「●(#´▽`)´〜`0 )Love〜いしよし●」

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95ブラインド・ウォッチメイカー
食堂はかなりの盛況ぶりだった。
どうやら全校生徒のほとんどがここに集結しているらしい。
いくら生徒数が少ないとはいえ、全校生徒ともなるとかなりの人だかり
だった。
石川は無意識のうちに、昨日の少女、真希を探していたが、結局見つけ
ることはできなかった。
(この学校の生徒じゃないのかな…)

「はい」
と、吉澤は食事の乗ったトレイを渡した。
戸惑いながらも、石川はそれを受け取る。
「あ、ありがとう」
(でも、どこに座ったらいいのかな)
食堂内はどこも満員で、席に着けずウロウロしている生徒がいるような状
態だ。

「こっち」
吉澤に促されて窓際に向かうと、まるで用意されていたかのように、席が
二つ空いていた。
(なんで、この席だけ誰も座ろうとしないんだろう。もしかして、吉澤さ
ん専用の席…?)
何となく気まずい雰囲気を感じながら、石川はスープに口を付けた。
目の前で食事をする吉澤に、石川は意味もなく萎縮してしまった。