モーニング娘。愚連隊

戦前から新宿を中心に暴れ回った後藤。
特攻隊として戦争へ行くが、出陣を前に終戦を迎えた。
終戦後、新宿へ昔の仲間を探しに行くが、後藤の目に映ったのは
焼け野原化とした新宿だった。
「私のジュクをこんなにしやがって・・・」
後藤の心もすさんでいた。

ん？
嫌な予感

ジュクジュクジュー

後藤は昔の仲間、矢口と再会し、お互いの無事を祝って祝杯
を上げる。しかし、飲み屋で軍歌を歌っている最中、戦勝国民
である台湾人グループに囲まれ、乱闘となった。
乱闘に気づいた米軍のMPに追いかけられ、小田急線沿いに逃げる
後藤と矢口。その時後藤の太股に丸太で殴られたような激痛が
走った。MPの発射した銃弾が命中したのだ。

そりゃ痛いわ

ノガミ四天王を呼べ

どういうこと？

後藤と矢口は、下北沢のアパートへなんとか逃げ込んだ。
傷が治った頃、後藤はまた新宿へくりだし、兄弟分の吉澤と
出会った。
後に後藤は本拠地を渋谷へ移し、吉澤は新宿に君臨する。

渋谷の後藤グループは、戦前から渋谷に根を張る博徒組織と
抗争を重ね、メキメキと頭角を表した。

そこで田中が吉澤を撲殺。
徳川家康の秘宝が眠ると言われている。

ある日銀座へ遊びに繰り出した後藤は、顔見知りの三国人不良、ルル
とバッタリ会う。ルルと挨拶を後藤が軽くかわした後、ルルが
絡んできた。
「アンタ、こっちが挨拶してるのに、なんで無視するネ！」
気づいたら後藤はルルに殴りかかり、馬乗りになっていた。
ルル「私が謝るヨ。ちょっと顔の血を拭かせてくれネ」
とルルが懐に手を入れた直後、後藤の左の頬に割れんばかりの
激痛が走った。後藤の頬がざっくりと短刀ではしょられていたのだ。
「野郎！」
後藤はあふれ出る血を押さえながらルルを追いかけたが
見失ってしまった。
「女の顔に傷をつけやがって！　殺してやる！」
後藤の目は復習の炎に燃えていた。

要復習

「ルルの野郎、絶対に殺してやる！」
後藤は舎弟の石川、加護、辻らにルルを探させたが、
なかなか見つからない。
おそれをなしたルルは、警察に自首し、留置場にいた。
その方が安全と判断したからだ。
後藤と新宿の吉澤は、署に出向いた。

割れんばかりの激痛ねぇ・・

警察官「ルル、後藤がお前の事は許してもいいといっているぞ。
ちょっと話をしてみるか？」
おそるおそる署の面会室へ出てきたルルだが、殺気にあふれた後藤の目を見て
「ひゃあ」と留置場の方へ、戻ってしまった。

徹子「よろしいございますわよ」
坂東「あのお母さんは汚い！」

「ちくしょう、逃げられた」
後藤の作戦は失敗した。
こんどはルルの出所に合わせて署に出向いた後藤だったが、
「ルル？　早朝に釈放したぞ」
と警察までもがルルに協力していた。

ある日、銀座の親分りんねが後藤を訪ねた。
「ルルなんだが、お前に謝りたいと言っている。すぐそこまで
来ているんだが・・・」
後藤「！」
とっさにルルを追いかけ取り押さえる加護と辻。
「ぎゃあ！！！」
ルルの悲鳴が響く。

「ふっ」ときびすを返して帰っていくりんね。
彼女は親友の後藤の為に、復讐の機会を作ってくれたのであった。

頬の包帯を取って鏡で見る後藤。
ムカデが這っているような傷跡が残っている。
「クソ！　もうカタギにはもどれねえ・・・」

後藤グループの人数は日増しに増えていた。
そこで渋谷の宇田川町に事務所をかまえることにした。
「株式会社後藤興業」の誕生だ。
これで愚連隊後藤グループは、いっぱしの経済やくざとなった。
通称「後藤組」の始まりである。

社員（組員）達にはスーツの着用を命じた。
雪駄、指つめ、入れ墨等、旧態依然としたやくざのスタイルを
禁じ、Gのマークのバッジを作ってスーツにつけさせた。
２００個用意したバッジはすぐになくなった。

渋谷にキャバレーがオープンした。
後藤組は用心棒料を要求したが、思いがけない妨害者が現れた。
力道山である。
加護と力道山が衝突した。
加護「おめえはプロレス屋なのか用心棒なのかはっきりしろ！」
力道山「うるせえ！　ここは俺の店だ！」
加護「フフフ。おぼえてろよ・・・」

翌日から、後藤組の組員達が力道山の店で嫌がらせを始めた。
しかし力道山は態度を変えようとしなかった。
「力道山を狙え！」
後藤の一言で、組員達はライフルを持って力道山邸のそばを
張り込んだ。しかし力道山はおそれをなしたのか現れなかった・・・。

「話し合いがしたい」
日本プロレスの豊登と東富士が後藤組に泣きを入れてきた。
レストランで話し合いがもたれたが、そこにも力道山は
現れなかった。
豊登達にテーブルの下からピストルを突きつける加護と辻。
「渋谷のキャバレーの用心棒は後藤組が行う。
一般人に暴力を振るわない。」
等の誓約書を書かせた後藤組。
結局東富士の人柄に免じて、許した。

酔うと敵味方みさかいなく暴力を振るう明治大ラグビー部出身の加護。
ある日、辻の舎弟に加護が銃撃されるという事件が起きた。
内部抗争に後藤の怒りは頂点に達した。
「加護も辻も破門だ！」

銃撃された加護は軽傷で済んだ。
しかし後藤の怒りは納まらない。
二人とも破門にしてしまうのは後藤組にとっていいことではない。
そこで後藤の新宿の兄弟分、吉澤が間に入り、
加護と辻の破門は取り消された。

鈴木あみ東洋郵船社長が金を返さないという。
闇市から成り上がった海千山千の鈴木。
そう簡単には返してくれないだろう。
ある日、金を貸している某夫人が後藤に泣きついた。
「わかった。鈴木とは知らない中じゃない。
直談判にいってくる」
後藤真希は鈴木あみの銀座の事務所へと出向いた。
あみ「資料の通り、私は法的に返す義務はないのです。
なんなら後藤さん、あなたにも借りた金を返さない方法を
教えましょうか？」
後藤「鈴木さん、てめえそれでも人間かい？」
あみ「あんたにてめえと呼ばれる覚えはない！」
後藤「てめえにはてめえでももったいないくらいだ！ 覚えてろ！」
後藤はすぐに事務所に戻ると、舎弟たちに襲撃を指示した。

「殺すんじゃない！ 鈴木あみに怪我を負わせるんだ！」
後藤はピストルが一番うまいあさみに３２口径を渡した。
あさみはあみの事務所へ向かい、宵の銀座に銃声が響く。

そのとき後藤は熱海の賭場にいた。アリバイ作りのためである。
舎弟の辻に「鈴木あみ襲撃に成功した」という連絡が入る。
翌朝の朝刊をチェックしたら、案の定一面だ。
よく読むと、鈴木あみは右の肩を撃たれて重傷だという。
「チッ、あさみの野郎、心臓から遠い左肩をねらえと言ったのに。
殺すのが目的じゃねえんだ」後藤は苛立った。
しかし、あさみは普段牧場暮らしの若い女の子。とっさに緊張して
右と左を間違えたんだね。

「やべえな。このままじゃまじやべえよ」後藤は焦る。
しかしその頃　中澤隊長率いる特殊警察部隊が後藤組、力道山
壊滅に向けて動き出していた。

「狙え！とにかくあいつらの命なんぞ考えるな！殺すつもりで行け！」
中澤隊長から命令が下った。事実上の後藤、力道山射殺命令である。
隊員200人のうち50人は後藤組へ、30人は力道山へ、そして残り120名は
主要交通網を封鎖した。

後藤はすぐに若い衆を自首させようと考えていた。
いつものように警察となあなあで済ますつもりであった。
しかし新聞には「後藤を恐喝容疑で指名手配」とある。
まったく身に覚えのない恐喝容疑だった。
すでに警察はやくざ・愚連隊壊滅のための頂上作戦を開始していたのだ。
「チクショウ！ サツの野郎！ こうなったら逃げて逃げて、
逃げまくってやる！」
後藤の逃亡生活が始まった。

ついに午前3時47分、中澤率いる50人は後藤が居る熱海の賭場に到着。
大勢の隊員が息を殺して裏口、表口などをふさぐ。
「行けーーー！！」ついに突撃命令が下った！！

「バン！」ついに突撃隊が賭場の中に進入！
しかしそこには辻の射殺体が！後藤の姿はない！
「畜生！逃げられたか！！」中澤隊長が悔しがる。

後藤は証拠隠滅のため辻を口封じしたのだ。
「おめえ悪いけど死んでくれ」そう言い放った後藤は辻の頭に一発
弾丸を発射した。倒れていく辻。
「・・・行くぜ！」一斉に逃げていく数人の幹部ら。

後藤の逃亡生活は、都内から始まった。
逆に警視庁から近い方が安全と考えたのだ。
後藤は愛人宅を転々とした。
そのころ、”愚連隊の神様”つんく邸がガサ入れされた。
後藤の親分筋にあたるつんくが鈴木あみ襲撃を指示したと思われたのだ。
後藤の新宿の兄弟分、吉澤のもとにも警察が訪れたが
吉澤は「私は本当に知らないんだ。しかし後藤がそんなに悪いことを
したとは思えないんだが」としか言えなかった。

その頃中澤隊長は目撃情報などをもとに中央道をひた走っていた。
しかし主要出口などはすべて封鎖。逃げようがないはずだ。
「ぜってえ捕まえる！絞首台に送ったるぞ！後藤の野郎」

別のところでは、後藤組幹部の一人が爆発物取締罰則違反容疑で逮捕されていた。
「後藤はどこに居る！」
「知らねーよ！」
「とぼけてんじゃねえぞこら！！」
「本当に知らねえんだって！」

頑として幹部は口を開かなかった。
しかしその頃高速道から怪しい車が何台か猛スピードで通ったとの通報があり、
警察がその車を追っていた。
必死に逃げる車。しかし3台中2台を確捕。
そこには後藤は乗っていなかった。
引き続き追う警察隊。

その頃後藤を乗せた車は第2埠頭にあった。
密航で韓国に逃げることにしていたのだ。
「ふう・・・ここまでなら警察も追ってこない」安心する後藤。
しかしその時！「ウーーー、ウーーー」サイレンの音が！
その直後前から無数のパトカーが後藤ら3人を照らした。
「ちっ！しまった！やべえ」ついに後藤は最後の抵抗に入った。

車の影に隠れる後藤ら。その時中澤隊長がパトカーから出てきた。
「後藤！出てこい！もう逃げられやしないぞ！」
「うるせえ！俺はこれから逃げんだよ！」
「もう船の船長らは犯人隠避などで逮捕されたぞ」
「何！？」
完全に追い詰められた後藤。
「畜生！こうなったら」ついに後藤が銃を手にした。同じく銃を手にする幹部ら。
「バーン！」ついに後藤が発砲。
しかし「もうやめろ、後藤」中澤隊長が切り返す。

「う、うるせえ！来るなぁ！」再び発砲した後藤。
しかし中澤隊長はひるみもせずに近づく。
「もういいだろう」
「・・・」
ついに後藤の目の前まで迫ってきた中澤。
しかしその時！
「バーン！」別の幹部が中澤を影から撃ったのだ。
「うっ・・・」肩を押さえる中澤。
「行けーー！」ついに特殊部隊が押さえに入った。
激しい銃撃戦になる。それは1時間にも及んだ。
しかし、最後は3人とも取り押さえられ、
殺人、殺人未遂、傷害、強盗、強盗傷害、傷害致死、詐欺、恐喝、
死体損壊、死体遺棄、略取誘拐、逮捕監禁、贓物収受、そして爆発物取締罰則違反、銃刀法違反
の疑いで逮捕される。

その頃別部隊は力道山宅に入った。そこで力道山も逮捕される。
こうして後藤組、力道山は完全壊滅に追い込まれた。

その頃吉澤は後藤逮捕のニューステロップを見て驚嘆していた。
その直後、泣き崩れた。
「そ、そんな・・・・」
よほど信じられなかったのであろう。
しかし現実はこの通りなのである。

「終わったよ、辻・・・」
墓の前に手を合わせる吉澤。
後藤含め幹部、部下ら計23人は裁判の結果、
後藤ら幹部3人　無期懲役
幹部4人　懲役20年
部下ら　懲役2年〜18年
の計に処せられることになった。

こうして長い戦いは終わりを告げた。
しかし吉澤の心の傷は一生残るであろう。
これからはどれだけ彼女が事件から立ち直れるかが勝負だ。

この事件により命を落とした者は45人、負傷者は100人を超える。

中澤率いる特殊部隊は
「今日を持って解散！」とあいなった。
中澤もこの事件のことは一生忘れることはないであろう。

大空に、まだ強い風が吹いていた。

＝＝＝＝＝＝ＴＨＥ　ＥＮＤ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

パチパチパチパチ（拍手）
素晴らしい物語でしたな
これは直木賞ものだ

かんじがおおすぎてめがまわった

もう一個の中澤が出てこないストーリーは終わってないみたいだな

そろそろ削除依頼といきましょか

これでも削除対象なんだ？

ダスーレ

gurentai