1 :
名無しさん@1周年:
小説です。下がったら書きます。
楽しみだ
できればエロは控えめで・・・
4 :
名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 11:34
>7
人気下降のため。2人は一般人に戻り一人だけ芸能界に残ったらしい。
4は逝ってよし
・・・・・・なつかしいなこれ
6 :
名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 11:51
ガチンコはやらせ番組です。以上
sageながら書きはじめれば?
「ねぇ、約束だよ。アタシがいない間に勝手にどっか行っちゃダメだからね。出て
行きたくなったら、絶対アタシに言ってよね。ね、約束だからね?」
昔に交わした約束。決して、守られる事のなかった約束。
一人ぼっちの部屋は寂しすぎる。後藤は部屋の隅で、膝を抱えて座っていた。窓の
向こうから雨の音が聞こえてくる。静か過ぎる部屋の中に雨の音が響いている。後
藤はゆっくりと窓の外に目をやった。そういえば、あの人と初めて会った日もこん
な風に雨が降っていた。
どうしようもない寂しさが押し寄せてくる。でも、寂しさを紛らわしてくれたあの
人はもういない。
後藤は再び視線を床に落とすと、そっと溜息を吐いた。深く、そしてゆっくりと、
昔を思い出すように。
9 :
あっくん:2000/06/15(木) 13:26
/\/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
> \
/ \/ ̄ ̄\
/ < ̄ ̄\
| \
| // ∧ 人 ) \
| / //// ) /| /|∧| | ̄\|
\ |\┏━━━━//━∨/┓/ ノ
/\ | | // /━ | ///
\ |__//_/ \//」
<\_ ゝ |
λ /
/\.\ ⌒ /
/\ \ \__ イ\
\ .| ̄\ / ̄|\
\ | く| ̄|つ |
|_/ ̄\_|
今日は朝からずっと雨が降っている。雨の日はなんだか気分が滅入ってしまう。何
もやる気が起きないというか、なんとなく無気力になってしまう。そんな事を考え
ながら、後藤はゆっくりと歩いていた。ファミレスでのバイトを終え、自宅に帰る
途中だ。もう、空は暗い。
雨と言う事もあり、通りすぎる人は皆足早に後藤の横を過ぎ去って行く。なんとな
く、自分が世間から追い出されたような、そんな感覚が無性に寂しかった。
「
「ありがとうございましたー」
コンビニで夕食を買い外にでると、雨は一層強くなっていた。あちゃーと思いなが
ら後藤が傘を開いたその時、目の端に人影が見えた。この強い雨の中、傘もささず
に歩いている。なんなんだろうあの人は?すれ違う人達が不審そうな顔でその人を
見て行く。当然だろう。全身ずぶ濡れで歩いている人がいたら、誰でもつい見てし
まう。その例に漏れず、後藤もじっとその人を見ていた。
その人は、周りの視線をまったく気にせず歩きつづけている。周りに視線を送る事
もなく、ただ前だけを見つめて歩きつづけていた。
(おぉ〜、なんかカッコイイなぁ・・・)
後藤がそんな事を考えながらその人を見ていると、ふと、目が合った。とても寂し
そうな、そんな目だった。なんであんな目をしてるんだろう。そう思った瞬間、後
藤の足は自然と動き出していた。何故あんな行動を取ったのかは今でもわからない。
でも、なぜか。なぜか放っておけない。そんな感じがしたのだった。
12 :
>9:2000/06/15(木) 15:18
金田一じゃないよ
13 :
名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 19:13
小説期待大。
続き待ってます。
>13
いちいちあげんな!氏ねやボケ!
「あの人」は誰なんだ〜!?メッチャ気になる!
「あの・・・濡れてますよ」
そう言うと後藤はその人の頭の上にそっと傘を出した。近くで見ると、その人は本
当にずぶ濡れだ。まるで、頭からバケツの水をかぶったような、そんな感じだった。
「ええよ、別に。気にせんといて」
おっ、関西弁?そんな事を思いながらも後藤は続けた。
「いや、でもなんかすごい濡れてるし・・・。風邪とか引いちゃいますよ」
「こんだけ濡れてたらもぉええわ。そんな気にせんといてぇな。ほな」
そう言うと、その人は再び歩き始めた。まるで、立ち止まっている事が罪であるか
のように。
「あぁ!待ってくださいよ!!」
後藤は自分を無視して歩きつづけるその人を急いで追いかけた。
「なんなん?アタシになんか用なん?」
「あの・・・家まで送りますよ。雨、ひどいですし。その・・・」
「家、ないねん。そやから送ってくれなくてもええで?」
その人は少し寂しそうな顔で軽く笑いながらそう言った。なんで、こんな顔するん
だろう。こんな顔されたら余計に放っておけない。
「じゃあ、ウチに来ます?」
自分でも驚いた。初対面の人に向かって一体なにを言っているのだろうか。後藤は
慌てて訂正を付け加える。
「いや、あの・・・良かったらなんですけど。別にその・・・あの・・・」
その人は、慌てて言葉を繋いでいる後藤をおかしそうな顔でそっと見つめた。後藤
はもう何を言っていいのかもわからず、もごもごとワケの分からない言い訳のよう
な事を言っている。
18 :
名無しさん@1周年:2000/06/15(木) 22:12
続き待ってます。
19 :
名無し:2000/06/16(金) 01:16
関西弁……。
二人候補はいるけれど……。
続き期待してます。
みちごま?
「ええの?」
「えっ?」
突然の言葉に後藤は思わず聞き返した。
「アタシが行ってもええの?」
「うん。いいよ。だって帰るとこないんでしょ?アタシ1人暮らしだから気にする
ことなんかないですよ」
後藤はなんだかうれしくなって一気に言葉をまくし立てた。今を逃したら、この人
がどこかに行ってしまうような、そんな感じがしたのだった。
「・・・ありがとう」
その人は少し笑いながらそう言った。この時のはにかんだ笑顔を後藤は今でも覚え
ている。なんだかくすぐったいようなそんな笑顔だった。
「アタシは後藤真希。あなたはなんて名前なんですか?」
「平家」
「へーけ?・・・日本の人ですよね?」
「メチャメチャ日本の人やで?平家や。平家みちよ。平らな家や。わかる?」
「うん。・・・変わった名前ですね。ホントに日本の人?」
「そうや言うとるやん。・・・後で字ぃに書いたるわ」
これが後藤とあの人――平家との初めての出会いだった。時間は決して止まらない。
永遠に流れつづける。そして、人の心も。今の後藤はただ流れるままに進んでいる。
いつか、時間を止めたいと願う日が来るとも知らずに。
22 :
名無しさん@1周年:2000/06/16(金) 21:07
候補はいる?
みちごま、みちごま、みちごまー
24 :
作者:2000/06/16(金) 21:10
>>20はい。今更答えなくても分かるかもしれないけどみちごまです。
「平家さんただいまぁ〜!!」
後藤の大声と共に玄関のドアが勢いよく開く。後藤がファミレスのバイトから帰っ
て来た。家に帰って誰かがいるのはうれしい。後藤の顔は自然に緩んでしまう。
「おかえり。今日は早かったやん。もぉすぐ御飯できるで」
キッチンから平家がひょいと顔を出す。後藤の家に平家が居候をはじめてもう1週
間になろうとしている。能天気なイマドキ系の後藤と年の割には妙に年寄り臭い平
家。まったくタイプの違う2人だが、今の所何の問題もなく生活を送っている。む
しろ、まったく違う二人だからこそ何の問題もなく生活を送れているのかもしれな
い。だが、後藤にはずっと気にかかっている事があった。それは、初めて会ったあ
の夜の事だ。何故、あんな雨の中をずぶ濡れになりながら歩いていたのか。何故、
初対面の自分の家に来る気になったのか。
気になる。平家に聞いてみたい。後藤の中にはいつもそんな思いが渦巻いていた。
だが後藤は聞く事ができずにいた。いざ、聞こうと心を決めて平家の前に立っても、
平家の顔を見るとあの目を思い出してしまうのだ。初めて目が合った瞬間のあの寂
しげな眼差しが、後藤の頭から離れないのだった。
(う〜、なんか眠れないよぉ・・・)
無性に寝苦しくなり、後藤は目を覚ました。時計を見ると、もう午前2時を回って
いる。後藤はそっとベッドから降り、キッチンへ向かった。水でも飲んで気分転換
をしようと思ったのだ。
リビングを通ると、床に布団を敷いて平家が眠っている。後藤はそっと平家に近づ
いた。後藤はしゃがみこむと、そっと平家の顔を覗きこんだ。規則正しい寝息が聞
こえてくる。
「平家さん・・・なんであんな雨に濡れて歩いていたの?なんかあったの・・・?」
後藤は、眠っている平家に向かってそっと語り掛けた。
「アタシには話してくれないの・・・アタシじゃ力になれないのかな・・・?」
手を伸ばし、平家の髪に触れてみる。サラサラしていて柔らかい。
「平家さん・・・」
しばらくの間、後藤は平家の寝顔を静かに見つめ続けていた。手櫛でとかす髪が指
の間をすり抜けていく。妙な心地よさを覚えて後藤は少し微笑んだ。何故かとても
安心する。
27 :
名無しさん@1周年:2000/06/17(土) 13:13
おお、なんか後藤が大人だ。
28 :
名無し:2000/06/17(土) 14:05
どういう展開になるんだ……。
29 :
名無しさん@1周年:2000/06/17(土) 16:24
「・・・んん?」
後藤に気がついたのか、平家がゆっくり目を開けた。
「あっ、ごめんなさい。起こしちゃった?」
「ん・・・、アンタ何してんねん?」
平家は眠そうな目で後藤を見上げた。寝起きの為か、声が少しかすれている。
「あの、ちょっと喉が乾いたんで水飲もっかなとか思って。ごめんね。起こしちゃ
って」
「・・・なんで水飲むのにアタシのとこに来んねん。変わった子やなぁ」
平家は眠気を払うように軽く目をこすると、ゆっくり身体を起こした。後藤はそん
な平家を見て思った。今なら聞けるかもしれない。もし拒否されたらどうしよう。
きっと平家は居心地が悪くなってここから出ていってしまうだろう。でも、聞きた
い、気になって仕方がない。2人の間に沈黙が流れる。
「あの・・・」
しばらく躊躇した後、意を決して後藤は口を開いた。
「なんであの夜、あんなずぶ濡れになってたの?なんで・・・、なんでアタシのと
こに来る気になったの?」
30 :
名無しさん@1周年:2000/06/17(土) 21:40
展開が読めん・・・。
みちごまはあんまり・・・
興味しんしん。
みちごまは脅威だ・・・
みちごまはピンと来るものが無い・・・
なにか萌える画像とかどっかにないのかな。
35 :
名無しさん@1周年:2000/06/18(日) 00:55
おもしろいよ結構
36 :
>34:2000/06/18(日) 08:20
「へそ」での絡みが結構いいんだけどね。
でもあの番組、東京近辺でしか観れないんだっけ?
みちごま好き!!
38 :
34:2000/06/18(日) 11:10
>36
へそですか。よし、みちごま視点でみなおしだ!!
「・・・」
平家はないも答えない。重い沈黙が部屋の中を支配する。しばらく床を見つめてい
た後、平家はようやく口を開いた。
「ごめんな、後藤。今は言われへんねん・・・」
「なんで!?・・・なんで言えないの?」
「ごめん・・・、ごめんな」
「アタシじゃダメなの?アタシに言ってもどうにもならないから言わないの!?」
後藤はもう泣きそうな顔をしている。素直に平家が教えてくれるとは、初めから思
ってはいなかった。でも、いざ拒否をされると、どうしようもない悲しみが湧き上
がってくる。自分はこの人にとっては必要ない存在なのだろうか?そんな考えさえ
浮かんでくる。
40 :
名無しさん@1周年:2000/06/18(日) 15:30
みちごま?
「ごめん・・・。ごめんな、後藤」
そう言うと平家はすっと後藤から目をそらした。そんな平家の何気ない行為に、後
藤の心は深く傷ついた。自分の顔を見ているのも嫌なのかな、そんな思いが頭に浮
かぶ。
「なんで・・・?ごめんじゃわかんないよぉ!!」
後藤は思わず絶叫した。突然の大声に平家は驚いたような顔で後藤を見た。後藤の
目にはもう涙が溜まっている。
「ご、後藤?」
ワケが分からないと言う顔で、平家はそっと後藤の顔を覗きこんだ。
「なんでなの!?アタシじゃダメなのぉ!?アタシじゃ役に立たないのぉ!!?」
そう言うと後藤は、ギュッと平家に抱きついた。そして、力一杯平家の細い身体を
抱きしめる。
「い、いきなり何すんねん。・・・後藤?」
くぐもったような後藤の嗚咽が聞こえてくる。泣いているのだろうか。
「平家さん・・・アタシには話せないの?・・・アタシじゃダメ・・・なの?」
「ごめんな・・・ごめんな・・・」
平家はそう繰り返しながら後藤の頭をそっと撫でつづけている。そんな平家の手が
あったかくて、優しくて、後藤はよけいに涙が止まらなくなった。後藤は平家の胸
の中で、まるで子供のように泣きじゃくっていた。
42 :
名無しさん@1周年:2000/06/18(日) 19:55
後藤が子供なのか大人なのかわからん・・・
43 :
名無しさん@1周年:2000/06/19(月) 13:56
「ごめんね。なんか取り乱しちゃって…」
後藤はそっと平家の身体に回していた手をほどいた。随分激しく泣いていたらしく、
後藤の目はもう真っ赤だ。
「あの…後藤?」
「変なこと言っちゃってごめんね。…じゃあ、あの、…おやすみなさい」
そう言うと後藤はすっと立ち上がり自分の部屋へと戻っていった。そんな後藤にか
けるべき言葉も見つからない平家はただ呆然と後藤の後姿を見つめているだけだっ
た。
部屋に戻った後藤はドサッとベッドに倒れこんだ。なんでいきなり泣き出してしま
ってのだろうか?自分でもよく分からなかった。ただ、自分が平家の力になれない
のが無性に悲しかった事は分かる。でも、何故それが悲しいのかが分からない。
(うぅ〜、ワケわかんないよぉ〜!!)
後藤はいきおいよく頭から布団をかぶった。こういう時は寝てしまうに限る。後藤
の意識は、しだいに遠のいていった。
44 :
名無しさん@1周年:2000/06/19(月) 14:19
作者さん、これからはあげで行っていいの?って、もうあげてるけどさ。
ただのサゲ忘れじゃないの?おれはサゲで行く。
46 :
作者:2000/06/19(月) 20:11
>>44サゲでもアゲでもどっちでもいいですよ。お好きな方でどうぞ。
アラシはあんまり気にしないタチだから。
ふと、雨の音で目を覚ました。変な格好で寝ていたのか、どうも首が痛い。コキコ
キと首を左右に振ると後藤はゆっくりと身体を起こした。時計を見ると、もう朝だ。
雨の為か少し薄暗い。ベッドから降りて部屋を出ようとしたが、後藤は一瞬躊躇し
た。昨夜の出来事を思い出したからだ。あんな事をしておいてどんな顔をして平家
に会えばいいのだろう。後藤は、ドアノブを掴んだまましばらく考え込んでいた。
(…いつまでも部屋の中にいるワケにはいかないもんね。よし!行こう!!)
そう決意すると、後藤はいきおいよく部屋のドアを開けた。
部屋を出た後藤の目の前にいつもとは違う風景が広がっていた。いつも通りキチン
と片付けられた平家の布団。いつも通りテーブルの上に置かれた朝食。一見いつも
とはなんの変哲もない部屋だ。だが、いつもとは明らかに違う点がひとつだけあっ
た。平家が、いない。
48 :
名無しさん@1周年:2000/06/19(月) 21:38
じゃあ、俺は時々アゲようかな。
49 :
名無し:2000/06/20(火) 00:13
平家さんっ、一体どこに〜!
50 :
吉:2000/06/20(火) 03:17
わお〜、出ていってしまったんですね。
今後の展開が気になる・・・・。
51 :
名無しさん@1周年:2000/06/20(火) 10:30
「平家さん?平家さぁ〜ん?」
後藤は平家の名前を呼んでみた。反応は、ない。後藤は慌てて部屋中を捜し始めた。
風呂場やトイレなども覗いてみたが、どこにも平家の姿が見えない。
「平家さぁん…どこ行っちゃったのぉ…」
まさか、昨夜の自分の言葉のせいで平家はここを出ていってしまったのではないの
だろうか。そう思うと、後藤はへなへなとその場に座りこんだ。自然と涙が溢れて
くる。こんな事になるのなら無理に聞かなければよかった。なんであんな事をして
しまったのだろうか。後藤の心は後悔の念で一杯になった。平家がいなくなる事が、
こんなに辛いだなんて思わなかった。涙が止まらない。後藤はそっと膝を抱えると、
声をあげて泣いた。平家はどこに行ってしまったのだろうか?もう会う事はできな
いのだろうか?会いたい、平家に会いたい。今の後藤にはただそれだけだった。
どれくらいの時間が過ぎたのだろうか。外はもう暗くなってきている。
後藤はゆっくりと顔をあげた。どうやら泣きながら眠ってしまったよう
だ。寝起きのため、視界が少しぼやけている。平家はまだいない。
再び、涙が込み上げてくる。自分がこんなに泣き虫だなんて知らなかっ
た。
「平家さん…」
後藤はポツリとそう呟いた。平家のいない部屋は、妙に広く感じられる。
なんだか自分の部屋ではないように思える。
「うっ…く…へい・・けさぁ・・ん…ひっく…」
涙が頬を伝っていく。後藤はもう嗚咽を堪える事ができなかった。その
時だった。
ガチャ…。
ふいに玄関のドアが開く音がした。玄関には鍵がかかっているはずだ。
合鍵を持っている人物はただ1人。
後藤はいきおいよく立ちあがると、玄関へと向かい走った。
「あ、後藤。ただいま。ごめんな、遅くなってもうて。…ん?アンタ何
泣いてんねん?」
そこには平家がいた。いつもと変わらぬ笑顔を後藤に向けている。
後藤はしばらく言葉をつなぐ事ができなかった。何がなんなのかよくわ
からなくなり、呆然とその場に立ち尽くしていた。
「後藤?どないしたんや?」
「平家さぁん…」
そう言うと後藤は力いっぱい平家に抱きついた。涙が止まらない。
「平家さん!平家さん!平家さぁん!!!」
「ど、どないしたんや、後藤。なんかあったんか!?」
後藤はふるふると顔を横に振った。しゃべりたいが、涙のせいでうまく
しゃべる事ができない。
「後藤?」
平家はワケが分からないと言うような顔をしている。何故後藤が泣いて
いるのかがわからないのだ。
必死で涙をこらえながら、後藤は口を開いた。
「平家さんが…平家さんがどっか行っちゃったと・・思って…それで…
それで…なんか、悲しくなっちゃって…」
平家は何も言わずにただ後藤の頭を撫でていた。後藤はなんとか呼吸を
整え、言葉を続ける。
「夕べのこと…気にして…それで出てっちゃったのかなって…思って…
うっく…・平家さぁん…」
後藤は更に平家の身体を抱きしめた。
「アホやなぁ。そんなワケないやん。あんなんアタシは全然気にしてへんで?今日
は…ちょお昔の友達に会うて来ただけや。朝方いきなり電話が来てな。後藤はま
だ寝てたさかい、なんも言わずに行ってもうたんやけど…でも、テーブルの上に
メモ置いてあったやろ?気付かへんかった?」
後藤はふっと顔を上げた。メモ?そういえばそんなもの探しもしなかったような気
がする。そんな後藤の考えがわかったのか、平家は軽く笑った。
「探さへんかったんやろ?もっと目立つとこに置いといたらよかったな。ごめんな」
「だって…平家さんがどっか行っちゃったんだと思って…そしたらもう…なんかワ
ケわかんなくなっちゃって…」
後藤はうつむくと、まるで叱られた子供のようにボソボソと答えた。
「そんな心配せんでもええって。な?」
「うん…」
平家はそっと後藤の身体を抱きしめた。後藤は平家の胸の中でそっと目を閉じた。
背中に回された手が心地よかった。
55 :
名無しさん@1周年:2000/06/20(火) 11:42
あっ、平家帰ってきた。
56 :
名無しさん@1周年:2000/06/20(火) 17:15
ベッドの中で後藤は何度も寝返りをうっていた。どうも寝つけない。
「ふう…」
軽く溜息を吐くと、後藤は静かにベッドから降りた。先程から平家の事が気になっ
て仕方がないのだ。そっと部屋のドアを開けると、後藤は平家の元に向かった。
リビングでは、いつも通り平家が眠っている。後藤は忍び足で平家に近づいた。布
団の横に座ると、そっと平家の顔を覗きこむ。よく、眠っているようだ。と、その
時、眠っているハズの平家がいきなり目を開けた。
「ふわぁっ!!」
後藤は驚き、声をあげた。無理もない。眠っていると思っていた人が突然目を開け
たら、誰でもこういう反応を示すだろう。
「そんな驚かんでもええやん。別に死人が目ぇ開けたわけちゃうねんから」
「だってぇ…寝てると思ってたんだもん。もぉ〜、びっくりさせないでよぉ!」
「なんかな、寝つけへんくてな。とりあえず目ぇ閉じとっただけやねん。…後藤は
どないしたんや?」
「えぇ〜、アタシもなんか寝つけなくって…。あの、平家さん…一緒に寝ても、い
い?」
「なんやねん、いきなり。子供みたいやなぁ。ま、ええで?ほれ、こっち来ぃや」
そう言うと平家はそっと布団をめくり、後藤を中へと招き入れた。
「へへへ」
軽く笑いながら、後藤は平家の隣へと入りこんだ。丁度、後ろから平家
に抱きしめられているような感じになる。冷静を保とうとしてはいるも
のの、後藤の心臓は過去に経験した事もないようなスピードで脈打って
いた。耳元に平家の吐息がかかる。
(うぅ〜、どうしよう。軽い気持ちで言ったのになんでこんなにドキド
キするのよぉ〜!!!)
後藤は居心地が悪そうにモゾモゾしている。そんな後藤に気付いた平家
は少し意地悪く笑うと、後ろからそっと後藤を抱きしめた。後藤の身体
がピクッと反応する。
「後藤、どないしたんや?なんやモゾモゾしてるやん。やっぱ狭いんか
なぁ?」
そう言うと平家は、更に後藤の背中に身体を密着させてきた。背中に平
家の胸がモロに当たる。
(なんでそんなにくっつくのよぉ〜!!?)
後藤の耳はもう真っ赤だ。平家はそんな後藤の耳元にそっと顔を近づけ
た。耳に息がかかる。後藤は思わず身体を固くした。
「後藤?どないしたんや?耳、真っ赤やで?」
平家はおかしそうに後藤の耳元に向かって呟いた。明らかに後藤の反応を楽しんで
いる様子だ。平家の微妙な息遣いで後藤にもその事がわかったようだ。後藤はバッ
と布団を跳ね除けると平家の方に向き直った。
「平家さん!アタシのことからかってるでしょ!!」
真っ赤な顔をして後藤が叫んだ。どうやらかなり動揺していたようだ。
「あはは、ごめんて。後藤があんまりにもかわええからちょおイタズラしてみたく
なっただけや。そんなに怒らんといてぇな。な?」
平家は笑いながらそう謝った。後藤の反応が楽しくて仕方がない様子だ。
「ムカツクー!!もぉいいもん!!平家さんなんか嫌いだもん!!」
そう言うと後藤はくるりと平家に背を向けるとふて寝に入った。なんて人だ!人の
純粋な気持ちをからかうなんて!後藤は1人、ムカムカとしていた。
(ん?純粋?…純粋ってどういう事?)
後藤はふと、ある事に気がついた。後ろからは平家が笑いながら謝っている声が聞
こえる。後藤はそんな平家を無視して1人考えをすすめる。
(純粋な気持ち?…純粋って…それはつまり…)
「後藤、そんなに怒らんといてぇな。アタシが悪かったって。なぁ」
後ろから、まだ怒っていると勘違いした平家がそっと後藤の顔を覗きこむ。
そんな平家の顔を見た時、今までずっともやもやしていた感情がひとつにまとまっ
た気がした。ずっと疑問だった事。何故平家が自分に何も話してくれない事を悲し
く思ったのか。何故平家に自分は必要ないと思った時無性に悔しくなったのか。何
故平家が出ていってしまった時涙が止まらなかったのか。答えは簡単だった。
(なぁ〜んだ。アタシ平家さんのこと好きになってたんだ)
一旦結論が出てしまうとなんと簡単な事だったのだろうか。今まで自分の気持ちに
まったく気付かなかった後藤は、なんだか自分が馬鹿みたいに思えた。
「…後藤?どないしたんや?いきなり人の顔じっと見よって」
後藤は身体を少しひねり、後ろから自分の顔を覗きこんでいる平家の首にいきなり
抱きついた。
「ご、後藤!?なななにすんねん、いきなり!!」
突然の後藤の行動に平家はかなり焦っているようだ。後藤はそんな平家の首に更に
ギュッと抱きついた。
「ご、ご、ご、ごと・・う!?」
平家の声は明らかに動揺している。さっきまで自分だって同じ様な事をしていたの
に、なんで自分がされるとこの人はこんなに焦るんだろう?そんな事を考えながら
後藤は先程平家にされたのと同じ様に、そっと平家の耳に顔を寄せた。
「平家さん…アタシ、平家さんのこと好きになってたみたい」
「は?」
突然の後藤の言葉に平家は間の抜けたような声を出した。ちらりと顔を
見ると、ワケの分からないと言う様な顔をしている。
「だからぁ!平家さんのこと好きになってたって言ったの!」
後藤は再び平家の首に抱きつくと、少し強い口調でそう言いきった。平
家の動きは完全に停止している。多分思考も停止してるんじゃないかな?
と後藤はぼんやりと思った。
しばらくの沈黙の後、平家がようやく口を開いた。
「ア、アンタそれ本気で言うとんのか?なんなん?…えぇ?」
後藤の予想通り、平家の思考はしばらくの間停止していたのだろう。も
ごもごと意味不明な言葉を言っている。
「平家さんはぁ、アタシのことキライ?」
「えっ?いや…別にそういうワケちゃうけど…」
「じゃあ好き?」
「えっ?いや…その…」
平家は動揺をおさえ、必死に言葉を探している。
(なんでこの人はアタシが引いてる時は押してくるのに、アタシが押すと引いちゃ
うのかなぁ?)
精神的に優位に立った後藤はグッと平家の身体を自分の方に引き寄せた。丁度、平
家が後藤の上に覆い被さっている格好になる。
「ちょ、ちょお、後藤?な、なにすんねん……」
後藤はふっと腕の力を緩めて、平家の首を解放する。平家は少し首を上げて後藤の
目を見た。まだワケが分からないと言う顔をしている。
「ご、後藤、冗談は止めぇな。な?」
「冗談じゃないよ。アタシ、本気だもん。本気で平家さんのこと好きだよ」
「な…ア、アホかい。だいたいお、女同士やん。何を考えてんねん!」
「そんなの関係ないよ!だってアタシは平家さんが好きなんだもん!!」
そう言うと後藤はグルッと身体を回して平家との身体の位置を交換させた。平家は
明らかに動揺していて、後藤とは目をあわそうとしない。
62 :
グー:2000/06/20(火) 17:26
つーかその漢字は後藤らしくないのでみんなの食いつきが悪いです。
63 :
フカザワユウシ:2000/06/20(火) 18:13
今日1日で、ずいぶんすすんだな
続きに大期待。
65 :
フカザワユウシ:2000/06/20(火) 23:22
はやくしてよ
66 :
名無しさん@1周年:2000/06/20(火) 23:26
下らんスレ
「ちょお、後藤。ホンマに止めてんか?冗談キツイで、ホンマ」
「冗談なんかじゃないよ…」
先程とは打って変わった真剣な眼差しで後藤は平家の目をじっと見つめる。ふっと、
平家と目が合う。後藤はゆっくりと平家に顔を近づけていった。平家は逃げない。
そっと唇が触れ合う。
「平家さん…アタシじゃダメなの?…アタシじゃ…イヤ?」
軽く唇を離すと後藤は平家にそっと尋ねた。目が少し潤んでいる。
「…ヤやない…」
「えっ?」
「イヤやない…」
そう言うと平家は自ら後藤の唇に唇を合わせてきた。腕はキツク後藤の背中に回さ
れている。
2人の間にもう言葉はなかった。お互いがお互いを求め合う。ただ、それだけだっ
た。
「ねぇ、約束だよ。アタシがいない間に勝手にどっか行っちゃダメだからね。出て
行きたくなったら、絶対アタシに言ってよね。ね、約束だからね?」
突然、後藤が話しかけてきた。眠っているとばかり思っていた平家は、少し驚いた
顔で後藤を見つめた。
「なんやねん。いきなり」
「なんでもいいよぉ!ね、約束しよ?」
「はいはい。ええで。約束するわ」
「ホントに!?絶対だよ!?」
そう言うと後藤はキュッと平家に抱きついた。後藤の柔らかい髪が平家の顔にかか
る。その心地よさに平家はそっと目を閉じた。約束は永遠のもの。どんなに時が流
れても消えることはない。永遠の約束。
「じゃ、平家さん。アタシ、バイト行ってくるね〜。いってきま〜っす!」
穏やかな日々が過ぎている。後藤はいつものようにアルバイトへと出かけて行った。
1人残された平家。昼間の平家は暇である。例の1件以来どこかに出かける事もな
く掃除洗濯に勤しんでいる。
「ふぅ、だいたい終りかな?」
掃除機をかけ終えた部屋を満足気に眺めると、平家はそう呟いた。キチンと片付い
た部屋は気持ちがいい。
ピンポーン。
ふいに玄関からチャイム音が聞こえる。誰だろう?平家はゆっくりと玄関へと向か
った。ドアについている覗き穴から外の様子をうかがってみる。
平家は一瞬、自分の目が信じられなかった。少しの沈黙。
ピンポーン。
再び、チャイムが鳴る。平家は、意を決して玄関のドアを開けた。平家の目の前に
は1人の小柄な少女が立っていた。
「久しぶりだね、みっちゃん」
「…矢口」
「ひどいよ、みっちゃん。矢口を置いてどっかに行っちゃうなんてさー!矢口ずっ
とみっちゃんのこと探してたんだよ!?」
驚きのあまり、平家はしばらく口を開く事ができなかった。様々な記憶が平家の頭
に浮かんでくる。少し深呼吸をすると、平家は口を開いた。
「な、なんでここがわかったんや?」
「なんでじゃないよー!すっごい苦労したんだからね!矢口、探偵にまで頼んじゃ
ったんだよ!?」
矢口は怒ったようにプゥと頬を膨らませた。そういえば、昔っから怒った時はいつ
もこんな感じだったような気がする。平家は、そんな矢口を見ると少し微笑んだ。
「さ、みっちゃん。帰ろ?」
「えっ?」
「えじゃないよー!もー、みっちゃん何ボケてんのさ!?矢口のウチに帰ろうって
言ってんの」
そう言うと、矢口は平家の手を力いっぱい引っ張った。
「矢口!止めてぇな!!…アタシはもぉアンタんとこには帰らへん!アタシの居場所
はもぉアンタんとこやないねん!!」
平家は自分の右手を掴んでいた矢口の手を振り払った。矢口の目がスッと細くなる。
「ダメだよ、みっちゃん。みっちゃんは矢口のモノなんだから。みっちゃんは絶対矢
口から逃げらんないんだから!!」
「矢口、お願いや。もぉアタシのことは忘れてぇな。…あの頃のアタシは変やったん
や。アンタの優しさに甘えとっただけなんや。それに…」
そこまで言うと、平家は少しくちごもった。そんな平家の言葉を矢口が続ける。
「それに、今はあの子の方が大事だもんね?」
平家は一瞬顔をこわばらせる。それは、どんな言葉よりも明確に平家の気持ちを明ら
かにした。
「ふーん、やっぱりそうなんだ。…みっちゃん、矢口を裏切るの?」
「裏切るてそんな…。アタシは…別に…」
平家はもう矢口の顔を見る事ができない。確かに矢口には感謝はしている。本当にあ
りがたいと思っている。だが、平家の心の中で後藤の占める割合が次第に大きくなっ
ているのも事実だ。
「みっちゃん、矢口と約束したじゃん!ずっと矢口の傍にいるって!あの約束はウソ
だったの!!?」
「ごめん…矢口、ごめん…」
平家はただ謝罪の言葉を繰り返すだけだった。今の矢口にはもう何を言ってもムダだ。
そう思った平家はただ謝りつづけたのだった。
「…みっちゃん、矢口を捨てるの?」
「…」
「…みっちゃん、絶対許さないから…」
「はぁ〜、疲れたなぁ…」
バイトを終えた後藤が帰ってきた。アパートの階段を上りきると、ふと、自分の部屋
の前に見知らぬ少女が立っているのが見えた。誰だろう?不審に思った後藤は、そっ
と少女に近づいた。
「あのぉ〜、なにか用ですかぁ?」
後藤の声にその少女は顔を上げた。随分小柄な為幼く見えるが多分自分より年上だろ
う。後藤は見知らぬ訪問者にぶしつけな視線を送った。
「後藤、真希さんですよね。」
「はぁ〜、まぁそうですけど…」
「始めまして。私みっちゃんの友達なんですけど、伝言を頼まれたんです」
「みっちゃん?あ、平家さんですか。…伝言て平家さんいないんですかぁ?どこ行っ
たんですか?」
「みっちゃんはね…もういませんよ。みっちゃんからの伝言です。今までお世話にな
りましたって」
「え?」
「じゃあ伝えましたからね。私はこれで」
「あ、ちょっと!!それどういう事ですかぁ!?ねぇ!!?」
後藤の問いかけを無視して、矢口はアパートの階段を降りていった。その目はなんの
感情もなく冷たく透き通っていた。
「ちょっとぉ、どういう事よぉ!!一体!!」
後藤は慌てて玄関のドアを掴んだ。鍵がかかっていない。なんで?と思いながらも、
後藤は急いで部屋の中に飛び込んだ。必死で平家の姿を探す。リビングにも、キッチ
ンにも、平家の姿は見えない。
「平家さん!?平家さぁん!!?」
後藤は大声で平家の名前を呼んだ。反応は、ない。残るは後藤の部屋のみ。後藤は力
一杯自室のドアを押し開けた。
ふと見ると、ベッドの中で平家が眠っている。
「なんだぁ〜…いるじゃん。脅かさないでよぉ…」
ほっとした後藤が平家に近づこうとしたその時、後藤はある異変に気がついた。
(あれ?アタシの布団って…赤だっけ?)
後藤はおそるおそるベッドに近づいていった。ほんの数歩の距離なのに、やけに遠く
感じる。
「平家さん…」
ベッドの中には、確かに平家が横たわっていた。真っ赤な鮮血に染まって。
後藤は思わずその場に崩れ落ちた。何がどうなっているのかよくわからない。後藤は
ゆっくりと立ちあがると、そっと平家に近づいた。まるで眠っているかのような平家
の顔に軽く触れてみる。…冷たい。
「ねぇ・・平家さん?起きてよぉ!!平家さん!!!ねぇ!!平家さぁん!」
後藤は力一杯平家の身体をゆすった。平家はもうなんの反応も示さない。
「平家さん!!ウソでしょ!?ねぇ…ねぇ!平家さぁーーーーーん!!!!!」
後藤の悲痛な叫び声が部屋中に響き渡る。
何時の間にか雨が降り始めていたようだ。窓の向こうから聞こえてくる雨の音で、後
藤は目を覚ました。どうやらソファーに座ったまま、眠ってしまったようだ。後藤は
ゆっくり立ちあがるとゆっくり自分の部屋へと向かった。ドアを開けると、そこには
誰もいない。ただ、血の染み込んだ布団が無造作に置かれているだけだった。
後藤は静かにその場に座りこんだ。遠くから誰かの声が聞こえる。
(ねぇ、約束だよ。アタシがいない間に勝手にどっか行っちゃダメだからね。出て行
きたくなったら、絶対アタシに言ってよね。ね、約束だからね?)
昔に交わした約束。決して、守られる事のなかった約束。一人ぼっちの部屋は寂しす
ぎる。部屋の中にはただ雨の音だけが響いている。まるで、守られる事のなかった約
束の罪を咎めるかのように…。
完
75 :
作者:2000/06/21(水) 01:10
長い間お付き合いいただきありがとうございました。
ラストが中途半端と思う方もいらっしゃるかと思いますが、自分的にはOKです。
深夜とかにやってる30分モノのドラマのようなできになったと思います。
最初の予定では、幸せだったんですけどね。以上、完です。
ちょ・・・まじすか。この終わり。
唐突っすね〜・・・・・・
ほぉー。
78 :
フカザワユウシ:2000/06/21(水) 16:03
せめて今週末まで続けてほしかったすよ
79 :
本家あみいご :2000/06/21(水) 16:07
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| Λ ヘイポー、、、
|ー ̄)
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80 :
名無しさん@1周年:
悲しいお話だ