TCBR〜新生テラカオスバトルロワイアル〜4

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 そう踏んでから、エゼルは女に近づいた。
 これでどうなんだ? 眼鏡ちゃん。

 すると――どうだ?
 エゼルの上着を少しずつ片手(無論、もう片手は銃でエゼルを向いたままだ)で剥いでいくではないか!
 エゼルは、――まあ常人より回転速度が数倍早い脳で、服に手をかけた時点で理解した。
 これは、つまり――
「あなた、童貞でしょ?」
「――」
 エゼルは言葉を失った。
 この眼鏡女は言ってのけた。軽い口調で。
「私は――ただやられる側よりやる側に回っただけよ」
 何? なんて言ってるんだ、このバカは?
 エゼルは笑いを堪えるのに必死になった。
 アンハ。それで全部わかりました。ということは、あれですね。
 最初から例え逆レイプであろうと何だろうと、とにかく俺とヤっちゃって、結局いつかは殺すつもりだったわけですか。
 他の奴らが全員死んで、俺を盾にすれば生き残れると? なあるほど。それまで俺と何回やれるか計算でもしてた訳か?

 馬鹿馬鹿しさと眼鏡女の無知さで、背筋がむずむずした。
 さっきの「ただやられる側よりやる側に回っただけ」の『やる』は『殺る』んじゃなくて『犯る』って訳か?
 ハン、笑わせてくれるぜ。
 それに――童貞だって? ああ、そうかもしれないしそうでないかもしれないな。
 まあ――今はどうでもいい事だ。
 とにかく、こいつは果てしなく頭が悪いんじゃないか?

 女はエゼルの身につけていたケース(エゼルの発明品の一つ、カードを入れるケース。尤も、今は『混沌のテラ』とか言う物語か何かの一部の写紙入れになっていたが)を乱暴に投げ捨てると、
 一段落したかの様にエゼルの身体を白いローブごしにつたうように愛撫(ウザったい事この上無かった)し始めた。
「あら――いい身体付きじゃないの」
 ――で?
 どうするんだよ?