●(#´▽`)´〜`0 )Love〜いしよし PART3●
「あァッ…はぁ…っ」
月明かりの下、石川の肌が艶めかしく揺れている。
大きく太股を開き、その中心に吉澤の顔を埋められて、
必死で声を押し殺している。
「んっ…あんっ…!」
甘い蜜を舐めるように、吉澤は執拗に石川のソコに舌を這わせた。
足を閉じたいのをじっと堪えて、石川はその唇を甘受する。
「…もっと足を開いて」
「ん…」
言われて、石川はさらに足を開く。
吉澤は石川の柔らかなソコを指で広げ、ヌル…と奥まで舌を滑り込
ませた。
「はぁ…んん…あん…!」
石川は無意識のうちに全身を震わせた。
吉澤の舌と指が快楽をもたらしてくれることを石川の身体は知っている
のだ。
「や、だ…っ」
奥まで指を突き入れられ、石川は止めどもなく蜜をたらす。
石川はもうそこをなぶられるだけでイキそうになっていた。
しかし、まだ、これだけではイキたくはなかった。
「ひ、とみ…っ」
淫楽な甘い声で、石川は吉澤を呼んだ。
が、吉澤は一向に答える様子を見せず、石川の秘部から顔を上げようと
もしない。
まだ愛撫の手をソコに戻されて、石川は激しく身悶えしながら叫んだ。
「やだっ、私が…ひとみの…する…から…っ!」
「今日はしなくていい」
短く答えて、吉澤は愛撫を続けた。
石川は仕方なく、吉澤の髪に絡めた指をほどく。
「もぅ…や…っ…」
ぴちゃぴちゃと、猫がミルクを舐めるような音が断続的に響く。
「も…だめ…っだよ、い…ちゃ…ァ…ッっ!」
石川の内股が、ピクピクと痙攣をくり返した。
達する直前の兆候だった。
吉澤は石川のクリ●●スに舌を這わせると、下の割れ目に指をねじ込み、
動かし始めた。
「ひぃっ…あっ…あっ!」
その瞬間、石川の身体がビクッと跳ねた。
石川の身体は痙攣し、吉澤によってもたらされた悦びに浸っていた。
「あ…っ…」
石川が達し終えても、吉澤はまだ石川を解放しようとしない。
さらに続けて、ソコに舌を絡ませ、くちゅくちゅと啜り上げる。
「もう…いい…よっ」
たった今達したばかりなのに、またイッてしまいそうで、石川は吉澤の髪
を軽く引っ張り、やめてくれるように哀願した。
「やだよ…また…っ」
またすぐに、石川のソコは蜜をたらし始める。
石川はやめてくれるよう、もう一度吉澤に頼んだ。
「やん…っ!」
また指を秘部に突き入れられ、石川は喘いだ。
ひっきりなしに流れ落ちる愛液が、尻の狭間にまで伝っていく。
吉澤はそれを指で拭い、舐めて見せた。
「や、嫌…そん…な…の!」
それを聞いて、吉澤の愛撫が止まる。
しかし、言葉とは裏腹に、石川の身体はさらなる淫らな行為を欲していた。
石川は自身は決して認めたくはなかったが、石川の身体は性器を弄られる
のを明らかに悦び、待ち望んでいる。
(ひとみ…っ)
もどかしい淫戯に、石川は目を閉じて吉澤を思った。
(早く…っソコを…)
石川の内部は、最早爛れきっている。
早く、吉澤の指で掻き回してもらわなければ、気が狂いそうだった。
もう、中途半端な愛撫は欲しくなかった。
ただ撫でられるように弄られても、石川は達せない。
奥までねじ入れて、敏感な部分を刺激して欲しかった。
「ひとみぃ…っ!」
呼びかける声は媚態を含み、淫らだった。
しかし吉澤は、ただ秘部の表面を軽く撫でているだけだった。
「もう…っやだ…っ」
「なにが?」
吉澤の意地が悪いのは、わざとではなく天性のものなのだ。
石川はやっと理解した。
「もぅ…はやくぅ…」
「だから、なにが?」
ヌチュ、と吉澤の指が石川の内部に入り込んだ。
石川は歯を食いしばり、なんとか吉澤の歓心を買おうと務める。
「もう…イカせて…はやくっ…」
そう言いながら石川は、腰をくねらせた。
すると吉澤は、突然なにを思ったのか、愛撫をやめてしまった。
「え…っ?」
すぐにイカせてもらえると思っていたのに期待を裏切られて、石川は無意識
のうちに不満気な声を漏らしていた。
怪訝そうな顔をして見つめる石川に吉澤が命令する。
「後ろ向いて」
仕方なく石川は、吉澤にお尻を向けてベッドに這った。
吉澤の指が背後から石川の秘部を責める。
感じるなと言われても不可能な快感が、また石川を苛む。
吉澤の長く繊細な指が、石川のそこを掻きむしる。
「自分でやってみて」
「やだ…っ!」
言われても、石川は聞き入れなかった。
そんな恥ずかしいこと、絶対にしたくなかった。
すると、吉澤の指が石川の後孔に触れた。
「やぁ…ぅ…っ!なん…でっ!?」
「嫌なら、こっちにするよ」
「だって…っそこは…っ!」
石川にはもうまともな言葉は紡げない。
後孔に入れられるよりはマシと、石川は吉澤の言うことに渋々従うこと
にした。
「んん…ふ…っ」
しかしいくら自分自身で慰めてみても、石川は一向に達することが出来
ずにいた。
「もう…っやだよおぉ…っ!」
とうとう石川は泣きを入れた。
「じゃあ、イカせてあげるよ」
「もぅ…っいいよっ、やめ、てっ!」
じゅくじゅくと音をたてて中を指で掻き回され、さらに前のクリ●●スを
擦られると、石川の頭の中はまっ白になった。
自分の手ではいくらしても達することが出来なかったのに、吉澤にそうさ
れると際限なくイッてしまいそうになる。
「ひとみ…っひ、とみ…ッ!」
吉澤の指に翻弄されながらも、石川は一生懸命吉澤に告げた。
「後ろ、からじゃ、やだ…っ」
「どうして?」
不思議そうに吉澤が聞く。
石川はごくりと喉を鳴らし、セックスよりも恥ずかしい思いをしながら
告げた。
「顔…みながら、イキたい…っ」
「……っ!!」
途端に吉澤の顔に、何とも表現しがたい複雑な表情が浮かんだのを石川は
決して忘れないだろう。
クールで無表情な吉澤の仮面が、一瞬で割れてしまった瞬間を。
「ン、ん…っ」
再び抱き合って、石川は吉澤と深く唇を重ねた。
吉澤の匂い。
吉澤の体温。
吉澤の鼓動。
そういうものを感じれることが、石川にはなによりも嬉しかった。
「ここはもともと、精神病院だったんだ」
白々と夜が明ける頃、吉澤は石川の頭を腕に乗せ、話してくれた。
「その建物を、終戦後に私の祖父が買い取って、学校を建てた。だから
窓に鉄格子が入ったままなんだ」
「学校にするって決めた時点で、撤去しようとは思わなかったのかな?」
「めんどくさかったんじゃない?」
(さすがはひとみのおじいさんだなぁ…)
心の中で呟いて、石川は裸の吉澤の胸に頬をすり寄せた。
結局昨日は一睡もせず、保健室ですごしてしまった。
石川は激しい眠気に襲われていた。
「寝ないでよ。そろそろ人が来るから」
「いーもん、別に。私、学校公認の奴隷なんでしょう?」
言って、石川がニコリと笑うと、今度は吉澤の方が少し引き気味になった。
「…開き直ったな」
「うふふ。だって私、行くとこないし」
言ってることとは裏腹に、石川の声色はすこぶる明るい。
(私の居場所は、ここだもん)
石川にはようやく、その自信が出来た。
吉澤が『行かないで』と言ってくれたから。
幸せに浸る石川を抱き起こして、吉澤は服をかき集め始めた。
「起きるよ。服を着て」
「えー?起きるの?ねぇ、もっと寝てようよ」
「時間通りに予定が進まないとやなたちなんだ。あなたのせいで、昨日は
ずいぶん予定が狂ったし」
「う…っ」
一瞬、返事に窮した。
「なによー、許してくれるんじゃなかったの?」
「怪我に関しては大したこと無かったから責めないけど、予定が狂ったこと
に関しては責めるから」
(もう〜、やっぱりその性格直した方がいいよ〜)
せっかくの幸せな気分を壊されて、石川は頬を膨らませながら嫌々服に袖を
通した。
着替えが終わると、ドアに寄りかかって待っている吉澤のもとへ小走りに向
かう。
「用意できたよ。寮に戻るの?」
「ええ」
短く答えて、吉澤は首を傾けた。
それがキスの合図であることを、石川の唇はよく知っている。
先刻までの激しいセックスが嘘のように、優しく唇が重なった。
(なんか…普通に、キスできる…)
石川にはそれが、嬉しくて仕方がない。
(ひとみと、キスできる)
(これからもずっと、一緒にいられる)
しかし、そんな幸せも長くは続かなかった。
「…どういうこと?」
突如、吉澤の背中から声がした。
二人は同時に驚いて、ぱっと素早く唇を離す。
吉澤が振り向いた。
石川も、吉澤の体越しに声の主を見た。
呆然と、しかし怒りを露わに滲ませた後藤真希が、いつの間にか立って
いた。
後藤は吉澤にではなく、石川に掴みかかっていた。
「ひとみの様子を見に来てみれば、どーしてあんたがいるのよ!なんで
昨日のうちに出ていってないの!?ひとみに何したのよ!!」
「…あ」
あまりにも幸せで、石川は後藤の存在を根底から忘れていた。
「忘れてた…」
と思わず呟いた石川に、後藤は完全に理性を失った。
「なによ、それ!忘れてたって、どーゆーこと!?ひとみに怪我までさせ
て起きながら、よくそう言うことがいえるわね!」
「ちょ、ちょっと、ひとみ!?」
争う二人をおいてこっそり逃げようとする吉澤の背中を、慌てて石川は引
き留めた。
「ひとみ、この人どーにかして!」
「え…?ん…そうね…」
呟いた吉澤の声には、いつもの覇気がない。
今度は石川が怒る番だった。
「なによ、それーっ!部屋はどうするの?まさか、三人のままなの!?」
「夏が終われば、真希は元の学校に戻るでしょう。もともとそういう約束
で来たはずだし…」
「言っとくけど私、帰らないからね!ひとみを連れて帰るまでは!」
「冗談じゃありません!ひとみは私といるんです!ひとみが失明しただな
んて嘘までついて、あつかましいにもほどがあります!!」
「泥棒猫が何言ってんのよ!私とひとみのはねぇ、昨日今日の仲じゃない
のよ。あつかましいのはあんたの方でしょう!?」
激しく罵りあう二人を置いて、吉澤はそそくさと保健室を後にした。
どうやら吉澤ひとみにも苦手なモノがあるらしかった。
葉楼学園、いしよしごまをめぐって進行中の物語。
END