アルプス山脈(アルプスさんみゃく)は、アルプス=ヒマラヤ造山帯に属し、ヨーロッパ中央部を東西に横切る山脈である。オーストリアを
東端とし、スロベニア、イタリア、リヒテンシュタイン、ドイツを経由してフランスに至る。詳細には、幾つかの山脈に細分される。
最高峰のモンブランは標高4810mで、フランスとイタリアの国境をなし、ヨーロッパの最高峰でもある。
アルプスは、モンブランの他、マッターホルン、ユングフラウなどの高峰を有し、最高部は氷河に覆われる交通の難所である。
しかしイタリアよりヨーロッパ各地域へ通じる要路に位置するため、戦争、交易、中世には巡礼、大学生、近世においてはまた
各地を見物するための旅行者など、多くのものがアルプス越えを行った。
古代から中世にかけて主に用いられた峠を西から列挙すれば、サンプロン峠、ジュネーブ山越えの道、サン・ベルナール峠、シュプルーゲン峠、ゼプティマー峠、ブレンナー峠、ラートシュタッター・タウラーン峠、
http://www.arupus.renrak.ne.jp/~study/sacreeds/index.html ゾルクシャルテ峠、プロッケン峠、ポンテッバー峠(別名をザイフニッツ峠)である。歴史を通じて最も多用されてきた峠はジュネーブ山超えの道およびブレンナー峠であるが、各時代によって、愛用される峠は若干異なる。
なおこれらの峠のうち幾つかの下には、近代に至ってトンネルが掘削され、各国国境を
またがる鉄道線路および自動車道路が敷設されている。
アルプス越えをした有名人は多いが、そのうち最もよく
言及されるのは古代カルタゴのハンニバル・バルカによるアルプス越えであろう。ハンニバルが実際に通った場所がどこだったかについてはいまだに定説がない。
またナポレオン1世がイタリアを攻略した時のアルプス越えも知られている。このときナポレオンは自らをハンニバルになぞらえて鼓舞したという。
近世後期より、アルプス山脈の各高峰に挑む挑む登山家が現れた。また現在は冬はスキーなどウィンタースポーツの好適地として、夏は避暑地として多くの観光客を集める。