LIFE IS KICK

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22吉澤・ソーパランチャイ
――― 暗闇の中を歩いている。
何も見えない、感じる事もできない、どこだかわからない道をただ歩くだけ。
自分の掌も見えない中、私は歩いている。
何の為に?
それすらわからない。でも私は歩くのを止めようとしない。
どうして?? ―――
「・・・」
天井が見える、額に手をやるとうっすらと汗を掻いていた。
「またこの夢か・・」
若干の寝汗で湿ったシャツを脱ぎ、乱暴に放り投げると
自分の髪を無造作に掻きあげ鏡に目をやった。
鏡に映る自分をしばらく眺めたあと小さく舌うちをすると
ベッドから下りて着替えを始める。