クロスが中国製プラモを酷評!国際問題に発展か!

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18324年前の文章(1)
第28回「趣味雑感」の巻

 偏見という害毒がこの国を覆い尽
くしている。授業についていけない
子供、窓際族、子供の感性を持った
大人、足の短い人、ゲイ、美しくな
い女の子、体の小さい男、そして僕
らプラモテラーに対して。
 就職試験やお見合いで「趣味はプ
ラモデルです」と言えるとしたら、
君はよほど鈍感か、常識がないか、
大胆不敵に居直っているかのどれか
だろう。そんなことを言ったら相手
は君を「精神構造に未発達部分があ
る人」と決めつけるに違いない。口
では「はあ結構なご趣味をお持ちで」
と愛想笑いをするかも知れないが。
 プラモに対する世間的評価は、プ
ラモがこの世に生まれてから四半世
紀以上もたつのに一向に向上する兆
しが見えない。これからもずっと続
くのだろう。「いい大人が」、「いい
年をして」やるぺきことではないと
いうのが世間常識のようだ。「プラ
モってそんなものじゃないですよ、
凝って作れば限りなく深みのあるも
のでして」なんてヤッキになって説
明したところで、根深い偏見に対し
ては歯が立たない。
 それにしても腹が立つのはプラモ
を作ったこともないヤツが「プラモ
なんて」という態度をとることだ。
「そんなこと言うなら作ってみろ、
俺と同じにできるか! 俺ぐらい実
機に忠実に作れるか!」と言いたく
なる。
 ようするに僕らは世間常識に背を
向けたマイノリティ(少数派)であ
り、親がそうなることを望まないと
ころの存在なのだろう。だがマイノ
リティとは裏を返せば選ばれた人つ
まりエリートだ。多くの人と異なる
趣味や感性を持っていることは素晴
しいことだと思う。趣味とは本質的
に脱世間的なものなのである。