LIFE IS KICK

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25吉澤・ソーパランチャイ

しばらく続けた後、吉澤の『生活』は終わる。  
吉澤は自分の朝の行動を『生活』と呼んでいた。
これ以降はただ呼吸をして心臓を動かしていくだけ。
退屈でたまらない日常の始まりだ。
太陽の光のさしだした周りを見渡し、吉澤は地面を蹴り上げ
深いため息をついた。
「今の仕事ダルいだけだし、失敗したかな・・」
ただやりたいことが何かわからず、見つけるまでの身の置き場。
その程度の感覚で働いている吉澤にとって
バイト先は日々、苦痛を感じるだけの場所になっていた。
「こりゃ、死んだほうがましかも・・・」
そんな独り言を言っておかしくもないのに笑った。