1 :
名無し娘。:
石川が明日かを襲っちゃうっていう、至極ありふれた小説っす
2 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:04 ID:2OdiipHs
一番最初に直接お話ししたのは、市井さんの卒業コンサートのときだったです。
それまでは全っ然、興味なかったんですよ〜。
だって、もう辞めちゃった人ですから、福田さんは。
それにビデオで見たときは、コロコロした感じで、ちょっとかわいいかもって
思っただけでしたし。
身の回りに、よっすぃ〜とか可愛い子がいるから……。
でも実際会ってみたら、ものすごい興味がわいてきたんですよ。
だって…ビデオのときより、ずっとやせてて……おいしそうだったから。
3 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:05 ID:2OdiipHs
「福田さん、石川です〜。覚えておられますか?」
「あ、はい…どうも」
ほんとに素っ気ない人。
でも、目の輝きが印象的かな?
安倍さんとか飯田さん、保田さんとかとお話ししてる横顔を見ながら
そんな風に思ってました。
それで、福田さんがトイレに立ったのを追いかけるようにして、私も
席を外して……。
いよいよ作戦決行ですよ。ウフフ。
4 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:05 ID:2OdiipHs
福田さんが開けたドアが閉まる寸前に、私も滑り込む。
目の前には福田さんの背中が。
間に合っちゃいましたよ〜。
入り口のカギを締めてから背後に近づいて、さっと腕を取る。
「痛い!」
やった♪
この間、チャレモニでやってた合気道がこんなところで役立つなん
て。
やっぱり日ごろの行いがいいから、神様がご褒美をくれたのね♪
さて、このまま個室に押し込んで、と。
5 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:06 ID:2OdiipHs
「やめ……」
福田さんは私に押さえられた後ろ手を、なんとか外そうとするけど、
そんなことでは私の技は外せませんよ?
「何…すんの?……」
苦痛に顔を歪ませながらも、気丈にふるまう福田さん。
かっこいいですよ〜。
「大丈夫。気持ちいいことするだけですよ〜」
言いながら福田さんの胸元のボタンを外して……。
「い、いや!」
いやって言われてもやめないです。はい。
あれ? 福田さん、ブラジャーの色、ピンクなんですね。
ダメですよ。ピンクは私の色なんですから。
だからはずしちゃいますね? ホイッ!と。
「いや〜!!」
6 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:06 ID:2OdiipHs
福田さんのおっぱいが揺れてます。
む。意外に大きい……。乳首もきれいなピンクだし……。
ま、まあ、私ほどじゃ……ないですよね?
なんか……むかつきます。
ギュッ!
「い、痛っ、痛いっ!!」
力いっぱいおっぱいをつかんだら、福田さん、痛さに身をよじって
ます。
かわいい〜♪
7 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:09 ID:2OdiipHs
ちょっと待ってくださいよ。え〜と…もう一方の腕も持ってきて、
後ろで結んで〜。はい! 出来上がり。
はい、ここに座ってくださいね〜♪
そんなに足をバタバタさせてもダメですよ〜。
福田さん、顔だけじゃなくて全身が真っ赤ですよ? ほら、そのせ
いでおっぱいも……。乳首なんて桜色です。まさにチェリーですね。
ほんと、おいしそ〜♪
パクッ!
「んくっ!」
可愛いチェリーちゃんをなめてあげたら、福田さんは全身をビクッ
てさせて喜んでくれてます。
うふっ♪ うれしいから、もっと吸っちゃいますよ〜。
「ひ……く……っ」
もう、そんなに身もだえしちゃって、乳首も固くなって尖ってきま
したよ〜? 福田さんのH〜♪
8 :
チャーミー石川:2001/07/11(水) 16:10 ID:2OdiipHs
「いや……やめてっ!……」
そんなこと言って〜。もうこんなにツンツンじゃないですか〜。
ウソはダメですよ。
そうだ! 今度は…と……。
「いやあ! 本当にやめて〜!!」
よいしょ、よいしょ。それっ! はい、ショーツも脱げました
よ〜。
「…ふっ…う…う……」
あら〜? 福田さん、泣いてるんですか〜?
9 :
名無し募集中。。。:2001/07/11(水) 16:10 ID:XVXo8.rM
「垢すり」って読んじゃったよ。
泣いたって私は容赦しないですよ〜。
それっ!
「きゃあっ!」
ゴッチン!
あら、ごめんなさい。急に足を持ち上げたら、そりゃ、頭打っちゃい
ますよね〜。てへっ♪ 失敗失敗。
そんなことより福田さん、あそこが丸見えですよ〜。
あら〜♪ かわいいお豆さんがこんなところに。チュッ。
「ひうっ! や…やめて〜!……お願いだから……」
ダメです〜。やめませんよ。
チュッチュ チュチュチュッ チュチュチュチュッ♪
「うっ…くはあ〜っ!」
ウフッ♪ なんだかんだ言って、福田さん、感じてるじゃないです
か。目も潤んできてるし、相変わらず乳首はツンツンだし……。
おまけにあそこも大洪水ですよ〜。
「ウフッ、可愛い、こんなに濡らしちゃって」
「駄目! 駄目…見ないで……」
それだけ言って、福田さんはただ首を振り続けてます。
でも見ちゃいますよ〜。
……うわあ〜、可愛い!
ホヤホヤッとした毛があそこを隠してますよ。
その奥が濡れて光ってます。花びらみたい……。
なんだか…私もドキドキしてきちゃう。
ゆっくり、その花びらにキスして……。
「ああっ!…い…石川さん……そんなところ……」
私の唇が動くたびに、福田さんの体がビクッ、ビクッて震えて……。
それにあわせて、私の体も燃え上がってきて…唇と舌の動きがドンド
ンとエスカレートしてきちゃって……。
花びらの一枚を挟むように振るわせたり。
雌しべに舌を伸ばしたり。
お豆を口に含んで舌でチロチロしたり。
福田さんは、もう「あっ! ああっ!」って声を上げて、体に走る
電流に従ってのけぞることしかできなくなってます。
さ〜て、最後の仕上げです。
手を伸ばして乳首をクリクリッ。
「ひぃうっ!」
お豆を舌でコロコロッ。
「はぁ〜っ…も…もうっ!」
福田さんは今まで以上に身もだえて、のけぞって……。
「あああ!……い、いっちゃう〜っ!」
ギュウ〜ンッて目いっぱい反ってた体が、ガクッて力が抜けて、荒い
息だけが「は〜っ…は〜っ…」って途切れ途切れに聞こえてきます。
「福田さん、今はこれだけ。次はもっともっと可愛がってあげますよ」
はい、ここまで。
続く……ことはないと思う(藁
15 :
チヨノフG:2001/07/11(水) 16:19 ID:oyB52yx2
素晴らしい・・・・・(悶絶
16 :
名無し娘。:2001/07/11(水) 17:09 ID:A8VucD6M
明日香! くう〜!!
17 :
sage:2001/07/11(水) 17:12 ID:UahmA0jg
shineyo!!!!
voke!!!!!!!
hayakutudukero!!!!
yamerunavoke!!!!!!
18 :
名無し娘。:2001/07/11(水) 17:35 ID:KzaxALb2
UNO風だね
19 :
名無し娘。:2001/07/11(水) 17:54 ID:mg6KhEwQ
20 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 00:13 ID:vjNP/9VA
>>1 至極ありふれ…てないyo!
激しく続ききぼん
21 :
チャーミー石川:2001/07/12(木) 11:08 ID:IWkwcc1A
続き 書いちゃいます〜!
あれから福田さんは、私を避け続けてる。
なんでだろう? あんなに気持ちよくしてあげたのに。
でも、仕方ないかもしれないな。
あのとき気がついたんだけど、福田さんはまだバージン
だったみたい。
ちょっと刺激が強すぎたかしら?
でも…まだまだ教えてあげなきゃいけないことが、いっ
ぱいあるんだから。
絶対に逃がしませんよ、福田さん? ウフフッ。
テレビ収録が終わって楽屋に戻ると、安倍さんが飯田さ
んに話しかけてた。
「ねえ、カオリ。次のオフ、あいてる?」
「ん〜? あいてるけど…な〜に??」
「明日香がさあ、家に遊びに来ない?って」
チャ〜ンス!!
フフフフ…福田さん、やっぱり私たちはもう一度出会う
運命なんですよ。
「安倍さ〜ん、私も連れていってくださいよ〜」
安倍さんなら比較的お話をしやすいし、おねだりしちゃ
います。
「え? 梨華ちゃん……カオリ、どうしよう?」
「ん〜〜……」
「私、福田さんとお友達になりたいんですよ〜。同い年だ
し仲よしになれると思うんですけど〜……」
困ったお顔をしてるけど、お人よしの安倍さんなら大丈
夫。
「……わかった。梨華ちゃんも連れていってあげる。いい
よね、カオリ?」
「ん〜〜〜………いいんじゃない?」
ほらね?
フッフッフッフ……福田さん、待っててくださいね〜。
愛しの梨華があなたの元へまいりますよ〜。
あっという間に当日です。
もう、梨華は待ちきれませんでしたよ〜。ワクワクッ♪
安倍さんたちの後ろについて福田さん宅へ。
ピ〜ンポ〜ン♪
「明日香〜! なっちが来たべさ〜」
「いらっ…しゃ〜…い……い、石川さんも?……」
ニコニコ顔で出てきた福田さんが、みるみる青ざめてる。
もう、いくら愛しの梨華が来たからって、そんなに緊張
しなくてもいいんですよ〜。
「お願いして連れてきてもらっちゃったんです〜。福田さ
ん、よろしくお願いしま〜す♪」
「…………は…入って」
部屋に入れてもらったのはいいんですけど、福田さん、
ガードが堅すぎです。
絶対に私と二人きりにならないように、安倍さんか飯田
さんをつかまえてるし……。なかなか愛の時間がもてませ
ん。
流石は先輩の皆さんから、「ただ者じゃない」と言われ
るお人ですね。
でも私だってちゃ〜んと考えてきたんですよ♪
「それじゃ〜ねえ。明日香、また連絡するから」
「うん。じゃ、またね」
とうとう帰る時間になっちゃいました。
別に残念じゃないですよ。だって仕掛けはバッチリなん
ですもの。
安倍さん、飯田さんとは駅でお別れ。
「私この後、寄るところがあるんで」
駅のコンビニで時間をつぶしてから、ゆっくりと福田さ
ん宅まで戻ります。
そうしたら、福田さんのご両親がやっておられるお店が
もう開店してます。
ちょっと待ってると、弟さんが自転車で出ていかれまし
たよ。
そうです。今、福田さんはお一人です。ウフフッ♪
ピ〜ンポ〜ン♪
「は〜い……い、石川さん……何? どうしたの?」
ドアの覗き窓から見てるみたい。
「ごめんなさ〜い。私、忘れ物をしちゃったみたいなんで
す〜」
「……本当に?」
もう福田さん。人を疑っちゃいけませんよ。
「本当です〜。福田さんの部屋に、ピンクのハンカチを忘
れちゃって〜」
「……ちょっと待っててくれる?」
そう言って玄関を離れていっちゃいました。
なかなかドアを開けてくれませんねえ。
29 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 11:21 ID:qr5rycPI
なるほど、ひどくありふれた取り合わせだ。ま、佳品という
ところか。オレも尾見谷×兜森のごくありふれた小説を構想
中だが、困ったことに顔が思い出せない...。
それでもしばらくしたら福田さんは戻って来ました。
「…あったよ」
「ありがとうございます〜」
なんだか中でガチャガチャ音がした後に、ドアが開きま
した。
むむ? しっかりドアチェーンがしてあります。
ドアの隙間からハンカチだけを出してます。
「これ…」
声も素っ気ないです。
でも私は負けませんよ。
「ありがとうござ…あっ!」
ハンカチを受け取ろうとして落としちゃいました〜♪
てへっ♪ 福田さんは本当にいい人ですね。
とっさに拾おうとしてくれて。
でも福田さん。ちょっと不用心ですよ。
簡単に人を信じちゃいけません。
「!!…い、痛いっ!」
ドアから出た腕をとって、逆の手で下がった頭を押さえ
れば、はい出来上がり。
そのまま腕をねじって片手でもてるようにしてから、ド
アチェーンを外します。
ささっと玄関に入って鍵を閉めます。
さあ福田さん、やっと二人きりになれましたよ〜♪
「あ…あんた…なんで私にこんなこと……」
「だって〜…福田さんって、可愛いんですもん」
そんな和やかな会話をしながら、ねじ上げた腕を押すよ
うにして、福田さんの部屋に直行です。
そのまま決めた腕をグイッとやって、ベッドにえいっ♪
て押し倒しちゃって、あのときと同じように両手を後ろ手
にしばっちゃいます。
「あんた、女同士でおかしいんじゃないの?!」
「そうですか〜? じゃあ、女同士で感じちゃった福田さ
んもおかしいですねえ」
な〜んて愛の語らいをかわしちゃって。ウフッ。
押し倒された体勢のまま、うつむきで両手をしばられて
る福田さん。
なんだか屈辱感いっぱいの真っ赤な顔。
あの目で睨み付けられてると、私の中に燃え上がるもの
を感じちゃいます。
それに、膝丈のスカートがまくれ上がって、ショーツが
丸見えですよ。キュットとしまったお尻にそそられちゃい
ます〜。
今回はさっそくショーツを下ろしちゃいま〜す。
「ちょっ?! いやあ〜!」
でも膝までね。
これであんまりジタバタできないでしょ?
私だっていろいろ学習するんですよ〜。
むき出しの白いお尻がキュートです。
さて、今度は上ですよ〜。
まずは服の上からお胸を触ります。
ベッドで押しつぶされてるおっぱいを、体ごとすくい上
げるように両手で揉んじゃいま〜す。
「やめてっ!…くっ……ちくしょう……」
いや〜ん。福田さんったら、「ちくしょう」だなんて、
そんなお下品なこと言っちゃ駄目ですよ〜。
ほら! 私の手、福田さんのおっぱいにベストフィット
でしょ?
そのままブラジャーを上にずらしていったら、縁に乳首
が引っかかっちゃった。
「いや〜……あんっ……」
身をよじるようにして嫌がってた福田さんが、乳首から
流れた電流でビクッと反応して、色っぽい声を出しました。
「今、感じちゃったでしょ? ね、そうでしょう?」
耳元で言うと、ますます赤い顔で荒い息をつきながら、
いやいやするように首を振る福田さん。か〜わいい♪
そのままブラジャーを左右から引っ張って、乳首をクリ
クリッてして。そのたびに、「あんっ」て色っぽい声がも
れてきます。
そのうちブラジャーの縁が乳首から外れて、プルンッて
感じでおっぱい全体が出ちゃいましたよ〜。
「あは〜……」
なんだか福田さんの声、解放されたような、残念そうな
複雑な気持ちみたいに聞こえましたよ〜。
「ゆっくり見せてくださいね〜」
「あ…いや……」
あおむけに体をひっくり返したら……。
「福田さん、乳首まで真っ赤ですよ?」
ピョコンと尖った乳首が充血して口紅をぬったみたいで
す。うわ〜っ、かっわいい♪
あんまり可愛いから、チュッてキス。
「いゃん……」
福田さんは顔を背けて必死に我慢してるみたい。
我慢なんてしなくていいのに。
よ〜し!
気合いを入れて可愛がっちゃいますよ〜。
まずは、と。
ツンツン真っ赤な乳首を、舌先でつついてあげて……。
ピョコンッ、ピョコンッて舌先から逃げる乳首をドンド
ンと追いかけちゃいま〜す。
「はあ〜……」
感じてる感じてる〜。
じゃ、続いては両手でおっぱいをしぼるようにして、乳
首をますます飛び出させちゃいます〜。
「…くふぅ……」
左の乳首は人差し指でコロコロ〜ッ。
右の乳首を口に含んで、舌先でレロレロ〜ッ。
「あ…あ…あぁんっ……」
もう福田さんは、体が真っ赤なだけじゃなくて、体温も
急上昇です。
さ〜て、ここからが本番ですよ〜。
下の方に手を伸ばして……。
「…!!……いやっ……駄目っ…やめて〜!」
私の動きに気づいた福田さんが、あえぐように叫んでま
す。
でもごめんなさい。やめませ〜ん♪
ふわっとした柔らかい毛を越えていくと……あは〜♪
やっぱりもうトロトロに溶けちゃってますねえ。
私の指が大事なところに触れると、福田さんは身を固く
して、両足をきつく閉じて逃れようとしてます。
「大丈夫…大丈夫ですよ〜」
私は中指だけでたどっていって……割れ目に沿って滑ら
せる。
くちゅっくちゅっ。
「…いやらしい音がしますねえ?」
もう泣きそうなほどに潤んだ瞳を、恥ずかしそうに背け
てます。はあ〜っ。やっぱり、可愛いな〜……。
いつの間にか両足も緩んで、自由に手を動かせるように
なってます。
私は中指と人差し指で花びらを挟むようにして、ゆっく
りと指を滑らせ続けて、同時に親指でお豆さんを揺さぶっ
てあげました。
「はっ!…いや…いやんっ……」
福田さんは呼吸困難のように口をパクパク、体をビクビ
クさせて身もだえてます。
「気持ちいいでしょう?」
もう福田さんは限界寸前です。
「…もっと気持ちよくしてあげます…最初はちょっと痛い
かもしれないけど……最初だけですよ」
興奮で乾いちゃった唇をペロッとなめて、私は中指を福
田さんの中へとゆっくり……。
「!!…いっ!!……」
首ごとギュッとそらして痛みに顔をしかめてます。
「痛いのは最初だけですから……」
大きく深呼吸して、また中指を差し込んでいきます。
指から逃れるためにずり上がろうとする福田さん。
それをガッチリと押さえて、中指を最後まで差し込んじゃ
います。
「っ……」
頬をつつ〜っと流れる涙がすごくきれい……。
そのままの状態で福田さんの痛みがなくなるのを待って、
耳元でそっと「福田さん…本当にきれいです」ってささや
いて……中指をゆっくりと動かし始めます。
「はぁっ……んっ!」
顎を上げて荒い息遣いを必死に抑えようとして……そん
な福田さんに、私はもうメロメロですよ〜。
「あぃ…いゃ……あはぁ〜……」
今までに聞いたことのないくらいに色っぽい声。
その声を聞くだけでもぞくぞくしてきます。
指をだんだん小刻みに動かしていくと、
「いぁっ…あっ…もっ…もう…駄目ぇ〜!!」
福田さんの腰が跳ね上がって、全身もビクッビクッて痙
攣して……。
「くっ…はあぁぁぁっ!」
ドサッとベッドの上に崩れて、はあ〜っはあ〜って荒い
息をついてました。
「…福田さん…最高に気持ちよかったでしょう? ねえ?」
福田さんは涙をいっぱいためたうつろな瞳で天井をみつ
めてました。
私は覆い被さるようにキスをして、もう一度言いました。
「最高に気持ちよかったでしょう?」
こくんって小さく肯いた福田さんの目から、涙がス〜ッ
と流れてました。
私は嬉しくなって、もう一度キスをして……。
私が福田さん宅を出たのは、さらに一時間後でした。
その間はもちろん、ウフフッ。もっともっと福田さんを
可愛がってあげたんですよ〜。
以上っす
調子に乗って続編でした
43 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 13:28 ID:X4mSfZkQ
まぁまぁハァハァした
44 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 16:46 ID:QYe3zkhc
ヲレの明日香を汚すなあ!
バカチャーミーの野郎!!
45 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 17:16 ID:PHEjpJdE
1に付きまとわれている矢口真里です。
何だか嫌な予感がしてここに来てみれば、やっぱり1がこんなスレ立ててたのか。
あ、すみません。ここにいる皆様には全く分からない話でしたね。
実は1には半年程前からストーカー行為をされています。
その粘着さ、キモさをここで説明するにはちょっと長くなるのですが、印象の強い出来事を一つ。
それは1から送られてきた小包のことです。
中には不透明な小瓶と、いびつな字で何やら書かれたカードが入ってました。その内容はこの通りです。
「まりっぺ、牛乳をたくさん飲まないと大きくなれないよ」
正直これだけでもちょっとキモかったのですが、小瓶のふたを開けてみて驚きました。
小瓶からはイカ臭い匂いが漂ってきたのです。
「うげぇ、まさか・・・」
中を覗いてみると、思った通り白くてドロドロした液体が入っていました。
私はよく婉曲に「ヲタきもい」発言をしていますが、それは別に皆様の事ではなく、
1の事を言っていたのです。そこのところをどうかご理解ください。
アイドルという職業上あまりハッキリと言えなかったのですが、もう我慢の限界です。
言わせてください。
「おい、1!お前マジでキモいし臭ぇんだよ!つーか何でお前ミニモニTシャツ着てんの?
似合う似合わないの問題じゃねえよ、もう核汚染レベルなんじゃヴォケ!!
ミニモニのイメージ悪くするだけだっつーの!
お前氏んでも誰も悲しまないし、それがお前の唯一できる善行だからさっさと氏んでね。」
ああ・・・言いたい事言えてスッキリしました、皆様今までありがとうございます。
これからも私、矢口真里はモーニング娘。を頑張る所存です。
みんな応援してね。チュッ。
46 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 22:44 ID:2UOzb4tY
・・・・よかったよ
47 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 23:20 ID:89x8PaE2
石川が粘着質で怖え〜(w
48 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 02:41 ID:yq5zlCeI
面白いな、ここ。
これで完結なのかどうかわからないけど終わったら次は
福田が石川をせめる逆バージョンも書いて。
49 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 02:45 ID:S2uJZ29A
50 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 03:52 ID:/3RduIdI
age
51 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:47 ID:mLUOlCIs
あれから私たちは「梨華ちゃん」「明日香ちゃん」と呼び合
う仲になった。と言うか、そう呼ばされていた。
私は元々愛想の悪いヤツだから、回りからはそこそこ仲良く
やっているように見えたかも知れない。
梨華ちゃんのことは、誰にも話していない。
あんなこと相談できる相手もいないし……。
それに…いつまでもこのままで済ますつもりはないから。
52 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:48 ID:mLUOlCIs
予備校から帰ってきて家で一息ついていた。
「…あ〜あ」
何故ともなくため息が出る。
何だか落ち着かなくて……悪い予感がしていた。
突然、携帯電話が鳴る。メールだ。
『私、明日OFFなの〜。いつものように家で待ってるからね
☆☆愛しの梨華より☆☆』
「……」
悪い予感が的中した。
53 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:49 ID:mLUOlCIs
あれから度々、梨華ちゃんのマンションに呼び出されていた。
行けば例のごとく……「いつものように」梨華ちゃんに蹂躙
される。
耳知識ならともかく、その手の実体験に乏しい私に、梨華ちゃ
んに反抗する術はなかった。
今はまだ……。
そう。この状況を乗り越える「何か」を見つけなければ……。
いつまでもこのままで済ますつもりはないから。
54 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:50 ID:mLUOlCIs
ピ〜ンポ〜ン。
「は〜い♪」
ドアの向こうから甲高い声が聞こえる。
ガチャッ。ロックの外れる音がしてドアが開いた。
「どうぞ〜♪」
梨華ちゃんはいつものようにご機嫌で、私の手を取って奥へ
と引いていく。
55 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:50 ID:mLUOlCIs
私をテーブルに着かせると、キッチンの方へととって返す。
「クッキー焼いたの〜。食べてみてくれる?」
こういうところを見ていると、本当に女の子らしい可愛さに
あふれてる子だ。
「それとも…私を食べる?」
……前言撤回。
やっぱりこの子は「悪女」だ。
それにしても、この目の輝きの妖しさは何なんだろう?
本当に私と同い年なんだろうか?
56 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:51 ID:mLUOlCIs
「ねえ……ねえねえ」
何が「ねえ」なのか。
「気持ちいいこと…しよう?」
この子は、それ以外のことは考えられないんだろうか?
「ねえ……」
私が黙っていると、にじり寄ってきて私の二の腕を抱き込む。
肩に頬をすり寄せて甘えてくる。
ここに来るといつもこうだ。
何故なんだろう? 不思議に思う。
最終的には私を犯そうっていうのに、何故、毎回毎回、こん
な風に私を誘うのか。
手っ取り早く押し倒せばいいだろうに。あの時みたいに。
57 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:52 ID:mLUOlCIs
突然、目の前5センチに梨華ちゃんの顔が。
驚いて仰け反るように顔を離すが、それでも迫ってくる。
私が何も言わないからか、唇を尖らせて不満顔。
「…キスして……」
目をつぶる。
そんなことは嫌なことだ。
……が、このままの体勢は首が痛い。
梨華ちゃんの肩をつかんで横にずらしながら、顔を避けるよ
うにして立ち上がる。
自然と梨華ちゃんの耳元を、私の鼻先がかすめる。
瞬間、梨華ちゃんがビクッと体を震わせた。笑顔が消えてい
る。
今のは…何?
58 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:52 ID:mLUOlCIs
急に立ち上がった梨華ちゃんは、私の手を乱暴に引いてベッ
ドに連れていこうとする。
「気持ちいいことしよう!」
何だかイラついてるみたい。
私を無理矢理にベッドに押し倒す。
結局、最初からこうしたかったんでしょ?
どこか冷めた目で状況を見ながらも、梨華ちゃんの手を阻む
ことは出来ないでいた。
振り払おうとはするけど、梨華ちゃんは私の手の動きの隙を
ついて迫ってきた。
59 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:54 ID:mLUOlCIs
服の上から胸をつかまれる。
違う。「つかむ」じゃなくて「包む」。
嫌悪感をもっていても、「包まれた」瞬間、ほわっとした心
地よさを感じてしまう。
きつく口をつぐんでいても、唇が合わさると何故か梨華ちゃ
んの舌が入ってくることを拒めなくなってしまう。
ギュッと両足を閉ざしていても、梨華ちゃんの手で太股をさ
すられると足腰に力が入らなくなってしまう。
頭が真っ白になって、いつの間にか服を脱がされてしまって
いる。
そして、いつの間にか梨華ちゃんも同じ姿で……。
60 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:54 ID:mLUOlCIs
悔しいけど……私の体は、梨華ちゃんに支配されている。
私自身も知らない、私の体のスイッチを梨華ちゃんはすべて
把握している。
梨華ちゃんに吸われて、乳首はもう限界まで立ち上がってい
る。日ごろじゃ見たこともない赤みを帯びている。
赤すぎて黒ずんでしまっているように見えるほどに……。
「下」も同じ。
梨華ちゃんの指をしっかりくわえ込んで、私の意思に関係な
く、ひくひくと収縮を繰り返す。
その少し上では、梨華ちゃんの親指に「いい子いい子」され
て、肉の芽が大きく膨らんでいる。
61 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 12:58 ID:mLUOlCIs
「あ…あぅ…いゃあ……」
誰が発しているのかと思ったよがり声。
「だ、駄目…そこは……くふぅ……」
何ていやらしい声だろうと思った。
その声に合わせて梨華ちゃんの指が、唇と舌が動きを早めて
いって……。
「…やっ……はぁっ……いっ…いくっ……いっくぅ!!!」
私は果てた。
へ〜。私って…あんないやらしい声も出せるんだ。
意識が真っ白になりながら、そんなことを思っていた。
62 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:22 ID:mLUOlCIs
ピンク色の視界が急速に降ってきた後、ス〜ッと意識が戻る。
梨華ちゃんの部屋の色。
「ウフッ、明日香ちゃん可愛かったよ〜♪」
寄り添うように寝ていた梨華ちゃんが、肘をついて上から見
下ろしていた。
私の目の前には、梨華ちゃんの形のいい耳があった。
梨華ちゃんの耳……。
テーブルでの不審な出来事のことが蘇ってきて……その時、
チカッと私の頭の中に光が点った。
もしかして……。
63 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:25 ID:mLUOlCIs
ゆっくりと顔を背けて……梨華ちゃんの耳に、フゥッと息を
吹きかけた。
「イヤァッ!!」
必要以上に驚いて逃げようとする。
やっぱり!
この時を逃しては駄目。そう直感して、梨華ちゃんの頭を抱
き留める。
64 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:26 ID:mLUOlCIs
「放して〜!!」
叫ぶのを無視してグッと引き寄せて…耳に口づけ。
「だ…だめ〜…あ…あ……」
梨華ちゃんの体から力が抜けていくのが感じられた。
唇で耳たぶを挟んだまま、舌でチロッとなめる。
反対側の耳も、指でス〜ッとなぞる。
「あぅ…あ……あ…だめ…あ……」
梨華ちゃんは、私の頭に手を伸ばして引き離そうとしている
けど、その腕には全然力がこもってなかった。
65 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:28 ID:mLUOlCIs
さっきまでの私と同じ状態。
顎を上げて口をパクパク。何とか呼吸しようとするけど、絶
え間なく飛び出すあえぎ声に、それさえもままならない。
いつもの梨華ちゃんの妖しさは微塵もなかった。
カプッと耳を甘噛みすると、梨華ちゃんの体全体が仰け反っ
て、声にならない「ヒュ〜ッ」という笛のような音を立てた。
耳元から、つつぅ〜っと首筋へと指を這わせる。
「…いゃ…いや〜!…あ…あ…やめて……」
弱いのは耳だけじゃないみたいだね。
そう言えば、これまでもキス以外は首から上に触られること
を避けていたように思う。
66 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:28 ID:mLUOlCIs
「梨華ちゃん…可愛いよ」
耳元で囁くと、それだけで身もだえる。
「…助けて……」
かすれるように聞こえてくる言葉。
「何を?…私はただ、梨華ちゃんに気持ちいいことをしてあげ
るだけだよ?」
私は…笑っていた。
腕を伸ばして触ると、そこはもう濡れていた。
梨華ちゃんの妖しい花びらに沿って指を這わせると、クチュ
クチュといやらしい音がする。
67 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:30 ID:mLUOlCIs
「梨華ちゃんは、もう初めてじゃないよね?」
あえぐばかりで返事はない。
ゆっくりと花びらの中へと指を進める。
驚くぐらいの熱さだった。
何かに憑かれたように蠢く梨華ちゃんの腰。
「いゃ…だめ…そこ…あぅ……」
そんな声とは裏腹に、梨華ちゃんの「そこ」は私の指を奥へ
奥へと誘う。
68 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:31 ID:mLUOlCIs
指先にほかの部分とは違う、つるっとした感じの場所が当たっ
た。
「はぅっ…あ…あ…だめ…だめ〜……」
ギュ〜ンッと仰け反って、息も絶え絶え。
「梨華ちゃん、ここ? ここがいいの?」
聞きながら、そこを集中的に責めた。
「いゃっ!…いゃっ!…だ…もうっ……だめ〜!!!」
信じられないくらいの力で私の指が締め付けられ、梨華ちゃ
んは、私をはじき飛ばす勢いで仰け反った。
指から「そこ」が痙攣しているのが伝わってきた。
それだけじゃない。
梨華ちゃんの体のあちこちが、ヒクヒクと痙攣していた。
69 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:31 ID:mLUOlCIs
エクスタシーに震える「女」を私は初めて目の当たりに見た。
一種壮絶で、それでいて美しかった。
私も…私もさっきはこんなに美しくなれたんだろうか?
はあ〜っ、はあ〜っと荒い息をつく梨華ちゃんを見下ろしな
がら、そんなことを考えていた。
しばらくして、涙で潤んだ目で梨華ちゃんが私を見上げた。
私が言う言葉はこれしか浮かばなかった。
「…梨華ちゃん…最高に気持ちよかったでしょう? ねえ?」
70 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 13:38 ID:mLUOlCIs
>>48 ご期待に添えたかどうかは分かりませんが、「明日香の逆襲」っす(藁
71 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 15:47 ID:pFtWhGJc
チャーミーのときと文体がかなり違うね(w
それなりに良さげ
72 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 15:49 ID:/94e2.9k
73 :
ふるさと:2001/07/13(金) 16:33 ID:UogO8NcI
いや〜おもしろかった。
グットですよ〜。
でも、石川を逝かせた後は二人の関係どうなったんだ?
続編をかなり希望します!!
できれば、すぐにでも読みたいぜ!!
74 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 17:44 ID:pFtWhGJc
「…やっぱり私、ダメな子なんです〜」
「いや、そんなことないから」
「そんなことあります〜」
さっきからこの繰り返し。
意識が戻ったと思ったら、いきなりシクシク泣き出し
て……。
「…やっぱり私、ダメな子なんです〜」
第一声がこれだった。
75 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 17:45 ID:pFtWhGJc
「元々の被害者は私でしょ!」…とは流石の私でも言え
なかった。
「ごめんね、梨華ちゃん……私、やり過ぎちゃったみた
いで……」
襲われてバージンまで奪われて、その上何故、謝らな
いといけないのか? 頭の中をこの命題がグルグルと回
る。
それでも梨華ちゃんに泣かれると、本当に可哀想に思
えてくるから……。客観的に考えると、やっぱり「悪女」
の素質十分だね。
76 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 17:50 ID:pFtWhGJc
なかなか泣きやまない梨華ちゃんを、なだめすかして
よくよく話を聞いてみた。
第一の感想……「呆れた」。
何でも、梨華ちゃんは元々から感じやすい体質らしく、
特に首から耳にかけて触られると、もう駄目らしい。
その上に惚れっぽい性格。
それも男女の別なく……何だかなあ。
まあ、その両方が相まって、つき合う男、つき合う女、
事に及ぶと、必ずのように梨華ちゃんが先に果てちゃう
んだとか。
最初は、「可愛いね」とか言ってくれるらしいんだけ
ど、それが毎回のこととなると、相手は怒って別れ話に
なる……梨華ちゃんの話をまとめると、そういうことだ。
振られ続けてコンプレックスになったと……。
77 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 17:52 ID:pFtWhGJc
梨華ちゃんも頑張って、私が受けたようなテクニック
を磨きまくったらしい。
つまり、私はある意味、そのコンプレックスを解消す
る実験台にされたということだ。
梨華ちゃん本人には、その自覚はないみたいだけど…
…。
でも、そんなテクニックを身につけても、感じやすい
体質が変化するわけもないのに……。
「はあ〜あ……」
梨華ちゃんの境遇と、そしてそれに図らずも巻き込ま
れちゃった私。
やっぱり「呆れる」しかないじゃないか……。
78 :
焼き銀杏:2001/07/13(金) 17:55 ID:pFtWhGJc
>>73 取りあえずこんなところで。
続きはまた、もうちょっと考えてから……
ura2ch
80 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 20:09 ID:osI5f3VQ
続編期待age
81 :
名無し娘。:2001/07/14(土) 10:45 ID:NkOLJJJs
HOZEN
82 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:10 ID:Kgo8sc/E
ん? そんなに惚れっぽい梨華ちゃんが、モーニング娘。に入ったって
ことは……。
「梨華ちゃん…娘。のメンバーにも、手、出しちゃったわけ?」
大きく首を振る梨華ちゃん。
「…失敗しちゃいました」
メンバーは無事か……ん? 失敗って……。
「手、出そうとしたの?」
「はい」
何の躊躇いもない。
「……誰に?」
「中澤さん……」
裕ちゃん?
またそれは…すごいところに手を出そうとしたんだねえ。
83 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:10 ID:Kgo8sc/E
「……何で? 何で裕ちゃんに…その…好きになっちゃったの?」
「最初にキスされちゃったときに……もう…愛を感じちゃって」
あ〜…勘違いしちゃったんだ。
キス魔の裕ちゃんらしい惚れられ方だね。
「で? どうしたの?」
梨華ちゃんのことだ。
流石に相手が裕ちゃんだから襲うようなことはないだろうけど、近いこ
とはしたに違いない。
「え〜と……二回目にキスされたとき…二人っきりだったから……舌を入
れたの……」
……何をするかな、この子は。
頭が痛くなってきた。
「はあ……で? どうなったの?」
私がそう言うと、梨華ちゃんはモジモジと恥ずかしがっていたけど、重
ねて聞くと、赤くなって答えてくれた。
「…反撃されて……立て続けに……いかされちゃった……」
84 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:11 ID:Kgo8sc/E
い…いかされた?!
「……反撃って?」
その時のことを思い出してたんだろう。
梨華ちゃんは、夢見るような目で中空を見つめてた。
「すんごい舌を絡めてきて…息ができないくらい……すぐに首筋とか…弱
いところ、あっという間に見つけられて……」
あ〜…そうですか……。
梨華ちゃん…今も半分いっちゃってるみたいな、いやらしい顔だよ。
「…それで…いかされちゃったんだ」
「はい…はっきりわからないけど…三回くらいかな…それで……」
「それで?」
85 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:11 ID:Kgo8sc/E
「中澤さん、すごい妖しい目で見てて『こんなこと、もうやめや〜』って
笑ってて……」
「ふ〜ん」
「それで…『もし、ほかのメンバーにこんなことしたら…』…チュッて可
愛いキスしてくれて…『…言わんでも、わかるやろ?』って」
怖っ!
「…最初の裕ちゃんで、すごい釘刺されちゃったんだ」
「はい…だからほかのメンバーには、手、出してません……」
梨華ちゃん、すごい残念そうな顔をしてたから嘘じゃなさそうだ。
86 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:12 ID:Kgo8sc/E
「梨華ちゃんさあ…そんなに焦らなくてもいいんじゃないの?」
「だって!…私も…誰かに愛されたいから」
すごい寂しそうな顔だった。
まあ、やり方はともかく、気持ちは分からないでもない。
私もどっちかって言うと、自分の気持ちを伝えるのが苦手な方だし……。
「大丈夫。梨華ちゃん、こんなに可愛いじゃん。感じやすいっていうのも、
それ自体、別に悪いことじゃないし。焦らないで、ちゃんとした相手を見
つければいいんだよ。その〜…セ…セックス、だってさ、相手が協力して
くれれば、お互いに満足できるはずだし……」
は、恥ずかしい!
大体、誰かを慰めたりとか、こういうのは私の柄じゃないんだよ。
まったく、もう……。
87 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:13 ID:Kgo8sc/E
それでも、梨華ちゃんは真剣に聞いてくれていた。
私のへたくそな慰めでも、感動してくれたみたい。
ちょっと涙目になってる。
「明日香ちゃん……私…私……ありがとう!」
私の両手をガシッとつかんで、そう言った。
「いや…あの…頑張ってよ、梨華ちゃん。私に出来ることだったら協力する
し……あの…私たち…友達じゃない…」
照れながら言った私の言葉に、梨華ちゃんは首を振った。
何で?
「友達じゃイヤ!」
え?
「私…明日香ちゃんのこと…本気でスキになっちゃった」
はあ?!
「明日香ちゃん…私と…正式に付き合ってください。お願いします」
88 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:15 ID:Kgo8sc/E
梨華ちゃんの表情は、あくまで真剣。
私をからかってるわけじゃなさそうだ。
瞳なんかキラキラ輝いちゃって……可愛い……。
「……せ…正式って? 私たちは女同士だし、付き合うとかそんな問題じゃ
ないでしょ?!」
「どうして? 私が変な子だから? 私、やっぱりダメな子なの?」
そういう言い方、何かずるくない?
「いや…別に…そんなこと言ってないじゃん……」
「だったら! お願い!」
涙をいっぱい流して、すがるような目で私を見てた。
89 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:15 ID:Kgo8sc/E
こんな状況で、私にほかにどんな返事が出来ただろう。
梨華ちゃんの表情が一変して、今度は嬉し涙をいっぱい流して、私に抱き
ついてきた。
「ありがとう! 明日香ちゃん…私…私、頑張るね……」
嗚咽まじりに喜びを口にしていた。
あ〜あ……私…「いいよ」って言っちゃったんだ。
私…今後どうなっちゃうんだろう……。
感じやすい体質のテクニシャンな女の子に抱きつかれながら、自分の将来
に不安を感じずにはいられなかった。
90 :
焼き銀杏:2001/07/14(土) 21:20 ID:Kgo8sc/E
ここまで。
書いてるうちに予想外の方向に走り出したぞ(藁
91 :
名無し娘。:2001/07/14(土) 22:39 ID:0/B5W3ec
作者マンセー!
この小説,すごく萌えちゃうんですけど・・・
92 :
名無し娘。:2001/07/14(土) 22:43 ID:33BLjNMo
どこまでも続けてくれこの連載
93 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 00:54 ID:/hfbGlQc
明日香のキャラがそのまんまで最高だね。腹抱えながら読ませてもらたよ
94 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 01:46 ID:1XGv6fbg
確かに福田のキャラはまんまだね。石川はちょっと違う気もするけど。
今後完全に女同士の世界にどっぷりはまったあすりかが2人がかりで
市井や吉澤を攻め落としていく展開を希望。
95 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 02:17 ID:tXSHZamA
kimoi-YO!!
96 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 02:46 ID:MRDt4.jE
ちんこ起った
あの日以来、私と明日香ちゃんは「清く正しい交際」を続けてます。
メールのやり取りしたり、長電話したり……。
そしてOFFの明日は、ついにデート♪
原宿にお買い物に行って、お昼食べて、家に戻って得意のケーキ作りを教えて
あげるんです。
やってることは普通のお友達とかわらないけど、本当の私を知ってそれでも仲
良くしてくれる明日香ちゃんは、私にとって二人といない特別な人。
今から張り切っちゃいますよ〜!
明日の予定をあれこれ考えて楽しんでる私に、よっすぃ〜が近寄ってきた。
「梨華ちゃん、明日のOFF、どっか行かない?」
「ごめ〜ん。もう予定が入っちゃってるの」
「え〜…そっかあ…じゃ、あさっては?」
あさってもOFFだけど、明日香ちゃんは予備校。一人でさびしいなって思っ
てたから…。
「あさって?…いいよ」
って言ったんだけど…そのとき、よっすぃ〜の笑顔がなんか妖しかったような…。
「ホント? じゃあ、梨華ちゃんちに迎えに行くよ」
「…うん。待ってるね」
このごろ、よっすぃ〜はますます男の子チックでかっこいい。
中澤さんの釘と明日香ちゃんがいなかったら、私、絶対に襲ってるね。
はっ! いけない、いけない。
明日香ちゃんと約束したんだから。こんな想像してちゃダメよ、梨華!
明日香ちゃん一筋!
I love 明日香ちゃん!!
私が自分の中で戦ってる間に、よっすぃ〜はごっちんにつかまってた。
「よっすぃ〜、明日デートしようよ〜」
「明日? いいよ。どこ行こっか?」
「う〜んとねえ……」
腕なんか組んじゃって、仲良く出て行っちゃった。
いいなあ。私も明日香ちゃんと腕組んで歩きたいよ〜。
でも明日香ちゃん、恥ずかしがり屋さんだから嫌がるかなあ?
腕ぐらいならいいかなあ?
「石川。後藤と吉澤知らない?」
私が重大問題に思いをめぐらしてると、保田さんが入ってきた。
「ごっちんとよっすぃ〜なら、今、仲良く出て行っちゃいましたよ」
「そう……」
保田さんは、考えるときの癖でアゴに手をやってちょっと上を向いていた。
「どうかしたんですか〜?」
「ん〜?……石川」
「はい?」
「…吉澤には気を付けな」
保田さんは、いっつも真面目だけど、いつも以上に真剣な顔をしてた。
「え?…よっすぃ〜がどうかしたんですか?」
101 :
チャーミー石川:2001/07/15(日) 12:36 ID:GiAC8dR6
石川視点で新展開を目指します
>>94 ちょっと違う展開ですけど吉澤登場です
102 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 14:54 ID:ASWDooHI
どんどん話が広がっている…(w
しかし更新スピードも素晴らしいね
この先も楽しみにしてまっせ
保田さんは、ちょっと入り口の方を振り返って、それから私の目を見て言った。
「…吉澤と後藤は付き合ってるんだよ」
「あ、やっぱり……」
あの二人は本当に仲がいいし、そうかなあとは思ってたんですよ。
「それは別にいいんだ。あくまで二人の問題だしね」
保田さんは頷きながら「いいんだ」って繰り返してます。
「ただね…後藤と付き合ってるのに、なっちとか石川とか…矢口を見るときの吉澤
の目が…妙に色っぽいんだよね……」
「そんな……」
一瞬、さっきのよっすぃ〜の妖しい目を思い出しちゃいました。
「それで…ちょっと調べてみたんだけど……吉澤って女子校じゃない?」
「はい」
「女子校の吉澤の友達とかに探りを入れてみたんだけどさ……」
さぐりって…保田さんは探偵さんだったんですか?!
「吉澤って…かなりの…『プレイガール』だったんだって」
『プレイガール』?!
何ですか〜?
「相手は女に子ばっかり。次々告白されちゃって大変だったって…それでさあ…二
股とか三股とかは普通で、告白する方もそれを承知だったって……」
保田さんは「信じられない!」って感じで怒ってた。
こう見えて保田さんは、お母さまに厳しくしつけられたらしいから、そういうこ
とは許せないのかも。
「今は後藤と、結構マジに付き合ってるみたいだからいいんだけど……後藤を傷つ
けるようなことだけは絶対に許せないから…石川も気づいたことがあったら教えて
ね?」
「……はい」
私はまだ信じられないところもあったけど、取りあえず頷いた。
「石川も誘われちゃったりするかもよ。気を付けなよ?」
そう言ってから私の肩をポンと叩いて、保田さんも部屋を出ていっちゃって…。
……よっすぃ〜が『プレイガール』?…ホントかなあ?
あさって一緒に遊ぶ約束をしたけど、それは友達としてだよね?…保田さんの話
を聞いちゃったら、何だか不安になってきちゃったです。
そんなことを考えながら、ふと時計を見ると、予定の時間を回っちゃってました。
「いけな〜い。明日の準備をしなくっちゃ♪」
慌てて帰る私の頭はもう明日香ちゃんとのデートのことでいっぱいで、よっすぃ〜
のことはすっかり忘れちゃってました。
当日待ちきれなくて、約束の時間の十五分前から駅前で待ってたら、明日香ちゃん
も十分前ぐらいに来てくれて…明日香ちゃんも待ちきれなかったのかなあ?って嬉し
くなったのに……。
「へえ。梨華ちゃんも、ちゃんと待ち合わせ十分前集合が身についてるんだ」
って感心されちゃった。
明日香ちゃんは娘。時代の習慣で、いいことだからプライベートでも続けてるんだっ
て。
やっぱり明日香ちゃんはすごいなって思ったけど……ちょっとさびしい……私はこ
んなにワクワクしてるのに、明日香ちゃんはいつも通り涼しい顔なんだもん……。
何だか悔しいから、「行こっか?」って言いながら、さっと明日香ちゃんの腕をとっ
て、腕を組んで歩き出しちゃった。
明日香ちゃんはびっくりしてたけど嫌がらなかった。
勇気を出して腕組んでよかった♪
それからお洋服屋とかアクセサリーを一緒に見て回って、二人でピアスを買ったん
です。
そのとき私はおねだりしちゃって……。
「ね、お願い! 私、夢だったの」
両手を合わせて頼み込んじゃいます。
「え〜…でも……」
「ピアス、片方ずつ交換しようよ〜。二人の記念に…ねえ、お願いだから」
明日香ちゃんを困らせるのは胸が痛むけど、どうしても二人の記念のものが欲しかっ
たから、ねばりにねばっちゃったんです。
「…でも…私、ピンクのハートは勘弁してほしい……」
私が手に持っていたのはピンク色のハート型。
明日香ちゃんは空色の星型。
私が好きな可愛らしい系は、明日香ちゃんは苦手。
「…だ、だったら…私、こっちの星型の黄色のでもいいから〜…お願い、明日香ちゃ
ん!」
ピンクのハート型にも未練はあるけど、とにかく明日香ちゃんとの記念をつくるこ
とが先決だから……。
明日香ちゃんは、軽くため息をついて、
「…わかった。交換しようね」
「ホント?! やった〜!!」
思わず大きな声を出しちゃった。
うれしい! 私と明日香ちゃんの記念のピアス。
買って、すぐに付けっこして……黄色と空色で色違いの星型ピアス。
二人でおそろ。
何だかちょっと……涙が出そうになって、明日香ちゃんを驚かせちゃった……。
無理なおねだりしちゃったから、お詫びにアイスクリームをおごっちゃう。
ストロベリーとチョコミントを買って、待ってる明日香ちゃんのところへ急ぐ。
「お待たせ〜♪ 明日香ちゃん、どっちがいい?」
明日香ちゃんは不思議そうな顔をして、フッて柔らかく笑った。
「バニラ」
「え〜っ!!」
バ…バニラがよかったの? どうしよう……。
「…私、買ってくるね」
「うそうそ。チョコミントちょうだい」
いたずらっ子みたいな瞳で私を見てる。
ひど〜い……でも…その瞳が可愛いから…許しちゃう。
>>102 時間がとれないときは本当に全くとれないから、出来るときに
更新していかないと……
113 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 21:43 ID:aQ.dnQPg
>>112 無理せずマイ・ペースで頑張ってちょ。期待してるよん。
お昼はもちろんパスタよね。
前からお気に入りだったお店に明日香ちゃんをエスコート。
向かい合ってペペロンチーノなんかつつきあって……二人の耳には、片方が空色、
もう片方が黄色のおそろの星型ピアスが……。
完璧っ! きのうの夜、シミュレーションした通りの二人きりの時間。
明日香ちゃんは、そんなに口数の多い方じゃないけど、私の話をニコニコしなが
ら聞いてて、時々アドバイスとかツッコミとか、豆知識とかを話してくれる。
本当に明日香ちゃんって物知りなのにビックリする。
一般常識なのかも知れないけど、私の知らないこと、学校じゃ習わないようなこ
とをたくさん知ってる。
だから尊敬しちゃうし……もっと大スキになっちゃった♪
それから材料を買いこんで、お家でケーキ作り。
ここは私の見せ場よね。
「難しいねえ」
って言ってる明日香助手を従えて、チョコレートケーキ作りに精を出しちゃいます。
ここでも明日香ちゃんは聞き上手で、
「へえ、そっかあ。流石に上手だね…で、ここはどうするの?」
とか言われて舞い上がっちゃって、ほとんど私一人でつくってたような気が……。
ま、明日香ちゃんに食べてもらえて、
「美味しいね」
って言ってもらえたから、いいかな。
「あ、もうこんな時間。私、帰らないと」
明日香ちゃんの無情なお言葉。
「え〜…もう帰っちゃうの?」
「ごめんね……」
表情には出てないけど…でも、明日香ちゃんもさびしそう……。
でも…明日香ちゃんの会えるのはOFFのときしかないのに。
少しでも一緒にいたいから、駅まで送っていく。
でも、駅が近すぎて…あっという間に着いちゃった……。
「…ねえ…明日、予備校に行くんでしょ?」
「うん」
「……終わったら…会えないかなあ?…ほら、晩ご飯とかつくるし……」
無理なことを言ってるのは分かってる。
でも…少しでも明日香ちゃんに会いたいよ!
「…いいよ」
って明日香ちゃん。
「ホントに?!」
「うん。予備校から直接ここに来るよ。その方が近いし」
やったあ!
「腕によりをかけて美味しいご飯つくって待ってるから!」
「期待してるよ。じゃ、きょうはこれで」
明日香ちゃんはニコッて笑って、改札口を通っていっちゃった。
一人で歩く帰り道は…とってもさびしかった。
次の日。
約束通り、よっすぃ〜が来た。
保田さんの忠告なんて、完全に忘れちゃってた。
でも…あんなことになるなんて……。
きのうとは違う意味で、私にとって忘れられない日になった。
「紅茶でいいかな?」
「うん。ありがとう」
よっすぃ〜がこの家に来るのは二回目だけど、前は矢口さんも一緒だったから、
二人きりは初めて。
部屋の中を見渡したりして、よっすぃ〜は物珍しそうにしてる。
「ねえ…梨華ちゃん」
「なに?」
「…福田さんと…付き合ってるの?」
薄い笑いを浮かべながら、よっすぃ〜は私の方を見てる。
「な…ど、どうして?」
何か声がひっくり返っちゃってる。
「きのう、ごっちんと原宿に行ったら、梨華ちゃんが福田さんと歩いてるの見ちゃっ
たんだあ」
見られてた……別に…別にやましいことは何もないけど…認めちゃってもいいの
かなあ?
「…お友達になったんだよ」
「へえ…そうなんだ……」
よっすぃ〜は目を細めて私を見てた。
まるで獲物を狙う狼の目のように鋭かった。
ス〜ッて私の横に近づいてきたけど、なぜか動けなかった。
「な〜んだ。私はてっきり…もうこんなことしてるのかと思ったのに」
言い終わるより早く、私の唇は奪われていた。
「いやっ!…やめ……あぁんっ!…いゃ〜……」
顔をそむけて立ちあがろうとしたら、よっすぃ〜の手が私のうなじをなで上げた。
逃げたいのに…膝に力が…入らないよ……。
「…よっしぃ〜……や…やめて……」
そんな私の言葉なんか耳に入らないように、面白そうに眺めてるよっすぃ〜がいた。
「へえ、やっぱり首筋が弱いんだね。そうじゃないかって思ってたんだあ」
首筋を這うよっすぃ〜の指が動くたびに、私の体はビクッ、ビクッと震える。
それを眺めながら、よっすぃ〜は笑ってた。
「な〜んか…面白いよね。梨華ちゃんの体って……」
文字通り、私はよっすぃ〜に弄ばれてた。
悔しい…悔しいけど…今の私には何も出来なかった。
「…たす…けて…よっ…すぃ…助け…て……」
ただひたすら、よっすぃ〜の興味が私から去るのを願うだけで……。
「梨華ちゃん…もっと気持ちよくしてあげる」
それは最悪の状況を示す言葉。
「いゃっ!…よっすぃ…やめてっ!……」
懇願する私を無視して、抱き上げてベッドへと運ぶ。
横たえるのももどかしそうに、すぐに耳元を中心にキスの嵐。
逃げることも出来ず、ただあえぐだけの自分がイヤ。
よっすぃ〜は手馴れたもので、いつの間にかショーツの中の濡れたあそこにも手が伸び
ていた。
腰から下が燃えるように熱い。
よっすぃ〜の指が触れるたびに、熱が広がっていく。
「あっ…あぅっ…はあっ!…も…もう……」
目の前がチカチカする。
ダメ…感じちゃ…イヤだよっ!…こんな…こんなことで…なんで感じちゃうの!
もう頭に霞がかかって、よく分からなくなっちゃってた。
明日香ちゃん…明日香ちゃん…ごめんね…ごめん!
「梨華ちゃん…もう…いっちゃいなよ。ほらっ!」
私の中に入ってた指が二本になって、すごい勢いでこすりあげてた。
「…!…くぁっ!…あ…ぁう…ぃやぁ〜っ!……」
あっけなく、私はよっすぃ〜に屈してしまった。
意識が戻ったときには、私は一糸まとわぬ姿だった。
「…はぁう…いゃ…あ…きゃぅっ……」
何度も私は、いっちゃって…何度も空が落ちてきて、そして遠ざかっていった。
ベッドの片隅には、私の服と下着が投げられてるのが見えた。
そこには…あの明日香ちゃんとおそろのピアスも……。
相変わらず、よっすぃ〜の耳へのキスに体の自由を奪われながら、私は必死で腕を伸ばし
てた。
明日香ちゃんと…おそろの…ピアス。
指にかかりそうになったときに、よっすぃ〜の指が私の充血して立ち上がった乳首を捻り
あげる。
声も出せずに反りあがる背中……。
それでも、焦点の定まらない視界を頼りに、ピアスを求めた。
「梨華ちゃんすごいね。さっきからいきっぱなしじゃん。気持ちいいでしょ?」
よっすぃ〜は、簡単にいっちゃう私を、明らかに面白がっていた。
ただひたすらに私をいかせ続けてた。
このまま私はおかしくなっちゃうかも……本気でそう思った。
そんな私を助けてくれたのは、明日香ちゃんだった。
明日香ちゃんとおそろのピアス。
やっとの思いでつかんで…握りしめた。強く握りしめた。
手のひらから全身に痛みが走って……次の瞬間、私はよっすぃ〜を弾き飛ばしてた。
「痛ってえ……なんだよ、もう……」
口調はとぼけた感じ。でも、私を見る目はすごく怖かった。
「もういいよ…私、帰る」
さっさと自分だけ服を着て、よっすぃ〜は帰っていった。
バンッていうドアの音を残して……。
私は身動き一つ出来なかった。
足腰にまったく力が入らなかったし、何より精神的なショックが大きすぎたから。
「…明日香ちゃん……」
その名を口にして、私は泣き続けてた。
私…明日香ちゃんの恋人にふさわしくないね。
明日香ちゃん…やっぱり…私の体…ケガレちゃってるみたいだよ。
きょうはここまでということで
次の更新は…いつになるでしょう(藁
そんなにお待たせはしないと思いますがね
129 :
名無し娘。:2001/07/16(月) 04:26 ID:I/CMvwKQ
よっすぃ〜、完全に、男...(ワラ
130 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:38 ID:bxX1pJlk
予備校からの帰り、私は梨華ちゃんの家へと急いでた。
「梨華ちゃん、張り切ってるんだろうなあ」
その姿を思い浮かべて、ちょっとほほ笑ましくなっていた。
つきあい始めた当初は、どうなることかと思ってたけど、素
の梨華ちゃんはとてもいい感じ。
131 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:39 ID:bxX1pJlk
ちょっと単純、よく言えば素直で、ネガティブなところもあ
るけど頑張り屋さんだった。
その頑張り屋さんなところが悪く作用すると、私を襲ったよ
うなことになるわけだけど……。
性に対する考え方の違いを除けば、梨華ちゃんとは上手くやっ
ていけそうに思う。
昨日のデートで、梨華ちゃんの可愛いところ、いっぱい見ちゃ
ったし、私自身も満更じゃない気がする。
その…梨華ちゃんを…好きになってきてる。
132 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:40 ID:bxX1pJlk
ピ〜ンポ〜ン……
そんなこんなを考えてるうちに到着。
でも、さっきからチャイムを鳴らしてるのに、梨華ちゃんは
出てこない。
ピ〜ンポ〜ン……
「おっかしいなあ……買い物かなあ?」
不審に思いながらノブを回すと、何の抵抗もなくドアが開い
た。
「梨華ちゃん?」
玄関から呼びかけても返事はない。
「鍵をかけ忘れるなんて不用心だなあ」
帰ってきたら注意しなきゃ、とか考えながら、上がって待つ
ことにする。
「お邪魔しま〜す」
133 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:40 ID:bxX1pJlk
部屋の中に入ると、妙なにおいがした。
生ぬるい感じの空気が、何となく酸っぱかった。
「何だろ?これ」
どこかで覚えのあるにおい……。
そのにおいの向こう側、ベッドの上に……梨華ちゃんはいた。
真っ裸で涙を流しながら、焦点の合わない目で天井を見上げ
てた。
134 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:41 ID:bxX1pJlk
「り…梨華ちゃん?!」
私の声にうつろな視線を向ける梨華ちゃん。
梨華ちゃんの変わり果てた姿に、一瞬立ちすくんじゃって…
ハッと気がついて、梨華ちゃんの方へと近づい……。
「いやあ〜〜!!こないでえ〜!!」
梨華ちゃんが絶叫してた。
私を見て、叫んでた。
「だめえ〜!!!こないでえ〜〜!!」
自分の体を手で隠すようにしながら後ずさって、ベッド際で
震えてた。
135 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:45 ID:bxX1pJlk
「梨華…ちゃん……」
呼びかけても、梨華ちゃんは身をすくめて嗚咽を漏らして、
かすれる声で何かを繰り返すばかり。
「どうしたの…梨華ちゃん…しっかりして!」
ゆっくり近づいて触れようとしたとき、梨華ちゃんが繰り返
している言葉が聞こえてきた。
「…ごめんなさい…明日香ちゃん…ごめんなさい…」
って……。
何で? 何で謝ってるの?
「梨華ちゃん…しっかりして。私、何にも怒ってないよ。ね?」
それでも梨華ちゃんは、涙を流して首を小さく振るだけだっ
た。
136 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:45 ID:bxX1pJlk
梨華ちゃんに一体、何が起こったの?
乱れたベッド。そこからから落ちそうな服と下着。
ベッドの中央はグショグショに濡れている。酸っぱいにおい
の源。
リビングを見渡すと、逆光に浮かび上がってテーブルの上に
飲みかけのコップが二つ。
私が来るまでに、梨華ちゃんのほかに誰かがいた。
その誰かが…梨華ちゃんに……私の梨華ちゃんに乱暴した。
状況が疑いようのない事実を、私に告げていた。
137 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:46 ID:bxX1pJlk
カッと頭に血が上る。
でも…それよりも今は、梨華ちゃんの心を助けないと。
「梨華ちゃん…」
脅かさないようにゆっくりと肩に手を置く。
「…ごめんなさい…私…私…ケガレてる……」
絶望を体全体で表し続けてる梨華ちゃん。
「そんなことない!…そんなことないよ、梨華ちゃん」
肩に置いた手にグッと力を入れて引き寄せる。
「梨華ちゃんは梨華ちゃんのままだよ…私の好きな…大好きな
梨華ちゃんのままだよ……」
額と額をつけるようにして、梨華ちゃんの瞳を真正面から見
つめる。
一瞬、梨華ちゃんは目を背けようとしたけど、真っ赤な目で
私を見つめ返してくれた。
今出来る最高の笑顔で、私は梨華ちゃんを見つめ続けた。
138 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:50 ID:bxX1pJlk
梨華ちゃんを好きな私の心は変わらないよ!
言葉じゃとても届きそうにないから、必死で梨華ちゃんを見
つめてた。
キッチンから、蛇口から水の落ちるポトンッ、ポトンッて音
が、一定の間隔で聞こえてくる。
梨華ちゃんの瞳が、次々に色を変えて……。
139 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:51 ID:bxX1pJlk
何十回、水の音が聞こえたんだろう。
「…私……」
「ん?」
聞き逃しそうなほどに細い声。
「私…明日香ちゃんのそばに…いてもいいの?」
「当たり前じゃん……それとも…梨華ちゃん、私のこと嫌いに
なった?」
ブンブンと首を振ってる。
140 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:51 ID:bxX1pJlk
「じゃ、何の問題もないじゃん…私も…梨華ちゃんのこと…大
好きだよ」
私を見つめる梨華ちゃんの瞳が、また涙で曇って…何かを必
死に飲み込むように喉が動いて……。
そして梨華ちゃんは……私にすがりついて泣いた。泣き続け
てた。
私は…ほかに何もできないから、ギュッて強く抱いて…額に
キスをしてあげた。
141 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 12:53 ID:bxX1pJlk
予想外に暇だった……(藁
なので思わず更新
142 :
名無し娘。:2001/07/16(月) 14:49 ID:ELsSfIm2
やっぱり石川には明日香のフォローが必要だな。うん。
小説「あすりか」マンセー!
143 :
名無し娘。:2001/07/16(月) 14:57 ID:u5Q8GL9g
sageようぜ
144 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:21 ID:u5Q8GL9g
梨華ちゃんを守ってあげたい。
私の腕のなかで泣きながら震えてる、こんなに愛しい
梨華ちゃんを傷つけるヤツは許せない!
沸々と湧き上がってくる怒りが、胸を焦がしていた。
145 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:25 ID:u5Q8GL9g
「梨華ちゃん、体洗おう。立てる?」
梨華ちゃんは、ふるふると首を振る。
事実、足腰の自由が利かない状態みたい。
こんなになるまで……こんなになるまで、私の梨華ちゃ
んに何をしたっ!
改めて行き場のない怒りが湧く。
「……お風呂場まで連れていってあげる。体も洗ってあ
げるよ」
ポッと恥ずかしそうに顔を赤らめて、小さく肯く。
可愛いなあ…。
146 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:25 ID:u5Q8GL9g
よいしょっと抱き上げてお風呂場まで慎重に運ぶ。
お湯の抜けた浴槽に、ゆっくりと入れてあげると、何
とか縁につかまって、自分の体を支えることができた。
シャワーの温度を調節して、上半身から下半身へと、
ざっとお湯をかけてあげる。
「……梨華ちゃん、気持ちいい?」
「うん。ありがとう」
ボディソープを泡立てて、スポンジで丁寧に梨華ちゃ
んの体を洗う。
梨華ちゃんは、かなりくすぐったかったみたい。身
もだえしちゃってるけど、押さえつけるようにしてしっ
かり洗った。
恥ずかしいとか言ってられない。
柔らかい胸も、充血してるみたいなあそこも、全部、
洗ってあげた。
嫌な記憶も一緒に流れちゃえって思いながら……。
147 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:26 ID:u5Q8GL9g
もう一回お湯をかけてあげて、バスタオルで軽くふい
てから、抱き上げた。
「明日香ちゃん、服が濡れちゃうよ〜」
「いいから。しっかりつかまって」
何とか片手で梨華ちゃんを抱いて、あいた方の手で今
度はしっかりと体をふいてあげる。
148 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:27 ID:u5Q8GL9g
こうして間近で見ると、首筋やあちこちに乱暴に付け
られたキスマークが見えて、そこをふく手に力が入って
しまう。
「…明日香ちゃん……ダ…ダメ」
ハッと気がつくと、梨華ちゃんが体を震わせてる。
「ご…ごめん」
「いい…大丈夫」
力加減をしながら、全身をふいて、ソファーにそっと
寝かせた。
「梨華ちゃん、着替えどこ?」
場所を聞いて、適当に見つくろって着せる。
取りあえずパジャマで済ませた。
149 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:28 ID:u5Q8GL9g
それからベッドルームに行って、シーツを外す。丸め
て敷布団まで染みたものをふいて、洗濯機に放り込む。
それでもまだ、酸っぱいにおいが残っている。
きっと梨華ちゃんは、このにおいで嫌な記憶を蘇らし
てしまうに違いない。
忌々しいにおい。
…ここで寝させるわけにはいかないな…。
そう思いながらリビングへと戻った。
150 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:40 ID:u5Q8GL9g
「どう、梨華ちゃん? 落ち着いた?」
「体、洗ってスッキリした。明日香ちゃん、ありがとう」
ソファーの下にペタンと座ると、ちょうど梨華ちゃん
の顔がのぞき込める高さ。
何があったのか聞きたかったけど、思い出させない方
がいいと思い返して、取りあえず笑った。
「何〜? 何か可笑しい?」
「別に〜。ただ……」
「ただ? 何よ〜」
「だたさ…お風呂に入れてあげるとき、梨華ちゃんが赤
ちゃんみたいで可愛かった」
「もう!」
両手で自分の顔を覆って恥ずかしがってる。手の隙間
から見える肌は真っ赤だった。
151 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:53 ID:u5Q8GL9g
「ねえ、梨華ちゃん…」
「今度は何?」
「今夜さあ……うちに泊まりに来ない?」
両手を顔から離して、ビックリした顔で私を見る。
「…今夜は…一緒にいたいんだ」
この部屋で梨華ちゃんを一人になんて、とても出来な
かった。
「ね? きょうはうちに泊まりなよ」
「…うん……ありがとう…明日香ちゃん…迷惑かけて…
ごめんね……」
また、梨華ちゃんが泣いちゃいそうだったから、私は
「梨華ちゃん、これからは『ごめんなさい』は禁句ね」
って言った。
何か反論したそうだったけど、梨華ちゃんは何も言わ
なかった。
って言うか、何も言えなかった。
何故かって言うと……私がキスで唇をふさいじゃった
から。
152 :
焼き銀杏:2001/07/16(月) 17:56 ID:u5Q8GL9g
またまたまた更新
自分でも呆れるほどに暇人ですな(藁
153 :
名無し娘。:2001/07/16(月) 18:35 ID:wx2Ip5WU
イイっすわ〜。
154 :
名無し娘。:2001/07/16(月) 19:03 ID:Ny/lLiqQ
噂の小説、今日初めて読んだけど・・・面白い。
明日香が超いい奴だ!
155 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 09:42 ID:rRAvSSUQ
ステキ!更新楽しみにしてます。
156 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:17 ID:5mQeG852
私は「タクシー呼ぼう」って言ったんだけど、梨華ちゃんは
「もう大丈夫」って言い張るから、ゆっくり駅まで歩いて電車
でうちまで行った。
昨日のデートの時に二人で買った星形のピアス。私は、右側
が空色で左が黄色。梨華ちゃんは、その逆。
おそろのピアスをして、腕を組んで歩いていった。
157 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:21 ID:Qms5nNZY
うちでお泊まりすることになって、梨華ちゃんは急に張り切
りだした。
少し大きめのトートバッグに、着替えとかお泊まりセットを
詰めるときから、「あれがいい」、「やっぱりこっちがいい」
とか大騒ぎ。
うちに行くだけなのに、しっかりメークをやり直したり。
ピンクのフレアスカートなんて引っぱり出してきて、
「ね? 似合う?」とか言って……。
私はそこまで頑張らなくてもいいよって思ってたけど、梨華
ちゃんの笑顔が見れて、ちょっと嬉しかった。
158 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:21 ID:Qms5nNZY
電車に揺られて一路わが家へ。
うちが近くなって、梨華ちゃんは急にそわそわしだした。
「突然お邪魔して、やっぱり迷惑だよね」
「大丈夫だって。今までも、なっちとか圭ちゃんとか、急に泊
まっていったこともあるし…」
って言ったら、梨華ちゃんの目の色が変わった。
「え? 安倍さん、明日香ちゃんちに泊まったことあるの?
保田さんも?」
……梨華ちゃん…目が怖いよ。
159 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:22 ID:Qms5nNZY
いろいろ聞きだそうとする梨華ちゃんをかわしながら、騒が
しくわが家に到着。
梨華ちゃん、結構、やきもち焼きなのかな?
ともかく、私の部屋に梨華ちゃんを通してから、台所に向か
う。
特に連絡はしなかったけど、うちは弟がいるから探せば何か
しら食べるものはある。
きょうの晩ご飯はハヤシライスだったらしく、コンロの上の
鍋には、まだたくさん残ってた。
それを温めなおしている間に、コップとウーロン茶をペット
ボトルごと、部屋に持って上がる。
「ハヤシライス、残り物だけどいいかな?」
「うん……ごめんね。ご馳走するって言ってたのに……」
「今度あらためてね…それに『ごめんね』は禁句って言ったで
しょ?」
いけない!って感じで口に手を当ててる梨華ちゃんも可愛い。
……何だか私、急激に梨華ちゃんに、はまってきちゃってる?
160 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:23 ID:Qms5nNZY
二人で食べるハヤシライス。
「おいしいね。明日香ちゃんのお母さん、お料理上手なんだね」
「どうなんだろ。でも、私は母さんの手料理、結構好きだけど
ね」
娘。に入って、それまでの私と一番変わったのは、こんな感
じの他愛もない話が大事なんだって実感したこと。
何の意味もないのに、話をしたってしかたないじゃん、そう
思ってた。
でもそうじゃなかった。
娘。として、特別な場面や時間をたくさん経験した。
手売キャンペーン、テレビやラジオへの出演、初登場一位、
紅白やレコ大……もちろん、その度にメンバーとの絆は深まっ
た。
だけど、楽屋や移動中の車、ホテルでの、何でもないおしゃ
べりの楽しさ。それが感じられるようになって、やっと自分も
娘。の一員になれたのかなって……。
161 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:24 ID:Qms5nNZY
今もこうやって、梨華ちゃんと普通に話せることが嬉しい。
さっきまでの取り乱した梨華ちゃんの姿が、まだ脳裡に残っ
ているから、余計にそう思う。
ハヤシライスを食べ終わって、二人で台所に立って後かたづ
けするのも楽しい。
ベッドの上に肘をついて寝そべって、テレビを見ながら、あ
れやこれや話すのも楽しかった。
でも……やっぱりはっきりさせておかなきゃいけないことも
あるよね。梨華ちゃんにはつらい思いをさせちゃうけど……。
162 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:25 ID:Qms5nNZY
「……梨華ちゃん」
「何〜?」
楽しそうにしてる梨華ちゃんを見ると、やっぱり言わないで
おこうかと迷ったけど…言わなきゃ。
「……きょう…誰が来てたの?」
スッと梨華ちゃんの笑顔が消えた。
「嫌なこと思い出させちゃうけど…でも、あんな梨華ちゃんを
もう見たくないから……そのために私に出来ることがあるかも
しれないから……」
うつむいてる梨華ちゃんが、何だか消えちゃいそうなほど、
儚げで……。
163 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:26 ID:Qms5nNZY
「明日香ちゃん…ありがとう……でも…大丈夫だから……」
何がどう大丈夫なのか。
梨華ちゃんは何も言ってくれない。
「誰だか言いたくないなら、それでもいいけど……その人と…
もう二度と会ってほしくないよ!」
「うん……もう絶対、家に上げたりしないから…安心して……」
梨華ちゃんは、「会わない」とは言わなかった。
どうしても会わなきゃならない人なの?
その人と会うたびに、梨華ちゃんは怖くなっちゃうだろうし、
それにまた襲われるかもしれないじゃん。
全然安心なんて出来ないよ!
164 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:27 ID:Qms5nNZY
でも、それ以上は話を続けられなかった。
あまりにも梨華ちゃんがつらそうだったから。
「そう…本当に気をつけてよね?」
「うん……大丈夫! 明日香ちゃんがいるのに、浮気なんてし
ないよっ!」
それは、梨華ちゃんにとって精いっぱいの冗談だったんだと
思う。
「ははは……」
引きつった笑顔が痛々しくて、涙が出そうだったけど、何と
か笑うことが出来た。
乾いた笑い声は、どこに響いてたんだろう?
165 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:34 ID:Qms5nNZY
気まずい雰囲気のなかで、二人の間の沈黙が…重かった。
「…疲れたでしょ? 梨華ちゃん、ベッドで寝てよ。私、蒲団
敷くから……」
ベッドから降りようとする私の腕を、梨華ちゃんが引いた。
「…一緒じゃ…ダメ?」
正直、私のベッドに二人はきつい。
でも、今夜はそんなことはどうでもよかった。
「いいよ」
手をつないだまま二人でベッドを降りて、それぞれパジャマ
に着替えた。
166 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:35 ID:Qms5nNZY
二人で寝るベッドは窮屈で、肩と肩が当たってた。
でも…それが、とても温かかった。
私がベッド脇のライトを消して戻ると、梨華ちゃんの瞳が、
薄暗がりの中でキラキラ光ってた。
「明日香ちゃん……」
梨華ちゃんの声が耳元で、ぽつっと聞こえる。
「ん?」
「…キス…して……」
私は返事もせずに顔を寄せて…柔らかなキスをした。
167 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 10:40 ID:Qms5nNZY
は〜い、ここまで。
>>153,154,155
いや、まあ…ありがとうございます
頑張ります
168 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 10:45 ID:rRAvSSUQ
作者さんと生遭遇。感激です。頑張ってください☆
169 :
焼き銀杏 :2001/07/17(火) 11:13 ID:1OZ5cd3I
>>168 ありがとうございま〜す
さて、今後の展開…黒よしの扱いをどうしようかな〜……
朝、目が覚めたら一番最初に見えたのが、明日香ちゃん
の寝顔だった。
いつもはちょっと斜に構えてるような明日香ちゃんだけ
ど、今はすごく安らかな感じで、何て言ったらいいかわか
らないけど……すごく可愛らしかった。
私を守ってくれるキュートな天使。
その寝顔がすぐ目の前にある。
「幸せ」って…こういうことなんだね。
時間を忘れて、ずっと眺めてた。
しばらくしたら、キュッて結ばれてた唇が、ほわっと開
いて……我慢できなくなってキスしちゃった。
「……わっ!…何してんの?!」
「おはよう、明日香ちゃん♪」
流石に起きちゃった。
「おはよう…って、そ…そうじゃなくって……」
「明日香ちゃんの寝顔、とっても可愛かったよ」
明日香ちゃん、何か言おうと口をパクパクさせながら、
顔を真っ赤にさせてた。
は〜…やっぱり可愛いよ〜。
私の明日香ちゃ〜ん!!
「きゃっ!…駄目、梨華ちゃん!!…ぃゃん……」
あれ? いつの間にか抱きついちゃってた。
明日香ちゃんが逃げるようにベッドから出て、
「梨華ちゃんのH!!」
だって。
別に襲ったわけじゃないよ〜。
明日香ちゃ〜ん、許して〜!
禁句の「ごめんなさい!」を連発して、何とか明日香ちゃ
んに許してもらう。
それでも、トーストをかじりながらの会話は、ちょっと
ギクシャク。
「…梨華ちゃん、きょうはどんな予定?」
明日香ちゃん、まだ怒ってますか〜?
口調がつっけんどんですよ?
「十一時にスタジオ…このまま行こうと思ってる……」
私の返事も、自然とおずおずしたものになって……。
「帰りは?」
「…夜の十一時ごろかな……」
「ふ〜ん……迎えに…行こっか?」
え? 「迎えに」って?
「きょうも…うちに泊まっていきなよ」
明日香ちゃんって…意外に心配性なんだね。
「ありがとう…でも…私は大丈夫だから」
「でもさあ……」
すっごく心配そうに私を見てる。
「明日香ちゃん……心配してくれて、ありがとう」
「うん……」
そんなに心配しないで……。
「…じゃあねえ…明日香ちゃん…うちにお泊まりに来る?」
「え?……それは…ちょっと……」
ガ〜ン…うそ〜!…何で〜?
「…い…イヤなら…いいけど……」
明日香ちゃん…私、泣きそうです〜。
「別に嫌じゃないけど……変なこと…しない?」
だから、今朝のことは違うの〜!!
明日香ちゃんの潔癖さと、人間関係では信頼が大切だって
ことを再確認しました。はい。
今朝の出来心を反省しながら、それでもちょっとハッピー
な私。
だって…結局は明日香ちゃん、お泊まりに来てくれるって
約束してくれたんだも〜ん♪
それに、きょうはタンポポの仕事で、よっすぃ〜とは会わ
ないってことでも、気が楽になってる。
「おはようございます」
いつも以上に元気いっぱい、あいさつしながらスタジオに
入る。
よ〜しっ! きょうこそは明日香ちゃんにご馳走をつくる
んだからっ!
自分に気合いを入れながら楽屋のドアを開く。
「おはようございま〜す!!」
バッチリあいさつを決めたと思ったのに……。
「おっ! 石川、朝から空回ってるなあ」
……矢口さん、それはあんまりです〜……。
何となくお笑い路線で更新っす
177 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 20:45 ID:wxBnv8.2
石川かわいい・・・
178 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 20:48 ID:LqqcKKXw
あすりかサイコー
179 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 21:28 ID:GRtL9TTI
いいっすねぇ、作者さん、がんばって!!
私はしっかり張り切って収録にのぞんだつもりだったんだけ
ど……。
「よかったよ、梨華ちゃん。いつも以上にハイテンションで」
ってスタッフさんに言われちゃった。
ちょっと複雑な気分……。
でもでも、そのおかげで収録が順調に進んで、予定よりちょっ
とだけど早く終わったんだから頑張った甲斐があったってことよ
ね!
「お疲れさまでした〜。しつれいしま〜す」
テキパキと帰り支度をして、スタジオを飛び出した。
お家に帰る足が、こんなに軽いなんて……愛の力は偉大よね〜。
スタジオから駅へ向かいながら、明日香ちゃんに電話する。
「もしもし〜明日香ちゃん? 私…今、スタジオを出たところ…
うん!…家で待ってるから…うん…うん……じゃ、後でね〜……」
よ〜し! 急いで帰って、明日香ちゃんをお迎えする準備をし
なくっちゃ!
材料は冷蔵庫の中のもので足りるから……あっ! テーブルが
さみしいからお花を買って帰ろうかな〜……。
自分でも顔が、にやけちゃってるのがわかる。
でもいいんです。だって幸せなんだも〜ん♪
そんなルンルン気分で駅に急いでいたら、後ろからあの子が声
をかけてきたんです。
今、一番会いたくないあの子……。
「梨華ちゃん、待ってよ。何でそんなに急いでるの?」
「よ…よっすぃ〜……」
いつも通りにさわやかに笑ってた。まるで昨日、何も無かった
みたいに……。
それが逆に怖かった。
バッグを胸に抱いて、ちょっと距離をとる。
「一緒に帰ろうよ」
「……イヤ!」
「何で〜?」
本当に不思議そうに首をかしげてる。
もしかして…昨日のよっすぃ〜は…別人?!
何が何だか…混乱しちゃって何も言えなかった。
「あぁ…梨華ちゃん、昨日のこと気にしてるの?」
……何でそんなに、さらっと話せるの?!
「突き飛ばされたこと、私、怒ってないから」
そんなこと…全然、問題じゃない!
「今度また、梨華ちゃんちに行きたいなあ。そんとき、昨日の続
き…しようね」
何?…何を言ってるの?
よっすぃ〜…おかしいよ…変だよ……。
何で…そんなに普通に笑っていられるの?
「…よっすぃ〜…私…もうあんなこと…イヤ…もう…しないから」
私の方から、はっきり断らないと大変なことになる…そう思っ
たから、きっぱり言った。
「どうして?」
どうしてって…だって…だって……私は……。
「…私……明日香ちゃんと……つき合ってるから……」
言っちゃった。
でも、よっすぃ〜にはちゃんと釘を刺しておかないと……何を
されるか、わからないから。
「…だから? 別にいいじゃん」
何? よっすぃ〜…何て言ったの?
「よ…よっすぃ〜だって…ごっちんとつき合ってるんでしょ?」
「そうだよ」
「だったら……」
「そんなの、別に関係ないよ」
よっすぃ〜は、一点の迷いもなく笑ってた。
うそ…どういうこと……わからないよ……。
「男の人とだったら、赤ちゃんができちゃうとか問題あるかもし
れないけど…そんな心配もないしさ」
だって…好きな人がいるのに……。
「私だって、今一番好きなのはごっちんかな。でも、そんなのに
こだわらなくってもいいじゃん」
わからない…わからないよ…よっすぃ〜、何を言ってるの?
「梨華ちゃん、考えすぎだよ。セックスなんて、したいときに、
したい相手と、すればいいんじゃないの?」
私は走り出した。
後ろも振り返らずに、走って逃げてた。
怖い……怖い…怖い……。
よっすぃ〜の言ってることが、理解できなかった。ううん…理
解したくなかった。
私だって、明日香ちゃんに会うまでは無茶な交際をしてきた。
でもそれは、私を愛してくれる人が欲しくて…私なりのバカな
愛情表現だった。
よっすぃ〜は違う。
買い物に行ったり、映画を見たり……そんな遊びの延長上にあ
るものとして、セックスをとらえてる。
セックスというゲームを楽しもうとしてる。
そんなことは、私の理解の外にあった。
スキっていう思いや、愛という存在が伴わないセックスなんて
私にとって何の意味もなかった。
だから…とにかく逃げ出したかった。
そんな私を、よっすぃ〜は追いかけて来なかった。
ただ一言、
「福田さんに、よろしくって伝えといて」
って……。
その言葉がまた…私には怖かった。
188 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 11:23 ID:0BKeGXg2
毎日更新スバラスィー☆
黒よしの登場で
コミカル路線から急転直下でシリアス?です
190 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 11:45 ID:vBSPMBNc
191 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 13:16 ID:UGirvels
192 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 14:11 ID:uAUpybS.
193 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:05 ID:N5hGRlvg
「いらっしゃ〜い♪」
梨華ちゃんが、元気いっぱいに出迎えてくれた。
「よかった〜。来てくれないかもって思っちゃった」
「何で? 行くって約束したじゃん」
「そうだけど……」
笑顔が一瞬、つらそうに見えて…何だか不安になった。
「さ。上がって」
私の手を引く梨華ちゃんは、やっぱり笑顔で…見間違いか
なあ?
194 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:06 ID:N5hGRlvg
手を引かれるままに部屋へと上がる。
あれ?
入った途端、昨日とは違う強いにおいがした。
これって……お部屋の芳香剤?
「梨華ちゃん…芳香剤、買ってきた?」
「…うん……」
かなり強烈ににおうけど…それだけ昨日のことを思い出し
たくないってことなんだろうな。
そう思って、それ以上は何も言わなかった。
195 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:07 ID:N5hGRlvg
「うっわ〜…梨華ちゃん、すごいじゃん……」
テーブルに並んだ料理を見て、ちょっと圧倒された。
鳥の唐揚げにシーフードグラタン、ポタージュスープにポ
テトサラダをメインにしたサラダボール、サンドイッチ。
デザートにはもちろん、梨華ちゃん得意のケーキ。それか
ら果物もいっぱい。
「……どうしたの、これ?」
「明日香ちゃんのこと考えてたら、作り過ぎちゃった」
……梨華ちゃん…そんな言葉、そんな笑顔で言われたら…
…惚れちゃうってば……。
196 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:17 ID:N5hGRlvg
どれから手をつけたらいいのか迷いながら、取りあえず唐
揚げに手を伸ばす。
……そこで、部屋中にすごい殺気が漂ってることに気がつ
いた。
梨華ちゃん……そんなに真剣な目で見られてると、食べに
くいんですけど……。
ものすごく緊張しながら箸を口に運ぶ。
197 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:22 ID:N5hGRlvg
勇気の一口。
パクッ、モグモグ…。
「……梨華ちゃん……」
「…どう?……」
思わず二人で見つめ合っちゃったり……。
「すごく美味しいよ」
「…ホント?」
「……本当」
梨華ちゃんは、大きく深くため息をついて……。
「よしっ!」
両手でガッツポーズ。
何だかこっちまで力が入っちゃうけど…梨華ちゃんが喜ん
でるから、いいか。
198 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:37 ID:N5hGRlvg
梨華ちゃんの手料理は美味しかった……けど…とにかく量
が多かった。
「食べられなかったら残してね」
なんて言葉に素直に従えるはずがない。
だって…梨華ちゃんがずっと見てるんだもん。
「…ごちそうさまでした」
何とか目を白黒させながらも全部平らげたけど…これ…絶
対に太っちゃうよ。
トホホ……。
199 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:45 ID:N5hGRlvg
それにしても…何だか今日の梨華ちゃん、すごく必死な感
じがする。
張り切ってるっていうのと、ちょっと違う感じ。
何でだろう?
考えてたら、梨華ちゃんがバスルームから出てきた。
「明日香ちゃん、お湯入ったよ」
「ありがとう」
「……一緒に…入ろっか?」
「え?……」
200 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:45 ID:N5hGRlvg
絶句した私を見て、梨華ちゃんは笑ってた。
からかってるのかと思ったけど……目は真剣だった。
「イヤ?」
梨華ちゃんが近づいてくる。
私は…それを呆然と見てた。
「私のこと…スキ?」
梨華ちゃんは…笑ったまま……涙を流してた。
201 :
焼き銀杏:2001/07/18(水) 18:48 ID:N5hGRlvg
きょうは、ここまでっす
202 :
名無し娘。:2001/07/18(水) 18:52 ID:jeKUD8BM
おつかれさまです。
なんかシリアスな展開に・・・
梨華たんがんばれ
203 :
名無し娘。:2001/07/18(水) 21:04 ID:QXQE45To
作者さんありがとう!!
りかっちのけなげさ、しっかり者の明日香ちゃん。最高萌えです。
りかっちがよしこに襲われちゃったところなんか、こっちまで
鬱になっちゃったくらいです。
204 :
名無し娘。:2001/07/18(水) 22:13 ID:JD96EB7k
明日香優しいね
205 :
名無し娘。:2001/07/18(水) 23:45 ID:RJ/b/hJw
最近このスレが気になって、仕事が手に着かない。
206 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 10:56 ID:Ytix2fPs
「梨華…ちゃん……」
言葉が…続かない。
泣かないで……どうしたの?……何だか…私も苦しくなっちゃ
うよ。苦しくて…言葉が出てこないよ。
「私…私は明日香ちゃんのこと…スキ…大スキだよ」
ありがとう…嬉しいよ…とっても……。
「明日香ちゃんは……私のこと…スキ?」
繰り返し聞いてくる。
もちろん…私も…梨華ちゃんのこと…大好きだよ……。
そんなこと、梨華ちゃんもわかってるでしょ?
だから、言葉には出さずに大きく肯いた。
207 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 10:57 ID:Ytix2fPs
「イヤッ!」
梨華ちゃんが、苦しそうに首を振ってる。
本当にどうしたの? 何があったの?
私の気持ち…伝わってないの?
「ちゃんと言葉で言ってよ!…はっきり態度で示してよ!」
自分の腕で自分自身を抱きしめて…よく見ると、梨華ちゃんは
震えてた。
「じゃないと……じゃないと私…壊れちゃいそうだよ……」
208 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 10:58 ID:Ytix2fPs
梨華ちゃんが…壊れちゃう……???
頭の中が真っ白になった。
そんなの…駄目だよ!…そんなことは…絶対、許されない!
梨華ちゃんが苦しむことなんて…私が絶対に許さない。
「駄目っ!…駄目だよ……」
もう夢中で梨華ちゃんを抱きしめた。
梨華ちゃんを壊して体の中から出てこようと暴れてる「何か」
を押し込めるように、ギュ〜ッと強く抱いた。
209 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 10:59 ID:Ytix2fPs
そんな状態で、梨華ちゃんはもう一度、私に聞いた。
「明日香ちゃん……私のこと、スキ?」
って。
「好きだよ! 大好き!!……だから…壊れたり…しないで」
私は泣いてた。
梨華ちゃんも泣いてた。
二人で抱き合って泣き続けた。
210 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 11:04 ID:Ytix2fPs
取りあえずこんな感じ
>>202 ちゃんとシリアスになってますでしょうか?
何分、作者が作者なので……
>>203 こちらこそ、ありがとう!
書いてる自分が一番萌えてるかも(藁
>>204 これからも明日香の優しさを書いていきたいっす
>>205 仕事は頑張ってくださいよ(藁
211 :
名無し娘。:2001/07/19(木) 11:16 ID:0VFPEZCU
明日香自体に大して興味無かったから、
知ってても読まなかったんだけど。
何となく読んでみたら・・・、おもしれえ。
今は一番のお気に入り。
212 :
ゆゆりか:2001/07/19(木) 12:40 ID:alRHAMmA
いやぁ、萌えますなぁ(w
これからどうなるか、楽しみです。
がむばってちょ!
213 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:12 ID:VMAAqZQ2
>>211 ありがとう!
今後も頑張るので、よろしくお願いします
214 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:14 ID:VMAAqZQ2
215 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:15 ID:VMAAqZQ2
それからどうなったかって言うと……。
お風呂に入ってる………何故だか二人で。
あぁ…どうしたらいいのか分からないよ〜!
そりゃ、私は銭湯好きでよく行くよ。
でもさあ…やっぱり違うよね。
二人きりでさ…しかも好きな子と……は…裸同士でさ……。
緊張するなって方が無理だよね。
216 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:17 ID:YXCraH9Y
今だって、梨華ちゃんに言われるままに背中を洗ってもらっ
てるけど……でもさこれ、次はやっぱり…前…だよね?
「はい、きれいに洗えたよ。明日香ちゃん、今度、前向いて」
やっぱり〜!
梨華ちゃん、私、恥ずかしいっす……。
こ…こういう時って、どういう風に振り返ったらいいの?
だってさ…前を向くってことはだよ? 胸とか、ばっちり
見られちゃうし…それ以上に触られちゃったりするってこと
で……。
かと言ってさ、自分で胸を隠したりしたら…何か…やらし
い感じがするし……。
217 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:18 ID:YXCraH9Y
梨華ちゃんはと言うと、ちょっとだけ恥ずかしがってたけ
ど、すごくオープンで……その…見えちゃってる……。
それも私が困ってる理由の一つ。
これで振り返って、向かい合っちゃったりしたら……目の
やり場が……。
「明日香ちゃん? 早く前、向いてよ」
「あ、え〜と…うん……ちょ…ちょっと……」
ちょっと何なんだ?
自分でも何を言ってるのかわからない……。
あぁ…本当に、どうしよ〜?!
218 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:19 ID:YXCraH9Y
ムニュッ。
へ? 何? 胸、触られてる……。
モジモジしたままの私の胸に、背中から梨華ちゃんが手を
回して、下からすくうように包んでた。
「嫌っ?!?」
びっくりして胸を隠そうとするけど……胸を触ってる手を、
上から余計に押しつける結果に……。
「嫌ぁん…梨華ちゃん…やめて〜……」
梨華ちゃんは、後ろから覗き込むように笑ってた。
「明日香ちゃん、そんなに緊張しないで」
「……うん」
そのまま、梨華ちゃんに抱えられるようにして振り返った。
219 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:20 ID:YXCraH9Y
やっぱり恥ずかしくて、顔が上げられないよ。
「…きれいなピンク色……」
梨華ちゃんのつぶやきに、慌てて視線を追うと……じっと
私の乳首を見てた。
「梨華ちゃん、嫌っ!…恥ずかしいよ」
両腕で胸を抱くようにして隠す。
「ごめ〜ん。もう見ないから、洗わせて? ね?」
梨華ちゃんは笑いながら、私の腕をほどいていく。
220 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:21 ID:YXCraH9Y
よく泡だったスポンジで、優しく洗ってくれる。
それはいいんだけど…優しくっていうのが、ちょっと困る。
自分で洗うのと、違わないはずなのに、妙に艶めかしい感
じがする。
だから…その…違う意味で気持ちよくなってきちゃうから
……乳首が…ピョコンッて固くなって……。
泡で隠れてるから、梨華ちゃんはまだ気がついてないみた
いだけど……もう私は恥ずかしくって、真っ赤になってうつ
むいてた。
221 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:22 ID:YXCraH9Y
「明日香ちゃん、流すよ〜」
いや、それはまずいっす。
「さ…先に、私が梨華ちゃんを洗ってあげる」
って言って、スポンジを取り上げる。
有無を言わせずに、梨華ちゃんの背中をゴシゴシ。
梨華ちゃんは素直に、
「明日香ちゃんに洗ってもらえるなんて…うれしいっ!」
って喜んでたけど、前を洗い始めると、だんだん私と同じよ
うに、真っ赤な顔でうつむくようになった。
もしかして…梨華ちゃんも感じちゃってる?
222 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:22 ID:YXCraH9Y
いつの間にか、二人で真っ赤になって黙っちゃって。
無言のまま、二人でお湯を流し合って……やっぱり二人と
も乳首がピンッて固くなって上を向いちゃってた。
意思とは関係なく感じちゃった体を持て余しながら、二人
で湯船に浸かった。
……もやもやした雰囲気を変えないと。
そう思ったら、何故か、さっきの梨華ちゃんの泣く姿が浮
かんできた。
223 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:23 ID:YXCraH9Y
「…梨華ちゃん……」
「なぁに?」
「何があったか…教えてほしい」
梨華ちゃんは、体ごとゆっくり私の方に向き直った。
「帰り道に…昨日の人に……出会っちゃったの……」
シャワーから湯船へと落ちてきた水滴が、ピチャンッて音
を立てた。
「また…何か…された?」
梨華ちゃんは首を振って……湯面に波が広がった。
224 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:24 ID:YXCraH9Y
「…ただ……」
「ただ?」
「その人が言ったの。『セックスなんて、したいときに、し
たい相手と、すればいいんじゃないの?』って……」
何それ?…そんなの言い訳にもならないじゃん!
目の前にいたら、絶対にぶっ飛ばしてるね。
私は、そいつへの怒りでいっぱいだった。
だから、続けての梨華ちゃんの言葉は、私には予想外だっ
た。
225 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:26 ID:YXCraH9Y
「…怖くなったの……自分が……」
梨華ちゃんは、確かにそう言った。
自分が? そいつのことが、じゃなくて?
梨華ちゃんは、また目に涙をいっぱい、ためてた。
寂しそうだけど、すごく真剣な視線を私に投げかけてた。
あふれそうな自分の思いを、どういう言葉で伝えようか迷っ
てた。
「梨華ちゃん……」
だから私は、梨華ちゃんの手を両手で包んで、その思いの
こもった言葉をずっと待っていた。
226 :
焼き銀杏:2001/07/19(木) 13:29 ID:YXCraH9Y
また書いちゃいました。お調子者です。はい。
227 :
名無し娘。:2001/07/19(木) 14:50 ID:4pVvXYdU
真っ昼間に更新してるところがすごいな。
読んでる方も読んでる方だが(w
それにしても,作者さん,うまいね。
228 :
名無し娘。:2001/07/19(木) 23:10 ID:T722rKB.
あまりの面白さに携帯にアドレス登録してしまった(w
頑張れ!作者さん!
230 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 07:45 ID:nU8UwXZc
吉澤がこれからどうでるか楽しみであり心配でもあり
でも面白い。
231 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 09:37 ID:pom8yxsU
毎日楽しみにしてますよ。でも、無理しないでね☆
明日香ちゃんに伝えたかった。
知ってほしかった。
グルグルと私の中を渦巻く、この判然としない思いを。
そうじゃないと、ここから先に進めない。そう思った。
だけど…どう言葉にすればいいのかなあ?
ピチャンッ。また水滴が音を立てた。
お湯の波が広がって……明日香ちゃんの肌に当たって返ってくる。
明日香ちゃんは、じ〜っと私を見つめて待っていてくれた。
瞳にお湯で反射した光が映って、キラキラと輝いていた。
きれい……凛としていて…優しくて…傍にいると安心できた。
それを見た感じが、そのまま言葉になった。
「私…明日香ちゃんのことがスキ…生まれて初めて…本気で愛した人…だと思
う…」
明日香ちゃんは、ちょっと照れたみたいに笑ってた。
「…でも…さっき…よっ…昨日の人に言われて……怖くなっちゃって……」
「セックスなんて、したいときに、したい相手と、すればいいんじゃないの?」
笑顔で言われたその言葉が、私の深い部分をえぐってた。
そんなの、おかしいよ! 変だよ!!
そう思ったけど、でも……。
明日香ちゃんを襲ったのは、何だったの?
心も体も傷つけて……やってることは何も違わないじゃない……。
本当は、明日香ちゃんを自分の欲望の犠牲にしてるだけじゃないの?
違うよ!
確かに最初、明日香ちゃんを傷つけた。
でも、明日香ちゃんはそんな私を許してくれた。
そこから、私の明日香ちゃんへ本当の愛は始まったの。
だから……。
明日香ちゃんに許された?
本当に?
「かわいそうな子」って同情されてるだけかもよ?
実はバカにされてるかもしれないよ?
違うよ!
明日香ちゃんはそんな人じゃない!
確かに…私のしたことは簡単に許されるようなことじゃないけど……。
でも、明日香ちゃんはそれでも許してくれたんだよ。
本当に優しい心を持った人だもん!
へえ〜…この短い期間で、明日香ちゃんの何がわかったの?
石川梨華は明日香ちゃんを犯して傷つけた。
確かなのは、この事実だけ。
石川梨華っていうのは、最低のひどいヤツ。
そうだったかもしれない……。
でも、もうあんなことは絶対にしない。
だって…明日香ちゃんをスキ。スキなの!
この思いは…ウソじゃないよ。
やっぱりワガママな子ね。
そんな勝手な自分の思いで、また明日香ちゃんを振り回すわけ?
自分を傷つけた相手から「スキだ」なんて言われて、付きまとわれて、
明日香ちゃんも迷惑なことね。
そうなのかなあ?……
私、明日香ちゃんの傍にいない方がいいのかなあ?
でも…一緒にいたいよ……。
どうしたらいいんだろ?
わからない……わからないよ……。
自分を責める心と、明日香ちゃんへの愛は本物だって信じる心。
二つがグルグルと渦巻いて……。
私は、何が何だかわからなくなっちゃって……とても怖かった。不安だっ
た。
明日香ちゃんに「スキ」って言われたい。
愛されたい。
私が明日香ちゃんのことをスキだって、愛してるって、明日香ちゃんに
認めてもらいたい。
そうしないと、自分が壊れちゃいそうだった。
思ったままを、そんな風に話して……それを明日香ちゃんは、じっと聞い
てくれていた。
「…ごめんね…明日香ちゃんに…迷惑ばっかりかけちゃって……」
ううんって明日香ちゃんは首を横に振って……、
「梨華ちゃん…考えすぎだよ」
ってニッコリ笑ってた。
でも、その目には…私が大好きな瞳には、涙が盛り上がってた。
「…梨華ちゃん…お風呂あがろっか…それから…伝えたいことがあるから…」
明日香ちゃんは、私の手を引いて立ちあがった。
ザバッとお湯があふれて……私たちが出た後には、ただお湯だけがキラキラ
と揺れていた。
ここまでっす
>>227-231
たくさんの方に励ましてもらってホントに嬉しいです
頑張ります!
吉澤にはもうちょっと活躍してもらう予定っす
245 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 19:33 ID:X3pL59F6
ネガティブ石川が炸裂してるな。
でも、こんな石川の気持ちがよくわかる。
246 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 21:13 ID:aXcw1WLY
>>244 そうか,まだ吉澤の出番があるのか…。
またハラハラさせられるな〜。
更新に期待。
247 :
名無し娘。:2001/07/21(土) 11:59 ID:7TbkvJ3o
お気に入りに入れてしまった・・・
248 :
名無し娘。:2001/07/21(土) 13:35 ID:ne6T7sUY
期待あげ!(ドキドキ)
249 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:13 ID:JYUgJbOk
私は馬鹿だ。
自分で思ってた以上に。
梨華ちゃんの話を聞いて、初めて気づかされた。自分が梨華ちゃ
んの痛み、苦しみを全然、分かってなかったことに。
自分に対して無性に腹が立った。
250 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:14 ID:JYUgJbOk
メール交換したり、電話で話したり、デートしたり……。
どんどん梨華ちゃんを好きになっていく私がいて……梨華ちゃん
にも、それが伝わっていると思いこんでた。
きちんと言葉で、行動で、伝えたことはなかったのに……。
私の思い上がりが、梨華ちゃんを苦しめてたんだ。
私は本当に…馬鹿だ……。
だから…これから私の思いを、梨華ちゃんに伝えなきゃ。
これ以上、梨華ちゃんを不安にさせないように。
251 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:14 ID:JYUgJbOk
パジャマを着た梨華ちゃんの手を引いて、ベッドに座らせる。
…とは言え、こんなこと初めてだから、どう切り出そうか悩んじゃ
うよ。
「伝えたいことって、な〜に? 明日香ちゃん……」
「うん…えっと……」
きちんと伝えなきゃ。
こういう時は……よしっ、正座だ!
252 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:15 ID:JYUgJbOk
ベッドの上で正座をして背筋を伸ばして……。
「梨華ちゃん!」
「はい」
何故か梨華ちゃんも正座になって、私を見つめてる。
深〜く息をつく私。
「……福田明日香は……」
膝に置いた梨華ちゃんの両手を握って……緊張で声がひっくり返り
そうだよ。
落ち着くために、もう一回深呼吸。
「…石川梨華のことを……愛しています!」
言えた……と思って、笑顔で梨華ちゃんを見ると、ポロポロ涙を流
してた。
253 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:15 ID:JYUgJbOk
「り…梨華ちゃん?!」
「…りがと……あり…がとう……」
…そっか……こんなにまで私は、梨華ちゃんを待たせちゃってたん
だね。
「今まで、きちんと言えなくてごめん……私…本当に梨華ちゃんのこ
とが好きだから……誰がどんな風に言おうと……私が梨華ちゃんを好
きだって…信じてほしい……」
梨華ちゃんは泣きながら、何度も…何度も何度も肯いてくれた。
254 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:16 ID:JYUgJbOk
それから……私はもう一回、大きく深呼吸した。
まだ伝えなきゃならないことがあったから。
「あのさ…それで……あの〜……」
ええ〜いっ明日香! ここまできて怖じ気づくな!
一回咳払いをして……、
「…梨華ちゃんを…抱きたい……」
……とうとう言っちゃった。
これで梨華ちゃんに「イヤッ!」て言われたら……ダメージ大きい
よ。
固唾をのんで待つっていうのは、まさにこういうことだね。
255 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:17 ID:JYUgJbOk
でも私がこんなに緊張してるのに……。
「???」
…梨華ちゃん、分かってない……。
もう一回言わなきゃ…駄目?
「…明日香ちゃん……私を…抱きたい…って言ったの?」
そう。その通り。大正解。
梨華ちゃんの言葉に、うんうんと肯く。
「……マジで?」
マジっす。大マジ。
再度、大きく肯く。
「明日香ちゃん…そういうの…キライだったんじゃ……」
……まあそうなんだけど……。
256 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:18 ID:JYUgJbOk
「私が梨華ちゃんのことを愛してるって…それを言葉だけじゃなくて、
何かで表したいから……駄目…かなあ?……」
「ダメじゃないよ…ダメじゃないけど……私…ちょっと…怖くて……」
そっか…梨華ちゃん、あの時のことを思い出してるんだ……私が無
我夢中で反撃した時のこと。
「大丈夫だから……今度は無茶やって、無理矢理いかせちゃったりし
ないから…あの時は、窮鼠猫を噛むって感じで……今度は…梨華ちゃ
んを…愛してあげたい……」
正直、自分にそんなことが上手くできるのか自信はなかった。
だって、梨華ちゃん以外にそんな経験ないし……。
自信はないけど…それでも、頑張る気は充分にある。
257 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:18 ID:JYUgJbOk
「……わかった…いいよ。私…明日香ちゃんに抱いてほしい」
乾いた涙の跡が、頬に流れてた。
目も真っ赤で。それでも梨華ちゃんは笑ってた。
私まで胸がキュ〜ッとなった。
だから、手を伸ばして涙の跡を指で追って……。
「ありがとう…私も頑張るから。頑張って、梨華ちゃんを……」
言いながら唇を近づけて……出来るだけの心を込めて、キスをした。
長いキスをしながら、二人でベッドの上へコロンッて横倒しに。
それでもまだキスしてた……今までで一番長いキスだった。
258 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 16:27 ID:JYUgJbOk
ここまでっす。
>>245 やっと石川らしくなってきた…かな?(藁
>>246 次はまだ二人の愛の劇場(藁)が続くので
もうちょっと後になりますが……
>>247 今後ともご贔屓に!
>>248 ご期待にそえるように頑張りまっす!
259 :
名無し娘。:2001/07/21(土) 17:27 ID:EKmXnQsU
すごい、お金払ってあげたいくらい(冗談)
がんばってくれ!
260 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:24 ID:kL55RmJM
最初は唇をくっつけてるだけの幼いキス。
それでも私にとっては、すごく刺激的だった。
梨華ちゃんの唇はちょっと薄め。下唇の方がプクッて心持ち厚めで……とても
柔らかかった。
顔を傾けたら唇と唇がキュッてこすれて、背筋に電気が走ったみたいに感じて
いた。
261 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:25 ID:kL55RmJM
二人でコロンッて横倒しになった時に唇が離れそうになって、咄嗟に梨華ちゃ
んの肩を引き寄せて、上唇を自分の上下の唇で挟むようになった。
「んふっ…ぁん…」
のどの奥でこもった梨華ちゃんの声。
その声が、私の耳からダイレクトに脊髄の方へと、ゾクッと走り抜けた。
私は何かに急かされるように、梨華ちゃんの唇を割って舌を差し入れる。
唇の裏側に沿って動く舌。その滑らかな感覚に、何故か切なくなって…目に霞
がかかるように潤んできた。
その霞の向こうに見える梨華ちゃんの瞳は、いつも以上に穏やかな光を宿して
いて……月の女神みたいだった。
262 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:26 ID:kL55RmJM
もう少し舌を奥へと進めると、梨華ちゃんの舌に触れる。
始めはチロッて舌と舌がこすれる感じで、次第に絡み合っていく。
溶け合いたい……唇と唇、舌と舌が触れ合い、絡み合って……。
私の梨華ちゃん……私だけの梨華ちゃんになって……私に出来る限りの快感を
梨華ちゃんにあげるから。
それ以外のことは、もう私の中にはなかった。
263 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:27 ID:kL55RmJM
ひたすらキスを続けながら、それ以上を求める私。
肩を抱いていた手を少しずつ下ろして、パジャマの上から胸を触る。
「んっ…あ…いゃん……」
ふわっと柔らかい。でも弾力のあるふくらみが、私の指の動きに合わせて次々
に形を変える。
逆に私の方が包まれているような安心感――。
手探りで一つまた一つと、パジャマのボタンを外して……途中でそれに気づい
た梨華ちゃんは、「私だけズルイ!」って言いたげな目で見て、私のパジャマに
手を伸ばしてきた。
264 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:27 ID:kL55RmJM
梨華ちゃんの胸がパジャマの下から見えた時、私の胸元もひやっとした空気に
さらされた。
構わず梨華ちゃんのパジャマの上着をはだける。
その時、私はやっと唇を離して、梨華ちゃんの乳房を直接見た。
梨華ちゃんの肌はきめが細やかで、それが普段大切に秘された乳房では、より
一層、際立っていた。
誘われるように、お腹の方から指を進めて次第に頂上へと動かしていく。
「…ん…くふぅ……」
くすぐったがるように身を反らせながら、梨華ちゃんの声は確かに艶を帯びて
いた。
もうすぐ頂上の蕾に触れる……梨華ちゃんの呼吸が不規則に早まっている……
そこで私の指は外側へと遠ざかっていく。
引き返すように外側から頂上へ……今度は上側へ遠ざかり、そこから胸の谷間
へと動いていく。
265 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:28 ID:kL55RmJM
誰に教えられたわけでもない動き。
でも、直感が頂の蕾には触れてはならないと告げていた。
「…いゃ…あぁ……明日香…ちゃ…ん……」
今にも涙がこぼれるほどに潤んだ瞳で、梨華ちゃんは、私にもう一歩を懇願し
ている。
乳房自体も次第に熱を帯びてきている。
ごめんね…もうちょっとだけ…我慢してね……。
指の動きはもう何周目かに入って、肌を触れる程度から、指の動きに合わせて
肌がついて行くほどには力を込めるようにした。
それでもまだ、最後の一歩は踏み出していない。
もうそこは、期待感を焦らされ続けて待ちきれずに花開く直前のようにピンッ
と上を向いていた。ルージュを引いたような真っ赤な蕾が。
266 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:29 ID:kL55RmJM
「……ぁ…あぁ…明日…香…ちゃん……」
梨華ちゃんの唇が「お願い」って動くのを見ながら…私はその可愛らしい蕾に
キスをした。
「!!…はぁぅ……あ…す…か…ちゃ…あぁっ!」
唇が触れた瞬間、あまりに強い待ち望んだ刺激に、梨華ちゃんは頭を反らして
悶えてた。でも、その表情は満たされたように微笑んで……。
私はもう何の歯止めもなく、唇と舌と指先でその蕾にキスし、コロコロと転が
し触れた。
「!…ぅぁん…!…ぃぁ……」
梨華ちゃんののどからは、もう声にならない音だけが漏れていた。
そして解放された快感が、梨華ちゃんの全身を貫いて……そのことを感じて、
私は深い満足感に充たされていた。
267 :
焼き銀杏:2001/07/21(土) 22:30 ID:kL55RmJM
こんな感じっす
>>259 お金をとれるような代物じゃないことは本人が一番痛感し
てます(w
だからこそ頑張るつもりですが
268 :
名無し娘。:2001/07/21(土) 22:56 ID:ehVlhbFI
いやマジで単行本がでたら買っちゃっよ。
これからもがんばって。
269 :
名無し娘。:2001/07/22(日) 00:33 ID:LxlNjIPU
すっげーな。
最近のエロ小説のような汚さがまったくなくて。
すでに明日香ファンだが石川ファンにもなってしまったよ。。
270 :
名無し娘。:2001/07/22(日) 02:13 ID:HgD38UO6
マジ、最初エロ小説だと思って読んでたのに。
最初のSEXと今回のSEXがまるで別物になってるな。
楽しみよ〜。
271 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:56 ID:Wae6a3MA
夢中になって、梨華ちゃんの胸のふくらみに顔をうずめていた。
私は何度も両方の蕾にキスで挨拶し、そのたびに梨華ちゃんをビクッて悶えさせ
てた。
でも私は、ちゃんと知ってるんだ。
梨華ちゃんには、また余裕があるって。
だって…時々、私に向ける視線が穏やかすぎるもん。
焦らしに焦らした後の衝撃はともかく、今はちょっと感じてるだけでしょ。
だから、もう次に移らないとね。
272 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:56 ID:Wae6a3MA
「…梨華ちゃん……気持ちいい?」
顔を上げて梨華ちゃんに尋ねる。
「…ぅん…あ…気持ち…いいよ……」
ワインゼリーのように濡れて光る乳首の向こうに、梨華ちゃんの笑顔。
すっと動いて、また唇にキスをする。
やっぱり柔らかくて…好きだなあ、梨華ちゃんの唇……。
「でも…怖い……」
本当?…丁寧にしたつもりだったけど…乱暴だった?
ううんと首を振る梨華ちゃん。
「…今までは…何だかわからないうちに、いっちゃってたから……」
今回みたいに、だんだん気持ちよくなるのは…初めて?
恥ずかしそうに、
「変になっちゃう自分を見てるみたいで……怖いの…でも、明日香ちゃんがしてくれ
るなら…大丈夫」
うれしい…私にその梨華ちゃんの初めてを…ください。
コクンッて肯いてた。
273 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:57 ID:Wae6a3MA
「じゃ…もっと気持ちよくしてあげる…だから……」
もう一度キスをして……右手を伸ばしてパジャマのズボンに手をかける。
「ズボン…脱がしちゃうよ……」
言った時には、もうお尻とベッドの間に手を回して、よいしょっとずらしちゃう。
キスしたままで超アップの梨華ちゃんの瞳が、ビックリして大きく見開かれたけど、
またすっと優しい目になった。
片足ずつ膝を立ててズボンを下ろして膝を伸ばす。
梨華ちゃんも協力してくれて、あっと言う間にピンクのショーツだけになる。
274 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:57 ID:Wae6a3MA
……触っても…いいかな?
躊躇いがちに、内腿に沿って指をさかのぼらせる。
「…ぅん……」
って唇の間から声を漏らして、モジモジと足をくねらせてる。
ショーツの上から谷間をなぞるように、すすっと指を行き来させたら……。
「いゃん……」
梨華ちゃんが頭を反らせちゃったから、キスはそこまで。
名残惜しいけど……体をずらして腰を覗き込むような位置に座る。
それで……両手をショーツにかけて、さっと下ろしちゃう。
275 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:57 ID:Wae6a3MA
さっきまでキスしてたのに、もう唇がカラカラ。
私、すごく……興奮してる。
だって、女の子の裸をこんなに間近で見るのなんて初めてだし……。
梨華ちゃんはもう両手で顔を隠しちゃってる。可愛いな……。
「梨華ちゃん…力抜いてね……」
大きく深呼吸して、厳かな気持ちで両足を持って膝立てにして……その間に頭を入れ
ていく。
ドックン、ドックン……心臓が言うことを聞かない感じ。
そんな緊張の中で、初めてみる女の子……。
うわっ、すごい……綺麗……。
276 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:58 ID:Wae6a3MA
ふわってした三角形の翳りの下側。
プクッてした可愛いちっちゃなふくらみから、す〜って谷間があって……花びらみた
いになってる。
何だかすごくドキドキしちゃうような赤。
そう。
ライブで真っ赤なライトを浴びて踊る、汗に濡れたメンバーの肌の色。
赤く染まって、しっとりと輝くあの赤色だ。
はっと息を呑むほど綺麗……。
277 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 15:59 ID:Wae6a3MA
とりあえずここまで
ちょっと中途半端ですが……
>>268-270
278 :
焼き銀杏:2001/07/22(日) 16:01 ID:Wae6a3MA
うわっ途中で書き込んじゃった
>>268-270
最後まで綺麗な絡みを書いてあげたいんですが……
ま、力が及ぶ限りってことで
勧められるがままに、読みました!一気に!
最初は、、、 あ?エロか?趣味じゃねえなって思ってました。
が、引き込まれた! 凄い! 感動! マジで!
台詞や心理描写が丁寧で絶妙!
続き楽しみにしてます。 長レススマソ
280 :
名無し娘。:2001/07/22(日) 23:42 ID:YTnzGAXQ
あいかわらずきれいなお話どうもありがとう
これは真の名スレだな。
281 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:27 ID:DlARfF0E
吸い寄せられるように顔を近づけて……見れば見るほど、すべてが繊細な
花そのものだね。
そう感心しちゃったよ。
例えばこれ。谷間の一番上にちょこんってあるこのふくらみ。
まるで、開花直前のアサガオの花芽みたいだよ……。
ほらっ、こうやって……チュッて。
「!はぁん…ぃゃ……」
ね?
こうやって花芽をくつろげてやれば、花びらの先端がふわって開いて…中
から花芯が顔を出してくるんだよ? 可愛くない?
282 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:28 ID:DlARfF0E
「明日香ちゃん……恥ずかしいよぉ……」
ハッて気がついた。
あんまりにも一生懸命に見惚れちゃってた。
潤んだ目でうらめしそうに見てる梨華ちゃんに、ニッコリ笑い返す。
ごめんね、梨華ちゃん。これから頑張るから。
283 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:28 ID:DlARfF0E
気持ちを新たにして……。
もう一回アサガオの花芽にキス。
「ふぅぁ……ぁん……」
谷間の花びらに指を伸ばして、ゆっくりと左右に広げると……トロッて蜜が
こぼれる。
よかったぁ。梨華ちゃん、ちゃんと感じてくれてる。
勇気倍増!
躊躇ってた秘密の花園深くに、一歩を標しちゃうよ。
284 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:29 ID:DlARfF0E
梨華ちゃんの太腿をしっかり抱きかかえるようにして、花びらに唇を寄せる。
「ぁぅ…明日…香ちゃん……」
待っててね、梨華ちゃん。もっと気持ちよくしてあげるから。
つつ〜って外側の花びらに唇を這わせて……舌をその奥へと伸ばしていく。
蜜でしっとりとした花びらの肌を、ゆるやかに伝っていくと……ジュンッて
次々に蜜があふれてきた。
すごい……まるで清水が滾々と湧く泉だね。
その底には、どんな女神がましますのか……。
285 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:29 ID:DlARfF0E
神聖な泉を汚してしまうんじゃないかと不安になりながら、それでも誘惑に
勝てずに中指をそっと沈めてしまう。
足にギュ〜ッて力がこもって……でも梨華ちゃんは、それ以上の抵抗はしな
かった。
梨華ちゃんの体温を感じながら、中指は第一関節から第二関節へと沈んでいっ
た。
ゆっくりと指を曲げても、吸い付いたように隙間なく包まれている。
動きを阻害するものは一切なく、そのくせ抜こうとするとキュッと引き止め
る。
温かい…何故ともなく涙で目が潤んで……不意に「護られてる」って感じた。
286 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:30 ID:DlARfF0E
感動しながら上を見ると、梨華ちゃんが自分の指を口にくわえて声を抑えよ
うとしていた。
「梨華ちゃん!…私、痛くした?」
ふるふると首を振る。
「………いぃ…の……」
乱れた吐息と一緒にこぼれる言葉が、私に火を点けた。
上体をグッとずり上げて、唇を胸の蕾に遊ばせる。
中指はゆっくりと泉の底をかき回す。
287 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:31 ID:DlARfF0E
口にくわえた指なんて、すぐに役に立たなくなる。
「……ふっ…あ…はぁん…いゃ……」
抑えようもなく声がこぼれる。
もう、体全体に快感が走り抜けてるに違いない。
だって…梨華ちゃんが体全体でそれを表現しているから。
絶え絶えの吐息。
両手は私の頭に添えられてる。胸に押し付けるように。
反りかえった背筋。
ピンと伸ばされた足。
288 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:31 ID:DlARfF0E
「……はぁ…あっ…ぃぁん……ダメッ…ダメ〜ッ!!」
急に梨華ちゃんが叫ぶ。
グンッて腰が浮いて、中指がギュッて今までない力で締め付けられる。
「ぅわぁっ!……あ…明日香…ちゃん……」
最後に私の名前を呼んで、グッタリと体を横たえて荒い息をついていた。
私も頑張りすぎちゃったのか息が荒い。
梨華ちゃんに寄り添うように寝て、顔を覗き込む。
「気持ちよかった?」
「ハァ…ハァ…うん……お礼…したい」
「お礼?」
キスが降ってきた。
289 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:32 ID:DlARfF0E
梨華ちゃんの唇、気持ちいいから好き。
……な〜んて思ってたら、一瞬のうちにさっきと攻守交替。
「…ふぁっ……あ…駄目…あ……」
梨華ちゃんに胸の蕾をついばまれて、中指でゆっくりとかき回されて……。
私…私、こんなに感じちゃってたんだ。
梨華ちゃん、すごい、すごい気持ちいいよ。
もう、自分がどんな状況かも分からなくなって……最後に叫んで果てた。
最後の言葉、梨華ちゃんの名前を呼んだよね?
それだけは自信があるんだ、私。
290 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 00:38 ID:DlARfF0E
>>279-280
誉めていただくと嬉しい反面、プレッシャーも感じます(藁
頑張りまっす!
291 :
名無し娘。:2001/07/23(月) 00:55 ID:MmQenBzo
エロの描写がたまらん・・・。
ドキドキしながら読んでるよ。
292 :
焼き銀杏:2001/07/23(月) 01:14 ID:SX6Rpvnk
>>291 どうも!
エロくかつ綺麗にを目指してるんだけど
ありがちって声もあるかもね(藁
293 :
名無し娘。:2001/07/23(月) 03:01 ID:fMDO1/U.
ありがちっすか?
モー板でこんな綺麗なエロ描写、初めて見たっす。(・∀・)イイ!!
今また二人で、じゃれ合うみたいにシャワーを浴びてる。
自分までいっちゃって、明日香ちゃんは恥ずかしそうに
してる。気にすることないのにね。
その姿を見ながら、思い出してクスッて笑っちゃうよ。
だってえ……さっきの明日香ちゃんが、とっても可愛く
て…愛おしかったから。
私を一生懸命に愛してくれた明日香ちゃん。
さっきみたいに、登りつめる自分を感じながらいったの
は初めてだよ。
これまではギュンッて感じであっと言う間にいっちゃっ
て、その後は孤独を感じて、ただ虚しさだけが残ってた。
でも今回は違う。
すごく充たされて…触れ合う明日香ちゃんの存在を感じ
て…幸せだった。
明日香ちゃんは、確かに愛をくれた。
だから、私も明日香ちゃんに愛のお返し。
明日香ちゃん、自分じゃ全然気がついてなかったみたい
だけど、もう限界まで感じちゃってた。
きっと、一生懸命に私を気持ちよくしようとして、その
ことばっかり考えてたからだね。
このままじゃ可哀想だなって思って……だから、私と同
じようにしてあげたの。
でもビックリしたあ。すっごく色っぽい声で、
「り…梨華…梨華ちゃんっ!!」
って叫ぶんだもん。
でも…すごく可愛かったよ、明日香ちゃん。
「…私も……」
明日香ちゃんが急に、ボソッとつぶやく。
「私も…自分が思ってるより…H…なのかな?」
チラッて、上目づかいに私を見る。
ホントに可愛いなあ。
「そんなことないんじゃない?」
って言ったら、
「…そう…かなあ?……」
ちょっとうつむいちゃったり。
「明日香ちゃん……」
さっきみたいなこと、明日香ちゃんにとっても初めてだっ
たんだもんね。
ショック…だったのかなあ?
心の強い明日香ちゃんでも、悩むことがあるんだね。
「私のこと、あんなに愛してくれたんだもん。すごく、す
ごく気持ちよかったから……それぐらい、明日香ちゃんは
一生懸命してくれたんだから…女の子として、普通のこと
だよ……ね?」
だから…気にしないで、明日香ちゃん。
「……本当に?」
「本当に。逆に、さっきので何にも感じない方が、女の子
として問題だと思う」
何だかちょっとお姉さんになった気持ち。
「そう…だよね……」
小さく肯いてる明日香ちゃんが……初めて幼く見えた。
いつもはすごく大人っぽいのに。
抱きしめてあげたい!……って思ったけど、またビック
リさせちゃいそうだから、手を伸ばして、洗ったばかりの
髪をなでてあげた。
「何?」
明日香ちゃんは不思議そうに見上げてた。
「か〜わいっ♪」
って笑ったら、
「へへへ……」
って笑い返してくれた。
狭いバスルームが、二人の笑顔でいっぱいになった。
石川視点で更新っす
>>293 自分の中からひねり出してるつもりなんですが、
底が浅いので……(藁
302 :
名無し娘。:2001/07/23(月) 16:57 ID:m9sEmzVc
作者さん、ご苦労様。。。
いつも夕方に更新が多いから、見に来たら、深夜と午前にも。
うれしいです。内容はもちろんとして、毎日更新って言うのも
ポイント高いです。
催促してるみたいだけれど、負担にならないようがんばってね!!
303 :
名無し娘。:2001/07/23(月) 23:59 ID:weJp8e4c
今までの分、全部保存してしまいました。これからもよろしくお願いいたします。
これはただのエロ小説と位置づけておくのにはもったいないな・・・
304 :
303:2001/07/24(火) 00:19 ID:qHtLc1.c
保存してから今まで1から全部読んだんだけど、
黒よしの場面とかネガティブな葛藤とか、すっげーいいよね。まじがんばれ!
私も明日香ちゃんも、特には何も言わなかったけど……二人で一つのベッ
ドに入った。
とても自然な感じで……。
「あれ? これ……」
明日香ちゃんが見つけたのは、ベッドサイドに置いてある星型のピアス。
二人でおそろのピアス。
私を護ってくれたピアス。
「何でこんなとこに置いてあるの?」
「お守り……傍にあると安心できるから……」
不思議そうに首をかしげて、「ふ〜ん」って。
もう一回、ピアスの方を振り返った明日香ちゃんの髪から、シャンプーの
香りがした。
私と同じシャンプーの香り。
嬉しいよ……何でもないことだけど…すごく嬉しい。
でも……1日だけだね。
明日も家に…ってわけには…いかないもんね。
私の方に向き直った明日香ちゃんは、何かに気づいたように鼻をピクピク
させてる。
「…私も…梨華ちゃんと同じシャンプー…買おうかな……」
って。
ビックリした私が、「何で?」って聞く前に、表情でわかったみたい。
「だってさ……梨華ちゃんと同じ香りでいたいから……シャンプーもおそろ
……ね?」
明日香ちゃんも同じこと考えてたんだ。
「うん!」
「そしたら、ずっと同じ香りでいられるね」
って、クスッて二人で笑い合った。
私の目を見て、明日香ちゃんが、ちょっと寂しそうな顔をした。
「…明日は来れないんだ……」
ずっと一緒にいたいよ!
でも、そんなことが無理なのもわかってる。
だから、
「うん……」
ってだけ応えて黙ってる。
「ごめんね」
「ううん……」
どちらともなく指を絡ませた。
その後は…二人とも無口で…でも、つないだ手からお互いの温かさを感じ
てた。
そのまま手をつないで、狭いベッドで眠った。
ちょっと切ないまま、でもすごく幸せだった。
こんな感じで
>>302 どこまで毎日更新が続けられるのか、わかりませんので
それに拘らずにそれでもまめに更新していきたいと思いま
す
>>303-304
頑張っていきたいと思いますので、
いやほんと、これからもよろしくです
311 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 03:30 ID:6LHvuwjg
激しく応援してます
312 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 12:26 ID:oZdir4ek
同じく激しく応援!お気に入りにいれてるよ♪
313 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:34 ID:RjuFaOlQ
今日一日、私は勤労少女。
高校中退して、やりたいことに集中できる…ほど、うちの親は
甘くない。
これも社会勉強の一環ってことで、しっかり働きに出てるわけ
で……。
314 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:35 ID:RjuFaOlQ
朝から夕方まで働いて、
「あ〜疲れた……」
なんて一丁前なセリフを吐きながら、テコテコと歩いて家に帰る。
家に帰れば、まさにフリータイム。
時間はあるんだよ、時間は。
それでも、親がうるさいから、流石に二日連続でお泊まりって
わけにはいかない。
「梨華ちゃん…きょうは大丈夫かな?」
会えないと余計に心配になるよ。
315 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:36 ID:RjuFaOlQ
一体、梨華ちゃんを襲ったのって、どんな奴だろ?
梨華ちゃんに、
「セックスなんて、したいときに、 したい相手と、すればいいん
じゃないの?」
なんてことを言う奴なんて、きっと外面だけはよくって、女の子を
弄ぶような男に違いない。
そんなことを考えてると、改めてムカついてくる。
316 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:36 ID:RjuFaOlQ
不意に携帯電話が鳴る。もう夜中の零時を回ってる。
しかも相手は……非通知。
こういうの、イタ電の場合が多いんだよね。
どうしよう?
迷っている間も、相手はかなりねばってる。
……取りあえず相手を確かめるかな。
317 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:37 ID:RjuFaOlQ
ピッ。
「…………」
『もしもし、福田さんですか?』
女の子の声だ。
「…どちら様ですか?」
『あ、え〜と、吉澤です。吉澤ひとみです』
吉澤さん? 梨華ちゃんと同期の?
『福田さん…福田明日香さんですよね?』
「…そうですけど」
吉澤さんから電話なんて…何で私の番号知ってるんだろ?
『よかった〜。あ、突然ごめんなさい。ごっちん…後藤さんから教
えてもらってかけさせてもらいました』
後藤さん? 番号、教えたことあったけ?
なっちか圭ちゃんが教えたのかな?
318 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:37 ID:RjuFaOlQ
「あ、どうも…ご無沙汰してます」
『はい…あの…電話で突然なんですけど…梨華ちゃんのことで……』
突然、梨華ちゃんの名前が出て、私は一気にパニックになった。
「梨華ちゃんに何かあったんですか?!」
噛みつくように尋ねる。
『いえ、そういうわけじゃないですけど…』
何だ。よかった……。
『…でも、何かあったと言えば、何かあったと言えなくも……』
どっちなの、はっきりしてよ!
まったく…イライラする。
319 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:37 ID:RjuFaOlQ
『気になることがあるんですけど……電話だとちょっと……これか
ら会えませんか?』
これから? 何なの一体?……でも…梨華ちゃんのことは気にな
るよ。
「大丈夫ですけど…どちらに行けば?」
『私、今夜はホテル泊なんですよ。だから……』
私は親の目を盗んで家を出て、何の疑いももたずに、指定された
ホテルへと向かった。
320 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:41 ID:RjuFaOlQ
ここまでっす。
某スレでも展開を読まれてる感じでしたが
気にせず予定通りに進めます(藁
予定調和でいいじゃないか!
…開き直ったりして……
>>311&312
応援に応えて激しく更新…は出来ないので(藁
出来る範囲で激しく頑張ります
321 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 16:45 ID:Vbq9TnKs
明日香まで毒牙に掛けるか!?黒よっすぃ〜!
でも期待ワクワク(w
322 :
焼き銀杏:2001/07/24(火) 16:49 ID:RjuFaOlQ
>>321 ご期待に応えられるように頑張ります(藁
323 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 20:14 ID:rYqFIT5s
夜中の零時って…思いっきり怪しいぞ! 気付け〜!!
でもそんな、盲目的に石川一途な明日香萌え
324 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 20:49 ID:SplMkoRM
おいチャーミー明日香の危機になにしてる!
325 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 21:04 ID:SHtSC9Fk
黒ゴマは珍しくないけど、黒よしって珍しいな。
326 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 21:42 ID:L8d9z0dM
最近、石川がらみでめちゃくちゃ悪人にされてる矢口をここらで善人として
書いてやってください。(w
327 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 23:19 ID:oZdir4ek
期待ィィ♪
328 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 23:40 ID:vhnQbmlk
げに恐るべきは黒よしのごなつよ...。いいらさんはとっくに
食われているだろうなあ。
329 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 23:42 ID:clRo.2jE
みんな萌えるな・・・
作者が一人でがんばってるのもある意味萌え〜
330 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 10:52 ID:bpD6YiXM
あすりか萌え
331 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 11:28 ID:FuketHqc
通りで捕まえたタクシーの中で、様々な考えが頭を
よぎる。
吉澤さんが話したいことって何なのか。
大体、何故私に電話をしてきたのか。
梨華ちゃんが吉澤さんに、今回のことを相談したと
しても、私のことまでは話さないと思うし……。
332 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 11:28 ID:FuketHqc
まあ、私のことはどうでもいい。
吉澤さんの話が、梨華ちゃんが襲われたことに関し
てだとしたら、もしかしたら……梨華ちゃんを襲った
男は業界の関係者なんだろうか。
そうだとしたら、そいつのことを吉澤さんは知って
いるかも……。
もちろん、
「最近、梨華ちゃんの様子がおかしいんですよ」
ってだけの可能性もあるけど……。
333 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 11:29 ID:FuketHqc
まだ話も聞かないうちから、あれこれ考えても仕方
ないのはわかってるけど……梨華ちゃんのことだと、
どうしてもね。
それだけ私……梨華ちゃんのことが……。
一人で照れ笑いなんかしてる間に、ホテルへ到着し
た。
334 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 11:51 ID:FuketHqc
ここまでっす
>>323 チャーミー萌えな明日香をご堪能ください(藁
>>324 明日香のことを思いながらベッドに入った頃ではないかと
思われます
>>325 これで芸域を広げてもらいましょう
>>326 矢口…どうしましょうかねえ……
>>327 期待に応えられるように頑張りまっす!
>>328 さて、どうでしょうか?
一応、保田の目が光ってるわけですが……
>>329 一人……応援のおかげで頑張れてます
>>330 萌えてもらえるように、これからも頑張ります
335 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 17:18 ID:LuyCCozo
エントランスを入って左右を見渡す。
流石に午前一時前ってことで人通りはなく、ロビーの
ソファに腰掛けた人影が一つ。
入ってきた私を見つけて、すっと立ち上がり近づいて
きた。
336 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 17:20 ID:LuyCCozo
「福田さん…遅くに呼び出してすいません」
吉澤さんだった。
「ううん……気にしないでいいよ」
私がそう言うと、安心したのかニコッと笑う。
梨華ちゃんより、もうちょっと背が高くて、私と並ぶ
と頭一つくらい違う。
自然と見下ろされる感じで……。
337 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 17:21 ID:LuyCCozo
「部屋、15階なんで」
エレベーターホールの方を指さして、私を案内して歩
き出す。
歩いている間も、エレベーターに乗ってからも、ずっ
と会話はなかった。
エレベーターを降りた後も、二人分の足音だけが廊下
に響いていた。
338 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 17:26 ID:LuyCCozo
ジャラッと鍵を鳴らして、吉澤さんが立ち止まる。
「ここです」
廊下が直角に曲がった、ちょうど角の部屋。
「どうぞ」
「…失礼しま〜す」
ドアを開けて待っていてくれる吉澤さんの脇を抜けて、
私は部屋の中へと。
背後でドアがバタンと閉まり、カチャッと鍵の下ろさ
れる音が聞こえた。
339 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 17:26 ID:b1JNp9sQ
あぁ神様、明日香ちゃんの身に不幸が舞い降りませんように!!!
340 :
焼き銀杏:2001/07/25(水) 17:28 ID:LuyCCozo
>>339 ……その願いは神に届くのか?!
それは次回の講釈で!
341 :
自治厨:2001/07/25(水) 18:49 ID:P06s288c
2ちゃんねる内での過度なエロ・性的煽り・性的妄想・下品ネタは禁止されていま
す。画像へのリンクも同様です。これらは例外なく削除対象になります。
>性的妄想
これに該当しましすよね?
342 :
:2001/07/25(水) 19:00 ID:AxNeQixs
343 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 19:00 ID:Gf8xIflw
俺は保田が助けに来てくれると信じてるぞ
344 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 20:01 ID:wY.FZtkU
345 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 20:22 ID:X./FhYTs
346 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 21:06 ID:GwEvsC52
まあ、吉澤は黒いけど綺麗だからなあ。食われても諦めがつくかも。
347 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 22:32 ID:Q2sgY4VM
>過度なエロ・性的煽り・性的妄想・下品ネタ
適度なので問題なし。>削除屋さん
348 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 22:39 ID:bpD6YiXM
チャーミー起きてくれ!
349 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 22:51 ID:pVKdqy5A
表現のきれいなのと、このスレを読んでいる多くの人の支持が得られるなら
OKではないでしょうか
350 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 22:58 ID:X./FhYTs
だめです
351 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:01 ID:/4JJ3wi6
削除依頼出てるというから削除板見にいったら、それをめぐってケンカしてる
奴等がいたぞ。(w
なんなんだか。
352 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:11 ID:O/CkrI46
353 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:32 ID:uRc9jFJs
作者さん、何も気にせず書いていけばいい筈。
絶賛の声がこのスレの中だけに留まらず、某福田石川スレをはじめ
多くの福田スレ・石川スレで聞こえてくる。そしてエロを非難する声は
今日一部で起こった意外は聞こえてこない。
具体例を出して気が引けるが某矢口レイプ小説と反響の差を見れば良い。
これらの事実が過度なエロ・性的煽り・性的妄想・下品ネタなどに該当しない
事を物語っている。頑張って下さい。
354 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:36 ID:X./FhYTs
355 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:40 ID:X./FhYTs
356 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:44 ID:2DTKUAVI
>>351 いちいち取り上げないで放置しておきなよ。
あんな連中。
357 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:44 ID:1KHRz/iQ
削除されたらどうしよう・・・
358 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:45 ID:X./FhYTs
>>357 ネタ依頼をマジに受けるな。
されるわけねぇだろ。
359 :
名無し娘。:2001/07/25(水) 23:56 ID:1KHRz/iQ
ああ、、続きが楽しみ〜!
360 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 23:57 ID:pWpLoZws
この程度で削除なら半角板は・・・・
361 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 04:16 ID:ThVQ.oSA
ふ〜む。前もあったなこんな事。
結局削除されずに終った気がする。
362 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 06:14 ID:PTqbYpSw
「最近、梨華ちゃんの様子がおかしいんですよ」
私たちはツインのベッドそれぞれに座って、向かい合っていた。
吉澤さんの話の切り出し方は、想定していた中で、一番ノーマルなもの
だった。
必要以上に緊張していた私は、ちょっと拍子抜け。
363 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 06:15 ID:PTqbYpSw
「……おかしいって?」
「いつもはそんなことないのに、楽屋で鏡に向かってボ〜ッとしてたり…
…私が声をかけたらものすごくビックリしたり……福田さん、梨華ちゃん
から何か聞いてませんか?」
最近ってことは、私とつき合い出してからってことだろうか?
それにしても……。
「…何で私に聞くの?」
吉澤さんはイタズラッぽく笑ってた。
「何でだと思います?」
364 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 06:15 ID:PTqbYpSw
その言い方に何だか馬鹿にされたように感じて、ムッとした私は黙ってた。
そしたら……。
「だって福田さん、梨華ちゃんとつき合ってるんでしょ?」
「……何で?」
何で吉澤さんが知ってるの?!
投げ出された爆弾に驚く私の表情を見て、吉澤さんは、
「やっぱり…そうなんですね」
って。
そして、二つ目の爆弾を投げ込んできた。
「福田さん…梨華ちゃんと別れてください」
365 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 06:18 ID:PTqbYpSw
ここまでっす……が……こういう事態になるとは……
削除されたらされたで、それは仕方ないですし
これからも応援してくださる方々の励ましに応えられるように
頑張るだけです
366 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 06:25 ID:aYO829Z6
全然応援してますよ。
むしろ、ここで削除されたら泣きそう・・。
面白い小説が提供できる場であることを祈ってます。。
367 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 06:32 ID:zVj4HC3o
>>365 作者さん、なんの心配もいりません。削除なんてされるわけないし、
もしされたら、自分が責任を持ってスペースを準備します。
ガンバッテガンバッテーー!!
368 :
濡れ衣:2001/07/26(木) 11:14 ID:/JQkXUe2
お待たせしました。復帰屋さん募集です。
今回は、時間が無くてギリギリになって申し訳無いす(汗)
● 必須事項
・主に活動している板名
・削除屋になるのを希望するかどうか
・志望動機(最終的に削除屋さんになりたい人はそれも)
● 試験でも小論文でもないけどそれに近いもの
・肩肘張らずに簡潔に
今回のテーマは 「貴方にとっての2ch」 です。
● 書かなくてもいいけど書いてもいいもの
・普段使ってるハンドル
・活動できる時間帯
● 注意事項
・常に連絡がつくプロバイダメールで
・「
[email protected]」または「
[email protected]」へ
・応募の締め切りは7月末日とします。
・結果の返答は8月中になります。
・不備のあるメールは無効です。
369 :
あの人:2001/07/26(木) 11:18 ID:FSr9gXvw
370 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 12:30 ID:av4kq6hQ
>>369 この小説とは関係ないと思うが・・・
だって、これは「娘。関係者を登場人物とする小説」を書きたいから
書いてるんじゃないの?
確かにエロい場面は少なからずあるけど、それが主目的じゃないのは
読めば分かるよね?
371 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 14:21 ID:Hp9utIcI
話題になるものは多かれ少なかれ叩かれる。
この小説もかなり話題になっているんだね。
気にせず書こう!
372 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 16:00 ID:4dAW3VfA
何? 何て言ったの?
別れる? 私と梨華ちゃんが?
馬鹿なこと言わないで!
何であなたにそんなこと言われなきゃいけないの?
――あまりにも言いたいことが多くて、どれも言葉に
ならなかった。
373 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 16:01 ID:4dAW3VfA
「好きなんです……」
吉澤さんが?
誰を?…梨華ちゃん?
だから、私に別れろって言うわけ?
冗談じゃ……。
「…福田さんのことが……」
!!!!!
何?…………。
374 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 16:02 ID:4dAW3VfA
もし吉澤さんが
「梨華ちゃんのことが好き」
って言ったんだったら、私は、
「馬鹿言わないで!」
とか言って出ていっただろう。
でも……頭の中が真っ白になって、何を言えばいいの
か、どうすればいいのかも分からなくなった。
「…福田さんのことが……」
その言葉を聞いた途端に、私は見えない鎖につながれ
ていたから……。
375 :
焼き銀杏:2001/07/26(木) 16:12 ID:4dAW3VfA
追加で更新
……ややこしくしちゃって…書けるのか>自分
>>371 ありがとうございます
頑張りまっす!
376 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 21:16 ID:uniFUbg.
黒よしの行動が読めない。
377 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 21:26 ID:g5UgfhKU
ここで中澤が出てきて吉澤に天誅とやるところが見たいが、
そういうシーンが出てくるとまたエロだとか騒ぐ奴いるだろうな・・・。
378 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 21:30 ID:2Lvu1MXA
379 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 23:54 ID:bxxFvnQU
さあ、面白くなってきた。
削除されそうになったら個人HPでもやってもらいたいですが・・・
380 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:01 ID:53C5OlIs
私はただただ吉澤さんの顔を呆然と見ていて……。
その時もっと冷静だったら、吉澤さんの目に冷たい
輝きがあったことに気がついたかもしれない。
でも、そんなことは全然目に入ってこなかった。
381 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:03 ID:53C5OlIs
「だから…梨華ちゃんと別れてください」
吉澤さんは重ねてそう言った。
「…それで…私とつき合ってください」
「な!…そんな…だって……」
もう私は、何が何だか分からなくなってて……。
「明日香さん…梨華ちゃんのこと、本当に好きなんで
すか?」
だから、吉澤さんの呼び方が「明日香さん」に変わっ
たことにも気づかなかった。
382 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:04 ID:53C5OlIs
「好きだよ!…大好き……」
「梨華ちゃんも明日香さんのこと…好きなんだと思い
ます」
一旦は私の言葉を、そう受け止める。
でも吉澤さんは、私に考えさせる間を与えないほど
に畳みかけてきた。
「でも、梨華ちゃんには重すぎるんです」
重い? 何が?
383 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:04 ID:53C5OlIs
「ずっとモーニング娘。のファンだった梨華ちゃんに
とって、明日香さんは伝説の存在なんです」
嘘…だって梨華ちゃん、そんなこと一言も……。
「梨華ちゃんは言わないかもしれません……だって、
憧れの明日香さんとつき合えるなんて夢ですもんね」
何だか自分の心が読まれているみたいだった。
「でも、だからこそ…明日香さんは梨華ちゃんにとっ
て重すぎるんです」
384 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:06 ID:53C5OlIs
「…でも…もしそうだとしても…そのことは私と梨華
ちゃんの間の問題で、吉澤さんとは関係ないでしょ?」
私はやっとの思いで切り返す。
吉澤さんは小さく首を振る。
「このままだと、いつか梨華ちゃんはつぶれちゃいま
すよ。一緒に仕事してる私には分かるんです。明日香
さん、それでもいいんですか?」
385 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:07 ID:53C5OlIs
…「一緒に仕事してる」…この言葉が、私に重くの
し掛かってきた。
今の私には、梨華ちゃんをただ見守ることしかでき
なかったから。
黙り込む私に、そっとベッドから立ち上がって、吉
澤さんが隣へと移ってくる。
「私だったらそんな心配ないです。私、明日香さんと
上手くつき合える自信があるんです」
386 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:08 ID:53C5OlIs
はっきり言って無茶苦茶な理屈だった。
それでも私は何も言えなかった。
それくらい混乱してた。
梨華ちゃんは…私にその思いを隠してるんだろうか?
二人は分かり合えていると思っていただけに、そん
な疑問が頭を渦巻いて仕方がない。
387 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:09 ID:53C5OlIs
「明日香さん……」
ハッと気がつくと、吉澤さんが目を閉じて顔を近づ
けてきていた。
「だ、駄目っ!」
唇がつく寸前で私が顔を反らして、吉澤さんのキス
は頬に……。
「ごめん…やっぱり私……」
私の声は震えていた……。
388 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:21 ID:53C5OlIs
「…ちぇっ……」
ふてぶてしい声に振り返ると、吉澤さんは立ち上がっ
て背中を向けていた。
「きょうは…もういいです」
反対を向いたままの吉澤さんの声は、妙に冷たく響
いた。
でも、こちらに向き直った吉澤さんの顔は、とても
穏やかで……。
389 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:21 ID:53C5OlIs
「明日香さんも…急なことで、混乱してるみたいだし
……でも梨華ちゃんのこと、真剣に考えてみてくださ
いね……もちろん私のことも……」
「…うん……」
小さくそう言って立ち上がるのが精いっぱいだった。
吉澤さんは、そんな私をドアのところまで送ってく
れた。
390 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:23 ID:53C5OlIs
「ここでいいから…それじゃ……」
部屋のドアから出たところで、そう吉澤さんに言っ
て、返事も待たずに歩き出す。
「梨華ちゃんに…吉澤が心配してたって、伝えてくだ
さいね」
背後からそんな言葉が聞こえてきた。
それからドアが閉まって……どこからか、高笑いが
聞こえてきたような気がした。
こんな夜中に高笑いなんて……錯覚だよね。
私は、自分を失ったまま家へと足を運んでいった。
391 :
焼き銀杏:2001/07/27(金) 10:27 ID:53C5OlIs
ご期待に沿えてないかもしれませんが更新です
>>376 ややこしくし過ぎて作者にも……(w
>>377 姐さんが出てくるとあっと言う間に話が終わりそうな気が……(w
>>379 個人HPですか……出来れば遠慮したい感じっす
余分なことに手を取られそうな気がするんで
392 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 12:19 ID:Op44DeZ.
黒よし…
どうしたいんだぁ〜!!!わっかんねぇ〜!!
393 :
痔郎@復帰屋:2001/07/27(金) 12:43 ID:mDOp.Vg6
保全
394 :
痔郎:2001/07/27(金) 17:59 ID:mDOp.Vg6
過去ログ落ち防止あげ
395 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 19:34 ID:ZEN8HNAk
さんきゅー痔郎
396 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 21:42 ID:H1VTI68g
先が読めない、すばらしい
397 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 23:38 ID:NP.AOXeM
白よしは?
398 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 23:57 ID:6Mkv37vU
最近ネットでもこれしか見てないよ。
1日2回確認しているんだが・・・
399 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 02:33 ID:fpsGvTwA
黒ゴマが不気味だ。
400 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 02:59 ID:BzmOB8NY
401 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 03:07 ID:fpsGvTwA
>>400 いや出てきてないけど黒よしの背後に
黒ゴマがいるような気が・・・
402 :
痔郎 :2001/07/28(土) 09:45 ID:QPyLXoRI
時計を見ると午前一時を回ったところ。
仕事が終わってから、安倍さんと保田さんに、食事に
誘われて。よっすぃ〜はさっさと帰っちゃうし。
今からじゃ、明日香ちゃんに電話もできないよ。
…メールしとこう。朝、見てくれるよね。
明日香ちゃんを思い浮かべながら、短い文章に思いを
込めて……送信。
「あれ? 明日香ちゃん、起きてるんだ」
すぐにメールの返信が届いた。
『メール、ありがとう。……私、梨華ちゃんのこと、大
好きだよ。梨華ちゃんは?』
読んで胸がドキドキした。
何もないのに、明日香ちゃんから『大好きだよ』なん
て……初めてじゃないかな?
嬉しい反面、どうしちゃったんだろうって不安になる。
だから…電話しちゃった。
「…もしもし…明日香ちゃん?」
『…うん……ごめんね……』
何で謝るの?
「どうしたの?…何かあった?」
電話の向こうからため息が聞こえる。
『梨華ちゃん…私…梨華ちゃんに余計な気をつかわせちゃ
ってる?』
「そんなこと…そんなことないよ!」
『そっか……なら、いいんだ……』
「どうしたの? 今日の明日香ちゃん、ちょっとおかし
いよ?」
『…あのさ。きょう、よしざ………ごめん。何でもない』
え、何? 今…吉澤って…言わなかった?
「明日香ちゃん、何かあったんじゃないの? ねえ、ちゃ
んと言ってよ」
『本当に何でもないよ。信じて……あ、梨華ちゃん、明日
も早いでしょ。じゃ、またメールか電話するから』
声はさっきより明るかったけど。
明日香ちゃん、何か…無理してない?
「…うん……絶対だよ?」
『うん。おやすみ』
「…おやすみなさい」
今日の明日香ちゃん、絶対おかしかった。
それに、さっきの『よしざ…』って、よっすぃ〜のこと
じゃ……。
もしかして…よっすぃ〜が明日香ちゃんにまで……。
ドンドン、ドンドン嫌な想像がふくらんじゃって、でも、
明日香ちゃんは『信じて』って言ったし……。
本当に信じていいんだよね?
ベッドに入って、一生懸命に明日香ちゃんの笑顔を思い
浮かべようとしたのに……明日香ちゃんは全然笑ってくれ
なかった。
その日の寝付きは、最悪だった。
こんな感じで更新です
いろいろご意見などをいただいてます。ありがとうございます
黒よしの意図がわかりにくいと思うんですが、いずれは……
はっきりすると思われます……たぶん……
こんな感じで更新です
いろいろご意見などをいただいてます。ありがとうございます
黒よしの意図がわかりにくいと思うんですが、いずれは……
はっきりすると思われます……たぶん……
今日の明日香ちゃん、絶対おかしかった。
それに、さっきの『よしざ…』って、よっすぃ〜のこと
じゃ……。
もしかして…よっすぃ〜が明日香ちゃんにまで……。
ドンドン、ドンドン嫌な想像がふくらんじゃって、でも、
明日香ちゃんは『信じて』って言ったし……。
本当に信じていいんだよね?
ベッドに入って、一生懸命に明日香ちゃんの笑顔を思い
浮かべようとしたのに……明日香ちゃんは全然笑ってくれ
なかった。
その日の寝付きは、最悪だった。
411 :
名無しさん:2001/07/28(土) 19:41 ID:iy4MN8fw
>>408 黒よし、ただ黒いだけではなさそうだね。今後が楽しみ。
「おはようございま〜す」
翌朝、収録スタジオに入ってあいさつをしながら、よっすぃ〜を捜す。
昨日の明日香ちゃんの様子が変だった原因に、よっすぃ〜が関わりあるの
か確かめないと落ち着けなかったから。
「あ、梨華ちゃん、おはよう」
「…よっすぃ〜、おはよう」
ものすごくすっきり爽やかな顔をしたよっすぃ〜。
あれこれ思い悩んで寝付かれなかった私は、何となくうらやましくなっちゃ
って。
そんなこと思ってるうちに、よっすぃ〜の方から先に尋ねられた。
「梨華ちゃん、明日香さんから聞いてくれた?」
何? 何のこと?
それに……「明日香さん」って…前は「福田さん」だったのに。
「…別に何にも聞いてないけど……」
「あれ? そう……」
ちょっと首をかしげて、「ふうん…そっかあ……」とかつぶやいてる。
本当に何なのよ?!
「……会ったの?」
「え?…ん〜っと……明日香さんが何も言ってないんだったら、私からは言
えることはないんだよね」
何、その思わせぶりなセリフは!
「ねえ、よっすぃ〜…明日香ちゃんに何かしたんじゃないでしょうね?」
柄にもなく凄んでみたつもりなんだけど……。
「いや…私からはちょっと……明日香さんから聞いた方がいいよ」
ニヤニヤ笑ってる。
そんな顔されたら、いくら私だってムカツクの!
昨日の明日香ちゃんの様子がおかしかったのは、よっすぃ〜のせい。そう
に決まってる!
でも……明日香ちゃんは、何もないよって言ってくれたし……信じたいよ。
追加で更新
>>411 黒よしなりの考えで行動してるわけで……ニヤリ
417 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 22:04 ID:OK3yjJH2
この小説に萌えすぎて熱が出てしまった。
寝なくては、、、 作者さんも夏風邪はひかんで。
418 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 22:48 ID:8AC11faQ
チャーミーと明日香がますます好きになっていく。
419 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 23:17 ID:fJ5gkdzg
毎度毎度ご苦労様です。
この先登場人物が増えていくような予感・・・
この小説っていつ考えてるんですか?
やっぱりここにアクセスしてから考えるものなんですか?
「へえ……ずいぶん迷ってるね……明日香さん、あんまり信用ない
んだ…」
私の顔を見ながら、よっすぃ〜がこんなひどいことを言う。
「そ、そんなことないよ! 私、明日香ちゃんのこと……」
「だったら明日香さんに聞いてみればいいじゃない」
「……うん……」
何だか、よっすぃ〜にのせられてるような気がするけど……。
言われなくたって、よっすぃ〜なんかより、明日香ちゃんの方を
私は信じるんだから!
にらむ私のことなんか気がつかないみたいに、よっすぃ〜は時間
を確認したりしてる。
「もうリハーサル始まるよ」
なんて言って……。
余裕の表情が、何だか憎らしい。
よっすぃ〜は、さっさと楽屋から出て行こうとして、振り返って
言った。
「あ、明日香さんに聞くときに、吉澤が『昨日はありがとうござい
ました』って言ってたって伝えてね」
その笑顔は、すぐにドアの向こうへと消えていった。
私には、よっすぃ〜が何を考えてるのかまったくわからなかった。
ここまでっす
>>417 夏風ですか。お大事に
>>418 そう言っていただけるとホントに嬉しいです
>>419 一応、書き終わってからまとめて書き込んでます
424 :
:2001/07/29(日) 15:31 ID:4z/UL7xI
最近エロが少ないですね。
まあ、気長に見守っていこうと思いますけど。
こういうところがただのエロ小説と違うところなんですね。
ものすごく気に入っていますのでこれからもがんばってください。
425 :
名無し娘。:2001/07/29(日) 21:50 ID:.ArbbArA
俺もよっすぃーが何を考えてるかわからん
426 :
クズ学生:2001/07/30(月) 07:12 ID:8UbHOwGM
馬鹿小説あげ
その日のよっすぃ〜は、ずっとご機嫌で……私は
ずっとへこんでた。
よっすぃ〜と明日香ちゃんの間に、何があったの
か不安で、でも私は明日香ちゃんを信じていて……。
信じているのに不安でいる自分が、明日香ちゃんを
裏切っているような気がして。
漠然と、明日香ちゃんを失ってしまいそうな思いに
とらわれて……怖かった。
だから、仕事の合間に明日香ちゃんにメールをいっ
ぱい送った。
でも一番聞きたいことは書けなくて……。
我慢して、我慢して……それも仕事が終わるまで
だった。
スタジオを出た途端に、指が勝手に動いてた。
『仕事終わったよ。明日香ちゃんに会いたいなあ。
☆☆梨華☆☆』
すぐに明日香ちゃんからの返事が届いた。
『私は出られないんだ。家に来る? 明日香』
勢い込んで、『今から行く!』って返事を送りな
がら、駅に走っていった。
一刻も早く、明日香ちゃんに会いたくて、会いた
くて……。
電車に乗っても、寂しくて、切なくて……。
少ないなりにも乗っている人々は、まったく目に
入って来なかった。
明日香ちゃんだけが私のすべて。
自分だけだと、まったく何かが欠けていた。
不完全で、不安定な存在。
明日香ちゃんが傍にいないと、「私」は「私」で
いられなかった。
だから、玄関のドアを開けて明日香ちゃんが出て
きたときには、私はもう泣いていた。
わけもない不安から解放された安堵感。
明日香ちゃんに頼りっぱなしの自分の情けなさ。
グチャグチャした思いが、私の体をめぐって……。
それでもそこに、ただ明日香ちゃんがいてくれる
ことが嬉しかったから。
声もなく明日香ちゃんに抱きついて、ただ涙を流
してた。
明日香ちゃんは何も言わず、しばらくそのままで
いてくれた。
そのうち、私の背中に手を回して軽く抱きしめて、
「梨華ちゃん…」
って呼びかけて……。
お互いに腕を相手に回したままで、見つめ合った。
私はまだ涙を流していて、明日香ちゃんはそれを
じっと見てた。
明日香ちゃんの瞳も潤んでた。
そして…そして……。
「泣かないで……」
明日香ちゃんがポソッと言って、涙が伝う私の頬
に、そっとキスをしてくれた。
「梨華ちゃん、泣かないで……」
もう一度言って……柔らかく唇を合わせてくれた。
こんな感じの更新っす
>>424 予定にはちゃんと入ってますので(藁
出来るだけ綺麗に表現してあげたいんですけどね
>>425 よっすぃ〜を上手く書けるかどうかが目下の課題です
>>426 確かにこんなこと妄想しながら書いてる作者は馬鹿ですな(藁
でも馬鹿でいいじゃんって感じです
435 :
名無し娘。:2001/07/30(月) 17:16 ID:bQndKBIQ
436 :
名無し娘。:2001/07/30(月) 23:27 ID:T8aXbLD6
今日の場面はマジできれいでした
これからもこの調子でお願いします
437 :
クズ学生:2001/07/31(火) 07:57 ID:DI77fm4.
大馬鹿小説あげ
おぼれてた。
おぼれて、必死になってすがりついてた。
漂う私を抱き返して、優しく包んでくれた。
嬉しくて、嬉しくて……。
何度も、何度も叫んだ。名前を呼んだ。
「明日香ちゃん!」
「…明日香ちゃ〜ん!」
退いては寄せる大波小波。
赤ちゃんのように胸に顔をうずめ、幼い子が砂場で遊ぶよう
に指を潜り込ませ、だだっ子のように何度も何度も求めた。
口をついて求める内容で、その純粋な頃には戻れないことを
告白しながら。
陶酔してベッドに横たわる私。
荒い息。
快感の余韻に震える身体。
その私を守るように抱いて添い寝する明日香ちゃん。
私を見る瞳は優しくて、それでいて冷静で……寂しそうだった。
ちょいと短め更新
>>435 ありがとうございます
これからもカッコイイ大馬鹿を目指します(藁
>>436 今回はこんな感じ。心性的描写のつもりです(藁
今後はもっと肉感的なやつを……
442 :
名無し娘。:2001/07/31(火) 12:56 ID:PRN8nZ5M
あすりか悩んでるね
「明日香ちゃん……」
私の声は、明日香ちゃんの柔らかい肌に吸い込まれる。
「ん?」
「…昨日……よっすぃ〜に…会ったの?」
明日香ちゃんの胸が大きくふくらんで…そしてゆっくりと戻っていく。
「……うん………」
聞きたくない気持ちも強かった……でも、それ以上に聞きたい気持ちが大きかった。
「何が…あったの?」
「ヨ*ザ*サ*ニ『*カ**ン*ワ*レ*ク*サ*』ッ*イ*レ*……」
え?
一瞬、明日香ちゃんの言った言葉がわからなかった。
声が音声として、頭の中をグルグル回ってる。
「ヨシザワサンニ『リカチャントワカレテクダサイ』ッテイワレタ……」
何?
「よしざわさんに『梨華ちゃんとわかれてください』っていわれた……」
どういう意味?
「吉澤さんに『梨華ちゃんと別れてください』って言われた……」
明日香ちゃんと…私が…別れる……。
言葉が意味を持って……私の心を撃った。
条件反射のように、ブワッと目に涙がたまる。
大声で叫びそうになった。
「いや〜〜〜っ!!!!!」
って。
でも、それよりも早く、明日香ちゃんの腕に力がこもって、
「大丈夫。絶対、そんなことしない……梨華ちゃんを離したりしないから。ね?」
耳からしみ込む声が、叫び声を溶かした。
それでも涙までは止められずに、私の頬と明日香ちゃんの肌を濡らした。
涙が止まるまで泣き続けて……明日香ちゃんは、ずっと抱いていてくれた。
「……よっすぃ〜は……何で…明日香ちゃんに、そんなこと……」
やっと落ち着いて、私はそう尋ねた。
「…梨華ちゃんにとって、私は重すぎるからって……このままだと…梨華ちゃんが押しつぶされちゃうからって……」
何を勝手なこと言ってんのよ!
よっすぃ〜に対して、そんな言葉をぶつけながらも、明日香ちゃんが何かを躊躇っているように感じる。
「…明日香ちゃん…全部…話して……よっすぃ〜…ほかにどんな
こと…言ったの?」
明日香ちゃんの胸が、一回、二回……六回目。
「……ごめん。これ以上は、もうちょっと待ってほしい……」
「明日香ちゃん!」
必死ですがりついていた。
「ごめん…でも、もうちょっとだけ……もうちょっとだけ私に考え
させて……そうしたら、絶対、梨華ちゃんに話すから……絶対……」
聞きたかった。
明日香ちゃんが、何を心に仕舞っているのか。
同じ悩みを私も共有したかった。
隠しごとをされているようでイヤだった。不安だった。
でも…私は明日香ちゃんを信じることに決めたから……。
「…絶対だよ?……」
「うん…絶対……」
きっと、明日香ちゃんは私を守るために黙ってる。
それで考えてるの。戦ってくれてるんだよ。
だから…私は私なりに、その不安と戦うことにした。
きょうはここまで……のはず(藁
>>442 しっかり悩んでもらいます
450 :
名無し娘。:2001/07/31(火) 23:18 ID:sJvgb75s
ひさびさに長めの更新お疲れさまです!
451 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 00:33 ID:vjDtweRo
最初の頃とは、全然雰囲気違うね。
452 :
クズ学生:2001/08/01(水) 07:26 ID:LJ5.J96U
俺の小説よりつまらんな
453 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 07:58 ID:zWJgjYsA
>>452 お前の小説は呼び方が実際と違って萌えない。
454 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 10:05 ID:a8IYP2pY
年下のよっすぃ〜に振り回される二人・・・
よっすぃ〜が一体、何を考えてるのか?
私も探ってみようと思った。
直接よっすぃ〜に聞く……のは怖いから、ごっちんに
聞いてみよう。
よっすぃ〜とつき合うなんて、かなりきつそう。
あの時だって私、このままおかしくなっちゃうんじゃ
ないかって、本気で思ったもん。
身体がいくつ有っても足りないよね。
あの二人が、どんなつき合い方をしてるのか、正直言っ
て興味があるよ。
だから次の日、楽屋でごっちんと二人きりになったの
を見計らって、声をかけた。
「ごっちんさあ…よっすぃ〜と……あの〜……つ、つき
合ってるんでしょ?」
私は聞かれたらマズイみたいにヒソヒソ声で聞いたの
に、ごっちんは相変わらずアッケラカン。
「そうだよお」
何だか聞かれて嬉しそうだし。
「…よっすぃ〜って……どう?」
ものすごく曖昧な質問。
「やさしいよ。とっても」
ごっちんは満面の笑みで、まるでハートマークが見え
そうな感じ。
…何か予想してたのと違うような……。
「そ、それでさあ……その〜……もう…しちゃったりな
んかしたり…する?」
もう私の顔は燃えちゃいそうに熱い。
普通はいきなりこんなこと聞くもんじゃないよね。
でも、よっすぃ〜の実態を知るためには、どうしても
こっちの方向に踏み込まないとね。
私と同じように、ごっちんも真っ赤。
やっぱり……すごく激しかったりするのかな?
「…うん…ついこの間…初めて……」
ついこの間? 初めて?
これは意外だ……。
よっすぃ〜のことだから、いきなり深い関係になっちゃ
ったりしたのかと思ったのに。
「…梨華ちゃんも…福田さんとつき合ってるんでしょ?」
「……知ってたの?」
ごっちんにまで知られてたなんて。
「うん。この間のOFFのとき、よっすぃ〜と一緒に、
梨華ちゃんと明日香ちゃんがデートしてるの見ちゃった」
……そう…だったのね……。
「梨華ちゃんたちも…その……しちゃったの?」
え?…私たちのこと?
…確かに、私と明日香ちゃんは深い関係だけど……よっ
すぃ〜ほどじゃ……。
「そう……キス…しちゃったの?」
キス?!
「ちょっと待って、ごっちん…しちゃったのって……キス
のこと?」
「…そうだよお。梨華ちゃんと福田さんも、しちゃったの?」
「…うん……」
ウソでしょ?
よっすぃ〜、ごっちんには、まだキスしかしてないの?
どういうこと?
ごっちん初登場っす
>>450 なんとか頑張らせてもらってます
>>451 まだ発展途上なもので……
もうしわけない
>>452 そう言われるとつらいものがありますが……
>>454 それだけ、よっすぃ〜が大物だってことかな?(藁
464 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 18:49 ID:htDcJdIk
ごっちんと明日香は絡むのかな。
465 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 23:28 ID:/1ijdHvI
ごっちんはもうちょい汚くてもいいかも
新たな発展、楽しみですね
ほかにいろいろ聞いてみても、ごっちんとよっすぃ〜
の交際は実に清らか、さわやかな
もので……私は何が何だかわからなくなってきて……。
それでも確かなのは、ごっちんは本当に大事にされて
るってこと。
よっすぃ〜は、ごっちんにとっては理想的な騎士(ナ
イト)みたい。
「よっすぃ〜と一緒なら、どんなときでも安心だよ」
ごっちんの笑顔は間違いなく本物だね。
でも…じゃあ、私が見たよっすぃ〜って一体……。
ごっちんののろけ話を延々と聞いていると、ドアを開
けてよっすぃ〜が入ってきた。
仲良さげに話してる私たちを見て、明らかにムッとし
た表情。
「ごっちん!」
呼びかけながら、わざわざ私とごっちんの間を横切っ
て、ごっちんの隣のイスに座る。
「ねえねえ。ベーグルのおいしい店、また新しいの見つ
けたんだ。一緒に行かない?」
「よっすぃ〜、ホントにベーグル好きだねえ…いいよ。
どこにあるの?」
「あのね……」
もうすっかり私は蚊帳の外。
肩をすくめたりなんかして、楽屋を出る。
そしたらドアを出たところで、よっすぃ〜が追いつい
てきた。
振り返る間もなく、ゾクゾクッと耳元から首・背筋へ
走り抜ける強制的な快感。
「…っぁ…くぅ……」
人影のない廊下で身もだえてる自分が…悲しい。
「…もし、ごっちんを巻き込もうなんて考えてるなら…
………」
言葉の代わりに、指が私の心に釘を刺す。
「はぁっ…ん……ぃあ……」
懸命に首を振ると、フッと背後の気配が遠ざかって、
ガチャッとドアの閉まる音がした。
身体を走り抜けた感覚のおぞましさを感じながら、ド
アを見つめて……。
気がついたら、腕に鳥肌が立っていた。
更新っす
>>464 予定にはないですが……明日香は、よっすしぃ〜とごっちんの
ことはまだ知らないわけで…展開としては面白いかも
予定変更で書くかもしれません(藁
>>465 灰色ごっちんですか……どうしましょう
ともかく頑張りまっす!
472 :
(0^〜^0)@狼 :2001/08/02(木) 10:39 ID:SvtxdKg2
サルページ
473 :
名無し娘。:2001/08/02(木) 11:33 ID:fWZv9sf6
こんな感じの黒くない後藤も良いと思うよ。
それにしても、更新お疲れ様です。
ところで、連載当初から思ってたのですが、
作者さんって女性の方ですか?なんとなくそう思っていたので。。。
474 :
名無し娘。:2001/08/02(木) 11:44 ID:rjw7s0Go
顔真っ赤のごっちん激萌えっス。大事にされてるごっちんつーのもイイ!
475 :
(0^〜^0)@狼 :2001/08/02(木) 13:09 ID:SvtxdKg2
476 :
名無し娘。:2001/08/02(木) 14:23 ID:zZ1Xz1cQ
477 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:25 ID:7YR4kW1k
昨日からずっと考えてた。
ずっと…ず〜っと考えてた。
私と梨華ちゃん……このままつき合ってていい
んだろうか…って。
478 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:26 ID:7YR4kW1k
女同士だからとか、そんなことはもうどうでも
良くなってたけど、梨華ちゃんにとって、私にとっ
て、今の関係はプラスなのか……。
ある意味、私の場合は個人的な恋愛ってことで、
好きだって気持ちだけで十分だ。
でも、梨華ちゃんは違う。
国民的アイドル・グループの一員なんだから……。
479 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:27 ID:7YR4kW1k
梨華ちゃんが私のことを好きでいてくれること
は、素直に嬉しい。
だけど、周囲は、マスコミは、ファンはどう思
うだろうか。
特にマスコミにとって、格好の餌食だろう。
普通の恋愛でさえタブーなのに……面白おかし
く騒ぎ立てて、賞味期限が切れたらポイッと捨て
られる。
480 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:29 ID:7YR4kW1k
もしそうなったら……梨華ちゃんの芸能人とし
ての生命は絶たれてしまう。
梨華ちゃんの夢の道が閉ざされる。
そういう意味で、「私」という存在は、梨華ちゃ
んにとって常に爆弾だ。
爆発を回避するためには……爆弾そのものを処
理するしかない。
そう。「私」を処分するのが、梨華ちゃんにとっ
て一番安全な道……。
481 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:30 ID:7YR4kW1k
でも……昨日の梨華ちゃんの姿を見ていると、
「別れ」が、梨華ちゃんを壊してしまうことにな
りそうで……。
どれだけ傷つけることになるのか怖くなる。
そこまで考えて、私は自嘲的に笑う。
本当は、自分が傷つくことが、梨華ちゃんを失
うことが、怖いだけかも知れない……って。
482 :
焼き銀杏:2001/08/02(木) 15:35 ID:7YR4kW1k
きょうはここまで、かな
>>473 >>476 そう感じました?
女っぽいのかな?
本人はよくわからないっす(藁
>>474 よかったっすか?
頑張りまっす!
>>475 これが例の写真集っすか……
うむ。美しいねえ
483 :
473:2001/08/02(木) 19:33 ID:xj76Y03o
女性独白体の上手さと、描写の繊細な感じとかですね。
それにしても、1日2回更新はすごい!
484 :
名無し娘。:2001/08/02(木) 23:26 ID:HIQG8HKQ
もっとなやんでくれ・・・それも萌えるから
485 :
焼き銀杏:2001/08/03(金) 08:04 ID:7oAha0Ok
不意にポロポロッと涙がこぼれる。
頭は必死にブレーキをかけてる…けど……。
「…や…だ……やだよ…別れたく…ないよ……梨華ちゃんと一緒に…いたいよ……」
思いはさらに加速して……もうどうにも止められなかった。
486 :
焼き銀杏:2001/08/03(金) 08:05 ID:7oAha0Ok
涙でよく見えないけど、手探りで取り出した。
梨華ちゃんとおそろの星型のピアス。
このピアスは私たち二人の状態そのままだ。
ピンクと空色。
片方ずつを取り替えたとき、心の半分も一緒に交換した。
だからもう…一人には戻れないよ。
487 :
焼き銀杏:2001/08/03(金) 08:05 ID:7oAha0Ok
携帯の留守電に入れたメッセージの返事。
「この間のホテルの同じ部屋で待ってます」
吉澤さんに伝える答えは、やっぱり一つしかない。
とても大事なことだから……電話じゃなく、直接話さなきゃ。
私はまた、梨華ちゃんには伝えずに、吉澤さんに会いに出かけた。
高笑いの幻聴が聞こえたあの部屋に……。
488 :
焼き銀杏:2001/08/03(金) 08:09 ID:7oAha0Ok
取りあえず更新
今日は時間が取れないかも……
場合によっては今日の更新はこれだけになります
>>483 あすりか二人の繊細さを出せてるでしょうか?
もしそうなら嬉しいです
>>484 悩める乙女は美しい……
489 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 16:29 ID:.n2ZdeZQ
いつ読んでも萌ゑるな〜、ヲイ
これからもガムバッテ更新してくらさい
490 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 18:00 ID:j/3cVS0I
黒よし!2人の真剣な恋愛を壊さないでくれ
491 :
SEX木下:2001/08/03(金) 22:09 ID:CyWSmaQM
保全
492 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 22:19 ID:7nTT2XuY
黒よし、いいぞ。自分に近づく可愛いコは全部食っちまう
のがそのコへの礼儀だぞ。
493 :
11:2001/08/03(金) 22:21 ID:UBuVuy0M
494 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 22:22 ID:C1bS.fx2
どうなっちゃうんだろう?ドキドキ。。。
495 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 23:52 ID:iS5hmOAg
明日香タン・・・
496 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:29 ID:Kf.vfie.
>>486 訂正:「ピンクと空色」 → 「黄色と空色」
497 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:29 ID:Kf.vfie.
「福田さん…お待ちしてました。どうぞ」
廊下の角部屋に招き入れられたのは、前回とほぼ
同じ午前一時前。
前回と同じように、二つのベッドに腰掛けて向か
い合う。
「考えて…くれたんですよね?」
吉澤さんは笑顔で尋ねてきた。
498 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:30 ID:Kf.vfie.
「うん……すごくたくさん…考えたよ」
「…それで?」
興味津々といった瞳が、私を見つめている。
「結論から言うと…梨華ちゃんとは、やっぱり別れ
られない。ううん。別れちゃいけないと思った……」
「……梨華ちゃん…ダメになっちゃいますよ?」
「ダメになんかならないよ…ダメになんかしない。
梨華ちゃんと私なら…乗り越えてみせるよ」
499 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:31 ID:Kf.vfie.
それは「私」が梨華ちゃんにとって爆弾であるこ
とを否定するものじゃなく……どんな犠牲を払って
も…例え私が最もやりたくない「過去を切り売りす
る」ことになってでも…何としてでも梨華ちゃんだ
けは守る。
そんな私なりの決意表明だった。
500 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:31 ID:Kf.vfie.
吉澤さんは冷たい笑いを浮かべていた。
「……それは…『愛』…ってやつですか?」
茶化すように言う。
私は無言でそれを肯定する。
「はぁ〜あ……『愛』ね……明日香さんなら、もっ
と面白い答えをしてくれると思ったんだけどなあ…
…」
面白い?
何を言ってるの?
501 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:32 ID:Kf.vfie.
「愛、愛、愛……『愛してるよ』なんて、みんなが
言葉遊びみたいに簡単に言うけど……『愛』って一
体なんなんだ?!」
私を馬鹿にするような、大げさなしゃべり方。
でも、その言葉の端々に、苛立ちのようなものを
感じた。
「愛」って何なのか。
そんなことにすぐに答えられるはずもなく、私は
黙り込んでいた。
502 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:32 ID:Kf.vfie.
「明日香さん……」
吉澤さんは、視線を下から上へと流す。
私の膝丈のスカートから顔に視線が移って……。
「…私の『愛』も……受け取ってくださいっ!」
嫌な予感がしていたけど、それでも避けることは
できなかった。
ベッドにそのまま押し倒され、組み敷かれる。
「やっ!…吉澤さん……やめて!」
手足をバタつかせ、抱きすくめる腕から何とか逃
れようとするけど、体格も体力も違う吉澤さんを振
り払うことなど出来なかった。
503 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:33 ID:Kf.vfie.
それでも何とか引き離そうと、腕を身体の間に差
し入れて、吉澤さんを押し返そうとする。
そんな私の抵抗が、一瞬にして硬直する。
「ガッ!……」
空気の固まりを、そのままのどから押し出すよう
な声。
下半身から走り抜けた激痛に、ビクンッと大きく
一度痙攣を起こして……。
504 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:33 ID:Kf.vfie.
「濡れてなくても、なんとか入るもんですね」
私のあそこに、中指をねじ込んだ吉澤さんが、平
然と言葉を吐く。
激痛のために動くことも出来ず、ただそこに横た
わる私。
たくし上げられたスカート。
ショーツのなかで、微妙に蠢く指。
涙が、痛みと混乱を必死に覆い隠そうと、無駄な
努力をしていた。
505 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 03:37 ID:Kf.vfie.
黒よし顕現!って感じの更新っす
>>489 ありがとうございます
これからも萌えてください
>>490 いつの時代も愛する二人には試練がつきものです(藁
>>492 見事、礼儀通りに……(藁
>>494 まだまだドキドキは続くはず
>>495 これからも「あすりか」への応援お願いします
506 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 16:54 ID:lFGujK76
黒よし・・・・やっちゃったか・・・
507 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 18:35 ID:i9iT3SJw
石川の写真集を見ていたら、本当に星形のピアスしていたので吃驚したよ。
色はシルバーだけど
508 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:17 ID:jHu/4pGM
「明日香ちゃん、私の『愛』はどんな感じかな?」
明らかに馬鹿にした口調。
「…っぁ……ぬい…抜いて……」
苦痛に喘ぐだけで精いっぱい。
今考えると、梨華ちゃんにバージンを奪われたときなんて、十分、愛に
あふれていたと思う。
痛みが最も少ないような状況にしてくれていたから。
今の状況は、そんな配慮なんて皆無だった。
509 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:17 ID:jHu/4pGM
「そう……」
やれやれといった感じで肩をすくめる吉澤さん。
無造作に指を抜こうとする。
「っは…ぐっ……い…痛いよ!…やめて!」
指と一緒に周囲や内臓まで引きずり出されそうな鈍い痛み。
「抜いてって言ったの、明日香ちゃんでしょ。ホントにワガママなんだか
ら……」
好き勝手な言葉なんて上の空。
そこにもう一つの心臓が出来たみたいに、ドクンドクンと脈打つ感じ。
鈍痛とともに血がそこだけに集まっているような気がする。
510 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:18 ID:jHu/4pGM
「ふ〜ん…こりゃ、濡れないと抜けないかもね…早く感じちゃってよね」
そう言って、闇雲に愛撫を始める。
そこら中にキスマークをつけ、指を這わせ、撫でさする。
こんな状況で痛み以外の何を感じろって言うのか。
ただ一点から生じる痛みのほかは、何も私に影響を与えなかった。
511 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:18 ID:jHu/4pGM
「…ダメだ…ねえ、全然感じないわけ?」
「あんたなんか……」
かすれた私の声を聞くために、顔を寄せてくる。
「何?」
「あんたなんか…誰も愛することなんて出来ないでしょ……」
力ない私の強がりに、それまで冷静だった表情が一変、カッと怒りの形
相に。
一気に指を引き抜いて、その手で私の頬を平手打ちする。
それに反撃する余裕もなく、両手で頬よりもっと痛む個所を押さえて丸
くうずくまっているだけ。
512 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:19 ID:jHu/4pGM
「早く出ていってよね……グズグズしてると、そのまま外に放り出しちゃ
うから……」
それ以上情けない姿を見せたくなくて、必死に身支度を整える。
足を引きずるように歩いてドアに向かう。
「私は……梨華ちゃんへの愛を貫いて見せるわ……」
捨て台詞なんて私らしくないけど、それでも言わずにはいられなかった。
「そう簡単にいくかなあ……楽しみに見させてもらいますよ」
吉澤さんの言葉を背に受けながら、ドアから出る。
「…私は私なりに愛してみせる……」
そんな最後に聞こえてきた言葉は、私の鼓膜を振るわせたけど、心には
届かなかった。
513 :
焼き銀杏:2001/08/04(土) 23:24 ID:jHu/4pGM
ここまでで〜す!
>>506 やっちゃった!
石川と違って本当に襲ったって感じです
>>507 やっと現実が追いついてきたか(藁
妄想が暴走しそうだなあ
514 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 23:25 ID:MERh3oyQ
吉澤えろいなあー
『あ、梨華ちゃん? 私。遅くにごめんね』
よっすぃ〜の明るい声が耳に飛びこんでくる。
さっきまで何回も明日香ちゃんと連絡をとろうとして、ずっと
話中だった。
そのうちにウトウトしてて……。
明日香ちゃんかと思って急いで出たら、よっすぃ〜だった。
「…何?」
私は、途端に不機嫌な声を出してしまう。
『明日香ちゃんじゃなくて残念だった?』
その言い方がまたムカツクッ!
「だから何?」
大げさなため息のあと、ガツンと来た。
『その明日香ちゃん、お返ししたから後よろしくね』
明日香ちゃんが!
「あんた明日香ちゃんに何したの?!」
もう私の声は悲鳴だった。
『やるべきこと』
平然としたよっすぃ〜の声が憎らしい。
声を失った私にかまわず、相変わらず明るく話しつづける。
『明日香ちゃんって肌きれいだねえ。いっぱいキスマークつけちゃ
ったよ』
「なっ!………」
『最後まで、私の指をキュッと締め付けて離してくれなかったし』
「ウソだよっ!」
ピッと電話を切って、耳を押さえて泣いた。
また電話が鳴って、しぶしぶとった。
『急に切っちゃわないでよ〜。ま、梨華ちゃんは明日香ちゃんの方
を信じるんでしょ?』
「……そうだよ……」
『じゃ、明日香ちゃんから聞いてね……とにかく可愛かったよ。涙
流して震えちゃっ……』
ピッてまた切って、急いで明日香ちゃんに電話をかける。
明日香ちゃん…明日香ちゃん……。
更新でっす
>>514 黒よしがお好みですか?(藁
521 :
名無し娘。:2001/08/05(日) 11:05 ID:Jr4s3f7k
あげ
522 :
名無し娘。:2001/08/05(日) 18:19 ID:DXMv9Ozs
あすりかをどうする気だ、黒よし
523 :
SEX木下:2001/08/05(日) 18:50 ID:c4QQOwxQ
そかそか
ここの作者さんホントに巧い。勝てないなー。
525 :
名無し娘。:2001/08/05(日) 23:19 ID:fvmqwMYU
おつかれさんです
これからもよろしくたのみます
電話のコール音だけが響いて……。
明日香ちゃん、出てよ。電話に出てくれないと、心が…心が
通じないよ。
あきらめ切れずに、ひたすら電話を握り締める。
突然コール音が途絶えた。
「もしもし! 明日香ちゃん?!」
『……梨華…ちゃん?』
明日香ちゃんの声の向こうから、大きな車の通り過ぎるブォ〜
ンッて音が聞こえてくる。
「明日香ちゃん、今、どこ?」
『ここ?…どこ…だろう……』
「明日香ちゃん?!」
『大丈夫。方向は…こっちで合ってるから……ちゃんと家には帰
れるよ……』
言ってる内容はいつものように冷静。
だから余計に、声の虚ろさを感じて、私の胸がギュ〜ッと締め
付けられる。
『梨華ちゃん……梨華ちゃんを襲ったのって…吉澤さんだったん
だね……』
「ごめん! 明日香ちゃんにもっと早く言ってれば…こんなこと
にならなかったのに……」
明日香ちゃんを信じてないわけじゃなかったのに、何となく、
よっすぃ〜の名前を出しそびれちゃったのが、こんなことになる
なんて……。
「ホントにごめん!…私の…私のせいだね」
『…梨華ちゃんのせいじゃないよ…梨華ちゃんは…悪くない……
…でも…やっぱり言ってほしかった…もっと私を…信じてほしかっ
たよ…だから…今日はもう……ごめんね……』
「明日香ちゃんっ!」
電話がプツッと切れて……かけ直したら、電源が切られてた。
胸から這い上がってくる喪失感を認めたくなくて……何度も、
何度もかけ直して……やっぱり電話はつながってくれなかった。
ここまでっす
たくさんの声をいただいてありがたい限り。
頑張りまっす!
531 :
名無し娘。:2001/08/06(月) 17:54 ID:n7JzuuCc
梨華と明日香の愛に大きな危機が到来した感じ
532 :
名無し娘。:2001/08/06(月) 22:36 ID:xH58pWuI
ドキドキ続きですね。どうなっちゃうの?
533 :
名無し娘。:2001/08/06(月) 23:31 ID:JupKtjYw
まいどおつかれさんです
534 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 00:58 ID:SK0Zko8I
黒よしの「弱点」というか「聖域」は、後藤だな(ニヤリ)。
536 :
↑:2001/08/07(火) 11:35 ID:il4FGFKw
騙るのは不快なので
やめてください。お願いします。
537 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 14:52 ID:7U7/D8L.
萌え、としか言いようがない……
必死だった。
明日香ちゃんを失いたくなかった。
自分一人じゃ何をしたらいいのかもわからなかったから、
とにかく電話をかけた。
こんな時に明日香ちゃん以外で相談できる人は、私には
一人しかいない。
「もしもし! 寝てました?」
『…もしもし、石川?…もちろん寝てたよ』
そういう言い方をするから怖いと思われちゃうんですよ、
保田さん。
言葉には出さずに、ツッコミを入れる。
「すいません…でも、どうしても急ぎでご相談しなきゃい
けないことがあって……」
『もう…どうしたの?』
こんな時、保田さんは面倒くさそうにするけど、それで
も必ず相談に乗ってくれる。
私が、明日香ちゃんとつき合ってることを話すと、保田
さんは本当にビックリしていた。
『明日香が?! あんたと?!……明日香…どうしちゃっ
たんだろう……』
保田さん……その驚き方はあんまりです〜!
保田登場っす
激励のお言葉とか鋭いツッコミとか…その他とか(藁
ありがとうございます
543 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 16:29 ID:51EGiL6c
ヤッスーの「明日香…どうしちゃったんだろう……」にワラタ
未だに黒よしがどうしたいんかわからんけど、あすりか…がんがれ…
544 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 23:09 ID:MTiy3gWI
うんうん、順調なようですね。
この調子でがんばってください、作者さん。
545 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 23:46 ID:Wk89em7w
保田は救世主になるのか!?
「で? ケンカでもしちゃったわけ?」
やれやれといった雰囲気の保田さん。
何て言ったらいいんだろう……。ケンカしたわけじゃ
ないし。
ただ…明日香ちゃんの心が、私から遠ざかった。そう
私が感じたってだけで……。
「よっすぃ〜が……」
初めに注意してくれた保田さんだから、このことだけ
は伝えた方がいいと思った。
「吉澤が?! どうしたの?」
スッと大きな瞳を細めて、鋭い表情で私を見つめてた。
ボソボソ話す私の話を、無言で最後まで聞いてくれて
……。
「…やっぱり吉澤が……」
何か告げ口したみたいで嫌な気持ちだった。
「でも…ごっちんには本当に優しかったです。私から見
ても……」
だから、そう言ったのは、告げ口のお詫びみたいなも
ので……。
「ふ〜ん…あの子も、わっかんないんだよねえ」
保田さんも、よっすぃ〜が何を考えてるのかまでは、
わからないみたい。
そうだよね。
ともかく今の私には、よっすぃ〜のことより明日香ちゃ
んの方が問題だった。
すぐに許してもらえるかどうかはわからないけど、会
いたかった。ただ、会って話したかった。
保田さんは、ちょっと感心したような顔をしてた。
「あんた…意外に健気なとこがあるんだね」
だから保田さん……「意外に」って失礼じゃありませ
ん?
「明日香のこと……相談してみるかな」
相談? 誰にですか?
そっか! 中澤さんですね。
「裕ちゃんよりも、あの子の方が適任だと思うんだよね
……自他共に認める『明日香のお姉ちゃん』だから」
誰です? ねえ、保田さん。
お姉ちゃんって…明日香ちゃんに、そんな近い関係の
人がいるんですか? 誰ですか?
「……石川…あんた、ちょっと目が怖いって……」
こんな感じっす
>>543 ヤッスーにも黒よしのことは、よくわからないようで……
>>544 何とかここまでやってこれました
最後まで順調にいけばいいんですけど……
>>545 直接的には「あの子」が救世主の役割を果たす予定っす
もちろんヤッスーも活躍する……予定(藁
553 :
名無し娘。:2001/08/08(水) 12:48 ID:Rp.z5JHw
自他共に認める『明日香のお姉ちゃん』って誰っスか?
安倍? 矢口?
554 :
名無し娘。:2001/08/08(水) 12:53 ID:boS9avE.
希望的観測を含めると市井もありかも
555 :
名無し娘。:2001/08/08(水) 19:23 ID:QAxdPVxU
(0^〜^0)@狼
557 :
↑:2001/08/08(水) 23:39 ID:bKq2OdT6
騙るな
すみませんね
すれ違いで
(0^〜^0)@狼
559 :
↑:2001/08/09(木) 08:07 ID:.43x2lEs
騙るなってば。いい迷惑だ。
560 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:09 ID:TYsHCo8U
自室でグッタリしてた。
ホテルから家まで、歩いて帰ったんだから当然か。
もう朝日も昇っちゃってるし。
……梨華ちゃんからの電話。
本当は会いに行きたかったよ。
561 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:09 ID:TYsHCo8U
でも……「梨華ちゃんへの愛を貫いてみせる」なん
て言っちゃって。
自分の身さえ守れない私が、そんなこと言ったって、
何の説得力もないよね……。
情けないったら……梨華ちゃんに甘えてちゃいけな
いんだ。
そう自分に言い聞かせた。
562 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:10 ID:TYsHCo8U
時計を見たら七時半。
ふと気づいて、電源を切りっぱなしだった携帯電話
に手を伸ばす。
電源を入れて、机の上に置こうとしたら、突然鳴っ
た。
液晶パネルには、懐かしいあの子の愛称が表示され
てた。
一瞬迷って、「通話」ボタンを押す。
563 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:11 ID:TYsHCo8U
『もしもしぃ? 明日香? 久しぶりぃ〜元気だった?』
「…うん……何とかね……相変わらず忙しそうだけど、
なっちは大丈夫?」
『な〜んも。なっちは、いっつも元気バリバリさぁ』
「そっか……相変わらず、イモ全開ってか」
『なぁっ! ひっど〜い。イモ言うな!』
すごく自然に二人で笑った。
564 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:12 ID:TYsHCo8U
なっち。
不思議な人だよね。
第一印象は優等生。でも違ってた。
感情むき出しで、笑って泣いて怒って……。
私と正反対だった。
565 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:13 ID:TYsHCo8U
なんでか知らないけど、最初っから私のこと気に入っ
てくれてたみたいだし。
東京出てきたばかりのころは、道案内代わりに買い物
につき合わされたり。
何かあると、すぐに「明日香」「明日香」って。
ちょっとうざったくて、それでも嬉しかった。
何か…そう……お姉ちゃん…みたいだった。
566 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 10:17 ID:TYsHCo8U
ご期待に沿えず、なっち登場です
すいません
作者のなかでは、「明日香のお姉ちゃん」と言えば「なっち」なんす
ご了解のほどを
567 :
名無し娘。:2001/08/09(木) 16:36 ID:vcOTRayc
明日香のお姉さんといったらやっぱりなっちだね。
ところで紗耶香登場のご予定は・・・・
568 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 17:49 ID:jq.dd9uU
『今日、午後から仕事に出るんだけどさ、それまでに
料理でもしよっかなって……一人じゃなんだからさ、
明日香、食べに来ないかい?』
そんな風に、なっちに誘われて出掛けて行った。
家にいても、嫌なことばっかり考えちゃうし……。
はっきり言って、現実逃避っぽい感じだった。
569 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 17:50 ID:jq.dd9uU
なっちの家に着いたら、もうテーブルの上に料理が
並んでた。
「相変わらず家庭料理しか作んないんだね…全っ然っ
アイドルっぽくないんだけど……」
肉じゃがにおみそ汁、ひじき……。
別にいいんだけどさあ、こう…もうちょっと、パス
タとかさあ……。
570 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 17:51 ID:jq.dd9uU
「なあに言ってるかなぁ、こういうのが身体にいいん
だって」
「はいはい…なっち、また訛ってるよ」
「訛ってる言うな!」
昔とちっとも変わらない会話に、安心して心の底か
ら笑えた。嬉しかった。
571 :
焼き銀杏:2001/08/09(木) 17:54 ID:jq.dd9uU
銀杏コンビ復活!
>>567 あんまり登場人物を増やすと、作者の手に余るんで……まあ、
すぐって訳にはいきませんが、紗耶香の出番も考えたいとは思
います
572 :
(0^〜^0)@狼 :2001/08/09(木) 19:23 ID:0GY54Zxo
573 :
名無し娘。:2001/08/09(木) 23:26 ID:/O/6ceBM
574 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:04 ID:7FXfAKNw
「明日香……梨華ちゃんとつき合ってるんだって?」
「え?」
思わずなっちを見つめちゃった。
きっと私の目、まん丸だったと思う。
「…あ…その…つまり……」
ちゃんと答えられなかった。
575 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:05 ID:7FXfAKNw
別に梨華ちゃんだからってことじゃなくて、相手が誰でも、
なっちにそういうことを知られるのが…恥ずかしかったんだ。
気まずいよ。
何て言うか……デートしてる途中で、偶然、家族にバッタリ
出会っちゃった感じ……。
悪いことしてるわけじゃないのに、「やばいっ!」って思っ
ちゃうんだよね。
何でだろう……。
576 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:14 ID:LdKoLK.Q
なっち、ため息なんてついちゃってる。
「明日香もおっきくなっちゃったんだねぇ……」
いや…そんなに幼くもなかったと思うんだけど……。
「それも、相手がよりにもよって梨華ちゃんだなんて……」
それはちょっと失礼って言うか、梨華ちゃんのどこが悪いの。
少しムッとした。
577 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:15 ID:LdKoLK.Q
「あ、ちょっと怒った? ね? 怒った?」
興味津々って目で笑ってる。
あんたは子どもか!
ふんっ!だ。答えてなんかあげないんだから。
プイッと横を向く。
578 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:16 ID:LdKoLK.Q
「…だったらさぁ……何で電話に出てあげないの? 話し合
わないの?」
息が止まりそうだった。
なっち……昨日の夜のことも知ってるの?
「詳しくは知らないよ…でも、梨華ちゃん、どうしたらいい
かわからなくなって、圭ちゃんに相談してきたって……梨華
ちゃん……泣いてたって……」
579 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:17 ID:LdKoLK.Q
「…ウソ……」
泣いてた?…梨華ちゃんが?……どうしよう……。
私が勝手に強がって、梨華ちゃんに迷惑かけたくなくて、
全部、自分一人で解決したくて……梨華ちゃんにつらい思い
をさせちゃった。
泣き出しそうな私を見て、なっちは言った。
580 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:17 ID:LdKoLK.Q
「ウソ」
はあっ?!
「梨華ちゃんが泣いてたっていうのはウソだよ」
「なぁっちぃっ!」
首を絞めそうな勢いで詰め寄る。
「怒るくらいなら、梨華ちゃんのところに行ってあげな」
私よりもっと、なっちの方が怒ってた。
「今から梨華ちゃんのところに行ってあげなよ」
581 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:19 ID:LdKoLK.Q
ここまでっす
なっちのお姉ちゃんぶり、どうでしょう?
582 :
名無し娘。:2001/08/10(金) 10:22 ID:uuQgWfL2
なっちも大人になったなぁ。某福田石川スレのなっちとは大違いだ(w
583 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 10:24 ID:LdKoLK.Q
>>582 壁から覗いてるなっちも好きっすけどね(藁
584 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 14:57 ID:jKXaSev2
そうだよね。その方がいいよね……。
わかってるんだぁ、そんなこと。でも…でもなんだよ。
「…今さら泣き言なんて言って、梨華ちゃん…私のこと
嫌いになったりしないかな?」
「なぁに言ってるかなぁ……」
「だって!…だってさ…私が…そんな自分…嫌いだもん
……」
うなだれる私を見て、大仰にため息をつく。
それから何かを言おうとして……突然、電話が鳴った。
585 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 14:58 ID:jKXaSev2
「もしも〜し…うん、なっちだよ…うん…うん…えぇ〜!
…まだダメだよぉ……」
チラッと私の方を見る。
誰から? もしかして……。
「マジでぇ?!…しょうがないなぁ……うん、わかった
…うん…それじゃあねぇ」
受話器を置いたなっちが、意味ありげにほほ笑みなが
ら、私に聞いてきた。
「電話、誰からだったと思う?」
まさか! 梨華ちゃん? でも…切っちゃった……う
そ〜! 謝れたかもしれないのに……。
586 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 14:58 ID:jKXaSev2
ニヤニヤしてるなっちが恨めしくて、わざと違う答え
を返した。
「け…圭ちゃん…かな」
「当ったり〜!」
何だよ〜!
気をもたせといてさぁ…なっちの意地悪〜!!
587 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 14:59 ID:jKXaSev2
にらみつける私に対して、なっちは平然としたもの。
「圭ちゃんがね、貸したままのDVD、早く返せ!って」
そんなこと、私の知ったことか!
「明日香、これ返してきてよ」
ハイッとDVDを手渡される。
「何で私が……」
文句を言う私の顔の前でパシッと手を合わせる。
「お願い!…だってさぁ、今日、なっちと圭ちゃん、別
々の仕事だし……もうそろそろ出ないといけないしさぁ
…人助けだと思って…ね? お願い!」
588 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 14:59 ID:jKXaSev2
今度は、私がため息。
人助け…ねえ……。
「…いいけど……圭ちゃんの家に持っていけばいいの?」
「うん。ありがとね!」
…なっちのこの笑顔に、私は弱いんだよね。
さっさとなっちは奥の部屋。出掛ける準備を済ませる。
一緒に部屋を出て、駅まで歩いた。
589 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 15:00 ID:jKXaSev2
「あっ、そうだ」
それぞれのホームに別れるときに、今思い出したって
感じで話し出した。
なっち…ちょっとわざとらしいぞ。
「圭ちゃんのところに、梨華ちゃんも来てるらしいから」
えっ?…えぇ〜っ!!
「じゃっ! 頑張ってね〜」
590 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 15:01 ID:jKXaSev2
「ちょっ…なっち!」
混乱する私に、ビッと指さして言った。
「あくまで人助けだから」
それだけ言うと、なっちはホームの階段を走って上っ
ていった。
……やられた……。
591 :
焼き銀杏:2001/08/10(金) 15:03 ID:jKXaSev2
調子に乗って更新するのはいいけれど……
大丈夫なのか?>>自分(藁
頑張りまっす!
592 :
名無し娘。:2001/08/10(金) 15:33 ID:qA1DDJmk
>>591 私生活に支障をきたさない程度にがむばれ!(w
やるな、なっち。(ニヤリ
593 :
名無し娘。:2001/08/10(金) 17:06 ID:.w2kVf1Y
なっちお姉ちゃん、も、萌え!!
594 :
名無し娘。:2001/08/10(金) 18:07 ID:VVXRDdXY
なっちいいぞ
595 :
名無し娘。:2001/08/11(土) 04:52 ID:ykeWj1NY
なんか安倍めちゃくちゃいい奴だな。
安倍がここまでいい奴として書いてあるのは
結構珍しいかもしれないな。
596 :
焼き銀杏:2001/08/11(土) 14:06 ID:ivD80PWI
ドアの前に立ってた。
五分くらい前からずっと。
やっぱ入れないよ……。
だってさあ…何て言ったらいいか…。
まあ……
「ごめん…」
って言うしかないんだけどさ……。
面と向かって言うとなると…勇気がいるよ。
597 :
焼き銀杏:2001/08/11(土) 14:06 ID:ivD80PWI
ガンッ。
いったあ〜!
「明日香? ドアの前で何してんの?」
圭ちゃん…急にドア開けないでよ……。
「大丈夫でしょ。手加減したんだから」
おでこを押さえて涙ぐんでるのなんか全然気にした様子もない。
ん? 手加減?!
圭ちゃん、今のわざとやったの?
……ひでえ〜……。
598 :
焼き銀杏:2001/08/11(土) 14:07 ID:ivD80PWI
「石川には出来ないだろうから、代わりにお仕置きをね」
いや、お仕置きって……。
「そんなこといいから、早く!」
二の腕をつかまれて、部屋に引き込まれる。
そこには…梨華ちゃんが立ってて……抱きつかれた。
なっちのウソつき。
梨華ちゃん、やっぱり泣いてるじゃない。
599 :
焼き銀杏:2001/08/11(土) 14:09 ID:ivD80PWI
ここまで
>>592 かなり頑張れ…ってことっすね(藁
>>593-594-595
こんな感じのなっちもいいでしょ?
600 :
名無し娘。:2001/08/11(土) 17:15 ID:7zs7Le7M
あすりか600ゲット
601 :
(0^〜^0)@狼 :2001/08/12(日) 08:36 ID:6NzomgUM
つまんね。
明日香ちゃんだ!…明日香ちゃん…明日香ちゃん…明日香ちゃん……
「明日香…ちゃん…明日香ちゃ〜ん!」
心で思ったことが、そのまま言葉に出た。
「…梨華ちゃん…ごめ…むぐっ?!」
明日香ちゃんが何か言おうとしたみたいだけど、構わずキス。
もう絶対に離さないんだから。
柔らかい…温かい……。
泣きながら必死に明日香ちゃんを感じた。
よっすぃ〜になんか…よっすぃ〜になんか絶対!
パシッ!
いった〜い!
「いい加減にしないさいよ」
保田さん、叩くなんてひどいじゃないですか〜。
「あのねえ…ひとん家で熱烈なキスなんてしないの!」
呆れ顔の保田さん。
でも…ちょっと顔が赤くないですか?
「うっさいわね! 明日香も困ってるでしょ」
「…梨華ちゃん…は…話をしようよ……」
明日香ちゃん…可愛い……保田さんと違って。
パシッ!
いった〜い!
だから保田さん、叩かないでくださいよ〜。
「さっさと座りなさいったら!」
こんな感じっす
607 :
名無し娘。:2001/08/12(日) 17:12 ID:2UOzb4tY
ヤッスーいいねえ
ヤッスーもなっちもいい!
理想の「おねえさん!」って感じかな〜。
梨華ちゃんも理想通りの可愛さ。ももも萌え〜!
石川梨華写真集まだ買えない。書店に無い。こちらは涙・・・
明日香ちゃんの話はすごく簡潔で、一言で言えば「よっすぃ〜と話して
たら急に押し倒された」……それだけだった。
でも、私にはその光景が何となく浮かんできた。
自分の時とオーバーラップする感じで……。
ただただ快感に身を委ねてしまう自分の弱さへの絶望感。
奥深くで蠢く指に抗うことの出来ない悔しさ、屈辱感。
呼吸すら、その指の動きの支配下に置かれて、自分が自分でなくなる恐
怖感。
一人取り残されて、ベッドで天井を見上げたあの日を思い出して、肌が
粟立つのを止められなかった。
その間も淡々と話す明日香ちゃんだけど、余計に痛々しいよ……。
私なんか……涙が止まらないのに。
「こら。石川の方が泣いてどうすんのよ」
保田さんに小突かれた。
「明日香のお荷物になりたいわけじゃないでしょ?…ただでさえ頼りない
んだから、泣いてちゃ明日香と一緒に歩けないぞ」
保田さんに言われて、必死に涙を堪える。
「あ、それで思い出した…石川、なっちから伝言があったんだよ」
安倍さんから?
何だろ?
「『明日、大学イモ作って来い』って」
大学イモ?
「あ、私も食べたいな……」
て明日香ちゃん。
大学イモが好きなの?
「『なっちが、味見してあげる』ってさ」
保田さん、何でニヤニヤしてるんですか?
「頑張んなよ。すごい小姑がついちゃったから、大変になるよ」
小姑?!
「『明日香に相応しくなかったら、すぐに別れさせる』ってさ。元気いっぱ
いだったよ」
そ…そんなあ……。
ここまでっす
>>607 ヤッスーいいすっか?
良かったっす
>>608 やすなちのお姉さんな感じ、出てますか?
最後まで、あすりかを可愛く書ききってあげたいなと思っとりますです。はい。
615 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 08:06 ID:a9WwQWsA
あすりかどんどん可愛くなってますね。ステキです。
「頑張ってくれたまえ、石川君。ま、そんなことはいいん
だけどさ……」
「全然よくないです〜!」
新たな二人の危機じゃないですか!
「石川が頑張ればすむことでしょうが。……ったく、狼狽
えるんじゃないの!」
保田さんにとっては、そりゃ、大したことじゃないかも
しれないけど……。
「大丈夫、大丈夫。梨華ちゃん、料理上手だったじゃん」
明日香ちゃんが、そういうなら……うん、大丈夫かも。
「そうかもね。私、頑張る!」
「…単純な子ね……」
ポジティブ!
「そんなことより石川、もう仕事に出ないと間に合わなく
なっちゃうよ」
「え? もうですか? いやです、もっと明日香ちゃんと
……」
パシッ!
あ痛っ!
だから保田さん、叩かないでくださいよ。
「仕事第一!」
「私は明日香ちゃん第一です」
パシッ!
いった〜い!
保田さん、今、本気で叩いたでしょ?
「ちゃんと仕事しない奴は、明日香とつき合う資格なんて
ないわ!」
そ…そんなあ……。
「…分かりましたよ〜」
小姑……安倍さんだけじゃなかった。
前途多難…ね……。
621 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 12:40 ID:sCOFSlfw
おもしろいです。
次回の更新が楽しみです。
というわけで、sage
>>621 ありがとうございます
今後も頑張りまっす!
「明日香ちゃ〜ん……一緒に…行こう?」
な〜んて言って、おねだりしてみたり。
「え?!……そんなわけには…いかないよ」
がっかり。
…やっぱり……ダメかなあ?……。
「いいじゃん。たまには楽屋に顔見せに来なよ」
保田さんから、思わぬ援護射撃。
「ねえ、そうしようよ〜、明日香ちゃん。お願い…お願い
だから……」
「今日だけ特別にさ。ね? この子にちゃんと仕事しても
らわないと困るからさ。頼むよ、明日香」
ああ! 神さま、保田様。
大好きです、保田さん!……明日香ちゃんの次の次の…
次ぐらいに。
「それに……」
じっと考え込んでる明日香ちゃんに、保田さんが話しか
ける。
「明日香はともかく、石川は現役メンバーなんだし、二人
のこと、正式にあいさつがあってもいいんじゃない?……
少なくとも圭織と矢口にはさ……」
保田さんは、「どう?」って感じで、明日香ちゃんの返
事を待ってる。
「…でも……恥ずかしいです〜」
「石川は黙ってな」
何でえ?
私も当事者なのに〜!
「味方は…多い方がいい…かもね」
「明日香なら分かってくれると思ったよ」
保田さんはニッコリ笑ってる。
「味方って何ですか〜?」
保田さん、何で私の顔見てため息ついてるんですか〜?
「…石川……あんたは、明日香のことを信じてたらいいの!」
それなら自信ありますよ!
「……明日香…呉々もよろしくね」
…だから保田さん。何でため息つくんですか〜?
調子に乗ってここまでっす
やるな、ヤッスー(ニヤリ
Ho〜ほれ行こうぜ!最上級で愛そうぜ!>このスレ。
ここの所スレが乱立しています。
倉庫行きになった小説もあります。
気を付けようぜ!>all
631 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 18:10 ID:pNOm3IBM
出来ればもっとエロを(w
632 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 19:22 ID:x6P6oyXg
ふむ、エロもいいのですがワラ、イヤリングのデートありましたよね、
ああいうの萌えるんだ。ラブラブな描写もお願いします。
633 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 19:23 ID:x6P6oyXg
ゴメンアゲチャッタ
634 :
名無し娘。:2001/08/13(月) 21:11 ID:osI5f3VQ
俺もあすりかの次の次くらいにヤッスーが好きになった。
保田さんがタクシーを呼んで、三人で乗り込む。
何も言わずに助手席に座る保田さんに、もう一度感謝!
「明日香ちゃん…」
手をつないで後部座席に二人で座る。
明日香ちゃんの手は、ちょっとひんやり冷たくて、でもだんだん温かく
なって……。
この温かさ、明日香ちゃんの?
それとも…私の?
きっと、二人の、だよね?
そんなことを思いながら、明日香ちゃんの横顔を見つめてる。
何か考え込んでるみたい。
…綺麗……。
明日香ちゃんは窓の外に目をやって、ふと気づいたみたいにこっちを見
て……私の視線を受け止めてニコッて笑った。
ダメだ……何か…何でか、急にウルッてしちゃうよ。
明日香ちゃんの顔が、ユラユラッて……。
でも明日香ちゃん…そんなに心配そうな顔しなくていいんだよ。
幸せだから…明日香ちゃんが隣にいて、幸せ過ぎるから…だから、これ
は嬉し涙で……。
つないだ手を、明日香ちゃんがギュッて握り返してくれる。
ありがとう…明日香ちゃん……。
私、頑張るから……ね?
口には出さずに、一生懸命に笑った。
安心したみたいに明日香ちゃんも笑って……二人でほほ笑んでた。
久方ぶりに4/18東京厚生年金のDVDを見ながら更新っ!
>>630 ヤッスー、やるでしょ?(ニヤリ
>>631 もうしばらくお待ちを
ちゃんとエロイ場面も予定されてるので(藁
>>632 今回はちょこっとラブラブ?
ラブラブな感じが出るように頑張りまっす!
>>634 ヤッスーもいいでしょ?(藁
641 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 08:10 ID:F6wBBaS6
作者さんの頑張ってますね。
応援してますよ。
642 :
(0^〜^0)@狼 ◆GpD4VZDY:2001/08/14(火) 11:04 ID:LTGZga2A
くだんね
>>642 誰が?
自分?
俺はくだらない馬鹿だが。
644 :
sage:2001/08/14(火) 11:11 ID:eK9hJbb2
騙るのだけはやめろ
645 :
(0^〜^0)@狼 ◆GpD4VZDY:2001/08/14(火) 14:23 ID:LTGZga2A
/'''''ヽ
(´D` )__ ピヨピヨ ピヨピヨ
( ミ )
''ゝ'''ゝ´
646 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 14:28 ID:EFNHUNc2
647 :
(0^〜^0)@狼:2001/08/14(火) 14:40 ID:cH2YS1sc
がんばれ〜
汚してしまい大変申し訳ありません。
頑張ってくださいね。ごめんなさい。
650 :
(0^〜^0)@狼 ◆GpD4VZDY:2001/08/14(火) 17:29 ID:LTGZga2A
スレ汚すな!
651 :
(0^〜^0)@狼 ◆dS2bZMWw:2001/08/14(火) 17:32 ID:supFFBww
だね。
652 :
名無し娘。:2001/08/14(火) 23:36 ID:fxdnKCuc
ええ話や〜。
653 :
(0^〜^0)@狼 ◆GpD4VZDY:2001/08/14(火) 23:49 ID:LTGZga2A
654 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:26 ID:COhmQg3g
「へ?!……」
「うっそ……」
圭織と矢口はそう言って固まっちゃった。
圭ちゃんに連れられて楽屋に行って……圭織と矢口に、梨華ちゃんとつき合っ
てるってことを伝えた。
そしたら…こんな反応だった。
まあ、無理もないけど。
655 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:26 ID:COhmQg3g
「何で石川…なの?」
あんた達もそんなこと言うのかっ!
隣の梨華ちゃんの表情が強張るのがわかった。
だからつい二人をにらんじゃう。
「圭織…リーダーだよね?」
「へ?…あ…うん……」
目をパチクリしてる。
656 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:27 ID:COhmQg3g
「リーダーがメンバーのこと、そんな風に言ってていいわけ?」
「え?…うんと……でも…裕ちゃんも……」
何だか大きな体を縮こませながら答えてる。
「裕ちゃんは裕ちゃん。今のリーダーは圭織でしょ? で、圭織はそれでいいと
思ってるわけ?」
「…えと…その……ごめんなさい………」
657 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:27 ID:COhmQg3g
ふむ。よろしい。
久方ぶりにお説教もいいもんだ。
「じゃ、そういうことだから、よろしくね。行こう、梨華ちゃん」
「え?…あ…うん」
手を差し出すと、嬉しそうにつないでくる。
やっぱ可愛いよ……こんな梨華ちゃんのどこが悪い!
658 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:28 ID:COhmQg3g
なっちや圭ちゃんにも言われて、ちょっと頭に来てたんだよね。
まあ…あの二人には言い返せなかったけど……。
これでスッキリした。
圭織にはちょっと悪かったかもしれないけど……。
「……明日香…変わらないね」
ドアの前まで来た時に、部屋の奥の方で矢口が圭織に話しかけてるのが聞こえ
てきた。
659 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:28 ID:COhmQg3g
「圭織…ヒサブリに明日香に会ったのに…お説教された……」
「…ま、これで梨華ちゃんも、もうちょっとしっかりしてくれるかもよ?」
「……そしたらさあ……圭織、石川にもお説教されるようになるのかな?」
………圭織も相変わらずだね。
「なんでやねん!」
矢口…そのツッコミは違うんじゃない?
心の中だけで何も言わずに、梨華ちゃんと手をつないだまま部屋を出た。
660 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 00:30 ID:COhmQg3g
こんな感じで更新っす!
661 :
名無し娘。:2001/08/15(水) 01:04 ID:.inw5k/g
タンポポ聞きながらここのスレ全部読んだよ!
石川かわいーーーーー!これ読んでファンになっちまったぜぃ!
ついでに、保田ヲタの私的には、保田がいい人に描かれててホッと一息。
主題歌:恋をしちゃいました
挿入歌(っつーかHシーン):Motto
エンディング:Never Forget
って感じでドラマになったら…と妄想してみる私。
662 :
名無し娘。:2001/08/15(水) 11:21 ID:hzpAzSJk
Never Forgetじゃ悲しいラストになりそうだから嫌だな・・・。
663 :
名無し娘。:2001/08/15(水) 12:18 ID:ACnO3DiQ
荒らしも保全って考えたら、許せるかもね。
664 :
名無し娘。:2001/08/15(水) 13:09 ID:mEqn5S/.
Mottoはエッチシーンにぴったりだ。
665 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 13:56 ID:xDQ/UWFY
ドアを出たら、廊下の向こうから「あいつ」が歩いてきてた。
昨夜のことが脳裏をよぎって……表情が強張るのが自分でも分かっ
た。
梨華ちゃんも、私の表情や視線に気づいて、腕をギュッとつかむ。
「明日香ちゃん……」
「…大丈夫だから……」
そっとつぶやいてる間に、「あいつ」と後藤さんが目の前に立って
いた。
666 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 13:56 ID:xDQ/UWFY
「おはようございま〜す」
「おはようございます」
先に挨拶してくれたのは後藤さん。
「…こんにちは、福田さん」
「……こんにちは」
余裕の笑顔で「あいつ」―吉澤―が声をかけてくる。
それにしてもムカツク。
私がもう芸能界とは無縁だってことを、殊更強調するように「こん
にちは」だ。
よそ者が何しに来たの?ってことか……。
667 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 13:58 ID:xDQ/UWFY
「梨華ちゃん、きょうは明日香さんと一緒なんだあ。いいなあ……」
後藤さんが、私と梨華ちゃんを交互に見ながらニコニコ笑ってる。
「ごっちんだって、よっすぃ〜と一緒じゃん」
梨華ちゃんと後藤さんが、楽しげに会話をする間も、私とあいつは
探り合うような目で見ているだけ。
668 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 13:59 ID:xDQ/UWFY
「エヘヘ〜。お昼、一緒に食べてきたんだあ。ねえ、よっすぃ〜?」
「…うん」
ちょっとビックリした。
吉澤が、後藤さんを見る目の優しさに。
こいつもあんな目をするんだ……。
私を見つめた、あの冷たい目との違いに戸惑いを感じて、ますます、
こいつのことが分からなくなってた。
669 :
焼き銀杏:2001/08/15(水) 14:04 ID:xDQ/UWFY
ここまでっす
>>661 確かに「Motto」はいい感じかも
>>662 じゃ、エンディングは「夢の中」あたりで
>>663 一応、読んでくれてるみたいだし……
>>664 聞きながら書かないとダメだな(藁
670 :
名無し娘。:2001/08/15(水) 14:54 ID:UdFnTbZo
基本的に素朴でイイやつな福田ってタンポポに合いそう。
明日香の「たんぽぽ」を聴きたいな。
671 :
山田君:2001/08/15(水) 17:08 ID:LMrU0DRk
(゜∀゜)イイね、最高
黒よしに萌えてしまう俺・・・
672 :
名無し娘。:2001/08/16(木) 13:07 ID:J9Y2XCZI
がんばれ
673 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 15:03 ID:AcegIiPo
「…でも…やっぱりちょっと、うらやましいなあ……」
後藤さんの視線は私と梨華ちゃんがつないだ手に注が
れて……。
「明日香さん、頼りになりそうだもんね」
「え、よっすぃ〜だって守ってくれそうで頼りがいあり
そうじゃない」
梨華ちゃんがそう言うと、プクッと頬をふくらませる。
「でも……私がせがまないと、手、つないでくれないも
ん……」
674 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 15:04 ID:AcegIiPo
手もつながない?
あまりに意外で、私は梨華ちゃんと目を見合わせた。
そのまま視線は吉澤の方に。
「手…手なんてつながなくても…一緒にいられればいい
じゃん…それだけで…幸せだから……」
(なんてクサイことを……)
私はそう思ったけど、後藤さんは違ったみたい。
「そ…そうだね……」
すごく嬉しそうで……私は(知らぬが仏とはこのこと
か)と思ったけどさ。
675 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 15:04 ID:AcegIiPo
でもその一方で、吉澤のその言葉が本気だとも感じた。
何なんだろうね…こいつは。
誰かのイメージが重なるようで……浮かんできたのは
梨華ちゃんの顔だった。
違う、違う!!
何でこんな奴と梨華ちゃんが……。
慌てて、そのイメージを消し去った。
676 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 15:05 ID:AcegIiPo
「もう…恥ずかしいから早く行こうよ!」
吉澤が言いながら後藤さんの背中を押す。
「え? せっかくお話ししてるのに……梨華ちゃん、ま
た後でね」
「あ、うん。後で」
二人は楽屋に入っていって…吉澤は、最後にこっちを
にらんでた。
私は(負けるか!)って、にらみ返してやった。
677 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 15:09 ID:AcegIiPo
こんなところでっす!
>>670 明日香の「たんぽぽ」…聞きてえ……
>>671 黒よしにまで萌えてもらえるとは…嬉しいっす!
>>672 はい。頑張りまっす!
678 :
名無し娘。:2001/08/16(木) 15:32 ID:5vB.Tkew
「あすりか」と「よしごま」がニアミスかよ!。
オラ、ワクワクしてきたぜ!
この先の展開が楽しみだ。
次回更新が待ち遠しいよ!
680 :
名無し娘。:2001/08/16(木) 20:37 ID:cCFwcHaU
ここのゴマ可愛い。
681 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:30 ID:7ryWuwn6
その後、私達は屋上に出た。
梨華ちゃんが、行きたいって言うから。
「…ねえ…梨華ちゃん……やっぱ暑いよ……」
午後の太陽が屋上のコンクリートを焼いていた。
何とか日陰を見つけて逃げ込んでたけど、それでも暑かった。
682 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:30 ID:7ryWuwn6
「ごめんね……二人きりになりたかったから……」
ほとんど体温に近い熱風が、梨華ちゃんの髪をなびかせて……
見つめる梨華ちゃんの目が……私を求めていた。
この目で見つめられると、もう私は何も言えない。何も出来な
い。
「…明日香ちゃんが…ここに本当にいるのか確かめたいの……」
683 :
名無し娘。:2001/08/16(木) 23:31 ID:mjDsSHKY
なんでageたん?
684 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:32 ID:7ryWuwn6
梨華ちゃんの顔が近づいてくるのに合わせて、ちょっと上を向
いて目を閉じて……唇を通じて一つになる。
閉じたまぶたを通して、濃い肌色の光が網膜を刺激する。
梨華ちゃんの好きなピンクに、二人おそろのピアスの梨華ちゃん
が選んだ黄色を混ぜたら、きっとこの色になる。
それは今、私が生きている証となる色だ。
685 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:33 ID:7ryWuwn6
私の唇をついばむようなキスは、梨華ちゃんが生きている証。
私、梨華ちゃんの唇、柔らかくて好き。
だから、私からキスをやめることも出来ない。
かと言って、私の方からそれ以上は何も出来ないんだけど……。
上下の唇の合わせ目に沿って、す〜っと梨華ちゃんの舌がなぞる。
686 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:37 ID:7ryWuwn6
「開け〜ごま!」
何の抵抗もなく私の唇は開いて、簡単に侵入を許してしまう。
でも、それでいいんだ。
だって、梨華ちゃんは私へのフリーパスを持っているから。
滑らかに触れ合って、私の「今」を確かめてる梨華ちゃんに、完
全に身を任せて……もう足元が不確かだった。
687 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:37 ID:7ryWuwn6
そっと唇が離れて……途端に心細くなった。
「明日香ちゃん…ちゃんといたね……私の傍に……」
その梨華ちゃんの言葉で、急に嬉しくなった。
振り返ったそこに、求めていた母さんの笑顔を見つけた時みたい
に……。
だから、子どもが母親に抱きつくみたいに、ギュッてした。
688 :
焼き銀杏:2001/08/16(木) 23:42 ID:7ryWuwn6
更新っす!
>>678 今回はニアミス程度ですが、「あすりか」と「よしごま」はこの後……
>>679 楽しみにしていただいて嬉しいっす!
>>680 可愛く書けてました? 良かったっす
>>683 すいません……
改めてあす、りかそれぞれの視点からのドラマが面白い。
もう少し短い時間域で視点の移動があり、掛け合いみたいなのが
あるとスリリング。(我が侭スマソ)
「 」外の心の中の台詞(特に落ち)はサイコー!
頑張って下さい。
690 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:20 ID:Cb84LRdI
梨華ちゃんも私をギュッてしてくれて……抱き合って、
暑かったけど…温かかった。
ジワッて汗が出て、接着剤みたいに、交差する腕と腕、
頬と頬がピタッとくっつく。
それがまた嬉しくて、背中の方から胸の奥へキュ〜ッ
と切なくなる感じで……。
691 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:21 ID:Cb84LRdI
「…降りよっか」
「……うん……」
名残惜しくても最高に幸せな気分で、また手をつない
で歩いた。
……あいつを見るまでは。
692 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:22 ID:Cb84LRdI
下へ通じる階段のドアを開けて、あいつは立ってた。
「へえ…お暑いことで……」
手をパタパタさせて、ヘラヘラ笑ってた。
視線に毒をたっぷり含ませて。
「梨華ちゃん、そろそろ衣装に着替えないと間に合わな
いってさ」
「…ありがとう……」
693 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:22 ID:Cb84LRdI
躊躇いがちにお礼を言う梨華ちゃんの手を引いて、私
は吉澤を無視して階段を下りようとする。
「ねえ……二人とも不潔なんだから、ごっちんに近寄ら
ないでよね」
すぐ後ろから吐き捨てるように言い放つ。
「不潔って、何言ってんのさ!」
無視できずに喚いちゃった。
694 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:23 ID:Cb84LRdI
「不潔がイヤなら、汚れてる……」
「汚れてなんかないよ!」
数段下りたところから、にらみつける。
「汚れてるよ…あんた達は汚れた関係だよ」
逆光を背負って、吉澤も敵意をむき出しに私達を見下
ろしてた。
695 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:24 ID:Cb84LRdI
「キス…セックス…あんた達は、肉体でしか、欲望でし
か、つながってない汚れた関係なんだよ」
「違う!!」
一段一段下りてくる吉澤に、噛みつくような言葉を浴
びせて……私たちを抜き去ろうとする直前に、平手を飛
ばした。
696 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:25 ID:Cb84LRdI
バシッ!
腕と腕がぶつかって、悔しいけど私の手は吉澤の顔に
は届かなかった。
そのまま反対に腕をひねられて、私の方が壁に押しつ
けられる。
苦痛よりも屈辱感が私を支配して……それでも負けた
くなくて……。
「私達が汚れてるなら、あんたは何なのさ?!」
697 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:29 ID:Cb84LRdI
その言葉は吉澤に届いて、どこかを直撃したみたい。
急激に吉澤の表情が変わっていく。殺されるんじゃな
いかと怯えが走るほどに殺気を帯びて……。
「やめてっ!」
それまで真っ青な顔をして無言だった梨華ちゃんが、
必死で私をかばってくれた。
698 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:37 ID:Cb84LRdI
静寂が時をせき止めて……。
再び流れ出したときには、吉澤は意外に力なく私の腕
を離して言った。
「……私は…あんた達にむかついたから……もっと汚し
てやったんだ……」
それは何だか自嘲的で……急に吉澤がしぼんだように
感じられた。
699 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:38 ID:Cb84LRdI
私達に背を向けて階段を下りていく。
「そんなの……」
背中があんまりにも寂しそうだったから、言うのが躊
躇われた。
それでも言ってしまったのは……何故だろう。
「そんなの……あんただって汚れてるじゃない」
一瞬、足を止めて……すぐにまた歩き出す。
「……そうかもね……」
聞こえるか聞こえないか…たった一言を残して、あい
つは去った。
700 :
焼き銀杏:2001/08/17(金) 11:42 ID:Cb84LRdI
700…かな?更新
>>689 いや、どうも…ありがとうございます
褒められてあがってます(藁
これまでも掛け合い的なものを考えないではなかったんですが、
どうも使い方が難しくて……
でも、折角ご教示いただいたので、今後、どっかで…たぶん……
701 :
名無し娘。:2001/08/17(金) 11:46 ID:MiDxf7H6
ついによっすぃーが本音を!?
急展開やね。キターイ!
702 :
名無し娘。:2001/08/17(金) 13:14 ID:r/iyX8ZY
703 :
名無し娘。:2001/08/17(金) 13:54 ID:wiaqQiiw
おぉ?!よっすぃーがなんか変わったぞ!?
作者さんの考える小説は、展開が全く読めませんな。
704 :
山田君:2001/08/17(金) 19:06 ID:XeqRFmeI
黒よしやっぱイイね
白ごま(笑)と黒よしの関係・・・
705 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:00 ID:Xjl13W0A
「明日香ちゃん…大丈夫?」
無言で肯く。
悔しくて声も出なかった。
その上、混乱してた……あいつが最後に見せた姿に。
706 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:00 ID:Xjl13W0A
あいつも寂しいんだ…何で?
何かがおかしい。
どうしようもなく吉澤のことが頭に渦巻いて……消しても消しても、
梨華ちゃんとイメージがダブっていった。
どこが? 何で?
分からない……分からないよ。
707 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:01 ID:Xjl13W0A
黙りこむ私を見つめて、梨華ちゃんがそっと手をつないでくれた。
「行こう、明日香ちゃん」
コクンと肯く。
そのまま階段を降りて、楽屋へと戻る。
丁度、衣装に着替え終わったメンバーがドアから出るところだった。
圭織や矢口、圭ちゃん、後藤、それから…吉澤も。
708 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:01 ID:Xjl13W0A
「石川、急いでね」
「は、はい!」
圭織にそう答えてから、心配そうに私を見る。相変わらず無言で、
うつむいてる私を……。
吉澤の視線も感じる。
でも、私は吉澤の顔を見ることが出来なかった。
どんな目で見られてるのか……怖くて。
709 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:02 ID:Xjl13W0A
「私…行くね?」
梨華ちゃんは急いで着替えて、それでも私に優しく声をかけてくれた。
「ん……」
なのに私はそんな返事しか出来なかった。
言葉にすらなってない。
心配そうに梨華ちゃんが出ていって、私は楽屋で一人になった。
710 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:02 ID:Xjl13W0A
いろんな吉澤が浮かんでは消えていった。
人を見下すような冷たい笑い。
反対に穏やかな温かい笑顔。
ゾクッとするような妖艶な表情。
苛立ち。怒り。
そして…さっき見た寂しげな背中。
711 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:03 ID:Xjl13W0A
でも、当たり前だけど、吉澤は吉澤で。
さっきから感じてる梨華ちゃんと重なるイメージは、そのどれでも
なくて。
だから余計に混乱して、でも、そこに答えがあるような気がして、
必死で考え続けた。
楽屋で一人ポツンと座って、そのことだけを考え続けてた。
712 :
焼き銀杏:2001/08/18(土) 04:06 ID:Xjl13W0A
更新。悩める明日香ってことで。
いつも感想とか励ましとか書いていただいて、本当にありがとうございます。
とにかく頑張りまっす!
713 :
名無し娘。:2001/08/18(土) 04:38 ID:phO/O8Dk
吉澤の過去に何が……。
あんまり集中できないままのテレビ収録が終わって
楽屋に戻ったら、まだ明日香ちゃん
は考え込んでた。
よっすぃ〜のこと、ずっと考えてるんだね。
ちょっと……ジェラシー……。
解決しなきゃいけない問題だってこと、わかってる
よ。
でも、私のことも見てほしいよ。
「ねえ、明日香ちゃん」
「…ん〜………」
もう……ちょっと泣きそうになっちゃうよ。
ようし! こうなったら……。
明日香ちゃんは一点集中。
話しかけてもちゃんと耳に入ってないんだから……
それなら家に連れて帰っちゃうよ。
「お先に失礼しま〜す」
明日香ちゃんの手を引いて楽屋を出る。
「ちょっと石川!」
保田さんが呼び止めるけど……。
「後で連絡します」
そう言ってさっさと歩いていっちゃう。
タクシーで一気にわが家へ。
その間も、明日香ちゃんは難しい顔して黙り込んで
る。
いいもん…それなら私にも考えがあるんだから。
絶対に私のことだけを考えさせちゃうんだから!
もう意地になってた。
タクシーが私のマンションの前に停まったとき、
「あれ? 梨華ちゃんのマンション……」
ってキョロキョロしてる明日香ちゃん。
可愛い……じゃなくて。
今度は私の方が無言で、明日香ちゃんの手を引いて
降りる。
「梨華ちゃん…私、家に帰らないと……」
そう言う明日香ちゃんを、半ば無理矢理に部屋まで
連れていった。
グイグイ手を引いて、ベッドの前のカーペットに手
をつないだまま、二人でペタンと座
る。
「梨華ちゃん?……」
頭の上に「?」をいっぱい浮かべた明日香ちゃんが、
私の顔をのぞき込んでる。
「あんまり、よっすぃ〜のこと一生懸命に考えないで!」
私の言葉に、最初キョトンとして……それから困っ
た子を見る目になる。
わかってるよ。わかってる。
明日香ちゃんがよっすぃ〜のことを考えるのは、私
たちのためでもあるんだよね。
でも…それでもイヤ!
「私のことだけ考えてほしいの!」
何か答えようと明日香ちゃんが口を開く前に、顔を
寄せた。
真っ直ぐに明日香ちゃんの瞳を見て、ゆっくりと。
こういう時、明日香ちゃんは絶対に私を拒まない。
今もそう。
大人っぽい思慮深げな瞳だったのが、急に子どもみ
たいな目になって私を見る。
それから、ちょっと上向き加減に目を閉じて……私
の唇を受け止めてくれた。
私、明日香ちゃんの唇、しっかりしてて弾力があっ
てスキ。
だから、ついばむように唇の心地よい感触を確かめ
て……。
どこまでも明日香ちゃんを感じたくて、下で唇の合
わせ目をツツ〜ッとなぞる。
「おいでよ」
誘うように唇が開いて……迷わず入り込んで明日香
ちゃんを確かめちゃう。
それでいいよね?
だって、明日香ちゃんは私がすっごい寂しがり屋だっ
て知ってるもんね。
しっかり私を受け止めてくれて……もう私は自分で
も止められなくなってた。
更新……と思ったら、すぐ訂正(藁
>>722 「下で」→「舌で」
>>713 今後の展開で明らかに!……なるはず(藁
725 :
名無し娘。:2001/08/18(土) 11:30 ID:x5UjVLzQ
リアルタイムで更新されてた〜♪
これからもがんばってください(ベタですが。
726 :
名無し娘。:2001/08/18(土) 11:34 ID:jo3hQNMI
>>724 「下の唇」じゃなくてよかったね。(w
久々にヤッちゃいますか!?ハァハァ
ちゅっちゅっ、期待しちゃうわ!チュッ!
727 :
名無し屋さん:2001/08/18(土) 16:22 ID:dhzJuX9o
(堪能)・・・・・・・・・・・・最高です。
切ないほどの純愛。心で泪しました。映画化希望。
>>725 リアルタイムにご返事できなくてすいません
でも頑張っていきますのでよろしく!
>>726 展開上はあんまり変わらなかったり(藁
新スレに以降して、いきなりヤッちゃってます
>>727 いやあ、そんなに褒められると…緊張します(藁
でも、頑張りますよ!
730 :
名無し娘。:2001/08/18(土) 23:56 ID:uM/fK0V2
hoz
731 :
名無し娘。:2001/08/19(日) 17:37 ID:DrsBjgeU
あすりか待ってるよ
732 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 21:25 ID:54mHk51g
h
733 :
名無し娘。:2001/08/20(月) 01:23 ID:cilb1vYY
o
734 :
名無し娘。:2001/08/20(月) 12:20 ID:QeUdf3sA
銀杏あげ
折角余ってるんで、石川視点で外伝的なものを書いてみました。
明日香本人は登場しないんですが、良かったら読んでみてください。
ある日の楽屋。
安倍さんが、私の作ってきたお弁当を前に真剣な
目をしてる。
私は息が詰まるほど緊張してて……。
保田さんはちょっと離れてて、でも鏡越しに興味
津々な視線を送ってきてる。
安倍さんは、お箸で卵焼きをつまんで…マジマジ
と見つめる。
裏側にひっくり返して、またマジマジ。
それからあらためて、パクッ。
モグモグモグ……。
「……」
安倍さん、何とか言ってくださいよ〜。
「…美味しいね……」
や…やたっ!
卵焼きは自信があったん……。
「でも、明日香は甘い卵焼きは好きじゃないんだよ」
ガ〜〜ン……。
そ…そんなあ……。
自信があった卵焼きが、その一言で撃沈。
その他は推して知るべしで……。
例えば、おにぎり。
「…ちょっとベチョベチョしてる。それに…シャケ
が入ってない……」
…スパゲティー。
「そのまんま入れちゃダメっしょ。色も味もうつっ
ちゃうじゃない。仕切を入れるとか、レタスを敷く
とかしなきゃ」
……ウインナー。
「タコさん…明日香に、こんな子どもっぽいの食べ
さすの?」
最後には、
「小魚が入ってない!」
って怒られた……。
「カルシウムが全然入ってないじゃない。栄養のバ
ランスは、愛のバランス。ね?」
安倍さん…私…もう立ち直れません……。
「なっち…もうその辺で許してあげなよ」
保田さん…優しい言葉が身に染みます。
「いきなりそこまでは、石川には無理だって」
……ちょっと毒も感じます。
「まあ、いいけど…このままの弁当持っていくんな
ら、明日のデートは中止ね」
そ…そんなあ!
いくら安倍さんでも横暴です〜!
「…流石にそれは可哀想だから、今晩、仕事が終わっ
たら、なっちの家に来なさい」
え〜っ!
だって、今日の仕事終わりは午前1時……。
そんな時間に何するんですか〜?
「なっちが、明日香の好きなもの教えてあげるから、
一緒に作ろ?」
「安倍さん…だって明日、早出で大変だって……」
「いいから」
大感激です、安倍さん。
「私…私、頑張ります! 頑張って作れるようにな
ります」
安倍さんの笑顔の向こうに、天使の羽が見えます。
「ちゃんと出来るまで、デートには行かせないから」
……見間違いでした。
あれは悪魔のしっぽですね……。
明日香ちゃ〜ん、助けて〜!!
外伝終了っす
本編でまた同じような場面が出てくるかも(藁
746 :
名無し娘。:2001/08/20(月) 19:04 ID:4SR1H3t2
なっちがいいおねぃさんだ・・・(涙
748 :
名無し娘。:2001/08/21(火) 05:32 ID:ZRLk9AOU
外伝があったのね〜
749 :
名無し娘。:
期待しつつ保全