世にも奇妙な娘達

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405保田拾遺物語
10年後。未だにファンの間ではあの事件は
一種のトラウマとなっている。
そして、保田は結婚し、一児をもうけている。
夫もあの事件の事は知っている。それを承知で保田を受け入れたのだ。
ある日の夕食。その日は『あの事件があった日』だった。
保田はいつもと変わらぬ顔で家族の為に夕食を作っている。
そこに、娘が来て言った。
「ねぇ、母さん。」「何?どうしたの?」
「なんでいちねんにいっかい、おかあさんのうしろにおんなのこが
いっぱいいるの?」
保田は知っていた。必ず、『あの日』になると、『彼女達』が現れるのを。
『ねぇ、圭ちゃん。何で助けてくれなかったの?カオリ熱かったんだよ?』
『圭ちゃん・・・矢口、圭ちゃんなら助けてくれると
思ったんだけどな・・・』
『ねぇ圭ちゃん。なっちの事、嫌いだったの?・・・』
『なぁ、圭ちゃん・・・』『保田さん・・・』『圭ちゃん・・・!?』
『やすださん・・・』・・・・・・・・・・


違う!あれは、私じゃない・・・私じゃ、ない・・・・・・
               
                 劇終