「●(#´▽`)´〜`0 )Love〜いしよし●」

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546ブラインド・ウォッチメイカー
「……」
声を押し殺し、指で涙を拭いながら泣く石川を、吉澤はやはり感情の
こもらない目でじっと観察していた。
ふと、吉澤の右手が涙で濡れた石川の頬に伸びる。
石川はきつく目を閉じて、全身を強ばらせた。
殴られる、と思ったのだ。
が、次に吉澤がとった行動は、石川にはまるで予測のつかないことだった。
「泣かないで」
やはり低い声で抑揚なく言って、吉澤はそっと石川の頬を撫でた。
それは殴られるよりもよほ、石川には驚くべき事態だ。
吉澤が、自分に優しくふれるなんて。

「ひ、とみ…?」
「……」
石川に触れたまま、吉澤はまた押し黙る。
何とも気まずくて、石川はふと目を逸らしてしまった。
吉澤はまっすぐに、目を逸らすこともせずに、石川を見つめている。
思い切って、石川は一度伏せた顔を上げてみる。
吐息が触れるほどの至近距離で、まともに吉澤と視線がぶつかった。
石川の鼓動が高鳴った。
深い、深い夜の色があった。
間近で見る吉澤の目に、ほんとうに吸い込まれてしまいそうな錯覚を石川
は感じた。
一瞬、悲しみも怒りも忘れて、石川は景色にでも見とれるように吉澤の目
に見とれた。
547ブラインド・ウォッチメイカー:2001/04/30(月) 10:56 ID:7grU8eTs
吉澤の性格はともかく、見た目だけなら石川は確かに吉澤のことが好きだ
った。
「…わたし」
無意識のうちに、石川は口を開いていた。
「やっぱり、優しくして欲しいな…ひとみには…」
なぜそんなことを言ってしまったのか、石川自身にもほんとに不可解だった。
吉澤と出会ってからの石川は、自分自身で考えてみても明らかにおかしかった。
その時、吉澤の表情に、陰とも切なさともつかない微妙ななにかが浮かんだこ
とに、石川は気がつかなかった。

吉澤の顔が、斜めに傾いた。
唐突に唇を重ねられても、石川はよけることが出来ない。
抵抗する術もなく、思考も、吉澤に見つめられるだけで霧のように消えか
けていた。
ようやく我に返ったのは、口内に舌を入れられた時だった。
「やっ…」
小さく声を上げ、石川はベッドから離れようともがいた。
が、逆に吉澤に引き寄せられ、ベッドに引きずり込まれる結果となった。
また吉澤の唇が近づいてくる。
石川の手が吉澤の口を押さえた。
「やだよ…っ、こんなの…」
「優しくする。それでいいでしょう?」
「…あ、あの、そういう事じゃなくって…」
石川はようやく、自分がとんでもないことを言ってしまったことに気が
ついた。
548ブラインド・ウォッチメイカー:2001/04/30(月) 10:57 ID:7grU8eTs
(あ、あんな言い方したら、…優しくしてくれるなら、してもいいみた
いに思われるじゃない…)
そんなつもりではなかったのに、と後悔してももう遅かった。
吉澤の手が優しく、けれど手際よく、石川のパジャマを脱がせてしまう。
石川は慌てて胸と性器を手で隠した。
その手をどけようとして、吉澤が言う。
「暗くて、どうせ見えないよ」
「けど…っ!」
恥ずかしいことにかわりはない。
石川は決して手をどけようとはしなかった。

すると吉澤は目標をかえ、石川の首筋に唇を寄せてきた。
首筋をなぞられ、耳元には吉澤の吐息がかかる。
「あ…」
他の場所に気を取られていた石川は、不意をつかれて身をよじった。
胸を隠していた手が離れた瞬間を吉澤は見逃さなかった。
はだけられた乳房の上に吉澤の手がおかれる。
吉澤は石川の乳房を下から持ち上げるようにもみほぐし、
コリっと、石川の胸の先端を指でつまんだ。
「ン…ッ!」
つままれた個所から、すぐさま電流のような甘い刺激が石川の身体に流
れた。
549ブラインド・ウォッチメイカー:2001/04/30(月) 10:59 ID:7grU8eTs
以前なら痛みしか感じなかったはずの乳首が、たった一度のセックスで
鋭敏な快楽の塊に変わり果ててしまっている。
(私の身体…おかしいよ…!)
初めてのセックスからまだ半日しか過ぎていないのに、石川はどこに触
れられても怖いくらいの快感を感じていた。
吉澤の手には、何か仕掛けがあるのではないかと真剣に疑ったりもした。
感じるはずのない性感が、どっと荒波のように押し寄せてくる。
「や…そこ…ぉ…っ」
やめて欲しくて放った言葉は、甘ったるく逆に誘っているかのように聞こえた。
石川はぱっと両手で口を押さえる。
その隙を吉澤が見逃すはずもなく、石川はあっけなく性器を捉えられた。

「や、んっ」
石川は歯を食いしばり、何とか声を堪えようとしたが、無駄な努力だった。
吉澤の手が、ゆっくりと石川のソコをなぶり始める。
「あ、あっ、ん、、ふ…ぅ」
吉澤の手で愛撫されるのは、とろけそうなほどに気持ちがよかった。
石川の肢体から、どんどん力が抜けていく。
「昼間あんなにしたのに、もう?」
少し弄られただけで陰部を濡らしてしまった石川を揶揄して、吉澤は薄く
嗤った。
入り口の溝をくすぐる吉澤の指と、石川の陰部の間に透明な糸がかかる。
そんな屈辱的なことを言われても、石川には抵抗する気が起こらない。