1 :
名無し娘。 :
2001/04/24(火) 11:32 ID:oZJN2lQA 新学年の春、僕の担任はあのあこがれの石川先生になった。 新クラス初日、入ってくるなり石川先生は皆にこう言った。
2 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:32 ID:oZJN2lQA
( ^▽^)<メンドイなー、お前ら全員氏ねや
3 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:33 ID:oZJN2lQA
そしておもむろに石川先生黒板に書き出した。
4 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:34 ID:oZJN2lQA
「先生とやりたいなら5万持ってこい」
5 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:36 ID:oZJN2lQA
「お前らと私は下僕と主人だ」
6 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:37 ID:oZJN2lQA
「昼食は箸を使わずに這って食え」
7 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:38 ID:oZJN2lQA
「発言の際には語尾にブーってつけろ」
8 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:41 ID:oZJN2lQA
( ^▽^)<オメエら他のクラスに負けたらひきずり回すぞ 殺してでも勝てよ。
9 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:42 ID:oZJN2lQA
( ^▽^)<それじゃ先生男と会うから帰るわ。 かいさ〜ん。
10 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:43 ID:oZJN2lQA
ああ・・・明日も石川先生に会える。
11 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 11:44 ID:OeKgsd/w
聖進学院?
東急並に電波だな。
13 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:02 ID:oZJN2lQA
石川先生はちょっぴり低血圧で朝は不機嫌だ。 今日の朝のお言葉はこんな一言で始まった。
14 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:05 ID:7Ly7tPdE
「女王様とお呼び!」
15 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:08 ID:oZJN2lQA
( ^▽^)<はーい♪今日は名前に中と澤がついてる人自殺して
16 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:20 ID:oZJN2lQA
( ^▽^)<豚共、朝のブヒーはどうした?
17 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:24 ID:JsgMed4E
ひとりでやってる、センスゼロ=oZJN2lQA
18 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:31 ID:xZ58vPOQ
くそつまんね。
19 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 12:41 ID:QXpSHZLk
昼間から電波だしてんな age
20 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 13:43 ID:mZDtgxb.
石川梨華主演 「いけない!リカ先生」
21 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 13:55 ID:VMgtWJZ6
スレのタイトルはなかなかよさそうだったのにな。
22 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 14:00 ID:QMmvDIU.
エロスレにしておくれ
23 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:36 ID:v7/Zwe3U
んだね。
24 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:44 ID:y61fryHs
「もう固くなってるじゃない…○○君のここ…フフフ…」 「せ、先生…」 「しごいてあげようか…」 「は、は、はい…」 「はいじゃないでしょ!!ホイッでしょ!!」 駄目だ…鬱だ氏膿…
25 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:48 ID:0gMrowBA
石川先生ってなんか沖さやかの「マイナス」を想像させるキャラになりそうだな
26 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:54 ID:jvaSRvj.
うーむ・・・
27 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:54 ID:2C1eC9gs
28 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 16:56 ID:9cBXeXu6
1=20=21=21=22=23=24 自分がおもしろくない人間だということを 認識した方がいい。
29 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 17:02 ID:kNIuxHic
30 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 17:20 ID:OokjtdLk
つーか1の方が面白いじゃん。 マジヲタがちゃちゃ入れるな。死ね。
31 :
ブラインド・ウォッチメイカー :2001/04/24(火) 17:27 ID:ef3DAmn.
「はぁ…」 石川は、校門の前でひそかに溜息をした。 そこは都内の女子校のなかでも、特に柄が悪いことで有名な高校だった。 (新米教師の私が、こんな高校に勤めるなんて…。) 石川はただでさえ要領が悪いことを自覚していたので、よけい不安に なった。 (でも、きまったからには仕方ないよね。ポジティブ、ポジティブ! 今日からがんばらなくっちゃ!) 石川は、自分に言い聞かせて、校門をくぐった。
32 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 18:08 ID:UCP/ny4I
( ^▽^)<はい。何か質問のある人は〜? (0^〜^0)<せんせ〜処女捨てたのいつですか〜? (;^▽^)<な、なんですかその質問はっ。 @ @ ( ´д`)<見栄はらんでもいいで。 ( ´D`)<本当は処女なのれすね (;;^▽^)<―っ!!し、静かに〜。今は授業中ですよ! (〜^◇^〜)<いいじゃん、聞かせてよー。きゃはは。 (;;^▽^)<そ、そんな質問に答える義務はありません! (0^〜^0)<かたいな〜。せんせー教えてくれたっていいじゃん。 ( T▽T)<…今日はもう自習にします…
33 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 18:31 ID:hQHm3erw
エロスレにするのは簡単だ。
が、ありがちすぎて面白くなくなりそうだから、
>>1 の路線か、
>>32 の路線のままで
ネタ職人たちの参入を待つ方が
ネタスレとして伸びる確率が高いと思うが、どうか?
もしこのまま下がっていくようなら、誰かがエロスレにしていくはず(w
34 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 18:38 ID:VcDqklNE
教育実習生の石川と生徒の吉澤の許されざる恋
35 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 18:43 ID:ODswxPks
>>34 逆の方が良くないか?
体育教師吉澤と体操着+ブルマの石川が体育用具室で、っての(藁
36 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 18:47 ID:VcDqklNE
37 :
名無し娘。 :2001/04/24(火) 19:43 ID:7Ly7tPdE
>>32 从´∀`从yー<ふっ、初体験を大人の証として消化できないとは、
石川先公もまだまだね。
あたしなんて12よ、12。
38 :
おお! :2001/04/24(火) 20:10 ID:HwT6g2U2
>>31 BW発見
ここでも何か書いてくれるのかな
>>31 の続き
石川は職員室に行くと、教頭から他の先生たちに紹介をしてもらった。
自己紹介がすんだだけだったが、石川はなんだかほっとした。
すると、
「石川先生、ちょっと」
石川は教頭に手招きされた。
「なんでしょうか?」
初めて先生と呼ばれ、石川はなんだか嬉しいようなくすぐったいような感覚
だった。
「悪いんですが、校内の見回りをしてくれませんか?」
強引な口調で教頭がそう言った。
「見回り…ですか?」
石川はまさかの思いで聞き返した。
(赴任したばかりで勝手の分からない校内で見回りなんて…)
「朝のHRだけ出て、始業式をさぼる連中が多いんですよ。あちらこちらに
たまって、よからぬことをしていますから、そういう生徒を見つけしだい、
生徒手帳を取り上げてください。」
教頭が生徒に言いつけるような口調で言う。
「で、でも、私はまだ赴任したばかりですから、一人ではちょっと…」 石川はさりげなく断ろうとしたが、教頭はそれを許さなかった。 「こういうのは、若い先生でないとだめなんですよ!」 「はぁ?」 「あなたはもうこの学校の教師なんです。校則違反の生徒を見つけたら、 ビシッとしかってやって下さいね。でないと生徒達に舐められますから。 何事もはじめが肝心です」 教頭が力強い口調で石川に告げる。 「は、はい…」 勢いに飲み込まれて頷くと、教頭はにっこりと笑っていった。 「そうですか。わかってくれましたか。では、私達は始業式ですから、 見回りの方、よろしくお願いしますよ!」 教頭はそれだけ言うと、まるで逃げるように職員室を出ていった。 「そ、そんな…」 職員室に一人取り残された石川は、唖然としてしまったが、やがてこれも 仕事だと思い直して、言われたとおり見回りをすることにした。 (なんだかよくわからないけど、とりあえず期待されているって事だよね? ポジティブ、ポジティブ!)
41 :
一ファン :2001/04/25(水) 00:55 ID:x4bMOeog
すごいよBW 過労死しないようにね
42 :
名無し娘。 :2001/04/26(木) 13:38 ID:H4MheW7c
ほぜむ
石川がうろうろしながら歩いていると、北校舎の裏手に半分取り壊されか けた校舎があった。 旧校舎らしい。 『生徒の立入禁止』 という立て札が入り口に立っている。 その周囲には、進入禁止の札のついたロープが貼られてる。 入り口はどこもカギが掛かっているが、非常口のドアが少しだけ開いていた。 石川は一目見てピンときた。 不良生徒のたまり場としてはうってつけの場所だ。 (よ、よ〜し!) 石川は、意を決してロープをくぐった。 建物の中は埃だらけでひどく汚い。 教室や廊下には、壊れた机やいすが雑然と積まれていた。 歩くたびに歪んだ木の床がきしむ。 人の気配はない。 (誰もいないのかな…?) 石川がそう思いかけたとき、ふい人の話し声が聞こえてきた。 どうやら二階の教室かららしい。 石川は息をひそめて声のある教室に近づいていった。
「―きゃはははは。だから迅速学園のやつらなんて、眼中にないって 言ったじゃん。ね、かおり」 けたたましい笑い声が教室の中から聞こえてきた。 石川が中を盗み見ると、4人の生徒がたむろっていた。 今笑い声を上げたのはその中でも一番背の小さな生徒だ。 「まぁ、ね。今のうちらにかなうところなんてないよ。でも矢口もやりす ぎるなよ」 かおりと呼ばれた一番背の高い少女がそう答えた。 「こ、こんな所で何をしているの!」 石川は思いきって教室のドアを開けた。 中にいた少女達の目が一斉に石川に向けられた。 (ひ、ひぇ〜) 石川はびびりながらも、生徒たちを一喝しようとした、が。 「…だれだよ、てめえは」 矢口と呼ばれた少女の、隣に座っていた少女が低い声でそう言ってきた。 彼女を見たとき、石川は一瞬少年かと思ってしまった。 制服姿だったので少女だとわかったが、それにしても目が印象的な美 形と呼ぶにふさわしい少女だった。
「―答えなよ」 少女が言う。 整った顔立ちだけに妙な凄みが漂う。 石川はその迫力に押されて一瞬だけ言葉を失った。 『最初にビシッと怒らないと舐められますよ』 という教頭の言葉が石川の脳裏に浮かぶ。 石川は、ハッとして我に返った。 「あ、あなたたち、始業式にも出ないでなにをしているの!」 石川は努めて教師っぽい口調でどなった。 「誰だって聞いてんだよ」 「今日からこの高校の教師になった石川です」 「なーんだ、新米の先公かよ。新入生が喧嘩売りにきたのかと思っち ゃった。きゃはははー」 矢口の言葉に、一同がドッと爆笑する。 石川はバカにされた怒りで顔がかぁっと熱くなった。 「と、とにかく生徒手帳を出しなさい!」 石川は精一杯の声を張り上げて言った。
「生徒手帳?」 かおりが小馬鹿にしたような口調で聞き返す。 「そう。全員、出しなさい。このことは…」 石川の言葉を遮るように、かおりが言った。 「センセ、うちらが誰だかしらないわけ?」 かおりが石川の方に近寄ってくる。 身長は170ぐらいだろうか。 手足がすらりと長く、その美貌と均整のとれたプロポーションはモデル 並であった。 「きょ、教師に向かって、その口の聞き方は何ですか!あなたは何年 何組の誰なの!?」 石川は、かおりを見上げながらどなった。 見下ろされていては様にならなかったが、仕方がない。 石川が決死の思いで睨み付けると、かおりは不敵な表情でニヤリと微笑 んだ。 「まあ、新米の先公じゃ、まだココのしきたりもなんもわからないだろ うからね。かわいい新入りさん、覚えときな。私は三年一組の飯田香織」
47 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 00:10 ID:f1fr3fdc
×香織→○圭織だよ…とツッコミ入れながら保全
48 :
ブラインド・ウォッチメイカー :2001/04/27(金) 02:08 ID:6pnovLIg
>>47 (やっちゃった…)
気をつけま〜す。ということで、とりあえず一度age。
49 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 02:15 ID:1NUppoDw
そしてsage ブラインド、今までにないジャンルやけど がんばってくれよ!!
50 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 05:49 ID:fdUdSzL2
1はつまらんがブラインドはおもろい。 がんばれ。
51 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 06:13 ID:G0B7N4fg
石川が教師って言う設定いいね 小説面白い 1のネタも面白いけど
52 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 07:54 ID:l40361pU
名スレの予感…
53 :
名無し娘。 :2001/04/27(金) 12:13 ID:3eBWbtyg
「みんな、場所変えるよ」 飯田圭織は他の少女達にむかって合図する。 どうやら、飯田がこのグループのリーダーのようだ。 「ちょ、ちょっと待ちなさい!」 なんとかして教師としての威信を取り戻さねば、石川はそう思いながら 飯田たちを追いかけた。 すると、憮然とした態度で廊下を歩いていた飯田の次に背の高い少女が 振り向いて、石川を睨み付けた。 「―うっせえな!てめえ輪姦するぞ!!」 廃屋に響きわたるような声で怒鳴られたとき、 「……っ!」 石川は、迫力のあまり反射的に首をすくめてしまった。
「ひとみ、やめときな」 飯田が少女を諭す。 「そうだよ、ひとみ。センセー顔が青くなっちゃたよ」 続いて矢口が半笑いでいった。 石川はからかわれた恥ずかしさと悔しさで、顔が熱くなるのを感じた。 (うう…、こんな不良生徒相手に…) 石川は、恐怖と屈辱で指先が小刻みに震えるのを感じた。 「きゃははは。センセー震えちゃってるよ〜かわいそ〜」 怒りで言葉もない石川を、矢口が小馬鹿にしたように笑う。 「ほら、矢口もそれぐらいにしときな。いくよ」 飯田たちはそういうと悠々と校舎を出ていった。 (―な…なんなの、あの子たちは!?) 石川は、廊下に立ち尽くしたまま、言葉を失っていた。
読んでくれている人、ありがとう。 しかし、誤字脱字が多すぎますね…。 人名間違えていたら指摘して下さい。 他の間違いは見逃して(w
57 :
名無し娘。 :2001/04/28(土) 05:51 ID:H3JCFJ.2
石川センセの担当教科は何だろう??
58 :
名無し娘。 :2001/04/29(日) 20:00 ID:TgQgTdrI
ホゼン
「石川先生、収穫はありましたか?」 始業式が終わってから、職員室に戻ってきた教頭が石川の所にやって きた。 「あ、あの…見つけることは見つけたんですが…」 石川は記念すべき教師としての初仕事をモノにできなかった情けなさ からうつむいた。 「それで生徒手帳は預かってきましたか?」 教頭がメガネを押し上げながら石川に聞く。 「あ…あの、いえ、逃げられれてしまいました…」 石川は小声で言った。 「は?」 教頭が聞こえなかったというように眉をひそめる。 「み、見つけたんですが、あの、逃げられてしまいました…」 石川は悔しさと情けなさで泣きそうになってしまった。
始業式をさぼってたむろっていた生徒を見つけたのに、これ以上ないく らいナメられた上に逃げられたなんて言えないと思った。 「逃げられた?ふぅ。困りましたね。その為に石川先生を見回りにやっ たんじゃないですか。他の生徒達にしめしが尽きませんよ!」 「すいません…」 石川はただただうなだれていた。 泣くのを我慢するのが精一杯の状態だった。 「本当に、しっかりしてくださいよ。一応でも、教師なんですからね!」 教頭はそう言って石川の肩を叩くと、自分の机に戻っていった。
61 :
名無し娘。 :2001/05/01(火) 03:39 ID:FUjljVGE
age
教頭は机の引出しからロープを取り出して石川に近づくと、 あっけに取られる彼女の上半身を机に押し倒し、あっという間に両手を後ろに縛り上げた。 「な、何するんですか、やめてください教頭先生っ」 「何事も最初が肝心です。石川先生にはお仕置きが必要ですね。」 そう言うと教頭は石川のスカートをまくりあげ、そのまま下着もヒザまでおろすと、 石川の生尻に激しく平手打ちを始めた。 「あっ、痛い、痛いです、教頭先生っ。」 「これは立派な教師になるための試練です。我慢しなさい。」 教頭の平手が打ちつけられるたびに石川のチャーミーな尻は赤く腫れ、フルフルと震える。 しかし痛みと裏腹に、石川のからだは熱く燃え始めていた。 「あっ、だめ…、教頭先生、もう…許してください…、あんっ」 「ん…石川先生、あなたあそこがヌルヌルになってるじゃありませんか。 反省の態度が見えないなら、もっと罰を与えますよ」 教頭はズボンとパンツを脱ぐと、すでに硬くなった肉棒を 石川の尻の谷間の奥に沿えると一気に
63 :
名無し案山子 :2001/05/01(火) 04:46 ID:n2DRkVNI
age
64 :
名無し娘。 :2001/05/01(火) 04:47 ID:kSK3w.9k
BWに書いて欲しいんだよ。偽消えてくれ。
65 :
名無し娘。 :2001/05/03(木) 02:58 ID:NFeGWQdw
保全sageします♪
66 :
名無し娘。 :2001/05/04(金) 04:37 ID:mcskMaKE
保全sageします♪
67 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:45 ID:vtmN2HYM
今日は石川先生の初授業の日だ。
68 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:45 ID:vtmN2HYM
石川先生が教室に入ってくるのが見えた。
69 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:46 ID:vtmN2HYM
( ^▽^)<たり〜から今日は授業なしな。
70 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:46 ID:vtmN2HYM
( ^▽^)<お前等全員今持ってる金出せや
71 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:46 ID:vtmN2HYM
そして最後に黒板に書いていった。
72 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:47 ID:vtmN2HYM
「先生には強力なバックがついてるからはむかわないように」
73 :
名無し娘。. :2001/05/04(金) 23:47 ID:vtmN2HYM
ああ…明日も先生に会える。
74 :
名無し娘。 :2001/05/05(土) 10:35 ID:NncMVIZY
age
75 :
名無し娘。 :2001/05/05(土) 11:00 ID:cMOKLC4M
どうせ偽物書くんなら、
>>54 から石川が輪姦される話を書いてくれ。
76 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 00:34 ID:vsPKgypM
石川先生と今日は個人面談の日
77 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 00:36 ID:vsPKgypM
ドキドキする・・ 軽く深呼吸してドアを開ける 「失礼しまーす」
78 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 00:37 ID:vsPKgypM
( ^▽^)<あ〜君名前なんだっけ?
79 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 00:38 ID:vsPKgypM
( ^▽^)<あーまあいいや、どうせ忘れるから
80 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 20:15 ID:KJgI3VXE
GTI?
81 :
名無し娘。 :2001/05/06(日) 23:24 ID:hCJIv5eA
BWがもどってくるまで気長に待ち続けます
待っていてくれている方、申し訳有りません。
正直、すでに行き詰まってますが(w
少しずつ書いていこうと思います。
とりあえず、
>>60 からの続きということで。
その晩、学校の近所にある居酒屋で歓迎会が行われた。 卒業生がやっている店だという話で、みんな学校とはうってかわってくつ ろいだ雰囲気で飲んでいる。 石川は、あまりお酒が強くないので、セーブしながら飲んでいたが、横から すっかりできあがった保田のお酌が入った。 「石川先生、ちっとも飲んでないですね。結構イケる口なんでしょう?」 保田は石川より三つ年上で、英語担当である。 この学校の教師の中で石川に一番年が近いのが保田であった。 「いえ、あの、あまり飲めませんので、お気持ちだけで!」 石川はビールのこぼれそうなコップをさっと飲むふりをした。 「石川先生、新卒なんでしょう?若いわよね〜」 保田が石川の顔をまじまじと見つめながら言う。 「は、はい」 石川は大学時代はよく高校生に間違われたほどで、それがコンプレックス でもあったりするので、真顔で若いと言われてしまうと、複雑な気 持ちになってしまう。
「でも、新卒でいきなりこんな学校に来ちゃって、運がないと自分でも 思ってるでしょう?」 保田が冗談半分でそう言ったとき、図星を指された石川は飲みかけのビール にむせそうになってしまった。 少子化が進む中、せっかくなれた教職を、うかつな発言で失うわけにはいか ない。 と、思った石川は慌ててフォローした。 「あ、いえ、そんなことは…」 「でも、石川先生は、あんまり教師っぽくないですよね」 「そ、そうですか?」 「うちの学校ブレザーだから、最初新入生と間違いちゃいましたよ」 保田の言葉に他の教師がどっと笑った。 みんな口には出さなかったが、心の中ではそう思っていたらしい。 石川は赤くなりながらも、うまい反論をする事も出来ずに、とりあえずお酌 を返して場をつなごうとした。
85 :
名無し娘。 :2001/05/09(水) 00:16 ID:OQnGKtic
気長に待ってます ここでも保田が活躍の予感が…
86 :
名無し娘。 :2001/05/10(木) 14:24 ID:SpKB06N6
かけもちがんばって!期待してるよ。
87 :
し :2001/05/11(金) 01:34 ID:Q.EEF/Aw
88 :
し :2001/05/11(金) 02:30 ID:wVsY1ucA
89 :
名無し娘。 :2001/05/12(土) 03:10 ID:mWSZSQUk
保全
「…ところで、保田先生。今年はあの飯田たちの担任になったわけです が…」 教頭の言葉で、それまで明るかった場の雰囲気が一変した。 「はい」 保田は一瞬にして酔いが醒めたかのような、真面目な顔つきで答えた。 「わかっているとは思いますが、くれぐれも問題を起こさないようにして くださいね。ともかく、さっさと卒業してもらわないと、学校としても困 るのです」 「ええ、わかっています」 「その為に保田先生にわざわざ担任を任せたのですから。今さら言わなく てもわかっているとは思いますが、そもそも…」 「あ、あの〜、飯田というのは…?」 長引きそうな教頭の話を遮って、石川は恐る恐る尋ねた。 「三年一組の飯田圭織ですよ」 ぶっきらぼうに教頭が答えた。 その言葉を聞いたとき、石川の脳裏に屈辱の記憶が甦ってきた。 『かわいい新入りさん、覚えときな。私は三年一組の飯田圭織』 あの時、飯田圭織は石川を見下すようにそう言った。 (確かに高校生にしては大人っぽかったし、美人で迫力があって背も高か ったけど、仮にも教師である私に向かって、かわいいってなによ、もう!)
「石川先生はまだ赴任したばかりでご存じないでしょうが、ともかく、飯 田のグループを刺激するような言動は絶対にしないでください。これだけ は肝に銘じておいてくださいね」 「は、はぁ…」 石川は訳が分からないと言った様子で、空返事をする。 怪訝そうな顔を浮かべた石川に、保田があたりをはばかるように声をひそ める。 「飯田の親御さんがお偉いさんなのよ。校長ももうすぐ定年しょう?事を 荒立てたくないから、飯田のグループが少しぐらい校則違反を犯しても、 見て見ぬ振りしてるわけ」 「そ、そうなんですか?」 石川はドキマギしながら聞き返した。 そんなことが許されるのだろうか。 憤りというよりも、言い様のない不安が沸き上がってくるのを石川は感じ ていた。 『―うっせえな!てめえ輪姦するぞ!!』 ひとみと呼ばれた少女の乱暴な言葉がよみがえる。 石川は思い出しただけで背筋が寒くなった。 教師に向かって、しかも女同士だというのに、よくあんなとんでもない脅し 文句を言えるものだ。 彼女たちは、学校側の弱気な態度を見透かしているのだろうか。 なるべく飯田のグループに関わらず、この一年間を無事過ごしたいと思いな がら、石川は半ば自棄気味に残りのビールを飲み干した。
92 :
名無し娘。 :2001/05/12(土) 23:11 ID:.oGNs3ug
久しぶりの更新だね まだ先が見えないけど面白そう
93 :
名無し娘。 :2001/05/14(月) 22:00 ID:WMtZInBI
なにげにage
94 :
名無し娘。 :2001/05/16(水) 15:18 ID:B/ex2idQ
95 :
名無し娘。 :2001/05/16(水) 23:21 ID:mfM7OVS6
待ってます、じっと待ちます…
96 :
名無し娘。 :2001/05/17(木) 06:50 ID:dWAWVlvQ
sage
石川の授業は、歓迎会の翌日から始まった。 「えー、ある物体がなめらかな斜面上の一点Aから…」 石川は慣れないチョークと黒板に必死で板書していた。 ガラが悪いと評判の女子校とはいえ、前半分は地味で普通の生徒である。 だが、問題は半分から後ろの生徒であった。 後ろの席に行けば行くほど治安が悪くなるのはなぜだろう。 壇上から目に付くのは前より後ろだというのに。 授業が始まろうとも、お構いなしで大声でしゃべりまくっている。 「―静かにして下さいっ!」 石川が意を決して注意しても、新米教師を完全にナメきっていて無視をする。 しかし、おしゃべりをしている生徒はまだましな方であった。 席の一番後ろに座っている生徒、吉澤ひとみ、などは石川が教室に入ってき た瞬間からずっとガンをとばし続けている。 気の弱い石川は、吉澤と目線をあわせないように四苦八苦していた。 さらに吉澤の隣に座っている、昨日飯田グループと一緒にいた生徒、後藤真 希、にいたっては、机に突っ伏したまま一度も顔を上げない始末だった。 石川は内心でははらわたが煮えくり返っていたが、真面目な生徒のために 授業をしよう、と自分に言い聞かせて黒板に向かった。
午前中の授業が終わって、ようやく昼休みになった。 「はぁ…」 職員室の机でホッと肩を落とした石川の前に湯飲みが置かれた。 「石川先生、お茶どうぞ」 保田だった。 「あ、すいません。保田先生にしてもらうなんて」 石川は慌てて言った。 「初めての授業は大変でしょう。私も最初は生徒に舐められないように必死 でしたよ」 保田が腕組みをして言う。 「はやく、保田先生のように一人前になりたいです…」 石川は、生徒から慕われている保田をうらやましく感じながら言った。 石川はわりと童顔で、実際より年下に見られることが多い。 今までは、悩みというほどの悩みではなかったが、この学校に来てやたらと 生徒達に見下されて、石川は改めて自分が情けなくなっていた。 (私なんかが怒っても、迫力なんかないもんな…) 石川は、社会のシビアさをしみじみと感じていた。 大学とはぜんぜん違うんだな、と思っていると、保田が言った。 「私も必死でしたよ。ガキどもに負けないように、毎日鍛えてるんですか ら!体力も必要なんですよね、この仕事は」 保田は笑いながらそう言った。
「そ、そうなんですか…」 石川が、自分も鍛えないとダメなのかな、と不安に思っていると保田は真顔 で言った。 「ほんとにね、言葉は悪いですが、動物と同じなんですよ。強い奴には逆ら わないけど、弱いと思われたらとことん舐めらちゃう」 「ど…動物ですか?」 石川がぎょっとして聞き返すと、保田は大きく頷いた。 「野良猫と一緒、とまでは言いませんけど、まあ似たようなものかもしれま せんね」 野良猫、というのは、言い得て妙だと思った石川だったが、ここで同意する わけにもいかなかった。 保田は、それだけ言うと、自分の席に戻っていった。 「……」 石川は、湯飲みを見つめながら、保田の言葉を反芻していた。 弱いと思われたらとことん舐められる。 確かに、それはある面での真理かも知れないが、華奢で童顔で争い事の嫌い な石川には、この学校の常識がたまらなく重く感じられたのだった。
更新です。 待っていてくれた方、ホント申し訳ないです。 これからはもう少し頻繁に更新するつもりっす。 (予定は未定←氏(略)
101 :
名無し娘。 :2001/05/17(木) 23:09 ID:5wPBf/ks
がんばれー
102 :
名無し娘。 :2001/05/19(土) 22:44 ID:yFoh3OwQ
アブネー!!
103 :
ブラインド・ウォッチメイカー :2001/05/19(土) 22:46 ID:amSvQmAI
石川の午後の授業は、飯田と矢口のいる三年一組だった。 ビクビクしながら教室の中にはいると、二人の姿はなかったので石川は 少しホッとした。 きっとどこかでさぼっているのだろう。 「真空中のrだけ離れた二点A、Bにそれぞれ正の点電荷qが固定され ているとき、この二つの電荷の間に働く静電力の大きさですが……わか る人いますか?」 石川は教室を見回しながら訊ねた。 基本的な問題だったが、誰も答えなかった。 もし知っていても答えないのかも知れない。 前の方にいるまじめな生徒は、目立つことを恐れて黙っているし、後ろ で好き勝手に騒いでいる生徒が石川の質問に答えるはずもない。 (やりにくいなぁ…) 石川は黒板に向きながら、ため息をもらした。 (私が行ってた高校はこうじゃなかったのにな…) と思いながらも、自分が世間知らずなだけなんだ、と言い聞かせながら 石川は授業を続けていた。 と、突然ドアの開く音がした。 まさかの思いで視線を流した石川は、侵入者の姿にギクッとした。 飯田と矢口だった。
104 :
名無し娘。 :2001/05/19(土) 23:10 ID:oToz2pQ.
まだまだ先は見えないけど、どんな風になるのかな? 気長に待ってるよ
105 :
名無し娘。 :2001/05/20(日) 22:52 ID:CEaPvCa2
保全
106 :
名無し娘。 :2001/05/21(月) 22:25 ID:3kk7i5b2
[ ゜皿 ゜]<保全。
107 :
名無し娘。 :2001/05/22(火) 23:11 ID:419Enh6w
じっと待ってます
108 :
hhh :2001/05/23(水) 16:17 ID:H2xgt/9k
hozen
109 :
名無し娘。 :2001/05/24(木) 17:00 ID:aNM/j3Ew
sageで保全
110 :
hhh :2001/05/25(金) 17:43 ID:VcDupKao
hozen
111 :
名無し娘。 :2001/05/25(金) 18:15 ID:oJhOxLFY
112 :
名無し娘。 :2001/05/27(日) 02:13 ID:iyROyy0I
保全
113 :
名無し娘。 :2001/05/29(火) 07:32 ID:aSjNCIiE
まだ?
114 :
hhh :2001/05/30(水) 13:35 ID:9o7Yx1mY
hozen
115 :
:2001/05/31(木) 20:28 ID:INjijx9.
飯田と矢口の登場に、それまで騒がしかった教室は一瞬にして静まり返 った。 二人は石川のことなどまるで無視して、ズカズカと教室の真ん中を歩く。 二人は一番後ろの席に並んで座った。 真面目な生徒も、素行の悪かった生徒も、クラス中が飯田と矢口の動向を、 固唾を飲んで見守っていた。 「いいから、授業続けなよ」 飯田は、石川の方を見向きもせずそう言い放った。 それから授業が終わるまでの約四十分間。 飯田と矢口は何かを話し続け、逆にそれまでやかましかった他の生徒たち の話し声は全くと言っていいほど聞こえてこなかった。 異様な雰囲気の中、石川は授業を続け、 「検電器の金属円盤に帯電体を近づけると、帯電体と異種の電荷が…」 石川が教科書の内容を説明をしていたところで、チャイムが鳴った。 「じ、じゃあ、また次回っ!」 石川は、あせりながら教科書を閉じた。 なるべく飯田と矢口には目を合わせないように、必死で教材を片づけてい ると、 「あれ、あんた昨日の新米教師じゃん」 石川を見つけた飯田が眉をひそめる。
一瞬だけヒヤッとしたが、ナメられたら負け、という保田の言葉を思い 出して気合いを入れた。 「し、新米じゃありませんっ。私は石川です」 石川は、精一杯の教師らしさで答えた。 「んん?」 聞こえなかった、というように飯田が首を傾げる。 「石川です」 「名乗るときは、フルネームで名乗りなよ」 「石川梨華ですっ!」 反射的に怒鳴ると、 「はいはい、りかちゃんね」 飯田は揶揄するように片眉を上げた。 バカにされたと思った石川は、 「―石川ですっ!」 と念を押すようにくり返した。 いくら親が地元の実力者であろうとも、生徒に『りかちゃん』なんて呼ばれ ては教師の沽券にかかわる。 石川はそう思って、飯田の顔をキッと睨んだ。 「あんたなかなか甘い声してるね」 飯田は、石川の耳元に唇を寄せて甘く囁いた。 「な…っ!」 飯田の息がかかった瞬間、耳が熱くなった。
石川が反射的に体を引こうとすると、 「きゃはは。センセーマジで照れちゃってるよー」 矢口が揶揄するような声を上げた。 バカにされてる、と気づくなり、かぁっと頬が熱くなった。 「い、いい加減にしなさいっ!」 石川は、教師っぽい口調で怒鳴ったが、飯田と矢口はそれを全く無視して 教室を出ていく。 「圭織、どっか行くの?」 「ん、ちょっと用事があるから」 飯田はそう答え、矢口と別れてどこかに行ってしまった。 (もう、いったい何の、あの子たちはっ!?) 石川は、教師の言うことなどに完全に聞く耳を持っていない二人の生徒の 背中を見つめながら、胸騒ぎのようなとまどいを感じていた。
赴任したばかりだというのに、さっそく週番係にされてしまった石川は、 保田に教わりながら、日誌をチェックしていた。 「あれっ、二年二組のがまだ来てないわね」 保田が困ったように言う。 二年二組と聞くなり、すぐに吉澤ひとみの顔を思い出して嫌な気分にな った。 「困ったなぁ…」 石川はちらりと腕時計を見た。 日誌の締め切りの時間はとうに過ぎている。 「お手数ですけど、取りに行ってもらえませんか?」 保田が石川に申し訳なさそうに言う。 「―え?」 「私、その間に他の日誌片づけておきますから、お願いします」 凶暴そうな吉澤のいるクラスに行くなんて気が進まなかったが、仮にも 教師である石川がそんなことを言えるはずもない。 それに、保田にお願いされたとあっては、ますます断れるはずがなかった。 (もうこの時間なら、あの子たちは教室なんかにいないって) 石川は、自分にそう言い聞かせながら職員室を出た。
夕闇の迫り始めた校舎に人の気配はない。 薄暗い校内はひっそりしていて、石川の足音だけが低く響く。 ときどき、幹線道路を走る車のクラクションが聞こえてくるが、校内は 静かすぎて怖いぐらいだった。 石川は、ビクビクしながら階段を上がって、北校舎の二階に行った。 長い廊下を見渡すが、教室の明かりはすべて消えている。 (日誌を出し忘れて帰っちゃたのかなっ) 石川は、誰もいないことに安堵しつつも、暗くなり始めた廊下にたった ひとりでいることに怖さを感じながら、二年二組の教室の前までやって きた。 (教卓の上にでもおいてあるのかな) そう思いながら、石川が引き戸の取っ手に手をかけて時のことだ。 「ん…」 どこからともなく呻くような声が聞こえてきた。 「―!」 石川の背筋に冷たいものが走った。 旧い学校は幽霊が出やすいとはよく聞く。 ここは創立数十年という私立学校だから、その手の噂もことかかないは ずだ。
122 :
名無し娘。 :2001/05/31(木) 22:59 ID:A7EV6xnw
あ、更新してた がんばってねぇ
(き、気のせいだよね?) 石川は自分に言い聞かせながら、そろそろと引き戸を開けた。 「―っ!!」 教室内にうごめく人影を発見した石川は、驚きの余り叫び声を上げそう になった。 幽霊、と思ったのは、錯覚だった。 「あ…っ、あん」 甘く濡れた声と小刻みに動く衣擦れの音を聞いたとき、石川は、そこに いるのは幽霊でもオバケでもなく、生身の人間であることに気がついた。 それも一人ではなく、二人。 (ま、まさか…?) 石川は、薄暗がりの教室内で繰り広げられているまさかの光景に目を凝 らした。 小柄で華奢な女の子を組み敷いているのは男ではなかった。 (も、もしかして女同士!?) 石川は、後頭部をいきなり殴られたような衝撃を感じた。 女子校ではそういうことが行われているらしい、という噂はそれとなく 聞いていたものの、生徒が放課後の教室でそんなことをしているとは。 (し、信じられないっ!) 初めて他人の濡れ場(しかも女同士!)を見てしまった石川は、彼女たち から目をそらすことができずに立ち尽くしてしまった。
更新です。 約二週間ぶり、ですか…。 申し訳ないです。 うぅ…。
125 :
名無し娘。 :2001/06/01(金) 00:31 ID:KgpTksOs
こんなところで切らないでくれ…はやく続きお願い
126 :
ポルノ :2001/06/01(金) 00:59 ID:J8hZjAnQ
やった!更新してるよ。 続き、いつまでも待つンで。
127 :
名無し娘。 :2001/06/01(金) 18:42 ID:ygprsBww
ガラ悪い飯田ステキ。
128 :
名無し娘。 :2001/06/03(日) 08:30 ID:qQ/Pq49s
ここももう続き書かないのかな・・・ BWカムバック!! ずっと待ってるよ!
129 :
名無し娘。 :2001/06/03(日) 22:32 ID:lxmw.8XY
皆さんでこのスレ、評価してください。
130 :
名無し娘。 :2001/06/05(火) 00:09 ID:P8YCYdR.
logのせいで、ココもつぶれたか・・・
131 :
名無し娘。 :2001/06/05(火) 01:21 ID:ilo9HnMQ
煽るのはやめろ logのせいじゃないだろ 俺が指摘したんだから
132 :
名無し娘。 :2001/06/05(火) 01:47 ID:CIVz/7Pk
頼むから完結させてくれ、ここだけでいいからさ
133 :
ラック :2001/06/06(水) 00:23 ID:zp24zW6Y
BWさんあなたの小説は面白い。 このままlogにいわれぱなしだと寂しすぎるよ。 みんなもBWさんの小説面白いことを伝えろよ、 そうしたらどんな形でも戻ってきてくれるはずだから。
134 :
名無し :2001/06/06(水) 02:31 ID:H41AkbMc
本当に、ここだけでもいいから完結させてほしい……
135 :
名無し娘。 :2001/06/06(水) 19:40 ID:H7dCin1s
ho
136 :
名無し娘。 :2001/06/06(水) 23:35 ID:fORvTw5o
zen ずっと待ってます
137 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:39 ID:Ebh0KUsM
「あっ…あっ、いぃ、ひとみ…っ」 その声を聞いたとき、石川はギクッとした。 (ひ、ひとみ?) 聞き覚えのある名前を確かめようとする間もなく、 「…だ、だれっ!!?」 下にされている小柄な少女が石川に気づく。 その言葉に石川はハッと我に返った。 (わ、私はなにを…っ!?) 石川は震える指で唇を押さえた。 他人の濡れ場を目撃してしまったことに、恥ずかしさと、なんともいえ ない罪悪感を感じながら、石川はあわててその場を走り去った。 心臓が飛び出しそうなほど高鳴っていた。 はぁはぁと息を乱しながらも、石川はなんとか教室に駆け戻った。 「石川先生、ご苦労様」 保田に笑顔でそう言われて、石川はハッとした。 「あ、日誌…!」 「どうしたんです?」 保田が不審そうに首をかしげる。 「あの…忘れて…きちゃいました…」 石川はしどろもどろで答えた。 「ええ?なにかあったんですか?」 保田が眉をひそめながら尋ねた。 「えっと…あの…」 (どうしよう。言えないよっ。教室で生徒がエッチしてたのを見て、 ビックリして逃げて来ちゃったなんてっ!)
138 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:42 ID:Ebh0KUsM
上手い言い訳が思いつかずまごまごしている石川を見て、保田が先に口を 開いた。 「…ともかく、日誌を取ってきてもらえますか?」 「えぇ!もう一度あの教室に行くんですか!?」 石川が思わず叫んでしまった言葉に、場の雰囲気が凍る。 「……」 保田は無言のまま呆れたよな視線を石川に向けていた。 「すいません、あの…行ってきます…」 「よろしくお願いします」 石川は泣きそうだったが、保田の頼みとあっては断りきれなかった。 「――」 教室に戻り、石川はおそるおそる教室の中を覗き込んだが、すでに二人の 姿はなかった。 (誰もいない、よかった) 安全を確認した石川は教室の中に入り、目当ての日誌を探した。 日誌は教卓の上に置いてあったので、すぐに見つけることが出来た。 (これでよし、と。さっさと帰ろう) 石川は階段を下りながら目撃した情事のことを思い出していた。 暗がりだったので顔は直接確認できなかったが、声と体型から先に石川に 気がついた少女は矢口真里で間違いなかった。 そして、裸の矢口を愛撫していた少女の方は、 (ひとみ…吉澤ひとみ?) 後ろ姿だけしか見えなかったが、こちらもまず間違いないはずだ。
139 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:44 ID:Ebh0KUsM
二人を特定できたまではいいが、それからどうすればいいのかわからず、 石川は途方に暮れていた。 放課後の教室でHするなんて言語道断である。 普通ならよくて停学、ヘタすれば退学ものの事件だ。 しかし今回の状況は普通ではないのである。 新米教師である石川には、学校の内外をも含めた力関係がどのようになっ ているのか皆目見当もつかないが、飯田グループが良くも悪くも特別扱い されていることだけはわかる。 今回のことは石川一人の判断でどうこうできる問題ではなかった。 (でも、誰に相談すればいいんだろう?教頭先生?…それはやだなぁ…) 頭の整理がつかないまま、石川は職員室に戻っていった。 職員室に戻った石川は、保田と一緒に日誌を片づけていた。 「あの…、保田先生…」 「はい?」 「あの…飯田グループのことについて何ですが…」 石川はおそるおそる話を切り出した。 「彼女たちはどんな子なんでしょうか…?」 「……」 保田は即答せず、腕を組んでなにやら考えているようだった。 石川は保田が口を開くのをじっと待っていた。 しばらくして保田がおもむろに口を開いた。 「そうですね…。この学校にいる以上、話しておいた方がいいかもしれま せんね」 石川は真剣な顔つきで、保田の言葉に耳を傾けた。
140 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:45 ID:Ebh0KUsM
「歓迎会の時に言いましたよね。飯田の親御さんについては」 「はい。あの、色々影響力を持っている方だと…」 保田はゆっくりと頷き、話を続けた。 「ま、確かに親の存在も大きいんですけどね…。でも、飯田グループが特 別扱いされているのは、それだけが理由じゃないの。彼女たちは生徒の間 ではカリスマ扱いでね、生徒たちへの影響力が半端じゃないのよ。学校の 内外に親衛隊みたいなのもいるし。この学校にいて、飯田グループに無関 心でいられる人間はいない。飯田グループを敵に回したらこの学校では生 きていけないわよ。生徒だろうと、教師だろうと」 「そ、そうなんですか…っ!?」 石川が心底驚いたような表情を浮かべたのを見て、保田はニヤリと笑った。 「あははは。というのはちょっと大げさなんだけどね」 「えぇ!もうっ、どっちなんですか〜!?」 「ふふ。ごめんなさい。でも、話半分ぐらいには聞いておいてね。実際飯 田グループともめて、やめざるを得なくなった先生もいたんだから」 「ほ、ほんとうですか…?」 今度は疑わしそうに石川が聞いた。 「これはホント」 保田はまた真面目な顔に戻ってそう答えた。
141 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:48 ID:Ebh0KUsM
「飯田グループは、現在、リーダーの飯田圭織、矢口真里、吉澤ひとみ、 後藤真希、の4人。彼女たちに心酔している親衛隊は学校内だけでも40〜50 人はいるんじゃないかな」 「はぁ…」 親衛隊と言われても、正直石川にはピンとこなかった。 石川の通っていた高校は俗にいうお嬢様学校で、かっこいい上級生のファン クラブなどはあったりもしたが、 (あれとはまた違うんだろうな…) 違うのである。 保田は親衛隊については特に触れず、さらに話を続けた。 「飯田はねぇ、言われているほどの『悪』じゃないわよ。曲がったことが嫌 いで、正義感も強いし。基本的に弱い者イジメはしないしね」 (私はいじめられているんですけど…) 心の中でそう思った石川だったが、教師としてあまりにも格好悪いので口に は出さなかった。 (でも、旧校舎で初めてあったときに、私を揶揄する矢口や吉澤をたしなめ てくれたのは、確かに彼女だった…)
142 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:50 ID:Ebh0KUsM
「まあ、機嫌のいいときは別に普通の生徒と大して変わらないかな。いや、 やっぱり普通の生徒とは違うか。ただ…」 (ただ…?) 「怒らせたら半端じゃすまないわよ。紗耶香の時も…」 「紗耶香…?」 石川には聞き慣れない名前だった。 保田は一瞬しまった、という顔をしたが、石川はそれには気がつかなかった。 保田はすぐに平静を取り戻し、石川の疑問に答える。 「…市井紗耶香。去年までこの学校の生徒だった子。飯田グループの一人だ ったの」 「去年まで、というと、もう卒業したんですか?」 「いえ、飯田・矢口と同じ学年だったけど、去年退学したわ」 「何か問題でも起こしたんですか?」 「海外に留学する為の、自主退学…だった」 保田の表情がわずかに翳る。 何か苦しそうにも見えたのは、石川の錯覚だったのだろうか。 「それで、その紗耶香という子は…」 「今いない生徒のことを話しても仕方ありませんよね」 保田は石川の言葉を強引に遮り、市井紗耶香の話題を終わらせた。 石川はもっと知りたかったが、今は諦めるしかなさそうだった。
143 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:52 ID:Ebh0KUsM
保田は続けて、矢口、吉澤、後藤についてもその家庭状況、性格などを かいつまんで教えてくれた。 矢口は一見ギャルっぽいがなかなか頭が切れ、計算高い。 吉澤は今一番荒れていて、何をしでかすかわからないので要注意。 後藤は去年までは模範的な生徒だったが、今年に入ってから無気力で学校 もさぼり気味…。 保田のくれた情報に石川は感謝したが、問題だらけの生徒たち相手にやっ ていける自信もなくしてしまった。 この学校でやっていくしかないという事実の重さだけが石川の肩にズシリ とのしかかってきて、ますます暗い気分になっただけだった。
144 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 20:54 ID:Ebh0KUsM
色々ご迷惑をかけ、申し訳ありませんでした。 書きたくなったので、ここだけは名無しで続けさせて下さい。
145 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 21:41 ID:MRa0fkzs
続きだ。嬉しい。
146 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 22:59 ID:VPHIRLb2
許可なんていらないだろう。 書きたかったら書いたらいんだ。 待ちたいから待つ、それだけだよ。
147 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 23:05 ID:CfEAIcZM
戻ってきてくれたんだ。 再び読む事ができて、すげー嬉しいよ。 今日は赤飯だね!
148 :
名無し娘。 :2001/06/07(木) 23:18 ID:y/EAS3ag
ありがとう。これからも頑張って
149 :
ラック :2001/06/08(金) 00:10 ID:CoYT/3io
戻ってきたんだね。しんどいだろうけど、 続き頑張って。
150 :
名無し娘。 :2001/06/08(金) 01:46 ID:98jUHTzk
>>144 ファイトファイト
ポジティブポジティブ
151 :
名無し :2001/06/08(金) 02:20 ID:vnMRCwcE
続きが読めて素直に嬉しいよ。
152 :
名無し娘。 :2001/06/08(金) 14:20 ID:qRL5oixM
ガンバレわっしょい! 応援してるぞ!!
153 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:33 ID:CpmLay.w
そうして、一週間がたった。 あの放課後の教室以来、石川は飯田グループのメンバーとは一度もあわな かった。 最初のうちは、顔を会わせなくてすむということで、ホッとしていた石川 だったが、あれほど目立つ彼女たちがいないのはやはり気になる。 「…保田先生、飯田グループはどうしたんでしょうか?」 石川は、職員室でそれとなく聞いてみた。 「ここ一週間無断欠席しているみたいですね。どこかに遠征に行ってる という噂ですが、警察沙汰にはなっていないみたいだから、大丈夫じゃな いかしら?」 保田は、お茶をすすりながら大したことはない、といった態で答えた。 「えっ…、あの、遠征って何ですか?」 石川がたずねると、保田は湯飲みを机に置いた。 「簡単に言うと、不良グループ同士の抗争ね。気にくわない高校があると シメに行くのよ。といっても、この近辺の高校はあらかた片づいているは ずなんだけど…」 石川はにわかにショックを受けていた。 飯田グループがその手のケンカを売ったり買ったりしているのは想像して はいたが…。
154 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:35 ID:CpmLay.w
「あのっ、ずっとこんな感じなんですか、飯田グループというのは?」 石川が不安に思いながらたずねると、保田は困った顔をした。 「まあ、無断欠席は当たり前というか…。ルックスも行動も派手だし、親も 実力者ですから。飯田グループにはできるだけ関わり合わない、というのが うちの学校の暗黙の了解ですね」 保田がやや自嘲気味な口調で言う。 「そっ、そうなんですか…」 石川は、保田の言葉を聞きながら、なんとも言えない気持ちになっていた。 そんな石川を察したのかどうかはわからないが、保田は話を続けた。 「警察沙汰になったら、さすがに学校も無視できなくなりますが、そこら 辺の加減はちゃんとできる子たちですから。ケンカ沙汰と言っても、一般 の生徒には手を出さないし、他の犯罪まがいのこと、援助交際とかクスリ とかね、そんなものには手を染めてないし。だから学校側としても、ある 程度は放っておけるというのもありますね」 でも誰かが注意するべきなんでは、と石川は思ったが、飯田たちはただの 不良ではない。 学校側が彼女たちを持て余しているのはよくわかる。 わかるが…。
155 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:37 ID:CpmLay.w
(みんなが甘やかすから、ますます好きかってしてるんじゃないのかな?) やっぱり飯田たちのような生徒を野放しにしておく学校側のいい加減な態度 はよくないと思った。 (でも私は新米だし、学校の方針に意見できるほどの立場でもないし…) 石川は、そう自分に言い聞かせた。 中途半端な正義感は学校側や生徒たちを混乱させるだけかも知れない。 しかし、そう考えてみても、石川の中のもやもやとした何とも割り切れない 気持ちが晴れることはなかった。
156 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:38 ID:CpmLay.w
その日の放課後のことだった。 学校帰りのプラットホームで、石川は背後からいきなり呼び止められた。 「―り・か・ちゃん!」 馴れ馴れしい声だった。 「え…?」 石川が思わず肩越しに振り返ると、飯田が隣に女の子を連れて立っていた。 「久しぶりじゃーん」 飯田が明るい声で言う。 「久しぶりって、あの、飯田さん…」 一週間も無断欠席しておきながら、飯田は何の気まずさも感じていないよう だった。 「だれ、圭織?」 飯田の隣にいた女の子が、不思議そうにたずねる。 今時のギャルっぽい子でもなく、かといって不良と言った感じでもなく。 どちらかと言えば、飾り気のない純朴そうな子だった。 この界隈では有名な不良である飯田とはなんだか不釣り合いに見えた。
157 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:41 ID:CpmLay.w
「うちの先公だよ」 飯田が、女の子に答える。 「エッ!?先生なの?年下かと思った…」 素で驚いた様子の女の子に、石川はちょっぴり落ち込んでしまった。 (うぅ…どうせ私は…) そんな石川を気にすることもなく、女の子は自己紹介を始めた。 「先生、はじめまして。唐黍高校3年の安倍なつみです」 石川が礼儀正しい女の子に感心していると、ホームに電車が入ってきた。 「…飯田さん、学校あまりさぼらないでね」 電車に乗る直前に教師っぽい声で言うと、飯田はフフッと嬉しそうに 微笑んだ。 「覚えておくよ」 意外なほど素直な声に、石川が耳を疑っていると、ドアが閉まった。 電車がゆっくりと動き出す。 飯田は、安倍と名乗った女の子と一緒にホームの階段を上がっていく。 (今日みたいに素直だと、かわいいんだけどな…) 石川は、電車の冷たい窓に額をコツンと押しつけながら、そんなことを 考えていた。
158 :
名無し娘。 :2001/06/09(土) 20:41 ID:CpmLay.w
更新です。
おおっ 交信されてる
160 :
ラック :2001/06/09(土) 21:44 ID:RkiKb30.
更新されてる。安倍がでてきた。
161 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 02:04 ID:N3UB3fsM
sage
162 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 17:53 ID:8s/8K0KI
そして翌日。 石川がいつものように三年一組の授業に行くと、飯田がいた。 信じられなかった。 『覚えておくよ』 昨日の飯田はたしかに別れ際にそう言ったが、昨日の今日である。 (偶然かな…?) そう思いながら石川が教室にはいると、すぐに気がついたらしい飯田が目 だけでちらりと石川を見た。 取り巻きらしき連中としきりに喋りながらも、確かに目の端で石川を意識 したのである。 (な、なんで?) 石川は我知らずドギマギしていた。 教壇に上がりながら、石川は飯田に乱された気分を引き締めるために、大 きく息を吸った。 「授業を始めます、席について下さいっ」 石川は精一杯の声を出したが、生徒たちはまるで無反応だった。 完全に舐められてる、と思った石川は教科書で教卓を思いっ切りパンッと 叩いた。 一瞬教室が静まり返る。 いつも気弱な石川の態度になれていた生徒たちは、意外そうな顔をした。
163 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 17:55 ID:8s/8K0KI
「席について下さいっ!」 石川は強い口調で即したが、生徒たちはまただらだらとおしゃべりを始めた。 石川がカッときて再度怒鳴ろうとすると、教室の真ん中当たりで取り巻きに 囲まれていた飯田が急にすくっと立ち上がって、一番後ろの自分の席に座っ た。 「い…飯田さん?」 それまでしきりにしゃべっていた生徒たちが、飯田の態度に怯えた顔をする。 「…席につけだってさ」 飯田の言葉で、不良仲間らしい生徒たちは眉をひそめる。 意味が分からない、というような顔だ。 「二度も言わせんの?」 飯田が低い声でうなると、 「は、はいっ!」 だらだらしていた生徒たちが、全員ガバッと机に張り付いた。 教師の言うことは一切聞かないが、飯田の命令は絶対のようだ。 (なんか女王様みたい…) 石川は、尊大な様子で生徒たちに命令する飯田を見ながらそう思った。 「で、では、授業を始めますっ」 石川は、飯田のおかげで静かになった教室で授業を始めた。
164 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 17:57 ID:8s/8K0KI
授業が終わり、石川は複雑な思いで職員室に戻っていった。 (飯田さんが学校に来てくれたのはうれしいし、授業もちゃんとできたけ ど…なんか釈然としないんだよなぁ…) 石川があれこれ考えながら教務日誌を書いていると、 「石川先生、飯田の様子はどうでした?久しぶりに学校に来たようですが」 教頭が声をかけてきた。 「はい、あの、特に変わった様子もなく、普通に授業を受けていましたが…」 「そうですか。それにしても、なぜ今日来たんでしょうね?飯田の仲間は まだ全員休んでいるのに」 教頭が独り言のように呟く。 「あっ、私昨日偶然飯田と駅で会いまして、その時ちゃんと学校に来るよう にと…」 石川が昨日の出来事をかいつまんで教頭に説明すると、教頭は信じられない という顔をした。 「本当ですか?本当にそんなことが?」 「は、はい。本当です」 いくら教頭でもそこまで疑うなんて失礼だなぁ、と石川は思ったが、さす がに顔には出さなかった。 「そうですか…」 教頭はどうも納得できない、といった様子で小首を傾げながら自分の席に 戻っていった。
165 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 17:59 ID:8s/8K0KI
放課後になると、飯田が新米教師である石川のことを気に入ったらしいとい う噂は学校中に広まっていた。 石川は、飯田が自分のどこを気に入ったのかわからなかったし、そもそも 本当に気に入られたのかどかも確信が持てなかったので、その噂には戸惑 うしかなかったのだが。 最初石川の話に半信半疑だった教頭も、噂が広まるにつれ態度が変わってい った。 「いやぁ、石川先生。あの飯田にちゃんと言うことを聞かせられるとはねぇ。 正直、ちょっと頼りない所があると思っていたのですが、いやいやどうし て。私も認識を改めないといけませんな。はっはっはっ」 調子いいなぁ、と思いつつ石川も教頭に誉められて悪い気はしなかった。 (なんか、先生になってから初めて誉められた気がする) しかし、そんな石川の喜びも長くは続かなかった。 「やはり、年齢が近いというのが大きいのかも知れませんねぇ。そこで、 石川先生。お願いがあるんですが」 一瞬イヤな予感のした石川だったが、教頭の話とあっては聞かないわけに はいかない。 教頭が続ける。 「無断欠席が続いている生徒の家を訪問して、学校に出てくるように説得 してもらえませんか?」 「…えっ?」 思いがけない教頭の『お願い』に、石川は一瞬何を言われたのかわからな かった。
166 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 18:01 ID:8s/8K0KI
「訪問するのは三年一組の矢口真里、二年二組の吉澤ひとみと後藤真希。 この三人だけで結構です」 (結構です、って一番やっかいな三人じゃないですかぁ〜!) 石川はどうにかして教頭の申し出を断ろうと、必死で理由を探した。 「えっと、でも担任でもない私が、あの…」 「ええ、もちろん石川先生一人でやってくれとは言いません。保田先生に もこのことは伝えてありますので、二人で相談して決めて下さい。よろし くお願いしますね」 「あ、あの〜教頭先生!?」 石川は必死に食い下がろうとしたが、教頭は言いたいことを言い終えると さっさと職員室を出ていってしまった。 (なんで担任でもない新米教師の私が…うぅ…) やっかい事を押しつけられた格好となった石川は、ただ心の中で愚痴るしか なかった。
167 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 18:02 ID:8s/8K0KI
更新です。
168 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 21:18 ID:IbcG2Xng
早く続きが読みたい
169 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 21:22 ID:I17RTP..
石川が職員室で一人でイジイジしているうちに、授業を終えた保田が戻って きた。 石川はさっそく教頭の『お願い』の件を保田に伝えた。 「ええ、聞いてます。まぁ、教頭はいつか私がシメとくから、今回は災難と 思ってあきらめて下さいよ」 冗談混じりにそういわれて、石川は少し救われた気がした。 (相手が保田先生でよかったなぁ) いつまでもいじけていても仕方ないので、石川はポジティブな方向に頭を切 り替えることにした。 「じゃあ、これからどうするか決めましょうか」 「はい」 相談の結果、保田は矢口の担任であるので、矢口の家には当然保田が行くこ とになった。 また、保田の 「私、後藤には避けられているから…」 という言葉により、後藤の家には石川が行くことになった。 なぜですか?と石川は問うたが、保田は言葉を濁すだけではっきりとした理 由は答えなかった。 (相手は不良グループの一員なんだし、先生とは色々あったのかもしれな いなぁ) 石川は一人でそう勝手に納得して、それ以上は聞かなかった。
170 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 21:26 ID:I17RTP..
さて、残るは吉澤である。 吉澤の家は後藤の家の近くにあるので、石川がその後に回ればいいのだが…。 「正直、吉澤は石川先生には荷が重いと思うんですよ…」 保田が表情を曇らせながらそう言う。 尊敬する保田にそう言われて、石川は少しショックを受けたが、すぐさま気 を取り直す。 「大丈夫ですよっ。あの、ダメならダメでまた出直せばいいですし、その時 こそ保田先生に一緒に行ってもらえれば…」 「う〜ん…」 腕を組みながら保田は一人うなっていた。 あの飯田でさえ話せばちゃんとわかってくれるのだ、石川は単純にそう考え ていた。 実際は、飯田が今日学校に来たのは、石川が飯田を説得したからではなく、 飯田のただの気まぐれにすぎなかったのだが。 勘違いながらも、石川からやる気とほのかな自信が伺える。 それを感じ取った保田は躊躇しながらもOKサインを出した。 「わかりました。ではお願いします。でも、無理はしないで下さいね。 相手は女子高生と行っても、普通の生徒じゃないんですから」 「はい。大丈夫ですっ!」 ポジティブモードに入った石川は、自信ありげにそう答えた。 その自信に根拠は全くなかったのだが。
171 :
名無し娘。 :2001/06/11(月) 21:27 ID:I17RTP..
更新です。 (出来れば今日中にもう一度更新したいのですが、さて…)
172 :
ラック :2001/06/11(月) 21:33 ID:fLfTlazM
石川先生、頑張れ!!
173 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 00:24 ID:gzNu3NGs
最寄りの駅から徒歩十分程。 住宅街にある一軒家が後藤の実家だった。 (なんかちょっとドキドキしてきちゃった) 後藤の家の前についた石川は軽く深呼吸をし、玄関のチャイムを鳴らした。 ((……)) しばらく待ったが誰も出てこない。 石川はもう一度チャイムを鳴らしてみた。 ((……)) 留守かな、と思い石川が帰りかけたとき ((…どなたですか?)) インターホンから気怠そうな声が返ってきた。 後藤の声だった。 「後藤さん?石川です。葉楼高校の…」 ((はぁ…。何の用ですか?)) 一週間も無断欠席しておいて何の用だもないのだが、石川は玄関越しに 話を続けた。 「あの、学校のことなんだけど…。家に入れてもらってもいいかな?」 ((……)) 「後藤さん?」 (…わかりました…)) 石川は門前払いされてしまうのではないかと不安に思っていたが、どうにか 家には入れてもらえるようだ。
174 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 00:26 ID:gzNu3NGs
後藤の家に上がることができた石川だったが、後藤の母親は不在だった。 後藤の部屋に通された石川は、とりあえず本人に向かって本題を切り出した。 「ここ一週間休んでたみたいだけど、何してたのかな?」 「別に…」 後藤がめんどくさそうに答える。 「学校に来たくない理由があったとか…」 「はぁ…」 「後藤さん?」 「なんですか?」 「学校に来たくない理由があるの?」 「別に…」 そんな会話が永遠と続く。 とらえどころのない後藤の答えに、石川もだんだん無言になっていった。 気まずい沈黙が続く。 (はぁ…) 後藤のはっきりしない態度に、石川は心の中でため息をついた。 何を聞いてもちゃんと答えてくれない。 手持ちぶたさになった石川が、何の気なしに部屋の中を見回してみると、 ふと机の上に飾ってある写真に目がとまった。 飯田グループのメンバーが集まっている写真だった。 飯田、矢口、後藤、吉澤、そして…。 (誰だろう?一人知らない子がいる…)
175 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 00:28 ID:gzNu3NGs
「あの写真…」 「え…?」 聞かれて、後藤はわずかに眉を寄せた。 「飯田さんたちと一緒に映ってる…」 後藤は突然立ち上がり、写真を机の中に隠してしまった。 「あ、あの…?」 「人のもの勝手に見ないで下さいっ!」 後藤が語気を強めて怒鳴る。 それまで何を聞いても無表情で無感情だった後藤が初めて顔色を変えた 瞬間だった。 石川はそんな後藤の態度を見て、不登校の原因はやはり飯田グループに あるのだと確信した。 石川が後藤にたずねる。 「飯田さんたちとはいつ頃から付き合うようになったのかな?」 「……」 しかし、後藤は答えない。 不愉快そうな表情を浮かべて、ただ黙っていた。 このままではらちが明かないと、石川は質問の内容を少し変えてみようと 思った。
176 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 00:39 ID:gzNu3NGs
「5人で写ってたよね」 「しりませんっ」 後藤が即座に否定する。 そんな後藤の頑なな態度に少し気圧された石川だったが、疑問に思ったこ とをそのまま口にしてみた。 「一人知らない子がいたんだけど…」 後藤のこめかみがピクピクと動いた。 しかし、石川はそれには気がつかなかった。 「あの子が市井…紗耶香さん?」 「な、なんであなたが市井ちゃんのことを知ってるのっっ!!??」 目を見開きながら大声で怒鳴る後藤に、石川は完全に飲まれてしまった。
177 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 00:40 ID:gzNu3NGs
更新です。
178 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 02:41 ID:7vC4t0vg
一日2回の更新なんて・・・ うれしすぎ。
179 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 10:06 ID:Uu8geU9A
ゆっくりマターリいってほしいね 内容は激しい方がイイケドネ(w
180 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:28 ID:QYDxzTTk
それから先は会話にならなかった。 後藤は「出てってよっ!」の一点張りで、石川の言葉に全く耳を貸そうとは しない。 激昂した後藤を諫めるすべもなく、石川はしかたなしに後藤の家を後にした。 (失敗しちゃったな…) 功を急ぎすぎた石川は、後藤の触れてはいけないところに触れてしまったよ うだ。 しかし、今更後悔してもすべては後の祭り。 先ほどまで石川を支えていたほのかな自信は、今はすっかり消え去ってし まった。 (保田先生に連絡を入れておかないと…) 気が重いが仕方がない。 石川は携帯電話を取り出し、保田に連絡を入れた。 ピッ。 「はい。保田です」 「石川です。あの、今後藤の家庭訪問が終わりまして…」 「お疲れさま。で、どんな様子でしたか?」 保田が当然のようにたずねる。 石川は一瞬言いよどんだが、今更隠してもはじまらないので正直に答えた。
181 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:30 ID:QYDxzTTk
「すいません…私の、力不足で…」 いいながら石川は泣きそうになった。 自分のことをとても情けなく感じ、自己嫌悪に陥りそうになってしまった のだ。 そんな石川の様子を察してか、すかさず保田がフォローを入れる。 「今回は石川先生も初めてのことでしたし、失敗は誰にでもあることです から…」 「いえ、私が悪いんです。もう少し後藤の立場になって考えてやれたら こんなことには…」 「すぎたことは仕方がありません。大丈夫ですよ、石川先生。後藤のことは また後で考えましょう」 石川は保田の優しい言葉に感謝の気持ちでいっぱいになった。 保田は矢口との話し合いがまだ続いているらしく、詳しいことは明日学校で 話すことになった。 石川の方もまだ吉澤の家庭訪問が残っている。 保田からは日を改めたらどうかと言われたが、石川はこれ以上保田の言葉に 甘えてはいけないと思い、このまま吉澤の家に向かうと告げた。 吉澤の家は後藤の家から徒歩25分ぐらいの所にある。 歩いて行くには少し遠かったが、駅に戻るとよけい時間がかかってしまう ので、徒歩で直接吉澤の家に向かうことにした。
182 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:32 ID:QYDxzTTk
石川は、何ともいえない挫折感のようなものを感じながら、吉澤の家の近く まで歩いていった。 「―てめぇ、生意気なんだよっ!!」 曲がり角にさしかかったところで、突然少女の甲高い怒鳴り声が聞こえてき た。 石川は、ビクッとして足を止める。 (な、なに?ケンカ?) 石川はハッとして前を見た。 ヤンキー風の少女が5人。 どの顔もひどく殺気立っていた。 5人組の少女たちの相手になっているのは、すらりとした長身の少女だった。 石川は少女の姿を見た途端、ゾクッと背筋が震えた。 一対五という圧倒的不利な状況下にあるのに、怯んだ様子が微塵も感じら れない。 いや、むしろ戦いを望んでいるかのような、肉食獣的なオーラを放ってい る。
183 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:36 ID:QYDxzTTk
(―まさか吉澤さんっ!?) 少女の背中に一瞬だけ吉澤の影が重なり石川はドキッとさせられた。 すぐさま、きっと他人のそら似に違いないと目を懲らしてみる。 すると、5人組の1人が背後から近づき、吉澤を羽交い締めにする事に成功 した。 それを見たリーダー風の少女は、口の端をわずかにつり上げてみせた。 まるで勝利を確信したかのような笑みであった。 「さぁ、どうしてやろうかな?あはははっ」 「……」 吉澤は無言でその少女を見つめていた。 「暴れるとよけい痛い目にあうことになるよ。もっとも、この状態じゃ暴 れることもできないだろうけどさぁ」 リーダー風の少女が吉澤の顔に近寄り勝ち誇ったようにいった。 「近寄るなよ、ブス」 吉澤は、羽交い締めにされた状態にも関わらず、毒突いてみせた。 「ふざけんなぁ、てめぇ!!」 少女の平手が吉澤の頬を打った。 「……」 吉澤の瞳に狂気じみた鈍い光が浮かんだ。 その瞳をまともに見た少女が一瞬飲まれて後ずさる。
184 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:38 ID:QYDxzTTk
と、その時。 「あなたたち、なにしてるのっ!!」 自分の生徒が殴られているのを黙ってみていられるはずもなく、石川は たまらず場に割って入った。 突然の乱入者にその場にいた全員が一斉に振り向いた。 「なんだよ、てめーは?」 「わ、私は葉楼高校の教師ですっ!」 「はっ?センコーがどうしたって?」 教師だと名乗れば少女たちは退散するだろうと石川は考えていたが、それは 甘かったようだ。 石川は近づいてきた少女に胸ぐらを捕まれた。 そこにいた全員が石川の不幸な運命を予感した。 が、その様子に気を取られたのか、吉澤を羽交い締めにしていた少女の手が 一瞬緩んだ。 吉澤はその瞬間を見逃さなかった。 踵で相手の足の甲を思いっきり踏みつける。 「ぎゃっ!」 虚を突かれた少女は突然の痛みに吉澤を捉えていた手を完全に離して しまった。 しまった!と思った時には少女の眉間に吉澤の拳が突き刺さっていた。 少女は痛みの余り思わず両手で顔を覆う。 続けざまに、吉澤の前蹴りが少女の鳩尾にめり込んだ。 少女は3メートルほど吹き飛び、そのまま地面にうずくまった。
185 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:53 ID:QYDxzTTk
その光景を一番近くで目撃していた少女が、咄嗟に吉澤に掴みかかった。 吉澤はそれを軽くいなすと、相手の髪を掴み、肘を一発、二発、三発と 顔面にたたき込んだ。 吉澤はさらに少女の頭を上から押さえ込み、その鼻先に膝蹴りを見舞った。 少女は膝から崩れ落ち、地面が血に染まる。 二人を倒した後でも、吉澤は息一つ切らしてはいなかった。 「―おい」 吉澤は、残りの3人の少女たちを鋭く睨みつけた。 「あんたらどこの高校のやつだよ?」 吉澤が低い声でいう。 少女たちがジリッと後ずさる。 引くに引けない状況である。 たぶん、この少女たちもちっとは名の知れた不良なのだろう。 5対1で挑んで、あっさりやられたとあっては格好がつかないのだ。
186 :
名無し娘。 :2001/06/12(火) 23:59 ID:QYDxzTTk
更新です。
187 :
ラック :2001/06/13(水) 00:41 ID:kMgkVMN.
ヨッスィ−が荒れてるよ−−
すいません更新今日気づきました。復活素直にウレシッス!ちゃんと読んでますよ!!
189 :
名無し娘。 :2001/06/14(木) 03:52 ID:8F97cNGc
安倍が出てきてから面白い展開になってきた 安倍は裏番(死語かな)だったりして...
190 :
名無し娘。 :2001/06/15(金) 18:07 ID:BDVUM7KE
保全sage
191 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 16:02 ID:/VHS97lk
hozen
192 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:44 ID:8ZVDlDqQ
「どこの高校だって聞いてんだよ。答えろ」 吉澤が再び問う。 「―うっせぇんだよ!かんけーねーだろうっ!?」 虚勢を張るものの、その体はかすかに震えていた。 吉澤と真っ正面からやり合っても勝てっこない。 二人を瞬殺した先ほどの動きからもそれは明らかだった。 「いいから、とっとと答えろ。そこのブス、おまえにいってんだよ」 吉澤の挑発的なセリフにリーダー格の少女がキレる。 「てめぇーー!!!」 半ばやけくそになった少女が吉澤に挑んでくる。 その瞬間、吉澤の整った顔にひどく残酷な色が横切った。 吉澤は突っ込んでくる少女を軽くかわし、勢い余って体勢を崩したところ に足払いした。 少女は仰向けに転び、だがすぐさま立ち上がろうとした。 が、吉澤がそれを許さなかった。 仰向けに倒れた少女の腹に、蹴りを何発も見舞う。 その衝撃に耐えかね、少女は両手で腹を押さえて体を丸めた。
193 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:46 ID:8ZVDlDqQ
亀のような状態となった少女に吉澤が覆い被さる。 相手を立たせないように上から押さえつけながら膝蹴りを放つ。 勢いをつけて横っ腹に二発、頭部に一発。 「ひ、ひぃっ!!た、たすけて、許してっ!!!」 戦意を喪失した少女が情けない悲鳴を上げる。 まだ無傷のはずの仲間二人は、ただその場でおろおろしているだけで助けに は入らなかった。 吉澤の圧倒的な暴力の前に、戦わずして戦意を喪失してしまったようだ。 (こ、こんなのケンカじゃないっ!ただのリンチだよ!) 石川は彼女たちに同情した。 吉澤は相手が誰であろうと情け容赦なかった。 泣こうが喚こうが謝ろうが攻撃の手をゆるめない。 やると決めたら徹底的にやる。 彼女らは、ケンカを売る相手を完全に間違えたのだ。
194 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:48 ID:8ZVDlDqQ
(と、止めなきゃ相手の子が死んじゃう!?) そう思った瞬間、石川は吉澤の上に飛びかかっていた。 「あ、あなたたち早く逃げなさいっ!」 吉澤の体を押さえながら石川が絶叫する。 「はぁ??バカかてめーはっ!!」 石川の突然の行動に、さすがの吉澤も動揺を隠しきれないでいた。 少女たちも石川の理解不能の行動に混乱していた。 しかし、この場から逃げるチャンスであるということだけは、本能的に 悟ったようだった。 二人の揉めあう様子を横目で見ながら、彼女らは一斉に逃げ出した。 「ふざけんなっ、はなせっ!」 吉澤が抱きついて離れない石川を力任せに引き剥がそうとする。 石川も離されまいと必死だったが、腕力の差は歴然。 とうとう乱暴に突き飛ばされ、石川は地面に倒れ込んだ。 倒れた石川には目もくれず、吉澤はすぐさま逃げた少女たちを追いかけ ようとした。 が、石川は倒れながらも吉澤の足を掴み、それを阻止する。
195 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:51 ID:8ZVDlDqQ
「てめぇー、いい加減にしろ!!」 吉澤は足下にある石川の顔面を蹴ろうとしたが、なぜだかそれは躊躇われた。 吉澤にしては珍しい迷いであった。 そうこうしているうちに、逃げた少女たちの姿は吉澤の視界からはすっかり 消え去ってまった。 ようやく石川の手をふりほどき、すぐさま後を追ったが彼女らを見つけるこ とは出来なかった。 「くそセンコーがっ!!」 少女たちが逃げてしまった後、吉澤の怒りは石川に向けられていた。 「だ、だって、あれ以上やったら大怪我しちゃうじゃないっ!」 石川は青ざめた表情ながらもなんとか吉澤に言い返す。 「しるかよっ!!あっちからケンカ売ってきたんじゃねーか。てめえも 見てただろうが!!」 吉澤の迫力に思わず首をすくめた石川だったが、 (教師として、ここは引けないっ) なんとかして自分の行動の正当性を主張しようとした。
196 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:53 ID:8ZVDlDqQ
「で、でも、あれじゃ過剰防衛だよ。だって…」 「うっせぇ!!てめぇーこの場で犯すぞっ!!?」 石川の言葉を遮り、吉澤が罵倒を返す。 とてもまともな話し合いが出来る相手ではなさそうだった。 石川にとってはまさに最悪の日であった。 (…うぅ…もうやだ…何でこんな目に…) 石川は本気で泣いてしまいそうになった。 ただ教師としてのプライドだけでなんとか堪えていたが、我慢も限界にきて いた。 と、突然吉澤の携帯が鳴った。 「ちぃっ!」 吉澤は舌打ちをしながらも、携帯に出た。 「あ、矢口さんすか」 「ええ、来ましたよ。今目の前にいます」 「そうなんすか。くだらないっすね」 「へっ?どうしてですか?」 「はぁ、そうっすか」 「え?明日ですか?はぁ、いいですよ。こっちも話があるんで」 「そうっすか。わかりました。じゃあ」
197 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:54 ID:8ZVDlDqQ
「おい」 携帯を切った吉澤が石川を呼ぶ。 石川は反射的にビクッと体を震わせた。 「学校行けばいいんだろう?」 思いもかけない吉澤の言葉に、石川は一瞬何を言われたかわからなかった。 「用が済んだんだから、とっとと消えろよ」 「え…?あ、あの…どういう…?」 石川はわけがわからず、吉澤に説明を求めた。 「だから、明日学校に行ってやるから、ここからとっと消えろや」 吉澤は苛ついた表情を浮かべながらも、石川の疑問に答えてやった。 なぜか急変した吉澤の態度に、石川はただ口をポカンと開けて呆然として いた。 もう少し詳しい事情を聞きたかったが、これ以上質問をしてまた機嫌を悪 くされたらたまらない。 (吉澤さんに学校に来てもらうためにここに来たんだから、これでいいん だよね?) 一刻でも早くこの場を離れたい一心で、石川は自分自身を無理矢理納得さ せた。
198 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:56 ID:8ZVDlDqQ
「あ、あの約束だよ?」 「はぁ??」 吉澤が呆れたような口調で聞き返す。 「あの、明日学校に来るって…」 「ああ」 めんどくさそうに吉澤は答えた。 「あっ…!」 「今度は何だよっ!」 いい加減にしてくれといった具合で吉澤が怒鳴る。 「血が…」 石川はポケットからハンカチを取り出し、吉澤の口元を拭ってやった。 平手で殴られたときに唇を切ったようだ。 「……」 吉澤は珍獣でも見るかのような目で、石川を見つめていた。 「大丈夫?他に怪我はない?」 「そんなやわじゃねーよ」 「そう、よかった…」 石川は心底ホッとしたようにそう呟いた。 「でも、女の子なんだらケンカなんてしちゃダメだよ」 「うるせぇな、ほっとけよっ」 吉澤は心底鬱陶しそうに言った。
199 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 18:57 ID:8ZVDlDqQ
「ほっとけないよ。だってあなたは私の生徒なんだから」 自然に出てきたその言葉に石川自身が驚いた。 今の自分は実績も経験もなにもなく、教師というにはあまりにも未熟かも 知れない。 (でも…) その言葉に偽りはなかった。 (ほっとけないよ…) なぜ? それは吉澤が自分の生徒だから…。 「じゃあ、帰ります。吉澤さんも気をつけて帰ってね」 (子供じゃねーんだよ) 吉澤は内心そう思ったが、本気で鬱陶しかったので適当に相づちを打った だけですませた。 石川は帰る途中、何度も吉澤の方を振り返った。 しかし吉澤はそれには気がつかないふりをした。 (なんだ、あれ?ヘンなセンコーだな) いつの間にか石川のペースに巻き込まれていた吉澤だったが、不思議なこと にさっきまでの苛ついた気分は収まっていた。
200 :
名無し娘。 :2001/06/16(土) 19:01 ID:8ZVDlDqQ
更新です。 色々ありましたが200まで来ました。 これも読んでくれている人がいるからで…。 ありがたいことです。
201 :
ラック :2001/06/16(土) 20:59 ID:9eH4Lu2o
良い小説だからみんな読むんだYo〜
202 :
名無し娘。 :2001/06/17(日) 00:03 ID:EOK7eVz.
いしよしなのか?よしいしなのか? ハァハァしちゃうねぇ、よっすぃ〜かっけー
203 :
名無し娘。 :2001/06/17(日) 02:05 ID:GmJHmof2
健気だなあ、石川先生。
204 :
名無し娘。 :2001/06/17(日) 14:42 ID:.YluzXOg
面白く読ませていただいてます。 でも、この話のタイトルってまだ無いですよね。 命名お願いします。
今、1〜読んできたけど、またあんたの小説を 読めてうれしいよ! がんばって!!
206 :
名無し娘。 :2001/06/20(水) 03:32 ID:vlQ2Z2/E
hozen!!
207 :
名無し娘。 :2001/06/20(水) 18:34 ID:q8O1.1JM
続き期待sage
208 :
名無し娘。 :2001/06/22(金) 04:15 ID:M2smrgiU
ぽせむ
209 :
hhh :2001/06/22(金) 21:55 ID:C6lGvKUs
hozen
210 :
名無し娘。 :2001/06/23(土) 02:24 ID:dvrgGzdk
211 :
名無し娘。 :2001/06/24(日) 03:50 ID:fbQFhzMg
保全します
212 :
名無し娘。 :2001/06/24(日) 13:17 ID:em/CnY.6
うむ
213 :
名無し娘。 :2001/06/25(月) 00:10 ID:kv6f2HvQ
hozen
214 :
名無し娘。 :2001/06/25(月) 21:54 ID:LUX4SPco
翌日、職員室は石川の話題で持ちきりだった。 飯田グループが全員登校していたのである。 石川がたった二日で飯田グループ全員を説得した、いつのまにかそんな話 になっていた。 教頭を始め教師全員が石川を絶賛した。 それまでの頼りないという評価が、わずか二日で180度変わったのである。 しかし、当の石川は複雑な表情を浮かべていた。 一昨日の飯田はまだいい。 しかし昨日の後藤との話し合いは完全に決裂していたし、吉澤にいたっては 話し合いすらしていない。 どう考えても、後藤と吉澤が今日学校に登校して来たのは、石川の家庭訪問 とは無関係であった。 彼女たちは自分の都合で学校に来たにすぎないのだ。 しかし、教頭や他の教師たちはそのことを知らない。 知っているのは保田ぐらいのものである。 これだけ誉められてしまうと、今更そのことを言うのもはばかられた。 現実とはかけ離れた自分への評価に、石川はただ戸惑うしかなかった。
215 :
名無し娘。 :2001/06/25(月) 21:57 ID:LUX4SPco
チャイムが鳴り、4時間目の授業が始まる。 石川は後藤と吉澤が在籍する二年二組の教室に入っていた。 昨日の今日という事もあり、石川はひどく緊張していた。 まず意識したのは後藤のことであった。 昨日のあの険悪な雰囲気があとを引いてはいないか、余計なことを言って 後藤を傷つけてしまったのではないか。 そんな石川の心配をよそに、後藤は授業が始まる前から机に突っ伏してい た。 授業が始まってもピクリともせずひたすら寝ている。 ある意味いつも通りの後藤であった。 後藤のそんな態度に、石川はホッとしていいのだか、嘆いていいのだかわか らなかった。 石川は後藤に声をかけるのはもう少し時間をおいてからの方がいいと判断 し、後藤についてはこのまましばらく様子を見ることに決めた。 問題なのは吉澤の方であった。 授業中ずっと石川の方を見ながらニヤニヤしているのだ。 その意味ありげな表情に、石川は気が散って授業に集中できないでいた。 これならガンを飛ばされていた方がまだましだったかも知れない。 (な、なんなのよ、もうっ!)
216 :
名無し娘。 :2001/06/25(月) 22:05 ID:LUX4SPco
「―石川先生、その式間違ってませんか?」 生徒の指摘で、石川はハッと我に返った。 「…あっ…っ、そうです、ね。ごめんさない」 石川は、今が授業中だということを思い出してヒヤリとする。 黒板に文字を書きながらも、吉澤の視線が気になり、頭では別のことを考 えていたのだ。 生徒たちが呆れた顔で石川の方を見ている。 (うぅ、なにやってるんだろう、私…っ) 石川はあわてて式を書き直したが、その後もミス続きであった。 授業が終わり、昼休みになった。 石川が廊下に出ると、前を保田が歩いていた。 「―保田先生」 保田は呼び止められると、石川の方を振り向いた。 「あの、ちょっとお話があるんですが…」 「ええ、昨日の件ね?」 保田は石川の話をすぐに察した。 石川が朝から教師たちの注目を独占していたため、二人きりで昨日の件を話す 機会が持てないでいたのだ。 「ここじゃなんだから、場所移しましょう」 「はい」 二人は並ぶようにして廊下を歩いていった。
217 :
名無し娘。 :2001/06/25(月) 22:06 ID:LUX4SPco
更新です。
218 :
山田君 :2001/06/25(月) 22:52 ID:WD/gRb4g
感動や!
219 :
名無し娘。 :2001/06/26(火) 00:19 ID:DI46eYL6
更新うれしいっす!
220 :
名無し娘。 :2001/06/26(火) 17:04 ID:MAHASL5Y
ニヤニヤする吉澤・・・ 惚れたのか?(w
221 :
名無し娘。 :2001/06/28(木) 00:54 ID:RYUMKSUo
週二回は更新してくらさい。
222 :
名無し娘。 :2001/06/28(木) 19:19 ID:zzkEX6ok
いいじゃないの。続けてくれてんだから。
223 :
名無し娘。 :2001/06/29(金) 08:40 ID:CNpQu9cI
保全します
224 :
名無し娘。 :2001/06/29(金) 17:52 ID:nwiAN7Wo
石川が保田に案内されたのは、別棟にある視聴覚室だった。 「ここなら誰も来ないし、音も漏れないから、落ち着いて話が出来るでし ょう」 保田の言うとおり、視聴覚室は防音壁で、扉も鍵がつきなので密談をするには もってこいの場所であった。 二人は椅子に腰掛け、昨日の家庭訪問について話しあった。 矢口真里のこと。 後藤真希のこと。 吉澤ひとみのこと。 石川が一番引っかかっていたのは市井紗耶香のことであった。 写真でしか見たことのないあの少女…。 石川が市井のことをたずねると、保田は一度息を深く吸った。 そして、おもむろに話し始めた。 「―市井紗耶香。彼女は飯田グループの一員だった。去年の秋まではね。 ここまでは話しましたっけ?」 「はい。それで、留学するために退学したと聞きましたが…」 「そう。でね、彼女が退学する前、飯田グループの中でゴタゴタがあった のよ。飯田と市井がちょっとしたことで対立してね。結局市井はグループ を離脱して、去年の冬に退学―」 保田の表情がわずかに翳る。 彼女たちの間に一体何があったのだろうか。 石川は保田の言葉を待たずに、そのことを問うた。
225 :
名無し娘。 :2001/06/29(金) 17:56 ID:nwiAN7Wo
わずかに間をおいて保田が答える。 「そうねぇ。意見の対立があったとしかいいようがないわね…。グループの 方針を巡ってのね」 保田の抽象的な言い回しに、石川は困惑していた。 それだけでは彼女たちの間に何があったのかわかりようがない。 そんな石川の様子を感じ取ったのか、保田は補足するように続けた。 「対立の理由はどうであれ、その時のゴタゴタで鉄の団結を誇っていた飯田 グループに亀裂が入ったのは確かね。それは今も彼女たちの傷として残って いる。だから、飯田グループの前で市井の話はタブーなのよ」 「そうなんですか…」 石川はそう答えたものの、十分納得したわけではなかった。 (市井さんが退学したのも、その時のゴタゴタが原因なんだろうか。留学す るというのはただの建前で…) そうなのかもしれないし、そうでないのかもしれない。 どちらにしても、石川には知る術がなかった。
226 :
名無し娘。 :2001/06/29(金) 18:01 ID:nwiAN7Wo
(あ、そうだ…) 石川は後藤の家で見た写真のことを思い出し、そのことを保田に報告した。 「そう…。写真飾ってるの…」 「はい。後藤にそのことを聞くと、突然激昂しだして…。やはり触れては いけない事だったんでしょうか?」 一瞬保田の目が宙を泳いだ。 保田は内心の動揺を押さえながら話を続けた。 「そう、ですね…。後藤は市井と特に仲が良かったから、あの時のゴタゴタ は彼女には辛かったんじゃないかな。写真を飾っているのは、今も市井のこ とを慕っているからかもしれませんね」 「そうだったんですか…」 石川は後藤が激昂した理由については納得したが、本当のところは理解して いなかった。 それは無理からぬ事であったが。
227 :
名無し娘。 :2001/06/29(金) 18:06 ID:nwiAN7Wo
228 :
204 :2001/06/30(土) 11:20 ID:OCKzqUKo
ありがとうございます。 応援してます。
229 :
モー娘。板に名無しさん(羊) :2001/07/01(日) 01:07 ID:THZCWuEU
ゴメン、保全age
230 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 10:14 ID:AK4traHU
sage
231 :
山田君 :2001/07/01(日) 11:58 ID:E1FZAlVw
次の更新が楽しみですな
232 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 21:23 ID:dKkllM7k
石川と保田が視聴覚室で話し合いをしている頃。 今は使用されていない旧校舎の一室に複数の生徒が集まっていた。 飯田グループの4人である。 旧校舎は現在立入禁止となっているので、彼女たちのたまり場としては 理想的な場所であった。 「ストーカー?」 飯田が意外そうな声を上げた。 「そうなのよ〜。ここ3〜4日誰かにつけられてるみたいでさぁ」 だが、そう答える矢口の口調に深刻さは伺えなかった。 飯田をはじめ、他のメンバーも同様に深刻には受け取っていなかった。 彼女たちはストーカーごときにびびる生徒ではないのだ。 「心当たりはあるんスカ?」 吉澤が矢口にたずねる。 「ん〜、ありすぎてわからないよ。きゃははっ」 そりゃそうだとその場の全員が爆笑する。
233 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 21:27 ID:dKkllM7k
他校の生徒にケンカを売りまくっている彼女たちである。 恨まれてつけねらわれるのも日常茶飯事のことなのだ。 これぐらいのことでいちいちビクついてはいられないのである。 「実は私も昨日闇討ち食らったんすよ」 矢口に続いて吉澤が話し出した。 吉澤は昨日5人の少女たちに襲われたのだ。 当然のごとく返り討ちにしたが。 「どこの奴らだい?」 飯田にそうたずねられ、吉澤はばつの悪い顔をして答えた。 「それが、聞き出す前に逃げられて…」 「ひとみにしては珍しいミスだね。ま、相手が5人じゃ仕方ないか」 石川に邪魔されたからだ―。 しかし、吉澤は石川のことには一言も触れなかった。 逃げられたのは事実なので、言っても言い訳にしかならないと思っ たからだ。
234 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 21:29 ID:dKkllM7k
「それにしても腑に落ちないね。うちらにケンカ売る度胸のある奴がそ ういるとも思えない」 飯田の疑問はもっともであった。 この近辺の生徒で飯田グループの存在を知らない者はいない。 その実力は広く知れ渡っているのだ。 「顔に見覚えはなかったの?」 後藤が珍しく口を開いた。 「ないよ、まったく」 吉澤が簡潔に答える。 実際、相手の手がかりとなるものはなにもなかったのである。 「私をストーカーしてた奴と、ひとみを襲った連中は関係があるのかな?」 矢口が思っていた疑問を口にしてみた。 「あったとしても、確かめようがないっすね…」 と吉澤は答えたが、飯田が横から口を挟んだ。 「そのストーカー捕まえて吐かせりゃいいじゃん」 実に飯田らしい意見であったが、一つ問題があった。 「でも、関係があったらストーカーはしばらく姿を現さないんじゃないで すか?私たちが警戒しているのわかってるだろうし」 後藤の意見に他のメンバーも頷いた。
235 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 21:31 ID:dKkllM7k
ではどうすればいいのか。 これといった意見は出なかった。 袋小路である。 かといって、向こうの出方を待つのもしゃくであった。 そんな中、口を開いたのは意外にも後藤であった。 「唐黍高校、あやしくないですか?」 後藤の言葉に一同は狐につままれたような顔をした。 唐黍高校。 つい一週間前に飯田グループが「遠征」した高校である。 唐黍高校は飯田たちが在籍する葉楼高校からは距離が離れているため、 直接的な関係は今まで持っていなかった。 しかも、葉楼高校が柄が悪いことで有名であるのに対して、唐黍高校は 俗に言うお嬢様学校である。 接点があろうはずもない。 そんな唐黍高校にわざわざ「遠征」をしたのには理由があった。 飯田の幼なじみである安倍なつみがわざわざ頼みに来たのである。 唐黍高校に「遠征」してくれるようにと―。
236 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 21:51 ID:dKkllM7k
更新です。 タイトルは「tit for tat―石川先生の憂鬱―」に決めました。 特に意味はありません。
237 :
名無し娘。 :2001/07/01(日) 22:09 ID:ISQikki2
更新ありがとー♪ タイトルも決まったし、これからも楽しみやね。
238 :
山田君 :2001/07/01(日) 23:01 ID:VSiVxgaE
石川先生の憂鬱・・・、案外普通のタイトルじゃね。 それじゃ、ANNでも聞きますかねぇ
しっぺ返しっすか
240 :
名無し娘。 :2001/07/03(火) 14:58 ID:/hnDO2sM
241 :
名無し娘。 :2001/07/05(木) 11:51 ID:P.yDJdDM
hozen
242 :
名無し娘。 :2001/07/06(金) 19:34 ID:l6C6zavA
そろそろ続き期待。保全
243 :
名無し娘。 :2001/07/07(土) 16:11 ID:YMtdE8DY
保全
244 :
名無し娘。 :2001/07/07(土) 18:18 ID:tNfxGbg.
「私、唐黍高校についてちょっと調べてみたんですけど、安倍さんから 聞いた話とは食い違う部分が…」 「誰がそんなことしろって頼んだ?」 後藤の話を飯田が遮る。 飯田の言葉にはわずかに怒気が含まれていた。 後藤も敏感にそれを感じ取ったようだ。 「いえ誰にも…。私が勝手にやったことです」 「……」 飯田は無言だったがあからさまに苛立っているようだった。 張りつめた空気が流れる。 幼なじみである安倍を侮辱されたと思ったのかも知れない。 「なんか気分悪いね」 飯田はそれだけ言うと1人で部屋を出ていってしまった。 「あっ、かおり待ってよー」 矢口が慌てて飯田を呼び止めようとしたが間に合わない。 「ま、まずいよ後藤ぉ〜。なつみって子がかおりのをお気に入りだってこ とぐらいわかってるでしょう〜?」 矢口はそれだけいうと、後藤の返事を待たずに飯田を追って部屋から出て いってしまった。
245 :
名無し娘。 :2001/07/07(土) 18:20 ID:tNfxGbg.
部屋には後藤と吉澤の二人だけが残された。 うなだれている後藤に吉澤が話しかける。 「あんま気にすることないよ」 「うん…」 後藤はわずかに頷いてみせたが、気にしないというわけにはいかない様子 だった。 「ところでサ。真希に頼みたいことがあるんだけど」 そんな後藤の心情をさっしてか、吉澤はふいに話題を変える。 「なに?」 「教職員名簿欲しいんだけど手に入れられる?」 「それなら家にあるけど…、そんなものどうするの?」 吉澤はただ笑みを浮かべただけで、後藤の質問には答えなかった。 「教頭の自宅でも襲撃するの?」 後藤は真顔でたずねたが、吉澤は少し心外そうな顔をした。 「あんなじじいに興味はないね」 「ふ〜ん。じゃあ誰になら興味あるの?」 「さあ?」 やはり吉澤は答えず、ただとぼけてみせるだけだった。 「ま、いいけど。じゃあ、今日にでも家に来る?」 「ん、行くよ」 それだけ決めると、二人は午後の授業に出るため、旧校舎を出ていった。
246 :
名無し娘。 :2001/07/07(土) 18:20 ID:tNfxGbg.
今夜もう一度更新します。
248 :
名無し娘。 :2001/07/07(土) 23:52 ID:TYro2ZuE
襲撃か…すげー期待しちゃうな
249 :
名無し娘。 :2001/07/08(日) 00:10 ID:vgiUj4d2
一方、矢口の制止を振り切った飯田は、旧校舎裏の中庭に寝そべっていた。 午後の授業はフケることにしたようだ。 (まったく胸くそ悪いね。わざわざ調べなくても、なっちのことは私が一番 良く知ってるよ) 飯田が周りを見やると、緑の壁が見える。 その隙間から、光のしずくがこぼれてくる。 まぶしくて目を細めると、濃厚な草の匂いが身体にまとわりついてくるよう な気がした。 飯田はそのままゆっくり目を閉じた。 風が彼女の頬をなぶっていく。 『イライラした気分の時は、緑を見るといいんだよ』 飯田にそう教えてくれたのは安倍なつみだった。 (ほんとうだね、なっち…) 虫の鳴き声が聞こえる。 飯田が少しうとうとしかけた時、不意に彼女の体に小さな影がかかった。 飯田が目を開けてみると、目の前には小さな少女が立っていた。
250 :
名無し娘。 :2001/07/08(日) 00:12 ID:vgiUj4d2
「だれ?」 うたた寝を邪魔されたせいか、飯田がやや不機嫌そうに少女に問うた。 しかし、少女はそんな飯田の様子に全く気がつかないのか、にこにこと した表情のまま自己紹介を始めた。 「はい。あのぉ、あのぉ、わたし一年一組の辻希美といいますっ!」 「一年がなんのようだい?」 飯田がそう切り出すと、待ってましたとばかりに辻希美と名乗った少女は用件を しゃべりだした。 「はい。あのぉ、わたし飯田先輩にすっごく憧れてて、あのぉですね、わた しを飯田先輩の弟子にして欲しいんですっ!」 そう言った辻の目は、溢れんばかりに輝いていた。 どうやら本気で飯田のことを尊敬している様子だった。 「……はぁ?」 飯田が驚いた顔で言う。 さすがの飯田も、いきなり弟子にしてくれなどといわれたのは初めてであ った。
251 :
名無し娘。 :2001/07/08(日) 00:14 ID:vgiUj4d2
更新です。
252 :
名無し娘。 :2001/07/08(日) 02:13 ID:LRLrgZyM
( ´D`)ノつじは直球勝負なのれす。
253 :
名無し娘。 :2001/07/08(日) 12:22 ID:qRL5oixM
直球ののタン萌え〜
>>251 更新ありがとー♪ いつも楽しみにしてるよ!
254 :
名無し娘。 :2001/07/09(月) 18:21 ID:BtCWqvtA
視聴覚室ではまだ石川と保田の話し合いが続いていた。 石川は昨日の吉澤の暴れっぷりを身振り手振りを加えながらやや興奮気味に 話してみせたが、保田の反応は鈍かった。 「うーん、吉澤のケンカ好きはうちに入学する前からの話ですからね…。 でも、あれでも大人しくなった方ですよ。中学時代なんてそれはもう手が つけられなかったそうですから。飯田に負けてからようやく少し落ち着い て…」 「えっ?飯田…さんと吉澤さんがケンカしたんですか?」 石川には初耳のことであった。 保田が頷いて答える。 「ええ。入学してそうそう吉澤が飯田に喧嘩を売ったのよ。吉澤、喧嘩には 相当自信があったようで、負けてかなりショックだったみたいよ。その後、 一ヶ月ぐらいしてからリベンジ仕掛けたみたいだけど、また返り討ちにあっ て。」 石川は心底驚いていた。 少女5人相手に圧倒的な強さを見せた吉澤が一対一の喧嘩で負けた? しかも二度も。
255 :
名無し娘。 :2001/07/09(月) 18:23 ID:BtCWqvtA
「え、じゃあなんで今飯田グループにいるんですか?」 石川が当然の疑問を口にした。 「飯田が吉澤を気に入ったからでしょうね。当時の飯田に真っ正面から喧嘩 をふっかけてきたのは吉澤だけだったし、負けも素直に認めたそうだから。 小細工なしの、真っ向勝負とか好きなのよね、飯田は。だから、喧嘩が終わ った後、吉澤をグループに誘ったみたい」 「そ、そうなんですか…」 お嬢様学校に通っていた石川には、飯田と吉澤の関係は理解不能であった。 「吉澤を気に入ったのは飯田だけじゃなくて、他のメンバーもちゃんと受け 入れたみたいだしね。実質2だった矢口も諸手をあげて賛成したらしいし…」 最後のほう、保田はわずかに言葉を濁した。 普通ならその微妙なニュアンスに気づくことはなかったかも知れないが、な んせ石川は「現場」を目撃しているのである。 矢口が吉澤のことを飯田とは別の意味で気に入ったのだということはさす がに理解した。
256 :
名無し娘。 :2001/07/09(月) 18:25 ID:BtCWqvtA
石川はもう少し保田と話したかったが、昼休みはもう終わろうとしていた。 「あら、もうこんな時間か」 保田が時計を見る。 そろそろ職員室に戻って、午後の授業の準備をしなければならない時刻だ。 石川と保田の二人はそろって視聴覚室を出た。 二人並んで廊下を歩いている時、まだ話したりなさそうな顔をしていた石川 に保田が話しかけた。 「石川先生。もし今日お暇でしたら、仕事が終わった後飲みにでも行きま せんか?」 保田からの思わぬ誘いに、石川はすぐさま返事を返した。 「はい。是非お供させて下さい」 石川は保田に誘ってもらったことを嬉しく思いながら、職員室に戻っていっ た。
257 :
名無し娘。 :2001/07/09(月) 18:25 ID:BtCWqvtA
更新です。
258 :
名無し娘。 :2001/07/09(月) 22:28 ID:mj5hGcnQ
おお!更新速いな〜。 つーか飯田さんカッケー(O゜∀゜O)
259 :
名無し娘。 :2001/07/10(火) 00:31 ID:wdaP.ots
「おばちゃん、A定まだある?二人前なんだけど」 昼休みも終わり、閑散としていた食堂に飯田の声が響いた。 その声と共に、二人前のおかずがカウンターに出される。 普通の生徒ならいざしらず、相手は飯田である。 食堂のおばちゃんもないとは言えないのである。 「飯田先輩っ、わたしがもってきますー」 辻がサッとカウンターに向かう。 飯田は食堂の真ん中に陣取り、自販機で買ったお茶を一口飲んだ。 「飯田せんぱーい。おまたせしましたー」 戻ってきた辻がおかずを置く。 「んー」 飯田が当たり前のように食べ始める。 辻は、そんな飯田の姿をニコニコしながら見つめている。 「あんたは食べないの?」 飯田が辻にたずねると、辻は元気に返事をして食べ始めた。 「あんたさー、私の弟子になりたいって、不良になりたいわけ?」 飯田が辻に聞くと、辻は口の中の食べ物を慌てて飲み込んで答えた。 「あのぉ、わたし不良にはあんまりなりたくないんですけど、飯田先輩の ようにはなりたいんですっ!」 「あ…と、なんだって?」 意味が分からず飯田が聞き返すと、辻は一生懸命になって説明した。 辻の話はなんだか要領を得なかったが、飯田のことを本気で尊敬していて、 飯田のようになりたくて、飯田の側にいたいのだと言うことだけはわかった。
260 :
名無し娘。 :2001/07/10(火) 00:33 ID:wdaP.ots
更新です。
261 :
名無し娘。 :2001/07/11(水) 01:42 ID:ePORbwpE
2ヶ月ぶりにのぞいたよ 続いててうれしいね
262 :
名無し娘。 :2001/07/11(水) 23:48 ID:nIaSIeQo
更新バンザーイ!!\(^▽^)/
263 :
名無し娘。 :2001/07/12(木) 02:25 ID:lj4VzoII
名スレの予感
264 :
名無し娘。 :2001/07/12(木) 05:59 ID:eR2jUk7E
いいねえ。で、レフアはいつ出てくるんだい?
265 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 09:32 ID:oSqhRk0k
hozen
266 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:05 ID:ayK9Ob3E
夕方。 吉澤は約束通り後藤の家に来ていた。 後藤の家はいつもと同じく、母親は不在であった。 後藤は吉澤を自分の部屋に案内すると、押入の中からなにやら段ボール箱を 取り出してきた。 段ボールの中には資料などが詰まっていた。 後藤はその中から教職員名簿を探しだして吉澤に渡した。 「はい。これ」 「さんきゅ」 吉澤は名簿を受け取ると後藤に礼を言い、早速中をペラペラとめくり始めた。 そして石川の名があることを確認し、心の中でほくそ笑んだ。 葉楼高校では、個人情報を守るとの名目で、教職員名簿を外部に持ち出すこ とを禁じていた。 学校外の人間はもちろん、葉楼高校の生徒でも教職員名簿の閲覧は許されて いないのである。 ところが、学校側の管理体勢はずさんで、後藤は大した手間をかけることも なく名簿を入手していたのである。
267 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:07 ID:ayK9Ob3E
後藤の部屋には頻繁に来ている吉澤である。 まるで自分の家にいるかのように、すっかりリラックスしていた。 「なんか飲む?」 後藤があぐらをかいている吉澤に言う。 「ん」 「はい。こんなのしかないけど」 後藤が冷蔵庫からペットボトルのウーロン茶を2本持ってきた。 吉澤はウーロン茶を飲みながら、後藤の胸の辺りを見つめていた。 後藤は制服を脱いで上はシャツ一枚になっている。 汗で濡れているせいで、うっすらとブラジャーが透けて見えていた。 (相変わらずいいね) 吉澤はそう考えて、気づくともう後藤の手の上に自分の手をおいていた。 「ねぇ、真希。私じゃどう?後悔させないと思うけど?」 吉澤が冗談半分、本気半分で後藤を口説きにかかる。 「矢口さんはどうするの?」 後藤は吉澤の出鼻をいきなり挫いたが、それですんなりあきらめる吉澤で はない。 「黙ってればわからないじゃん」 「私、めんどくさいのやだもん」 後藤の素っ気ない言葉に吉澤はなおも食い下がる。 「じゃあ、私のことはどう思ってんの?」 「ひとみのことは好きだけど、そういう関係になる気はないよ」 後藤はそれだけ言うと、目線を吉澤から机の上に移した。 吉澤もつられて、後藤の視線の先を見やった。 そこには一枚の写真が飾ってあった。
268 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:09 ID:ayK9Ob3E
「あの写真まだ飾ってたんだ」 吉澤が聞くと後藤は、 「…うん」 とだけ答えた。 それだけで充分であった。 (たしかにあの人は格好良かったからね…) さすがの吉澤もお手上げだった。 吉澤は後藤を口説くことをあきらめて、絨毯に寝ころんで天上を見上げた。 そんな吉澤を後藤が上から覗き込む。 「ねぇ、矢口さんとうまくいってないの?」 「んなことないよ。いたって順調」 後藤にふられたショックからか、なげやり気味に吉澤が答える。 しかし、矢口との関係に特に問題がないのは本当のことだった。 「じゃあ、なんで私なんか口説こうとしたのよ?」 「真希があまりにもキレイだったから」 「またぁ…」 吉澤に真顔でそう言われて後藤も満更ではなさそうだった。 そんな後藤の様子に吉澤も少し気をよくし、話を続けた。
269 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:12 ID:ayK9Ob3E
「っていうかね、最近矢口さんとふたりっきりで会ってないんだよね」 そもそも、吉澤と矢口の家は遠く離れているので、お互いの家を行き来 するだけでも大変なのである。 デートならいくらでもできるが、Hできるところとなると限られてくる。 高校生なのでお泊まりするお金もない。 だから矢口と吉澤は放課後学校に残って、誰もいない教室でたまにシテいたの だが、ある日何者かに(石川なのだが)行為を目撃されてしまい、それ以来そ こでは出来なくなってしまっていたのだ。 新しい場所を探すにしても、なかなか見つからず、唐黍高校への遠征など で時間をとられていたこともあり現在にいたっていた。
270 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:13 ID:ayK9Ob3E
更新です。
>>264 出せというなら出しますが(w
271 :
名無し娘。 :2001/07/13(金) 23:24 ID:n7UdKwYo
おっ、やった!更新だね 今からゆっくり読みます
久しぶりに、(・∀・)イイ!
273 :
名無し娘。 :2001/07/15(日) 09:35 ID:WswXUiSs
レファは出さんで良いsage
274 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 05:37 ID:U.eClDMc
hozen!
275 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 17:59 ID:gZ/1N3A6
吉澤が矢口のことで一通り愚痴り終わると、後藤は吉澤に向かって言った。 「ねぇ、外にご飯でも食べに行かない?ファミレスのクーポン券あるんだ けど」 「おっいいねぇ」 吉澤がにっこりと笑う。 後藤から誘われて(しかも無料だ)断る理由などなかった。 「じゃ、行こ」 二人はすぐに仕度をし、駅前にあるファミレスへと向かった。 吉澤と後藤が適当に寄り道しながらも駅前に到着し、お目当てのファミレス に入ろうとしたその時。 「あっ」 後藤が小さく呟いた。 「ん?」 吉澤が後藤の顔を見やると、後藤は駅の出口付近にいる二人組を指さした。 石川と保田が並んで歩いていたのである。 石川と保田はまだ吉澤達には気がついていない様子だったので、二人は見つ からないようにすぐにファミレスに入っていった。
276 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 18:03 ID:gZ/1N3A6
中に入った二人は、ウェイトレスに案内された席に座った。 後藤は「う〜ん」とうなりながらメニューを選んでいた。 一方の吉澤はメニューもろくに見ずになにやら考えている様子だった。 しばらくして、ようやく後藤が注文を決めると、吉澤も同じものを頼んだ。 「あの二人なにしてたんだ?」 吉澤が独り言のように呟いた。 あの二人とはもちろん石川と保田のことである。 「さあ?」 後藤はいかにも興味なさそうに答えた。 「あの二人さぁ、学校でもいつも一緒にいるみたいだけど、一体どういう 関係なんだ?」 吉澤が後藤に聞いた。 「保田があの新米の教育係やってるみたいだよ」 後藤はとっくに知っていた情報だったが、吉澤は初耳のようだった。 「へーえ…。他にはなんか情報ないの?」 「情報って?」 意味がわからず後藤が吉澤に聞き返す。 「あの二人…デキてるとか」 「えっ!?それはないんじゃないのかな?そんな噂、私全く聞いたことない けど」 後藤が少し驚いた様子で答える。 そんなことは思いもしていなかったようだった。
277 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 18:04 ID:gZ/1N3A6
「そっか。じゃあいいや」 後藤の言葉を聞いた吉澤は、あっさりと話を終わらした。 後藤の情報網に引っかからないということは、あの二人はただの先輩後輩の 関係にすぎないのだろうと判断したのだ。 適当に雑談をしていると、料理が運ばれてきた。 二人は食後のお楽しみであるデザートも注文した。 食事を終えた二人は、そのまま駅前で別れそれぞれの家に帰っていった。
278 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 18:06 ID:gZ/1N3A6
その頃、石川と保田は駅前の居酒屋で飲んでいる最中だった。 美味しいお酒でご機嫌になった保田が石川のグラスにビールを注ぐ。 「あの、保田先生、私あんまり飲めなくて…」 そういうと、保田が石川を睨みつけた。 少し酔っているのだろうか。 「あら、ビールは嫌い?じゃあ、飲みやすいカクテルでも頼む?すいませ ーん、スクリュードライバーとマティーニとジントニックとモスコミュール を二本ずつ!」 石川の好みを聞かず保田が勝手に注文をする。 店員がカクテル計8本を持ってくると、 「平気、平気、これぐらいで悪酔いするわけないから」 保田はそう言って石川の口にグラスを押しつけてくる。 今夜はせっかく保田に誘ってもらって、保田もいい気分になっている。 断ってこの雰囲気を台無しにしたくないと石川は思った。 「じゃあ、あの…。ちょっとだけいただきます…」 石川がグラスに口を付けると、甘い味と細かい炭酸が舌を刺激する。 ごくりと飲み込むと、後味もいい。 「美味しい…ですね」 石川が呟くと、保田は上機嫌に笑った。 「そうでしょう!ここのカクテルは特においしんですよ」 石川はビールもウィスキーもあまり美味しいと思ったことなどないので あるが、ジュースのような飲み心地のカクテルならイケると思った。
279 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 18:07 ID:gZ/1N3A6
「ほら、石川先生。もっと飲んで」 保田が目の前にならんだカクテルを石川に飲まそうとする。 いくら飲みやすいとはいえ、アルコールはアルコールだ。 調子にのってどんどん飲んでしまったらどんなことになるか、石川もわかっ ていた。 わかっていたが、石川は保田に煽られてついつい飲んでしまったのである。
280 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 18:07 ID:gZ/1N3A6
更新です。
およ。意外な展開
いしやすになるのか?
283 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 21:24 ID:TWMfwfI6
いしやす期待! あすりかに負けるな!
284 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 22:05 ID:gGC9HWZQ
「石川先生、平気…?」 背後から保田の声がする。 甘くとろけるように心地よい酔いの中を漂っていた石川は、ゆっくりと目 を開けた。 視界が白っぽくかすんでいる。 もぞもぞと体を動かした石川は、自分がソファーの上に寝ていることに気 がついた。 「あ…れ?私どこにいるの!?」 石川は驚いて叫んだ。 調子に乗ってカクテルを何杯も飲んでしまったせいか、途中からの記憶が ないのだ。 「石川先生、途中で腰抜けて1人で帰れない様子だったので、私の部屋ま で担いで来たんですよ」 キッチンの方にいた保田が石川に声をかける。 そう言われてみれば、『大丈夫?』などと言われながら、保田に肩を抱かれ ていたような気がする。 「色々ストレスがたまってたみたいね。へべれけになりながらもずっと愚痴 ってたわよ」 「え…ほ、本当ですか…!?」 石川は恥ずかしさで顔が熱くなるのを感じた。 (保田先生の前でそんな醜態を晒すなんて…うぅ)
285 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 22:07 ID:gGC9HWZQ
「もう終電もないから泊まっていけば。とりあえず、お風呂でも入ります?」 タクシーで帰れない距離でもなかったが、保田にそう勧められ石川もその言 葉に甘えることにした。 (なんだか体が熱い…) 石川は湯船につかりながらぼんやりと思った。 アルコールのせいか、心臓がドキドキしている。 だんだん頭がボウッとして何も考えられない。 「のぼせちゃう…」 そう思って立ち上がった石川は、クラッときてそのまま倒れ込んでしまった。 ドタンッ!! バスルームから聞こえてきた大きな音に、保田が慌てて駆け寄る。 「石川先生!?」 保田はバスルームで半分意識を失っている石川を発見し、その身体を抱き寄 せた。 「あの…のぼせちゃったみたいで…」 朦朧とした意識の中で、石川はどうにかそれだけ言う。 「じっとしてて」 保田はフラフラの石川を抱きかかえるようにして、バスルームから出た。 保田は用意してあったバスタオルをとって石川の身体を拭いた。 のぼせ気味のせいか、石川は子供みたいに扱われるのも恥ずかしくなかった。
286 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 22:10 ID:gGC9HWZQ
保田が石川の全身を拭きあげると、 「これぐらいでいいわね」 と言って、石川をおぶってそのままベッドルームに向かった。 (なんだかあったかい…) 石川は保田の背中の温もりに、何とも言えない心地よさを感じていた。 ベッドに寝かされた石川が、 「すいません、保田せんせ…」 と言いかける。 「今は何も考えずに。寝ましょう」 保田の言葉を聞いた石川は、まるで催眠術にでもかかったように静かに 目を閉じた。 暗闇の中、石川は額に誰かの唇がふれるのを感じた。 そこだけが燃えるように熱くなる。 「あ…」 おもわず声をもらすと、今度は手で頬を撫でられたように感じた。 「ん…」 石川はわずかに首を振り、そのまま眠りの中に落ちていった。
287 :
名無し娘。 :2001/07/16(月) 22:11 ID:gGC9HWZQ
更新です。
(゚д゚)ウ・ウマー
289 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 03:13 ID:I7pnprnE
吉澤がんばれ! 保田に石川を取られるな!
>>289 なにをゆうか!!
りか先生はやっすーのもんじゃ!
291 :
名無し娘。 :2001/07/17(火) 23:15 ID:tiO.XvfQ
柴田あゆみの出番はまだか・・・。 しかし元々キャラが立ってない人物だから扱い難いね。
292 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 12:42 ID:MPJS1lzk
うーむ・・・ いしよし、いしやすどっちに転ぶのか・・・・・・もしかして両方?(w とりあえず期待してるっすよ!
293 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 14:44 ID:41SR/UV.
>>290 激しく同意!!ヤッスーと居る方が幸せだろう!(w
続ききぼーん 頑張って下さいな
294 :
山羊 :2001/07/18(水) 15:47 ID:lZKuoZfk
おいおい、ここにいたんだな、探したぞ i−modeで全部読んじまたよ 罪つくりだな
295 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 21:54 ID:Un4ssXjE
296 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 22:28 ID:MPJS1lzk
>>295 Good Job!! イメージぴったりやね。(O^〜^O)
297 :
名無し娘。 :2001/07/18(水) 23:48 ID:pdvxZ3LI
298 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 01:19 ID:SFKdgdxo
「石川先生、そこ間違ってると思いますけど」 生徒の一人がつっけんどんな口調で言う。 「あ…、ごめんなさい」 石川はあわてて黒板の数式を書き直した。 授業に集中できないのは二日酔いのせいだけではなかった。 昨日の醜態を思い出す度に、石川は激しく落ち込むのだった。 保田の目の前で飲みつぶれた上に、風呂場でのぼせてぶっ倒れて…。 (うぅ…保田先生さすがに呆れてるだろうなぁ。私、見捨てられるかも…) 保田には『気にしないで』と言われたが、どうしてもネガティブに考えて しまう。 (だめだな、私って…) 石川は泣きたいような気持ちをなんとか奥に押し込めて、どうにか授業を 続けた。
299 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 01:22 ID:SFKdgdxo
その頃、二年二組では保田が英語の授業を行っていた。 「This mornig he seems to have got up much earlier than usual. She didn't come on time. The longer I waited, the more sleepy I became. はい、後藤ここまで訳してみて」 指名された後藤はだるそうに立ち上がり、 「…わかりません」 とだけ答えてそのまま席に座った。 その様子を見た保田が小さくため息をつく。 保田はしばらく何かを考え、そして黒板に英文を書き始めた。 『Whatever we may think of our faculties, we should try and develop them as much as possible.』 「後藤さん、次の授業までにこの文を訳してきなさい。あなたへのメッセー ジよ」 「はぁ…」 後藤が気のない返事をしたところでチャイムが鳴った。 「…はいっ!。今日の授業はここまでね。それから、吉澤さん。あとで職員室 に来てちょうだい。話があるから」 「私っすか?」 吉澤が不満ありげに聞き返したが、 「そうよ」 保田は強い口調でいって、そのまま教室を出ていった。
300 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 01:27 ID:SFKdgdxo
吉澤も普通の教師なら余裕で無視するところだが、保田となると話は別で ある。 飯田と矢口から一目置かれている保田を、あからさまに無視するわけには いかないのだ。 それに、吉澤も保田に確かめておきたいことがあった。 少ししゃくだったが、吉澤は言われたとおり職員室に行くことにした。 吉澤が職員室をたずねると、保田に場所を変えようと言い出された。 (職員室に来いって言ったのはてめぇだろうが!) 吉澤は心の中ではむかつきながらも、なんとか堪えて保田の後をついていく。 保田は吉澤を視聴覚室に入れ、中から鍵をかけた。 保田は他人に聞かれたくない話は視聴覚室でする事にしていた。
301 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 01:29 ID:SFKdgdxo
中に誰もいないことを確認し、保田は早速話を切り出した。 「吉澤、あんた相変わらず暴れてるらしいけど、警察沙汰になったらこっち も庇いきれないからね。少しは自制しなさいよ」 吉澤はあからさまにムッとして、軽く舌打ちをした。 「ちっ…なんだよ。石川がちくったのかよ」 「誰だっていいでしょう。それに教師を呼び捨てにするんじゃない。ちゃん と石川先生と呼びなさい」 「…はいはい。石川センセイねぇ」 半笑いで答えた吉澤を保田が睨みつける。
302 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 01:30 ID:SFKdgdxo
更新です。
303 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 02:27 ID:TzLBwdpo
頑張ってください。期待してます。
304 :
名無し娘。 :2001/07/19(木) 12:20 ID:zauN9Wzw
吉澤VS保田か!? 是非二人で石川先生の奪い合いを・・・(w)
実は、よしやすだったりして?
306 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 07:57 ID:0LFpkeL.
新機軸やっすぃ〜(w
307 :
もう、ええねや :2001/07/20(金) 16:27 ID:.MzovOuk
おもしろいねぇ。
308 :
山田君 :2001/07/20(金) 16:32 ID:UjaGjQA6
あがっちょる〜! でも、面白いからええ
309 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 16:33 ID:ulgBKYog
俺の頭の中ではかなり保田が美人だ……
310 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 18:33 ID:OpxcBNNc
これ書いてる人凄いなー、マジで。
311 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 23:35 ID:l6noaPA6
「吉澤、少しはまじめに聞いたらどうなの?」 保田は、たしなめるような口調で言った。 半笑いだった吉澤が真顔に戻る。 保田の教師っぽい口調に反感を覚えたようだった。 吉澤の目元に鋭い険が走った。 が、保田もひかない。 二人のにらみ合いが続いた。 先に折れたのは以外にも吉澤の方だった。 「…わかりましたよ」 吉澤は、ここで保田に喧嘩をふっかけても後々面倒なことになるだけだと 考え直し、渋々のていで答えたのだった。 「ところで保田センセイ。一つ聞きたいことがあるんすけど」 吉澤が唐突に話を変える。 素直に保田に従ったのは聞きたいことがあったからだ。 「変な噂聞いたんすけどね」 「変な噂?どんな?」 保田が眉をひそめながら聞き返す。
312 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 23:37 ID:l6noaPA6
「保田センセイと石川センセイがアヤシイ関係だって本当スカ?」 一瞬なにを言われたかわからず、保田はぽかんと口を開けてしまった。 もちろんそんな噂は流れていない。 その手の情報を山ほど持っている後藤にも確認済みである。 吉澤は保田に鎌をかけてみたのだ。 吉澤は保田の様子を観察していたが、動揺しているというより、呆れて ものもいえないという感じだった。 呆然としていた保田がようやく口を開く。 「……はぁぁぁ????ちょっと、吉澤!本当にそんな噂が流れてる の!?」 吉澤は保田の様子を見て、石川とはまだそういう関係ではないと瞬時に 判断した。 「冗談すよ」 確認が終わったので、吉澤はさっさと話を終わらせることにした。
313 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 23:39 ID:l6noaPA6
「冗談?ちょっと吉澤、いい加減にしなさいよ。私をからかったの?」 怒ったような保田の声が返ってくる。 「すいません」 と謝ったものの、吉澤に悪びれた様子は全くうかがえない。 「あなた、一体どういうつもりで…」 保田がさらに詰め寄ると、吉澤はわざとらしく時計を見て、「用事がある んで」とだけ言い残し視聴覚室から出ていこうとした。 「ちょっと待ちなさい!話はまだ終わってないわよ!!」 保田は大声で吉澤を止めようとしたが、吉澤は走って廊下に出ていって しまった。 一人取り残された保田は脱力したまま椅子に座っていた。 「私と石川先生が?馬鹿馬鹿しい―」 そう言って、なぜだか昨日の記憶が甦る。 石川の華奢でしなやかな身体。 抱き上げたときの濡れた肌の感触。 不規則に乱れた息づかい。 保田は自分でも驚くほど鮮明に覚えいていた。 「馬鹿馬鹿しい―」 保田は首を横に振り、石川のことを考えるのをやめてしまった。
314 :
名無し娘。 :2001/07/20(金) 23:39 ID:l6noaPA6
更新です。
315 :
名無し娘。 :2001/07/21(土) 01:58 ID:aySgFADk
ヤッスー先生!素直になれや!ホンマは好きなんやろ?(藁 カナーリ(・∀・)イイ!!ね!頑張れ!展開にドキドキ
これからどーなるんだー! おもしろい!!
317 :
8 :2001/07/22(日) 00:33 ID:xnln5hdY
続きかいて。 ついでに俺もカいて
318 :
名無し娘。 :2001/07/22(日) 00:43 ID:kcfU9eEk
担任の石川先生が 硝酸アンモニウムと過酸化マンガンを怪しい割合で混ぜたら なぜか大爆発を起こしました
319 :
名無しさん :2001/07/22(日) 01:31 ID:wzk1z44g
>>318 ( ´D`)<それは全て名前が悪いのれす
とりあえず、sageを勉強してから出直すことを
お薦めするのれす。
320 :
名無し娘。 :2001/07/22(日) 13:55 ID:95UbbZQs
ドキドキ!早く続きを読みてー。 やっすー石川に目覚めるのじゃ!
321 :
名無し娘。 :2001/07/22(日) 23:45 ID:S2XC/VZ2
いしよし希望!!と、言いたいけれど 変に意見ばかり出して作者さんが混乱するのは嫌なので 無理せず作者さんの自由に書いて下さい。 応援してるっす!
322 :
名無し娘。 :2001/07/23(月) 12:10 ID:KqMF3.Rs
昨日見つけました。次回の更新楽しみですぅ☆
323 :
ネオ生茶 :2001/07/23(月) 19:32 ID:pyOYSoYY
作者さん、今日、このスレ初めて見つけたんですけど、おもろいっす! 頑張ってください! 次回の更新、楽しみにするです☆
324 :
名無し娘。 :2001/07/23(月) 21:56 ID:o1Mgxu1I
視聴覚室を出た吉澤が教室に行くと、廊下を歩いているの石川が目に 入った。 ピンクのスーツを着た石川は、なにげない風を装いながらもそのスタイル の良さがわかる。 吉澤は石川をからかおうと近づこうとしたが、その途中でピタリと足を止めた。 石川のあの服には見覚えがある。 (昨日着てたスーツと同じじゃん…) 吉澤は石川に声を掛けずに目だけで追ったが、石川は足早に職員室の方に 行ってしまった。 昨日と同じ服。 つまり、昨日石川は自宅に返らなかったということだ。 石川がどこに泊まったのか、心当たりは一つしかない。 「…そういうことかよ」 言葉少なにそう言うと、吉澤はそのまま教室に向かって歩き始めた。 吉澤の脳裏にある思いがよぎる。 吉澤はそのまま静かに自分の席に座った。
325 :
名無し娘。 :2001/07/23(月) 21:58 ID:o1Mgxu1I
学校の食堂は30畳ほどの大きさだった。 飯田と矢口がいつもの席に座ると、一人の生徒がニコニコしながら近づいて きた。 「辻ぃ、矢口の分も持って来てよっ」 飯田が食堂中に響きわたるような声で叫ぶ。 側にいた矢口は、その声に目をまん丸くする。 「お待たせしましたぁ」 飯田に言われて、辻が飯田と矢口の分の昼食をもって来た。 そして、最後に自分の分を持って来て、テーブルの前にちょこんと座る。 「飯田先輩っ、あの、私、食後のデザート作ってきたんですけど、後で 食べませんか?」 「ん、食べるよ」 飯田がニコニコしている辻を見て答える。 飯田が食事を始めると、隣に座っていた矢口が言った。 「ちょっと圭織…この子誰なの?」 飯田はご飯を飲み込みながら、目で辻に合図をした。 すると辻は突然席を立って自己紹介を始めた。 「はい!あの、私、昨日から飯田先輩の弟子になった一年一組の辻希美と いいますっ!」 「あはははは……そうなんだー」 矢口はあからさまなつくり笑顔を見せて力なく笑った。 そして、すぐさま隣の飯田に小声で尋ねる。 「…どういうこと?」 「そういうこと」 飯田は口をモグモグと動かしながら曖昧に答えた。
326 :
名無し娘。 :2001/07/23(月) 21:59 ID:o1Mgxu1I
更新です。
327 :
名無し娘。 :2001/07/24(火) 00:05 ID:hUxPI1G6
>>327 せんせ〜!
3つめが( `.∀´)らしくない。
329 :
246 :2001/07/24(火) 00:56 ID:1sO3k.dc
330 :
名無し娘。 :2001/07/24(火) 12:07 ID:VhFo1XUM
よっすぃ〜、石川先生を犯してしまえ!(w
331 :
名無し娘。 :2001/07/24(火) 20:46 ID:lTBKqnXw
332 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 15:01 ID:KyqDRPkQ
保全ってどういういみ?
333 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 16:48 ID:cvqSho8Y
保田が全て。
334 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 17:25 ID:jwFoeEgw
保田が全裸。
335 :
名無し娘。 :2001/07/25(水) 21:04 ID:ZKyJZafA
保田が全身タイツ。
336 :
名無し娘。 :2001/07/26(木) 00:10 ID:BbCmw/6E
保田が全日。
337 :
名無し娘。 :2001/07/26(木) 10:36 ID:tVTcCGFE
保田が全て
338 :
名無し娘。 :2001/07/26(木) 17:44 ID:O3DoMKvI
保田が全日本代表
339 :
名無し娘。 :2001/07/26(木) 23:54 ID:1zuMkqgo
どれも微妙に違うと思われ
340 :
名無し娘。 :2001/07/27(金) 00:46 ID:8u37EISg
保田だらけの水泳大会
341 :
名無し娘。 :2001/07/27(金) 07:46 ID:ULzphURI
駄目レスやめれ
342 :
名無し娘。 :2001/07/27(金) 16:26 ID:CSjEABSg
加護はでてくるの?
343 :
名無し娘。 :2001/07/27(金) 16:34 ID:Z6ZqfloM
『Whatever we may think of our faculties, we should try and develop them as much as possible.』 ってどういう意味?
344 :
名無し娘。 :2001/07/27(金) 18:36 ID:JZOp9aSk
345 :
名無し娘。 :2001/07/28(土) 04:43 ID:6.Mmm2hA
mayがいらないんじゃないかな? それからour facultyデいいと思う。 したがってdevelop them ではなくit じゃないですか? whenever we think of our faculty, we should try to develop it as much as possible. 私たちの能力・才能のことを考えるたびに、それをできるだけのばすべきだ。 ちょっと訳変だけど。
346 :
名無し娘。 :2001/07/28(土) 05:05 ID:7jj7Me7Q
ま、要は自分の才能を出来るだけ磨けって事でしょ
347 :
246 :2001/07/29(日) 01:59 ID:AocJqH4k
>>345 -346
おぉなるほど。
それにしても更新が楽しみです、ハイ。
348 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 11:28 ID:AozCTHj6
「ところで矢口、例のストーカーの件はどうなったの?」 飯田が何気なくたずねると、矢口がかすかに顔を曇らせた。 「んー、昨日はいなかったみたい。このまま消えられると手がかりがなし だよ」 「ふーん。やっぱり、ひとみを襲った連中と関係があんのかな」 飯田は、持っていた箸を置いて腕を組んだ。 しかし、いくら考えてもいい手だては浮かばない。 すると、 「飯田先輩っ、これ美味しいですよぉ」 場の空気が読めない辻が、うっとりした声で言う。 辻は飯田のことを尊敬していた。 今回飯田の弟子になることを許され、そのことに大きな喜びと小さな誇りを 感じているのだ。 とにかく、飯田を喜ばせたくて仕方ない。 飯田も辻のそんな様子を感じ取っていて、悪い気はしないようだった。 「そうそう。ここの肉じゃが結構いけるんだよ」 飯田が辻に同調すると、隣の矢口が目をつり上げた。 「ちょっと、かおり〜。今は肉じゃがなんてどうでもいいでしょう。そんな ことよりもねぇ」 矢口が話を戻そうとするが、飯田の興味はストーカーからすでに食べ物に移 ってしまっていたようだ。
349 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 11:37 ID:AozCTHj6
「ねー辻。すき焼き食べたくない?」 飯田が辻の顔を覗きながらたずねてくる。 「はーい!あの、あの、食べたいですっ!」 美味しいものには目がない辻が、席を立って全身でその気持ちを表現する。 「辻ぃ、落ち着け」 飯田は、エキサイトする辻に師匠っぽい声で言った。 「あのー、あのー、すき焼き食べれるんですか?」 辻が飯田の顔を覗きこみながらたずねてくる。 「家の取引先の業者がね、松坂持ってきてさ。今日すき焼きやるんだけど 来るか?」 飯田の父親は地元では名の知れた実力者だった。 家には普段から銀行や地元の業者らが出入りしていて、その度にお土産を 持ってくる。 今回は松坂牛だったらしい。 「はい!飯田先輩にどこまでもついてきますっ!!」 辻が子供みたいに一途な意思を漂わせて言った。
350 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 11:38 ID:AozCTHj6
更新です。
351 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 15:59 ID:Xyzumj3o
わーい更新だ〜。 ののかおいいね〜。
352 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 16:24 ID:HoHiLado
ののかおなごむな〜
353 :
名無し娘。 :2001/07/29(日) 23:12 ID:DY2AGsdA
良いですね、がんばれBW
354 :
名無し娘。 :2001/07/30(月) 16:44 ID:2bAmsj0w
次回の更新楽しみです。保全
355 :
名無し娘。 :2001/07/30(月) 17:01 ID:3HpOPXCU
>>343 自分の能力をどのように考えようと、我々はそれをできるだけ伸ばすように
努力しなければならない。
356 :
名無し娘。 :2001/07/31(火) 18:18 ID:8CjUCrNE
放置される矢口・・・
357 :
名無し娘。 :2001/07/31(火) 18:30 ID:IJPRrvXw
スレ違いだが「重苦しい…」がお亡くなりに…
358 :
名無し娘。 :2001/07/31(火) 23:43 ID:NIWqa5PY
是非たて直して下さい。あれもすごくイイ話しだから
359 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 06:49 ID:9tRHiDmk
hozen!
360 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 16:00 ID:fAQzOedA
a
361 :
クズ学生 :2001/08/01(水) 16:00 ID:esbdu2IY
362 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 23:26 ID:2dILMrW6
「ねぇ、盛り上がってるとこ悪いんだけどさぁ、ストーカーの件…」 矢口が遠慮がちな口調で飯田に言った。 「うちらに用があるなら、むこうから来るよ。それまでほっときな。それ より今はすき焼き。矢口も来るだろう?ついでにひとみと真希にも連絡し ておいて」 「え?ああー私、ちょっと用事があるんで今日は遠慮しとく…あの二人も なんか用事あるような事言ってたよ…」 矢口はなんとかそう答えたが、表情は微妙に強張っていた。 (ほっとけって…相変わらず大ざっぱなんだから、もう!) 一人ため息をつき、まるで何かを諦めた様子の矢口だったが、飯田はそれ には気づかない。 細かいことは気にせず、我が道を行くのが飯田の信条なのである。
363 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 23:27 ID:2dILMrW6
「そっか。用があるならしゃあないね。じゃあ、辻は後で買い物につきあ いな」 飯田に言われたが、辻はすき焼きのことで頭が一杯だったので、話を聞いて いなかった。 「え、なんですか?」 辻がニコニコと微笑む。 相手をホッとさせるような笑顔だった。 師匠の話を聞いていないなんて、上下関係にうるさい飯田からしたらとん でもないことだったが、辻の笑顔一つで許すことにした。 「ほら、野菜とか買いに行くよ。モタモタするんじゃないよ」 飯田は散歩している犬でも叱るように、ピシリとした口調で言った。 「はい!飯田先輩っ!」 辻は元気良く答えて、飯田の後をついていく。 「えっ?今から買いに行くの?」 と矢口に問う暇も与えず、師弟コンビは行ってしまった。 一人食堂に取り残された矢口は心の中で叫んだ。 「放置かよ!!」
364 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 23:29 ID:2dILMrW6
更新です。
>>357 >>358 うぁぁ。油断したいたら逝っちゃいましたね。申し訳ないです。
完結の目処がたったら立て直します。
365 :
名無し娘。 :2001/08/01(水) 23:48 ID:6Vmcba8s
三村ツッコミかよ! 更新ありがと いちごま大好きなんで頑張ってね
366 :
名無し娘。 :2001/08/02(木) 13:33 ID:m.9qgj1o
>>357 「重苦しい・・・」ってなんですか?
初心者なもんで
そかそか
368 :
名無し娘。 :2001/08/02(木) 15:07 ID:NoV7vHI6
>>366 上で365が言った通り
この作者氏のいちごま作品。
>>364 保全がままならないなら名作集逝きという手もあるが
あんたの作品はモー板で読みたい気分だわ。がんばれよ。
369 :
名無し娘。 :2001/08/02(木) 15:38 ID:VM7b3lbg
このスレおもろいね〜
370 :
名無し娘。 :2001/08/02(木) 16:24 ID:.WhXLKpY
371 :
366 :2001/08/03(金) 00:47 ID:NiuvjYnY
>>368 さん
ありがとうございます
その作品って何処にあるんですか?アドレス教えて頂けますか
スマソン
372 :
名無し娘。 :2001/08/03(金) 03:23 ID:ONXTafTU
373 :
371 :2001/08/03(金) 11:07 ID:xiO1Rji6
>>372 さん
発見しました
夏房につきあってくれてありがとうございました
374 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 00:04 ID:7hHo0BEI
ほぜーん!
375 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 11:31 ID:pWwFxGQw
石川キショイ。 石川ヲタはもっとキショイ。
376 :
:2001/08/04(土) 11:55 ID:eASiyVGA
ID:pWwFxGQw=夏厨 小説スレは邪魔するなよ、クズが
377 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 22:33 ID:/sGicgBg
あげ
378 :
某板住民 :2001/08/04(土) 22:36 ID:arXufNHY
379 :
名無し娘。 :2001/08/04(土) 22:36 ID:y4RVwcqk
だから和田と名無し娘。 使い分けんなって
380 :
和田 :2001/08/04(土) 22:38 ID:/sGicgBg
名前のいれ忘れ
381 :
名無し娘。 :2001/08/05(日) 02:17 ID:ISCLSzIs
「さすがに呆れちゃったよ。5人もいて返り討ちにあってるんだから」 心底呆れたようにそう言ったのは、安倍なつみであった。 小柄で飾り気のない純朴そうな少女―。 安倍は、中高一貫教育のお嬢様学校で知られている唐黍高校の生徒会長 である。 生徒達の人気も高く、教師からも厚い信頼を得ていた。 校内では校則違反を厳しく取り締まり、彼女自身もちろん校則違反を犯 したことはない。 少なくとも人前では―。 安倍は、腕を組みながらすぐ隣にいる二人の少女にちらりと視線を流した。 安倍が生徒会長室の椅子に座ると、それを見た少女たちは安倍に向かいあ うようにして椅子に座った。 「本当に使えない人達だよね」 安倍が冷静な口調で呟く。 「これからどうするですか?」 安倍の右向かい側に座っている少女、松浦亜弥が安倍の様子を窺いながら 言った。 「こっちの動きがばれちゃったんだから作戦は中止。体制を整えて出直し するしかないかな。まったくあの人達のせいで」 安倍はそう言って軽蔑したかのように鼻を鳴らした。
382 :
名無し娘。 :2001/08/05(日) 02:19 ID:ISCLSzIs
「それで…、とりあえず私たちは何をすればいいんでしょうか?」 松浦は気まずそうな様子で言った。 「少しは自分で考えてみたら?」 安倍が眉をひそめて言い放つ。 いつもそうじゃない、という口振りだった。 「あ、あの、ちょっと思いつかなかったので…」 松浦は、うつむきながら言った。 「本当にちゃんと考えたの?いつまでも指示待ちじゃ私も困るからね」 「す、すいません…」 松浦は、きゅっと唇を噛んだ。 松浦がうつむいたまま泣きそうになっていると、 「私に考えがあるんですが」 松浦の隣に座っていた少女、加護亜依がきっぱりした声で口を挟んできた。 安倍の前で萎縮している松浦に比べ、加護の態度は堂々としたものであった。 「へぇ。聞かせてくれる?」 安倍が加護に話を則す。 「とりあえず、ある程度の人数を集めないと話にならないと思うんですよ」 安倍がそんなことはわかっているという顔をする。 問題なのはどこからどうやって人を集めるかだった。
383 :
名無し娘。 :2001/08/05(日) 02:22 ID:ISCLSzIs
唐黍高校はお嬢様学校だけあって、争い事に向いていそうな生徒はほとんど いない。 それは安倍が一番良く知っていた。 安倍は、今回飯田グループに仕掛けるために必死で人材を探したが、結局 使えそうなのは加護と松浦の二人しか見つけられなかったのだ。 しかし、安倍を含めた三人だけでは飯田グループ相手に勝ち目はない。 安倍は何とか策を巡らして、吉澤襲撃に失敗した五人と矢口をストーカーさ せていた一人を他校から調達したが、あえなく返り討ちにあってしまった。 ただ人数を集めただけでは、飯田グループには勝てない。 安倍は今回の件で、それを思い知った。 集めるにしても、使えそうな人材でなければ意味がないのである。 「あてがあるの?」 安倍が加護に聞き返してくる。 「はい」 加護は、コクリと頷いた。 「ふーん…」 安倍が腑に落ちない、という顔をする。 それもそのはずである。 唐黍高校の生徒で使えそうな者はない。 他校の生徒にしても、飯田グループに逆らおうなどという無謀な連中が それほどいるとも思えない。 その手の連中を片っ端から潰してきたのが飯田グループであるのである。
384 :
名無し娘。 :2001/08/05(日) 02:22 ID:ISCLSzIs
更新です。
385 :
柴本 :2001/08/05(日) 20:44 ID:PDYsoDNU
なっちゃんが怖い役なんだ。本当だったらありえないね。 でも妄想小説だしなんでもありね。 面白いけど更新遅めだね。ちゃんと待ってるから頑張ってください。
386 :
名無し娘。 :2001/08/05(日) 23:01 ID:1wlqjor6
できれば『柴ちん』も絡めてくれるとうれしいな、っと。 BWさん(っていう書き方はしないほうがいいの?)のペースで がんばってください。楽しみにまってま〜す
387 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 01:18 ID:gZcEktM2
>>386 今は名無しだから止めた方がいいんでないかい?
388 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 01:38 ID:nzrXWQsQ
結局、安倍は人集めを加護に任せることにした。 どんな当てかは知らないが、加護の自信ありげな様子を見て大丈夫そうだ と判断したのだ。 期間は二週間。 その間に安倍は安倍で動いてみることにした。 「じゃあ、そう言うことで加護、頼んだよ。松浦はちゃんと加護のこと サポートしてね」 「はい。わかりました」 二人はそう答えると、椅子から立ち上がってドアの所へ行った。 「ではこれで失礼します。お邪魔しました」 それだけ言って、加護と松浦は、ドアを開けて生徒会室を出ていった。 (各個撃破の戦術は間違ってなかったはずよね。最初の標的をケンカ 2の吉澤にしたの正しかったと思う。でも、こちらの予想以上の強さ だった。やっぱりいくら人数集めても、正面からいったら無理なのかな…) 安倍は、二人の足音が遠ざかるのを聞きながら、戦略面からの見直しを 考えていた。 しかし戦略以前に今は駒が足りない。 (加護に期待してみるかな…) 安倍は気分を変えるために、飲みかけだったお茶をこくこく飲んだ。 「さて、先に生徒会の仕事を片づけましょう」 自分に言い聞かせるようにそう言って、安倍は机に向かった。
389 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 01:40 ID:nzrXWQsQ
生徒会室を出た後、二人は放課後の教室で帰り支度をしていた。 「大丈夫ですか?」 加護が覗き込んだ松浦の目はわずかに潤んでいた。 安倍のきつい態度に、必死に耐えていたようだ。 「うん、平気」 教室の椅子に座ると、松浦は顔を上げて涙を拭った。 「でも、安倍さんって本当はいい人だよね。だって、幼なじみの飯田さん を更正させるために、こんなに努力してるんだもん」 松浦が心底感心したように言うと、加護はビックリしたような顔をした。 「あんな話、本気で信じてるんですか?」 「えっ!?だって安倍さんはそう言ってたよね?」 松浦は、ギョッとして聞き返した。 しばしの沈黙の後で加護が口を開いた。 「―飯田を更正させるためにグループを解散に追い込むだなんて、そんな の嘘に決まってるじゃないですか。聞いた話によると、飯田は小学校時代 からもう有名で、中学入ってからすぐに本格的にぐれたらしいですよ。 更正だなんて、今更何言ってるんだって感じですよ」 「ええー!?じゃあなんで安倍さんは飯田グループを解散させようとして いるの?」 加護の意外な言葉に、松浦は面食らっていた。
390 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 01:42 ID:nzrXWQsQ
「安倍さんの個人的な理由なんでしょうけど、どんな理由かは知らないし、 あんまり興味もないですね」 安倍の言葉を疑ったこともなかった松浦は、後頭部を殴られたようなショッ クを感じていた。 松浦は恐る恐る加護に訪ねてみた。 「…じゃあ、なんで亜依ちゃんは安倍さんに協力しているの?」 「安倍さんが卒業した後は、私がこの学校を継ぐんですよ?邪魔な勢力は 今の内に潰しておいた方が、後々楽じゃないですか」 それを聞いた松浦はまさかの思いで聞き返した。 「それじゃあ、あの…。そのために安倍さんを利用してるってことなの?」 松浦の少しきつめな口調に、加護は心外そうな顔をして答えた。 「利用するだなんて、人聞きが悪いですね。利害が一致してるんです。 あやには私の右腕になってもらう予定なんですから、そのつもりでい てよね」 松浦はまじまじと加護の顔を見た。 冗談を言ってるわけではなさそうであった。 「じゃ、返りましょう」 加護はそれだけ言うと、教室のドアに向かった。 松浦が慌てて加護の後を追う。 その顔は青ざめていたが、加護についていく以外の選択肢を、松浦は持っ ていなかった。
391 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 01:52 ID:nzrXWQsQ
更新です。
>>385 耳が痛いです(w もう少しがんばります。
>>386 考えておきます。というか、そのうち出す予定ではいます。
でも、期待はしないでください(w
>>387 コテハンでBWを使う気はありませんが、
ここではそう呼んでもらってもかまいません。
392 :
山田君 :2001/08/06(月) 15:47 ID:/KMdjnqM
ドンドン面白くなってきょ〜るの〜 加護よ、自分の力を過信し過ぎるとしっぺ返し喰らうぞ〜
393 :
柴本 :2001/08/06(月) 22:32 ID:Gl8XjK9c
吉澤がNo.2っていう響きがなんかかっこいいよね。
394 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 22:51 ID:xH58pWuI
おいおい、あげるなよ。。。 BWさん頑張れぇ!
395 :
柴ち〜ん :2001/08/06(月) 22:52 ID:vYced.Qc
下へまいりま〜す
396 :
柴ち〜ん :2001/08/06(月) 22:56 ID:vYced.Qc
ほぼ同時だったからかな? なぜか上がってました というわけでもう1度 下へまいりま〜す
397 :
名無し娘。 :2001/08/06(月) 23:14 ID:77bQ7duU
黒なっち、いいねえ。こういうのも好き。
>>396 sageても上がらないだけ。無意味。
398 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 00:57 ID:8fLFq5A.
あれから数日たつのに、保田はいまだにショックを引きずっていた。 保田と石川がアヤシイ関係なのではないかという、吉澤のたちの悪い冗談 が、保田を動揺させているのだ。 保田はこれまで石川のことを後輩としか見ていなかったし、当然石川も自分 のことを先輩としか見ていないだろうと思っていた。 そしてそれは正しい理解であったはずだ―。 それが吉澤の冗談一つで、石川との関係が揺らいでしまった。 保田は、この時から石川のことを本気で、真剣に意識し始めたのだった。 実際、その後職員室で石川に話しかけられても目を合わせることが出来ず、 石川が何を言ったのかも全然覚えていないありさまだった。 気がつけば、石川を意識的に避けるようになっていた。 (私が石川のことを?まさか!あの子が学校を辞めてからまだ半年しかた っていないというのに…)
399 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 00:59 ID:8fLFq5A.
あれは― 去年の今頃、放課後の職員室だった。 保田がレポートの採点をしていると、一人の生徒がふいに声をかけきたのだ。 「センセ、保田センセ。私に英語教えてよ」 生徒の名は市井紗耶香。 それまで特に親しいわけでもなく、教室以外では会話を交わしたこともない 生徒だった。 何の前触れもなく、馴れ馴れしくそう言われた保田は、市井の顔をまじまじ と見たあとに素っ気なく言った。 「授業で教えてるじゃない」 保田の言葉を聞いた市井は大げさにため息をついて見せた。 そして次には、ニコリと笑みを浮かべて言った。 「ちがうよ。放課後も教えて欲しいってお願いしに来たんだよ」 一瞬、保田はその笑みに魅入られ、返事に詰まった。 保田は、その時漠然と、きっとこれから先、この生徒と深く関わることに なるだろうという予感がした。 そして、その予感は当たることになる。
400 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 01:00 ID:8fLFq5A.
日曜日で学校が休みだというのに、石川はどこにも出かけずに、自宅で一人 落ち込んでいた。 酔って保田の家に泊まったあの日以来、保田は石川になんだかよそよそし い態度をとるのだ。 石川が話しかけてもどこかうわの空で、目をあわせようともしてくれない。 それまで石川のことを後輩として色々世話をして、かわいがってくれてい た保田がである。 (酔っぱらってあんな醜態を晒してしまって…。やっぱり嫌われちゃった のかな…) 唯一の味方である保田を失っては、あの学校でとてもやっていけそうもな いことは、石川自身が一番自覚していた。
401 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 01:02 ID:8fLFq5A.
(とにかく謝ろう。保田先生は話のわかる人だから、ちゃんと謝れば許し てくれるよね。きっと!) 石川は自分自身にそう言い聞かせ、思い立ったが吉日と電話の受話器を取 った。 保田の携帯の番号を確認し、プッシュボタンを押そうとしたその時、 不意に玄関のチャイムが鳴った。 (…誰だろう?) 石川は、体の奥で何かがざわめくのを感じた。 (なんだろう?) 石川が受話器を持ったまま固まっていると、再びチャイムが鳴った。 石川は仕方なしに受話器を置き、玄関に向かった。 覗き穴から外を見ると― 「あっ…!」 石川は思わず声を漏らしていた。 玄関の前に立っていたのは吉澤ひとみであった。
402 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 01:03 ID:8fLFq5A.
更新です。
403 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 02:38 ID:HfTtobFg
最近、更新が早くてうれしいですな 重苦しい夢の名ごりも見てきた おもしろかったよ それにしても、2つの小説を掛け持ってるのに、ちっとも小説の質が 悪くならない 重苦しいの続きのほうも期待して待ってるけど、 作者さんも無理せず更新を続けてガンバレ
404 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 06:16 ID:C5gE8952
最近読み始めました。 テンポが良く、スラスラと読めていい感じです。 どうかマイペースで頑張ってくださいな。
405 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 08:47 ID:td2d.0Xc
ついによっすぃ〜が石川先生に接近!? 次回も楽しみ。ガンガレ!
406 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 12:11 ID:a2cI7WYc
ちゃむとヤスーの関係も気になりますわ。この先どうなるのか・・・ドキドキ
407 :
ネオ生茶 :2001/08/07(火) 13:12 ID:pmegvH0I
BW、絶好調じゃないか! この調子で頑張ってくれよ!
408 :
age :2001/08/07(火) 18:48 ID:XmkeoP0E
あげ
409 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 21:08 ID:7leRTqOk
ちゃむって誰?
410 :
名無し娘。 :2001/08/07(火) 22:14 ID:Ta2BSfPE
嗚呼、ちゃむを知らない世代が出てきたんだな しょうがないとはいえ、いとかなし。
411 :
柴本 :2001/08/07(火) 22:31 ID:/37Ch5Cg
吉澤がきたね。面白そうです。 更新早くしてくれてありがとうございます。 次回も楽しみにしてます。
412 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 01:23 ID:RvJooXTw
狂犬吉澤に期待!
413 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 02:33 ID:4p2Dmqf.
「センセーいるんでしょう?」 チャイムを鳴らしながらそう言った吉澤は、石川がドアを開けると有無を いわさぬ強引さで石川の部屋に上がり込んできた。 「ちょ、ちょと、吉澤さんっ!?」 吉澤は石川の声を無視して、居間のソファに勝手に座った。 あまりのことに呆然と立ち尽くしていた石川に、吉澤が声をかける。 「センセーも座ったらどうっすか?」 「え?あ、そうね…」 言われて石川は吉澤の向かい側に座る。 吉澤が楽しそうにニヤニヤしながら石川を見ていた。 (もしかして、私、バカにされてるの?) と、気づいた石川はかあっと顔が熱くなるのを感じた。 これ以上舐められては教師のこけんにかかわると思った石川は、意を決し て吉澤を怒鳴りつけた。 「吉澤さん!いくら教師と生徒の間柄でも、返事も待たずに人の家に入って くるなんてちょっと非常識だと思いますよ!それに、なんで吉澤さんが私の 家を知ってるんですか!?」 「―すいませんでした」 (…えっ?) 石川は吉澤の思わぬ反応に拍子抜けしてしまった。 吉澤のことだから、てっきり怒鳴り返してくるかもしれないと思って身構 えていたのだ。
414 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 02:36 ID:4p2Dmqf.
「実は、センセーに相談したいことがあって来たんすけど、いいっすか?」 急に神妙な態度になった吉澤に、石川はかなり面食らっていた。 (怒鳴ったのが、そんなに効いたのかな?私、普段怒鳴ったりしないから ビックリしちゃったのかも知れないけど) 石川は吉澤の様子を見て勝手にそう解釈した。 普段は怖いものなしで生きているように見える吉澤たが、やはり根はどこに でもいる普通の生徒なのかも知れない。 石川の家にわざわざ来たのも相談のためだという。 (もしかして、頼られてるのかな?) 石川はくすぐったいような嬉しさを感じていた。 (そりゃ、私は教師としてまだまだ頼りないだろうけど…。でも、一生懸命 やってるのが、吉澤さんに伝わったのかも知れないな) ほのかな自信が石川の胸に沸き上がる。 完全な勘違ではあったが、嬉しいついでに、吉澤の相談にものってあげる ことにした。 「相談ってどんなこと?私でよければ聞かせて」 石川の言葉に、吉澤の目が輝く。
415 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 02:41 ID:4p2Dmqf.
「そっすか。じゃあ、めんどくさいんで、ぶっちゃけて言いますけど…」 吉澤が早速相談内容に入る。 石川は真剣な面持ちで吉澤の言葉を待った。 「誰かに見られちゃったんすよ。学校でHしてるところを」 「!!!!」 その瞬間、石川の表情が強張った。 (それって、もしかしてあの時の!?) もしかしなくても、間違いなく始業式の翌日に石川が目撃した、矢口と吉 澤の情事のことであった。 「いつそのことで脅迫されるかって心配なんすよ。学校にばれたら退学だろ うし。センセーに助けて欲しいんっすよね」 「え…」 石川は言葉を失っていた。 あの時の記憶に甦ってくる。 石川は吉澤の顔をまともに見ることが出来ず、視線をソファの下に逸らした。 石川が言葉に詰まっていると、吉澤は焦れたように言った。 「センセー聞いてる?」 吉澤の言葉に、石川の体はますます緊張する。 「き、聞いてるよ」 石川が小声で答えると、吉澤はさらに話を続けた。
416 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 02:42 ID:4p2Dmqf.
更新です。
417 :
MD :2001/08/08(水) 02:55 ID:X.3uF/X6
こんな時間に更新してるとは・・・。 多謝です。
418 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 03:47 ID:4p2Dmqf.
「でも、腑に落ちないんっすよね。あの日は部活もなくって、うちら以外の 生徒はみんな返ったはずなのに。一体どこの誰が?」 その言葉に石川はドキリとする。 石川が答えに窮していると、吉澤が言った。 「もしかして、生徒じゃなかったのかもしれないっすね」 石川は背中に冷たいものが走り抜けるのを感じた。 その時。 石川の顔を見た吉澤がチラリと微笑した。 何も言われていないのに、石川は後ろめたさで俯いてしまう。 石川の脳裏に嫌な想像がかすめていった。 「あ、あの吉澤さん―」 いたたまれなくなった石川が発した言葉は、しかし、吉澤に軽く遮られて しまった。 「センセーなんでしょう?」 吉澤の言葉が石川に突き刺さる。 「え、あっ…」 否定したかったが、その後が続かなかった。 「真希に調べてもらったんすよ。あの日センセーが週番だったんだって? それなら夜遅くまで残ってたわけっすよね」 まるで何もかも見透かされているようだった。 そこまで調べられているなら、石川ももう認めるしかなかった。
419 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 03:51 ID:4p2Dmqf.
更新です。
>>417 今日休みなんで。夕方頃また更新する予定です。
420 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 09:58 ID:KUTrJiNg
>>419 おお!なんか本当に絶好調やね。
更新速くて嬉しい限りっす。
夕方また来よう・・・
421 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 17:09 ID:wWpdb9A6
吉澤の追求に観念した石川は、あの時の目撃者が自分であることを認めるた。 吉澤は別段驚いた様子も見せず、「やっぱりね」と短く呟いた。 「よ、吉澤さんっ。このことは誰にも話してないし、これからも誰にも話さ ないから安心して」 石川が意を決して言うと、吉澤は別段驚いた様子も見せずに、「そう」とだ け答えた。 すると突然吉澤がソファから立ち上がって言った。 「でも、信用できないっすね。だってセンセー、この前のケンカのこと保田 センセーにチクったじゃないですか」 「えっ!?あ、あれは…その…教師として…」 石川が下を向いて言いよどんでいると、何とも言えない笑みを浮かべながら 吉澤が近づいてくる。 石川はぴきんと全身を強張らせた。 (ど、どうしよう!?なんて言ったらいいの!?) 必死で言い訳を考えていた石川の顔を、吉澤がひょいと覗き込む。 石川は覚悟を決めて顔を上げた。 吉澤は自然な振る舞いで、そのまま石川の隣に座った。
422 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 17:11 ID:wWpdb9A6
「ケンカのことは、保田先生なら信用できると思って話したの。校長先生や 教頭先生にはこのことは言ってないのよ。だから、学校側からの処分もなか ったでしょう?」 石川がそう説明すると、 「そうっすか。それはどうも」 吉澤はケンカの件にはこだわらず軽く流すと、すぐさまカウンターを放った。 「じゃあ、あの時のぞいたことも、信用できる保田センセーになら話すわけ っすか?」 吉澤にそう言われ、石川はまた言葉に詰まった。 石川は気を取り直し、スッと息を吸った。 「あっ、あの…そのことは保田先生にも話さないつもりだから…」 「でも、石川センセーには前科がありますからねー」 吉澤は大げさにそう言って、わざとらしく髪を掻き上げた。 「あの、じゃあ、どうすれば信用してくれる?」 石川は平静を装っていたが、内心では吉澤の理不尽な言い分に頭を抱えて いた。 (これじゃまるで、私の方が悪いみたいじゃないよ。もぅ…) しかし、矢口と吉澤の情事の現場を目撃しことに、なぜか罪悪感を感じて いるのも確かだった。
423 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 17:12 ID:wWpdb9A6
更新です。
424 :
age :2001/08/08(水) 17:13 ID:ByxHvCkQ
あげ
425 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 18:55 ID:QAxdPVxU
いよいよか・・・
426 :
名無し娘。 :2001/08/08(水) 19:48 ID:KUTrJiNg
わーい更新だ! やっぱり次回は・・・ハァハァ(妄想)
427 :
天童 :2001/08/08(水) 20:08 ID:mP10wAkM
このまま「口止め」とか言ってよしいし?・・・
428 :
246 :2001/08/09(木) 01:01 ID:A/wvJCSw
おぉ、なんか急激な展開。 いよいよドキドキ
429 :
さまー :2001/08/09(木) 16:45 ID:lELjI8hU
石川とらえてますね。 とてもたのしく拝見させてもらってます。 あいぼんがこれからどう動くか見ものです。 がんばってください。
430 :
age :2001/08/09(木) 18:23 ID:WSX5Wxs6
あげ
431 :
名無し娘。 :2001/08/09(木) 18:59 ID:YNMjCgEI
続けて下さいage > ■飯田圭織の父親は暴力オヤジ > モー娘。の飯田かおりっていますよね? > あの人の家は家庭内暴力だったらしいですネ。 > 飯田かおりのお父さんが暴力振るってたらしいです。 > でもモー娘。に入って色々自分自身に > 自信もついてきて今すんごく明るくなりましたよネ。 > 確かにそういわれてみれば昔はあんまパッとしなかったな。 (カオリ☆) > ―――――――――――――――――――――――――――――――――――
432 :
名無し娘。 :2001/08/09(木) 19:01 ID:elq/Ejjk
和田氏ね。
いろんなスレに書いてまわってる暇があったら他のことしろ
434 :
名無し娘。 :2001/08/09(木) 19:09 ID:BmSejNB.
> モー娘。の飯田かおりっていますよね? いねえよ!
上がりすぎ
436 :
ななし :2001/08/09(木) 21:32 ID:x/JrDxx2
夏厨多いね〜
437 :
名無し娘。 :2001/08/09(木) 21:36 ID:pkzNEGj.
荒らされちゃってるね。でも結果的に保全かも。
438 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 00:53 ID:f70/4iFk
エロいのじゃないの?これって?
439 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 01:05 ID:Rmntl74w
みんな落ち着けよ…
440 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 02:32 ID:WluaAvMc
sage
441 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 04:47 ID:7ZnbwaGU
442 :
age :2001/08/10(金) 07:07 ID:tkPAecFo
保全
443 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 18:49 ID:ivY5WhVA
吉澤がソファに座りながら言った。 「キスしてくれた信用しますよ」 石川の目がきょとんと見開かれる。 何を言われたのか一瞬わからなかった。 「……えっ?キス?えええっーー!!!ど、どうしてそんなことをっ!??」 石川が驚きのあまり叫び声を上げると、吉澤が冷静な口調で言った。 「センセーに秘密が出来れば、この前のことも言えなくなるじゃないっす か。生徒とキスしたなんて、誰にもいえないでしょ?」 「うっ……」 たしかに吉澤の言うとおり、吉澤とキスをしたらアレを目撃したことは 人には言いづらくなる。 しかし、、、 (なんで私がそんなことまでしなくちゃならないの!?) 石川は悩んでいた。 吉澤の言うとおりにキスをすればこの問題はそれで終わりだ。 しかし、そこまでする理由もない。 では、吉澤の要求を突っぱねたらどうだろうか。 信用できない石川に弱みを握られて、ただ大人しく黙っている吉澤とも 思えない。 (なんか、こっちの方が怖いかも…) 石川が思い悩んで黙っていると、吉澤が焦れたように口を開いた。
444 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 18:54 ID:ivY5WhVA
「じゃ、いいっすよ」 「…えっ?」 吉澤に諦めたように言われて、石川はハッと顔を上げた。 吉澤は拗ねたようにそっぽを向いた。 「別に、生徒に信用してもらえなくてもいいんでしょう、センセーは。 センセーの立場からすれば、退学をちらつかせて言うこと聞かせた方が楽 だし、手っ取り早いっすよね」 「そ、そんなことないよ!!」 石川は視線を吉澤に戻し、まっすぐに吉澤を見据えた。 その表情は真剣であった。 「あの…、もしかしたらそんな先生もいるのかも知れないけど、少なくとも 私は、生徒の弱みを利用して言うことを聞かせようだとか、そんな卑怯なこ とは絶対しません」 石川の言葉を聞いた吉澤が、石川を見て微笑む。 「あ…なんか嬉しいですよ。やっぱり石川センセーは他のセンセーとは違 いますよね」 吉澤の笑みと言葉が石川の胸に突き刺さってきた。 (もしかしたら吉澤さん、今まで信頼できる教師に出会えなかったのかもし れない。あの乱暴な言動も、もしかしたらそのせい…?) そこまで考えて、石川は頭を抱えた。 やっぱりキスはできない、とはとても言えそうにない雰囲気となっているこ とに気がついたのだ。 ここで断ったら、せっかく縮まりかけた吉澤との距離が、決定的に離れてし まう。
445 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 19:03 ID:ivY5WhVA
気持ちの整理がつかない石川は、何とか思考を切り替えようと試みた。 (考えようによっては、たかがキス…だよね。) (重く考える方が逆におかしいのかもしれない。) (キス一つで不良生徒の信頼が得られるなら安いものじゃない。) (しかも相手は女の子なんだし。) (女同士で手を繋いだり、腕を組んだり、抱き合ったりなんて普通の ことだもん。) (スキンシップの延長だと思えばなんて事はない。) (それに、キスぐらいなら他人にばれたって大したことはないし) (たった数秒のことだし…。) (キスぐらいなら構わない…よね。) そう決めて、石川はそっと吉澤を見た。
446 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 19:05 ID:ivY5WhVA
447 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 19:59 ID:PPreu8U.
やった更新されてる。今日は遅めに来てよかった!
448 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 20:03 ID:g6uhn6bM
キスだけの話なのに雰囲気がとてもエロイ気がする(藁) 石川先生ガッツだぜ!
449 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 21:12 ID:ptWdLBko
テンシノヨウニセンサイニ アクマノヨウニダイタンニ (・∀・)イイ!
450 :
天童 :2001/08/10(金) 21:19 ID:CGamOUBI
実はキス未経験の石川先生・・・(爆) 続きガンバッテクダサイ
451 :
名無し娘。 :2001/08/10(金) 22:17 ID:J.n0grbA
保全。「(^▽^)を信用できず、口止めのためにキスを強要」する( 0^〜^0)の感情が、どういう過程を経て「(^▽^)への愛」に変化するのか。その辺りが、BWさんの腕の見せ所となるでしょう。
452 :
名無し娘。 :2001/08/11(土) 00:24 ID:y3DV6Yw.
>>451 おいおい、吉澤の言葉をマジにとるなよ。
453 :
名無し娘。 :2001/08/11(土) 01:57 ID:xUtWJQsA
よっすぃ〜は石川の事が気になってるから、 秘密を作るって事でキスを迫ってるわけだ。 石川の性格じゃ断りきれるわけないことは、よっすぃ〜には分かってるからな。 今まで読んでて気づかったのかよ。
454 :
名無し娘。 :2001/08/11(土) 02:05 ID:IInMOF.M
>>451 いしよし好きなのは分かるがちょっと押し付け気味でないかい?
別に愛に変化しなくてもそのまま楽しめるかもしれないじゃん
455 :
名無し娘。 :2001/08/11(土) 02:05 ID:l3Tj5b.o
>>452 -453
私の解釈では、( 0^〜^0)は確かに(^▽^)のことが気になってるが、まだ自分で自分の気持ちに気付いていない。
>>451 に訂正を加えるならば、「( 0^〜^0)がそれに気付く過程」って感じかな。
456 :
名無し娘。 :2001/08/12(日) 00:56 ID:IFBwWAD.
>>455 的確な読みだと思われ…
457 :
名無しかもしれない :2001/08/12(日) 01:07 ID:5.Ino0k.
作者さん。娘。の許可がおり次第単行本として出版されたらどうでしょうか
458 :
名無し娘。 :2001/08/12(日) 02:50 ID:TWAidOcY
今日、初めて読みました。 作者さん、凄い。ホント面白い。 これからも期待。(・∀・)イイ!
459 :
age :2001/08/12(日) 17:24 ID:VOQgIkKM
あげ
460 :
名無し娘。 :2001/08/12(日) 22:39 ID:EPGj9zmo
さげ
461 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 01:17 ID:1r6h3rvU
( 0^〜^0)は(^▽^)のことが気になっているのか? 俺はそんな気はしないのだが・・・ こんなレスは止めた方がいい?
462 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 02:20 ID:tW4dmmL.
>>461 そういうふうにしか読めないのであれば、そう思ったまま読み進めて構わないのでは。
吉澤が石川の事を気にしているというのは一読者の推測でしかなく、
作者さんがそれをはっきり書くまでは事実ではないのだから。
もちろん違う展開になる可能性も現時点では0ではないわけですし。
463 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 08:10 ID:a9WwQWsA
大体、小説って読み手側にどう感じるか、 委ねられている部分が多い方が面白い気がする。 あまりにも手取り足取り説明されるよりは・・・
464 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 17:30 ID:Iye8/iZ.
「わ、わかりました。キスします」 石川は言って、吉澤を見た。 吉澤は笑みを浮かべながら石川を見つめ返した。 その時。 吉澤に真正面から見つめられ、石川は思わず息を飲んだ。 一瞬、吉澤の瞳に吸い込まれてしまうかのような錯覚を覚えたのだ。 そんな石川のことを、吉澤はしばらくじっと無言で見つめていた。 石川は緊張のあまり、そのままコチコチに固まってしまった。 「……」 「……」 お互い無言のまま時間だけが過ぎる。 石川は硬直したまま動かない。 緊張のあまり顔も強張っていた。 焦れた吉澤が、大きくため息をついた。 「センセーまだっすか?もしかしてわざと焦らしてるの?」 吉澤に言われて石川は慌てて首を横に振る。
465 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 17:33 ID:Iye8/iZ.
「もうこっちからするから、センセー目を閉じてよ」 完全に怖じ気づいていた石川は、吉澤の申し出に正直ホッとした。 自分からしなくても、じっと目をつむっていれば事はすんでしまうのだ。 「う、うん」 石川は吉澤に言われるまま目を閉じた。 その時、吉澤の口元ににやりと悪辣な笑みが浮かんだ。 ポッケトからなにやら取り出して、それを口に含む。 石川は目を閉じたままで、それに気がつかない。 「じゃあ、しますよ」 石川は吉澤の顔が目前に迫っているのを感じた。 吐息が触れあった。 そして、 唇が。 石川の唇が、吉澤の唇でふさがれた。 長いキスだった。 「ンふっ…」 息苦しさのあまり、石川が唇を開ける。 その隙を見逃さず、吉澤の器用な舌が、石川の舌をからめ取る。 吉澤の舌が、石川の口腔で蠢いていた。
466 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 17:34 ID:Iye8/iZ.
その時。 小さな粒が、石川の喉に押し込まれた。 石川の喉が、ごくんと鳴った。 粒は石川の喉から食道へと滑り落ちた。 「んはっ…」 ようやく唇を解放されて、石川は大きく呼吸した。 ゆっくりと吉澤の顔が離れていく。 吉澤の口元には、またあの悪辣な笑みが浮かんでいた。 しかし、石川は吉澤の顔をまともに見ることが出来ず、それには気が つかなかった。 「これでセンセーのこと信用できるよ」 キスが終わるなり、吉澤は石川の手の上にそっと自分の手を重ねてそう 言った。 触れられた石川はビクッと反射的に手を引っ込めてしまった。 「あれ、もしかしてセンセー怒ってるの?舌入れちゃったから?」 「えっ…あ、いえ…」 吉澤の露骨な表現に、石川は返答に窮した。 吉澤は石川の顔を覗き込むようにして、さらに聞いてきた。 「ねぇ、もしかしてヘタだった?」 「ち、ちが…、あの、別に怒ってなんか…」 石川は吉澤から目をそらし、それだけ言うのが精一杯だった。
467 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 17:41 ID:Iye8/iZ.
更新です。
>>461 >こんなレスは止めた方がいい?
どうぞどうぞ。私も色々参考になりますので。
ただ先を読まれすぎると、作者としては辛いものがあります(w
468 :
名無し娘。 :2001/08/13(月) 21:46 ID:oSqhRk0k
よっすぃ〜が凄いエロイ・・・ いったい石川に何飲ませたんだ!?(w 続きが非情に気になる展開ですなぁ・・
おもしろい! 続きが気になる!!
470 :
名無し娘。 :2001/08/14(火) 07:59 ID:F6wBBaS6
続き楽しみですね。
471 :
461 :2001/08/14(火) 11:26 ID:eki4QMNQ
472 :
名無し娘。 :2001/08/15(水) 02:07 ID:aPAhCzKc
更新待ち
473 :
名無し娘。 :2001/08/15(水) 12:21 ID:ACnO3DiQ
保全
474 :
名無し娘。 :2001/08/15(水) 22:24 ID:mgvkTAs2
このやばそうな雰囲気を早くなんとかしないと、なにが自分の身に 起こるかわからない。 そう直感した石川は、とにかくこの話を打ち切らねばと焦った。 「あ、あの、これで信用してくれたんだよね?それなら、いいから。 この話はこれで終わりにしましょう」 「…そう…っすね」 歯切れ悪く、吉澤が答える。 石川の直球に、さすがの吉澤も萎えたようだった。 無理矢理話を終わらすことは出来たが、それでも気まずいことにかわり はない。 できれば、早く帰って欲しい。 そう思いながら石川はそっと、時計を見た。 まだ昼である。 遅いから帰った方がいい、といえる時間ではなかった。 他に帰ってもらう適当な理由を考えるしかない。 しかし、もっともらしい理由をなかなか思いつかない。 石川がまごまごしていると、吉澤はじっと、上目遣いで石川のことを 見つめてきた。
475 :
名無し娘。 :2001/08/15(水) 22:26 ID:mgvkTAs2
「センセー、もう少しここにいていい?センセーと話せる機会なんて、 なかなかないからさ」 「えっ、うん。いいですよ」 邪気のない目で見られて、石川は咄嗟にそう答えてしまった。 石川は仕方なく肝を括って、台所の方へと歩き始めた。 「紅茶ぐらいしかないけど」 言いながら、石川はカップを二つ用意する。 そして、ティーパックを入れポットのお湯を注いだ。 その時湯気を吸い込んで、二、三度、小さな咳をした。 (…そういえばさっき、何か飲み込んだ気がしたんだけど…) キスした時、確かに何かが喉を滑り落ちていった気がする。 (気のせいかな…?) 石川の疑問をよそに、吉澤は何の変わった様子もなく、出された紅茶 を飲んでいた。
476 :
名無し娘。 :2001/08/15(水) 22:26 ID:mgvkTAs2
更新です。
477 :
名無し娘。 :2001/08/16(木) 01:35 ID:Z1wnSQJk
やっぱこのスレ好きだなあ というわけでage
478 :
名無し娘。 :2001/08/16(木) 12:55 ID:J9Y2XCZI
hozen
479 :
名無し娘。 :2001/08/16(木) 12:58 ID:RwRgFiNg
期待してます、ワクワク
480 :
名無し娘。 :2001/08/16(木) 13:46 ID:2CQnkmiU
あ〜石川先生どうなっちゃうの。 ドキドキ!
更新待ち
482 :
age :2001/08/17(金) 11:08 ID:WfgJt6yA
油age
483 :
名無し娘。 :2001/08/17(金) 16:52 ID:rq6/Tcv6
保全パトロール
484 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 02:27 ID:vV//6BiI
h
(゜д゜)<あらやだ! 保全!
486 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 13:01 ID:rqnHFh1U
キスという出来事があったものの、石川と吉澤は普段通りに会話する事が 出来た。 しかし、時間がたつにつれて、石川の体は確実に異変に取り込まれていった。 (なに…、え?体が…ヘン…) 石川は軽い目眩を感じ、じっとりと背中に汗をかいていた。 さっきから、体のあちこちが熱を持ったように熱い。 悪寒や頭痛はなく、風邪とはまた違う症状だった。 心臓もドクドクと強く脈打っている。 全力で走った直後のように吐息も乱れ、背中を這い上がってくるような 疼きがこみあげてくる。
487 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 13:02 ID:rqnHFh1U
(な…んで…!?) 身体が異常に敏感になっている。 石川は吉澤の前で平静を保つのに精一杯だった。 必死になって身体の興奮を抑えようとしたが、全く効果はない。 吉澤の話などそっちのけで、石川は自分の体ばかり気にしていた。 じっとしていられなくなった石川は、ソファから立ち上がり洗面台に向 かった。 石川は水で顔を洗ったが、身体の熱はちっとも収まらない。 (ダメだ…。体調悪いということで吉澤さんには帰ってもらおう) そう決意して、石川は息を吸った。
488 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 13:03 ID:rqnHFh1U
その時吉澤が、すすっと足音もたてずに石川の背後に近づいた。 「大丈夫?センセー」 「きゃっ!?」 石川の口から甲高い悲鳴が漏れた。 背後から、吉澤の吐息が耳にかかったのだ。 不本意にも、それはますます石川の体温を上げる結果になった。 石川がビックリして振り向くと、吉澤は涼しげな目線で石川を見つめていた。 「センセー具合が悪いみたい」 「う、うん。ちょっと熱があるみたいなの」 ともかく風邪でもひいていることにしておけば、顔が紅いのも呼吸が荒いの も言い訳が立つ。 それに、吉澤に帰ってもらう理由になる。
489 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 13:04 ID:rqnHFh1U
更新です。
490 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 14:23 ID:MPJS1lzk
>>489 ま、まさか次の展開は・・・!?
・・・・ハァハァ
491 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 14:52 ID:xYmTUm9I
いけ、いくんだ吉澤! 保全ハァハァ
492 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 23:10 ID:sOv.FjrI
緊急保全ハァハァ
493 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 23:11 ID:sOv.FjrI
緊急ほぜむ
494 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 23:12 ID:sOv.FjrI
2度書きスマソ
495 :
名無し娘。 :2001/08/18(土) 23:28 ID:0ZYBA5Go
羊の優良スレを守りきるのだ保全
次回に期待・・・ (;´Д`)ハァハァ
497 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 02:28 ID:tFvPI1qo
おっ!更新されてる。では、保全
498 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 07:48 ID:UegT1l3Y
朝保全
499 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 19:54 ID:nPQnVhxc
夜保全
500 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 21:12 ID:54mHk51g
保全先生
501 :
天童 :2001/08/19(日) 22:29 ID:i.g4cnmQ
保全万歳
502 :
名無し娘。 :2001/08/19(日) 22:55 ID:zauN9Wzw
いくらなんでも保全しすぎ(w 多くて一日3回くらいで十分じゃない?
503 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 04:16 ID:qAvwd5hM
念のため。
504 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 07:08 ID:BmnNcydQ
2回目。
505 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 17:28 ID:Cr4m2wLc
ho
506 :
卒業式 :2001/08/20(月) 17:36 ID:1z5mC9/.
( T▽T)先生とてもかなしい! 石川先生がうそ泣きしているのは 誰の目にもあきらかだった
507 :
あみヲタ赤星 :2001/08/20(月) 18:03 ID:VRjI/H9U
よっすぃ〜がりかちゃんと戯れてる頃 知はなかざーと(略 保全
508 :
名無し屋さん :2001/08/20(月) 18:07 ID:GPbF924c
509 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 18:12 ID:1RwmePVw
510 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 18:28 ID:UmrxxwWo
∋oノノハヽo∈
( ´ο`)<
>>506 おもしろい。
511 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 21:01 ID:JbiLcs42
( ´D`)<sageるのれす!
512 :
m(__)m :2001/08/20(月) 21:46 ID:VRjI/H9U
外伝でストーリーが浮かんだんだがここで書いたらまずよな sage
513 :
吉澤ひとみ :2001/08/20(月) 21:58 ID:z1CoDkE2
別にいいんじゃないんすか。ベーグルとタマゴがあれば全然OKっすよ。
514 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 23:09 ID:669vKkcw
「ごめんなさい、吉澤さん。ちょっと体調悪いので、今日はもう…」 「そうっすね。具合悪いなら、ゆっくり寝てた方がいいんじゃないっすか」 吉澤は石川を気遣い、リビングに戻り帰り支度を始めた。 いつになく素直な吉澤の態度に、石川はホッと胸を撫で下ろした。 さすがの吉澤も病人には優しいらしい。 「じゃ、センセーお大事に」 そう言って吉澤は玄関のドアから出ていった。 ドアの内鍵を閉めるとすぐに石川は寝室へと向かった。 もう一刻の猶予も、石川の身体は許されなかった。 (だめっ…なんか…もう…っ!) 石川は手を口にあて、息を整えようとした。 しかし呼吸はますます荒くなっていく。 「はぁはぁ…」 ようやく寝室に入り、服を脱ぐ。 石川は身体の熱さに耐えきれず、自身の腕で身体を抱きしめた。 「くっ…」 息を詰めて、石川は軽く自分の胸に触れてみた。 たったそれだけで、石川の身体は敏感に反応し震えた。 少し指に力を入れてみると、 「アッ…」 石川は全身を強張らせ、首を仰け反らせた。
515 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 23:11 ID:669vKkcw
と、その拍子に、寝室の扉から見慣れた顔が覗いていることに気がつく。 「センセー、なにしてんの?」 「か、帰ったんじゃなかったのっ!?」 吉澤が、扉の外側から寝室の中を覗いていた。 石川が茫然としていると、ひょいっと扉を開けて寝室の中に入ってくる。 慌てて服で身体を隠し、石川は怒鳴った。 「どうやって中へ!?ちゃんと鍵はかけたはずだよ!」 「鍵?あ〜、センセーの鞄の中に入ってたよ」 吉澤はいけしゃあしゃあと、とぼけて見せる。 石川はここにきてようやく、身体の異変も吉澤のせいであると気がついた。 「私に…なに、飲ませたのよっ…!?」 「別に?合法的なやつだから安心しなよ。そんなことより…」 吉澤の指が、石川の顎をくいっと持ち上げる。 石川は激しくかぶりを振って、その手から逃れた。 「もう、なんでもいーからこっから出ていって!!」 「私が出ていったら、センセー、なにするのかな?」 吉澤は手を伸ばし、石川の胸を掴んだ。 「きゃぁ…っ!」 敏感な部分を刺激され、石川は呻き、しゃがみ込んでしまった。 吉澤が優しく、そんな石川を抱き起こす。 そして、石川の耳元で低く呟いた。 「ねぇ、キスぐらいで口止めになると、本気で思ってたの?」
516 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 23:12 ID:669vKkcw
更新です。 保全サンクスです。
517 :
名無し娘。 :2001/08/20(月) 23:21 ID:g/S.vab6
不良よっすぃ〜萌え萌え!!!!
とうとう、やってきたな(;´Д`)ハァハァ・・・
519 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 00:41 ID:2CQRF9ZQ
た・・・たまらん!こういうよっすぃー書かせたら この人の右に出るものなしだ。
520 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 04:50 ID:1yB8Y1qk
>>519 激しく同意!!
・・・ハァハァ(´Д`;)
最近荒らされぎみだけど、めげずにがんばれ!!
521 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 05:18 ID:TFipCt5.
やれ!いけ〜〜!!!age
522 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 05:23 ID:nHmKlrR.
作者のかた、楽しみにしています。 頑張って下さい。
523 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 18:32 ID:yjOtN.yc
age
524 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 21:33 ID:LFbqr6Os
525 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 23:13 ID:jCfx2g3.
(0^〜^0)<私が出ていったら、センセー、なにするのかな? ハァハァ、ハァハァ…
526 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 23:37 ID:XEDOWDgE
すごいな、、、、ゴクリ
527 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 23:43 ID:PCWa3Yj2
(最初っからこうするつもりだったの…!) これで確定した。 吉澤は最初から確信犯的に、石川を追いつめたのだ。 「やだっ…離して…ってば…っ!!」 石川は敏感になっている身体を吉澤に触れられるのが嫌だった。 もがく石川の右手を取って、吉澤はそっとその手の甲に口付けた。 「センセーが悪いんじゃん」 「えっ!?」 当たり前のような顔で言われて、石川が驚きの表情を浮かべる。 吉澤は続けた。 「センセーが挑発するから」 「挑発なんて、してませんっ!」 即座に石川が大声で否定する。 吉澤はかまわず、さらに誘い文句を口にした。 「ねぇ、センセーもしかしてはじめて?」 「!?」 石川が大きく目を見開いて絶句する。 図星だった。 吉澤はにこにこと上機嫌に自分の顔を指さして、ますます石川に密着した。 「ふふ。私がリードするからさ。心配しなくていいよ」 「よ、吉澤さんっ、いい加減にしなさい…ッ!」 石川はさらに吉澤を怒鳴りつけようとしたが、それは途中で遮られた。
528 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 23:46 ID:PCWa3Yj2
「いやっ…!」 乾いた石川の太ももを、吉澤の掌がさらりと撫でた。 石川は必死で足を閉じようとする。 吉澤は膝を押し出し、石川のスカートの真ん中をぐっと押した。 「や、きゃっ…!」 石川は身を捩らせて吉澤から逃れようとしたが、吉澤にがっちりと腰を押 さえられていた。 「い…やだっもうッ、離してっ!」 貞操の危機を感じ、石川は暴れた。 なんとしてでも、この場から逃れなければならない。 生徒にこんな目に逢わされるなんてひどい屈辱だった。 「吉澤さんっ!こ、こんなことして、ただじゃすまなくなりますよっ!」 脅し文句は大っきらいな石川であったが、今はなりふり構ってる場合で はなかった。 「……」 しばらく押し問答を繰り返した後、吉澤はふぅーとあきらめたようにため 息をついた。 「しょーがないなー」 (あきらめてくれたの!?) 石川は一瞬ほっとしたような表情を浮かべたが、もちろんそれは甘かった。 吉澤が乱暴に、石川の服を引きちぎる。 「きゃぁぁ!!」 石川の口から、悲鳴があがった。 石川が咄嗟に両手で身体を隠す。 吉澤はそのまま石川の体を抱き上げ、乱暴にベッドの上に放り投げた
529 :
名無し娘。 :2001/08/21(火) 23:47 ID:PCWa3Yj2
更新です。
530 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 00:32 ID:aE9ShKC.
ああっ、続きが気になる…
531 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 02:10 ID:pr83ggRk
うおおおおおおおっ!!!!
532 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 03:28 ID:DXZkalUo
さ、最高!!!!
533 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 14:34 ID:S2XC/VZ2
ハァハァ・・・たまらん。
534 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 15:47 ID:dX84py76
キャー!どうなるの?ドキドキ・・・
(;´Д`)ハァハァ・・・ウッ!・・・
536 :
名無し娘。 :2001/08/22(水) 19:22 ID:IMThYKTw
石川に襲いかかる吉澤、、、、たまらん!!
537 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 00:25 ID:MZcLjRF6
処女の石川先生ハァハァ
538 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 00:43 ID:RzIusrlQ
ヤッスー頼むからでて来るなよ
539 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 02:02 ID:A/VE/bDo
>>538 そうか、そーゆー展開もありえるよな。あー神様、それだけはどうか…
540 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 11:00 ID:aBKoUcp2
|.∀´) チラッ |彡 サッ
ハァハァ・・・どうなるんじゃろぅ
542 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 13:55 ID:Ri2zMz.2
ホゼム
543 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 15:17 ID:48avFb1.
sageeeeee
544 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 22:51 ID:iOaKuL2E
ほぜむ
545 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:06 ID:9BVU01WA
( ^▽^)ホゼ美
546 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:25 ID:i7yAj/96
吉澤はベッドから起きあがろうとしている石川をさらに突き飛ばし、馬乗 りになった。 石川は逃れようと必死になって暴れたが、逆に両手を吉澤に押さえつけられ てしまう。 「や…っ、離して…っ!!」 吉澤は身体を押さえたまま、石川の首筋に唇を這わせた。 何度も何度も、ねっとりとした舌先が這い回る。 そうされるたびに、石川は敏感に反応し首を振った。 そして、吉澤が石川に口づける。 「ンン…っウ…ッ」 吉澤は石川の口の中に舌をねじ込ませ、中の感触を味わっていた。 舌と舌がとろけるように絡みあう。 石川の手からしだいに力が抜けていった。
547 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:26 ID:i7yAj/96
吉澤の手が、するりとスカートの中に忍び込む。 「すごい、もう濡れてるよ?」 「やっ…だ、やめ…てっ!」 激しく腰を振って、石川は抗う。 (薬のせい…だ) 屈辱に耐えるのに必死だった。 石川が涙目で吉澤を睨みつけると、吉澤はうっとりとしたような笑みを 浮かべて言った。 「怖がることないよ。優しくするからさ」 「よ、吉澤さんっ!こ、こんな事もうやめてっ!!」 石川は必死になって吉澤に訴えた。
548 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:27 ID:i7yAj/96
石川の訴えが通じたのか、吉澤は愛撫していた手を引っ込めた。 そして、顔を石川に近づける。 またキスされるのかと、石川は顔を背けたが吉澤の目的は違っていた。 吉澤が石川の耳元に口を寄せて囁く。 「ねぇ、さっき私が覗いてたとき、センセー自分の胸さわってたでしょう?」 「!?」 「何しようとしてたの?」 「えっ!?あ、あの、あれは…ただ着替えを…」 聞かれて石川が動揺する。 あの時石川は、身体の熱に耐えきれず、自分で慰めようとしていたのだ。 石川が言いよどんでいると、思い出したかのように、あの疼きが身体にぶり 返してきた。
549 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:30 ID:i7yAj/96
吉澤は石川の身体の状態を見抜いたのか、石川のブラジャーをはぎ取り、 片手で胸を愛撫しはじめた。 「やぁ…んっん!」 吉澤は石川の胸を下から持ち上げるように揉みしだき、その上で敏感な突起 を舐め回す。 それに飽きると、今度は再びスカートの中に手を忍び込ませ、入り口をなぞ るように愛撫しはじめた。 「やだっ…やだぁ…っ」 いつの間にか石川の声に、甘えるような色彩が混じり始めた。 もじもじとひっきりなしにお尻を揺らし、潤んだ瞳で吉澤を見上げる。 石川の身体に明らかな変化が現れると、吉澤はようやく石川を見つめかえ した。
550 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:31 ID:i7yAj/96
「センセー、イイでしょう?」 「うぅ…っ!」 そう問われて、石川は心から悔しそうに吉澤を睨んだ。 石川の戸惑いを払拭するように、吉澤は甘く誘惑する。 「センセーが自分でするよりも、うんと気持ちよくさせてあげるから」 「……っ!」 石川はぎゅっと唇を噛む。 声を殺すのに必死だった。 吉澤はさらに誘惑の言葉を続ける。 「センセー、なにも悩むことないよ。全部薬のせいなんだから…」 その言葉は石川に免罪符を与えた。 (そうだ…全部薬のせいなんだ…)
551 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:32 ID:i7yAj/96
石川の鼻先を、吉澤がぺろっと舐める。 石川は一旦吉澤から目を逸らした。 すると吉澤が石川の足に自分の足を絡めてきた。 吉澤の太ももがぐいぐいっと下半身に押しつけられると、石川はますます 全身を震わせた。 (あ…) スカートを完全に脱がされ、吉澤の太ももの感触が直に伝わってくる。 (そこにあたってる…) 唐突に脳裏によぎった淫らな思いを、石川はどうしていいかわからない。 石川を苦しませている疼きは全身に広がっていた。
552 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:33 ID:i7yAj/96
更新です。
553 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:37 ID:4gBvgcWg
すごいタイミングで見てしまった! 一番だ!
554 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:38 ID:1kXdPT8.
完敗だ・・・言葉にならないよ・・・
555 :
名無し娘。 :2001/08/23(木) 23:41 ID:4gBvgcWg
快楽と理性の狭間でもだえる石川先生 (;^▽^) 嗜虐的な快楽を追求する生徒吉澤 (0^〜^0) ハァハァ・・・・
すげぇ・・・(;´Д`)ハァハァ・・・
557 :
名無し娘。 :2001/08/24(金) 00:54 ID:VhFo1XUM
やばい・・・かなり萌える・・ 先生と生徒というのがなんとも・・・ハァハァ
558 :
名無し娘。 :2001/08/24(金) 08:38 ID:BQHj0g.k
すげえ、あんた天才だよ。 これからも期・・・イ、イカン・・ティムポが・・・・(;´Д`)ハァハァ、ハァハァ・・・・・
559 :
名無し娘。 :2001/08/24(金) 17:56 ID:OGjQFcUg
佳境はこれからだ・・・・・ゴクリッ
560 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 00:43 ID:BJTagsl6
す・・・凄ぇ・・・・石川先生は、もう身も心も吉澤のものだ・・・
563 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 05:20 ID:q3U4MeR6
564 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 05:58 ID:s.6hK4Yw
別のトコロが大きくなった…俺も若いな
565 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 10:42 ID:v/Krh5KM
566 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 21:43 ID:nxX58FVg
2ch閉鎖危機なんでこの続きは どこに移住するんでしょーか?。
567 :
名無し娘。 :2001/08/25(土) 21:58 ID:nxX58FVg
568 :
名無し娘。 :2001/08/26(日) 00:19 ID:MNTOGGwI
保全
569 :
名無し娘。 :2001/08/26(日) 01:39 ID:m/Rqe75c
む、もし2ちゃん自体がなくなったら読みかけの 小説はどうすればいいんだ・・・・・・ MSにて待つしかないのか
570 :
名無し娘。 :2001/08/26 06:15 ID:2HogwoS.
ほぜむ
571 :
名無し娘。 :2001/08/26 06:18 ID:hp2sgnjo
(・∀・)イイ!! 保全。
保全は多くても一日3回でだいじょぶ
573 :
山田君 :01/08/26 13:04 ID:oGmV013Y
スレ汚しスマソ 2チャン潰れたらこれの続きはどこでやるの? >Xay0K9J2 それで何を膨らませばいいんだ?イメージを膨らませない人間が使うもんだろ、それ
hozen
575 :
:01/08/27 02:00 ID:ypQqmQT.
保全
576 :
, :
01/08/27 02:58 ID:ULzphURI BW待ち・・