∬旦 ニラ茶猫 二十三時の舞踏会 旦∬

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614( ´∀`)さん
なんつーか・・・エディッタが起動してくれない・・・
615( ´∀`)さん:04/08/24 22:31 ID:n20ftfBw
夜になった。静かだ。子供は寝た。ニラ茶も注いだ。一人になった。
ニラ茶をすすりながら明日を思う。

「お父さん。」
「なんだ?起きていたのか?」

息子は下を向いて何か言いたげにこっちを見ている。

「あの・・・」
「なんだ?」
「明日、お父さん、キリニラに挑戦するんだよね。」

キリニラ・・・懐かしい響きだ。
俺がニラ園を経営して、キリニラは欠かさず取るようにしていた。
そう、三年前までは。

「明日だな。キリニラがとれれば家計もだいぶ良くなるだろうな。」
「そうだね、そうだよね!」

息子がやっと明るくなった。俺もほっとした。
やっといつもの息子だ。

「あの、あのね、お父さん。もしキリニラがとれたら・・・」

また息子がもじもじし始めてしまった。
さすがの俺も焦ってしまった。

「なんだ?何か欲しい者でもあるのか?」

俺は息子を促してやった。
そうしたら息子は急に首を振って

「違う、違うの。」
「え?」
「キリニラがとれたらお母さん帰ってくるかな?」


「ああ、きっとな・・・。」


夜が更けてゆく