★なっち熱演のドラマを見て涙した人の数2→

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135しゅんなち
−− 「最後の夏休み」外伝 −−
〜 あの夜、柊平の想い 〜

ドーン・・・パラパラパラ・・・。
夜空に花火玉が砕け散る音がする。
遠くの方で色とりどりの光が、一瞬で広がっては消えていくのが見える。
「もう始まってるみたいだね」
「うん」
「行くぞ!」
「うん!」
大きく頷くと俺の手を握ってくる。
俺も祐子の手を強く握り返す。
人混みの中で2人、離ればなれにならないように。
打ち上げ花火がよく見える場所を目指して、無意識のうちに早くなる足。
その手は少し汗ばんでいた。