無理すんなよ

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444HG名無しさん
HJMOOK MGデータブック(2001.12)「マスターグレードを作った男たち」より

●カトキハジメ氏とMGの出会い

 -ゼータガンダムで始めてカトキハジメ氏がMGのデザインに参加されたわけですが、それはカトキ氏の
どういった点を見込んでの起用だったのでしょう?

川口:僕自身はカトキくんとの接点って「Vガンダム」からなんですよ。その時模型化に際しても面取りや
ディティールに至るまでかなり細かく指定されていて、「ここまでこだわる人って今までいなかったよな」って
岸山と話していたんですよ。その後「Gガンダム」の時に1:100マスターガンダムのマント展開ギミックを「これ
できないよ」って言ってたら、カトキくんは「こうすればできますよ」って言って、ポリキャップの種類や位置から
パーツの重なり具合まで全部指定してくれたんですよ。それで半信半疑ながら岸山のほうで試作を発注
してみたら…できちゃったんですよね(笑)

 -そこまでするデザイナーさんは他にはいない?

川口:さすがにいらっしゃらないですね(笑)それでカトキ氏が模型として実際に立体物を作っていくことを
想定しながらデザインできる人なんだということがわかったんです。ですからMGゼータを立ち上げる段階から、
これをやるならカトキくんにお願いするしかない、とは思っていました。
445HG名無しさん:04/05/01 19:04 ID:NM9zakdL
 -その後、ゲルググをはさんで、ギミック的な問題が少なそうな機体も含めてカトキ氏がレギュラーで参加
されるようになりますが、これはどういった理由だったのでしょう?
川口:ゼータの開発をきっかけにして当時はカトキくんとコミュニケーションをとる機会がすごく多かったんですよ。
その中で「MSっていうのはこうだね」「MGっていうのはこうあるべきじゃないか」「ガンプラってこうあって欲しい
よね」って結構いろんな話を僕や岸山を含めたスタッフと話し合っていたんです。その話し合いの中で、カトキ
くんとバンダイのスタッフが同じベクトルを目指しているってことが多分そのとき実感としてあったと思うんですよ。
であればそういう意識を共有してモチベーションを維持しながらやっていくのがMGという企画にとってひとつの
正解なんじゃないかと考えたんです。それでGP01を手掛けるにあたって、コア・ファイターの変形ギミックという
問題も含めて、やっぱりカトキくんにお願いしたいなと思ったんですね。
446HG名無しさん:04/05/01 19:07 ID:NM9zakdL
●本格的なバリエーション展開
 -バリエーション展開についてはどのあたりから本格的に考えられていたんですか?
岸山:06Rの時に、ベースキットがあれば点数も増やせて、機体をそろえる喜びを提示できるとはわかってた
んです。ただバリエーション展開を最初から想定しているものと、後から足したものっていうのはやっぱり差が
出てしまうなっていうのが当時痛感したことです。
狩野:06Rやジムで苦労しまして。ガンダムの時にジムやるなんて考えてませんでしたからね。ジムは相当
アクロバットな金型再構成をしています。それはそれですごい挑戦だったんですけど、やはり効率的じゃない
んです。だから先を見越して開発しようと。
岸山:そういった意味ではポイントとなったのはアレックスですね。僕らも最初は気がつかなかったんですけど、
カトキさんから逆に提案を頂いたんですよ。「実は『0083』のジムっていうのは、アレックスからの流れを汲んだ
デザインを想定しているんですよ、ほらこのNT−1はジム・カスタムの絵をプロポーションを揃えて並べて描いて
みました。どうですか?」って。それ見て「ほんとだ〜!一緒みたいな気がする〜」って(笑)
447HG名無しさん:04/05/01 19:09 ID:NM9zakdL
狩野:そういう意味ではびっくりしますよね。カトキハジメ氏の、空間把握能力とか、絵のスキルとかっていうレベル
とは全然関係ないところで、ジム・カスタムをデザインされていた時にそういうことを想定していたところがまずすごい
ですよね。あたかも頭の中に宇宙世紀が実在するかのように考えることのできるあの気質というのは、プラモデル
商品という表現方法で一番発揮できるのかなと思ってます。もちろんカトキハジメ氏個人で言えば絵で表現する
のが一番良くできるんで絵を描かれてるんでしょうけど。プラモデルという場所でも見事に発揮してもらってるんで、
それはもう見てて単純に面白いです。
以上、バンダイ開発陣の意見で分かりやすいものをピックアップした。
その他のコメントは>>443のリンク先を参照されたし。