1 :
名無し娘。 :
\(^▽^)/<森首相はアメリカの潜水艦に日本の船を沈没させられても
ゴルフ続けてたそうですよー!すごいですよねー!
2 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:48 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<ルーシーさんって人の事件の犯人のおばらさんって人は
100人以上ビデオに撮ってるそうですよ!すごいですねー!
3 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:49 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<KSD疑惑の村上さんって人が森さんを首相にしたそうですよ!
すごいですねー!
4 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:50 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<石川国会中継見ましたけど村上さんは何言われても平気そうでしたよ!
すごいですよねー!
5 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:52 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<外務省の室長の人は15億円も流用したそうですよ!
すごいですねー!
6 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:54 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<安倍さんの恋愛レボリューションの衣装は
ちゃんと計算して作られてるそうですよ!
すごいですよねー!
7 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:55 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<今何もユニット活動してないのは安倍さんだけなんですよね!
すごいですよねー!
8 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:55 ID:ygttfLKk
無意味なスレか・・・
9 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:56 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<このスレッド1〜6まで一人で書いてるんですよ!
すごいですねー!
10 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:57 ID:ygttfLKk
ってなわけで、カントリーいってらっしゃーい♪
=============終了==============
11 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:58 ID:AH/vzXvk
12 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:59 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<
>>7も石川が書いてますよ!すごいですよねー!
13 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 02:59 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<ミニモニの辻とミカは身長150cmをこえてるのに、
150cm以下って言ってるんだよ。
すごいですよねー。
14 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:02 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<
>>13それだったら石川だってミニモニに入れますよ!
すごいことですよねー!
15 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:02 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<安倍さんはデビュー当時から
体重が10キロ以上も増えてるんだよ。
すごいですよねー。
16 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:03 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<娘。三週連続リリースなのに中澤さんは全然話題に上りませんね!
すごいですよねー!
17 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:04 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<10さんはネタスレって言葉を知らないみたいですよ!
すごいですよねー!
18 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:05 ID:qYoPvHr2
>>14 \(^▽^)/<石川もミニモニの次の新曲から
ミニモニの新メンバーになります。
すごいですよねー。
19 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:05 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<タンポポの新曲は初回売上過去最高なのに
宇多田さんに邪魔されて一位とれなかったんですよ!
宇多田さんってすごいですねー!
20 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:06 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<ミカさんがいなくなれば石川の出番ですよね!
すごいですよねー!
21 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:07 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<でもその宇多田さんと石川は誕生日一緒なんですよ!
すごいですよねー!
22 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:07 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<保田さんは歌と踊りが評価されて娘。に入ったんですよね!
すごいですねー!
23 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:10 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<中澤さんがチョコを渡すシーンで視聴率すごい下がったんですよね!
すごいですねー!
24 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:10 ID:qYoPvHr2
>>22 \(^▽^)/保田さんは歌と踊りは評価されているけど、
ルックスはぜんぜん評価されていないんですよ。
すごいですねー。
25 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:10 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<プッチモニデイリー1位落ちたそうですよ!
宇多田さんってほんとすごいですよねー!
26 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:11 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<
>>21同じ誕生日で二人ともトップアイドルってすごいですよねー!
27 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:12 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<
>>24石川は歌と踊りは全然駄目なんですよ!
やっぱやすださんはすごいですよねー!
28 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:13 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<後藤さんがソロシングルを出すけど、
次は石川がソロシングルを出す予定なんですよ。
すごいですよねー!
29 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:13 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<プッチの3曲連続一位が駄目になったら
宇多田さんってほんとにすごいですよねー!
30 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:15 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<
>>28え?保田さんに教えてもらった
2ちゃんねるってとこに書いてあったんですよ!
インターネットってすごいですねー!
31 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:17 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<辻ちゃんと加護ちゃんは話の落ちとか全然考えてないんですって!
若いっていいですよねー!
32 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:17 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<飯田さんはいつも言いたい事言えてすごいですよねー!
33 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:18 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<石川はこんどチャーミー石川をやめて、
チャーリー浜って改名するんですよ。
すごいですよねー。
34 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:18 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<Mステでよっすぃーだけ私服だったんですよね!
すごいですよねー!
35 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:19 ID:6Nbe2yCQ
あかん、「石川間違ってるって」とごっちゃになってきた
36 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:20 ID:AH/vzXvk
37 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:21 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<よっすぃ〜は2番組連続でパンチラしたんですって!
すごいですよねー!
38 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:21 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<矢口さんはコンビニ行く時もちゃんとメイクするんですよね!
すごいですねー!
39 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:22 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<石川の半分は優しさでできているんですよ。
すごいですよねー!
40 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:23 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<つんくさんはミニモニの歌詞とかもちゃんと考えて書いてるんですって!
すごいですよねー!
41 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:24 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<夏先生はミニモニの振りつけとかもちゃんと考えてるんですって!
すごいですねー!
42 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:26 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<福田さんって人は娘。よりも勉強をとったんですよね!
すごいですよねー!
43 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:26 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<石川の部屋にはキノコが生えていて
そのキノコを食料にしてるんですよ。
すごいですよねー。
44 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:26 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<石黒さんは娘。よりもあの男を選んだんですね!
すごいですねー!
45 :
今日ラスト : 2001/03/04(日) 03:27 ID:6Nbe2yCQ
\(^▽^)/<市井さんは今何やってるんですかね!?
とにかくすごいですよねー!
46 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:28 ID:JgBoKdIc
\(^▽^)/<市井さんって今は何もしてないそうですよ。それで暮らせるなんて
すごいですよねー!
47 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:28 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<中澤さんはもう娘。って年でないのに、
自分は娘。って言い張ってるんですよね。
すごいですよねー!
48 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 03:31 ID:qYoPvHr2
\(^▽^)/<石川は本当はフィリピン生まれで
韓国育ちなんですよ。
すごいですよねー!
49 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:36 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<保田さん保田さん!これ見てくださいよ!( `.∀´)
すごーい!そっくりー!
50 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:37 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<飯田さん飯田さん!これ見てくださいよ!( ゜皿 ゜)
すごーい!そっくりー!
51 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:42 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<矢口さんの金髪、綺麗ですよねー!
石川もそんな風にしたいなー!
52 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:42 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<飯田さんの黒髪、素敵ですよねー!
石川もそんな風にしたいなー!
53 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:47 ID:G1n4gVNI
\(^▽^)/<矢口さんって整形したんですよねー!
すごいですよねー
54 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 16:53 ID:gNGpb8Rg
\(^▽^)/<保田さんのエラすごいですねー!
石川もそんな風に整形していいですかー?
55 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 17:06 ID:Zna8E2xM
\(^▽^)/<保田さんがこっちのスレの方が楽しそうねっていってました。
なんだかよくわからないけどすごいですよねー!
56 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 17:09 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<昨日、飯田さんがガソリン飲んでました!
すごいですよねー!
57 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 17:10 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<あいぼんって髪が少ないのがチャームポイントだよね!
58 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 17:11 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<辻ちゃんの八重歯、いいなー!うらやましいなー!
59 :
名無し娘。 : 2001/03/04(日) 17:11 ID:UNLWaY..
\(^▽^)/<よっすぃー最近太ってきたよね!いいなー!
60 :
名前 : 2001/03/05(月) 20:09 ID:9GqP5mP6
高校2年生になって、僕等の専らの話題は彼女ができるかどうかだった。
初めての授業の時にクラスメートを見渡してみると一人やたら気になる女の子がいた。
彼女は大人しめな雰囲気なのにピアスをしていて、それが印象的だった。
僕の高校は生徒の服装に妙に厳しくて
いわゆるコギャル的な女の子以外の普通の女生徒はピアスもあまりしていなかったからだ。
休み時間になって、隣の席の男子生徒と雑談をしている時に女の子の話になった。
「誰か可愛いのいるかなあ?」
「うーん、俺まだわかんねえや」
「俺さあ、一人可愛いなと思った子いるんだけど。」
「へえ、誰?」
「えーと、俺の右斜め前ぐらいに座ってる子で、ピアスしてるんだけど・・・分かるかな?」
「ああ、分かる。俺1年時一緒だったし。紹介しようか?」
「え、いいよいいよ。そのうち。・・・名前なんつーの?」
「石川」
「石川さんかあ。」
61 :
名前 : 2001/03/05(月) 20:16 ID:9GqP5mP6
次の日、休み時間に石川さんとその男子生徒がなにやら話をしていた。
気になりながらも僕が自分の席に着くと、
「おい、○○、ちょっと来いよ」
「え?何?」
「お前昨日石川と話したいって言ってたじゃん」
「い、言ってないよ」
「まあいいから。石川も話あるんだってよ」
「え・・・」
「あ、あの、石川です」
「あ、ど、どうも。○○です。」
「○○さん留学に詳しいって聞いて」
「あ、ああ、母さんの友達がそういう仕事やってるんすよ」
「私、バレーやってて、いつかイギリス行きたいと思ってるんです」
「へえ。イギリスってバレーの本場なんすか?」
「そうなんです。卒業したら是非行ってみたくて、留学に詳しいんなら色々教えてもらいたくて。」
「うーん、僕はそんな詳しくないんすよ。あとでお袋に聞いてみますから」
「あ、すいません、お願いします」
彼女の声はなんだかアニメみたいな声で、
ちょっと意外だったけどそれはそれで彼女に合ってる様な気もした。
その日はそれぐらいだけ話して終わっちゃったんだけど僕は満足だった。
とりもってくれた男子生徒に感謝の言葉を忘れなかった。
62 :
名前 : 2001/03/05(月) 20:22 ID:9GqP5mP6
その日の夜、僕と弟がテレビを見ている時、電話がかかってきた。
電話に出た母さんはほどなくして僕を呼んだ。
「○○ー、電話よー。石川さんって人」
「・・・え?」
「ほら、早く」
「う、うん」
電話に出ようとした僕に母さんは小声で「可愛い声の人ね。彼女?」と聞いた。
「そんなんじゃねえよ。ったく。あ、もしもし」
「あ、あの、石川です」
「あ、はい。どーしたんすか」
「今、大丈夫ですか?」
その時間は毎週楽しみに見ていた「がきの使いやあらへんで」がやっていたんだけど
その時の僕にはどうでもいい事だった。
「あ、大丈夫っすよ」
「あの、留学の事気になっちゃって」
「あーはいはい。ごめん、まだ聞いてないんだ」
「あ、そうなんですか。ごめんなさい。なんか興奮しちゃって」
「そんなに留学したいんだ。」
「もうほんとバレーが好きなんですよ。イギリスに行けばもっとバレーに浸かれると思うんです」
「すげえなあ。俺そこまで熱中できるものないよ」
「絶対何か見つかりますよ。あたしはたまたま早かったけど」
「そうなんかなあ。」
63 :
名前 : 2001/03/05(月) 20:26 ID:9GqP5mP6
その日僕らは結局2時間ぐらい話し込んだ。
話題はなんでも良かった。
最初こそバレーの話をしていたけど、話題は僕の部活の話、彼女の友達の話と様々に及んだ。
とにかく楽しくて、ついにやけながら喋ってる所にお袋が入ってきて僕は慌てて顔を取り繕った。
「じゃあ、また明日学校で。」
早く学校に行きたかった。そういう気持ちは初めてだった。
64 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:07 ID:9GqP5mP6
翌日、彼女は学校を休んでいた。
放課後になって彼女の友達連中に彼女の電話番号を聞くと、そのうちの一人が
「え?なんで石川の番号なんて知りたいの?」
「いや、昨日電話もらったからさ。返事しようかと」
「えー!石川が?電話してきたの?」
「う、うん。留学がどうのって。」
「えー!えー!まじでー?うっわー」
なぜか周りの連中も大騒ぎしている。
俺は何がなんだかさっぱりわからなかった。
雰囲気的に一番騒いだ子が俺の事を好きだってんならああいう雰囲気になるかなとも思ったが・・・
まさかそんな事はないだろうし。
とりあえず彼女の番号を聞き出す事に成功して僕は家に帰った。
65 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:12 ID:9GqP5mP6
「あ、○○ですけど」
「あ・・・ごめんね、今日風邪引いちゃって」
「あ、そうなんだ。いや、心配してかけてみただけだから」
「ありがとう」
「う、うん」
「石川ね、体弱いの。これからもしょっちゅう休む事になると思う」
「そうなんだ。」
「うん。だからバレー始めたのね。お母さんが昔やってて、結構いい運動になるからって」
「うん」
「でもバレーもしょっちゅう休んでるの。
大好きなのに、みんなにはさぼってるって言われて・・・
石川ってこういう性格でしょ?そんな風に言われても仕方ないんだけどね・・・」
「そうか・・・俺は石川さんの性格嫌いじゃないよ」
「・・・ありがとう。明日は学校行けると思うから」
「そっか。待ってる」
「うん、お休み」
「お休み」
66 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:15 ID:9GqP5mP6
電話を切ってから僕は彼女の友達の反応を彼女に言うのを忘れてたことに気がついた。
でもよく考えてみると彼女には僕の口からは言わない方がいいのかも知れない。
これはちょっとなさそうな話だが、彼女の友達の一人が僕の事を好きだったとしたら
彼女は抜け駆けした事になるからだ。
そうしたら彼女は友達を失う事になるだろう。
どっちにしてもそれは免れないかもしれないけど、
わざわざ僕の口から言えば彼女は余計に傷つくかも知れない。
いや、それよりももう僕は動き出したこの流れを止めたくなかった。
この時点で僕はもう彼女に惚れていた。
67 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:26 ID:9GqP5mP6
それから暫らく経ったある日、家に帰ろうと駅へ向かった僕は駅前で彼女を見つけた。
誰かを待っているのかなと挨拶だけして通り過ぎようとした僕のかばんを掴んで、
彼女は「○○君を待ってたの・・・」と言った。
二人で駅前のミスドに入った。
彼女はコーヒーを注文していたのだが僕は喫茶店のような所に余り入った事がなくて、
何を注文したらいいのか分からずなぜだかアップルパイだけを頼んでしまった。
「アップルパイ、好きなんだ。」
「あ、いや、今日初めて食う」
「なにそれー」
そう言って笑った彼女の笑顔がまぶしかった。
コーヒーをブラックで飲む彼女と耳のピアスが妙に大人びていて、
僕は奇妙な居心地の悪さを感じていた。
それは多分彼女のその日の決意を僕もなんとなく感じ取っていたからだろう。
しばらく黙って食べていた僕に、彼女は突然「ねえ、もう言ってよ」と言った。
「え・・・え?何を?」
「その、告白を。」
「あ、ああ。うん。言う。」
「うん」
「えーと、ここで?」
「じゃあ、出る?」
68 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:30 ID:9GqP5mP6
ミスドの隣にはバスの駐車場があって、僕らはその端っこに二人で立った。
その日は小降りの雨が降っていたのだが彼女は傘を持ってなくて、
僕の小さな折り畳み傘を広げて彼女を入れてあげていた。
彼女は黙っていた。
僕も緊張して言い出せなくて、沈黙の時間が30分程続いた。
いい加減限界だと感じた僕は「あ、あのさあ」
「うん」
「き、緊張しちゃって」
「私も」
「こんな事言った事なくて」
「私だって言った事ないよ」
「あ、そうなんだ」
「うん」
「えーと、じゃあ言います」
「うん」
「・・・」
「・・・」
「す、好きです」
「・・・」
「あ、つ、付き合ってください」
「・・・はい」
69 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:34 ID:9GqP5mP6
雨が少し強くなった。
傘に叩きつける雨の音が突然止まった。
全ての音がなくなって、僕らはキスをしていた。
駅へ向かう人々は僕らを見ていたかも知れない。
全ての音がなくなって、僕はキスをしながら彼女を抱きしめた。
彼女の体は細く、小さくて、強く抱きしめると折れてしまいそうだったけれど、
僕は精一杯彼女を抱きしめた。
二人ともびしょ濡れになるまで僕は彼女を抱きしめ続けた。
70 :
名前 : 2001/03/05(月) 22:38 ID:9GqP5mP6
僕らは、ごく普通の交際をしていた。
一緒に登下校して適当に遊びに行って。
僕と彼女は電車が反対方向で、駅のホームで向かい合って僕らは別れを惜しんだ。
そういえばあれ以来彼女の口から留学の話は出てこなかった。
今思えばあれは僕と知り合いになる口実だったんだろう。
悪い気はしなかった。
彼女のそういう積極的な部分がありがたかった。
71 :
名前 : 2001/03/06(火) 21:54 ID:p9m50eXU
ある日僕らはデートの約束をした。
僕がいつも金欠なのが悪いんだがちゃんとしたデートというのはこの日が初めてだった。
というより女の子のデートというのがそもそも初めてで、
前日の夜は緊張で寝つけなかった。
デートはたわいないものだった。
近くのターミナル駅に行って駅ビルで適当に買い物をした。
僕は別に欲しいものもなかったんで彼女についてまわるだけだった。
彼女は服は絶対ピンクと決めているらしく、
行く店行く店ピンクだらけで男の僕はデートでもなきゃまず入るような事はないだろうなと思った。
まあそれも逆に心地いいものだったのだが。
彼女はその日大きなピンクの帽子を買った。
誰にでも似合うというものではないが、彼女にはとても良く似合っていた。
彼女のような女の子とデートしているという事が誇らしかった。
72 :
名前 : 2001/03/06(火) 21:58 ID:p9m50eXU
学生らしく7時頃には地元の駅に着き、お別れの時間になった。
なんせそういう経験が全然なかったから僕はそれだけで充分満足してしまっていた。
だから彼女が満足していない事にも全然気がつかなかった。
駅でお互いに切符を買ったあと、彼女は僕の手を取って人気のない所ヘひっぱっていった。
「どうしたの?」と僕が聞いても彼女は何も言わない。
とりあえず素直についていくと、なるほど誰の目にも触れないようなビルの影で彼女は立ち止まった。
「今日は、楽しかった。」
「うん、僕も。」
「・・・あのさ」
「うん」
「私達って付き合ってるんだよね」
「そうだね」
「じゃあさ、今ここで私に好きな事してよ」
「え・・・」
73 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:01 ID:p9m50eXU
暑い夏だった。
夜7時になっても蝉の声は響き渡っていた。
僕はなぜかその蝉の声に心を奪われていた。
目の前の彼女がなんだか遠く思えた。
74 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:04 ID:p9m50eXU
これ以上彼女を待たせてはいけない。
そう思い、僕は無我夢中で彼女を抱きしめた。
それ以上なにもする気はなかった。
ただ、強く彼女を抱きしめた。
僕の中で何時間とも言える時間が経過し、
僕は彼女を開放した。
彼女は下を向いて、何も言わなかった。
駅へ向かう途中彼女の方から手を握ってきた。
僕はほっとしてその手を握り返した。
75 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:08 ID:p9m50eXU
夏休みに入って、彼女からの連絡が途絶えた。
気にはなっていたが僕の方から電話した事はなかったんでなんとなくそのままになっていた。
10日ほどして彼女から電話がかかってきた。
「久しぶり」
「うん、元気?」
「ちょっと夏ばてかな」
「そっか。気をつけてな。」
「うん・・・」
「どうした」
「あのね」
「うん」
「○○君の事は今でも好きなの」
今でも?
「でも、もう付き合えない」
76 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:13 ID:p9m50eXU
「え・・・」
「・・・」
彼女と付き合って2ヶ月、何度もこの沈黙を体験してきた。
ただ、今回の沈黙は僕に重くのしかかってきた。
何も言う事が出来なかった。
僕の経験不足はこういう状況で言うべき言葉を欠如していた。
5分ほどして彼女が「どうしたの?」と聞いてきた。
僕はただ「うん」と答え、さらに黙った。
「だからね、お別れしましょう」
「・・・」
「お友達としては続けたいの」
「・・・」
「・・・切るね」
大好きだった彼女のアニメ声がなんだかひどく不快だった。
77 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:16 ID:p9m50eXU
新学期が始まって、最初に彼女とすれ違った時僕は彼女に声をかけることができなかった。
彼女も何も言おうとはしなかった。
彼女を嫌いになったわけではない。
というよりそもそも自分が彼女の事を好きだったかどうかも今では分からない。
友達が「別れたのか?」などと聞いてくる事があったが、何も言えなかった。
涙が出るとかそういう感情もなかった。
それから彼女とは一度も口を聞いていない。
78 :
名前 : 2001/03/06(火) 22:21 ID:p9m50eXU
さて、もう荒らされても構わないし一回だけあげよう
79 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 00:16 ID:EdKyrpSo
80 :
名前 : 2001/03/07(水) 00:43 ID:ZQQRtRn6
81 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:19 ID:ZQQRtRn6
高校を卒業してどこの大学にも合格できなかった僕は浪人する事になった。
予想はしていた事だが浪人生活は辛かった。
誰とも会話せずにだらだらと過ごす日々が続いた。そんなある日
「あ、○○?元気かーい」
「元気なわきゃねーだろ」
「まあなあ。勉強やってる?」
「うーん、まあまあ」
「まあまだ時間あるしのんびりやれ?な。」
「おう」
「でさあ、お前今日時間ある?あるよな」
「まあな。なに?」
「合コンやってやるよ」
「え」
「まあお前のための合コンだから。絶対来いよ」
「う、うん、分かった」
82 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:25 ID:ZQQRtRn6
指定された飲み屋に行くと既にメンバーは揃っていた。
俺の友達が2人と女の子が2人。
「あれ?面子足らなくない?」
「あー。1人来れなくなっちゃってさ。まあいいじゃん」
「まあお前らがいいならいいけど」
女の子は元気そうな子とちょっとぶすな子。
まあどうせ浪人生の身分だし俺は端っこで寂しく飲む事になるんだろう。
そのつもりで煙草を取り出すと隣に座っていたちょっとぶすな子がさっと火を差し出してくれた。
「あ・・・いいよそんなの」
「いいの。」
「ありがとね」
「ううん」
「××(合コンに誘ってくれた友達)の友達?」
「ううん、あたしは矢口の付き合い」
「あ、そうなんだ」
「いっつも矢口と一緒にいるんだけどね。こういう雰囲気慣れなくて・・・」
「今の火のタイミング良かったじゃない(笑」
「あ、はは。矢口に教わったの」
「俺○○。よろしく」
「あ、あたしは保田。圭って呼んで」
83 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:29 ID:ZQQRtRn6
その飲み会で結局俺はずっと保田と話していた。
矢口という女の子はやたら元気が良くていつもころころと笑っていて楽しそうだったが
俺も保田もそういう空気は好きじゃないという事で気があったようだ。
そういう意味ではそれなりに居心地が良かった。
「あ、煙草切らした。買ってくるわ」
「あ、じゃああたしも切れてるから一緒に買ってくるよ」
「へ?いいよ別に。俺が行くよ」
「いいの。煙草、キャスターマイルドでいいんだよね?」
「あ、うん。じゃあお金・・・」
「いい」
と言うと彼女は即座に席を立って販売機のほうへ行ってしまった。
それはつまり煙草を奢ってくれるという事なんだろうか。初対面の俺に?
いまいち彼女の行動が理解できなかった。
84 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:35 ID:ZQQRtRn6
「はい」と言って煙草を渡してくれた彼女に金を払おうとするとやはり彼女は「いらない」と言う。
良く分からなかったがこれ以上言うのも失礼かなと思って俺は小銭を引っ込めた。
煙草に火をつけようとすると彼女はすぐに火を差し出してくる。
(なんかキャバクラみたいだな・・・)と思ったが余計な事は言わない事にした。
受験生活の鬱憤がたまっていたのか俺はその日かなり酔っぱらってしまった。
店の外に出るなりふらつく俺を彼女が支えてくれた。
「大丈夫?」
「あ、ああ。ごめん」
「いいの。吐きそう?」
「いや、そこまではいかない・・・終電もうすぐだし帰らないと」
「帰るの?」
「へ?あ、受験生だからさ」
「そっか・・・矢口達カラオケ行くみたいだよ」
「カラオケかあ。遠慮しとくよ」
「えー、行こうよ。」
「うーん」
「いいじゃん。行こうってば」
彼女の勢いにおされて俺は結局カラオケに付き合う事にした。
85 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:39 ID:ZQQRtRn6
「○○君なに歌う?」
「うーん、俺あんま上手くないんだよね」
「聴きたいなあ」
「えーと、じゃあブルーハーツの『情熱の薔薇』を。」
「あ、あたしもその曲大好き」
保田にはそんな事を言ったが俺はこの曲だけはそれなりに自信があった。
女の子の前でいいとこを見せようという気持ちもあった。
歌い始めると同時に保田は「うまーい」と言ってくれて俺は気分がよかった。
「すごい上手いじゃーん」
「そう?そんな事ないよ」
「ううん、上手いよー」
「保田さんもなんか歌ってよ」
「圭でいいって」
「あ、うん。圭も。」
「んー自信ないなあ」
すると矢口が
「圭って凄い歌上手いんだよー!びっくりするよ!」
「そんな事ないってば!もーやめてよー」
「あれ歌いなよ!『幸福論』」
86 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:43 ID:ZQQRtRn6
実際彼女は滅茶苦茶に上手かった。
俺の下らない自信など吹き飛ばすかのような熱唱だった。
これだけ上手いならプロにでもなれるんじゃないかと言った俺に
彼女は「ちょっとなりたいけどそんなに甘くないもんね。あたしこんな顔だし」
そんな事ないよと俺は彼女の歌を褒めちぎった。
少し興奮していた。
彼女も嬉しそうだった。
「じゃあ矢口歌いまーす!」
俺の感動をよそにカラオケは普通の盛り上がりを見せ、
俺も保田も酒の勢いも手伝ってはしゃいだ。
87 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 01:46 ID:ZQQRtRn6
午前5時になって電車が動き始めた頃カラオケは終了した。
多少酔いも覚めて相変わらず保田と一緒にいた俺に××が言った。
「保田って今すげー彼氏欲しがってるらしいぞ。もらっちゃえよ」
「うっせーなそんなんじゃねーよ」
確かに今誘えばOKされそうな雰囲気だったが俺は誘う気はなかった。
それは多分彼女の顔が引っかかってたんだと思う。
どう見ても可愛いとは言い難かった。
内面いいものを持ってるとは思ったが、あの顔を好きになれる自信がなかった。
その日はそれで帰った。
88 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 03:07 ID:3sZU52pM
題名は何ですか?
89 :
名無し娘。 : 2001/03/07(水) 06:48 ID:rPTi/IwU
90 :
1 : 2001/03/07(水) 21:28 ID:0eUuyTRM
91 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 22:11 ID:UqAanH2.
その後も何回か彼女と飲む機会はあったのだが、
僕は努めて彼女を意識しないようにしてたし
彼女も特に僕にからんでこようとはしてこなかった。
多分彼女も僕と同じような事を矢口さんにでも言われたんだろうな、と思った。
3度目の飲み会の翌朝、知らない番号からの着信で僕は目が覚めた。
「はい・・・」
「あ、ごめん、寝てた?」
「ああ、うん。・・・誰?」
「あ、あの、保田です」
「ああ、圭ちゃんか」
「××君に番号聞いたの」
「別に聞いてくれれば教えたのに」
「うん。なんか聞きそびれちゃって」
「そっか。んでどーしたの?」
「あのね、今日時間あるかなあ」
「今日?うん、あると思うよ」
「シックスセンスって映画知ってる?」
「ああ、うん。見たいね」
「ほんと?じゃあ今日見に行かない?」
「今日?どこで?」
「有楽町かなあ」
「有楽町っすか。別にいいけど」
「ほんと?じゃあ3時に駅でいい?」
「うん、分かった」
92 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 22:11 ID:UqAanH2.
ごめん、sage忘れた
93 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 22:15 ID:UqAanH2.
電話の後寝起きのボーっとした頭で僕は
おお、女の子からデートの申し込みをされたぞと思った。
直後、でも保田なんだよなあ・・・と思った。
それでも悪い気はしないから3時に僕はいそいそと駅に向かった。
彼女は既に来ていた。
「あ、ごめん、待たせた?」
「ううん、今来たとこ」
「おお、恋人同志の会話だ」
「あはは。そーだね」
「えーと、映画何時から?」
「6時からだから時間は余裕。」
「そか、じゃあのんびり行きますか」
94 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 22:19 ID:UqAanH2.
電車の中ではやはり話題に困った。
僕もそんなに喋る方ではないのに彼女はまるで喋ろうとしなかった。
なにか話題を探そうとするとなぜ僕を誘ったのかといった内容になってしまいそうで、
それは聞いちゃいけないなと思った。
その日彼女は緑色のパーカーに黒いミニスカートを履いていて、
派手だなあと思ったが不思議と彼女には似合っていた。
その事を彼女に言うと少し照れたようにはにかんで、「ありがとう」と言った。
それでちょっと勢いづいた僕は彼女に
「うーん、でも俺あんまミニスカート好きじゃないんだ」
「え?なんで?」
「なんでかねえ。
最初は彼女には履いて欲しくないなとか思ってたんだけど
最近誰が履いててもちょっと気になる(笑」
「そうなんだ・・・ごめんね」
「あ、いや、ごめん、余計な事言った。」
「ううん、言ってくれて良かった」
95 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 22:23 ID:UqAanH2.
有楽町についたのはまだ4時を過ぎた頃だった。
映画の時間を確かめてチケットも買った僕らは先に食事を済ます事にした。
「なんか食べたいものある?」
「あたしねえ、スパゲッティ大好き」
「へえ。じゃあ食べますか」
「うん!」
「嬉しそーだなおい(笑」
「だって本当に好きなんだよ」
少し歩いてパスタの店を発見して入った。
僕はパスタの類は全然食べなからと彼女と同じものを注文した。
彼女はやたら美味しそうに食べていたが、僕はあまり美味しいとは思わなかった。
さっきの件もあるからそれを口に出そうとはしなかったが。
96 :
名無し娘。 : 2001/03/11(日) 23:27 ID:VPsFv6f6
途中からクソスレになった・・・・・・・・
〜終了〜
97 :
名無し娘。 : 2001/03/12(月) 22:30 ID:45HW5L6A
反応悪いなあ・・・どーすっかな
98 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 00:42 ID:7PczLkwg
99 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:27 ID:3gYB3MUk
映画は結構面白かった。
結局2時間俺は映画に集中してしまって彼女の事はまるで考えてなかった。
映画が終わったあと興奮気味に内容について語る俺に対して
彼女は少し不満げな視線を向けていた・・・のかもしれない。
新宿まで戻って飯を食べる事にした。
新宿に俺は美味い中華の店を知っていたからだ。
そこで初めて彼女の家が中華料理屋である事を知った。
運ばれてくる料理全てを美味い美味いと食う俺に対し
彼女は自分の家の料理の方が美味いと言って譲らなかった。
俺はそんな彼女を少し疎ましいと思った。
100 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:32 ID:3gYB3MUk
その日はそれで帰った。
駅で別れる時
「そういえばもうすぐクリスマスだね」
「あーそうだねえ」
「予定あるの?」
「いや、受験生は予定入れられないでしょ(笑」
「そっか。そうだよね」
「圭ちゃんは?」
「あたしも何もないや」
「じゃあ遊ぶ?」
「え?いいの?」
「折角だし、俺も女の事クリスマス過ごしたいし」
「あ、あたしもー(笑」
「んじゃ会いますか」
「うん。」
その時俺は単純クリスマスを一人で過ごさずに済む事が嬉しかった。
極端に言ってしまえば相手は誰でも良かった。
そしてその事を決して彼女には悟らせまいと下らない事を考えていた。
101 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:39 ID:3gYB3MUk
クリスマスは原宿に行く事になった。
表参道のイルミネーションを見ようという事だったのだが、
折り悪くイルミネーションはその年は
地元の反対があったとかでやっていなかった。
渋谷、原宿を適当に歩いて適当に服を買って、
さあ食事をしようという段になって
俺は食事に関してなんの準備もしてこなかった事に気付いた。
仕方なく二人で当日に食事ができる店を探して歩いた。
原宿の奥まった所にあるフランス料理屋が
運良く当日でも大丈夫だったんでそこに入る事にした。
俺はクリスマスコースというのを頼み彼女も同じものを頼んだ。
少し奮発して5000円のシャンパンで乾杯した。
どんな事を喋ったのかはよく覚えていない。
とにかく二人で食べ、飲んだ。
二人でシャンパン一本と言うのは結構な量で、
貧乏人らしく残しちゃいけないと思った俺は
食事が終わる頃にはそこそこ寄っていた。
102 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:43 ID:3gYB3MUk
「あ、俺が払うよ」
「え・・・でも」
「いいって。払わせろよ」
「そっか。うん。ご馳走様」
「どういたしまして」
レシートの数字が一万を越しているのを見て少し失敗したかなと思ったが
俺は平静さを保って代金を支払った。
外に出ると辺りはすっかり暗くなっていた。
イルミネーションがないのは残念だったがそれでも原宿の街は美しかった。
俺が埼玉の田舎育ちで
原宿だとか渋谷だとかにずっと憧れを抱いていたからかも知れない。
彼女もそういう雰囲気を漂わせていたが、
俺は何も言わず駅に向かった。
彼女も何も言わなかった。
103 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:47 ID:3gYB3MUk
12月30日、彼女から電話がかかってきた。
「明日うちに来ない?」
「お前んち?中華料理屋だっけ?」
「うん。毎年みんなで騒ぐんだ。」
「へえ。俺なんかが行っていいのかね」
「家族も○○君の事見たいって。」
「へ・・・そっか。じゃあ行くよ」
「うん。じゃあ明日駅についたら電話してね」
家族と会うのか・・・
俺は別に彼女と付き合ってるつもりはないのになと思った後、
クリスマスにデートしたら付き合ってるも同然かと思った。
家族に既に話していると言うのは少し驚いたが。
彼女の中では俺は完全に恋人という事になっているんだなと思った。
まあそれならそれでいい。
104 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 05:54 ID:3gYB3MUk
電車の中で電話をしておいたから彼女は既に駅の出口で待っていてくれた。
彼女の家は駅から結構離れているらしく彼女は自転車で来ていて、
じゃあ俺が漕ぐから後ろ乗るか?と聞いたが
彼女は歩いていきたいと言った。
家はごく普通の中華料理屋だった。
と言うよりなにもなければまず入らないだろうな、と思わせる外見をしていた。
彼女が余りにも自分の店を誉めるんで
余計に期待していたというのもあるだろうが。
家に入るなり彼女は「○○君が来たよー!」と叫んだ。
かなり恥ずかしかった。
リビングをぶち抜いたような部屋には10人程度の人間がいて
酒盛りは既に始まっていた。
誰も俺の事など意に介さずといった様子だった。
彼女の母親が来て「初めまして、圭の母でございます」と言った。
予想外の丁重な挨拶に俺は少しどぎまぎして
「はあ、どうも。○○っす」としか言えなかった。
105 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:18 ID:3gYB3MUk
やたら居心地が悪かった。
彼女はずっと俺の横にいてなんだかんだ世話を焼いてくれるのだが、
そんな様子を彼女の両親に見せるのが嫌だった。
その場には矢口さんも来ていた。
彼女はいつもの調子で保田の父親らしき人物と大声で笑いあっていた。
俺は結局保田の父親とは一言も口を聞かなかった。
テレビはだらだらと紅白歌合戦を垂れ流していた。
毎年俺は家で家族と紅白歌合戦を見る事にしていた。
なんで俺はこんな場所で紅白見てんだろうと少し不愉快になった。
家では今頃俺抜きで新年を迎える準備をしている事だろう。
その様子を頭の中に描いていた。
106 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:25 ID:3gYB3MUk
しばらくして俺達は保田の部屋に場所を移した。
部屋には所狭しと音楽関係のものが置かれていた。
立派なオーディオセットもあった。
彼女の音楽に対する意気込みが感じられた。
少し悪酔いしていた俺がベッドの脇で横になろうとすると
保田にベッドの上に促された。
俺も正直固い床よりはその方が良かったので素直にベッドに寝かせてもらった。
枕に頭をうずめると猛烈に眠気が襲ってきた。
少しうとうとしかけた俺に彼女は「寝ーるーなー」と覆い被さってきた。
瞬間、俺は保田の唇に自分の唇を重ねていた。
一瞬抵抗しかけた彼女もすぐ大人しくなった。
頃合を見て俺はゆっくりと舌を入れていった。
保田とのキスは不思議な感触だった。
俺が酔っていたせいもあるんだろうか。
二人の舌はいつ果てる事なく蠢きあっていた。
107 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:29 ID:3gYB3MUk
実際は5分程度だったのだろうが、
俺には2時間にも3時間にも感じられる長い口付けだった。
ゆっくりと顔を離し、俺は壁の方を向いて目を閉じた。
彼女は何も言わなかった。
そして俺はそのまま眠りに落ちた。
翌朝、矢口さんの声で俺は目を覚ました。
彼女は保田の妹の部屋で泊まったようだった。
その時俺は保田の妹の顔を初めて見た。
保田の話ではとんでもなく可愛い女子高生のように思われたのだが、
目の前に現れたそれはお化け以外の何者でもなかった。
またしても俺は不愉快になった。
108 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:33 ID:3gYB3MUk
翌日、彼女から電話がかかってきた。
今日一緒に初詣に行かないかという誘いだった。
俺は素直に誘いに応じた。
西新井大師という所に行った。
彼女は立派な振袖を来ていた。
普段着の自分が少し恥ずかしかった。
というより彼女が振袖を着ている事が恥ずかしかった。
ごく普通に初詣を済ませ、地元の駅に戻ってきた。
彼女は俺をドトールコーヒーに誘った。
その日は他にも振袖を着ている女性が何人かいたので
俺は少し胸をなでおろした。
109 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:36 ID:3gYB3MUk
「あのさ」
「うん?」
「なんで・・・昨日キスしたの?」
「・・・」
「びっくりした。」
「好き・・・だからだよ」
「ほんとに?」
「うん」
「じゃあここで告白して」
「ここで?」
「大丈夫誰も聞こえないよ」
「うーん」
「早く」
「・・・好きです。付き合ってください」
「・・・はい。」
俺は半ば義務のようにその言葉を発した。
そして、石川さんの事を思い出していた。
彼女と目の前にいる保田の顔を比べることはできなかった。
それはまるで俺の中の何かの意識が邪魔をしているかのようだった。
110 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:38 ID:3gYB3MUk
おお、すげえ今日10回も進んだ。
んじゃこのへんで。
>>98 初めて荒らし以外のレスもらえて嬉しいっす。
誰か一人でも読んでくれるなら書きます。
なんかご意見ありましたら聞かせてください。
文句とかでも一向に構わないです
111 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 06:43 ID:3gYB3MUk
つーかさすがにどっか転載した方がいいのかなあ。
一応言っとくとこのスレの1も俺なんすけど。
適当にネタスレ作って死にかけた所に小説書けばあんま目立たないかなと思って。
でもなんか逆効果だったみたいね・・・
その辺詳しくないんでこのまま続けさせてもらうつもりですけど。
題名は石川編が「石川さん」
今やってるのが「保田」って事で。
すんません題名とか苦手なもんで。
112 :
名無し娘。 : 2001/03/13(火) 15:38 ID:k51LzrXs
\(^▽^)/<1さんは自分で建てたネタスレつぶして小説書いてるそうですよ!
ネタスレ好評だったのに潰してしまうあたりが自分勝手ですよね!
すごいですねー!
>>112 好評だったんすか?それはちょっと嬉しいなあ。
114 :
名無し娘。 : 2001/03/16(金) 01:03 ID:6jjWwP9s
もう終わりかな、残念です。
他に作品あったら読んでみたいな。
115 :
1 : 2001/03/16(金) 16:18 ID:mVAM1ByY
>>114 あ、いや、まだ続きます、すいません。
あともう一本吉澤主演のネタの構想があって終了はかなり先になるかと。
気長にお付き合いください。
116 :
1 : 2001/03/16(金) 16:26 ID:mVAM1ByY
またあげちゃった・・・ごめんなさい
117 :
三沢社長 : 2001/03/16(金) 16:32 ID:aduab/wY
118 :
1 : 2001/03/20(火) 21:39 ID:3cjG5T8g
圭が俺の部屋に来る事になった。
前々から彼女は俺の部屋に来たがっていたんだが
俺は親父の単身赴任に居候してる身分なんで中々実現できなかったのだ。
今回親父が仕事で2,3日家を空ける事になって、
その事を圭に告げると彼女は「じゃあ、行く」
徹底的に部屋の掃除をした。
壁のポスターを全部はがして、
棚の整理をし床は掃除機をかけた上雑巾がけまでした。
布団のシーツを変える事も忘れなかった。
掃除が終わった部屋はとても俺の部屋とは思えず、
ちょっとやりすぎたかなと少し心配になった。
119 :
1 : 2001/03/20(火) 21:43 ID:3cjG5T8g
午後4時頃彼女から電話があった。
「今、駅ついたよ」
「おお、そうか。んでな、ちょっとバスに乗ってもらうんだけど。」
「うん、どのバス乗ればいいの?」
「えーと、駅の真正面にあるバス停からなら俺んちに着ける。」
「んー・・・あ、あれかな。じゃあ乗るね」
「そんで俺バス停の前で待つから俺が見えたら降りてくれ。」
「分かった」
できるだけラフな格好をして俺はバス停に向かった。
バスの中から俺の姿を見つけた彼女は
満面の笑みと共にバスから降りてきた。
彼女はその日ロングスカートを履いていた。
その事で俺は少し嬉しくなった。
120 :
1 : 2001/03/20(火) 21:47 ID:3cjG5T8g
俺はその日丁度給料日前で全く金がなかった。
彼女もその事を知っているはずで、
俺は遠慮なく彼女にたかるつもりだった。
恋人同志だから構わないだろうぐらいに思っていた。
行きつけのラーメン屋に行って俺はいつもの味噌ラーメンを頼んだ。
彼女は俺が再三勧めたにも関わらず普通のラーメンを頼んだ。
その店は味噌ラーメンは美味いが普通の醤油ラーメンはいまいちだった。
俺は彼女にその事を教えたのに
食べ終わった後彼女はしきりに自分の店のほうが美味いと繰り返した。
121 :
1 : 2001/03/20(火) 21:52 ID:3cjG5T8g
その後コンビニに行って適当に酒とつまみを買った。
金は全部彼女が出した。
特に不満そうな顔にも見えなかった。
俺はビール、彼女はオレンジのカクテルを飲んだ。
その後の事を考えて俺はいつもより早いペースでビールをあおった。
当時俺は童貞だった。
酔わずにいられなかった。
二人で彼女が持ってきたビデオを見た。
彼女の妹に借りてきたというゆずの「ふたり」というライブビデオだった。
その時俺は初めてゆずという二人組を見たのだが、
無茶苦茶感動した。
俺が求めてきたものはここにあるとすら思った。
2時間ブラウン管に釘付けになってしまった。
彼女は「『いつか』って曲がすごくいいんだよー」と言っていた。
俺も同感だった。
全ての曲が俺の琴線に触れるものであったが
その中でも「いつか」はレベルが違った。
122 :
1 : 2001/03/20(火) 21:59 ID:3cjG5T8g
ビデオが終わったのは午後10時を過ぎた頃だった。
俺は正直もう一度見たかった。
そう彼女に言うと彼女は露骨に嫌がった。
「あたしもう何回も見てるしもういいよー」
「じゃあさ、これ貸してくれない?」
「えー駄目ー。妹のだから」
「そうか・・・まあいいや」
少し会話が途切れた。
風呂にでも入るか?と彼女に聞くと自分はいいと答えた。
それで俺はじゃあちょっとシャワー浴びてくるわと言った。
脱衣所で裸になって鏡を眺めた。
浪人生活は確実に俺の体に影響を与えていた。
少なくとも格好いい体つきとは言えなかった。
相変わらず皮のかぶったちんこを見ながら俺は少し憂鬱になった。
でもその日どうしても童貞を捨てたかった。
その相手が彼女である事にその時点では特にわだかまりはなかった。
123 :
1 : 2001/03/20(火) 22:02 ID:3cjG5T8g
タオル一枚で部屋に戻ってきた俺に彼女は何も言わなかった。
俺も何を言っていいのか分からなかった。
実は俺はまだ自分が童貞である事を彼女に伝えてなかった。
さすがにこの状況で言わないわけにはいかなかった。
「あのさ」
「うん」
「俺さ、その、経験ないんだ」
「・・・そうなんだ」
「お前は?」
「あるよ」
「何人ぐらい?」
「んー・・・5人ぐらい」
「へえ」
「うん」
「・・・だからさ、その、やり方わかんねんだわ」
「・・・そっか」
「・・・どうすればいい?」
すると彼女は無言で服を脱ぎ出した。
124 :
1 : 2001/03/20(火) 22:08 ID:3cjG5T8g
下着姿になった彼女が目の前にいる。
胸は殆ど膨らんでなかった。
スタイルもお世辞にもいいとは言えなかった。
そして、その体の上には保田圭の顔が乗っかっていた。
俺のちんこはまるで反応しなかった。
「布団、入ろうか」
彼女はそう言って布団の上に横たわった。
俺はその彼女の上に覆い被さった。
そして布団の中でタオルを取った。
「ブラジャー、取って」
そう言われて俺は彼女の背中に手を回した。
ホックは予想以上に簡単に外れてくれた。
彼女の胸が露わになった。
なんの感動もなかった。
ちんこも相変わらず反応しなかった。
125 :
1 : 2001/03/20(火) 22:14 ID:3cjG5T8g
俺は彼女に言われるがままに行動した。
キスをしろといわれればキスをし、
胸を舐めろといわれて胸を舐め、
パンツの中に指を忍ばせた。
少し濡れていた。
その事に俺は驚愕を覚えた。
彼女も完全に冷めていると思っていた。
それとも良く言われるように心と体は別ものなんだろうか。
しかしそれなら俺もいい加減勃起してもいいように思えた。
ヴァギナに指を入れた。
なんの抵抗もなく入っていった。
少し動かしてみた。
液体が指に纏わりつく。
「2本・・・入れてみて」
俺は既に汗だくになりながら中指を入れていった。
そこで初めて、彼女が声を出した。
生まれて初めて聞く類の声だった。
126 :
1 : 2001/03/20(火) 22:19 ID:3cjG5T8g
しばらくそうしていた。
そのあと何をしていいかなど何も分からなかった。
考えてもいなかった。
依然として勃起していなかった。
する気配もなかった。
彼女の指が俺のちんこに触れた。
俺の顔は真っ赤になった。
そして彼女は「今日はやめとこうか」
異存はなかった。
彼女のパンツから腕を抜き出し、
天井を向いて一時呆けた。
彼女は俺の方を見ようとはしなかった。
そのまま俺も眠った。
127 :
1 : 2001/03/20(火) 22:26 ID:3cjG5T8g
翌朝俺が目を覚ますと彼女はまだ眠っていた。
俺は彼女を起こさないように布団から這い出た。
煙草に火をつけた。
何も考えられなかった。
ゆずのビデオを再生してみた。
丁度「いつか」が流れ出した。
ぼんやりした頭で聴きながら、
涙が流れ出しているのに気付いた。
慌てて拭った。
128 :
1 : 2001/03/21(水) 02:24 ID:ecznix0g
>>117 ありがとうございます。励みになります。
保田編はあと一回で終了になるかと思います。
毎回アンハッピーエンドで申し訳ないんですが
吉澤編も間違いなくアンハッピーエンドです。
129 :
1 : 2001/03/21(水) 02:24 ID:ecznix0g
うが、またやっちゃった。いい加減わざとだと思われそうだ・・・
ごめんなさい
130 :
1 : 2001/03/23(金) 02:02 ID:UbBctP3I
やべ、無反応だ。馬鹿な事書き過ぎたかな・・・
131 :
1 : 2001/03/23(金) 02:07 ID:UbBctP3I
彼女が起きて服を着、メイクを整えている間中
僕はなにやら色んな事を話していた。
ギター演奏までしていた。
彼女はそんな僕を完全に無視していた。
なぜか僕は彼女が怒っている事に気付かず、
一生懸命ギターを弾いて下らない事を喋った。
駅へは歩いて行く事にした。
彼女がそう言った。
それを聞いて僕は少しほっとした。
今思えばそれは彼女の最後の抵抗だったんだろう。
前日の夜、彼女は僕に完全に冷めてしまった。
その事を彼女自身認めたくなかったんだと思う。
そんな彼女の気持ちも知らずに僕は無遠慮な言葉を吐き、
何を考えているのかギターなんぞ弾いていた。
そして彼女は完全に別れを決意した。
駅までのみちのりは彼女の別れの儀式だった。
132 :
1 : 2001/03/23(金) 02:11 ID:UbBctP3I
次の日から彼女からの電話はなくなった。
電話はいつも彼女からかけてきていた。
自分からかけたのは数えるほどしかない。
僕も少し意地になって電話をかけずにいたのだが、
一週間ほどして痺れを切らし電話をかけた。
電話は鳴りはするのだが、誰かが出る気配はなかった。
矢口さんに電話をかけてみた。
「あ、矢口さん?○○ですけど」
「あー久しぶりだねー。どしたの?」
「あのさ、圭ちゃんに連絡とれないんだよね」
「あー・・・圭なんか熱出してるらしいよ」
「熱?」
「うん。それで電話出れないんじゃないかな」
「そうなんだ。・・・もう一週間になるんだけど」
「あの子たまに風邪引くと長引くんだよねー」
「へえ。そっか。・・・ありがとう」
133 :
1 : 2001/03/23(金) 02:18 ID:UbBctP3I
2ヶ月ほど経ったある日のバイトからの帰り道、
なんとなく僕は保田に電話をかけてみた。
彼女が電話に出た。
「もしもしー、どなたですかー」
「へ?」
「あの、ごめんなさい、誰?」
「・・・」
「あれ?」
「○○・・・だけど」
「・・・あー!○○君!?」
「うん」
「久しぶりー」
「おう」
「どしたのー?」
「あ、いや、別に」
「そっかー。元気?」
「ああ、うん、まあ。」
「何してんの?今」
「相変わらずバイトかな」
「そっかー」
「圭ちゃんは?」
「あたし?あたしはねえ、バイト辞めてー、今フリーなの」
「へえ」
「仕事探しー」
「そっか。頑張ってな」
「うん。○○君もね。」
「うん」
電話を切った後僕は携帯電話を道に投げつけた。
それは気持ちいいぐらい真っ二つに壊れた。
浪人生活中に僕はパソコンに夢中だった。
僕の家は新聞配達屋を営んでいて、
そこに忘れ去られたパソコンが一台あった。
なんとなく興味を覚えた僕はどうせ宅浪で時間は有り余ってるし
この際パソコンでも覚えてみるかと思って電源を入れてみた。
普通に起動はしたのだが、何から始めていいのか皆目見当がつかない。
デスクトップには訳の分からない絵が山ほどあった。
とりあえず一通りクリックしてみたが殆どなんのためにあるのか分からなかった。
知人に相談してみると、まずはプロバイダーという所と契約しなければならないらしい。
インターネットというやつはそうしないと見れないとの事。
社長夫人であるところのお袋に頼みこんでプロバイダー契約をしてもらった。
なんだかんだ適当に見ているうちにチャットという代物に辿り着いた。
そういえば知人が「チャットは面白いよ」とか言っていた。
10部屋あるうちの一つに適当に入ってみた。
「こんにちはー。おはつ?」
「あ、はい。パソコン触るのも始めてです」
「そうなんだー。よろしくねー」
なんだか良く分からなかったが、
人とまともに会話するのも実は結構久しぶりで、
たどたどしい手つきでそれなりに会話を楽しんだ。
その日話した相手は男性で21歳との事だった。
それはそれで良かったのだがやはり女性と話したいなとは思った。
次の日、彼を探し当てて覗いてみると彼は女性らしきHNの人となにやら話していた。
何も考えずに入室した。
彼は昨日のように僕の入室を歓迎してくれた。(ように思えた。)
案の上もう一人は女性だった。
黄色で「ウィーク」というHNだった。
その日は普通に話しただけだったが、
久々に女性と話せた僕の心は昂ぶっていた。
一週間ぐらい毎日その3人で話した。
男性と「ウィーク」はその2ヶ月前ぐらいに知り合ったらしい。
かなり仲よさげに見えた。
少なくとも彼にとっては僕は邪魔者以外の何ものでもなかったろうが
当時の僕は全く気がつかなかった。
所詮ネット上の付き合いなんだからぐらいに思っていた。
ウィークとの会話は楽しかった。
彼女は学があるとは言えないが頭が良く、会話は機知に富んでいた。
どんな話題でも彼女となら盛り上がった。
いつの間にか男性はROM(発言しないで見ているだけ)が多くなり、
チャットのその部屋は僕と彼女の空間の様相を呈してきた。
137 :
高山 : 2001/03/25(日) 10:56 ID:Xt5Ol0PM
梨華は本当に可愛いよ
138 :
作者 : 2001/03/27(火) 23:22 ID:v9zM5KqQ
何日かぶりに読み返してあまりの下らなさに吐き気がした。
もう書けないと思うんで止めときます。
もし見てくれてる人がいたらごめんなさい。
139 :
龍之助 : 2001/04/05(木) 04:23 ID:l2DDGBEg
俺も吐き気がした。
140 :
名無し娘。 : 2001/04/05(木) 05:42 ID:SXGfvhDA
141 :
名無し娘。 : 2001/04/05(木) 12:04 ID:EhYPEGTs
age
142 :
名無し娘。 : 2001/04/05(木) 12:35 ID:qUshVSBo
彼女はいじめられている
助けてやれ
143 :
名無し娘。 :
s