今日は休暇だったんで、友人に教えられた掲示板を見たら面白そうなネタが
あったんで、マジレスします。長いけど読みたい人はどうぞ。
実はリーマンは投資銀行だよ。ウォール街の投資銀行と証券会社の歴史は
吸収合併の歴史と言ってもいいが、中でもリーマンは、日露戦争時に
あの高橋是清の求めに応じて大日本帝国発行の戦時国債を引き受けた
クーンローブというウォール街最古の投資銀行を買収した会社です。
リーマンはお家騒動の末、アメックスに身売りして小口リテールのシェアソンと
合併させられたが、その後アメックスが業績不振の証券部門を手放す際に
再び独立して、小口リテール抜きの投資銀行に復活したんだよ。
でも今は世界的に見て、収益源の安定化という流れから、ゴールドマン以外の大手は
小口リテール部門を持っているからそんな区分け自体どうでもよくなっているけどね。
でも15年ほど前には厳然たる階級差といったものがあったのは事実。
当時大手投資銀行に分類されていたのは、
モルガンスタンレー、ファーストボストン、
ゴールドマンサックス、ソロモンブラザーズ、リーマンブラザーズと言ったところで、
モルスタとファーストボストンが白人資本、後はユダヤ資本と言う事で、
前者が格上とされていた。ソロモンはMAや引受けのような投資銀行業務が弱かったが、
資本市場部門、つまりディーリングに滅法強く、債券ディーリングではウォール街最強の名を
欲しいままにしていたな。同じ外資同士でも格の違いは今よりはあったので、
業界人同士の名刺交換時には威力を発揮した。ちなみに全米に支店網を張って
小口リテールの部門も持つメリルリンチのような会社は証券会社に分類され、
欧州系は本国の業態が銀行証券兼務のユニバーサルバンクだったので議論の外だった。
でも繰り返すけども今はそんな事どうでもよくなっている。
自分の仕事をして、貰うもんを貰えば誰も文句ないからね。
ただ次の会社に移籍するときにネームが良い方が有利なのは認めるが。
話題はそれるけど、最近は学生や新卒の中で投資銀行に内定・就職したとかで
威張っている人がいるみたいだね。でも厳密に言えば日本に投資銀行業務はあっても
投資銀行という業態は存在しない。またみんなは、ウォール街の新卒はグラジュエートであって、
アンダーグラジュエートではないという事を知っているよね。
投資銀行とか言う名前と格にこだわるなら、それこそたかが東京現地採用の4大卒程度じゃ
お話にならない事は自明でしょう。
最近はこっそりと都銀が外資の人間を数本から10本単位の金で抜き返したりしているよ。
たかだか外資に入ったぐらいで勝ち組負け組という議論も、偏差値教育の弊害のような
青臭い書生論の類で、本当の勝ち組みは税率の低い米国で起業して成功する奴じゃないかな。
友人にも起業したり、米国のVCでファンドレイズしてガッポリ儲けているのもいる。
IRSの目が厳しいから、みんな知恵を絞って節税しているよ。
日本でサラリーマンして源泉徴収されている限り、外資も日系もそう変わらないと思うよ。
以上終わり。