1 :
クズ学生:
2 :
クズ学生:2001/08/03(金) 04:25 ID:D6KPE5D2
という訳でsage進行とします。荒らさないでね(w
3 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 04:58 ID:ONXTafTU
新スレおめでとう
これからも頑張ってね
4 :
クズ学生:2001/08/03(金) 14:21 ID:YNSuhebc
3月25日、空は曇天、天気予報を見て折り畳みの傘を持ってきたのは
正解だったと言えよう。いつ雨が降り出してもおかしくないような暗く
淀んだ空は、華やかな街の風景を凍り付かせ、高層ビルの冴えない色と
適度に混ざりあっている。
石川は都内某所の駅を降り、書類に描かれた地図をもとにオーディション
三次試験の会場となる体育館を探した。が、駅の近くにこれでもかという
くらいに威圧感を持って建っていたので、難無く場所はわかった。
「ヴッ、ヴゥッ、ヴゥ〜〜ン。・・・・よし、喉も調子いい!」
横断歩道を渡りながら軽くせき払いをして喉の調子を確かめる。前日は
体調を整えるために酒も抜き、当日は朝風呂に入りマッサージ器で身体の
凝りをほぐしてきた石川。十円玉を6枚も使っただけあって、背中も腰も
すっかり張りが取れていた。
会場の通用口に近付いたところで、石川はふと辺りを見回す。実は前日に
吉澤と連絡をとって会場前で待ち合わせていたので、おそらくもう来てる
だろうと思い、その姿を探していたのだ。そしてしばらく辺りを眺めると
目に飛び込んできたのはショートヘアに特徴ある頬袋。ちょうど通用口の
少し手前にある外灯に寄り掛かる吉澤の姿が見えた。
タッタッ、タッタッ
「ごめんごめん、待った〜?」
「え、いや、別に〜」
「そう。じゃ〜、入ろうか」
何やらシレッとした顔付きで答える吉澤に、ちょっと気を遣う石川。
本当は少々待っていたのかも知れない。集合時間の9時半まであと
10分程度しかなかったから、多少焦ってたのかも知れない。そして
二人は揃って通用口から中に入り、二次試験の合格通知等の必要書類を
提示した上で受付を済ませる。すると係員に更衣室まで誘導された。
他の受験者達も、もうだいぶ集まっていたようだ。
5 :
クズ学生:2001/08/03(金) 14:22 ID:YNSuhebc
6 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 01:34 ID:K1lU20BI
オウエンひてまふ!ガムバッテくらはい
7 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 01:37 ID:psj3fJQQ
sage
age
8 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 02:09 ID:K1lU20BI
( ´D`) 揚げないでくらはい
9 :
同胞県民:2001/08/04(土) 04:34 ID:wqx41DXQ
オキニに入れておきました
マターリがんばってください
10 :
クズ学生:2001/08/04(土) 16:06 ID:8.cwWs.Q
ガヤガヤッ、ガヤガヤッ!
「もう体操着に着替えちゃうんだね、ここで」
「体力測定が最初にあるからね〜。全員集まったところで着替え
始めたら時間かかるだろうし、おそらく」
「あ、そうか〜。よく考えたらそうだね」
更衣室にあるロッカーの前で並んで着替える二人。人でごった返して
いるんだろうという予想に反し、それほど人はいない。さすがに
三次試験にまでなるとかなり絞られてるようだ。そして、周りを気に
しながらも、ついお互いの身体に目が行ってしまう二人。年頃の
女の子ということもあってか、他人のプロポーションは気になるの
だろう。チラチラ見ては目線を外す様子が、何ともいやらしい。
(やっぱ背があると格好いいよな〜。羨ましいっす〜)
(細いな〜〜。何か、体型維持のために工夫とかしてそうだな〜)
「そういやとみ子って何かスポーツやってるんだったよね」
「うん、バレーボールやってるんだけどね」
「あれっ、こないだ特待生だって言ってたよね〜? すげぇな〜」
「まあね〜。任せてよっ! Baby〜〜」 ゴソゴソッ、ゴソッ
「ハハハッ、マジ任せちゃおっかな〜」
「えっ、でも梨華ちゃんもスポーツとかやってるんだよね?」
「うん、中高の時にテニスやってて、今もその頃の習慣で軽く
ジョギングとかはしてるよ。健康第一だしね」
「でも、あんまやり過ぎるとよくないって言うけどね〜」
「まあね」 ガサッ、ガサッ
腹の探り合いといった感じのよそよそしいやり取り。いつも会う時より
緊張しているのが目に見えてわかるけど、そりゃ〜オーディション前
なんだからしょうがない。会場への扉を開け敵同士になる前の、最後の
和やかな会話の中で、緊張を取ろうとする石川とより緊張を高めようと
する吉澤。各々の戦いは、既に始まっていたのだ。
11 :
クズ学生:2001/08/04(土) 16:08 ID:8.cwWs.Q
12 :
TONBA:2001/08/05(日) 00:00 ID:IpYKlhA6
最近どんどん小説スレが消えてってるから、注意してください。
消えちゃったら、この面白い小説が読めなくなるじゃないですか・・・。
そんなのは悲しい・・・・。
13 :
クズ学生:2001/08/05(日) 01:45 ID:3CbZmRRM
>>12 言い方は悪いかも知れないけど、俺は自分のペースで
書き続けるだけだよ。なるべく毎日1レス分は載せようと
思ってるけど、それでもdat逝きになったらしょうがないよ。
このスレがなくなったらそこで書くの止めるし。
あと、俺が長期で来れない場合には事前に連絡すると
思うんで、もし出来るなら保全をしておいて頂きたいと
思います。自分的にも出来るなら完結させたいんで。
14 :
あ名無し娘。:2001/08/05(日) 02:03 ID:3U/O0lLw
15 :
あ名無し娘。:2001/08/05(日) 02:03 ID:3U/O0lLw
あげちゃった・。・・
スマン
16 :
やまだぁ:2001/08/05(日) 12:51 ID:dbLeDJ82
新レスおめでとうございます。
クズ学生さんこれからも頑張って下さいな。
17 :
クズ学生:2001/08/05(日) 18:23 ID:FNrFrc0Q
ギィ〜〜ッ、ガチャッ! ざわっざわっ
「・・・・・うっ、うわっ」
「はい、83番と84番ですね。あの右向かい、一番空いてる
列の後ろに付いてください。しばらくしましたら諸注意等の
連絡がございますんで、それまで定位置でお待ち下さい」
「あ、・・・・・はい。わかりました」
タッタッタッタッ
会場の中を見回すと、手前側にマイクスタンドが置かれた小さな高壇が
あり、その前に思い思いの運動着を着た女の子達が整列して試験の開始を
待ち受けているような状況。その向こうにはいくつかの体力測定用と
思しき道具が置かれていた。受験者はみな一様に緊張した面持ち。それも
そのはず、今までの試験会場ではお目にかかれなかったテレビカメラと
雑誌取材と思われるカメラマンが彼女らを取り囲んでいる。さすがに
ここまで試験が進めばテレビ番組主導でやってる企画なんだからカメラが
入ってくるのは当たり前なんだが、それでも緊張するなという方が無理な
注文で、石川もすっかりビビっていた。
「・・・・・・うわぁ〜〜〜、何か恐いな〜、やっぱ」
「え? 梨華ちゃん、何言ってんだよ〜。別に捕って喰われる訳じゃ
ないんだしさ〜。逆に目立ってやろうくらいに思ってなくっちゃ」
「まぁ〜、そうだけどさ〜。何か有名人の仲間入りみたいな?」
「ハハハッ、これ全国ネットじゃないんだからさ〜。そこまで考える
必要はないんじゃないの?」
「あ、そっか。な〜んだ、緊張して損した気分だな〜」
「えっ、まさかあんた、そんな理由で緊張してたの? ハッハッハッ」
小声で喋りながらすっかり落ち着いてる二人だが、周りを見回しても
こんなに喋ってる子は一人もいない。東京会場で三次試験を受けるのは
せいぜい100人弱といった程度で、友達連れで受かってる人間自体が
ほとんどいないからだろう。そういう意味でこの二人は幸運だと言えよう。
18 :
クズ学生:2001/08/05(日) 18:25 ID:FNrFrc0Q
19 :
クズ学生:2001/08/06(月) 16:27 ID:vM/rm2Jk
受験者を囲むように周りからざわめきの声が聞こえてくる。が、小声が
集まって騒音になってるだけなんで、誰が何を喋っているのかは皆目
見当が付かない。そんな中、複数のカメラマンの起てるシャッター音
だけが不規則な響きを示す。
「あ、でもさ〜。今流行りのグループのオーディションの割には
カメラとか少ないよね〜、多分」
「そう? でも、外とか結構カメラ小僧みたいのがいっぱい
いたけどな〜。中はなんか取材規制みたいのしてんじゃないの?」
「えっ、外ってそんなにカメラ小僧みたいのいた?気付かなかった〜」
「梨華ちゃん、もうちょっと周りも見ようよ〜。結構いたけどな〜。
何その、アイドル好きでも青田買いみたいにさ、デビュー出来るか
どうかって辺りの子に目を付けておいてさ、『俺はこの子がデビュー
する前からずっと応援してたんだぜ〜』みたいなこと言う奴よかも
いるんじゃないのかな〜」
「あ〜、はいはい。あとさ、『このアイドルのデビュー前のオフショット
売ります』みたいな感じのやつ? ボロい商売って訳じゃないだろうに
よくやるよね。気持ち悪いし、そういうのって、何か」
「ハッハッハッハッ、そうだよね〜」
周りの緊張をよそに楽しく談笑する石川と吉澤。それを見て舌打ちをする
子も何人かいたが、本人達はお構いなしといった状況。カメラの回る音も
すっかり忘れている様子だ。
「そういえばさ、梨華ちゃん免許取ったんだって?」
「うん、身分証明書がなくってさ。ついでに取っちゃった」
「原付だっけ? 後で見せてよ〜」
ゴ〜〜〜ッ、キィキィキ〜〜〜〜〜ン!
「あ〜〜、あ〜〜、マイクテス、マイクテス。え〜〜、只今よりテレビ東京
主催の『浅草橋ヤング洋品店 presents モーニング娘。新メンバー追加
オーディション』三次試験の開始前諸注意等の連絡を行いたいと思います」
二人の会話に割って入るような大きなハウリングで始まった、試験の説明。
壇上にたつスタッフらしき人物がマイクを持ち飄々と語り始める。
20 :
ぼかあねえ:2001/08/07(火) 16:22 ID:5puUu5sg
ほ
21 :
クズ学生:2001/08/07(火) 19:46 ID:TdVNr.dk
「え〜〜、まずですね、皆さんにこちらから郵送させて頂きました試験の
案内表。勿論、既に御覧になってるかとは思われますが、内容について
改めて説明させて頂きます。まずこの後10時からはですね、皆さんの
身体能力を把握するための基本的な検査を受けて頂きます」
別に何かの開会式のような形式ばったものじゃなく、単に事務連絡といった
感じの説明を続けるオーディション関係者。首にヘッドセットマイクを提げ
時々手持ちの紙を見ながら受験者の方を向き大きな声でハンドマイクを持ち
話を進める。一体何のためにヘッドセットマイクを付けてるのかは意味不明
だが、おそらくスタッフ間の連絡等に用いるのだろうとの推測は出来る。
「え〜、今皆さんにはこちら壇上に向かいまして5列で並んで頂いて
おりますが、今並んでる列ごとに項目順に移動して測定してもらいます。
なお、汗等かかれるかとは思われますが、こちらではシャワー等の
御用意は致しかねますので、それに関してはご了承下さい。え〜〜っと、
続いては午後に予定しております歌唱試験を行う前に用意されてます
休憩時間に関してですが、こちらの指定します休憩所にて休憩して頂く
なら問題ありませんが、外出してお食事等取りたい場合には受け付けにて
氏名と受験番号ですね、今付けて頂いてるゼッケンの番号を告げた上で
会場を出るようにして下さい。で、開始予定時刻の5分前までに再び
ここに集合して頂きますんで、もしその際に間に合わなかった人は残念
ですが不合格とさせて頂きます。ご了承下さい」
説明は冷静ながら、諸処の点に関して配慮されていることがわかる。
実際このようなオーディションをする場合でもシステムに関してさほど
説明もなされないケースだってザラにあるんだから、そう考えると
さすがに人気企画だけあってカネをかけてやってるな〜と、ただ感心
する石川。スタッフの説明する声以外聞こえない静まり返った会場の中で、
カメラのシャッター音がまばらに聞こえてくる。
22 :
名無し娘。:2001/08/08(水) 18:45 ID:6x5KPW6o
保全
23 :
クズ学生:2001/08/08(水) 23:31 ID:BGA2DrUI
ギィッ、ギィッ!
「ふぁ〜〜っ、眠い。マジで。・・・・・何でこんな早く目が
覚めちゃったんだろ?」
「おぅ、矢口ちゃんおはよう。今朝えらい早いやんな〜」
「あ、・・・・おはよう、裕ちゃん」
午前10時を少し回ったあたりだろうか、2階から足取り重く降りてきた
矢口に対し、いつも通りに大きな声で挨拶をする中澤。普通にいったら
かえって遅いくらいの時間だが、深夜バイトを続ける身にしてはかなり
早い時間帯。矢口は目を軽くこすりながら中澤の声に応える。
「何か天気悪いね。昨日まで全然こんな感じじゃなかったのにね」
「せやんな〜。まだ昼間やんにもう空もどんより雨雲かかっとうで。
かなりキッツい雨降るで、多分」
「そうだね。昨日のうちに買い出し行っといてよかったよ。この後家出て
買い物行ったらいつ通り雨に降られるかわかったもんじゃないからね」
そう言って矢口は廊下側の窓から外を眺める。そしてその視線に合わせ
外に目をやる中澤。空は明け方よりもさらに厚い雨雲に覆われ、いつ雨が
降り出してもおかしくないような模様だ。
「ま〜でも、そう考えると石川さんの判断は正解やったな」
「えっ、何のこと? ・・・あ、そうか。今日オーディションだったね」
「せやねん。で、最初は原付で行った方が早く着くんちゃうかって
言っててんけど、雨降ったら危のうて帰れへんかも知れん言うてな、
電車で行かはってんや。・・・・・あ、せや。さっき外から見たら
石川さんの部屋の窓が開いててんか〜。どうせドアは開いてるやろし、
上行ったら閉めといてくれへん? 私、石川さんの原付、玄関の中に
入れとかなあかんねんか〜。絶対雨降るやろうし」
「うん、わかった。やっとくよ」
矢口に一言そう言い残し玄関を出る中澤。気付くと早くも小雨がパラついて
きていた。そして、時間が経つに連れ、雨脚はどんどん強くなっていった。
24 :
y2k:2001/08/09(木) 12:30 ID:WarUXCp2
新スレおめ!
25 :
クズ学生:2001/08/09(木) 21:52 ID:/uQ8ORjE
ザーーーーーーーーッ! ザーーーーーーッ!
激しい雨が降りしきり、体育館の屋根を静かに震わす。そして大きな
うねりのような響きを作り出し、少女達の立てる物音と混ざる。
まず最初の試験である身体能力測定が始まる。係員の誘導で並んでいた
列ごとに測定場所にて待たされる。測定項目は立位体前屈・反復横跳び・
踏み台昇降運動・垂直跳び・握力・背筋力・斜め懸垂(出来る限り、但し
上限50回)の7つで、その後に身長・体重・視力を測り、最後に問診を
するということになっている。いくら若い女の子連中にやらせるとは言え
全部やるとなるとかなりハードである。
「はぁ〜〜〜、結構ちゃんとやるんだね。こりゃ疲れるわ」
「でも体育の授業とかでもやったんじゃないの? 懐かしいな〜」
「梨華ちゃんこういうのあんま得意そうに見えないんだけど?」
「そんなことないよ。私だってテニス部で馴らしてたんだからね」
「あ、そういや言ってたよね。梨華ちゃんっていかにもテニス部って
感じするもんね〜、何か容姿とかからしてお嬢みたいな?」
「何でだよ、ハハハッ」
順番を待ちながら身体をほぐし、談笑してリラックスする石川と吉澤。
他にも何人か喋ってる子はいるものの、ここまで気楽に喋ってる人間は
ほとんどいない。そんな雰囲気の中でも、石川は入念にストレッチを
繰り返していた。これだけハードな体力測定をするのに準備運動を本人
任せにする主催者側の考え方は甘いんじゃないかと思う一方、そういう
ところも本人の心掛けというふうに見られるのかなとも思う。それでも、
もし怪我人でも出たらどうするんだろうと、他人事ながら不安になる。
ガサガサッ、ガサガサッ!
「はい。じゃ〜次、83番の石川梨華さん、どうぞ!」
「はいっ! 宜しくお願いします!」
26 :
クズ学生:2001/08/09(木) 23:06 ID:PxJgbY6A
>>24 どうも〜。1スレの過去ログがまだ見えないよ〜〜(w
27 :
ぼかあねえ:2001/08/10(金) 17:46 ID:hpjNVx8M
28 :
JZA−70:2001/08/10(金) 22:22 ID:WS/Dr9dY
html化されたみたい。
本当に好きならMYデーターベースに保存した方がいいかな?
クズ学さん、いつも楽しみにしています。
頑張って下さい。
29 :
クズ学生:2001/08/10(金) 23:33 ID:a3Yblbcs
ガタッ、ガタッ!
「はい、お疲れ様でした〜。この紙を持ってしばらくお待ち下さい」
「・・・・っはい! ありがとうございました」 ガバッ!
淡々と進む体力測定。試験官に記録用紙を渡し、記入後にまたその用紙を
受け取るという一連の作業の繰り返し。列の中では比較的前の方なので
二人とも順番が回ってくるのは早いが、列全体の測定が終わるまでは次の
測定に移動出来ないため、ジィ〜〜ッと他の受験者の様子を見ながら待つ
時間が長い。そこで石川も吉澤も、少し手持ち無沙汰な感じだ。
「とみ子、とみ子〜。何か結構調子いいんじゃないの?」
「えっ? あ〜、まあね。こんなの楽勝だって、実際」
「だって部活でも特待生みたいなんでしょ。だったらね〜」
「いや、そんなのは関係ないと思うけどね」
多少謙遜はしているものの、さすがに若い盛りの活発な娘ということもあり
吉澤の運動能力は非常に高い。特に垂直跳びや背筋力はバレーボールを
やってるだけあって、平均レベルをはるかに超える数値を見せていた。
それに対し石川は、決して秀でた値は出していないものの、日頃の継続的な
トレーニングの甲斐あって、踏み台昇降などの持久力を試される項目で
平均以上の値を出していた。あと、身体はもともと柔らかいので立位体前屈
では目立った値を出していたようだ。
「あ、とみ子。そういやさ〜、こうやってダァーーッと眺めてるとさ、
たまに『何でこいつが?』って感じの奴っていない?」
「あ〜あ〜、いるいる! 『こいつより通りそうな奴見かけたんだけど』
みたいな感じの奴っているよね〜、今でも」
「でしょ〜。それもたまにいるから不思議なんだよね〜。好みの問題
とかじゃないと思うんだけどさ」
「あ〜、はいはい」
屋根を打ち付ける雨音は多少落ち着きだしてはいるが、依然激しい雨である
ことは変わりないようで。2階の窓にかけられた暗幕が緩やかに揺れている。
30 :
クズ学生:2001/08/10(金) 23:38 ID:a3Yblbcs
>>27 さっき「小説総合スレッド2」見てきた。
見れるようになってたね。よかったよかった(w
>>28 あんがとござんす。データベース化ってどないすんの?(w
31 :
クズ学生:2001/08/11(土) 23:38 ID:50HNAiOA
ピィーーーーーーーーーー!
「はい、皆様。お疲れ様でした〜。一応担当のものから連絡ありまして
測定項目の方が全て終了したということで、少し予定時間より早いん
ですが、今から休憩とさせて頂きます」
測定が一様に終わり試験開始前と同様に整列した状態でブザーが鳴り、
朝とはまた違うスタッフにより連絡が告げられる。皆がその声に注目する
中で、何人かのスタッフが記録用紙を回収して廻る。問診の際に回収すれば
順番通り並んでいたろうにと思う石川だったが、イチイチそんなことを気に
していてもしょうがないので、作り笑顔で廻ってきたスタッフに記録用紙を
手渡す。その手渡してる最中に、壇上のスタッフの声が響く。
「え〜〜〜っ、今から更衣室で着替えて頂いた後に休憩をとって頂きますが
現在外では雨が激しく降っておりますので、もし外出なさる際には十分
御注意頂いた上で、集合時間に遅れないで頂きたいと思っております。
え〜〜〜っ、もし次の試験の集合時間に遅れるようなことがございますと
自分のみならず他の受験者にも迷惑がかかりますんで、是非遅れないように
お願いしたいと思います」
ざわっ、ざわっ! ざわっ、ざわっ!
壇上のスタッフの言葉に会場がざわめきたつ。「他の受験者にも迷惑が
かかる」というのはどういうことだろうと、皆が注目する中、壇上にいる
スタッフは言葉を続ける。
「え〜〜っ、最後に午後の試験について軽く御説明させてもらいますが、
午後の試験では皆様にお送りした課題曲を、受験番号の1番から順に
2人ずつで組んで唄って頂いて採点致します。ですから、試験が始まる
前にその2人で相談等しておいた方が宜しいかと思われます」
その発表に会場がより一層ざわめきたつ。全く知らない人と一緒に唄って
採点される。もし相手がミスしたら、自分もつられてミスしてしまうんじゃ
ないかという、不安の入り交じった声。だが、その一方で別の意味での不安を
感じている二人がいた。石川と吉澤である。
32 :
クズ学生:2001/08/12(日) 23:40 ID:j9U7f/Ek
受験番号からしたら二人は一緒に唄うこととなるだろう。こういう風な
友達同志が組むシチュエーションも主催者側としては多少考えていたこと
なんだろうとは思われるが、当人達としてはいい側面もあるが悪い側面も
少なからずある。ある程度の友達なら打ち合わせる際も気兼ねなく出来るし
唄う際に息を合わせるのも楽だというのは言える。が、もしそれで落ちてた
際に、どちらかが決定的なミスをしてたとかがあった場合や、片方だけが
受かってた場合に二人の関係が著しく悪くなるだろうというのも同様に
言えるだろう。ちょっと不安を感じる中、石川は少し後ろを振り返る。
すると、苦笑いを浮かべた吉澤が小声で「後でちゃんと話そう」とつぶやく。
「はい。それじゃ〜これから12時55分まで休憩と致します。
定刻になりましたら現在と同じ状態で整列してお待ち下さい。
はい、午前中はお疲れ様でした〜、解散!」
ガヤッガヤッ、ガヤッガヤッ!
さすがに雨降りということもあり外に出る子は少なく、ほとんどの子が
館内に残るようだ。石川と吉澤も外には出ないで開始を待つようだ。
ざわっざわっ、ざわっざわっ!
「あ〜〜、もうヤッばいね。ブラもTシャツも汗まみれ」
「替えりゃいいじゃん。替え持ってきてないの?」
「いや、替えは持ってきてるんだけど、濡れた下着を入れとく袋を
忘れちゃってさ。どうしょうかな〜って思って」
「コンビニ袋でよかったら、あげるけど」 ガサッガサッ
「マジいいの? サンキュ〜、梨華ちゃん」
更衣室で着替える二人。朝入った時とうって変わって込みいってる状況。
係員の話では休憩所はあるものの、どうやらそれは2階の応援席のこと
らしいということがわかりゲンナリする石川。それでもこんな汗まみれで
湿っぽいところにいるよりはずっとマシだろうということでさっさと着替えを
終えようとする。石川はカバンの中からコンビニ袋に入ったサンドウィッチを
取り出し、袋の方を吉澤に手渡す。別にどちらも向き合うこともなく、ただ
淡々と普段着に着替えるだけだった。
33 :
クズ学生:2001/08/13(月) 00:45 ID:8RFliZlw
っていうか、最近駄スレの乱立度合いがすごいな。
いつの間にかこいつも一番下の方まで下がって来てるし。
板自体を潰しに来てるんだろうな。このスレがふと
油断した時にdat逝きにならないか心配。
34 :
y2k:2001/08/13(月) 01:18 ID:uaeh8C/g
コピペです。
最近の超早いdat逝きのシステムを少し説明しておきます
ここでは、スレ数が600を超えると「600→400」へと圧縮が行われるようです
で、その不運な200程度のスレが選ばれる基準ですが、その時点でのスレの順位ではなく
最終書き込みの古いスレから数えて約200番目までとなってます
今まではこれを考慮しても2日に一回書き込んでれば安全だったのですが、ここ最近は
夏厨のせいか、1日に1回の書き込みがあっても運が悪いとdat逝きになってます
ということだそうです。スレ数が600を超えそうになったらちゃんと保全しましょう。
35 :
クズ学生:2001/08/13(月) 01:33 ID:8RFliZlw
>>34 サンクス
でもな〜、ちゃんと更新出来る時はいいけど、俺が
急用とかで手が離せない時とかにdat逝きしたら目も
当てらんないな〜。ま、そんときゃ誰かに頼むけど
36 :
JZA−70:2001/08/13(月) 01:47 ID:fRpMviAI
>30 「このスレを楽しんでおられる皆さんへ」の意味でした。
データーベースなんて大層な物では無く、ExcelでもWordでも
小説のみをコピペしておけばオフラインで何時でも回想出来るでしょ?
程度のレスでした。
Ho〜ホレ行こうぜ!最上級で愛そうぜ!>このスレ。
適度に保全しようぜ>all
頑張って下さい。>クズ学生さん。
37 :
クズ学生:2001/08/13(月) 02:46 ID:8RFliZlw
>>36 どうも。そういうのだったらやってる人はいるでしょ〜。
フリーで全世界公開してるネット小説なんだから、いくら
コピペされても作者は文句を言える立場じゃないし。
それにしても夏厨ってやつは何でこうも脊髄反射みたいに
スレを立てまくるんだ? マジで板自体を潰そうとしてる
としか思えんな。
38 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 02:58 ID:lATKvzYI
>>クズ学
まあそう言わずに…ってことで保全
39 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 12:26 ID:Aem/ewMQ
( `.∀´)<sage
40 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 12:27 ID:Sa7Lifg6
( `.∀´)<さらにsageよ!
41 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 18:24 ID:I.U1guMA
agemasu
42 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 21:44 ID:deVcuvEw
>>34 マジかよ・・・だからパチ板の某スレが一瞬にして消えたのか・・・
43 :
クズ学生:2001/08/13(月) 23:33 ID:Je6O/ce6
カッ、カッ、カッ、カッ
「ふぅ〜〜〜〜っ、取りあえず午前中はお疲れ様だね」
「そうね。・・・・・あ、飲み物とかちゃんとある?」
「うん、あるけど、梨華ちゃん用意してきてないの?」
「いや、そうじゃなくってさ、ないんだったらちょっと余りそうだから
あげようかな〜って思ってさ」 ガサッ、ゴソッ
「あ、本当に? ありがと〜。あ、じゃ〜私のもちょっと飲んでいいから
梨華ちゃんのもちょっと飲ませてね」
「うん、いいよ〜」 キュッ、キュッ
体育館の2階にあがると応援席がズラッと並んでいる。テレビでよく見る
ような風景だ。そして、当然のようにテレビカメラも回っている。普段なら
下の競技スペースを撮っているであろう固定カメラも、今日は2階席に
座ってる女の子達を撮っているんだろうなと思いながら、石川はぼんやりと
その様子を眺めていた。そしてふと辺りを見回す。東京会場の参加者自体が
100人に満たない程度の人数らしく、この大柄な体育館のスペースを
考えるとかなりガラガラである。そんな中でも、特に人が集まってない
辺りに座る二人。テレビカメラにしたらショットを抜きやすい位置だろうと
思いながらも、別段気にする様子もなく座る。
「あ、・・・・でさ、この後の試験なんだけどさ〜」
「うん。ま〜、どうしようって相談するようなことも別段ないと
思うんだけどね。・・・梨華ちゃんはちゃんと覚えてきてるよね?」
「ま、そりゃ〜そうでしょ。・・・え、とみ子的にはどうなん?」
「う〜〜ん。若干不安なところはあるんだよね〜」
「マジで? どこどこどこ? もうこうなったら二人揃って合格しなきゃ
ダメ! ぐらいの気持ちでいかなきゃマジでダメだからね、実際」
「あ、ま〜、そりゃ〜そうだけどね。わかってるよ」
確かに顔色を伺う限り、吉澤の顔から若干焦りと不安の色が見えてくるのが
わかる。だが、そうなるとその雰囲気に流されて二人とも自分本来の実力を
出せずに終わってしまうだろう。それはハッキリ言って嫌なので、何とか吉澤の
不安を紛らわそうとハッパをかける石川。その顔にも、少々焦りの色が見える。
44 :
クズ学生:2001/08/13(月) 23:37 ID:Je6O/ce6
保全してくれる人は本当にありがたい。
だけど、こんだけ保全カキコをしないと
いけない状況は本当に異常だ。今までここまで
極端だったことはなかったんじゃないの?
あまり地の文が穴空きに載ってるのは好ましく
ないんだけど、俺の書くペースだとこれが限界。
45 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 00:11 ID:J0113JPE
>クズ学
圧縮、さらに厳しくなったらしいよ。
46 :
クズ学生:2001/08/14(火) 00:20 ID:jZsMs.Xo
47 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 04:00 ID:JItXRapk
ageてみる・・・
48 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 18:48 ID:bLPJ720.
保全
49 :
豆。:2001/08/14(火) 23:20 ID:DewPPSn6
ほぜみゅ
50 :
豆。:2001/08/14(火) 23:20 ID:DewPPSn6
あげちった
51 :
クズ学生:2001/08/14(火) 23:36 ID:DAbrmbxo
今回の課題曲「愛を取り戻せ」はアニメの主題歌だった曲で、非常に荒々しく
派手な印象を受ける。そして、とても男性歌手が唄っていたとは思えない
ような激しい高音パートが印象的だ。が、それもそのはず、今回は試験で
使うために原曲よりも全体のキーを一音半も上げているのだ。原曲の音だったら
女性ならなんとか歌えるだろうけど、そこからキーを上げるとある程度の練習を
しておかないと厳しい部分はあると思われる。あと、原曲では二人の掛け合い
部分が比較的少ないが、試験用にハモりのパートが多くなっているのも特徴だ。
女性の出せる音域というのは男性のそれと比べてかなり広く、特に高音部分の
方で出せる範囲が広いので、そういう意味では有利なのだ。なぜなら、高音域の
方が耳に残りやすいからだ。一般に活躍してる歌手で女性が多いのもそのためで、
現代のような高音域の声が出せないと「商品としての曲」の価値が下がる状況に
おいては当然のように女性歌手の歌が重宝されるのだ。ただ、逆に女性歌手では
男性のような野太い力のある歌声が出せる人は相対的に少ないので、高音域の
出せる男性歌手はそれはそれで重宝されていると言えよう。
文章では二人の声質を正確には伝えられないが、吉澤の場合はやや高音域が
出ない分、(女性にしては)低音域での声の伸びが特徴的だ。それゆえに
低音パートに関しては十分唄いこなせるものの、高音パートに関しては一番
高い音の付近で若干音を取りきれないようだ。そこに関して吉澤は不安に
思っているらしい。一方石川に関しては高音域は問題なく出るんだが、低音
パートになると安定して出せないため、声が上ずってしまうクセがあるのだ。
それはバイト先で練習しててもなかなか治らないところで、使用可能音域の
関係上しょうがないレベルにまで来ているのかも知れない。あと、喉自体が
強くないのであまりシャウトには向いてないというのも確かだ。
だから二人としては、石川が高音パートで吉澤が低音パートだったらかなり
いいパフォーマンスを見せることが出来るんじゃないかと思ってるんだが、
その逆のパートになるとかなり苦戦を強いられるんじゃないかと予想しており
どうしようかと対策に困っていた。
52 :
クズ学生:2001/08/14(火) 23:42 ID:DAbrmbxo
>>47,
>>49 勘弁しちくり(w
ミスでageてもうてんやったらしょうがないけどさ。
時期が時期なんで、sage進行でお願いします(汗
それにしても、本文率が前スレより格段に下がってるね。
保全カキコに関しては、昼間あたりに2回くらいあれば
何とかなると思うんで、マジで身勝手なこと言って申し訳
ないけど。感想カキコは随時受け付けてますが
53 :
JZA−70:2001/08/15(水) 13:10 ID:2q1sEJFY
てな訳で昼間の保全sage。
緊張感漂うオーディション。不安感、良く伝わります。
読む方もドキドキ・・・
54 :
クズ学生:2001/08/15(水) 19:24 ID:VPAj/J/.
そう考えると、随分いい加減なやり方だなと思う。そもそも見ず知らずの
二人で組ませて、勝手に指定された歌を唄って審査基準をクリアーしないと
いけないんだから、試験を受ける身としてはたまったもんじゃない。しかし、
大量に応募してくる人間の中から逸材と呼べる程のモノを発掘するためだと
いっても、かけられる人件費等には限りがある訳だし、ちゃんと合格しようと
する意志のある人間なら、どんな困難な試験でも乗り越えていかなければ
いけないのも勿論のことだろう。そういった努力で勝ち取る人間もいれば、
突然現れ光り輝く才能を辺りに振りまきながら勝ち上がる人間もいるだろう。
それがオーディションなんだ。石川はふと、そんなことを考えていた。
クゥッ、キィキィーーーーーーーン!
「はい! それでは皆さんお静かに願います。え〜〜〜っ、それでは、
皆さんにも無事集まって頂けたということで、これから三次試験の
午後の部、歌唱試験を執り行いたいと思います」
突然かかったマイクのハウリング音に驚き、身体をビクッと震わす石川の
姿はあまりにおかしかったらしく、周りの数人から笑い声がもれていた。
それに気付いて心配になる吉澤だったが、石川当人は別に過剰に気負ってる
ような意識は全然ないので、いたって普通の様子。
「え〜〜〜っ、それではですね、皆さんが今整列して頂いてるその列の
ままで先頭の係員の後を付いていって下さい。そして、試験の行われます
仮設ブースがありますんで、その前で係員の指示があるまでお待ち下さい」
壇上のスタッフがそういうと列の先頭に立つ係員が歩き出し、列をゆっくり
誘導していく。そして前に見えるのは2階から眺めてて「何だろう?」と
思っていた白い仕切りとドア。まさに仮設といった感じのブースがある。
ドアの数は5つあるので、一列ずつ前から順番に審査していくんだろう。
それにしても、もうちょっとマシなやり方はなかったんだろうか。これじゃ
音も筒抜けだから集中出来ないだろうに。そう思う石川の不安をよそに、
早速前から順番に二人ずつ、ブース内に呼ばれていく。もうすぐ自分の番かと
思うと、緊張からなのか、妙に唇が乾く。そんな唇を2〜3回舐める石川。
55 :
クズ学生:2001/08/16(木) 00:49 ID:tMIW8nyw
>>53 実は俺、asayanのオーディションって一回も
見たことないんだよね(w
だから、あれを忠実に再現するのなんて出来ないし
そのつもりもないし。俺なりのオーディション論で書くよ
56 :
豆。:2001/08/16(木) 13:20 ID:irL8DaXc
hoz
57 :
クズ学生:2001/08/16(木) 17:03 ID:iGYDDwtg
順番を待つ間に聞こえてくる声も様々で、ブースの中から聞こえてくる
張りのある歌声やらだらしのない声の出てない薄い歌声、ブースごとに
始まったタイミングの違うオケ。ただ、防音はかなりいいらしく石川が
最初に思っていたほど音漏れはひどくない、むしろそれ以上に気にかかる
のは周りにいる急造デュエットによる音取り等最終確認の声。こちらの
方が人数は多いし直に聞こえてくるから耳障り度合いは高い。
「ねえねえ、梨華ちゃん。サビんとこのハモリの確認だけど」
「ああ、はいはい。『明日を〜 見失った〜 ♪』ってとこね」
「上の方の、ちょっと出してみて」
「うん。『明日を〜 見失った〜 ♪』」
「あ、はい、わかった。・・・・よくそこ綺麗に出るね〜」
「えっ、とみ子は出ないの?」
石川も御多分に洩れず吉澤と相談し、最終調整に入る。今頃何をしても
遅いんだろうけど、直前の努力が合否を決定するような違いを生むんだ
という信念もあるし、単に気を紛らわすという意味も少なからずあるのだ。
石川は本来、物事を無難にこなすタイプではあるのだが、試験のように
自分を試される機会は滅法嫌いで、未だに試験直前に平常心を保つ方法を
模索しているくらいだ。そして、自分の番が近付くごとに乾いた唇を
舐めるクセがあるので、試験が終わる頃にはすっかり口紅も色褪せて
しまう。石川はドアから出てくる受験者を見ながら、息を少し粗げる。
「はい、それでは83番と84番の方、どうぞお入り下さい」
前の受験者が出ていくのを確認して、ドアの前にいる係員が合図をかける。
その声に合わせて2〜3回顔を両手で張り、改めて気合いを入れ直す石川。
それに対して吉澤は、既に何事もないかのような落ち着き払った顔をして
ドアの前に立つ。そして係員の手によってドアが開けられ、二人は揃って
ブース内に入る。いよいよ、試験が始まる。
58 :
:2001/08/16(木) 20:40 ID:Qo.zDhug
59 :
クズ学生:2001/08/17(金) 04:09 ID:vPGC4ESQ
こっち上げてどうすんだか? やめてくれ
60 :
名無し娘。:2001/08/17(金) 14:10 ID:mxpNH./2
保全
61 :
クズ学生:2001/08/17(金) 19:34 ID:Hg2aLa46
カタッ、カタッ!
「それでは、83番からそのスタンドのマイクを取って、名前と年齢を
言っていって下さい。こちらで確認を取ります」
「はい! 83番、石川梨華、17歳です。宜しくお願いします!」
ブースの中に入ると、二人の目の前には長机の前に腰掛ける3人の
背広を着た試験官らしき人物がいて、さらにその脇には音響補助などの
仕事をすると思われるスタッフが2人並んでパイプ椅子に座っていた。
そしてその前には2本のマイクスタンドがあり、コード付きのマイクが
セットされていた。石川は試験官の指示に従い、マイクを取り自分の
名前と年齢をハッキリ聞き取れるように言う。
「わかりました。石川さんですね、はい。・・・・それでは、84番も
同様に名前と年齢を言って下さい。お願いします」
「はい。84番、吉澤ひとみ、16歳です。宜しくお願いします!」
「はい、・・・・・わかりました」
試験官が書類の確認をしている間、しばし沈黙の時間が流れる。他の
ブースやらブースの外から音が聞こえてくるんだから完全な無音では
ないものの、本人達からすればほとんど無音と同じような感覚がしたに
違いない。マイクを両手で持ち、次の指示を待つ二人。
「え〜〜っ、はい。それじゃ〜、マイクをスタンドに戻してもらってですね、
まず最初は石川さんが高音パートで吉澤さんが低音パート。それで唄って
頂きます。準備は宜しいですか?」
「はい! お願いします」
「はい。大丈夫です。どうぞ」
二人の声を確認して、座っていたスタッフの片方がアンプに繋がった機械の
ボタンを操作する。オケが始まる直前、吉澤に目配せをする石川。それに軽く
うなずく吉澤。そしてお互いが正面を向いたその時、大音量でオケが始まった。
62 :
クズ学生:2001/08/18(土) 00:35 ID:Z.7/e4CQ
やっぱり、こういう小説書いてても、短く簡潔に
終わらせられる人ってすごいな。あんま長いと
読む方も書く方もつらいだろうからな〜
63 :
クズ学生:2001/08/18(土) 12:15 ID:AXuG3Kok
ベベベ〜〜ッ! ベ〜ベレベ〜ベベベベ〜ベ〜ベ〜ッ べッべッ!
いきなり激しいエレキギターのフレーズが鳴り響く出だし。自分なりに
静かにタイミングを取っていく吉澤に対し、始めからマイクを握りしめ
身体を激しく動かしながら曲に入り込んでいく石川。吉澤はその姿に多少
戸惑いを覚えた様子で、軽く石川の方に目をやる。
「YouはShock! 愛で〜空が 落ちてくる〜♪」
最初の入りはバッチリ決まった。こういう激しい歌の場合、出だしでいきなり
歌詞が跳んでしまうことが多いのだが、その点に関してはクリアー出来たようだ。
ただ、吉澤は出だしの際の石川のシャウトにかなりびっくりしたようだ。気を
抜いててというんじゃなく、か細い声ながら空気を引き裂くような鋭さを持って
響いていたのがよくわかったからだ。
二次試験の際に二人ともお互いの歌声は聴いていたものの、その後遊んだり
する際にはあまりカラオケとかにも行かなかったので、試験の後にどの程度
実力が伸びているのかは全くわかっていなかった。だからであろう、吉澤は
石川の上達ぶりに内心かなり驚いていた。
「熱い心〜 鎖でつないでも〜 今は無〜駄だっよ〜♪」
吉澤のソロパート。それほど高い訳でもなく、それほど低い訳でもない。
女性としてはかなり唄いやすい音域なので、じっくり感情を込めて唄うことに
専念する。運動は続けているし、多少発声も意識して練習していたので、前の
試験の時よりも声量が増しているのがわかる。その様子を見ながら、この子も
ちゃんと練習してたんだなと軽くうなずく石川。自分のパートを待つ。
64 :
名無し娘。:2001/08/18(土) 23:07 ID:sOv.FjrI
緊急ほぜむ
65 :
あ名無し娘。:2001/08/19(日) 02:17 ID:se5JYsLE
ほぜん
たまに上げた方が良いんじゃないか?
66 :
クズ学生:2001/08/19(日) 03:16 ID:xN3u4/Uk
>>65 どうせこっちの意と関係なくあげるやついるし
俺はあげる必要ないと思ってるんだけど。小説スレは
基本的にsage進行っていうルールだからね〜
もしこのスレでも書ききれんかったら、400レス
超えた時点で次スレ移行します(今言うことじゃないけど)
67 :
名無し娘。:2001/08/19(日) 14:26 ID:35MU79iQ
>66 ルールと言うほどのものでもないと思います。作者さん次第かな?
68 :
クズ学生:2001/08/19(日) 15:34 ID:esB/wFcM
「全て溶か〜っし 無残に飛び散る〜 はずさ〜〜〜♪」
ベ〜ッベ〜〜 ベベレベレベベ
「俺との愛を守る為〜 お前は旅立ち〜〜 明日を〜〜 見失〜った〜〜♪」
サビにかかる部分で、石川のシャウトが冴え渡る。吉澤は無意識のうちに
自分の入りで少し遅れてしまったが、石川はそんなことお構いなしにひたすら
突っ走る。吉澤は歌詞を跳ばさないようにしながら必死になって石川の歌に
付いていく。ここで決定的に見えてくるのが、石川が全くもって自分の歌に
迷いを持たずに唄ってるということだ。審査員を目の前にして緊張しながら
何とか自分を出していこうとしてる吉澤とは大きな違いだ。
「微笑み忘れた顔など〜 見たくはな〜いさ〜〜 愛を〜取り戻っせ〜〜♪」
ベッベッベッベッベ ベッベッベッベッベ ベ〜〜ベ〜〜ベ〜〜ベ〜〜
ベベベ〜〜ッ! ベ〜ベレベ〜ベベベベ〜ベ〜ベ〜ッ べッべッ!
サビも終わり間奏のギターソロが流れる。石川は額に汗を浮かべながらも
何かを睨み付けるかのような鋭い視線で軽く自分の真横から審査員席に
かけてを見回す。それに対し吉澤はあまり動かず少しうつむき2番に向けて
息を整えていた。
・・・・・・・・・・
ベベベ〜〜ッ! ベ〜ベレベ〜ベベベベ〜ベ〜ベ〜ッ べベベ〜べべべべ〜〜!
ラストのフレーズも終わり、ギターソロで歌が終わる、綺麗な終わり方。
マイクを持ちながら前を向きピタッと動きを止める石川と、肩で息を
しながら半身になって前を向く吉澤。ちゃんと自分でリードしていく自信が
あったにも関わらず、完全に石川のペースに持っていかれてしまったことが
無性に悔しい。ステージ慣れというか、人前で唄うということに関しては、
どうやら石川の方が1〜2枚うわ手のようだ。バイト先でステージに立ってる
ことが、今になって確実に成果として見えてきたことに対して、より一層
自信を深める石川。だが、デュエットとして見たら、決して及第点じゃない
かも知れない。リードする方としての気遣いは足りてなかっただろう。
69 :
クズ学生:2001/08/19(日) 23:50 ID:fecXLUh.
っていうか、今の状態やばい。板として飽和状態な
感じがする。狼の異常とは別の意味でやばい気がする。
あと、それ以上にやばいのがこのスレの維持。いつ
dat逝きになってもおかしくない気がする。こんだけ
どのスレにも新規の書き込みが増えてたら3〜4時間
書き込みがないだけでdat逝きってのもありそうな状況な
気がする。考え過ぎかな〜?
70 :
同胞県民:2001/08/20(月) 01:28 ID:vhoz/Whk
>>69 確かにそう感じます
結構レスのついてるスレがここ数日ごみ箱に行ってますね
スレッドが乱立しているのでは?
保全的回答でした
71 :
JZA−70:2001/08/20(月) 02:33 ID:ogiS9Vg.
>>69 モー娘。(羊)800以上ある>現在
夏ですなー。昼間はどれ位保全必要だろう?
よってsageたりしてみます。
んと、長い文章もこれだけ詳細だと説得力あります。です。
じっくりと読みたいこの頃・・・
72 :
かおりん命:2001/08/20(月) 03:09 ID:dXuDpcj2
保全。
お久しぶりです。
73 :
JZA−70:2001/08/20(月) 12:53 ID:BPOsdtBs
お昼の保全sage
74 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:26 ID:giO7i3s2
「・・・・はい、お疲れ様でした。それじゃ〜、今度はパートを入れ替えて
石川さんが低音パート、吉澤さんが高音パート、それで唄って頂きます。
それじゃ〜宜しいですか?」
「はい! お願いします」
「・・・ち、ちょっと時間頂けますか?」
「はい。わかりました。宜しかったら言って下さい」
「はい・・・・・」
試験官の言葉に対して、しばし休ませてくれと言ったのは吉澤の方だった。
言う程息が上がっている訳じゃないが、万全の態勢で臨むために息を整える
時間を取ることにしたようだ。石川はそんな吉澤の様子を心配そうに眺める。
「・・・・はい、大丈夫です」
「わかりました。それではお願いします」
ベベベ〜〜ッ! ベ〜ベレベ〜ベベベベ〜ベ〜ベ〜ッ べッべッ!
「YouはShock! 愛で〜空が 落ちてくる〜♪」
やはりブースに入る前に思っていた予感は的中した。お互いに苦手な音域
ということもあってか、吉澤は入って早々に音を外し喉から空気が抜けた
だけの状態になるし、石川は音程を保ちきれず声が上ずる。それも喉が
ベストの状態だったらお互い何とか出来たのかも知れないが、始めに一曲
全力で唄った後だけに、呼吸も少し乱れている。試験官が最初に地声を
聴いた時から既にこのことを計算していたのかはわからないが、始めに
唄った方の完成度には程遠い感じになっていた。
ベ〜ッベ〜〜 ベベレベレベベ
「俺との愛を守る為〜 お前は旅立ち〜〜 明日を〜〜 見失〜った〜〜♪」
人間、個人個人で喉の構造が違うんだから制御可能音域に差が生じるのは
しょうがないことだけど、吉澤の出せる音域は一般の女性と比べても若干
低いあたりのようだ。サビになると無理して唄ってるのがわかる。この
状況を何とか打破しようと頑張る石川だが、そこまでは支えきれなかった。
75 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:28 ID:giO7i3s2
「・・・・・はい、お疲れ様でした。試験はこれにて終了です。
なお、この試験結果は4月15日の日曜日付けで御自宅に郵送
させて頂きます。それでは気を付けてお帰り下さい」
「はい。ありがとうございました」
「・・・・ありがとうございました。失礼します」
試験官に礼を言い頭を垂れ、ブースのドアから出る二人。外に出たら
係員に出口の方まで誘導された。どうやら朝のように一斉に集まって
コメントするようなことはないらしく、二人はそのまま会場を後にした。
タッ、タッ、タッ、タッ
「・・・・・とみ子、どうしたん? 大丈夫?」
「あ? ・・・・・う、うん。大丈夫だけど」
「まあ、・・・・しょうがないでしょ、こればっかりは」
朝通った交差点の前、信号待ちで喋る二人。やはり最後の試験の手応え
からしてダメだったろうという空気が流れ、必然的に会話も暗くなる。
何とか吉澤を慰めようとする石川だが、それに対して吉澤は急に態度を
変え、怒ったような口調で石川に詰め寄る。
「・・・・あのね〜、あんたね〜! ちょっと最初の時うまく唄えた
からって、調子に乗んないでよね!」
「な、何よ! その言い方! あんただって出せる音域が限られてるって
自分でもわかってたんでしょ。だったらそれなりの唄い方とかあった
だろうに、そんな風に勝手にひがんでたの?」
「そりゃ〜、確かにあんたと比べて唄えてなかったかも知れないけど、
二人で合わせて唄うんだからこっちにも多少合わせてもらえないと
困るんだよ。それをお構いなしにグイグイ引っ張ってっちゃってさ。
『自分はこんなに唄えます〜。あんたは頑張って付いてきなさい』って
感じだったじゃない? 思い上がんないでよ!」
信号はもう青に変わっているのに、構うことなく言い争う二人の姿を
訝し気そうに見ながら背広姿のリーマン達が横断歩道を通り過ぎていく。
76 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:29 ID:giO7i3s2
「そう言うんだったら私も言わせてもらうけどね、二次試験の合格通知が
来た時にさ、あんたの方から私に電話してきたよね、確か?」
「うん。・・・・そうだけど」
「そういうのってさ、私の方がもし不合格だったらってこと考えないの?
あん時は私も合格してたから別に何も言わなかったけどさ、あれって
単に自慢したかっただけなんじゃないの?」
「そ、それは・・・・・・」
「ほら。そうなんでしょ? もういいよ!勝手にしなよ! 何だよ、
私が心配して何とかフォローしようと思ってたのにさ。それなのに
ゴチャゴチャ言われたらたまんないよ、本当に」
タッ、タッ、タッ、タッ
二回目の青信号を確認して、早足で駅に向かう石川の背中を見ながら、
吉澤は声をかけることが出来なかった。自分の言い草も大人げなかった
かも知れない。ただ、それに対して石川の中に溜まっていた吉澤の
態度への不信感が一気に吹き出してきたようだ。そこで何も返せなかった
自分もどうなんだと思うし、そう思ってたんだったら言えばいいじゃ
ないかという思いもあり、それらが絡まり吉澤は腹の中が煮えくり返る
ような思いに駆られていた。
(・・・・・何だよ! 結局自分勝手なことばっか言ってよ!)
駅に向かう道の途中、ふと立ち止まり地面を見つめる石川。何か
イマイチ煮え切らない気分になるが、これから人と会うんだからと、
軽く深呼吸をして心を落ち着かせる。そしてしばらく歩き、駅の方を
見ると、待ち合わせ場所に見慣れた顔が見える。
「・・・・あ、ごめんごめん。待った?」
「いや、待ってないけど。マジで今来たとこなんだ」
その頼り無い声の主は、ユウキだった。オーディションの帰りにどうせ
時間が出来るだろうということを見越し、あらかじめメールで誘って
おいたのだ。二人は並んで駅構内に入り、渋谷方面行きの切符を買う。
77 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:31 ID:giO7i3s2
「あ、じゃ〜これからどうしよっか?」
「ユウちゃん渋谷とか詳しい? ちょっと軽く回ってみない?」
「あ、うんうん。坂の方で面白い店見つけたんだ」
ジーーーー、ガシャッ! ジーーーー、ガシャッ!
実はここ最近石川は、市井を介することなくユウキと二人で会う機会が
増えていた。東京に来て出来た数少ない男友達ということもあり、遊ぶ
際にもかなり頼り切ってるようだ。逆にユウキとしてもチャラチャラした
ギャルっぽい女の子よりも石川のような純朴さを残したタイプの子の方が
好みなので、二人で遊ぶ際にはかなり張り切ってきている。
「あれっ、そういえば今日は連れの子と一緒だって言ってなかった?」
「いや、あのね〜・・・・、何か急に用事が出来ちゃったみたいでね、
今日は私だけで」
「あ〜、・・・・・そうなんだ〜」
「何? 私一人じゃ不満?」
「いや、そういう訳じゃないけどさ〜」
「今日はオーディションうまくいかなかったからムシャクシャしてんだよ。
おカネもない訳じゃないから、パ〜〜ッと使って遊ぼうかなってさ」
「うん、・・・・・そうだね」
何かユウキの優柔不断な態度は一緒にいる女の子を強気にさせてしまう
効果があるらしく、石川でさえリード役に回ってしまうくらいだ。で、
そういうタイプの男に対する女の子の好き嫌いはハッキリ分かれると
思われるが、石川は比較的そういうタイプの男が嫌いじゃないらしい。
前に地元で付き合ってたのも優柔不断なタイプの男だったなと、ふと
思い返す石川。少し顔がにやけてきている。
「何、どうしたの、梨華ちゃん? そんなにやけちゃって」
「え? いや、別になんでもないよ〜」
「機嫌、直ったんだね」
「・・・・・・まあね」
78 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:32 ID:giO7i3s2
ガチャッ!
「ただいま〜〜」
「あ、おかえりなさい、ひとみ。今、お祖父様がいらしてるから
とりあえず御挨拶にいらっしゃい」
試験を終え家に着いた吉澤。玄関は広く、2階までの吹き抜けに
なっており、日の光が隅まで届く爽やかな造りになっている。
扉を開けると母が大きな声で吉澤を呼ぶ。どうやら滅多に来ない
父方の祖父が来ているようだ。だが、オーディション明けで疲れて
いる吉澤にしてみれば面倒臭いこと。ぶっきらぼうな言葉を返す。
「え? ・・・・・着替えてからでいいでしょ?」
「もう、そんなこと言ってないでとりあえず、ほら」
「まあいいじゃないか。ひとみだって疲れてるだろうし」
「そんなこといってもね〜」
「ひとみ〜〜! 着替えたらすぐにいらっしゃい。親父がお土産
持ってきてくれたからさ」
「は〜〜い」 バタッ!
カタッ、カタッ、カタッ、カタッ
吉澤は父の言葉に力なくだらけた返事をして、運動着の入ったバッグを
洗濯機の前に放り投げた後、2階にある自分の部屋に向かう。その音を
聞いて吉澤の母は2階に向けて大きな声で怒鳴り付ける。
「こらっ、ひとみ! 洗濯物はちゃんと自分で洗濯機に入れときなさいよ。
それとね、面倒臭いからってバッグを投げるんじゃないの!」
「は〜〜〜い」 ガチャッ、バタン!
「本っ当に、誰に似たんだか、あのいい加減な性格は?」
「おいおい、俺の方を見るなよ〜。ハハハッ」
「本当に申し訳ございません、お義父様」
「ハッハッハ、いいじゃないですか。若い頃はあのくらいじゃないと
つまんないじゃないか。自由に育ててあげなさいな」
79 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:33 ID:giO7i3s2
吉澤家の食卓ではキッチンと食卓の間に食器置き場があり、直接
食卓からはキッチンが見えない造りになっている。上座には来客として
来ている父方の祖父が座っており、堂々とした姿は威厳に満ちている。
祖父の右手側には吉澤の父が座り、その向かいに吉澤の母が座っている。
食卓にはお土産として持ってこられたマスクメロンが切り揃えて置かれ、
食前酒としてオーストラリア産の白ワインが添えられていた。
「ま、グレることもなく元気に育ってくれてるからいいんだけどね」
「そういえば、ひとみは今日は何かあったのか?」
「アイドルのオーディションですよ〜。この前おっしゃってらした」
「あ〜あ〜、あれか。あの、モーニング娘。ってやつのか」
「そうだよ〜、親父。通る訳ねえだろって思ってたけど、何だかんだ
言ってもう三次試験まで来てる訳だからな〜。あいつもやる気出せば
結構いけるんだな〜って思ってね、びっくりしてるよ」
「素質はいいんだよ、あの子は。何せわしの孫娘だからな、ハッハッハ」
「・・・・・・・・」
吉澤は着替えた後も部屋から出ないで、ただベッドの上に横たわり
ボ〜〜〜ッとしたまま窓の外を眺めていた。本当はシャワーでも
浴びたいところだが、祖父が来てるところでシャワーを浴びてるのも
失礼な話だろうと思い、ただ祖父が帰るのを待っているところだ。
(あ〜あ、何であんなこと言っちゃったんだろ?)
寝返りを打ち枕に顔を埋めて、ふと心にさっきのことを思い浮かべる。
吉澤は上手くいかないことがあると人に当り散らしてしまうところが
あるらしく、過去にもそれで仲を悪くした友達もいたようだ。確かに
オーディションで出会った友達なんだから、長いこと続く訳もないなと
思ってはいたが、こんな煮え切らないカタチで終わるのはさすがに
嫌だなと思いながら、こちらから連絡を取る気にはならない、そんな
感覚に捕われてる吉澤だった。
80 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:34 ID:giO7i3s2
ガチャガチャッ!
「どうも〜、おはようございます〜〜」
「よう、チャ〜ミ〜。相変わらず暇人だな〜」
「そんなことないっすよ〜、ハハハッ」
すっかり空も暗くなった頃に、ユウキと遊び終えた石川はバイト先の
店に立ち寄っていた。オーディションの帰りということもあり、
カバンにはまだ洗ってない運動着が入ったままだ。週末は何故か客の
入りがよくないので、控え室には暇そうに指名なりを待っている
ホステスが何人も座っている状況だった。
「あ、石黒さん。今上のシャワーって借りて大丈夫ですかね〜?」
「ま〜、そりゃ〜使ってる人間がいなきゃ構わねえと思うけどよ、
そういうのはちゃんとみっちゃんに聞いてからの方がいいだろ」
「それがですね〜、何かチーフさっきから飯田さんとずっと
喋ってるから用件が言い出せないんですよ〜」
くつろいでる石黒の前に立つ石川。もうほとんど石黒に臆することも
なくなったようだ。石黒も足を組み椅子に深く腰掛け、8つ折りにした
新聞を読みながら吸いかけの煙草を指にかけていた。石川がこんな
ポーズをとっても絶対サマにならないけど、この人だったらサマになる
といった格好良さに、石川はふと溜め息をもらす。
「そんなもん気にしないで喋りかけりゃいいじゃねえかよ。もう
別に遠慮するようなこともねえだろ」
「そうなんですけどね〜。あの二人、一体何喋ってるんですかね〜?」
「私に聞くなよ、そんなこと。わかる訳ねえだろ。ま〜でも、あの
ちょいと抜けたとこのある飯田だからな。またドデカい失敗でも
やらかしたんじゃねえの? ハハハッ」
「は〜〜、そうなんですかね〜?」
そう言いながら石川は半開きになった控え室のドアの向こうで話す二人の
姿を眺める。そして深刻そうに眉を落とす飯田の表情に少し不安を抱く。
81 :
クズ学生:2001/08/20(月) 15:38 ID:giO7i3s2
いつ消えてまうかわからんからキリのいいとこまで。
>>70 24時間テレビ関係スレの乱立はマジで追い討ちって感じ。
正直すげぇ〜困ってる。邪魔臭いし。
>>71 是非1の方から読み直してみて下さい。こんだけ
長くなると破綻しないようにするのが大変で(w
>>72 どうも、お久し振りです。元気だった?
82 :
クズ学生:2001/08/20(月) 23:57 ID:5yoO9m/E
明日台風で俺がどうなってるかわかんないんで、
もし明日の夜に俺が来なかったら保全しといて
もらえませんか? お願いします。
83 :
JZA−70:2001/08/21(火) 00:09 ID:Tt9Z/Lbo
>>81 2回程読み返してます。(小説のみマイドキュExcelに保存済み)
んで読む度に違う発見したりしてます。(真意読み損ねDQNかな?>私)
とりあえずsage
84 :
同胞県民:2001/08/21(火) 00:17 ID:bjs9R7qQ
>>81-82
寂しいこと言わないでくださいよ
1日中PCあるんで半日ごとに保全しましょうか?
でも、ヒッキ〜じゃありませんよ(藁
大量新作お疲れ様でした保全
85 :
クズ学生:2001/08/21(火) 02:28 ID:sUYp3SjE
>>83 正直人の書いてる小説で何度も読み返したやつって
すげえ少ないわ、俺の場合。でも、自分で書いてるやつは
1レス分で3回は読み返して文法なり不自然な表現を
手直しして、さらに載せた後にも内容の整合性を確認
するために書く都度読み返したりしてる。そんだけしても
この体たらくだし(w
>>84 っていうか、死ぬかどうかは知らんけど、灌水とか浸水で
PCが使えんようになったり電話線が不調になったりってのは
いくらでも考えられるから。一応用心のために呼び掛けた
までのことです。あんま気にせんといて下さいな(w
86 :
クズ学生:2001/08/21(火) 16:44 ID:zOheVWe2
「あの〜、・・・・チーフ、宜しいですか?」
「んあ? よう、チャ〜ミ〜。何? ・・・・あ、圭織、まだ
続きあるから、ちょっと待っててな。で、・・・どうした?」
軽く振り向き、飯田にまだ残るように指示した後、改めて石川の方を
向いた時にはもうよそ行きの顔になる平家。若くして店内のホステスを
始めとした従業員をまとめないといけない現場監督のような立場を
任されたことにより、人との接し方がどんどん精錬されていってるの
だろうと想像する石川。ちょっと息を溜め、用件を話す。
「え〜〜っと、上のシャワーなんですけど、使わせてもらって
構いませんでしょうか?」
「ああ、うん。多分誰も使ってないと思うから。あのね、上は今
おそらく定さんしかいないと思うから、定さんの仕事の邪魔に
なんないように静かにね」
「あ、はい。ありがとうございます」
「そういや、今日オーディションだったんだっけ?どうだった?」
「いや〜〜、ちょっと厳しそうでしたね」
「そっか。ま、次も何か考えてんでしょ?」
「そうですね〜。とりあえず結果が出るまで待って、ダメだったら
また1からスタートみたいな感じで。それまでちょっと骨休め
みたいな感じにしようかな〜って思ってますね」
「頑張んなさいよ、本当に。このまんまじゃこっちの世界に
永久就職することになっちゃうかもしんないよ。ハハハッ」
「はい、頑張りますよ〜」
石川はそう言って平家に軽く会釈すると、裏口を開けて2階に昇る。
その前に何気なしに振り返ると、再び飯田と二人で話してる平家の姿が
見えた。ただ、自分が心配してもどうなるもんでもないだろうという
ことに気付き、冷めた溜め息を一つ付いてドアを丁寧に閉める。今日は
色んなことがあって心の整理が付かないから、帰ったらすぐに寝よう。
石川はそう心の中でつぶやいていた。
とりあえずsageてみたりする。倉庫行き不安・・・
88 :
名無し娘。:2001/08/21(火) 23:37 ID:agEtXsDs
保全
89 :
同胞県民:2001/08/22(水) 00:38 ID:gC/qMQSE
支持保全
90 :
名無し娘。:2001/08/22(水) 03:09 ID:jLRVQDtg
保全
91 :
クズ学生:2001/08/22(水) 17:50 ID:qbFO2nDQ
ガチャッ!
「・・・・・・・で、さっきの続きだけどね、圭織」
「はい・・・・・・・」
「うちらだって慈善事業でやってんじゃないんだから。そんな
大金はいくら給料の前借りっつっても出せないんだよ。結構
経営状況だって一杯一杯だしね。見ててわかるでしょ」
「・・・・・はい」
「あとね、あんただってもうこの業界3年以上やってるんだから
わかってるでしょ?『本気』になっちゃダメなんだよ。水と客が
本気になってもロクなことなんかないんだから。そんぐらいは
ちゃんとわきまえてやってよね」
「・・・・・・・はい」
「もう、そんな泣きそうな顔すんじゃないの。お客さん来ても
顔出せないじゃないのよ、それじゃ〜。顔洗ってきな」
「・・・・・わかりました。失礼します」
タッ、タッ、タッ、タッ ・・・キュッ! ジャーーーーーーッ
人も少なくなった控え室。入り口のすぐ脇にある洗面台で顔を
洗い出す飯田の後ろ姿を、ただぼんやりと眺める石黒。開いていた
戸の向こうから二人の姿は見えていたものの、さすがに会話の詳細
までは掴めない。そこで、少々カマをかけてみようということで
飯田が斜め前に座ったのを見計らって、興味ありげに話し掛ける。
「おい、何腫れぼったいツラしてんだよ。みっちゃんにさっき
何言われてたんだよ? 相変わらず何やってんだか」
「あんたには関係ないでしょ。向こう行っててよ」
「あれあれ? 私が心配して言ってやってんのがわかんない?
ほとんど同期だっつうのに、うだつの上がんないあんたの
ことだからさ、また何かやらかして・・・・・」
「もう! 放っといてちょうだいよ!」 ギィ!ガタガタ!
飯田は苛立ちを露にした表情で石黒を怒鳴り付け、そのまま部屋を
出る。石黒はそれに対し、呆れ顔のまま溜め息をつくだけだった。
92 :
JZA−70:2001/08/23(木) 01:14 ID:FPNmogTc
保守保守保守保守〜♪sage
93 :
同胞県民:2001/08/23(木) 01:50 ID:CCIkhLyA
飯田・・・保全
94 :
JZA−70:2001/08/23(木) 15:02 ID:ISFW95PQ
なんか、結構倉庫逝きになってるよ。sage
最近保田の影が見えないな〜
保全
96 :
クズ学生:2001/08/23(木) 18:22 ID:kOXpGuVY
パチッパチパチ、パチパチッ! ジュ〜〜ジュ〜〜!
「ほらっ、二人ともどんどん食べてよ。なくなんないんだから」
「なっち〜、いくら里帰りしたからってこんなに荒巻鮭ばっか
持ってくることなかったんじゃないの? 塩っぱいし」
「な〜に言ってんの、圭ちゃん。生ものはそんなに日持ちしないん
だから、こういう保存食が・・・・・って、梨華ちゃん! そんな
皮ばっか焙って食べてないでちゃんと身の方も食べてよね」
「カリッカリに焼いた皮を肴に熱燗、これがいいんじゃないのよ〜。
・・・・・・っく〜〜〜! いいね〜」 ゴクッ、ゴクッ
昼間の雨天とはうって変わって晴れ上がった夜空。多少湿気は
あるものの、久し振りの雨で埃っぽかった街の空気も綺麗に澄んだ
様子だ。そんな星空の許、石川と保田が安倍の部屋に集まって
3人で荒巻鮭を焼いて食べている。安倍が一度田舎に戻った際に
まとめて持ってきた土産のうちの一つなんだが、一向に減らないので
目に付いた二人を呼び出して食べているところだ。
「そういや圭ちゃんの方はどうなん? バンドの調子はどう?」
「まあまあかな。チケットはだいぶ捌けるようになってきたね。
で、そういうなっちはどうなの、最近は?」
「バッチシだよ〜〜。実習の方もちゃんと出てるしね。何とか
遅れも一年分じゃなくって半年分で済みそうって感じだね」
「ふ〜〜ん、そうなんだ〜。よかったじゃん」
さっきからずっと部屋の中にいるから気付いてないものの、安倍の
部屋にはすっかり荒巻鮭臭が染み付いているようで。窓を開け換気扇を
強にして着けてもなお残るくらい強烈な魚臭の中で、酒も入り三人は
かなりの酩酊状態に入っていた。そんな中でも比較的シラフに近い
保田が、ちゃんと電気プレートの電源をOFFにする。着けてもいない
コタツの中に足を入れ、寝惚け眼を擦りながら一升瓶を酌み交わす。
清々しくも淀んでいるこんな光景も、今は珍しくなってしまったもので。
97 :
クズ学生:2001/08/23(木) 18:29 ID:kOXpGuVY
皆さん、保全してくれてマジありがとう。
マジでなっちありがとう( ● ´ ー ` ● )
98 :
同胞県民:2001/08/24(金) 00:48 ID:7OiTJ8jM
今日も1つお気に入りスレが倉庫へ・・・
夜間保全!!
99 :
JZA−70:2001/08/24(金) 01:12 ID:5lmi8seg
うわ!梨華ちゃん、鮭の一番美味い所知ってるよ。しかも日本酒かい!
ナンダカヨダレ、タクサンデテキタヨ sage
100 :
クズ学生:2001/08/24(金) 16:30 ID:RKpjEVNM
「あ、梨華ちゃんごめんね〜。帰って来たの遅かったのにこんな
付き合わせちゃってさ。今日はオーディションだってんでしょ?
疲れてるんじゃないの?」
「え? ・・・・いや、別にいいよ。ちょうど今日はムシャクシャ
してて、飲みたい気分だったからさ。それに、こんなにおいしい
鮭喰わしてもらって文句言う訳ないじゃん。ありがたいよ、寧ろ」
「本当に? じゃ〜余ってる分もどんどん食べちゃってよ」
「いや、もうそんなには食べらんないからさ・・・・・」
取り皿にカリカリに焦がした鮭の皮を数本残し、温めの湯せんから
コップを取り出しては中の燗酒を口に含む石川。顔は真っ赤になり、
目も虚ろ、すっかり酔っている様子だ。帰ったらすぐに寝るつもり
だったが、酒の誘いということもあり、断る理由もないので素直に
参加したようだ。始めは乗り気じゃなかったものの、旨い肴と旨い酒、
だんだん機嫌も直ってきて、オーディションのこともウダウダ考えても
しょうがないだろうという気になってきた。
カチャッ、カチャッ! ジャーーーーッ
「でさ、梨華ちゃん。今日のオーディションってどうだったの?」
「う〜〜ん、何かダメっぽかったな〜。やるだけのことはやったん
だけどね、あれで審査基準を上回ってるかって言ったら疑問かな」
「そうか〜〜。やっぱ大変なんだな〜」
「いっぱい応募してきてるしね。ハイレベルなところが要求されて
然るべき場所だからね。あと、やっぱテレビだし」
後片付けを始めた安倍をよそに保田と石川は二人で話し込む。火を
止めたので、窓を開けたままにしとくと少々寒い格好。石川は上に
羽織るものもなくTシャツにハーフパンツだけだし、保田はいつもの
通り、ジャージのズボンにTシャツといった出で立ち。それでも別に
お構い無しといった感じで喋る二人。窓の外には、未だに焼き鮭の
匂いが漂っていた。
>>85 亀レス 「時間が…」だと思います。
皆それぞれ生活基盤、スタイルがあり再読される余裕無しは多々いらっしゃると…。
その中校了を行い質を維持されてるのは、大変な事と思います。
なんか板、落ち着いたみたいですね。sage
102 :
クズ学生:2001/08/25(土) 00:12 ID:/N/yegvM
一つ峠を乗り越えたくらいかな。次のdat逝きは
いつ頃なんだろうな〜?
>>101 俺は比較的暇だから時間かけてこいつと付き合って
られるけど、書き手も読者もそんなに時間のある人って
少ないだろうから、どっちにしろキツいと思う。
103 :
クズ学生:2001/08/25(土) 17:31 ID:f7CGnS8k
「だけどね・・・・」
「ん? 何、梨華ちゃん?」
「最近ちょっと考えちゃうことがあるんだよね〜」
おおまかな片付けが終わり安倍は再びコタツの中に足を入れる。
洗い物が終わった訳ではないが、あとは明日でもいいだろうという
何ともいい加減な判断。匂いを追い出すために窓を開け放したまま
また三人で燗酒を囲みながらお喋りを始める。
「え、何々? 何かあったの?」
「いや、そういうんじゃないんだけどさ。あのね、今こうやって
私、オーディションとか受けてるじゃない? 今回はたまたま
長く残ってるけど、ダメかも知れないな〜んて思ってる」
「あ〜。どうなんだろうね。うちらよくわかんないけど」
「でね、こうやってハナっから諦め気味な気分でオーディション
受けようと思ってる段階でかなりダメダメなんだけどね。でね、
自信がなくなってきちゃってるだけなんかな〜って思ったんだけど
どうもそうじゃないみたいなんだよね」
「え、どういうこと?」
石川は他の住人や中澤と比べて比較的真面目なトーンで話すことが
多いんだが、それも別にユーモアの感覚がないという訳でもなく
他のメンツがあまりにボケキャラばかりだから、話をまとめたり
突っ込みを入れたりする役を敢えてしているらしいのだ。単に彼女の
ボケが寒いだけという噂もあるが。
そんな石川だが、今日は特に真面目な表情。酩酊の虚ろな目から
深刻そうな雰囲気は伺えないが、うつむいた目線の先は燗酒の鏡に
写る自分の姿。ふと水面を吹いて揺らし、また少しだけ口に含む。
104 :
クズ学生:2001/08/25(土) 23:09 ID:4BJyDTQU
自分で保全カキコします
105 :
クズ学生:2001/08/25(土) 23:28 ID:4BJyDTQU
マジ閉鎖なん?>2ch
どっか移転して続けてもいいのかな〜?
107 :
クズ学生:2001/08/26(日) 00:35 ID:4IGMK1GU
>>106 本当っていうのは、移転がってこと?閉鎖がってこと?
俺的には8月終わりに十日くらいネットに繋げるか
どうかわかんない状況になるんで、夏厨が惰性で居座った
状況で保全が出来るのか否かとか、このペースで更新して
いくことが出来るのかどうかって考えてて、マジでM-seek
あたりに移転しようかな〜なんて考えてはいたんですよ。
ま、明日以降の状況次第だけど
>>107 失礼。本当?>移転です。
結構死んでる板ありますね。もう寝ます。( ^▽^)<おやすみ〜♪
起きた時、2chがどうなっているか不安・・・sage
109 :
クズ学生:2001/08/26(日) 03:07 ID:FOQQIdVE
>>108 おやす〜。
今んところ、移転しようかどうか迷ってる。
上にも書いたけど、俺がいない間に羊自体が
なくなるやも知らんし、このスレの保全が
ちゃんと出来るかも疑問やし。
俺が帰ってきた後で期を見計らって過去ログも
コピペした上で移転っていう可能性が高いかな。
110 :
クズ学生:2001/08/26(日) 04:36 ID:QslFonqc
さっき見てみたら前スレが350kb強。本文だけで考えても
軽く200kbは超えてると思う。で、M-seekはどうやら一つの
スレッドの許容量が200kbくらいらしいから、いっぺんに
コピペっても嫌がらせみたいなもんだし。初めて読むって
人もいるんだから、日に5レス分くらいっつコピペって
その間に感想も受け付けるようにして、今まで書いた分を
全部載せきった段階で続きを書いていくっていうふうに
したらいいんじゃないかなって思ってる。
スレ増殖中。とりあえず保全sage
移転もかなり面倒で大変ですね。もし移転される場合は、板教えて下さいね。
2chだけにえっち&萌え系小説(これも好きですが)が多い中、こちらの様な
真面目で詳細な表現でいかにも有りそうな内容の小説が無くなるとしたら
さびしい限りです。
小説スレは、重くなり易いので普通の回線の方にはつらい時もあるでしょうね。
なのでM-seekで小分けにマターリがいいのかもしれません。
とりあえず、移転の有無にかかわらず今後も期待しております。