから、
結構楽しんでできます。」
「そう? そう言ってもらえると嬉しいよ。これからもよろしくね、新米マネージャー。」
ひとみがそう言ながら加護の肩をポンと叩いた。それだけでも、加護はちょっと嬉しくなった。な
によりひとみの心遣いがたまらなく嬉しかった。
「(優しいなぁ〜…へへっ。)」
-45-
後藤は再び自分のほうへと話を持っていこうとしたが、もうひとみの家に着いてしまっていた。家
の前では、石川がせっせと箒で玄関前をはいていた。ひとみたちに気がつくと、挨拶をした。
「お帰りなさいませ、お嬢様。」
「うん、ただいま。」
ひとみは、笑顔で言った。
「どうも。」
後藤は、仏頂面で言った。
「こんにちわ。」
加護はいつもどおりに明るく言った。
「こんにちわ。」
石川は、加護と後藤にも頭を下げて挨拶した。顔を上げて再び前を見ると、やはり後藤が睨ん
でいた。加護はニコニコしていた。
「(…後藤さん…やっぱり私、嫌われてるのかな…)」
一瞬だけ、気まずい空気が流れた。それを意識して変えるわけでもなく、ひとみが言った。
「2人とも上がってく?」
「は…ぃ。」「いやもう帰るよ、よっすぃ〜。ね、加護ちゃん。」
加護の言葉を無視して後藤が断った。
「そ、そうだよね。もう7時回ってるし…んじゃ、2人ともバイバイ。」
「うん、また明日ね、よっすぃ〜。」「さ、さようなら。ひとみ先輩。 (なんでやねぇ〜ん!)」
そうして後藤と加護は帰っていった。
-46-
ひとみの家からの帰り道。後藤と加護は並んで歩いているもののお互い一言も発さないでいた。
そんななか後藤が口を開いた。
「加護ちゃんてさ…よっすぃ〜のこと、好きなわけ?」
「な、なんですか? 急に…。」
加護は後藤の言葉に少し動揺した。
「なぁ〜んだ。やっぱ好きなんだ…。」
「…そ、そういう後藤先輩こそ…ひとみ先輩の事、好きなんでしょう?」
「うん。好きだよ。」
加護とは違い、後藤はきっぱりと言った。その潔さで、加護はますます気が引きかけた。が、一
気に何かが弾けた。
「だとしたら…ライバルですね、ウチら…。」
「そうだね、でもわたしたち以外にも、よっすぃ〜のことを好きな人はいっぱいいるけどね。」
「ほ、ほんま? 誰? 『お父さん』言うのは、なしやで。」
加護は敬語を使うのを忘れるほど驚いてしまった。
「教えないよ。加護ちゃんもそのうちわかると思うから。」
「ケチやなぁ…。」
「だから、そのうちわかるって。それじゃ、ここでね。バイバイ。」
そう言って、後藤は帰っていった。
「さよおなら…。 (そのうち、かぁ…誰なんやろ)」
加護は首をかしげた。
-47-
ちょうどそれと時を同じくして。石川がひとみに言った。
「お食事、いつでも御用意できてますので。」
「あ、うん…。」
階段を上りながら、ひとみはそう言って部屋へと向かった。何となくいつもと違うようなひとみの
様子に、石川は心配した。
「ひとみちゃん…? 具合悪いの…?」
つい言葉を選ばないでそう聞いた。
「ううん、大丈夫。着替えたらご飯食べるから…。」
ひとみはそう言いながら、部屋へと入っていった。石川は、とりあえず夕食の配膳のため、再び
下の階へと戻った。
いつもどおりひとみは、1人で夕食を食べていた。が、すぐに食事する手を止めてしまった。
「今日は…もう、いいや。ごめん。ごちそうさま…。」
そう言って、ひとみは席を立った。ひとみの顔を見て、石川はたまらず呼び止めた。
「あの顔色が…」
「大丈夫だって。…ちょっと疲れてるだけだよ。お風呂入って寝ればすぐ治るよ。」
「はぁ…。」
ひとみは石川にぎこちない笑顔でそう言って、食堂を後にした。
-48-
石川が夕食に使った食器を洗い終えて、キッチンを出ると、風呂上りのひとみと遭遇した。
「あ、お嬢様…何か御用ですか?」
「うん…お水、飲みに来た…。」
ひとみは相変わらずの顔色で石川にそう言った。石川は、キッチンに戻って、コップに水を注ぎ、
ひとみに手渡した。
「はい、どうぞ。」
「ありがと…。」
ひとみはそれを全部飲み干した。石川は、ひとみの額の汗のかき方に尋常でないものを感じた。
「ひとみちゃん、早く寝たほうが…」
そう言いかけた途端、ひとみの手からスルリとコップが落ちた。そのままひとみは、前にいる石
川のほうへと崩れた。
「ひとみちゃん! …すごい熱…誰か!」
石川は叫んで人を呼んだ。保田が急いで駆けつけた。
「どうしたの? 石川。」
「ひと…お嬢様が…すごい熱なんです。お医者様を…」
「ええっ? …わかった。とりあえず、部屋まで運ぼう。」
そうして石川と保田は、2人でひとみを運んだ。
-49-
「…よしと。とりあえず注射を打っておいたから。あと薬も出しときます。」
吉澤家のかかりつけの中年の医者が、カバンから薬を取り出しながらそう言った。
「どうもありがとうございます。」
石川と保田は医者に深く頭を下げた。そうして医者は帰っていった。保田は医者を見送りにひ
とみの部屋をあとにした。石川とベッドの中で寝ているひとみだけが、部屋に残った。石川は早
速、ひとみの頭の下に氷枕を敷いた。少し頭を揺らすと、ひとみは苦しそうにうなった。
「…っ…ん。」
「ひとみちゃん…早くよくなってね。」
石川はひとみの額の汗を拭ってつぶやいた。
―翌早朝。石川は起きると、急いで着替えてひとみの部屋へと向かった。静かに部屋に入って、
ベッドの中で、まだ寝息をたてて眠っているひとみの額にそっと触れて、熱の具合を確かめた。
「…昨日より下がってる…良かった。」
石川は、安堵の声を漏らした。そして、今用意した新しい氷枕を、古いものと取り替えた。
「…んっ…梨……華…ちゃん?」
うっすらとひとみが目を開けた。
「ごめんなさい…起こしちゃって…。」
「い、や…いいよ。私、どうしたんだっけ…?」
「昨夜、倒れたんだよ…。」
「そっ、かぁ…びっくりしちゃった?」
「うん…具合悪いんなら、すぐ言ってくれれば良かったのに…。」
「ははは…ごめんね。あんま心配かけさせたくないなって。」
ひとみが力なく笑って言った。
-50-
「とにかく…早く治そうね。」
石川が、ひとみの手をそっと握って言った。
「うん…。」
ひとみはそっと微笑んで再びゆっくりと目を閉じた。
―その日の夕方。ひとみは少し早い夕食をとっていた。石川は、ひとみのためにおかゆを作っ
た。
「おいしいね、このおかゆ。」
「そうですか…初めて作ったんですけど。」
「それにしては、うまいね…。」
そうしてひとみはおかゆを食べ終わり、薬を飲んで再びベッドに横になった。
「さ、もう一眠りしましょうか。」
「2人きりのときは敬語使わない。 …でしょ?」
「あ…。」
「お嬢様、失礼します。」
保田がドアをノックして部屋に入ってきた。
「ん? なに…?」
「来客が…。」
「誰?」
「矢口さんと、あと後藤という子と加護という子です。」
「いいよ、通して。」
「あまり薦められませんが…わかりました。」
保田はそう言って、部屋を出て早速玄関のほうへと向かった。
-51-
しばらくするとひとみの部屋の前が、ガヤガヤし始めた。そしてドアが開いた。
「こんにちわぁ〜!」
そう言って元気よく挨拶しながら矢口が入ってきた。その後ろには、後藤と加護が矢口に気おさ
れ気味に立っていた。
「あっ! 矢口先生、それにごっちんと加護も。」
ひとみが嬉しそうにそう言った。そのひとみのそばにいた石川は、いきなりの来客に少し驚いて
いた。矢口が花束を持ってベッドにいるひとみのほうへと向かってきた。
「もぉ、よりによって矢口が教えに来る日に身体壊しちゃうんだもん。ダメだなぁ〜、よっすぃ〜。」
「はは…すいません。」
「でも、おかげでよっすぃ〜の、カワイイパジャマ姿が見れて嬉しいけどねぇ〜。」
この時点で、後藤と加護、石川の3人は完全に矢口にひとみを独占されてしまっていた。そんな
なか保田がお茶や菓子を運んできた。
「どうぞ。」
「ありがとうございますぅ〜。」「ありがとうございます。」「ありがとうございます。」
矢口、後藤、加護の3人が口を揃えてそう言った。
「あ、すいません保田さん…私がやんなきゃいけないのに…。」
「いいって、いいって…それより…」
保田が石川の耳元でそっと言った。
-52-
「…負けないようにね。」
「えっ?」
「じゃあ、お嬢様。私は、失礼します。用事は石川に頼んでください。」
「うん、ありがとう。」
「あ、保田さん… (すごく心細いよぉ〜)」
そうしてひとみの部屋には、矢口、後藤、加護、石川そしてひとみの5人が残された。ここにきて
ようやく後藤が話し始めた。
「あ、そうそう…よっすぃ〜、これ今日の宿題のプリント。」
「うっ…宿題かぁ…。とりあえず、ありがとう。」
「それより、いきなりよっすぃ〜熱出したなんてびっくりしたよぉ〜。」
「いや、それが昨日の帰り道ぐらいに急に具合悪くなってさ…。」
「あたしに言ってくれれば良かったのにぃ〜、なんでそうやって我慢しちゃうかなぁ〜。」
「だってさぁ、ごっちんに心配かけさせたくなかったんだもん…。」
『ごっちんに』そんな些細な言葉でも後藤は思わず嬉しくなった。
「そ、そうなんだ。じゃあ…よしとするか。」
そんななか加護は何をしていいかわからなくなってきた。その時、目の前のリンゴと果物ナイフ
に目が止まった。
「(よぉ〜し…) ひとみ先輩、リンゴむきましょうか?」
「本当? …でも、加護ってリンゴむけたっけ?」
「リンゴくらいむけますよ。」
-53-
加護は果物ナイフを片手にリンゴをむき始めた。明らかに手慣れていないのがわかるのだが、
集中力を研ぎ澄ませている加護に、誰も声をかけることが出来なかった。数十分後。ようやく加
護がリンゴの皮を綺麗にむいた。
「できたぁ…どうぞ、ひとみ先輩。」
「うん、ありがとう。」
ひとみは時間の事など全く気にせずにニッコリと加護に笑顔を返して、リンゴを食べた。加護も
そんなひとみの笑顔を見て、ますます惚れ直してしまった。
「(私…ただ見てるだけだな…。)」
石川は1人苦悩した。無理に何かする必要こそないのだけれど、どこかで焦りを感じていた。で
も、結局何も言われないで終わってしまったのだった。
そうして2時間ほど、石川を除いた4人は談笑していた。矢口が言った。
「あ、もう2時間も経っちゃってるよ。…じゃあ、ウチラもう帰ったほうがいいね。よっすぃ〜の熱
ぶり返したらヤダし。」
「そうだね。」「そうですね。」
「え〜、寂しいなあ…。」
「そんな事言うなよぉ〜。またすぐ会えるんだしぃ〜。じゃあね、よっすぃ〜!」
そう言って矢口は身を乗り出して、ベッドに寝ていたひとみの頬に軽くキスをした。石川と後藤と
加護は凍りついた。ひとみは顔を真っ赤にして、
「もお、矢口先生なにすんですかぁ〜。」
「ふふふ、かわいい教え子が一日も早く治るように…お・ま・じ・な・い。」
矢口はそう言っておどけた。
-54-
そんな矢口の横にいた後藤、加護、石川は今だに固まっていた。
「(よっすぃ〜…)」
「(ひとみ先輩…)」
「(ひとみちゃん…)」
3人とも矢口の思わぬ行動に驚きを隠せなかった。ただ、矢口に至っては、本当に軽い気持ち
でやったものだったので、3人の気持ちなど全く察する事なんてできるわけがなかった。そんな
ものだから矢口は言った。
「3人とも…どしたの?」
3人はそこでようやく我にかえった。
「…じゃ、じゃあ、よっすぃ〜。早く体治して、学校来てね。」
「ひとみ先輩、バレー部のみんなも待ってますからね。」
「じゃあ、また今度ね、よっすぃ〜。」
「うん、みんな今日は本当にありがとう。」
ひとみはそう言ってベッドから3人に手を振った。石川は、3人を見送るために一緒に出て行っ
た。
―数分後。石川は食器類などを片付けるために再びひとみの部屋へと戻ってきた。
「失礼します。」
そう言って石川は素早くカップや皿などを一箇所に集めた。そして部屋を出ようとした。
「梨華ちゃん…なんか、怒ってる?」
石川はひとみに背を向けたまま言った。
「えっ…そんな事、ないですよぉ〜……。」
「そう…。」
石川は部屋を出て行った。
-55-
後藤、加護、矢口の3人は、しばらく同じ道を歩いていた。矢口が言った。
「それじゃ、コッチだから。ばいばい。」
「はい。」「はい。」
後藤と加護は、矢口に手を振った。矢口の姿が見えなくなるまで。
「…後藤先輩。」
「ん、なに?」
「ライバルって矢口さんのことですか?」
「ん…まあね。なんだかんだでまだ気づいてないんだね、加護ちゃん。」
「えっ? それって…? まだいるんですかぁ〜?」
加護が眉をひそめて言った。
「よぉ〜く考えればわかると思うけど…。」
「えっ? う〜ん…んん?」
後藤はため息をつきながら言った。
「ふぅ…じゃ、私コッチだから。じゃね。」
「あ、はい…さようなら。」
そうして加護は一人になった。
「誰なんやろ…う〜ん…わからんわ…。」
結局加護は答えが出なかった。
-56-
「あ〜あっ…。」
加護と別れた後藤は1人ため息をついた。それは矢口という思ってもいなかったライバルの出
現だ。とは言っても、矢口がひとみにそういう感情を持っているかは定かではないのだが。それ
なりに警戒してしまうだろう。
「(よっすぃ〜は…誰が好きなんだろう? 今のところ、誰も『ない』って顔してるけど。そういえば
…あの石川って人…あの人は、よっすぃ〜のこと完全に好きだね。うん、そうに決まってる…。
でも…絶対によっすぃ〜を振り向かせるよ…絶対に…)」
再び吉澤家。石川はキッチンでカップを洗っていた。そんな石川の背後から保田が声をかけた。
「よっ、石川。」
「あ…保田さん…。」
石川はそう言って、ひととおり洗い終えたカップを拭き始めた。そんな石川に保田が聞いた。
「ところで…あのあとどうなったの?」
「……。」
石川の顔が曇り、カップを拭いていた手を一瞬止めた。
「! …なんか、まずった…とか?」
「そうじゃ…ないですけど。」
「あのさあ…ここまできたからには、もうはっきり聞いちゃうけど…アンタお嬢様の事、好きなん
でしょ。」
保田が断言した。石川ですら自分の気持ちがよくわかっていないところがあったため、その指摘
にハッとさせられた。
-57-
「それは…。」
「…自分でもよくわかってないみたい…だね。」
「そうみたいです…。」
石川は素直にそう言った。
「そっかぁ…でも、あんまり薦められないっていうか…」
保田が語尾を濁した。石川は「そっか」までしか聞き取れなかった。
「? …何て言ったんですか?」
「いや…こっちの事だから。じゃあ…仕事あるから、行くわ。」
保田は何か悪い事でも思い出したかのような顔つきになってキッチンを出て行ってしまった。
「はい。(…どうしたんだろう?)」
石川は不思議そうにしてそれを見送った。
キッチンを出た保田は、少し歩いて立ち止まった。石川とひとみ…あの2人を見ると、昔の記憶
がふとよみがえった。保田は前髪を一回かきあげて、そんな自分を嘲笑った。
「(もう…いい加減忘れないとね…)」
―夜中の2時。屋敷はシンと静まり返っている。住み込みの家政婦の石川も保田も執事の和田
も皆が寝静まっていた。
「う゛〜…喉渇いた…。」
更新です。
つかれた…
81 :
セーニンデンターン:2000/11/04(土) 01:26
おつかれやす。
あいかわらずおもしろいな。
前書いてたのとどこが違うの?
思いっきりミスってたところってどこよ?
-58-
ひとみはそう言いながらベッドから起き上がった。頭の痛みはすっかり失せていて、熱も下がっ
ていた。足取り軽く、ひとみはキッチンへと向かった。キッチンで水を飲み干して、再び部屋へと
戻る事にした。階段の前まで戻って、ひとみは足を止めた。
「…梨華ちゃんとかって、どこで寝てるんだろ? …よぉ〜し…。」
ひとみは再び屋敷内を歩き始めた。
「確かここらへんだよね…住み込みの人の部屋って…。」
そうつぶやきながら、キョロキョロしていると、「和田」そしてさらに奥に進むと「保田」と書いてあ
るプレートが貼られているドアが目に入った。ひとみは「保田」の隣の部屋を見た。そのドアには
「石川」のプレートが貼られていた。
「(ここかぁ…もう寝てるよね、さすがに…)」
ひとみは石川と話したかった。でもいまいち話す機会がないのだ。そう思いながら部屋の前で立
っているとさらに奥のほうにあるトイレから水を流す音が聞こえてきた。
「! ……。」
ひとみは固まった。しばらくしてトイレから出た人が近づいてきた。よぉく目を凝らして見てみると、
パジャマ姿の石川だった。
「梨華ちゃん…。」
「! …お嬢さ…ひとみちゃん…!?」
「うん…。」
「こんな時間にどうしたんですか…?」
「う〜んと…真夜中のお散歩…ってとこかな。」
「はぁ…。」
-59-
「なんていうか…梨華ちゃんとかって、どこで寝てるんだろう…って思ってさ。」
「それより…ひとみちゃん、身体のほうはもう大丈夫なの…?」
「うん。もう大丈夫だよ。明日…あ、もう今日か。学校行くよ。」
「なら早く寝ないと…。またぶり返すよ。」
「う、うん…。」
ひとみがちょっと寂しそうに言った。どうも上手く話せない。石川は少し眠たそうに目を擦った。
「眠い…よね。ごめんね。」
「あっ、気にしないでいいですよ…。」
「いや、いいよ。もう寝るよ。じゃね…。」
「はい、おやすみなさい。」
そうして2人はそれぞれの部屋に戻った。
「なんだろ…なんか梨華ちゃんといると、ぎこちなくなる…。」
ひとみは自分の気持ちがよくわかっていなかった。
「なんか…普通に話せない。当たり前って言えば当たり前だけど…。」
石川も少し困惑していた。
-60-
「それじゃいってきまぁ〜す!」
ひとみが玄関で靴を履きながらそう言った。
「いってらっしゃいませ、お嬢様。」
石川と保田がひとみを送り出した。ひとみは手を振りながら、学校のほうへと向かっていった。
ここで一つ言っておくと、吉澤家にはひとみのためにボディガードをつけてあるので、こうやって
ひとみ1人で登校できるのだ。保田が、
「ねぇ…昨日の夜。あんたたちあんな所で何話してたの?」
「あ、聞こえてました? 私がトイレから戻ってきたらお嬢様がいたんですよ。どうしたんですか?
って聞いたら私たちが何処で寝てるのか気になったって。」
「ふぅ〜ん…でさあ…石川はその時嬉しかった?」
「はい…。でも、なんか上手く話せなかったんですよ。お嬢様も妙にぎこちなくて。」
「へぇ… (お嬢様って…石川の事…どうなんだろう?)」
「こらぁ〜、2人とも! 今日は週に一回の大掃除やでぇ〜。はよ準備しいや。」
中澤が両手を腰に当てながら仁王立ちして言った。
「はい。」「うん。」
そうして2人は仕事に戻った。
-61-
石川は大広間の掃除を中澤としていた。窓を拭きながら、石川は辻の事をちょっと聞いてみた。
「中澤さん。希美ちゃんと仲良くやってますか?」
中澤が床を掃いていた手を止めて、背を向ける石川のほうを見ながら返事した。
「うん? まあ…仲ええいうたら仲ええと思うけど…どやろ?」
窓に映る中澤の微笑んだ顔を見る限りではそんなに悪くはなさそうで、石川は安心した。
「そうですか。」
「なあ、石川。」
「なんですか…?」
今度は石川が手を止めて、中澤のほうを向いて返事した。
「勘違いならゴメンやけど、石川は…お嬢様の事好きなん?」
石川は、少し目を見開いて顔を赤くさせて下を向いた。
「そ、それは…」
「やっぱ好きなんやな。」
「いや、その嫌いじゃないですよ…なんていうか、自分でもまだよくわかんないんです。」
「わからんって?」
「何ていうんですかね…保田さんに言われて初めて、そうかも、って思い始めてるんです。」
「言われて…ねぇ。」
「中澤さんでもそう見えるって事は…たぶんそうなんだと思います。私、ひと…お嬢様の事好きな
のかも…いや、好きなんだと思います。」
中澤が真摯な表情の石川を見て吹き出してしまった。
「ひどいですよぉ〜、何で笑うんですか! いくら中澤さんでも…」
「ゴメン! ちゃうねん…カッワイイ〜思うてな…ハハハ…」
-62-
「カワイイって…確かに自分でも疎いな、って思いますけど…。」
「ま、とりあえず自分の気持ちがわかったんやからええやん。」
中澤がそんな石川を励ますようにして言った。
「はい…。」
石川はとりあえずそう返事した。
―中学校。1時間目が終わり、ひとみは次の授業の準備をしていた。後藤が背後から近づいた。
「よっすぃ〜。」
「ん? なに、ごっちん?」
「あのさぁ、ちょっと聞きたいんだけどさぁ…。」
「ん〜?」
ひとみがカバンから教科書などを出しながら、後藤に相槌を打った。後藤は恐る恐る口を開い
た。
「石川さん…って、いたよね? よっすぃ〜の家のお手伝いさん。」
ひとみの教科書を取り出していた手が、それを聞いてはたと止まった。一瞬ではあったが、後藤
はそれを見逃さなかった。ひとみが動揺を隠すかのように、
「いるけど、それがどうしたの?」
サラリと聞き返した。残念ながら後藤にはそれが不自然に見えてしまったが。後藤はさらに続け
た。
「よっすぃ〜ってさ…石川さんと仲いいの?」
「…う〜ん? まあ、悪くはないと思うけど…。」
ひとみは後藤の質問の真意が全くわからなかった。気づいてないというべきなのかもしれない。
-63-
「で、梨華ちゃんがどうかしたの?」
「どうもしないよ、ただちょっと聞きたくてさ。」
「そう… (どしたんだろう、ごっちん…)」
「(やっぱあの娘なんだろうなぁ〜…ていうか本人気づいてないような…よっすぃ〜って結構鈍い
んだね…)」
―再び吉澤家。石川は場所を移して、書斎で掃除を開始した。部屋の真中にある机を整理して
いると一枚の写真が出てきた。写っているのはひとみの父と母とひとみだった。写真の裏に書か
れている見ると、どうやら10年前に撮られたものらしい。写真の中のひとみは無邪気に笑ってい
た。これを見ていると今のひとみは、やはり悲しい目をしているのだという事が、石川には少し垣
間見えてしまった。
「こら石川、サボんない。」
「あ、すいません。飯田さん…。」
「何見てるの?」
飯田の後ろにいた安倍が石川の持っている写真に目をやった。
「あ〜、お嬢様だ。これが…10年前に亡くなったお母さんかぁ…。」
「お嬢様のお母様って何で亡くなられたんでしたっけ…?」
「えっ? 何だろうね…病気かな?」
安倍が飯田のほうを向いて聞いた。
「圭織だってわかんないよ…10年前でしょ、だって。」
石川は再び写真に目をやった。
「(10年も前から…ずっとあんな悲しい目なのかな…)」
-64-
―夕方。中学校では、ひとみがバレー部で活動していた。病み上がりということもあってか、部
長が珍しく気を使ってひとみを休ませていた。ひとみはその気遣いは嬉しかったが、練習に参
加できないことが、ちょっと寂しかった。
「(ウズウズするなあ…早く練習参加したいよ…)」
そんなことを考えながら、練習の様子を見ているとマネージャーの加護がひとみの横に座った。
「こんにちわ、ひとみ先輩。」
「お、加護。お見舞いどうもね。」
「当然の事ですから、はい。」
「おっ、辻ナイスレシーブ!」
ひとみが立ち上がって辻に声援を送った。加護はそんなひとみを見上げて思った。
「(こういう見た目と違って熱いところがまたええねんなぁ…)」
加護がひとみの事を知ったのは、クラスメートであった辻の所属しているバレー部の練習をたま
たま見に行ったときに、辻から紹介されたのだ。最初の印象は「冷たそう」という感じだったが、
そのあとに見た練習試合でのひとみの様子で、一気に見方が変わった。試合のときのひとみは
確かにクールな雰囲気をもって落ち着いて試合をしていたが、得点を決めたときに見せる満面
の笑顔が加護には輝いて見えた。気がついたらすっかりひとみに魅せられていた。そんな感じ
だった。加護はその次の日には、マネージャーになる為に部室のドアを叩いていた。
「(見事に惚れたなぁ…)」
-65-
立って声援を送っていたひとみが再びその場に腰を下ろした。加護はそんなひとみの横顔を見
つめた。
「ん? どしたの、加護。」
「えっ、いや。なんでもないですよ。」
「そう…?」
ひとみはとりあえず納得して再び前のほうへと視線を戻した。加護は再び横目でひとみの横顔
を見て、そして前から聞きたかったことを聞いてみる事にした。
「ひとみ先輩…聞きたいことがあるんですけど。」
「んっ?」
「ひとみ先輩は…私のことどう思ってますか?」
加護はひとみの顔を正視せずに自分の膝を抱えて聞いた。ひとみはしばらく黙ってそして言っ
た。
「加護の事? かわいい後輩だよ、加護は。」
「それだけ…ですか?」
「ん〜、かわいい後輩で、案外敏腕マネージャーで…」
やはり…当たり前だが期待通りの言葉が聞けるはずもなかった。それでも、嬉しいことは嬉し
いが。
「そう、ですか。」
「うん。 (どうしたんだろ、急に…)」
そんななか部長が加護を呼んだ。加護は立ち上がった。そして振り向いてひとみに言った。
「ひとみ先輩…私は、先輩の事大好きですから。」
「えっ? あ、うん…ありがとう。」
ひとみは驚きながらもとりあえず微笑んだ。この想いが何となく届かない事はわかっているが、
加護はひとみに満面の笑顔を送って、部長のほうへと向かっていった。
-66-
―夜7時過ぎ。ひとみが学校から帰ってきた。石川がそれを迎えた。
「ただいまぁ〜。」
「おかえりなさいませ、お嬢さ…あ、ひとみちゃん……。」
ぎこちなくもそう呼び変えてくれた石川にひとみは笑顔を送った。
「ゴハンできてるの?」
「はい。」
「じゃあ、着替えたらすぐ食べるよ。」
ひとみはそう言って部屋へ入った。
「ごちそうさまぁ〜。」
ひとみがそう言うと、家政婦たちが皿などを片付け始めた。石川もさっさと片付けた。そんななか
ひとみは石川のエプロンのポケットからのぞいて見えた何かを取り出した。それは石川が昼間に
書斎で見つけた10年前のひとみたちの写真だった。石川は掃除の途中だったためか、うっかり
ポケットに入れたまんまにしてしまったのだ。
「あ……。」
ひとみはそれを見てしばらく神妙な顔つきでいた。
「……。な、懐かしい写真だね…何処にあったの?」
「書斎に……見つけてそのままつい……。」
「そっ…か。はい…できれば元のところにしまっておいて、ね?」
「はい…。 (ひとみちゃん…また悲しい目になっちゃった…)」
更新。
>>82 わかんないままのほうが都合いいかもしれないっす。藁
内容的には変えてませんよ。-1-以外は。
復活に感謝。
これからの期待にsage
-67-
ひととおり片づけを終えた石川は、ある事を聞くため和田をに声をかけた。
「あの、和田さん。」
「ん? なんだ?」
「和田さんは…この家に来て何年になるんでしたっけ…?」
「25の時だから…11年ぐらいかな? それがどうかしたか?」
「あの…お嬢様のお母様について聞きたいんですけど……。」
「……気になるのか……?」
石川はコクリと頷いた。和田はあまりいい顔をしてなかった。
「教えてください…どうしても知りたいんです。10年前に何があったか…。お嬢様のお母様はど
うして……?」
和田は大きくため息をつきながら、
「自殺、だよ……。」
そう吐き出した。石川は黙り込んでしまった。
「…原因は…何なんですか?」
「遺書はなかったんだ…ただ自殺であった事に間違いはない。…衝動的に…首を吊ったんだ。
あの頃、奥様は2人目を妊娠中でな…ただでさえ大変な時期に旦那様の…その…浮気も重な
ってな。とにかくその他にも色々重なりすぎて…奥様は病弱なほうだったし、精神的にも脆くて
な…。」
石川は次から次へと和田の口から出てくる事実に、ただ聞き入るしか出来なかった。和田はさ
らに続けた。
「何より…一番辛いのはお嬢様だ。なにせ…奥様の遺体の第一発見者だからな…。」
「!」
-68-
「ひとみちゃんが……。」
「あの時のお嬢様のあの目が今でも焼きついてるよ……酷い日だった。」
―10年前。朝から天気が悪かった。当時5歳のひとみは屋敷中を無邪気に走り回っていた。
その日は、人手が足りなく和田がひとみのお守りをしていた。和田は走り回るひとみを追いかけ
ながら言った。
「お嬢様…あまり走り回ると危ないですよ。」
「やぁだ、もっとはしるぅ。あ、おかあさん。」
2人の前に白いマタニティ用の服を着て、大きな赤いガウンを羽織ったひとみの母が現れた。
ここ何日か、彼女は全く部屋を出ていなかった。妊娠7ヶ月目である彼女のお腹はかなり大きく
なっていた。和田はすかさず挨拶した。
「あ、奥様。おはようございます。今日はお体の調子よろしいんですね。」
ひとみの母は一言も発さずただ頷いた。久しぶりに母に会ったひとみは早速彼女に甘えた。
「おかあさん、おかあさん。」
ひとみの母は何も言わず、優しく微笑んでひとみの頭を撫でた。しばらくしてひとみの頭から手を
外して和田を見据えて言った。
「じゃあ、ちょっとする事があるから……ひとみを、よろしく……。」
聞き取るのが困難なぐらい小さくそして掠れた声でそう言って、ひとみの母は再び寝室へと戻っ
ていった。和田はそれに返事をして見送るしか出来なかった。そのあとの惨劇など、その時の
和田には想像もつかなかった。
-69-
その日の正午過ぎ。和田は居間にひとみを寝かしつけて、自分は書斎で調べ物をしていた。そ
の時、ひとみの泣き声が聞こえてきた。和田は急いで居間のほうへと向かった。
「お嬢様?」
「うっ……ひぃっく……」
和田は泣きじゃくるひとみを抱き上げて背中を撫でてあやした。
「よしよし…怖い夢でも見たかな?」
「うぇ〜……うっ…おかあさん…どっか行っちゃったよ……うっ……」
「何処にも行ってませんよ。この家にいますよ。」
和田は泣きじゃくるひとみに優しく声をかけつづけた。そうしてようやくひとみが落ち着いてきた。
和田はひとみをソファに座らせた。ひとみはしゃくりあげながら和田に聞いた。
「おかあさん…ほんとうにこのいえにいるの? どこにもいってない?」
「もちろんですよ。」
「あいたいよぉ…。」
「う〜ん、お眠りになってらっしゃるかもしれないしなぁ…でもお嬢様が静かにしてるって約束する
なら…会ってもいいですよ。」
「ほんと? しずかにしてたらおかあさんにあえる?」
「はい。じゃあ、行きましょうか。」
和田はひとみの手を引いてひとみの母の寝室へと向かった。ひとみは約束どおり黙っていた。
目的の部屋の前に着いて、和田は軽くノックをした。1分ほど経っても反応が返ってこない。和
田はゆっくりドアを開けた。部屋はカーテンが閉められていて真っ暗だった。和田がスイッチを
探している間にひとみも部屋へと入った。
-70-
「お、あった。」
和田は電気をつけた。そうして振り向いた。ひとみが立ち尽くしていた。そのひとみの目の前に
はベッドに紐を固定して首を吊ったひとみの母がいた。
「!」
和田は慌ててひとみを抱きかかえて部屋の外へと飛び出た。そして、
「誰か! 救急車を! 急いで呼んでくれ!」
屋敷中に届くぐらいの叫びにも似た大声で助けを呼んだ。その和田の腕の中で、ひとみは目を
見開いたままになっていた。そのあとのことは和田もよくは覚えていない――
「それ以来…なんですか? ひとみちゃんが…あんなに悲しい目をするようになったのは?」
「まあ、な…。本当にあの頃の事は…俺でも思い出したくないぐらいだよ…旦那様も…ひとつの
原因を作ったわけだけど、やはりショックな事に変わりはなさそうだった。ただお嬢様は、今でこ
そ良くはなっているけど、中学に入るまで旦那様とは全く口をきかなかったよ。」
「……。」
「そんなところだよ…俺思い出したくないとか言って、ほとんどしゃべっちまったよ……。」
和田がそう言いながら自分を嘲笑した。
「いえ…教えてもらわなかったら私…。(もっとひとみちゃん心の傷を…)」
―深夜。屋敷内はすっかり静まり返っていた。石川はひとみの部屋へと向かった。こっそり部屋
をのぞくと、ベッドのそばのランプをつけっぱなしで、ひとみは熟睡していた。石川はゆっくりと近
づいて、ひとみの手を軽く握った。しばらくそうした後、ランプを消した。
「おやすみなさい…ひとみちゃん。」
石川はそれだけ言って部屋を出た。その時の石川には、それしかできなかった。
ふぁい。今日の分です。疲
99 :
濡れ衣:2000/11/06(月) 02:10
You and I と違って吉澤が傷を持ってるんだな。
-71-
―翌朝。制服姿のひとみが2階から下りてきた。石川は、すかさず挨拶した。
「おはようございます。」
「おはよう、梨華ちゃん…。」
ひとみは力なくそう返して、石川の横を通り過ぎていった。石川は振り返って、ひとみの後姿を
目で追いながらため息をついた。
「(やっぱり…嫌な事、思い出しちゃったせいなのかな…私本当に何してるんだろう…)」
その朝の2人の接触はそれだけだった。
―中学校。ひとみは自分の席について、ただボーッとしていた。そんなひとみに、後藤が元気よ
く声をかけた。
「どぉした、よっすぃ〜。元気ないぞぉ〜。」
「そう、かな…。」
そんな風にしか答えられないひとみを見て、後藤は一気に真剣な顔つきになった。後藤は膝を
曲げてひとみを見上げるような感じでしゃがみこんだ。後藤の目には、いつも以上に悲哀がこ
もったひとみの顔が映った。
「ねぇ…どうかしたの? なにかあったの?」
後藤の心配そうな顔を見て、ひとみは無理やりに笑顔を作って、
「…大丈夫だよ。」
そう答えた。そう答えるしかできなかった。そんなひとみを見て、後藤はなおさら心配せずにいら
れなくなった。
-72-
―放課後。今日は家庭教師が来るため、ひとみは家に帰る準備を始めた。後藤はすかさず声
をかけた。
「一緒に帰ろう、よっすぃ〜。」
「うん…。」
家までの帰り道。後藤は何とかひとみを元気づけたいがために、いろいろな話をしてみた。しか
しながら、ひとみはそれにたいした反応を見せることはなかった。しばらくして後藤は何も言えな
くなり、2人は黙って歩きつづけた。後藤には、ひとみがこうなった理由が全くわからなかった。
「(どうしちゃったんだろう…つらいよ、こんなよっすぃ〜見てるの…)」
そんななか、
「お〜い、よっすぃ〜!」
明るい声が2人の後ろのほうから聞こえてきた。2人が、その声に振り返ると、後ろから矢口が
駆けてきた。
「矢口先生、こんにちわ。」
「…こんにちわ。」
「こんにちわ〜。ちょっと早く来ちゃったかな…。」
「いいですよ、少しは勉強以外のお話できるから。」
「そお?」
そんな感じで話始めた2人のなかに、後藤は入れずにいた。
「(あ〜…別にいいけどさ…。)」
-73-
「じゃあ、また明日ね、ごっちん。」
「うん、勉強頑張ってね。バイバイ。」
後藤はひとみにそう言って帰っていった。ひとみは後藤が見えなくなるまで手を振って、矢口と
一緒に家へと入った。
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
2人を出迎えたのは安倍だった。ひとみは安倍に聞いた。
「ただいま。あれ……梨華ちゃんは?」
「石川ですか? 石川なら今ちょっと買出しに出てますけど。」
「そう……。」
ひとみのそんな反応を横で見ながら矢口は思った。
「(もしかして、よっすぃ〜…。ははぁ〜、そういうことか。なるほど、なるほど…。)」
「……矢口先生?」
にやけ顔の矢口を不思議そうにひとみが見ていた。矢口は我に返って、
「あ、はははっ…何でもないよ。さ、部屋行こうか。」
そうして2人は部屋に入り、早速勉強を始めた。
「そうそう……あっ、ここはね……。」
「あっ、そっか…また同じ間違いしちゃったよ…。えっと、ここは…。」
「そうそう、よっすぃ〜だいぶ間違いとか減ってきたね。」
「そうかな?」
ひとみはそう言いながらも微笑んだ。勉強が一段落したという事もあって、矢口は勉強以外の
事を話し始めた。
-74-
「よっすぃ〜はさ、大切な人とかいるの?」
「へっ? 大切な人…ですか? …みんな大切ですよ。矢口先生、ごっちん、加護、辻、圭ちゃん
それに圭織、なっち、裕ちゃん、和田さん、それに梨華ちゃん。」
「あれ? お父さんは?」
「お父さんも…大切…ですけど…。」
ひとみは視線を落としながらそう言った。矢口は余計な事を言ってしまった、と困ってしまった。
そんな空気になってしまったなか、部屋のドアが叩かれた。部屋の外から石川の声がした。
「お嬢様、お茶をお持ちしました。」
途端にひとみの沈んでいた顔が一気に明るくなり、ひとみは元気よく言った。
「入っていいよ。」
その声に呼ばれて石川は部屋に入ってきた。石川は部屋の真中にあるテーブルに持ってきた
茶や菓子を並べ始めた。ひとみはそんな石川を笑顔で眺めていた。そのひとみの横にいる矢
口は、そんなひとみの表情を見て一安心すると同時にあることを確信した。
「(よっすぃ〜、好きなんだね。この娘の事。)」
矢口はそれに決して嫉妬しているわけではない。そもそも矢口はひとみの事をそういう対象で
は見ていなかったわけで。確かにひとみの事を好きではあるが、それは教え子としてである。と
は言っても、なんだかんだでひとみの事が気にならないわけではない。さっきの沈んだ表情を見
ただけで矢口は胸が痛くなった。
「(子を見る親みたいだね、ふふふ…)」
-75-
―1時間後。矢口は玄関で靴を履き、帰ろうとしていた。矢口の後ろからひとみが言った。
「それじゃあ、矢口先生、また来週。」
「うん、バイバイ。」
矢口は笑顔で手を振りながらドアを開けて屋敷を後にした。屋敷を出て、駅へ向かって歩き始
めた。道の途中で、矢口は後藤と会った。後藤は制服のままだった。矢口は驚いて、
「どうしたの? 帰ってなかったの?」
後藤はそんな矢口に背を向けて歩き始めて、
「関係ないですから……。」
そうやって矢口を振り切ろうとする後藤に、
「あのさぁ…余計なお世話かもしれないけど…よっすぃ〜のこと好きなの?」
その問いに後藤は足を止めて、矢口のほうへ振り返った。その目つきは鋭い。
「そうですけど、悪いですか?」
後藤のそのオーラに圧倒されながらも矢口は言った。
「悪くはないけど…よっすぃ〜は…」
「石川さんの事が好き。」
「! …たぶんだけどね。」
「たぶんじゃなくて、そうなんですよ。知ってますよ、よっすぃ〜の気持ちぐらい…。」
「だったら…」
「あきらめたくなんてないですから…私は、絶対によっすぃ〜を振り向かせたいんですよ。絶対
に…。もういいですか? それじゃ、さようなら。」
後藤はそれだけ言うと、再び背を向けて矢口の視界から消えていった。
「(スゴイ気迫……)」
今日の分です。
ほぜむ
107 :
セーニンデンターン:2000/11/07(火) 01:18
石川VS後藤
さげませう
そうそう。さげ。
ミスった所って17番の最後じゃない?
18番の最後ね…。
5年前が10前になっている。
-76-
ひとみは夢を見る。場所は…自分の家だ。天井を見上げるといつもより高かった。それは天井
が高くなったわけではなくて、自分の背が低くなったのだ。ひとみはその事に何の疑問も持つこ
となく、屋敷を歩き始めた。いつもは見慣れている廊下に敷かれた赤いカーペットが、ひどく不
快なものに感じられた。血のような匂いが鼻をつくようにも思えた。気分が悪い。漠然とそう思
いながら、さらに歩き始めた。何に向かって歩いているのだろう。よくはわからないが、歩いて
いた。後ろから人の気配を感じた。振り向くと和田と……幼い頃の自分だった。2人はそのまま
ひとみを素通りしていった。ひとみはそれに何も感じることなく、導かれるように流れに任せるか
のように2人の後を追った。曲がり角を曲がると、ちょうど2人が部屋に入ろうとドアノブを回して
いた。その光景を見ながら、ひとみもその部屋に向かった。部屋の前に着いたと同時に、和田
が幼い自分を抱えて部屋を出て行った。それを見送ってから、ひとみは部屋をのぞいた。そこ
には…ベッドから首を吊っている母がいた。顔は見えない。口からは唾液が垂れ流されていて、
じゅうたんは流れ出た汚物で湿っていた。『死』の匂いが鼻をついた。
それに吐き気を覚えて……
「!」
ひとみは飛び起きた。ようやく夜空が白んできていた。今見た夢の光景を思い出して、ひとみは
口を押さえた。今になって…古い記憶が戻ってきた。もう思い出したくないのに…受け止めたく
ないのに。それなのに、思い出してしまった。ひとみは再びベッドの倒れこんで呟いた。
「忘れたい……受け止めたくない……。」
-77-
数時間後。学校に行く時間が近づいたので、ひとみは制服に着替えると、部屋を出た。階段を
降りようとすると、ちょうど目の前に石川がいた。
「おはよう、梨華ちゃん。」
石川も挨拶しようと頭を下げかけて、
「おは…! ひとみちゃん…目赤いよ。」
「えっ? ああ、ちょっと早起きしちゃったから。たいした事ないよ。」
「何言ってるんですか! 目薬探してきます。」
「大丈夫だってばぁ……心配性だなぁ〜。」
そう言いながらもひとみは石川の心遣いがすごく嬉しかった。ひとみは走り去る石川を微笑まし
く見つめた。その時、
「! ……ととっ……。」
急に軽い頭痛がして、視界が霞み、ひとみは階段の手すりにもたれた。しかしすぐに戻った。
「(何だろ、今の。……変なの。)」
特に気に留めることもなく、ひとみは朝食をとりに、食堂へと向かった。
「じゃあ、行ってきます。」
朝食後、ひとみは玄関で靴を履きながらそう言った。保田がそれを見送っていると、
「目薬ありましたぁ〜。」
石川がパタパタと走ってきた。
-78-
「アンタ、ずっと探してたの?」
保田が呆れ顔でそう言った。
「なかなか見つからなくて……お嬢様、目薬さしてって下さい。」
「さして。」
「えっ? いいですけど……。」
ひとみは、早速膝をついて石川を見上げた。石川は少し照れくさそうにしながらも、ひとみの目
に目薬をさした。2、3回まばたきをして、ひとみは石川を見上げたまま、ニッコリと微笑んだ。
そして立ち上がり、
「サンキュ、梨華ちゃん。じゃあ、行ってきます。」
「いってらっしゃいませ、お嬢様。」
そうしてひとみは学校へと向かった。保田がすかさず石川に言った。
「イイ感じじゃん。」
「そうですか?」
「うん。」
「この前、ひと…お嬢様にすごく悪い事しちゃったんです。だから、少しでもお嬢様の笑顔が見
たくて……。」
「アンタなら…何となくひとみお嬢様を支えていけるような気がするよ。」
「支えて…ですか? そうなれると嬉しいです。お嬢様のお力に…なりたいですね。」
石川がそう言っているのを見て、保田は少し前の自分を追憶した。だがすぐに止めた。
「(昔の事……だもんね。)」
更新です。
間違い探しみたいになってきたな。。。
保田には何が?
-79-
―中学校。次の時間は理科なので、吉澤と後藤は一緒に教室を移動していた。
「もぉ、最悪だったよぉ〜……よっすぃ〜、どうしたの?」
吉澤の前を歩いていた後藤は、後ろにいたひとみが壁にもたれかかってしゃがんでいるのを見
て、すぐに彼女のそばに寄った。ひとみは頭をつらそうに頭を抱えていた。
「よっすぃ〜? 頭痛いの? 保健室行く?」
「い…や、大丈夫。たいした事ないよ。」
そう言ってひとみはすっくと立ち上がって理科室へと足を向けた。後藤はそれを追った。そして
ひとみの肩を掴んだ。
「よっすぃ〜、無理しないで。」
「無理なんてしてないよ。」
肩に置かれた後藤の手を戻して、ひとみはふっと微笑んだ。後藤は何も言えなくなってしまった。
そののちもひとみは何回か軽い頭痛に襲われた。だが、すぐに治まるので気にはならなかった。
しかし頭痛に襲われるごとに、ひとみは何か違和感のようなものを感じ始めた。よくはわからな
いが、妙な感じだった。
後藤があまりにも心配するので、ひとみは部活を休んで帰る事にした。もちろん後藤はそれに
連れ添った。その帰り道、奇妙な事が起こった。
「よっすぃ〜? こっちだよ?」
ひとみは家とは反対方向の道を行こうとしたので、後藤がそれを止めた。
「そうだったっけ?」
ひとみは無表情でそう言った。後藤は疲れているのだろうと思い、気にはしなかった。
-80-
「じゃあね、よっすぃ〜。」
「うん……あ……。」
「どうしたの?」
「何でも、ない……。」
ひとみはそう言って屋敷へと帰っていった。後藤はそれを見送って帰った。屋敷に戻ったひとみ
は、
「(……ごっちんの名前、ど忘れしちゃったよ……疲れてんのかなぁ〜、やっぱ。)」
そう思いながら大きくため息をついて、屋敷の中に入った。ちょうど目の前に石川がいた。
「お帰りなさいませ……部活は?」
「あ、休んだ…。」
「具合悪いんですか?」
「いや、それほどでもないんだけど……。」
石川はひとみの額に手を置いた。
「熱はないみたいですね。とりあえず…お部屋に戻ってお眠りになりますか?」
「うん、そうしとく……。」
「ふぅ……。」
ひとみはカバンを置くと、制服のままベッドに倒れこんだ。ネクタイをはずして、そのまま眠ってし
まった。
今日の分です。
-81-
―夢。まただ。導かれるままに屋敷内を進んで、アノ部屋の前に立っていた。触れてもいないの
にドアが開いて、またアノ光景が見えた。変わり果てた姿の母親……
「!」
ひとみは起き上がった。たまたまその場にいた石川は驚いて後ろに下がった。時計に目をやる
と部屋に入って数十分しかたっていなかった。
「……ひとみちゃん、スゴイ汗だよ。…どうしたの? 」
ひとみは苦しそうな顔をして頭を抱えていた。石川はひとみに歩み寄って肩に触れようとした。
すると、ひとみは石川から逃げるようにしてベッドから降りた。
「ひとみちゃん?」
「イヤッ……あなた誰?」
「何言ってるの、ひとみちゃん……石川ですよ。ふざけてるの?」
そう言って近づく石川から、ひとみは必死に逃げた。ひとみのあまりにも脅えたその表情を見て
石川はこれが冗談でない事が伝わってきた。
「来ないで! 和田! 助けて!」
「ひとみちゃん、和田さんは今週お仕事で海外に行ってるよ、忘れちゃったの?」
「和田! 早く来て!」
全く耳を貸そうとせずに、叫びつづけるひとみを見て、石川は混乱した。一体何が起こったのか
もわからない。
-82-
「どうしたの?」
騒ぎが聞こえたのか、保田・中澤・安倍・飯田が下の階から駆けつけた。
「保田さん…みんな…わからないんです。私が近づいたら急に……。」
今度は保田がひとみに近づいた。
「お嬢様、どうしたんですか?」
「あなた誰? あなたたちも……みんな知らない人……。」
「何言ってるんですか?」
「来ないで! 和田! どこなの?」
「ひとみちゃん! どうしちゃったの?」
石川が一気に近づこうとした。ひとみはとっさに机の上にあった花瓶を投げた。
「危ない!」
保田が石川を押し倒して、何とか当たらずに済んだ。石川と保田以外の3人は、何とか隙をつ
いてひとみの周りを囲った。そして数十秒間の格闘の末、とうとうひとみを床へと押し付けた。
「いやぁっ! やめて!いやぁぁぁっ!」
保田の下になっていた石川が、起き上がった。割れた花瓶の破片が石川のふくらはぎを切って
いた。
「石川! 大丈夫?」
保田は慌ててハンカチを押し当てた。石川は苦痛で顔を歪めながらも、
「大丈夫です。」
笑顔で気丈に答えた。
-83-
―騒動から2時間後。かかりつけの医師に鎮静剤を打たれて、ひとみはベッドに伏していた。
石川達は事の次第を医師に告げた。
「健忘とはまた違いそうだな……今のところ断言はできないな。とりあえずしばらく様子を見ない
ことには……。」
「そうですか……。」
中澤が大きくため息をついた。それ以外の4人も、状況が全く見えないことに肩を落とした。
―医師が帰った後。中澤が海外にいる和田に連絡を入れた。
「はい、よくないです……できるだけ早く帰ってきてください。私も力尽くしますけど……はい、そ
れじゃまた何か変わったら連絡します。はい…はい…。」
そう言って受話器を置いた中澤に保田が聞いた。
「和田さん、いつ帰ってくるって? 」
「重要な仕事はほとんど終わったから早くて明後日やて……。なんや、エライ事なったなぁ…。」
「……。」
「梨華ちゃん? どこ行くの?」
安倍が不思議そうに聞いた。石川は怪我した足を引きずりながら、
「ひと…お嬢様の部屋です。」
「起きた時またさっきみたいになったらどうするの?」
飯田が石川の肩を掴んで止めて、深刻な面持ちで言った。
「大丈夫です!」
「……。」
いつもは怒ることのめったにない石川が怒鳴った事で一同は黙ってしまった。
「……私は、お嬢様を助けたいんです。力になりたいんです。」
穏やかな、しかしそれでいて力強さがこめられた口調で石川はそう言って、ひとみの部屋へと向
かった。
転載完了。
明日以降、新規更新。
まちまちになりそうかな…
あり、転載完了?前スレは94まで書いてあったのに。
>>125 そうだった…HTML化したのはここまでだったもんで。間違った…
ほぜ〜ん
128 :
名無し娘。:2000/11/10(金) 01:59
やったー!と思ったら、まだだったのね!
早く新規更新読みたい…
さげませう
すいません。
間違えて上げてしまいました。
本当にすいません。
-84-
ひとみの部屋の前に立ち、大きく深呼吸をして、石川は部屋へと入った。部屋は電気が消され
ているので、石川はカーテンを少しずらして、月の光で部屋を照らした。ひとみは薬を打たれ
たせいもあってか、かなり深い呼吸をして眠っていた。石川は椅子をベッドの前に置いて、それ
に腰掛けてベッドに寝ているひとみを見ていた。
―数時間後。石川は全く眠くならなかった。悠長に寝るなんて出来るわけがなかった。窓から
見える空はまだ薄暗かったが、遠くでスズメが鳴く声が聞こえてきた。その時、ひとみが肩を
ビクリとさせたかと思うと、小さくううめいた。
「うっ……おかぁ……さ……行っちゃやだぁ……。」
石川はしばらく様子をうかがっていた。次第にひとみの額から汗が出てきた。そして、
「やっ……行っちゃいやぁっ!」
ひとみは泣きながら飛び起きた。石川はそれを抱きしめた。ひとみはしばらくの間、力なく石
川の背中を殴り続けた。その間もひとみは「いやだ」と、繰り返し呟き続けた。石川はそんなひ
とみを抱きしめて、「大丈夫」を繰り返した。数分の間それが続いて、ようやくひとみは落ち着
き始めた。石川は少し身体を離して、ひとみの顔を見た。その顔は涙で濡れていた。そして相変
わらず脅えた瞳をしていた。
「うっ……あ……梨華……ちゃん……私……。」
「ひとみちゃん!? 思い出したの?」
「梨華ちゃん……私……わかんないよ……う……。」
それだけ残してひとみはまた目をつぶってしまった。
-85-
「石川? お嬢様、起きたの?」
保田が駆けつけた。
「それが……。」
石川はひとみを腕に抱きながら困惑した表情で保田を見た。
「なにが…あったの?」
「悪い夢を見てたみたいで…急に飛び起きたんです。でもすごく混乱してて、しばらく声をか
けてあげたらやっと落ち着いたんです。そしたら私のこと『梨香ちゃん』って……。元に戻
ったって安心したらまた眠ってしまって……。」
「……とりあえずしばらくは家にいたほうがいいかも……原因がわからないとね。あんたは
とりあえず少しでも寝ないと、身体もたないよ。」
「はい……。」
石川は保田の言う事を素直に聞いて、少しの間だけ寝ることにした。
―正午過ぎ。石川は起き上がって着替えると、急いでひとみの部屋へと向かった。部屋にいた
飯田に声をかけた。
「その後、お嬢様何かありました?」
「ううん、寝たきり……。」
「そう、ですか……あ、交代しましょう。」
「うん、そうするよ……ふぁ〜……。」
飯田は寝ていなかったのか、大きなあくびをして部屋をあとにした。
-86-
石川は昨夜と同じようにベッドのそばに椅子を寄せて座り、ベッドに寝ているひとみの寝顔を
眺めた。ひとみは時折寝返りを打つぐらいで起きる気配はなかった。そうやって時が流れてい
った。その間石川は今回の事についていろいろ考え始めた。まず考えついたのは……ひとみが
アノ写真を見た時の反応だ。あの時のひとみの表情を思い出すと、2度と思い返したくもない
過去だったのだろう。それを…自分の不注意で…
「(私のせいで、ひとみちゃんは……。)」
石川は自分の手で顔を覆った。最低だ。でも悔やんでいる場合でもないのだ。こうなってしま
ったからには、なんとしてでもひとみを助けなければならないのだ。石川は顔を上げてそう決
心した。
―その日の夕方。屋敷にインターホンの音が響いた。安倍が屋敷を出て、門の前まで行った。
門の外には、後藤が立っていた。後藤は出てきた安倍に聞いた。
「あの、よっすぃ〜いますか?」
安倍は他4人の家政婦と相談したとおりの応対をした。
「お嬢様は昨日の夜から高熱を出されてお会いできないんです。すいませんが、今日のところ
はお引き取りください…。」
「熱ですか…そっかぁ…そうですか、わかりました。それじゃあ…。」
後藤はそれを素直に受け取ると帰っていった。安倍は後藤が去ったあとため息をついた。
「いつまで続くんだろう…こんなのヤダなぁ…。」
-87-
―夜。夕食時になり、石川はとりあえず部屋に食事を運んだ。そうしてさらに数十分経過し
た。そのときひとみがうっすらと目を開けた。石川は思わず固唾を飲んだ。果たして記憶が
戻っているのか…
「んっ……。」
「ひとみちゃん……。」
石川は呼びかけてみた。すると、
「! …あ…いやだ…。」
どうやら記憶を喪失しているようだった。それでも石川はひとみを落ち着けようと必死に話
し掛けた。
「大丈夫ですよ。私は和田さんの友達です。」
そう言って何とか安心させようと試みた。
「和田の……?」
「はい。」
石川は柔らかく微笑んでひとみに言った。ひとみはしばらくの間、警戒していたが、
「……お腹すいた……なんか食べたいよ……。」
そう言って石川に食事を頼んだのだった。石川は何とか受け入れてもらえたのだった。
「……。」
石川は椅子に座りながら、ベッドの上で食事をとるひとみを見守った。だいぶ石川に慣れた
のかひとみは石川に飲み物を要求した。石川は椅子を立って、ひとみに背中を向けてお茶を
カップに注いだ。
-88-
そんな石川の後姿を見つめながら、ひとみは言った。
「ねぇ……。」
「はい? なんですか?」
「その足……。」
ひとみは包帯が巻かれている石川のふくらはぎを指さして、
「それ……私のせいだよね。」
「あっ……気にしないで下さい。大した事ないですから。」
「……あなたの……名前は……?」
「……石川梨華です。」
石川はショックを受けた。本当に忘れてしまっているのだ。一体ひとみはどこまで忘れてし
まっているのだろうか、そしてどうしてこんな事になってしまったのか。そう思いながら石
川はお茶をひとみに手渡した。
「どうぞ。」
「ありがとう…。」
ひとみの家で門前払いをくらった後藤は煮え切らないものを感じながらも、駅へ向けて歩い
ていた。
「よっすぃ〜……体壊してばっかだなぁ〜。家にいるって事は…当然石川さんとも…。あ〜
もぉ〜……。」
ひとみの現状などわかるはずもなく後藤はただ愚痴るしか出来なかった。
今日の分です。
137 :
セーニンデンターン:2000/11/11(土) 16:27
ヨッスィーくるってもーた。
あげてんじゃねぇよ
logうぜぇ 消えろ
139 :
名無し娘。:2000/11/12(日) 00:13
140 :
名無し娘。:2000/11/12(日) 00:14
sage
sega
142 :
名無し娘。:2000/11/12(日) 00:16
あぼーん
144 :
名無し娘。:2000/11/12(日) 00:20
緑色だよ!
あぼーん
146 :
名無し娘。:2000/11/12(日) 00:20
粗茶ですが・・・・・。 → 放尿 の展開。
今日はないのか?
-89-
ひとみが一通りお茶を飲み終わったあと、石川は一旦下に降りようと部屋を出ようとした。
「待って……。」
ひとみがそれを制止した。石川は振り返った。
「はい?」
「どこ行くの?」
「キッチンに食事を取りに行くだけですよ。すぐ戻りますよ。」
石川は笑顔でそう言った。
「置いてかないで…私も行く…。」
ひとみはそう言うと、ベッドから起き上がって石川の手を握った。石川はそれに驚き、戸惑
ったが、何も言わず手を握り返してひとみが望むようにした。
「いいですよ、行きましょう。」
―キッチン。保田と中澤が食事の用意を終えて、そこにいた。2人は石川とその後ろにいる
ひとみを見て話を止めた。ひとみは石川の後ろから保田と中澤を凝視していた。そんなひと
みに石川は言った。
「大丈夫ですよ。あの2人も和田さんの友達ですよ。」
「本当?」
「はい。」
そう言うとひとみは少し安心したのか、強く握っていた手を緩めた。石川は用意された食事
を一つにまとめてお盆にのせた。そしてキッチンを出ようとした。そんな石川に保田が、
「石川……。」
「…あとで話しますから。」
石川は保田にそう言うと、ひとみと一緒にキッチンを後にした。
-90-
「いただきます。」
「どうぞ。」
石川とひとみは再びひとみの部屋に戻って、食事を始めていた。ひとみは昨日今日でろくに
食べていなかったせいか、一気に平らげていった。石川は、すかさずひとみにお茶を渡した。
「……ふぅ〜……ごちそうさま。」
ひとみがそう言うと、石川は無言で食器類をお盆の上に乗せ始めた。そして再びキッチンに
向かおうとドアに向かうと、
「……すぐ戻ってくる?」
今までどおり何かに脅えたような瞳で石川を見ながらひとみが聞いた。
「はい。」
石川はそれに満面の笑みで応えた。そうして部屋を出て、一気に階段を降りてキッチンに向
かった。保田と中澤はまだそこにいた。キッチンに入ってきた石川に、保田は再び声をかけ
た。
「ねぇ…お嬢様…どうなの?」
「やっぱり…記憶が抜け落ちてるみたいです…。」
そのとき中澤が、
「でも、和田さんの事は覚えとるみたいやからなぁ〜……。ある一定の時期の記憶だけが無
いみたいやな……。5年前からここにおるウチの事も知らんちゅう事は……かなり忘れてる
んちゃう?」
石川は視線を下に向けながら、
「でも…一応、私のことは認識してくれたみたいですし…何とかなりますよ、きっと…。」
そう言ってキュッと唇を噛んだ。
-91-
「せやなぁ……無理して記憶引き戻したらアカン言うやん、よく…。」
「そうだね……お嬢様、さっきの様子見る限りじゃアンタにかなり慣れたみたいだから、し
ばらくは石川がそばにいてあげてね。」
「はい…。」
保田の言葉に石川は素直に頷いた。そうして一通り話し終えると石川は急いでひとみの部屋
へと戻った。石川が部屋を空けたのはおよそ数分だったにも関わらず、ひとみはベッドの上
で寝息をたてていた。石川は静かにベッドのほうへ近寄り、椅子に腰掛けるとひとみの手を
握った。今の石川にはこうする以外できなかった。
「石川……石川……。」
肩を揺すられ、小声で名を呼ばれて石川は目を覚ました。その手には今だにひとみの手が握
られていた。振り向くと保田だった。石川は小声で返した。
「どうかしたんですか?」
「和田さん、帰ってきたんだよ。今から下で色々話さなきゃいけないみたいだから、来て。」
「わかりました。」
そうして石川は保田と共に、一旦ひとみの部屋を出たのだった。階段を降りて、居間へ行く
と中澤がいて、そして和田がソファに座っていた。和田は石川を見るなり立ち上がって、
「それで…お嬢様は?」
「今はまだなんとも……。」
「そう、か…とりあえず2人とも座ってくれ…俺がいなかった間の話も聞きたいから。」
-92-
石川は和田に余すことなく話した。ひとみが、朝までは普通に接していたのに、学校から帰
ってきた後に、突然記憶喪失のような状態に陥ってしまった事、そして和田以外のこの屋敷
にいる家政婦の中澤、保田、飯田、安倍そして石川の事を忘れてしまっている事、そして常
に何かに脅えてしまっている事。
「そうか。で、石川はついさっきにようやくお嬢様と落ち着いて話せるまでになったんだな?」
「はい……でも、どうして私たちのことを忘れているのに、和田さんだけが?」
「うぅ〜ん……記憶喪失というか……退行したみたいな感じだな……記憶が。」
「退行…ですか?」
「俺もそういうことに関したら素人だから断言なんて出来ないけどな……。よし……明日、
医者を呼ぼうか。」
「…そこまでしなきゃいけないんですか?」
石川が眉をひそめて聞き返した。どうも「医者」という言葉に抵抗を持ってしまう。
「知り合いにな……心療内科医がいるんだよ。記憶を喪失するっていう事は、頭を打ってな
い限りは、心の病気だと捉えるものだからな……。抵抗感じるのもわからないでもないけど
…もしかしたら快方に向かえるかもしれないだろ? 試してみる価値はあると思うんだ。」
「……わかりました。もう戻っていいですか?」
「ああ、いいよ。」
「失礼します。」
石川は軽く会釈するとさっさと居間を出て階段を駆け上っていった。
今日の分です。
今日はないのね・・・
-93-
石川が出て行った後、和田は大きくため息をついた。
「なんでこんな事になっちまったんだろうな……。」
そう言って中澤と保田にめったに見せない表情で弱音を吐き捨てた。保田と中澤は和田を励
ます事も出来なかった。ここ数日で屋敷の空気はすっかり暗くなっていた。
再びひとみの部屋へと戻ってきた石川は、椅子に座って再びひとみのそばに付き添った。
「う…う〜ん…。」
少し苦しそうに寝返りをうったひとみの手を、石川は優しく握った。
「(絶対に良くなるよね、ひとみちゃん……。)」
ひとみについて楽観視をしていた石川は、少しづつ不安に襲われ始めた。
―朝。石川はまたひとみのベッドにもたれて眠っていた。それを部屋に入ってきた安倍が起
こした。
「梨華ちゃん、起きて。」
「! あ、おはようございます…安倍さん。」
寝ぼけ目でそう言った石川の手を引き、石川を立たせて、
「交代しよっか。自分の部屋で少しでも休んでおかないと。」
安倍は石川を部屋の外に引っ張り出しながらそう言った。
「…はい。」
石川は従った。階段を降りて、自分の部屋のほうへ行こうと方向を変えた瞬間、インターホ
ンが鳴った。石川は玄関から屋敷の外へ出て、門のほうへと向かった。
-94-
玄関を出て門のほうへ向かうと、後藤が門の向こう側に立っていた。石川は後藤の前に立っ
て挨拶した。
「おはようございます。」
「おはようございます……あの、よっすぃ〜は……。」
「お嬢様は、今日も学校行けそうにないんですよ…。」
「風邪ですか?」
「…はい。」
「……そう、ですか。わかりました……じゃあ、また……。」
「はい……。」
そうして後藤は帰っていった。
「……いつまでごまかせるのかな……。」
石川はそう呟いて屋敷へと戻った。
―その日の正午すぎ。正午前まで部屋で休んでいた石川は、再びひとみに付き添っていた。
ひとみがちょうど昼食をとり終えた時、屋敷のインターホンが鳴った。おそらく和田が呼ん
だ医者だろう。そう思っていると、保田が部屋に入ってきた。石川は保田に近づいた。
「昨日、和田さんが言っていたお医者様ですか?」
「うん。お嬢様を下手に混乱させないためにも、和田さんだけじゃなくてアンタも付き添う
んだって。あと少しで部屋来るから。」
「はい……。」
石川にそう告げると、保田は部屋を出て、再び階段を降りていった。
今日の分です。
やっと前のところまで逝った。
>>159 そうなのか?
>>125にそう書いてあったからそう思ってたんだが。
保存屋の見てないし。
161 :
名無し娘。:2000/11/15(水) 01:50
>>log
94で前書いた所まで行ったの?
自分が保存しといたやつは94まで。
ほぼ毎日確認してたんであってると思うが…。
94までであってると思うが。
更新はお休みです。
ほぜむ・・・
このスレッドを自動保全対象に追加しました
激しくあぷきぼーん。
-95-
「…梨華ちゃん?」
何も知らないひとみが目をパチパチさせながら石川のほうを見ていた。ひとみに背を向けて
いた石川は振り返ってベッドに座り、ひとみの手を握って、そしてしっかりと目を見て言っ
た。
「これから…この部屋にお客様が来るの。」
「…なんで?」
「……どうしても、少しだけひとみちゃんとお話をしたいんだって……。」
「少しだけ……本当?」
ひとみは大きい目をさらに大きくして聞き返した。
「はい。……少しだけ、少しだけですよ……。」
―数十分後。ひとみの部屋に人が近づいてくる足音が聞こえた。石川とひとみはドアのほう
を向いた。2、3回ノックがされて、ドアが開いた。入ってきたのは和田と保田、中澤、安倍、
飯田そして和田が呼んだと思われる医者だった。その医者は、石川が思っていたよりもうん
と若かった。年は20代前半ぐらいだろうか。見た目はすらりとしていて美人だった。石川
はベッドから立ち上がって医者に会釈をした。医者もそんな石川に軽く会釈をして、
「はじめまして、平家みちよです。」
「石川です…。」
「どうも。……ひとみさん?」
平家は石川の後ろにいるひとみを見て聞いた。ベッドに座っているひとみは黙って平家を凝
視していた。
更新です。
平家が出てくるとは。
>>172 最初のプロットではおっさんだったんだよ…でもそれじゃあなんか、ね…
おっさんって…藁
平家で良いと思うぞ。
-96-
「……。」
ひとみに睨まれながら平家は顔色一つ変えることなく、
「はじめまして。」
そう言って微笑んだ。患者の不安を除くことがなによりなのだから、当然といえば当然だ。
次に平家は部屋の隅の置いてある椅子をベッドのそばに引き寄せて、
「さ、ここに座って。」
ひとみは平家の態度に戸惑い、たまらず石川に視線を向けた。
「……梨華ちゃん。」
「大丈夫ですよ。」
石川はそう言ってひとみの手を握り、ベッドから起こすのを手伝った。ひとみは立ち上がる
と平家が用意した椅子にゆっくりと座った。平家はもう一つ椅子を出すと、少し間を空けて
ひとみの前に座った。2人以外は立っていた。しばらくして平家が話し始めた。
「はじめまして、平家みちよです。あなたのお名前は?」
「……吉澤ひとみ。」
「そう。『ひとみちゃん』って呼んでいい? あ、私のことは『みっちゃん』でいいよ。」
平家は優しい表情を変えないで、ひとみに話を続けた。
「あの人たち……」
平家はそう言って石川たちのほうを指さして、ひとみにそちらを向かせた。
「あの人たちの名前、教えてくれるかな?」
更新です。
字数制限…なんかやだな…
178 :
名無し娘。:2000/11/18(土) 02:51
娘以外の奴が出たらなんか複雑だな。
おっさんでよかったかも。
わるい。さげ。
あげんなよ
もっとさげ。。。。
あげちゃだめよ
このスレ久しぶりに見たけどあんまり話しが進んでないな。
大変だろうけどまあ頑張れよ。
184 :
名無し娘。:2000/11/18(土) 03:25
なっち「梨華ちゃんの鼻毛見たいなー」
185 :
名無し娘。:2000/11/18(土) 18:58
面白すぎ 毎日楽しみだわー 頑張ってね
186 :
名無し娘。:2000/11/18(土) 19:08
レイコ的にはー、ロレックスでも買ってあげればいいんじゃないってかんじ。
-97-
ひとみはそれにゆっくり頷いて、
「あの人は、梨華ちゃん、その隣が和田、その隣が……」
「どうしたの?」
「知らない……知らないの。」
ひとみは保田、中澤、飯田、安倍の名前が出てこなかった。記憶をなくしてるのだから不思
議ではない。平家は脇に抱えていたノートに少し書き込んで、再びひとみの顔をじっと見つ
めて、
「私、今年で21歳なんだけど……ひとみちゃんは、いくつ?」
「……5歳。」
「!」
石川たちは、耳を疑った。だがひとみの顔は真剣だった。平家は再びノートに書き込んで閉
じた。
「じゃあ、今日はここまでにしようか? 明日からはもう少し長く話していくからね。じゃ
あ、また明日ね。」
平家はそう言いながら、ひとみと握手した。ひとみも嫌な顔をせずにそれに応じた。平家は
石川たちに、
「じゃあ、一旦みなさん部屋に出ましょう。」
そう言って、全員が部屋を出た。ドアを閉めるときに、平家がひとみに、
「ちょっとみんなと話があるから、ひとみちゃんはここで待っててね。」
ひとみはそれに頷いた。
更新です。
>>183 今のところはちょっと難しい…だからついゆっくり…
一度お亡くなりになってるスレだからね
ミスったとか言ってたけどそれは直したのか?
まぁゆっくりでも頑張ってくれよな
191 :
名無し娘。:2000/11/19(日) 10:55
ごしゃい!!10年も記憶がないのか・・・。
-98-
―1階リビング。ひとみ以外の全員がそこに集まった。和田は平家をソファに座らせて、自
分もその正面に座った。石川ら家政婦は、2人のそばに立っていた。全員、その顔は沈んで
いた。和田が、
「見解を……。」
平家は小さく頷いて、先程色々書きとめていたノートに目を配らせながら、
「……ひとみちゃんのお母さんが亡くなられたのは、彼女が……」
「5歳の頃だ……。」
「たぶん、そこが鍵ですね。症状についてはまだなんとも……これから話をしていかないと
言い切れません。」
「……治るのかい?」
「治る、というよりも……彼女は記憶を喪失しているわけではないと思います。」
「というと?」
「まだ推測の段階ですけど……もしかしたら、ひとみちゃん自身が無意識のうちに、別の自
分……人格のようなものを作ってしまった、とか。」
「それは……小説や映画とかでよくある多重人格みたいな?」
「そういうのと同じようには見ないで下さい。確かに、凶暴な人格が他人や自分を傷つける
という事例はなくはないですけど。ひとみちゃんの場合はそういう種類というか、そういう
のには当てはまらないと思います。とりあえず……明日以降、話をしていって調べていきま
すから。」
「そう、ですか……よろしくお願いします。」
そう言って和田は頭を下げた。平家も頭を下げると立ち上がった。
「それでは、今日は。」
平家はそう言って居間を出ると玄関に向かった。家政婦たちがそれを見送るため追いかけた。
更新です。
-99-
「ごくろうさまです。」
中澤がそう言って平家にカバンを渡した。その隣にいた石川が、
「あの……。」
「はい?」
「治りますよね、お嬢様……。」
石川は不安げに平家を見てそう聞いた。平家は口元をキリリと引き締めて、
「もちろん、私も全力は尽くします。でも、それだけじゃなくて身の回りにいる人たちの協
力も必要になってくるから。あなたたちも例外じゃないの。」
「あの、絶対にしちゃいけない事とか言っちゃいけない事ってあるんですか?」
「……とりあえず、彼女のお母さんの事には触れないようにして。」
平家が石川やそのそばにいる保田、中澤、安倍、飯田に向かって言った。彼女たちはそれに
頷いた。平家は目の前の石川の肩をぽんと叩いて、
「それじゃあ、また明日。」
そう言って玄関を出ると、屋敷を後にした。
「平家さん、帰ったの?」
石川が部屋を開けると、窓を見ていたひとみが笑顔で振り返って駆け寄った。ひとみのどこ
となく舌足らずの口調に、さっきひとみが言った『5歳』という年齢がより確かに感じ取れ
た。
「梨華ちゃん?」
神妙な顔つきになってしまった石川をひとみは不思議そうに見た。石川は慌てて笑顔を作る
と、ひとみも笑って石川に抱きついた。無邪気なひとみ。石川はそれをただ抱きとめた。
更新です。
次回は水曜です。
なるほど。ちょっと吉澤は子供っぽくなったと思ってたが
本当にそうなってたんだな。
これからどうなるが気になる
いつも楽しみに読んでるからこれからも頑張ってくれ〜。
>log
がんばって〜な
201 :
名無し娘。:2000/11/22(水) 03:22
>logさん
お身体お大事に。風邪は直りましたか?
>logさん
お身体お大事に。風邪は直りましたか?
sage
-100-
―翌朝。吉澤家のインターホンが鳴った。モニターホンを見て、保田はため息をついた。
「あの娘だわ……。」
保田はモニターホンの受話器を取って、
「お嬢様は今日も調子が悪いんで、学校には行けないです。」
モニターホンに映る少女は、会釈をすると画面から消えていった。
「う〜……もぉ……。なんなんだよぉ〜……。」
さきほど吉澤家を訪ねた後藤は、愚痴りながら学校へと向かった。会えないとわかると無性
に会いたくなる。そういうものなのだ。しかし、今の後藤には、そうやって愚痴をこぼすし
か出来なかった。
「よっすぃ〜……今何してるのぉ……?」
「梨華ちゃん、梨華ちゃん……。」
「はい、なんですか?」
ひとみの部屋。石川はひとみに呼ばれて、服をたたむ手を止めた。振り向くと、白いブラウ
スに、黒のロングスカート姿のひとみが手を広げて立っていた。しかしよく見ると、
「お嬢様、ボタン掛け違えてますよ。」
『5歳』らしい間違いに、石川は微笑ましさを感じながら、ひとみにそう言った。ひとみは
そう言われると、くるりと背を向けて、掛けなおし始めた。こういう事に関しては、ひとみ
は人の手を借りるような事はしなかった。石川は、そうやって発見を重ねていった。
今後の後藤の行動が気になるな
Say where you gonna go
Girl@` where you gonna hide
You go on leavin’ out your heart
And it’s sayin’ deep inside
From here I can feel your heartbeat
Oh@` you got me all wrong
You ain’t got no worry
You’ve just been lonely too long
I know what it means to hide you heart
From a long time ago
更新です。
>log
あれ?木曜日分は?
-101-
―正午過ぎ。屋敷のインターホンが鳴った。飯田が玄関に向かって走り、モニターホンを見
て来客を確認した。平家だ。飯田はさっそく通した。平家は飯田に、
「こんにちわ。」
「こんにちわ。ちょっと待っててください。」
「はい。」
飯田は平家をその場に止めると、2階に駆け上って、ひとみの部屋に行って、
「石川。」
「平家さんですか?」
「うん。通していいよね?」
石川は後ろベッドで座っているひとみをチラリと見て、
「はい。」
飯田のほうを向いて返事をした。それを聞くと飯田はすぐに階下へと戻っていった。飯田が
出て、数分もしないうちに部屋のドアがノックされ、平家が顔を出した。すかさず石川は、
会釈をした。平家も会釈で返すと、部屋の中を進んで、ひとみの前に行った。
「こんにちわ、ひとみちゃん。」
昨日と変わらない満面の笑みで挨拶をした。ひとみも笑顔で、
「こんにちわ、平家さん。」
「じゃあ、昨日みたいにお話しようか?」
石川は平家のその言葉に緊張のようなものを覚えた。ひとみの口から何が話されるのか。そ
れだけが気がかりだった。
更新です。
>>209 身勝手で申し訳ない…一日おきには更新していきますんで。。。
-102-
平家がしゃべり始めた。
「今日は……家族について話そうか。」
「うん。」
「私はね、お父さん、お母さんがいるんだ。あとおじいちゃんとおばあちゃん。兄弟はいな
いんだ。ひとみちゃんは?」
「ええとね…」
ひとみは拙いながらもしゃべり始めた。
「お父さん、お母さん、あと和田と、梨華ちゃんと……あと、もうすぐで弟が生まれるの。」
ひとみは目を輝かせてそう言った。平家はそれを否定せずに頷いていた。話し終えたひとみ
は、突然、表情を曇らせた。すかさず平家が聞く。
「どうしたの?」
「お母さんに会いたくなっちゃった…」
そう言ってひとみは立ち上がると部屋を出るためにドアに向かって駆け出した。平家と石川
は慌てて追いかけた。2人が部屋を出た時、ひとみの姿は曲がり角のほうへと消えていた。
ドアを叩く小さな音が聞こえてきた。
「お母さん、お母さん……寝てるの? もうずっと会ってないよ。会いたいよ……。」
ドアをこんこん叩きながら、ひとみはそう呟いていた。
「ひと…」
たまらず飛び出しかけた石川を平家が制した。石川をその場にとどめると、平家がひとみに
歩み寄った。
-103-
「……ひとみちゃん。」
平家がひとみの両肩を優しく抱いた。ドアを叩くひとみの手が止まった。振り向いたひとみ
の目は潤んでいた。
「お母さん、あんまり会ってくれないんだ……私が、悪い子だからなんだよね。」
石川はその言葉に素直にショックを受けた。5歳で、すでにそんな事を考えているひとみが
にだ。石川は何も出来ない自分に無力感を感じた。平家が、
「そんな事ないよ。ひとみちゃんは何も悪くないよ。だから、泣かないの。ねっ?」
そう言って流れ始めたひとみの涙を拭って抱きしめた。そうして3人は、再びひとみの部屋
へと戻った。部屋へ戻ると、ひとみは眠気を訴えたので、石川と平家はひとみがベッドで眠
りにつくのを見守ってから、部屋を後にした。階段を降りながら、石川は平家に、
「あの……具体的にどうやって……治療を?」
「正直、こういう心の病気に完全な治療法はないの。そもそも心療内科自体が、まだ発展途
上だし。人間の心を完全に推し量ることなんてできないから。今度…」
平家が足を止めた。石川もあわせて止まる。平家が続けた。
「催眠療法を…してみようと思うんだけど。」
「それも、あまり有効ではないって聞いた事があるんですけど。」
「確かにね。でも、掴める事もあるの。」
「そうですか……。」
その日の夜。平家は和田と相談をして、後日、催眠療法を施す事を決定したのだった。
更新でぅ。
ありゃ、ずいぶん進んだね。お疲れさん。
閉鎖されても続けてくれ!
探し出して読むから…… (涙
悲しいね。
本日の更新はなしです
閉鎖云々じゃなくて、時間なかった。
更新は23時過ぎ…
今週テストにつき、ろくに出来ないと思う>更新
今日は2個とも更新なしか・・。まぁテストだったらしょうがないか・・・。
>>log
期待してるよん♪
で、期待sage
臨時書き込みです。
このスクリプトの是非も考え直すべきかも知れないけど、とりあえず975417653
ここだけできなかった…ごめんよ。。。
明日は更新。
気にせず頑張って。
>log
色々あるだろうが頑張っていきましょい!!って感じだね。。。
-104-
―翌朝。石川は、直接ひとみの部屋へと食事を運んだ。部屋に入ると、ひとみは窓から外を
見ていた。石川は、背を向けているひとみの身体が朝日に消えていきそうな風に見えた。寝
巻代わりにつけている真っ白のキャミソール風のワンピースから伸びるひとみの手足はこの
数日ですっかり細くなっていた。なぜなら、食事を食べるには食べるのだが、摂る量が極端
に少なく、夜は食べないで寝ることが多いからだ。石川は部屋の真中のテーブルに食事をの
せたトレーを置くと、そばの椅子にかけられているストールを取り、後ろからひとみの肩に
かけた。石川の気づいたひとみがゆっくり振り向き、
「おはよう、梨華ちゃん……。」
抑揚のない声で呟くように言った。昨日のことが拍車をかけたのか、ひとみの顔から元気は
すっかりなくなっていた。生気の消えかけた目で見つめられて、石川は喉元からこみあげた
が何とか耐えた。ここで自分が泣いてしまっても、どうにもならないからだ。石川は下を向
き、クッと目を閉じて、自分にそう言い聞かせると、再び顔を上げて、
「おはようございます。さ、朝ご飯食べましょう。」
精一杯の笑顔を見せて、ひとみの手を握った。ひとみは何も言わなかったが、石川の笑顔を
見ると、目元で笑った。それを見て、石川は救われた気分になった。
「(まだ……手遅れなんかじゃない……しっかりしなきゃ)」
「……ごちそうさま。」
一時間かけて、ひとみは朝食を、出された量の半分だけだったが、何とか食べた。石川は片
付けるために、一旦部屋を出た。階段を降りて、エントランスに足をつけた時に、屋敷のイ
ンターホンが鳴った。
更新です。
がんばれよ、変態じょちこーちぇー
更新は土曜より再開いたします。
明日再開。
今月中には次のエピソード逝きたいな。
-105-
石川はすぐにモニターホンの受話器を取ると、応対した。受話器を取って、少ししてモニタ
ーに映ったのは後藤だった。無意識のうちに受話器を持つ手に力が入る。
「はい。」
【あの…よっすぃ〜に会いに来たんですけど。】
「お嬢様は、まだ…」
【お願いだから…一目でいいですから…会わせてくれませんか? 一分…三〇秒でもいいで
すから…お願いです。】
「……。」
石川は返事に迷った。後藤の熱意におされて、一瞬承諾をしかけたが、やはりできないで、
「…本当に、会える状態じゃないんですよ。すいませんが今日は…」
【いつ…会えるんですか? 熱が下がらないって言うんなら何で病院行かないんですか?
おかしいですよ。なんか…隠してませんか?】
さっきより少し言葉を荒げて後藤が言った。石川は何とか冷静に、
「隠していません。事実です。もう少ししたら…絶対に会えますから、それまで待っていて
ください。」
【あっ…待っ…】
石川は受話器を置いた。失礼だと言う事はわかってはいたが、そうせずにいられなかった。
気が高ぶったせいなのか、先ほど引っ込めた涙が溢れ出してきて、石川はその場に膝を着い
て泣いた。
更新です。
石川キツそうだなぁ。。精神的に。
-106-
石川は床に膝をついて声を殺して泣いた。後ろから肩を叩かれた。
「石川……。」
声の主は保田だと言う事はすぐわかった。石川は何とか泣き止んで、涙を拭いながら、
「……大丈夫ですから。」
「大丈夫じゃないよ。あんた、最近寝てないし。ご飯も食べてないじゃん。お嬢様の事、心
配なのはわかるけどさ。あんたが倒れたら何にもならないんだからね。少し、休んだほうが
いいよ…」
「いいんです。お嬢様を助けたいんです、休んでなんか…」
次の瞬間、保田の平手が石川の頬を打った。と、いってもごく軽いものだったが。
「ごめんね……。でも、あんたが倒れちゃってからじゃ、遅い気がしてさ……。お嬢様には
あんたしかいないって思ってるから。」
「……。」
石川は、保田の言葉に聞き入った。そして、
「ありがとうございます。ちょっと冷静になれました……。」
保田は微笑んで、石川の頭をぽんと叩き、
「時間もったいないから。部屋戻って横になってな。ねっ?」
「はい……。その前に、一旦お嬢様のところ戻ります。」
「……そう。ほどほどにね。食器は私が戻しておくから。」
「はい。ありがとうございます。」
保田のおかげで石川は、不安定になりかけていたところを救われた。
更新です。
じっくりやっていこう。
保全書き込みを行います。975902403
-107-
石川は、再びひとみの部屋へと入った。石川が下に降りている間に、ひとみは着替えていた。
昨日と同じ白のブラウスと黒のロングスカートだ。ひとみは入ってきた石川のほうへと、寄
っていって、
「梨華ちゃん。」
嬉しそうに笑った。石川もなんとか笑顔で応えた。が、やはり疲れが溜まっているせいなの
だろうか。ひとみが、
「梨華ちゃん、疲れてる?」
石川に顔を近づけて、目線を合わせて聞いた。その目に見つめられて、石川は、つい正直に
頷いてしまった。ひとみはそれに嫌な顔をせずに、
「じゃあ…おやすみしよっか?」
「は、い……? あ……。」
ひとみは石川の腕を掴んで、自分のベッドに座らせた。そしてクローゼットの中からパジャ
マを取り出して渡して、石川に背を向けた。
「着替えて、寝ていいよ。」
「はぁ……。」
断る事も出来ずに石川は、紺のメイド服を脱ぐと、渡されたシルクのパジャマに袖を通した。
ひとみのほうが大きいため、少し丈が長かった。
「あの……着替えました。」
ひとみは振り返って、着替えた石川の背中を押してベッドに寝かせた。寝かせられた石川は、
「あのぉ…いいんでしょうか?」
「いいの。梨華ちゃんが疲れてるの、やだもん。おやすみなさい、梨華ちゃん。」
石川はひとみの気遣いを無視する事もしたくなかったので、素直に目を閉じる事にした。
更新です。
むつかしいなぁ…うまくいかない。。。
がんばれ!
本日お休みです。
>>log
楽しくなってきた。
じっくりいこうぜ。
-108-
ちょうどそれからしばらくして、吉澤家の塀のそばでは……
「…よいしょっと。」
そう言って、どこからか持ってきた脚立を立てかけた少女がいた。後藤だ。さすがに、ここ
までくると、どうしてもひとみに会いたくなってきたので、不法侵入という最終手段出でた
のだった。
「(あとで捕まってもいいよ。よっすぃ〜に…会えるんだったら)」
後藤は、脚立に足をかけて、高さ2M半ちょっとはある塀のてっぺんに手をかけて、足も引
っ掛けた。そして脚立にのせた足をけって、身を翻して塀を越えて、まんまと中に入った。
庭の芝生に着地して、少し身を低くした。あたりに誰もいないのを確認して、後藤は塀伝い
に屋敷のほうへと寄っていき、今度は屋敷のほうへ背中をつけて、じりじりと移動し始めた。
後藤の記憶が正しければ、ひとみの部屋は、屋敷の横に生えている大木が見えるところにあ
った。後藤は、ゆっくり大木のほうへと移動した。目の前に見える屋敷の部屋の中に、人気
がないのを確認すると、後藤は靴下と靴を脱ぎ捨てて、大木を上り始めた。ところどころに
足を引っ掛けれる枝があるので、思ったより楽に登れた。10分ほどかけてようやく、2階
の高さまで登った。少し身を伸ばして見ると、その部屋は後藤が見慣れた部屋だった。
「(よかったぁ……でも、中までは見えないなぁ……こうなったら……)」
後藤は、ひとみの部屋のほうへちょうどよく伸びている枝の強度を自分が乗ることで確かめ
た。あと1Mぐらいというところで大きく枝が曲がる。下手をしたら地面に真っさかさまだ。
さすがに後藤でも気が引けてきた……が、後藤は唇をかんで、
「(う〜……たかが1Mぐらい……飛べばいいじゃん!)」
そう決意して、後藤はその枝のほうへとゆっくり足を伸ばして、一気に駆け出した。枝が大
きく軋む、そして折れた。
更新です。
うしうし、じっくりじっくり…
251 :
名無し娘。:2000/12/07(木) 02:03
がんばって!
俺は量より質を望んでるよ。
sageないと駄目
logがんば
やばい。後藤、重症?軽症?
見つかるのは確実だな。
後藤、健気だね…。
あぼーん
あぼーん
258 :
名無し募集中。。。:2000/12/07(木) 17:48
よくこんな感覚で書けるなあ(ワラ
あぼーん
260 :
名無っち:2000/12/07(木) 17:51
logってまだモー板にいたんだ
あぼーん
あぼーん
あぼーん
荒らしちゃいやよ
嵐は別の所でね
本日更新お休み…
申し訳ない。
アラすなよ、ドアホめが。
-109-
―バキャッ!
重さに耐えれずに枝が折れた、後藤は…ほぼそれと同時にひとみの部屋のバルコニーに向か
って飛んでいた。後藤は、ひとみの部屋のバルコニーに手から落ちて前転する形で何とか着
地した。後藤は大きく息を吐いた。
「良かったぁ……。あ…痛っ…」
後藤は、着地した時に傷めた肩を押さえた。後藤はそのままゆっくり立ち上がって、ひとみ
の部屋の中を覗いた。
「あ……。」
見ると、ベッドの上で、ひとみが石川に添い寝するようにして眠っていた。後藤は、口を半
開きのまま、その場に立ち尽くした。少しすると、ひとみの部屋に枝の折れた音を聞いた中
澤が入ってきて、
「お嬢様! ……よかったぁ……。」
ベッドの上に石川がいるのに少し驚いていたが、その隣にいるひとみを見て、安堵の表情を
浮かべた。そして、窓の外の後藤と目が合った。後藤は、動けずにいた。中澤が再び険しい
顔になり、窓に近づいて、窓を開けた。
「アンタ、どうやって…」
「……。」
「ん……」
その時、石川がようやく目を覚ました。目の前には中澤と…後藤がいた。石川はベッドから
飛び出して、
「……ご、後藤さん。」
更新です。
頑張って!!
272 :
忘:2000/12/09(土) 20:01
ユクーリユクーリイコーゼ
-110-
―リビング。ひとみが目を覚まさないうちに、石川と中澤と後藤は部屋を出て、移動したの
だった。石川が着替えて戻ってくると、中澤が後藤の膝や手についた擦り傷を手当てしてい
た。中澤が手当てを終えると、保田と飯田がキッチンから戻ってきた。2人は、持ってきた
お茶と菓子を、後藤の目の前に並べた。顔を下げていた後藤は、ようやく顔を上げて、
「あの…おかまいなく。そんな事より、よっすぃ〜は…」
後藤以外の皆が、それを聞いて顔色が変わった。ひと間おいて中澤が、
「……絶対に、口外せぇへんか?」
それを聞いた飯田少し怒った顔をして、中澤の肩を掴んだ。
「ちょっと、裕ちゃん……。」
「圭織。」
保田が飯田を止めた。後藤は、石川のほうを見た。というよりは睨んだ。石川と後藤の間に
緊張した空気が流れた。後藤は、目線を中澤に戻して、
「絶対に、言いません。教えてください。お願いします。」
そう言って深く頭を下げた。後藤の熱意に圧されて、中澤はここ何日かの出来事を簡潔に話
した。ひとみは記憶を失っている……正確には、5歳の頃の彼女に戻っているという事。そ
れなので後藤の事も全く忘れている事。治る可能性はあるという事。それらを全て話した。
全てを聞き終わった後藤は、
「そうだったんですか……。」
表情を変えることなく、うんうんと頷いた。それでもその目は今にも泣き出しそうな感じだ
った。その時―
-111-
「……梨華ちゃん?」
リビングにいた一同が声をしたほうを見た。見ると、ひとみが立っていた。ひとみは壁際に
立っていた石川を見つけるとすぐに寄っていって、
「急にいなくなってるから…びっくりしたよぉ…」
「ごめんなさい……。」
「……よっすぃ〜。」
後藤は、ひとみと石川のほうに近づいた。ひとみは自分が呼ばれたとは思っていないので、
何も反応しなかった。後藤はひとみの手をとって、
「よっすぃ〜……っ……うっ……」
その場に泣き崩れてしまった。手を握られたままのひとみは、後藤が泣いてしまったので戸
惑っていた。中澤が、座り込んだ後藤の肩を抱いた。そして、顔を上げて石川のほうを見て
リビングから出るように促した。石川は頷いて、ひとみの手をひいてリビングを出ていった。
リビングを出た石川とひとみは階段を登っていた。石川は何も言わないで、ただひとみの手
を引っ張っていった。
「ねぇ…梨華ちゃん、どうしてあの人泣いてたの? 私が悪いこと……したから?」
「違います! 違います……。」
「じゃあ、どおして……?」
「…お嬢様とお友達になりたかったんですよ。でも、恥ずかしくなって、それで泣いてしま
ったんですよ。」
何を言っているんだろうと思いながらも、石川はとっさにそう言った。そう言うしかできな
かった。
12月10日いっぱいって事か…
>>278 いや、そこではやらない。
そこはあくまで完結したのをおくためだから。
本日お休みです…
臨時保全書き込みを行います。976470246
-112-
「そうなんだ。」
石川の言葉を素直に受け取ったのか、ひとみは安堵の表情を浮かべた。石川はとりあえずそ
れに安心すると、再びひとみの手をひいて共に部屋へと戻った。部屋に着くなり、ひとみは
ベッドのほうへと向かった。食べていないせいもあってか、体力が減ってきているのだ。ひ
とみは、ベッドに座り、大きくため息をつくと、近づいてきた石川に向かって顔を上げて、
「ねぇ…梨華ちゃん。私…なんかね…変なの。すごく疲れて…しょうがないの。」
小さく唇を震わせながら、そう言った。石川は肩の少し上まであるひとみの髪を少しよけて
頬に触れた。髪に隠れてわかりにくいが、その頬は少しこけていた。目元も少しクマができ
ている。日に日に、その表情から生気が抜けていくようにも思われる。石川は親指でそっと
やせた頬を撫でた。ひとみがくすぐったそうに一瞬目を閉じて、石川に向かって微笑んだ。
石川も笑顔を返す。今の石川にとっては、ひとみが時折見せてくれるこの笑顔だけが支えで
あった。しばらく2人で顔を見合わせていると、部屋の外から足音が聞こえた。それに気づ
いたすぐあとに、ひとみの部屋のドアが開けられた。少し開いたドアの隙間から、後藤が顔
を覗かせた。泣きはらした後藤の目。石川はひとみの頬から手を外すと、後藤のほうへと歩
み寄って、
「入ってください。」
そう言って、柔らかい表情で手を差し伸べた。後藤はそれが気に食わなかったのか、少しむ
っとしたような顔で、あっさりそれを通り過ぎると、ひとみのほうへと寄っていった。ドア
の外には、保田、中澤、飯田がいた。石川は3人に、
「……任せてくれますか?」
3人は頷いた。石川は軽く頭を下げると部屋のドアをゆっくり閉めた。
更新です。
後藤、石川に相当ライバル意識持ってんな〜
本日お休みです
-113-
部屋のドアを閉めて、部屋のほうを見ると、ちょうど後藤がベッドに座っているひとみの前
に立ったところだった。石川は、何も言わずに、2人を見ていた。ひとみの目の前に立った
後藤は、
「よっすぃ〜……。」
まだ震えが残った声でそう言った。ひとみは、さっき石川がとっさに言った『後藤は自分の
友達になりたい』という言葉を素直に信じたので、手を伸ばして、後藤の手を握ると、
「はじめまして。」
幼い口調でそう言った。ひとみの『はじめまして』という言葉に、後藤はショックを受けた
が、仕方ないと割り切る事で何とか乗り切った。後藤はふっきるようにして笑顔を、ひとみ
に見せると、自分もひとみの手を握って、ベッドに座った。
「はじめまして。よ…ひとみちゃん。私の名前は後藤真希。ごっちん、って呼んでね。」
ごっちん、ひとみが後藤につけたあだ名だ。ひとみだけの自分の呼び方。
「ごっちん?」
「うん。」
「じゃあ……。ごっちん…私のお友達になってくれる?」
少し緊張気味にひとみがそう言った。後藤は少し間をあけて、
「うん……お友達になろう。」
何とか涙をこらえて笑顔で答えた。石川は2人のそんなやりとりをしばらく見た後に、こっ
そりと部屋を後にした。
更新です。
作業能率化のために、一日おきに更新していきます。
次回は金曜日です。
あと羊で書く予定は一切ございません。
ほぜむ
って言うか羊って何故出来たの?マジレス頼む。
-114-
ひとみの部屋を出た石川は、リビングへと入った。中澤が、
「石川…2人は? 後藤って娘が、お嬢様になんか言って混乱さしてもうたらどないすんね
ん。」
「大丈夫ですよ。だから、2人きりにしてきたんです。」
石川は、中澤のほうをしっかりと見据えてそう言った。今まで見せたことのないような石川
の表情に、中澤はそれ以上は何も言わなかった。
―キッチン。保田と飯田は、ここ何日かの出来事でなかなかできなかったキッチンの整理を
していた。保田が、
「そういえばさぁ、なっちは?」
「さぁ〜あ、最近、休んでるね。調子、悪いのかも……。電話しても、ずっと留守電なんだ
よね。」
「ふぅ〜ん……そうなんだ。」
それを聞いて、保田は少し表情が険しくなった。飯田は、保田に背を向けているため、それ
に気づくはずもなく、棚の中を一生懸命拭いている。保田も、気を取り直したかのように、
再び自分の仕事に戻った。
石川がひとみの部屋を出て、一時間ほどすると、後藤がリビングへと戻って来た。
更新です。
次回は日曜日
なんか保田ってミステリアスだね
たまに意味深なこととか言うし
保全書き込みを行います。
977059803
-115-
石川が後藤に寄って、
「お嬢様は?」
「なんか眠いって言うから、ベッドに横にしたら、そのまますぐ寝入っちゃいました。」
後藤は石川の肩越しに見える中澤を見てそう言った。
「そう……寝たんか。朝までは起きないよ、もう。」
露骨な後藤に、中澤は思わず言葉を失いかけたが、何とかそう返した。当の石川は、今まで
後藤にひとみの事を隠してきたのだから仕方ない、と思い、後藤に腹を立てることはしなか
った。後藤は、
「……じゃあ、もう今日は帰ります。」
そう言うと、玄関のほうへと行ってしまった。石川が中澤のほうを見ると、中澤は顔を玄関
のほうへ振って「行け」と促した。石川はそれに従って玄関に向かった。
「後藤さん。」
玄関に行こうとしている後藤に石川が後ろから声をかけた。後藤は、歩きつづけた。玄関に
つき、
「(そうだ…靴…外に…)」
その時、後藤の後ろから靴が差し出された。さっき後藤が外で脱ぎ捨てたものだ。
「これ、さっき外行った時に、拾っておきました。どうぞ…」
そう言って石川は、玄関に後藤の靴をそろえた。後藤は、何も言わずにそれに足を通した。
更新です。
次回は火曜日
頑張ろう、狼log
-116-
靴を履いて、戸のほうへ数歩歩みかけて、後藤が立ち止まった。
「石川さん…って、よっすぃ〜のこと…好きなんですよね。」
「……好き、なんだと思います。」
「なんで…そうやって曲げちゃうのさ。はっきり言いなよ。なんか…ずるいよ。」
後藤が振り返って石川のほうをきっと睨んだ。石川は一瞬それから目を外して、再び顔を
上げて、
「好き…ですよ。でも、今は…そんな事考えてる時じゃないですから。お嬢様が、治る事
の方が…」
「治んなかったら…どうするのさ? 第一……よっすぃ〜は、アンタのせいでああなっち
ゃったんでしょ? 辞めるだけじゃすまないんだよ?」
「治ります……。お嬢様なら、絶対に克服できるって信じてますから……。」
クッという後藤の息をのむ音が聞こえて、沈黙が続いた。後藤は石川に背中を向けて、
「明日も…来るから。今度は…追い返さないで。」
「明日は…」
「なに?」
「治療日だからできれば…」
「来ないでくれってこと?」
「人は入れないほうがいいみたいなんです。」
「いやだよ……。絶対に、来るから。」
後藤はそれだけ言い残すと、さっさと出ていってしまった。後藤がいなくなったあと、痛
いところをつかれた石川は大きく息を漏らした。
更新です。次回は木曜日。
>>299 かな〜り久々の来客っすわ。ありがとうございます。
明日から休みなのにお腹痛い…
>>302 知らないうちに板が二つになってて、知ってるスレがわからなくなった
偶然みつけたのが、ここだった
他に書いてるスレあったら教えてくれ〜
>>304 下の奴は知らなかった。ありがとう。
まだ読んでないんだけど恋愛モノ??
-117-
―翌日。今日は、ひとみに催眠療法を施す日だ。催眠療法といっても万能ではないと知っ
ているためか、石川をはじめとして和田すらも、緊張を隠せずにいる。ひとみは、平家が
来るという約束の時間の一時間前に目を覚ました。食事を運んだが、一口も食べようとは
しなかった。そうして時間は過ぎていき、屋敷のインターホンが鳴った。手が空いていた
安倍が、応対しようと玄関に向かって、モニターホンの受話器を取る。しかし、モニター
に映っていたのは平家ではなく後藤であった。昨日の事を飯田から今朝出勤した時に聞い
ていた安倍は、
「少々お待ちください。」
モニターホンの隣にあるボタンを操作して、外門の扉を開け、屋敷の玄関の鍵を外して、
後藤を迎えた。後藤はドアから覗いた安倍を見るなり、きちんと一礼をして、屋敷の中へ
と入った。
「おじゃまします。あの…よっすぃ〜は?」
後藤は靴を脱ぎながら安倍に聞いた。安倍は後藤が上がる前にスリッパを並べて、
「部屋にいます。」
すかさず後藤が、
「石川さんと?」
本人にその気はないのだろうが、安倍が一瞬たじろぐぐらいの目線で聞き返した。
「え…ええ、たぶん。」
「上、上がってもいいですか?」
安倍が返答に困ってあたふたとしているうちに、後藤は階段の手すりに手をかけていた。
更新です。
次回は、土曜日。
>>304 ココになら構わないよ。
保全書き込みを行います。
977580003
-118-
「ぁ……。」
安倍がそう言いかけたときには、後藤はすでにひとみの部屋の前まで一気に階段を駆け
上がっていた。後藤が部屋のドアをノックしようと拳を突き出したその時、
「後藤…さん。」
石川が部屋から食器を下のキッチンに戻すために出てきた。
「……。」
後藤は何も言わずに軽く会釈をした。石川もそれを返す。ドアが少ししか開いていない
ため、後藤は部屋の様子がわからなかった。
「入って…いいですよね?」
「…いいですけど、今おやすみになってるんでできれば…」
「黙って見てるよ。」
そう言って後藤はドアを押し開けて、石川を通り過ぎて、ひとみが横たわっているベッ
ドのそばに椅子を持ってきて腰を下ろした。石川は、しばらくそれを見てから、部屋を
あとにして、キッチンへと降りていった。
ひとみの部屋に残された後藤は、ひとみの寝顔を眺めていた。ほんの何日か前までは、
あんなに元気だったひとみが、こんなにも衰弱しきっている事が、ショックで仕方なか
った。ひとみに触れようと手を伸ばしかけたが、その手でそのまま自分の口を塞いだ。
後藤はそうすることで嗚咽を必死にこらえた。
更新。
次回は月曜日
泣く後藤。可哀想だ。
-119-
後藤が来てから数十分ほどして、再び屋敷のインターホンが鳴った。屋敷に入ってきた
のは平家だった。応対した中澤に、ひとみがまだ眠っている事を聞いた平家は、無理に
起こさないで起きるまで、待たせてもらうことにした。リビングのソファに座っている
平家に石川が茶を出した。平家は、それを一口飲んで、
「……ひとみちゃんに、ついてなくていいの?」
石川は静かに頷き、
「今……後藤さんがついてるんで。」
「ああ…昨日、聞いたわ。お友達、だったっけ?」
「…はい。」
力の感じられない石川の言葉に、平家は、
「どうしたの? 石川さんが、そんなに元気ない顔してたら、ひとみちゃんだって…」
「私…」
石川が平家の言葉を遮った。平家が、石川に話を続けさせる仕草をすると、石川は、
「お嬢様のそばにいるのが…つらくなってきたんです。もとはといえば…私が引っ張
り出した写真が原因だったから。」
「……違うよ。原因の一つにはなっているかもしれないけど、全てがそのせいってわ
けじゃないだろうから。まだ二回ぐらいしか、ここには来てないけど…あなたといる
時のひとみちゃん、すごくいい顔してるよ。気づかない?」
平家にそう言われて石川は、驚いて顔を上げた。それとほぼ同時に、二階のひとみの
部屋のドアが大きな音を立てた。
更新です。
ですよね?
後藤が出てくるんだろうなぁ。
何が起こるんだろう?
後藤が何か起こしたか?
>log
ここと関係ない話で悪いが
tp://homepage2.nifty.com/tknet1/hamiruton.html
このHP教えてくれてありがと。
-120-
石川は、リビングを抜けて、エントランスへと駆け出た。顔を上げると、階段から後
藤が、降りてきて、
「よっすぃ〜が…」
それを聞いて、石川は一気に階段を駆け上がると、ひとみの部屋に入り、ベッドの上
で震えているひとみを見つけた。ひとみは震えながら何かを呟いている。石川はベッ
ドに近寄り、
「……ひとみちゃん。」
声をかけた。ひとみはゆっくり振り向くと、石川に飛びついた。石川はひとみを抱き
とめて、
「どうしたの?」
背中を撫でながらそう聞くと、ひとみは、石川の胸に顔を埋めながら、
「わからないよ…」
ひとみの言葉に石川は困惑した。もう一度聞き返す。
「なにが…ですか?」
「自分が、わかんないの……。夢ばっか見るの。知らないところ…だけど、知ってる。
人がいっぱいいて。ごっちんもいたよ。みんな私のこと知ってるのに、私はわからな
い。でも、わかってる……。梨華ちゃん、私…ぜったいにどこかおかしいよ。梨華ち
ゃん、私…どこかおかしいよね?」
石川は返答に困って言葉に詰まる。
-121-
そんななか、
「ひとみちゃん、起きた?」
石川が振り返ると、平家が立っていた。その横には後藤もいる。平家は石川達のほう
に近づいて、
「ひとみちゃん、お話しに来たよ。それとも…今日はやめておく?」
今までどおりの形式でひとみに話し掛けた。ひとみは石川から離れて、
「ううん…。お話、する。」
平家は笑顔になって頷き、
「それじゃ、着替えたら又呼んでね。待ってるから。」
ひとみが頷く。平家は石川と一緒に部屋から出て行った。
石川と平家、そして後藤は、ひとみの部屋の前の壁にもたれていた。石川が、
「平家さん、さっきの話…聞いてました?」
「うん。悪いかなって思ったけど…夢の中…ね。」
後藤は、そんな2人のやり取りを黙って見ている。が、少しして、
「あの…治せるんですか? その…催眠療法で。」
「治せるとは言い切れない。けどね…今ならうまくいきそう。夢の中で、封印されてし
まったほうの人格が出てるみたいだから。」
「ほんとに…」
詰問しかけた後藤の肩を平家が掴む。
「見守ってて。今はそれしか言えない。」
更新です。
次回は…来年になるかも。
>>318 貼っただけなんで。
礼なら市井スレの人らに。
確かあそこから拾ったような…
保全書き込みを行います。
978103803
細かい事だけど、平家が標準語なのが少し気になる。
余計なお世話かな。
>>323 設定なので。
今年最後のレスです。
更新は新世紀に。
では
保全書き込みを行います。
978291003
保全書き込みを行います。
978510613
保全書き込みを行います。
978654604
保全書き込みを行います。
978784203
保全書き込みを行います。
978955203
-122-
数分後。石川らは、ひとみの部屋に入り、治療の準備を始めた。と、言っても座る椅子
を用意するだけだ。集中するためにも、周りに多くの人がいるべきではないのだが、ど
うしても、という後藤とひとみがいてくれることを望んだ石川を部屋に置いておく事だ
けを平家は許可した。中澤や和田らは、部屋を出てすぐのところで待機させられた。
「なんや、蚊帳の外ですね、完全に。」
部屋の外の中澤が壁にとんと背をつきながら和田に言った。壁に背をついていた和田は
息を吐きながら前に進んで、手すりに手を置いて、階下のエントランスに目を落として、
「まぁ……今のお嬢様に必要なのは、俺たちでないってことは確かだな。」
自嘲気味に言った。中澤の隣にいた飯田が、
「でも、元気になるなら……いいですよ。でしょ?」
その隣の安倍に同意を促すように聞き返した。安倍は口元を緩めて、ぽんぽんと飯田の
肩を叩いた。和田は、首を曲げて後ろのその様子を微笑ましく眺めている。そして、
「そういや…保田は?」
「圭ちゃんは、トイレやったっけ?」
飯田と安倍が首を縦に振る。和田はそれに納得して、再びエントランスに目を落とす。
書斎。せわしない手つきだが、音を立てずに、保田は引き出しを開けている。時に10
センチほどのマグライトを取り出しては、開いた引出しの中身を調べていた。しばらく
して、開けていた引出しを全て閉じて、落胆したようにしてため息をついた。
更新です。
次回は木曜日。
エージェントだらけや…
やっと更新。
これからも頼むぞ、logよ。
いしよしスレばかり書きこんでないで(笑)、
更新更新。
ついに更新!
がんばってね。
-123-
ひとみの部屋。ひとみと顔を向き合わせて座った平家がノートを広げて、
「さ、始めよっか。」
いつもどおりの調子で言った。ひとみは、いつもより元気なさげに首を小さく縦に振る。
後藤と石川はドア側、つまり平家の後ろ側の、ひとみの表情を窺える位置に、並んで立
っている。その顔つきは、2人とも神妙だ。
「ひとみちゃん。」
平家が、ひとみの顔の前に指を突き出した。ひとみはそれに目を向ける。
「頭の中でいいから、立てる指の数を数えて。」
そう言って、平家は一本、二本、三本と反復して指を立てたり折ったりし始めた。ひと
みは、言われたとおりに数えているようだ。口元が無意識に動いている。
「目を閉じて。」
言われたひとみは目を閉じた。平家が、
「さっき夢見たって言ってたよね? そのとき、声が聞こえなかった?」
ひとみは目を閉じたまま、
「……聞こえたよ。いやだ、って…ずっと繰り返してた。でも、誰の声かはわかんない。」
「そんな事ないよ、ひとみちゃん。聞いた事、あるはずだよ。」
「……知らないよ。わかんないよ…」
平家は、すかさずひとみの肩に手を置いて、
「リラックスして…」
ひとみを落ち着かせた。焦りは、禁物だ。
更新。
次回は土曜日
338 :
名無し募集中。。。:2001/01/13(土) 19:14
あ、げ
-124-
ひとみの肩から余計な力が、すぅっと抜けていく。
「ゆっくりでいいよ、ひとみちゃん。夢の中で…その声は他になんて言ってる?」
ひとみは腿の上に手を置いて、目を閉じたまま、薄れた記憶を綴り取るようにして、
「ごめんなさい…って…」
たどたどしく、ひとみは話し始める。平家は慣れた手つきで、それを書き取る。それ
以上は、無理に聞くようなことをしないで、ひとみから言葉が出るまでを、待ちつづ
ける。
「う、るさくて…聞き取れない。いっぱい…たくさんの人が…しゃべってる。」
ひとみの顔が険しくなる。すかさず、
「ゆっくりでいいよ、焦らないで。」
そう言ってなだめる。石川も後藤も、何もできない自分を歯がゆく思いながら、黙っ
てひとみを見守りつづけた。
「いや…だよ。痛いよ…や…」
突然、ひとみがそう言って苦しそうにし始めた。大きく目を見開き、石川のほうを見
て、
「…梨華ちゃん…たす、け…」
手を差し出した。石川はそんなひとみを見てすぐに確信した。今そこに立っているの
は、自分が好きな『15歳のひとみ』である事を。
「ひとみちゃん!」
前に倒れかけたひとみを目の前にいる平家よりも早く抱きとめた。次の瞬間、石川の
腕の中のひとみが重くなった。気を失ってしまったようだ。
更新です。
次回は月曜日。
341 :
こお:2001/01/15(月) 20:26
logが短編書いたスレおしえて
後藤騒動のため今日は休載?
保全書き込みを行います。
979741803
保全書きこみ
log頑張れ!
-125-
「明日も…ですか?」
そう言いながら、石川はベッドに眠っているひとみから後ろにいる平家に視線を移し
た。平家は頷いて、
「…うん。」
「でも、焦らないほうがいいって…平家さん、言ってたじゃないですか。」
石川は怒りを抑えながら、平家に詰め寄る。和田が、2人の間に入り、
「石川……。おまえも見たんだろう? "今の"お嬢様に戻ったところを。」
「でも、和田さん…」
石川がそう言いかけると、
「梨華ちゃん。」
「!」
不意のひとみの言葉に、石川は振り向く。ベッドのひとみが瞳をうっすらと開けて、
石川を見ていた。
「ひとみ…ちゃん。」
石川は恐る恐る呼びかける。今、自分に話しかけているひとみは"今の"ひとみなのか
それとも…
「平家さん…さっきの続き、してください。」
たどたどしい言葉遣い。どうやら戻ってしまったようだった。
更新です。
ガッコ始まってしまって、すっかり放置してしまった。
しかも色々あったしねえ…
>ログ
何があったの??
348 :
保全:2001/01/22(月) 00:31
原因は全て( `.∀´)です。
349 :
保全:2001/01/24(水) 06:02
全て( `.∀´)が保全するわよ!
ここは更新されないの?
さ、寂しい…
更新されてないと寂しい…
いしよしに飽きたとは思わないけど小説書きに飽きたのかな?
プライベートが忙しいなら、しかたないんだけど。
352 :
保全:2001/01/27(土) 23:00
保全
>>351 すいません。立てこんでいるので二月まで更新できないかも。
飽きてはないよ。両方とも。
354 :
保全:2001/01/28(日) 22:50
保全
>>353 それを聞いてちょっと安心。
気長に期待してます。
356 :
名梨:2001/01/31(水) 00:31
期待待ちsage
保全書き込みを行います。
981046803
保全書き込みを行います。
981207004
-126-
ひとみが目を覚ましたものの、今日はもう治療をすべきではないと判断した平家は、
明日にまた再開すると言って、帰っていった。平家が帰ってしまうと、ひとみはその
まま眠りについた。
夕方。
後藤が石川に帰宅を告げた。
まぶしいぐらいの夕日が差し込むエントランス。
黙って靴を履く後藤。石川はそれを見ている。後藤が立ち上がり、
「明日も…来るから。」
背を向けたまま石川に言った。
「はい。でも、学校は…?」
「二日ぐらい、どぉって事ないよ。」
波をつけずに淡々と話す後藤。石川は、はいとも何も言わなかった。
「じゃ、帰る。」
ドアを押し開けて、後藤は出て行った。ドアが閉まってから石川が、
「…はい。」
と誰もいないエントランスで呟くように言った。
黙って帰路につく後藤。考えてるのは、ひとみと…石川のことだ。
「(梨華ちゃん…か)」
ひとみが石川を呼んだあの時、後藤はひとみの中に自分がいないという事を確信させ
られた。今までにも何度かそう思わされることはなくもなかったが、今回ばかりはそ
うさせられざるを得なかった。
361 :
名無し:2001/02/04(日) 00:03
遂に更新・・。
頑張ってね。
ようやくの更新で嬉しい。
新スレにも期待だが、こっちの更新に期待!
更新&新スレ!
楽しみが増えたよ
-127-
後藤が屋敷を出て、二時間後。外はすっかり暗くなっている。家政婦たちは変わりば
んこに食事をとり終え、それぞれ雑用をこなしていた。ひとみの様子を見ようと、石
川は一旦持ち場を離れて、階段を上がった。ふと顔を上げて、ひとみの部屋のドアを
見ると、ゆっくり開きかけていた。石川が慌てて階段を駆け上がると、ドアの間から
ひとみが顔を出した。
「お嬢様、どうしたんですか?」
石川は笑顔で優しく問い掛ける。ひとみははにかんだ笑顔を見せて、
「汗かいちゃったからオフロ…入りたい。」
たどたどしく言った。
すっかり足の弱ったひとみの肩を抱いて、石川は1階の浴室に向かった。石川は、浴
槽に湯を貯め始める。振り返ると、ひとみが石川を気にして服を脱ぐのを躊躇してい
るようだった。
そういえば、と石川はふと思う。15歳なら当たり前だが、5歳(の人格)にしては随
分と肌を晒す事に躊躇をし過ぎではないか。個人差はあるのだろうが、石川はそこが
引っかかった。
「すいません……。」
引っかかりながらも、脱ぐのを待つわけにも行かないので、石川はそう言って浴室か
ら出かけたが、
「待って、梨華ちゃん…」
幼い口調のひとみがそれを止める。
更新。次回は火曜日。
楽しみ…か。嬉
おお、この小説の山場登場か!?(期待)
127だもんねえ。。しみじみ。 保田が気になる。
logがんばれ
369 :
世界一のファン:2001/02/06(火) 18:20
ああああああぁ
楽しみだあぁ
370 :
名無し募集中。。。:2001/02/06(火) 18:38
これおもしろそうだね。大雑把なストーリーが知りたいです。
-128-
石川が振り向いたと同時に、ひとみが背を向けて着ていたブラウスを肩から滑り落と
した。肩甲骨に、白い肌がかろうじて張り付いたような背中。
その背中の、右の肩甲骨から左下にかけて、太い火傷の筋が数本――白いひとみの背
中を赤黒く侵している。
石川は、驚愕で震える唇を噛んで、ひとみに問う。
「それは…」
「お母さんがつけたんだ。」
一切澱みのない――嘘のない言葉。石川は嘔吐感を覚える。それと同時にやるせない
怒り。
石川はブラウスを拾い上げて晒された背中にかけて、そのままひとみを後ろから抱き
しめる。
そして、嗚咽する。
「どうして……?」
石川は震える言葉を必死に抑えて、ひとみに聞く。お母さんに聞こえないかな、と独
り言を小さく呟くひとみ。今いるひとみは、母親が自殺する以前の中を生きているよ
うなものなのだ。石川は、大丈夫だと答える。
更新です。
次回は、木曜日
なんか怖いよ。物語がじゃなくて、ろぐが。(誉め言葉)
-129-
ひとみは話し始める。
「お腹の中に赤ちゃんができてから、お母さんは部屋にいることが多くなったんだ。
最近は、全然入れてもらえないんだ。入ったら、追い返されちゃう。それでも、お母
さんと一緒にいたかったからベッドにしがみついてたら、火掻き棒を背中に――」
石川のひとみを抱く腕が強くなり、ひとみは黙る。
ひとみが口に出さなくても、背中に残された傷痕を見れば、何が起こったかぐらい石
川には容易にわかる。
石川が問う。
「傷、どうやって隠してたんですか? 和田さんとかは何も…」
「棒を押し付けられたら、すぐに濡れたタオルで冷やされたんだ。」
「どうしてそんなことをされて…平気…なんですか?」
「お母さんが、楽になった、って……笑ったんだ。ずっと笑ってなかったから。それ
にそういう時しか部屋に入れてくれなかった。お母さんと一緒にいたかったから…だ
から、痛くても苦しくても――耐えれた。」
石川の腕がひとみの身体から滑り落ちる。
「……風邪ひいちゃいますから、お風呂入ってください。」
気を取り直したくて、石川は話題を変えた。ひとみは素直に応じる。
ひとみが入浴し終えるまで、石川は一旦浴室を出ることにした。あまりにも重過ぎる
ひとみが秘めていた過去の傷。それと同時に、石川にはまたいくつかの疑問が生まれ
る。それでも、石川はひとみを救う事を強く胸に誓った。
更新です。次回はどようび
ああもう最後の一文が。そこらじゅうにコピペしたいぐらい。くうう。
まだまだ長い話になりそうやね。がむばれ。
期待age
どようび
381 :
なんで:2001/02/11(日) 01:42
羊でやらないかね
382 :
名無し娘。:2001/02/11(日) 01:43
狼住人だそうだから
383 :
名無し募集中。。。 :2001/02/11(日) 01:43
こわぁぁ〜ぁぁああい
384 :
名無し娘。:2001/02/11(日) 01:45
コテハンはワガママが通っていいね
385 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 01:47
勝手なやっちゃ
386 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 02:03
羊でやれ
( ´D`)<なんらかよくわからにのれす
( ´D`)<羊でやれ
389 :
俺はbenjieを名乗りたかった・・・・:2001/02/11(日) 03:49
俺はbenjieを名乗りたかった・・・・
390 :
名無し募集中。。。 :2001/02/11(日) 03:51
これ、まだ終わってなかったのか
あまりの終わらなっぷりに途中で読むの止めたんだけど
何時くらいに全部終わる予定なの?
391 :
( ´D`)149:2001/02/11(日) 03:52
( ´D`)<
>>388ステハンななしが意見するなゴルァなのれす
392 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 03:54
ステハン・グラッペリ
393 :
保田刑:2001/02/11(日) 03:56
やめどきが肝心要の火曜日だぁ〜♪
この歌をlog嬢ちゃんに捧ぐ!!
なんでもいいからもうそろそろ完結させてよ。
いくらなんでも長すぎる・・・。
>>395 残念ながら、あともう少し続きます。
めどとしては三月中には終わらせる気ですが…
あと羊・名作集では一切書く気はないので。あくまで狼オンリーです
( ´D`)<それが自分勝手というものなのれす
398 :
名無し募集中。。。 :2001/02/11(日) 05:23
399 :
( ´D`)<HP?:2001/02/11(日) 05:31
>>398 ( ´D`)<作ってないのれす。どうしてそんなことを聞くのれすか?
400 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 05:37
自分勝手で当然。我が侭で調子付いていても大いに結構。
先生は素敵な方ですからね。
3月まで駄文を垂れ流していてください。期待してます。
401 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 05:47
そうやってすぐ擁護するから取り巻きウザイって言われるんだよ?
小説スレの煽りは放置しろよ。
403 :
名無し募集中。。。:2001/02/11(日) 05:56
素敵な人なら勝手もOKなの?
なにが我儘なんだよ。羊で小説書けってほうが我儘じゃん。
logが勝手にモ板に来て勝手に小説書いてんだからほっとけ。
取り巻いてる方も我儘は承知じゃヴォケ
小説スレの煽りは放置しろよ。
>log
スレ汚しスマソ。
-130-
ひとみの部屋。
「傷のこと……言わないでね。」
カーテンを閉めている石川の背中に、ベッドに横になったひとみが言った。
石川はひとみのほうを振り向いて、
「はい。」
少し困惑しながらもゆっくり頷いて言った。
「おやすみなさい。」
間髪いれず、ひとみが言った。
「おやすみなさい……、お嬢様。」
石川はそう言って、部屋を出ようとした。
その時、
「梨華ちゃん。」
ひとみが石川を呼んだ。石川が再びベッドのほうへ寄っていくと、ひとみが大きく手
を広げる。石川は、引き寄せられるようにして、ひとみの腕に抱かれる。
言葉を交わさず、ひとみの石川を抱く手だけが強くなっていく。
「お願いがあるんだ……。」
ようやくひとみの口から言葉が出る。
「なんですか?」
「そばにいて……。」
ひとみはストレートに気持ちを吐き出した。石川からの返事はなかった。そのかわり
にひとみの背中に石川の腕が回り、強く抱きしめ返した。
更新。次回は火曜日
これですんなり石川がひとみを救ってめでたしめでたし、
というわけではなさそうやね。。保田が気になるのもまだ解けてないしなあ。
長いのが悪いとは思わない。それだけ娯楽が続くのは嬉しい。
読んでて娯楽だなあと思わなくなったらやめればいいだけのこと。
ネタスレは羊でね
410 :
名無し募集中。。。:2001/02/12(月) 00:59
そだね
411 :
処刑人:2001/02/12(月) 01:57
俺はね。この小説が永遠に続いてほしいと思ってるんだよ。
412 :
名無し募集中。。。:2001/02/12(月) 04:45
絶句
うひょ!懐かしいねえ
414 :
まる:2001/02/12(月) 23:39
ドピュ
415 :
p61-dn03sibata.niigata.ocn.ne.jpさん:2001/02/13(火) 00:18
a
417 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:39
(0^〜^0)の突然の結婚&グループ脱退宣言に報道陣の前で涙する( ^▽^)!!
しかし、名プロデューサーlog0076が( ^▽^)の中に光る才能を見いだし
ソロデビュー計画が来週よりついに発動する!乞うご期待!
418 :
名無し募集中。。。 :2001/02/13(火) 09:39
青春18切符で逃亡する(0^〜^0)と( ^▽^)。
しかし、log0076が特急で忍び寄る!!!
(0^〜^0)と( ^▽^)は逃げ切れることができるのか?
次回、「みちのく奥羽本線空き巣事件」中編。
419 :
名無し募集中。。。 :2001/02/13(火) 09:40
駆落ちした(0^〜^0)と( ^▽^)は山奥の小さな小屋で暮らしていた。
ともに愛を誓った二人だが思いがけない仕打ちが(0^〜^0)を襲った。
log0076による( ^▽^)への思いのせいなのか・・・・
次週感動の最終回。お見逃し無く
420 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:41
梨華が貧血で倒れた。そのときlog0076があらわれ、
梨華を、なんと医務室まで「お姫様抱っこ」して行ったんだ!
穏やかじゃないのはひとみ。次回はひと嵐きそうだよ!!
421 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:42
カツどん屋のバイト仲間梨華に恋するひとみ
なかなか思いを告げられないひとみに
ヒゲの店長log0076の脂っこい魔の手が迫る!!
次回「千切りキャベツは恋の味」こうご期待!
422 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:44
ひとみは、本当は男なのか女なのか?悩む梨華のゆれる恋心・・・
そして、なぜか電信柱の陰から見守る、log0076の愛の行方は?
次回、「梨華とひとみの、愛の鐘は鳴るか?」
423 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:45
デュエル終盤ひとみが勝利を決める直前、
log0076の卑劣な罠がひとみの愛人梨華を襲う!!
次回「みかんとライバル」乞うご期待
424 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:46
梨華のいたわりはひとみを傷つけ、ひとみの優しさは梨華を壊す。
人を殺した酬いとともにlog0076が迫り来る。
新世紀戦隊ゲバンエリヲン第271話、「破滅する人間」。御期待ください。
さよなら、人間達。
425 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:48
内情発覚!
姑log0076の陰鬱ないじめにたえつづけた美人妻梨華と、
超マザコン夫のひとみ。彼らの閉ざされた週末とは!?
426 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:49
長かったすれ違いも今日で終わり、梨華とひとみは二人の新居にて熱く
抱擁するのであった。しかし、幸せは長く続かなかった……………
「ピンポーン、トナリに引っ越してきたものですー」ああっ、log0076?!
次回「運命のサジタリウスの元に」ご期待下さい。
427 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:52
前世から結ばれていた2人がすれ違う!
梨華はひとみを見付ける事が出来るのか?
ひとみの想いは届くのか・・・
そしてその時log0076はどう動くのか・・
21世紀幕開けと共にこの恋はどうなるのか
428 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:52
隣国のミサイル基地建設に強硬に反対する梨華大統領。
ひとみ書記長との直接対話を求めるが、赤い彗星ことlog0076少佐に反乱のきざしが・・・
次回「ペンギン村、最大の危機!」お楽しみに
429 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:53
梨華&ひとみのラブラブな日々に陰を落とす謎のlog0076!!
はたして、彼女は何を知っているのか?
次週、最終回。「あの空の果てに愛はあるのか!!」
430 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:54
あの人はもういない…梨華の頬に光る涙。
波打ち際からそっと見守るひとみ。そのときlog0076は?!
次号、「もう、こんな生活いやっ!!思わぬ人物が!!」お楽しみに。
431 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:56
新婚ほやほやカップルひとみと梨華に迫る魔の手!
梨華の肉親log0076の真の正体とは! 今その右手がうなる!
次回「レシピ継承者log0076のため息」君の鍋にイナゴが飛び込む!
432 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:57
梨華の美声が艶やかに観客を魅了!!
ひとみとlog0076の絶妙なハーモニー!
今宵もNHKホールに3人の歌声が響き渡ります!
次回「演歌トリオでバンバン♪」は超元祖BIG3夢の競演!お見逃しなく!
433 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:58
ついに果てしない戦いが終わり、故郷に戻る梨華。
しかし、そこで見たモノはパワーアップして帰ってきたひとみの姿!
ついに最終決戦の時が迫る!
そして気になるlog0076はコンビニでおでんを食べてました。
434 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 09:59
あの話題作がついに映画化!!!
若手奇才監督log0076が描く、壮大な物語!!
超大物俳優ひとみと梨華のギャラは20億円、
制作費250億円といわれる21世紀最初の超傑作!!
「矢追純一スペシャル・宇宙人はお隣さん」の公開はすぐそこだ!
435 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:00
ひがぁ〜しぃ〜、梨華山ぁ〜。
にぃ〜しぃ〜、log0076の海ぃ〜。
行司は、木村ひとみ之助でございます。
待ったなし!はっけよーい、残った!!
436 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:01
ピチピチキュートな梨華・ひとみ・log0076が来月待望デビュー!
デビューシングル「魔のトライアングル」を引っさげたツアーも決定。
梨華ひとみlog0076が間もなくあなたのおそばに参ります♪
437 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:01
帝都の闇にうごめく魔人log0076の魔手がひとみに延びる!!
log0076の怪しくも甘美なる誘惑から、
果たして梨華はひとみを守れるか?
そして、梨華とのlog0076の知られざる過去とは!!
次回、「ミッシングリング」に剋目せよ!!
438 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:02
緊急指令!!
地球を救うべく立ち上がった「log0076レンジャー」
悪のひとみ連合から愛する地球を守れるのかっ!!
次週「銀河連邦の彼方に、梨華の涙は流れるっ!!」
乞うご期待!!
439 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:03
小説に続くストーリー第2弾!あの超話題作ついに映画化決定!
ひとみの呪いは完全に封じられてはいなかった!!
小説では明かにされていないひとみの過去が今明らかに!
監督、log0076がお送りする21世紀に映し出された夢、梨華…そして…夢。
人々の胸に残りしものは、愛か…憎しみか…はたまた梨華か?…
同時上映!「log0076の肉、肉、野菜。」お楽しみに!
劇場にてひとみフィギアがもらえるよ♪
440 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:05
「いつか迎えに来る」というlog0076の言葉を信じ、
「絶対に来てくださる」と、7年間待ちつづけた梨華。
一途な思いも限界になってきた頃、梨華の目の前にあの男が・・・。
次回特別編、「闇の男ひとみ・闇と欲望とlog0076の行方」
荒れ狂う運命の波に、梨華は一体何を・・・お楽しみに!
441 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:06
ついに、梨華帝国が侵攻を開始した!
ひとみはこれを食い止める事が、出来るのだろうか!?
・・・そして援軍、「log0076騎士団」は間に合うのだろうか!?
次回、「世紀末覇者ひとみ」をお楽しみに☆
442 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:07
梨華が突然自殺!
その裏にはひとみの悲しき行為!
刑事log0076が過去を追って二人の関係を調べて…。
次回、梨華、ひとみのすべてが明らかに!そして
いったいlog0076に何が!?
443 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:09
「雪のように消えてしまたい・・・。」
梨華は、唇を噛んで泣いた、ひとみの腕の中で。
けれど梨華は、既にlog0076の妻だった。
揺れ動く心と、燃え上がる愛。
次週年末スペシャル。2時間ドラマ「雪になって消えた二人。」
乞うご期待!!!
444 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:10
梨華への気持ちに気付いたひとみとlog0076!
次回、熱い二人が衝突する!!
梨華の気持ちは全く無視だ!!次回乞うご期待!!
お前は病気だが面白い。
ガンバレ
446 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:11
「犯人はあなただ!」周囲の視線が梨華へ集中する。
一方梨華への愛に気づいたlog0076はパーティ会場へと駆け出した。
次回「二人の愛の逃避行・名探偵ひとみの推理ミス!」
次回悲しみの風が吹く..
447 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:12
来たるべきアテネ五輪に向け、梨華のトレーニングは絶好調!!
ひとみ監督も目を細め、梨華の成長を暖かく見守っていた。
が!!突如ふたりの前に現われる、スキャンダラスな雑誌記者log0076!!
奴のカメラがふたりを狙う。梨華は必死に関係を否定するも、log0076の
いやらしい目はごまかせなかった・・・。そして禁断の三角関係に発展した!!
次回『本番って何の本番なんスかひとみ監督』(18禁指定)に乞うご期待!?
448 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:13
急な停電によりエレベーターの中に閉じ込められた梨華とlog0076。
log0076は梨華に襲いかかる!
そこへ救世主の如く現われた電気屋のおっちゃんひとみ!
おっちゃんの取った行動は?以下次号!
449 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:14
「王様だ〜れだっ!!」
log0076「は〜い!じゃあ〜6番と1番がキス!!!」
ひとみ「うわ6番だ!」梨華「げ!1番じゃん!」
友情が愛情にかわる瞬間だった
450 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:14
湯船の中に力なく浮かぶひとみ
そのそばにはlog0076のタオルが…
推理を始める梨華の背後から忍び寄る log0076
「ドキッ女だらけの湯煙殺人事件 梨華危機一髪」この後9時!
451 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:15
新生活を始めた梨華とひとみに
ついにlog0076の魔の手が忍び寄る!!
次回、「お鍋の中からぼわっとlog0076登場!!」
452 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:16
「アムロ、行きまーす!」そう叫んでグワンダムを発進させるアムロ・梨華
そんな梨華をあたたかく見守るブライト・ひとみ
果たしてアムロ梨華は、赤い彗星シャー・log0076を倒せるのか?!
次回最終回! 『そこがヘンだよおっかさん』乞うご期待☆
453 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:17
誰も居ない惑星に雪が降り積もる・・・・
梨華は、ひとりたたずみながらひとみの事を考える。
log0076さえ居なかったら、こんなことにはならなかったと。
次回、「究極の復讐!梨華の不敵な笑い!」御期待下さい!
454 :
kas01ppp016.harenet.ne.jpさん:2001/02/13(火) 10:17
455 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:17
突然見知らぬ世界に飛ばされた梨華とひとみ
戸惑いを隠せない二人の前にlog0076が現れた。
果たしてlog0076は二人の味方なのか!?
456 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:18
超難関梨華高校入学試験問題
問:オリハルコンを触媒に人物ひとみを化合、熟成し、そこから精製しました。
精製される物の化学式と学名を答えなさい。制限時間は60分。
訳のわからない問題に苦悩するlog0076。はたしてこの難関を乗越えられるのか!?
次回「理解できるは(もはや)人でなし!」をお楽しみください。
457 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:21
ある雨の夜、log0076の部屋から泣きながらに電話する梨華・・・。
梨華を巡って、ひとみとlog0076の壮絶なバトルが深夜に繰り広げられる!!
果たして3人に平穏な朝を迎えることはできるのか!?
458 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:22
梨華とひとみは、唐突に敵中枢部に突入する。
2クールで打ち切りになる以上、しかたがないのだ。
次回、25話「log0076の悲劇」。お楽しみに。
459 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:22
突然悲鳴が!ひとみは走った。胸騒ぎは本当になってしまったのか。
梨華の恐怖におののく顔が見える。あの後姿はいったい誰だ!
ひとみは祈ったlog0076でないことを。
しかしその願いは打ち砕かれてしまうのか?
次回「切ない真犯人」お楽しみに!
460 :
あきてきた:2001/02/13(火) 10:23
あの人はもういない…梨華の頬に光る涙。
波打ち際からそっと見守るひとみ。そのときlog0076は?!
次号、「もう、こんな生活いやっ!!思わぬ人物が!!」お楽しみに。
461 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:24
迫り来る梨華の大群!!血沸き肉踊るひとみ!!
そして、log0076を襲う驚愕の結末とは!?
次回、「殺戮の嵐!!美人姉妹スチュワーデス湯煙温泉探偵日記」
乞うご期待!!
462 :
でも続ける:2001/02/13(火) 10:25
『愛されるひとみ』をモットーに、政界へと進出するひとみ。
しかしそのとき宇宙からは、log0076軍がこの地球を征服するべく
飛来してきていたのだった・・・。
「log0076!お前達に地球は渡さない!」
梨華はひとみの権力に便乗し、税金を横領して地球軍を結成する!
次回!『金を返せ梨華!お楽しみに♪』
463 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:25
梨華を追って闇の迷宮へ・・・
ひとみとlog0076はそこで離れ離れになってしまう・・・
その時、一人になったひとみに梨華の魔の手が忍び寄る!!!
次回、「甘い罠、仕掛けられたラビリンス!」
464 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:27
「6ひとみ I LOVE YOU(ひとみ、愛しているよ)」
「OH・・・MY HEART WITH 梨華(私の心は、いつも梨華と共にあるのよ)」
「log007!!!(log007ーっ!)」
全米ヒットNO.1 興行収入3000億ドル 遂に日本上陸
「梨華とひとみとlog0076」
21世紀初頭 当劇場にて
465 :
失敗>464:2001/02/13(火) 10:28
第4コーナーを回って先頭は依然梨華。
しかし、大外からひとみがするすると来た!
ひとみ迫る、ひとみ迫る。ほとんど並んだかぁ?
いやそこに内からlog0076、内からlog0076。速い、内からlog0076。
みるみる迫る。ゴールは目の前だ。逃げ切るか、梨華。
ひとみも一歩も引かない。内からlog0076。どうだ?今、ゴール。
次回、「写真判定」
466 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:29
梨華っぽいのってヤですよね?
そんなアナタにオススメな商品が「log0076」です。
記念写真に年賀状に、防犯・餅蒔き・ガラス拭き。
夜のお供にも最適です、ふふふ。
ひとみ「こんなん買うお前等はクズだ!」
つまり買えってコトですね。
地球は敵色です、また来週〜!
467 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:30
父ひとみの命を受け継いだ娘梨華親子に降り注ぐ非常なる運命とは・・・
鬼才log0076が放つ大ヒットムービー「キャント ヘルプ イット」に続く第2弾
「キャント ヘルプ イット2」近日ロードショー
468 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:31
梨華と二人きりの海。ひとみは高まる鼓動を押さえきれない。
しかしそこにバイトに来ていたlog0076が・・・!!
ふたりの恋の行方は?!次回怒涛の急展開!
469 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:31
ひとみは、本当は男なのか女なのか?悩む梨華のゆれる恋心・・・
そして、なぜか電信柱の陰から見守る、log0076の愛の行方は?
次回、「梨華とひとみの、愛の鐘は鳴るか?」
470 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:32
梨華はひとみの胸の中でひたすらに泣いた。
突然の運命の流転の中、梨華が得た初めての安らぎ……。
「もう、離さないで……」
しかしそれは全てひとみが仕組んだ罠だったのだ!
log0076の魂の叫びが空しく響く!
次回、刮目して待て!
471 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:33
梨華がlog0076を殺した!!?
昨日までいつもの優しい梨華を知るひとみは混乱する。
そしてそんなひとみに魔の手が!!
次回!「愛は真珠より丸く」お楽しみに!!!
472 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:34
ひとみよ、羽ばたけ天駆けるペガサスの如く!?
log0076よ、燃やせエロ本、ばれるとマズイ!?
訳の分からぬこの話。梨華は、永遠に不滅です!?また来週♪
チッチッチッチ、るろうに剣心、この後スグ!チッチッチッチ
473 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:35
切り裂かれる愛。離れ離れのひとみと梨華。
略奪愛が大好きなlog0076は、このチャンスを見逃さない。
「梨華よ、私の虜となるのだ...。」とlog0076。
3人の愛の行方は?ひとみの晩御飯は??
474 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:35
いきなり襲い掛かってきたひとみ。梨華は谷の底へ!
「梨華ーーーーっ!」(log0076)
「log0076・・・一緒に落ちよう!!!」(梨華)
「うわあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ」(log0076)
どきどき学園ラブロマンス 次回最終回!
475 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:37
実は、ひとみは梨華の父だった。
そこへ、何も知らないlog0076がオハロックをしながら朝刊配りだ!
29ページ増で送る新展開!次回「御前の父は私だ」。
全員サービス、log0076のおっはーマスコットにも注目だ!
476 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:38
ひとみ、梨華、log0076仲の良かった3人・・・何が彼らを狂わしたのか!
ひとみはCIAに、梨華はマグロ漁師に、そしてlog0076は・・・
衝撃の次回「log0076海女にはしる!」
君はこの事実に耐えられるか・・・
477 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:39
ついに伝説の力を手に入れた梨華の怒りがlog0076に炸裂!!
鍵を握るひとみの行動やいかに?そして全宇宙の行方は?
次回、「お米はコシヒカリに限る!」
478 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:40
梨華の過激な拷問に耐え切れず、
ついにひとみはlog0076の陰謀を自白した。
しかし、その陰謀は狂気に満ちていた……
続きは次回の講釈で…
479 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:41
「生まれかわっても一緒にいよう」
そう告げたまま消えた 梨華を信じて待つひとみの前に
突如現れた梨華の恋人を名乗るlog0076。
次回、激動の最終回90分スペシャル!お見逃しなく!
480 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:41
正義の味方梨華パンマンは歳を経て、すっかり身もココロも枯れてしまていた。
そんな梨華パンマンを若い盛りのlog0076丼マンは気に入らない。
しかし、同じ様に歳をとったひとみ黴菌マンはまだブイブイいわせて
梨華パンマンの首を狙っているのだ!!!!
『次回、log0076丼の行方の果てに味塩故障..』
481 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:43
おっす!おらひとみ。
主演女優の座についた梨華
しかし梨華の前に梨華の兄弟log0076が現れた!
次回「月影先生ビックリ!麗しの梨華まさかの死!?」
見てくれよな!
482 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:44
ひとみ「いや、いい仕事してますね〜。」
梨華「出ました、これは期待できます!」
借金のカタに依頼人のひいおじいさんが受け取ったという珍品「log0076」。
さぁ、注目の鑑定結果はCMのあと!!
483 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:45
人目を忍んでドライブしていた梨華とひとみ・・・
梨華の愛人log0076が尾行しているとも知らずに・・・
気配に気付いた梨華、アクセル全開!!悲鳴を上げるひとみ!
真昼のカーチェイスに遂に警視庁が動き出した!!
484 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:46
時代は幕末。流浪の剣士梨華は今、修行の旅に出ている。
ライバルlog0076を倒す為、究極奥義『ひとみ溺愛剣舞』を修得しようと‥‥‥
果たして梨華は奥義を見事修得し、log0076を倒すことができるのか!?
次回予告『刀の代わりに畑から勝手に拝借した大根使用』
485 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:46
「さようならlog0076・・・」
血を浴びたひとみの微笑みは冷たく美しかった。
そしてひとみはついに梨華を手に入れる。
次号『log0076復活の時!裏切りの梨華』お楽しみに
486 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:48
ついに究極必殺技を身につけた梨華に、log0076の最終形態が襲いかかる!
果たして梨華はlog0076を倒し、愛するひとみの元へ帰る事が出来るのか?
次回、「戦慄のMAXlog0076!」最後の戦いへ!!
487 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:48
海外に行っていた筈のひとみが、突然梨華の家へやってきた!!
喜ぶ梨華とは逆に、気が気で無いlog0076。
はたして、ひとみの目的とは!?
488 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:49
怪鳥ひとみ、空を行け!
梨華は海を行け!
log0076変身! 地を駆けろ〜!
489 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:51
ひとみちん、だぶるぴんちっ!
梨華のダッシュ中⇒弱×2キャンセルEXみさきアタックが襲う!
log0076率いる明和スライディング部隊はどう立ち向かうのか?!
490 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:52
ニンジャマスター梨華は星になった。
梨華の意志を受け継ぎ、世界征服に乗り出す弟子のひとみ。
突如現われる謎のロリ顔巨乳女子高生忍者log0076。
「貴方のふんどし借りるわよっ」
次回 風雲児ひとみ「実はノーパン?麗しのくの一」
ふんどしなしで世界の覇者になれるのか・・・
491 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:53
梨華をこよなく愛するひとみ。
しかし梨華にはlog0076という彼氏が。
次回、『log0076に忍び寄る死の気配…!!』おたのしみに。
492 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:54
研究所の爆発からちょうど25年。
梨華博士の元に1通のEメールが届いた。
そこには、伝説のロボ「コマンダーlog0076」の設計図が記されていた!
求人広告でパイロットを捜す梨華博士。
面接に現れたのは、25年前の爆発で生き別れになった息子ひとみだった・・・。
次回「不人気な定食」〜ひとは地球の唄声で眠る〜
493 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:55
log0076がついに梨華とひとみの密会を見てしまった!!
襲い掛かるlog0076のサイコキネシス攻撃!はたして二人は
生き残れるのか!?地球の存亡をかけた逃亡がここに始まる!
2001年3月×日、日本についに上陸
494 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:57
医師log0076の「あともって1ヶ月です・・・。」の言葉に泣き崩れる母梨華・・・!
はたして息子ひとみの運命は・・・!!
次回「テリー伊藤が語る、ミニスカポリスのすべて!!」お楽しみに!
495 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 10:59
『ひとみえもーん!!』
今日もいじめっ子のlog0076アンにいじめられて泣きついてくる梨華。
助けてあげたいのは山々だけどこれじゃあ君の為にならないよ。
泣きじゃくるに対しひとみえもんが出した答えとは!!?
496 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:02
ひとみ王子と梨華姫の結婚式..
梨華姫にいきなりドロップキックをされひとみ王子は倒れた!!
そこにlog0076神父のキャラメルクラッチでひとみ王子ノックダウン
次回「雪崩式バックドロップ」と「連続パワーボム」の2本立て
乞うご期待!
497 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:03
梨華がひとみがlog0076が――――!!
3人の想いと憎しみが交錯する。次回、急展開必至!!!
498 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:05
医師log0076の医療ミス発覚!
ミスによって死亡したひとみの不倫相手・梨華はlog0076への報復に出た!
次回「報復の匍匐前進」お楽しみに!!
499 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:06
遂に発動する梨華とひとみの新能力!
二人は合体してグレートlog0076になることが出来るのだ!
今こそ放て、必殺のファイヤーlog0076ブレード!!
500 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:07
ビスケット1枚を取り合い熾烈な戦いを繰り広げる梨華とlog0076。
その時戦場にまばゆい光が差し、全知全能の神ひとみが現れた!
次回特大6時間SP!「血まみれlog0076、最後の笑顔」お楽しみに
501 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:08
憧れのひとみ先輩とラブラブモード入りかけの梨華!
「あぁんそんなのこまりますぅ〜」なぁんてしてるとこに幼なじみのlog0076が乱入!
2人の間でゆれる梨華のキモチ! 次回もドキドキ!
502 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:09
生放送中に大ハプニング!?
梨華の爆弾発言にスタジオ騒然!
ついにあのひとみの浮気発覚でlog0076とのバトル勃発!
修羅場と化したスタジオに一体何が起こるのか!?
「今夜明かされる!あのキャラの衝撃スクープ密着24時!」
503 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:09
梨華が死んだ!?
悲しみに暮れる梨華の恋人ひとみ・・・。
そんなひとみの前に梨華にそっくりなlog0076が・・・?
次回!『りんごをかじると、歯茎から血が出ませんか?』
お楽しみに!
504 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:11
「愛してるのに…梨華」log0076の悲痛な叫びが闇に響く。
ひとみの願いも空しく、泣き崩れるlog0076。
もはやひとみに救いはないのか!
505 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:12
偶然暗号の謎を解いてしまったひとみは単身log0076のもとへ・・
ひとみの背後に真犯人の魔の手が伸びる!
走れ梨華!!ジッちゃんの名にかけて!!
506 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:13
あしたま!明日の情報をお届け!
明日は癒し系グッズ梨華が渋谷パルコにて日本初公開!
コ悪魔的魅力が人気log0076主演映画がリバイバルされるよ
明日のリリース予定はひとみ『カローラIIにのって2001』限定盤
みんな明日の予定はたったかな??あしたまっ!
507 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:14
梨華とひとみは見てる方が恥ずかしくなるような
ラブラブカップル♪だけどある日突然梨華大変身!!
なんと梨華はlog0076の呪いによって変貌した仮の姿だったのだ!!
新連載「私の大好きなヒゲ」一回目から大波乱☆
508 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:14
梨華が遺した子供を抱いて、佇むひとみとlog0076。
果たしてこの子供の正体とは?!そして父親は誰?!
次回『暴かれるあざの秘密』お楽しみに
509 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:15
制限時間はあと3日!連れ去られたひとみを梨華は救えるのか。
ひとりアンデスに向かった梨華の行く手に謎の人物log0076が立ちふさがる!
次回「ひとみを訪ねて3千里」log0076は敵か?味方か!?
510 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:15
夜、それはlog0076の蠢く世界…
奇怪な事件の起こる街に一人立ち上がるひとみ。
しかし、夜の闇の中では非力でしかなかった。
次回log0076ハンター梨華、「奇妙な街」
511 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:17
僕の名前は梨華♪
僕の名前はlog0076♪
2人合わせてlog0076だ〜♪
君と僕とでlog0076だ〜♪
小さなことから大きなことまで動かす力だ梨華ひとみlog0076〜♪
512 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:18
暗殺集団から抜けようと決意した梨華。
だが、その直後恋人・ひとみが敵の魔手に……
ひとみをlog0076から救出する為に、梨華は最後の仕事を引き受ける。
次回「タイム・リミット」、ひとみ、待っていろ!!
513 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:19
死闘の末、ひとみは遂に強敵log0076を倒した。しかし・・!
「クックック・・これで終わりと思うな・・」
log0076は不気味に笑う。
「梨華様がおいでになれば、貴様など・・・ゲフッ!」
果たして梨華とは何者なのか!?次回、第2部スタート!
「新たなる敵」だ!!
514 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:22
ひとみへの想いを綴ったラブレターを突然白ヤギに食べられてしまった梨華。
しかし、そのヤギがひとみのペットのlog0076だと知って愕然とする。
大好きなひとみと憎きlog0076の間で揺れ動く梨華。
次号「恋のシュレッター・・・ごみはごみ箱へ」
515 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:24
log0076に誘われ、ひとみはパーティーへ。
しかし、そこにはもと不倫相手、そしてlog0076の現妻梨華がっ!
果たして2人の運命はっ!
そしてそれを知ってしまったlog0076はどうするのか!?
次回、最終回!『出会ってしまった天使と悪魔〜愛するゆえの犯罪〜』
お楽しみに!!
516 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:24
悪代官log0076は、ひとみを島流しで八丈島送りにした・・・
梨華は策にはまり、代官log0076の妾になってしまう。
愛し合うひとみと梨華はもうこのままなのか!?次号で明らかに。
517 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:25
露天風呂の中に梨華の水死体。何かを隠す旅館の女将ひとみ。
今回も温泉芸者log0076の推理がさえわたる!
好評ミステリー5弾、”ズバット怪傑芸者デカ”こうご期待!
518 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:26
ついに最後の決戦が始まった・・・
ひとみの死を無駄にしないと誓った梨華は
log0076の本拠地に乗り込む!!
悲しい結末になるとも知らずに・・・
519 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:27
天空闘○場の決勝戦で戦う梨華とひとみ
それを見守る愛人log0076
梨華「ここは必殺カメ○メ波ーー!!」
ひとみ「ぐっぐわゎゎゎーー」
「ここで臨時ニュースです、ドラゴン玉〜天空闘技場編〜は
日をあらためて放送しますお楽しみに・・・・・・」
520 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:28
梨華は土俵に上り、ひとみをぎろりと睨んだ。
ちょんまげ姿も初々しい。
行司log0076が叫んだ「はっけよーい!のこった!」
がっぷりと四つに組んだその時、梨華のまわしが!!
521 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:28
ついに佳境を迎えた第130回目のガンダムファイト。
ネオジャパン代表のひとみは、決勝戦進出を控えたある日、
修行がてら親友梨華と共に男塾に殴り込みをかけた。
しかし、そこには数年前に梨華が死なせてしまったlog0076の弟がいた。
次回、『梨華暁に死す』
522 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:31
ひとみをlog0076に殺され悲しむ梨華!
梨華は仇を打つために一人でlog0076のアジトに向かう・・・
次回log0076とひとみの以外な関係が!?
そして無力な梨華はlog0076に勝てるのか!?乞うご期待!
523 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:31
司会梨華「さてさて次回も大バトル!!
またまた『自称美食家』ひとみと『自称一流シェフ』log0076が
ある議題をめぐって論争だ!!!
来週もこの2人から目が離せないぞ!!」
『議題:コーンフレ○クはしなしな派?サクサク派?』
次週 乞うご期待!!
524 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:32
「梨華の為なら命すらも投げ出せるさ」
そう言いながら梨華をそっと抱きとめるひとみ!
そんな二人を見掛けたlog0076が取った行動とは!?
愛と苦悩が交差したまま、来週ついに最終話!!
525 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:33
お悩みの方に朗報!!
ついに梨華、梨華が発売!!
ひとみだった人も、log0076だった人も、
梨華で君も超梨華に!!
ひとみ、log0076の方々!!これはほんとお勧めですよ!!梨華!!
526 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:33
拾ったメロンパンを必死で取り合うひとみと野良犬。
「これは俺のもんだあー!!」真夜中の公園にひとみの叫び声が虚しくコダマする・・・。
草むらからそっと見守る梨華。だが、梨華だけが知っていた。
あの野良犬がlog0076だってことを・・・。
次回「エスパー るんぱ 初めてのおつかい。*あぁ涙の 野麦峠*」
527 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:34
制限時間はあと3日!連れ去られたひとみを梨華は救えるのか。
ひとりアンデスに向かった梨華の行く手に謎の人物log0076が立ちふさがる!
次回「ひとみを訪ねて3千里」log0076は敵か?味方か!?
528 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:35
梨華が愛したひとみ。しかし逢瀬を重ねるうちに生じる違和感。
ある日、梨華の元に現れるlog0076!!
「実は私達、双子なの……」
log0076の告白に動揺する梨華の、明日はどっちだ!?
529 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:36
「うち、ひとみに人目惚れしてん。ごっつぅ好きやねん。」
突然の梨華ちゃんの告白に、戸惑いを隠せない走り屋log0076。
「ガンバレ」と告げ、log0076は電話ボックスから出た。梨華を愛しているからこそ・・・
次回「浪速走り屋log0076逃亡記」第10回「夜の高速に消えたlog0076、浪速の愛の形」乞うご期待。
530 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:37
梨華を愛するあまりに、ひとみと関係を持ってしまったlog0076。
log0076はこれからどうなるのか?
そして、梨華との関係は!?
531 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:39
違いのわかる男ひとみは醤油とソースをいつも間違え義母のlog0076にどやされ、殺意を抱くが
妻で元タカラジェンヌ梨華の甘いキッスにより怒りを静める。
しかしひとみはアテントとポリデントの違いがわからない。
次回、「小池さんラーメンを喉につかえる、の巻」見なきゃブレンバスターよ。
532 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:40
人気お笑いコンビを目指す梨華とlog0076は、
お笑いの師匠のひとみに、新ネタを披露するが!?
「log0076君のツッコミがいまいち…」
いきなりダメだしを喰らったlog0076は、立ち直れなくなった!!
一体どうなるのか!?
お笑いコンビ「梨華のパンツはlog0076が洗ってる」は!!
ひとみ「わ、わしのせい?」
533 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:40
梨華の圧倒的なパワーの前に倒れるひとみ。
そしてひとみは戦う自信を失ってしまう。そんな彼をただ黙って見守るlog0076。
果たしてひとみは再び戦士として立ちあがり、梨華を倒す事ができるのか!?
534 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:41
さてここで問題です。「胸キュン仮面」の正体は誰?!
1.梨華 2.ひとみ 3.log0076
正解はCMの後で!!!
535 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:42
冬の日本海で運命的に出会った梨華とひとみ。
そんな時親友log0076が謎の宇宙人にさらわれてしまった!
その裏に国家的な陰謀を見出した二人は謎の怪人の襲撃に遭う!!
次回、「トンネルの向こうは雪国だった」乞うご期待!
荒らすなボケ
537 :
ここは連載小説スレです:2001/02/13(火) 11:45
遂に念願の横綱に昇進した梨華ノ山。
そんな彼の元に、故郷に残した恋人が現われた。
二人を会わせまいとする後援会長ひとみ。
彼等のために兄弟子log0076ノ海がひと肌脱ぐ!
「土俵の鬼 〜横綱梨華ノ山伝〜」
両国の町に鬼が往く!!
538 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:46
極悪梨華組との火蓋が切って落とされた!
激戦に巻き込まれたひとみの住む街を流れ弾が行き交う!
log0076組の仁義を、正義を、今こそ見せてやれ!
539 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:47
さーて、来週のサザエさんは
「 梨華 ソ連に亡命希望か!」
「 ひとみ 段田男を捜索中の噂」
「 log0076 現地人を尋ねてなぜか伊豆へ...」
の3本です。 んが、んん...
540 :
名無し募集中。。。 :2001/02/13(火) 11:48
撃たれた梨華の右腕から流れ出た緑色の鮮血・・・。
期せずして梨華の秘密を知ってしまったひとみとlog0076。
三人の友情に明日はあるのか!?
次号『憧れの青い星〜俺達の七日間戦争〜』を待て!!
541 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:49
ひとみに連れられて釣りをしに湖へやって来た梨華。
釣りを楽しむ二人だったが、梨華が釣り上げたのはなんと魚をくわえたlog0076だった!
湖底での体験を語り出したlog0076だったが、急に無気味な奇声を発し始めた!!
緊迫の次回へ続く・・・
542 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:50
魔法の国のお姫様梨華も人間界では、普通の女の子。
同じクラスのひとみに恋してるけど、パパ・名無しさん募集中。。。
>>536の妨害もあって、
前途多難☆この恋どうなる!?(来週はナイターのため、お休みです)
543 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:51
恵まれた環境で育っていた梨華。
しかし、母ひとみが夫log0076へ意外な真実を告げたことによって、
梨華を取り巻く環境は急変・・・
次週「暗闇のファミレス(後編)」お楽しみに!
544 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:52
焼き鳥屋さんに梨華登場♪いつもの鼻歌ふふふ〜ん♪
おっといつものひとみさんがいない?log0076さんと一緒かな?
ヤキモチなんて焼かないよ だってここは焼き鳥屋さん♪
545 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:53
古びたキネマハウスに捨てられていた自動人形梨華。
ひとみは心血を注いで修復するが、「心」を宿すことに失敗する。
しかし、美しい梨華にひとみは心惹かれていくのであった。
婚約者log0076が密やかに宿す、嫉妬の炎に気付かずに…。
−大正浪漫シリーズ1弾−「銀色の自動人形」こうご期待!
546 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:54
酒と女に溺れる王梨華。国は乱れゆく一方・・・
宰相ひとみは王の暗殺を決意し、
友であり将軍であるlog0076に相談を持ちかける。
忠義心厚いlog0076は王とひとみの間で苦しむ・・・
斜陽の王国を舞台に、男たちの友情と忠義をテーマにした
壮大な浪漫が今、幕を開ける!!
547 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:55
kittyになりすます梨華。
それを見ていたエセキキララlog0076。
二人は愛し合い、ニセモノマロンクリームひとみが生まれた!
3人でサンリオ王国をつくるのじゃっ!
548 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:55
夜中におでんが食べたくなったひとみ。
コンビニでバイトする苦学生の梨華と運命的な出会いを果たす。
しかし、ひとみは万引き常習犯だった。
新米警察官log0076の目がキラリと光る。
次回「温泉でドッキリ☆」、お楽しみに!!
549 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:56
自分を捨てた両親に会い傷つく梨華
梨華は心の闇に閉じこもってしまう・・・!!
ひとみとlog0076は梨華を救えるのか!?
次回!「明かされる梨華の秘密!」こうご期待!
550 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:58
「耳デカぁ!!」思わず絶叫する梨華。
新しい家庭教師ひとみは、パラボナアンテナほどの巨大な耳の持ち主だった。
爆発的なディスコミュニケーションに悩みながらも、師弟関係を築いてゆく2人。
その影には、梨華が行きつけの定食屋主人log0076の存在があった・・・。
新番組「らっきー?ぱんきー!」第1話「戦慄の因数分解」お楽しみに!
551 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:58
「梨華みぃ〜つけ!ポコ・・・!」
「甘いぜひとみ!、行くぞ!log0076!」
「OK!、梨華!」
ひとみ,log0076「「ロングホーントレイン!!」」
次回「開催!流血の缶蹴り祭り!」をお楽しみください!
552 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 11:59
幻の珍獣ホッキョク梨華とホッキョクひとみの一年を
日本人動物カメラマンlog0076が極北の雪原に追う!
感動のノンフィクションフィルム!
553 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 12:00
旅の剣士梨華は夢をみていた。
「ひとみ・・・・僕は君をみつけられない・・・」
悲しい過去、終末の世界。ひとみにそっくりな少女log0076・・・
出会いと分かれの物語「梨華サーガ」乞うご期待!!
554 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 12:00
悪の科学者ひとみのつくった細菌兵器、
梨華ウイルスがとうとうバラまかれた!
log0076の身体を、じわじわと侵してゆく梨華ウイルス!
log0076も、ひとみのようなハゲ頭になってしまうのか?!
次週、「早く人間になりたい」お楽しみに!
555 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 12:01
ある平和な水曜日の昼下がり・・・未亡人ひとみは洗濯をしていた。
背後から忍び寄る足音!!
振り返るとそこにはlog0076(酒屋勤務・22歳)が立っていた・・・。
不気味な笑みを浮かべるlog0076と見つめ合う未亡人ひとみ。
遺影に映る故梨華はただ、その情景を見つめていた。
556 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 12:02
「愛してる・・・」。梨華はひとみの腕の中で呟いた。
二人は数々の試練を乗り越え、やっと結ばれるのだ。
でも、ちょっと待って。log0076のこと、忘れてない?
梨華とlog0076って、昔・・・バキッ!ぐはぁっ(死)!
・・・次回「もうっ!テレビ見てるのに電話してこないでよ!」
絶対見てくれよな!!
梨華を襲う恐怖!!いまだ囚われのひとみ!!
・・・そしてlog0076の愛は地球を救えるのか・・・
震えて待て!!
夕日に向かい走るひとみを見守る梨華
そんな梨華を見守るlog0076三人のあつい青春の汗が今交差する!
次回「汗と涙は青春の調味料」お楽しみに!
梨華の身代わりとなりlog0076の攻撃を受け消えていったひとみ。
梨華はその時、自分が初めてひとみを愛していたことに気づく。
自分の為に死んでしまったひとみの亡骸を抱えて悲しむ梨華。
悲しみと同時にlog0076への憎しみも生まれてきた。
次回第28話「梨華が闇に染まる時」
明日の目玉はなんといってもこのお手伝いロボット「万能梨華くん」!
掃除洗濯はもちろんボディーガードから
諜報・情報操作・要人暗殺までなんでもこなす。
今ならオプションで、歌って踊れる愛玩ロボット
「ラブリーひとみちゃん」がさらに7体ついてくる!
カリスマ主婦log0076さんもお勧めのロボットシリーズ第185弾!
お楽しみに!!
マスオです。鍋の美味しい季節になりました。
さて、来週の「ジョジョの奇妙な冒険」は
「梨華、オラオララッシュ」
「log0076、パッショーネに入団」
「ひとみ、DISCを抜かれて再起不能」の3本です。
562 :
211.9.245.19さん:2001/02/13(火) 12:07
アップフロントミュージックスクールのCM
10年間眠り続けていたひとみが梨華のキスで目を覚ました!!
だが・・梨華が生きられる時間は、たったの3日だった。
それを知ってしまったlog0076は・・・・。
次回「どうなる?!梨華の命! そしてlog0076は・・。」
ついに、二人の間に子供が…幸せ絶頂のはずだった梨華とひとみだが・・
生まれて来た赤ちゃんは梨華の昔の恋人log0076とそっくりな髪型!?
次回「赤ちゃんは天然パーマ!?」お見逃しなく!
565 :
名無し募集中。。。:2001/02/13(火) 12:11
ネタスレはageでやれ!
ふう、ちょっと飛ばし過ぎた。
続きはまた今度。
っていうかネタスレは羊でやれ!
「明日の朝、日本を脱出しよう!」梨華を腕枕しながらlog0076が囁く。
しかし梨華には最愛のひとみが・・・。
大富豪のひとみが金にモノを言わせ、取った奇行とは・・・?
私生活でも恋人同士のlog0076とひとみの話題作、君はもう見たか!?
「お兄ちゃん…。、やっぱり…お兄ちゃんのことが…」
月下に浮かび上がる義妹・ひとみの幼い肢体。
兄・ひとみは、その白い素肌に目を奪われた。
「いけない…」そう思いつつも、ひとみの唇はlog0076を求める。
屋根裏で二人を窺う梨華の気配に気付かずに…。
いっかつ浪漫ぽるの第一弾!【ひとみの口唇】好評上映中!
570 :
sageだとやりにくい:2001/02/13(火) 15:44
人里離れた山村で、ひっそりとしかし平和に暮らしていた梨華。
だがひとみが村を訪れたとき、それは脆くも崩れ去る。
紅蓮の炎に包まれる村、逃げ惑う村人たち。
梨華は叫ぶ、「何故こんなことを!」と。
冷ややかにひとみは笑いつつ、log0076の名を告げるのだった――
次回「旅立ち〜誓いを胸に。」 白日に晒される真実を見よ!!
「きゃー!!!」
不気味に響く梨華の叫び声・・・。
それにきずいたひとみは走り出す!!
しかし目の前に現れたのはふんどし姿のlog0076log0076!!!
恐怖で震えるひとみ・・・。
梨華は無事なのか?!
アニメ化決定!!!
「梨華結婚しよう」というlog0076の言葉で始まるストーリー!
ひとみは2人の仲を引き裂こうとする!
第1話から大波乱の超期待作!!!
日曜日にモーターショーを観ようと、お台場に行く梨華とひとみ。
ビックサイトで目に止まったのは「コミックマーケット67」という立て札と、
必死の形相で同人誌を売りさばくlog0076の姿だった…。
梨華方に身を潜めるひとみに中国マフィアの手が・・・。
一方log0076は、梨華の意外な過去を知り愕然とする。
ひとみ、log0076、梨華、交錯するそれぞれの思惑。
舞台を香港に移し、90分枠でお届けする次回に乞うご期待!
「梨華艦長、三時の方向から敵log0076接近!」
「緊急回避。」
「は、速い!だめです!回避不能!!」
果たして新米航海士ひとみは艦を守ることができるのか?
艦長梨華の秘策とは?
次回、「アンチlog0076フィールド始動!」
魔王log0076の猛攻についに崩れ落ちる梨華。
しかし、ひとみの祈りが天に届く時、新たな力が梨華に宿る!
次回、魔道戦記梨華 「新生!真魔道王梨華X!」
みなさまこんばんわ。 やってまいりました 梨華演芸会。
本日のお客様は、日本を代表する古典芸能log0076回しの第一人者、ひとみ娘でございます。
皆様、拍手でお迎えください。
みんな元気!?梨華だよー!さっき脚本読んじゃったんだけど、
来週はひとみとlog0076の秘密が明かされるんだって。
やっぱ、二人って@@@なのかなあ?梨華困っちゃーう!
次回「ひとみ、その愛」にチェケラッチョォ!!
梨華に愛してると告げたひとみ。
しかしひとみはlog0076にさらわれた!!
愛するが故にひとみを連れ去ったlog0076。
梨華はひとみを助けだせるのか!?
遂に辿り着いた天竺。だがそこにはあの金角と銀角が!
孫梨華はブタ・カッパと三蔵ひとみを守れるか!?
次回「神様はlog0076」を震えて待て!!!
大事な羽衣を落としてしまった天女梨華。
仕方なく地上へと舞い下りるが既に羽衣はひとみの手の中に。
「返して欲しいなら俺の嫁になれ」強引なひとみ。
しかし、生活を共にして行くうちに梨華はひとみに惹かれていくのであって。
次回、「謎の生き物log0076現る!!」乞うご期待!!
思い出の地、仙台であの日の約束を果たした梨華とひとみ
さぁ、log0076、出番だよ!!
次回、正月合併号「どっちが先に、お風呂に入る?」乞うご期待!
迫りくる嵐!! 崩壊する町!!
だが梨華のひとみへの熱い愛の炎は消えない…。
運命はふたりに微笑むのか、それとも!?
今、闇からの刺客log0076の魔の手がふたりに近づく。
次回、疾風怒涛の最終回!!!
次回の「豪邸拝見!」は、あの「元宝塚トップスター」のひとみさんのお宅です。
お笑いコンビ梨華&log0076の爆笑レポートでお送りします。
お楽しみに!!
帝都の闇にうごめく魔人log0076の魔手がひとみに延びる!!
log0076の怪しくも甘美なる誘惑から、
果たして梨華はひとみを守れるか?
そして、梨華とのlog0076の知られざる過去とは!!
次回、「ミッシングリング」に剋目せよ!!
撃たれた梨華の右腕から流れ出た緑色の鮮血・・・。
期せずして梨華の秘密を知ってしまったひとみとlog0076。
三人の友情に明日はあるのか!?
次号『憧れの青い星〜俺達の七日間戦争〜』を待て!!
log0076がアイドルに!?喜ぶ梨華をよそにひとみはそれを反対する。
しかしlog0076はアイドルに、そんな時log0076に魔の手が・・・・
log0076の運命やいかに!!
梨華「ひとみ・・!早く・・早く来て・・!」
「梨華・・?!」
一体梨華に何があったのか?!
梨華の異変にはやはりlog0076が関係していた?!
果たしてひとみは梨華を救えるのか?!次号は、必見だ!
そろそろ仕事に戻ろう…
続きはまた今度。
>>417-564 9:39〜12:08
>>568-588 15:38〜16:04
(144+21[ネタ]) / (149+26[分]) = 0.943[ネタ/分]
592 :
黄板:2001/02/13(火) 21:15
とりあえず氏ね…?
593 :
濡れ衣:2001/02/13(火) 21:40
ツール嵐カッコイイ。いじめ、カッコワルイ
あげんなボケ
595 :
黄板:2001/02/13(火) 21:50
途中いくつかかぶってますぜ。
予告結果の転載について
1.うち「いきなり次回予告!」での予告結果であることを明記
(「いきなり次回予告!より」って一言で十分なので〜)
2.うち「いきなり次回予告!」へのリンクを張ること
(…どっちでもいいや。張ってなくても張ってあっても…)
上記1.を最低条件に、許可なく転載オッケーだよ〜
できれば予告を考えた人の名前もあるといいなぁ。「by:○○」って。
http://members.jcom.home.ne.jp/ikinari/
>>1-406前回分
-131-
翌早朝。
住み込みである石川と保田、執事である和田は朝食を摂っていた。
石川は、昨日のこともあってか食事が進まない。それに加えて、和田のほうばかりを
チラチラと見てしまうものだから、さすがの和田もうんざりした表情になる。
「どうしたんだ、石川。おまえ、変だぞ? 俺の顔がそんなにおかしいか?」
「違います、違いますよ……。」
慌てた石川は紅茶を流し込む。
朝食終了後。
石川と保田はキッチンで食器を洗っていた。
「石川、疲れてるなら休んだほうがいいんじゃない?」
保田は食器をすすぎながら、後ろにいる石川に言った。
「疲れてるとか、そういうんじゃないんです……。」
「じゃ、なにさ?」
蛇口を閉めて保田が振り向く。
視線を合わせにくい石川は顔を下げる。
しかし、次の瞬間保田を見て言った。
「時期が来たら、ちゃんと話しますから。」
真剣な石川の表情。
「…わかった。でも、困ったら言ってね。力になるからさ。」
保田は石川を信用して頷いた。
更新です。
>>417-564
>>568-588
を書いた方は別にスレを立ててください。
読者が読みにくくなるので。
読みにくいよう( ´ Д `)
確実に石川が変わりだしたね。でもやっぱ保田が気になる。。
部分的に削除してもらってはどうですか?
削除はむずかしいよ
601 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 02:12
無理だろうね
602 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 02:14
○ 削除も罵倒も厨房もありのモ娘。(狼)板はこちら
あ、あれ?あがってる…失礼しました
604 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:23
各板の名スレッドから来ました。
原作も映画も見てないけど、凄く面白かったです!
こんな時間なのに思わず一気に読んじゃいました。
作者さん、ありがとうございました!
次作も期待してます。
605 :
保田アニバーサリー:2001/02/14(水) 06:24
荒らしが嫌なら羊逝け
606 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:25
ひとまず、お疲れ様です。この後文庫版(完全版)を書いて頂けるのやらどうやら。
余りいじくり過ぎてもと思ったりもしますが、まあ、それはそれで楽しみなんですが。
今は次回作の為にしっかりとご休養をとって頂き、力の溜まった折には筆を取って頂きたい。
(筆と言っても、PCなのだから実際に筆を取るのではないんだが・・・。)
では、長々と成りましたが、作者に(アルバイトもしているようなので)ご自愛のほど、お祈り申し上げます。
607 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:26
お疲れ様です、素晴らしい作品になりましたね。
ココ最近の楽しみになってたので、ついに終わってしまったのか・・・
っと、不肖にもちょっと残念な気もします。
また筆を取られる時を今から楽しみにしてます。
本当に有り難うございました。
608 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:27
お疲れ様でした。
大変楽しませてもらいました。
情景の浮かんでくる描写、キャラの書き分けなど本当に秀逸でした。
辻好きとしはフィクションの石川・後藤に殺意を覚えてしまいました。
(いや、それだけ上手く書けてたってことですよ)
完全版、楽しみにしてます。
個人的には明日香の辺りを……。
609 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:29
ここを読んでモー板の存在を知った。
はっきり言って、おもろかったです。
610 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:30
本当にお疲れさまでした。ラスト、意外でした。感動…。
既に多くの人が絶賛している通り、文句無しに素晴らしいと両手離しで
褒めてしまえます。モーニング娘にさして興味を抱いていなかった私も
数曲(ミニモニ含む)を…M@3でGETして聴いています。
影響は大きく、テレビでモーニング娘を見る度に「後藤って可愛い顔してん
のに…」と呟いている危険人物(春々)を発見してしまいました。
完全版も次回作もホントに楽しみ。ログ追ったり書き込んだりしないのに
この板を定期的に訪問することになりそうです。大変やけど頑張らな。
611 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:33
このスレを知って以来、MUSIXでメンバーの迷彩服姿(特に後藤)を見ると
ドッキリしてしまうのは私だけでしょうか・・・。
612 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:34
作者さんおつかれさま!
はじめはホントにテレビでやるんだって信じてしまったくらいでした。
613 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:34
本当にこのスレッドしか見てないやつが多いな
614 :
名無し娘。:2001/02/14(水) 06:35
こんな時間にみんな読み終えたのか?
615 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:36
感謝。
こういうのもまた良いですね。
新作も楽しみにしています。あ、でもゆっくりでいいんで。
じっくりじっくりいってください。
他の小説かいてる奴等は嫉妬しちまうぜ
617 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:38
あげとかな!
みんな終わったと思って持ち場に帰ったで!
しかしこんなにみんなから「よかった」って言われてるの2ちゃんでは珍しいね。
618 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:39
一気に読みました。素晴らしいッス!
619 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:40
名スレage
620 :
保田アニバーサリー:2001/02/14(水) 06:42
感想もコピペか クズが
621 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:43
お疲れさまでした。
この小説をリアルタイムで読むことが出来てとても良かったと思います。
どうもありがとうございました。
622 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:43
お疲れさまです>作者さん
今、涙が流れてます。
623 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:44
お疲れ様です、そしてありがとう。
624 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:45
この小説をリアルタイムで読むことが出来てとても良かったと思います。
どうもありがとうございました。
625 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:46
マジでありがとう作者さん。
626 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:47
終わった・・これでモー板ともおさらばできるぜ。
627 :
名無し娘。:2001/02/14(水) 06:47
ホメ殺しじゃねーか(w
628 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:47
めっちゃ意外なラストやった。
2人助かるかな〜?って思ってたのに。
凄いよ。作者さん。
感動どころのさわぎちゃうよ。
ホンマにどっかにアップして下さい。
バイト行ってる場合ちゃうで!!!
629 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:48
ハッキリ言ってスゴイです。
荒削りではあるけど、ストーリーに破綻がない。
630 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:49
短すぎるエピローグが色々な想像を掻き立てて良いね。
てゆーかマジで面白いよ。
631 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:50
バトルロワイヤルスレの感想をコピペしてるだけだからな(w
これが今の純粋な気持ちです。
小説を読んでこんなに心地良くなったのはとても久しい……
本当にお疲れ様です。
どこかでまた小説が読めること期待してます♪
633 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:51
なんか、言葉が出ないっていうか・・・、とにかく最高でした。
めっちゃ文才ありますよ!これからも気が向いたらでいいので、
色々書いて欲しいです、ファンとしては!
634 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:51
ログマンせーーーーーーーーーーーーー
635 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:52
こんな面白い小説初めてだよ これはもう・・・わが闘争を超えたね
636 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:52
本当にすごいです。これからも何か
いい作品を作ってみてください
637 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:53
すげえ。アンタすげえよ。俺の小説なんて足元にも及ばない。
エピローグで泣きそうになった。絞め方最高!
638 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:54
割と救いのあるラストだったね
639 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:54
オチがこの時代の冷たさを象徴していて、ものすごく非現実なことなのにリアルに感じられました。
文章の迫力、人物の心の動き、どれをとっても読む人の心を掴んで離さないものがあります。
本当に素晴らしいです!
2ちゃに来てよかった(笑)
640 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:55
マジでちょっと泣きそうになったやんか〜、ていうか半泣き。
作者さんお疲れ。
文章の稚拙さ、ストーリーの悪さなど作者の能力の低さが露呈された駄作
であると思います
642 :
おすぎ:2001/02/14(水) 06:56
感動です!!最高です!!
643 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 06:56
まだ読んでないんすけど読む価値あります?
644 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 06:57
俺も小説書くから!
内容はバトロワ系で頑張ってみる
645 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:57
646 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:58
最初から最後まで、一気に読みました。
とても素晴らしい小説をありがとうございました!!
647 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 06:59
648 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:00
二行目から読んだ! オモロイ!おもろいまじ凄いよこれ!
649 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:00
君ら800超えるまで誉めちぎる気?
650 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:00
log0076は何歳?
651 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:01
俺の中では「ええ加減な奴じゃけん!」の次に感動した小説だ。
電動釘打ち機のセンスに乾杯。
652 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:01
正直、面白くありませんでした
653 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:01
次の更新が待ち遠しくてカウントしてたのって俺だけ?
654 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:02
この小説をリアルタイムで読めた事を幸せに思う。
655 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:02
っつーかモ板にも天才がいたんだなぁ
656 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:02
すいません、4ぐらいから読むの辞めました…
100まで逝ってるもん、あんた正気かい!
657 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:02
こりゃたまらんね
658 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:03
鳥肌が立ったよ...。
すごかった。
また、いいの書いてね!!
659 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:03
宇和島HP並のヨイショだなお前ら
660 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:03
昨日、ラウンジの名スレから飛んできて、
1日で最初から最後まで楽しませていただきました。ありがとうございました。
661 :
マジレス:2001/02/14(水) 07:04
おつかれさまです。
素で楽しませてもらいました。
662 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:04
ちょっと待ってそんなに面白いかこれ?
かなり糞つまんないと思うんだけど俺だけか
663 :
名無し娘。:2001/02/14(水) 07:04
664 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:05
結論:9割の奴が一桁代までしか読んでいない
665 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:05
作者がんばりすぎ。またやる気があるならなんか書け。
待ってる。お疲れ。
666 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:06
ごめん本気でつまらなかったんだけど
667 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:06
本当にお疲れ様でした。この数週間、続きを待ちつつ楽しく過ごせました。
いつでもいいので完全版是非読みたいです。
668 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:07
偽善者の集まり会
すいませんなんか偉そうですね、今日これに気づいて一気に呼んで
興奮したまま書き込んでしまいました。
完全版楽しみです、すばらしい作品ありがとうございます。
670 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:08
log自身が一番後悔している
671 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:08
こんなにレスつくほど人いないだろ、リアリティに欠ける
672 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:08
取り巻きウゼェ
673 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:09
キャラの書き分けがうまい
674 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:09
これをつまらないって言ってる奴は馬鹿
675 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:09
上手すぎだよな
676 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:09
結論:正統派=log本人の自作自演 アンチ=俺
677 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:10
完結おめでとうございます。最近このスレを見るためだけに狼に通う毎日でした。
感動をありがとう。
678 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:10
これより面白い小説ってないしな
679 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:10
ほめごろし屋「さすがエバラ!!」
680 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:10
読む気するかよクソ!
681 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:11
こんなの羊でやれよ!
682 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:11
保存したよ・・・最高
683 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:12
泣きそう
684 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:12
この話のその後とかどうかな。
685 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:12
俺が見た所
石川が家政婦で吉澤邸に来て保田が出現して来た所まで
686 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:13
取り巻きによる自作自演ウザイ
687 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:13
そんなに凄いなら真面目に全部読んでみよう
名スレage
689 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:14
続編希望っす
690 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:14
こんなクソ小説より俺の未来モーニングの小説のが面白い自信ある
691 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:14
ありがとうございました!
次作も期待してます。
692 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:15
logって女?
693 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:15
694 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:16
おまえらちゃんと読めよ 最高だぞ
695 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:16
632=636=645=648=657=667=671=675は俺による自作自演でした。
あ、本当は読んでないよ、ごめんね(プ
696 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:17
本当にお疲れ様です。
羊でまた小説が読めること期待してます〜♪
697 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:17
これ羊の小説の感想のコピペだろ
698 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:19
これからも気が向いたらでいいので
色々書いて欲しいです
699 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:20
今度はオリジナルストーリーにチャレンジしてください。
700 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:21
なにここ面白い!
保存しようっと
701 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:21
おもしれーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
702 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:21
誰も読んでないから
703 :
くずは:2001/02/14(水) 07:22
俺のlogタンの小説を荒らすなYO!
704 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:22
ファンじゃないけど、十分楽しめました。
705 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:23
読んでないけど最高です
706 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:23
708 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:24
これだけ感想がつけばlogも満足だろうな。
709 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:25
狛犬もびっくりの面白さ
710 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:25
711 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:28
ラスト、涙がとまりませんでした。
淡々とした文体が逆に切なさを感じさせるのだと思います。
712 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:29
文庫本して読みたいね
ご苦労様!
713 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:29
714 :
712:2001/02/14(水) 07:30
×文庫本して読みたいね
○文庫本にして読みたいね
失礼、スマソ。
715 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:32
主人公のラッシャー木村がかっこよくて素敵でした。
716 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:33
717 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:34
718 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:35
感動しました。ぜひ映画化してほしいです。
719 :
まじれす:2001/02/14(水) 07:36
ドラマ化してほしい。
あ、でも女×女はむずかしいのか?
720 :
くずは:2001/02/14(水) 07:37
だから俺の未来の嫁の小説スレを荒らすなYO!
721 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:39
>>718 同感!
ちゃちなドラマよりも映画がいい。
美しい絵で見たい。
722 :
お約束で:2001/02/14(水) 07:40
723 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:40
おもしれーーーーーーーーーーあああぁぁぁx
724 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:42
そんなに面白いんですか?
小説なんて読まない僕にも読めるでしょうか?
725 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:44
>>724 log大先生の小説読まなきゃ生きてる意味ないよ
726 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:44
てっとりばやく同人誌化なんてどうですかね?
挿し絵描かせてほしいな〜
無理か…
727 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:46
石川と吉澤が2人並んでうんこするシーンで泣きました。
ぜひ映画化してほしいです。
728 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:46
729 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:46
ラストの石川が吉澤のウンコを一気にかきこむところが忘れられません。
>>727 そんなシーンはありません!!!
やめて下さい!
731 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:49
スかトロ小説だったのか。。。
そりゃ羊では連載できないよな
732 :
保田記念日:2001/02/14(水) 07:49
俺の未来の嫁はウンコなんて書かねえYO!
733 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:51
読んでみようかな
734 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:51
>>729 そんなシーンはありません!!!
やめて下さい!
736 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 07:53
おぉ、凄いことになってるね(w
737 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:53
logって、いったい何度結婚するんだ? それもヲタばっかりと・・
波乱万丈の人生だな。
738 :
log0076:2001/02/14(水) 07:53
感想はsageた方がいいんじゃないの?
740 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:54
741 :
くじゅは:2001/02/14(水) 07:55
log?俺と結婚するんじゃねぇの?
742 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 07:55
これ終わったんだね。
長かったね。
743 :
保田記念日:2001/02/14(水) 07:56
あぁ?くじゅはスプリクト作ってんじゃねーよ
744 :
(o゚-゚o) 自家チュウ:2001/02/14(水) 07:56
こんなスレが狼にあったなんて知らなかった。
再建前のは知ってたけど。
リアルタイムで読みたかったな、残念。
今晩ゆっくり読むよ。
746 :
log0076:2001/02/14(水) 07:59
久しぶりの荒らし。
でもやっぱダメだね。
つうわけでテレホ終わるからバイバイ
747 :
濡れ衣:2001/02/14(水) 07:59
ていうか俺忘れてるだろ
748 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:00
テレホ明け名作age!
749 :
くじゅは:2001/02/14(水) 08:01
ぁゃιぃとは関係ないのだよ
>>746 >でもやっぱダメだね。
え?どういうこと?何がダメなの?
751 :
保田記念日:2001/02/14(水) 08:02
うっせ童貞
752 :
log0076:2001/02/14(水) 08:03
キャンベルスープのラベルさえ破ってしまえばどうにかなるか
いいじゃん、どうせ濡れ衣が削除してくれるし
754 :
log0076:2001/02/14(水) 08:04
>>750 さげなくていいよ。
無駄でしょう。
君らがこのスレを荒らした動機と同じだよ
755 :
log0076:2001/02/14(水) 08:05
>>753 一番嫌なやつだね、こーいうタイプが。
言いたいことはそれだけか?
756 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:05
自分で荒らして自分で削除する濡れ衣
757 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:06
いやぁおもしれー
758 :
保田記念日:2001/02/14(水) 08:07
荒れてるな 生理か?
759 :
log0076:2001/02/14(水) 08:08
>>756 おもしろくないって。
二言目には濡れ衣かよ。
その時点で技がなさ過ぎ。
それに甘んじてるのか?
760 :
log0076:2001/02/14(水) 08:08
761 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:08
logまだいたのか
762 :
log0076:2001/02/14(水) 08:09
>>761 君らが持ってないものをそれなりには持っているからな
まだいるよ
763 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:10
何持ってんだい?
764 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:10
765 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:10
だって君の小説つまらないもの
766 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:10
矢口ヲタ氏ね
767 :
log0076:2001/02/14(水) 08:11
>>763 教える義理もないよね
自分で考えれば?
768 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:11
偽者だろ?
769 :
本当に読み続けている私:2001/02/14(水) 08:11
そう興奮なさらずに、どんな形でもいいですから、
最後まで書き続けてください。
770 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:12
誉められて荒らさられたってお前何様もつもりだ
771 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:12
772 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:12
おいおいこのlog本物じゃねえかよ
773 :
保田記念日:2001/02/14(水) 08:12
ピリピリすんな 気楽にやろうぜ
774 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:13
ログ先生は処女ですかね?
775 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:13
キレlog?
776 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:14
相変わらず高飛車だな
777 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:16
彼氏にでも振られたのか?
本物だとは思えないんだけど、、、
朝に現れることってあったっけ?
自分の知ってるキャラより断定的で感情的な気がするし
780 :
log0076:2001/02/14(水) 08:23
>>778 寝てないんだよ。
800まで逝かすよ。
義務みたいなもんだから、どっかの誰かが言ってたし
高飛車とか言う奴は人の気持ちなんて全くわかってないね
当たり前か…
781 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:24
782 :
log0076:2001/02/14(水) 08:24
感情的ね…
怒ってはないけど。
ここまで堕ちてしまったことに失望しただけだよ
783 :
log0076:2001/02/14(水) 08:25
>>781 なんで死ぬんだよ
バカか?
あと18…
784 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:26
やっぱ羊行けって
785 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:27
ノーマル時のほうが煽りに破壊力があるところがやや悲しい・・
786 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:27
log多分800取れねぇだろうなとか思った。
787 :
log0076:2001/02/14(水) 08:27
>>784 なにをどうつなげて「やっぱ」
になるのか意味不明。
省略しすぎ。
第一羊なんて逝かないよ。
ずっと狼だよ
788 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:28
ここしか上がってないよ・・取り巻きってすごいね
789 :
log0076:2001/02/14(水) 08:29
>>785 何が悲しいだよ
一番悲しいのは読者だろーが
読むことを阻害されたほうが腹たつんだよ
>>786 マジつまらん
790 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:29
以前羊を勧められてただろ?
だから、やっぱなのよ
791 :
log0076:2001/02/14(水) 08:30
>>788 取り巻き、取り巻きって鬱陶しい。
サルかよ
792 :
log0076:2001/02/14(水) 08:31
>>790 そのたびに「いやです」と否定の意を示してきたよ。
793 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:31
>>789 そんなに自分のいいようにやりたいのなら、
自分のサイトでだけでやればいいのに。
794 :
log0076:2001/02/14(水) 08:32
>>793 荒らしは構わないよ。
ただ今回のは荒らしと呼べる代物でもない。
795 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:33
>>792 でもその始末がこれだろ
logが
>一番悲しいのは読者だろーが
>読むことを阻害されたほうが腹たつんだよ
と思ってるんなら羊行くのがベターじゃないの?
796 :
log0076:2001/02/14(水) 08:34
>>795 それで羊逝ってもな。
つうか嫌いなんですよ。羊板。
797 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 08:37
そうか、嫌いならしゃーないわな
俺もやるんなら好きなとこでやりてえしな
まぁ頑張ってくれい
798 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:38
>>795に同意。
羊が嫌いで逝かないというのは
読者最優先にしてない、というように取れる。
799 :
log0076:2001/02/14(水) 08:38
>>797 そーするよ
やる気は全然そがれてないからね。藁
ただ今回のはどーもいつもと違って。
800 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:39
名無し募集中。。。
801 :
log0076:2001/02/14(水) 08:40
>>798 羊重いしな……(じゃダメか…
羊も見たらなんだかなぁってレスが多いから。。。
802 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:40
803 :
spro2413.ppp.infoweb.ne.jpさん:2001/02/14(水) 08:41
よし、800超えた。晒しておくか。
ここの読者の皆さんへ
書く気は全くそがれてませんのでご安心を。
新しく板を立てた場合は追って報告しますので。
それでは。
804 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:45
羊のいいところは名前欄を空欄にしてもフシアナさんにならないところです。
そういう意味では狼は緊張感がある(W
805 :
www.guildsoft.co.ukさん:2001/02/14(水) 08:48
logが晒すなら俺も晒す。
806 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 08:48
>>804 ん?
晒したのはわざとだけどね。
羊はID制だったっけか。
誉めるべきところもあるけど…
自分の原点はやっぱここだからな。しゃあない。
というわけで落ちます。
ビビリでごめん。
狼と羊を使い分ければいいだけのことじゃないの。
809 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 09:03
ログの読者っているの?(w
810 :
名無し募集中。。。 :2001/02/14(水) 09:03
俺、これは最初から読んでるよ。
811 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 09:07
荒らしより問題なのはlogの小説がつまらないってことだろ
812 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 09:08
>自分の原点はやっぱここだからな。しゃあない。
GMあがりじゃねーか
ツール荒らしした奴氏ね
814 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 11:58
いや、ツールじゃないだろ・・・
お前らって本当に非道な人間だな
816 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 15:04
今朝のlogは(流れ者)のようだな
荒らしにレスする糞真面目固定
言い換えると成長しない馬鹿
818 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 15:09
logたんを困らせるヤツは俺がせいばいする
TWO OF A KINDで荒らし煽ってた奴だからな・・・
ログは気難しい奴だ・・・
822 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 16:48
アゲ
825 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 17:59
何の意味がないのかな?
826 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 23:17
ザ・マ・ア・ミ・ロ
827 :
名無し募集中。。。:2001/02/14(水) 23:19
プ
828 :
高校生:2001/02/15(木) 00:38
829 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 00:40
濡れ衣は削除依頼・議論板をろくに見ないで復帰屋希望との噂
227.pool4.osaka.att.ne.jp
831 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 00:45
833 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 01:30
>log0076
このスレ荒れちゃったけど小説の続きは
どうするの?新スレ立てる?
834 :
ingi023n017.ppp.infoweb.ne.jpさん:2001/02/15(木) 01:48
納豆鯖への移転以来、続いてきたす
納豆鯖への移転以来続いてきた現役最古のスレッドなので、
大切にしましょう。
...と書こうとしたら、IMEが不調で、IPを曝してしまった。
そういやこれ立てたの俺だったな
>>833 続けるよ。上にも書いたけど書く気は全くそがれてないから。
スレは立てないでくれ。静観してみる
>>835 これ以上の書き込みは負荷になりかねないので別の場所で。。。
838 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 03:37
終了
839 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 03:43
保全
840 :
名無し募集中。。。:2001/02/15(木) 03:44
保田記念日が全て悪いらしいな
841 :
健太:2001/02/15(木) 03:46
あと1秒で俺へんしん
保全書き込みを行います。
982398603
保全書き込みを行います。
982401191
( ´D`)<しんすれはろこれすか?
845 :
名無し募集中。。。:2001/02/23(金) 22:59
保全書込み
おもろ
847 :
1Cust193.tnt15.tko2.da.uu.netさん:2001/03/03(土) 16:51
848 :
あげ:
あげ