小説「Clone RIKA/03」

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1RIKA03
要望があれば、たまぁに続き書きたいと思います。
2RIKA03:2001/07/07(土) 00:51 ID:ClnZcJbM
私の名前は石川梨華。
いえ、正確には石川梨華のクローンである。

 世の中ではクローン技術が発達し、人のクローンも容易に
制作できるようになった。しかし、モラルと言う壁の前に
それは封印されたも同然だ。
 では、何処でその技術は来たるべき時まではぐくまれる
のであろうか?そう、答えは言わずもがなである。

 世界中には、スターやアイドルを飼育・調教したいという変態が
潜在的なものを含め、数はわからないが確実にいるのだろう。
そこに、それ可能にする資金と技術が発生して、私たちが生まれた。

 私のお尻には3という字が刻印されている。どう言う仕組みか知らないが
痣のようになっているので自ら消す事が出来ない。これが私の製造ナンバー
らしい。つまり、石川梨華の3番目のクローン。オリジナルとの区別を
付けるためらしい。クローンのもう一つの特徴は、複製を繰り返す事で
遺伝子が少し弱るらしく、オリジナルより少し色素が薄いようだ。そのため、
ある程度の数までしか制作できないので、高値を呼ぶということだ。

 私たちモーニング娘。のクローンは、それぞれのメンバーを一人づつ
制作してワンセットで市場に出される。全員が買われると言うのは、
よほどシアワセな状況で、大抵はバラ売りされる。複数で買われた娘。たちは
シアワセだ。たとえどんな事があろうともメンバーが支えあって生きていける。
私は、たった一人でこの部屋で一生を終えるのだ。

(ギギィーーー)
扉が開く。私を飼っている人がやってきた。私はこの人がどんな人で、
ココが何処なのかも知らない。私の世界はこの部屋の中にしかないのだ。
私はこの人の望む事を全て完璧にこなさなければならない。飽きられてしまえば
おしまいなのだ。
3RIKA03:2001/07/07(土) 00:52 ID:ClnZcJbM
 私たちは市場に出る前に、同じ製造ナンバーが集められ教育を受ける。
生まれたばかりの私たちには、言葉も何もないのだから。そこでオリジナルと
遜色のないように教え込まれる。クローン同士とはいえメンバー間の絆も
生まれると言うわけだ。
 その時、現実世界で人気のなくなってしまったアイドルのクローンや
飼い主の機嫌を損なってしまったクローンの末路がどうなるかを聞かされた。
私はそうなりたくない。たとえどんな事でも、やらなければならないのだ。


 そんなある日、外で乾いた音が鳴り響く。私はわけもわからず
おろおろしていると、突然ドアが開いて、私の飼い主とは別の男性が
立っていた。
「さあ、迎えに来たよ」
私はどう反応してよいのかしばらく戸惑っていた。
「安心しなさい。私はUFAの者だ」
その人に手を引かれ、初めて部屋の外に出る。長い階段を登ると、広い居間に出た。
あまりのまぶしさに手をかざす。初めて見る本物の太陽の光だ。
「まぶしいか?それもじきになれる」
光に慣れてきた私の眼に隣の部屋の光景が飛びこんできた。
私の飼い主が頭を打ち抜かれて死んでいるのを。
「イヤァァァァァァーーーーーーー!!!!」
「チィ、見ちまったか。おい、アレを」
私の腕に何かが打たれ意識が遠のいて行った。

目を覚ましてみると、そこはマンションの一室だった。手足を見てみる。
別に拘束されているわけではない。見まわすとカーテンが垂れ下がっている壁がある。
私のいた部屋はカーテンの向こうに窓はあっても塗りこめられた壁しかなかった。
思いきってカーテンを開けてみる。
 私の目に飛び込んできたのは、まぶしい光と都会の街並みだった。
「う、ううう〜〜〜んん」
ソファーの方から声が聞こえる。そちらを見てみると男が寝ていた。
昨日の男だ。
「あ、あなた誰?どうしてココにいるの?ココは何処なの?」
「おちつけ。今、順をおって話す」
4RIKA03:2001/07/07(土) 00:53 ID:ClnZcJbM
 先ほども言った通り、私たちはクローンを手にできる一部の人達にとっての
愛玩動物のような存在だ。しかし、契約の時に一つの約束が交わされる。
オリジナルにもしもの事があれば、クローンを無償で渡さなければならないと。
だからこそ、私の身体はピアスや刺青を入れられることなく、五体満足なまま
だったのだ。
私の飼い主はそれに抵抗しようとして殺されてしまった。それは、私を
愛してくれていたのだろうか、それとも、投資が無駄になることを恐れたのだろうか。

当然、私が今この世界に出れたということは、オリジナルの石川梨華に何か
あったらしい。
「あのー、オリジナルはどうしたんですか?」
「それは教えられない。色々事情があってな。それに今からおまえがオリジナルだ」

こうして、私はオリジナルの石川梨華として生活する事となった。より本物の
石川梨華になるため、一週間そのマンションでテレビ・ラジオ・雑誌・等など
あらゆる物に目を通して過ごした。基本的に私たちはオリジナルと同じ性格づけを
されている。私にはまさに自分のことを再確認するような作業だった。
5RIKA03:2001/07/07(土) 00:54 ID:ClnZcJbM
 いよいよ、メンバーとの対面である。表向き私は体調を悪くして休んでいた事に
なっている。クローンである事がばれてはイケナイ。慎重にやらなければ。
「おはようございます」
「おはよー梨華ちゃん。朝から暗いよー」
あっ、よっすぃーだ。この人がオリジナルと一番仲がいいだろ。彼女をクリアできれば
恐らく大丈夫とあの男も言っていた。
「あれ?梨華ちゃん」
どうしたんだろ?クローンである事がバレのかな?何がまずかったのだろう?
「梨華ちゃん、茶髪にしたんだ。似合ってるよー」
なんだそういうことか。
「ありがとー、よっすぃー」
クローンの色素の薄さのせいなのだが、よっすぃーはイイ風に解釈してくれたらしい。
「ねぇねぇ、みんな見てくださいよ、梨華ちゃんの髪」
よっすぃーに手をひかれ、みんなの前に連れて行かれる。
誰も私を怪しんでるものはいない。どうやら成功したようだ。いや、一人だけ
不審に思った人物がいた。それに私は気づいていなかった。

私がモーニング娘。になって十日ほどたった。その日の仕事はタンポポのラジオ。
担当は飯田さんと私。学習した通り、オリジナルと変わらない私を演じきった。
収録の合間の休み時間、私は飯田さんに呼び出される。
「梨華ちゃん。ちょっと私と一緒に来て」
なんだろう?飯田さんについていくとそこはスタジオのはずれにあるトイレだった。
「ここなら、人も来ないからね」
強引に飯田さんと個室に入らされる。
「ねぇ、梨華ちゃん。パンツ脱いでみて」
え?どう言う事だろ?まさか、ネットで書かれていたことは本当だったのか?
私の頭の中にレズ・イジメ・友達いない等ネットで流布する私の知らなかった
石川梨華のことが浮ぶ。
「そ、そんな飯田さん。なぜですか?」
もし、お尻を見せてしまえば、私がクローンだってばれてしまう。なんとしても
断らなければ。
「いいから脱ぎなさい!」
しばらく、二人で狭い個室の中でもみあう。
「本当に強情な子ね。しかたないわ」
私から手を離した飯田さんは着ていたTシャツを脱ぎ始める。
「ほら、よく見なさい」
上半身を下着だけとなった飯田さんが左のブラをずらし始める。そこには…
6RIKA03:2001/07/07(土) 00:54 ID:ClnZcJbM
飯田さんの左の乳房には3という数字が刻印されている。
「え?これって。クローン?」
「そう、私は飯田圭織のクローンなの。アナタもそうなんでしょ。いいから
早くお尻を見せなさい」
ゆっくりと立ちあがった私は飯田さんに背を向けて下着をおろし始める。
そう、私のお尻にも3の数字が刻印されている。
「やっぱりぃー。あの時の梨華ちゃんだと思ったんだぁー」
飯田さんは私を抱きしめ涙している。目の前の飯田さんは同じ製造番号で
一緒に教育され、一緒に市場に出されたアノ飯田さんだったのだ。

「ねぇ、梨華ちゃんはアレからどんなふうだったの?」
私は私の人生をかいつまんで話した。
「そう、みんな同じようなものなのね」
飯田さんもその身に起こったことを話してくれた。
「どうして、私がクローンとわかったんですか?」
飯田さんは、私の髪の色が変わったのとオリジナルとポジティブの具合が少し
違う事からそう判断したらしい。

「いい!梨華ちゃん。絶対ばれちゃいけないんだからね」
メンバー間でも秘密であると、アノ男も言っていた。飯田さんとも表向きは
お互いがクローンであることを知らない事にしなければならないらしい。
「圭織が思うにね。矢口とか怪しいと思うの」
そう、矢口さんは一年前と比べても、現在はずいぶん印象が違う。髪も金髪に
なってしまい言動も少しぴりぴりしてる。私もクローンのような気がする。
でも、聞いてはイケナイ。飯田さんとは同じ製造番号だから心が通じ合えたのだ。
もしかすると、もうオリジナルはモーニング娘。にはほとんどいないのかもしれない。
最近、水着の仕事がないのは製造番号を隠すためかもしれないと飯田さんは
言っていた。

私の名前は石川梨華。
今はオリジナルの石川梨華である。
7健太:2001/07/07(土) 00:58 ID:W8HHgteo
もういい
つまらんから帰れ
8名無し娘。:2001/07/07(土) 01:03 ID:lJgwJt9U
面白かった
分かってると思うけど7は無視で
9健太:2001/07/07(土) 01:03 ID:W8HHgteo
もういい
つまらんから帰れ
10名無し娘。:2001/07/07(土) 02:22 ID:5ansbDZY
うん、面白い。
捻りきいてていいよ。
11y2k:2001/07/07(土) 02:38 ID:SS20AphI
期待・・・
12名無し娘。:2001/07/07(土) 05:47 ID:9CYOrTzc
おもろいyo!
13名無し娘。:2001/07/09(月) 22:32 ID:mj5hGcnQ
hozen
14名無し娘。:2001/07/09(月) 22:33 ID:EAERePo6
すごく期待してます。
15名無し娘。:2001/07/11(水) 03:58 ID:f0n2uJGQ
続き読みたい
16名無し娘。:2001/07/13(金) 02:28 ID:65aeTTsE
ほぜん
17名無し娘。:2001/07/14(土) 11:32 ID:oo3xvvmo
hozen
18名無し娘。:2001/07/15(日) 21:08 ID:zde3fdXA
ほぜん
19ほぜーん(;^▽^):2001/07/16(月) 21:35 ID:9BLXN2II
ほぜーん(;^▽^)
20ほぜーん( ゜皿 ゜) :2001/07/18(水) 00:22 ID:Pnqqw8Yk
ほぜーん( ゜皿 ゜)
21ほぜーん(O^〜^O):2001/07/19(木) 21:12 ID:HMMySiJA
ほぜーん(O^〜^O)
22ほぜーん(〜^◇^〜):2001/07/21(土) 13:43 ID:T0J8tDCs
ほぜーん(〜^◇^〜)

オリジナルのままなのは・・・誰?
23ほぜーん从#~∀~#从:2001/07/22(日) 20:58 ID:llSy46ok
ほぜーん从#~∀~#从
24ほぜーん( ● ´ ー ` ● ):2001/07/23(月) 20:41 ID:PytZ9uFQ
ほぜーん( ● ´ ー ` ● )
25RIKA03:2001/07/24(火) 01:09 ID:GLk6bfYU
 保全ありがとうございます。一応、石川視点の話とそれぞれのモノローグを
合わせて一話と言う感じで全15話くらいを予定してます。
第二話『YUKO/08』第三話『ASUKA―ORIGINAL』予定
26RIKA03sideB:2001/07/24(火) 01:11 ID:GLk6bfYU
 モーニング娘。になれてからも、私はオリジナルでありつづけるため石川梨華に関する物を
出来うる限り目にすることにしている。
 ネットをチェックしている途中、ふと私の目にある一文が飛びこんでくる。
「石川さんてウンコするの?」「しないよ」
そうか、これが原因だったのか。

 私がまだアノ部屋にいた頃、飼い主以外にも何人かの相手をさせられた。私たちクローンの
存在はかなり厳重な秘密で守られている。決してよそに口外することがないように、幾つもの
チェックを受けて私たちと対面できるのだ。彼らはその間、妄想…いえ夢とあえて言おう。
夢を膨らませ、それを実現しようとやってくる。私たちはその夢を壊さぬよう、私ならば
石川梨華でありつづけなければならないのだ。

 その男がやってきたのは、私があの部屋に来て間もない頃だ。飼い主以外との初めての
行為にドキドキする。私はみんながこれぞ石川梨華とイメージするような衣装を着て、
ベットの上に座って待っていた。
飼い主が男を連れてやってくる。
「すげぇ!本当に石川梨華だ」
「はじめまして、石川梨華です」
私は精一杯の笑顔を送る。男がベットの方にやってきて、私の横に座る。飼い主は
それを見届けると扉を閉めて行ってしまった。

「ねぇ、チャーミーをやってみてよ!」
「いいですよー。”こんばんわ、チャーミー石川です!”」
「うわぁ、すげぇすげぇ。本物だよ」
男も満足してくれてるようだ。私は市場に出る前に受けた教育をフル動員して、石川梨華を
演じつづける。そして、あの質問が出された。
「ねぇ、石川さんはウンコするの?」
「いやですねぇ、しますヨもちろん」
次の瞬間、私に拳が飛んできた。
27RIKA03sideB:2001/07/24(火) 01:12 ID:GLk6bfYU
「所詮人形か。チャーミーだと思った俺がバカだったよ」
なぜ殴られたのだろう?ワケがわからなかった。しかし、男を満足させられなければ
私は処分されてしまうかもしれない。流れ出る鼻血を気にせず、謝りつづける。
「ごめんなさい、ごめんなさい、私、初めてなんでよくわからなくって…」
オリジナルのキャラのせいか、私のオロオロと怯える姿を見て男は気を取り直してくれた。
「まあ、俺もココまでかなりの代償を払ってきたわけだし、このまま帰るわけには行かないからな」
男は自分の中の石川像を話してくれた。
「いいか、あの質問は『しないよ』って答えるんだ。基本だろ!ちゃんと勉強しておけよ」

他のクローンはどうであったか知ることは出来ないが、私は外部からの情報を遮断されていた。
外の事は石川梨華の載ったアイドル雑誌の切りぬき等がほんの少し与えられるだけである。
インターネットなどチェックする術など私には無かったのであった。
私は自分の知らない石川梨華を知るために必死になって男の話を聞いた。もしかすると、
幾分あの時に聞いた石川梨華の姿が私の基本になっているかもしれない。
私は、男の話に深く感謝しそこから総合して石川梨華なら、こう答えると言う最大の礼の言葉と、
こうするであろうという最高の接し方で男との行為を迎えた。

 この男とは2度と会うことがなかった。どうやら、私を殴ってしまった事が原因らしい。
しかし、この質問は私の部屋を訪れたほとんどの男達と繰り返された。
「ねぇ、石川さんてウンコするの?」
「しないよー」
「本当にホント?」
「ホントですよー」
「じゃあ、俺が調べちゃうよー」
こうして男たちは行為に入っていくのである。

おそらく、私以外の石川梨華も同じ経験をしている事だろう。

今の私はあの時の男たちのような沢山の人々の夢を守り、膨らませる存在だ。
たぶん、あの質問も不意に聞かれてもこう答える様に身についてしまった。
「しないよ」
28名無し娘。:2001/07/24(火) 11:53 ID:MRU/O7AE
すばらしい・・・
29名無し娘。:2001/07/26(木) 13:22 ID:HHrv.jZg
( ^▽^) < 保全するよ!
30名無し娘。:2001/07/27(金) 02:16 ID:HnIy0g2c
歩是無
ファンタジーするよ
31名無し娘。:2001/07/28(土) 17:28 ID:L64wV7Js
从#~∀~#从< 保全しとくで〜!
32徹子の部屋:2001/07/29(日) 00:22 ID:J1gFQk.o
( ^▽^) <ルールルッ♪ルルル♪ルールルッ♪ルルル♪ラーラーラーラーラー♪
ラララ♪ラーラーラーラー♪ラーラー♪ラー♪ラーラーラー♪♪♪
33名無し娘。:2001/07/31(火) 01:00 ID:8otFJP3E
ほぜーん
34名無し娘。:2001/08/01(水) 02:12 ID:30/4mEt.
保全
35クズ学生 :2001/08/01(水) 16:05 ID:esbdu2IY
36(0^〜^0)@狼 :2001/08/02(木) 14:03 ID:FGR8aI4E
うんうん
37三村:2001/08/02(木) 14:18 ID:jyskdF/o
おもしれぇよ!
38名無し娘。
保全