905 :
K村:
本日より、本年度下期がスタートした。
残念ながら、上期は実力を発揮できずに終わった感が強い。
特に、人員増加の分を、組織力の強化と収益面の向上につなげること
ができなかったことが本当に悔やまれる。
今後は、拡大成長路線を維持しながらも、原則としてP/Lを重視する
経営になっていく。パフォーマンスによっては、比較的早い段階で、
拠点を統廃合することも視野に入ってくるだろう。
でき得れば、単純な縮小を目指す統廃合ではなく、スクラップ・
アンド・ビルドの「ビルド」部分を強調するような統廃合にして
いきたい。日本全国を見渡せば、まだまだ拠点展開を進める余地は
ふんだんに存在しているし、潜在的なお客さまも数多い。
しかし、この「統廃合」が新たな拡張を目指すポジティブなもの
になるか、ディフェンシブな縮小均衡のものになるかは、一重に各拠点のP/L次第である。
人件費を3倍しても黒字を記録し、しかもその黒字幅を拡大できる
拠点は、胸を張って、権利を主張していい。
人件費1倍でも赤字であり、その赤字幅が縮小していかない拠点は
権利を主張する前に、果たすべき義務は何かを考えていただきたい。
自由を獲得し、権利を声高に主張するためには、黒字という義務を
各人が果たさなければならない。それぞれが、売り上げを増やし、
経費を削り、デフォルトを抑えなければならない。それが現実だ。
義務を果たす前に権利はない――これは私の固い信念である。
残念ながら、お金が天から降ってくることはない。
努力しても、お金が天から降ってくるとは限らない。
努力し続けて、あきらめずに戦い続けた者のみが報われる権利を得る。
当行はベンチャー企業であって、大銀行ではない。
全速力で走らなくとも儲かるなどということはない。
勝つためには、走り続けなければならない――それは宿命である。
ゴールを示す光の方向はすでに見えており、私たちの足元を照らしている。
後は、どれだけ早くその地点にたどり着くことができるか、誰がたどり
つくことができるか、という勝負になっている。
「第二の創業」で方向性は決まり、「勝ち」は見えてきた。
全員がゴールまで勝ち残ることを切に願っている。