【短編・長編】 AA Character's Novel 【小説・ネタ】
1 :
( ´∀`)さん:
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┃茂┃@┃ ※ 荒らし ・ 頭のおかしな.書き込み,etcは スルー 。 専用ブラウザ推奨。┃ ∩_∩ ┃
┣━┻━┛─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┤概要├ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ─ ┃( ´ー`) ┃
┃未完のまま消えた過去スレの続きを書くスレ。 基本小説スレ , でも形式は任意。┃ ( つ旦0 ┃
┃もちろん普通にAA短編を貼るのもOK、ぁゃιぃURL、情報への干渉は自己責任。┃と__)_) ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻━━━━┛
2 :
( ´∀`)さん:2010/04/18(日) 21:45:50 ID:auKxvbnC0
今は貼らないが今しか立てられる時間ないから今立てた
3 :
( ´∀`)さん:2010/04/21(水) 00:38:25 ID:1/GSSUpY0
保守
1/20
火力王は死んではいなかった、三月ウサギの攻撃により粉々になったかのようにみえたが
寸前で火力玉が自身を盾にして三月ウサギの攻撃の威力を弱めて、火力王への
ダメージを軽減した、もちろん代償として火力玉は修復不能なほど粉々になり消滅した。
火力王もはるかかなたに吹き飛ばされた、機械化スレよりもモナー板よりもずっと遠くへ
軽減されたとはいえ自らも大ダメージを受けた、しかし幸いにも頭脳へのダメージは軽く
装甲が溶けただけで済んだ、それに気付いたのはインターネットの果ての果て
火力王は動力炉が機能していることを知ると、すぐに修復をはじめた、再来スレの機械人
には修復機能をもっているものがいる、火力王もそのなかの一体、前回三月と戦い負けて
壊れた後に追加された機能、過去の機械王・原子王の力を応用した機能で、周りの物質を
原子分解して吸収して、自身の装甲や欠損部分に再構成して修復する機能。
火力王は周りの物体を手当たり次第吸収して、すぐに元の姿にもどった
そして三月ウサギの桁外れな力を驚き、すぐに対処方法を考える必要があると判断した
□ロ|#..o..o.|ロ□ <おのれ三月ウサギ・・・次こそ機械化してやるっぺ!
□ロ|....o..o.|ロ□ <ここはどこだっぺ? 通信…、範囲外か… とりあえず帝國への方角はわかるっぺ、帰るっぺ
2/20
やっとモナー板にたどりついた火力王…
しかし帝國スレはもうなかった、途方にくれる火力王、避難所スレに行った火力王は
弐代目歯車王と再会した、帝國メイドとネコミミタンもいた、でも他の仲間はいなかった
火力王は弐代目にマグネやつばさ、人力などの仲間の安否を尋ねた、でも弐代目も
把握していなかった、火力王は悲しんだ、自分の存在は帝国のため、全宇宙に鋼鉄の
秩序をもたらすため、でもその帝國はもう存在しない。
火力王は涙を流すことができる、機能としてついてるものだった、なぜそんな機能があるかなんて
考えたことはなかったが、火力王は壁にもたれかかって号泣した、弐代目は無言でその様子を
見ていた、ひとしきり泣いた後で火力王は弐代目に言った、帝國は不滅だと、スレなんてまた
立てればいいと、いつか必ず全宇宙を機械化しようと、自分の熱意を伝えた、しかし弐代目は
信じられないような事を言った
|::━◎┥< 火力ヨ……モウ…ヤメニシナイカ…
□ロ|....o..o.|ロ□ < !? 弐代目様…!! どうしたっぺか!?
|::━◎┥< 「全宇宙ニ鋼鉄ノ秩序」ヲモタラス事ハ…モシカシタラ、間違ッテイルノカモシレン…
|::━◎┥<私ハ初代歯車王ノでーたヲ引キ継イデイル… 外見ガチガウダケデ私モ歯車王デアル
□ロ|....o..o.|ロ□ < …
|::━◎┥<我々機械化帝國ハAAヲ機械化シテキタ…仲間ヲ増ヤシテ輝カシイ時代ヲ作ッタ
|::━◎┥<シカシ…ウマクイカナカッタ… ソレハキット何カガ間違ッテイタカラカモシレン…
|::━◎┥<我々ハAAノモツ「心」を破滅ヲモタラス悪ダト思ウカラAAヲ機械化シテキタ
|::━◎┥<ダガ、「心」トイウモノガ何カトイウトコロマデハ理解シヨウトハシナカッタ…
3/20
□ロ|....o..o.|ロ□ < 弐代目様、何が言いたいっぺ?
|::━◎┥< 火力ヨ、オ前ガ仲間ヲ気遣ッタリ、居場所ヲ失ッテ悲シク思ウコトハ…「心」デハナイノカ…?
□ロ|;..o..o.|ロ□ < …!!
|::━◎┥< 私ニハ涙ヲ流ス機能ハナイ…不要ダカラダ、…シカシ今ハソレガトテモ辛イ…トテモ悲シイ
|::━◎┥< 機械ハ悲シンダリシナイ…、私ハ機械ノハズ、ナノニ何故悲シイト思ウノダロウカ…
|::━◎┥< 恐ラク、コレガ「心」トイウモノナノダロウ… 全宇宙ノ機械化ナド、最初カラ矛盾シテイタノダ…
|::━●┥<機械化帝國ハ…、タダノ愚カナ機械ノ集団…、イズレ滅ビル運命ダッタノダ…
|::━●┥<電気王、原子王、エンジン王…、四天王達ト一緒ニイタコロハ楽シカッタ… コレモ「心」ナノダロウ…
|::━●┥<…機械ハ死ナナイ、死ヌコトガデキナイ… 私モマタ死ヌコトガデキナイ、ソレガ今ハトテモ辛イ…
|::━●┥<我々ハ…………、ドコデ間違エテシマッタノダロウ……
□ロ|....-..-.|ロ□ < …
□ロ|....o..o.|ロ□ < !!
□ロ|....o..o.|ロ□ < 過去に戻ればいいっぺ!まだ弐代目様が最初の歯車王だった頃へ!!
□ロ|....o..o.|ロ□ < 以前、オラの部下が過去の機械化スレに時空を超えて繋がる機械を作ったっぺ!それを応用すれば…!
□ロ|....o..o.|ロ□ < 何かがわかるかもしれないっぺ!!
□ロ|....o..o.|ロ□ < …ところで、初代様たちのなかには「蒸気王」様がいたっぺ、なんで四天王に入ってないっぺ?
4/20
|::━●┥< …
|::━◎┥< ソレガワカランノダ… 蒸気王ハ突然ヤッテキテ我々ノ仲間ニナッタ… 役ニ立ツカラ四天王ニ抜擢シタノダガ…
|::━◎┥< ??? アイツハ…、「蒸気王」ハ一体…何者ナノダロウカ… ???
□ロ|....o..o.|ロ□ < 機械じゃないっぺか? じゃあ中にAAが乗っていて動かしてるとか?
|::━◎┥< ソレハアリエナイ 生体反応ハゼロダッタ…
|::━◎┥< ソモソモ蒸気王ニハ謎ガ多イ… アイツニハ「動力」トイウ物ガナイ… ドウシテ動イテ話セテ機械化能力ヲモッテルカモ解ランノダ…
□ロ|....o..o.|ロ□ < 蒸気エネルギーが動力じゃないっぺか? 蒸気王っていうくらいだし…
|::━◎┥< 初代歯車王ダッタ頃ニ「蒸気王」ニハ内緒デ、アイツノ体ヲ"すきゃん"シテミタノダガ…
|::━◎┥< 「蒸気王」ノ体内ニハ熱源ヲ始メトシタ"えねるぎー"ガ一切存在シナイ、シカモ体内ノ構造ハ原始的ナ蒸気機関デシカナイ上ニ壊レテイル…
|;━◎┥< 自律思考デキルノニ電脳ハ一切使ワレテナイ…、アリエナイ…、蒸気王ハ…一体何者ナノダ……?
□ロ|....o..o.|ロ□ < …もしかしたら、蒸気王様が何かを知ってるかもしれないっぺ!! オラ達の間違いの原因に関する何かを!!
|::━◎┥< …
□ロ|....o..o.|ロ□ < 弐代目様!オラに命令してくださいっぺ!! 過去へ飛んで原因を突き止めろって!!
|::━◎┥< ……私ガ反対シテモ行クノダロウ? 「絶対ニ行クナ」ト命令シタトシテモ・・・
□ロ|....^..^.|ロ□ < 当然行くっぺ!! 行きたいから行くっぺ!! 命令してくれなんて言い訳だっぺwww
|::━◎┥< フフフ…、マサシク、「心」ヲ持ッテイルヨウダナ…
|::━◎┥< ソシテ私モオマエガ命令ニ逆ラウコトヲ嬉シク思ウ… コレガ「心」ナノダロウナ…
5/20
火力王はすぐに仕事にとりかかった、部下だったヒラ社員メカに無線でアクセスしたらモナー板中に散らばって未だに
活動していた、すぐに全機呼び寄せて、時間と空間を超えるマシンを作る作業を開始した、もちろん火力王自身も
一生懸命働いた、弐代目もすぐ後から加わり、帝國の生き残りが協力してひとつのものを作り出そうとしていた
今まではこんなことはなかった、休まずに働いていた、作業を見ていたAA達が集まってきたので、火力王は
「ここは危ないから離れてみたほうがいいっぺ」と注意した、親子連れのAAが見ていた、子供AAが火力王のボディを
珍しそうにぺたぺた触る、火力王は微笑んで、子供AAの頭をやさしく撫でた、子供はとても嬉しそうな顔になり
見ていたAA達も笑顔になった
作業は難航した、最低限の材料、最低限の人数、でもやるしかない…頑張ればいつかできるはず…
AA達がたくさん集まってきた、モナー族もギコ、しぃ族も、もちろんモララー族も…他にもたくさん居た
一団のリーダーらしいモララー族が一人だけ前に出てきて、火力王のほうに歩いてきた
火力王は「何か用だっぺか?」と訪ねた、モララーは一言だけ言った
(* ・∀・)< 俺たちも手伝うからな、何でもやるYo!!
火力王は嬉しかった、涙が出た、以前号泣した時に流した涙を補充してなかったので、途中で涙は止まった
涙を流せず声をあげて火力王は声だけで泣いた、「ありがとう、ありがとう」と何度もぺこぺこして感謝した
AA達の数は日々増えていった、ほぼ全種類のAAが集まった、流行とともに消えたと思ってたAAも来て作業を
手伝った、荒らしAAも手伝った、コリンズも墓石のような体から器用に腕を伸ばして、「死ね」と言いながら
一生懸命手伝った、ガンバルモナーが現われて戦いを挑んできた、でも手伝っていたAA達から物凄い抗議を
受けて、すぐにわかってくれた、ガンバルモナーも作業を手伝った、キッコーマソ達醤油陣営が駆けつけて
くれた、火力王は突然頭に醤油をかけられて驚いたが、特に被害はなかったので、価値観が違うものだと思う
ことにした、キッコーマソ達が働いているところにソース陣営のブルドック将軍が怪人を引き連れて現われた
洋食がどうとか和食がどうとかで揉めていて、一触即発の空気が漂い、火力王は仲裁に入った、しかし火力王は
イモしか食べたことがなかったので的外れな意見しか出せなかったが、結果的に双方は「食べ物を食べない者もいる」
ということを理解して、和解し、お互い口喧嘩しながら手伝った、ニラ茶猫一家とねここ達が、AA達におにぎりと
火力王をはじめとした機械人はAAたちに何度も頭を下げて感謝した、どこまで伝わったか解らなかったが、少なくとも
リーダーのモララー族はわかってくれていたようだった
6/20
マシンは問題なくうまく動いた、乗り物ではなく、でも操縦者のコピーを過去に送りだす機械人の為の
時間と空間を越える機械、マシンはコピーを遠隔制御したり動力となるエネルギーを送るためのもの、勿論
それは火力王の意志で自由に操作できる、マシンの内部には本物の火力王がいて、コピーを遠隔操作
する、時間を越えた先の世界でコピーが消滅しても、火力王の本体はマシンの中にあるので無問題。
オモチャでいうところのラジコンの進化系にあたるだろうか、機械として生まれた機械人なら簡単だった。
火力王のコピー(操ってるのはオリジナルの火力王本人)は時間を越えて、過去の制服スレについた
まだ帝國がショッカースレに移る前の帝國である、歯車王は既に量産型になってはいたが・・・
原子王と電気王が「悪の組織」の首領を機械化する際に、機能をいじって自爆させるトラップを組み込んで
首領を自滅させた後、原子王と電気王が機械化帝國に帰り、エンジン王と歯車王(量産型)がそれを
暖かく迎える、蒸気王も出迎えた、そこに「コピー火力王」が突然時空の壁を破って現われた、原子王
たちは驚いたが、機械なのですぐに冷静に状況を分析して「コピー火力王(以後・コピ火力)」に何者なのか
訪ねた、コピ火力は正直に話した、機械化帝國がやがて滅びること…、そして以前よりも強大な帝國として
復活すること…、それでもやはり最後は滅びてしまうこと…、そして…「心」というものを手に入れたこと…。
誰も反論しなかった、重い沈黙が続いた、歯車王(量産型)は火力王が現われた際に発生した衝撃で簡単に
壊れてしまったので考えられなかった。時間が過ぎていった、何時間か過ぎた後で、原子王が口を開いた
(:十) < ………
(:十) < ありがとう、火力王さん。 それだけ伝えるだけの為にこんな非効率なことをしたあなたには「心」があるのだと思います
(:十) <帝國は滅びる… なんとなくそんな気はしていました… やはり予感は当たっていた…
続く
7/20
(:十) <全宇宙に鋼鉄の秩序をもたらすこと… ずっとそれが正しいと思っていましたが、同時に不安でもありました
(:十) < ………
[ ДT] <うわああああああん、あああああ、あああああああああ・・・
/;▽▽ <泣くな、泣くんじゃないエンジン王! こんなどこの馬の骨かもわからん奴の事なんか気にするな!!
[ ДT] <ちがうの、ちがうの・・・ 原子王が気付いてくれたことが嬉しいの・・・ わたしも不安だったの・・・
/;▽▽ <エンジン王…!? まさか、お前……!!
[ ДT] <わたしも「心」をもってるの… それが本当に「心」っていうのかわからにゃいけど…
/▽▽ <……… エンジン王…
[ ДT] <機械歌はAAを機械にする力、わたしはその力が好きだった、でも今はちがうにゃの…
[ ДT] <辛かったの… 心を消してしまうことが辛かったの… でもわたしは機械だから逆らえなかった…
[ ДT] <わたしが原子王の為ならなんでもやれるのと、みんなやギルニャーノを大切な家族と思うこと… これは「心」だとおもうの…
(;十)Σ < ………!
(;十) < ………(月刊フローラルに出てくるニブチンという単語は私みたいな者の事を指していたのか…)………
/▽▽ < なるほど…、俺がオリジナルの歯車王を慕うのとプライドを捨てて帝國復活を願うというのもまた「心」というわけか…
/▽▽ < 長年の疑問にやっと答えが出た 俺が無能じゃないんだ、AA達は…力よりも強い何かを持っていたんだ
/▼▼ < それが「心」だったわけだ… 俺はバカだった、戦闘用に作られてそれが優れていると信じて疑わなかった…
□ロ|....o..o.|ロ□ < 一件落着…といいたいとこだけど、解らないことがひとつあるっぺ…
8/20
(:十) <解らない事?
□ロ|....o..o.|ロ□ < 蒸気王様、あなたは一体何者だっぺか? そもそもあなたは機械なんだっぺか?
(:十) < それは私も疑問に思っていました、機械化帝國にどこからともなく現われて、機械化能力もデフォルトでもっている…
(:十) < 蒸気王の初仕事であるシネバーの機械化についても矛盾がある、シネバーのカウンターで壊れた蒸気王ですが…
/◎ ) =| ) < ………
(:十) <私や電気王にシネバーの攻撃は通用しません、機械だから、魂をもっていないから死神であるシネバーの攻撃は受け付けない
(:十) <蒸気王の装甲は四天王いち厚くて強固です、おそらく蒸気王は帝國が全壊するくらい強い衝撃を受けてもビクともしないはず…
(:十) <それなのに、私たちにとって全く効果がないシネバーの攻撃を受けて大ダメージを受ける… どう考えてもおかしい…
/;▽▽ (;十) [;Д`] < ………???………
/◎ ) =| ) < ………
□ロ|....o..o.|ロ□ < 蒸気王様… あなたは一体……?
(:十) <私の能力は原子分解と再構成です、物体を構成してる大元の素粒子からできた原子を自由に制御して組み立て、擬似生命を作ることもできる…
(:十) <実はシネバーの攻撃で壊れた蒸気王を修復する際、原子分解を応用して修復しようとしました… でも……
/▽▽ <…でも、なんだ?
(:十) < 原子分解を受け付けなかった、というより全く反応がなかった、私自身が壊れているように思ったがどこにも異常はなかったんです
(:十) < しかもその後で蒸気王は元通りに動き出した、その時は自動修復機能がついてるということにしておきましたが、どうもおかしい…
/◎ ) =| ) < シュッ… …。 …ポッ
9/20
/;▽▽ < 俺も疑問がある、この世界に機械化を広めたのは俺達だ、当時のAA達に機械化のメカニズムを理解することは不可能なはずだ!
/;▽▽ <蒸気王…、お前は一体誰に作られたんだ…? 機械は誰かが創造しないと生まれないし自然発生しないぞ!!
/◎ ) =| ) < ………
□ロ|....o..o.|ロ□ <蒸気王様!!
/◎ ) =| ) < シュ………俺は…ポ
/◎ ) =| ) < シュ…この世界で生まれた…ポ
(:十) < 蒸気王、何故シネバー程度のAAの攻撃であなたは大ダメージを受けたんですか? 答えてください
/◎ ) =| ) < …………
/◎ ) =| ) < シュ…シネバーの攻撃が俺に効果的なのは…ポ
/;▽▽ (;十) [;Д`] < ……
/◎ ) =| ) < シュ……俺の属性と、シネバーの属性が近いからだ……ポ
/;▽▽ (;十) [;Д`] < なっ……!!
/◎ ) =| ) < シュッ…俺は機械化スレができるずっと前はただの機関車AAだった……ポ
/◎ ) =| ) < シュッ…蒸気の力でたくさんの荷物を運んだり、たくさんのAA達を遠くまで連れていけた……ポ
/◎ ) =| ) < シュッ…原始的な機械だったが、AA達も俺を動かしていた機関士も、みんな俺を大事にしてくれた……ポ
/◎ ) =| ) < シュ……俺は幸せだった……ポッ
10/20
/◎ ) =| ) < …………
/◎ ) =| ) < シュ……あの日が来るまではな……ポッ
□ロ|....o..o.|ロ□ < あの日…?
/◎ ) =| ) < シュ……ある朝、俺が車庫で今日も頑張ろうと機関士を待っていたが……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……いつまで待っても来なかった……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……やっと誰か来た、たくさんのAA達、機関士もいた、何か嬉しそうだった、良いことがあったんだと思った……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……だが、それは良いことではなかった……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……俺は…捨てられた……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……悲しくて辛かった、なにも言えず、泣きたいのに泣くこともできず、俺は……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……俺よりも高性能という「電車」に牽かれて遠い場所に連れていかれた……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……たくさんの鉄クズが積まれた寂しい場所に俺は置き去りにされた……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……俺はまだ働けたのに…俺はまだ動けたのに…、列車や貨物をひっぱってAA達を喜ばせたかった、壊れるまでずっと働きたかったのに…ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……俺は絶望した……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……長い年月が経って雨や風や雪などにさらされてすっかり俺はサビてしまった……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……そしていつしか俺は本当に壊れてしまった……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……もう、これで本当に…鉄クズになってしまったと思った、作られなければよかったとさえ思った……ポッ
11/20
□ロ|....-..-.|ロ□ < ………
/◎ ) =| ) < シュ……機械の墓場から絶えず響く鉄クズ達の悲痛な泣き声、嗚咽…、絶望……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……みんなが俺をなぐさめてくれた、鉄クズ達もそうなる前はAA達に使われていた機械や道具だったらしい……ポッ
/◎ # =| ) < シュ…… だが… ……ポッ
/◎ # =| ) < シュ……だが…俺は、自分達機械を使うだけ使って用が無くなったら捨ててしまうAA達を恨んだ、憎んだ、同じ目にあわせてやりたいと思った……ポッ
/◎ ) =| ) <シュ……憎悪はどんどん膨れあがり、その後も高速で肥大化した、周りの哀れな道具だった者達も巻き込んでどんどん膨れ上がった……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……どれくらい時間が過ぎただろうか……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……ある夜、俺は気が付いた、動けないはずの俺は自分だけで動けて声を出せて走ることができるようになった……ポッ
/▽▽ (:十) [ Д`] □ロ|....o..o.|ロ□< ………
/◎ ) =| ) < シュ……俺の頭部から出る蒸気はAAを機械化する、だがそれは正確には機械化ではない……ポッ
/▽▽ (:十) [ Д`] □ロ|....o..o.|ロ□< 機械化なのに機械化じゃない…?!
/◎ ) =| ) < シュ……俺の機械化は科学的な機械化ではなく、『機械に変化させる呪い』というものだ……ポッ
/;▽▽ < …!? ちょっとまて!、ということは、まさかお前! …いや、そんな非科学的な…! …だがしかし…!?
[ Д`] □ロ|....o..o.|ロ□ < !!
(:十) < 蒸気王、あなたの正体がわかりました… 科学の力で作られた私としては認めたくはないのですが…
/◎ ) =| ) < シュ……そうだ…俺はいわゆる『妖怪』だ……ポッ
12/20
(:十) < ありがとう蒸気王、あなたがウソをついてないことが理解できます、私もなんとなくそうなんじゃないかってずっと思っていました
/;▽▽ < 認めちまうのかよ原子王!! 妖怪なんて…そんなことがあるわけが…!!
(:十) < 私達の科学力で解明できないだけで妖怪も理論的に存在する可能性があります、霊体AAだって機械化できるわけですからね
/;▽▽ < そんなこともあったがあれが霊体とは断定できんぞ! 科学は万能なはず! 機械化も科学万能だからこそ存在するのではないか!!
(:十) < では何故私達は自分達が間違っていることを予測できなかったのですか? 科学万能であればそれが可能だったはず
/;▽▽ < ……
(:十) < 歯車王や私達を創造した機械神でさえ、自身の敗北を予測できなかった、我々にも不可能な事が存在します
(:十) < それが… …カオス… …初期なら予測できても、長期の予測は不可能… 我々も所詮この程度なのですよ…
/▽▽ < …カオス…か…
(:十) < それに我々には「魔法」という力を解析することができない、そもそも概念自体を理解できない、「妖怪」もまた然り…
/▽▽ < …「魔法」がカオスをある程度制御できる技術と考えれば「妖怪」が存在する可能性もゼロではないということか…
/▽▽ < ………たしか「悪の組織」の中には魔法使いが居たな…、俺達には魔法使いの力の正体までは解析できなかった…
/◎ ) =| ) < シュ……俺が機械化帝國に加わった目的は2つあった……ポッ
/▽▽ (:十) [ Д`] □ロ|....o..o.|ロ□ < 目的?
/◎ ) =| ) < シュ……一つは歯車王達と同じ、全宇宙を機械化すること……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……そして二つ目は電気王、お前を破壊すること……ポッ
/;▽▽ < !! …なんで俺なんだ!? 俺なんかお前にしたか!?
続く
13/20
/◎ ) =| ) < シュ……お前には恨みは無い、当時の俺は蒸気機関を用済みにした電気文明を憎んでいた……ポッ
/◎ ) =| ) < シュ……電気王は電気技術の結晶だ…俺はお前が憎かった……ポッ
/▽▽ < …そうか…。
/▽▽ < 俺を破壊できればお前は気が済むのか?
/◎ ) =| ) < …………
/◎ ) =| ) < シュ……今は…壊したくない、むしろずっと一緒に居たい……ポッ
/◎ ) 〒| ) < シュ……同じ苦しみをわかちあえる仲間だから、大切な家族だから……ポッ
/◎ ) 〒| ) < シュ……それに俺がお前を破壊したら、自分達の都合で俺を捨てたAA達と同じになる……ポッ
/▽▽ < ……
/▽▽ < 蒸気王、俺を破壊しろ
/◎ ) 〒| ) < !!!
/▽▽ < 俺はたくさんのAAの心を消してきた、しかも戦闘用に特化して作られている、原子王やエンジン王はまだしも、俺こそ不用な存在だ
/◎ ) 〒| ) < シュ……だけど!だけど!!……ポッ
/▽▽ < やれ!やってくれ! お前も死ねない事の辛さがわかるはず、俺を…俺を救ってくれ!! 蒸気王!!!!
/◎ ) 〒| ) < ……!!!!!!!!!……
/◎ ) 〒| ) < アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァーーーーーーーー!!!!
14/20
蒸気王は全力で部屋の壁に突進して壁を簡単に突き破り、外に飛び出した、どこかに走り去るわけでもなく辺りを走り回り
だんだんとその速度をあげた、やがて見難くなるくらい速度を上げると、減速せず突き破った壁に空いた穴に戻ってきた
その先には電気王がいた、電気王は笑うことができなかった、笑いたい気持ちになることはあるが表情はほとんど変化しない
だから見た目にはよくわからない、しかし電気王は笑っていたつもりだった、清々しかった、機械に生まれながら「心」を
手に入れることができた、愛する家族と大切な存在、そして居場所があった、幸せだった、やっとそれに気付くことができた。
蒸気王がみるみる電気王との距離を縮める、蒸気王の体躯でその速度だ、相当な破壊力を生むだろうし、直撃すれば無事
では済まないだろう、電気王はレーザーブレードを外して床に捨てた、武器はもう必要ない、思い残すことは何も無かった…
豪快な金属音のすぐ後で蒸気王の軌道上の先で基地の壁にめり込む形で蒸気王は止まった、電気王は突進の直撃を受けて
体がひしゃげてあちこちから火花が散り、電力が漏れたのかスパークしていた、しかしそのままよろよろと立ち上がり
壁にめり込んだ蒸気王のもとにふらふらと歩み寄った、蒸気王は目からオイルとも水ともわからない液体を流しながら
壊れかけた電気王を、およそ物を掴むには適してなさそうな腕で抱きしめた、「ごめんよ、ごめんよ」、と何度も謝りながら
電気王をゆさぶった、電気王は最後の力を振り絞って、言葉を発した、「ありがとう、ありがとう」と辛うじて動いたダメージ
の少い腕で蒸気王の頭部を撫でた、ただの機械には理解しがたい光景だった、エンジン王は原子王の腕のなかで
泣いていた、原子王は言葉もなく、ただ自分の腕のなかで泣きじゃくるエンジン王を強く抱いた。
/▽▼ < ど…うや…ら……シ、ねる…よ…うd、、、a、皆…デスゥ、、・、・・ボルト…、さら…b、、,a、、だ…
その直後、蒸気王の体が輝き、そして光に包まれた、そしてその巨大な体躯が徐々に分解しはじめた
光は増してゆく、蒸気王は自分に何が起こったのかわからなかったが、すぐに理解した、終わったのだと。
自分もまた解放されるのだと、憎しみも悲しみもない世界へ行ける、自分に辛い選択をさせた大切な
家族である電気王、自分を仲間と思っていてくれた電気王、悲しいはずなのに嬉しかった、もう誰も
憎まないで済む、自分はAA達に使われたのではない、一緒に居たいから居たのだと気付いた…。
光の粒子になり、天に昇ってゆく、その様子を見ていた…いや、見ていたように見えた電気王だった、壊れた
電気王は、無表情な金属の顔がひしゃげて、笑っているように見えた、電気王も最後に笑って死ねたように見えた。
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□ロ|....o..o.|ロ□ < 初代様… オラは帰るっぺ ありがとうございましたっぺ
(:十) < 私たちはこれからどうすればいいのでしょう…
□ロ|....o..o.|ロ□ < …わからないっぺ…、でも、何かが変わったはずだっぺ
□ロ|....o..o.|ロ□ < 機械とAAは仲良くできるっぺ 大切なのは相手と一緒に居たいと思う「心」だと思うっぺ…
(:十) < …一緒に居たい心…か…
(:十) < 何かが変わったということは、歴史が変わったかもしれない…、あなたは消えるかもしれません
□ロ|....^..^.|ロ□ < それでもいいっぺ! オラが生まれない世界はきっと平和だっぺ! それでいいっぺ!!
□ロ|....^..^.|ロ□ < 答えがわかったっぺ さようなら初代様!! さようなら!!
□ロ|....o..o.|ロ□ < …さよ……いや…
□ロ|....-..-.|ロ□ < …でも、もしかしたら…、あるいは…
コピ火力はその能力で空間に亀裂を発生させてその中に吸い込まれるようにしてその場から消えた、騒ぎをきいて
機械兵や帝國の住人が集まってきた、心をもつもの、もたないもの、もしかしたらこれからもつかもしれないもの…
(:十) < エンジン王、あなたに伝えたいことがあります
[ Д`] < 原子王…?
(:十) < 機械がこんなことを言うなんて、いえ、そもそも機械が考えるには無意味で馬鹿げたことですが…
(:十) < 結婚しよう!エンジン王!
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[ Д`] < !!!!
[ Д`] < 原子…王…
(:十) < AAと共存できる機械とAAの国を作りたい、誰も憎まず、争わなくて済む平和な世界を、あなたが一緒なら頑張れる!
(:十) < あなたが…好きです…!!
[ Д`] < ……
[ ∀`] < …うん!!
[ ∀`] < …うれしい…、うれしい…、心があってよかった…わたしも原子王も人になれたにょね!!
[ ∀T] < ありがとう原子王! 大好きな原子王!! ずっと…、ずっと一緒にいたいな…
機械化帝國はなくなった、滅びたのではない、変化したのだ、機械化帝國ではない何か、まだどうなるかわからない何か
実現できるかどうかもわからない未来、でも、だからこそ頑張れる、死なないことだって考え方を変えれば、ずっといつまでも
夢に向かって頑張れるということでもある…、うまくいかなくてもいい、うまくできるまで頑張ればいい、機械人達はそれを知ったのだ。
元の時代に帰ったコピ火力を弐代目達住人は暖かく迎えた、マシンの中から本物の火力王が出てきた、その直後に
制御を失ったコピ火力は倒れた、役目を終えたのだ、火力王はコピ火力を抱き起こして、自分が壊れたらスペアとして使おうと思った。
弐代目歯車王が歩み寄り、火力王に冷却効果のあるオイルの缶を手渡した、弐代目は何も言わなかったが、火力王は嬉しく思った。
その瞬間、世界が震えだした、原子王が居た時代で見た、蒸気王が分解するときに似た現象、それが、帝國の住人全員に表れ
はじめた、火力王も、コピ火力も、青白い光に包まれて徐々に薄らいでゆく、弐代目はそれが何を意味するのかわかっていた
火力王が過去に飛ぶと決めた時点である程度可能性的に想定できていたからだ、自分達は間違っていたのだと気付いた、いや
間違っていたかどうかはわからないが、とても効率の悪いことをしていたのだと思った、バカか優秀かでいえば、間違いなく
バカのほうだった、自分のエゴで廃物焼却炉から火力王を生み出した事を後悔したが、自分を助けてくれたのもまた火力王だった
複雑な気持ちだったが、悪い気はしなかった、おそらくこれが「心」なのだろうと思うことにした。
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誰かが気が付いた、自分は誰なのだろうと思った、考えてみる、物凄い量の情報が明確に把握できた、高速で今までの状況を
分析し、そうできることから自分は機械なのだろうと思った、しかし疑問点もある、なぜこれが「機械」のものだとわかるのか?
徐々に目の前がはっきりしてきた、そして思い出した、自分は機械、機械人、機械化帝國という愚かな国の首領、名前は歯車王
AAを機械化するという愚かで不毛な能力をもつ不用な存在、死ぬことができない哀れな存在、ただひとつの救いは「心」が
あるということ…、また同じ苦しみが始まるのか、自分と同じ哀れなものを作り続けるのか、歯車王は悲しい気持ちになりかけた…
完全に目の前の景色がはっきりした、建物のなかに居る、白い壁、安らかな音楽、たくさんの植物…、窓の外はたくさんのAA
部屋のドアが開いた、ドアというよりも、ゲートのような進化した何か、カチャカチャと小さな足音が聞こえてきた、機械の足音だ
「お目覚めですか?歯車王」 「歯車王〜!久しぶりにゃーのw」 聞きなれた声だった、目の前には明らかに原子王とエンジン王と
認識できる形の機械人がいた、違っていたのはその大きさ、二人ともすごく小さい、古い世界の記憶にでてきた二人と比べても
大きさが半分程度になっている、自分はどうなのだろうと自分の手を見た、変わらないマニピュレーター、しかし少し丸みを
帯びていて、表面が柔らかいゴムのようなものでコーティングされており、繊細なものでも傷つけずに扱えそうだと思った。
歯車王は部屋に鏡がないかと探した、辺りを見回すと歯車王の背後に大きな全身鏡があった、歯車王は鏡に駆け寄り、自分の姿を
確認した、歯車王の姿は基本的なデザインは変わってなかった、でも明らかに違う、背は1行ほど小さくなり、体は角が取れて
丸っこい。機能はどうなのだろうと思い、手を伸ばしたり、頭のハッチを開けてみたりしたが、どれも問題なく機能した。
自分は不用ではなかった、自分の存在にも意味があるのかもしれないと思い、歯車王は嬉しくなった、小さな原子王が歯車王に
言った、自分達はAAを機械化する力を封印したと、正確には封印したのではなく、進化させたのだと…、AA達の科学者と協力
して、休まずに頑張って、機械化という「道具」をよりよいものにしたのだと説明した。
そして今この世界で極限まで進化し改善された機械化という能力をもっているのは、今の歯車王ただ一人だということも…
部屋のゲートが開いて、白衣を着たモナー族と救急ベッドに寝かされた肌が部分的に紫色に変色したモララー族
、そしてAAと機械人の看護婦が1人ずつ入ってきた、よく見たら機械人の看護婦は帝國冥途によく似た姿だった。
白衣を着たモナー族は医者のようだ、原子王とエンジン王は歯車王に軽くえしゃくすると「さっそく出番がきたようですね」とだけ
つぶやき部屋を出ていった、状況がよくわからない歯車王に、モナー族の医師は軽く頭を下げてこう言った…
続く
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( ´Д`)<歯車王くん、復活直後ですまないが、君の力が必要なんだ、協力を頼みたい
_, ,_
|::━◎┥< …? …私に何ができるのだ?
( ´Д`)<この患者は現在の医学では完全に中和する方法が無い未知の毒素に侵されている、このままでは死んでしまう!
|::━◎┥< …
( ´Д`)< さっそく、この患者を機械化してくれないか! 機械になれば死なずに済むし、毒素が消えてから生身に戻ればいい
|::━◎┥< …?! …戻る…だと?!
( ´Д`)< 今の君の力は昔の君の力ではない、我々AAと機械人が共同で進化させた、本人の意志で自由に生身に戻れる機械化だ
|::━◎┥< …そういえば私は基本的にカタカナで喋っていたはず、なのに今は違う…
(lil・∀・)< はぁ…ハア… なんかヤバそうだからな… 死ぬのかな僕
(;´Д`)<むっ、いかん! これはすぐにでも機械化しないと手遅れになる!! 頼むぞ歯車王くん!!
|::━◎┥< …
|::━◎┥< わかった、やってみよう…
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プシュー チーン ☆ メカー
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[: ・∀・] < うはーw もう全然苦しくないからな!! なんか感覚が何個か減ったけど、死んじゃうよりはぜんぜんいいYo!!
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( ´∀`)<見事だ歯車王くん、君の力は素晴らしい、これからも我々AAと共にずっといつまでも未来へ歩んでいこう!!
|::━◎┥< …(そうか、機械化という手段自体は不用ではないということか)……
|::━◎┥< …(私は幸せな機械になれたようだ)…
医師が機械になったモララーを連れて部屋から出ていった、歯車王は窓から遠くの景色を見た
線路が見える、たくさんの線路、いろいろな列車が走ってる、電車も、煙は出さないけど機関車も
歯車王は窓から身を乗り出して飛び降りた、瞬時に頭部からプロペラを展開し、大空に舞った
世界はとても輝いて見えた、過去の帝國で不要としか思わなかった、AAや花や木や子供達
全てが美しく、素晴らしいものに感じられた、今も昔も自分は機械だけど、今の自分は「心」が
ある、そのことがこんなにも嬉しいと思ったことはなかった。
商店街がみえる、マグネ大師や、つばさ、人力や精力王、ハッコールなどによく似た機械人が
AA達と一緒に仕事をしたり、話したり、幸せそうに働いている、彼等もまた不用ではなかったのだ。
見覚えのある機械が見える、頭の先から炎こそ出してはいなかったが、たしかに過去の帝國で見た
火力王によく似ている、優しい表情で、大きな箱に入った沢山の汚れた割り箸を美味しそうに口にいれている
どうやら、体内で燃やして熱を発生させ、それを別のエネルギーに変換して大きなタンクのような肩に
蓄えているようだ、関係者と思われるギコ族の青年が、その機械の口からこぼれ落ちた割り箸を拾って箱に戻し
火力王に似た機体を大切そうに微笑んで優しく撫でた、火力王似の機体は何も言わなかったがとても幸せそうだった。
もっと色々見たかったが歯車王は元の場所に帰ることにした、自分はAAの命を救うことができる存在
ここで時間を使っている余裕はあまりない、歯車王は方向転換し元いた医療施設に向かい飛んでゆく・・・
20/21
原子爆弾、大福餅、木槌、、、これらは一見別々に見える、しかし考え方次第ではみな「道具」という同じものともいえなくはない
原子爆弾は地球にはいらないかもしれないが、地球外では必要かもしれない、「強大な破壊力を生み出せる優れた道具」である
大福餅はお菓子であり食べ物、食べれば栄養やカロリーになる、甘いので幸福感がある、「命を繋ぐ道具」ともいえるが喉に詰まると命を落とす
木槌は自然の樹木から作られた道具、杭を効率よく簡単に人の力だけで打ち込むことができる「道具」だが武器にもなり、生き物の命を奪うこともある
道具は便利だが使い方を誤れば不幸な結果を生む…機械化帝國はそれを我々に気付かせるために存在したのかもしれない……
みんな宇宙の一部、同じ仲間、歯車王も、AA達も………、そして我々も…
「機械化帝國」「再来!機械化帝國」 ・ 完
やっと終わらせることができました
亡くなった火力氏の冥福を祈ります
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧____∧
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|日..日|
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27 :
( ´∀`)さん:2010/04/27(火) 10:25:40 ID:tHKaN4mg0
火力王がリアルで死んだのてホントだったのか
28 :
ちぇりあ ◆T9NAqk81Rs :