一話完結「大河なっち(● `へ´ ●)」

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 飯田と矢口は顔を見合わせて,うなづいた。
 矢口は,引き出しの書類入れから一枚の紙片を取り出した。
 そこには次のように記されていた。

『 血判状
 我等は,安倍なつみの無念を晴らし,モーニング娘。の名誉を守るため,
 命を賭けて戦うことを誓う。
   飯田圭織(血判)
   矢口真里(血判) 』

石川「ち,はん,じょう?」
飯田「ケッパンジョウ,血判状よ!
   本当はあなたたちには参加して欲しくなかったんだけど,意思が固いみたいだし
   ほっといたら暴走しかねないからね」
 石川は,飯田と矢口の確固たる表情を見てすべてを悟った。
 (この人たちは,なにか大きなことをやろうとしている・・・)
石川「お願いします。私も参加します。迷惑はかけませんから」
 というと,矢口の手から血判状を受け取り,自ら署名した。そして,左胸のブローチ
をはずすと,その針先で親指を刺した。一瞬表情をしかめたが,染み出た血液を見ると
小さくうなづき,その指を書類に押し付けた。
 加護と辻は,何も言わずに,石川と同じ行為をした。