【塗装】VERLINDEN / ヴァーリンデン【瓦礫】

このエントリーをはてなブックマークに追加
43HG名無しさん
俺さぁ、前にも言ったよね…?
上達の早道は上手な手本を収集することだけじゃなく
微妙に外してる半面教師をも収集することだって…

上手な作品を見て真似てみるだけじゃ不十分で
微妙な作品の欠点を分析することで
「何をしてはいけないのか」を把握すること、
これが大事

「何をすればいいのか」を分析するだけでは不十分
「何をしてはいけないのか」こっから入ると早い

以上、水道橋師匠の講義より
44HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:30:13 ID:+GS/5wZF
1/35スケールの模型につく陰影、
これを自然光に任せるとオモチャ同然になってしまう。
このことに異論はないと思う。
つまり実車と模型の最大の相違は、陰影のつき方、
もっというなら「光の乱反射の面積」に他ならない。

バーリンデンの画期は、この「模型の宿命」を克服するために
「光の乱反射により実車に生ずる陰影」のすべてを
強引に模型に書き込んでしまったことにある。
45HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:35:17 ID:+GS/5wZF
模型は小さいから、光の乱反射など起きようもない。
従って陰影の面積は小さく、反射も単調となる。
このことが、模型をオモチャっぽくみせる最大の原因である。

バーリンデンは、それを克服するために
小さいはずの模型に、実車同様の陰影と反射を
強引に書き込んだのである。

このことにより、本来小さいはずの模型に
実車と酷似した面積の陰影が広がり、
そのため、目のスケール感を錯覚させることに成功した。
46HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:40:25 ID:+GS/5wZF
同時に彼はペイン的な
「一律的ドライブラシ」も禁じた。

なんでもかんでも白を混ぜて
あらゆるディティールをこすり、
実車を撮影したなら陰になり目立たないはずの箇所の
ディティールまで不自然に浮かびあがらせ、

その結果、日本のAFV模型界は長らく
「ディティールが浮かびあがってはいるが、スケール感のない模型」
「ディティールの鮮明なだけの、リアリティのない模型」
を量産することとなった。

これらの因習を打破したのが、バーリンデンなんだよ。
47HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:45:45 ID:+GS/5wZF
「塗装のあらゆるシチュエーションで白を混ぜ
 どんな陰のディティールをも浮かび上がらせる」
その結果、実車の雰囲気からかけ離れた
「ディティールが鮮明なだけのプラモデル」
これを量産するのがシェパード・ペイン流のモデリング。

今の40代〜以上は、HJ全盛期に
「How to Build ダイオラマ」で
"ペインの毒"を大量に呑まされた世代だ。
だから意識的に、バーリンデンを学び、
ペインズ・ポイズンを克服しなければならない。
48HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:49:48 ID:+GS/5wZF
かつてカントがスコラ哲学を掃除したように
バーリンデンはペイン・ペインティングを退治したんだ。

わたくしは土居さんがグリュンラントの塗装法を
日本に紹介してきたとき、正直、怖気をもよおした。
そこにペイン・ペインティングの再生、
"ペインの塗装法"の復活を見たからである。
49HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:53:36 ID:+GS/5wZF
賢明なAM読者諸氏は、トニー・グリュンラントが
シェパード・ペインのエピゴーネン(低劣な模倣者)に
過ぎないこと、このことはすでに知悉しておられると思う。

わたくしはバーリンデンの剣を手にこれらと戦ったが、
結果は惨憺たるもので、業界はグリュンラントの作風に蹂躙され
ひとたまりもなかった。
またしても土居さんの悪辣な企みが、業界を席巻したのである。

その意味で、土居さんは悪の天才だと思う。
50HG名無しさん:2009/03/28(土) 12:57:28 ID:+GS/5wZF
あらゆる偽者が出現したとき
常にそれらへの決定的な処方箋となるのが
バーリンデンの塗装法である。

彼の塗装法こそ、唯一無二の模型界における聖書である。
だからバーリンデンに帰れ、とわたくしは言うのである。
51HG名無しさん:2009/03/28(土) 13:05:16 ID:+GS/5wZF
たとえば、一度でもマクス・ウェーヴァーの
「職業と政治」を読んだことのある者なら
麻生太郎を総理大臣に推薦したりするだろうか?
"漫画を愛読し、秋葉で人気のある政治家がいる"
こんなものを総理に推薦したりするだろうか?

しないはずである。
それは無知のみのなせる業である。

模型の塗装も同様である。
バーリンデンを知る者なら、グリュンラントなど一顧だにしない。
われわれが二度と怪しげな塗装法に惑わされないために、
模型塗装における教養の中心として、バーリンデンを据える。

これから模型を学ぶ者すべてに、義務教育として
バーリンデンの塗装研究を課すべきである。
それが散々AFV界を食い散らかしたペイン世代の、
後世に対する贖罪であり、義務である。