1 :
VIP+で規制を喰らった為ここに移転:
今田良行
高校二年生、趣味は音楽を弾くこと
今日は半月ぶりに学校へ行くようだ
がちゃ!
友子「おい、はよ起きろ!」
良行「……」
友子「ちっ!今日は学校にいけって! 大介いないんだからゆっくりしたいんだよ!」
良行「うっぜぇ……」
友子「んだと?………ブンっ」
ドカッ!
友子「次そんな口聞いてみろ、ぶっ殺すからな」
良行「……」
今田友子…良行の親。親の役目などしたことがない。死ぬべき人間
今田大介……良行の親。やくざ。死ぬべき人間
友子に手をだせば大介にチクる
一方的な暴力に17年間耐えてきた
2 :
VIP+に書き込みすらできないので気づいた人は移転先を報告してくだ:2009/12/22(火) 20:49:52
□学校□
担任「ん?今田?なんで来たん……今日はきたのか」
良行「……」
担任「まぁ、入れよほら」
ガラガラ
騒がしかった部屋が静まりかえる…
「っぷ…あいつきたw」ボソボソ
「なんで来たのwキンモw」ボソボソ
良行は早歩きで机に向かった
机を見て立ち止まる
良行「(花瓶……落書き………だれだ……)」
「ぷっwwwうける」ボソボソ
良行「……」
ガシャン!
良行は机の花瓶を手荒にどかした
担任「おい!!今田!!なにしてんだ!」
3 :
さると幸いです:2009/12/22(火) 20:51:47
担任「後で職員室へこい」
良行「………」
□一限目終了□
キーンコーンカーンコーン
達也「へーい!よっちゃーん!」バンっ
達也が座っている良行の背中を叩いた
山田達也……良行をイジメるグループリーダー
正樹「なんできたん?いじられにきたん?」
正樹が正面に仁王立ちした
相垣正樹……調子者で良行をイジメるグループ
健太「まぁいいやwトイレいこうぜ! 仲良く連れションwwww」
健太が机を蹴りながら言った
斉藤健太……一番ガタイがよく良行イジメるグループ
正樹「うおら!」
良行「うぅっ……」
正樹が良行の腹を殴る
達也「しーね! カス!」
達也が良行の顔を殴る
健太「これお似合いじゃね?」
健太がモップで良行を掃除した
良行「……」
正樹「ぎゃははは!!おまえが生きてんのが悪いww」
良行「………」
良行は自分の手をグッと握りしめた
殺したい
殺したい
殺したい
殺したい
□2時限目□
先生「ん? 今田は?」
周りはわかっているが知らないふりをする
先生「おい、誰か答えなさい」
ガラッ
達也が立ち上がり
「今田君はさっき帰りました」
と答えた
帰ったかどうかわからないがその場しのぎだ
なんせあのトイレに置き去りにしたままだから
先生「そーか……」
先生もなにかに気づいたみたいだが知らないふりをした
□三限目終了□
達也たちはトイレに向かったが良行はいなかった
後々担任に聞いたが担任もわからないという
達也「自殺でもしたんじゃね?w」
健太「だったらうけるのになw」
良行は人気のない廃墟を訪れていた
いやなことがあると立ち寄る
良行は廃墟に入るとしゃがみこんだ
良行「………」
俺の周りはいらない奴ばかりだ
まじめな奴が損をする世の中になってきている
それは間違いだ……
あいつ等が裁かれなければいけないんだ
かといって殺してしまったら捕まる
いらない奴等を削除する方法はないのか……
良行はしばらく伏せていた
ジャッジャッ
良行「……!」
なにか近づいてくる
今、良行がいる場所は壁に囲まれている
出入口はひとつしかない
ジャッジャッ……
不安を煽る原因の一つは歩くスピード
以上なまでにゆっくりだ
どうする……
じょじょに足音が近づいてくる
良行は脂汗にまみれた
じゃっ
じゃっ
………
今、壁越しに奴がいる……
なんともいえない空気がその場を包み込む
ゴクッ……
たった一つの出入口から奴が現れた
「あら……なにをしてるんですか?こんなところで」
コートに黒い帽子をかぶった男だった
真夏にコート……
良行は警戒を解かなかった
「もう九時ですよ、帰りなさい」
良行「………」
良行が狭いで入り口を出ようとした途端、男がこう呼び止めた
「悩みがありますね」
良行「……!」
「いいなさい」
良行は関わりたくなかったが男にこう言った
良行「この世の中は腐っている」
男はにやつきこちらを振り向くとこういった
「私もそう思います」
良行「……」
良行「あんたも?」
男「はい、いらない人間が多すぎだと思います」
今までにない人間に良行を驚いた
そして男はこう言った
「変えませんか?世の中を」
良行「変える?……」
男「はい、腐敗した世の中を変えましょう」
良行「ふっ……できるならそうしたいさ……」
男「できますよ?」
良行「……!」
良行「どうやって……方法は……?」
男はふてきな笑みを浮かべた
男「なに、簡単なことですよ。いらない人間は消せばいい」
良行「い、いらない人間を…消す…?」
男「何度も言わせないでください、削除するのです。」
良行「捕まるだろ、あんたおかしいぞ」
男「捕まらなければいい、証拠もなにも残さなければいい」
良行「ふ……ふふ、んなことできるはずがない。」
男「できますよ、神の力さえあれば」
良行「……」
男のまっすぐな眼差しからは真実が伝わってくる
男「あなた、楽器をやっているでしょう」
良行「……!」
男「私にはすべてわかります、あなたが考えてることすべて……」
良行「(………)」
男は目を手をやった
男「ふふ、あなたは今こう思いましたね」
「こいつは俺をバカにしている……と」
良行「なっ……!」
当たっているっ!!
どうして……!
男「戸惑いを隠せない様子……ふふ、まぁしょうがないでしょう」
良行「……」
良行「ふふふ、……全部お見通しなら声にでしたほうが楽だ」
良行「信じよう、その力……そして俺がこの世を変えてやる」
男「おっ、和解しましたね」
良行は無心でいた
これからの計画がこの男にばれぬように……
14 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/22(火) 21:07:00
良行「さて……教えてくれ……あなたの正体」
男は目に手をやった
男「申し遅れました私、今田良行と申します」
良行「………!!!」
おっ、俺!?
どういうことだ……なぜ俺が……
男「ふふ、いやぁ冗談ですよ、すいません
私、金子康と申します」
良行「な……なるほどな…お見通しなわけだ…」
良行は何かに気づいた
しかし悟られまいと無心に戻る
良行「さぁ、教えてくれ。あなたの能力を」
男「うーん、まとめるのは非常に難しい
簡単にゆうと殺した数だけレベルアップという感じです」
良行「ほう……で、殺す方法は?」
男「殺す方法?……方法と言われても……自由です…」
良行「それはないだろう、透視できるくらいだ。超能力かなんかあるだろう
現にさっきあなたは神の力と言った」
15 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/22(火) 21:08:02
金子「神の力?…あぁそれですか。だからレベルアップして手に入れるのです」
良行「……まさか……」
金子は目に手をやりこう言った
金子「そう、自身の力で殺して手に入れる」
良行「自身の力………」
良行「その……」
良行「最初の条件は……?」
金子「あー、どうでしたっけ……確か……」
良行「確か……?」
金子「六人だったような感じです」
六人……
六人やれば……
神の力を
良行「(六人だ……六人殺せば……神になれる)」
金子「ほら、無心になるんじゃないんですか?」
良行「あぁ、そうだったな…」
良行「(ん…?俺は無心になるなんていってな……)」
金子「あなたは勘違いしてますよ 私が透視できるカラクリは手が関係してると思ってる
甘いです」
金子「これは私がひっかける為にわざと手を右目に添えていただけのこと」
良行「なに?……」
金子「神になるのでしょう?こんなのにひっかかっては話にならない」
良行「は……さすが……」
金子「この程度で?お言葉ですがこの程度のトリック仕掛けようとも思いませんでした」
金子「呼吸のようなものです。無意識の内に罠を仕掛けてたみたいです。」
良行「どういうことだ…」
金子「めんどくさいですね、つまり貴方は警戒心が薄い」
良行「警戒心…」
金子「常日頃警戒を解いてはいけない」
金子「警戒を解くことは許されない」
良行「許されない……」
金子「でないと神になれませんよ」
良行「………」
良行はしばらく黙り込むと口を開いた
良行「金子さん、貴方自身は完璧なんですか?」
金子「ふっ……」
金子は帽子を取り逆さ向きで良行に向けた
金子「はい、完璧ですよ?なんせ私は……」
金子「この世を変える神ですから」
良行「………っ」
圧倒された……
良行「そうか……貴方が神か……ならば……」
良行は金子にこう言い放つ
良行「俺が神に君臨する間お願いします。神さま」
金子「ふはははっ……」
金子「君はおもしろいね、気に入った」
良行「そりゃどうも」
金子「いいでしょう、貴方ならNo.5680を任せれる」
良行「5680?」
金子「だいたい想像つくでしょう、貴方は現時点存在する神候補5680人目に選ばれたのです」
良行「俺で5680人目……?」
金子「まさか、私が貴方だけを選ぶわけないです」
金子「そして私一人が5680人も任命できない」
良行「なるほど……世界にあんたみたいな人がいるというわけか…」
金子「あたり。神候補はジェラードと呼ばれます。そして私のような神を選抜する者をマドラと呼びます」
良行「階級があるのか……」
金子「はい、そして私は貴方を選んだ。貴方は5680番目のジェラードです」
良行「もうジェラードになったのか?」
金子「いえ、今からですよ」
良行「どうするんだ?」
金子「うるさいなぁ、今からしますよ」
金子はバックから契約書を取り出した
金子「ここにサインを……血でお願いします」
良行は指を切りサインをした
金子「はい、オッケーです。5680番目おめでとう」
良行「そんなのどうでもいい、早く力を」
金子はあきれ顔で言った
金子「もう…何回言わせるんですか?六人殺さないと」
良行「あ、そうだったな……」
金子「もう契約したからには戻せませんのでそこんとこよろしく」
良行「……」
金子「あっ!そうそう……」
良行「今度はなんだ?」
金子はまた契約書を取り出すと
金子「ここに書いてある契約事項を読んでください」
良行「おい…これは最初に見せるべきだろ」
金子「大丈夫、問題はないです」
良行「おまえはだろ」
良行「なになに……」
一、ジェラードに任命された場合世の中の為に貢献すること
二、ジェラードであることは誰にも明かさないこと
三、能力を悪用しないこと、自分の地位向上を目的としないこと
良行「四、5日以内に六人殺すこと……殺せなかった場合……」
良行は契約書を投げ捨てた
良行「こっ……こんなの聞いていないぞっ!……はぁ…5日以内に殺せなかったら……
おっ……俺が死ぬなんて聞いてないっ!!やめだ!!」
金子「なにをそんなに焦ってるんですか?5日で殺せばいい」
良行「なっ……!なにを…!よく簡単にいえるな!」
金子「なら解約しますか? もちろん私に関わった記憶を消させてもらいます」
良行「はぁ…はぁ…」
金子「どうしますか?」
良行「……」
ここで解約すれば俺の命が保証される
契約を結んだままにすると俺が死ぬ可能性が…
いや、5日で殺すことに問題はない
問題はその後のことだ
完全犯罪をしなければならない
でないと後々捕まってしまう
いや待て神の力があるじゃないか…
良行「かっ…神の力!最初に手にする力を教えてくれ!」
金子「それは教えられません…」
良行「ちっ! くそっ……」
最初に手にする力がどれほどなのかわからないことには頼りにならん
やはりここは自分の命を優先すべきか?
金子「……今田さん、やはり貴方には無理みたいだ…」
良行「………」
金子「貴方は決心できないでいるみたいですが迷ってる時点でダメなのです」
良行「……」
良行「……おまえが…」
金子「?」
良行「おまえがこの立場だった時……どうした?」
金子「私がですか?」
良行「そうだ!いちいち聞き返すな」
金子「私はその日に沢山殺しました、身の回りのゴミを掃除するつもりで」
良行「なに?」
金子「17人くらいですかね……罪のない人も殺しました」
良行「じゅ……!17…だと…!なぜそんなに…」
金子「その日では17ですが5日で合計すると107人です」
良行「…!!!」
良行「やっぱ…おかしい……こんなの…」
金子「その時のマドラは不親切でノルマを教えてくれなかったからですよ、しょうがないです」
良行「おかしい…狂ってる…」
金子「どうするんですか?はやくしてくださいよ」
俺は…こんな奴になりたくない…!
俺は無実の人間にまで手をだしたくない…!!
金子「あー、貴方もなってみては?時期にわかりますよ」
金子「世の中をよくするためには犠牲も必要なのです」
!!!
良行「間違いだ!!そんなことが許されるはずがない!!」
金子「そうですか?」
良行「そうだ!無実の人間は幸せになれる世の中を作るんだ!!」
良行「あんたらがやってることは間違ってる!!正義じゃない!」
金子「正義? 私は別に正義にこだわりをもっていない……」
良行「なんだと……」
金子「ただ腐った世の中を変えてやろうと手助けした。それだけ
この行為を邪魔する者も削除……自分が不必要だと感じた者も削除するのみ」
良行「こんな……こんなの……」
金子「おまえが私の考えに背き、ジェラードを続けても構わない……しかし」
良行「………」
金子「おまえが邪魔をしようものなら容赦なく こ ろ す 」
良行「……!」
金子「それだけ覚えていてください。脱線しましたが話の続き
どうします?私はあまりおすすめできないん……」
良行「やろう」
金子「……今…」
良行「何回も言わせるな、引き受けよう。世の中の為に」
金子「(なにを考えてるんだ、いきなりすぎる)」
しかし透視すれば手に取るように……
?
できない…?
というより
なにも伝わってこない…
無心?
いや常人にはできるはずがない……
どういうことだ……この小僧…
良行「引き受けるよ、その仕事」
金子「そうですか……ならば失礼します…」
金子が振り返り帰ろうとしたその時
良行「最後にこれだけ聞いていいか?今まで何人の人を殺した?」
26 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/22(火) 21:46:59
金子「うーん、どうでしょうか……」
金子「一国が……滅びる程度ですかね…」
良行の口元がにやける
良行「そうか」
金子「(なにを考えている……)」
透視……できない……
こいつは…
ここで殺すべきだな
やはり……
金子は常に透視しているわけじゃない
奴の癖……というより体の構造だろう
透視する時だけ奴の一重まぶたは二重まぶたになる
これは金子自身も気づいていない
そして奴が二重まぶたになる動作……
一度深く目を閉じること
奴の目をしっかりみて冷静な判断を下す
……
来るっ!!
金子「(………)」
金子「(おかしいぞ!こいつどうなっている!)」
これはあくまでも俺の考えだが透視は伝わるものだと仮定する
こちらの意図を悟られないものを想像する
たとえばTVの電波の不具合で生じるあのザーッとした場面
あれをみて感じるものはないだろう
それを試しに使ってみた
すると金子は今までになかったのか表情に現れていた
「なんで伝わらないんだ」
と。
これならいける
金子「(こんな小僧に……しかたない)」
……
なんだ…そんなことか……
金子「今田さん、貴方は大した人だ」
良行「(見抜かれたか……?)」
金子「貴方は伝わらないものを想像した。そうですね?」
良行「…ばれちまったか……」
金子「なかなかですよ、期待できる」
金子「しかし……」
良行「…?」
金子「貴方は私に勝てない」
金子「私のレベルと貴方のレベルの差は天と地……使える能力の豊富さも比べものにならない」
良行「(……それを忘れていた……奴はまたなにか発動したのか?)」
金子「殺さないでおきましょう、私は貴方の成長をみてみたい」
金子「貴方と私の理想は違う……貴方は犯罪者を裁き良い世の中を築く」
良行「……」
金子「そして私はこの腐った世の中を改善するためにいくつかの犠牲を要求する」
金子「まぁ、似たようなものですね」
良行「違うな」
金子「ん?…なにがです?…世の中を改善していくことに代わりはないでしょう」
良行「おまえは神なんかじゃない……契約書を読み返すことだな」
金子「………」
良行「自分の地位向上を目的としないこと」
良行「おまえの発言は聞き漏らさなかった。さっきおまえが俺に言ったことを思い出せ」
「貴方は私に勝てない」
良行「これは競争しているとしか思えないな
おまえが犠牲を出してでも世の中を変えていくつもりがあるのなら考えられない」
金子「………」
ククッ…おもしろい
良行「どうだ、言ってみろ」
殺されるかもしれない…
だがこれは間違いだ
こんな奴はゆるせん
金子「くくっ、そうですね……それが大半を占めてます」
良行「なに…?」
金子「貴方も時期わかります、マドラになればね」
良行「……」
金子「私も最初はそのつもりでしたよ、世の中の悪を裁くヒーロー気取りでした」
金子「しかしレベルアップするにつれこう考えるようになりました」
今の能力を駆使してできることはないか
金子「自分の力量があがるにつれ可能性が開けてくる
できなかったことができるようになる」
良行「……」
金子「人を殺すこと自体が快楽になっていく……殺すことで経験値アップ……また可能性が広がる……
こんな楽しいことがありますか!!」
金子「いまじゃ私の力は神同等。だれも止められない……
そうです……」
良行「……?」
金子「そう……貴方のような虫ケラが私を止めること自体世の中をなめている」
金子「貴方も時期わかります、弱者は強者に呑まれる」
良行「……」
良行「俺が……変えてやる」
金子「ひ……」
金子「ひゃはははははははは!!!まだわからんのか!!
学習能力ないなぁwwwヒヒヒ!!」
良行「おまえが、もしそういう世を作るつもりならば…
俺がおまえを消してやる」
金子「おいwwwやめてくれwww腹が痛いwww
おまえwww正気かww」
良行「ああ、大まじめだ」
金子「何回言わせるんだよぉ!!!」
良行「……!!」
金子「おいおい、わからないのかぃ?
おまえは猿以下か?あぁん!?」
金子「やがて人類がつくりだした価値観はすべて消え去る
簡単にいうとだ、地球は次のステップへ踏み出すのさ」
金子「不思議なことじゃない。江戸の人々が今の世の中を想像できたか?
できなかったろう?そう考えれば不思議じゃない」
良行「おまえは間違っている……」
金子「なんだおまえ……同じ言葉繰り返してるだけじゃないか、つまらん。反論できなくなるとすぐこれだ」
金子は良行に背を向けた
金子「最後にこれだけ言っておく」
金子「人を殺す奴が世の中を変えるなんておかしな話だと思わないか?」
良行「………」
金子「お家にかえんな、ママが心配してるぜ」
ジャッジャッ…
金子は暗闇に消えていった…
「人を殺す奴が世の中を変えるなんておかしな話だと思わないか?」
金子の言葉が連続して再生される
俺自身間違っている…
人を殺すことが正しいわけない
ならば正義とは?
戦隊ヒーローだって悪人を裁いてるじゃないか
それをしようとしているだけだ
俺は正義だ!
良行は街灯がひとつもない道を歩きながらそういい聞かせた
これからどうするか……
六人の死ぬべき人間を決めなければならなかった
良行「………」
瞬時に頭から溢れ出すくらいの人が入ってきた
この中から選び抜かなければならない
誰にする……
良行がたどり着いた場所に広がる光景
友子……
大介……
こいつらにするか
良行が契約を結ぶか悩んだ理由
その大きな一因が明日から控える修学旅行であった
二泊三日の修学旅行は5日しかない良行にとっていたかった
いかなければいい話だが良行の祖父が旅費を出したおかげで行かざるを得なくなった
というと良行の祖父はやくざの頭
頭が出してくれた旅費に対していかなかったとなると大介が黙っていない
まぁどっち道削除するがなるべくトラブルは避けたかった
それにもう削除する者は決めた……
良行は母親をシカトして二階にあがろうとした
大介「……おい」
良行「…!」ビクッ
大介が立ち上がり良行を見おろす
大介「こんな遅くに帰ってきて…あいさつもなしか?…あ?」
良行「……た…だいま…」
大介「明日旅行だろ? なにしてんや? 準備は?」
良行「いや…いまから…」
ドカッ
大介の拳を受けて良行は後方に飛ぶ
大介「おまえ……おやじのおかげで旅行できんだぞ?わかってんのか?…あぁ!?」
大介は2発目、五発目と殴り続けた
友子はしらんぷりでTVを見ている
大介は俺を殴り続ける
殺したい
殺したい
殺したい
殺したい
殺したい
殺意で痛みなど感じなかった
大介は思う存分俺を殴ると、友子とふたりでカラオケに行った
良行「く……っ……」
大介達は朝までに帰ってくるだろうか……
かえって来なかったら…
………
とにかく明日の準備だ
俺が神になる準備を……
良行は帰り道ですべての計画を考え、いるものは買いそろえた
しかし大介達がかえって来ないと話にならない
誤算だった……
こんな事今までなかったのだから
とにかく帰ってくるのを待とう……
AM2:00
まだか…
AM4:00
やばい……このままでは……
AM4:40
良行の額は脂汗でいっぱいだった
良行「(頼む……頼む…帰ってこい…)」
……
ガチャ
大介「疲れたな……寝床だ、寝床。はやくしろ」
友子「はいはい」
大介「はいは一回だ。打ち殺すぞ」
友子「……」
良行「……っ」
良行「ふふ……」
よく帰ってきた……
大介が横になり、友子もその隣で横になった
良行は二人が熟睡するのを待つ……
イビキが聞こえてくると良行は準備を始めた……
□バスの中□
達也たちが俺の周りを囲むようにして座る
俺はいつになく余裕を持っていた
達也「なんできたんだかw殺しちゃうかもw」
正樹「まぁいいじゃん。たくさん思い出をつくろうぜwよっちゃんw」
良行「(くく……思い出作りか……)」
もちろんこいつらは削除
生きる資格などないゴミだ
まずは……
そうだな…こいつに決まりだ…
良行は正樹に向けてにやついた
正樹「あ?…んだこいつ…なめてんのか?」
ガシッ
正樹が良行の胸ぐらを掴む
良行は神を意識した視線で正樹を哀れんだ
正樹「こいつ……っ!」
バスで正樹が暴れだしソウゼンとなる
しかし良行に怖い者はなかった
宿泊先の部屋は達也たちと一緒
これは俺をいじめる為だろう
好都合すぎる……
こいつらと常に行動を共にすることで監視にもなる
しかし俺の身の回りで次々と死んでいっては疑いをかけられる
そこはうまくごまかせるか?
とにかくすべて「事故死」となると怪しまれる…
□一日目の夜□
正樹「まだまだだ!とう!」
達也「うお、こいつ強くなったなw」
健太「俺にまかせろ。」
健太がキャメルクラッチをしかけてきた
良行「う゛ぐぅ……はっ……かは…」
健太「どうだ、きついか」
初めて味わったプロレス技
これの苦しさは殴るなどの打撃よりもうわまった
達也「こいつwwwまじ苦しそうだwww」
それからプロレス技の実験台として散々な扱いを受けた
明日の登山は祭りだ
登山はもちろん達也たちに囲まれる
こいつらはこれからどうなるかわからないでいる
笑いを堪えながらも登る
□昼食□
昼は自炊……
俺はこれを待っていたんだ
正樹……こいつの特徴はよく知っている
こいつはナイロン素材を好む
ナイロンでなければ駄々こねるほどのナイロンオタク
そしてナイロンは一度着火すると広がる
良行はポケットからスポイトを取り出し水筒に先端をつけた
水筒には灯油が入っている
念のため奴の衣服に灯油を浸そう
隙を見て浸そうしたがなかなか難しい
良行「……」
しょうがない…
良行はバックから携帯香水ケースを取り出すと灯油を補充した
これは非常にめんどくさい
しかし削除の為だ
それはしかたない
良行は何度も自然に近づきふりかけた
良行「(バカが……気づいていない)」
山の中は電気がない
正樹が交代で団扇をはわく
正樹「あーだりぃ…」
達也「俺、米とぎわすれだわ」
達也が水道へ走る よし……
健太「野菜切れねぇ……」
健太は包丁を扱うので必死だ
良行はフテキな笑みを浮かべた
ドン
ええい!まだか!
まだかな・・・・
45 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:12:03
良行は片足が当たったふりを即座にする
正樹はキャッチャーのような座り方をしていた
後ろからケツを蹴りあげれば簡単にバランスを崩す
正樹の服に火がついた
それも尋常じゃない早さ……
正樹「う゛あ?ああああああああ!!!火ぃ!!水!!みずみずみず!!!」
健太はその光景をみて絶句している
良行「なにをしてるんだ!!早く先生を!!」
健太はまん丸い目をしながら
健太「あ……あ……そうだ…」
ダダッ
走っていった
正樹が苦しんでいる
この光景は非常に愉快だが次の作業に取りかかった
正樹「あ゛ああああ!!!!がぁああ!!アヅイ!!あヅぃああああ!!!」
良行「……」
ニヤ…
良行「さよならだ……」
46 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:12:55
先生が来るまでには正樹は酷く悪臭を放っていた
先生「うっ!!」
先生はゲロを吐く
健太ももらいゲロを吐く
良行「まさか……こんなことになるなんて…」
達也が戻ってくる
達也「あれ……正樹は?」
良行は全力で笑いを堪えながら黒い塊を指さした
良行「……」
良行「…ぷっ……う…うううう…」
吹き出してしまった……
大丈夫……泣き真似でごまかせる
47 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:14:32
達也も一緒だw
健太のようなリアクションをしている
なんてざまだ、悪くない
食欲をなくさない為にこの事件はみんなに伝えなかった
良行「今できるものを作って食べよう…」
おそるおそる言ったが
健太「おま…バカか? 食えるわけない……」
達也「あぁ、くえねぇよ。こんなの見ちまったからな……」
良行「うん………」
糞っ!
次の計画に入れなかった
でも大丈夫だ
準備は整っている……
今日の夜が楽しみだ…
48 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:16:01
□下山後□
良行は電話をかけた
プルルル…
敬治「はい」
良行「俺だ」
敬治「あぁ兄さん、どうしたの?」
今田敬治……頭がよく運動神経もそこそこ。祖父の家で暮らしている
良行「おやじがお前を呼んでる、明日の八時に来いって」
敬治「父さんが?なんで兄さんを通してなの?」
良行「それは……あれだ……と…
とにかく明日八時に絶対行け」
敬治「わかったよ」
………
これがうまくいけば祖父をおびきよせれる
49 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:17:11
□夕食□
どちらかというとこっちのほうがうまくいく
健太が夕食を食えばの話だが
健太「……」
達也「……」
達也「くわねぇのか?」
良行「…」
健太「……」
良行「(どうした、食うんだ)」
達也「正樹のことは……わかるよ……食欲がないことも…」
健太「……」
良行「(そうだ、説得しろ)」
達也「お前昼から食ってねぇだろ?……」
健太「…」
良行「(糞……しかたない)」
良行「食べないと体に悪いよ」
50 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:18:15
健太「…!」
良行「(俺がしゃべる事がそんなにめずらしいか?)」
達也「ああ、これだけは今田の言うとおりにしろ」
健太「…」
健太「…ああ」
健太「わかった……」
良行「うん」
健太……そうだ…
その調子だ……
そのままの状態を保て
健太はパクパク食べてしまった
よほど腹が減っていたか?
状態は変わっていない、鬱な様子
それでいいんだ……
さぁ、これからどうする
………
健太「…」ガタッ
達也「健太……?…あぁ、あれか」
こんなにまで計画通りとは……
「健太は友の死を悔やんで自殺」
これで決まりだ、理屈はあう
正樹が焼け健太が先生を呼び達也は水道
その時俺はあいつの私物に仕掛けをした
あいつは食後、必ずプロテインを飲む
容器は必ず決まっている
あいつがプロテインを飲むとわかっているのなら…
あいつの容器に毒を仕掛けた
容器の内面に塗りこんでおいた
塗り込むといっても少量だから解剖しない限りわからない
そしてあいつは一人で行った
達也もそっとしておくつもりなのだろう
これで達也と俺への疑いが深まる
しかし5日……
5日経てば神の力を得られる
どれほどなのかわからんがとにかく神の力を手に入れたい
金子は100人以上殺害した
それはほんとなのだろうか
嘘かもしれないがあいつならやりかねない
しかし…
金子はどういった方法でそんな大量に……
ふつうは捕まる…
それほど神の力は絶大なのだろうか
それだけ期待できるのだろうか
俺はこう解釈した
達也「健太遅いな……」
良行「……」
当たり前だ
奴はもうとっくに生き絶えている
先生「お前等帰らないのか?」
達也「えっ」
良行「…」
良行「健太君を待ってるんです」
待ってもくるわけないが…
先生「健太?どこにいった?」
達也「プロテインを飲みに行きました」
先生「プロテイン……そうか」
スタスタ
先生は様子を見に行ったみたいだ
……
食堂にいるのは俺と達也のみ
達也……
そういえばこいつが俺を虐め始めた
俺が暗かったから……ただそれだけで虐められたのだ
こんなこと許されない
神の慈悲を受けるべきだ
達也「……」
良行「ねぇ…」
達也「………あ?」
良行「君は虐められたことあるか?」
突然の質問に達也は顔をしかめる
達也「…」
良行「…」
良行「君は人を虐めるくせに虐められたことはないのか?」
良行「虐めというものがどれだけ愚かなことか考えたことあるかい?」
達也「……は…ぁ…?」
良行「わからんか……」
達也「おま……」
達也「なにいってんだ?…」
良行「…」
良行「ふ……」
達也「………」
良行「それじゃ……」
良行「バ イ バ イ だ」
ガタン!
ガタン!
先生がころげながらも戻ってきた
先生「ちょっと!…君たちはっ!…はぁ…っ!…
待機室に…!…待機室へ…移動しなさい!」
達也「どうしたんですか?…」
先生「……いいから!…はやく!君たちの部屋はいま使える状況じゃない」
良行「なにが…!…なにがあったんですか!?」
先生「……!」
先生「…」
先生は一呼吸おいた
先生「健太が……意識不明の重体だ…」
達也「」
達也「」
達也「え」
先生「とにかく、君たちは速やかに移動しなさい。聞きたいこともある」
良行「そ…そんな…」
俺は膝をついてみせた
そして拳を地面にたたきつけ
「なんでだ!」
とも言ってやった
「よし!」と叫びたいところだったが……
達也……
なんだその顔はw
やめてくれ……笑いそうになる
先生「はやく!」
良行「さぁ…達也君、いこう…」
達也「」ボーッ
俺は達也を引きづりながら待機室に移動した
待機室では質問攻めが待っていた
絶え間ない質問に頭が痛くなる
ただこれだけは言ってやった
「健太君…もしかしたら自分が誤って押したかもしれないって告白しました……
そんなことないと説得しましたが自分がすべてかかいこんでいたみたいです」
すると先生は
「そうか……そうか…」
と納得した様子
しかしこれはその場しのぎにすぎない
解剖すればいずれバレてしまう
だがその場しのぎでもかまわない
神の力を手にする俺には構わない
59 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:27:11
今晩は待機室を使っていいそうだ
達也は相変わらずの調子
さてクライマックスだ
良行は達也に呼びかけた
良行「なぜ落ち込んでる?」
達也「………お前は」
達也「お前は……」
良行「……」
達也「お前は…バカか?」
良行「…」
達也「この…修学旅行だけで…友達が二人も負傷した 健太は…まだわからんが…とにかく……こんなことは…」
良行「ちょっと屋上にきてくれ、言いたいことがある」
60 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:28:01
達也「なんだ?……ここで用件を言え」
良行「ここじゃ話せないな……屋上にきてくれ」
達也「……」
良行「……」
俺はそのまま達也を連れていった
屋上にはフェンスがない…
はしごが設置してありそこには貯水タンクがあった
達也「…」
良行「…」
良行「お前は……」
達也「……!」
良行「いや、お前等は……人の痛みがわからない」
達也「……」
達也はまさかと思い血の気がひいた
達也「なんだ?……なんだ?…」
達也は落ち着けなかった
良行「お前等が今まで犯してきた非行に神が裁きをくだしたのさ…
人の痛みがわからない愚かな人間…」
良行「そしてお前は最後まで気づけなかった」
良行「かわいそうに……」
達也「はぁ………
はぁ……」
達也の息が荒くなる
良行「二人はすでに裁かれた……残るは……」
良行「お 前 だ」
達也「!!!」
達也「ひ!!人殺しっ!! ひと、人殺しだ!!」
達也の目はこれほどというまでに大きくなり息づかいは犬の様に………変貌した
良行「人殺し……か……」
良行「笑わせるな お前らはいらない人間だ」
達也「!」
達也「なっ……んだと」
良行「いらない人間は削除しても構わない 世の中を乱す根源からなおしていく
これしかないんだ まだわからないのか?」
達也「狂ってる……!」
達也「いいはずがない!! 人を殺めるのが許されるのか!?
その人が死んで悲しむ者だっているんだ!!」
良行「……」
達也「人を殺す奴が世の中を変えるなんて……っ!!
お前こそ……世の中を乱す根源だ!!」
良行「……」
良行「ふーっ…」
良行はため息をついた
良行「バカは死ななきゃ直らない……先人は賢いな」
達也「なにを……」
達也「!」
良行は達也に向かって体当たりをした
達也は後ろに転がる
達也「くっ……」
良行は達也に馬乗りをし顔を殴った
達也「グギッ!……」
良行「虐められたことないんだよなぁ……ブンッ」
バキっ
達也「うが!…あああ…」
良行の拳で達也の前歯が折れた
達也の歯が転がった
達也「!……歯が……俺の」
ブン
達也「は……が…?」
良行はしゃべっている途中にも関わらず拳を入れた
グシャ…
良行の握り拳は達也の鼻を捕らえた
達也「きゃぴ……あ゛ぎ…」
達也は鼻が潰され涙を流している
良行「……」
良行「おい……」
良行「泣くな……ブン」
2発目……
グシャ…
お、きたきた
待ってたよ〜
俺はこいつらに虐められて泣いたことは一度もない
泣くという行為に敗北を感じたからだ
いくら一方的な暴力を受けても泣かなければ勝った気でいれる
こいつは……
もう負けを認めたか?
泣けば済むとでも……
達也「っ!!!」
達也は痛みのあまり声を出せずにもがいている
良行「……」
良行「許してください……は?」
達也「あ゛……あぁ……ぁ…」
良行「土下座して許しを乞え……そしたら…」
達也「は……ぁ……ず…みません、許して……」
良行「許さない」
三発目……
67 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 00:46:14
知り合いから38歳独身女性のお見合い相手を探してほしいと依頼があった。正直きつい。38まで何してたんだよ。結婚相手まで親の知り合い使うなよ。だから独身なんだよ。ふざけるな!
三発目は奴の顔面をぐちゃぐちゃにした
良行にふんずけられた後頭部はその力に負け、コンクリートに顔面をぶつける
達也「ひぎぁ!………あっ……あ…」
口を大きく開いたまま弱々しくうなる
良行「覚えてるか?」
良行「おまえから受けた最大の攻撃」
達也「か……あ…」
達也は痛みで良行の言葉が入らなかった
良行「……」
良行は口元をにやつかせ見下しながら腕をまくる
良行「みろ」
達也「……ゆるして…くだ…」
良行「……いや、みろって言ったんだが…」
良行の蹴りが達也の腹をえぐる
達也「ごうっ…」
良行「ふっ、さぁみろ! 思い出したか?」
達也は髪を掴まれ強引に見せつけられた
達也「……」ぼやー
ぼやけてよく見えない
達也「……」
達也「……」
達也「……?」
やけど?
それもすごく酷い
良行「思い出したか、達也」
達也「……はっ!」
そうだ……!
こいつのやけどは二年前……
□二年前□
達也「はぁ、つまんね」
正樹「殴り飽きたな」
健太「もうやめにするか」
良行「う………」
良行「(やっと……終わる…か…)」
達也「やーだ」
良行「く……っ!?」
達也「俺点数悪かったんだよなぁ、今回」
達也「まじストレス溜まりまくりなんだわ」
達也「だからさー……」
正樹「……」
良行「(まだかよ、糞。まだ殴られるってか?…)」
達也「こいつ燃やしてぇーw」
正樹・健太「!?」
良行「……なに…」
正樹「それはやめとけって」
健太「それはまずい」
良行「もや……す…?」
達也「大丈夫だって、こいつ強いから。
ねっ、よっちゃん」
正樹「いや、そういう問題じゃない…」
健太「いい加減のところにしないと…」
良行「(もやすだと?……ふざけんな…
しゃれになんねぇ…)」
良行「ふ…ふざけんな! もや…燃やすだと?…頭いかれてる…」
達也「……」
達也「今…こいつ、チョーなめた口きいたよな…」
良行「く……」
良行の体はズタズタで逃げる力はない
達也「けってーー。そっこー燃やす」
良行「!」
正樹「おい、やめと……」
バシッ
達也「とめんな! 責任は俺がとる」
健太「責任は俺がとるといっても……」
達也「かーっ、大丈夫だって
こいつんち親できそこないだから」
良行「……」
そのとおりだ……
俺の親はできそこないだ
達也「手ぇだせ」
良行「……」
ヒョイ
達也「…!」
達也「ほぅ…」
達也「えらく潔いな」
良行「……」
達也は良行の腕に油をまんべんなく塗った
達也「ジャンジャジャーン!チャッカマン!」
良行「ふう……ふう…」
達也「怖いか?w」
正樹・健太「……」ゴクッ
良行「……」
良行「ぜんっぜんこわくねぇ」
達也「・・・」
達也「ひゃっはっはは、うわずってるぞw」
達也「さぁ、点火だ」
ボウっ…
良行「思い出したか?」
達也「あ……っ…」
今田のやけどは酷く、ふとももの皮膚を移植するほどだったんだ
術後も消毒の苦しみを味わったと聞いた
俺は妙に興奮した記憶がある
達也「ち……違うんだ、今田。」
良行「…」
達也「あれは……ほんとは…健太に頼まれたんだ…」
良行「…」
達也「ほら、あ…あいつ結構チキンだからさ…俺に…頼んでいたんだ
俺はやりたくなかった…演技で……」
ビチャ
達也「!…うぇっ…なんだこれっ!」
ボンドか?…
すげぇ苦い……
これはなんだ……
これはなん……
……
まて…
待ってくれ…
頼む……嘘だろ…
やめてくれ
良行「ジャンジャジャーん……」
良行「……チャッカマン…」
達也「はぁはぁはぁはぁ」
待て!
待ってくれ!
頼む! 頼むから!
「さぁ……点火だ……」
やめてく……!!!
ボウっ
び゛ゃああぁ゛あああ゛ぁあ゛がぁあああ!!!!
耳を塞ぎたくなるような悲鳴と共に達也の顔面は燃やされた
ころげながら悶絶する達也をじっと見つめる良行
良行「ひひ、ひひひ、ひひひひ苦しいか?ひひひ苦しいかぁ!?」
達也の悲鳴はやむことがない
もはや言葉など知らない生き物…
良行「苦しいか?ひひ……苦しい……かぁ!?」
良行は達也の頭をボールに見立てて蹴りとばした
それでも止むことを知らない良行は達也を滅多打ちにする
……
良行「はぁ…はぁ…まだ生きてんのか?……」
達也の悲鳴は小さくなる
良行は弱々しくもがく達也の腕を抑え至近距離で顔を覗いた
良行「は……はは…すげぇ……」
復讐を満足に果たせなかった良行にとって達也の顔面は「復讐」そのもの
炎の熱気を感じながら達也の顔面?を観察する
これほど気持ちいいことがあっただろうか
それから10分後。達也は生き絶えた
良行「はぁ……はぁ……」
このまま下に落とそう…
良行は達也の処理をすべく立ち上がった
良行「ん……」
良行の視界に貯水タンクが入る
良行「……あれでいいか」
良行は達也を貯水タンクに放り投げた
良行はパンツを洗いながら優越感に浸る
これから悪人を裁くことができるんだ
このようにしてまた裁ける……
考えるだけでまたイキそうになった
そして待機室に戻る
100パーセントといっていいだろう
間違いなく俺は疑われる
しかし大丈夫だ
確たる証拠をつかまれるのには多少時間がかかる
その間に俺は神同等………
死ぬほど眠いので寝ます
お休みなさい
お疲れ様〜
続き待ってるよ
81 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 11:30:50
□最終日□
昨日は興奮して眠れなかった
食堂に朝食を食べにいく
もちろん俺一人だ
自ら先生に訪ねる
良行「先生……あの……達也君が見あたりません」
先生「なに? 達也が?」
先生「……」
先生「いつからだ」
良行「寝てる間にいなくなりました」
さすがに先生の疑いの目を避けられなかった
周りも疑う
「絶対あいつだって、あいつが殺したんだ」ボソボソ
「虐められた復讐かよ、ありねえない…きも…」ボソボソ
良行「……」
一……三、四…六……六人だな…
今、神の行為を侮辱した輩は……
おまえらも後で始末してやる
82 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 11:37:52
先生「そうか…わかった……先生方に伝える」
良行「はい、よろしくお願いします」
周りの人「……」
冷たい視線を感じる
先生は周りの先生を集めた
先生「えー、先生たちはこれから用事がありまーす。旅館には一般の方もいますので迷惑をかけないように」
良行「…」
先生たちはいなくなった
冷たい視線に囲まれる
83 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 11:41:48
「おい、」
ガタッ
良行の胸ぐらを掴み上げる
「おまえ、達也をどこにやった」
良行「えっ……」
「シラキってんじゃねぇよ! おまえなんだろ!?」
周りがどよめく
良行「……いや、俺じゃ…」
「…」
「てんめぇ…」
良行「なら証拠を出してくれ」
「く……」
良行「……どうした」
証拠もないのに突っかかってきたのか
どうしようもないな
女「……」
「……糞が…っ」
良行を突き放した
良行「たまったもんじゃない いくら虐められていたとはいえ俺は達也君たちを友達だと思っていた
その達也君たちが死んで落ち込んでいるところをこういう風に疑われると……俺が死にたくなるよ」
……
周りが静まりかえる
女「……」
ガタッ
女が立ち上がる
85 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 12:07:23
面白いです
なんだ?
この女……
女「私みました」
良行「…」
なに?…
女の言葉で周りがざわつく
良行「……なにを……なにをみたのかな?」
女「……」
場合によっちゃこいつは殺す
良行「どうしたんだい? さぁ…なにをみたの?」
女「私は……わたし……は」
おどおどしている
こいつはなんだ? さっきのあいつ見たいにただ突っかかってきただけか?
女「達也君といま…今田君が屋上向かってるところをみました……」
良行「(……!)」
見られていた…
やっかいなことに…
「な……! やっぱりだ! こいつだ!」
さっきの男がまた怒鳴りついた
良行「……」
女「……っ…」
女は汗だくになりながら言い切った
なにか後悔してるようにも見える
良行「待てよ、この子のことは信じるのか?」
「なんだと?…当たり前だろ!おまえよりも信用できる」
良行「なにを根拠に? なぜあの子への信用が強いんだ?」
「そっ…それは……おまえが疑われているからだ…」
女「……」
自分の招いた騒動に女は泣きそうになる
良行「疑われているからか……まぁそれはしょうがないな…」
良行「しかしそれだけではないだろ? おまえは人を選んでいる…」
「…っ」
良行「第一印象でおまえは人を選んでいるんだ……
中身などはいっさい無視してな……」
良行「それでいいのか? 平等なのか?」
「く…っ」
良行「神が許すわけない
平等にみるべきだろ?」
良行「俺に前科があるのなら認めよう だが俺には前科などない」
良行「そう……おまえ達……ごく一部を除いた大半の人間はいじめを受けた俺が復讐をした…とかってに決めつけている」
「……」
良行「こんなの許されるのか? こんなことで世の中は改善されない」
女「……ぅぅ……」
女はしゃがみ込んで小さく泣き始めた
「と、とにかく……おまえは信用できない…!」
良行「ならばこっちも同じだ 俺もおまえが信用できない」
良行「あの子と手を組んで俺を陥れようとしている……」
「…なに!?…そんなわけないだろ! なに勝手に決めつけてんだ!」
良行「ほら……わかったろ。俺の気持ちが…… 強要されるのがどれほど不愉快か」
「……っ!」
良行「こういうのも考えられる」
良行「おまえが達也君等の修学旅行班編成に仕掛けをする。たとえば」
良行「おまえが俺を達也たちの班に入れさせた…と考える」
良行「そしておまえはこの旅行中に達也等を殺害する」
「!!」
良行「あとは簡単だ、必然的に一人だけのこった俺に疑いがかけられそれに便乗したおまえがあの子を使い俺を陥れようとした……」
「!……な…に…を」
「……はっ」
疑いの視線はもはや男に集まっていた
「違う……罠だ……これは罠だ!…」
良行「……」
「はぁ…はぁ!はぁ…なんで…なんで俺が!」
ガラガラ
先生「今田ちょっときなさい……」
先生「ちょっと用事がある…」
良行「…」
良行「わかりました」
良行は先生につれられた
「…ほら…」
「やっぱりあいつだったんだ! 先生に呼ばれたの見たろ!? あいつだ!」
……
冷たい視線が集まる
「……」
「……なんでだよ…」
男はその場に崩れ落ちた
91 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 12:55:21
良行は待機室に連れていかれた
先生「そこに…座りなさい……」
良行「はい…」
良行はイスに腰をかけた
先生「……お前は今から家に帰りなさい…」
良行「…」
良行「なんでですか?…」
先生「……」
先生「…お前の」
良行「(ゴクッ…)」
先生「さっき連絡が入ったんだが…お前の親が自殺した…」
92 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 13:01:49
良行「」
良行「」
良行「えっ」
先生「……」
良行「う、嘘だ……」
先生「………」
良行「先生……嘘だと言ってください…」
先生「さっき……警察から連絡が入った……」
先生「君の弟が……発見したそうだ……」
良行「う…嘘だ、嘘だ!」
良行「うわあああああぁぁぁあぁ……」
良行は泣き崩れた…
計 画 通 り … …
93 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 19:28:25
続きまってるよー
乙!
ゆっくり休め
わりい
ミスだミス
96 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:24:43
先生は良行の肩に手を置きなぐさの言葉をかけた
良行「(…計画通りだ)」
これで祖父は俺の目の前に顔を出す
そう、最後は祖父だ
先生「災難だったな……今日は帰りなさい、送るから」
良行「はい……」
しかしなんだろう…この気持ちは…
なにか複雑な気持ちだ……
……
ええい!
なにを考えている
あいつらは死ぬべきだったんだ
そうだろ?
97 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:32:51
女「…」
良行「…スタスタ」
女「ぅ……」
良行「(……ん)」
あの女じゃないか
物陰に隠れてないで出てくればいいものを…
良行「君……」
女「……!…は…はぃ……」
良行「君はどこまで見たんだい?」
女「ぁ……その……ぅぅ…」
良行「ん?どうしたの?」
良行は優しい笑みを見せた
女「私……今田君に怨みとか…ないし……疑ってもいないの…」
良行「(は?)」
女「ただ、確かめたかった……あれは本当に今田君だったのか…
確かめたかっただけなの」
98 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:36:18
良行「(意味がわからない。なぜ確認する必要が?)」
良行「そっか」
女「うん…」
…
気まずい雰囲気が二人を包む
女「あれは…」
良行「?」
女「あれは、今田君…のはずないよね?…」
良行「……」
良行は静かに口を開く
99 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:44:13
良行「俺にはあんなことできない……
そんな勇気はない…」
言ったとたん女は頬を赤らめ
女「だよね、今田君がそんなことするはずないよ
あはっ、私バカだなぁー」
良行「ふふ、できっこないよ」
良行「虐められるような俺ができるはずないからね 弱者っていうのかな?」
女「そんなことない!」
良行「え……」
びっくりした…
女「そんなことないよ……今田君は強いよ……」
女「強いもん…」
良行「……」
100 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:50:28
なんて喜怒哀楽の激しい奴なんだ
笑ってたくせにいきなり怒りだした
よーわからん
女「…」
女「なんか怒鳴っちゃってごめん…」
良行「いや、いいんだよ。ありがとう」
女「う、うん!」
……
なかなかかわいいじゃないか
純粋というなんというか。
裏表のない人間は好きだ
もうちょっと構っていたいが時間がない
もう行かないと
良行「それじゃ、俺は帰るよ」
女「えっ、なんで……どうして?」
良行「緊急で帰らなきゃいけなくなったんだよ」
101 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 21:56:16
女「そっ……そっか…」
女「……」
良行「それじゃ…」スタスタ
女「うん……」
良行「」スタスタ
女「……」
良行「」スタスタ
女「……い」
女「今田君!……」
良行「スタ……ス…タ……」
良行「ん?」
女「……」
女「次は……いつこうやってまた話せるかな…」
良行「……」
いつになるだろうか…
わからないな…
適当に言っとくか
102 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 22:01:21
良行「……かえってすぐにでも話せたらいいな…」
女「!」
女「ほんと?……」
良行「ああ」
女はハシャギながら
女「わかった、約束だよっ。 じゃあね♪」
と言うと走り去った
良行「……」
良行「……」スタスタ
103 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 22:12:17
□今田自宅□
警察A「父親はやくざ。母親は無職。」
警察B「自殺で決まりだな」
警察A「うむ。しかしめんどくさい死に方だな」
警察B「首吊りにしては奇妙ですよね」
敬治「……」
警察A「殺人の可能性もあるんじゃないか?」
敬治「…!」
警察B「そうですね……一番身近にいたものとしたら…
兄の良行君…」
警察A「こら、弟の前でいうことじゃない。
それに志望推定時刻には旅行中だ」
警察B「確かに…すいません」
敬治「…」
警察A「ったく……カチャカチャ」
警察A「んぁ? ライターつかねぇな……あれ?…」
警察B「ほら、事件現場でタバコはだめですよ」
104 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 22:15:46
警察A「へいへい、すいませんね。外で吸ってくるわ」
ガチャ
警察B「ったく…ごめんね敬治君」
敬治「あ…はい…」
志望推定時刻……ライター……つかない……
……
兄さん……
□休憩□
106 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 22:46:05
□待ち□
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 19:16:54
>>203すまない。
あまりに突っ込みどころが多くて(オカシナ点も多い
時を戻る願いを持ってる人を馬鹿にしてるのが見え見えだな、
このスレッド読んでるとそういうのすぐ分かるわ。
過去に戻りたいなんて非現実的で後ろめたい。
ましてそれを願う人間なんで下らないとでも思っているんだろうな。
マジで試してる人が可哀想だ。
便所の落書きとはこういう意味なのか、怖い話だ。
暇な学生の時間つぶしにはもってこいなんだろうな、みんなで見て笑ってんすか
しょーもな
何が自己責任だよ
自殺したら戻れるってのに近いな
989 :名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 22:05:43
こういうのを支援する人って常識ないから怖いな。
これで警察権力が動いて、いざとなったら「冗談ですよ。」「自己責任って書いたじゃないですか」
とかあがくんだろうな。
本物の餓鬼はどうしようもないな(精神年齢が)。模倣犯や大捜査線の様な犯人が沢山いるな。
黒神陀の術かいたヒト・温泉さん・ライトさん・
>>191サン・
>>192サンには本当に感謝するよ。
情報提供ありがとう。
(他にも挑戦者など沢山いるのを感謝してるさ)
わめくの辞めてやってみますわ。
108 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/23(水) 23:08:13
今日はすごくきついです、何故か
明日にまわしてもよろしいですか?
110 :
完結:2009/12/24(木) 21:49:42
兄さん…
そうか……兄さんだね…
ここに呼び出したのもおかしいと思ったんだ
そして殺害方法はもう見えてる
良行は先生の車に乗せられて自宅についた
弟を一度もみることなくただ悲劇の主人公を演じる
敬治「…」
良行「うぁあ……どうして…
お母さん…お父さん…」
敬治「…」
過去に兄さんは僕にだけ打ち明けてくれた
兄さんはいつも嘆いていた
「こんな親の元に生まれた時点で俺は人生決まった
今ならまだ間にあうが、あいつらが消えないかぎり…」
敬治「…」
良行「ちくしょう……」
良行「……あれ?…」
良行「お、おじいちゃんは?…」
111 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/24(木) 23:15:21
か、完結!?
112 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/25(金) 01:26:26
今日でけりをつけるつもりだったのですが諸都合により…
明日終わらせます
毎度すいませ、
>>111さん
113 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/26(土) 05:51:34
期待age
114 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 08:47:11
期待
115 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 16:06:51
良行「おじいちゃん……は?」
敬治「仕事って…」
良行「(仕事だと?)」
良行「仕事? 一緒に来いっていったよな…」
敬治「ま…まぁ…そうだけど。 じいちゃんの仕事知ってるでしょ?外せないんだよ…」
良行「そうか…」
糞っ!!!…ここまで来たというのに…
この機会を逃したら祖父には会えないんだ
計画が崩れた……
良行「まぁ、いいよ…」
とにかく今後を考えるんだ
あと一人…
身の回りにあと一人くらいいるだろう
腐れやろうなら誰でもいい
まってたー
117 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 16:22:38
警察B「とりあえずちょっと話があるから。後にでも署に行きましょう」
敬治・良行「……あ、はい…」
良行「(そうだ……そうだった……事情聴取てやつか…糞っ…時間がないってのに)」
敬治「(今すぐにでも兄さんに質問したいのに……ここで時間をとらせると怪しまれる…)」
敬治「いえ、今からでも構いませんよ」
良行「…!…」
警察B「あっ、そうかい。助かるよ、お兄さんは?」
良行「えっ、あっはい大丈夫です」
警察B「それじゃ行きましょう」
糞っ…
いや……まて…
確かに面倒なことは先にかたずけておくべきか
118 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 16:51:36
その後良行達は警察署へ向かった
ちょっと話を聞く。と言われたが質問は夜の十時まで続いた
弟は六時に帰ったらしい
俺に疑いがかけられていた
それはしかたない
旅行先に俺の身の周りが死んでいったのだ。 そりゃ疑われる
解放されたのは12時だった
警察「また後日呼び出します」
良行「あっ…はい…」
あと一日しかない…
こんなことやってられるか…
119 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 16:59:05
祖父「なに……なんだと…」
部下「はい……大介さんが…」
祖父「なんだと……本当か…」
祖父は崩れるようにソファーにもたれた
部下「しかし自殺の説より殺害のほうが有力だそうです」
祖父「なに!!それをはやくいえ!!どういうことだ!」
……
部下「……ということだそうです」
部下は祖父に一通り説明した
祖父「そうか……」
祖父は手に持ったグラスを砕いた
祖父「しょうがない……無理やりにでも口を割らせるか」
120 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 17:04:22
ガチャ
良行「ふぅ…」
良行はため息つきながら玄関を開けた
敬治「おかえり」
良行「……」
良行「ただいま…」
良行は靴を脱いで敬治の横を通る
敬治「やっぱり兄さんか…」
良行「……」ピタ
敬治「……」
良行「……」
良行は鼻で笑う
良行「敬治、俺は旅行してたんだぞ?どうやって…」
敬治「…」
敬治がゆっくり振り返る
121 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 17:16:45
敬治「兄さんにしては考えたね、でもこれじゃ時期バレる」
良行「……」
敬治「なんでこんな首の吊り方なのか……」
敬治「天井からロープをつるす。しかし座高の首の高さ……長さはそこまで」
良行「……」
良行「なにがおかしい? こういう自殺方法もあるだろう」
良行「ドアノブにベルトをかけて首を吊る。これは以外と定着した自殺方法だ」
良行「すぐ解けそうで解けない。足で立とうとするが地面で滑って立てず死ぬ。」
良行「おまえも見ただろう?父さん達の足元にはビニールシートがひかれてあった」
敬治「……」
良行「やくざじゃよくあるんじゃないか?こういうこと」
122 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 17:37:05
敬治「……」
敬治「兄さん……さっき警察の人があの部屋でライターつけたんだよ」
敬治「だけどその火には力がなかった。そしてすぐ消えた…」
良行「……」
敬治「さっき兄さんが言った自殺方法。その死に方に椅子は必要かい?」
良行「……」
敬治「兄さんは……ドライアイスを使い父さん達を殺害した……」
良行「……」
敬治「まず父さん達の気を失わせる。よくドラマとかであるあれ…なんだっけ?…吸うだけで気を失うやつ…」
良行「……」
敬治「そのあと椅子に座らせ吊るしたロープを首にかける」
敬治「椅子の足にはそれぞれドライアイスを置く。
それぞれのドライアイスの溶け方は規則正しいわけじゃない」
敬治「兄さんが出発して一時すると土台のドライアイスが不安定になり椅子が倒れる」
良行「…」
123 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 17:48:34
敬治「ドライアイスなら証拠がでない。そう思ったんだろう?」
敬治「密室にしていたのが間違いだったね。堆積した二酸化炭素は消えない」
敬治「ドライアイスは二酸化炭素からできてるんだ。溶けると液体のかわりに気体を発生させる」
良行「……」
敬治「さっきの話につながったね、酸素が少ない部屋で火がつくか?」
良行「……」
ククク…見事だ……
これだけでこれほど…
しかしこいつがじゃまするのならしかたない
良行「あぁそうだよ。 俺が殺した。 警察にチクるか?」
敬治「僕はそんなことしない」
良行「…?」
敬治「…逆に僕は兄さんに着いていくよ」
良行「…な」
良行「着いていく?」
124 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 17:57:39
良行「(罠かもしれん…)」
安易に信じるな
安易に信じることでこれまで順調だった俺の計画が崩れかねん…
敬治「僕も一緒さ… 兄さん。 この世は腐っている」
良行「……」
良行「いまなんて?」
敬治「この世は腐ってるんだよ、兄さんもそう思うだろ?」
敬治「この世を更生させるには屑を減らすべきだ」
良行「…」
良行「(…ほぅ)」
敬治「兄さんはこの世の手助けをしたんだね」
敬治「僕も手伝いたい」
良行「…手伝う?」
敬治「僕は頭に自信がある。兄さんの手伝いをしたいんだよ。」
良行「…」
もしかするとこいつは使える
125 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 18:10:25
だがまだ信じちゃいけない
心を許すわけにはいかない
あと一日だ……誰も信じるな
良行「そうか…わかった…」
敬治「本当!? うれしいよ!」
良行「…」
良行「…」
良行「さっそくで申し訳ないが…」
敬治「いや、その前に伝えておかなきゃいけないことがあるんだよ」
良行「…」
良行「なんだ」
敬治「じいちゃんが兄さんを誘拐するそうだ」
良行「なに?…」
126 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/27(日) 18:36:07
□飯□
127 :
再開:2009/12/27(日) 20:27:28
敬治「じいちゃんが兄ちゃんのことを誘拐しようとしてる」
良行「……誘拐?」
これは殺すチャンスとも取るべき
しかしなぜ誘拐……バレた?…馬鹿な…
祖父へ伝わる情報は最高でも大介の死だけのはず…
敬治「おそらく」
敬治「じいちゃんと警察はつながってるよ」
良行「…!」
敬治「とでも考えないと。」
良行「…」
良行「しかし、おまえは何故、じいちゃんが俺を誘拐するって知ってるんだ?」
敬治「ああそれか、じいちゃんのパソコンに侵入したのさ」
良行「侵入?」
敬治「じいちゃんは部下との連絡は基本パソコンで行う。僕はそのパソコンに侵入することで情報を入手した」
良行「…なるほどな」
こいつは使える…
128 :
再開:2009/12/27(日) 20:35:27
敬治「兄さん話は戻るけど」
良行「あ…ああ」
敬治「明日、じいちゃんの部下がここにやってくる」
敬治はパソコンを起動させた
良行「そうか。 その情報を見せてくれ」
その情報を確認することでこいつを使うかどうか決める
敬治「あ、うん…ちょっと待って」
カタカタ
敬治「ほらこれだよ」
良行は身を乗り出してディスプレイを見る
良行「はっ……スケジュールじゃないか…」
敬治「ねっ。」
良行「うん。 いける…これさえあれば……おまえさえいれば…」
敬治「…ありがとう、一緒に頑張ろうよ。」
良行「…」
良行「あぁ… おまえと神の世界を作る…」
129 :
再開:2009/12/27(日) 20:41:49
スケジュールは細かく書かれていた
いろいろなパターンに対応した策が書いてある
すべては俺を捕まえる為……大介の仇か……
このスケジュールがなかったら俺は終わっていた
感謝するよ、敬治。
おまえと神の世界を作ろう
ここがスタートだ
敬治「さぁ、明日の策をこっちも考えよう」
良行「ああ、よろしく頼むよ」
明日
明日の午後10時13分41秒
決着の時だ
俺が死ぬか
神の力を得るか
130 :
再開:2009/12/27(日) 20:48:59
□AM4:00□
さぁ、はじまるぞ
どちらが勝つか
誰と戦ってるのかよくわからないが対戦相手をたとえると……
神
ということにしとくかw
敬治「すでに空から僕たちは監視されている」
良行「あぁわかっている」
敬治「じゃあ行くよ」
良行「頼む」
ウィーン…
ガレージが開く
ドゥルルルル
敬治「出発」
□ヘリ□
部下「…!」
131 :
再開:2009/12/27(日) 21:02:29
部下「こ、こちら103。 自宅の車が動きました」
祖父「…? 車? 映像を」
本部へ映像が送られる
祖父「……」
祖父「めんどくさい奴だ……いや、奴等か…」
□車□
良行「おい」
敬治「なに?」
良行「おまえは……なんでこんな大胆な行動を取った?」
俺は構わない
なぜなら神になるとわかってるから
しかし目的もないのにこのような行動にでるのは無謀だ
敬治はなにもしらないはず…
敬治「兄さんの周りで殺人事件が多発している」
良行「……?」
敬治「今日が五日目…… 僕にはそれに似た記憶があった」
敬治「昔、著書をとり憑かれたように呼んだ時期があってね 読んだことあるんだ」
132 :
再開:2009/12/27(日) 21:20:50
『???+マドラ=シリア』
おもしろ半分で読んでみたけどハマっちゃってね
すごくアホらしいけどおもしろいんだ
シリア……神の一個下の身分
昔、マドラという人たちがシリアになりたいが為たくさんの人を殺した
しかし一向にシリアにはなれなかった
ある時一人のマドラがシリアになった
マドラたちはそのシリアにすがった
シリアは一言だけ告げる
「シリアになるにはあなたたちの肉体とあともう一つの肉体を融合させる。しかし数は決められていてその指定した数、融合させなければならない」
敬治「ていう話さ。 」
良行「……」
良行「ジェラードのなり方は……?」
敬治「…」
敬治「やっぱりそれ関係してたんだ。 安心したよ」
133 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 01:43:42
続きぃ〜
134 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 18:47:59
敬治「やっぱりそうだったんだね兄さん」
良行「……」
良行「そうだよ」
良行「俺の目的はそれさ」
敬治「……やっぱり」
敬治は笑うと車を飛ばした
敬治「ってことはあと一人じゃないか兄さん」
良行「ああ」
良行「ジジイをやるつもりだったが… 計画がくるってこれだ」
敬治「ごめん、つれてこれなくて」
さらにスピードを出す
敬治はこれからの計画を言い出した
135 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 18:56:15
計画はこうだ
まず近くの山へ逃げ込む
車は捨て山へはいる
これで空からの追跡を不可能にする
大きな倉庫を見つけそこに待機する
山の中で捜索するに当たって多人数では不可能
これを見越して部下が倉庫に近づいてきたところを殺害
俺は神の力を手にする
これがうまくいけば二人の世界を作り出すことができる
良行「…」
良行「よし急げ」
敬治「わかった」
敬治はいつ事故ってもおかしくないスピードで山へ向かった
136 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 19:01:32
昼を過ぎたあたり
山に到着した
良行「おい、いくぞ、いそげ」
敬治「うんっ!」
二人は山へ入り込む
□ヘリ□
部下「山にはいりました」
祖父「そうか」
部下「どうします?」
祖父「あれを使えばいいだろう」
部下「はい、わかりました」
祖父「…ふ」
祖父「甘いな」
祖父は不気味に笑った
祖父「敬治… おまえがパソコンに侵入していたのはお見通しだ」
祖父「細かく書いていたがこれだけは書いていなかった」
137 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 19:06:21
赤外線探索機を使います
部下が再確認をした
部下「…」
部下「は…みえる。見えるぞ…」
部下「人間の体温を察知して白く光る…これがあいつらだ…」
良行「はぁ……はぁ…」
敬治「…はぁ……はぁ…」
敬治「はぁ…、あ…兄さんあれだよ」
良行「ん?……これか」
倉庫は体育館並の広さだった
138 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 19:43:57
敬治「ここで待機だ」
良行「わかった」
二人は倉庫に入った
部下「倉庫に入りました」
祖父「…」
祖父「どうでるかわからん。しばらく様子見だ」
□PM8:00□
外はまっくら
ここで待機し続けて何時間も経つ
しかし一向に部下はやってこない
良行は焦りを隠せなかった
良行「おい……あと二時間ほどしかないんだぞ…まだか?」
敬治「うん…」
良行「うん、じゃない!!どこまで待てばいいんだ!時間がないんだ!」
敬治「落ち着くんだ兄さん、奴らは必ず追ってくるはず…」
139 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 19:49:34
部下「異常が見られません。どうしますか?」
祖父「…」
祖父「まさか心中したんじゃ……ないよな…まぁいい」
祖父「倉庫を囲め。 奴等が自分からでてくるまで脅し続けろ」
部下「はい、わかりました」
□PM9:15□
良行「外が騒がしい…」
敬治「……うん」
良行「きたんじゃないか?」
良行は立ち上がると外をたしかめた
140 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 19:53:12
良行は言葉を失い急いで戻ってくる
部下「生存確認!!」
祖父「そうか」
祖父「こちらの音声が聞こえるようしてくれ」
部下「はい」
良行「はぁ…はぁ…大変だ!」
敬治「どうしたの!? 兄さん!」
良行「外……っ……完全包囲された…っ!!」
敬治「か……完全包…囲…?」
141 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:01:20
ヘリが倉庫の真上にやってくる
スピーカーから祖父が脅しにかかった
祖父「良行。……観念しろ…もうおまえは捕まったも同然だ」
良行「!!」
良行「ちっ!! 糞がっ…!!」
敬治「そんな…そんな…っ」
敬治「スケジュールには……書かれてなかった!!なんで!!」
祖父が追い打ちをかける
祖父「今から10分以内……10分以内にでてこなければこちらから突撃する」
良行「!!!」
良行「……糞っ」
良行「………」
敬治「兄さん……」
糞っ!!
最後の最後でっ!!
……
終わるのか…?
俺はこのまま時間が来て死ぬのか?…
142 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:06:28
祖父「あと五分…」
祖父が脅す
敬治「もう……もうおしまいだ……」
良行「……」
今までうまくいってきたのに水の泡……
終わり……か…
………
終わり…?
あと一人殺せばいいんだよ…
そうだ……あと一人殺せば俺は神の力を手に……
良行「……」
スクッ…
良行が静かに立ち上がる
敬治「……」
良行「敬治!……俺はいいこと思いついた」
敬治「…?」
143 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:13:07
祖父「あと三分…」
敬治「いいこと…? なに言ってんだよ兄さん…」
良行「……」
良行「おまえは俺が神の世界を作りたいだろう?」
敬治「……う…うん」
良行「しかし今、その夢が崩れかけようとしている…」
敬治「…」
良行「このままじゃ世の中がもっと腐ってしまう」
カッカッ…
良行が敬治に近寄った
良行「変えたいよな、世の中を」
敬治「…」
敬治「うん…」
敬治「変えたかった…」
良行「……」
良行「まだ間にあうぞ……?」
144 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:21:48
敬治「…!」
敬治「……えっ…兄さんそれはどういうこと……」
敬治「…う゛っ!…く……ぐぁ……っ…」
良行は敬治の首を絞めた
敬治「くっ…!!ぐっ…るっ…かは…く…るしい…!」
良行「…はぁ…はぁはぁ…まだ…まにあうさ……」
良行「おまえが……おまえ一人が……犠牲になるんだ!!」
良行はもっと強く絞める
敬治「…ぐ……に…にい……さん…」
良行「心配するな……おまえの死は無駄にしないぞ……」
渾身の力を使い敬治の首を絞めた
良行「…」
ドクン…
145 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:27:18
ドクン…
「く……っ!?……」
良行が地面へ倒れ込む
良行「かっ………がは…」
胸をおさえ苦しむ
敬治「げほっ……!ごほっ!…か……はぁ…はぁ…」
敬治「はぁ…はぁ…に…にいさん…?」
良行「くっ……!!!…うあ……」
何故だ…
まだ時間じゃない……
なんで…死にたくない
死にたくない
死にたくない
死にたくない
死にたくな…い…
死……に…た……
……………
146 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:34:28
□PM9:30□
良行は息を引き取った
死因は心臓麻痺
敬治「はぁ……はぁ…にいさん?」
敬治「はぁ……にいさん。」
敬治「は……ぁ…にいさん??…」
敬治「ねぇ、にいさん……返事してよ…」
敬治「兄さん…!……兄さん……」
敬治は良行を揺さぶった
敬治「しっ……死んで……」
敬治「う…」
敬治「うわあああああああああ!!!兄さん!!!」
「……」
カッカッ……
入り口から一人の男が入ってきた
147 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:38:55
「なかなか楽しかったですよ、今田さん」
敬治「……!」
敬治が振り返る
そこには黒ずくめの男が立っていた
金子「どうも、はじめまして…」
敬治「はぁは…ぁ……あなた…は…」
金子「名乗るほどの者ではございません。 ただ…」
金子「君のお兄さんを削除した者、とだけ言っておきましょう」
敬治「!!」
敬治「に…兄さんを…削除した…?」
148 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 20:48:11
敬治「どういう意味だ……」
金子「いやぁ……たまたま通りかかったら削除すべき人間と出会ってしまい……
これは消すべきと判断したわけです」
敬治「削除すべき人間…?」
金子「はい… 君のお兄さんは無実の君を殺そうとした…」
敬治「…そ…それだけで…殺したのか…?」
金子「はい」
敬治「…」
金子「ほんとに人間は愚かな生き物だ…」
金子「最初、君のお兄さんは正義がどうたらこうたらいってました…」
金子「……なのにこのざま……救いの言葉も浮かばない…」
敬治「……」
金子「でもこれが人間の本来の姿です」
金子「欲の塊なんですよ……あっ…ちなみに今時間止めてますから外は気になさらなくて……」
敬治「っけんな……」
金子「…へ?」
149 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:01:42
敬治「どういう意味だ……」
金子「いやぁ……たまたま通りかかったら削除すべき人間と出会ってしまい……
これは消すべきと判断したわけです」
敬治「削除すべき人間…?」
金子「はい… 君のお兄さんは無実の君を殺そうとした…」
敬治「…そ…それだけで…殺したのか…?」
金子「はい」
敬治「…」
金子「ほんとに人間は愚かな生き物だ…」
金子「最初、君のお兄さんは正義がどうたらこうたらいってました…」
金子「……なのにこのざま……救いの言葉も浮かばない…」
敬治「……」
金子「でもこれが人間の本来の姿です」
金子「欲の塊なんですよ……あっ…ちなみに今時間止めてますから外は気になさらなくて……」
敬治「っけんな……」
金子「…へ?」
150 :
ごばく:2009/12/29(火) 21:09:06
敬治「ざっけんなってんだよ!」
金子「…………ワーオ…」
敬治「兄さんを殺しやがって……」
金子「…」
敬治「冗談じゃない!」
金子「……」
金子「私が……」
金子「憎いですか…?」
敬治「…」
敬治は落ち着きを取り戻す
敬治「憎い…」
金子「ふふっ……」
金子「わかりました……」
金子はバックから紙を取り出した
151 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:18:28
敬治「……」
金子「この契約書に目を通してください」
敬治「これは……」
金子「あなたは私を殺したい。 復讐できるのならしたい。 そうですね?」
敬治「…」
敬治「そうだ…」
金子「……ふふっ」
金子「ならばジェラードになりなさい、邪魔はしません」
敬治「…!」
金子「私はお兄さんのような偽善者をもっとも嫌います」
金子「お兄さんと契約を結んだ時から私は始末しようと決めていました」
敬治「…」
金子「しかしあなたは違う…素直です…人間の本来の姿……美しい」
152 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:24:53
金子「ジェラードになりなさい。 あなたはジェラードになるべきだ」
金子「できますか?…」
金子「(いちいち聞かなくても私には透視する能力がある)」
金子「……」
金子「(…フフフ……伝わります…)」
コ ロ シ タ イ
金子「はい、わかりました。 ご返事ありがとうございます」
金子「(伝わるとは言葉よりも直接的。 ゾッとするくらいの殺意が伝わりましたよ…)」
敬治は金子を睨み続けている
……
金子「はい、契約成立です。お疲れさま。」
153 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:30:59
敬治「……」
金子「さて、ノルマを伝えます。条件としては…」
敬治「五日以内に5人殺す」
金子「…」
金子「なぜ……知ってるのですか?…」
敬治「……」
金子「……」
金子「ふむ、なるほどですね。伝わりました。」
金子「あなたは理解がいいから好きですよ。」
敬治「……」
金子「で、」
金子「今から時間を再生するわけで・す・が・」
敬治「…」
金子「……」ニヤ
金子「いけますか…? 5人……」
敬治「……」
154 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:35:38
金子「絶対絶命の危機。 乗り越えれる確率としては……」
金子「…」
金子「5%ってとこですね」
敬治「……」
敬治「やってやる…」
金子「…」
パチパチ
金子が手を叩く
金子「その意気込み。 感嘆です。 すばらしい…」
金子「私も今日、シリアに一歩近づけました。 ほぼそれが目的でやってきたわけですが…」
敬治「……」
155 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:42:23
金子「お互いがんばりましょう。期待してます」
敬治「……」
金子「また会いましょう」
敬治「…」
金子「あ・え・た・ら・の話ですが」
金子はフテキな笑みを浮かべ指を鳴らした
パチッ
祖父「…時間切れだ、突撃…」
敬治「……」
入り口から盾を構えた部下達が大勢攻め込んでくる…
しかしなんでだろう
怖くない…
むしろ…
殺してやりたい…
兄さんをここまで追いこんだカスども……
156 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:50:19
□5年後…□
ジャッ…ジャッ…
「……」
墓の前に一人の女が訪れる
女「……」
女「今田君……」
女は供え物を置き墓石の手入れをした後手を合わせた
女「……」
ジャッ…ジャッ…
「……あれ?」
女「…?」
女が振り返る
そこには男が立っていた
女「…あ…その…」
男「いや、僕も墓参りをしに来たんです」
女「あっ…そうですか…」
157 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:54:40
男「すいませんね、掃除までして頂いて…」
女「……いえ…」
女「命日には毎年来てますから…」
男「あっ、そうなんですか。」
男「どういったご関係で?」
女「……」
女「片思い……ただそれだけです…」
男「…」
男「そうですか…」
女「……はい」
男「……」
重たい空気が流れる
158 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 21:59:04
男「……どうでしたか? 亡くなられた時は…」
女「えっ」
女「あっ……それは…」
女「……」
男「……」
女「今田君を…」
女「今田君を殺した人を……同じ目にあわせたいと思いました…」
男「…」
男「……そうですか…」
女「なんか…すいません…」
男「いえ、いいんですよ。 僕も同じことを思いましたから」
女はうつむいた
159 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 22:10:12
男「同じ目に合わせたい… 僕もそう思いました…」
女「……」
男「でも仇はうちました」
女「…え」
女「……それは…どういう…」
男「…」
男「ふふっ」
男は笑った
男「冗談ですよ、それじゃ」
女「……え」
女「……そうですよね……私信じちゃった…」
男「…ふふっ、では失礼します」
女「……」
男は去っていった
女が後で調べたところ今田家の生き残りは弟 敬治 だけらしい
あの時会った男は敬治さんだったのだろうか…
その後彼を見たものは誰一人としていない…
160 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2009/12/29(火) 22:13:07
一応完結させました
今まで見てくださった方、ありがとうございます
つまらなかったかもしれませんが完結です
まだ未熟ですのでご意見・ご感想がもしありましたら書き込んでくださるとありがたいです
おつ
面白かった
誤字脱字が気になったけど
162 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2010/01/07(木) 13:56:07
お疲れ様です!年末に読んだのですが規制で書き込み出来ませんでした
初めて読みましたが面白かったです。
神の力を手に入れる為の良行の変わり様が恐ろしい・・・
次回作も見付けることが出来たら是非読ませて頂きます。
163 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:2010/01/15(金) 23:41:15
乙
お