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253-1
第2章
もう、ここで終わりなんだ。そう、無邪気なままでいられるのは、ここまでなんだ・・・。
−ドン・ヘンリー−
「やめてください・・・」
「なんでさ、いいじゃないか・・・」
「・・・やめて!」

梨華は、怪しげに笑い絡みつくその男を激しく振り払った。そして目に涙を一杯と
浮かべ、走り出した。(絶対に・・・イヤ!)梨華は心の中で叫んでいた。暗く冷た
い地下駐車場を走り抜け、緩やかなループを昇り切ると漸くと地上に出た。

しかしその外は、激しい雷雨が鳴り響いていた。梨華は思わず立ち竦み、躊躇した。
すると背後から黒塗りの高級車が近づいたかと思うと、梨華の右横に停車した。ウ
インドウが静かに下りる。先ほどのニヤケタ中年男がヒョッコリと顔を出した。

「ホラ。この雨の中、どうする?いいから乗りなさい。」
「結構です。タクシー呼びますから・・・」
「ハハハッ。こんな時間にしかもこんな雨で直ぐに来る訳ないだろ。いいから乗りなさい」
「いいです。大丈夫です。」
「いいから心配するな、今日は何もしないよ(笑)家まで送るから、ホラ乗りなさい。」
263-2:2001/05/29(火) 02:21 ID:yHGQFmJQ
男は笑いながら梨華の手を取った。その手の強さに梨華は萎縮した。

(また・・・あの時みたい・・・。イヤ・・・)

心で幾らそう叫んでも、その叫びは声にならなかった。男は梨華のそうした態度
を見透かすように、ドアを開けるといやらしい手付きで梨華の腰に手を回し、そ
の身を自分に寄させた。梨華は、本当に聞こえないような位の小声で抵抗をしめ
すのが一杯だった。

「・・・イヤです。一人で帰ります」
「いいじゃないか。何も知らない訳でもないだろ」

梨華はその男の、喋り方も、匂いも、そしていやらしい顔付きもその全てが嫌い
だった。いや今は、但し書きが必要なのだ。なぜならば、あの時、そうではない
自分が少しだけいたのだから・・・。だからこそ梨華は、あの時の自分自身が嫌い
だった。

あの時の嫌悪感とそして恐怖感、耐え切れないこの気持ちを精一杯の抵抗で示そ
うしたが、、その脂ぎった中年男は、造作なく引きずる様にして易々と梨華を助
手席に連れ込んもうとしていた。か細い梨華の抵抗は、その全てが無駄に終わろ
うとしていた。漆黒の暗闇の中、土砂降りの雨は止まず、そして雷は鳴り響いて
いく。梅雨の終わりを告げ、夏が来た事を知らせる夜だった。
273-3:2001/05/29(火) 02:23 ID:yHGQFmJQ
「・・・もう一つ、お願いしたいんだけど、いいかなぁ?」
「・・・なにをですか?」

スタジオの前、降りしきる雨、車内には今日も真希と彼が二人きりだった。
一つ目の真希の願いは、家に帰る時間を遅らせて欲しいという希望だった。
彼はこの豪雨の中、むやみに車を走らせるのを諦め、この場で時が過ぎるの
をやり過ごしていた。真希の二つ目の願い・・・。彼には何となくはわかって
いた。多分、通りの向こうにて繰り広げられている、この騒ぎの事なのだろ
う・・・。

「あのバカオヤジ・・・、早くやめさせて。」
「・・・あの二人の事、ご存知なんですか?」
「そうよ。当たり前じゃない!とにかくお願い、早く!どんな事してでもいいから!」

真希のせかす声が車内に鳴り響いた。彼の眼がバックミラー越しに真希の
眼と合った。その眼は心なしか潤んでいるようであった。彼は了解した。

「分かりました。何してもいいんですね?・・・で、彼女の名前は何て言うんですか?」
「ホントに知らないの?もう・・・。んとね、石川梨華ちゃん。」
「男のほうは?」
「それはわかんないけど・・・とにかく早くして」
283-4:2001/05/29(火) 02:28 ID:yHGQFmJQ
何気なく真希が言葉を濁した事を彼は聞き逃さなかった。しかし敢えてそれを
咎めず言葉を継いだ。

「分かりました、石川さんですね・・・」

彼は助手席に置いてあった英国製の大き目の傘を取り、そして自分のキャリン
グバッグにしまわれていたキャップを取り出し目深に被ると外に出た。そして
その傘をささず、帽子ひとつだけの格好で土砂降りの雨の中を歩き出した。人
影の無い大きな通りを横切ると、彼の眼には全身で嫌悪の感情を爆発させてい
る梨華をどうにかしてコントロールしようと、もがいている男の姿を鮮明に捉
えた。

(ナニ!)

彼の心はそう叫び、心の奥底で感情の何かが大きく弾けた。彼の眼に飛び込ん
できた男・・・。彼は今、自分自身に運命を感じていた。全身を貫く衝撃、しかし
彼はそうした気持ちを敢えて完全に密封し、一切の表情を変えずに近づき、そ
して梨華に向けて言葉を告げた。

「石川さんですか?」
「・・・ハイ、何ですか?」

梨華は見知らぬ男の問いかけに困惑したが、今の状況を抜け出せる一筋の光を
その男の登場に見い出した。
293-5:2001/05/29(火) 02:31 ID:yHGQFmJQ
「真希さんが一緒に帰ろうと、言っているんですが。どうですか?」
「え・・・」
「何だ、お前誰だ!」

中年男は、訝しげに彼を見ると、声を荒げて威嚇した。しかし彼は表情を
変えず、言葉を続けた。

「どうしますか。あちらの車に真希さん、いますけど・・・」

豪雨の中、視界も侭ならないその先に、大きな黒いワゴン車の中から顔を出
し、手を振る真希の姿を梨華は見つけた。それまで硬直していた石川の顔が
一瞬緩んだ。

「・・・うん。それじゃあ、私も帰ります。それでは・・・」

そういうと梨華は渾身の力を振り絞り男の手を振り払うと、彼のもとに近づ
いた。邪険にされた男は怒りを見せながらその後を追おうとすると、彼は手
にしていた傘の先をふいに男の眼前に突き出した。男は勢い余り、躓きそう
になりながらも、どうにかして体を捻りそれを避けた。一瞬の間の後、怒り
の矛先を彼に向かわせようと思った刹那、彼の無表情でいて、冷たく光るそ
の眼の鋭さに恐れをなし言葉を飲んだ。そして改めてその彼の顔を見据える
と、「アッ」と小さく驚嘆の声を上げ、その表情を怒濤の驚愕へと変化させた。

「お前は・・・」
303-6:2001/05/29(火) 02:37 ID:yHGQFmJQ
「石川さん。傘を。」

彼は男の言葉を遮り、その眼前に差し出されていた傘を開いて、梨華に手渡
した。

「どうぞ、お先に・・・」
「でもあなた、ぬれちゃいますよ・・・」
「いいから、早く。」

彼は語気を強め、梨華に車へ向かわせた。そして中年男を眼だけで制した。
彼の背後から豪雨の音に混じりワゴン車後部座席の閉まる音が聞こえたかと
思うと、彼はニコリと笑い、男に告げた。

「周防さん、ここで会うとは思わなかったな(笑)」
「何でお前が・・・」
「また、お会いしましょう(笑)」

彼は妖しい笑顔を残し、雨の中に姿を消した。男は呆然とその場に立ち尽く
したままだった。
313-7:2001/05/29(火) 02:53 ID:yHGQFmJQ
「真希ちゃん・・・アリガトネ。」
「ううん。でも梨華ちゃんダメだよぉ。ああいう男と一緒じゃ・・・」
「うん。デモネ・・。うん、わかってるの。・・・とにかく本当にありがとうね。」
「私は大丈夫。それより、この人のおかげだよぉ。ねぇ?」
「うん。本当にありがとうございました」

梨華は、頭からバスタオルを被りながら、ハンドルを操る彼のその背中越しに、
深々とお辞儀をし感謝の念を伝えた。彼はバックミラー越しに、その梨華の健
気な姿を見ていた。その時、彼は初めて梨華の顔をハッキリと確認した。そし
て彼はその顔立ちに息を呑んだ。(似ている・・・)彼は、明らかに動揺してい
た。が、そうした心の"ゆらぎ"は一切表に出さず、ただ漫然と車を走らせていた。

「・・・真希ちゃん。今日の事、みんなに言わないでね。」
「もちろんだよぉ。いわないよ」
「ありがとうね」
「それより、アイツとは関わっちゃダメだよ。」
「真希ちゃん、知ってるの、あの人のこと?」
「ウン、まあね。・・・本当に嫌な男。」

真希は吐き捨てるように言葉を投げた。梨華はその語気の強さに驚いたが、
自分と同じ気持ちを共有している仲間を見付けた嬉しさを感じた。しかしそ
の瞬間、やるせない気持ちが頭を擡げた。

(もしかしたら、真希ちゃんも、あの男に・・・)

荒れ狂う窓の外を漫然と見やる真希の眼は、いつに無く虚ろだった。ここ最
近、真希の心を襲い続ける投げやりな空しい気持ちが覆い被さってきた。

(忘れかけていたのにな・・・。アイツも、それから・・・。もう・・・どうでも良くなってきちゃった・・・)

彼の顔には、まだ拭き切らない雨の雫が頭からポタポタと落ちていた。そ
してフロントウインドウに絶え間なく叩き付けられる雨を睨み付けながら、
心の中で呟いた。

(ここで会えたな、漸くと・・・。)

彼の心は乾き始めていた。そしてその両眼が冷たく光っていた。3人の重
く、切なく、そして虚ろな気持ちを載せたまま、車は夜の東京の街を走り
抜けていた。
323-8:2001/05/29(火) 02:56 ID:yHGQFmJQ
「本当にありがとうございました。」
「いえ。御気になさらずに・・・」

梨華は改めて深々とお辞儀をした。今春越して来たばかりという真新しい
マンションの前、未だ止まぬ雨の中、梨華は何度も何度も運転席の彼に頭
を下げた。彼はウインドウをあけその都度、梨華を制していた。

「早く中に入ったほうが・・・」
「真希ちゃんもアリガトウネ。」
「ウン。梨華ちゃん、わかったから早く入って。風邪引くから。」
「ウン。本当にアリガトウ・・・」

梨華の眼から大粒の涙がこぼれていた。彼は慌てて運転席のドアを開けると
胸のポケットからやや大きめのハンカチを差し出した。梨華はそのハンカチ
で自分の顔を拭った。

「・・・アリガトウゴザイマス。」
「いいですから。明日もお仕事でしょう?ですから早くお入りに・・・」
「そうだよ、梨華ちゃん。また明日会おうね!」
「ウン・・。」

すると梨華は、後部座席でしきりに手を振る真希に近づいたかと思うと、
何気なく彼に問い掛けた。

「そういえば・・・貴方のお名前はなんていうんですか?」
「え!?」
「梨華、まだお名前教えて貰ってないです」
「・・・そうでしたね。」

梨華の唐突な問いに彼は一瞬たじろいたが、直ぐに体勢を立て直した。

「・・・本城といいます。」
「アハハ、梨華ちゃんそれウソ(笑)」
「ウソって?」
「だってそれウソの名前だもん。ね、ほんじょうさん(笑)」

真希がちゃかして彼を見遣った。すると彼は黙って梨華に一礼をしてすぐ
さま運転席に戻り、エンジンをかけ直した。後部座席の窓際では、梨華と
真希は何事か笑いながら話していたが、それも終わると、窓越しに肩と肩
とを抱き合い、別れを惜しんでいた。彼は、梨華が名残惜しそうに手を振
りながらマンションの中に消えるのを確認すると、静かに車を走らせた。
333-9:2001/05/29(火) 02:58 ID:yHGQFmJQ
「彼女、優しくていい子ですね。あの子もメンバーなんですか?」
「・・・ホントに何も知らないんだね。テレビとかあんまり見ないのぉ?」
「いや、見ているほうだと思うんですけどね・・・」
「ウソぉ〜。どうせニュースとかばっかでしょ。」
「いえ、ニュースなんか殆ど見ませんよ。」
「じゃあ何みてんの?」
「・・・そうですね。見てる、て言うより眺めているのかなぁ」
「それって、どう違うのぉ?」
「さぁ(笑)わかんないですね」

車はいつもの見慣れた通りに差し掛かると、あの要塞の様なマンションに
近づいた。先ほどまで荒れ狂ってた空は落ち着きを取り戻し、雷鳴は消え、
漸くと雨も小ぶりになっていた。

「明日は9時です。お二人が来られますから」
「ウン。・・・あなたは休み?」
「ええ。」
「ふ〜ん。」

「・・・そうだ。この間の本、読まれましたか?」
「ウン。面白かったよ。それに絵も可愛かったよぉ。」
「ああいうのなら、本読むのも楽しいでしょ?」
「そうだね。よっすぃ〜にも貸してあげたんだよぉ。面白かったっていったよぉ」
「そうですか、それは良かった。」

彼は“よっすぃ〜”というのが誰なのかは分かってはいなかったが、話の
流れを折らずにそのまま言葉を続けた。
343-10:2001/05/29(火) 03:02 ID:yHGQFmJQ
「それじゃ、今日はこちらを・・・」

そういうと彼は助手席に置いてあったバッグの中から、シンプルな包装紙に
包まれた少し大きめな書物を取り出して、真希に手渡した。

「これはぁ?」
「写真集ですよ」
「写真集?女の人の?」
「まさか(笑)猫のですよ。世界中の猫が写ってますから。可愛いですよ。」
「ふ〜ん。あなたホントに猫が好きなんだね!」
「そうですね。でも、まぁ暇な時とかにでも見てください。」
「ウン。アリガトネ。」
「いえ。」

真希は自分でショルダーバッグを持ち出すと、彼がドアを開けるのを待つ
までも無く、自分でドアを開けて外に出た。

「すいませんでした。大丈夫ですか?」
「自分の荷物くらい自分で持つもん。大丈夫だよぉ」

真希は重たそうにショルダーバッグを抱えてマンションに消えていった。
彼は運転席に戻り、ハンドルを握りなおした。すると真希がマンションの
入り口でくるりと回転して、車のほうに向きを直した。そして少し大きめ
な声で彼に問い掛けた。

「ねぇ!・・・あなたはいつまで、この仕事するの?」
「・・・前にも言いましたけど、秋になったら消えますから、安心してください」
「そうなの・・・。別にさぁ、私は迷惑じゃないから、他に仕事なけりゃいてもいいよぉ。」
「大丈夫ですよ(笑)もうすぐしたらやめますよ。あなたを監視するのは(笑)そうなったら好きに遊んでください」

「・・・それまでに。・・・だったらさぁ、それまでにあなたのホントの名前、教えてね?」
「ハハハ。私の名前は本城です。そうでしょ(笑)」

彼は今まで真希に見せた事のないような底抜けに明るい笑顔を残し、夜明けを
静かに待つ町の中に消えていった。真希は一つ溜息をつくと、静々とマンショ
ンの中に消えていった。
353-11:2001/05/30(水) 03:23 ID:oGhR4ato
「ンンン・・・」

真希は、少年に胸を揉みしだかれながら、虚ろな眼で天井を見やった。もはや、
どうにも興奮を押さえ切れない少年は、乱暴な手付きで真希の衣服を引き千切
ろうとした。

「破んないでよ、この服気に入ってるんだから!」
「ああ。うん・・・」

少年は、声にならない返事をして、真希の衣服を脱がすことに集中していた。
とにかく真希の全てを見たがっていた。彼女の静止は、全く耳に入らなかった
らしい。少年は赤いワンピースのボタンを無造作に引き千切り、その豊かなバ
ストにむしゃぶりついた。ブラジャーのフックも外さず、そのまま剥がしにか
かった。ナカナカ思い通りにならない自分自身に苛立ち、手付きはさらに乱れ
た。

「やめて、て言ってるじゃない、聞こえてんの、ねぇ?」
「あぁ、チクショウ。どうなってんだよ!」

真希は的を得ない返事の応酬に、どうでもよくなっていた。(もう、いいや)
虚ろな気分はさらに増していた。
363-12:2001/05/30(水) 03:24 ID:oGhR4ato
「ヒュー!やっぱデカイネ!真希の胸は」

力づくでブラジャーを剥ぎ取る事に成功した少年の眼には、薄く赤く色づいた
乳首、そして大きすぎず、小さすぎず、それでいて弾力性のある真希の乳房が
飛び込んできた。漸くと目標を達せられ、少年の興奮はレベルを上げた。

「ハァハァ・・・、どうだいいだろ?」
「・・・」

少年は、乱暴に乳房をもみし抱きながら、両方の乳首に交互に吸い付いた。真
希にとって、快感というよりもむしろ苦痛を伴うような愛撫が続いた。暫くす
ると少年の乳房への興味は薄れ始め、いよいよ真希の股間を弄り始めた。乱暴
にパンティーを剥ぎ取ると、いきなり陰部に食らいついた。

「ア、ンンン・・・」

真希は声を上げた。が、それは、義務感を伴う、儀礼めいたものであった。そ
れでも、真希の下半身を舐め回し続ける少年の感情を揺さぶるには十分だった。

「何だよ、もう感じてんのかよ、やっぱおまえ厭らしいな」

真希の演技に疑うことを知らない少年は、更に激しく陰部をなめ続けた。漸く
陰部の中に埋もれていた柔らかいひだを自身の舌で探し当てると、今度はそこ
ばかりを集中して責め続けた。そしていきなり秘部に2本ばかり指を挿入して
きて、激しくその指を上下させ始めた。
373-13:2001/05/30(水) 03:25 ID:oGhR4ato
「うぉー、お○んこの中、もうびしょびしょジャン。もう一本入れるぜ」

少年はその指使い同様、言葉使いも荒さを増してきた。(やっぱ、コイツも同じ
なんだ・・・)真希の心は、いつもと同じ虚無感に包まれていた。確かにそこは濡れ
始めていた。でも真希にとってそれは、あくまでも条件反射の一種のようなも
ので、歓喜の表現ではなかった。

「ン、あぁ、んんん・・・」
「おぉ、お前ホントエッチだな、ほらこの音、聞こえんだろ、お前の汁だぜ」

真希の愛液と少年の唾液の絡み合う音がジュルジュルと響き渡る。少年の興奮
はピークを迎えていた。もはや極限まで膨張したそのペニスは、既に短パンの
脇からその先を覗かせていた。当然ながら真希の眼にも入ってきたその陰茎は、
その少年の容姿には似つかわしくない程グロテスクで、肉棒自身も意外なほど
の大きさを備えていた。(ふ〜ん、意外にデカいじゃん)真希は、その客観的
事実に感心したが、かといって、それ以上の興味は湧かなかった。
383-14:2001/05/30(水) 03:26 ID:oGhR4ato
「今度は、俺のを舐めろよ」

命令口調になった少年は、我慢できず自分でパンツを脱ぎ捨てると、両手で真
希の肩を押さえつけその場に跪かせた。真希は少し躊躇した。いや躊躇という
よりも、何もかも、あなたの言う通りにはならない、という意思の表明でもあ
った。

「・・・・・・・」
「頼むよ、ねぇ、お願い」

チッポケな真希の抵抗だったが、効果は覿面だった。いきなりに彼の口調を優
しくさせ、そして彼女に同調を求めてきた。この男は、もう私に逆らえない、
真希は結論付けると、言われるがまま、少年のペニスに食らいついた。そして
ジュルジュルと厭らしい音を立て扱き始めた。

「うぉー、いいぞ」

少年は少し興奮気味に叫んだ。真希は舌を巧みに操り、肉棒に絡ませた。彼女
は一口加えた瞬間に、少年が仮性包茎である事を見抜いた。赤づいたカリ頭に
ただ唾液を絡ませるだけで、少年のペニスは激しく真希の口の中で上下した。
少しの刺激でも、十分すぎるほどの反応が返ってくる。割れ目に舌を這わせて、
厭らしい音をわざと立てながら、口を上下させる。もうイキそうなのは明白だ
った。
393-15:2001/05/30(水) 03:28 ID:oGhR4ato
「あぁ、もう駄目だ・・・」

瞬間、少年のペニスが真希の口の中で激しく屹立した。真希はペニスから口を
離すと、傍においてあったティッシュボックスに手を伸ばした。すばやく右手
でティッシュを数枚取ると、彼の亀頭に軽く押し付けた。すると亀頭の先から
白い上バミ液が出たかと思うと、一気に大量の白濁色の液が放出された。

真希は冷静に少年のスペルマを拭き取ると、サービスだと言わんばかりに、早
くもうなだれた少年のペニスを咥えた。そして、まだ肉棒の中に残る残液を吸
い取った。この行為が彼にとっては至福の喜びを与えたようだ。ペニスから真
希が口を離すと、少年はその場にペシャンと座り込み、一人で感慨に浸ってい
た。

「やべーよな、モー娘のゴマキとフェラしてもらったなんてバレタラ。殺されちゃうよ」

少年には、達成感と征服感がみなぎっている様だった。そうした態度に真希は、
何の関心も示さなかった。暫くすると真希はイキナリ彼の上にまたがり、耳元
で囁いた。

「どうする?いれなくてもいいの?」
「えっマジで?・・・ちょっと待ってよ、少しタイム、タイム」

少年は、よろめきながら立ち上がると、体勢を整えるために台所へ向かった。
真希は、静かに立ち上がり、身体にまとわりついていた衣装をその場に脱ぎ捨て
全裸でベッドに横たわった。そして虚ろな目で天井を見つめた。

(今ごろ、あの人はどうしているのかな・・・)

若く青く、そして苦々しいスペルマの匂いが充満している部屋の中で、真希は
「彼」の事を思っていた。
403-16:2001/05/30(水) 03:31 ID:oGhR4ato
真希は絵本をベッドの横に置きなおし、再び天井に目を遣った。何故か悲しくな
った。そして涙が零れそうになった。その刹那、漸く体勢を整えてきた少年が上
に乗りかかってきた。

「よ〜し、やろうぜ!」

徐に電気を消し、薄暗闇の中で、少年は真希の全身を貪り始めた。真希の顔、
唇、肩、乳房、下腹部、そして秘部、脚先の指の間まで、その不作法な愛撫
は続いた。

「いいだろ!真希!」
「ン・・・アン・・・」

条件反射的に真希は喘ぎ声を出した。その声に反応し、更に愛撫は激しくな
った、そして真希の陰部を執拗に舐め続けた。割れ目を探し、懸命に舌を入
れてくる。「俺がいかせてやるぜ」という少年の自己満足感だけは真希にも
伝わった。少年の舌の動きに合わせる様に、わざと喘ぎ声を重ねて見せた。

少年には、そうした真希の反応が心地よかった。頼んでもいないのに、肛門
の穴まで舌を入れようとする。さすがの真希もそれは拒否した。腰をあげ両
手で少年を少しだけ突き上げた。
413-17:2001/05/30(水) 03:32 ID:oGhR4ato
「ちょっと待って。ゴム、用意するわ」
「何だよ、ゴムかよ。生でヤラセテよ」
「駄目だよ、絶対」

真希は頑なに拒んだ。しかし少年は早くも極限まで屹立したペニスを立たせ
ながら、頑強に自己主張を繰り返していた。

「いいじゃん、大丈夫だよ、外に出すからさぁ」
「駄目、ゴムつけないんじゃ、今日はここまでだよ!」
「いいじゃん、大丈夫だよ、じゃぁさ、取りあえず、生で入れさせてくれるだけでいいから」

少年はとにかく真希の中にそのままの形でペニスを入れようとした。しかし真
希は、断固拒否した。そしていきり立つペニスを振り払うかのように、パンと
起き上がると窓際に駆け寄り、少し大きめな声で少年に言った。

「駄目!もし、いれるんならやめるよ。外にいる人呼ぶから」
「そんな・・・」
「どうする?私マジだよ」
「・・・分かったよ。じゃあさぁ、今度は口に出させてよ。それ位ならいいだろ?」
「・・・まぁ、いいよ・・・」

少年は余程、先程のティッシュへの放出が不本意のようだったらしい。真希は少
年の申し入れを許諾した。そして洗面所の一番上の棚奥からゴムを取り出してき
た。ベッド上で呆けていた少年を寝かせて、二、三回、肉棒を口で扱いて唾液で
ペニスを湿らせてると徐にそのペニスにゴムを装着させた。
423-18:2001/05/30(水) 03:34 ID:oGhR4ato
「ぴったりだね」
「ウッ。そうでもねえよ。チョット痛て〜な」

真希は、少年の上にまたがり自分で少年の陰茎を陰部に導いた。あわてて腰を
動かそうとする少年を嗜めた。

「ゆっくり!だから、そんなに急がないで」
「分かってるよ!・・・どうだ?」
「ウン。いいけど・・・、もう少し優しくしてよ」

明らかに少年のテクニックは稚拙であった。きっとこういう男に遣られること
のみを生きる糧にしているような、取り巻きの女の子相手への自己中のセック
スしか経験がないのだろう。彼女たちは、この少年のペニスを受け入れただけ
でオルガズムを迎えるような単純思考の人間なのかしら・・・。

でも真希は違う。

いや、逆にいえば、いまベッドの上で必死の形相で真希の胸にむしゃぶりつき、
乳首を摘み、乳房を揉みしだき、絶叫を上げているこの男こそが、モー娘とや
れる、というだけで頂点に達している単純思考の人間に他ならなかった。

「すげ−よ、真希、すげーよ」

もはや少年には、同じ言葉を何度も繰り返すしか術はなかった。少年は、何度
も挿入しなおしながら、騎乗位からバックに回り、真希を突き上げた。なまじ
陰茎が大きいだけに、真希の奥まで、ペニスが到達する。さすがに喘ぎ声がも
れてきた。

「あぁ〜ン。アァ・・・。ウ〜ン」
「真希、真希!中に出して−よ!」
433-19:2001/05/30(水) 03:36 ID:oGhR4ato

少年のその声に我を取り戻した真希は、すかさず体勢を入れ替え、正常位にな
った。そして自ら腰を動かし、少年が絶頂を迎えるのを早めた。両手で少年の
上半身を愛撫し、上胸のあたりを軽く舐めた後、乳首に軽いキスをした。少年
の顔から判断するに、その時を迎えるのは時間の問題であった。

「駄目だ・・・、もうイクよ!」
「・・・約束だもんね。口でして上げる」

少年は言うがままにピストン運動を止め、限界までに勃起したペニスを真希の
目前に差し出た。すると真希は、ゴムの上から肉棒をさすり続け、裏筋にキス
を重ねた。そして、その下の袋にもそのキスを移すと、優しく袋を揉み出した。

少年は絶叫に近い叫び声で真希の名前を呼び続けた。そのまますれば精子が出
るのはわかっていたが、真希はさっきの約束を果たすべくゴムを剥いだ。そし
て亀頭の先の割れ目をチロチロと数回舐めた。更に陰茎を激しく扱き上げペニ
スの赤みを増長させつつ、いよいよ口に含もうかと構えた瞬間、割れ目から液
が数滴垂れたかと思うと、勢いよく白濁色のスペルマが真希の身体にシャワー
された。

「ちょっと〜、顔に出していいなんていってないよぉ〜」
443-20:2001/05/30(水) 03:37 ID:oGhR4ato
「ハァハァ、ハァハァ・・・」

少年は荒々しいうめき声を発し、その場に倒れこんだ。そしてペニスの先から
は、まだ残るスペルマがニョロニョロと噴出していた。

「ハァハァ・・・。よかっただろう?真希」
「・・・」

真希はその問いには答えず、顔にかかったスペルマを落としに洗面所に向かっ
た。石鹸、そして洗顔液で、入念に何度も何度も洗った。それでも少年の精液
の匂いが消えなかった。

「シャワー浴びるから」

真希はベッドの上に座り込んだままの少年に声をかけ、そのままバスルームに
入った。ボディシャンプーで何度も身体を洗い流し、髪の毛にもシャンプーを
施した。その様は、スペルマの匂いだけでなく、肉欲の塊だった少年自体の匂
いを消すかの如く、執拗であった。バスルームに備え付けられている鏡に、そ
うした自分の姿を見つけた時、真希の心に物凄い嫌悪感が棲み付いた。そして
鏡の中の自分を見つめた。

(この女、ブス)

心の中で真希は呟いた。そして浴槽につかりながら呆然としていた。煙にくも
り、鏡の中の自分が消えていく。何故か無性に悲しくなった。

(もう・・・ダメかな?)

ふいに真希の眼から涙が零れた。家族にも、事務所の人間にも、仕事の仲間に
も、そしてあの「下らない男」にも見せた事のない「心の叫びの涙」であった。

(もう、疲れたよ・・・)

蒸気で煙るバスルームの中、そして彼女は、静かに目を閉じた。