1 :
名無し娘。:
短編小説です。
最初のオーディションが舞台。
sageでやります。
2 :
くそったれ娘。:2001/06/03(日) 04:20 ID:i43QpyHs
∧_∧____ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___ (´D`; ) // < ふぁいにゃるあんさぁ?
<──<\⊂ へ ∩)//||| \__________________
\. \,>'(_)i'''i~~,,,,/ 〜プゥ♪
 ̄|| ̄(_) ̄~||~ ̄
3 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:21 ID:LJNeqV7I
「プロデューサーをやらないか?」
和田さんが俺の目を真っ直ぐに見て静かに言った。
俺は慌てた。
俺は他人に曲を書くのも嫌だし、まして他人のプロデュースなんて柄じゃない。
他人から何を言われようが俺は俺の方法で音楽に対して真剣に向き合ってきたし、
それはこれからも変わらない筈だ。
自分が作る曲は自分の子供みたいなもので本当に可愛い。
それをイメージと違って歌われたら敵わない。否、それは既に俺の曲ではない。
俺は俯きながら答えた。
「すみません、ムリです。」
4 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:23 ID:LJNeqV7I
和田さんは大きく息を吸い込むと、上を向いて吐き出した。
無言のまま時間が流れる。
数分後だろうか、和田さんは俺に向かって両手を合わせて頭を下げた。
「頼むよ、実はな・・・断れないスジから依頼されているんだ。今度な、ASAYAN
って番組でシャ乱Q-女性ロックボーカリストオーディションってのをやることになっ
たんだ。そして優勝者はシャ乱Qプロデュースでデビューすることに決まっている。
番組サイドも事務所もお前らの意見や手法を最大限、尊重すると言っている・・・
つんく、頼む、プロデュースしてくれないか・・・」
5 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:24 ID:LJNeqV7I
俺は下を向いた。女性というところに興味は持ったが、俺は俺のアイデンティティー
が崩れることに言い知れない恐怖がある。俺の作った曲を俺のイメージ通りに唄
える奴なんている訳がない。でも、和田さんの態度から、この話は断れないもの
だということがわかる。
俺は悩んだ。
6 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:28 ID:LJNeqV7I
「そうや・・・」
一つの素晴らしい考えが頭の中を駆け抜けた。はたけの奴がプロデューサーを
やりたがっておったな。シャ乱Qプロデュースならば俺ではなくはたけがプロデュー
サーをやってもええ訳や。グッドアイデアや!
俺はその考えを和田さんに伝えた。
和田さんは俺の考えを受け入れてくれた。
しかし、席を立つ時に静かに、しかし厳しい声で俺に言った。
「それでもお前はプロデューサーをやらなければならないかもな・・・」
俺は訳もわからず呆然として、部屋を出て行く和田さんを目で追った。
7 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:55 ID:LJNeqV7I
俺たちシャ乱Qの5人はASAYANのプロデューサーからオーディションについての
説明を受けていた。全国4箇所でオーディションを行うこと。俺たちはその受験者に
ついてコメントをし、採点を行うこと。そして、その採点をもとに番組サイドと打ち合わせを行い決勝戦への進出者を決めること・・・など。
まこともたいせーもはしゃいでやがる。はたけなんて気持ち悪いくらい浮かれてい
やがる。
「とうとう俺も小室と肩を並べる日が来るな。」
気楽なもんだ。まぁ、俺もプロデューサーをやらなくて済みそうだし、どんな可愛い
女の子が出て来るのか楽しみだし・・・まぁ、浮かれていないといえば嘘になるか。
まぁ、そんなノリで出場者募集のVTRは撮影された。
8 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:56 ID:LJNeqV7I
そして福岡予選が始まった。
そこそこ可愛い娘はいる。
そこそこ歌の上手い娘もいる。
ただ正直に言うと、俺はプロデューサーを引き受けなくて本当に良かったと思った。
俺の曲を唄いこなす奴なんてオーディションごときで出てくる訳がないという確信が
より深まっただけだった。
まことやはたけは、はしゃいでいたけど。
俺?
当然、俺は番組の盛り上がりを考えて騒いでいたけどな。
実際、気楽な立場やしな。
9 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 04:59 ID:LJNeqV7I
そして東京オーディションが始まった。
俺は福岡の時と同じようにメンバーと予選ライブのVTRを見ながら気楽に騒いでいた。
「おー、この娘、可愛いんちゅの!」
なんて言いながら。
もう何人のVTRを見ただろう・・・衝撃が突然、俺を襲った。
その娘は落ち着いているように見えたが、ホントの子供に過ぎなかった。少し
ぽっちゃりとした子供。案の定、緊張のせいかマイクを持つ手が震えていた。
「福田明日香です。」
その女の子は落ち着いたトーン---子供とは思えない位の---で自己紹介すると
唄い始めた。
俺は愕然とした。上手い。否、上手いだけではない、俺の欲しい声だ。俺の曲を
唄いこなせる声だ。
この時から俺はこの小学校を出たばっかりの年端もいかない女の子に夢中になっ
てしまった。
10 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:00 ID:LJNeqV7I
番組収録後、和田さんが俺に話し掛けてきた。
「俺が言ったこと覚えているか?」
俺はわけがわからず「はぁ。」と答えた。
「それならOKだ。」
和田さんは踵を返して部屋の外へ出て行った。俺は訳がわからなかった。
「なんやろ?」
11 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:04 ID:LJNeqV7I
何かがおかしいと思ったのは大阪予選だった。
中澤は俺好みの可愛い娘だった。だけど残念ながら歌は下手だった。ボーカリスト
のオーディションで決勝まで残すには気が引けた。
「この娘は可愛いけど、せいぜいキープまでやな。」
それが俺たちの素直な感想だった。齢のコトもあるから上積みは期待できないし。
それが番組サイドの意向で決勝まで残すことになった。
この時になにかキナ臭いものを俺は感じた。
平家については、まぁ、可もなく不可もなくといったところだ。歌は上手いは上手い
が俺の感覚からすると売れなさそうに思う。心に引っ掛かるような所が無いから。
「福田とは違うな。」
そんなことを考えていたら、収録の時に、つい、福田のことを話してしまった。
12 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:05 ID:LJNeqV7I
札幌オーディション・・・ここで全てが打ち明けられた。
それは、番組収録前だった。和田さんは俺一人を会議室に呼び出した。椅子に
俺を座らせると和田さんは机を挟んだ正面の椅子に座り、俺を見据えた。
「つんく、お前もプロデューサーやることに決まったよ。」
和田さんは一言だけ言った。俺は、俺には断る権限が無いのだと悟った。
俺は俯いた。和田さんは続けた。
13 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:06 ID:LJNeqV7I
「一次予選で抜群のアイドル性を持った娘がいたんだ。歌は今一だけどな。」
「お前にはその娘のプロデュースをして貰う。」
俺がアイドルをプロデュースだと・・・
確かに俺はアイドル好きだよ。
でも、それは自分がプロデュースするということとは違う!
俺の曲をロクに唄えもしないアイドルに渡すなんて・・・
嫌悪感が頭の中をクルクル回った。
「つんく、お前もそういう時期なんだよ。」
和田さんが冷静に語り始めた。
でも、俺は納得できない・・・絶対に。
14 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:07 ID:LJNeqV7I
「そう怒るなよ。いい話もあるんだから。」
和田さんは続けた。あくまでも冷静に。
「あの東京の女の子。福田明日香ちゃんだっけ。あの子と組ませるから。」
「今日の娘、安倍なつみっていうんだけど・・・安倍なつみと福田明日香を組ませて
・・・あと番組で演出入れて、お前がプロデュースする。絶対にイケる。」
不思議なもので「福田」という名前を聞いて俺は少し落ち着いた。耳にあの歌声が
入り込んできた気がした。
「つんく、安倍を見たら驚くぞ!よくこんな素材がスカウトされずに残っていたかって
ね。ホント、凄いアイドルになるぞ。」
15 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:08 ID:LJNeqV7I
その後、俺はこのオーディションの全容を知った。
図抜けた奴が一人だけいたらオーディションは普通に進行される予定だったこと。
二人以上いた場合、もしくは何かしらの理由で図抜けた奴がオーディションの趣旨
からズレた場合にはワザと負けさせて、敗者ユニットを結成させるシナリオ。
そして、福田の出現で敗者ユニット結成の方向に動き、安倍なつみの登場でこの
敗者ユニットに本格的にGOがかかったこと。
そしてこれからのオーディションの目的は番組演出上不可欠な安倍福田ユニットの
脇役の選定に移っていることなど・・・
16 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:09 ID:LJNeqV7I
札幌予選での安倍なつみは確かに凄かった。俺が今まで逢ったどのアイドルにも
負けないだけのオーラを持っていた。俺は福田とは異なるところで安倍にも夢中に
なっていった。
安倍福田ユニットの売り出し方や方向性はほぼ決まっていた。しかし、3曲目
(メジャーデビュー2曲目)からは音楽面では俺のやりたいようにやらせてくれる
ことになっている。
今、俺の頭の中ではイマジネーションが凄い勢いで湧き上がっている。
安倍と福田をどうしようか?
どんな曲がいいか?
そして、ソロを出させる時期はどうしようか?
俺は安倍福田のことを考えると自然に笑みがこぼれる自分を少しだけ笑った。
17 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:10 ID:LJNeqV7I
「はっ!」
俺は顔を上げた。
どうやら寝てしまっていたらしい。
周りを見る・・・機材やら譜面やらが転がっている。
どうやら曲を作っている最中だったらしい。
「福田の声を入れるには・・・」
俺は独り言を言って譜面を手に取った。
18 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:11 ID:LJNeqV7I
その瞬間、全てが思い出された。
今の娘。には福田はいない。
あの時のように全てを注ぎ込むような曲を作らせてもらえる時間もない。
今、俺がやらなければいけないのは赤青黄の3色ユニットと後藤ソロ、松浦ソロ曲
を2週間以内に作ることだ。
俺はデスクの中から一枚の写真を取り出し、しばらく眺めた後にライターで火をつけた。
19 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:12 ID:LJNeqV7I
「もう、昔とは違うんだ。」
灰皿の中では、写真が燃えつづけていた。
どこかのスタジオだろうか。随分と痩せてた頃の彼がはにかんだような笑顔の
ぽっちゃりとした女の子の肩を抱いてピースをしている。
俺は写真が燃えていくのをじっくり見ていた。
炎が女の子の顔にかかろうかという瞬間、俺は素手でその写真を掴んだ。
炎は消えた。
過去で失ったものでも、未来で手に入れられるかもしれないのだから。
20 :
名無し娘。:2001/06/03(日) 05:14 ID:LJNeqV7I
終了
21 :
名無し娘。:2001/06/04(月) 01:45 ID:wv2Q5BB2
もっと明日香の小説書いて〜〜〜
22 :
あ名無し娘。:2001/06/09(土) 18:09 ID:BBMWYTN2
なかなか良いっす
23 :
名無し娘。:2001/06/10(日) 01:39 ID:xc1tydso
良いです。
なち福の小説も書いて欲しいです。
24 :
名無し娘。:2001/06/10(日) 02:13 ID:CRTHcBvM
いいっす。
でもホントこんなカンジじゃなかったのかなぁ
25 :
名無し娘。:2001/06/12(火) 00:17 ID:pNMlXu92
hozen
26 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 18:05 ID:mludhrQI
明日香今ごろ何してんだろうなー
27 :
名無し娘。:2001/06/16(土) 22:05 ID:J48Y4xK.
福ちゃ〜ん〜 byなっち
28 :
名無し娘。:2001/06/17(日) 02:37 ID:2Mm21jdE
なっち明日香のコンビもう1回見たい。
29 :
名無し娘。:2001/06/17(日) 16:30 ID:4h4ResaI
次は安倍福田か。。。
うーん、考えてみるよ。
30 :
名無し娘。:2001/06/17(日) 21:46 ID:.zKL.Jq2
ネット上で見飽きた妄想だな
31 :
名無し娘。:2001/06/18(月) 01:10 ID:tQtRq9ww
今になってみると逆に新鮮なものがある。
32 :
名無し娘。:2001/06/18(月) 03:58 ID:gvLE78cE
20レスにも満たない短編でスレ立てるなよ。
てことで、責任持って新作を書くように。
つーかもちろん、最初からそのつもりでスレ立てたんだよな?
33 :
名無し娘。:2001/06/19(火) 01:54 ID:JUq2HHEw
こういう流れで娘。ができたのは間違いないだろう。
つんくの心の中ってまさにこんな感じだったんだろうな。
34 :
名無し娘。:2001/06/19(火) 22:30 ID:H.Xbsmbs
33は馬鹿
すぐにオウムに入信しちゃいます
35 :
名無し娘。:2001/06/20(水) 00:21 ID:gwH4voGM
小説総合スレッドで紹介・更新情報掲載してもいいですか?
36 :
名無し娘。:2001/06/20(水) 01:09 ID:RhTTv.Yc
安倍福田の小説って少ないので是非新作きぼん。
37 :
名無し娘。:2001/06/21(木) 22:32 ID:ehVlhbFI
安倍福田のコンビは良かった
38 :
名無し娘。:2001/06/23(土) 07:27 ID:8ZmYloIc
HOZEN
39 :
名無し娘。:2001/06/24(日) 02:49 ID:GPwtnehc
なち福最高sage
40 :
名無し娘。:2001/06/25(月) 22:06 ID:XJf2tpbc
なっち&福ちゃん
41 :
名無し娘。:2001/06/27(水) 03:13 ID:wflGSr3I
( ● ´ ー ` ● )
42 :
名無し娘。:2001/06/27(水) 04:40 ID:07anYy7Y
銀杏コンビ
43 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 00:54 ID:0UNV8crU
新作です。
かなりイタイかも。
44 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 00:54 ID:0UNV8crU
sage忘れた。
「明日香、元気?」
机の上に置いてあるポートレートに話し掛ける。
写真の中には明日香とあたしの2人が並んで微笑んでいる。
以前、何かの雑誌の取材で撮影してもらった時の写真だ。
あたしはこの写真が凄く気に入って、雑誌の記者に頼んで貰った。
この写真は今でもあたしの宝だ。
写真を手にとって見つめる。
・・・もう、あれから何年たったのだろう・・・
明日香とあたしとで引っ張ってきた企画物グループ「モーニング娘。」も
カタチが変わり、方向性も変わり、メンバーまでもが変わって誰もが知っ
ている国民的アイドルとなった。
ただ、「モーニング娘。」がどんどん大きくなっていっても、逆にあたしの
心はどんどん空になっていった。
・・・明日香のいない「モーニング娘。」なんて・・・
あたしの時計は明日香脱退のあの日、99年4月16日で止まったままだ。
あの日、あたしはもう一人の自分を失った。
そして、あたしの中の時計の針はピクリとも動かなくなってしまった。
---------------------------------------------
49 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 01:18 ID:JIq0X5pQ
ん?終わり?
50 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 01:20 ID:RfHJoTQ6
リアルタイムの読者ハケーン
俺もだけど。
明日香と初めて会ったのはシャ乱Qオーディションの合宿の時だった。
テレビで見た時は大人っぽく生意気そうに見えていたけど、実際に会って
みると本当に幼い女の子だった。
明日香は綺麗に着飾って化粧をバッチリ決めた合宿メンバーの中で
一人異彩を放っていた。いや、浮いていた。
見るからに子供っぽい服装、すっぴんのぽっちゃりした顔・・・
芸能人を目指している集団の中に「あなた、何でいるの?」って感じだ。
でも、明日香は時折、大きな目をくりくりと動かして合宿メンバーを
冷静に観察していた。そして、常に余裕のありそうな態度をしていた。
そんな明日香を見て、他の合宿メンバーは「生意気そうなガキだな」
なんて思っていたらしい。
裕ちゃんもカオリも彩っぺもそう言っていたし・・・
でも、あたしは「それは違う」と思った。
あの目を見たから・・・
「あの目は怯えて、不安になっているのを隠すためだ」と確信した。
そう、自分自身に対して、怯えや不安を隠す為。
生意気そうに、強そうに振舞うのも不安や怯えの裏返し・・・
あたしにはわかる。
自分ではない誰かを演じていないと不安で潰れてしまう弱い心・・・
そのガラス細工のように繊細で弱い心を意思の力で懸命に支える。
ホントの自分を包み隠して・・・
「なっちと同じだ・・・」
あたしは思わず呟いていた。
---------------------------------------------
55 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 01:58 ID:DQb/sMTU
なち福小説期待sage
56 :
名無し娘。:2001/06/28(木) 02:00 ID:.hf0z7Nc
福田の脱退は18日だけどな。
57 :
名無し娘。:2001/06/30(土) 03:06 ID:Haukk4j6
続きを待ちながら保全
58 :
名無し娘。:2001/06/30(土) 17:49 ID:XKD2zn6Q
続きが楽しみsage
59 :
名無し娘。:2001/06/30(土) 22:41 ID:hwEC.UMA
>>35 構いません。
小説を再開します。かなりイタイ展開になってきます。
あたしは中学時代、ひどいイジメを受けた。
ラジオなんかで喋った内容の何十倍も何百倍もひどいイジメを。
靴や体操着を隠されるなんて毎日のこと。体育館裏で殴られたり、トイレで
便器に頭を突っ込まれたり・・・毎日が本当に辛かった。
でも、一応は友達もいたし男の子にはモテていたので「死にたい」とか思う程
ではなかったと思う・・・中2のあの日までは。
あの日の夕方、あたしはクラブを終えて帰宅する途中だった。
いつも帰り道に使う細い路地であいつらはあたしを待ち伏せていた。
そして、あたしは、あいつら-----いつもあたしを虐める何人かのグループに
拉致されたのだ。
あいつらは、あたしを小学校の体育館に無理やり連れて行った。
そして、そこであの事件が起きたのだ。
あそこで起きた事は思い出したくもない、今でも思い出すと吐いてしまう・・・
彼女達は体育館の倉庫にあたしを押し込めると、何発も殴って何回も蹴った。あたしは泣いた。何度も「やめて!」と懇願した。
でも彼女達はそんなあたしを見て増長たらしく殴りつづけ、蹴りつづけた。
63 :
名無し娘。:2001/06/30(土) 22:54 ID:YU6PvruI
( ´_ゝ`)ふーん
亀のように丸まって泣き続けるあたしにリーダー格の女が尋ねてきた。
「殴られるのはイヤか?止めて欲しいか?」
あたしは頭を必死に縦に振った・・・何回も、何回も。
すると彼女は冷ややかに笑いながら、あたしを蹴るのをやめた。
「殴るのも蹴るのもやめてやるよ・・・」
「でもなぁ・・・くくっ・・・」
彼女達は含み笑いをして体育倉庫から出て行った。
あたしは助かった、と思ってほっとした・・・でもそれはすぐに恐怖に変わった。
・・・入れ違いに怖そうな男が3人、入ってきたのだ。
あたしは今から何が起きるのかが想像できた。でも、先程のリンチのダメージ
と恐怖とで動くことすらままならない。
全身から汗が噴き出し、顔が少し痙攣していた。
外からいじめグループのリーダー格の女の声が聞こえてきた。
「先輩、好きなようにして下さい。なっち、じゃあね。」
クククッと悪意に満ちた笑い声が聞こえた。
そして、彼女達の笑いが徐々に遠ざかっていく。
その笑い声が消えた瞬間だった、男達は襲い掛かってきた。
その目は血走っていた。一人は舌なめずりをした。
私は何とか抵抗しようとはした・・・けど・・・
・・・あたしは輪姦された・・・
その間の事は何一つ覚えていない、相手の顔すらも・・・
輪姦されている間、あたしの全ての感情が完全に凍りついていくことだけを
はっきりと覚えている。
あと、丸いお月様がとても綺麗だったことも。
男達がいなくなった後もあたしは体育倉庫のマットの上で動けずにいた。
冷たい風があたしの横をスーッと通り抜けていった。
相変わらず、小さな窓から見えるお月様はとっても綺麗に光っていた。
丸いお月様を見ながら、あたしは本当の安倍なつみを失ってしまったという
ことをゆっくりと意識に刻んでいた。
虐められてはいたけど、可愛くて元気で素直な「安倍なつみ」。
少し生意気で調子に乗ってはいたけど、優しく思いやりのある「安倍なつみ」。
少し不器用だけど、一生懸命な「安倍なつみ」。
あたしの大好きな「安倍なつみ」はいなくなってしまった。
この日からあたしは変わったと思う。
あの事件以降、あたしは常に笑顔を絶やさないようになった。
いつも笑顔で愛想良くしていれば、極端な敵は作らずに済む。
相変わらず虐められてはいたけど、前のようなヒドイ仕打ちは無くなっていった。
でも、「本当の安倍なつみ」は心の奥底に縛り付けられていた。
「これが大人になるということだ・・・」
それ以降、あたしは無理やりに自分で自分を納得させて生きてきた。
---------------------------------------------
71 :
:2001/07/01(日) 11:40 ID:aSrDmh96
72 :
名無し娘。:2001/07/03(火) 00:18 ID:21uxZ2OM
期待sage
73 :
名無し娘。:2001/07/03(火) 20:59 ID:j/3cVS0I
なっちがんばれ
74 :
名無し娘。:2001/07/05(木) 04:05 ID:D2vTbLEE
痛いな。。。保全
75 :
名無し娘。:2001/07/06(金) 21:21 ID:ty7ZEVAI
定期
76 :
名無し娘。:2001/07/08(日) 22:57 ID:8EUF1ZLA
作者がんばれ
77 :
名無し娘。:2001/07/10(火) 02:15 ID:g0czOkCk
続き期待sage
78 :
名無し娘。:2001/07/12(木) 00:00 ID:vgBjyq4A
引き続き期待sage
79 :
名無し娘。:2001/07/13(金) 03:03 ID:PkUlkriY
作者さん見てるのかな?
期待してるんだけど。
80 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 04:02 ID:qVeo0Kng
hozen
81 :
名無し娘。:2001/07/15(日) 23:39 ID:mEqn5S/.
あすりかに負けるな
82 :
名無し娘。:2001/07/17(火) 02:15 ID:fzUu.J/I
期待sage
83 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 00:29 ID:Pnqqw8Yk
期待sage2
84 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 01:39 ID:pzn03ppg
保全
85 :
名無し娘。:2001/07/20(金) 07:12 ID:nU8UwXZc
sage
86 :
名無し娘。:2001/07/21(土) 11:19 ID:LuLaTvpk
保全
87 :
名無し娘。:2001/07/22(日) 21:58 ID:MB/WnUkY
保全なつみ
88 :
名無し娘。:2001/07/23(月) 23:23 ID:fMDO1/U.
作者さんはいづこ?
89 :
名無し娘。:2001/07/24(火) 22:25 ID:SplMkoRM
保全
90 :
ななし:2001/07/25(水) 03:34 ID:UWWiJpe.
sage
91 :
名無し娘。:2001/07/26(木) 01:57 ID:6ma6bFKE
ほ
92 :
名無し娘。:2001/07/27(金) 04:01 ID:4YeVwXt2
ぜ
93 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 02:35 ID:fpsGvTwA
ん
94 :
名無し娘。:2001/07/28(土) 22:39 ID:8AC11faQ
もうダメか
95 :
名無し娘。:2001/07/30(月) 01:23 ID:x4grRK0g
まだまだ
96 :
名無し娘。:2001/07/31(火) 13:08 ID:PRN8nZ5M
ねばるな
97 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 08:19 ID:hopUYm5w
八月ですな
98 :
名無し娘。:2001/08/01(水) 19:10 ID:htDcJdIk
いつまで
99 :
名無し娘。:2001/08/03(金) 02:17 ID:G05zWiuc
HOZEN
100 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 03:56 ID:/XlpnQXo
(0°−°(● ´ ー ` ● )
101 :
名無し娘。:2001/08/04(土) 17:40 ID:lFGujK76
保田
102 :
名無し娘。:2001/08/05(日) 14:38 ID:a24AbFqM
(0°−°◎´ ー ` ● )
103 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 04:56 ID:3/Jo7FlE
hozen
104 :
名無し娘。:2001/08/07(火) 18:23 ID:dsIthuaI
sage
105 :
名無し娘。:2001/08/09(木) 00:40 ID:XliwXNKQ
おっとっと夏だぜ!
106 :
(0^〜^0)@狼:2001/08/10(金) 13:36 ID:R2oyDks.
もう暑すぎてやってられ〜ん
107 :
名無し娘。:
sage