日 凸 ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
U ∩ [] % 曰 (゚Д゚ ;) < 今日も誰もこねぇなぁ。
_________|つ∽)_ \_____
―――――――――――
━┳━ ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ̄
ギコは町はずれで小さなバー経営をしていました。
しかし、経営状態は思わしくなく、いつもお客さんがいませんでした。
日 凸 ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡ ∧ ∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
U ∩ [] % 曰 (゚Д゚ ) < 女っ気があれば少しは客も集まるかねえ。
_________|つ∽)_ | しかし店員を雇うほど余裕はねえぞゴルァ…
\_____
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━┳━ ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ ̄ ̄ ̄
お金は無いものの、大学時代は機械工学を学んだギコ。
ロボットを使ったとても上手い方法を思いつきました。
.'⌒⌒丶
′从 从) ∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽゝ゚ ‐゚ν (゚Д゚;∩< やれやれ、ようやく完成したか。
⊂|| ∀||つ (| ノ \_____
/____ゝ | |
(_)_) し`J
ギコは女性型ロボットの開発に成功しました。
それは客と簡単な会話をする言語機能と酒を飲む機能を備えていました。
ギコはそれに綾モナと名付け、店で働かせる事にしました。
P/||仝/ ||/ . /|| / / ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. /.||. /.__|| .g/|. '⌒⌒丶. / (´∀` *) < かわいいモナー
/ ||/ .∩/||Д/ ′从 从)./ 目⊂ ) \
_.|| .‰/ .||. / ヽゝ゚ ‐゚ν/ ∧ ∧___) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
E/||&/ ||/ (| |つ∧[]0 (゚Д゚,,)┳< マスター、こんなかわいい娘どうしたの?
../ ||. /.__|| / /_ ~/ 日 | ヽ/ \_______
/ ||/ .U/|| / (_)/ /ヽ _)
_.|| .日/ .||./ / / ┳
8/||凸/ ∧∧ / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
../ || ./.| (; ゚Д゚) / < ん?ああ、まぁその・・親戚の子だよ。
/ ||/ .ヽ(| つ[] \_______
_.|| / | | / . /. ┳
0/||. / し`/ . /
そのロボットが働きだしてからというもの、
それまで閑古鳥がないていた店は大繁盛し、
いつもたくさんのお客さんで賑わうようになりました。
日M[]0.
=='⌒⌒丶. ∧_∧
′从 从) / ̄\ (・∀・ )
ヽゝ゚ ‐゚ν / ∇⊂l)_ )
(| |つ∧[]0 ┴\
/_ ~~/. \ ∧_∧
. (_)/ (´∀` )
. / 日⊂l)_ )
/ \. )
(´∀` )< こんばんわ
ヽゝ゚ ‐゚ν< こんばんわ…
(´∀` )< 今日もいい天気だったね
ヽゝ゚ ‐゚ν< 今日もいい天気だったわ…
(´∀` )< 明日も晴れるといいね?
ヽゝ゚ ‐゚ν< 明日も晴れるといいわ…
(´∀` *)。O○(素っ気ないところも素敵モナ)
綾モナの会話機能はものすごく貧弱で、話しかけられた事をそのまま返すだけでした。
しかし、そこに魅力を感じたお客さんも多く、常連客もたくさんできました。
.'⌒⌒丶
′从 从)
ヽゝ゚ ‐゚ν
⊂|| ∀||つ
/____ゝ
〃_)_)
〃
H
| | ∧∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
/ ヽ (゚Д゚,,) < また明日の客に使えるぜ。
|.~~|⊂ |) \_____
|.___| | |
し`J
それに、綾モナはロボットですから、飲んだ酒は回収して、
また次のお客さんに使えるという利点もありました。
彼女のかわいさに惹かれ、酒を奢ってくれるお客さんもたくさんいたので、
その酒をリサイクルすることで元手もあまりかからず、良いことずくめでした。
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ・∀・) < もう我慢できない。綾モナちゃんに告白する!
( ) \_____
| つ|
(__)_)
そんなある日。
ロボットである綾モナに本気で恋をしてしまった青年が居ました。
日M[]0.
=='⌒⌒丶. ∧_∧
′从 从) / ̄\ (・∀・ )
ヽゝ゚ ‐゚ν / ∇⊂l)_ )
(| |つ∧[]0 ┴\__)
/_ ~~/. \
. / \
(・∀・ *) <あ、綾モナちゃん。君の事が好きなんだ。
ヽゝ゚ ‐゚ν <私も好きだわ…
(・∀・ ) <え?本当に!?
ヽゝ゚ ‐゚ν <本当よ
(・∀・ ) <そそそそんな、本当は嫌いだけど適当にあわせてるだけじゃなくて?
ヽゝ゚ ‐゚ν <本当は嫌いだけど適当にあわせてるだけだわ…
(・∀・ ) <え・・本当は嫌いなの・・?
ヽゝ゚ ‐゚ν <本当は嫌いよ…
(・∀・ ) <そんな、僕の純真な心を踏みにじったな!
ヽゝ゚ ‐゚ν <あなたの純真な心を踏みにじったわ…
(・∀・ ) 。O○(うう、もう彼女を殺して俺も死ぬ!)
玉砕してしまった青年は忍ばせてきた毒薬を酒に混ぜ、綾モナに差し出しました。
彼女が飲んでいるのを確認し、自分の酒にも毒薬をまぜ、飲みました。
日M[]0.
=='⌒⌒丶. ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
′从 从) / ̄\(‐Д‐ ) < うう、鬱だ氏のう・・。
ヽゝ゚ ‐゚ν / \ ∪)ガクッ\_____
(| |つ∧[]0 |>┤ \__)
/_ ~~/ σ \
. / \
__∧___
・・・・・・。
かわいそうな青年。
彼はそのまま逝ってしまいました。
しかし綾モナはロボット。
何も分からず青年を見つめています。
P/||仝/ ||/ . /|| / / ∧_∧
. /.||. /.__|| .g/|. '⌒⌒丶. / (‐Д‐ )グターリ
/ ||/ .∩/||Д/ ′从 从)./ |>┤ ∪)
_.|| .‰/ .||. / ヽゝ゚ ‐゚ν/ ∧ ∧___)
E/||&/ ||/ (| |つ∧[]0 (゚Д゚,,)┳
../ ||. /.__|| / /_ ~/ 日 | ヽ/
/ ||/ .U/|| / (_)/ /ヽ _)
_.|| .日/ .||./ / / ┳
8/||凸/ ∧∧ / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
../ || ./.| (; ) / < あーあ、酔いつぶれちゃってるよ・・・
/ ||/ .ヽ(| |) \_______
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0/||. / し`/ . /
しかし、そんなことがあったなどまったく知らないギコ。
店じまいの準備を始めます。
(,,゚Д゚)。O○(今日も綾モナのオカゲで大繁盛だったな)
(たまには常連のみんなにサービスしとくか)
(,,゚Д゚)< よーし、今日ももう店じまいだ。奢るからみんなじゃんじゃん飲んでくれ。
俺も飲むぜ。朝まで飲み明かそうぜ。
(´∀` )< おー!マスター太っ腹モナ。
ミ゚Д゚,,彡< なんか良いことあったのかい?
(,,゚Д゚)< たまにはサービスしようかと思ってね。
(,,゚Д゚)。O○(と、思ったら酒がキレてら・・綾モナから回収するか)
そしてギコは綾モナから回収した酒をお客さん全員に振る舞いました。
みんなが楽しく酒を飲む中、綾モナは1人静かに虚空を見つめていました。