ゆゆたんの傷心旅行

ゆゆたんは10才。京都福知山生まれの大阪天王寺区育ち。
７歳のときからおかあちゃんのスナックを手伝ってきました。

ゆゆたんは近所のおじさん山崎さんから
「いままで遊んでくれてありがとね」と10円渡されました

ゆゆたんは
「これが手切れ金ってものなのね」と大よろこび

うちに帰ってさっそくおかあちゃんにいいます
「おかあちゃんなー　ウチなー　手切れ金をもらったんや」

おかあちゃんは
「あっ　そー」なんともそっけない返事

ゆゆたんは思いました
「この大金、なんにつこうたろ？」

ゆゆたんは近所の公園でおさななじみのみっちゃんに相談します
「ねー　みっちゃん。ウチどうしたらええんやろ？」

みっちゃんは思慮深い女の子。考え考えこたえます
「やっぱりなー　ゆうちゃん　山崎のおじさんのこと好きやったんやろ？
好きな人からお金わたされて　もう会えない　ゆうんやったら　それは失恋やで
傷心旅行にいくのがええんとちゃう？」

ゆゆたんはカンドーしました
「さすがみっちゃんや。恋にやぶれた女は一人　傷心旅行にでかけるもんや
ウチ、これから傷心旅行にいってくるわ」

みっちゃんの
「きーつけてなー」
の声に見送られて、ゆゆたんは10円玉１個を握りしめて歩きだしました

「旅行にいくには駅にいけばいい」と天王寺駅に歩いていったゆゆたん
だけど駅は広すぎて　駅にきたけどどうしたらいいのか　ゆゆたん途方に暮れています

そこに親切なおじさんが登場します
「おじょうちゃん　どうしたんや？」

ゆゆたんは　助かったと思って話します
「ウチなー　傷心旅行にいきたいんやけど　どの電車に乗ったらいいのかわからんのや」

親切なおじさんがいいます
「それならワイについてくればいい」
ゆゆたんの切符も買ってくれたおじさんと一緒に電車に乗ります

着いたところは奈良でした
ゆゆたんはおじさんに聞きました
「どうして奈良なんや？」

おじさんはゆゆたんにいいました
「だって　ここがワイの住んでいるとこやからな」
おじさんは鹿飼いの加護さんという人でした

ゆゆたんは毎日　加護のおじさんにたたかれました
「なんや　きょうの売上はこんだけかい
もっとみすぼらしくして同情ひかんかい！」

ゆゆたんは泣きながら観光客相手に鹿せんべいを売ってます
「しかせんべーい　いかがですかー
しかにあげても　じぶんで食べてもおいしー　しかせんべーい　いかがですかー」

中学生の修学旅行客がやってきました
「なーにぃーこれ？　こんなの食べるのぉー
そぉーとぉー　マズイんじゃない？」

東京からの修学旅行の中学生
（これならちょろい）と思ったゆゆたん
「奈良ではみんなこれを食べているんやでー　ひとつどうや？」

ゆゆたん　うまいことひとつ売りつけました
だけど　頭のいいゆゆたんは考えます
（傷心旅行にでたはずが　いったさきが奈良だったなんて
あとでみっちゃんに笑われるしぃ。よし、あのコについて東京にいったろ）

ゆゆたん
残った鹿せんべいを袋につめて　そのコのスカートのすそをつかみます
「なによー　このこ　そぉーとぉー　ヘンよ」

それをみつけた学校の先生が言います
「いいじゃないか　吉澤。そんなになつかれたのならつれて帰ってやれ」
この先生もそぉーとぉー　ヘンです」

ゆゆたん　東京につきました
だけどなんだか様子がおかしい
山があって川があって、テレビでみていた高いビルなどありません

ゆゆたんはよっすぃーに聞いてみます
「ここ東京と違うの？」

ゆゆたん　なぜか埼玉にきてました
まいにちまいにち　最中を作ってインターネットの掲示板に
「いまならよっすぃーの生ポラ付き」とかきこんでいました

最中作りにも飽きてきた　ゆゆたん
よっすぃーについてでかけます

「ごっちーん、まったー？」
ふだん聞いたこともない甘ったれた声
よっすぃーの逢った相手は酢コンブ好き

「ゆゆたんも食べる？」の一言で
ゆゆたんはごっちんの家にいくことになりました

さびしがってくれるかと思ったよっすぃーは
「やっと離れられる」と　ホッとためいきついてます

ごっちんの家は小料理やさん
ゆゆたんはおかあさんの手伝いしていた頃を思い出します
「ウチ、こういうのとくいなんや。男あいてならまかしといてや」

ゆゆたんお店の人気者
「傷心旅行しているなんてすごいねー」
「ゆゆたん　振る男がいたなんて信じられないねー」
ゆゆたん　毎日がバラ色でした

幸せな生活って　長くは続かないもの
突然の別れがゆゆたんを襲う

「こちらに家出少女がいるって通報がありましたので」
制服警官が店にきた
ゆゆたん　裏口から逃げ出します
「ウチ　まだ旅の途中なんや。つかまるわけにいかないんや」

超超超超いい感じ〜

>>35
ありがとう。いま暇つぶししている最中（わら

裏口のドアを開けてとびだしたゆゆたん
やわらかいものにぶつかります
「いたぁーい」

「何よ？突然とびだしたりして」
そのボーイッシュな髪型のおねえちゃんがゆゆたんに文句をいいます

「いないぞ！裏か」警官の声。
おねえちゃんは
「マズイ。逃げよう」と　ゆゆたんの手を引いて駆け出します

どれくらい走ったでしょう。見知らぬ公園のベンチに二人腰かけています
「あんた、なぜ警官に追いかけられているの？」
「おねえちゃんこそ、なぜ逃げたんや？」
ふたり顔を見合わせてわらいます

「あたし、イチイサヤカ。あんたは？」
「ナカザワユウコ。ゆゆたんって呼んでね（はあと）」

サヤカおねえちゃんは、ごっちんと付き合っていたらしいけど
なんやしらん　別れたらしい

それでもサヤカねえちゃんは　毎日ごっちんを見ていたらしい
はやりのストーカーってやつ？

ごっちんもそれを知っているのに
毎日追いかけている姿を確認してよろこんでいるらしい
コイツら　ヘンタイや

ゆゆたん　サヤカおねえちゃんの部屋にころがりこみました
だけど３日でおねえちゃんが泣きました
「ゆゆたん　食べすぎ。あたしプーなんだよ。おカネないんだ」

ゆゆたん
サヤカおねえちゃんが「いくらでも食べられるとこだから」
と手紙を書いてくれた千葉に行きます

おっきなお家、広い庭
ゆゆたん　思う存分遊べます

同い年の男の子がちょうどいい遊び相手
「俺のおねえちゃんなー　歌手なんだ。保田圭って知ってるか？」
保田圭なんて知らないけれど　いっぱい食べて毎日遊んで
ゆゆたん　ここでも幸せでした

ゆゆたんが幸せになるとやってくるのが警察官
「保田さんね。家出少女を預かっているって噂は本当ですか？」

翌朝早く起こされたゆゆたん
「これを持ってこの人のところにいくのよ」

ゆゆたん
なんにもわからずフェリーに乗ります

海を渡ってついたところは対岸の横須賀
住所を頼りについた家は「石川」さん

「こんなにちっちゃいのにー
一人でほんとうにたいへんだったでしょー
もうなにも心配しなくていいのよー
お洋服着替えましょうねー」

ゆゆたん　最初の一日で疲れました
だから翌日　言ってみます
「あんなー　ウチ　東京に行きたいんや。どうしたらいいんやろ？」

「東京なんてあんなコワイとこ　行ってはいけません」
だけど東京にいきたいんや

「しかたないわねー。東京には行かせられないけど
お友達の横浜ならまだ安心かしら」

ゆゆたん
住所を頼りに横浜にいきます

「なにー　おまえちっちゃいなー　キャハハハ」
笑い袋がいました

毎日外に連れ出されました
「オレよりちっちゃいだろ？ペットだぜ。オレのペット」

なんだか子犬になったみたいで悔し涙がポロリこぼれました
「ゆゆたんねー　やっぱり東京にいきたいんや　なんとかセーや！」

笑い袋が電話してます
「ということでかわいげのないガキだけどさー
まあ、いちばん近いってことでよろしく頼むわ」

ゆゆたん。手をつないで歩きます
おっきな橋で笑い袋がいいました
「この橋渡れば東京だからね。じゃあね」あっさりした別れでした

渡りきった橋の東側。ぽっちゃりした女の子が待っていました
「あたしフクダアスカ。あんたは？」
「ナカザワユウコ（びくっ）」
ゆゆたん。最初からおびえています

フクダさんちはパブを経営していました
ゆゆたん、ここは得意分野
「おてつだいする！」

アスカさん。冷たく言います
「子供はそんなことしなくていいの
それより勉強よ　勉強」

ゆゆたん。毎日泣き暮らします
「今日の勉強はどこまでやった？」
やってない・・・

お勉強嫌いのゆゆたん
なんとかこの家を逃げ出したいと思います

ゆゆたんねー　いっぱい食べるよ
「いいよ。ウチお店で出す料理が売るほどある」

ゆゆたんねー　お酒飲んじゃうかもしれないよ
「いいよ。ウチお酒飲ませるのが仕事だから」

ゆゆたんねー　勉強嫌い
「いいよ。わたしがおしえてあげるから」

ゆゆたんねー　なんでもいいからここから逃げ出したい（泣

日に日にやせ衰えるゆゆたんを心配したアスカさんのご両親
「これはやっぱりあの人にお願いするしかないか・・・」

「どうしたべ？なんでそんなに痩せてるべー？」
ゆゆたんにとって神の声
助かったー　のかどうかはまだわからない

ゆゆたん
なっちの家で飽食三昧
食べても食べてもまだ出てきます

夕ご飯を食べても晩ご飯が出てきます
夜ご飯を食べても深夜ご飯が出てきます

ゆゆたん。泣きながらなっちに言います
「もうおなか空いたなんていわんから
だからもう許してや・・・」

泣き止まないゆゆたんを見て　なっちが言います
「わかるべ。なっちにはわかるべ
東京のご飯はおいしくないべさ
ほんとうにおいしいご飯をいっぱい食べるべさ」

翌朝　ゆゆたんは　なっちに連れられて晴海ふ頭にいました
「ここに行っておいしいものいっぱい食べて太るんだよ」

ゆゆたん
北海道行きのフェリーに乗せられました
傷心旅行は北への旅です

すみません。いったんアゲさせてください。あとはsageでやります

東京から苫小牧まで32時間の船の旅
ゆゆたん
「もう食べなくていいんだ」と安心して眠り続けます

港について
ゆゆたん　迎えを探します

なっちのお父さん・おかあさんってあの人かな？
探して　探して　港のなかを回ります

すれ違った二人の男女がつぶやいてます
「あの子かな？」
「違うでしょ。なっちは　わたしにそっくりなかわいい子っていってたから」

なっちの両親は「太った女の子」を探し回っています
ゆゆたん
32時間寝ている間にもとの体型にもどってました

ゆゆたん　駐車場で泣いてます
「誰もいないよー　ウチ　どないしたらいいんやろ？」

親切なおじさんが声をかけます
「オマエなー　何泣いているんだよ？」

ゆゆたん　迷子。いくとこない
「交番でも行くか？」

いやや　いやや　警察はダメや
ゆゆたん　おじさんにお願いします
「室蘭ってとこやけど　おっさん知っとる？」

おじさんはやっぱりいい人でした
「なんだ。室蘭にいきたいのか。
おじさんが回る先だから連れていってやろう」

ゆゆたん　おじさんのトラックに乗り込みます
和田さんは長距離トラックの運転手さん
日本全国　回ります

運転しながら和田さんが話します
「おじさんはね　歌手のマネージャーやってたんだけどね
担当していたモーニング娘。が売れたらゴクロウサンって」

モーニング娘。ってなんやねん
そんな名前のグループのマネージャーやったらクビにもなるわな
ゆゆたん　思うだけで言いません　おりこうさんです

トラックは東に向かって走り続けます
ゆゆたん
もう食べたくないと思っていたけど
やっぱりおなかが空いてきました

「そうか　じゃあ　あれでも食べるか」
トラックがおっきな湖のほとりに停まります
「日本初　ピスタッチオソフトクリーム！」
そんな看板が出ています

和田さん　ふたつ手に持って
「俺なー　これ食べるとなんか懐かしくなってなー」
照れています

ゆゆたん　なんだか不機嫌です
ソフトクリームは好きやけど　なんか気にいらんわ　この名前

ゆゆたん　ピスタッチオにアレルギー
おなか空いているから　無理やりかぶりつきます
このー　このー　このやろー

ずいぶん走って夜になり　やがてトラックが停まりました
「ここが室蘭ってとこ？」

和田さん　首を振って
「違う。ここはね、俺の知り合いがやってる牧場なんで
この近くにきたときは泊めてもらっているんだ」

ゆゆたん　初めて北海道の牧場を見ます
「わー　でかいなー　天王寺動物公園とどっちがでかいやろ？」

食事の時間
東京で「もう食べたくない」と泣いたことなど忘れて食べ続けます

年上のお姉さんが　ゆゆたんに話しかけます
「あんた　欠食児？」

なんだか意地悪そうな　おねえさん
「あんた　誰や？」

「あたしは　りんね。こっちのあさみと歌手やってんの」
「あたしたち　アイドルなのよ」とあさみも言います

なんでアイドルが牧場にいるんや？
ゆゆたんの素朴な疑問にりんねとあさみは唇をかみます

「あたしらね　まもなくメジャーデビューするんだからね
全国の人に知られるんだからね。それからファンになっても遅いよ」

りんねの言葉にあさみがちいさく
（だけどレンタル移籍の人の人気･･･）
ゆゆたん　意味がわかりません

翌朝５時に起こされました　ゆゆたん　目覚めは悪いほう
「なんやー　こんな時間から？」

和田さん　ゆゆたんを諭します
「一宿一飯の礼をするんだ。この世界、義理と挨拶を忘れたらやっていけない
基本はまず　オハヨーゴザイマス　からだ」

ゆゆたん
りんねとあさみと　一緒に乳搾り
ホルスタイン牛の乳をみながら思い出します
東京で一緒に暮らしたごっちんのも　でかかったなー

義理を果たしたゆゆたん。　和田さんのトラックに乗り込もうと思ったら
「オマエな。ここでちょっとマテや。これから北海道各地をまわって室蘭に
着くのは一週間後。それよりここで待ってろや。迎えにきて連れて行ってやる」

義理を果たすの１度でいい
こんなの毎日続けられないよー
ゆゆたん　去っていく和田さんに叫びます「ばかやろー！」

ゆゆたん　毎日９時就寝の５時起床
しぼったばかりの牛乳も毎日飲んで　健康的な毎日です

観光客が来ると　りんねやあさみと一緒に踊って歌って楽しませます
ゆゆたん　牧場の人気者

ウチなー　このままカントリーに入ってやってもいいんやでぇ
りんねとあさみの顔がひきつります

観光客も来ないひまな午後
ゆゆたんは
牧場近くのとうもろこし畑で横になって空をみあげています

「とうもろこしと空と風」か
なんとなく　東京で一緒に暮らしたなっちの顔を思い浮かべました
いつんなったら　室蘭にいけるんやろう･･････

ゆゆたん
ついウトウトと居眠りしてしまいました

（なんであなたがここにいるのよ？）
はっ！
（どうして中澤さんがここにいるのよ？）

見知らぬ少女がゆゆたんを見下ろしています
（またわたしをバカにする気？）

あんた　誰や？
喧嘩ならジョートーやでぇー

（あたしはヒロミ･･･。一緒に太陽娘と海に出ていたのに
中澤さんは売れてわたしは北海道･･････）

ゆゆたん　はっと目が醒めました
夢やったんか

牧場に戻って夕食のとき　昼間見た夢を話ます
「それ　言ってはいかん！」

オーナーのヨシタケさんが怒ります
なぜや？なぜ言ってはいけないんや？

ゆゆたん　花畑牧場にもあきました
ヨシタケさんに頼みます

一週間もまってられへん
ウチ　一人で室蘭にいくさかい道おしえてな

帯広駅まで送ってもらって　室蘭までの切符を握り締め
ゆゆたん　電車に乗り込みます
ヨシタケはーん　もしウチがレンタルされたらかわいがってなー

ながーい時間の一人旅　電車が駅に到着しました
「さっぽろー　さっぽろー　この電車の終点でーす」

さっぽろってどこや？　室蘭とは違うんか？
ゆゆたん　まだ乗り換えるっていうことを知りません

ゆゆたん　札幌駅で迷子です
おなかも空きました

だけど持っているのは室蘭までの切符だけ
それも改札口で渡してしまった

ゆゆたんは思いました
いまこそ山崎のおじちゃんにもらった大金をつこうたる

駅前のハンバーガーショップに入って言いました
「これでバーガーセットくれや」

店員さんがいいます
「おじょうちゃん　10円じゃ何も買えないんだ
おカネ持ってないの？」

なにあの子。10円しか持ってなくて入ってきたのぉー
笑い声。ゆゆたん　自分でおカネを出したの今日が初めて
いつでも誰かが払ってくれてた

「カオリねー　そういうの間違っていると思うのね」
長い髪の女子高生が言います

なに言っているのかわかりません
「カオリねー　おカネがないんだったら誰か助けてあげるべきだと思うの」

ゆゆたん。カオリおねえさんと一緒のテーブル
「もっと食べてもいいんだよ
カオリね、パパからいっぱいおカネもらっているから」

まわりの女子高校生たちが驚いています
「パパだって！エンコーしてんのよ　きっと」

一緒の席の友人がいいます
「ねー　カオリー　あたしいつも思っているんだけどさー
あんたー　言葉遣い気をつけた方がいいよ
パパなんていうから誤解されるんだ。お父さんっていっときゃいいのに」

ゆゆたん　そのままカオリさんチにいきます
中学生の妹さんは　ゆゆたんを妹のようにかわいがってくれます

ゆゆたん　そのまま暮らし始めました
だけど･･････夜になるのが怖くなりました

夜になると　カオリおねえさんは
「音が無いのがいいのよ　この香がいいのよ」

スプリングミストのお香をたいて　まったく音のない無音の状態
ゆゆたん　がまんができません

ゆゆたんねー　室蘭に行かなきゃいけないんや
待っている人がいるんや
忘れていたことを口実に逃げ出そうと謀ります

「そっかー　カオリね　ずっとここにいてほしかったけど
待っている人がいるんじゃ　待たせちゃいけないよねー

カオリ。遅刻する人がだいっきらい！」
（はるか南の東京で　クシュッとくしゃみをした人１名）

ゆゆたん　カオリおねえちゃんに連れられて札幌駅に着きました
室蘭までの切符も持って　ゆゆたん電車に乗り込みます

ゆゆたん　いつのまにか眠ってしまった
起きたときにはもう夕日がみえてる

ゆゆたん　あわてて車掌さんに聞きます
ここ　どこや？　ウチ　寝過ごしたんか？

車掌さん　あわてずさわがず　ゆゆたんに聞きます
「おじょうちゃん　どこまで行くの？」
室蘭まで

車掌の表情がかわります　「ちょっと切符みせて！」
ゆゆたん　次の駅で降ろされました　「無賃乗車しようなんてフテーガキだ」

ゆゆたん　いまどこにいるのかもわからない
おカネも10円じゃ何も買えない
トボトボ　トボトボ　歩きます

ゆゆたん　おおきな湖にでました
真っ青な水面をみつめながら　思います
「ここ　どこなんやろ？」

「なぜ泣いているの？」
頭が失敗したパーマみたいな髪型の女の人が聞いてきます

お姉ちゃん　誰や？
「わたしは毬っぺ（まりっぺ）　この湖の毬藻の精」

ふーん。で、ここはどこなんや？
「毬藻といえば阿寒湖に決まっているでしょ。あなた地理の勉強したの？」

ウチは大阪ミナミの育ちや。難波と飛田新地なら知っとるけど
マリモとかアカンコとか知らなアカンことか？
そう言って　ゆゆたん　一人で笑います

自称・湖の女神、毬藻の精は　ゆゆたんに言います
「とにかくわたしについていらっしゃい」

ゆゆたん　そのお姉ちゃんの笑顔についフラフラとついていきます
「ちょっと　待ったぁー」

ひざまで水に浸かった　ゆゆたんを呼び止めたのは
天然記念物に指定されている　やっすー狼でした

狼は　ゆゆたんにおしえます
「そいつはね　その毬藻の精は
そうやって人間を湖に引き摺り込んで溺れさせてんだ」

毬っぺは言い返します
「そんなことしないわよ　楽しいんだから　さあこっちにおいで」

ゆゆたん　ひざまで水に浸かったままで悩みます
前門の毬っぺ、後門のやっすー。モテる女ってつらいわー

話し合いは岸辺で行なうことになりました
ゆゆたんと毬っぺとやっすー狼
（辻羊もほしかったなーなんて考えてました）

最初に口火を切ったのは　もちろん話し始めたら止まらない毬っぺでした
「だいたいねー　昔はこのへん一帯がタンポポ畑だったのよ」

やっすー狼も言い返します
「だけどねー
プッチ森の方が役に立つって木を増やしてくれたんだからそれでいいのよ」

毬っぺ
「でかいだけのウスノロの木をどんなに植えたって
タンポポのかわいらしさは出ないのよ」

やっすー狼
「ちっちゃいのを入れてかわいらしさを出そうたって
けっきょくミニモニ。と同じじゃん」

「うっ！」毬っぺ、心臓が弱いのか　胸を押さえます
この勝負。やっすー狼が勝ったようです

ゆゆたん　二人の話を聞きながらぼんやり思っていました
ウチには無縁な話やなー　上海に吹く風は冷たいんやろか

続き期待してるで保全sage

湖をわたる冷たい風に頬をなでられて　ゆゆたん目を覚まします
はぁー　いま何時や？　ここはどこや？
さっきのことは　どうやら夢だったようです

真っ青な水面に手を入れて　ゆゆたん顔を洗います
おっなか　すいたなー

ゆゆたんが湖の岸辺に沿ってトボトボ歩いていると
「タンポポラーメン」という看板がかかっているお店がありました

大・中・小・小の４姉妹らしい人たちがラーメンを作っています
「ラーメンを食べました♪」中が歌っています

「やっちゃった♪」小その2が失敗したらしいです
ゆゆたん　おなかがグーっと鳴りました

大が「失敗したものでもよかったら食べる？」と言ってくれました
ゆゆたん　大喜び。食べるー　食べるー

おなかもいっぱいになったゆゆたん
阿寒湖の遊覧船を見ながら考えます
ウチ、これからどないしたらええんやろ？

ぼんやり湖面をながめているゆゆたんに
「あんた　こんなところで何してんのよ？」

地元テレビ局のレポーターの仕事で来ていたりんねでした
「わー」　ゆゆたん　りんねお姉ちゃんの貧弱な胸にだきつきます

「えー　こちらが天然記念物の毬藻で有名な阿寒湖です
毬藻は少なくなる一方で保護しないと消えてしまうといわれています」

「なおー　昔はこのあたりにも狼が生息していたといわれていましたが
現在は絶滅したといわれており　幻の動物となってしまいました
せめて毬藻だけは次の世代に残していきたいものです」

ゆゆたん　りんねお姉ちゃんがリポートするのを聞きながら
夢の中での　毬っぺとやっすー狼の戦いを思い出しました

なんや　消えたのは狼の方で毬藻が残ったんやないか
タンポポ畑もプッチ森も消えて　最後に残るのは毬っぺだけかい
ゆゆたん　なんとなく「ほんとの強敵は毬っぺやな」と思いました

花畑牧場に戻ったゆゆたんを　和田さんが待っていました
「待たせたな　北海道での仕事も終わったから室蘭に行くか」

和田さんのトラック　積荷も少なくなって　室蘭に向かって快適に走ります
「ファンファンファンファン」　パトカーに突然止められました

「免許証　見せて！　スピードオーバーね」
和田さん　しょげ返ってます

「あれ？　和田さんだったんですかー」
警察官がおおきな声をあげます

和田さん　その人を見て
「なんだ　シューじゃないか！　オマエ　こんなとこで何やってんだよ？」

昔　和田さんが東京でマネージャーをやってた頃
シャ乱Ｑというグループにいたシューという人でした

「あの事件で内地にいられなくなって　こっちで職探ししてたんですわー」
「それがなんで警察官なんだよ？」
「それは　いわゆる　ご都合主義ってやつですよ」
「そうかー　オマエも苦労したんだなー」

二人の長話に　パトカーの中にいたもう一人の警官が出てきます
ゆゆたんを見て
「この子　捜査願いの出ている女の子だ　少女誘拐の現行犯で逮捕する」

ゆゆたん　和田さんと一緒に警察署の中
室蘭って　北海道でもとーいんだー　ため息をひとつつきました

取り調べも終わって　知らなかった和田さんは釈放
「家出少女」のゆゆたんは　大阪のおうちに連れ帰られることに

ゆゆたんの乗った飛行機は　新千歳空港を飛びたって伊丹空港に向かう
だけど台風接近できゅうきょ羽田で天候回復待ち

ゆゆたんの人生は　なりゆきまかせ　風まかせ

待合室ではしゃいでいると　なにやら太ったこわいおじさんが話しかけてきます
「おじょうちゃん　一人で旅行？えらいね」

ほんとは婦警さんが一緒だったけど　近くにいなかったので答えます
うん　ゆゆたん一人で旅行してるの　えらいでしょ！

「じゃあ　おじさんが何かごちそうしてあげようか？一緒にいく？」
しゃーないな　ゆゆたん　一緒にいってやるわ

ゆゆたんを見失った小湊婦警　これが原因でクビになります
知らないところで一人の女性を不幸にしたゆゆたん　魔性の女です

おじさんと一緒にいくとすごいクルマが待ってます
大勢の男のひとがいました

やせた男のひとがいいます
「なんや　その女の子？　誘拐でもしてきたか？」

太ったおじさんが答えます
「一人で旅してるって聞いたらさー
なんか　この子を彩に逢わせたくなって」

「「「いつまでも恋人きぶんでのろけるんじゃねーよ」」」
みんなが笑っています
アヤって誰や？　なんだかなつかしい気分になった　ゆゆたんです

更新まだかな？保全sage

保全sage ありがとう。じつは彩から辻への引継ぎとエンディングで悩んでいる

エンディングは２つ
1.つんくに連れられて大阪に戻ったゆゆたんの話を聞いた「みっちゃんの不幸せ旅行」編
2.辻とゆゆたんが入れ替わってしまう「ゆゆたん娘。になる」編
どちらもテキトーな妄想は出来ているんだけど、どっちが自分でも楽しいのか迷っている

いいよ、気長に待つから、自分の納得いく作品に仕上げてよ。

「あや〜　ただいま　チュッ！」
ふとったおじさんが赤ちゃんを抱いた女性にキスしました

その人はゆゆたんを見つけていいます
「あれっ、だれこの子？なんだか懐かしいような憎らしいような
　ヘンな気持ちよ」

あたし　ゆゆたん。あばさんは？
「オバサンじゃない！わたしは彩。やっとわかったわ
　あなたはあの人にソックリなのよ」

彩おばさん。夜中に真矢おじさんとひそひそばなし
「なんだかみんなにアノ子を見せたい気分。パーティ開いていいかしら？」

ゆゆたん。彩おばさんと赤ちゃんのリムちゃんを
いじめたり、いじめたり、いじめたりしているうちにパーティの日になりました

彩おばさん、リムちゃんの機嫌をとりながらもお料理作りに一生懸命
「ゆゆたん、なんか手伝ってやろうか？」

「あなたの料理の腕前はよーく知ってます。いいから玄関でお出迎えして」
ゆゆたんのこと、誰かと間違えているようです

最初にやってきたのは毎日がひまなイチイさん。ゆゆたんを見ると
「なんであなたがここにいるの？ケイちゃんちにいったんじゃないの？」
どうしてなのか、ゆゆたんにも説明できません

次にやってきたのは学校から制服姿でまっすぐきたというアスカさん
「何あんた。ちゃんと勉強してるの？」
勉強勉強のアスカさん。ゆゆたんやっぱりこの人苦手です

「子供は勉強がいちばんよ」というアスカさんからやっと逃げて
玄関で待つゆゆたんの目の前に同じ年齢くらいの女の子

「つじでーす。ののって呼んでくらさいね、てへへ」
ゆゆたん、やっと遊び相手が見つかりました

ののちゃんと一緒に待つゆゆたんの前、突然３人も立ちました
「プッチの仕事やっと終わった。彩っぺ　おまたせー」
なんだかこわそうなお姉さん。ゆゆたんひそかにガメラと名づけました

「あれー　ゆゆたん　ここにいたのー」
のんびりした声はごっちんでした

「なんでー？　またあんたに会うなんて　そーとぉーよ」
よっすぃーはゆゆたんにいやな思い出があるようです

３人を彩っぺの待つ部屋に連れて行ってやっと落ち着いたゆゆたんの前
今度は４人も立っています

「どこにだっているのがタンポポなのよ。タンポポは負けないんだから」
ゆゆたん、このおっきな人。どこかであったような気はするのだけどわかりません

見上げていた視線を下に落とすと、笑い袋が笑っています
「なんだオマエ。やっぱりオレのペットになりたくて戻ってきたか？キャハハハ」
ゆゆたん、ちょっとだけ逃げ出したくなりました

あわててその横をみると同じような年齢の女の子がいました
ゆゆたんではなく、隣にいるののちゃんに話しかけています
「なんや、コイツ。気に入らんなー。ののちゃんのともだちかぁ？」

ゆゆたん「このガキ、しばいたろか！」と思いながらも最後の４人目を見ます
「あらー　ゆゆたん　どうして東京になんか来ちゃったの？
テニス部の部長だった梨華だって東京はとってもこわかったんだからー」
ゆゆたん、しばくのはこっちが先だと思い直しました

彩っぺにいわれるままに玄関で待っていたゆゆたんでしたが、ちょっと疲れ気味
あのおばさんのともだちって、どうしてこんなにヘンなやつばかりなんやろ？

そんなゆゆたんの前に突然
「うっ！なんやオマエ！！！！」

ゆゆたん、びっくり
そんなオマエこそ誰なんや？

「ちょっと彩っぺー、このクソガキは誰なんやー？こっちきて説明したれやー！」
金髪おばさん、奥に向かって叫びます

昔の恐怖心が抜けないのか　あわてて出てきた彩っぺが説明します
「ごめんね裕ちゃん。この子に会わせたくてみんなを呼んだんだ。とにかく入って」

これで終わりかと思ったゆゆたんに彩っぺが
「もう一人来るからね。ゆゆたん、その子も案内してね」

いつまで待っても誰もきません。ゆゆたん、玄関先でちょっとウトウト
「ごめんねー　なっち遅れたべか？」

ゆゆたん、ハッと目がさめました
目の前に立っている人を見て　ゆゆたん　思わず謝ります
「ごめんなさい。もうおなか空いたなんていわないから　ほんとにごめんなさい」

保全sageっす。

えらいことになった保全さげ

>239-240　ありがとう。出かける前にちょっと続けておく

なっちに手をひかれて　ゆゆたん　みんなの待つ部屋へ
すでにみんなは　食べたり　飲んだり　大騒ぎです

キッチンでは追加の料理を作りながら　ケイちゃんが彩っぺに言っています
「あの頃は　彩ッペの家に訪ねてくる日がくるなんて　思ってもみなかったわ」

彩っぺもケイちゃんに言っています
「あたしも　食器は５つのセットしか用意してなかったし　するつもりもなかった」

「「それが　こんなに食器が必要になる日がくるなんてねー」」
二人にとってあの頃のことは恩讐のかなた

金髪おばさんは笑い袋を抱きしめてビールを飲んでいます
「なぁー　ヤグチー　ええやろぉー？」

背の高い髪の長い人はののちゃんを後ろから抱きかかえるようにして
「あんな大人になったらいけないよ　わかった？つじー」

ごっちんはソファーでよっすぃーに寄りかかるようにして寝ています
寄りかかられたよっすぃーもなんだか眠そう　たぶんもうすぐ寝るでしょう

そんな二人を寂しそうに見つめているリカちゃんにあいちゃんが話しかけます
「リカちゃん　リカちゃん　そんなふうに見つめているとイタイガナー　イタイガナー」

サヤカさんがアスカさんに笑いながら話かけています
「アスカ　どう？　辞めるの早まったかなって思ってない？」
「それはサヤカの気持ちでしょう」二人　顔を見合わせて笑います

なっちとゆゆたんの姿を見つけたヤグチさん
「あっ！なっち〜　コッチコッチィー」助かったと呼びかけます

ゆゆたん　笑い袋の隣に行くのはなぜかこわくて　ののちゃんの横に座ります
ののちゃんを抱きしめていた人が　ゆゆたんの肩に手をまわしていいました
「カオリね　あなたとどっかであったことがある　カオリにはわかるんだ」

カオリさんのひざに乗って抱かれていると　おかあちゃんを思い出しました
「いまごろ　なにやっているんやろか　ウチのこと心配しとんのかなぁー」
ゆゆたん　ちょっとセンチメンタル南向き

つけてるテレビが突然　金髪のあばさんの顔を写し出しました
「･･･ということで脱退というのですが、今後はどうなるのでしょう？」

みんなの顔が金髪おばさんに向けられました
「その話はやめや　やめや！」

「みんなわかっているやろう？　彩っぺ　カオリ　なっち　そしてアスカ
ウチら最初から全力疾走やった。止まったときは倒れるときやった
そう思ってあのときから全力で走りつづけてきたんや」

「そしてアスカが倒れ　彩っぺが倒れ　サヤカが倒れた
それでもみんなのがんばりがあったから　娘。はいままで続いてきた
そうは言ってもウチも疲れた。だけど前のめりに倒れたんやから後悔はないで
あとを走ってくれるメンバーもこんなにできたんや。ウチは幸せもんや」

ゆゆたんの首筋に　ポツリと落ちたものが
カオリさんの涙でした

ゆゆたん　ののちゃんと一緒にカオリさんに抱きしめられながら考えました
「ウチの傷心旅行もそろそろ終わりやなー　みっちゃん待っとるやろなー」

（＊ほんとはここでカオリにギュッと怪力で抱きしめられて入れ替わる
っていうのも考えたんだけど続けても鬱になるだけだから一気にラストへ）

みんなが楽しんで帰った翌日　彩さんに相談します
「ゆゆたんなー　おかあちゃんとこ　帰りたいねん」

「そう　じゃあちょっと待っててね」
彩さん　誰かに電話してます

しばらくするとサングラスをした金髪のおっさんがやってきました
「どうしたぁー　石黒？　もう石黒やなかったかぁー　アッハハハ」

「つんくさん　この子ひとり旅しているらしいんですけど大阪の子なんですって
大阪に行かれるとき一緒に連れて行ってもらえませんか？」

「ええよー　ところで真矢さんはどうしてるぅー？」
「失業しちゃって　職探し中」
「もし　つんくwith真矢　でよかったら今度一緒にやりませんか　いうとってやー」

ゆゆたん　つんくさんと一緒に飛行機の中
「ゆゆたん　かわいいねー　あと10年　いや15年たったらわし口説いてしまいそうや」
「ええよー　口説いても　ウチも失恋したばっかりで空家なんや」
ゆゆたんとつんく　15年後の結婚を約束しました

久しぶりにお家に帰ったゆゆたん　さっそくみっちゃんに報告します
「それでなー　ウチ　鹿せんべい売って　東京に行って
船に乗って　マリモに会って　パーティーしたんや」

みっちゃん　ゆゆたんのはなしを聞いてもわかりません
だけどなんだか楽しそうです

みっちゃんは思いました
「ウチも手切れ金もらって傷心旅行いったる」

みっちゃん　さっそく山崎のおじさんのところへ行きました
「ねー　おっちゃん　ゆゆたんにだけ手切れ金たぁー　どういうこっちゃ？」

山崎のおっちゃん
「えっ？　手切れ金てなんのことや？」
みっちゃん
「とぼけたらアカンでー　いままで遊んでくれてありがとうって10円もの大金渡したろ！」

「ああ　そのことね。みっちゃんにも渡さんといかんね。はい　10円」
みっちゃん　山崎のおじさんの「また　遊んでなー」という声を聞きながら出かけます

「とにかく駅に行くって　ゆゆたん言ってたなー」
みっちゃん　駅で声をかけられるのを待ってます

さて　みっちゃんに声をかけてくる人ってどんな人なのでしょう
みっちゃんの傷心旅行は旅行になるのでしょうか
（「ゆゆたんの傷心旅行」編　おわり）

お疲れ様です。愉しませて貰いましたわ。
なんか雰囲気がよくて、毎回更新が待ち遠しかったっす。
個人的にはののの出番が少なくて残念ですが(苦笑)。←ののヲタ

しかし、よく一回も上げられなかったなぁ････。

あ、よく見たら
>（「ゆゆたんの傷心旅行」編　おわり）
てあるやん。
とりあえず、次(やるなら)期待してます。

>>275-276

ありがとう。
「みっちゃんの不幸せ旅行」は駅でハタケに会って東京に連れられていき
ハロプロメンバーの中をたらいまわしにさせられる旅にするつもりだった。
そして、みっちゃんが「ゆゆたんに聞いていた旅とはちがうけれども、
こういうのも悪くないな」と思うたびにラジオの仕事で三重や栃木に行かされる。

だけど興味の対象が変わった。
本当は920chでみつけた捨てられスレでやろうかと思ったけど
ここも800まで余裕があるし、ここで遊んでみる。
雰囲気も変るだろうし、ののも出ないだろうけど「放置」してくれたらうれしい。

最初の部分はイメージをかきたてるためのコピペ。
どっかで見ていても「掲示板」から貼り付けるか、ＰＣから貼り付けるかの差だけだから
黙って見逃してほしい。

50 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時00分57秒

石川梨華でーす。15才でーす
はじめて会って自己紹介したのに
「なんや、そのキンキン声は？頭に響く。うっとーしー」

こわいわ。リカ、この人こわいわ
「気にしないでね。裕ちゃんはきょうも二日酔いなんや」
矢口さんがおしえてくれる
だけどはじめて会って挨拶して
「うっとーしー」っていわれたらリカじゃなくても泣いちゃうと思う

だけどこの矢口さんて人もヘンよ。10才近くも年上の人に
「裕ちゃん」なんて呼べるなんて、ぜったいへん
リカ、だいじょうぶかしら
この人たちの中でやっていけるのかしら
きっとイジメられちゃうんだわ
イジメられて、あんなことやこんなことさせられちゃうんだわ
でもリカ、がんばる
あこがれていたモーニング娘。に入れたんだもの

51 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時01分47秒

はぁー
わたしってやっぱりダメなのかな
一緒に入ったよっすぃーはプッチモニで１位になって
同じ年の後藤さんともともだちになって
辻さんは飯田さんや中澤さんにかわいがられて
空気をかえてくれる子だってスタッフの人にも好かれている
加護ちゃんもいろんな楽しい芸を持っていて
すぐにリクエストにこたえている

だけどわたしにはなんにもない
わたしはなにかをいわれても
「テニス部の部長だったんです」
しかいうことがない

キャラがたたない子はモーニング娘。には不要だって
わたしって不要品なんだ。泣いちゃおうかなぁー

52 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時02分36秒

「ポジティブよ、石川。ポジティブ！」
飯田さんがおしえてくれる
だけどポジティブってなんですか？
「なんでもいいのよ、石川。困ったときはポジティブ。いいね？」
はい。なんだかわかりませんけど、石川はポジティブなんですね？

チャレンジモーニングの司会
チャーミー石川でがんばっているのに中澤さんが冷たい
「オメーなんか要らないんだよ！へっ」
そんなにはっきりいわなくてもいいのに、リカ泣いちゃう
じゃなくて、石川ポジティブよ！
「中澤さーん。そんなこと言ってチャーミーがいないとさびしいくせに」
えっ！
中澤さんの表情がかわった
「オメーなんかいなくてもチャレモニの４人だけでやっていけんだよ！」
またーそんなこと言って
チャーミーの司会あってこそのチャレモニコーナーですよ

収録が終わって、中澤さんがわたしを呼んだ
「石川、ちょっと来い！」
あー、やりすぎちゃったかな
だって飯田さんがポジティブだっていうから･･････

53 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時03分28秒

「石川、どうしたんだ？きょうはおもしろかったよ」
えっ？
「なんかなー、いつもの石川と違ってうちもノッてしまった
収録中、キツイこといったかもしれんが気にせんといてな
アレ、あー言うた方が見ている人にはおもしろいかなって
思っていっただけで、石川のこと嫌っているわけじゃないんやからな」
ありがとうございます
なんだか涙がこぼれた

他のメンバーが中澤さんがわたしを叱っているって話している
違うんです。中澤さんはー
って言おうとしたら止められた
「いいやん。ゆわしとこ。うちと石川は仲が悪いんや
それで番組んなかでもうちが石川をイジメるんや
これはきっとウケルでー」
でもそれじゃ中澤さんが悪者になってしまいます
「いいんや。うちは悪者になるのは慣れている
というか、悪者になって、嫌われてなんぼのリーダーなんやから
これで石川のキャラがたつなら娘。にとってばんばんざいや
いいな、石川。あしたからもイジメていくでー」
はい。中澤さん。石川をイジメてください

54 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時04分15秒

中澤さんのわたしへのイジメはエスカレートした
「石川なー　おまえムカつくんだよ」
そんなー　石川なりにがんばっているんですけどぉー
「石川。オマエあっちにいけ！」
じゃあカメラさんと一緒にあっちにいきます
「こらっ！カメラさんいなくなったらうちらが写してもらえないやんか」

石川がかわいそーだという声とともに
イジメられ石川っておもしろいねっていわれるようになった
その分、中澤って性格悪いね、もう辞めた方がいいねっていう声も
違うんです。中澤さんはそんな人じゃないんです
でも言えなかった
言えば、わたしのイジメられキャラも演技だとわかって
せっかくできあがったわたしのキャラを捨てなければいけなくなる
また、なんの取り得もない不要品の梨華になる

リカ、どうしたらいいんですか？中澤さん

55 名前 : いしゆう 投稿日 : 2001年02月13日(火)01時05分07秒

２月のソロシングルの発売に合わせて
中澤さんのモーニング娘。脱退が発表された
そろそろ若いメンバーの踊りについていくのが
つらくなったからソロに専念する
という理由が発表されたけど
年上だというだけで年下のメンバーをイジメている姿は
教育上もよくないって非難されたから、らしい
そうじゃないのに。中澤さんはわたしのために･･････

娘。のメンバーとして最後の日
中澤さんはわたしの肩に手を置いて
「いいか、石川。モーニング娘。は
いろんな人がいてモーニング娘。なんや。
それをわかって辻や加護を育ててやってや
けいちゃんやカオリやなっちや矢口も
いままで以上にがんばるやろうけど
石川も手助けしてやってな」

中澤さん、裕ちゃん。リカは、いえポジティブ石川は
裕ちゃんのこと好きでした
「なんでもっとはよー言ってくれなかったんや
そしたらキスしたったのに」
それがモーニング娘。リーダーとしての
わたしへの最後の言葉だった

143 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時10分16秒

「ダメだよ、ゆうちゃん」
なっちがあの笑顔であたしを叱る
そうだよなー
ダメだよね　こんなリーダーじゃ

ハロモニの収録のときの一瞬のできごと
だけど
なっちはいつも見ている

あたしがハメをはずしすぎて
新しいメンバーの表情がこわばるとき
なっちはさりげなくあたしにいう
「ダメだよ、ゆうちゃん」

144 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時11分09秒

何度も追加メンバーが入ってきて
親しかったメンバーがやめていって
メンバーん中であたしに文句をいえる人はいなくなった
いいや
カオリとなっちは　あたしにも何でもいえる
だけど
カオリはまだあたしに怯えるときもある
気持ちのやさしいおとなしい子やからな

なっちは　あたしに怯えたりしない
なっちとあたしは特別な関係

145 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時12分16秒

もう何年前になるんやろう？
なっちのお父さんがあたしの前で頭をさげた
「親として、なつみがおとなになるまでは
どんなことがあっても守ってやろうと思っていました
しかし今度デビューすることになって
東京で一人暮らしすることになって
もう私の力ではなつみを守ってあげることができなくなった
中澤さん
私の代りになつみのことを、よろしくお願いします」

146 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時13分07秒

あたしよりずーと年上の男の人に頭を下げられて
あたしは父親の愛情ってもんを考えていた

ずーっと前に亡くなってしまったあたしのお父ちゃん
もし生きていたら、こんなふうにあたしのことを
他の人に頼んでくれたんやろか？
こんなふうに娘のことを心配してくれたんやろか？

いいわ。まかしとって
あたしがなっちのお父さんの代りになってあげる
あたしは男になって、なっちを守ってあげる
だから
心配しなくてええで
なっちのお父さん、そしてなっち･･････

147 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時13分58秒

あの日から何年過ぎただろう
あたしの夢を叶えるため
そしてなっちを守るため
必死になってがんばってきた

なっちが泣けば慰めたった
なっちが喜べば一緒に喜んでやった
お母さんの手料理が食べたいとホームシックになれば
作ったこともないのに料理を作って食べさせてあげた
うろ覚えで作ったから
ロールキャベツのつもりだったのにレタスを使ってしまったりした
あれからあたしの得意料理は「ロールレタス」や
みんななっちとの思い出なんや

148 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時14分50秒

そんななっちもいつの間にかおとなになって恋をした
顔をあからめて報告したり
うまくいかないと泣いた日もあった
少しずつ少しずつ　なっちもおとなの女になった
そしてあたしから離れていった

だけど
なっちのお父さん代りにやってきたあたしの心は
もう男の人と同じになっていた
男の人に興味がわかなくなっていた
なっちがあたしに守られる必要がなくなったあとは
あたしは新しいメンバーを守りたいような気になっていた

ちっこい矢口が気になって
関西から一人出てきたオチビさんが気になって
なじめなくて寂しそうにしている石川が気になって
あたしは弱いメンバーを守りたかった
モーニング娘。の「お父さん」として

149 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時15分53秒

新曲「悔し涙ぽろり」のプロモーションで
吉田拓郎さんとアルフィーの高見沢さんの番組「Ｔ×２」に出たとき
二人に聞かれた
「結婚はしないの？」
するつもりもないけど、とりあえず
いえ。結婚したいですねー
「結婚したら辞めちゃうの？」
いえ、辞めません！
こっちはすぐに本音が出た
辞めるつもりはありません
わたしはオリジナルのメンバーで最初からずーとやってきましたから
このまま最後まで続けていきます
「いつまでも？」
はい。モーニング娘。が終わるときまで
「それって、最後を見届けるってこと？」
はい。始めた者だから　わたしが最後を見届けます

150 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時16分49秒

なっち。そしてカオリ
あなたたちはいつの日か彩っぺのように結婚してやめていくのだろう
だけどあたしは一人になってもモーニング娘。に残る
お父さんのような気持ちでメンバーに接してきているうちに
いつのまにか
モーニング娘。自体があたしの娘。みたいに思えてきたんや
途中で見捨てるなんてできないんや
あたしは娘の父親として、これからもモーニング娘。を守っていく

だからなっち
あんたが娘。にいる間は
あんたは娘の「母親」として
「お父さん」が怒りすぎたりハシャギすぎたらブレーキをかけたってな
あたしがあんたを守ってきたように
あんたも「モーニング娘。」を守ってな

151 名前 : ゆうなち 投稿日 : 2001年02月16日(金)17時18分04秒

収録の本番、後藤が一生懸命話してる
あたしは矢口と遊んでいる
なっちが言う
「ダメだよ、ゆうちゃん」
そう。なっち、あんたが優しく叱るんだよ
あたしはそんななっちの声を聞きながら
コラッ！かごー、つじー、いつまでも何やってんやー
うるさいっていってんのがわからないのかー

今日もスタジオに楽屋にあたしの怒声が響くんや
これがうちらのモーニング娘。やで
いつか無くなるその日まで
あたしはモーニング娘。のお父さんなんや

だからなっち
あんたが娘。にいる間は
あんたは娘の「母親」として
あんたも「モーニング娘。」を守ってな


♪どこまで行けばいい？迷いの森をただ・・・走り続けてなお　ゆずれぬものがある
♪癒される事ない時代を憎む人の上で　何も言わずにAh
♪沈みゆく太陽を越えて　これからずっとあなたを守りたいと思うよ

中澤裕子ANN-S　最後の放送の日
中澤がいう
「いままで聞いてくれてありがとなー
だけどみんな泣かなくてええでー
モーニング娘。中澤裕子のオールナイトニッポンスーパー
ではなくなるけど、モーニング娘。ではなくなるけど

ウチからリスナーのみんなへの最後のビッグプレゼントや
必ず来週聴いたってなぁー
じゃあ、バイナラ！」

翌週、木曜日夜10時
全国の娘。ヲタがラジオを聴いている
「中澤のあとはいったい誰なんだ？」
「タンポポが２時間だろう」
「ひまな安倍がやるんじゃないか」
「いやプッチモニだよ」
「ののにやってほしいなー」

当日の新聞には「パーソナリティー変更」としか書いてなかった
そして
先週の最後の放送で、中澤が
「モーニング娘。ではなくなるけど」
といっていたことなど、みんな忘れていた。

10時になった
新パーソナリティーの声が聴こえてきた･･･
「はい！先週までのモーニング娘。中澤裕子のANN-Sに代わって
今週から新パーソナリティーを務めさせていただきます
女子高生・福田明日香です」

「えっ！ほんとに明日香かよー!!!!」
旧メン時代を忘れられないヲタたちが悲鳴をあげた
「福田って誰だよ？なんで女子高生がパーソナリティーやるんだ？」
新メンヲタが、クビをかしげた

ラジオから流れる声はよどみなく続く
「えー　裕ちゃんの場合は大人だったから生放送でやれたけど
あたし16才だからこの時間に働いちゃいけないのね
ということでこれは録音です」

えっ、録音かよ。つまんねーなーと思い始めたリスナーに
次の言葉が届く
「あたしもよくラジオ聴いているから、録音じゃつまんないと思うのも
わかるよ。だけどね、メリットもあるんだ。
あたしは普通の女子高生でひまだから、忙しいモーニング娘。
メンバーのところにいって話を聞いてくることができるので〜す。
その記念すべき第一回のゲストは･･･」

ゲストっていったい誰だ？

福田「記念すべき第一回のゲストは･･･
　　　あたしがモーニング娘。を辞めたあとに入ってきた
　　　後藤真希ちゃんで〜す。後藤さん、はじめまして」
後藤「あっ、はじめまして」
福田「と初対面のような挨拶をしていますけれど、
　　　本当はもう何度も会っているんだよね」
後藤「そうですね。東京でのコンサートのときって
　　　よく楽屋に来ていましたもんね。福田さん」
福田「そうだよねー。もう辞めた人間だからいいよって言っていたのに
　　　裕ちゃんやなっちに無理やり楽屋に引き摺り込まれていた」（笑い
後藤「それを止めないマネージャーさんも
　　　何やっているんだろうって、思ってた」（笑い
福田「っていうような、あたしのことはいいからさ
　　　後藤さんの、ごっちんの話しようよ」

福田「ごっちんてさ。わたしよりいっこ年下だよね？」
後藤「はい」
福田「わたしがモーニング娘。にいた中２の頃に中一だよね？
　　　何してたの、その頃？」
後藤「うーん。芸能スクールにいってレッスンしてたかな」
福田「楽しかった？」
後藤「学校にいってんのよりもね」
福田「そうかー　で、どうしてモーニング娘。に入ろうと思ったの？」
後藤「スクールのともだちがね、テレビで募集しているからって。
　　　次の日曜日にテレビみて、応募しようって決めた」
福田「じゃあ、もう辞めていたわたしのことなんか知らなかったよね？」
後藤「うん。入るのが決まって事務所から渡されたビデオテープみて
　　　この人誰？ってかんじだったかなー」
福田「そんなもんだよね。ふつう」

福田「それがどうして友達になっちゃったんだろうね？」
後藤「やっぱりアレじゃないですか？横浜アリーナでのお披露目コンサートのとき」
福田「やっぱりアレかー」
後藤「楽屋で驚きましたもん。アスカさんからのメールを見た裕ちゃんが
　　　アスカかー　どこにいるんやー　すぐに楽屋に来い！
　　　ってケイタイにどなってるんですもん」
福田「わたしも驚いた。これでいかないと何されるかわかんないよーって
　　　びびりながら顔出したからね」
後藤「アスカさんに会うまではこんなおとなの人ばかりのグループに入っちゃって
　　　いいのかなぁーって気持ちもあったけど、あれから、もともとあたしと
　　　同じくらいの年齢の人がメインにいたグループなんだからって、ちょっと
　　　安心できた」
福田「それにしてもスゴイよねー。入っていきなりミリオンだもんね」

福田「で、ごっちん、どうなの？そこんとこ」
後藤「突然きかれてもねー」
福田「あっ、ごめーん。おもわずなっちと話しているような気になってた
　　　アレって入ってすぐだったでしょ？センターに立ったのって」
後藤「うん。なんでだろうねー、って思ってた。先輩のメンバーの人たちが
　　　いっぱいいるのに、どうしてあたしがセンターなのかなぁ？って」
福田「そのへんはさー　ほらっ、つんくさんがテキトーだから」（笑い
後藤「つんくさんてテキトーなんですか？」
福田「わたしんときなんて一晩たったらもう考えを変える人だったから
　　　そうだ！最初の３人の増加なんてトイレに逝って思いついてきた人なんだよー」
後藤「そうなんですかぁ？」
福田「そんな人のプロデュースしているその程度のグループ。真剣にやっていたら
　　　まいっちゃうよ」
後藤「そうですよねー　あたしもそう思った」
二人「「意見が一致したね！」」
そういって固い握手をした福田と後藤。

福田「それではわたしの思うごっちんにふさわしい娘。の曲
　　　『ラブマシーン』を聴きながらお別れです」

翌週の木曜日
「今日は誰がゲストなんだろう？」と夜10時の放送開始を待つ全国のモーヲタたち。

「は〜い、みなさーん。たいしたトラブルもなく２週目を迎えられた
女子高生・福田明日香のオールナイトニッポンスーパー　始まるよ。
今日のゲストはね。わたし福田明日香も緊張しちゃうこの方です」

誰だ？福田が緊張するっていうと、あの人か？

福田「そう。もう気がついている人もいると思うけど
　　　この人の前で年齢のことだけは絶対にいってはいけない
　　　中澤裕子さんでーす」
中澤「ちょい待ちいーな。アスカあんたなー、もうすでにトシのこといってるやんか」（笑い

福田「ごめん。それはただの前フリってことで流してもらってさ
　　　ほんとのとこ、どうして辞めたの？」
中澤「なんだよー。アスカまでその話か。もう終わったことやろ？」
福田「うん。だけどさ、絶対みなさんが聞きたい話だと思うんだよね。
　　　だ・か・らー　もう一回だけ。ねっ！ねっ！アスカからのお願い」
中澤「しょうがないなー。まあアスカやから特別やで
　　　みんなも、みなさんもちゃんと聴いておいてやー
　　　もう二度とこの話はせーへんからなー」

福田「大丈夫。ゆうちゃんがこの番組に来ることは二度とないから」（笑い
中澤「ちょー　待てや！　もうウチはいらんちゅうことか？」
福田「違うって。女子高生・福田明日香のオールナイトニッポンスーパーは
　　　１クール12回でおしまいなの。だから」
中澤「だから･･･」
福田「娘。のメンバーと元娘。のメンバー12人を一通りゲストに呼んだら終了なの」
中澤「なんや、そうかー。っていうことは彩っぺやサヤカもでるんか？」
福田「うん。そのつもり」
中澤「そんときはウチも呼んでなー」
福田「ダメ。一人一回だけなの」（笑い

福田「で、ゆうちゃん。ほんとうの理由ってなんなの？」
中澤「ほんともなにも、記者会見でいったことがすべてや」
福田「じゃあやっぱり、つんくさんとの結婚引退？」
中澤「そんなこと一言もいってないやんか！
　　　アスカにまでそんなこと言われるとは思ってもみいんかったで」
福田「ちゃんと説明しないといろんな憶測いわれるよ。
　　　卒業っていうことだとわたしの方が先輩なんだからね」（笑い
中澤「そうやなー　あんときもきちんと卒業の理由説明したったのに
　　　アスカはイジメられて辞めたとか、いろいろいわれたもんなぁ」
福田「だからこういう場所できちんと説明しておく。
　　　ねえ、ほんとの理由って何？」
中澤「わかった。ちゃんと説明したる。それじゃあ、逆にアスカに聞くけど
　　　アスカが卒業してもう２年や。アスカは勉強したいって辞めていったな？
　　　で、どうだったんや？すぐに一生懸命勉強できたか？」

福田「う〜ん。どうだろ。なんだか胸にぽっかり穴があいたみたいで
　　　何をしていいかわからないみたいで、毎日がなんとなく過ぎていた」
中澤「それで、今度はいまからあの頃までを振り返ってみてどや？
　　　娘。にいた１年半と卒業してからの２年間、どっちが長かった？」
福田「う〜ん。時間でいったらもちろん２年間だろうけど、娘。にいた頃の方が
　　　充実していたかなー。卒業してからってあまり強烈な思い出がないせいか
　　　あっという間に過ぎた気がする」
中澤「そやろ！　14才だったアスカにとっての16才までの２年間だって
　　　あっという間だったんや。もう28才になるウチにとっての
　　　30才までの２年間なんて、もっとあっという間や。
　　　いまやれるだけのことをして30才の誕生日を迎えたいんや。
　　　おんな中澤裕子。２年間走り続けるでー」
福田「わかったよ、ゆうちゃん。
　　　じゃあ、わたしがそんなゆうちゃんにぴったりだと思う娘。の曲
　　　『ダディドゥデドダディ！』を聴きながらお別れです」

木曜夜10時
ラジオに耳を傾ける全国のモーヲタたち。
「今週は誰れかな？」
「せめて前の週の最後にでも言ってくれると助かるんだけどな」

もう２週聴いて、その声にも慣れ始めた女子高生パーソナリティー。
「は〜い、みなさーん。ということで無事に３週目を迎えられた
福田明日香のオールナイトニッポンスーパー　始まりま〜す。
今日のゲストは、わたし福田明日香も思わずてへてへしちゃうこの方です」

「こんばんわー　つじののみ　でーす」

福田「つじさんは13才？」
つじ「そーです。つじはー　13才なんです」
福田「わたしも13才でデビューしたんだよ。いまの辻さんと同じ年齢だった」
つじ「あれっ？　つじはー　フクダさんは12才でデビューしたってききました」
福田「誰に？」
つじ「いいらさんに」
福田「あー　カオリね。いろんな考えがいっぱいあってトンじゃう人だから」
つじ「とんじゃうって？」
福田「カオリね。一人で考えこんじゃうんだ。あれはこうだからこうなって･･･
　　　その間を飛ばして結論だけいっちゃうコだから、他の人からしたら
　　　何いっているのかわかんなくなるんだけどね」
つじ「それでー　フクダさんのデビューはどっちなんですか。12才？13才？」

福田「カオリの言った12才でデビューって『愛の種』のことだと思う
　　　12才のときレコーディングして手売りして、やっとつかんだ
　　　メジャーデビュー曲『モーニングコーヒー』をレコーディングしていたのが
　　　ちょうど、わたしの13才の誕生日の日だった。みんな忙しかったから、
　　　わたしの誕生日なんか忘れているだろうって思っていたのに
　　　誕生日おめでとうーって色紙に寄せ書き書いてくれたんだよ。
　　　裕ちゃんと彩ッペとカオリとなっちが。いまもわたしの宝物」
つじ「そのときって４人だったんですか？」
福田「そう。わたしを入れて５人。人数がふえたのは５月からだから。
　　　で、つじさんはどうなの？　メンバーに誕生日お祝いしてもらえた？」
つじ「はい。『モーニング娘。のへそ』の収録がおわったあとでケーキがでてきて、
　　　お誕生日がちかいなかざわさんといっしょにお祝いしてもらいました」
福田「あっ！それ見たよ。たしかつじさんのケーキには13本のローソクが
　　　きれいに並んでいたのに、裕ちゃんのケーキにはローソク立てすぎで
　　　ケーキにロウがたれていた」
つじ「そうです。つじはー　あんなにたくさんのローソクどうやって
　　　ふきけすんだろうってドキドキしてました」

福田「そういえば、今年のはじめにはミニモニで忙しかったみたいだけど
　　　そのあとつじさん見かけなくなったね。その頃、何していたの？」
つじ「つじはー　あいちゃんみたいに他のユニットに入っていないのでー
　　　ちょうど４月からはじまるほかの番組にひとりででていました」
福田「そうかぁー。別撮りっていうやつね。みんながユニットで活動していたときに
　　　つじさんは　娘。の新番組のために一人でがんばっていたんだ」
つじ「そんなことないです。てへてへ」
福田「なんだか、つじさんのこと他人事っておもえなくなったよ。
　　　娘。のメンバーって元までいれると結局13人にまでなったけど
　　　モーニング娘。だけっていうのは、なっちとつじさんと、
　　　わたしだけなんだもんね。
　　　ねー　つじさん。この番組では、わたしが思うゲストにきた娘。に
　　　もっともふさわしい曲ってことでラストの曲かけているんだけど、
　　　つじさんにはこの曲でいいかな？『愛の種』･･･
　　　娘。の始まりってこの曲だった。
　　　つじさんにはこれからの娘。を背負っていってほしい」

つじ「そんなー　だめです。フクダさんの誕生日にレコーディングした
　　　『モーニングコーヒー』がいいです」
福田「そう。じゃあ、両方をとって
　　　今回はスペシャル企画『愛の種』と『モーニングコーヒー』を
　　　メドレーで聴きながらお別れです。
　　　つじさん、がんばってね」

つじ「はい。がんばりまっす！」

木曜夜10時。
モーヲタたちが耳をすませる
「今週のゲストはいったい誰だ？」
12回で終わり。そして二度目の出演はない。
一週過ぎるごとに「ゲスト予想」もあたりやすくなる
バトルロワイアルな雰囲気･･･

ラジオから流れてくる声
「はーい。ひまな女子高生・福田明日香が、
とっても忙しいモーニング娘。メンバーを訪ねて
お送りしているオールナイトニッポンスーパー。
４回目の今日のゲストは･･･
遠距離出張中の･･･この方です」

「こんばんわー　カントリー娘。に石川梨華（モーニング娘。）の
石川梨華です。（モーニング娘。）の部分を忘れないでくださいね！」

福田「ども。はじめまして」
石川「はじめまして。よろしくお願いします」
福田「こちらこそ。ところで石川さんてわたしと同じトシだよね」
石川「そーです。リカはずぅーとアスカさん見ていたんですよー」
福田「それはどーもありがとう。ところでカントリー娘。にレンタル
　　　されたじゃないですか？あれ、どんなふうに伝えられたの？」
石川「うーん。どうだったかなぁ。確か、正月のコンサートが終わった
　　　ときにマネージャーさんに呼ばれて、春頃別のユニットで活動
　　　するからその気持ちでいるようにって。またあか・青・黄みたいな
　　　ユニット作るのかなーって思っていました」
福田「それだけ？」
石川「はい」

福田「はー。わたしには信じられないねー」
石川「だってアスカさんてモーニング娘。だけでしょう？
　　　いまの矢口さんなんてスゴイんですよー。わたしたちだって
　　　矢口さんがいくつのユニットに参加しているのか忘れちゃうほど
　　　なんですから。すごいなーって思います」
福田「じゃあ、カントリー娘。にレンタルされるのってうれしかった？」
石川「もちろんですよー。リカもモーニング娘。にタンポポに青色７に
　　　カントリー娘。と４つものユニットに入れて、モーニング娘。に
　　　必要とされているんだなーって、すごーくうれしんです」

福田「そう。じゃあ、そんな石川さんに相応しいと思う娘。の曲。
　　　タンポポの『恋をしちゃいました』でお別れです。
　　　リカちゃん。カントリー娘。でもがんばってね！」

石川「いまはモーニング娘。でミュージカルやっているんですけど･･･」
福田「ああ、そうだった。ごめん。リカちゃんみているとなぜか
　　　いじめたくなるんだ。どうしてだろうね？」
石川「そんなー。いやですよ。あんまり誉めないでください。
　　　照れちゃうじゃないですかぁ」
福田（わたし、誉めてないんだけど!?）

木曜夜10時。いつものジングル。モーヲタたちが耳をすませる
「今週のゲストは誰だ？」

ラジオから流れてくる声
「はーい。女子高生・福田明日香のオールナイトニッポンスーパー。
とっても忙しいモーニング娘。メンバーをわたしが訪ねてお送りしている
この番組ですけど、５回目の今日のゲストは
ゆっくりお茶でも飲みながら話そうかと思っている･･･　この方です」

？？「こんばんは」
福田「それだけ？」
？？「他になんていったらいいの？」

福田「しょうがないな。じゃあわたしが紹介してあげるけど。
　　　えっとね。今日のゲストは元モーニング娘。の市井サヤカさんです」
市井「で？」
福田「うーん。あと、なんていえばいいんだろうね？
　　　初めまして、じゃないし。お久しぶり、でもないし、
　　　お世話になっています、もおかしいしねぇー。
市井「でしょ？」
福田「もう、いい！今日のゲストはわたしと同じ元メンバーの市井サヤカさんを迎え、
　　　昔話に花を咲かせます！こんなもんでいい？サヤカ」
市井「まあ、それしかないでしょうねぇー」（笑い

福田「サヤカとの話なら最初の増員のときに初めて会ったときから
　　　昨日会った（笑い）ときの話までいっぱいあるけど、何話そうか？」
市井「あんまりプライベート過ぎる話も聞いている人はつまらないと思うんだよねー」
福田「じゃあ、わたしが立てなかった武道館コンサートの話とかどう？」
市井「そうだねー。そうしようか」
福田「あれってサヤカのラストステージだったよね？」
市井「そう。アスカのラストは東京厚生年金大ホールだったでしょ？
　　　あたしは武道館。初めてアスカに勝ったと思ったよ」
福田「そんなところでライバル視しなくても」（笑い

市井「ほんとはね。いつか武道館、いつか東京ドームと思ってやってきたから、
　　　その夢が叶ううれしさで他のことはみんな忘れていた」
福田「そうだろうねー。わたしも彩っぺと一緒に客席でみていてカンドーもんだったよ」
市井「あたしもねー　アスカのアドバイス、忘れていなかったよ。
　　　たとえお客さんが涙を期待してきていても、
　　　歌手だったら歌を聞かせてこその歌手。泣いちゃいけない」
福田「泣いちゃうと、声でなくなっちゃうからね」
市井「その分、終わってアスカと彩っぺが楽屋にきてくれたときに思いっきり泣いた」
福田「あれからもう一年になるんだねー。サヤカ。夢に向かってがんばってね」
市井「うん」


福田「じゃあ、最後にわたしがサヤカにもっとも相応しいと思う
　　　娘。の曲をかけながらお別れです」
市井「さあ、なんなんだろう？たのしみー」
福田「わたしの中のサヤカはこれ。『乙女の心理学』です」

木曜夜10時。モーヲタたちが
「今週のゲストはいったい誰だ？」と予想を楽しむ時間。

「はーい。ひまな女子高生・福田明日香のオールナイトニッポンスーパー
６回目の今日のゲストは･･･
先週の市井紗耶香に並んでわたし福田明日香が
もっともゲストに呼びたくない･･･この方です」

「こんばんわー　モーニング娘。のセクシー隊長・矢口真里です
なんだよ。アスカ、オレがあんなにメンドウみてやった恩を忘れたのか！」

福田「やぐち、その口調！そんなことば遣いのどこがセクシーなのよ？」
矢口「あっ、やばい。えっとー、ミニモニのリーダー、矢口真里です。
　　　牛乳は飲めません。えへっ」
福田「それもセクシーじゃない」
矢口「じゃあ、どうすればいいのよ？」
福田「ふだんどおりの矢口でいい。それがいちばんセクシー」
矢口「うん。わかった。身長145�a　小さな体からあふれ出る
　　　セクシービーム。今年18才になった矢口真里です。
　　　みんなの心、とりこにしちゃうぞ！」

福田「矢口、かわったよね」
矢口「どこが？」
福田「わたしがいた頃の矢口って、そっと抱き上げないと
　　　怯えて逃げ出しそうな小リスさんみたいだった。それが･･･」
矢口「それが？」
福田「いまは娘。に　タンポポに　青色７に　ミニモニに　なくてはならない存在感。
　　　矢口みてるとあれからがんばったんだなーって思える」
矢口「そんなー　てれるじゃん」
福田「で、矢口はどうなの？」
矢口「なにが？」
福田「後藤真希ちゃんが一足早くソロデビューしたじゃない？
　　　それに対するホントの気持ち」
矢口「どうしてあたしに聞くのよ？」
福田「この質問をするのに、矢口がいちばん相応しい人だから」

矢口「そうかー。ほんとはね、先を超されてなんでだよーって気持ちはあった。
　　　だけど後藤にたいして悔しいなんて思わなかった。だって娘。はいつだって
　　　競い合ってきたから。今回負けたら次にがんばればいいって思ってきたから」
福田「そうだよね」
矢口「あたしだけがタンポポに入って別ユニットでデビューするのが決まったとき、
　　　ケイちゃんもサヤカも自分が落ちたことは悔しいけど３人の代表として
　　　がんばれって応援してくれた。あたしも後藤が娘。から出るソロとして
　　　がんばれって応援した」
福田「娘。はいつでも競い合い。だけど一回負けたらそれで終わりじゃなくて
　　　何度でも敗者復活があるユニット」
矢口「そうだね」

福田「そんな中でほんとうにがんばってきた矢口に相応しいと思う娘。の曲はやっぱり
　　　コレしかないよね。『恋のダンスサイト』
　　　とくにセクシービームの部分はお聞き逃しなく」（笑い
矢口「やっぱりソコかい！」

木曜夜10時。全国のモーヲタたちがラジオをつける
「今週のゲストは誰だろう？」

「はーい。毎日がひまで退屈している女子高生・福田明日香が
モーニング娘。のメンバーにあっていろんなお話を聞いている
オールナイトニッポンスーパー木曜日
７回目の今日のゲストは･･･

わたし福田明日香もゲストに呼ぶのを楽しみにしていた･･･この方です」

「こんばんわー　加護亜依です」

福田「加護さんも辻さんと同じ13才ですよね」
加護「はい」
福田「どう。娘は？」
加護「夢いっぱいでございます」
福田「年上のみんなは　かわいがってくれる？」
加護「はい。みんなやさしいですよ」
福田「誰といちばん仲がいいのかな？加護さんは」
加護「つじちゃんかなぁー」
福田「年上のメンバーでは？」
加護「後藤さん！」
福田「どんなふうに？」
加護「後藤さんね。うちの師匠なんや」

福田「あっ、そうか。教育係ってやっていたもんね
　　　後藤さんからはどんなことおそわったの？」
加護「あいさつとかー　こころ構えとか　いろんなこと」
福田「加護さんは娘以外にもタンポポ、ミニモニ、黄色５、ぶりんこうんこと
　　　いろいろなユニットでも活躍しているけどどれがいちばん好き？」
加護「うーん。みんな好きですよ」
福田「じゃあいちばん楽しいのは？」
加護「ぶりんこうんこ！」
福田「矢口がさぁー　よく怒っているじゃない？平気なの？」
加護「矢口さん、ねずみみたいでかわいんですよー」
福田「こりゃダメだ！矢口のたいへんさがわかったよ」
加護「どうしてですかー？」

はい。加護さんにはここで帰っていただきましたけれど
彼女を見ていたら　わたしがメンバーだった頃のことを思い出しました
裕ちゃんや彩っぺやカオリやなっち
みんな　わたしが加護さんに思ったような気持ちで見ていたんだろうなー
自分に自信があって怖いもの知らず
なにか注意されても　なぜそんなことを言われたのかさえもわからない
一人で生きているんじゃないんだ　他の人の気持ちも考えてあげなよ！
っていわれても
「どうして？」
しか思い浮かばなかった日
彩っぺ･･･　どうしているのかなぁー

わたしから　そんなもう一人のわたし加護さんに送りたい曲は『 I WISH 』
「ひとりぽっちが　さみしい夜♪」　思わず口ずさんでしまいます
加護さん　がんばってね！

木曜夜10時。全国のモーヲタがラジオに耳をすませる。
「はーい。毎日がひまな女子高生・わたくし福田明日香が
忙しいモーニング娘。のメンバーや元メンバーをゲストに迎えて
お送りしているオールナイトニッポンスーパー

８人目となる今夜のゲストは･･･この方です」

「こんばんはー　飯田圭織でーす　かおりんって呼んでね」

福田「カオリ　髪　染めたんだ？」
飯田「うん」
福田「どうして？」
飯田「染めたかったから」
福田「それはわかるけどさー　どうして染めたくなったの？
　　　なにか心境の変化でもあったの？」
飯田「ない。ただ染めたくなった」
福田「ふ〜ん」

飯田「お正月公演が終わってまとまった休みをもらえて　なんとなくぼんやりしていたら
　　　彩っぺが卒業していってから　もう一年にもなるんだなぁーって思って
　　　タンポポもかわっちゃってさびしいなーって　気持ちが暗くなっちゃったから
　　　せめて髪の色だけでも明るくしようかなーって」
福田「裕ちゃんも卒業するって聞いていたの？」
飯田「うん。秋に聞いた。そのときはもう少しの間　娘。にいるってことになったけど
　　　そんなに長いことはないだろうなって気づいていた」
福田「そうなんだ」
飯田「明日香がやめて　彩っぺがやめて　さやかがやめて　裕ちゃんもやめた･･･」
福田「うん」

飯田「もう一緒にオーディションを受けたメンバーはなっちしか残っていない」
福田「うん」
飯田「もう　戻れないんだよねー」
福田「うん」
飯田「このままがんばっていくしかないんだよねー」
福田「うん」
飯田「ちょっと明日香！うん　ばっかりじゃん。これ　あんたの番組でしょ？
　　　ちょっとは盛り上げる工夫くらいしなさいよ！」
福田「カオリがゲストのときは別に盛り上げなくても一人で話してくれるから
　　　肯いていればいいんだ」（笑い
飯田「もうー」

福田「じゃあ　最後にわたしからカオリに贈りたい娘。の曲を紹介します」
飯田「なんだろう？たのしみー」

福田「タンポポ１の中の曲『ONE STEP』です。わたしと一緒だった頃と比べると
　　　カオリは ONE STEP も TWO STEP も高いところに昇っちゃったんだ。
　　　もう戻れないなんていわないでさ。もっと高いところまでいっちゃってよ。
　　　わたしも後から追いかけていくからさ」

飯田「ほんと？うそじゃないよね？じゃあ　カオリ　先に行って待っている」
福田「ということで今夜はタンポポ１から『ONE STEP』を聴きながらお別れです」
飯田「さよなら〜　おやすみなさい　かな」

木曜夜10時。ついに最後の放送になった。ヲタが耳をすませる。

「はーい。毎日がひまな女子高生・わたくし福田明日香が
忙しいモーニング娘。のメンバーや元メンバーをゲストに迎えて
お送りしてきたオールナイトニッポンスーパーも今日でお別れです。

最終回の12人目となる今夜のゲストは･･･この方です」

「はーい。なっちこと安倍なつみでーす。ふくちゃん、げんきぃー？」

福田「はいはい。元気ですよー」
安倍「なっちはねー　来月20才になるんだよー　おとなでしょ？」
福田「はいはい。おとな　おとな」
安倍「ふくちゃん、冷たい！」
福田「なんで？」
安倍「なっちが20才になるのを喜んでくれない！」
福田「喜んでるって。おめでとー　なっち。
　　　これでいい？」
安倍「うん。よろこんでくれればいいんさ。なっちもついに
　　　おとなのおんなの仲間入りだべ。
　　　ゆうちゃんやけいちゃんと一緒にお酒も飲めるべ」

福田「この番組が始まってから、たくさんのおハガキや
　　　メールやファックスをいただきました。
　　　どうしてなっちが出ないんだ？
　　　『お願いモーニングコール』の時代から聴いているんだ。
　　　明日香が出るならなっちも一緒だろう？
　　　そんなみなさんからの質問に今日は答えようと思います。
　　　では、安倍さんに答えてもらおうと思います。
　　　ねえ、安倍さん。
　　　どうして最終回の今日まで出てくれなかったのですか？」
安倍「そりゃ　なっちだって出たかったべさ
　　　だけど今日まで出ちゃだめだっていわれていたべ」
福田「誰に？」
安倍「スタッフさんに」
福田「どうして？」
安倍「今日が最後で今日が最初だから」

福田「なっちねー　あたしにはわかるけどさー
　　　ラジオ聴いている人には何いってんだかぜんぜんわかんないよ」
安倍「そうかなー？」
福田「もういいよ。わたしが説明する。
　　　12回にわたって放送してきました
　　　女子高生・福田明日香のオールナイトニッポンスーパーは
　　　今日が最後の放送となります。
　　　そして来週からは･･･」
安倍「来週からは･･･」
福田「モーニング娘。安倍なつみと福田明日香の･･･」
福田・安倍「「オールナイトニッポンスーパー」」
福田「･･･に衣更えします。そういうことで、最終回の今夜は
　　　来週からのアイカタ、安倍なつみに来てもらいました」

安倍「ふくちゃん。ついでにあれも言っておくべさ」
福田「言っちゃうのー？」
安倍「うん。そうでないと　どうしてなっちとふくちゃんがもう一度
　　　一緒にラジオやるのか聴いている人にわからないべ」
福田「じつは･･･」
福田「わたし福田明日香は芸能界に復帰することになりました」
安倍「戻ってくるんだよね？」
福田「はい。でもモーニング娘。に　ではありません」
安倍「ありません」
福田「デュオで復帰します」
安倍「デュオです」
福田「なっち　繰り返さない！」（笑い

福田「そのあいては」
安倍「あいては？」
福田「安倍なつみ　なっちです」
安倍「そう　なっちと一緒にまた歌えるんだよねー」
福田「ユニット名も決まっています」
安倍「というかー　二人でやるならこのユニット名しかなかったよね
　　　はい。なっちがギンです」
福田「そしてわたしがナンです」
安倍・福田「「二人あわせて　銀杏でーす」」

福田「みなさんの前に出るのは夏のハロプロコンサートになります」
安倍「でもそのまえにテレビなんかにも出られるでしょう？」
福田「そうですね。なっちはモーニング娘。としての活動を続けながら
　　　銀杏もやる。わたし福田明日香はなっちのスケジュールに
　　　合わせながら銀杏としての活動をしていく予定です」
安倍「ふくちゃんは銀杏以外では何してるべ？」
福田「もちろん女子高生として学校に通います」
安倍「そうかー　とにかくまた一緒に歌えるべ」
福田「そうだね」
安倍「そんなふくちゃんにはなっちからこの曲をリクエストしたいべ
　　　『NEVER　FORGET』･･･
　　　なっち。もうこの曲聴いても泣かないべ。隣にふくちゃんがいるから」

福田「そんなこんなで　ひまな女子高生・福田明日香の
　　　オールナイトニッポンスーパーは今週で終わりです。
　　　来週からのモーニング娘。安倍なつみと福田明日香の
　　　オールナイトニッポンスーパーは別の掲示板で続けまーす
　　　見てくれる人もいなかっただろうけど
　　　荒らされずにのんびりできて楽しかったよ。ここ
　　　最後にfire7氏、ありがとう
　　　あの掲示板のCGIスクリプトをいただくことで
　　　自分専用の小説掲示板を開設できました
　　　どうもありがとう
　　　それじゃあ、ばいばーい」
安倍「ばーいばーい　さよならね」

ずっとみてたよー。
その掲示板はどこに・・・のぞいてみたいです。

とりあえず、お疲れ様、でいいのかな？
でも９〜11回(吉澤･保田･石黒かな？)が飛ばされてたのが残念だなぁ。
是非、続きを見られる掲示板を教えてください。

とても面白かった。更新が楽しみでした。

賞賛sage

>>339-342
こんな自己満足のスレを見ていてくれたんだ。それも晒しageすることもなく。
本当にありがとう

ちょっと立てたスレが増えすぎて（といっても羊にコレともう一つ
自分の掲示板に毎日の日記と新小説スレの４つだけど）妄想がわかない日に
４つ書くのはけだるいなぁーと思い始めた
こっちは300超えたし、向こうは100ちょっとだから立てたものとしては
あっちに逝こうかなんて思って、とりあえずコッチは終わらせた
順番的には加護のあと「石黒」「保田」「吉澤」そして飯田・安倍で終わって
銀杏妄想にいくつもりだったけど、もう４月になるしいいかって飛ばしてしまった

テーマ的には
石黒「わかってないじゃない」
（福田に「おまえ　何にもわかってないよ！」といえるのは石黒だけ）
保田「恋愛レボリューション21」
（市井のあと娘。で革命を感じさせるのは力をつけたあとの保田）
吉澤「青春時代１.２.３」
（いま青春してるって感じる。娘。にいることさえも青春なんだろうね）

>>339-340
去年の夏、旅行中の毎日の写真を掲示板に文章と一緒に旅先から
Uプしたかったから掲示板CGIスクリプトを覚えた
それはT-CUP方式の最終投稿がいちばん上にある形式で画像も同時表示できるもの
そのうち小説が読みやすい形式のも必要だなーっと思っているところで
fire7氏のを見つけた
そういうわけで私の掲示板サイトには日記もあるし写真もあるので
ちょっと２チャンネルではおしえられない。ごめんなさい
よかったらコッチで雑談してください
http://teri.2ch.net/test/read.cgi?bbs=mor2&key=984549149&ls=50