J「 はい。お相手のいらっしゃらない女性でも、お好きな男性を選んで頂けます
是非、この機会に当店をご利用下さいませ (結婚相手カタログを捲って見せながら
み「 えっと、わたしみたいな中学生でも。大丈夫かしらー (片手を頬に当て夢見心地で
J「 はい。ご安心下さい。お申し込み頂ければ、今すぐ奥の部屋でお手続きを (胸前で揉み手
ポ「 みゆき殿。これは、怪しすぎるでござる
み「 山頂で結婚式……! (カタログに載っていたピーターパンとの式を妄想する
ポ「 みゆき殿。横道に逸れていては、山に登れないでござる
み「 今の内に、予約しておこうかしらー。ちょっと早すぎるかなぁ
ポ「 余計な誘惑に負けては、駄目でござる。早くしないと、この山が消滅して
物語の山場が失われてしまうでござる
み「 もう、どうしようかしらー。結婚なんてー。困っちゃうなぁ。うふふ
ポ「 みゆき殿。キャンディは、何の為に留守番をしているのでござるか (小声で必死の説得
み「 は。そうだった、山を登りに来たんだった (キャンディを思い出して我に返る
白い建物を後にする みゆき。みゆきの背中を眺めつつ、悔しがるジョーカー
J「 ちっ……、あと少しのところで
建物の外で飾られたウェディングドレスをウィンドウ越しに見つめるフード帽姿の老女
み「 ん、あの人。どこかで見たことあるような……? (歩きながら