はないたちの夜〜げろっぱのなく頃に〜 @華スレ

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1まりあ ◆BvRWOC2f5A
│ ─┼                   _/__               │
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│  _l  /   \  |     |  ┼─‐ // ̄ヽ         /   / ̄ ̄/
. レ (_ノ\/  ___|   レ     / ─    _ノ   ___    ノ│  / ヽ /
        \ノ\       / (___         / / ヽ   │ ノ \ /
                               ヽ/ _ノ   │    /\  
                                      |   ノ   \〜げろっぱのなく頃に〜
2まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 01:52:42
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありません。
 従って、作品中に出てくる登場人物の性格・性別等についての質問にはお答えできません。
3まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 01:53:54
・要はかまいたちの夜のパクリです。
・このスレッドの目的は全てのシナリオをコンプリートする事です。
・選ぶ事の出来るシナリオの中から好きなシナリオを選んで下さい。
・華スレのテンプレに載っているコテはほとんど出てきます。
(クリア条件等によってプレイできない場合もあります)
(また、複数のコテハンで同じシナリオが進行する場合もあります)
・プレイ中、あなたを悩ませる様々な選択肢が出てきます。
・どの選択肢を選ぶかによってストーリーが変わってきます。
・ある条件をクリアすると新たなシナリオが追加されます。
(ひとつのシナリオでも選択肢の選び方によって結末が変わってきます)
・クリアするとシナリオ名が変わる事があります。
・スレッドの進め方によっては強制シナリオも発生します。
・シナリオタイトルがゲロッパしてたらまだフラグが立って無いということです。
(これ↓)
・*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
4まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 01:56:47
関連スレ

うpと混沌はバレスレの華 page.84
http://tmp6.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1155563845/
5まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 01:59:39
・プレイする
・プレイしない
・質問がある

>>5
6まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:00:32
じゃなくて

>>7
7 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/15(火) 02:03:08
ちょっと待ってや。今アタマ整理してるんだから
8シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/15(火) 02:06:14
記念真希央
9まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:14:20
テンプレ貼っておきますね

鬱井・・
KIRA・・・
シニア・・・
こんにゃくしゃ・・・
おっかけ・・・
イノセンス・・・
天然ショボーン・・・
ち○こ・・・
アンニュイ・・・
参号丸・・・
ポニー・・・
妄想Ld・・・
ラチルメチル・・・
アルケミ・・・
ゲロッパー・・・
クロス・・・
蟹玉・・・
伝説・・・
吊(◆LOOP.C.0wo)・・・
10まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:15:18
◆deathC94dg・・・
ugougo・・・
携帯・・・
環境・・・
ミサキヲタ・・・
病人(◆Note.KHD.6)・・・
ニコフ・・・・
青・・・
ねるね・・・
米・・・
キラヲタ・・・
九州・・・
エルム街・・・
エルキュール・・・
ヲタヲタ・・・
ジニキモ・・・
きらたま・・・
ジェノ
Lコテ・・・
マイ・・・
◆I/MinA//.M・・・
インリン・・・
本家キモハゲ・・・・
バケ千代・・・

みんなが主人公になれるようなお話にしたいと思ってますです
11まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:18:36
【第0夜】

「まっすぐな目で見つめられて心の自由が利かないの」

息を切らす僕に背を向け彼女は言った。

あの時、君は、どんな顔をしていたのか─────
今となっては確かめようも無い。

恋をするって言うのとはちょっと違うけど、わりとドキドキした。
12 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/15(火) 02:21:20
この人プロだ。華のプロだ
13まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:22:16
1.「鳴らない携帯」
2.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
3.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
4.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
5.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
6.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
7.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
8・*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
9.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
10.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

シナリオを選んでください

※ゲロッパされてるシナリオは読めません
14可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/15(火) 02:24:39
wwwwwwww

げろっぱにワクワクキタイアゲ(・∀・)
15 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/15(火) 02:26:31
>>13
何この不自由な一択。1でお願いします
16まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:28:53
【第1夜】
2006年8月11日/とある1ルーム

この日は起きた時から嫌な予感がしていた。
もう随分使っていない目覚まし時計が突然鳴り出すし、
久しぶりに観た朝のニュースの占いでは運勢ワーストだった。
おまけに芸能ニュースでは、ファンだったアイドル「マイ」の熱愛発覚が報じられていた。

数ヶ月前ならネクタイを片手に家を飛び出している時間だ。
だが今は違う、俺は自由だ。
満員電車の中で屁を我慢する事もないし、会社で上司の顔色を伺う必要もない。
寝たいだけ寝て、起きたい時に起きる。
欲しい物があれば今の時代は便利だ。大概の物はネットで買える。
一昔前なら宅配なんてピザぐらいしか思いつかなかったが最近じゃファミレスもデリバリーしてくれる時代だ。
家から出る必要なんてない。
この6畳半の領土は俺の“絶対空間”だ。ここは俺の城であり、俺が王様なのだ。

俺は無敵だ。この部屋の中にいる限り。この王国では俺がルールだからだ。
そう、この中にいる限りは・・・・・・・
17まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:30:16
マイの熱愛発覚ですっかり目が覚めてしまった。
まぁたまには早起きもいいもんだ。1週間ぶりに窓を開けると、
外から俺の大嫌いな子供の声が聞こえたきた。そうか、学校の時間だ。
糞の役にも立たない目覚まし時計を国外破棄するついでにぶつけてやろうかとも思ったが、まぁいい。
今はまだ「外の国」と敵対しても勝ち目は無い。
俺は国王だ。安易に我が国を敵国の脅威に晒す訳にはいかない。

窓を閉めると同時に携帯が鳴った。・・・・・・・・・・3ヶ月ぶりだろうか。
久しぶりに聞く着うた・・・・思わず毎週欠かさず観ていたアニメのOPを口ずさんでしまった。
液晶には番号だけが表示されている。

どうする?
・電話を取る
・知らない番号だし・・・・
18可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/15(火) 02:36:39
|゚皿゚)彡

選択は携帯さんに任せたほうがよさそうね・・・・
19 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/15(火) 02:38:21
え、まじですか

んじゃあ恐れず取りましょう
20まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:43:38
きっとこれは間違い電話だろう。
俺に干渉してくる奴・・・・・・・いや、「俺に関心のある奴」なんているはずが無いからだ。
電話は鳴り続いている。俺は何故だか小学校の頃の自分を思い出していた。
まだ俺が、頭の中で描いている「理想の俺」とかけ離れていなかった頃の俺だ。

俺がこんな風になったのは、忘れもしない【ニコフの体操服カレーまみれ事件】からだ。
誰も俺の言う事を信じてくれなかった。被害者のニコフは勿論、親友だと思っていた蟹玉も。
優しかったゲロッパー先生ですら俺を犯人扱いした。クラスの皆が俺を犯人だと決め付けた。

──────待てよ、なんでこんな事を思い出す?
頭の隅に引っかかった何かが俺の記憶を揺さぶった。

(そうだ・・・このアニメの主題歌を着うたにしたのは・・・・・)
そんな事を考えながら通話ボタンを押した。
21まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:45:58
「も゛しも゛し・・・」
めいっぱい声のトーンを低くして電話に出た。
以前、架空のアダルトサイトからの振り込め詐欺にひっかかった時から
知らない番号での着信には必ずこうやって出るようにしている。
何故なら自分自身、こんなトーンで電話に出られたら少しビビってしまうからだ。

「・・・・・・・・・も゛しも゛し?」
相手が黙っているので更に低いトーンで、且つ若干強い口調で言ってみた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やはり黙ったままだ。
(悪戯電話か?いや、俺の声が怖すぎるのか・・・・・・・・・・?)
電話の向こうからは何も聞こえてこない。全くの無音だ。

「・・・・・・・・・もしもし」

・・・・・・・・・・・・少しトーンを上げてみたが、やはり相手は無言だ。
(イタ電か・・・・死ねっ!)
100%相手には聞こえないだろうと思われるぐらいの小声でそう言いながら、
電話を切ろうとした瞬間、微かに声が聞こえた気がした。

『ノートを返せ』
22まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:46:51
「!?もしもし?誰・・・・・・」
電話は切れていた、が、思わず素の声で返事をしてしまった。

電話の声は女だった。
しかし全く心当たりがなかった。
当然だ、俺に電話してくる女なんているはずが無い。

その場に座り込み、着信履歴を見ながら記憶を辿ってみたがやはり知らない番号だ。

そもそもこの番号を知っている人間は、俺がこの番号を教えた人間、
俺のアドレスに入ってる奴しか知るはずが無いのだ。
その中に女は一人もいない。

(誰かが勝手にこの番号を他人に教えたのか・・・・・?それとも悪戯電話か?
いや自分の番号を通知したまま悪戯電話する奴もいないか・・・・・・
だとしたらやっぱり間違い電話?)

鳴るはずがない電話に、しかも女からかかってきた。
俺にとってはこれだけで大事件だ。
そのせいですっかり相手の言った事にまで気が回らなかった。


この時は想像もつかなかった──────
まさかこの電話が、俺の“絶対生活”をぶち壊す事になるなんて。
23まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 02:50:05
「鳴らない携帯」 了

1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」
3.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
4..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
5..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
6.「無気力刑事・鬱井」
7..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
8..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
9..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

シナリオを選んでください
※誰が選んでも大丈夫です
24名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 02:56:35
25可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/15(火) 03:01:08
(V)  (V)
ミ( ゚皿゚)彡─┛~~

遅かった・・・・・
26まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:02:23
2006年8月11日/ライブハウスP0NIE

P0NIEはこの街のバンドマン達から聖地と崇められるライブハウスだ。
〔ここでのライブを成功させたバンドは将来必ずBIGになる〕とまで言われている。
しかしそれだけに敷居の高さも半端ではない。
ぽっと出のバンドじゃまず出演すら出来ない。
他所のライブハウスを満員にするような実績のあるバンドでも店長のポニーに認められなければ
ステージには上がれない。
そして1組のバンドだけでのライブ、いわゆる「ワンマン」を行えるのは年に数組だけだ。
その数組に入るべく、この街のバンドマン達は虎視眈々とその枠を狙っている。

そんなデビューへの登竜門ともいえるこのステージで、今夜ワンマンライブを行っているバンドがいた。
そう、俺の名はジェノ。音楽の力で新世界の神になる男だ。
27まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:07:24
今日も調子は上々だ。俺目当ての子猫達が群がる。
他のメンバーには悪いがこれは仕方ないだろう?
なぜなら俺の存在そのものがこの場を成立させているからだ。

さて次の曲は・・・・

・バラード
・激しいの
28名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 03:10:35
激しいの
29まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:13:25
「ジェノーーーーーーーーーーー!!!」
「こっち向いてぇぇぇぇぇっ!ジェェェェッノォォォォォォォ!!」

ジェノ「OKお前ら!もっと、もっと気持ちをぶつけて来い!」
客「キャアアアアアアアアアアアアアアアアア」

ジェノ「俺の兄貴は28歳!」
(たぶん!)←客
ジェノ「俺の姉貴は26歳!」
(たぶん!)←客
ジェノ「Ah靴紐結んでただけなのに 女子がスカート抑えて走り去る!yeah!
消しゴム拾ってあげたのに 泣かれて放課後 職・員・室!Pooooooooooooooow!」

客「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!ジェノ様ぁぁぁぁぁえrsdtfyぐひじょkpl@;!!」

「店長・・・・凄ぇのが出てきたね・・・・・・?」
熱狂する観客達を横目に男は言った。
ポニー「あぁ・・・このライブハウスを作ってから
今まで数千のバンドを見てきたが・・・こいつほど俺のHeartを揺さぶった奴は・・・・」
男は口元に笑みを浮かべながらステージを見つめる。
30まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:14:26
ポニー「お前以来だよ・・・・・KANI・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、蟹玉・・・・・・・」
蟹玉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポニー「どうだい?昔の自分を見ているようで熱くなっちまったんじゃねぇか?」
蟹玉「よしてくれよ?・・・・・・俺は・・・・もう・・・・・飛び方を忘れちまったのさ・・・・あの日から・・・」
ポニー「・・・・・・・・・5年になるか・・・・エルム街が逝っちまってから・・・・」
蟹玉「あいつの六弦が奏でるBeatじゃなきゃ・・・・俺は飛べやしないのさ・・・・」
ポニー「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
蟹玉「飛べない蟹は・・・・・・・・・・・・・ただの蟹さ・・・・・・」
ポニー「そうだな」

帽子を深く被り、蟹玉は店を出た。
出入り口には数々のバンドの写真が貼られている。
その中で一際目立つ場所に飾ってある写真には若き日の蟹玉が写っていた。
蟹玉「救えないなら・・・・・歌う事すら許されやしない・・・・そうだろ?エルム・・・」
若き日の自分の隣に写るギタリストを見つめながら、そう呟いた。

一方ライブの盛り上がりは最高潮に達し、店内は異様な熱気に包まれていた。
ポニー「お客さん、ダイブは、ダイブはやめてください!危険ですから!やめっやめてくだアッー!」

この日、ライブハウスP0NIEは過去最高の集客数を記録し、
出入り口には新しい写真が飾られた───────
31まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:17:26
「ライブハウスP0NIE」 了

1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」
4.「模木捜査官」
5..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
6.「無気力刑事・鬱井」
7..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
8..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
9..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

シナリオを選んでください
※よくわからなくなってきました
32名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 03:18:06
シニア乙

3で
33まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 03:27:11
????年8月?日/肝禿村

肝禿山の奥深く、人が足を踏み入れる事を拒むかのようにその社はひっそりと立っておったそうな。
誰も知らない、ずっと昔、そのまたむか〜しのお話じゃ。

梅雨が明け、夏が本気を出す頃に、麓の肝禿村では毎年恒例の肝禿祭りが盛大に行われておった。
肝禿祭りでは、その年に十八になる村の男達で一番強い男を決める
「KMGP(肝禿村グランプリ)」が目玉となっておったそうじゃ。

毎年数名の男達が参加するこの大会。今年はトーナメント形式で行われる予定で
参加人数は8名じゃった。「最高で金、最低でも金」が家訓のクロス家は一族代々、
出場すれば大体決勝までイケるほどの名門じゃった。
クロス家の次男、クロ八は今年の優勝候補として期待がかかっておった。
蟹玉家からも、「北欧のパラノイア」の異名を持つ蟹太が送り込まれたそうな。
しかし今年は後に、「曲者揃いの年だった」と言われるほどの当たり年で、
その中でもインリン家の長男、イン五郎は今年のダークホースとして注目を集めておった。
34イノセンスキモバケ ◆YsomnAZ8yo :2006/08/15(火) 11:00:45
( ゚Д゚)y─┛~~ 

ヒャッハ〜
35名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 14:22:12
まりあ凄〜い(^ヮ^)!
36名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 17:43:44
マ リ ア ハ ー ド
37名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 18:53:22
くやしい・・・・こんなやつに・・・・・・  でも・・・
38名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 21:20:09
感じちゃうううううううううっ
39名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 21:33:44
ビクンッ
ブルブル
40名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 21:35:15
体験版はここまでです
41九州ry ◆CRI9FMCjwo :2006/08/15(火) 23:28:26
そりゃないぜジョン
42名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/15(火) 23:56:31
すごく・・・wktkします・・・
43まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/15(火) 23:59:07
そして色々あって、からくも優勝したイン五郎は村の長の家へと優勝の報告に向かったそうな。
イン五郎「長ー、今年はオラが優勝したぞ〜」
イン五郎は長に向かってん゛ー!ん゛ー!ん゛ー!と胸を叩きながら報告したそうな。
長は「今年は1600年。キリ番の年にはその年の優勝者が
山に登って社に行って神官様にも報告せねばならんのじゃ。今から肝禿山に登れ」
と、巻き気味にセリフを読み上げ、イン五郎を家から追い出した。

イン五郎は「なんでわざわざ山まで行かなならんのんじゃあ」と文句を言いながら山へ向かったそうじゃ。

だがイン五郎は気付いていなかった。
長の家を出た時から尾行がついていた事に。
自らの血塗られた運命に。
動き出す歴史の歯車に巻き込まれている事に──────
44まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:03:10
イン五郎「何の音じゃあ」
山を登り始めてからというもの、ずっとこの音が聞こえておった。
一歩、一歩と山を登るたびに、その音は次第に大きくなっていったそうな。
イン五郎「こりゃあ社の方から聞こえとるんかのう」
不気味に思いながらも、イン五郎はまた一歩、一歩と社に向かって歩き続けたのじゃった。

?「お蒟蒻様、間もなく村の男が此処へやってきまつでつる」
《ふむ・・・今年はどうかいのう・・・・・》

夏とは思えぬほど冷え切った社に、謎の声が響いたそうな。

イン五郎が社に着いたのはもう夜明け前じゃった。
「フゥーやっと着いたわい。水飲みたいのー」
イン五郎が誰にとも無くそう言うと
どこからか「では、どうぞでつる。」と声が聞こえてきたそうな。

           *'``・* で
           |     `*。 は
          る∩∧ ∧    *
         + (・ω・ )  *。+゚
         `つ ヽ、  つ *゚ど  
          `・+で*・' ゚⊃ +゚
          ☆   ∪~ 。う゚
           `・+ぞ*・ ゚

それはそれは美しい声が、耳を通り抜け、乾ききったイン五郎の喉をあっという間に潤してくれたのじゃった。
イン五郎は殺風景な山奥でオアシスを垣間見た気がしたそうな。

イン五郎「ありがてぇ、ありがてぇ」
?「礼には及びませぬ。さぁ漏れについてまいられよ」
腐女子口調の謎の女に連れられて、イン五郎はようやく社の中へと入っていったのじゃった。
45il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/08/16(水) 00:04:21
ジェノにふいた
続きwktk
46まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:06:16
シャン・・・・シャン・・・・・シャン・・・・・

冷え切った社の中にあの音が鳴り響く。
イン五郎「さささささ寒ぅい!冷房効きすぎですよぉををををををを」
謎の女「エアコンではありませぬ。この社の中はお蒟蒻様の霊気によって守られているのでつる」
全く答えになってはいないが、イン五郎は(あぁ、電波の人か)と思い軽く流した────
イン五郎「お蒟蒻様とは?いや、その前にアンタ何?ガイドさんなの?」
謎の女「漏れの名は天然処梵でつる。お蒟蒻様に仕える神官でつ」
イン五郎「アンタが神官様ですか!こりゃーとんだご無礼をヒッヘヘ」
シャン・・・シャン・・・・シャン・・・・
またあの音が鳴り響いた。
イン五郎は「で、お蒟蒻様ってのはどこにいらっしゃるんですか?
この音もお蒟蒻様とやらが?」
天然はニコリと微笑み、ヒラヒラしたやつをス・・・・と
境内?神棚??かなんかに祀られてる鏡の方へ向けた。すると。
シャン・・・・シャン・・・・・シャン・・・・・・
イン五郎「あの音はここから聞こえていたのか・・・・・・・・・・・!」
47まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:08:13
村を山に入ってからずっと聞こえていたあの奇怪な音の正体を突き止めたイン五郎!

??《よくぞ来られた若き人の子よ・・・・》
イン五郎「な、なんだ!?一体どこから聞こえてるんだ・・・・・・・・・・・・!?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・・・・・・・・・・
地鳴りとともに社全体が揺れ始め、イン五郎は立っていられないほど膝をカクカクさせた。

カッ

イン五郎「うおっまぶし」
まばゆいほど の ひかり が あたり を おおいつくす!
インごろう は こんらん している!
てんねん は ボーっ と している!
きょだい な こんにゃくしゃ が あらわれた!

なんと全長12mはあろうかという巨大なこんにゃくしゃ様が社を突き破って現れたではないか!
イン五郎「ひぃぃぃぃっ!?お助けぇぇぇぇ!」
これにはイン五郎も腰を抜かすばかりだった。

この後いったいどうなってしまうのか!


「肝禿村」/了
48まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:25:22
1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」
5..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
6.「無気力刑事・鬱井」
7..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
8..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
9..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

自動的にシナリオNo6「無気力刑事・鬱井」へと移行します

※関係ないですけど駒大苫小牧強いですね
49まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:36:32
2006年8月2日(水)/警察署

この日、一人の刑事に人生の転機が訪れる。

「課長〜、すいません・・・・腹痛が痛いんで帰っていいッスか?」
腹部を押さえながら、申し訳なさそうに彼は言った。
「馬鹿野郎!何を寝ぼけた事を言ってるんだ!鬱井!」
〔一に聞き込み二に聞き込み。三、四も聞き込み、五も聞き込み〕がモットー、
ガチムチマッチョの妄想Ld課長がもの凄い剣幕で彼───鬱井を叱り飛ばした。

鬱井「だって朝から発熱がガンガン言ってるんスよぉ・・・・」
Ld「鬱井!キサマー!これでも喰らって気合を入れなおせー!どりゃー!Ldボンバー!」
鬱井「ぐぼっ・・・ぃげぱっはー!」
丸太のような豪腕から繰り出されるラリアートはLd課長の十八番。
普段から不摂生の代表人のような生活を送る鬱井には防ぎようも無かった。
リヴァイアサンの引き起こした津波に飲み込まれるが如く、
意識の奥深くへと沈ん行く貧弱な鬱井。
その様はまるで無力な旅人のよう・・・
50まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:40:40
青い海、白い雲。浜辺にはセレブ達が寝そべっている。
右も左もトップレス。まるで金髪ギャルの叩き売り市場だ。
コネで入った警察なんてさっさと辞めて正解だった。
僕には日本のような時間に追われるだけの国は合わないんだ。
「ウツィー、キンキンに冷えてるわよ」
ジェシーが僕にグラスを渡そうとする。
鬱井「ジェシー知ってるかい?今日がなんの日だか・・・・」
ジェシー「今日?今日はもちろん・・・・」
鬱井「あっ!ジェシー危ない!南米オオアリクイが後ろに!」
ジェシー「きゃぁっ!」
慌てて振り返るジェシー、その隙に・・・・

カラン

ジェシー「もう!驚かさないでよ!どこにもいないじゃない!」
鬱井「はははゴメン、ゴメン・・・で、話の続きだけど・・・・・」
ジェシー「えぇ、当然覚えてるわ。今日は私」
言いかけるジェシーの唇をそっと人差し指で塞ぐ。
鬱井「そう、当然僕も覚えてる。そんな君にプレゼントがあるんだ」
キョトンとしているジェシーの唇に当てた指をグラスに向ける。
鬱井「Happy Birthday」
ジェシーはストローで“それ”を掬い上げた。
ジェシー「ウツィー・・・・・・・」
僕はジェシーから“それ”をひょいと取り上げ、改めて彼女の指にはめた。
二人にもう言葉は要らなかった。人目など気にせず夢中でKISSを交わした。

そこで目が覚めた。
僕の目の前にいるのは水着姿の美女ではなくガチムチマッチョのLd課長だった。
51まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:49:01
Ld「やっと目が覚めたか!あれぐらいで気を失うとはとんだひょうろく玉だぜ!」
鬱井「これ以上は無いというタイミングで喰らわしといて何を言うんですか・・・・・
   常人なら悪くすると即死でしたよ・・・・・」

Ld「ふん!文句があるなら500円玉を折り曲げられるようになってから言え!
   俺はもう帰るからな!」

できる訳ねーだろと思ったが僕の体を反対に折り曲げられても困るので黙って敬礼しておいた。
そんな事よりもうこんな時間か。僕はかなり長い時間気を失っていたのだ。
気絶している間に何かされていないか不安になったので肛門を触ってみたが特に何かされた訳ではなさそうだ。
胸を撫で下ろし、ポケットからフリスク取り出して一粒だけ口の中に放り込む。

鬱井「うーん効くなぁ。これをケツの穴に2、3粒突っ込んだら一体どんな快・・・」
その時僕のデスクの上に葉書が置いてあるのに気付いた。
どうやらLd課長が代わりに受け取ってくれてたらしい。でも何故ここ(警察署)に・・・・・・?

差出人は書いてない。
裏には

『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室』

とだけ書かれていた。
52可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/16(水) 00:53:25
| ´皿`) 彡

続きキタ――(゚∀゚)――!!

鬱井の話と肝禿の話は繋がるのか・・・・・??
わくてかまち
53まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 00:54:14
鬱井「同窓会・・・・・・・って・・・・・・・・誰が・・・・・・こんな・・・・」
差出人不明で突然の同窓会の知らせ、詳細も書かれていない。

ピリリリリリ ピリリリリリ
僕はびっくりして葉書を落としてしまった。Yシャツの胸ポケットに突っ込まれた携帯が鳴っている。
鬱井「なんで胸ポケットに・・・・」
いつもはズボンの右側のポケットに入れるようにしていたので不思議に思った。
鬱井(まさか気絶している間に課長が・・・・)
課長ならやりかねない、と思ったが別に見られて困るメールやアドレスもない。
鬱井「もしもーし」

電話の相手は、奇しくも同じ6年2組出身のニコフだった。


「無気力刑事・鬱井」/了
54まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:00:13
1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」
5.「全裸」
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
8..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
9..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

シナリオNo5・「全裸」が追加されました
55名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 01:02:15
全裸で
56まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:19:55
5.「全裸」


2006年8月2日/ニコフ自宅

私はニコフ、どこにでもいる全裸美女。
今日、家に一通の葉書が来た。

『同窓会のお知らせ』

普通なら懐かしさが込み上げてきてワクワクするのだろうが、私は少し恐くなった。
いや、きっと私だけじゃないはず。あんな事件があったのだから・・・・・・

それにしても、一体誰がこんな葉書を送ってきたのだろう・・・・・
差出人の名前は書かれていない。書かれているのは日時と場所、それに最後の一行・・・・・・・・・・・
この一行が何を意味しているのかは、あの時のクラスメイトならすぐにわかるだろう。

私は6年2組のクラスメイトだった鬱井に連絡を取る事にした。
57まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:33:34
ニコフ「もしもし鬱井?ごめん、まだ仕事中だった?」
鬱井「いや、今から帰るところだったよ。それよりちょうどいい。こっちから電話しようと思ってたんだ」
ニコフ「まさか・・・・・同窓会の?」
鬱井「ニコフの所にも来てたか・・・・」
ニコフ「やっぱり鬱井にも・・・・なんて書かれてた?誰からかわかる?」
鬱井「?・・・・・・・・・いや、『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室』とだけ・・・
    なんでそんな必死なのさ?まぁいきなりこんなの送られてきたらちょっと気持ち悪いけどさ・・・」
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ニコフ?聞こえてる?もしもし?」
ニコフ「・・・・それだけしか書かれてないの?その後に、あの・・・・・・」
鬱井「え?いや、それだけだよ・・・・何かあるのか?」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・『ノート持参』・・・・・・・・・・・・って・・・・・・・・・・・・・」
鬱井「ノート?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!・・・・・・・・・・・・・・・・・・まさか・・・・・・・」

私に送られてきた葉書には
『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室      ノート持参』
と書かれていた。鬱井に送られてきた葉書には書かれていないという。
何故私にだけ?いや、もしかすると他の人にも・・・・・・・・?
葉書を見たときに感じた恐怖がどんどん大きくなる。
何故私の葉書には書かれていて、鬱井の葉書には書かれていないか・・・・・
鬱井は気付いていないかも知れないけれど私には理由がわかってしまった気がした。
58まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:43:53
鬱井「そのノートって・・・・・アレの事・・・・・なのかな」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
鬱井「もし、悪戯なら悪趣味だな・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・」
ニコフ「どうしたの?」
鬱井「ニコフ、そっちの・・・消印どうなってる?」
ニコフ「消印?」
鬱井「こっちのは消印がない・・・・」
ニコフ「・・・・・・・・こっちも。・・・って事は、誰かがウチのポストに投函したって事・・・・・・」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ニコフ「鬱井?」
鬱井「今、まだ署にいるんだけど・・・この葉書、ここに来たんだ・・・・」
ニコフ「家じゃなくて警察署に?誰が?」
鬱井「いや・・・実は・・・・」

鬱井は理由を言ってくれなかったけどなにやら気を失っていて、気付くと葉書が置いてあった。
という事らしい。多分酔うといつも愚痴っている例の体育会系の上司の事なんだろうな、と思った。
59まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:51:24
鬱井「多分、課長に聞けばわかると思うんだけど今日はもう帰っちゃったからなぁ・・・・
   明日聞いてみるよ。きっと『同窓会なんて行ってる暇があるなら腕立て伏せでもしろ!』
   とか言われると思うけど・・・ははは・・・・・」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
鬱井「あ、ゴメン」
ニコフ「なにが?」
鬱井「いや、ニコフは自宅のポストに入れられたんだろ?そんなのなんか気持ち悪いよな・・・」
ニコフ「うぅん、大丈夫・・・・・・・・・・いや、ちょっと気持ち悪いけど・・・・・・
   もしかして鬱井のドッキリなんじゃないかなって思ってた」
鬱井「ち、違うって〜!」

鬱井があまりにもうろたえるので本当にこの人の仕業かな?と思ってしまった。

鬱井「・・・・・・・・・・で、どうする?」
急に鬱井が素に戻って聞いた。
ニコフ「どうするって?」
鬱井「同窓会、だよ」
ニコフ「って言ったって・・・知ってるでしょ?もうあの小学校、廃校になってるんだよ?」
60 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/16(水) 01:53:37
いやぁ すげえよ乙
61名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 01:58:05
さすがシニアさんですね
62まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 01:59:55
肝禿小学校は、私達の故郷、肝禿村にある唯一の小学校だった。
生徒数も非常に少なく、私達の学年は2組しかなかった。
そして私達が卒業したぐらいからどんどん生徒が少なくなって遂に去年廃校になった。
肝禿村には中学はなかったので皆、今私や鬱井が住んでいるバレスレ市まで一時間かけて通っていた。
たった一時間ほど離れただけでこんなに景色が変わるのか、と当時はショックを受けたのを覚えている。
そしてバレスレ市の中学では肝禿小出身の生徒は田舎者扱いされる。

ニコフ「ねぇ、KIRAにもこの葉書届いてるのかな?」
鬱井「・・・・・・・・・さぁね」
63まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:06:15
KIRA。
肝禿小学校6年2組のクラスメイトであり、肝禿村出身者で東大合格を果たした唯一の存在。
現在、鬱井と同じく警察組織に身を置いている。

ニコフ「鬱井、最近仕事でKIRAに会ったりしないの?同じ警察でしょ?」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・つっても俺は地方のしがないダメ刑事、向こうは警視庁の超エリート警視様。
   俺とは貴族と奴隷ぐらい身分の差があるけどな・・・・・けっ」

ニコフ「誰もそんな事言ってないじゃない」
鬱井「ま・・・・いいけどね」

私はKIRAの連絡先を知らない。鬱井ならなんとか出来そうだけど、
なんとなくそれ以上KIRAの話はする気になれなかった。

鬱井「・・・・・・・・ニコフ、他に連絡取れる奴いる?」
ニコフ「え?うん、何人かは・・・・もしかして皆に葉書の事聞いてまわる気?」
鬱井「葉書の事・・・・・っていうか、ほんとに・・・・・・・・・・・・
   やらないか?・・・・・・・・・同窓会」
ニコフ「ウホッ!」
64まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:13:28
「全裸」 了

1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」
8.「夜だけど朝組の人」
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

シナリオNo7.「自販機の死神」
シナリオNo8.「夜だけど朝組の人」
シナリオNo9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」
が追加されました

※選択肢の事すっかり忘れてました
65 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/16(水) 02:17:26
8
66名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 02:18:22
10をお願い☆
67まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:21:33
>>66
・シナリオタイトルがゲロッパしてたらまだフラグが立って無いということです。
(これ↓)
・*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)
68名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 02:22:43
死神・・・ミサキヲタ
朝組・・・ジニ
鎮魂・・・ちさこ  と予想

7で7で7で7で
69 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/16(水) 02:23:07
やっぱり4で
70まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:24:18
>>68
じゃあ8の次に7ス(´・ω・`)

>>69
じゃあ7の次に4ス(´・ω・`)
71まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:27:57
8.「夜だけど朝組の人」


2006年7月27日/バレスレ市


携帯のアラームで目が覚める。21時ジャスト。世間の夜は僕の朝だ。
同じアラームの音が枕元と机の中から聞こえてくる。
しまった電源を切り忘れていた。急いで二重底に改造した引き出しをひっくり返す。
底に仕込んだ携帯電話と時計、それとナイフを取り出してすぐ家を出る。
左手て携帯のアラームを止めてメールのチェック、右手で左手に時計を着ける。
先に済んだほうの手で口に咥えたナイフをベルトに挟む。
世の中の全てのタイムスケジュールはどんどん速くなっていってるので、
出来るだけ無駄を省いて短縮したい。究極はトイレで排泄しながらメシを食う事だ。

今日のメールは3件、吊と、シニアと・・・・・もう一人、想定外の人からだ。
アドリブに弱いんでちょっと困る。最悪「見なかった事」にしてしまうのもアリか・・・

とりあえず吊とシニア、どっちから先にメールを返そうか。

・吊
・シニア
72名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 02:29:10
・どっちにも、関わりたくない
73名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 02:31:47
74可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/16(水) 02:38:26
っうぇああああああ

朝組みといえば シニアだろおおおおおおおおおおお
75 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/16(水) 02:40:13
なんて懐かしい設定
76まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:42:17
・・・・・・・・と、思ったがやめた。
シニアからのメールは低反発枕をどっち向けにして寝ればいいのかとかなんとか
下らなすぎて返信する気も起きない。

今日は一人で仕事するか・・・・・・
そのうちまた連絡はくるだろう。吊には用事があるので今日中に連絡すればいいだろう。
とりあえずメシでも食おうか・・・・
77名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 02:45:48
まりあのナリはげろっぱなのか?
78まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 02:52:08
美味そうな店を探していると、電話が鳴った。
ミッションインポッシブルのテーマ・・・・・

「もしもし、I/MinA//.Mです・・・・・すいませんが後でかけなおしちゃダメですかね
今、吉野家入ったトコなんスよ。すぐ出ますから」

ほんとはまだどこで食うか決まってないが一応言ってみた。
一度メシを食うと決めたからには邪魔されたくない。

「・・・・・・・・・え?はい、はい・・・・・あー、そうッスか・・・・了解です・・・・」

こちらの意見など聞いてもらえず一方的に用件だけ言われた。
(急げって言われたけどまぁいいや・・・・メシもほんとに吉野家でいいか)

3時間以内に「仕事」を終えて連絡しろと言われたが・・・・・・・・・・まぁ大丈夫だろう・・・
79名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 21:59:16
シニア続きまだー?
80鬱井 ◆UTUI.NyEoo :2006/08/16(水) 22:06:10
なにこの…



ナニ?
81名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 22:07:48
うついもしにあもななしでせんぷくしすぎじゃないですか?

どうしてそんなにしてまでわたしからにげるですか?
82名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/16(水) 23:16:23
ねーよ
83まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/16(水) 23:46:23
test
84まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 00:10:43
メシを食べ終わり、行動開始。
なんだかんだで22時前だ。

電話が鳴ったのが21時30分。つまりタイムリミットは0時30分。
あと2時間30分もあれば楽勝だ。

電話で言われた場所に向かって歩いていたその時、突然呼び止められた。

「イノ!イノセンスか!?」

イノセンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・僕の本名だ。
声のした方に顔を向けると小汚いオッサンが立っていた。

イノ「・・・・・・・・・・・・ゲロッパー先生?」
ゲロッパー先生。小学校時代の担任だ。ウチの小学校は生徒数が少なかったため、
2クラスしかなかった。先生は学年に2人。そのうちの一人がこのゲロッパー先生だ。
僕は小学校6年間の間、なんと6年全員この人が担任だった。
問題児だった僕は何度このオッサンに引っ叩かれた事か。

ゲロッパ「おぉ〜、やっぱりイノセンスか!大きくなったなぁ〜」
イノ「・・・・・先生はちょっと小さくなったんじゃないスか」
ゲロッパ「何を言う。お前の背が伸びたからそう見えるだけだ。ほれ見てみろこの力コブを」
そう言って裾を捲り上げ、力コブを作って見せるが、
あの逞しかった上腕二頭筋は見る影も無かった。
僕の背が伸びた事を差し引いても明らかに先生は縮んでいる。
柔道で鍛えたという大きかった体もすっかり細くなり、どう見てもただの小汚いオッサンだ。
85まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 00:21:36
イノ「年は取りたくねぇな・・・・」
ゲロッパ「あ?何?なんか言ったか?」

耳まで遠くなってやがる。なんか切なくなった。

イノ「あの・・・先生、久しぶりのトコ悪いんだけどさ、俺ちょっと急いでるんで・・・・・・・・・・・
  先生、今どこ住んでるの?こんな時間にこんな所にいるんだからこの近く?
  近いうちに改めて挨拶行くから今日は・・・・」

ゲロッパ「なんじゃあ、10何年ぶりに会ったというのに」
イノ「はは・・・・すんませんね、仕事なんスよ」
ゲロッパ「仕事?今何の仕事してるんだ?」

しまった、余計な事を言っちゃった。
イノ「まぁ、まぁ、まぁ・・・・それも改めて・・・・いいから連絡先教えてよ」
正直、改めて挨拶に行く気などないのに聞いてた。

ゲロッパ「まったく・・・・こんな時間から仕事だなんて・・・・
     いかがわしい仕事じゃないだろうな。えぇ?」

えぇい、しつこいオッサンだ。昔からそうだ。クラスで何か事件が起こると原因がはっきりするまで
生徒を家に帰らせてくれなかった。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あの時もそうだった。

イノ「あぁ、先生。そういえば聞きたかった事があるんだけどさ」
ゲロッパ「うん?」
イノ「あの時、さ。職員室に来たのって・・・・・誰?」
ゲロッパ「あの時・・・・・・?」
イノ「カレー事件・・・・・・・・覚えてるでしょ」
言った途端、先生の顔つきが変わった。
ゲロッパ「あの事件の話はしたくないんだ」
先生は僕から目を逸らして言った。
86名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 00:30:40
イノキモウゼエエエエエエエエエエエ
87まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 00:33:41
イノ「いいじゃん。時効でしょ?」
ゲロッパ「・・・・・・・・・・・・・・」
イノ「あぁ、法律的にはまだなのかな?あと2〜3年だっけ。いや迷宮入り・・・・ってヤツだし捜査なんかしてな・・・・」
ゲロッパ「やめろ!」
先生が怒りでプルプル震えている。
ちょっと笑いそうになったがそういう空気でもなさそうなので堪えた。

ゲロッパ「まったく・・・・一週間で同じ質問を二度もされるとは・・・・・」
イノ「?・・・・・・・え、何が?」

同じ質問・・・・という事は
イノ「先生、誰かに会ったの?」
ゲロッパ「あぁ・・・・先週の土曜・・・だったかな。突然ワシの家を・・・・・・・・・・が・・・・・ま・・・・・」
言いかけて先生は急に胸を押さえて倒れた。

イノ「ちょ、先生!?おい、ちょっと大丈夫かよ!おいって!」
心臓発作かなにかだろうか。苦しそうに蹲っている先生を見て、僕はパニくってしまった。

イノ「あ!救急車か・・・・!先生!しっかりしろよ今救急車呼ぶから!」
慌てて携帯を取り出して119番した。

昔はあんなに恐れて嫌ってたけど、こんなに小汚くなっちゃったけど、
やっぱり僕にとっては恩師と呼べるオッサンだ。
救急車が来るまでの間、僕は必死で先生に向かって大声で声をかけ続けた。

5分ほどして救急車が来た。僕は付き添いとして病院まで同行する事にした。
病院に着く直前にはっと思い出した。
イノ(やべぇ時間が・・・・)
かと言って降りる訳にも行かない。時計を見ると時刻は22時15分。
タイムリミットまであと2時間ちょっとしかない。

「夜だけど朝組の人」 /了
88まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 00:36:48
1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」
8.「夜だけど朝組の人」 (済)
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

7行きますね

※御来場の皆様どうも有難う御座います。
89 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/17(木) 00:48:27
>>80
つーかどうやってこのスレに辿り着いたんですかあんた
90名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 00:54:17
華 で検索と予想
91まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 00:57:59
7.「自販機の死神」


2006年8月10日/バレスレ市内

昔からずっと不思議に思ってた。
《なぜ私には人の寿命がわかるんだろう?》

私は小さい頃から、寿命が残り少ない人とそうでない人を見分ける事が出来た。
その人の顔の上に残りの寿命が数字で浮かんでくる訳ではないし、
頭の上に蝋燭が見える訳でもない。なんとなく「わかる」のだ。

小学校6年の時、私をいじめていたクラスメイトの子が死んだ時はこの不思議な力が恐くなった。

私は死神なんじゃないかと考えた事もある。

こんな力があったって生きていく上で何の役にも立たない。
死期が近づいているのがわかるだけで、それを防ぐ方法までわからない。
それに「もうすぐあなた死にますよ」なんて言ったら変な人だ。
92まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 01:07:56
こんな力があったって生きていく上で何の役にも立たない。
死期が近づいているのがわかるだけで、それを防ぐ方法までわからない。
それに「もうすぐあなた死にますよ」なんて言ったら変な人だ。

このまま何も変わらない日が続くんだと思っていた。
仕事を適当にこなし、適当な相手と結婚して、適当に人の寿命を見て、
適当な年齢で死ぬ。そんな人生だと思ってた。

仕事からの帰り道、いつも通る、看板が取れかかっているタバコ屋の自販機の前でその人に出会った。
私の視界にその人が入った時から、その人は私を見ていた。
髪の長い男の人。帽子を深く被っている。
どこかで見たことがあるような気がしたけど、恐くて目を合わす事が出来なかった。
その人の前を通り過ぎる時に懐かしい匂いがした。
小学校の給食の時クラスで流行ったLコテカレーの匂い。
カレーに牛乳と緑茶をぶちまけて掻き混ぜる、いじめられっ子だけが食べられる特別なメニュー。
93まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 01:13:47
(この臭い・・・まさか)
思わず振り返った瞬間、喉元に冷たい感触がした。
「ノートを出せ・・・・」
ナイフを私の喉元に突きつけ、低い声で彼は言った。
(誰・・・・・・・・?)
恐怖で声にならなかった。
突きつけられたナイフよりも、彼の視線の方が何倍も恐かった。
「ノートを出せと言ってるんだ」
真っ直ぐ私の目を見たまま彼は言った。
「何の・・・・ノートですか・・・・」
自分でもわかるぐらいに声が震えた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

人の寿命がわかっても自分の寿命はわからない、そう思ってたし、知りたくもなかった。
だけど、きっと私は今日ここで死ぬ。そう直感した。

そして私にナイフを突きつけているこの人も、もうすぐ死ぬのだ。
94まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 01:20:18
しまった、終わらせちゃった(´・ω・`)

1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」 (済)
8.「夜だけど朝組の人」 (済)
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

4ですね

※バァーブー
95まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 01:36:33
4.「模木捜査官」

2006年7月27日/ある捜査本部

ピリリリリ ピリリリリリ ピッ
「あれ?模木さんメールですか?模木さんもメールとかするんだ・・・・」
「模木だってメールぐらいするだろう・・・・俺だって・・・・」
「え?伊出さんメールする相手いるんですか?」
「なんだと・・・・」
「・・・・・・月くん・・・・ちょっと、いいかな?」
「はい、なんですか模木さん」
「捜査も行き詰っているこんな時に申し訳ないんだが・・・・今日、ちょっと用事があって・・・・その・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「珍しいッスね、模木さんがあんな事言うなんて・・・まさか家族でも殺されたんじゃ・・・」
「松田・・・」
「冗談ですよ冗談。それぐらいびっくりしたって事ですよ」
(確かに模木がこんな事を言い出すなんておかしい・・・・まさか・・・・・)
「・・・・・・・・・・・やっぱり今のは聞かなかった事に・・・・すまない」
「・・・・・いや・・・・・・構いませんよ模木さん、今日はもうあがってください
模木さんはいつも人一倍働いてくれてるんだ。たまには休んで貰わないと」
「そうっすよ!模木さん後はまかせてくださいよ!」
「そうだな、模木は今まで誰よりも働いてるんだ、今日ぐらいゆっくりするといい」
「ありがとうございます」
「・・・・・・・・・・・・・・・」

模木は車を走られ、ある場所へと急いだ。着いたのはあるマンション。模木が人目を気にしながら
裏口からマンション玄関へ、オートロックを素早く明けて中に入る。
エレベーターで最上階のボタンを押し、大きく息を吸い込む。
模木「ふぅー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
エレベーターを降り、一番奥の部屋へ。ネクタイをキュッと閉め、鍵を使い扉を開ける。

ガチャ・・・・・
96 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/17(木) 01:37:03
まじでー
97まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 01:45:08
「いらっしゃい♥♥♥完ちゃん♥♥♥♥♥♥」
中からエプロン姿の美女が出てきて模木に飛びつく。
「いい子にしてたかい?シニア・・・・」
普段、見せた事のないような柔らかい表情で模木が問いかける。
「うん♥」
シニアと呼ばれる美女が模木の胸に顔を埋める。

二人はもつれ合うように奥の部屋へ。
「うん?またネットしてたのかい?」
模木が少し呆れ気味に言う。
パソコンのモニターにはどこかの掲示板が映し出されている。
「あのネ!今日はね、すっごい面白い事があったの!ID丸出しで自分にレスしてる人がいてそれで・・・」
まるで子犬のように模木の周りを飛び跳ねながら、シニアは自演厨について話し始めた。
98まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:04:23
「それでSGっていうのがあってね、名前欄に・・・・あン♥」
フシアナトラップの説明に差し掛かったところで突然模木がシニアを押し倒した。

シニア「ダメよ完ちゃん、まだシャワー浴びてないの。お料理も途中だし・・・・」
模木「いいんだ」 ガバッ

ってなモンで
これはもォーシャワーなんか浴びてる場合じゃない!さっそくプレイへ突入!
水蜜桃のようなシニアのオッパイを思う存分吸いたおした後、今度は彼女の桃源郷をナメ回す。
「アア〜〜ッ ダメ〜〜〜 イッチャイマス〜〜ッ!!」って大絶叫でマジよがり!
今度はシニアが僕のモノをガチンコフェラ!
中国四千年の舌技で責めてくるもんだからこりゃ〜タマらん(爆)
そして頃合を見て生でズッポシ・・・!
ゆっくりゆっくり入っていく感覚がもォたまりましぇん・・・!
あとはもォー騎乗位ぱんぱん節!あとは下から思い切り突き上げるだけ・・・・
これが個室に入って20分もたってない間のサービスなのだ。
ラストはバックからガンガン突いてフィニッシュ!
シニアのアソコの締まりのよさに中出しでドドぴゅんコ!
これだけ濃厚なサービスでなんと60分1万5000円!
そしてオープン記念で「華スレ見たヨ」でなんと!6000円引きの太っ腹割引き
オールタイム9000円にしてくれるのだ!
99名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:05:33
(((((っ・ω・)っカッソー☆
100名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:06:43
うわぁ・・・・
101可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/17(木) 02:09:27
エェ━━━━━( ゜Å゜;)━━━━━!!?
102名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:10:25
失望した
103名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:14:31
つまらん実につまらん
104まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:17:08
ベッドの上で寝ている完ちゃん・・・・・・・・模木は私の上客であり、もう一つの仕事のターゲットでもある。
目的は模木が極秘で捜査している、ある事件の捜査状況を知る為だ。
模木に近づく為に、彼が常連客として通っている〔マンpと男根はバレスレの穴〕に入店して3ヶ月。
入ってすぐに運よくフリーで付いてから、彼は私を指名し続けてくれたが
最近忙しかったようで中々来店させる事が出来なかった。
忙しいという事は捜査が進んでいるという事なので、
心理学の本まで買って彼をその気にさせようと必死で営業をかけた。
押して押して押してちょっと引いて更に引いて忘れた頃に押す営業メールの甲斐もあって、
今日ようやくの事で1ヶ月ぶりの指名を入れさせた。

飲ませた睡眠薬入りのジュースが効いているようで、いびきすら立てないでよく眠っている。
105名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:18:19
629 ◆K.TAI/tg8o sage New! 2006/08/17(木) 02:15:23
オッサン臭い週刊誌見てないと本当にアレな人だと思われますね
106まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:23:27
4.「模木捜査官」 /未完

1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」 (済)
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」 (済)
8.「夜だけど朝組の人」 (済)
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」
10..*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

ちょっとやりすぎたので唐突に了(´・ω・`)
107名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:27:50
乙です!
毎回楽しませてもらってます!
108まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:28:42
ちょと貯まってきたので一気にいかせていただきますね
109まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:32:20
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」


確かに凄ぇバンドだった・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、凄ぇボーカルだった。
アイツならきっと辿り着けるだろう・・・・・

俺達が魂を削って吼えていたように・・・・・
奴もまた、自らの生命をかけて抗うのさ・・・・・・・・・・・
運命という、決められたストーリーに・・・・・・・・・・・・


2006年8月11日/ライブハウスP0NIE前

P0NIEを出た俺は、ある男と会う為にその場所へ向かった。
もう何年ぶりだろうか・・・・・・・・・奴に会うのは・・・・・・・・・・

タクシーを拾う為、俺は揚げる、手を・・・・・・・・・・・・・・・・
だが、まるで俺が観得ないかのように、タクシーは、世界は止まらない。
拒絶する・・・・・・・・・・・世界は、俺を・・・・・・・・・・・・・・
これが俺に与えられた罰ならば、甘んじて受け入れよう・・・・・・・・・

走り過ぎるネオンが俺を嗤ってる・・・・・・・・・・・・・

俺は・・・・・・・・・・蟹玉。
かつて“統べる者”と呼ばれた男・・・・・・・・・・
110名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 02:37:06
おーーっとまた滑ったあああああああああ
111 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/17(木) 02:39:25
素晴らしいとしかいいようが無い。続きを早く
112まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:42:22
KANIという偽りの殻を纏い、道化の様に躍っていたのはもう・・・・・・・・・・・・五年も前さ。
現在(いま)の俺は、過去の栄光に縋り、立ち止まったままの憐れな男だ・・・・・・
泳ぐ事を忘れた回遊魚に待つのは・・・・・・・・・・・・・・・・・バッドなエンド・・・・・・・・・

世界が俺を観ようとしないなら、自分の足で前へ進むさ・・・・・
俺は自らの脚で歩き出し、約束の場所へと向かった。
街を往けば、幾千の灯りが俺を責める。
灯りの数だけ命があり、命の数だけ運命がある。

“何故お前だけが生きているんだ”

灯りが俺に問いかける。
あの日、お前を救えなかった俺を、この世界は認めてくれはしないのさ・・・・・
ショーウィンドウに映る俺の灯りは・・・・・・・・・・・・脆弱な魂さ。

もう一人の俺が、俺に問いかける。

“NAZE OMAE DAKEGA IKITE IRUNDA”

自分でも理解ってた(わかってた)
113まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 02:52:47
約束の場所、バレスレ警察署の前に着いた俺は、あの頃の俺を思い出してた。
無敵だった頃の自分・・・・・・・・・・・・・・・
何も恐くなんか無かった・・・・・・・・・
お前と共に音の波に呑まれていたあの時・・・・・・・・・・・・・
確かに俺は、生きていたんだ・・・・・・・・・・・

蟹玉「いや・・・・・・・・・・・違うぜ?」

無敵?
嗤わせるぜ・・・・・・・・・・・・?
無敵なんかじゃあ無かった・・・・・・・・・・

蟹玉「恐ェーから必死で咬みついていただけだろ・・・・・・・・・・・・?」
ビキ・・・・

そう、無敵なんかじゃあ無かった。
運命に押し潰されそうで、怯えていただけさ・・・・・・・・
まるで子羊のように・・・・・・・・・・・・・・

蟹玉「なら・・・・・俺が無敵だったのは・・・・・・・・・・・・・何時だ・・・・・・・・・・・・・・?」

俺が本当に無敵だったのは・・・・・・・・・・・・・・・
何時だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?

警官「ちょっと。ちょっと君、さっきから何なの?何か用なの?」

制服をいう名の殻を着た男が俺に問いかけてきた・・・・・・・・・・
114可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/17(木) 02:56:12
わわわわ!!!wktk!!!!!!!!111
115まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:01:47
蟹玉「用?そうさ・・・・・・・・・用は、あるさ・・・・・・・・・・・」
警官「あー、だったらちゃちゃっと中、入ってくんないかな。困るんだよねー、
   こんな署の真ん前でパントマイムやられたらさ」

ほぅら、観得てやしない・・・・
所詮、人は人を、表面だけでしか捉えられやしないのさ・・・・・・・・・・?

警官「ほら、用があるなら早く入って。なに笑ってるの?」
蟹玉「くっくっく・・・・・・・・・はぁーっはっは!」

そうさ、観得る訳がない。
観得る訳がないのさ・・・・・・・・

警官「ちょ、なんだお前!何がおかしいんだ!」
蟹玉「可笑しい?あぁ可笑しいぜ?御廻りさん(常用外)よぉ!?
   こんな簡単な事に、今まで気付きやしなかったんだからよ・・・・・・・・・・・?」
ザワッ

警官(駄目だこいつ・・・・早くなんとかしないと・・・・・・・)
警官B「なんだ?どうかしたのか?」
警官A「あ、先輩。いや、なんかね、ちょっとこの人アレみたいで・・・・」
警官B「あー・・・・今日も暑かったからなぁ・・・・・」
116まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:04:47
蟹玉「所詮、人は人を・・・・・・・・・・・・救えやしない・・・・・・・・・・・」
警官B「うん、うん。大丈夫だよー、今俺らが助けてあげるからねー」
警官A「先輩、コレ(手錠)使います?」

蟹玉「いいぜ?訊こうじゃないか・・・・・訊かせてくれよ?お前達の声を、よ・・・・・・・・・?」
警官B「いいよ、いいよー。中入ってからゆっくり聞かせてもらうからねー心配しないでねー」
警官A「あーみなさんお騒がせしました。はい、散って散ってー」

いつの間にか俺を灯りが囲んでる・・・・・
そうさ、俺は、お前達は、訊いて欲しいのさ・・・・・・・・・・・
声を、想いを、歌にして・・・・・・・・・・・

蟹玉「Ah・・・・・・・・・・・」
警官A「うゎ、なんか歌いだしましたよ先輩。撃っていいスか」

署に連行されてしまった蟹玉。果たして待ち人と会えるのか?そしてその待ち人は?

「鎮魂歌と書いてレクイエム」 /了
117名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 03:07:59
蟹球あああああああああああああ
118まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:08:25
1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」 (済)
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」 (済)
8.「夜だけど朝組の人」 (済)
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」 (済)
10.「DEATH NOTE」

自動的に10.「DEATH NOTE」に移行します

※やっとここまできた(´・ω・`)
119まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:16:34
10.「DEATH NOTE」

1993年8月15日/肝禿小学校6年2組教室

「よし・・・・・・・・」
真っ暗な教室の中、僕は自分の席に座り一息ついていた。
夜の学校は昼間とは全く違う空間のように思えた。
そんな中で、僕はいつも授業を受けている時と同じように自分の席に座っているのだ。
何故だか僕は優越感に浸っていた。

「あとはその時まで待っていればいいんだ・・・・」
このノートは絶対なんだ。
ノートに書かれた事は事実として起きなければならないんだ。

「書いたのは多分、あいつ・・・・だけど、これじゃダメなんだ」
僕は知っている。僕だけが知っている。
このノートの本当の使い方を・・・・・

「早く二学期にならないかなぁ・・・」
僕は窓を開け、肝禿山に向かって手を合わせた。

「蒟蒻神様・・・・・僕に力を与えて下さい・・・・・・」
気のせいか、風が吹いた気がした。

「今日からこのノートの名前はDEATH NOTEだ」
馬鹿なクラスメイト達は自分の為に下らない使い方をしようとする。
世の中は腐ってる。腐ってる奴は死んだ方がいい。このノートは本来そうやって使うべきなんだ。

僕にならできる・・・・・・
いや・・・僕にしか出来ないんだ。このノートで世の中を変えてやる。

そして僕は、新世界の神となる。
120まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:22:16
はないたちの夜〜げろっぱのなく頃に〜

【第1夜】
1.「鳴らない携帯」 (済)
2.「ライブハウスP0NIE」 (済)
3.「肝禿村」 (済)
4.「模木捜査官」 (済)
5.「全裸」 (済)
6.「無気力刑事・鬱井」 (済)
7.「自販機の死神」 (済)
8.「夜だけど朝組の人」 (済)
9.「鎮魂歌と書いてレクイエム」 (済)
10.「DEATH NOTE」 (済)

おわり(´・ω・`)
121名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 03:22:23
DEATH NOTEキタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(*‘ー‘)゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
122名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 03:24:06
だいによるはまだなの
123可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/17(木) 03:27:01
ちょっとまって 僕ただの基地外じゃないですか><;;;;;;
124名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/17(木) 03:28:33
リアルに忠実なこって
125まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/17(木) 03:31:56
引き篭もりの男にかかってきた謎の電話の相手とは!?
ポニーと蟹玉の関係とは!?蟹玉の過去に何があったのか!?死んでしまったエルムとは!?
肝禿村のどうでもよさとは!?鬱井とニコフにに届いた葉書の送り主とは!?
吊の用事とは!?イノの仕事とは!?ゲロッパ先生の容態とは!?
ゲロッパ先生に会いに来た相手とは!?人の寿命がわかる女を襲った暴漢の正体とは!?
蟹玉の待ち合わせ相手とは!?13年前の少年とは!?
そしてジェノは出てくるのか!?続々と出てくる予定のコテ達とは!?

(自分用メモ)

はないたちの夜【第2夜】このあとすぐ!
126可児玉 ◆KANi/6qufk :2006/08/17(木) 12:20:04
このあと…すぐ?
127名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/18(金) 08:42:22
うそつき!うそつきッ!!
128まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:13:31
【第2夜】
「なら、どうしてそんな悲しそうな顔をして泣いているの?」

背を向けたままの彼女に、僕は聞いた。

「泣いてなんか、ないよ・・・・」

顔は見えなくても、震える肩が全てを物語っていた。

あの時もう一歩踏み出す勇気が僕にあれば、未来は変わっていたのかな。
129まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:18:22
11.「ワイミーズで逢いましょう」


2006年8月2日/鬱井、ニコフと電話中。

鬱井「ごめんごめん、待った?」
ニコフ「うぅん、ついさっき来た着いたばっかり」
メニューを眺めながらニコフが言う。

鬱井「今日は奢るよ。じゃんじゃん頼んじゃってくれていいから」
ニコフ「ファミレスで言われてもねぇ・・・・」
鬱井「素直に『やったーありがとう!』って言えよ、可愛くねーな」
ニコフ「鬱井に可愛いって言われても・・・・」
ちくしょう、ほんとに可愛くない奴だ。

ニコフ「同窓会って・・・・・ほんとに?」
鬱井「あぁ。っていうか主催者、俺じゃないけどさ」
ニコフ「じゃあ・・・・行くの?肝禿村に」
鬱井「だって気になるだろ?誰が葉書を送ってきたのか・・・・
   このままわからずじまいだったら気持ち悪くないか?同窓会に行けばきっとはっきりするよ」
ニコフ「うん・・・・」
鬱井「それにさ、みんなに会いたくないか?もう十年は会ってない奴もいる訳だし。」
そうだね、とニコフは適当な返事をする。

鬱井「・・・・・・・・・・KIRAも来るかも」
ニコフ「え゜っ」

変な声を出した。予想通りの反応だ。
130まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:28:05
鬱井「あのさぁ、ニコフさぁ・・・・・・・」
ニコフ「な、な、なに」
慌てふためいている。

鬱井「いや・・・・・・・・・・やっぱ、いい・・・・・」
ニコフ「なによ?はっきり言えばいいのに・・・・」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・・」
沈黙が続いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
えぇい、いつまでも黙ってたって仕方ない。

鬱井「ところでニコフ、これから出てこれるか?会って話そう」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・うん、どこで待ち合わせする?」
鬱井「そうだな・・・俺まだ晩飯食べてないんだよね。ニコフ食べた?」
ニコフ「まだ」
鬱井「よし!じゃあ今日は俺が奢ってやる!」
ニコフ「え、ほんと?やった」
よかった。やっと空気が変わった。

鬱井「そんじゃワイミーズ集合な!」
ニコフ「え?あ・・・・・・うん(ファミレスかよ・・・・・いいけど・・・・)」

電話を切り、ファミリーレストラン「ワイミーズ」へ向かう。
ワイミーズはニコフの家とここ(警察署)のちょうど中間地点だ。
とっさにこの判断、しかも僕の奢りだ。ニコフもきっと僕を見直したに違いない。ふふふ・・・

30分後、ファミレスに着くとニコフは既に店内に居た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・横に誰かいる。
近づいてよく見ると・・・・・
131名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/19(土) 01:29:38
シニアー!逆逆!!
132まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:33:30
え?なに?なにがですか???
133まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:36:18
やべ!書き直す前のが・・。。;0お。l、kpじjほうひ
134 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/19(土) 01:38:37
シニアに反応してるやんけ。しちゃってるやんけ
135名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/19(土) 01:38:45
時系列がワッケワカランヤー
136まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:38:48
ニコフ「同窓会って・・・・・ほんとに?」

からですね(´・ω・`)
恥ずかし
137まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:42:04
鬱井「アンキモ!?」
アンキモ「久しぶり〜鬱井〜」

アンキモ。
6年2組のクラスメイトだ。
今は市内で美容師をやっている。
ニコフと連絡を取り合ってたのは知ってた。
僕の恥ずかしい過去を知る一人だ・・・・・

鬱井「あぁ、久しぶりだな。1年ぶりぐらいかな」
アンキモ「そうそう、ニコフと3人で飲んだ時以来だよね。
     鬱井が酔いつぶれて店のトイレから出てこなくて」
鬱井「もういいよ!その話は・・・・」
ニコフ「開いたと思ったら中でフリスクを・・・・」
鬱井「やめろって!それよりなんで居るの」
アンキモ「なんでってヒドイわね・・・来ちゃいけないの」
ニコフ「来る前に電話してみたの」
鬱井「あ!そうだ、葉書・・・・」
ニコフ「やっぱり来てたってさ・・・・」
鬱井「なんて書いてた?」
アンキモ「二人と同じよ。差出人不明、消印無し」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・じゃあ、アレは・・・・・・?その・・・・」
ニコフの手前、なんとなく聞きにくかったんだが・・・・

アンキモ「・・・・・・・・・書いてたわ。『ノート持参』ってね」
ニコフだけじゃなかった・・・・・・・・・・・・・
138まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 01:53:41
鬱井「心当たりは?」
アンキモ「ない・・・・と思うんだけど」
鬱井「うーん・・・・どういう事だろう・・・・」
ニコフ「私達二人には書かれていて、鬱井には書かれてなかった・・・・
  アンキモは心当たりがないけど・・・・・・・・私は・・・・・・・・心当たり、ある・・・・・・・・・・・」

ニコフが不安そうな顔をして言った。

ニコフの心当たり・・・・・・・
僕も、アンキモも何の事かわかっている。
それだけに何て言っていいかわからない。

アンキモ「・・・でもさ、もしかしたら他に意味があるのかもよ?
    例えばほら、えーと・・・・・」

アンキモがフォローを入れようとしている。

鬱井「そうだよ・・・・うん、例えば・・・・・・・・・・・・・・・」
ニコフ「例えば・・・・・・・・・・?」

ニコフが真剣な顔で僕を見る。
どうしよう・・・・・・何も思いつかない・・・・・

鬱井「じょ、女子だけとか?」
何の根拠も無い。男の僕に書かれていなくて、女の二人には書かれていたから。それだけだ。
139まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:02:43
ニコフ「・・・・・・・・・・・女子だけ・・・・・・・・・・・・?」

やばい・・・・適当に言っただけなのに・・・・
ニコフが眉間にしわを寄せて考え込んでいる。

ニコフ「・・・・・・・・・・・・ダメだ、やっぱわかんない・・・・」

そりゃそうだ、適当に言っただけだもん。

アンキモ「で、ほんとに同窓会行く気なの?鬱井」
鬱井「俺は行ってみようと思うんだけど・・・・・アンキモはどうだ?」
アンキモ「うーん・・・・・」

アンキモも乗り気じゃないみたいだ。
自分にもノートの事が書かれていたのがひっかかっているのだろうか。

アンキモ「正直、行きたくないかな」
鬱井「まぁ・・・・そりゃそうか・・・」
アンキモ「でも同窓会やるのは私も賛成かな。みんなにも会いたいし」
鬱井「『同窓会はやりたいけど行かない』って、じゃあどうすんだよ」
アンキモ「どうすんだよって・・・・・・私達は私達でやればいいんじゃない?」
鬱井「アンキモが幹事になって改めて集合かけるって事か??」
アンキモ「なに言ってんの。幹事は鬱井に決まってるでしょ」
鬱井「えぇ!?俺が?」
アンキモ「そりゃそうよ。言いだしっぺは鬱井なんでしょ?」

アンキモは僕のせいみたいに言ってるが、どうやら相当同窓会をやりたいようだ。
140まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:12:58
鬱井「俺が幹事?向いてないと思うんだけどなぁ・・・」
アンキモ「そうと決まればさっそく打ち合わせといきましょうか。
     場所は?いつやる?」

アンキモが急にノリノリになった。どうやら幹事は僕に決定したらしい。
まだやるって言ってないのに・・・・・

鬱井「ちょっと待って。やるのはいいけど他のみんなはどうするの?
   ほとんど連絡とれない人ばっかりだと思うんだけど」

みんなが今、どこで何をしてるのかなんて知らない。

鬱井「そもそも6年2組って何人いたっけ?二人とも、あの時のクラスメイト全員覚えてる?」
アンキモ「えぇと・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと何かに書こうか。なにか書く物ある?」
鬱井「あぁ紙とペンならあるよ。いつでもメモ取れるように持ち歩いてるんだ」

さりげなく刑事っぽいところをアピールつつ、スーツの内ポケットからメモ帳とペンを取り出した。

アンキモ「うわ、キモイね」
鬱井「なんでだよ!」
アンキモ「よくわかんないけど、いっつも人の粗探ししてそう」
鬱井「違っ・・・・」

と、思ったが言われてみれば確かにそうだ。刑事なんて人を疑ってメシを食ってるような職業だ。
僕は心のどこかでそう感じているから、この仕事にいまいち本気になれないのだろうか。

ニコフ「KIRAはそんな事ない」

突然ニコフが口を挟んだ。
鬱井「チッ・・・・・・」
またKIRAか・・・・・・と言いたいのを我慢したが、思わず舌打ちしてしまった。
141まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:20:15
ンキモ「ちょっと鬱井、なに固まってるのよ。早く貸してよ」
鬱井「え・・・・あぁ・・・・」
まぁいいや・・・・今なにか言っても喧嘩になるだけだ。
グッと堪えてメモ帳とペンをテーブルに置く。

アンキモ「でも確かにKIRAはそんな感じしないよねー。同じ警察でもほんと鬱井とじゃ天と地の差だよ」

この野郎・・・・・
さらっと言いやがって・・・・・

それから3人で記憶だけを頼りに、卒業時のクラスメイトの「出席簿」をなんとか完成させた。

アンキモ「できた・・・・これで全部だよね?」
142まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:21:07
【男子】
アルケミ
イノセンス        
インリン
おっかけ
ugo
鬱井
蟹玉
KIRA
クロス
下ネタマスク
バジル
バケ千代
本家
ヲタヲタ

【女子】
アンキモ
九州
キラヲタ
saoko
参号丸
シーウーマン
シニア
ショボーン
ちさこ
ニコフ
ねるね
ミサキヲタ
ラチルメチル
わんたん
143まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:25:19
鬱井「28人か・・・・」
ニコフ「こうやって見ると10年以上会ってない人もけっこういるね」
アンキモ「大体は中学まで一緒だったけど、何人かは小学校卒業と同時に引っ越したりしてるしね」

鬱井「この中にいるのかな・・・・・葉書の犯人」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・多分、そうだと思うけど・・・・・」
アンキモ「これ見た限りじゃ、怪しそうなのは・・・・・」
ニコフ「やめようよ、私達がしようとしてるのは犯人探しじゃなくて同窓会でしょ?」

鬱井「・・・・・・・・・そうだな、ごめん」
アンキモ「まったく・・・」
アンキモが呆れ気味に言う・・・・・でも、お前もノッてたじゃないか!

ニコフ「この中で連絡とれる人いる?」
鬱井「俺は・・・・・・・・・・・・・・いないなぁ・・・」
ニコフ「私も・・・・・バレスレ市に住んでる人は多いはずなんだけど」
アンキモ「私、ラチメチなら心当たりあるかも」
鬱井「ラチメチ!?ラチメチって確か中校卒業した時にどっか遠くに引っ越したんじゃなかったっけ?」
アンキモ「私の働いてる店にね、こないだ来たみたいなの」
ニコフ「あぁ、そういえば言ってたねそんな事。でもわかんないんでしょ?」
鬱井「なんだなんだ。詳しく」
アンキモ「私が担当してるお客さんに暑中見舞い書こうと思って顧客リスト見てたら
    ラチメチの名前があってさ。
鬱井「え?俺アンキモから暑中見舞いもらってないよ」
アンキモ「それで気になったんでちょっと調べてみたの」
鬱井(無視かよ・・・・・)
アンキモ「そしたら先月の私が休みの日に初めて来たらしいの。
    で、担当した人に聞いたらどうやらラチメチっぽくて」
144可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/19(土) 02:27:52
ちさこが女子・・・・・・・


ヾ(゚ω゚)ノ゛
145まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:31:09
鬱井「へぇ・・・それがラチメチだったとしたらいつこっちに越してきたのかな」
アンキモ「さぁ・・・・初めて店に来たのが先月だからってバレスレ市に来たのも最近とは限らないしね」
ニコフ「それまで行ってた美容院が潰れたとかの可能性もあるしね」
アンキモ「そうそう・・・ウチの店も最近お客さん少なくて・・・・店移ろうかな」
鬱井「アンキモが違う店に移ったら途端に繁盛したりして」
アンキモ「どういう意味よ」
鬱井「いや・・・・・・・別に」

アンキモがもの凄い目で僕を睨んでいる。
僕が客だったらこんな恐い美容師さんがいる店には行かない。
でも恐いのでそんな事とても言えない。

鬱井「と、とにかくさ・・・そのリスト見れば連絡先わかるんでしょ?
    電話番号とかはわからないの?わかるんだったらかけてみればいいじゃん」
ニコフ「まだラチメチかどうかわからないでしょ。たまたま同じ名前の人かも知れないし」
鬱井「けど可能性は高いんだろ?」
ニコフ「違ったらどうするのさ」
鬱井「捜査ってのは決めつけてかかり、間違ってたら『ごめんなさい』でいいんだよ」
アンキモ「最低ね、なに言ってるの」
鬱井「いや、今のはね、僕の上司がそう言ってたんだよ。刑事の心得みたいなもんだよ・・・・・」
ニコフ「・・・・・・・・・・・・」

全然納得していない。当然か・・・・余計な事言わなきゃよかった・・・
146まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:37:13
アンキモ「それにもし本人だったとしても、直接会った訳じゃないのにいきなり連絡するってのもねぇ・・・」

鬱井「あ!じゃあさ、アンキモが暑中見舞い出せばいいじゃん。
    もし違う人だったら、ただの美容師から来た暑中見舞いにしか見えない」

我ながらこれは名案だ、と思った。

ニコフ「もしラチメチだったとしても、私達が思ってるように向こうも
   『アンキモと同じ名前だ』としか思わないかも知れないでしょ」
アンキモ「しかも本人だとして、書いたのが私だとわかってもすぐ連絡してくるとは限らないでしょ。
   それに私が担当した訳じゃないし私の名前で出すのも変じゃない。
   大体担当した人がもう出してるはずよ。」

せっかくアイディア出したのに・・・・・

鬱井「で、でも、担当した人だけじゃなくて、違う人からも来たら不思議に思うんじゃないかな。
   ラチメチだったらそれで気付くかもしれないだろ?名前とかからさ」
アンキモ「それが違う人で『担当もされてないのに送ってくんなよウゼー』って思われたらどうすんのさ。
   しかもそれで来なくなったらアンタどうしてくれんのよ」

鬱井「そんな事言ったら話が進まないだろ!」
アンキモ「だから次に来るまで待つしかないんじゃないの」
ニコフ「なんで鬱井そんなに必死で連絡とろうとしてるの?そんなにラチメチに会いたいの?」

鬱井「違うって!純粋に同窓会やりたいだけだろ!」
本当はそれだけじゃなくて自分のアイディアが否定されたからなんだけど・・・・・
147 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/19(土) 02:38:21
シーウーマンとヲタにヤられた
148まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:46:08
鬱井「それに、それにだよ?もしかして、もしかするとラチメチが葉書の差出人かもしれないじゃないか」
アンキモ「えー・・・・それはないと思うけどなぁ・・・・むしろラチメチより鬱井の方がやりかねないと思うけど」
ニコフ「私もそう思う」

なんて奴らだ。ここで僕を犯人扱いするとは。

鬱井「まぁ聞けよ。僕の推理はこうだ。
   ラチメチがバレスレ市に帰ってきたのは、
   アンキモの店にこないだ初めて来たという事から考えておそらくつい最近だろう。
   で、こっちに来て懐かしい気分になった。それでラチメチはきっとこう思った。
   『あの頃のみんなに会いたい』と。そして会うなら思い出の詰まったあの教室がいいと。
   それで葉書を出した訳ですよ。」

ニコフ「・・・・・・・・・・・・ノートの事は?」
鬱井「そこで『女子にだけノートの事を書いた説』だよ。」
アンキモ「なんで」
鬱井「なんでって・・・・ラチメチが女だから?」
アンキモ「意味がわからないんだけど」
鬱井「きっとラチメチはこう考えた。『中学卒業して以来みんなに会わなくなったからもう私の事なんて
    忘れてるかも知れない。でもみんなに会いたい。けどラチメチって書いて送ったら
    「誰だ?」って思われるかも・・・・そうだ!匿名で葉書を出そう。』とね。」
149可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/19(土) 02:47:28
ヲタは女の子だって場
前に会ったっていったじゃない><
150 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/19(土) 02:52:20
まじですか。全然知らなかったですけど俺
151シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/19(土) 02:53:14
わかんない人もいるけどわざと変えてる人もいるってまりあさんが言ってたしいいんじゃないですか
152まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:56:04
アンキモ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・で?だからなんで女にだけノートの事書くのさ」
   しかもよりによってノートの事なんて書くのよ」
鬱井「それはほら・・・ノートの事ならみんなよく覚えてるだろ。
   それを逆手にとったんだ」
アンキモ「なに言ってるの鬱井・・・・なにを逆手にとる必要があるのよ・・・・・」
鬱井「ノートの事を書いたらみんな気にするだろ?で、今の俺達みたいに何人かが連絡を取り合うと
   どうやら女子にだけノートの事が書かれているというに気付く訳だ」
アレだよ、多分、気付いてほしかったんだよ。『私を思い出して』っていうメッセージさ。
   そうだ、ラチメチは実は謎かけ大好きっ子だったんだ。
   で、『あぁラチメチなら送りかねない』と気付く訳だ」
アンキモ「誰が」
鬱井「俺達が」
アンキモ「アンタだけだよ・・・・」

鬱井「君達は想像力が足りないんじゃないかな」
アンキモ「消印は?」
鬱井「消印?」
アンキモ「帰ってきたばっかりのはずのラチメチが、私とニコフの家を調べてポストに直接入れに来たんだ?
   しかも鬱井に関しては刑事になった事まで知ってて、しかも警察署まで直接持ってったんだ?
   へー凄いねー」

くそ、負けないぞ。
153まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 02:58:12
鬱井「ラチメチは、探偵だったんだ」
アンキモ「はぁ!?」
鬱井「謎かけ大好きっ子説を基にするとだね」
アンキモ「その説自体ねーよ」
鬱井「謎かけが好き。謎かけと言えば探偵。ミステリー好きが高じて探偵になったに違いない」
アンキモ「ダメだこいつ・・・・はやくなんとかしないと・・・・・・・・・・」
鬱井「なんだと、どういう意味だ」
アンキモ「どういう意味って・・・そういう意味よ」

とその時、さっきからジッと何かを考え込んでいるニコフに気が付いた。

鬱井「ニコフは僕の推理どう思う?」
ニコフ「ラチメチに関しては無茶苦茶だけど・・・・」
鬱井「なんだ、ニコフまで名探偵鬱井の推理を信じないのか」
アンキモ「探偵はラチメチなんでしょ?」
鬱井「うるさいな!今、君には話しかけてない」
アンキモ「ぶっ殺すわよ・・・」

ニコフ「でも・・・・鬱井のいう通りかも知れない・・・・」
鬱井「えぇ!?」
アンキモ「なんでアンタがびっくりするのよ」

まさかニコフがそんな事を言うとは思わなかった。
154まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 03:02:04
ニコフ「葉書の差出人は・・・・純粋にみんなに会いたくて葉書を出したのかも知れないよね」
鬱井「あぁ、その事ね・・・・」

ニコフ「場所があそこだっていうのも、鬱井の言うように思い出があるから・・・・・?
   匿名で出したのも・・・・・・・・・・・」

ニコフが一人で呟いている。
僕は適当に言ってただけなのに・・・・・・
やばいな、これ以上なんか突っ込まれたらどうしよう。

ニコフ「名前を書かなかったのはもし忘れられてたどうしようって思ったから・・・
   それともびっくりさせようと思って・・・・・・でもノートの事、それに消印も・・・・」

なんだか、ほっといたら本当に解決してしまうんじゃないかというほどニコフは真剣だった。



その時、僕の電話が鳴った。
155まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 03:19:37
知らない番号だ。
鬱井「誰だろう・・・・・」
ニコフ「もしかして葉書の・・・・・・」
アンキモ「鬱井!はやく、はやく!とりなさいって!」
鬱井「え、あ、うん・・・・え?マジで?」
アンキモ「はやく!はやく!ほらなにしてんの!」
アンキモの勢いに呑まれてつい電話をとってしまった。

鬱井「も、もしもし・・・・・・・・・?」
KIRA「鬱井か、KIRAだ」
鬱井「KIRA!?」
ニコフ「KIRA・・・・?」
アンキモ「うそ」

電話の相手はKIRAだった。ニコフとアンキモも驚いている。

KIRA「もしもし?聞こえてるのか」
鬱井「あ、あぁ聞こえてるよ・・・・ってお前、何で俺の番号知ってるんだ」
KIRA「用事があるから調べた、それだけだ」
鬱井「答えになってねーだろ。で、なんだよ」
KIRA「葉書は届いているか?」
鬱井「葉書!?まさかお前にも・・・・」
ニコフ「やっぱりKIRAにも・・・」
KIRA「やはりか・・・・」
鬱井「おい、なんて書いてある?」
KIRA「『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室』と。
    ・・・・・・・・・その様子じゃお前にも同じ内容が書かれているようだな」
鬱井「いや、俺だけじゃない。実は・・・・」

僕はKIRAにニコフとアンキモにも送られている事、そしてノートの事が書かれている事を話した。
156まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 03:25:38
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
鬱井「なに黙ってるんだよ」
KIRA「お前達は行く気か?」
鬱井「いや、その事で今話してるんだけどな」
KIRA「忠告しておくぞ、絶対に行くな。それじゃ切るぞ。
    もしなにかわかったらこの番号に連絡をくれ。何時であろうとかまわない」

鬱井「ちょ、待てよおい!KIRA」

切れた。くそ、相変わらず偉そうな奴だ。

ニコフ「KIRAはなんて?」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・KIRAにも送られてきたらしい。ノートの事は書いてないそうだ。
   それから・・・・・・・・・・・・・・・『絶対に行くな』だってさ」
アンキモ「それだけ?」
鬱井「あぁ、『なにかわかったら電話してこい』だと。何様だあの野郎」
ニコフ「KIRAは・・・・・・・・・なにか知ってるのかな・・・・・・」

ニコフが心配そうな顔をしている。

アンキモ「ねぇ・・・もしかしてこれってヤバイんじゃない?なんか・・・・」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・・わかんねぇ」

なんなんだ。まさか俺の、いや俺達の知らない所でなにか起こってるのか?
僕は言いようの無い不安に襲われた。
157名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/19(土) 03:29:51
分岐はなくなったのか
158まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/19(土) 03:41:06
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」
14.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
15.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
16.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

>>157
つ、追加したお(`・ω・´;)
159名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/19(土) 04:12:26
12で
160まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 00:55:29
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」

2006年7月27日

病院に着いたのはいいが何をしていいかわからない。僕は先生の家族でもないし、連絡先も知らない。
かといってこのまま帰る訳にも・・・・
とはいえこのまま仕事をほったらかしにするのもヤバイ。
しかし、今からじゃ間に合わないかも知れない。ここ、バレスレ病院は僕の目的地とは正反対だ。
第一、足が無い。

イノ「あー、やっべー・・・・仕方ねぇかシニアにやらせるっかねー」
僕はシニアに電話をかけた。この時間だとまだ仕事中か・・・・・・・

シニア「はぃはーい」

ワンコールで出やがった。

イノ  「今待機中か?」
シニア「いやーダルかったしもうアガリにしちゃった。今店出るトコ。つーかメール返せよ」
イノ  「ちょうどよかった」
シニア「なにが??あ、店の子に聞いたんだけどね低反発枕ってね、寝る時の体の向きってか顔を・・・・」
イノ  「いーよそんな話は!あのな、悪いけどちょっと仕事代わってくれ」
シニア「はぁ〜?こっちだって今まで仕事してたんですけど」
イノ  「頼むわ、実は・・・・」

ゲロッパー先生に会った事、先生が倒れた事、付き添って今病院に居る事を伝えた。
161まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:00:24
シニア「マジデー!?先生死んだの!?今からそっち行こうかな」
イノ  「アホか!お前まで来たら誰が仕事すんだよ。ってか死んでねーよ」
シニア「吊さんに言ったらいいじゃん。
     『小学校の時の先生に偶然会ってそしたらいきなりぶっ倒れたので今病院です』って」
イノ  「本当なんだけど超ウソくせぇぇぇぇぇぇ!
  つーかダメだって、こないだ『風邪なんで無理です』って言ってカラオケ行ってたのバレて
  沈められかけたじゃん。あの人あれから厳しいんだよね。」
シニア「だって今度はほんとじゃん。」
イノ 「っていうかさ、昨日言われた時はタイムリミットなかったのに
  さっき電話かかってきて急げって言われたもの」
シニア「ふーん・・・・・あーゴメン、コンビニ入るし1回切っていい?」
イノ  「ちょ、なに勝手に帰り出してんだよ!頼むってマジで」
シニア「無理だって。しんどいって」
イノ  「ほんと頼むって、ヤバイよ?これしくったら消されっかも」
シニア「ガサッ ゴフォフォ・・・・・ドン」
イノ  「おい?どうした?」
シニア「あ、パーラメントひとつ」

こいつお会計してやがる!

イノ  「おい!マジで時間ヤバイんだって!あと2時間しかねーんだよ!」
シニア「あ、いいです・・・・・・・」
イノ  「レシート断ってる場合か!聞けって!おい!」
シニア「チャリンチャリン」

しかもお釣りの小銭を募金してやがる!

シニア「もっしー?モーニング読んだ?バガボンドさー、そろそろ巌流島に・・・・」

ダメだ!こいつに頼んだ僕が悪かった。
162まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:04:17
ピッ プー・・プー・・プー・・

シニア「あれ、もしー?・・・・切れちゃった。まぁいっか帰ろ・・・」

もういい、死ね!・・・・・・次はRUBYに電話だ!
頼む、出てくれ・・・・・

RUBY「はい」

繋がった!

僕は事情を話した。

RUBY「オッケーわかった。これからすぐ出る。時間までにはなんとか。で、シニアは?」
イノ 「あの人はもうダメです・・・・」
RUBY「?」

なんとかRUBYにフォローを頼めた。
これで一安心だ・・・・・シニアはいつか殺そう。

あれから30分ほど。
時刻は23時前。
僕はロビーの長椅子で寝っ転がって、
自販機で買った紙パックのジュースを飲みながらボーッとしていた。

その時、突然入り口のドアが勢いよく開いた。
僕はびっくりして飛び起きてしまった。
163まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:07:06
金髪のオッサンだ。外国人?と思ったが脱色してるだけっぽい。
オッサンは僕の目の前をバタバタと走り抜けていった。

イノ「なんだあのオッサン。廊下は走るなよ・・・・・・・ん?」

待てよ。どっかで見た事あるような・・・・・・・?もしかすると今のオッサンは・・・・

しばらくすると、オッサンが戻ってきた。
僕のほうに向かってくる。

  「君が付き添って来てくれた人かい?」
イノ 「・・・・・・・・・あ、やっぱり先生の・・・・」
  「ゲロッパーの弟です。本当にありがとう」

そう言ってオッサンは僕の手をがっしりと握った。
指にはゴツゴツした指輪がいくつもはめられていた。
先生にこんなイカツイ弟がいたとは。
近くで見ると良く似ている。

僕は先生と会ってからの経緯を話した。
164まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:10:25
イノ 「あの、先生は・・・・」
  「あぁ、心臓の発作だったらしいんだが・・・・もう大丈夫だ。以前にもあってね・・・・・
一応今日はここで様子を見させてもらう事になった。俺が行ったらグッスリ寝てたよ」
イノ 「あ、そうスか・・・・よかった。・・・・・・・・・・どうしてここが?」
  「ずっとここで待っててくれたのか。病院の人が『付き添いで来た人は帰られました』って言ってたけど、
さっき君がここに居たからもしかしてと思ってね」

なんだそうだったのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁいいか先生も無事っぽいし。

イノ 「あ、どうしてここがわかったんですか?
  財布にも連絡先が書いてある物がないって言ってましたけど」
  「あぁ、さっき言ったように以前にも来た事があってね・・・・たまたま覚えてる人がいたみたいだ」
イノ 「そうですか・・・・」
  「ところで兄貴の事を『先生』と言ってたが、もしかして君は兄貴の生徒だったのか?」
イノ 「はい、小学校の時の・・・」
  「・・・・・・・・・・・君、年はいくつだ?」
イノ 「え・・・25ですけど・・・・」
  「25・・・確かアイツも・・・」

あいつ?

  「蟹玉を知ってるか?君と同級生のはずだが」
イノ 「蟹玉!?え、なんで!?」
  「やっぱりそうか」
165まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:13:39
何者だこのオッサン!?
先生の弟で蟹玉も知り合い?

  「市内でP0NIEってライブハウスを経営していてね。
  蟹玉がKANIと言う名でプロとして活躍していたのは知ってるだろう?
  アイツがウチの小屋で演ってた頃からの付き合いでね。」

イノ 「蟹玉の・・・そうですか。あ、申し遅れました僕イノセンスという者です。」
  「あぁ、こちらこそ名前も名乗っていなかったな。ポニーだ」

イノ 「あの、今日はここに?」
ポニー「そうだな・・・・まぁ大丈夫だとは思うが・・・・・一応な」
イノ 「そうですか・・・・・・・・・・すいません、ちょっと電話かけなきゃならないんで・・・」
ポニー「あぁ」

僕はRUBYの様子が気になり、外に出て電話してみたが繋がらなかった。

どうしようか

・繋がるまで鳴らしまくる
・戻ってポニーと話をする
166可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/20(日) 01:22:47
・繋がるまで鳴らしまくる
167まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:38:12
繋がらない。
なにかあったのか・・・・?
いやマナーモードにしてるだけだろう。

繋がるまで鳴らしまくってやる。


・・・・・・・・・・・・・・やっぱり繋がらない。

こうなったら繋がるまで鳴らしまくってやる。

僕は意地になってかけ続けた。

時計を見ると23時を少しまわっていた。
何か嫌な予感がする・・・・・


もう何度鳴らしただろうか。
今頃RUBYの携帯は僕からの電話で着信履歴が埋まってるんじゃないかと思った時、

電話が繋がった。

イノ  「もしもし?大丈夫か?なんかあったのか?」
シニア「イノ!早く来て!RUBYが・・・」
イノ  「シニア!?なんでシニアが・・・・・おい!もしもし!?」

何故RUBYの電話にシニアが出たのかわからないが、電話はすぐに切れてしまった。、
168可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/20(日) 01:40:31
ところでまりあさんは かまいたちの新作買ったんですかね?
169まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 01:42:51
買ってないです(´・ω・`)
でも犯人は知ってます(`・ω・´)
170可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/20(日) 02:04:12
ヤスか・・・・
171 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/20(日) 02:05:33
犯人言ったら物凄く俺に恨まれますよ
172まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 02:12:16
もう一度かけてみたが今度は電源が切れている。
シニアの方にもかけてみるが同じだった。

なにかトラブルが・・・・・・・・・・
RUBYとシニアは一緒にいる、それは間違いないだろう。

ここから目的地まではかなり距離がある。
歩いてじゃとても無理だ。
しかし車なら・・・・・・・・・

僕は中に戻った。
ポニーがタバコをふかしている。

ポニー「電話は終わったのかい?」
イノ 「ポニーさん、車貸してもらえませんか・・・・・・・・・・」
ポニー「車?どうしたんだいきなり」
イノ 「朝までには必ず戻ってきます。訳は聞かずにお願いできませんか」

無茶な頼みだ。それはわかってる。
しかし今頼めるのは彼しかいない。

イノ 「お願いします」
ポニー「・・・・・・・わかった。いいだろう」
イノ 「ありがとうございます」
ポニー「何があったか知らないが・・・・・・・気をつけてな」
イノ 「はい」

キーを受け取り僕は急いで病院を出た。

二人とも無事でいてくれ・・・・
173まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 03:00:31
(`゜ω゜´)
174さお:2006/08/20(日) 03:03:12
挑発的な顔文字がSEXY
175可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/20(日) 03:11:14
ヽ(゚⊥゚)ノ モヘー 
176まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/20(日) 23:56:32
イノ「飛ばせば20分・・・てところか」
僕は現場に向かいながら吊に電話してみた。

イノ「I/MinA//.Mです」
吊「完了か?」
イノ「違います。説明は省きますけど、現場にRUBYとシニアがをいるはずなんですが何かあったみたいス」
吊「・・・・お前は今どこにいるんだ」
イノ「・・・・・今、現場に向かってるトコです。20分ほどで着くと思うんですけど」
吊「あの二人はお前の部下だからどう使おうと勝手だが・・・何故最初からお前が行かなかった?」
イノ「だから色々あって・・・それより近くに誰かいないッスか?」
吊「いないな。お前も今日はそのまま帰れ」
イノ「!?どういう事ッスか・・・・・」
吊「最悪の場合、死ぬのはあの二人だけでいい」
177 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/20(日) 23:59:32
キタ━━━ヽ('З`)ノ━━━━!!!!
178まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:01:03
こいつ・・・・・!
僕は携帯をぶち折りそうになった。

吊「いいな。今日は帰れ。なにかわかったら連絡してやる」
イノ「・・・・・・・・・・・・・・・」
吊「返事はどうした?私の命令に逆らえばどうなるか・・・・・・わかるだろう」
イノ「・・・・・・・・・・はい」

必死で感情を抑え、電話を切った。

イノ「くそったれが・・・・・」

なにが命令だ。そんなもん知るか。
あいつにとっては使い捨ての駒であろうと、
僕にとっては二人は大事な仲間だ・・・・・・・・・・・・・・・・
179まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:07:56
今日の「仕事」はバレスレ埠頭東南側の外れにある、
今は使われていない、通称「YB倉庫」で行われるパーティーに参加する事だ。

パーティーは毎回違う場所で行われる。主催する組織も毎回違う。
噂で「○月×日にどこどこの組織がパーティーを開くらしい」という情報が流れる。
参加したい組織は主催する組織に連絡を取れば、当日に正確な時間とおおよその場所が知らされる。
今日の場合は「7月27日の夜にバレスレ市内」とだけ噂が流れていた。
そして今日の21時30分に「今から3時間の間、YB倉庫で行われる」と正確な時間と場所が
幹部である吊に知らされ、僕に伝えられた。これらは警察対策のためだ。
「3時間以内」というのは、パーティーの開催時間。
つまり0時30分には終了という事だ。
180まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:14:58
パーティーとは名ばかりで、色んな裏の組織が集まって情報を交換したり
武器や麻薬の取引を行うのだ。非合法の物限定のオークションが行われたりもする。
ここに来るのは下っ端が多い。理由は上に立つような人間は人前に姿を現したくないからだ。
だがもちろん大物も来る。下っ端にはまかせられない取引、
教えるわけにはいかない情報もあるからだ。
それにこういう場では他の組織の人間にナメられない事が重要になってくる。
出たがりの幹部クラスの人間が自分の存在をアピールするためだけに来る事もある。

今日の仕事はそんな「出たがり」に接触し、その組織の情報を得る事だった。
簡単な仕事だ。だから楽勝だと思っていたし、RUBYにまかせてもいいと思ったのだ。

イノ「くそっ、生きてろよ二人とも・・・・・・」

僕はアクセルを強く踏み込んだ。

20分後、バレスレ埠頭付近に到着。
181まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:19:59
車は近くに停め、YB倉庫に向かって歩いているとどこからか声が聞こえてきた。

シニア「イノ・・・・」
イノ  「シニア!?どこだ!?」

シニアの声がする。どこからだ?
僕はあたりを見回したがシニアの姿はない。

シニア「こっち・・・・・・・・・・」

ゴミ捨て場の方から声がした。
よく見ると大量に積まれたゴミ袋の間から手が出ている。

イノ  「そこか!」

急いでゴミ袋をどかすと、血だらけのシニアがRUBYを抱きかかえて倒れている。
182まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:48:16
イノ  「RUBY!・・・・・・・・まさか・・・」
シニア「この血ね・・・・RUBYのだよ・・・・私をかばって・・・・・・・・」

そう言うとシニアは泣き崩れた。
その涙がRUBYの死を意味していた。

イノ  「・・・・・・・・・・・・・とにかく・・・・・ここを離れよう・・・・・・・・・」

僕はRUBYを抱き上げて、車の後部座席に座らせた。
シニアは足をくじいたらしく、立ち上がろうともせず座り込んで泣いていた。

イノ  「ほら・・・・・」

シニアをおんぶしたまま、車の助手席を開けようとすると

シニア「後ろがいい・・・・・・・・・・」

力ない声でシニアが言う。
僕は黙って後ろの席を開けてシニアを背中から降ろした。
シニアは無言で車に乗り込みドアを閉めた。
183まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 00:58:53
運転席に乗り込んで後ろを見ると、シニアはRUBYを抱きしめたまま顔を伏せていた。

車のエンジンをかけライトを点けると、
埠頭の方からゴミ捨て場に向かって引きずったような血の跡が映し出された。

僕はやるせない気持ちで車を動かした。

イノ  「・・・・・・・・とりあえず俺の家に行こうか・・・・」

シニアは黙ったままだったが、僕はシニアの返事を聞かずに家へと車を走らせた。

家に着き、冷たくなったRUBYをベッドにベッドに横たわらせた。
シニアは憔悴しきった顔でうなだれている。

イノ  「なんか飲むか?酒類ばっかだけど」
シニア「いらない・・・・」

ようやく言葉を発したものの、その声は消え入りそうなほど小さかった。
184まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:12:45
イノ 「・・・なにがあったんだ?」

僕がそう聞くとシニアは静かに話し出した。

シニア「警察が踏み込んできたの・・・・」
イノ  「なんだって!?」
シニア「それで倉庫の中に居た他の連中と揉みあいになって・・・」
イノ  「情報が漏れてたのか・・・・」
シニア「みんなが警察と揉みあってる最中に裏からなんとか脱出したんだけど・・・・
     埠頭を出る前に見つかって・・・・・」
イノ  「・・・・・・・・・・・・・・・」
シニア「こっちは武器を持ってなかったから逃げるしかなくて、RUBYが・・・・」
イノ  「・・・・・・」
シニア「私を・・・・・・・・かばって・・・・・・・・・・・・・」

そこまで言って、シニアは声を詰まらせた。
185まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:15:32
RUBYは背中から出血していた。
おそらく逃げようとして後ろから撃たれたのだろう、シニアをかばって・・・・

シニア「私なんか生きてたって・・・・・・私が死ねばよかったのに・・・・・・・・」

それからシニアはテーブルに顔を伏せて泣き続けた、やがて泣き声は寝息にかわった。

RUBYも、シニアも、そして僕も覚悟は決めていたはず。
ただ下手を打ってしまった。それだけの話だ・・・・

だけど・・・・・・・・・


日付はとっくに7月28日に変わっていた。

そうだ、ポニーに車を返しに病院に戻らなければいけない。
車には血も付いているし掃除もしなければ・・・・・・・・

RUBYだってこのままにはしておけない。

僕には悲しみに暮れている暇もなかった。
186まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:26:04
シニアに上着をかけ、書き置きを残し家を出る。

車を綺麗に掃除して病院に戻ると2時を過ぎていた。

ポニーはロビーの長椅子で座ったまま寝ている。
僕は揺すってポニーを起こした。

イノ 「ポニーさん・・・」
ポニー「ん・・・・・・・・・おぉ戻ったのか」
イノ 「車ありがとうございました」
ポニー「あぁ・・・・で、大丈夫だったのか?何があったのか知らんが」
イノ 「・・・・・・・・・・・・・・はい」
ポニー「そうか・・・・・・・」

ポニーはそれ以上聞かなかった。

187まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:29:44
ポニー「2時か・・・・さて、どうする?俺は一度家に帰ろうと思ってるんだがよかったら送ろうか?」
イノ 「すいません・・・・お願いできますか」

送ってもらう事になった。
今日何度この道を通っただろうか・・・・
僕はそんな事を考えながら窓の外を見ていた。

イノ 「ポニーさん、蟹玉は元気にしてますか?」
ポニー「どうだろうな」
イノ 「え・・・・・」
ポニー「あいつは飛ぶ事を辞めちまった・・・・」
イノ 「?」
ポニー「大事な物を失って・・・悩み、苦しみ、前に進む事をやめてしまったのさ」
イノ 「大事な物を・・・・・・・か」
ポニー「今の君の表情はあいつがよく見せる表情と同じだな」
イノ 「どういう意味ですか」
ポニー「泣きたいけれど、泣いてる自分がかっこ悪い気がして素直に泣けないんだろう」
イノ 「・・・・・・・・・・」
ポニー「クールぶったって、感情までは殺せないぜ?」

そう言ってポニー胸ポケットから取り出したサングラスをかけた。
188まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:37:34
イノ 「夜なのにサングラスって・・・危ないッスよ・・・・」

僕は窓の外に顔を向けた。
泣き顔を見られたくなかったからだ。
ポニーのいう通りだ。泣いてる自分が、自分で許せない。

なんでこんな事に・・・・・・
シニアのせいじゃない。
僕が行っていればこうはならなかったかも知れない。
僕のせいだ・・・・・・

RUBYを殺したのは僕の中途半端さだ・・・・・・・・・・
189まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:43:03
家の近くで降ろしてもらい、その時携帯の番号を交換した。

ポニー「じゃあ、今日は本当にありがとう。兄貴が元気になったらまた連絡するよ」
イノ 「いえこちらこそ・・・・・・ありがとうございました」
ポニー「車の事か?気にしないでくれよ」
イノ 「いや、そうじゃなくて・・・・・・・・・・」
ポニー「・・・・・・まぁ、俺でよかったらいつでも相談してくれよ。
    おっと女の事以外でな」
イノ 「はは・・・」

クラクションを軽く鳴らしポニーは元来た道を帰って行った。

時刻は午前2時30分。
僕にとって忘れる事のできない長い一日がようやく終わった。
190まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 01:47:37
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」
14.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
15.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
16.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

このペースだと途中でバレスレファイナルの二の舞の予感

※最初思ってたより8倍ぐらい長い(´・ω・`)
191 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/21(月) 02:01:02
いきなしサスペンス。自動的に13ですか
192まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:02:42
追加するの忘れてたお(´・ω・`)
まぁいいお(´・ω・`)

そろそろ主人公を出さないと

とりあえず13
193まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:12:03
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」


2006年8月2日/ファミリーレストラン「ワイミーズ」

突然のKIRAからの電話・・・・
KIRAにも葉書は来ていた。
そしてKIRAは「行くな」と言った。
まるで何か知っているような言い方だったという。

鬱井「なんか・・・喋ってよ二人とも」
アンキモ「だって・・・・・・・ねぇ?」

さっきまで改めて同窓会をやると言って張り切っていた二人もすっかり静かになってしまった。

ニコフ「・・・・・どうする?」
鬱井「どうするって・・・・・・・・・・どうする?」
アンキモ「幹事でしょアンタ。鬱井が決めてよ・・・・」
鬱井「だからなんで俺が・・・・・・・・・・・」

もう雰囲気的に「同窓会は中止」の空気になっている。
194まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:18:59
ニコフ「KIRAにそんな事言われたら・・・・・・・・仕方ないよね」

私がそう言うと鬱井の表情が変わった。

鬱井「俺達がやろうとしてるのは葉書のとは別だ。KIRAは関係ないだろ」
アンキモ「じゃあなんでアンタもやる気失くしてるのよ」
鬱井「失くしてねーよ、やるよ!」
アンキモ「やるのかよ!」
鬱井「そりゃやるよ!KIRAに言われたぐらいで誰が引くか!」
アンキモ「だからKIRA関係ないんでしょ?自分で言ったんじゃない・・・」
鬱井「そうだよ!関係ないよ!絶対やるからな!」

同窓会云々というより、KIRAへのおかしなライバル心からそう言ってるように聞こえる。
195まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:24:13
ニコフ「でも、そうだね。私達がやろうとしてるのは葉書とは関係ないんだし」

鬱井「そうだよ。KIRAなんてほっといてやろうぜ」
アンキモ「KIRAは誘わない気?」
鬱井「どうせ来ないって。さっき喋って確信したよ。あいつには昔を懐かしむだとかいう感情はない!」
ニコフ「でもやるんだったら誘うべきだよ。連絡も取れるようになった訳だし」
アンキモ「そうだよ」
鬱井「別に誘わないなんて言って無いじゃん」
アンキモ「じゃあ今から電話して誘いなよ」
鬱井「えぇ?いや、ついさっき喋ったばっかじゃん。
   このタイミングで誘い辛いって」
アンキモ「じ ゃ あ 、責任持って必ず鬱井がKIRAを呼ぶ事。いいね?」
鬱井「え、えぇ〜?」

なんだかんだで結局やる事になったみたいだ。
196まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:34:52
ニコフ「で、どうするの」
鬱井「また『どうするの』かよ。これ以上俺に何を求めてるんだ」
ニコフ「メンバーよ」
アンキモ「私達3人にKIRAで4人」
鬱井(KIRA確定かよ・・・・)
ニコフ「ラチメチ」
鬱井「そうだ忘れてたラチメチだ。おいアンキモ、さっき言ってた作戦頼むぞ」
アンキモ「作戦?」
鬱井「暑中見舞いだよ」
アンキモ「ほんとにやるの〜?」
鬱井「なんだよラチメチに来て欲しくないのか」
アンキモ「『来て欲しくないのはKIRA』で『鬱井が』でしょ」
鬱井「だから違うって」
アンキモ「わかったわかった。じゃあこうしよ。私も鬱井の言う通りにするから、
    鬱井も絶対KIRA誘っときなよ。約束ね」
鬱井「お、おう・・・・・約束するよ」

鬱井も腹を決めたようだ。
もしかすると本当にKIRAに会えるかも知れない・・・
なんだか少しワクワクしてきた。
197まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/21(月) 02:43:53
鬱井「じゃあ今日はこのへんでお開きにしようか。
    アンキモは暑中見舞いでラチメチかどうかの確認、そいで本人だったら誘う事。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・で、俺はKIRAを誘う・・・・と」
ニコフ「私は?」
鬱井「ニコフは・・・そうだな、場所とか色々考えてよ」
アンキモ「それは幹事の仕事でしょ」
鬱井「えぇ、マジで?」
ニコフ「じゃあ私、他に来れそうな人探すね」
アンキモ「どうやって?」
ニコフ「わかんないけど・・・・調べてみる」
鬱井「どうやって?」
ニコフ「いいから!鬱井は鬱井の仕事をきっちりやってよね」
鬱井「わ、わかったよ」

とはいえどうやって探そう。手がかりはほとんど無い。
肝禿村からバレスレ市へ移り住んでる人は多いはずだけど・・・・

なんだか忙しくなりそうな気がした。
198il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/08/21(月) 15:01:06
ポニーっていうオッサンかっこいいですね!ポニーっていうオッサン・・・
199まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:18:38
2006年8月3日

私は早速あの頃のクラスメイト探しを始めた。
だけど誰がどこで何をしているのか検討もつかない。

探偵でも雇おうか。
いや費用がめちゃくちゃかかる・・・・
なにしろ28人だ。私・鬱井・アンキモ・KIRA・・・・そしてラチメチを抜いても後23人もいる。

ニコフ「うーん・・・」

朝からそんな事ばっかり考えながらていた。
今日はまるで仕事に身が入らない。
なんだかんだで私も同窓会がやりたかったのだ。

トイレに行くフリをしてこっそり鬱井に電話してみた。
200まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:25:58
ニコフ「KIRAに電話した?」
鬱井「あー・・・いや、今日はちょっと忙しくてさ・・・・・まだ・・・・・・」
ニコフ「あぁそう・・・」

そんな事だろうと思った。

鬱井「そっちはどう?って言っても昨日の今日だしまだ何もわかんないか」
ニコフ「うん・・・・」
鬱井「ま、しゃーないよ。いざとなったら4人でやろうぜ」
ニコフ「4人?」
鬱井「俺とニコフとアンキモと・・・」
ニコフ「やっぱりKIRA誘う気ないんだ」
鬱井「いやいやいや、ラチメチはわかんないじゃん。ね?」
ニコフ「鬱井・・・・・・」
鬱井「な、なに」
ニコフ「往生際が悪い・・・・・・・・・」
鬱井「いやいや・・・・そんな・・・・あれ?ニコフ?もしもーし」

鬱井がなにかいい訳しようとしたので電話を切ってやった。
もしかしたらKIRAが誰かと連絡取れるかもしれないのに・・・・
201まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:31:41
ニコフ「あ、そうだ」

私は急いで自分のデスクのPCに向かった。
ある作戦を思いついたのだ。

ニコフ「私って・・・・・・・発想が根暗?」

思いついた作戦、それは・・・・・
“同級生の名を片っ端からググる”、だ。

私はストーカーの素質があるのかも知れない・・・・なんてちょっとヘコんだ。

思いつく名前を一つずつ検索して手がかりを掴もうと思ったのだ。
今の時代ネットで調べれば本当に色んな事がわかる。
便利な世の中になったものだ。

しかし世の中同じ名前の人なんてたくさんいる訳で・・・・・・
試しに私の名前を検索すると、46歳の劇団員だったり、どこかの会社の名前だったりもした。
だけど結局手がかりになりそうな情報はなかった。
202まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:39:25
ニコフ「うーん・・・これじゃやっぱり無理かな」

今度は「肝禿村」で検索してみる。
すると思ったよりヒットした。
何故か都市伝説のサイトもひっかかったりした。
興味を引かれてちょっと見てみたがサイトを開いた瞬間、
不気味な音楽が大音量で流れ始めたので私はびっくりして慌てて閉じてしまった。
課長が遠くから私の方をジーッと見ている。やばい、仕事サボってるのバレたかな・・・?

そんなこんなで上司や同僚の目を盗みながらこそこそ検索していると、
あるブログが目に留まった。
203まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:43:40
ニコフ「おぉおぉお?」

そのブログにはある主婦の家事・育児に追われる日常が書かれていた。

ニコフ「これって・・・・・・・ショボーン?」

ショボーン。
クラスではあまり目立たない存在だったけれど、
村では彼女の事を知らない人間はいないだろう。
毎年村の祭りではお母さんと一緒に村の繁栄を祈る儀式をやっていたのを覚えている。
彼女は代々、肝禿村の守り神と言われる蒟蒻神に仕える神官の一族の末裔だ。
彼女の一族では女だけが神官として仕える事が許され、神に認められた者は
魔法のような不思議な力が使えたという。
聞いた話では私達が生まれる前、梅雨の時期だというのに快晴が続き、
夏が終わるまで一度も雨が降らなかった年があったらしい。
当然作物も育たず、村中の皆が飢え死にの危機に晒される。
その時彼女の曾お婆さんが三日三晩肝禿山に向かって祈りを捧げ、
見事雨を降らせ、村の危機を救ったという。
しかしそんな不思議な神通力?を使えたのも、その曾お婆さんまでだったらしい。
といってもデジタル全快のこの時代に生きる私にとっては
本当にそんな力が使えたかどうかも信じがたい事だけど・・・
204まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:48:00
ニコフ「子供いるんだぁ・・・・へぇぇぇ〜・・・・・・・・」

私にはすぐ本人だとわかってしまった。
何故わかったかというと、ずばり文体・・・・というか口調だ。
語尾に「でつ」「まつ」などを付ける独特の喋り方も一族代々らしい。

それに自分の生い立ちに触れている記事では肝禿村の事についても書かれている。
おかげで検索にひっかかったのだろう。

夢中になって読んでいると、突然肩を叩かれた。課長だ。

  「ニコフくん・・・・君は会社に何をしにきているのかな?」
ニコフ「あ・・・・・その・・・・・仕事です」
  「ずっとPCに向かっていると肩が凝るだろう。君は仕事熱心だものなぁ」

嫌味を言いながら私の肩を痛いぐらいの力で揉む。

ニコフ「・・・・・・すいません、仕事します・・・・」
  「頼むよ」

そう言って課長は肩から手を離した。

流石にサボり過ぎたか・・・・
鬱井に聞いた“上司の目を盗むサボリ術”をもっと聞いておけばよかった。

この日は帰るまで課長の目が厳しかった。
なんだかいつもの2倍は疲れた・・・・
205まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:51:18
クタクタになって家に帰る。

今日は疲れていて自炊する気が起きなかった。
夕飯はコンビニで買ったお弁当で済ませる。

お腹が落ち着いてからシャワーを浴び、冷蔵庫からビールを取り出してPCの電源を入れた。

会社で見ていたショボーンのブログにもう一度アクセスする。

ニコフ「あ・・・更新されてる」

今日、8月3日分の新着の記事が書かれていた。

ニコフ「な・・・・・・・・?!」
私はその内容を見てビールの缶を落としそうになった。
206まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 01:59:13
『同窓会のお知らせが来たでつ』

なんとも和やかというか、まったりというか・・・・
私達と同じ葉書が送られて来たとは思えない内容だった。

私達と同じく差出人が書かれていないようだが、
「名前書くの忘れちゃったのかな??」などと呑気な感想だ。
「久しぶりにみんなに会えるかも知れないので精一杯おしゃれしなきゃ」
という文の後には喜びを現す顔文字まで・・・・・

思い出した・・・・あの頃、彼女はクラスの皆から「天然」と呼ばれていたのだ。

このままじゃ彼女、ほんとに8月15日に行っちゃうかも・・・・
私は鬱井に電話をかけた。
207まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 02:00:50
ニコフ「鬱井?今大丈夫?」
鬱井「あぁ、もう家だけど・・・・・・・あの・・・KIRAにはまだ・・・」
ニコフ「違うの。ショボーンのブログを見つけたの」
鬱井「ショボーン?ショボーンって、天然か?」
ニコフ「うん。私も今見てるんだけどそっちでも確認してくれる?」
鬱井「わかったちょっと待ってな」

鬱井も電話の向こうでPCを立ち上げる。

鬱井「あったあった、これだな」
ニコフ「ね、これきっと本人だよ」
鬱井「あぁ間違いないだろうな・・・・・
   ていうかニコフ、よく見つけたな。どうやって?」
ニコフ「え・・・・まぁ、何気なくショボーンの名前で検索したら・・・・」
ニコフ「最新の記事読んだでしょ?彼女にも葉書来てるみたい」
鬱井「だな。だけど全然不審に思ってないっぽいな。さすが天然だ」

やっぱり鬱井も私と同じ事を思ったようだ。
208まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/22(火) 02:02:27
ニコフ「どうしよう。この様子じゃ行っちゃいそうだよ」
鬱井「確かに・・・・・でもどうやって連絡取ろうか」
ニコフ「ブログにはコメント出来ないようになってるし・・・」
鬱井「出来たとしても、ラチメチの件みたいに万が一本人じゃなかったらなぁ・・・」
ニコフ「本人だとしても・・・・・って昨日と同じ話してるわね」
鬱井「じゃあどうやって・・・」
ニコフ「うーん・・・」

結局二人ともいい方法が思いつかないまま電話を切った。

私は何かヒントがないかと思い、ブログをよく見直した。
209可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/22(火) 23:44:29
まりあさんが見てる ブログ紹介↓
210まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:27:36
(´・ω・`)・・・・・・・・・・・
211まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:31:35
それから過去の記事を遡って見ていたのだが手がかりになりそうな物も無い。
少し疲れたので一休みしようとソファに座ったその時、アンキモから電話がかかってきた。

ニコフ「もしもし?」
アンキモ「ニコフ?今ショボーンのブログ見てるんだけどさ」
ニコフ「あー、鬱井に聞いたの?」
アンキモ「うん、どの辺に住んでるかわかったよ!」
ニコフ「嘘?!なんで?」
アンキモ「7月29日のトコ見てみ」
ニコフ「7月29日?」

言われた通り見てみると、
なにやら子供を歯医者に連れて行った話が書かれている。
しかし特に手がかりになりそうな記述は無い。
212 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/23(水) 01:33:18
作中のうついのキャラが俺の友人にクリソツな件
213まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:36:57
ニコフ「??これのどこに手がかりが?」
アンキモ「写真アップされてるでしょ」
ニコフ「写真?」

確かにアップされているが、その写真は夕日が写っているだけだ。
どこかの歩道橋の上から撮ったのだろう、
写真の下のほうには道路を走っている車が写っている。
歯医者の帰り道に、綺麗だったので思わず撮ってしまったと書いてある。

アンキモ「ほら、その写真に写ってるのよく見てみてよ」
ニコフ「・・・・・・・・・・夕日が綺麗」
アンキモ「違うって!鬱井みたいなボケかまさないでよ」

今日は疲れているのだろうか。
アンキモに鋭いツッコミを入れられてしまった。
私が・・・・・・鬱井・・・・・・・・
214まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:41:47
アンキモ「この写真さ、バレスレ市内だよ」
ニコフ「え?なんでわかったの!?」
アンキモ「これ車が車が何台も写ってるでしょ?ナンバーがほら」

言われて写っている車のナンバーを見ると・・・

ニコフ「バレスレ市のナンバーばっかりだね」
アンキモ「でしょ?」

写っている何台かの車のナンバーは全てバレスレナンバーの車だ。

ニコフ「なるほど・・・・バレスレナンバーの車ばっかり写ってるって事は
   ショボーンが市内に住んでる可能性が高いね」
アンキモ「でしょでしょ?」
ニコフ「うん・・・・・・・・・で?」
アンキモ「へ?」
ニコフ「ショボーンは市内に住んでる可能性が高い、それはわかったけど・・・
   これどこで撮った写真なの?」
アンキモ「さぁ?」
215まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:44:18
さぁ!?
「どの辺に住んでるかわかったよ!」なんて自信満々で言ったくせに・・・!

ニコフ「さぁ?って・・・・それじゃどこに住んでるかわかんないじゃない」
アンキモ「だからさぁ、その写真と同じ景色が見える所を見つければきっと会えるよ」
ニコフ「えぇえぇぇ・・・」
アンキモ「いいアイディアっしょ?」

呆れてしまった・・・・この人も鬱井とたいして変わらない・・・・

アンキモ「どしたの?」
ニコフ「あのね・・・・・」
アンキモ「はい?」
ニコフ「まず、どこで撮ったかわからない。
   仮に撮った所がわかったとして、その場所に行ったとしても
   ショボーンがいつそこを通るかわからないしもう二度と通らないかも知れない。
   それにたまたまバレスレナンバーの車が多いってだけでどこか違う街かも知れない」
アンキモ「あ・・・・・・・・・そっか」
216名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/23(水) 01:45:59
おまえら考える前に行動しろ!
って思ってしまうんだ…
217まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:47:13
(´;ω;`)
218可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/23(水) 01:47:46
( ゚∀゚)o彡°まりあ!まりあ!
219まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:49:49
(´・ω・`)
220名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/23(水) 01:51:02
( ゚∀゚)o彡°まりあ!まりあ!
221まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:53:30
(`・ω・´)
222名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/23(水) 01:53:55
( ゚∀゚)o彡°シニア!シニア!
223まりあのシニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/23(水) 01:56:28
なんだろう、この流れ・・・と思いつつ私は書き続ける事にした。
みんなのレスが私の背中を押すのだ。
224まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 01:58:15
イライラして思わずキレ気味に言ってしまった。
しまった。せっかく手がかりになるものを見つけてくれたのに・・・
やっぱり今日は疲れてるみたいだ。

ニコフ「ごめん・・・・
   でも市内にはほぼ間違いないと思う。なんとかこれをヒントに探してみるね。ありがとう。
   今日はもう寝るから、また何かわかったら連絡するね・・・・・じゃあおやすみ」

これ以上喋ってるとそのうちケンカになるかも知れないと思ったので、
強引に電話を切ってしまった。ごめんアンキモ。

とにかく今日は寝て頭を冷やそう・・・・・
225まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:02:14
2006年8月4日

私は凝りもせず職場のPCを使ってこそこそショボーンのブログを見ていた。
一晩寝てすっきりした。
昨日はアンキモに嫌な思いをさせてしまったかも知れない・・・・
なんとかしてアンキモがくれたヒントを活かしたかった。

ニコフ「歩道橋ねぇ・・・・」

何気なく「歩道橋」で検索する。
すると・・・・

ニコフ「歩道橋をうpしまくるスレ?」

というのを見つけた
全国の歩道橋を巡り、写真に撮ってアップする、という趣旨らしい。
どこかの掲示板だが世の中色んな人がいるものだ・・・・
226まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:04:51
アップされた歩道橋の画像にみんな熱く議論している。
中には卑猥な書き込みも多数ある。

貼られているURLをクリックして画像を見てみるが
私にはよくわからなかった。

ニコフ「凄いなぁ・・・色んな趣味があるんだなぁ・・・・」

感心して見ていると背後に人の気配を感じた。

ニコフ「か、課長・・・・いやこれはその・・・・・・・・すいません!」

昨日の今日でまた課長に見つかってしまった。
だけど課長は言い訳も出来ず平謝りになる私を無視してPCに映った歩道橋を見つめている。
227まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:07:20
課長「ニコフくん・・・・歩道橋に興味あるのかね」
ニコフ「え・・・興味っていうか、ちょっと・・・・あの・・・・」

本当の事を言う訳にもいかないので何て言えばいいか困ってしまった。

課長「うぅん・・・・ぺデストリアンデッキか。神戸の三ノ宮駅南側だな」
ニコフ「ペデ・・・・えぇ?」
課長「ペデストリアンデッキ。高架になっている歩行者用の通路をそう呼ぶんだ。
   駅の周辺や超高層ビル付近などの人通りの多い箇所に、
   歩行者と自動車の通行を分離するために設置されるタイプの歩道橋だ」
ニコフ「は、はぁ・・・・」
課長「機能的には横断歩道橋の一種と見なせるが、
   景観に合わせた意匠や都市計画上あらかじめ
   上下空間の連絡を前提としていることを考えると、
   道路交通における人道・車道の分離を前提とした横断歩道橋とは
   意味合いが異なると言う意見もある」

こ、この人すげぇー!
228可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/23(水) 02:10:21
そこのおまえ読みとばすな

m9っ`・ω・´) ビシッ 
229まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:10:53
課長「ま、私はあまり好きじゃないがね。
   歩道橋という物はあまり大きくてはダメだ。道路一つ挟むぐらいがちょうどいいんだよ。
   個人的には愛知県西枇杷島町にある日本で最初に作られたという歩道橋が好きかな。
   たまにふと思い出しては渡りに行くんだ」
ニコフ「詳しいですね課長・・・・」
課長「いやぁ私なんかまだまだだよ」

そういう課長の顔は今まで見たことがないほどいきいきしていた。

課長「ニコフくんはどんな歩道橋が好きなのかな?」
ニコフ「わ、私ですか?私は・・・えーっと・・・・」

どうしよう・・・・迂闊な事を言えば地雷を踏む事になるかも知れない。
230可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/23(水) 02:11:58
仙台駅の周りにもあるよ

ペデストリアンデッキ
英語にするとかっこいいけど
実は歩道橋の英訳
231可児玉 ◆KANI/FOJKA :2006/08/23(水) 02:12:23
ぼ、僕好きだよ・・・・・・
232シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/23(水) 02:15:23
マニアの人への配慮として歩道橋を貶した書き方は極力控えるようにまりあさんに伝えておいてよかった。
233タママ:2006/08/23(水) 02:17:09
チムムが・・・・・・(*・ω・*)
234まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:18:09
ニコフ「・・・・・・・・・・・あ!そうだ課長、ちょっと見て欲しいものがあるんです」
課長「んん?どれだね?」

私はショボーンのブログにアップされている写真を見せた。

課長「・・・・なんだ歩道橋が写っていないじゃないか。“そっち”はあまり専門じゃないんだよね」

そっちってどっちだよ・・・と思ったがつっこめない。

ニコフ「あ・・・・わかりませんかやっぱり・・・」

そう言うと課長がムッとした。

課長「あのねぇ!私は歩道橋さえ写っていればどこだろうと即答できる自信はあるよ?
   仲間内でも私ほど瞬時にどこの歩道橋か識別できる人間など・・・」
ニコフ「す、すいません!そういう意味じゃないんです!ただ、課長ならわかるかな〜って」
課長「せめてどこの都道府県かぐらいわかってなきゃ流石に無理だよ」

都道府県!それでも充分凄い!
235チムム:2006/08/23(水) 02:21:03
>>233
こんなところでどうしたの〜タママン?
236タママ:2006/08/23(水) 02:21:32
ヽ(・∀・ )ノ キャッ キャッ
237タママ:2006/08/23(水) 02:21:59
おじゃましました><
まりあさんがんがって
238まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/23(水) 02:22:58
ニコフ「あの・・・・市内だと思うんですけど」

課長「市内?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかった、シドウ町だなこれは」
ニコフ「シドウ町!?やっぱり市内なんですね!」
課長「ん?なんだ君もわかってなかったのか。まぁ無理もない。この道はそんじょそこらの・・・」

課長がまた薀蓄を垂れ始めたが私は右から左へと聞き流した。

ニコフ「あ、課長・・・ありがとうございました」
課長「いやいや、歩道橋の事ならいつでも聞いてくれ」

そう言って課長は戻っていった。
もしかしたらこれから色んな歩道橋話を聞かされるのだろうか・・・
考えただけで頭がクラクラしてきたけど、とにかくこれで写真の場所に行けるはずだ。
アンキモにも後で報告しなきゃ。
239名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/24(木) 03:20:46
(´・ω・`)
240名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/25(金) 00:17:46
(´・ω・`)
241まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 01:44:24
(´・ω・`)
242 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/25(金) 01:51:31
まだなんですか
243まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 01:57:26
(`・ω・´)
244まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 01:59:16
お昼に鬱井に電話して写真の場所がシドウ町だという事を話した。

鬱井「なるほどねーよく調べたな。ニコフ、刑事になれるよ」
ニコフ「まぁね・・・アンキモのおかげだよ」
鬱井「でもさー天然がいつ通るかわかんないよな」
ニコフ「それなんだけどね・・・多分、明日の夕方だと思う」
鬱井「明日?」
ニコフ「うん、あの写真がアップされてる記事は7月29日の土曜日。
   あの写真は子供を歯医者に連れて行った帰り道に撮ったと書いてあるでしょ」
鬱井「あー・・・書いてたっけ?」
ニコフ「で、『来週も同じ時間に予約した』とも書いてあるの」
鬱井「うん?うん・・・それで?」
ニコフ「7月29日土曜日の“来週”、それは明日8月5日・・・・て事だと思うの」
鬱井「おぉ・・・なるほど。・・・・・・でも、時間は?」
ニコフ「写真は夕日が写ってるじゃない」
鬱井「あ、そっか・・・・朝に夕日は写せないわな」
ニコフ「まぁ来週って書いてるだけだからもしかしたら明日じゃないかも知れないけど」
鬱井「『来週も同じ時間』って書き方だから多分明日で合ってると思うな」
245まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 02:01:46
ニコフ「うん私もそう思うんだけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鬱井がそう言うとなんか違う気がしてきた」
鬱井「どういう意味だよ!」
ニコフ「とにかく明日ね」
鬱井「あぁ、頼んだよニコフ」
ニコフ「え?」
鬱井「え?って・・・・ニコフが行ってくれるんだろ?」
ニコフ「え・・・いや、私一人で?」
鬱井「俺、明日はダメなんだよね。盆までになんとか片付けたい仕事があってさ。
   ここ2日ほど同窓会の件で早く帰ってたから間に合いそうもないんだ。
   今日からしばらく遅くまで帰れそうになくてさ・・・・アンキモ誘えば?」
ニコフ「アンキモも明日の夕方は無理だと思う・・・・」
鬱井「じゃあ・・・ニコフしかいないな」

鬱井はあっさり言う。
別に・・・別にいいんだけどさ・・・・
246まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 02:02:38
ニコフ「わかったわよ・・・・」
鬱井「なんだよ?怒ってるの?仕方ないじゃん!他のクラスメイト探すのはニコフの仕事だろ。
    自分で買って出たんじゃないか」
ニコフ「わかってるわよ!行けばいいんでしょ行けば!鬱井こそ早くKIRAに電話しなさいよね!」

電話を切って携帯を机に叩きつけてしまった。
なんか私ばっかり動いてる気がする・・・・・・・・・・・っていうのは気のせいだろうか・・・・
247まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 02:05:25
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
15.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
16.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

活字なのでわかりにくいかも知れませんが作中のニコフはずっと全裸です
248 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/25(金) 02:27:00
全部 済 なんですけども

それにしても全裸て
249まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/25(金) 02:34:19
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」
16.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


ヽ(゚⊥゚)ノ モヘー
250 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/25(金) 02:37:35
14
251名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/25(金) 06:06:10
>>228
ごめんなさい(´・ω・`)
だってなかなか読めなくてたまってたんだもん(´・ω・`)

つか吹いた
252さお:2006/08/26(土) 02:14:28
べむさん登場マダァー?
253まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 02:19:04
わっ 忘れてた訳じゃありません(・ω・;)
254さお:2006/08/26(土) 02:21:18
( ・∀・)σ))))Д`)
255まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 02:27:22
(´・ω・`)
256さお:2006/08/26(土) 02:29:23
 ソノノノ丿
彡(*゚ー゚)ミ  ウフッ オッパイ ドゾ♪
( ( .Y.) )
257シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/26(土) 02:31:01
ドス黒い乳首しやがって
258さお:2006/08/26(土) 02:32:42
乳輪が大きいだけですぅ
259シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/26(土) 02:37:48
それを考慮しても黒いもんは黒い
260さお:2006/08/26(土) 02:44:45
黒いのは乳首だけじゃない♪
261まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 02:53:41
さおさんがこんなにエッチな人だったなんて・・・(´;ω;`)
262名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/26(土) 02:56:13
(*´Д`)ハァハァ
263さお:2006/08/26(土) 02:56:43
ごめんなさい(´;ω;`)
小説の続きをお願いします14で。
264 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/26(土) 02:57:25
デフォです
265まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 03:07:04
14.KIRA/「月」


KIRA「もしなにかわかったらこの番号に連絡をくれ。何時であろうとかまわない」

鬱井がまだ何か言っていたが僕は電話を切った。

やはり鬱井にも・・・・そしてニコフ、アンキモ・・・・
この二人の葉書に書かれていたノートの事が書かれていた。
僕と鬱井には書かれていない。
ショボーンのブログにも葉書の事は書かれているがノートに関する記述は無い。
266まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 03:12:04
おそらく6年2組の全員にこの葉書は送られてるはず。
この葉書が“奴ら”と関係あるかどうかはまだわからない。

しかし、もし関係あるとしたら必ず何か起きるはず。
そして葉書に書かれている8月15日には意味があるのか?
単に盆休みと合わせて参加しやすくしただけだろうか。
本当にただの同窓会なら行く価値はない。
しかし8月15日までの奴らの動き次第では・・・・・・・・・・
267まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 03:17:42
2006年8月4日/KIRA

松田「KIRA・・・・どうだった?何かわかったんですか?」
KIRA「いえ、やはり葉書が来ていた・・・という事ぐらいしか・・・・
    それより松田さん、ここでは僕の事は“月”と呼んで下さい」
松田「あっ・・・・ごめん、つい・・・・すいません」
KIRA「みなさん、これから何か動きがあるかも知れません。
    今まで以上にこの捜査本部の情報が漏れないように注意してください」
夜神「そうだな・・・もし奴らに私達の素性が知られたら殺される可能性もある」
松田「恐い事言わないでくださいよ次長・・・・・あっ、いえ夜神本部長・・・」
夜神「松田・・・・・お前は特に気をつけるようにな」
伊出「全くだ。松田一人に捜査本部の全員の命がかかってるようなもんだ」
松田「どういう意味っすか伊出さん・・・」
伊出「そのまんまの意味だよ。なぁ相沢」
相沢「あぁ、松田はここから一歩も出ないほうがいいかも知れんな」
松田「そ、そんな・・・・こんな所に閉じ込められたら窮屈で死んじゃいますよ・・・
    模木さん、何とか言ってくださいよ」
模木「・・・・・・・・・・・・・」
268まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/26(土) 03:27:33
そしてこの中に・・・・「華鼬」のスパイがいるはずだ。


それは・・・・

・夜神本部長か?
・相沢さんが怪しい・・・・
・おそらく伊出さんだろう
・意外にも松田さんが・・・・・・・
・模木さん・・・・・・・まさか・・・
・いや、やっぱりこの中にはいないはずだ。みんなを信じよう。
269携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/08/26(土) 08:23:36
┃ ∧
┃ω`//)
┃o)

さすが姐さん…イノセンス師匠の描写がカコイイでつ
漏れのことも出してくれてありがとうございまつ
270携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/08/26(土) 08:25:01
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

あ、>>268は「まさか…」でお願いしまつ
271まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/27(日) 01:46:26
来てくれてどうもありがとうございます。

無許可で出してごめんなさい(`・ω・´)
っていうかみんなそう。
272まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:12:51
あ・・・ショボンさんが選んでたの気付かなかった・・・(´・ω・`)
273まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:23:38
「華鼬」というのは数年前から関東を中心に活動している犯罪集団だ。
元々は窃盗や若者相手に非合法の薬物を売り捌く数人程のグループだった。
しかしここ2〜3年でグループは大きくなり、
今では正確な人数も把握出来ないほどの大規模な組織へと急成長した。
活動内容も幅広くなり、今では武器・麻薬の売買や殺人まで請け負っているという。

これまでに華鼬の末端メンバーを何十人と捕まえて得た情報はたったこれだけだ。
組織のトップに立つ人間が誰なのかはもちろん、顔を見た者すらいない。
捕まった連中は誰一人として組織のトップに関する重要な情報を知っている者はいなかった。
わかっているのは幹部クラスの人間はコードネームで呼ばれているという事。
そして組織の上にいる人物がある物を探しているという事。
274まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:31:06
伊出「しかし・・・・奴らが探しているノートとは本当に月くんの言っている物と同じ物なんだろうか」
KIRA「可能性としては・・・・・今のところ5%ぐらいでしょうか」
松田「たったの5%ですか・・・」
相沢「それでも今まで何の手がかりもなかったんだ。少しでも可能性があるなら・・・・」

奴らがあるノートを探している、という情報は以前からわかっていた。
しかしそれが一体どんなノートなのか、また何の為にそのノートを探しているのかもわからなかった。

昨日までは。
275まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:37:03
8月3日の朝、一週間ぶりに家に帰ると玄関のドアにに一通の葉書が挟まっていた。
『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室』
差出人の名が書かれていないその葉書を見た時、ある直感が走った。
不気味な葉書、肝禿小学校、6年2組・・・・そしてノート・・・・・・・・
僕以外ではこの同窓会の知らせと華鼬にある共通点には気付けなかっただろう。

あの頃、葉書に書かれている肝禿小学校の6年2組の教室にはあるノートが置いてあった。
そのノートの事はよく覚えている。これは僕だけでは無いだろう。
あの時のクラスメイトならきっと誰もが覚えているはずだ。
そして華鼬が探しているというノート。もしもこれがあのノートの事だったとしたら・・・・

偶然にしては出来すぎている。
そしてもし偶然でないのならば・・・・・これは・・・
276まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:41:38
伊出「もし月くんの言う通り、奴らが探しているノートと月くんの通っていた
    小学校にあったノートが同じ物だとして・・・・
    葉書の送り主もそれを知っていたとしたなら・・・・」
相沢「・・・・・・・・・・・葉書を送ったのは華鼬の人間・・・・・・つまり」
松田「月くんの昔のクラスメイトに華鼬のメンバーがいるかも・・・って事ですよね」
KIRA「・・・・・・・・・・・」
伊出「しかしそこが信じられん。今まで何の手がかりも残さなかったのに・・・」
松田「これじゃわざわざ捕まえてくれって言ってるようなもんですよ」
相沢「もし本当にそうだとしても、捕まらない自信がある・・・・・・・・・という事だろう・・・・」


そう、偶然なんかじゃない。
これはおそらく僕に対する挑戦・・・・・・・・・・
だとしたら受けて立ってやる。

必ず僕が勝つ。
277まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:49:19
松田「まぁ可能性は低いと言っても調べる価値はありますよ」
伊出「あぁ、人数も限られているしな」
松田「月くんを除く当時のクラスメイト27人・・・か。案外すぐに見つかるかも知れませんよ」
相沢「そうかな」
松田「え?だってその27人に絞って捜査すればいいって事ですよ?」
KIRA「松田さん、これは通常の捜査とは全く異質なものだという事を忘れないでください。
   “もし”その中に華鼬のメンバー・・・・特に組織の重要な役割に就く人物がいるとしたら
    文字通り命がけの捜査になります」
松田「わ、わかってますよ・・・・」
KIRA「これまでに奴らを追った多くの警察の人間が殺されている。
   華鼬の仕業だとわかっているだけで数人。
   行方不明になった人間は数十人・・・・・・おそらく生きてはいないでしょう」
伊出「だからこうしてみんな偽名まで使って極秘で捜査してるんだ。
    聞き込み一つでも慎重にやらないと殺されるぞ」
松田「わかってますってば・・・二人して脅かさないで下さいよ・・・」
相沢「今更何言ってるんだ松田。怖いならなんでこの捜査に加わったんだ」
伊出「本当に命に関わる捜査なんだ。誰も参加したがらないからな・・・・・」
松田「何言ってるんですか・・・・『人手がないからお前も参加しろ』って言って
   僕を無理矢理連れてきたくせに・・・・」
278まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 01:54:39
この捜査本部が出来て1年ほどになる。
松田さんは2ヶ月ほど前に相沢さんが捜査一課から連れて来た。
最初は極秘の捜査としか聞かされていなかったらしく、
『極秘捜査』という響きに魅かれて参加を決めたらしい。

この人がスパイだとは思えない。
もしこの中にスパイがいるとしたら・・・・

伊出「そういえば模木はどこに行った?さっきまでそこに居たのに」
KIRA「・・・・・・・・・模木さんにはバレスレ市に行ってもらってます」
松田「え?いつの間に・・・」
伊出「あぁバレスレ市には昔のクラスメイトが多く住んでるんだったな」
相沢「・・・・・・・・なぜ模木をバレスレ市に?」
KIRA「現住所がわかっている何人かのリストを渡してあります。
   とにかく一人一人身辺調査していくしかない。
   場合によってはバレスレ市で起きた別の事件の捜査のフリをして
   聞き込みをしながらそれとなく探ってもらおうかと」
松田「えぇ?さっき聞き込みも命がけだって・・・」
相沢「一人で大丈夫か?なんなら誰かもう一人はバレスレ市に行った方が・・・」
KIRA「いえ、皆さんには他にやってもらいたい事があるので・・・
   僕が行く訳にもいきませんし・・・・・・・・
   それに模木さんならきっと大丈夫ですよ」
相沢「・・・・・・・・・・・・そうか」
松田「まぁでも地道な捜査なら模木さんにぴったりっすよ」
伊出「松田・・・本当なら一番新入りなお前が行くべきなんだぞ」
松田「いや僕はほら・・・・あ、伊出さんコーヒー入れましょうか?」
伊出「松田・・・」
279まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:07:43
一緒に捜査している皆を疑いたくはない・・・
だがこの一年華鼬を追って来たがここまで実態が掴めないのはおかしい。
信じたくはないがこの中にスパイがいるはず。
今のところ怪しいと思えるのは・・・・
280まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:11:03
昼過ぎに鬱井から電話がかかってきた。

KIRA「もしもし」
鬱井「あ・・・鬱井だけど」
KIRA「番号を見ればわかる」
鬱井「番号って・・・登録してねーのかよ」
KIRA「してほしいのか?」
鬱井「いらねーよ!」
KIRA「それより何だ?なにかわかったのか?」
鬱井「いや特には・・・・っていうかお前こそ何か知ってるのか?」
KIRA「・・・・・・・・・・」
鬱井「なんだよ」

そうだ鬱井を使えば・・・・

KIRA「ちょっと待て」

僕は部屋を出た。
281まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:15:00
KIRA「で、何の用だ?」
鬱井「・・・・あー・・・同窓会をよ、やろうと思ってるんだけど」
KIRA「?・・・・・・・まさかお前が葉書を?」
鬱井「違うっての。お前までニコフ達と同じ事言うな」
KIRA「どういう事だ?」
鬱井「えーとな・・・」

鬱井の用件は葉書とは別で同窓会をやらないかという話だった。
ニコフ、アンキモも参加するらしい。

KIRA「・・・・・・・・・・」
鬱井「おい!聞いてるか?なんだよさっきから黙りやがって」

鬱井はないだろう・・・
ニコフ、アンキモの二人もおそらく違うはず。
だが絶対にないとも言い切れない。
これなら自然に接触できるか・・・
282まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:18:20
KIRA「・・・・いつやる気だ?」
鬱井「・・・・・・・・来るの?」
KIRA「だから電話してきたんだろう?」
鬱井「俺は・・・・・・・あのー・・・・」
KIRA「なんだ」
鬱井「いや・・・まだ決まってないんだ。とりあえず人が集まるかどうかだな」
KIRA「他に来れそうな奴はいるのか」
鬱井「もしかしたらショボーンが来るかも知れん。あとラチメチも。
   二人ともまだ連絡も取れてないけどな」
KIRA「そうか・・・いつやるか決まったら連絡をくれ」
鬱井「・・・・・わかった。じゃ、切るぞ」
KIRA「待て。鬱井お前に頼みたい事がある」
鬱井「はぁ?な、なんだよ・・・・」
KIRA「ある男を尾行してほしい」
鬱井「びこう〜?なんで俺が・・・お前ならいっぱい手下いんだろ手下」
KIRA「葉書の差出人が誰なのか知りたくないか?」
鬱井「!?どういう事だ?」
KIRA「詳しくは話せん。やるのかやらないのか」

同じ警察とはいえ鬱井に華鼬の捜査だとは言えない。
283 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/28(月) 02:27:55
あれ、これが本筋なんでしょうか。緻密
284まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:30:01
鬱井「話せんってお前・・・俺、仕事中だぞ。私用でそんなん出来るかよ」
KIRA「やるのなら僕からバレスレ署に話をつけてやる」
鬱井「マジで言ってるのか!?」
KIRA「こんな事を冗談で言っても仕方ないだろう」
鬱井「・・・で、誰を尾行するんだ?そいつは今どこにいるかわかってるのかよ」
KIRA「バレスレ市だ。正確な位置もすぐわかる」
鬱井「なんなんだよ一体・・・訳わかんねーな」
KIRA「・・・・・・・・・・・で、どうする」
鬱井「あ?あぁ・・・」
KIRA「嫌か・・・仕方ないな、お前しか出来ないと思ったんだが」
鬱井「え?」
KIRA「・・・・なんでもない」
鬱井「お前・・・俺の事頼ってんのか?」
KIRA「・・・じゃあな」
鬱井「おい!ちょっと待てよ。やるよ、やる」

思い通り。
285まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:37:18
KIRA「変わってないな・・・」
鬱井「なに?」
KIRA「いや・・・それじゃ一度切るぞ。すぐ連絡する」
鬱井「え・・あ、あぁ・・・」

電話を切り部屋に入ろうとドアを開けるとすると相沢さんが目の前に立っていた。

相沢「お、戻ったのか・・・ちょっとトイレに行って来る」
KIRA「はい。
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・相沢さん」
相沢「なんだ?」
KIRA「聞いてましたか」
相沢「何の事だ?」
KIRA「・・・・・・・・・・・いえ」

僕は相沢さんと入れ違いで部屋に入った。
286まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/28(月) 02:58:16
伊出「あぁ月くん戻ったのか。席を外してまで誰と話してたんだ?」
松田「野暮な事聞いちゃダメっすよ伊出さん」
KIRA「すいません、友達からで・・・・」
伊出「友達?まさか昔のクラスメイトか?」
KIRA「・・・・・・・・」

どう答えるべきか・・・
適当な嘘をついてもいいが・・・いやダメだ。
ここはあえて正直に言うべきか・・・

KIRA「・・・・はい。昨日話したバレスレ市で刑事をやっている奴です。
   今度飲みに行こうと誘われて・・・・」
伊出「そうか。まぁ月くんもほとんど休暇を取ってないからな。
   もし行くならその日は休むといい」
KIRA「ありがとうございます・・・・・・」

今はまだここの誰にも言うべきではない。
言うなら確たる証拠を見つけてからだ。
287携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/08/28(月) 18:34:58
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

にゃるほど、なんでデスノキャラが出てきたのかと思ったら、偽名だたでつか…
KIRA氏の捜査本部での偽名が「月」って、発想の転換が面白いでつね
288(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:05:19
(´;ω;`)ウッ・・・・
289まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:13:55
相沢さんもトイレから戻って来た時、
時計を見るとちょうど14時になったところだ。
ほぼ同時に捜査本部の電話が鳴る。

KIRA「模木さんお疲れ様です。今どこですか?」
伊出「定時連絡か」
松田「14時ぴったりッスね。さすがだ・・・」
KIRA「はい・・・はい・・わかりました。ではまた17時に連絡お願いします」

現在地はわかった。
あとは・・・・
290まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:19:58
KIRA「すいません、ちょっと出てきます」
相沢「どこへ?」
松田「月くんは警視としても忙しいっすからね」
KIRA「ええ、こっちばかりにいると僕が華鼬の捜査をしているのが
   奴らに気付かれるかも知れませんからね。すぐ戻ります」

僕は部屋を出てバレスレ署に電話を入れ、署長に華鼬の件は伏せ鬱井を一日貸すよう頼んだ。
しばらくして鬱井から電話がかかってきた。
291まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:28:55
鬱井「なんだよ電話するって言ってたから待ってたのに・・・・署長になんて言ったんだ?」
KIRA「別に・・・暇そうにしている使えない刑事を一人貸してくれと言っただけだ」
鬱井「てめー・・・」
KIRA「もう署から出たか?」
鬱井「あぁ・・・今出たところだ。で、どこに行って誰を尾行すればいいんだ?」
KIRA「お前の携帯に顔写真をメールで送る。とりあえず小畑町の方へ向かってくれ。
   正確な場所も一緒に書いて送る。相手が移動するかも知れないから急げよ」
鬱井「・・・・・そいつ、なんて名前なんだ?」
KIRA「・・・・尾行するのに相手の名前は必要ないだろう?
   とにかく行動を見張っていてくれ」
鬱井「この・・・お前これで一つ貸しだからな!なんかむちゃくちゃ高いもん奢れ!」
KIRA「ふ・・・・そうだな、今度一緒に飲みに行くか」
鬱井「え?」
KIRA「冗談・・・だ・・・」

電話を切り鬱井にメールを送った。

僕の読みが正しければこれで何か掴めるはずだ。
だが他にもまだやる事がある。
292まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:38:04
時間を潰してから捜査本部へと戻る。
仮眠をとっていた夜神本部長も起きている。

KIRA「お疲れ様です。いま戻りました」
伊出「あぁお疲れ。大変だな君も」
KIRA「いえ・・・」
夜神「さて・・・・・今度は私も次長として行って来るかな」
KIRA「本部長こそ大変ですね。もう少し寝た方がいいですよ」
夜神「いや十分休ましてもらったよ・・・それより」
伊出「月くん、7月27日にYB倉庫で行われていた
   犯罪組織のパーティーに華鼬のメンバーが来ていたそうだ」
KIRA「『いたそうだ』という事は逃げられたんですね」
相沢「あぁ、逃げる所を見つけて発砲したらしいが・・・」
伊出「死んでいてもおかしくない程の出血量だったらしいが
   付近で死体は見つかってない」
293まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:45:25
KIRA「なぜ華鼬のメンバーだとわかったんですか?」
伊出「その時検挙された者の中に華鼬のメンバーと接触していた奴がいるんだ。
   バレスレ市にある暴力団の幹部だが、
   どうやらその時が初めての接触だったらしい。詳しい事はわからないそうだ」
KIRA「なるほど・・・
   では、無いとは思いますがバレスレ市内で
   それらしき人物が運び込まれた患者がいる病院は?」
相沢「ないな。まぁ闇医者もごまんといるだろうしな・・・」
松田「ブラックジャックっすね」
伊出「女の二人組だったそうだ」
KIRA「写真は撮れてる訳はないですよね?似顔絵の方は・・・」
伊出「今やっている最中らしい。後で取りに行く」

女の二人組・・・・似顔絵を見てからでないとなんとも言えないが・・・
294まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:51:02
KIRA「撃たれたのは二人ともですか?」
伊出「一人だけらしい。現場に残っていた血痕から調べればはっきりするだろうが」
KIRA「そうですか・・・」
松田「撃たれた方はもう一人を守るためにかばう様にして撃たれたって話ですよ・・・」
伊出「おい・・・・何を言う気だ」
相沢「あんな場に居てしかも華鼬のメンバーなんだ。
   それに大人しく捕まっていれば撃たれもしなかったはずだ」
松田「・・・・・・・・・・それを言っちゃったら・・・・・・・・・・・・そうっすね」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・・・松田さんが言いたい事はわかります。
   ですが悪は決して許してはいけません。正義の為ならば仕方ないことです」
伊出「うむ・・・・」
松田「そうですよね・・・仕方ありませんよね・・」
相沢「・・・・・・・・・・・・」

みんな黙ってしまったが僕の言っている事に間違いは無い。
他人を思いやる気持ちがあるからといっても法を破れば罰せられる。
それが当然の事だし、そうあるべきだ。
295名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/29(火) 00:51:57
もっとえろっちく!
296(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 00:54:13
(´・ω・;)えぇ〜お尻の中にですか〜?
297さお:2006/08/29(火) 00:56:48
まりあさんて凄〜い(*´Д`)ハァハァ

つぐみみたいよ
298(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:02:36
(´;ω;`)ウッ・・・・
299まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:04:45
KIRA「とにかく・・・華鼬という組織を壊滅させればこんな事もなくなる・・・・という事です」
伊出「そうだな・・・・俺達に出来るのはそれしかない」
松田「そうっすね・・・」

この世は腐ってる。正しい世の中にしていく為には多少の犠牲は仕方ない。
僕が正しいという事を証明するためにも、なんとしても華鼬を潰す。
300まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:05:33
およそ3時間後。
現在捜査本部には僕と松田さんの二人だけだ。

17時ぴったりに模木さんから連絡が入る。

KIRA「模木さんお疲れ様です。何かありましたか?」
模木「お疲れ様です。今のところ何も」

よし・・・・・気付かれていないようだ。

KIRA「・・・・・・そうですか。では次は20時に連絡お願いします」
模木「はい」

話している途中、マナーモードにしている携帯がポケットの中で鳴っていた。
これは鬱井からの定時連絡のメールだろう。確認しなくてもわかる。

松田「模木さんどうですか?」
KIRA「ええ・・・特にこれといった事はないようです。
   細かい報告は戻ってきてからですね」
松田「そうっすか。まぁそりゃそうですよね」
KIRA「何も無い、というのが本当は一番ですからね」

そんな話をしている時に伊出さんが戻ってきた。
301まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:12:29
伊出「例の似顔絵を受け取ってきた。見てくれるか」

YB倉庫に居たという華鼬のメンバーの似顔絵だ。

KIRA「・・・・・・・・・・」
伊出「どうだ?」
松田「上手いっすね」
伊出「そういう事じゃなくてだな・・・」
KIRA「とりあえず・・・・・僕の昔のクラスメイト達の現在の写真が欲しいところですね」
伊出「そうか、10年以上会っていない人間もいるんだったな」
松田「右側の方、えらいケバいっすね。キャバ嬢とかにいそうっすよ。
   昔は可憐な少女だったあの娘が今じゃ・・・・みたいな」
伊出「何を言ってるんだ・・・・松田・・・・」
KIRA「・・・・いや松田さんの言う通りかも知れない」
伊出「まぁ・・・女は変わるからな」
松田「え?伊出さん女性を語るなんて・・・」
伊出「なんだと・・・・」
KIRA「確かに女性は化粧等でかなり変わりますからね。
   それに整形してたっておかしくない。犯罪組織に身を置いているならなおさらだ」
302名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/29(火) 01:13:44
昔は可憐な少女だったあの娘が今じゃ・・・もじゃもじゃ
303シニア ◆sCutYiQeNI :2006/08/29(火) 01:15:10
にゅあんす的にはそんな感じ
304名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/29(火) 01:16:53
シニアさんえらいキャバいっすね
305 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/29(火) 01:18:21
部分的にノンフィクションでお送りしております
306(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:26:49
(´;ω;`)ウッ・・・・
307まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:27:52
どこかで見たような気もするが・・・・やはり絵だけではわからない。
その時捜査本部のドアが開いた。

相沢「お疲れ」
松田「お疲れ様です。相沢さん見てくださいよこの似顔絵」
相沢「・・・・あぁ例の」
松田「どうっすか?」
相沢「どうって・・・・・・・・・・・うむ・・・・よく描けているな。特徴をよく捉えている」
伊出「相沢・・・お前まで松田と同じ事を・・・」
松田「ね?これ見たらそう思いますって」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
松田「ねー月くん、上手いっすよねこの絵」
KIRA「そんな事より相沢さんも戻った事ですし、これからの事なんですが・・・・」
松田「『そんな事より』って・・・・」
308まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:30:33
KIRA「伊出さんと松田さんにも言いましたが、もし葉書と華鼬が関係があるとして・・・・・
   この似顔絵に描かれているのが僕の昔のクラスメイトかも知れない、
   という可能性も考えて調べていきたいと思います。
   模木さんには今日渡したリストに載っている者の写真も撮ってくるように言ってあります。
   明日からは僕以外の27人全ての人間の、現在の写真を入手するのを優先的に
   捜査を進めたいと思います」
松田「他の27人って・・・・男もですか?」
伊出「女装していた可能性もないとは言い切れないだろ」
松田「あ・・・なるほど」
KIRA「明日からはあと一人・・・いや二人。写真を入手するだけで構わないので
   外に出てもらいたい。身辺調査等は引き続き模木さんに任せる。
   もちろん模木さんには写真も同時に撮ってもらう。
   他の二人が直接写真を撮った人間も、改めて模木さんに後日調べてもらうか、
   または身辺調査する人間を増やす。とにかくまずは写真だけ欲しい」
309まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:36:49
伊出「うむ・・・誰と誰が行く?直接写真を撮らなければならない場合、
   月くんは気付かれる可能性が高いから行けないとして・・・」
相沢「よし、俺と松田が行こう」
松田「え?僕ですか?なんかストーカーみたいで嫌だなぁ」
伊出「馬鹿、これも立派な警察としての仕事だろう」
相沢「どうかな?月くん」
KIRA「・・・・・ええ、それでいいと思いますが・・・・・
   最終的な判断は夜神本部長が戻ってきてからという事で」
相沢「あぁ、わかった」
310まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:41:02
20時に模木さん、そして鬱井からも定時連絡が入る。
よし、もうそろそろいいだろう・・・

KIRA「さて・・・・・・すいませんが皆さん、今日はこれで失礼させてもらいます」
伊出「あぁ・・・もしかして昼に電話してたバレスレ市で刑事をやっている彼と?」
KIRA「はい、葉書の事などで色々聞きたいこともありますしね」
相沢「しかし・・・・刑事だろう?華鼬の事は・・・・」
KIRA「大丈夫です。余計な事は言いませんよ」

松田「なんならスカウトしてここに連れて来るとか。僕みたいに」
KIRA「はは・・・そういえばなんとなく松田さんに似てますけど、
    とても戦力になるとは思えません」
松田「僕に似てて戦力にならないって・・・」
KIRA「ではお先に失礼します」
伊出「あぁお疲れ」
相沢「・・・・・・お疲れ」
311まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:50:28
捜査本部を出て鬱井に電話をかける。

鬱井「おい・・・いつまで見張ってりゃいいんだよ・・・・」
KIRA「あぁ今日はもういいぞ。それより今からそっちに行く」
鬱井「はぁ!?今からか!?」
KIRA「あぁ、今向かっている。直接会って話がしたいんでな」
鬱井「・・・・・・・・なんか食わせろよ。・・・・・・・・・・・・・・お前の奢りで」

ここまでは予定通り・・・・
早ければ2〜3日でシッポを出すはず。
8月15日までに全てが解決出来れば・・・・・
312まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 01:53:37
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」
16.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)甲子園が気になります。ねぇ携帯先生?
313 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/29(火) 02:02:04
何この怒涛のプレス
314(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 02:05:14
(´・ω・`)甲子園読みたいお
315携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/08/29(火) 06:49:26
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

次回、15.蟹玉んの「友達と書いてダチ」でつぅ
友達と書いてダチとは一体誰のことを指すのか?
交番前で怪しい行動をとり中に連れ込まれた蟹玉んはこれからどうなってしまうのか?
乞うご期待!
316(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 23:49:14
(´・ω・`)ウッ・・・



(´;ω;`)ウウッ・・・・・




(´^ω^)おっおっおっ
317名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/29(火) 23:53:26
はやくめっせしよーぜコラ
318(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/29(火) 23:54:40
(´・ω・`)じゃあ明日する。。。。
319名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/29(火) 23:57:50
(´;ω;`)ウウッ・・・・・
320(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 00:08:46
(´;ω;`)ごめんね
321(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 00:40:18
(´;ω;`)ショボーンさんの煽りに涙が出ます。
322まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:04:15
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」

2006年8月11日/バレスレ署

約束の時間も近い・・・・
俺はバレスレ署にいた・・・・・・・・・
323まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:09:00
警官A「あー俺アンタ知ってるよーKANIって人でしょ?」
蟹玉 「へぇ・・・・・・・・・?」
警官B「今は何をしてる人なの?」
蟹玉「自由になった・・・・・・・と思っていたのさ」
警官A「あ?」
蟹玉「だけど自由なんかじゃあなかった・・・・・
   翼をもがれた俺は・・・・何処にも居場所が無かったんだ」
警官B「現在無職・・・・と」
警官A「それで?ウチの前で何をしてたの?パフォーマンス?」
蟹玉「旧い友達と・・・・・逢うんだ」
警官A「警察署の前で待ち合わせ?誰と?」
蟹玉「それも・・・・仕事で訊いてるのかい?」
警官B「うんそうだよ。普通警察署の前で待ち合わせなんてしないでしょ」
蟹玉「ふふ・・・」
警官A「いや笑ってないで」
警官B「それじゃいつまで経っても帰れないよ」
324まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:14:23
レヴェルの違いか・・・彼らとは話が合わない。
いや魂が拒絶するのか・・・・・・
彼らは俺を見ようとしない・・・・
どうしようも無い絶望感に襲われ始めたその時、
そいつは突然やってきた・・・・・・

警官A「あ、鬱井さん!お疲れ様です」
鬱井「蟹玉・・・・!お前なんでここに・・・・」
蟹玉「鬱・・・・・・・井・・・・・・か?」
警官B「知り合いですか?」
鬱井「あぁ、昔の同級生なんだけど・・・
   さっきそこでKANIが署内に入って来たって聞いて・・・」
警官A「もしかして鬱井さんと待ち合わせを?」
鬱井「へ?待ち合わせ??」
警官B「いや・・・その・・・署の前で誰かと待ち合わせていたという事なんですが
   挙動が不審だったので・・・・」
鬱井「あぁ・・・なるほどね・・・(変わってないなこいつ・・・・)」
蟹玉「ふふっ・・・」
警官A「だから何を・・・・鬱井さん、彼さっきからこうなんですが・・・」
蟹玉「凄ぇ・・・凄ぇ偶然だ・・・・・
   いや、これは必然・・・・定められた事だったのかも・・・・」
鬱井「なんだなんだ・・・なんていうか・・・
  『久しぶり』ってより『相変わらずだな』って感じだな・・・・」
325まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:18:51
今夜、待ち合わせているアイツ・・・そして鬱井・・・・
そう・・・これはきっと偶然なんかじゃあない・・・

鬱井「あー・・・それで・・・特になんかやらかしたって訳じゃないんだよね?」
警官A「はぁ・・・まぁ・・・」
警官B「ある意味やらかしてると思いますが・・・」
鬱井「じゃあ、ちょっと二人にしてもらってもいいかな?
   あとは俺がやっとくから」
警官A「そうですか・・・じゃあお願いします」
警官B「お疲れ様です」

二人の警官は鬱井の一言で部屋を後にした・・・
彼らには・・・鬱井が見えているんだろうか・・・
326まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:22:34
鬱井「んー・・・改めて・・・・久しぶりだな。元気だった?」
蟹玉「あぁ・・」
鬱井「びっくりしたよ。蟹玉、今バレスレ市に住んでるの?」
蟹玉「あぁ・・・・」
鬱井「そっか・・・いつ以来だろ。中学出て以来かな?
   まぁ俺はテレビやなんかで蟹玉の事は見てたけどさ」
蟹玉「見えてたかい・・・・・?俺が・・・・・」
鬱井「え?あ、あぁ・・・うん・・・」
蟹玉「じゃあ・・・今の俺はどうだろう・・?」
鬱井(こいつほんと変わってないな・・・訳わかんねぇ・・・)

鬱井は俺の問いに答えやしなかった・・・
やっぱり・・・今の俺は抜け殻なのか・・・・?
327まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:25:19
鬱井「うー・・・なんていうか・・・
   元気そうっていうか・・・変わってないな・・・」
蟹玉「変わってない・・・?」
鬱井「あ、あぁ・・・」

変わってない・・・?
鬱井の中で・・・俺はあの頃の俺のまま・・・・止まっているのか・・・?

鬱井「まぁ・・・色々あったんだよな。芸能人ってやっぱ大変なんだな」
蟹玉「そんな事ないぜ?所詮は道化さ・・・」
鬱井(もう・・・いちいち引っかかるなこいつの話は・・・)

それから俺達は夢中で話し続けた・・・・
お互いの事・・・・
そして・・・あの頃の事を・・・・
328まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:27:57
蟹玉「葉書?あぁ・・・来てたぜ?」
鬱井「やっぱり蟹玉の所にも・・・ノートの事は書いてたか?」
蟹玉「ノート・・・?いや、書いてなかったぜ?」
鬱井「と・・・なると・・・やっぱり・・・?うーん・・・」
蟹玉「何かあったのかい?」
鬱井「あぁ・・・実はな・・・」

鬱井は話し始めた・・・
葉書が来た日の事・・・・それから今日までに何があったかを・・・・
329まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:32:00
蟹玉「なるほど・・・つまりあの葉書は地獄への招待状かも知れないって事か・・・」
鬱井「また大袈裟な言い方を・・・とにかく行かない方がいいな」
蟹玉「何故だい?」
鬱井「何故って・・・気味が悪くないか?」
蟹玉「誰が俺達を呼んでいるのかはわからないけれど・・・
   行けば何か・・・そう何かが動き出す・・・
   そんな気が・・・・俺はするのさ・・・」
鬱井「そりゃ何かあるだろうけど・・・危ないってば」
蟹玉「今日・・・ここで鬱井に逢ったのも・・・
   もしかすると一つのピース(欠片)なのかも知れないぜ?」
鬱井「どういう事だ・・・・?」
蟹玉「わからない・・・わからないけれど・・・
   そんな気がするのさ・・・」
鬱井(俺はお前がわかんねーよ・・・)
蟹玉「とにかく・・・俺はもう立ち止まってる訳にはいかない・・・
   行くよ?俺は・・・・・・きっとアイツもそのつもりだぜ?」
鬱井「アイツ?」
蟹玉「さぁ・・・もう時間だ。一緒に迎えに行こうぜ?
   アイツをよ・・・・・・・・・・・」
鬱井「あぁ待ち合わせしてるって言ってたな。
   それって誰だ?まさか俺も知ってる奴・・・
   っていうかもしかして・・・」
蟹玉「アイツにも葉書は来てるだろうさ・・・・」
330まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:38:13
俺と鬱井は警察署を出た・・・・だがアイツは居なかった。

鬱井「・・・・誰もいないな」
蟹玉「・・・・・・」

約束の時間を10分ほど過ぎている。
まさか待ち草臥れて帰っちまったのかな・・・・・・?
俺はアイツに電話をかけてみる・・・・・・・

蟹玉「もしもし・・・・今何処だい?」
  「・・・・・・・・一緒に居るのは鬱井か?」
蟹玉「あぁ・・・・・・・・・・どこから見てるんだい?」
  「警察署から一緒に出てきてたけど・・・何を話してた?」
蟹玉「時間潰しに少し昔話をしてただけさ・・・・・」
  「・・・・・・・・・」
鬱井「おい、何話してるんだ?居ないなら中入ろうぜ。
   暑いんだけど・・・・」

  「じゃ、中行こうか・・・コーヒーぐらい出してくれんの?」

突然背後から声がし、振り返ると・・・・
331まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:43:39
鬱井「お前・・・イノ・・・イノセンスか!?」
イノセンス「二人ともお久しぶりで」
蟹玉「やぁ・・・いつから来てたんだい?」
イノセンス「蟹玉が警官二人に引っ張られてたぐらいに」
蟹玉「へぇ・・・?来てたなら声かけてくれれば良かったのによ・・・?」
イノセンス「いや行けねーってアレは。明らかにアレな雰囲気だったじゃん」
鬱井「なにがなんだか・・・」
イノセンス「ほらほら、とにかく中行こうよ中」
鬱井「あ、あぁ・・・」

こうして俺達はまた出会った・・・・
この日は俺にとって・・・新しい俺が産声を上げる日になるなんて・・・
神すら知りえなかっただろうさ・・・・・・・
332まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:46:46
イノセンス「で、鬱井どうなの?刑事って楽しい?」
鬱井「はは・・・ロクなもんじゃないよ」
イノセンス「みたいだな。そんな顔してるよ・・・
   さて、ちょっと雰囲気が落ち着いてないから
   パパッとまとめよう。無駄は省いてかないと」
鬱井「えーと・・・」
イノセンス「そんじゃまず・・・・俺は今日蟹玉と待ち合わせしてたんだけど
   会うのは10年ぶり、中学出て以来だな・・あ、鬱井もな」
鬱井「あ、そうなの?どうやって連絡取り合ったの?」
イノセンス「お互い共通の知り合いが居て・・・って感じかね・・・
   鬱井は知らないと思うけど」
蟹玉「その人ってのがまたクールな人でね・・・」
イノセンス「あーまぁそれは一旦置いといて・・・まず俺の近況から。
   中学出てから東京行って色々ありました。
   今はこっち、バレスレ市内で色々やってます。以上そんな感じ」
鬱井「色々って・・・」
イノセンス「色々だよ。あんま面白い話もないしまぁいいじゃん」
鬱井「・・・じゃあ、俺は・・・」
イノセンス「色々あって市内に住んでて刑事やってる、そんな感じ?」
鬱井「え・・・うん、まぁそうかな・・・そうだな・・・」
イノセンス「で、蟹玉はミュージシャン引退して今はバレスレ市でニートやってると」
蟹玉「ふふ・・・」
鬱井「やっぱ印税とかで一生食べていけるの?
   凄いなぁ・・・めちゃくちゃ売れてたもんな」
蟹玉「ただの対価さ・・・」
鬱井「対・・・なに?」
イノセンス「はいはい、蟹玉が変わってないのも確認できましたね。
   そんじゃ次」

イノセンスも俺が変わっていないと言う・・・・
そうなのか・・・・・・?
333まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:53:22
鬱井「次・・・って・・・あ、イノセンス葉書来てた?同窓会の」
イノセンス「来てたよ。8月15日に6年2組の教室来いって気味悪いのが」
鬱井「他には?何か書いてなかったか?ノートの事とか」
イノセンス「・・・・・・・・・・・・・・・いや?」
鬱井「そっか・・・」
蟹玉「俺にも訊いてたけど・・・ノートってあのノートの事かい?」
鬱井「そうだ・・・・・こうやって聞いてみるとやっぱみんな覚えてるよな」
イノセンス「みんな?」
鬱井「あぁ、実は・・・・」

言いかけて鬱井は黙り込んだ。
何かを考えているようだ・・・・・
334まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:56:10
イノセンス「なに?」
鬱井「よし!決めた!今から予行練習としてプチ同窓会だ!」
イノセンス「はい?」
鬱井「説明はあと!とりあえずワイミーズ行こう。ファミレス」
イノセンス「いやいや・・・意味がわかんねーよ」
蟹玉「他にも誰か来るのかい?」
鬱井「あぁ、実は今日この後ニコフとアンキモとショボーン・・・それにKIRA。
   5人で会う約束してるんだ」
蟹玉「へぇ?そいつぁイイな・・・今日はやっぱり運命的な日だぜ・・・」
イノセンス「・・・・・・・・悪いけど俺パスするわ」
鬱井「え?なんで?」
イノセンス「んー?まぁ色々あるんだよ色々」
鬱井「また色々かよ・・・なんか悪い事してるのか?
   刑事相手に隠すと為にならんよ」
イノセンス「別に・・・たいした事じゃないんだけどね」
蟹玉「10年ぶりの再開場所にわざわざここを選んだ理由・・・
   それと関係あるのかい?」
鬱井「おいおい・・・本当に何かあるのか?」
イノセンス「いやぁ・・・何もないよ。
   ・・・・ここ選んだのはわかりやすくて俺んち近いからって事で」
鬱井「そういやさっき・・・なんで俺が刑事やってるって知ってんだ。
   知っててここ選んだのか?」
イノセンス「あぁ風の噂でね・・・・・・ここにいるってのは知らなかったよ」
鬱井「うーん・・・あのさ、悪いけど君めちゃくちゃ怪しいぞ」
イノセンス「ん〜?まぁどう思ってもいいけどさ」
335まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 01:59:38
蟹玉「俺はどうだって気にしやしないぜ?
   今日マスターを通してイノを呼び出したのは・・・
   鬱井が同窓会をやろうとしているのと同じ理由さ・・・」
鬱井「同じ?」
蟹玉「忘れちまったあの頃の“何か”を・・・
   取り戻せるんじゃあないかと・・・・思っただけさ」
イノセンス「・・・・・・・・・」
鬱井「あの頃の・・・・ねぇ・・・」
蟹玉「案外イノも・・・そうなんじゃないのかい?」
イノセンス「・・・・・そうね、大体ね」
鬱井「今何時?」
蟹玉「20時・・・15分」
鬱井「あぁもうそんな時間か。そろそろ行かなきゃ・・・
   で、イノ行かないの?蟹玉はどうする?」
蟹玉「今日はイノと約束してたからな・・・・イノに任せるよ」
イノセンス「・・・・・・・・・・・・・いいよ、行こうか」
鬱井「お、そうか」
イノセンス「じゃあさ・・・もう一人呼んでもいい?」
鬱井「誰を?」
イノセンス「参加資格はあると思うんだよね。多分今ヒマこいてるだろうし」
鬱井「参加資格?」
蟹玉「俺達と同じ・・・葉書が来てるメンバーって事か・・」
鬱井「え、うそマジで?誰だよ」
イノセンス「ちょっと電話してくるからさ・・・先行っててよ」
336まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:01:20
そう言ってイノは部屋を出て行った・・・
俺と鬱井は先にファミレスに行く事になった・・・・・・

鬱井「なんでわざわざ席外すんだぁ??」
蟹玉「イノなりの・・・サプライズ・・・だろ?」
鬱井「はぁ・・・ま、いいや・・・・・行こうか」

こうして俺は・・・
あの頃の皆に逢う事になった・・・
今はもう失ってしまった“何か”を取り戻す為に・・・・


何年経とうと・・・どんなに離れていたって・・・
皆・・・・友達と書いて“ダチ”と呼ぶのさ・・・・・
337 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/30(水) 02:01:31
すげえー
338まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:04:16
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」 (済)
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」
17.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
18.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
19.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


自 動 で16です。

(´・ω・`)話が進まないからサクサク行くお

※そろそろ携帯パパに謎解きしてもらうお
339 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/30(水) 02:08:20
まじですか。あんま賢くないのがバレるじゃないですか
340(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:09:20
(´;ω;`)ウッ・・・・
341まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:16:02
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」

2006年8月11日

署の外に出たがイノの姿はなかった。
本当に来るだろうか・・・そのまま帰っちゃったりして。
とにかく僕と蟹玉はワイミーズに向かう事にした。

鬱井「あ・・・ごめん、ちょっと俺も電話していい?」
蟹玉「あぁ・・・・」

蟹玉に断りを入れてからKIRAに電話した。
342まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:19:16
鬱井「もしもし・・・お前もう着いてるの?」
KIRA「遅いぞ鬱井。もうみんな来ている」
鬱井「わかってるよ、今そっち向かってる」
KIRA「で、わざわざ僕に電話してきたのは何故だ?何かあったか」
鬱井「今、蟹玉といるんだ。一緒にそっち行くよ。
   あとイノセンスも後からもう一人連れてくる・・・・らしい」
KIRA「なんだと・・・・・・・・」
鬱井「偶然会ってね・・・」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・」

KIRAに確認というか聞きたい事があるけど、
蟹玉が横にいるのでこれ以上は言えない。
KIRAならこれだけで判断してくれるだろう。
343まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:26:01
KIRA「わかった・・・・じゃあ早く来いよ」
鬱井「あぁ・・・」

一瞬間があったが問題なさそうだ。でもその間がちょっと気になる。

蟹玉「鬱井は・・・他の皆とよく逢うのかい?」
鬱井「え?あー・・・ニコフぐらいかな、よく会うのは・・・それとアンキモも最近ね」
蟹玉「ふぅん・・・・・」

人に質問しといて答えを聞く頃にはもう自分の世界に入っている。
昔からこんな奴だ。引退したとはいえ、アーティストってのはこんな人ばっかりなんだろうか

ワイミーズに着くとKIRAの言っていた通りみんな来ていた。
最終的に人数が多くなるので店で一番広い席をとってくれている。
344まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:31:06
鬱井「お・・・」
ニコフ「蟹玉久しぶり〜」
アンキモ「うわー久しぶりー・・・っていうか本物のKANIだー」
ショボーン「お久しぶりでつ」

「お待たせ」と言おうとしたが、みんな僕が見えないかのように蟹玉に反応した。

蟹玉「やぁ・・・みんな久しぶりだね・・・・・?」
KIRA「10年ぶりか」

みんなと蟹玉が話している間に、僕はKIRAの横に座った。
345まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:36:00
鬱井(勢いで連れて来ちゃったけど・・・よかったのかな)
KIRA(別にかまわんさ・・・・・・・・・・・・・蟹玉はな)
鬱井(え?それってどういう・・・)
アンキモ「ちょっと、そこの二人何こそこそ喋ってんの?ぴったり寄り添って」
ニコフ「まさか・・・嘘だよね」
ショボーン「仲がいいでつね」

聞かれないようにとこっそり話していたのだが、みんなからキモがられた。

KIRA「そうだぞ鬱井、席は他にも空いているだろう。向こうに座れ」

こいつ・・・
俺だってKIRAの隣なんか嫌だ。席を移動してニコフの隣に座る。

ニコフ「鬱井・・・・違うよね?」
鬱井「なっ・・・ニコフ何言ってるの?勘弁してよ・・・」

ニコフが何か勘違いしている・・・・・・・・・ニコフ違うよニコフ。
346まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:41:46
KIRA「イノセンスはまだか?」
鬱井「なんかもう一人連れてくるって言ってたけど・・・
   電話してからここに来るっつってどっか行っちゃったよ」
ニコフ「誰だろう?」
鬱井「6年2組の誰かだと思うけど」

それから10分ほどした頃、アンキモが入り口の方を指差した。

アンキモ「あ・・・アレじゃない?」

入り口の方を見ると1組の男女が店内を見回していた。

鬱井「あ、来た来た。おーいこっちだよー」

手を上げてイノセンスを呼ぶ。
こちらに気付き歩いてきた・・・・隣に居るのは・・・・

鬱井「ん・・・?」
ニコフ「シニア?」

イノが連れて来たのはシニアだった。
347まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:44:27
イノセンス「どーもーお久しぶりでーす」
シニア「みんな久しぶり・・・・ってかみんなあんま変わってないねぇ」
鬱井「シニアだったのか・・・・久しぶり。ってかケバいね君」
シニア「10年ぶりでいきなりそれ?うっさんヒドくない?」
イノセンス「いやヒドくないと思う・・・事実じゃん」
鬱井「ま、まぁまぁ・・これで今日集まるメンバーはみんな来たしとりあえず乾杯しようぜ」

ようやくみんな揃ったところでとりあえず乾杯した。
348まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:48:09
シニア「天然、今日子供はいいの?」
ショボーン「今日は真希たんが見てくれてまつ」
イノセンス「真希たん?」
ニコフ「あぁ旦那さんね」
アンキモ「ねー蟹玉、芸能界ってどんなん?」
蟹玉「所詮絵空事の世界さ・・・・」
シニア「っていうかさー10年ぶりなのになんでファミレス?」
ニコフ 「鬱井に聞いて」
鬱井「ダメなのかよ」
KIRA「鬱井は本当にここが好きだな・・・前もここだったろう。
   お前ここに何か借りでもあるのか?」
鬱井「高給取りのお前には290円のワイミーズフリスクサラダの気持ちはわからない・・・」
アンキモ「アンタいつも食べてるけどソレ相当不味いよ」
蟹玉「鬱井は昔からフリスクばっかり食べてたっけ・・・」

こんな感じでしばらく雑談しているとKIRAが僕に目で合図を送ってきた。
349まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:52:10
鬱井「・・・・・・みんなちょっといいか」
ショボーン「で・・・その時なっちゃんがでつね・・・」
アンキモ「大変だよねー子育ても」
ニコフ 「うそ じゃああの曲にはそんなエピソードが」
蟹玉「歌う事でしか俺は気持ちを表せなかったんだ・・・」
シニア「ニコフ全裸で寒くないの?」

誰も聞いてない・・・

イノセンス「ところで鬱井、今日って割り勘なの?」
鬱井「当然だろ・・・じゃなくて聞いてよみんな・・・」
350まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:54:59
KIRA「みんな、ちょっといいか?」
アンキモ「うん」
ニコフ「はい」
蟹玉「なんだい?」
イノセンス「はいはい」
ショボーン「なんでつか?」
シニア「へい」

なんだこの差は・・・・

KIRA「みんな葉書は来ているな?鬱井・・・」
鬱井「あ、あぁ・・・・・・みんなにも届いてる葉書の事なんだけど・・・・」
イノセンス「なんスか、刑事さん」

イノから鋭いツッコミが・・・

鬱井「い、いや・・・あの・・・」
KIRA「せっかくこうして集まったのに気分を悪くさせたなら申し訳ないが」

僕がオロオロしているとKIRAが話し始める。
351まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 02:57:54
KIRA「・・・・・なんだ鬱井?」
鬱井「お前・・・そんなあからさまに」
KIRA「どうせ切り出さなきゃならない話だ」
蟹玉「同窓会には行くなって話かい・・・・?」
シニア「何なの?」
鬱井「じゃ・・・えーと、何から言えばいいかな」

みんなの視線が僕の方に向くので緊張してしまった。
そんな僕を見てKIRAが溜息をつく。

KIRA「まず・・・・・みんなに届いた葉書だが、8月2日に届いているな?
   ・・・・・・もっとも僕が葉書が来ていたのを確認したのは8月3日だが」
ショボーン「そうでつね・・・・・漏れも気付いたのは3日になってからでつ・・・
    いつ入っていたかわからないんでつが2日の夕方以降だと思いまつ・・・」

時間にばらつきはあるがみんな2日のうちに届いているようだ。
352まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:00:27
KIRA「みんな差出人の名も書いていないし、消印すらなかった・・・」

みんな頷く。

KIRA「そして『ノート持参』と書かれている者と書かれていない者がいる。
   書かれている者は?」

ニコフ・アンキモ・ショボーンが手を挙げる。

ショボーン「ノートって本当にあのノートの事なんでつか?
    葉書を見た時、同窓会で何かゲームでもするのかと・・・・・」

さすが天然だ。
それより・・・・・・

鬱井「シニア、書いてなかったの?」
シニア「え・・・・うん」
KIRA「・・・・・・・・・」

KIRAがジッとシニアを見ている。
353まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:02:20
イノセンス「で?それを聞いてどうするのさ」
KIRA「詳しくは言えないが、この葉書はある事件と関わりがあるかも知れない。
   みんな葉書に書かれている同窓会には行かないように。
   8月15日は家で大人しくしている方がいいかも知れない」
蟹玉「・・・・・・・・・・」
ショボーン「なにがあったんでつか?」
KIRA「悪いが言えない」
イノセンス「おいおい・・・そこまで言ったなら教えてよ。
   なんかヤバイ事件に巻き込まれたらどーすんの?」
ニコフ 「鬱井・・・・どういう事?」
鬱井「え?俺?いや、俺は・・・・・その・・・・」
アンキモ「アンタも何か知ってるの?」
鬱井「う・・・いや・・・」
354まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:03:18
鬱井(KIRA・・・・お前そこまで言っちゃったら・・・危ないんじゃないか・・・?)
KIRA(これも計算の内だ)

イノセンス「聞きたい事はあるけどこっちの質問には答えない・・・って?」
鬱井「あー・・・・いや・・・・」
KIRA「・・・・鬱井もういい、僕が話す。お前はメモでも取ってくれ」
鬱井「く・・・・・・・・」

悔しいっ・・・・・・・・!
355まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:04:25
イノセンス「メモ?調書かよ・・・こんな所で取り調べスか?」
KIRA「いや・・・誰があんな葉書を出したのか知りたいと鬱井が言うもんでな」
ショボーン「???」
蟹玉「そりゃあ・・・6年2組の誰かだろうさ・・・」
イノセンス「・・・・・まぁいいけどさ。でも俺はその日家でジッとしてるつもりないよ」
KIRA「それは個人の自由だし、家を出るなというのはあくまでも
   用心した方がいいという忠告だ」
蟹玉「行っちゃダメなのかい?」
鬱井「肝禿村にか?お前本気かよ」
KIRA「・・・・・村に行くのも個人の自由ではあるが・・・
    そもそも卒業生とはいえ教室まで勝手に入るのはよろしくないな」
シニア「違法建築物なんとか罪だよ」
イノセンス「・・・・・色々と間違ってるぞ」

なんだか場がザワついてきた。
そりゃそうだ、久しぶりに集まったと思ったら、
いきなり自分が何かの事件に巻き込まれるかも知れないなんて
言われたら誰だって不安になる。
356まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:06:07
KIRA「不安を煽るような言い方をしてしまったがみんな安心していい。
   僕がみんなの安全を保証する。信じてくれ」

KIRAはそう言い切った。
するとみんな黙ってしまう。
「KIRAがそういうなら・・・」という気持ちになるんだろう。
昔からそうだ・・・・こいつは自信満々に言い切った事は必ず実行してきた。
ムカつくが僕も「KIRAなら・・・」と思ってしまっている。
357まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:08:12
イノセンス「それで?他にはなんか聞きたい事ないの?」
KIRA「・・・・・・・・いや、僕はこれで十分だ」
ショボーン「同窓会行きたかったでつ・・・・」
KIRA「それは大丈夫。鬱井が幹事になって改めてやるそうだから」
イノセンス「あぁそう・・・幹事さん、いつやるの?」
シニア「とりあえずファミレス以外でお願いします幹事」
蟹玉「楽しみにしてるよ?幹事・・・・・・・」
ニコフ「いつやるかもまだ決まってないでしょ幹事」
アンキモ「さっさとしてよね幹事」

あぁ・・・!みんなが僕に期待している・・・
なんて気持ちいいんだろうか。少し前まで気が重かったけど、俺やるよ。
立派に幹事こなしてみせるよ、みんな!

アンキモ「なに泣いてるの鬱井・・・・」
鬱井「これが男泣きだぁ・・・・・」
ショボーン「何か嫌な事があったんでつか??」

みんなの期待を一身に受け愉悦に浸っているとKIRAが立ち上がった。
358まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:09:52
KIRA「さて・・・僕はこれで失礼するよ」
ニコフ 「もう帰るの?」
KIRA「あぁ・・・仕事が溜まっているからね」
ニコフ 「そう・・・・」
KIRA「・・・・・・・・・同窓会までには片付ける」
ニコフ 「え?」
KIRA「その時は最後まで付き合うよ・・・
   まぁ鬱井に幹事を任せていてはこのまま企画倒れになりそうだし、
   そっちの方が心配だな」
ニコフ 「あはは」
鬱井「ちょっと待て!聞こえてるぞ!そういうのは小声で話せよ!」
KIRA「聞こえるように言ったんだ。聞こえたならちゃんとやれよ幹事」
鬱井「ぐっ・・・うっせーお前に言われるまでもないわ!」
KIRA「じゃ・・・・みんなまた会おう」
鬱井「待て!」
KIRA「・・・・・・なんだ」
鬱井「割り勘だ。お前の分置いてけ」

僕がそう言うとKIRAは無言で財布を取り出し、
一万円をテーブルに置いて去って行った。
359まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:12:23
鬱井「うっ・・・」
イノセンス「おぉ諭吉だ」
シニア「KIRAかっけー」
アンキモ「これが鬱井との差よね」

なんて憎たらしい奴だ!

ニコフ「鬱井・・・・あんまり気にしちゃダメよ」
鬱井「なんだその慰めは!やめてくれ!っていうかバッカじゃねーのアイツ!」
アンキモ「は?」
鬱井「これじゃ計算しにくいだろうが!」
ニコフ「鬱井・・・・・・・バカなのはアンタよ・・・・」

せっかくのいい気分がアイツのせいで台無しだ。
やっぱりアイツは僕にとって天敵だ。
今日改めて確信した。
360まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:14:21
イノセンス「そんじゃ俺も帰ろっかな」
シニア「マジ?人の事いきなり駆り出しといて凄い事言うね」
イノセンス「いーじゃんみんなに会えたし・・・むしろ感謝しろよ」
シニア「まぁお腹空いてたしいーけど・・・じゃ私も帰るよ」
ショボーン「漏れもそろそろ・・・」
鬱井「え、みんな帰っちゃうの・・・?」
ニコフ「まぁ連絡取れるようになったからまた会えるしね」
蟹玉「イノ・・・マスターも会いたがってる・・・・
   3人で飲みに行こうぜ・・・」
イノセンス「あぁ、ポニーさんによろしく言っといて」
ニコフ 「ショボーンまた連絡するね」
ショボーン「はい、また家に遊びに来てくださひ」

みんな次々に帰ってしまってあっという間に半分になった。
僕、ニコフ、アンキモの最近よく一緒のメンバーに蟹玉の4人。
361まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:15:23
蟹玉「なんだか静かになっちまったな・・・」
鬱井「みんなKIRAがいなくなった途端帰っちゃうんだもんなぁ・・・」
アンキモ「最初に帰ったのが鬱井だったら・・・」
鬱井「一人残らず帰っちゃうね」
アンキモ「・・・・・・・そうね、そうだね・・・」
ニコフ「ところで鬱井どういう事なの」
鬱井「え、なにが」
ニコフ「なんか・・・知ってるんでしょ?何かあったの?」
アンキモ「そーよ、アンタ何か隠してるでしょ」
鬱井「隠してなんか・・・」
蟹玉「鬱井・・・オープンにいこうぜ・・・?」

あぁ・・・みんなが僕を見てる!
今、この場の主役は僕だ!
362まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:18:03
鬱井「ふふ・・・オーケーオーケー・・・話す、話すよ・・・」
アンキモ「なにその笑顔ふざけてるの?」
蟹玉「さっき言ってたけど・・・
   3人が中心になって同窓会を企画してるんだろ?
   ここまでの経緯を教えてくれないか・・・?
   君達が何を想い・・・何を成そうとしているのか・・・」
ニコフ「そうだね・・・蟹玉は今日久しぶりにあったし・・・」
アンキモ「じゃあ鬱井、1から説明してよ」
鬱井「ふふ・・・オーケーオーケー・・・」
アンキモ「ぶっ殺すわよ」

葉書が来てから今日までの事を蟹玉に説明する事になった。
みんな僕を見ている・・・・ふふふ・・・
363まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:19:44
鬱井「まず・・・2日に葉書が来て俺とニコフが連絡を取って・・・
   気味が悪いし肝禿村に行く気にはなれないから
   葉書とは別で同窓会をやろうかって話になった」
アンキモ「で、会う事になって私もニコフと一緒に行ったの。
   ・・・・・・・・・・その時もここ」
鬱井「それで・・・まずはみんなに連絡を取ろうという話になったんだけど」
ニコフ「突然KIRAから鬱井に電話がかかってきて『行くな』って」
鬱井「ちょっとテンションが下がったけど、どうせ俺達がやるのは
   葉書とは別だからって事で結局やる事になって」
アンキモ「私がラチメチを見つけた・・・っていうか
   アテがあったんでラチメチと連絡を取る事になって」
蟹玉「ラチメチ・・・?」
鬱井「あぁ・・・・・ま、そこはちょっと置いといて」
ニコフ「鬱井がKIRAを、アンキモがラチメチを誘う・・・
  で、私が他のみんなを探すって事になったの」
鬱井「そんでニコフがショボーンを見事探し当てて」
蟹玉「うん・・・あとのメンバーは今日・・・・だね」
鬱井「そう、蟹玉とイノが共通の知り合いを通じて連絡を取って
   今日会う約束をしていた。それでまぁ・・・ちょっと色々あって
   バレスレ署の中で俺と再会、んでイノとも会ってイノがシニアを連れて来て、
   今に至る」
ニコフ「と」
鬱井「いう訳で、ここまでで気になる事などそれぞれ質問があればどうぞ」
364まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:22:26
おおまかな流れをざっと説明し、それぞれが疑問に思ってる事を一つずつ
解消していく事になった。

・蟹玉「ラチメチはどうなった?」

・ニコフ 「鬱井とKIRAの二人だけは葉書の事で何か知ってる事があるんじゃないの?」
 アンキモ「そういえば鬱井がKIRAを同窓会に誘ってから変よね」

・鬱井「イノって凄い怪しいんだけど何してる人なんだろう?」

他にも色々あるが、とりあえずはこの三つだ。

鬱井「KIRAと僕の事に関しては・・・職務上言えない事もあるんだけど、
   その前にアイツも僕に隠してる事があるからね・・・・
   じゃ、どれから話そうか・・・」

今夜も長くなりそうだ・・・・・
365まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:25:02
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」 (済)
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」 (済)
17.イノセンス/「8月5日〜8月11日」
18.KIRA・鬱井/「8月5日〜8月11日」
19.★昔話/「そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃったわ」
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)いっぱい書いたった
366携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/08/30(水) 03:50:45
  ∧ ∧
ヽ(´・ω・)ノ

わぁい いっぱい読んじゃった!
次はあえて19.★昔話を希望…
367(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 03:53:57
(´;ω;`)ウッ・・・ アリガトウゴザイマス・・・・

っていうか携帯なのに読んでくれてるんですか・・・・・
まりあ泣いちゃう
368(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/30(水) 04:09:40
(´・ω・`)あ・・・・途中矛盾してるトコがある・・・・
369(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 00:07:29
(`・ω・´)ム・・・・
370まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 00:19:02
19.★昔話/「そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃったわ」

????年8月?日

突如現れた巨大な物体に腰を抜かすイン五郎。

イン五郎「なっ なんじゃあおんしゃあ」
天然「村の守り神お蒟蒻様でつる」
イン五郎「こ・・・この化け物が守り神じゃと!?」

イン五郎には、目の前にいるのはふわふわした質感の大きなマシュマロにしか見えない。
371まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 00:22:17
イン五郎「し・・・失礼ですが神としての証は」
蒟蒻神「11月26日?5枚?何の事です?」
イン五郎「神!!」

11月26日はイン五郎の惚れていたおなごの誕生日、5枚というのはその時イン五郎が
おなごに渡した恋文の枚数だった。
こんな恥ずかしい事を知っているのはそのおなごしか居ないはず。
もしそれを知り得る事が出来る者がいるとするならば、それはまさしく神─────
イン五郎は直感で目の前のふわふわした生き物が神である事を理解した。
そして隣に居る天然にイン五郎の恥ずかしい過去を知られないよう
意味不明な会話を装う配慮までしてくれた・・・・・イン五郎は神の慈悲に深く心を打たれた。
372さお:2006/08/31(木) 00:30:40
★昔話キタワァ.*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!☆

まりあさん乙です

373まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:00:19
イン五郎「神様・・・一瞬でも貴方様を疑った愚かなワシを許して下せぇ・・・」
蒟蒻神「誰にでも過ちはある・・・気にするでない・・・・」
イン五郎「ははぁー・・・」

イン五郎は床に額を擦り付け、神にひれ伏した。

蒟蒻神「面を上げるが良い人の子よ・・・天然、あれをこちらに」

神に何かを持ってくるよう言われ天然は社の奥へと消えて行った。
神と二人きりになったイン五郎は緊張で小便を漏らしそうだった。
しばらくすると天然が奥から戻ってきた。
374まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:10:12
天然「お蒟蒻様・・・お持ちしましたでつる」
蒟蒻神「うむ・・・では渡してやれい」

神に言われ天然が頷く。

天然「これを・・・・・」
イン五郎「こ、こりゃぁ一体・・・?」

天然から渡された物、それは・・・

イン五郎「巻き物・・・ですかい」
蒟蒻神「人の子よ・・・それをどう使うかはお主次第・・・・
    お主がその巻き物で何を成すか・・・
    我には見届ける事は出来ぬが必ずや世を平和に治むる為に
    使ってくれる事を信じておるぞ・・・」
イン五郎「どっどーゆー事ですかいのー・・・・?」
蒟蒻神「天然・・・今まで御苦労であった・・・
    お主の一族には数百年に渡り世話になった・・・・
    これからは里に降り、好きに生きるが良い・・・」
天然「お蒟蒻様・・・・・・・うぅっ・・・」
蒟蒻神「泣くでない・・・それではさらばだ・・・達者でな・・・」

神がそう言うと辺り一面は眩い光に包まれ、
イン五郎は目を開けていられなくなり両手で目を塞いだ。
375まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:23:30
イン五郎「う・・・うう・・・」
おそるおそる目を塞いでいる指と指の隙間から覗くと、
そこには神の姿は無く、声を殺してすすり泣く天然の姿があった。

イン五郎「し、神官様・・・一体、何がどうなってるんで・・・?」
天然「神は・・・お蒟蒻様は天界に帰られたのでつる・・・
  数百年の間、飢饉や病、戦や天変地異から
  この地、この村を守る為に、神通力を使い続けてくれたのでつる・・」
イン五郎「な、なんと・・・」
天然「お蒟蒻様は神通力で災いや憎しみといった「負」を自らに向ける事で
  この地に平安をもたらしてくれいたのでつる。
  でつが神通力にも限りがありまつる・・・・
  この世で神通力を使えば使うほど、「負」はお蒟蒻様自身を蝕んでいくのでつる」
イン五郎「つまり神様はワシらの身代わりになってくれておったっちゅう事ですかい」
天然「自らの死期を悟られたお蒟蒻様は、その巻き物に
   全ての神通力を籠められたのでつる・・・
   全ては世の為、人の為・・・・」
イン五郎「じ、神通力・・・?普通の巻き物とはどう違うんで?」
天然「その巻き物には、まだ何も記されておりませぬ・・・
   お蒟蒻様の言われた通り、これから何を記し、何を成すかは貴方次第・・・
   漏れはお蒟蒻様に代わり、それを見届けとうございまつる・・・」
イン五郎「そ・・それでこの巻き物の使い方は・・・・?」
天然「それは年に・・・・・あぁっ!」
イン五郎「うぐぅ!?」

イン五郎は肩を押さえてうずくまった。
血に染まった刃がイン五郎の肩から突き出している。
376まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:34:27
イン五郎「お・・・お前は・・・伝説家の伝七郎・・・」
伝七「その巻き物を寄こせぇ!」

後ろからイン五郎を貫いたのは、
村一番の暴れ者伝七郎だった。

伝七「この巻き物を村に持ち帰ればワシが勇者じゃあ!
   イン五郎、お前にはここで死んでもらう!死人に口なしじゃあ!」
イン五郎「な・・なんじゃとお・・」
伝七「ワシが村の長になるんじゃあ!ひゃっひゃっひゃァー!!」
イン五郎「わ、わかった・・・ワシはどうなってもかまわん・・・
   じゃが・・・この娘・・・神官様だけは見逃してやってくれい・・・」
天然「・・・・・・・・!」

イン五郎は自らの命と巻き物を引き換えに天然を見逃すよう伝七に言った。
377まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:39:43
伝七「なにを言うとるんじゃあ!お前はいつからそんな生やさしい
   男になったんじゃあ!」
イン五郎「ご・・・後生じゃ・・・頼むわい・・・伝よぉ・・・」
天然「いけませぬ!命を取るのなら漏れを殺すがよいでつる!」
伝七「お前を殺してイン五郎を見逃したらワシが村で処刑されるんじゃあ!
   お前ら二人とも馬鹿じゃあ!二人もここで死ぬぇえい!」
イン五郎「くっ・・・・うぐぐぐぐぅ!」
伝七「なっ!?くそ離さんかきさまああああ!」

イン五郎は自分の肩から突き出している刃を力いっぱい握り締めた。

イン五郎「お逃げなせい神官様!こやつはワシが押さえつける!」
伝七「なにをこしゃくなあああ!刀を離せばいいだけじゃい!」

伝七は刀を離し、今度は素手でイン五郎を殴りつけた。
378 ◆K.TAI/tg8o :2006/08/31(木) 01:46:17
伝様そんなネームでいいんですか伝様
379まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:51:32
ン五郎「うぐっ・・・な、なにをしとる!はよぅお逃げなせい!」
天然「そ、そんな・・・」
伝七「どりゃあ!うりゃあ!」
イン五郎「ぐわっ・・・ぐはあ!」

その時イン五郎が巻き物を手から離して床に落とした。
すると巻き物はまるで何かに操られるかのように天然の足元へと転がっていった。
伝七はイン五郎を殴りつけるのに夢中でその事に気付いていない。

天然「お、お蒟蒻様・・・?」
天然は巻き物を拾い上げ、何処へとも無く呟いた。
すると・・・
《使うが良い・・・》

社に響き渡る鈍い音と、イン五郎の呻き声ですぐ掻き消されたが、
微かに、しかし確かに声が聞こえた気がした。

天然「お蒟蒻様・・・貴方様の代わりに
   この巻き物の行く末を見届けるべきであるはずの漏れが
   この巻き物を使うのをお許し下さひ・・・」

天然は巻き物を握り締め、天に祈るようにそう呟きながら社の奥に走った。
380まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:54:09
伝七「あ!待てい娘!」

伝七は気を失ったイン五郎を床に放り投げ天然を追いかける。

伝七「くっくっく・・・逃げられるとでも思うとるんか・・・」
天然「逃げる気などありませぬ・・・・」
伝七「なんじゃあ?強がりは・・・・・・・・・ん?
   お前、それはなんの真似じゃあ」

天然は巻き物を広げ、筆を持って立っていた。

天然「愚かな者よ・・・
   神聖なる蒟蒻神の社を汚した罪を、その身を以って償うがよい・・・」
伝七「この期に及んで何をしとるんじゃあ・・・・」

天然は真っ白な巻き物に筆を走らせた。

伝七「んん・・・?お前、ワシの名前を書いとるんか・・・
   そんな事してもお前を殺してワシの名前の上から墨を塗りたくって
   やるわい!そうすりゃお前らが誰に殺されたかなんてわからんわ!」
天然「この巻き物に一度書かれた事は・・・・
   どんな事をしても取り止める事は出来ませぬ・・・」

そう言って天然は目を閉じて手を合わせた。
381まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 01:59:39
伝七「がっはっは!命乞いのつもりかあ!?」
天然「命乞いではありませぬ・・・・・・・・・」
伝七「そしたらなんじゃあ!?念仏でも唱えとるんかぁ!?」
天然「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・貴方のような悪人でも・・・・・・・」

ドクン

伝七「・・・うっ!?ぐぅぅ・・・・・・!?」
天然「・・・・・・・・・せめて死後は安らかでありますように」

伝七は胸を押さえて倒れた。
天然は目を見開いたまま死んでいる伝七の傍らに座り、
震える手で伝七の目を伏せた。
382まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 02:01:36
天然「はっ・・・イン五郎殿!」
天然はイン五郎の元へと急いだ。

イン五郎「だ・・・大丈夫ですかい・・・神官様」
天然「イン五郎殿!生きておられたでつるか!」

イン五郎は肩を抑えて倒れている。

イン五郎は「奴は・・・?」
天然「・・・・・・・・・イン五郎殿、
   傷が痛むやも知れませぬが奥へと来ていただけまつか?
   あの巻き物についてお教えいたしまつる」
イン五郎「・・・・・・・?」

イン五郎は訳がわからぬまま、痛みを堪え天然の後に続いて奥へと向かった。

イン五郎「こ・・・こりゃあ・・・死んでる?神官様が?」
天然「・・・・これは・・・・・」

天然は静かに語りだした。
巻き物使い方・・・・・・・・そして伝七の死の理由を。
383まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 02:06:29
イン五郎「な、なんという恐ろしい巻き物じゃ・・・・・!」
天然「この巻き物の本来の使い方はこんな恐ろしい事の為ではございませぬ。
   しかし・・・・やはり人には・・・・この巻き物は・・・・」
イン五郎「あぁ・・・ワシら人間が扱っていい物じゃないのかも知れませんのう」
天然「・・・そこでイン五郎殿、お願いがあるのでつる」
イン五郎「?」
天然「この巻き物の事・・・誰にも話さないで欲しいのでつる」
イン五郎「・・・・この巻き物はどうするんでさぁ?」
天然「この巻き物は・・・再びここに封印しまつ」
イン五郎「なるほど・・・ワシもそれがいいと思います」
天然「お蒟蒻様・・・・お許し下さひ・・・」

イン五郎と天然は里に降り、誰にも巻き物の事を話さなかった。
里に降りた天然は、神に祈りを捧げる祈り子として毎年祭で儀式を行った。
その儀式は、全てを知るイン五郎にはまるで蒟蒻神へ許しを乞うている様に見えたという。

その後二人はそれぞれ家庭を持ち、静かに暮らしていくのであった。

後に巻き物を巡って起きる悲しい出来事など、イン五郎も天然も知る由も無かった。
そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃった。
384まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 02:08:36
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」 (済)
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」 (済)
17.イノセンス/「8月5日〜8月11日」
18.KIRA・鬱井/「8月5日〜8月11日」
19.★昔話/「そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃったわ」 (済)
20.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

(´・ω・`)
>>372
毎度アリガトウス
>>378
よくはナイス
385名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/31(木) 02:11:35
乙です(・∀・)
386まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 02:20:04
(´;ω;`)ウッ・・・ アザース
387名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/31(木) 02:22:46
はじめて来たけどシニ・・いやまりあがこんな面白いもん書くなんて・・・
激しく応援する!!
388まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 02:29:26
:;*.':;(´;ω;`):;*.':; ぶわっ

アザース・・・・・・・・・
389九州ry ◆CRI9FMCjwo :2006/08/31(木) 11:44:51
いつも見てますお
シ…まりちゃんガンガレ(・∀・)
390(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/08/31(木) 23:43:48
(`゜ω゜;)マジデ!? ヒャー アザース
391名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/08/31(木) 23:53:20
読むのサボってたらすげー進んでたorz
392(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/01(金) 00:04:33
(´・ω・`)書きすぎてすいません。。。
393名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/01(金) 00:07:04
今KIRAのあたりです
394(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/01(金) 00:10:10
(´・ω・`) そこから読んでくれるなんて・・・目薬あげたいです・・・・・・
395名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/01(金) 00:12:28
うん、目痛いからやめる
でも続き頑張ってね
396(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/01(金) 00:17:28
(´・ω・`)ちょっとワロタス アザース
397(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/01(金) 01:49:28
(´・ω・`)ageス
398(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:01:21
(´・ω・`)17ができてないし18でイイヨネ
         むしろ同時ごっちゃ進行・・・のヨカンス
399まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:15:28
2006年8月2日/イノセンス


RUBYが死んでから数日が経った。
あれ以来シニアとは連絡を取っていない。
おそらく家に引き篭もっているんだろう。

そして吊からもなんの連絡もなかった。

イノセンス「ったく・・・何が『なにかわかったら連絡してやる』だ・・・」

結局あの日なにがあったのかさえ吊からは知らされていない。
僕から連絡がないのでシニアもRUBYも無事で、二人から事情を聞いてると思っているんだろうか。

この数日何にもする気が起こらない。

RUBYが死んだ。
それだけでこんなに落ち込んでいる自分に少し驚いている。

時間を無駄に過ごすのが嫌いなので今の生活リズムは耐えられないはずなのに
一日中ゴロゴロする毎日が続いた。

こんな毎日も悪くないなと思い始めていた頃、シニアから電話がかかってきた。
400まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:17:42
イノセンス「・・・・・もしもし」
シニア「もっしぃぃぃぃ?寝てたー?」

意外な程シニアは元気な声だった。
シニアは僕より落ち込んでいるだろうと思っていたので、
電話がかかってきた瞬間、「何を喋ったらいいんだろう」と考えていたのに。

イノセンス「いや・・・起きてた。ここ何日か昼夜逆転しててな・・・・最近ずっと昼間起きてるよ」
シニア「うわー何その健康的な生活。普通の人みたい」
イノセンス「お前・・・どうしてた?」
シニア「んー?漫画読んだりゲームして引き篭もってたよ」

明るく話しているがやっぱり僕と同じような気分なんだろう。
それ以上聞かなかった。
401まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:19:16
シニア「あのさー、なんか変な葉書来てるんだけど」
イノセンス「葉書?」
シニア「あれ?そっちにも来てると思ったんだけど。なんか同窓会のお知らせ」
イノセンス「同窓会?なんだそれ」
シニア「さっき何日かぶりに外出て帰ってきたらさ、
    ピザ屋のチラシやらなんやらに紛れて入ってたよ」
イノセンス「なんなのその葉書」
シニア「なんか『同窓会のお知らせ 8月15日 肝禿小学校6年2組教室』しか書いてないんだけど。
    誰からか名前も書いてないし」
イノセンス「・・・・・・・・・・・ちょい待って。見てくる」

僕もずっと家を出ていない。
電話を通話状態のまま置いてマンションの玄関にあるポストを見に行く。

イノセンス「これか・・・」

シニアと同じくチラシなどと一緒に葉書が入っている。
見るとシニアの言った通りの内容だけが書かれている。
・・・・・・消印もない。どういう事だ?

他の家の人のポストをいくつか開けて覗くと
中がからっぽの家と、ピザ屋のチラシが一番上に来てる家かのどっちかだった。
床にも何枚かチラシが落ちているし、備え付けのゴミ箱にも沢山入っている。
一番上にこの葉書が来ているという事はおそらく今日誰かが入れたはず・・・

僕は葉書以外をゴミ箱に突っ込んで部屋に戻った。
402まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:20:26
イノセンス「俺んトコにも入ってたよ」
シニア「やっぱり。そんでこれ誰からかな?」
イノセンス「死神・・・・・・じゃねーの」
シニア「え・・・」
イノセンス「なんとなく」
シニア「変な事・・・言わないでよ」

シニアは急に元気が無くなってしまった。
あれからまだ数日・・・・不謹慎だったか。
だけど僕には「なんとなく」心当たりがある・・・・・・ような気がする。
その事はシニアには言わないでおこう。

イノセンス「お前・・・どうする?」
シニア「どうするって・・・行くかって事?・・・・あんまり行きたくない」
イノセンス「そうか・・・」
シニア「イノは?行く気なの」
イノセンス「んん・・・どうだろな。まだなんとも」
シニア「ふーん・・・まぁイノが行くなら行くよ・・・・
    じゃ、ヒカルの碁読んでるから切るよ。またなんかあったら電話して」
イノセンス「あぁ・・・」
403まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:21:28
シニアとの電話を切った後、しばらく僕は考え込んでいた。
この葉書を送ったのは誰か・・・何の為に送ったのか・・・

そしてこの葉書はおそらくアイツにも届いているはず。
アイツならもしかすると何か知っているかもしれない。
だがこちらからわざわざ確認するのも・・・

今日が8月2日。
8月15日まで約2週間・・・
しばらく様子を見てみるか・・・

それから更に3日経った8月5日

ようやく(?)生活が元のリズムに戻り、以前のように夜に目が覚める。
時間は21時を少し過ぎている。

引き出しから携帯を取り出すとメールが1件入っていた。

イノセンス「お・・・電話してこいってか。珍しい」

ベッドに寝転んでメールの相手に電話をかける。
404まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:25:11
イノセンス「もしもし?珍しいね電話してこいなんて」
    「頼みたい事がある」

挨拶なしでいきなり用件からだ。この人はほんといつもそっけない。

イノセンス「なに?」
    「ある男を尾行してほしい」
イノセンス「ふーん・・・いつからいつまで、どこの誰を?」
     「それは・・・」
イノセンス「えーマジで言ってんのか?
    その人ちょっとやばくない?」
    「礼はたっぷりさせてもらう」

この人が「たっぷり」と言うからにはさぞ「たっぷり」であろう。
リスクと天秤にかけてみるが・・・・・・

イノセンス「オッケーやるよ」
    「その男がいつ、どこで、誰と、何をしていたか・・・
    出来るだけ事細かに報告してくれ」
イノセンス「ちょっと聞いていい?」
    「なんだ?」
イノセンス「なんでその人調べるの?その人って悪者なの?」
    「悪者だ」
イノセンス「悪者ね・・・」
405まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:26:03
その人が悪者って言うならお前もだろ!
って思ったが言わなかった。言っても無視されるだろうけど。

   「頼むぞ」
イノセンス「はいはい。あ、そうだ・・・
    もひとつ聞きたい事が」
   「プー・・プー・・・・プー・・・」

切れた。ほんとにそっけない人だ。
それにしてもあの事を聞いて来なかったって事は・・・
いや、そういう人か・・・・

今度はシニアに電話をかける。
どうせ暇だろうから誘ってみようと思ったのだ。
406まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:27:01
シニア「はい」
イノセンス「おはよう」
シニア「おはよう」
イノセンス「ヒマ?」
シニア「ヒマ」
イノセンス「探偵ごっこしない?」
シニア「しない」
イノセンス「・・・・・・じゃ、いいわ死ね!」
シニア「はー!?お前が死」

キレ返されたが切ってやった。
仕方ない一人で行くか・・・
そういえばポニーさんから何度か電話があった。
そろそろかけ直したほうがいいかな・・・
なんだか明日から忙しくなりそうな予感・・・
407まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:27:56
(´・ω・`)
408まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:28:49
2006年8月4日/KIRA


捜査本部を出た僕は、バレスレ市のある店で鬱井と会う事になった。
店に着くと同じバレスレ市内から来ている鬱井は既に店内に居た。

KIRA「待たせたな」
鬱井「あぁ待ったよ待ちまくったよ」
KIRA「しかし・・・『美味い店がある』と言うからどんな店かと思えば・・・」
鬱井「なんだよ、お前この店に文句つける気か」

ファミリーレストラン『ワイミーズ』・・・
所詮、鬱井の「奢れ」などこの程度だろう。

KIRA「別に文句などない・・・こんな店でよければ好きなだけ食べろ」
鬱井「あ!『こんな店』とはなんだお前!どういう意味だ」
KIRA「いや・・・お前にはよくお似合いだ」
鬱井「だから・・・答えになってねーんだよ!」
KIRA「そんな事より今日の報告を聞かせてもらおうか」
鬱井「くそっ・・・馬鹿にしやがって・・・・・ほらよ。
   真ん中あたりのページの角を折ってある所だ。勝手に見てくれ」

鬱井はスーツの内ポケットからメモ帳を取り出しテーブルの上に放り出した。
409蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 01:29:43
おいついたああああああああああああああ!!!!!!!
410まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:30:15
KIRA「ふむ・・・・」
鬱井「どうだ、細かく書いてあるだろう」
KIRA「汚い字だ・・・・」
鬱井「うるせー!仕方ないだろ立ったまま書いたりとかしてたんだからよ。
   それより・・・・どういう事だこれは?
   こいつが尾行・・・というか張り込んでたのは・・・」
KIRA「アンキモを調べていたんだ」
鬱井「やっぱりそうか・・・おい、一体何がどうなってる?
   こいつは何者だ?こいつは何故アンキモを調べてる?
   お前は俺に何をさせようとしてるんだ。
   そして・・・葉書の事はどう関係してるんだ」
KIRA「・・・・一つずつ答えてやる。が、その前に・・・
   アンキモには言ったのか?」
鬱井「まだ言ってねーよ。だけどお前の答え次第では言うぞ」

鬱井がけわしい表情で僕を睨んでいる。
411蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 01:32:07
ルビーさんは本当は生きてて 黒幕だったよ
ってのを 予想してたけどちょっとちがうっポイね
412(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:32:59
(´・ω・`)蟹さんお疲れなのに来てくれてアリガトウス
>>411
(`・ω・´)ム・・・
413(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:35:00
KIRA「そうか・・・お前にしては賢い判断だ。
   それと話す前に一つ約束してもらいたい事がある」
鬱井「なんだよ」
KIRA「今日これから話す事、
   そしてこれからお前がどうするかは話を聞いてから決めればいいが、
   もし引き続き僕に協力するのならばこれからする話を誰にも話さない事。
   もちろんアンキモ、ニコフもそうだがお前の職場の人間にもだ」
鬱井「どういう事だ・・・?」
KIRA「これが約束できないなら話す事はない・・・
   アンキモにも言いたいなら言えばいい」
鬱井「・・・・・・・・・」
KIRA「どうする?」

鬱井は黙り込んでジッと考えている。
もし断られたなら仕方ない。その時は僕一人で動くしかない・・・
414まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:35:59
鬱井「・・・・わかった、約束するよ」
KIRA「そうか・・・・・・・・・・・・・・・
   ではまず、お前が今日尾行していた男だが・・・
   彼は我々と同じ警察の人間だ」
鬱井「なるほど・・・なんとなくそんな気はしたけどな。仕草とかで」
KIRA「彼がアンキモを調べていたのはある事件の捜査の為だ」
鬱井「ちょっと待て。という事はアンキモが何かの事件の容疑者って事か?」
KIRA「容疑者になり得るかどうかの調査・・・という所だ。
   今の時点ではな」
鬱井「さっぱりわかんねーよ・・・」
KIRA「まぁ聞け、まずはお前の質問に答えてからだ。
   ・・・・お前に彼を尾行させていた理由は
   ・・・・・・・・・・・・エサ撒きだ」
鬱井「エサ?もしかして俺がか?」
KIRA「あぁ、おそらくもう・・・食いついているだろう」
鬱井「お、おいおい待てよ!それって俺、結構ヤバイんじゃないのか!?」

鬱井が声を荒げる。
415蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 01:36:38
キャラ分けがちゃんとできててすごいと思いますよ!!
蟹玉がなんかイッちゃってるのが 変な感じだけど・・・・・
まりあさんてき蟹玉はこうなのかな・・・・
イメージ的に吉川晃司(字が怪しい)なカンジ・・・・・
416(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:38:27
(´・ω・`)勝手に天羽くんのイメージス
      吉川ワロタス
417まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:39:29
KIRA「大きな声を出すな・・・今もおそらく見られているはずだ」
鬱井「なに!?」
KIRA「話を続けるぞ。お前にエサになってもらったのは
   ある人物のシッポを掴む為だ」
鬱井「・・・・・・?」
KIRA「その為にお前を利用させてもらった・・・という事だ」
鬱井「だから・・・話が見えてこねーよ。
   葉書とは本当に関係あるのか?」
KIRA「・・・・・・鬱井、ここから先の話は・・・・
   聞いてしまったならもう後戻りは出来なくなるかも知れんぞ。
   それでも聞くか?」
鬱井「な・・・」

そう、これ以上先は覚悟が無ければ進めない。
418まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:40:24
KIRA「お前を利用した事は・・・・・謝ろう。
   だが、今日僕がお前を利用しなかったとしても
   同じ事かも知れない・・・」
鬱井「なんだと・・・」
KIRA「僕もお前も・・・ニコフもアンキモも・・・そしてあの時のクラスメイト達・・・
   僕の考えが正しければ、最悪の場合みんな死ぬ事になるかも知れない」
鬱井「・・・・!」
KIRA「だからこそお前なら・・・・・・と思って声をかけた」
鬱井「俺・・・・?なんで俺が・・・」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・これより先は・・・
   お前の覚悟を聞いてからでないと話せない・・・」
鬱井「・・・・・・・・・」
KIRA「・・・・・・・・」

お互いの目を見たまま沈黙が続いた。
419まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:41:11
鬱井「一つだけ・・・聞かせろ」
KIRA「・・・・・なんだ?」
鬱井「お前の事・・・・信用していいんだな?」
KIRA「・・・・さっき「なぜ俺が」と聞いたな」
鬱井「?あ、あぁ・・・なんで俺を選んだのか・・・って思ってな」
KIRA「僕がお前に声をかけたのは・・・・・お前なら信用できると思ったからだ」
鬱井「・・・・!」
KIRA「・・・・だがお前が僕の事を信用できないというなら仕方ない。
  僕は一人ででもやるしかないんだ・・・」
鬱井「・・・・・・・・・・・・・・・・・やるよ」
KIRA「なに?」
鬱井「お前が何をしようとしているのか知らないけど・・・つきあってやるよ」

そう言った鬱井の目には確かな「覚悟」があった。
420まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:42:13
KIRA「ふ・・・」
鬱井「・・・なんだ」
KIRA「やはりお前は・・・変わってないな・・・」
鬱井「なに・・?」
KIRA「いや・・・なんでもない」
鬱井「なんだよ・・・気持ち悪ぃな」
KIRA「相変わらずの真っ直ぐな馬鹿だ」
鬱井「てめ・・・」
KIRA「では話そう・・・・よく聞けよ」

華鼬の事・・・捜査本部の事・・・・
そして華鼬のスパイが本部にいるはずだという事・・・
僕は鬱井に話せる範囲の事を話した。
421まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:44:55
鬱井「はないたち・・・・噂には聞いていたが・・・・
   まさかお前が奴らを追ってたなんて・・・」
KIRA「怖くなったか?」
鬱井「・・・・・正直・・・びびってるよ・・・
   華鼬は警察内ではある意味タブーだからな」

鬱井も警察組織の人間だ。当然華鼬の事は知っていた。
しかしまさか僕が奴らを追っているとは思いもしなかったようだ。

鬱井「・・・・で、ここまでは大体わかったけどよ・・・
   葉書の事とどう関係してくるんだ?」
KIRA「華鼬がノートを探しているらしい。
   おそらくニコフやアンキモの葉書に書かれていたというあのノートの事だ」
鬱井「なんだって!?」
KIRA「あのノートの存在を知っている人間がどれぐらいいるのかは
   わからないが・・・・華鼬はあのノートがどういう物だか
   知っている上で探しているのは間違いないはず」
鬱井「待てよ・・・華鼬がどういうノートか知っているったって・・・
   その前に、奴らは本当に信じているってのか?」
422まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:47:18
KIRA「信じているから探しているんだろう・・・
   そして信じている人間がいるとしたらノートの存在を
   直に知っている人間・・・・つまり」
鬱井「あの時のクラスメイト・・・・って事か」
KIRA「・・・・だが可能性は今の所低い」
鬱井「低いって・・・お前はそう思ってるから調べてるんだろう?」
KIRA「その可能性を100%にする為、
   あるいは0にする為に捜査しているんだが・・・・・
   鬱井、お前はあのノートの力を信じているか?」
鬱井「俺は・・・・・」
KIRA「僕は信じていない」
鬱井「俺も・・・って言いたいけど・・・・
   でも・・・・あんな事があったら・・・」
KIRA「それだ」
鬱井「え?」
KIRA「華鼬はあの事件があったからノートの力を信じているのかも知れない」
鬱井「なるほど・・・」
KIRA「・・・か、あるいは・・・・」
鬱井「あるいは?」
KIRA「あの事件さえも・・・・・・・
   いや、あの事件こそが全ての始まりだったとしたら・・・」
423蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 01:47:34
華鼬

読めない・・・・・・

>>416
ぐぐった(´д`)
ブッコミ?なんだろ・・・
424まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:48:39
鬱井「おいおい・・・まさかそんな事が・・・」
KIRA「僕もまさかとは思う・・・だがどうしてもひっかかるんだ」
鬱井「でも・・・あの事件は公式には事故として処理されてるだろ・・・・・・ノートのせいかどうかは・・・」
KIRA「そうだ。ノートのせいかどうかではない。
   そしてあれは偶然ではないんじゃないか・・・そう考えている」
鬱井「どういう意味・・・」
KIRA「今はまだわからない・・・だが何かわかるはずだ・・・華鼬を追い詰めれば・・・・」
鬱井「お前・・・自分が何を言ってるかわかってるのか・・・?
   あれが偶然じゃないとするなら・・・それは・・・」
KIRA「・・・・・・ノートの力が本当だとしても、嘘だとしても、
   あれは・・・・・・・・・殺人事件だったのかも知れない、という事だ」
鬱井「マジで言ってるのかよ・・・・・」
KIRA「僕だって信じたくはない・・・あの時のクラスメイトに・・・」
鬱井「・・・・Lコテを殺した奴がいるかも知れないなんて・・・信じられねぇよ」
KIRA「・・・・・・・・・・・とにかく真実を知る為には捜査を進めるだけだ」
鬱井「あぁ・・・で、俺はこれからどうすればいい?明日もまた尾行すればいいのか」
KIRA「いや明日からはいつも通りバレスレ署で仕事すればいい。
   言っただろう、今日の尾行はただのエサ撒き・・・」
鬱井「じゃあスパイってのは・・・」
KIRA「それはこれから僕が突き止める・・・・そこでさっそくお前にやってもらう事がある・・・」
鬱井「あぁ・・・」

僕は鬱井にある事を命じた。
425(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:49:52
>>423
(´・ω・`)プッ

ソウス ブッコミス
426まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:52:25
鬱井「わかった・・・じゃあ明日もバレスレ署にはお前から話をつけてくれるのか?」
KIRA「お前は明日から通常の業務をこなしていればいい。
   明日もそうだがこれから何かやって欲しい事がある時は
   バレスレ署での勤務を終えてからだな」
鬱井「・・・って待てよ。俺これからしばらく残業が続きそうなんだが」
KIRA「それが終わってから動いてもらう事になるな」
鬱井「げ・・・」
KIRA「人間その気になれば一週間は寝ずに過ごせる」
鬱井「お前だけだよ・・・」
KIRA「もし明日バレスレ署の誰かに今日の事を聞かれたら正直に言うようにな」
鬱井「え?いいのかよ」
KIRA「かまわない。ただし誰を尾行させられていたのか、
   何の為にさせられていたかはわからないと言っておけ。
   もちろん華鼬の名前は絶対に出すなよ。
   これは絶対に守れ。お前の身の為でもある。いいな」
鬱井「・・・・わかった。
   ところで俺はお前が捜査している本部には行かなくていいのか?」
KIRA「ダメだ。表向きはお前はただの僕の昔のクラスメイトという事になっている。
   バレスレ署で刑事をやっているという事は皆知っているが」
427まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:55:36
鬱井「表向きは?」
KIRA「・・・・僕の読みが正しければ僕がお前を使って
   尾行させていたのは気付かれている」
鬱井「ん・・・?もしかして俺が今日尾行していたのは・・・」
KIRA「・・・・・・・・・捜査本部の者だ」
鬱井「やっぱり」
KIRA「どうせならもう一つ言っておこう。
   スパイは今日お前が尾行していた者以外の捜査本部内にいる誰かだ」
鬱井「なるほどな・・・ってかお前それ結構大事な事だろ。
   表向きは関係ないとはいえ、一緒に捜査するならちゃんと教えてくれよそういう事は」
KIRA「僕はお前を信用している・・・が、まだ言えない事もある」
鬱井「それって信用してないんじゃないか」
KIRA「そういう事ではない・・・・」
鬱井「じゃあどういう事だよ」
KIRA「・・・・・つまり・・・僕はこの事件どんな事をしても解決したい。そういう事だ」
鬱井「いや・・・答えになってない・・・」
KIRA「さて今日はこれで十分だ・・・帰るか」
鬱井「あぁ・・・・」

まだ鬱井には話せないこともあるが今日はこれぐらいで十分だ。
席を立とうとした時にふと思い出したことがあった。
428蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 01:55:48
>>421
まりあさんがテレパシーを受け取って
ひらがなで書いてくれた!!!すげぇ!!!!!!!!!!!!!!!!
429まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:58:14
KIRA「そうだ、お前・・・・他のクラスメイトを探しているんだったな」
鬱井「え?あー同窓会の話か?」
KIRA「どうやって集める気だ?」
鬱井「ニコフが明日ショボーンの所に行くはずだ」
KIRA「ほう・・・連絡が取れるのか?」
鬱井「いやブログから・・・」
KIRA「まさかブログから探し当てたのか?あの写真だけで」
鬱井「お前!なんで知ってるんだ・・・?」
KIRA「ショボーンのブログは僕も見た。書かれている記事から判断すると
   あの写真の場所に明日行けば会えるのは考えればわかるだろう。
   もっともあれがバレスレ市内のどこかまでは僕にはわからなかったが」
鬱井(こ・・・・こいつ・・・)
KIRA「どうせ見つけたのはニコフだろう。お前に探し当てられるとは思えない」
鬱井「お前・・・いちいち僕を貶さないと気が済まないのか?」
KIRA「ショボーン以外にもバレスレ市内に何人かいるがほとんどの
   住所は僕が把握している。もし探すなら教えてやるが」
鬱井「はぁ!?お前それ早く言えよ!」
KIRA「と言ってもいくら昔のクラスメイトとはいえ個人情報だからな。
   細かい住所までは教えられない。ヒントぐらいはやるから後は自分で考えろ」
鬱井「くそ・・・まぁいいや」
KIRA「だが・・・ラチメチが市内に住んでいるというのは初耳だな。
   お前達アテがあるんだろう?何故だ?」
鬱井「え・・・・?いや・・・実はアンキモが・・・・・」

鬱井がラチメチに関する事情を話してくれた。
430(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 01:59:07
>>428
(´・ω・`)そんな気がシタンス
431まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:00:28
KIRA「なるほど・・・という事は最近こっちに引っ越して来た・・・という事か」
鬱井「まだわかんねーぞ」
KIRA「もし連絡が付いて住所がわかったのなら教えてくれ」
鬱井「お前・・・さっきと言ってる事が矛盾してるだろうが!」
KIRA「これは捜査の為だ・・・・」
鬱井「あっそ・・・・もういいわ」
KIRA「・・・・・・・・出ようか」

鬱井と共に店を席を立つ。
レジに向かうまでにさりげなく店内を見渡すが・・・

鬱井「この中に・・・・俺らを見張ってる奴がいるのか・・・?」
KIRA「おそらくな・・・キョロキョロするなよ」

支払いを終え店の外に出る。
432まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:02:13
KIRA「いいか?もしお前を尾行している人間の存在に気付いても
   気付かないフリをしろよ」
鬱井「あぁ」
KIRA「それと・・・・」
鬱井「なんだ?」
KIRA「ニコフは・・・・元気か?」
鬱井「あ?」
KIRA「いや・・・いい」
鬱井「・・・・元気だよ」
KIRA「そうか・・・」
鬱井「・・・・・」
KIRA「ではまた連絡する。十分用心しろよ」
鬱井「あぁ・・・じゃあな」

鬱井と別れ、再び捜査本部に戻る為に車を走らせる。
何故あんな事を聞いてしまったのか・・・
ニコフ・・・・
433まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:02:59
2006年8月5日


今日捜査本部には僕と夜神本部長と伊出さんしかいない。
模木さんは昨日に引き続きバレスレ市内で僕の昔のクラスメイトの身辺調査。
相沢さんと松田さんは別でクラスメイト全員の写真を入手する為に動いている。

夜神「3人だとなんだか部屋が広く感じるな」
伊出「そうですね・・・それに松田もいないし静かだ」

基本的に外に出ているメンバーから何か報告があるまでは待機している状態だ。
外の3人からの定時連絡を待っている間にこれまでに集めた情報を整理したり、
3人の中継役のような事をして一日が過ぎる。

20時に3人が帰って来た。

KIRA「お疲れ様です」

それぞれが入手、あるいは撮った写真が並べられる。
434まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:04:02
松田「僕が撮ってきたこの写真・・・」
KIRA「はい・・・・間違いないと思います」
夜神「思ったより早く見つかったな」
伊出「似顔絵の女と一致するな・・・」
模木「・・・・・・・・」
相沢「定時連絡の時に伊出が言っていたのはこれか」

定時連絡の際、松田さんから似顔絵の女を見つけたと報告を受けていた。
撮ってきた写真の中には似顔絵に描かれた華鼬のメンバーと思われる女が写っている。

伊出「月くんの同級生のシニア・・・という女で間違いなさそうだな」

写っているのは僕の昔のクラスメイト、シニアだった。
似顔絵では思い出せなかったが写真を見ればすぐにわかった。
435まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:06:07
松田「まさか本当に月くんの同級生に華鼬のメンバーがいるなんて・・・」
伊出「葉書も彼女の仕業なんだろうか?」
KIRA「・・・・・・・・・」
相沢「どうする?」
夜神「もし華鼬のメンバーとして取り調べるならすぐに逮捕状を・・・」
KIRA「いや・・・まだ早い」
相沢「なに?」

確かに取り調べれば何か掴めるかも知れないが・・・・
436まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:07:36
KIRA「もう少し泳がせたいと思うのですが・・・」
夜神「なるほど・・・組織の他の人間と会う所を抑えられれば・・・」
KIRA「それもありますが・・・・」
相沢「なんだ?」
KIRA「シニアがどれぐらいの情報を持っているか、ですね。
   華鼬の誰か─────おそらく幹部以上の人間が
   僕の昔のクラスメイトだったとするなら
   シニアは何か知っているかも知れませんが・・・
   これまで捕まえた華鼬のメンバーの誰もが
   組織の上の人間について何も知らなかった」
相沢「あぁ・・・だが何か知っている可能性があるなら逮捕するべきでは?
   彼女が幹部以上の役割に就いているかも知れないだろう」
KIRA「・・・・・・今、わかっているのはシニアは組織の上に就く人間ではない
   という事。そして葉書を送ったのもシニアではないはず」
伊出「何故そう思う?」

伊出さんが訝しげな顔で聞く。
437まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:09:38
KIRA「葉書を送ってきたのが華鼬の仕業だと考えると
   送ってきた・・・いや『送るのを決めた』のは組織の上の人間のはず。
   そんな人間がYB倉庫にわざわざ出向くとも考えられません」
松田「『送るのを決めた』人間・・・
   何故葉書を送ったのが組織の上の人間だと?」
KIRA「華鼬は組織としてノートを探しているからです」
相沢「うむ・・・組織を動かしてまでノートを探させられるのは
   華鼬の上の人間・・・そしてノートの事を知っているという事は
   おそらく月くんの同級生・・・・
   つまり月くんの同級生が華鼬の上の人間という考えだ」
松田「あ・・・そうか」
伊出「なるほど・・・だが泳がせておく意味があるだろうか?」
KIRA「もし今すぐ逮捕するならばある程度の条件が揃っていなければ無意味です。
   これまでと同じく何も掴めないでしょう・・・・・・」
相沢「条件?」
KIRA「シニアは葉書の差出人ではない。
   葉書の差出人は組織の上の人間である。
   そしてその人物が僕とシニアの同級生だと仮定して考えると・・・」
松田「・・・・?」
438まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:10:48
KIRA「クラスメイトの誰かを幹部以上の人間、仮にAとして・・・

   1.Aはシニアが華鼬に居る事を知っているが、
     シニアはAが華鼬の幹部以上に居る事を知らない。
   2.Aはシニアが華鼬に居る事を知っていて、
     シニアもAが華鼬の幹部以上に居る事を知っている。

   という場合があります」
伊出「うむ・・・」
KIRA「2ならシニアを逮捕すればすぐに組織の上の人間に辿り着けますが
   Aが組織の上の人間であるという事と、これまでの組織の動きを
   見る限り1の可能性が高い」
相沢「確かに・・・下っ端の人間に自分の存在を明かすとは思えない。
   ましてやそれが同級生ならなおさらだ」
439まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:11:54
KIRA「そしてお互いが華鼬の人間として顔を合わせていた場合
   (またはお互いの存在を組織の誰かから聞いた場合など)でも、
   シニアはAを組織の上の人間だと認識していない
   (気付かない、知らされない)場合もあります。
   その場合だと、

   1.Aはシニアだと気付いているがシニアは気付いていない。
   2.シニアはAだと気付いているがAは気付いていない。
   3.お互いが同級生だと気付いていない。
   4.お互いが同級生だと認識しているが、気付いていないフリをしている。
   
   というケース」
松田「気付いていないフリ?」
相沢「同級生だと知らず顔を合わせてしまった時、
   お互い気付かれたくないので黙っているかも知れないだろう」
松田「あ、そうか。どっちかが『久しぶり〜』って言わなきゃ
   相手が気付いてないと思って黙ってるかも知れませんね」
相沢「特にAは自分が華鼬の人間だと知られたくないだろうしな」
KIRA「まぁ僕も写真を見れば思い出せたので会えばわかるとは思います。
   その前にAが下っ端と顔を合わせるとも思えませんが・・・
   だが顔を合わせていたとして、
   2か4の場合だとシニアを今すぐ逮捕する価値があるかも知れませんが
   それ以外だと意味が無い。シニアが何か掴んでから捕まえた方がいい」
440まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:13:10
伊出「だが彼女が今どれぐらいの情報を持っているのかわからないし、
   この先何か重要な事を知るとしても我々には調べようがないじゃないか」
KIRA「Aが同級生ならば・・・これから何か掴めるかと思います」
相沢「どうやって」
KIRA「・・・・・・昨晩、バレスレ署で刑事をやっている
   鬱井という同級生と会いました。
   彼は葉書とは別で同窓会をやるつもりです。
   もしかするとそこから何か掴めるのでは・・・と思ってます」
相沢「確かにそれなら君自身が自然にシニアや昔のクラスメイトと接触できるな」
伊出「しかしそれならシニアを逮捕する方が・・・・」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   仕方ない・・・・・・・・まだ言うべきではないと思うのですが、
   皆さんに聞いてもらいたい事があります」
相沢「なんだ?急に」
441まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:14:33
KIRA「実は昨日、その鬱井を使って模木さんを尾行させました」
模木「・・・・・・・!?」

  (月・・・いやKIRA・・・!まさか自分からその事を言うとは・・・
   何を考えている・・・・・・・?)

夜神「ど、どういう事だ!?」
松田「模木さんを尾行させるなんて・・・」
相沢「まさか・・・月くん」
伊出「模木を・・・いや我々を疑っているのか!?」

  (まさかこの場で「スパイがいる」と言うつもりか?
   そんな事を言えば信頼関係だけで成り立っているこの捜査本部は・・・)

KIRA「模木さん・・・・・・僕はあなたを信じています・・・
   が、どうしても一つ確かめなければいけない事があります」
模木「・・・・!」
442まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:15:50
KIRA「模木さん・・・シニアを知っていますね?」

  (・・・・・まさか!?)

KIRA「シニアの写真を見た時から様子が変だ・・・
   いつも余計な事は喋らない人だという事は知っていますが
   写真を見てからの模木さんは明らかに意識して口を噤んでいる」
模木「・・・・・・・・・・」
KIRA「・・・・・・・・・では模木さん、
   僕の質問にYESかNOでかまいませんので答えてください」
模木「・・・・・・・・・・」
443まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:18:00
KIRA「シニアを知っていますね?」
模木「・・・・・・・はい」
伊出「模木!?」
松田「マジっすか!?模木さん・・・」
KIRA「当然向こうも模木さんを知っている・・・」
模木「・・・・・・・はい」
相沢「・・・・・・模木・・・」
夜神「どういう事なんだ・・・?」
KIRA「シニアが華鼬のメンバーだと知っていましたか?」
模木「・・・いえ」
KIRA「自分が華鼬の捜査をしている人間だと話しましたか?」
模木「・・・・いえ」
松田「それって・・・」
伊出「向こうが模木に接触してきた・・・という事か?」
KIRA「では・・・・何か捜査に関する事を話しましたか?
   いや、何か知られた可能性はありますか?」
模木「・・・・・・・・・」
相沢「おい模木・・・・」
夜神「まさか・・・」
444まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:19:09
KIRA「・・・・・・・・話してはいないが知られた可能性はある・・・」
模木「・・・・・・・・・・はい」
松田「話してないのに知られてるって・・・そんな事あるんですか」
伊出「模木・・・お前は外出する際、華鼬の捜査をしている
   人間だとわかる物を持ち歩いているのか?」
模木「いえ・・・」
KIRA「なるほど・・・自分の記憶では何も知られていないはずだが、
   例えば薬物などで喋らされたのかも知れない・・・と」
模木「はい・・・」
相沢「・・・・・・」
夜神「模木・・・いつ、どこで、どうやって知り合ったんだ?」
模木「・・・・・・・・・・」
KIRA「模木さんのプライベートな事でしょう・・・・・」
模木「はい・・・・・実は・・・・・・・・・・」

模木さんは恥ずかしそうに話し始めた。
445蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:19:37
http://kyabazukan.jp/cronos/staff/130103010110101.jpg

はないたちのシニアさんのイメージ
446まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:20:32
松田「も、模木さん・・・」
伊出「そうか・・・模木・・・そうか・・・」
相沢「・・・・まぁ・・・・男だからな・・・」
夜神「羨ましい・・・・」
模木「申し訳ない・・・」
KIRA「・・・・・・・」
相沢「模木の事情はわかったが・・・・
   月くんにも聞かなければいけない事がある」
伊出「あぁ、なぜ模木を?」
KIRA「7月27日・・・あの日模木さんは自分からあがれるよう言い出した。
   あれがきっかけです」

  (KIRA・・・・・何を考えている・・・・)

僕が鬱井に尾行させたのはもちろんそれだけではない。
お前を炙り出す為だ。その事を知っているのはお前だけ・・・
  
  (KIRA・・・それでこの場を収めるつもりか?
   筋は通るかも知れないがそれではお前が模木をスパイとして
   見ていたというようなもの・・・どうする気だ・・・?)
447まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:21:37
伊出「それだけで・・・模木を疑ってたのか?」
夜神「・・・・・・・・・・・」
模木「伊出さん・・・私がこの捜査本部を危機に晒したのは間違いありません・・」
松田「確かにそうですけど・・・これじゃ模木さんをスパイだと
   決め付けてたようなもんですよ」
KIRA「僕は模木さんを疑った・・・
   そしてシニアと繋がりがあるなら当然模木さんが
   スパイかも知れないと考えた。それならシニアを逮捕するより
   模木さんを利用して何か掴めないかと思ったんですが・・・
   どうやら違ったようですね・・・・・・
   僕が模木さんを調べていた事はもう少し何か掴んでから
   他の皆さん意に話そうと思っていました。
   ですが模木さんがスパイでないなら─────」
相沢「ちょっと待て・・・・・・・・・・・・・・
   君は・・・これからも命をかけて一緒に捜査している
   仲間をスパイ扱いしながら捜査を続けようとしていたという事か?」
448(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:22:28
>>445
(´・ω・`)来週中に見るス・・・・・ロクな画像じゃないヨカン
449まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:23:20
松田「あ、相沢さん・・・それは・・・」
伊出「いや・・・結局そういう事だろう」
模木「・・・・・・・」
KIRA「とにかく・・・・僕は何が何でも華鼬という組織を潰したい」
相沢「話にならんな・・・・これじゃ一緒に捜査を続けて行く気にはなれん」
伊出「あぁ、俺も同感だ」
模木「相沢さん・・・伊出さん・・・」
相沢「模木・・・確かにお前が捜査本部を危機に晒したのは事実かも知れん。
   だがお前にはそんな気はなかったはずだ」
伊出「相沢の言う通りだ・・・
   俺だって自分で気付いていないだけでもしかすると華鼬の誰かが
   俺を調べているかも知れない。いやみんなそうだろう」
松田「そうですよ・・・そんな事言ったら僕なんて・・・」
夜神「・・・・この捜査本部は命をかけて捜査するものが
   集まっている・・・お互いがお互いを信用できなくなったら・・・」

  (KIRA・・・こうなる事はわかっていたはず・・・・
   このままではお前の居場所がなくなるだけだ・・・
   早く捜査を進めたいという焦りで墓穴を掘ったな・・・)
450まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:24:12
KIRA「・・・・・・・・・確かに・・・皆さんの言う通りなのかも知れませんね」
相沢「・・・?」
KIRA「僕は・・・捜査が進展しない事に焦りを感じ、
   間違った手段を選んでしまったようです・・・」
伊出「月くん・・・」
KIRA「ただ捜査を進めたい・・・・・・・
   そう思うあまり本来の目的を見失っていたのかも知れません」
松田「・・・・・・・・」
KIRA「模木さん・・・いや・・・皆さん・・・・
   仲間を疑うような真似をして申し訳ありませんでした・・・・」
模木「月くん・・・・・」

  (なんだ・・・・?一体何をしようとしている・・・KIRA・・・・)

KIRA「すいませんでした・・・・」

僕は皆に向かって頭を下げた。
451まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:26:47
松田「月くん・・・そんな・・・」
夜神「・・・・・・・・・」
伊出「頭を上げてくれよ月くん・・・君らしくもない・・・」
KIRA「いえ・・・僕一人が先走ったせいでこの捜査本部の
   信頼関係を壊すような形になってしまった・・・・」
相沢「・・・・・・・・・」
伊出「しかし・・・・気持ちはわからない訳でもない・・・
   ただなんとしてでも奴らを・・・・
   月くんがこの捜査本部の誰よりもそう思っているのは確かだ」
松田「そうですよね・・・全て華鼬を潰す為ですもんね・・・・」
模木「・・・・・・・・・」
KIRA「本部長・・・申し訳ありませんでした・・・・」
夜神「・・・・・・・・・・」
伊出「月くん・・・・君はほとんど休みを取らずに捜査を続けてきた。
   少し疲れているのかも知れないぞ」
松田「そうですよ。疲れが溜まるとロクな事ないですからね・・・」
夜神「・・・・・・・・・どうだろう?
   少しの間ここを離れてみては?今君に必要なのは休息だと思うが」
松田「そーっすよ。ここらでちょっとリフレッシュした方がいいかも」
452まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:28:07
KIRA「・・・・・・・・わかりました。
   しばらく『一人で』頭を冷やします・・・・・・」

  (・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!
   まさかKIRA・・・・!最初からこれを・・・・・!?)

ここまで来たら後は一人で十分・・・
むしろ捜査本部に居ては逆に動きが取れない・・・・

  (今まではここで、言うなればお互いを監視し合っていた状況・・・
   しかしここを離れる事で自らが自由に動けるようになる。
   その為にわざと捜査本部から自分を追い出すように仕向けたのか・・・!)

これはただの体裁だ・・・・
お前だけが僕の行動の意味を理解できているはず・・・
意味がわかったのならお前も何らかの行動を起こしてみろ。
もう今までとは状況が違う・・・・それもわかっているはずだ
453まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:29:11
  (KIRA、お前が私の正体に気付いているとは思っていたが・・・本気か?)

僕の目的は華鼬の殲滅・・・
その為にはまずスパイを炙り出さなければいけない。
それには僕自身リスクを背負わなければならない・・・・・・・・
しかしそんな事は最初からわかっている。
僕は初めから命を懸けてこの捜査に望んでいるんだ・・・

  (しかし今回の事はお前にほとんどマイナスにしか動いていない・・・
   それも承知で私に迫る気か・・・・・)

この先、僕がここに復帰しても捜査本部の人間は
僕に対して一歩引いて接してくる・・・
これからは僕に捜査方針の決定権もなくなるかも知れない。
しかしお前をスパイだと証明できればある程度信頼も回復する。
しなくとも別にかまわない・・・例え味方が一人もいなくなっても・・・
僕一人ででも必ず華鼬を潰す。
全ては正義の為だ。
454蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:29:25
| ´皿`) 彡

>>448
ここに出てくるシニアさんですけどね・・・
いい線いってると思うんだけどなぁ・・
455まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:30:24
KIRA「ただ・・・一つだけ・・・
   模木さんに対する疑いは晴れました。
   ですがシニアを泳がせたいというのは今も変わってません」
松田「模木さんはスパイじゃないんだからさっき月くんが言ってた
   逆スパイのような作戦は無理なのでは?」
模木「私が店に通って何か聞き出すと言う事か?」
KIRA「いえ・・・それは危険です。
   模木さんが何も漏らす気はないと言っても
   向こうが何をしてくるかわからない。
   それこそ薬物などで喋らせられるかも知れないし、
   拉致されて拷問にかけられる可能性だってある。
   もう店には行かない方がいいと思います。
   もっとも、もう既に何か知られている可能性も否定できませんが」 
相沢「ではどうすると?」
KIRA「そうですね・・・僕は一旦ここを離れ、
   しばらくの間『華鼬を追う月と言う捜査官』ではなく
   『警視庁のKIRA警視』として個人的に動きます。
   それなら万が一僕が華鼬の事を嗅ぎ回っていると
   奴らに気付かれてもここに危険が及ぶ事はないでしょう」
456まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:31:24
松田「そ、そんな・・・危ないですよ」
KIRA「いえ、模木さんを疑うような真似をしたんだ・・
   これぐらいしなければ僕の気が済みません・・・・」
伊出「月くん・・・」
KIRA「それに、KIRAとして奴らを追うと言っても
   僕だってわざわざ死を選ぶような真似はしません。
   まずは鬱井を通じてシニアに同級生として接触しようかと・・・」
相沢「なるほど・・・・だがそれでも十分危険だぞ?いいのか?」
KIRA「はい・・・・必ず何か掴んでここに戻ります」
夜神「気を付けろよ・・・・・」
相沢「シニアには明日から尾行を付ける事にしよう」
伊出「そうだな、俺が行こう」
KIRA「はい、お願いします。
   それでは皆さんまたいずれ・・・・」

僕はもう一度みんなに頭を下げ捜査本部を後にした。
457蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:31:59
なんか こういう嘘バレが昔あったような気がする・・・・
458まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:32:45
今までは捜査本部からほとんど出なかった僕を殺したくても殺せなかっただろう。
もし僕に何かあれば捜査本部内にスパイが居るのがバレてしまうからだ。
しかし僕がKIRAとして動くというのは奴からすれば絶好の機会。
これでいつ殺されてもおかしくない・・・
明日からが本当の勝負だ。

必ず僕が勝つ。
459(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:33:54
>>454
(`・ω・´) 「ここに出てくる」
    
(´・ω・`) やっぱりロクなjpgじゃないヨカン・・・・
>>457
(´・ω・`) まりあ「マジで?」
460(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:35:58
(´・ω・`) ここから

17.イノセンス/「8月5日〜8月11日」
18.KIRA・鬱井/「8月5日〜8月11日」

(´・ω・`)ス
461蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:37:56
まりあさんのなかのシニアさんのイメージはどんなカンジなんですか><
462蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:38:31
| ´皿`) 彡 ここから?
463(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:42:35
>>461
(´・ω・`) 世の中舐めてて最期はロクな死に方しないタイプの人ス
        ※参考画像なし
>>462
(´・ω・`) 長い・・・・・・・・
464蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/02(土) 02:44:29
そ、そんなぁ・・・・・・(´д`)


続きがんばってください
(`・ω・´)シャキーン
465(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/02(土) 02:47:49
(´;ω;`) アザース
466il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/02(土) 22:52:32
追いついたあああああああ!!!!!!!111
まりあ様乙です!(`・ω・´)ゞ
467名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/02(土) 22:54:09
まりあさん一晩で進みまくりですね
468名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/02(土) 22:55:34
まりりん乙!
469(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/03(日) 00:56:13
>>466
(´・ω・`) アザース
>>467
(`・ω・´) ム・・・・
>>468
(`・ω・;) ドキドキ
470蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/03(日) 15:42:18
              _ 
           ,、-''"´  ヽ、 
          l´        ヽ 
          L ___  ___{ 
         / /,_  -,‐ ',`ヽ二二>=:、 
          l l<● <●》)   l;:、--' 
          / 」_く     |    l     ジー・・・・ 
         |(   `'fゝ  l    ',    
         | ヽ、_ノ-、ィ´ l     ', 
         ',     ノ  l     ヽ 
471(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/03(日) 23:42:43
(`・ω・´)ム・・・・?
472(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/04(月) 00:46:29
(´・ω・`)まだ出てない人・・・・・

【男子】
アルケミ      
インリン (過去)
おっかけ
ugo
クロス(過去)
下ネタマスク
バジル
バケ千代
本家
ヲタヲタ

【女子】
九州
キラヲタ
saoko
参号丸
シーウーマン
ちさこ
ねるね
ミサキヲタ
ラチルメチル
わんたん



(´・ω・`)フッフフ・・・・
473名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/04(月) 01:12:19
大丈夫ですかまりあさん
474(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/04(月) 01:14:52
(´・ω・;)なにがですカ
475蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/04(月) 01:34:32
最後の不敵な笑みに期待しています(`・ω・´)
476(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/04(月) 01:40:26
(´・ω・`)フッフフ・・・・
477 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/05(火) 00:25:11
今全体のどのくらいなんでしょうね
478(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 00:33:47
(´・ω・`) オハヨウゴザイマス
      ま だ 3 割 ぐ ら い
      急ぎます

ここで誰が犯人(?)か当てたら7千万円
479まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 00:43:25
2006年8月6日/イノセンス

午前9時55分。
電話では尾行する人間の詳しい情報はほとんど教えてくれなかった。
聞いたのはターゲットの職業と職場だけ。
そしてこの職場というのがなんとも近寄りがたい場所だ。

イノセンス「ああああっ暑いなあああ・・・」

顔写真を10時にメールで送ると言うので
僕はターゲットの職場の建物から少し離れた所で待機していた。

イノセンス「日曜だってのにこんな所で・・・暑いなああああ・・・」

このままでは溶けてしまう・・・そう思った時にメールが来た。

イノセンス「来た来た・・・・・あっっっついなああああああ・・・・
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
   ・・・・っておいおい・・・・嘘だろ・・・」

送られてきたメールを見て思わず暑さを忘れてしまった。
この写真・・・・・

イノセンス「ふ〜ん・・・・・」

僕は携帯を閉じてしばらく色んな事を考えていた。

イノセンス「・・・・・・・・・まぁいっか・・・」

なぜこの人を尾行させようとしているのかわかった気がする。
「悪者だ」・・・・彼はそう言っていた。
確かに間違いない・・・・・・・・・・
480まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 01:45:11
2006年8月9日/KIRA

捜査本部を離れて数日が過ぎた。
あれから僕は警視としての仕事だけをこなしている。
おそらく僕を監視している奴もいるだろうし、
華鼬・・・・というより捜査本部にいるスパイに対してのポーズにもなる。
僕が直接動かなければ僕を殺すわけにもいかないだろう。

この数日で更に仕掛けを打った。
後は「その時」を待てばいい。

KIRA「お前はいつもそのサラダだな・・・」
鬱井「おう。なんか文句あるのか」

僕はバレスレ市で鬱井と会っていた。
場所は鬱井指定のファミレス『ワイミーズ』だ。
481まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 01:46:40
鬱井「ところで明日の夕方暇は何かしなくちゃいけない事あるか?」
KIRA「何故だ?」
鬱井「あぁ・・・・ラチメチに会いに行くんだ」
KIRA「ラチメチ?連絡がついたのか?」
鬱井「今日アンキモの店に来たらしい。俺の考えた暑中見舞い作戦が成功したんだ」
KIRA「そうか・・・で、何故明日の事を聞く?」
鬱井「いや、アンキモに誘われてさ。ニコフも一緒だよ」
KIRA「なるほど・・・・わかった、行って来い」
鬱井「行って来いってお前・・・何で命令形なんだよ」
KIRA「お前は今、実質僕の指揮下にあるという事を忘れるな」
鬱井(この野郎・・・・)

ラチメチか・・・・
この時、なんとなくだが嫌な予感がした。
そしてその予感は的中する事になる・・・・・・・・・・
482まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 01:55:21
11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」 (済)
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」 (済)
17.イノセンス/「8月5日〜8月11日」 (済)
18.KIRA・鬱井/「8月5日〜8月11日」(済)
19.★昔話/「そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃったわ」 (済)
20.「死神は林檎しか食べない」


(´・ω・`)りんご飴食べたい・・・・
483 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/05(火) 01:56:16
自動的に20ですね
484名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/05(火) 02:03:12
フッフフ・・・
485まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 02:24:22
20.「死神は林檎しか食べない」


2006年8月11日

  「やっぱり『何も知らない』の一点張りだ・・・どうする?」
  『ふーん・・・・いつまでも監禁してても仕方ないし・・・・どっかその辺に捨てようか』
  「・・・・・・俺は殺した方がいいと思うが」
  『大丈夫だよ。君が捕まる事は無いだろうし・・・それにいくら彼でも、もう少しヒントあげないとね』

林檎をかじりながら奴はそう言った。
奴にとっては人の生き死にすらゲームと変わらない。

  「ヒントどころじゃ済まない気もするが・・・・お前もヤバくなるんじゃないか?」
  『ははは・・・かも知れないね』
  「─────いいのか?今捕まったら計画の全てが・・・」
  『これも計画のうちだよ・・・・・・・・それより・・・・・同窓会、何人ぐらい来てくれるかなぁ』
  「わざわざあんな送り方してほんとに来ると思うか?」
  『その為にもさっさと捨てた方がいいと思うんだよね、彼女』
  「ヒント・・・・か・・・・」
  『まぁ今回は誰も来なかったとしても別にいいよ。本来の目的は達成できそうだしね』
  「・・・・・・・・お前は一体何を望んでいるんだ?」
  『ふふふ・・・もうすぐわかるよ・・・・』

林檎を片手に笑みを浮かべるその顔は
まるで死神のように見えた─────
486まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/05(火) 02:26:56
はないたちの夜〜げろっぱのなく頃に〜
【第2夜】

11.鬱井/「ワイミーズで逢いましょう」 (済)
12.イノセンス/「院内では携帯の電源をお切りください」 (済)
13.ニコフ/「美女は全裸で駆けずり回る」 (済)
14.KIRA/「月」 (済)
15.蟹玉/「友達と書いてダチ」 (済)
16.鬱井/「プチ同窓会は割り勘で」 (済)
17.イノセンス/「8月5日〜8月11日」 (済)
18.KIRA・鬱井/「8月5日〜8月11日」(済)
19.★昔話/「そもそもの始まりは夏のうんと暑い季節じゃったわ」 (済)
20.「死神は林檎しか食べない」 (済)

おわり(´・ω・`)
487蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/05(火) 23:37:22
電車の中で読みます><
感想は後ほど

まりあさん 第2夜乙でした!!!

3夜にワクワクキタイアゲ!!
488蟹玉 ◆KANi/6qufk :2006/09/06(水) 09:23:31
本気で考察したくなってきた…
489蟹玉 ◆KANi/6qufk :2006/09/06(水) 09:25:17
したいけどわからなさすぎる

伏線がデスノ1部以上だ…(・ε・)
490名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/06(水) 21:26:54
まりいがんがれ!
読みながら考えてはいるけどまだ犯人とか予想できナス
491(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/06(水) 23:32:22
>>488
(´;ω;`) 涙が出ちゃう・・・・でも考察されたら別の意味で涙が出ちゃう
>>489
(´・ω・`) デスノファンの人に殺されまス・・・・・
>>490
(´;ω;`) ウッ・・・・アザース アザース この時点で当てたら7億円贈呈しまス
492名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/06(水) 23:35:48
493まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 00:16:25
【第3夜】
「ねぇ、もし・・・明日、自分が死ぬってわかったら・・・・あなたならどうする?」

彼女は振り返り、僕の目を見てそう言った。

「え・・・・・・・?」

今まで泣いていたはずのその顔はまるで子供のように無邪気で、
夕日に照らされて光る涙の跡すらも彼女の表情を明るく映した。

「ふふ・・・心配しないで・・・・・あなたなら大丈夫よ」

答えられなかったのは突然すぎる質問のせいじゃない。
彼女の目にまっすぐ見つめられて心の自由が利かなかったからだ。
494まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 00:18:02
【第3夜】
21.「まだワイミーズにいるの?」
22.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
23.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
24.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
25.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
26.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)
495il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/07(木) 00:39:24
第3夜キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
496(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 00:47:42
(´・ω・`) フッフフ・・・
497さお:2006/09/07(木) 00:58:11
予想ができない面白さ♪まりあさん乙です
第3夜はロマンスを織り交ぜたホラーを密かに期待
498(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:02:32
(´;ω;`) アザース 

では21.「まだワイミーズにいるの?」 スタートス
499まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:06:12
2006年8月11日

【鬱井/ワイミーズ店内】

KIRAを始め、集まったメンバーのほとんどが帰ってしまい
僕達4人だけになってしまった。

鬱井「じゃあまずは・・・ラチメチの事から話そうか」
蟹玉「あぁ・・・」

みんなが僕に注目してる・・・気分はクラスの発表会だ。
僕はテーブルに手をつき立ち上がろうとした。

アンキモ「ちょっと・・・なんで立つのよ」
鬱井「あ・・・いや、なんとなく」

冷ややかな目でつっこむアンキモに気圧されて僕はそのまま席に座った。
こういうのは雰囲気が大事なのに・・・・
500まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:10:11

鬱井「ゴホン・・・えぇ〜・・・では改めまして・・・」
ニコフ「鬱井・・・いいから早く」

ニコフまで・・・・
みんな、さっきまでの熱い視線はなんだったんだ・・・・

鬱井「はぁ・・・」

なんだか一気にやる気が無くなってしまった・・・

鬱井「・・・・アンキモの店にラチメチが客として・・・」

僕は最初から話し始めた・・・・
501まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:17:49
【その頃/イノセンス】

シニア「そんでほんとにもう帰るの?漫画喫茶行かない?イノの奢りで」

ワイミーズを出た所でシニアが聞いてくる。

イノセンス「いや帰るよ行かないよ。一人で行けよ」
シニア「うわ何この人。超冷たいし」
イノセンス「明日も早いんだって・・・」
シニア「・・・ここ何日かアンタ何してんの?コソコソしてるけど」
イノセンス「だから・・・・探偵ごっこ」
シニア「ふぅん・・・手伝おっか?」
イノセンス「いや、いい」
シニア「あら・・・こないだ誘ってきたくせに」

今にして思えばあの時シニアが断ってくれてよかった。
シニアが一緒だったらややこしい事になったかも知れない。
502まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:21:10
イノセンス「色々あるんだよ・・・色々」
シニア「色々ねぇ・・・・まぁいいけど・・・」
イノセンス「ところで、ちょっと電話するからどっか行ってくんない?」
シニア「は!?自分がどっか行けばいいじゃん!」
イノセンス「はいはい・・・・」

シニアから少し離れて電話をかける。


イノセンス「あ、もしもし?」
   「・・・・なんだ?」
イノセンス「『なんだ』って・・・わかってて言ってるでしょ」
   「おい、今一人か?どこからかけてる?」
イノセンス「大丈夫だよ。俺も店出たから」


そう言いながら離れた所にいるシニアを方を見る。
しゃがみ込んで携帯をいじっている。どうせ2ちゃんだろう。
503蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/07(木) 01:21:38
小説の中だけでも シニアさんと結ばれ・・・・・ぐふんぐふん・・・・・・・
504まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:24:35
  「さっきの事なら言った通りだ。話せない」
イノセンス「って言うと思ったけどね。いっこだけ聞かせてよ」
   「なんだ」
イノセンス「お前が俺にやらせてる事と・・・・関係あるよね?」
   「・・・・それを聞いてどうする」
イノセンス「どうするって・・・・別にどうもしないよ」
   「なぜ関係あると思う?」
イノセンス「おいおい・・・質問してるのは俺だよ。
   取調べの続きは勘弁してよ」
   「お前こそ・・・・」
イノセンス「ん?なに?」
   「・・・・・・・まぁいい。とにかく何も話せない。
   用はそれだけか?だったら切るぞ」

本当にそっけないというか、合理的というか・・・・
僕もこういう所はあるので嫌いな性格じゃないんだけど。
505まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:26:23
イノセンス「ま〜いいや。じゃーね」
   「一つだけ忠告しておこう。
   もし・・・・何か知ってる事があるなら僕にだけでも言っておけ。
   これはお前の為に言っている」
イノセンス「いやーなんにも知りませんって刑事さん・・・
   じゃなくて警視か。最年少エリート警視KIRA殿」
KIRA「名前を口にするな。誰か聞いてたらどうする」
イノセンス「だから誰も聞いてないって」
KIRA「・・・・では明日、また連絡してくれ」
イノセンス「はぁい」

結局何も聞けなかった・・・・・が、ある意味聞き出せたも同然だ。

イノセンス「こりゃそろそろヤバイ・・・・かな」
シニア「あ、終わったの?ねー誰と話してたの。
    女?どこの女?私その子知ってる?ねーねー」

電話を切った僕に気付きシニアが近づきながら聞いてくる。

イノセンス「んー?あぁそうだな・・・まぁお前にも関係ある人だとだけ言っておこう」
シニア「えー?誰?わからんって」
506まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:27:48
KIRAはシニアの事を聞いてこなかった──────

シニアと繋がりがある事はKIRAには話していない。
だけど奴はその事に触れようともしなかった。
最初から知ってたのか、ただ興味がなかったのか・・・・・

いや、もしかすると・・・・・

シニア「おい!聞いてる!?誰だよ!気になるじゃん!」

シニアが思いっきり僕の服を引っ張る。

イノセンス「シニア、やっぱり明日から手伝ってよ」
シニア「え・・・・・・?探偵ごっこの事?さっき『いい』って言ったくせに」
イノセンス「だから・・・・・・・色々あるんだよ」
シニア「わからんって」

今はまだ僕にもわからない。
答えがわかるとしたら、その時はおそらく──────
507(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:28:46
>>503 (´・ω・`) おk
508まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:32:34
鬱井「・・・という訳で見事僕の考えた暑中見舞い作戦が成功したのさ」
蟹玉「へぇ・・・?」
アンキモ「作戦っていう程のモンじゃないけどね」

またアンキモか!こいつとは一度とことんまで勝負する必要がありそうだ。

鬱井「うるさいな君は・・・僕のおかげには間違いないじゃないか」
アンキモ「なによ?やる気?」
ニコフ「はいはい喧嘩はいいから。続きをどうぞ」

ニコフがいつものようにサッと間に入る。

鬱井「・・・・で、昨日の夕方にアンキモと一緒に
   ラチメチに会いに行くことになったんだけど・・・」
509まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:35:55
2006年8月10日


鬱井「あぁもう!一体いつになったら着くんだ!」
アンキモ「鬱井が『こっちだ』って言ったんじゃない!」
鬱井「なんだと!?」
アンキモ「なによ!」

僕とアンキモはラチメチに会う為にバレスレ市の大場町に来ていた。

鬱井「大体アンキモがラチメチの携帯番号ぐらい聞いとかないから悪いんだろ!」
アンキモ「仕方ないでしょ!仕事中で忙しかったんだし!」

ラチメチの家を探して1時間。
住所だけを頼りに来てみたがさっぱり道がわからない。
さっきから僕達2人は同じ所をぐるぐる周っていた。
看板が取れかかっているタバコ屋の自販機の前でアンキモと睨み合う。
510まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:37:45
アンキモ「あーあ!ニコフとだったら今頃とっくに着いてるのに」
鬱井「どういう意味だよ!?」
アンキモ「鬱井じゃやっぱり頼りないって言ってんのよ」
鬱井「なんだと!?」
アンキモ「なによ!」

いつもニコフを交えて3人で会ってたから何とかなってたものの
僕とアンキモ2人ではずっとこの調子だ。

鬱井「俺だってニコフと来たかったよ!」
アンキモ「あ・・・」

しまった!

鬱井「いや、違・・・そういう意味じゃ・・・ない事はないんだけどそうじゃなくて・・・」
アンキモ「あれじゃない?」

狼狽する僕を無視してアンキモが指を差す。
511名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/07(木) 01:38:21
犯人はヤス
512まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:39:11
アンキモ「ほら・・・名前も合ってる。『メゾン・ド・リューク』」
鬱井「よかった・・・」
アンキモ「ほんとに。もう約束してた時間過ぎてるし」

僕がホッとしているのはその事ではない。
だけどアンキモにはもちろんそんな事は言わないでマンションに向かった。

アンキモ「あれ?おかしいな・・・ここで合ってるよね」
鬱井「部屋番は?」
アンキモ「合ってる・・・306」

インターホンを何度も鳴らすが返事がない。

鬱井「おいおい・・・まさか俺らが来ないからどっか行っちゃったんじゃ・・・」
アンキモ「鬱井が道に迷うから・・・・」
鬱井「なにがだよ?迷ってたのはアンキモの方だろ」
アンキモ「なによ?人のせいにする気!?鬱井が何度も道間違えるからじゃない!」
鬱井「なんだと!?」
アンキモ「なによ!」
鬱井「だってアンキモが・・・・あ、電話・・・・」

また言い合いになりそうになった時ニコフから電話がかかってきた。
513まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:41:12
鬱井「もしもし?」
ニコフ「どう?大丈夫・・・・・?もう着いた?」

さっき道に迷ってた時に、アンキモがニコフに電話して僕の文句を
ボロクソに言ってたからだろう。ニコフは心配そうに聞く。

鬱井「いや今ちょうどラチメチが住んでるってマンション着いたんだけどさ、
   ラチメチ居ないみたいなんだ」
ニコフ「居ないの?」
鬱井「うん。俺らが遅かったからどっか行っちゃったのかな」
ニコフ「鬱井達が遅いから探しに行ったんじゃないの?」
鬱井「あーなるほど・・・じゃあちょっと待ってみるわ」

もしかするとラチメチは中々来ない僕らが道に迷っている事に気付き
その辺を探してくれているのかも知れない。
ここで下手に僕らが探しに行くとまた入れ違いになるかも知れないので
マンションの前で待つ事にした。
514(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:42:15
>>511
(´・ω・`) ネタバレイクナイ・・・・・・・
515まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:44:44
電話を切って待つ事10分。ラチメチは帰って来ない。

鬱井「うーん・・・・」
アンキモ「帰って来ないじゃん」
鬱井「・・・・・・それよりほんとにここで合ってるのかぁ?」
アンキモ「合ってるって!・・・・・・・・・と思うけど・・・まさか・・・」
鬱井「おい・・・勘弁してくれよ」
アンキモ「住所聞き間違えたのかな・・・・」
鬱井「・・・・・・・・・・あ、そうだ」
アンキモ「なに?」

僕はある事を思い出して携帯を取り出した。

鬱井「いや・・・ちょっと電話してくる」
アンキモ「なによ?」

僕はマンションから離れてKIRAに電話してみた。

KIRA「もしもし」
鬱井「あのさーお前昔のクラスメイトでバレスレ市に住んでる奴の
   住所は把握してるっつったよな?ラチメチの住所わかる?」
KIRA「お前・・・あの時僕の話を聞いてなかったのか?
   ラチメチの住所だけはわからないと言っただろう」
鬱井「あ・・・」

そうだ、そういえば言ってたような・・・・
516蟹玉キモハゲ ◆KANI/FOJKA :2006/09/07(木) 01:45:12
>>507
ドキドキ(´・ω・`*)
517まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:46:59
KIRA「まったく・・・それよりどうした?道に迷ったか」
鬱井「いや俺のせいじゃないんだけどな・・・」
KIRA「嘘をつくな。どうせお前のせいだろう」

KIRAまで・・・・悔しいっ!

鬱井「うっ・・・せー!もういい、知らないなら用はない!じゃーな」
KIRA「待て。今どこだ?」
鬱井「あ?今・・・今はマンションの前だ」
KIRA「・・・?どういう事だ」

僕はKIRAに事情を話した。

鬱井「だから確認の為にお前に聞こうと思ったんだけどな・・・もういいや。今日は帰るよ」
KIRA「・・・・・・いやちょっと待て」
鬱井「なんだよ」
KIRA「鬱井、そこは集合ポストか?」
鬱井「え・・・あぁ、そうだけど・・・あ!忘れてた!ポストに名前書いてるかもな」
KIRA「それもあるが・・・・いや、まずは先に名前を書いてるか見ろ。
   違うマンションなら時間の無駄だ。電話は切るなよ」

電話を通話状態にしたままマンションに戻る。
518まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:48:28
鬱井「おお!書いてる書いてる!やっぱ合ってるみたいだ」
KIRA「よし、中を覗いて見ろ」
鬱井「えぇ!?何言い出すんだお前!それはまずいだろ・・・」
KIRA「いいから言われた通りにしろ」

KIRAが無茶な事を言い出す。
そんなストーカーみたいな真似いくらなんでも・・・

鬱井「お前・・・警察の人間がそんな事しちゃまずいだろ」
KIRA「警察の人間だからだ」
鬱井「なんだそれ?」
KIRA「これは命令だ、早くしろ。嫌な予感がする」
鬱井「・・・・おい、まさか」
KIRA「いいから早く見てみろ」

KIRAの言う「嫌な予感」・・・・
もしかして僕達が捜査している事に関係あるとでも言うのか・・・?

KIRA「どうだ?」
鬱井「いや・・・チラシとか何かの明細みたいのが入ってるのは見えるけど・・・」
KIRA「同じチラシが入ってるか他のポストも見ろ。床にも散らばってないか?」

KIRAに言われて足元を見るとラチメチの部屋のポストに入ってるチラシと
同じのが何枚か落ちている。
519まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:50:10
鬱井「あぁ落ちてるな・・・
   たぶん他の部屋の住人が外から帰って来た時にポストから出して・・・あ!」
KIRA「やっとわかったか」
鬱井「ちょっと待て・・・他の部屋は・・・」

他のポストを開けて覗くとチラシが入ってる部屋がいくつかある。

アンキモ「ちょっと鬱井、さっきからなにしてるの?」
鬱井「ラチメチ・・・今日はまだ帰ってきてないはずだ」
アンキモ「え?なんで?」
鬱井「KIRA・・・・これってまさか・・・」
KIRA「いや・・・まだわからんが・・・もしかすると・・・」

今日僕達が来るのはわかってたはず・・・
しかしラチメチはおそらく仕事に出てから帰って来ていない。
なにかあったのか・・・?
520まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:51:00
KIRA「鬱井、お前今日そこで張りこみしろ。
   帰るフリをしてからもう一度マンションに戻れ」
鬱井「げ・・・本気かよ」
KIRA「本気だ。まさか嫌なのか?」
鬱井「いや・・・わかった」
KIRA「アンキモには何も言うなよ。それとわかってると思うが
   アンキモと別れて戻ってからはラチメチが帰って来ても声をかけるなよ。
   どこかマンションの見える場所から見張ってろ」
鬱井「はいはい・・・わかったよ」
KIRA「何かあったらすぐ連絡しろ」
鬱井「あぁ・・・」

勢いでやると言ってしまったが張りこみか・・・・
電話を切ってから少し後悔していた。

だけどもし本当に華鼬が関係しているのならラチメチが危ない。

アンキモ「鬱井!なんなの?誰と話してたの?」
鬱井「あ、あぁ・・・ちょっとKIRAとね・・・」
アンキモ「KIRA?なんで?」

アンキモが不思議そうに聞くが正直に答える訳にはいかない。
521 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/07(木) 01:51:41
新着レス:21
522まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:52:00
鬱井「えーと・・・KIRAなら・・・・なんかわかるかなぁって・・・」
アンキモ「なんでKIRAがわかるのよ・・・」
鬱井「いやぁ・・・なんとなくね」
アンキモ「・・・・でもその気持ちわかる気がする。
   「KIRAなら」・・・・って感じよね」
鬱井「え・・・・」
アンキモ「なんだかんだで鬱井もKIRAの事凄いって思ってるんでしょ」

くそ!なんで僕があいつを頼りまくってるとか思われなきゃいけないんだ!

鬱井「とりあえず・・・今日は帰ろうか。家もわかったし」
アンキモ「そうだね・・・あ、置き手紙していこうか」
鬱井「あぁ、携帯の番号でも書いてポストに入れとけば連絡来るだろうし」

僕はメモ帳を取り出した。

鬱井「とりあえず・・・アンキモの名前と番号でいい?
   今日俺が来るって知らないだろ」
アンキモ「うん。ちょっと貸して。一応メッセージも書いとく」

アンキモの電話番号を書いてポストに入れ、僕らはマンションを後にした。
523(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:53:07
>>516
(´・ω・`) ロマンス希望らしいので・・・
>>521
(´・ω・`) ・・・・・・・・・・・・
524 ◆pourMEDDLE :2006/09/07(木) 01:56:42
まりあたんのつぐみっぷり( ´∀`)スゲー
525(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 01:58:21
(`゜ω゜;) ハワワ・・・
526 ◆pourMEDDLE :2006/09/07(木) 02:00:00
携帯はんの冨樫っぷり(*´∀`)スガスガシー
527まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 02:11:30
【戻って現在】

蟹玉「結局ラチメチには会えなかった・・・て事か」
アンキモ「そう、鬱井のせいでね」
鬱井「お前・・・」
ニコフ「電話もかかってこないし・・・どうしたのかな」

あの後KIRAの指示通りアンキモと別れてからマンションに戻って張りこんだが
結局ラチメチは朝になっても帰ってこなかった。

鬱井「さぁ・・・・な」
ニコフ「・・・・・」

ニコフが僕の方を見ているのに気付いたが・・・・気付いてないフリをした。
たぶん僕に見とれてるんだろう。まいったな・・・
528まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 02:20:46
アンキモ「じゃあ次は鬱井の話ね」
鬱井「ん?」
アンキモ「何を隠してるのアンタ?昨日も昨日で怪しかったし」
ニコフ「・・・・・・・」
鬱井「何も隠してなんか・・・ないって」

ほんとは言いたい。
僕がKIRAと一緒に凶悪な犯罪組織に立ち向かっている事を・・・

蟹玉「男同士・・・女には言えない事もあるさ・・・」
鬱井「そ、そうそう・・・」
アンキモ「だからそれが怪しいって・・・」
ニコフ「変な関係じゃ・・・ないんだよね?」
鬱井「だからっ・・・違うって!」

どうもニコフはいかがわしい発想で僕とKIRAを疑っているようだ。
ニコフ違うよニコフ。
529まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 02:23:44
アンキモ「まぁ・・・鬱井が挙動不審なのは前からだしね。
   KIRAも一緒ならおかしな事にはならないだろうから
   黙って見ててあげようか」
ニコフ「そうだね・・・でも鬱井、そのうちちゃんと話してね?」
鬱井「う・・・・うん」

ニコフ・・・ちゃんと話すよ。
俺がこの事件を解決出来たら・・・・ちゃんと話すよ。
刑事になってから今までずっと適当にやってきた。
適当に捜査して適当に報告して・・・
それでいいと思ってた。

でも今回の事件は僕にとって何か特別な意味があるように思える。
あのKIRAが「命懸けだ」と言う程だ・・・・
この事件を乗り越えられたら僕は刑事として、男として成長出来ると思うんだ。

その時にニコフ、君に伝えたい気持ちがあるんだ・・・・・
530il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/07(木) 02:26:51
なんと!
531名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/07(木) 02:27:15
死亡フラグです
532まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 02:43:00
アンキモ「あーあ、こんなんで本当に同窓会できるのかな?」
鬱井「なんだよ急に」
アンキモ「だってこれ以上人集まらない気がする」

アンキモが投げやりに言うが、まるで幹事の僕に対して
「しっかりしろよ」と言ってるように聞こえる。
KIRAなら他に何人か住所を知ってる人間がいるはずだけど
今は華鼬の件でそれどころではない。

鬱井「まぁまぁ・・・それでもこれだけ集まったのも凄いって」
ニコフ「そうだよ。最初私達3人だけだったんだし」
アンキモ「そうだけどさ・・・」
蟹玉「みんな・・・逢いたい奴はいるかい?」

蟹玉が突然口を開いた。

鬱井「会いたい奴・・・・?」
アンキモ「そうね・・・」

アンキモがクラスメイト全員の名前が書かれたメモを見ながら考えている。
533まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 02:55:08
蟹玉「俺が最も逢いたい奴・・・・この中にはいないな・・・・」
アンキモ「?」
鬱井「この中には・・・ってどういう事だ?」
ニコフ「蟹玉って誰と仲がよかったっけ」

ニコフが聞くと蟹玉は急に虚ろな表情になった。

鬱井(なんだこの顔・・・)
ニコフ「あの・・・蟹玉?」
アンキモ(うわ〜・・・トリップしてる・・・)

儚げな佇まいの蟹玉・・・・・
其処に居る筈の彼がまるで居ないかのように

僕まで変になってしまう。
534まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 03:01:40
蟹玉「俺は・・・奴に謝らなければいけないんだ・・・」
鬱井「奴?」
アンキモ「誰の事?」
蟹玉「あの時・・・俺は奴を疑ってしまった・・・」
ニコフ「疑っ・・・・・・た?」
蟹玉「親友にまで疑われたまま・・・
   奴はどんな気持ちであの地を去って行ったのかな・・・・・?」
アンキモ「もしかして・・・・・・」
蟹玉「奴の時間はあの頃から立ち止まったままなのだろうか・・・・」
鬱井「蟹玉の・・・・親友って・・・確か」
蟹玉「許されるなら・・・・奴に逢いたいんだ・・・・」
ニコフ「それってまさか・・・・携帯の事?」

ニコフの口から出た懐かしい名前、「携帯」・・・・
このメモに携帯の名前が書かれていないのは、
6年の夏休みに入ると同時に転校してしまったからだ。

いや・・・・
もしかすると僕達は罪悪感から無意識に彼を忘れようとしていたのかも知れない。

彼は今、どこで何をしてるんだろうか・・・・
535まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/07(木) 03:04:40
21.「まだワイミーズにいるの?」 (済)
22.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
23.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
24.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
25.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
26.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 今夜はここまでス
536il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/07(木) 03:05:40
乙っス(´・ω・`)
おやすス(´・ω・`)
537まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 00:11:53
                   l\ l:::::::::::::::::::\/l      /
         /77  ブ     l:::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::レ、   く   _
        〈〈::ヽ彡 ブ    l::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\    〉   ―、
         ヽヾ:;ヽ    ン  /::::::::::::::::::::::::::/Nヽ:::::::::::::> /    __ノ
\        彡ヽヾ::ヽ彡  /::::::::::::::://l:::/_,. - l|::rzノ //)   ‐┼‐
\\彡      彡ヽヾ::ヽ彡 `ー-'7:::://ーl/  ー lj/彡///{    r‐lァ‐、
  \\       彡ヽヾ::ヽ   /'l;:::l  __;__、u/ミ  /// 〉   {ノl ノ
  彡\\彡       ヽヾ::ヽ   l/l/フヽ辷フイ{ヾ  ///彡l    ‐┼‐
538まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:04:39
21.「まだワイミーズにいるの?」 (済)
22.「ストレス」
23.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
24.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
25.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
26.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 
539まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:11:09
22.「ストレス」

2006年8月12日/バレスレ署


鬱井「携帯か・・・」

僕は昨日のワイミーズでの事を思い出していた。
蟹玉が会いたいと言った携帯。
彼は夏休みと同時に転校してしまった。
あの時クラスのみんなが彼を犯人扱いしていた。
当時、彼と一番仲のよかった蟹玉も。
被害者だったニコフも。
そして、もちろん僕も。

鬱井「やっぱり・・・恨んでるかなぁ・・・」

きっとあの頃の俺達クラスメイトを恨んでいるだろう。
当然だ。
彼が言った通り無実だったんだから・・・・

同窓会だなんだと浮かれてたけど、
クラスメイト全員を集めるというなら幹事として僕がやる事・・・・
それはみんなを代表して彼に謝るべきなんじゃないだろうか。

そんな事を考えながらボーッとしていると
Ld課長がもの凄い勢いでドアを開けて入ってきた。
540まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:24:50
Ld「鬱井、今からバレスレ病院へ行って来い」
鬱井「あ、課長・・・・何か事件ですか?」
Ld「俺達は刑事だ。俺達が動くんだから事件に決まっているだろう」
鬱井「ですよね・・・」
Ld「とりあえず資料に目を通したらすぐに向かえ」

課長が資料を僕に渡してまた出て行った。

鬱井「なんだなんだ・・・昨日何か事件なんてあったっけ・・・」

昨日市内で大きな事件があったとは聞いていない。

鬱井「・・・・・・え!?嘘だろ・・・・・・?」

たいした事件じゃないんだろうと思い、
椅子に座り机に足をかけたまま資料を見た僕は
驚きのあまり椅子から転げ落ちそうになった。

昨日11日の夜、バレスレ病院の前で倒れていた女性を病院に勤務する医師が発見。
意識朦朧としている女性を保護したところ、
10日の夜、大場町で何者かに拉致され丸1日監禁されていたという。
その女性の名は・・・・・・

鬱井「ラチメチ・・・・・・!?」
541 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/09(土) 01:28:22
出番か!
542シニア ◆sCutYiQeNI :2006/09/09(土) 01:30:08
ついに・・・ついにあのコテが登場!?
543まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:31:28
写真はなかったが名前は同名、年齢も僕と同じ。
そして資料に書かれている被害者の住所は一昨日
アンキモと一緒に必死になって探したあのマンションだった。

鬱井「10日の夜・・・まさかあの時・・・」

急いで署を出てバレスレ病院へ向かう。
途中KIRAに電話してこの事を伝えた。

KIRA「予感が当たったか・・・」
鬱井「なぁ・・・これってもしかして・・・」
KIRA「かも知れんな・・・・もしそうだった場合・・・・」
鬱井「お前はどうする気だ?」
KIRA「僕は今、表向きは華鼬の捜査から外れている。
   これが華鼬に関係あるのなら捜査本部の人間が捜査に当たる事になるな」
鬱井「だけどその本部に華鼬の人間がいるんだろ?」
KIRA「あぁ・・・だとしたらそいつはこの事を知っているかも知れん・・・が」

途中まで言いかけてKIRAが黙る。

鬱井「知れんが・・・なんだよ」
KIRA「・・・・・・・・鬱井、詳しい事がわかったらすぐ僕に報告してくれ」
鬱井「わかった」

KIRAはKIRAで何か考えがあるのだろう。
それ以上僕は聞かなかった。とにかく今はラチメチに会ってからだ。
544まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:36:15
病院に着いた僕は受付で警察手帳を見せ、ラチメチの病室を聞く。
病室まで歩いている途中、何故だか急に昔の事を思い出していた。

ラチルメチル。
6年2組のみんなに「あの頃のクラスメイトと言えば?」
と聞けば女子ではわりとすぐ名前が出るほうだろう。
可愛いくて誰にも優しかったのに加えて、
天然とはまた違った独特の雰囲気を持っていた彼女は、
当時クラスの男子から絶大な人気を誇っていた。

あの頃、何人もの男子が告白したが見事にみんな玉砕していた。
中でも下ネタマスクがラチメチに告白してフラれた
『BB事件』はクラス史に残る大事件の一つだ。
そしてあれこそが僕にとってラチメチの優しさを印象付ける事件でもあり、
彼女が難攻不落のマスコットガールである事をクラスに知らしめた事件だ。
しかし一方で妬みから一部の女子にイジメられていた。
しかし本人は何も抵抗しなかったし、先生に言いつけようともしなかった。
何より傍目からはまるでこたえていないようにも見えた。
当然、周りに助けを求めようともしなかった。
彼女が泣いているのなんて見た事ある奴は1人もいないだろう。

そんな事を思い出しながら病室の前に着いた時、ふと携帯の事が頭に浮かんだ。
545まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:42:01
鬱井「そういえばあの時・・・・」

何かを思い出しそうになって、
病室の前で立ち止まって考えていると突然ドアが開いた。

  「じゃあもし気分が悪くなったりしたらすぐに呼んでくださいね」

出てきたナースがドアに手をかけたまま振り返り、部屋の中に向かって声をかける。

鬱井「ナースか・・・・アリだな・・・」
ナース「!?・・・・なんですか!?」
鬱井「ふぁ!?へ・・・・あっあっ・・・いや・・・違います!」

ナースの制服を見て変なスイッチが入りかけた僕は、
何が違うのか自分でもわからないが思わず否定してしまった。

ナース「な、なんですかあなたは・・・!?」
鬱井「ハフッいや・・・違います僕はあやあやあやしい者です・・・違いますハフハフ」
ナース「ひ、人を呼びますよ!」
鬱井「ら、らめぇ!」
ナース「き、きゃあああああ!」

怯えきった顔で部屋の中に後ずさりするナースを見て、
更に他のスイッチが入ってしまった僕は勢いで彼女を押し倒してしまった。
546まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:49:03
ナース「だ、誰かぁあああ!」
鬱井「ひひゃっ・・・・違う僕はけけっけけいじでフヒヒヒヒ!」

白昼堂々病室でナースを押し倒しているというシチュエーションに
禁断のスイッチまで入ってしまった。
このままでは警察を呼ばれて捕まってしまう・・・
待てよ、僕が警察じゃなかったっけ・・・・
あれ?僕はなんでここに居るんだっけ・・・・
いや、そもそも僕は誰だっけ・・・・・?

  
  「鬱井!?」

パニックで正常な思考が出来なくなった僕を誰かが呼んでいる。


鬱井「鬱井・・・・?鬱井って・・・・俺だ!」

正気を取り戻し、僕を呼ぶ声の方を向くと────

ラチメチ「やっぱり・・・鬱井・・・なの?」
鬱井「や、やぁ・・・ひ、久しぶり・・・・ぶべっ!」

10年ぶりの再会の挨拶をしようとした時、
押し倒したナースから強烈なビンタをもらった。
547まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 01:54:26
ナース「け、警察!警察を・・・・」
鬱井「ま、待ってください!僕は刑事です!」
ラチメチ「!?」
ナース「え!?刑事!?」
鬱井「はい・・・バレスレ署の鬱井と申します・・・ラチルメチルさんに・・・」

僕は警察手帳を見せながらバレスレ署の刑事である事と、
ラチメチに事件の事を聞きに来たのだという事を説明した。

ナース「そうだったんですか・・・てっきり変質者かと・・・
  すいません大声をあげて・・・」
鬱井「いえ・・・こちらこそ・・・」
ナース「じゃあ私はこれで・・・あの、ラチルメチルさん」
ラチメチ「はい?」
ナース「何かあったら・・・・すぐ呼んでくださいね」
鬱井「ど、どういう意味ですか!」

ナースは意味深なセリフを残してそそくさと部屋から出て行った。
違う!僕は変質者なんかじゃない・・・・・・・・!

鬱井「まったく・・・!人を何だと思ってるんだあのナースは・・・
   ん?ど、どうしたの!?何を笑ってるの?」

ラチメチは僕を見ながら笑っていた。

ラチメチ「うふふ・・・鬱井、変わってないね」
鬱井「えぇ?そうかな?っていうかなんで笑うの」
ラチメチ「うぅん、ゴメンね。なんだか鬱井を見て急に気が抜けちゃって」
鬱井「あ・・・」

僕はベッドの上にいる彼女を見て今日来た目的を思い出した。
548まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:04:08
鬱井「本当に久しぶり・・・だけど俺が今日ここに来たのは
   同級生としてじゃなくさっき言った通り刑事としてなんだ」
ラチメチ「うん・・・・びっくりした。まさか鬱井が刑事だなんて」
鬱井「あはは・・・みんなそう言うよ」
ラチメチ「みんな・・・?」
鬱井「あぁ!そうだ、一昨日アンキモと・・・」
ラチメチ「あ・・・鬱井、知ってたの?」
鬱井「うん、アンキモとはたまに会うんだ。ラチメチ、アンキモと会う約束してただろ?
   その時僕も一緒に家まで訪ねたんだけど・・・・」
ラチメチ「そうだったの・・・ごめんね、せっかく来てくれてたのに。
   アンキモにも謝らなくちゃ・・・」

ラチメチは申し訳なさそうな顔をして謝る。
自分は大変な目に遭っただろうに・・・

鬱井「いや・・・気にしなくていいよ。だって・・・・」
ラチメチ「・・・・鬱井、アンキモ以外にも誰か会ったりする?」
鬱井「え?あぁ、そうだな・・・ニコフとかアンキモとか・・・よく会うよ。
   それに他にも何人か最近ね・・・」
ラチメチ「他には?誰と会ったりしてるの?」
鬱井「え?他には・・・蟹玉、ショボーン、イノセンスにシニア・・・それとKIRAかな。
   この辺はほんとに最近だね」
ラチメチ「・・・・そう」
鬱井「・・・・・?」

なんだかラチメチは悲しそうな顔をしている・・・・・ように見えた。
549 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/09(土) 02:09:39
拉致が良い子過ぎる
550まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:13:29
鬱井「ラチメチは?そういえば中学卒業して引越したよね?
   いつこっちに?えーと、どこだっけ・・・」

僕は刑事として事情を聞かなければいけないのはわかっているが、
なんだか聞き難くて関係のない事を聞いてしまった。

ラチメチ「うん、少し前まで関西に住んでたんだけどね・・・
   ちょっと色々あって・・・・こっちに越して来たの」
鬱井「あぁ・・・そうなんだ」
ラチメチ「・・・・・・・・」

聞いたもののなんだかあまり話したくなさそうな雰囲気が伝わってきた。
仕方なく・・・というのもおかしいが僕は事件の事を切り出した。

鬱井「今回の事件だけど・・・大変な目に遭ったね」
ラチメチ「・・・・・・」

僕が切り出すとラチメチはうつむいてしまった。

鬱井「・・・・・あのさ」
ラチメチ「うん・・・」
鬱井「・・・俺相手じゃ話しにくいかな?別の人間を寄こそうか?」

僕は資料に目を通しただけで、何があったのか詳しい事はほとんど知らない。
KIRAは僕に直接ラチメチから話を聞き出させたいと思っているだろうけど、
もしかすると知り合いには言えないような事があったかも知れない。
551まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:16:38
ラチメチ「うぅん大丈夫。それに・・・別の人に話しても一緒でしょ?」
鬱井「それはそうだけど・・・・気持ち的に・・・」

ラチメチの言う通り今聞かなくても後で担当した者に聞けばわかる事だ。
華鼬が関わっているとしたら聞かない訳にもいかない。

ラチメチ「鬱井が気にしてるような事はなかったよ。安心して」

まるで僕の心を見透かしたようにラチメチは言った。

鬱井「あ・・・いや・・・」
ラチメチ「じゃあ、最初から話すね」
鬱井「あ、うん・・・」

ラチメチの話では8月10日、仕事が終わって家に帰る途中
マンションのすぐ近くで男にナイフを突きつけられ、
布を口に当てられたところで意識を失ったらしい。
おそらく薬品を染み込ませた物だろう。
その時、犯人と何か会話していたらしい、
薬品のせいか記憶があやふやで何を言われたか覚えていないと言う。

鬱井「犯人の男に見覚えは?」
ラチメチ「それが・・・わからないの」
鬱井「?」
ラチメチ「私あの人の事・・・知ってる。
   知ってるのに、誰だか思い出せない・・・」
鬱井「顔は・・・見たんでしょ?」
ラチメチ「うん・・・顔は、はっきりと覚えてる。
   あの冷たい目・・・怖かった」

ラチメチはそう言ってシーツをギュッと握り締めた。
よほど怖かったんだろう、微かに震えているのがわかる。
552まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:20:17
鬱井「でも・・・思い出せない?」
ラチメチ「いつ・・・どこで会ったのか・・・思い出せない。
   ただ・・・あの臭い・・・」
鬱井「臭い・・・・?」
ラチメチ「私の口に当てられた布からした臭い・・・あれは・・・」
鬱井「なんだ・・・?」
ラチメチ「あれは・・・Lコテカレーの臭いだった・・・・」
鬱井「なんだって!?」

Lコテカレー・・・
ラチメチの言葉だけでそれが一体なんなのか僕にはわかった。
あの時のクラスメイトならみんな知っている。

鬱井「どういう事だ・・・?」
ラチメチ「わからない・・・気付くと、目隠しをされてて
   どこかの建物の中で椅子に座らされて縛り付けられていたの」
鬱井「・・・・・」
ラチメチ「そこでも何か色々聞かれてたはずなんだけど・・・・
   とにかくずっと眠くて、何を聞かれて私がどう答えたかも・・・」
鬱井「覚えてない・・・・か」

ラチメチが言うには縛り付けられていた以外は
直接体に何かされたりはしていないはず・・・という事だ。

腕などに注射の痕も無いが薬を飲まされたか、
あるいは拉致する時のように何か嗅がされたか・・・

一時的に意識を混濁させて彼女から何かを聞きだした・・・という事か?
553まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:22:30
鬱井「それでいつの間にか眠ってしまい、気付くとここに居たって訳か」
ラチメチ「うん・・・家の近くから連れて行かれてからも
   結構眠ってたのかも知れないけど、起きてたのは多分数時間ぐらいだと思う」
鬱井「他に何か覚えてる事は?犯人の特徴とか・・・」
ラチメチ「髪の長い・・・・・あ・・・」
鬱井「なんか思い出した?」
ラチメチ「その人・・・顔に大きな火傷の痕が・・・」
鬱井「火傷・・・」
ラチメチ「髪で隠すようにしてたけど、顔の左側・・・・
   左目の下ぐらいまで火傷の痕があったのが一瞬だけ見えた」

火傷の痕・・・それもかなり広い範囲。
これはかなり大きな手がかりになる。

鬱井「火傷か・・・・」

その時、僕はふと最近会った昔のクラスメイト達の顔を思い浮かべてしまった。
しかし全員そんな痕は無かった。

いや、僕は何を考えているんだ・・・・
KIRAはもちろん、イノも蟹玉も、直接会って話したりしたが
そんな事するような奴らには見えない。
554まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:26:56
ラチメチ「どうしたの?」
鬱井「え?あぁ、いや・・・」
ラチメチ「ごめんね、せっかく来てくれたのにこれだけしか・・・」
鬱井「いやこれだけ覚えててくれれば十分捜査に役立つよ。
   ラチメチは体を休める事だけ考えてればいいよ」
ラチメチ「うん・・・」
鬱井「大丈夫、絶対すぐに犯人見つけるからさ。安心してよ」
ラチメチ「ありがとう・・・頼りにしてるね」

そう言ったラチメチの表情は曇っていた。
無理も無い。どこの誰だかわからない奴に拉致されて、
何をされたか、何の為に拉致されたか自分でもよくわかっていないのだ。
また狙われるかも知れない────
そんな事を考えたら不安でたまらないはずだ。

鬱井「そんな顔するなよ。心配いらないって」
ラチメチ「うん・・・」
鬱井「・・・・・それにここだけの話だけどさ、
   実はKIRAもこの事件解決の為に協力するって言ってるよ」
ラチメチ「KIRAが・・・・・?」
鬱井「あぁ、あいつはあの若さで・・・って俺達と同い年だけど・・・
   警視だからね。そんな奴がラチメチの為に協力するって言ってんだ。
   すぐに犯人見つかるよ!ラチメチも俺なんかじゃ頼りないかも知れないけど
   KIRAなら信用出来るだろ?あいつならきっと・・・」
ラチメチ「そうなんだ・・・KIRAが・・・凄いね」

もちろんKIRAが直接この事件に乗り出すなんて話はない。
だけどラチメチを元気付ける為に僕はつい勢いでそう言ってしまった。
555まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:29:22
鬱井「うん、まぁ嫌な奴だけどさ・・・優秀なのは間違いないよ」
ラチメチ「そういえば鬱井、KIRAとはいつも競ってたよね」
鬱井「いや競ってたって訳じゃ・・・あいつには負けたくなかったのは事実だけど」
ラチメチ「勝ってた事なんてあったっけ?」
鬱井「な・・・ラチメチもかよ!みんなして同じ事言いやがって!」
ラチメチ「あはは・・・ごめんごめんそんなつもりじゃ・・・」

ラチメチはようやく最初病室に来た時と同じように笑った。
彼女の笑顔は屈託なく、無邪気な笑い方はあの頃と変わっていなかった。

鬱井「まぁいいけどね。最後は俺が勝つから」
ラチメチ「あはは・・・勝ち負けなんだ」
鬱井「さて、それじゃそろそろ行くよ。長居してごめんな。
   また聞きに・・・っていうかいつまで病院に?」
ラチメチ「検査の結果がお昼過ぎに出るんだけど、
   多分どこもおかしくないと思うって先生が言ってたから
   今日中には退院するかな」
鬱井「あ、そうなんだ」
ラチメチ「うん、一応様子見てまた来なきゃいけないかも知れないけど」
鬱井「そっか・・・んじゃどうしようかな・・・
   また署に来てもらうか、俺が何か聞きに行くことになるかもだけど
   その時はよろしくな」
ラチメチ「わかった、いつでも連絡して。あ、それとアンキモに伝えてほしい事が
   あるんだけどいいかな?」
鬱井「一昨日の事?だったらラチメチのマンションのポストに
   手紙っていうかアンキモの電話番号が書いたメモが入ってるからさ、
   それ見て電話してやってよ」
ラチメチ「あ、そうなんだ・・・うん、わかった。それと鬱井の番号も教えてよ」
鬱井「あーそうだな。どっちみち俺もまた連絡すると思うけど」
ラチメチ「それって警察署から電話かけてくるの?」
鬱井「あぁ・・・うーん・・・いや、どうだろ」
556まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:30:16
この事件はまだどうなるかわからない。
もし華鼬が関わっているとしたら、
僕が捜査から外される可能性もある事を忘れていた。
だけどさっき「俺とKIRAに任せろ」みたいな事言っちゃったし・・・

ラチメチ「どうしたの?」
鬱井「ごめん!ちょっと待っててもらっていい?
   緊急で電話しなきゃいけないの忘れてた!」
ラチメチ「え?うん・・・」
鬱井「すぐ戻るから」

僕は一旦KIRAに報告しようと思った。

鬱井「携帯は病院の中ダメなんだっけ・・・外出なきゃ」

急いで外に出てKIRAに電話する。
557まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:41:24
鬱井「・・・・と、いう訳なんだ」
KIRA「そうか・・・」
鬱井「どう思う?」
KIRA「今のところ華鼬に繋がりそうな証拠はない・・・が、関係ないとも思えない」
鬱井「あぁ、俺もそんな気がする」
KIRA「・・・・それより鬱井、お前なんて余計な事を言ってくれるんだ」
鬱井「う・・・お前の話した事か・・・?」
KIRA「あぁ、表向きは僕とお前はプライベート以外での
   関わりは無い事になってると言っただろう」

予想通りのお叱りだ・・・・

鬱井「で、でもよ。ラチメチが可愛そうだと思わないか?
   お前は昔のクラスメイトの為に何かしてやりたいと思わないのか?」
KIRA「それが言い訳か?」
鬱井「ち、違うっての!・・・・あ!そうだこれならどうだ?
   お前は今、華鼬の捜査から外されている。
   この件に関しては本部から離れた分、
   余った時間をクラスメイトの為に使っているだけって設定。
   それなら華鼬の事だなんて思ってないって思わせられるだろ?」
KIRA「・・・奴らからすれば
   知っていようがいまいが僕が華鼬に繋がる捜査をすれば
   狙われるに決まってるだろう。
   第一お前は何を勘違いしてるのか知らんが僕はこれでも忙しい。
   余る時間などない」

上手い言い訳だと思ったんだがダメか・・・・
558まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:44:08
鬱井「わかったよ・・・じゃあいいよ。
   でもよ、この件が関係ないとは言い切れないだろ?
   関係あるとした場合どうする気だったんだ?
   結局お前は直接動く気無かったんじゃないのか?」
KIRA「馬鹿、話は最後まで聞け。誰も協力しない等と言ってないだろう」
鬱井「え・・・それじゃ」
KIRA「まったく・・・僕はお前からその事件の事を聞いた時から
   華鼬に関係あろうが無かろうが協力する気だ」
鬱井「なんだと・・・」
KIRA「昔のクラスメイトが困ってるんだ。助けるのは当然だろう」

かっ・・・
なんてかっこいいセリフをさらっと言いやがるんだ。

鬱井「あぁ、そう・・・そうだね」
KIRA「それよりお前、ラチメチに葉書の事は聞いたのか?
   ノートの事は?バレスレ市に引っ越して来たのは何月何日だ?」
鬱井「あ・・・聞いてない・・・葉書の事もノートの事も・・・」
KIRA「チッ・・・」

KIRAははっきりと聞こえる程の大きな舌打ちをした。
559まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:52:44
KIRA「いいか?ラチメチを拉致したのが華鼬だと仮定して考えろ。
   もしかするとラチメチがノートを持っていて、
   それを奴らが最初から知っていて直接奪いに来た・・・・というケース。
   僕も居場所を知らなかった・・・
   つまり本部いにいるスパイも知らなかったという事だ。
   そしてつい最近になってやっと見つけたから直接行動に出た。
   ラチメチは犯人とのやりとりを覚えていないが
   ノートのありかを言わされて既に奪われているかも知れない。
   家に隠しているなら家に入って盗ればいいし
   どこかに隠してるなら隠し場所を言わされたという事だ。
   だがこれは可能性として低い。
   ラチメチがノートを持っているのを最初から知っているなら
   みんなに葉書を送る理由が無くなるからだ。
   とは言え繋がりがある誰かにラチメチを呼ばせる為に
   葉書を送った可能性もあるし、何か他に理由があるのかも知れないがな」

KIRAはめんどくさそうに早口で喋る。

鬱井「それはわかんねーだろ。ただ同窓会を開きたかっただけかも」
KIRA「可能性の一つとして言ってるんだ!いちいち口を挟まず最後まで聞け!」

KIRAが怒鳴った!
やばい・・・これはやばい・・・
僕は本能的に危険を察知して素直に「はい」と言った。
560まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:53:33
KIRA「ノートを持っているかどうかわからない場合もある・・・
   まずラチメチの現住所がわかったのが
   8月2日以降、おそらくここ数日・・・それこそ
   10日にやっとわかったぐらいだろう」
鬱井「・・・・はい」

さっぱり意味がわからないが相槌だけ打つ。

KIRA「葉書に書かれた同窓会の日が8月15日。もう日が無い。
   10日にラチメチの居場所がわかったとしても、
   それから葉書を届けたんじゃすぐには気付かないかも知れない。
   もし盆休み等でラチメチが盆の何日か前からどこかへ行ってしまったら
   盆が終わるまで気付かれないかも知れないだろう」

んん・・・・?
何が何だかさっぱりだ・・・
でも怖いから「はい」とだけ返事する。

KIRA「何故かはわからんが華鼬はどうしても8月15日までに
   ノートを手に入れたい理由があるんだろう」

・・・・???
この人は何を言ってるんだ???
561まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:56:07
鬱井「あの・・・ちょっといいですか」
KIRA「なんだ」
鬱井「いや・・・
   ラチメチだけ直接狙われたって理由がいまいち納得いかないんですよね」
KIRA「・・・・・それで?」
鬱井「あ・・・大体僕らが15日に行かなきゃどうする気なんですかね?
   KIRAの言う通り15日までにノートが必要って言っても
   誰もノート持ってかなきゃ意味がないワケで・・・」
KIRA「・・・・・それで?」
鬱井「う・・・さっき『家にあれば盗ればいい』って言ったけど、
   だったら葉書を送ったみんな住所知ってるワケで・・・・
   勝手に入って調べればいいじゃないですか・・・」
KIRA「・・・・・それで?」
鬱井「はゎ・・・そもそも今回みたいな強引な事してくるって事はですよ・・・
   僕もKIRAも・・・他のみんな危ないんじゃないでしょうか・・・」
KIRA「・・・・・・他には?」
鬱井「えっと・・・・他にもあるんスけど・・・・・・
   とりあえずそれぐらいでしょうか・・・」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁぁー・・・・」

僕がおそるおそる疑問に思った事を聞くとKIRAは大きなため息をついた。
いや、深呼吸のようにも聞こえる。
562まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 02:59:24
KIRA「い い か ! ! 
   ラチメチが狙われたのは!
   よほど確信があって直接接触しに来たのかも知れんし!!
   ラチメチだけ狙われたのは僕達に葉書を送った後に
   何かノートの情報を掴んだのかも知れん!!
   葉書が来て僕もお前も他のみんなもノートについて
   それぞれ色んな事を考えただろう!?
   華鼬は葉書を送った人間の行動も監視しているはずだ!
   まだお前が連絡を取れてない他のクラスメイトも含めて
   ノートを持っている誰かが!それは僕達が顔を合わせた
   誰かかも知れんが僕達と同じように何かしようと!
   何かノートの所在がわかるような行動をしたんだろう!
   それでラチメチが持っているのが判明したのかもな!
   あるいはここ数日で何か事情が変わったのかも知れんな!
   組織にノルマでもあるんじゃないか!?
   だから焦って強引な手段に出たのかもな!あはははは!!」


あはははは!?
563まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 03:00:40
KIRA「『15日に行かなけりゃどうなる』?
   『ノートを持って行かなけりゃどうする』?
   ラチメチと同じように直接的な被害に遭う人間が出るだろう!
   それは警察として絶対に阻止せねばならない!!
   『みんなの家に入って調べればいい』?
   『他のみんなも危ないんじゃない』?
   そ の 通 り だ ! !
   いいか鬱井!!
   もう数日前とは状況が変わってきている!
   奴らだとして、ここまでしてくるという事はやはり本気でノートを
   狙っているからだ!!
   何故!?と思う事はたくさんあるだろう!!
   もちろん僕もそうだ!あくまでも仮説で間違っているのかも知れない!
   だけど可能性が1%でもあるなら全力で調べて
   残りの99%を埋めるか0にすればいいんだ!
   ここ数日僕達はかなり動いたが奴らも動いた!
   真相は少しずつ見えてきてる!
   今出来る事はベストを尽くす事だ!違うか!?えぇ!?」
鬱井「は、はい!」
564まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 03:02:15
KIRA「そもそもこんな無茶苦茶な推理しか出来ないのは
   お前がラチメチに聞いて当然の事を聞き忘れるからだ!
   お前がラチメチからもっと詳しい情報を
   聞いていればもう少し理論立てて考えられる!
   だからさっさと戻って必要な情報を聞いて来い!!
   わかったかうりゃああああああああああ!!」
鬱井「は、はい!」

KIRAにうりゃああああとまで言われてはもう何も言い返せない。
僕以上に無茶な推理だったが、
確かにラチメチから少し聞くだけで埋まる疑問がある。
僕は電話を切って猛ダッシュでラチメチの所に戻った。
こんなに真剣な気持ちで聞き込みするのは初めてだろう。

それにしてもKIRA・・・・アイツも色々溜まってるんだなぁと思った。
565まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 03:14:50
21.「まだワイミーズにいるの?」 (済)
22.「ストレス」 (済)
23.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
24.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
25.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
26.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

(´・ω・`) >>549 挟んでたの気付かなかったス
566さお:2006/09/09(土) 03:17:58
まりあさん乙!
567名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/09(土) 08:02:48
もうなんていうか色々ワロス
568携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/09/09(土) 09:32:10
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

選択肢とかなくても普通の小説として十分面白いとでつ
師匠が二重スパイぽいことになっててドキドキだお
569(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/09(土) 20:31:40
>>566
(´・ω・`) アザース
>>567
                             |           
                            |           
       {    !      _,, -ェェュ、   |        
ィ彡三ミヽ  `ヽ     ,ィハミミミミミミミミミヽ、|        
彡'⌒ヾミヽ   `ー  /ililハilミilミliliミliliミ|  
     ヾ、        /iiiiイ!ヾヾミ、ミニ=ー-ミ|          
  _    `ー―' i!ハ:.:.\\_::::::::::::::/:.|           
彡三ミミヽ        i! ヽ:.:.:.:冫': : :::/,,∠|        
彡'   ヾ、    _ノ i!::: ̄二ー:: : ::::ソ ・ ,|      
      `ー '    {ヘラ' ・_>シ;テツ"''''"|     
 ,ィ彡三ニミヽ  __ノ ヽヘ`" 彡' 〈     | 
彡'      ` ̄       `\   ー-=ェっ | 
      _  __ ノ  {ミ;ヽ、   ⌒   |    
   ,ィ彡'   ̄        ヾミミミミト-- '  | 
ミ三彡'        /⌒ / ̄ ̄ | : ::::::::::|    
       ィニニ=- '     / i   `ー-(二つ  
     ,ィ彡'         { ミi      (二⊃     
   //        /  l ミii       ト、二)    
 彡'       __,ノ   | ミソ     :..`ト-'     
        /          | ミ{     :.:.:..:|   
            ノ / ヾ\i、   :.:.:.:.:|  
      ィニ=-- '"  /  ヾヾiiヽ、 :.:.:.:.::::| 
    /     /  `/ ̄ ̄7ハヾヾ : .:.:.|  
   ノ     _/   /   /  |:. :.:.:.:.:.:.:|  

>>568
(´;ω;`) 泣きが入るス・・・
570まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/10(日) 02:39:21
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」
24.「よそ見して歩いてると危ない」
25.「290円の気持ち」
26.「みえるひと」
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) ゴキブリっていつまで出るんですかねぇ・・・
571 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/10(日) 02:40:57
やはり書き溜めしてましたか

もう寝そうですけども23で
572(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/10(日) 02:42:18
バサーと書いときますのでまたお時間のある時にお読み下さいス・・・
573まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:46:55
24.「肩」

2006年8月12日/蟹玉


蟹玉「マスター、アイツはまだ来てないのかい・・・?」
ポニー「まだだ・・・・まさか来ない気じゃないだろうな」

俺はP0NIEに来ていた。
今日はマスターと、そしてアイツ・・・イノセンスと一緒に
マスターの兄でもあるゲロッパー先生の所に行くのさ・・・

ポニー「ったく・・・やっとお前が兄貴に会う気になったってのに・・・
   兄貴の教え子は恩知らずばっかりかぁ?」
蟹玉「いや?来ると思うぜ?アイツは俺なんかと違うさ」
ポニー「・・・・お前、どうして兄貴と会う気になったんだ?」

マスターがゲロッパー先生の弟だと知ったのは、
俺がここP0NIEのステージに立つようになってすぐの頃だ。
それから俺はマスターを通じて先生と再開し、何度か逢ったりはした。
しかしあの日から・・・・五年前のあの日から俺は先生と逢うのを拒絶した。
574 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/11(月) 01:48:22
うし
575シニア ◆sCutYiQeNI :2006/09/11(月) 01:49:44
牛!?
576 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/11(月) 01:51:16
いや、気合を入れたんです

ンなことより名前名前
577まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:52:16
蟹玉「もう逃げ回るのは止めにしたんだ・・・」
ポニー「お前はこの五年・・・何から逃げていたんだ・・・・?」
蟹玉「過去と・・・・現実・・・・そして未来から・・・さ」
ポニー「全てから自分を消し去りたい・・・そう言ってたな」

俺はあの日・・・五年前、音楽を捨ててからは一度も先生に逢っていない。
相棒を失い、音楽を捨て、全てから逃げた惨めな俺を
尊敬する先生に見られたくは無かったからだ・・・

蟹玉「俺にはそれがエルムに対するケジメってヤツだと思ってた・・・
   だけど・・・それは俺の弱さがそうさせた・・・・・
   ただの言い訳だったのさ・・・・・・・・・・」
ポニー「・・・・・なんにせよ、兄貴も喜ぶだろう・・・」
蟹玉「病院なんて閉じ込めらて、さぞ暇だろうしね。
   俺で良ければいくらでも暇潰しに付き合うさ・・・」

先生はマスターがイノに逢った日・・・・その日に倒れて病院に運ばれた。
その時は次の日に退院したが、またすぐに倒れて病院に逆戻りになっちまった。
医者の話じゃ手術をすれば治るって・・・・
ただ手術をするとなると先生の体力が持たないかも知れないらしい・・・
578まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:53:58
あんなに強かった先生も今はすっかり弱っちまってる・・・
時の流れは残酷で、その残酷さが更に俺を責め立てる。
これ以上時間を無駄には出来やしない・・・



イノが中々来ないのでマスターは機材の整備を始めた。
俺も一緒になって手伝う。ここの事ならマスターの次に詳しい自信がある。

ポニー「蟹玉・・・」
蟹玉「なんだい?」
ポニー「お前・・・ここを継ぐ気はないか?」
蟹玉「どうしたのさ・・・いきなり」
ポニー「兄貴が倒れてからずっと考えてた事なんだが・・・
   俺は肝禿村に帰ろうかと思ってるんだ」
蟹玉「本気かい・・・?」
ポニー「あぁ、兄貴は・・・もう長くはないかも知れん」
蟹玉「マスター・・・」
ポニー「いや聞いてくれ。俺はな蟹玉、俺が村を出たのは
   お前と同じような理由だ。
   あんな田舎に居たんじゃ俺の人生はきっとつまらねぇ・・・
   そう思ってこっちに出て来た・・・・
   俺だけじゃない、村の奴ならみんなそうだろう」
蟹玉「そうだね・・・」

マスターはステージの真ん中に座り込んで話し始めた。
579まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:56:11
ポニー「村を出て、色んなモノを見て、色んな奴に出会った・・・
   そして音楽と出会い、夢を見つけた・・・・
   だが俺にはお前のような才能はなかった。
   結局夢を叶える事は出来なかったんだ」
蟹玉「・・・・」
ポニー「でも俺は夢を諦めきれなかった。
   だからせめて同じ夢を持つ奴らを出来る限り近くで見たい、
   そう思ってここを始めたのさ・・・
   そして今じゃこの街一番のライブハウスと言われるまでになった」
蟹玉「そう・・・ここはこの街の若いミュージシャンにとって聖地・・・
   そんな店を俺に継げだなんて・・・・」
ポニー「・・・・・今まで何千って夢を追う若者を見てきた・・・
   だがその中で成功したのはほんの一握り。
   そしてその中で俺が昔夢見た場所まで辿り着いてくれたのは、
   蟹玉、お前だけだ」
蟹玉「・・・・・・・・」
ポニー「恩着せがましいかも知れないが、お前を育てたのは俺だって思ってる」
蟹玉「あぁ、俺もそう思ってるよ。マスターが居なきゃ・・・」
ポニー「お前がプロになった時、自分の事のように嬉しかった・・・」

マスターが立ち上がって天井の照明を見上げる。。
580まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:57:26
ポニー「活躍するお前を見て、俺は思ったんだ・・・
   『あぁ、俺の夢は叶ったなぁ・・・』ってよ」
蟹玉「マスター・・・」
ポニー「そしてお前は五年前、音楽を捨てた・・・
   あの時、燃え尽きちまったのはお前だけじゃないんだ」
蟹玉「マスター、俺は・・・・」

俺が言いかけるとマスターは首を振った。
581まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:58:57
ポニー「何も言うな、お前のせいじゃねぇ・・・・
   お前は俺の夢を叶えてくれた。それだけで満足だ」
蟹玉「俺がマスターの夢を・・・・」
ポニー「蟹玉・・・俺は夢を叶えてわかった事があるんだ。
   俺はつまらねぇと思って村を出た。
   でもそのおかげで俺は音楽に出会えたんだ。
   今の俺があるのは・・・村のおかげだ。
   あの村じゃなかったらお前にも出会う事はなかった」
蟹玉「・・・・・」
ポニー「兄貴は教師を辞めて俺の所に来た。
   だけど本当は村に帰りたがってるのは知ってる。
   きっともう長くねぇ、最後ぐらい村で過ごさせてやりてぇ・・・
蟹玉「だけど・・・」
ポニー「本当は俺も・・・村に帰りたかったんだ」
蟹玉「マスターが・・・・?」
ポニー「お前はもう逃げないと言った・・・
   その言葉で気付いたんだ、俺も逃げてたんだってな・・・
   俺は結局、夢を叶えられなかった。
   だけど村に帰れなかったのは
   現実を受け入れる事が出来なかったからだ。
   現実を受け止められなかった俺は音楽を捨てきる事が出来なかった。
   だからこの店を始めたんだ。
   そして同じ肝禿村出身のお前が現れ、
   俺に夢の続きを見せてくれた・・・・
   俺は現実から逃げて、お前に勝手に夢を託してたんだ・・・」

マスターは俺の肩に手を置く。
582まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 01:59:53
ポニー「蟹玉・・・俺はこの店を自分の為にしか使えなかった・・・
   だけどお前なら、音楽を本当に愛してるお前なら・・・・
   アイツを任せられると信じてるんだ・・・」
蟹玉「アイツ・・・?」
ポニー「昨日、お前に見せたアイツ・・・ジェノは・・・俺の息子だ」
蟹玉「なんだって・・・・・・・?」
ポニー「アイツはその事を知らねぇ・・・・・
   俺もアイツが俺の息子だと気付いたのは・・・
   いや、俺に息子がいた事を知ったのはアイツがここに来てからだ」

一度だけ酔って話してくれた事がある。
マスターには昔、愛した女が居たってのは知ってた・・・
だが音楽に全てを懸けてたその頃のマスターは、
夢と彼女のどちらも選ぶ事は出来なかった・・・・
583まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:01:55
ポニー「よく似てる・・・そう思っていたんだ。
   俺は何かとアイツの事が気になって奴に話しかけた。
   お前がここに来た時みたいにな・・・・」
蟹玉「彼の母親は・・・」
ポニー「ジェノが5歳の頃に死んじまったらしい・・・
   過労だったってよ。女手一つでジェノを育てる為に・・・」
蟹玉「・・・・・」
ポニー「アイツは・・・ジェノはおもちゃで遊ぶ代わりにギターを弾いて育ったんだ。
   奴がウチで始めてライブを演った時、
   大事そうに抱えて持って来たギターは・・・・昔俺が使ってヤツだ」

ジェノ・・・彼がマスターの息子・・・
なんて皮肉な運命なんだ・・・・・

ポニー「俺にはアイツの傍で応援してやる資格すら無い・・・
   だけどお前なら・・・そう思って昨日お前に見てもらったんだ」
蟹玉「そうだったのかい・・・マスター・・・・」
ポニー「頼む・・・蟹玉・・・俺の代わりに奴を・・・」

俺の肩を力強く掴むマスターの目には涙が浮かんでいた。
584まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:03:25
蟹玉「わかったよマスター・・・」
ポニー「引き受けてくれるか?蟹玉・・・・」
蟹玉「あぁ・・だけど本当にそれでいいのかい?」
ポニー「え・・・?」
蟹玉「今、ここを離れるって事は・・・・
   奴から・・・現実から逃げてるって事だぜ・・・・?」
ポニー「・・・・・・・・」
蟹玉「逃げ回って生きてきた俺にはマスターに偉そうな事は言えやしないけど、
   本当にそれでいいのかい・・・・?」

俺がそう言うとマスターは俺の肩から手を離し、俯いて黙ってしまった・・・・

蟹玉「マスターの為なら俺に出来る事はなんでもするよ・・・だけど・・・」
ポニー「・・・・・・・あぁ、そうだな・・・お前の言う通りだ・・・」
蟹玉「・・・・・」

その時、店の入り口のドアが開く音がした。

ポニー「すまねぇ・・・全部聞かなかった事にしてくれ・・・・」
蟹玉「・・・・・・あぁ」

マスターは俺に背を向け、店の奥のスタッフルームへと歩いて行った。
同時にイノが顔を出す。
585まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:04:22
イノセンス「ごめんごめん遅れちゃった・・・あれ?マスターは?」
蟹玉「あぁ、奥で準備中だよ・・・すぐ・・・出てくるさ」
イノセンス「あっそう・・・なんだ・・・じゃあ急ぐ事なかったかな」
蟹玉「イノ・・・お前には大事な人・・・いるかい?」
イノセンス「な、なんだよいきなり・・・・いねーよそんなん」
蟹玉「そうかい・・・」
イノセンス「なんでそんな事聞くの?」
蟹玉「ふふ・・・・」
イノセンス「ふふじゃねーよ・・・なんだ?」

マスターが奥から戻って来る。

ポニー「待たせたな」
イノセンス「あぁマスターどうも」
ポニー「よう遅かったな。さて、イノ君も来た事だしさっさと行くか」

マスターは俺とイノの肩を叩き、さっさと外へ出て行ってしまった。

イノセンス「遅かったなって・・・アンタも用意出来てなかったんちゃうんかい」
蟹玉「行こうぜ・・・・?先生が待ってる・・・」
イノセンス「え?あぁ・・・」

俺はイノの肩を抱き店を出た。
外に出るとマスターは車を表まで回してくれて待っていた。
マスターはお気に入りのサングラスをかけ、タバコをふかしている。
586まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:08:17
ポニー「おい早く乗れ!面会時間終わっちまうぞ!」
イノセンス「改めて思ったけど、ほんとガラ悪いオッサンだねこの人・・・」
蟹玉「それでこそ・・・・・いつものマスターさ・・・」
イノセンス「・・・・は?」

俺達は車に乗り込み、先生の居るバレスレ病院へ向かった・・・
587まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:09:10
病院まであと少し、という所まで来たその時・・・


キキキィッ!

  「どわっ!なんだ!?」
ポニー「おう!危ないぞ兄ちゃん!」

マスターはふらふらと歩きながら携帯をいじっている男を轢きそうになり、
急ブレーキを踏んだ。窓を開けてマスターが男に怒鳴る。

ポニー「気を付けろよ!」
  「あ、すいま・・・・・」

相手が謝っているのを無視してマスターはアクセルを踏む。

イノセンス「あれ?鬱井じゃないの今の」
蟹玉「鬱井・・・?」

振り返ってよく見ると確かに鬱井だ。
向こうもこっちを見ている。

ポニー「え?知り合いか?」

マスターは再び車を止めた。
588まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:10:32
イノセンス「あーダメだ、気付いてないのか?」

鬱井はタクシーを拾い、その場を離れてしまった。

イノセンス「見間違いか?」
蟹玉「いや・・・あれは鬱井に違いないさ・・・」

俺は昨日、鬱井に訊いた携帯の番号に電話をかけてみる・・・が、繋がらない。

蟹玉「話し中だ・・・」
イノセンス「・・・・・・ま、いいんじゃない」
ポニー「知り合いだったら悪い事したかな」
イノセンス「いや、気にしないでいいですよ。ふらふらしてたアイツが悪い」
ポニー「ごめんなって言っといてくれ」

鬱井は何をしていたんだろう?
もしかして先生が入院しているのを知っていたんだろうか・・・
589まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:12:07
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」
24.「よそ見して歩いてると危ない」
25.「290円の気持ち」
26.「みえるひと」
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 繋ぎ繋ぎ
590まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:13:11
23.「肩」 (済)

(´・ω・`)抜けてた 
591 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/11(月) 02:14:42
24。蟹さんが少々マトモキャラになっとる
592(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:16:35
(´・ω・`) でも夏なのにコート着てる設定なんです
593まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:18:28
23.「よそ見して歩いてると危ない」

2006年8月12日/鬱井


鬱井「来てない・・・・か」

KIRAとの電話を終え病室に戻りラチメチに葉書の事を聞いてみたが
ラチメチには届いていないという。

鬱井「バレスレ市に越してきたのが先月の半ばぐらいだね?」
ラチメチ「うん、はっきりとした日付は今ちょっと思い出せないけど」
鬱井「うーん、そっか・・・」
ラチメチ「何かあるの?」

ラチメチに聞かれたがどう答えるべきか・・・
今の彼女に葉書の事を話すのは悪戯に不安を煽るだけのような気がする。

鬱井「実はね・・・」

僕達に葉書が来た事を話す。
だが葉書が来てないならと思いなんとなくノートの事や
消印が無かった事もは言わなかった。
594まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:20:31
ラチメチ「同窓会・・・」
鬱井「あぁ・・・誰かのドッキリ企画かも知れないけどね」

ほんとの事を言うと怖がらせるだけなのであえてそう言った。
少なくともラチメチを襲った犯人が捕まるまでは言わない方がいいと思った。

鬱井「それでさ、その葉書だけじゃいまひとつ具体性がないんで
   改めて俺が幹事として同窓会を開こうと思ってるんだよ」
ラチメチ「そうなんだ・・・みんな来るの?」
鬱井「今のところさっき言った奴らだけなんだけど・・・・
   あ、ラチメチも来るよね?ってか来てよ」
ラチメチ「そうだね・・・」

なんだか気の無い返事だ・・・
やっぱり軽く流そうと思ったけど葉書の事が気になるんだろうか。

鬱井「そうだ、ラチメチって誰か連絡取れる奴いない?」
ラチメチ「・・・・・・・・・・・」
鬱井「ラチメチ?」
ラチメチ「え・・・・あ、ごめんちょっと考え事してた」
鬱井「あ、そう・・・」
ラチメチ「・・・・・・・私は誰とも連絡とってないよ」
鬱井「そっか・・・」

残念・・・でも仕方ないか。
595まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:22:06
ラチメチ「ごめんね」
鬱井「いやいや・・・みんな大体そうだよ」
ラチメチ「他に連絡取れそうな人いるの?」
鬱井「うーん・・・どうだろう」

さすがにこれ以上は広がりそうにない。
あとはKIRAに聞くしかないか・・・

鬱井「ま、探してみるよ・・・・・・・・んじゃ今度こそ行くわ。また連絡する」
ラチメチ「うん」

ラチメチと電話番号を交換して部屋を出る。
なんとか欲しい情報は得られた・・・
これでKIRAに怒られないで済む・・・かな。

鬱井「なんか電話したくねーなー・・・」

KIRAにもう一度電話しなきゃいけないのはわかっているが
凄くかけたくなかった。でもしない訳にはいかない。
病院を出た所で電話を取り出し、KIRAの番号を表示したところで
僕は固まってしまった。

鬱井「嫌だなぁ・・・」

どうしても通話ボタンを押して電話をかける事が出来ず、
番号が表示された液晶を見つめながらしばらく歩いていたその時・・・
596まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:23:47
キキキィッ!
鬱井「どわっ!なんだ!?」
  「おう!危ないぞ兄ちゃん!」

一台のワゴン車が僕の目の前で急ブレーキを踏んだ音だ。
運転席からガラの悪そうなオッサンが僕に向かって怒鳴る。

  「気を付けろよ!」
鬱井「あ、すいま・・・・・あれ?」

前を見てなかった僕が悪かったからというより、
そのオッサンが怖そうだったので謝ろうと思ったが
オッサンは罵声を浴びせてすぐに走り去ってしまった。

鬱井「なんだあのオッサン!お前こそ気をつけろバカヤロー!」

100mほど離れたのを確認してから叫ぶ。
しかし、オッサンの車のブレーキランプが光り、止まったのが見えた。

鬱井「や、やべぇ!タクシー!」

身の危険を感じた僕はタクシーを止めて急いで乗り込んだ。

鬱井「バ、バレスレ署まで!早く出して!早く!」

運転手さんにそう告げてさっきの車の方を見ると
微妙にUターンしかかっていた。
597まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:26:21
鬱井「ふぅ・・・ヤバかった・・・」

ホッとした瞬間、電話が鳴る。KIRAからだ。

鬱井「ゃう・・!あ・あ・あ・・・・やばっ・・もしもしっ」

ドキッとして思わず通話ボタンを押してしまった。

KIRA「どうだ?」
鬱井「あ、あぁ・・・今かけようと思ってたトコだったよ」
KIRA「ラチメチはなんと言ってた?」

KIRAはいつものKIRAに戻っていた。
僕は少しホッとしながら聞いた事を話した。

KIRA「ふむ・・・なるほど、わかった」
鬱井「普通ならこの後はラチメチが退院してから改めて署に来てもらって
   事情聴取なんだけど・・・」
KIRA「退院はいつ頃になるかわかるのか?」
鬱井「多分、今日中だってさ・・・まぁ割と元気そうだったしな」
KIRA「わかった・・・では今日の夜そっちに行く」
鬱井「あぁ」

これからの話は今日の夜KIRAと会ってからだ。
KIRAは「協力する」と言っていたがどうなるだろうか。
とりあえずは普通の事件と同じ扱いで捜査する事になりそうな気がするが・・・
598まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:27:09
鬱井「あ、そうだ・・・口止めしとかなきゃ」

僕はアンキモに電話をかける。
ラチメチが退院してアンキモと連絡を取れば葉書に書かれたノートの事や
消印の事がバレてしまうからだ。

鬱井「出ない・・・仕事中か」

仕方ないので留守電にメッセージを入れておいた。
多分、後で電話がかかってくるだろう。その時でいいや。
599まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:28:44
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」
26.「みえるひと」
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) さくさく消化 
600(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/11(月) 02:38:55
(´・ω・`) もう600・・・
601携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/09/11(月) 04:27:17
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

次は26の「みえるひと」希望でっつ
ラチメチたんのことかな?
602(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/12(火) 05:15:11
(´・ω・`) フッフフ・・・
603ヽ(`Д´)ノウワァァン!! ◆iPUllXxNJU :2006/09/12(火) 21:32:57
最初から読むのきついんでここまでのストーリー
要約してくれ
604(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 00:25:43
どっかの田舎の小学校出身のみんなに訳わからん同窓会のお知らせが来て
それがきっかけで何か色々起きて右往左往してるうちにもうお盆前
なにがなんだかわからないお話です
605ヽ(`Д´)ノウワァァン!! ◆iPUllXxNJU :2006/09/13(水) 00:34:17
ありがとう
何が何だか分からなかった
606(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 00:53:19
(´・ω・`) フッフフ・・・
607まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:04:17
26.「みえるひと」



2006年8月12日/ラチメチ


鬱井「ま、探してみるよ・・・・・・・・んじゃ今度こそ行くわ。また連絡する」
ラチメチ「うん」

電話番号を交換して鬱井は部屋を出て行った。

ラチメチ「同窓会・・・・か」

鬱井が出て行った後、私は色んな事を考えていた。

まさか鬱井が刑事になってるなんて・・・
しかもKIRAも一緒に私の為に・・・
それに同窓会・・・・あの頃のみんな───────
そして私を襲った人・・・・

こんな偶然があるのだろうか。

まるで私がバレスレ市に来るのを待っていたような────
そんな気がした。
608まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:13:42
ベッドの上でそんな事を考えていると、
さっき鬱井に押し倒されたナースのテラチキンさんが入って来た。
壁にかかっている時計を見るといつの間にかお昼を過ぎていた。
検査の結果が出たんだろうか。

テラチキン「ラチルメチルさん?大丈夫だった?」
ラチメチ「?」
テラチキン「さっきの刑事に何もされなかった?」
ラチメチ「へ?」
テラチキン「だって・・・さっきの男、刑事ってよりどう見ても犯罪者の顔よ!」

テラチキンさんが真剣な顔をして言う。
609まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:16:09
テラチキン「あんな人で大丈夫なのかしらね?私でも勝てる気がするわ」
ラチメチ「あはは」
テラチキン「あんな変態、殉職でもしない限りきっと出世できないわよ」
ラチメチ「・・・・・・・」
テラチキン「あ・・・・ご、ごめんなさい知り合いなんでしたっけ・・・・」
ラチメチ「いえ・・・」
テラチキン「でも・・・本当にあの人で大丈夫なのか心配だわぁ・・・
   だって相手は凶悪犯よ?冗談抜きで殉職しちゃったりして・・・」
ラチメチ「・・・・彼は・・・大丈夫です」
テラチキン「あら、そうなの?ああ見えて優秀なのかしら」
ラチメチ「そうじゃなくて・・・」
テラチキン「?」
ラチメチ「いえ・・・なんでも・・・・・・・・・・・・・
   それより、検査の結果出たんですか?」
テラチキン「あっ!そうそう、そうだったわ私ったら・・・さ、行きましょうか」

検査の結果を聞きに行く為にテラチキンさんに連れられて部屋を出た。
610まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:23:24
テラチキン「どうしたの?気分でも悪いの?」
ラチメチ「大丈夫です・・・」

部屋を出てからずっと下を向いて歩いていた私にテラチキンさんが心配そうに聞く。

テラチキン「じゃあ・・・どうしたの?」

確かに気分はよくないけれど、下を向いて歩いてるのはそのせいじゃない。
病院という場所のせいだ。

ラチメチ「みんな・・・元気そうなのに・・・」
テラチキン「・・・・・・?」

一見、元気そうな人でも私には本当の事がわかってしまう。
その人に最期の瞬間が迫っているのを・・・・

病院という場所にはやっぱりそんな人が多い。
そして私にはそれがわかってもそれを防ぐ力はない。
だから出来るだけ人を見ないように歩いているのだ。
611まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:25:46
テラチキン「もしかしてすっぴんを見られたくないから?
   気にしちゃダメよみんなそうなんだから」
ラチメチ「・・・あ!」

そうだった、拉致された時から・・・
私は急に恥ずかしくなってしまった。
さっき鬱井に会った時も・・・

テラチキン「大丈夫よぉラチルメチルさん美人だから・・・・ケッ」

その時、ちょうど廊下の壁に取り付けられている鏡の前を通ったので
思わず立ち止まってしまった。

今更だけど手をブラシ代わりにしてさっと髪を整える。

テラチキン「うふふ・・・無駄よ無駄ァ・・・」
ラチメチ「う・・・わかってますけど・・・」

その時、私の後ろを歩いて行く人が鏡に映りこむ。
鏡越しに見たその人を見て手が止まってしまった。
鏡を通して見ても寿命が近いのがわかってしまう・・・
今までそんな人をたくさん見てきた。
手が止まったのはその人を見たからじゃない。
612まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:29:54
あの日もちろん鏡を見た瞬間は何度かあった。
その時も今と同じように、鏡に映っている自分に違和感は無かった。

あの時、私は死を予感し、覚悟した。
だけど私は生きている。

鏡に映った自分を見て何も感じなかったのは、
ただ自分の死期が近くないからなんじゃないだろうか。

そしてもしかすると、
本当に死が近づいて来た時は・・・・・・

私は急に怖くなって鏡の中の自分から目を逸らしてしまった。

ラチメチ「テラチキンさん・・・・?」

ふとテラチキンさんを見ると、彼女はどこかを見たまま固まっている。

ラチメチ「???・・・どこを見てるんですか・・・??」

彼女の視線の先を追いかけようとした時・・・
613まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:34:48
テラチキン「きぁぁぁっぁぁああ!かかかかっかKANI様ぁぁぁあ!!!!」
ラチメチ「えっKANI・・・・?」

彼女はもの凄い勢いで走り出した。

テラチキン「KANI様ぁぁぁ!?KANI様ですよねぇぇぇ!?」

彼女は猛ダッシュして廊下を歩いていた男の人に抱きついた。

  「うわっなんだ!?」
  「妖怪!?」

抱きつかれた男の人の隣に居た2人が驚いて声をあげる。

テラチキン「抱いてぇぇぇ!?私を今すぐ抱いてよぉぉぉぉ!」

病院中に響き渡る程の声でテラチキンさんが叫んだ。
周りに居た人みんなが一斉に彼女の方を見る。
614 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/13(水) 01:35:02
えっ ちょっとおっかなくなってきたんですけど
615(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:37:38
Σ(´・ω・`) なぜ
616 ◆K.TAI/tg8o :2006/09/13(水) 01:45:13
>>613読んだところで>>614を無かったことにしますね
617(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:45:44
(´・ω・`) フッフフ・・・
618まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:48:09
ラチメチ「KANI・・・蟹玉?」

彼女が抱きついて離れようとしないその人は、
テレビで何度も見た事のある、私の同級生の蟹玉だった。

テラチキン「ファンです!今でもずっと・・・!あぁ、まさかこんな所で会えるなんて!」
蟹玉「へぇ・・・?」
ポニー「落ち着いてないで引き離せ蟹玉!おいイノ君!そっち持ってくれ」
イノセンス「えぇえぇ!?いやですよ気持ち悪い・・・ファンでしょ?いいじゃないですか」

イノ君・・・もしかしてイノセンス?
どうしてこの二人が・・・もしかして鬱井から聞いて・・・?
私は思わず気付かれないように顔を伏せてしまった。
声をかけようかと思ったけどすっぴんだし・・・・
619まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:54:50
テラチキン「CD全部持ってます!武道館も行きました!だから!」
蟹玉「ありがとう・・・・・でも俺は今はただの・・・一般人さ・・・わかるかい?」
テラチキン「はぁうぅ・・・」
蟹玉「いいかい?解かったならもう・・・自分の足で立てるね・・・?」
テラチキン「はい・・・・KANI様・・・でも・・・でもぉ・・・・」
蟹玉「今日はある人のお見舞いに来ただけなんだ・・・」
テラチキン「はぁいぃ・・・・」
蟹玉「いい子だ・・・・」

蟹玉は彼女を優しく引き離して歩いて行ってしまった。
どうやら私の所に来た訳ではなかったらしい。

テラチキンさんはうっとりした顔で蟹玉達・・・・というより蟹玉の背をジッと見つめている。
私もつられて蟹玉達が歩いていくのを見ていたが、その時ある事に気付いてしまった。
620まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 01:57:50
ラチメチ「嘘・・・そんな・・・・まさか」

私は怖くなってその場にしゃがみ込んでしまった。
今まで何度も感じたこの違和感────────
まさか彼が・・・・信じられない。

だけど私は同時に心のどこかでホッとしている自分に気付いた。
他人のそれが見えれば見えるほど、
鏡に映った自分に違和感がない事を安心してしまうからだ。

テラチキン「ラチルメチルさん!?だ、大丈夫!?」

蟹玉が見えなくなって正気を取り戻したテラチキンさんが私に駆け寄る。

ラチメチ「ごめんなさい・・・ちょっとめまいがしただけです・・・大丈夫」
テラチキン「私こそごめんなさい!
   KANI様とこんな所で会えるなんて思わなかったからつい・・・」

テラチキンさんの手を借りて起こしてもらう。
621まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:00:28
ラチメチ「ファンだったんですか・・・?彼の・・・」
テラチキン「え?えぇ、実はそうなの・・・ずっとおっかけやってて・・・
   あぁ・・・せっかく会えたのに・・・私ったら一体なにを・・・
サイン貰うの忘れてたぁぁぁぁ・・・・・・」

よほど好きだったんだろう。
テラチキンさんは喜びの余り取り乱してしまった自分を
思い出して凄く恥ずかしそうにしている。

ラチメチ「よかったら・・・サインもらえるようお願いしてみましょうか?」
テラチキン「マジで!?」
ラチメチ「はい・・・私、彼と同級生なんですよ」
テラチキン「はぁ!?マジで!?お願い!出来れば写真も!ねぇ!?」
ラチメチ「はははい・・・あの、頼んでみるだけですよよよ・・わぁうぅ・・・」

興奮した彼女は私の両肩を掴み思いっきり体を揺する。
KANIのファンは熱狂的な信者が多いと聞いた事はあるけどここまでとは・・・
もし断られたら殺されるかも知れない。
622まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:05:39
ラチメチ「あ・・・でもさっき鏡見た時・・・」
テラチキン「何!?HASAMI!?彼の一番のヒット曲じゃない!それがどうしたの!?」
ラチメチ「ぷっ・・・・あははは」
テラチキン「なに!?何なの!?教えてよぉぉぉぉ!?」

何だかさっきまで怖がってた自分が馬鹿らしくなった。

悩んだって仕方ない。
私のこの力はそういう力なんだ。
何も出来ないから、誰にも言わない。
どうせ何もしないなら、何が起きても悲しんじゃいけない。
例えどんな悲しい現実を見たとしても受け入れるしかない。

テラチキン「とにかく絶対よ!約束してね!?KANI様と2ショットで写真!ね!?」
ラチメチ「は、はぁ・・・なんとか・・・・あの、行きましょうか」

興奮するテラチキンさんをなだめるようにして私は歩き出した。
顔を上げて、真っ直ぐ前を見ながら。
623まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:07:45
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」
26.「みえるひと」 (済)
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 話が進んでるようで進まない!
624名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/13(水) 02:16:20
25でおながいします。
625まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:24:02
25.「290円の気持ち」



2006年8月12日/KIRA


KIRA「・・・わかったかうりゃああああああああああ!!」」
鬱井「は、はい!」

鬱井からの報告を受けたが、余りにも馬鹿過ぎて話にならない。
鬱井にラチメチの所に戻るよう指示して電話を切った。

KIRA「はぁ・・・はぁ・・・」

久しぶりに怒鳴ってしまった。何年ぶりだろうか。
しかし思いっきり大声を出したせいかスッキリした気がする。
考えてみれば華鼬の捜査を始めてからほとんど休みを取っていない。
気付かないうちにかなりストレスが溜まっていたのかも知れない。
626まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:29:11
KIRA「ふ・・・ふふふはははははは・・・・」

何故か笑いが込み上げてくる。

KIRA「くっくっく・・・鬱井のあの驚き様・・・はっはっはっは・・・」

周りに誰も居なくてよかった。
こんなところを誰かに見られたら死ぬしか無い。

華鼬の件が済んだら、長期休暇を取ってどこか外国へでも旅行しようか・・・

なんだか何もする気が起こらなかった。
僕はしばらく椅子に座ったままボーッとしていた。

どれぐらい時間が経ったのだろうか。
まるで何時間もこうしていたように思えたが、
時計を見るとまだ20分程しか経っていなかった。
なんだかとても疲れが取れた気がする。
627まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:32:16
KIRA「どうだ?」
鬱井「あ、あぁ・・・今かけようと思ってたトコだったよ」
KIRA「ラチメチはなんと言ってた?」

鬱井の話によるとラチメチには葉書が来ていないという。
ラチメチを気遣ってノートの話はしなかったらしい。

KIRA「ふむ・・・なるほど、わかった」
鬱井「普通ならこの後はラチメチが退院してから改めて署に来てもらって
   事情聴取なんだけど・・・」
KIRA「退院はいつ頃になるかわかるのか?」
鬱井「多分、今日中だってさ・・・まぁ割と元気そうだったしな」
KIRA「わかった・・・では今日の夜そっちに行く」
鬱井「あぁ」

電話を切る・・・と、また笑いが込み上げてきた。

KIRA「はははは・・・・くっくくく・・・」

鬱井は電話に出た瞬間、明らかに怖がっていた・・・
さっき怒鳴ったせいだろう。
それからしばらく笑いが止まらなかった。
628まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:35:54
夜、バレスレ市のワイミーズで鬱井と会う。
鬱井はいつもと同じサラダを食べている。

鬱井「なに見てんだよ・・・悪かったないっつも食べてて・・・」
KIRA「・・・・・・・・・そんなに美味いのか?」
鬱井「・・・美味いよ。嘘だと思うなら一回ぐらい食べてみろ」
KIRA「そうしよう」
鬱井「えぇ!?マジで?何かあったのかお前」

驚く鬱井を無視して店員を呼ぶ。

鬱井「ど、どうしたんだお前・・・・」
KIRA「何がだ?」
鬱井「いや・・・いっつもここ来てもコーヒーしか飲まなかったからさ」
KIRA「・・・・・・・・・くっ」
鬱井「な、なに笑ってんだよ」
KIRA「いや・・・・ぶふっ・・・・・・・・別に」

必死で笑いを噛み殺す。今日の僕はどうかしている。
629名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/13(水) 02:36:52
ワイミーズwww
630まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:38:35
鬱井「まぁ・・・・あれだな。お前も大変なんだな・・・」
KIRA「・・・・・・」
鬱井「あ、来たぞサラダ・・・ちゃんと残さず食えよ」
KIRA「いや、ちょうど小腹が空いていたんだ」
鬱井「あっそう・・・そういう意味で言ったんじゃないけどな」
KIRA「大体、食べ物を残す奴バハッ」
鬱井「うおっ!汚っ・・・噴くなよ!」

食べた瞬間、あまりの不味さに思わず吐き出してしまった。

KIRA「な、なんだこれは・・・よくこんな物を・・・」
鬱井「だから言っただろ・・・お前にはこのワイミーズ特製フリスクサラダの気持ちはわからないって」

信じられない不味さだ。
これをメニューに載せているのは悪意があるとしか思えない。

鬱井「で、もう食べないのか?だったら俺が・・・・」
KIRA「いや食べる。頼んだのは僕だ・・・」
鬱井「あっそう・・・」

一度口をつけたからには絶対に全部食べてやる。
僕は意地になってサラダを口にかきこんだ・・・

鬱井「お前・・・涙目になってるぞ・・・」
KIRA「黙れ・・・」
631まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:41:34
なんとか食べきった後、何杯もコーヒーを飲んで胃を消毒した。

KIRA「どうだ・・・残さず食べると言っただろう・・・」
鬱井「あ、あぁ・・・」
KIRA「では本題に入ろうか」
鬱井「あ、はい・・・」
KIRA「鬱井、ラチメチの件は引き続きお前が調べられるようにはなったな?」
鬱井「あぁ、うちの署としては
   『普通の』拉致・監禁事件として捜査する事になったよ」
KIRA「よし、では明日からお前はそっちの事件に専念しろ。
   今までとは逆で僕がお前に協力する形になる。
   何か僕の力がが必要な事があったら僕に言え」
鬱井「え!?」
KIRA「なんだ」
鬱井「いや・・・やっぱお前、変だぞ」
KIRA「なんだ、何・・・が変だっ・・・て言うんダッ!ブブプフッ」
鬱井「おい!?」

驚く鬱井がツボに入り、喋っているうちに噴き出してしまった。
632まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:46:09
KIRA「・・・気にするな」
鬱井(いや、するよ・・・)
KIRA「とにかく明日から・・・・ブフッ」
鬱井「な、なんなんださっきから!どうしたんだ!?」

今度は冷静を装っている自分が滑稽で笑いが止まらない。
ダメだ、今日はもうまともに話す事も出来ない。

KIRA「すまん・・・・今日はもう終わりにしよう」
鬱井「そうだな・・・その方がいいかもな・・・」
KIRA「クッ・・・・よ、よせ・・・」

僕にひいている鬱井の顔がリアル過ぎて噴いてしまう。
笑いが止まらなくなった僕は両手で顔を覆い隠し
ひたすら心を無にしようと努力した。

鬱井「・・・・・・・あのさ」

5分程してようやく落ち着いた頃、
鬱井が冷え切った目をしながら僕に話しかける。

鬱井「お前、住所わかる奴何人かいるんだろ?教えてくれよ」
KIRA「市内のか?」
鬱井「あぁ、とりあえずは」
633まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 02:58:27
KIRA「わかった。明日教えてやる」
鬱井「お前、誰か会いたい奴いるの?」
KIRA「何故そんな事を聞く?」
鬱井「蟹玉がな・・・・」

昨日僕が帰った後も、ここで蟹玉達と4人で話していたらしい。

鬱井「携帯に会いたいつってもなぁ・・・」
KIRA「携帯なら市内にいる」
鬱井「あぁそう市内に・・・・ええええええ知ってるのかよ!」
KIRA「当然だ。転校したとは言え同じクラスだったじゃないか」
鬱井「・・・・そうだけど、みんな忘れてると思うぞだって・・・」

鬱井はもちろん、ニコフ達も忘れていたらしい。

KIRA「ふむ・・・まぁあんな事があったからな・・・
   忘れたいと思うのも仕方ないかもな・・・ニコフは」
鬱井「なんで『ニコフは』なんだよ」
KIRA「お前はどっちにしろ忘れるに決まってる」
鬱井「なんだと・・・」
KIRA「で、携帯も同窓会に誘う気か?」
鬱井「・・・・・」
634まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 03:08:29
KIRA「どうした」
鬱井「いや・・・誘う・・誘うよ」
KIRA「・・・・・・まぁ好きにしろ、幹事」
鬱井「そうだよ幹事様だよ俺はよ・・・代表だよ」
KIRA「・・・?」
鬱井「だから俺がみんなの代わりに・・・」
KIRA「・・・・出ようか」
鬱井「あぁ・・・」

僕が住所を知っているとわかった時、明らかに鬱井は動揺していた。
おそらくあの時の事件を気にしているのだろう。
本当は、犯人呼ばわりしたまま転校してしまった携帯に会うのを恐れているはずだ。

店を出た所でイノセンスから電話がかかってきた。
635まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 03:10:21
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
28.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
29.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) >>629 わらうところス
636まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/13(水) 03:22:51
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.「いま、会いにゆきます」
28.「人参>馬」
29.「水揚」
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 関係ないけどピンセットがどっかいったス
637il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/13(水) 18:24:09
盛大に噴いたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
なんとなく気になるので28でお願いします
638名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/14(木) 04:04:48
乙です
キャラ作りが上手いですなぁ
639まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/15(金) 01:54:22
>>637
(´・ω・`) おんまさんはにんじんすきス
>>638
(´;ω;`) ウッ・・・
640九州ry ◆KYuSyUA/K2 :2006/09/15(金) 20:41:55
作中のKIRAにほれそうだよ!
641まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/15(金) 23:42:52
・゚・(ノω;`)・゚・。
642まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 01:15:27
28.「人参>馬」


テラチキン「こっちよ!急いで!」
ラチメチ「ちょちょ・・・ま、待ってください・・・」
テラチキン「いいからはやく!」
ラチメチ「は、はい・・・」

興奮したテラチキンさんは
検査の結果を聞いて部屋に戻った私をもの凄い勢いで部屋から引っ張り出した。
私が検査の結果を聞いている間、
テラチキンさんは蟹玉達が病院から帰ってしまわないように見張っていたらしい。
蟹玉達が居る(はず)の病室まで無理やり連れて行かれた。

テラチキン「ほ、ほらここよ!」
ラチメチ「は、はい・・・でも・・・それでどうしろと・・・」
テラチキン「へ?」

いくら知り合いでも誰のお見舞いに来てるのかもわからないのに
勝手に入る訳にはいかない。
643まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 01:22:09
ラチメチ「だっていきなり入る訳にも・・・」
テラチキン「・・・・・・・・」
ラチメチ「・・・・あ!ちょ・・・」

テラチキンさんが無言でドアをノックする。

ラチメチ「な、なんて事するんですか」
テラチキン「虎穴に入らずんば虎子を得ず、よ!」
ラチメチ「そんな無茶な・・・」

テラチキンさんは満面の笑みで親指をグッと立てる。

イノセンス「・・・ん?」

ノックしたままドアを開けなかったせいか、
中からイノセンスが出てきた。

ラチメチ「あっ・・・」
イノセンス「あれ?・・・・・・・・んん??」
ラチメチ「あのー・・・久し・・・・ぶり。イノセンスだよね・・・・?」
イノセンス「・・・・・・・・・・・・・・・ラチメチか!?」
ラチメチ「ごめんねいきなり・・・実は・・・・・・・・・・あれ?」

横を見るとテラチキンさんが消えていた。
644まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 01:29:02
イノセンス「えええマジかよ・・・なんで?」
ラチメチ「うー・・・あー・・・あのー」
ポニー「どうした?」

さっき蟹玉と一緒に居た怖そうな男の人も出てきた。

ラチメチ「あ・・・ご、ごめんなさい突然。
   私、彼の同級生でラチルメチルと言います・・・あの・・・」
ポニー「うゅ・・・・ゅそおおおおおおおおおお!?」
ラチメチ「!?」
イノセンス「ポ、ポニーさん!?」
蟹玉「どうしたんだい・・・・・?」

様子が変だと気付いたのか中から蟹玉も出て来る。
645まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 01:32:12
蟹玉「・・・・ラチメチかい?」
ラチメチ「あ、久しぶり・・・」
ポニー「わゃゃゃゃ・・・」
イノセンス「ちょ、蟹玉!ポニーさんが・・・」
蟹玉「マスター・・・・落ち着きなよ・・・・・?」
ポニー「ひひゅう・・・・す、すまん・・・」
ラチメチ「・・・・・・・?」
イノセンス「な、なんだなんだ・・・?」
蟹玉「単純に・・・ラチメチがマスターの好みだったのさ・・・」
ポニー「ばっ・・・言うなよお前そんな事・・・」
蟹玉「昔から時々あるんだ・・・
   マスターはストライクゾーンど真ん中な子を見ると
   抑えが利かなくなっちなっちまうのさ・・・・
   そう・・・人参を目の前にした馬みてーに・・・・」
イノセンス「・・・・・」
ラチメチ「あの・・・なんか・・・・ごめんなさい・・・」

よくわからないけど私はポニーという人の好みだった・・・らしい。
646まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 01:35:46
蟹玉「とりあえず・・・入りなよ?」
ラチメチ「え?いいの?だって・・・」
イノセンス「まぁ中入ってからで。先生もいるし」
ラチメチ「先生・・・・・?」
ポニー「ま、ま、ま、どうぞどうぞ・・・ささ、入りなさい」
ラチメチ「え・・・は、はい」

なにがなんだかわからないまま中へと入れられてしまった。

ゲロッパ「・・・・お、おぉ・・・ラチメチ?ラチメチなのか?」
ラチメチ「先生!?・・・・先生ってゲロッパー先生だったの?」

ベッドの上に居たのは小学校の頃の担任、ゲロッパー先生だった。
まさか鬱井や蟹玉、イノだけじゃなく先生にまで会うなんて・・・

こんな偶然があるのだろうか・・・・?
本当なら嬉しいはずの再会なのに、私は何故か嫌な予感がした。
まるで誰かがこうなるように仕向けているんではないか、と・・・・

そしてこの時感じた予感が現実のものとなる時、
私はこの日の幾つかの再会が偶然ではなかったと知る事になる─────
647まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/17(日) 02:00:27
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.「いま、会いにゆきます」
28.「人参>馬」 (済)
29.「水揚」
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) ファ・・・
648名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/17(日) 16:38:36
(`・ω・´) 今愛に生きます まりあさん 
649まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/18(月) 00:33:32
(´・ω・`) ドキ・・・
650可児玉:2006/09/18(月) 02:52:48
>>534
携帯と親友キタコレwwwwwwwwwwww
651まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:27:32
(´-ω-`) ・・・・・・・・・・・・・・フゥ
652まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:31:01
2006年8月13日/鬱井


この日はKIRAからの電話で目が覚めた。

鬱井「ふぁい・・・・」
KIRA「なんだ、まだ寝てるのか?」
鬱井「ふえ・・・・?まだ・・・って、今何時・・・?」

目を擦りなが時計を見ると・・・・

鬱井「まだ、ごっ・・・5時じゃないか・・・お前・・・ふざけんなよ」
KIRA「『もう』5時だ」
鬱井「はぁ・・・?お前・・・何時に起きてるんだよ」
KIRA「僕は昨日お前と別れてから寝てない」
鬱井「お、俺は寝てたんだよ・・・で、何だこんな朝っぱらから」
KIRA「何だとはなんだ。携帯の居場所が知りたいんだろう?」
鬱井「携帯の居場所・・・?あぁ・・・・」
KIRA「おい、さっさと目を覚ませ。ちゃんと覚えろよ、いいか?言うぞ」
鬱井「ちょ・・・待てよ。覚えられる訳ないだろ・・・
   お前と一緒にすんな。か、書く物書く物・・・」

僕はベッドから這いずるように起きだして書く物を探した。
653まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:35:18
KIRA「まだか?早くしろ」

KIRAがイラついた口調で言う。

鬱井「ま、待てよ・・・・・お、あったあった・・・はい、いいよ」
KIRA「バレスレ市の・・・」
鬱井「ちょ・・・はやい・・・」

KIRAが早口で住所を言うので必死で聞き取りながら書き留める。

鬱井「・・・・ん?そういえば住所は教えないとか言ってなかったか」
KIRA「あぁ、だがもうそんな事も言ってられないからな」
鬱井「・・・・は?」
KIRA「ワイミーズでみんなにも聞いたからな。
   今更1人2人増えても変わらん。それにラチメチの件もあるしな。」
鬱井「あぁ・・・・」
KIRA「それに・・・・葉書を送ったのは携帯かも知れんぞ」
鬱井「えぇ!?」

KIRAの一言で目が覚めた。
654まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:37:56
鬱井「なんで・・・?」
KIRA「単純な話だ。お前、あの時のクラスメイトで誰が一番怪しいと思う?」
鬱井「誰って・・・・そんなのわかんねーし考えたくもないよ・・・・」

・・・とは言ったものの正直な話、
蟹玉から携帯の名前を聞いた時に僕も一瞬そうなんじゃないだろうかと思った。
でもそれはあくまで葉書の件であって、
それが華鼬に繋がるとは思えなかったので、KIRAには言わなかったが────

KIRA「・・・お前の考えてる事はわかる。
   僕も、葉書を送ったのが携帯だとしても華鼬だとは思わない」

KIRAが僕の心を見透かしたように言う。

鬱井「思わないけど・・・可能性があるなら調べるべき・・・か」
KIRA「わかってるじゃないか」
鬱井「わかりたくないけどな・・・」
KIRA「・・・ふん、とにかくお前に任せたぞ」
鬱井「あぁ・・・」

電話を切ってベッドに倒れこみ、目を閉じて僕は考えた。
葉書を送ったのは携帯なんだろうか・・・・
そして華鼬とは関係あるのか・・・・
だとしたらやっぱりあの事件が原因なんだろうか・・・

そんな事を考えてるうちにそのまま二度寝してしまった。
655まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:41:23
夜──────


僕はKIRAから聞いた携帯のマンションまで来ていた。

鬱井「ここに携帯が・・・・なんか緊張してきた・・・・」

僕は何度も部屋の前を行ったり来たりしていた。

元々は同窓会に誘う為・・・・・そしてその前にあの時の事を謝りたい。
その為に来たかったのだが、今はそれだけじゃない。

葉書を送ったのは携帯かも知れないし・・・
もしかすると華鼬と何か関係があるのかも知れない。

下手すると何かとんでもない事になるんじゃないだろうか、
という不安が加わって中々インターホンを鳴らす事が出来なかった。

鬱井「うー・・・」
656 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/19(火) 01:42:30
やっと出番ですか。着替えてきますね
657まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:42:59
いつまでもこうしてても仕方ない。
それはわかってるんだけど・・・・
その時ふと、KIRAなら迷わずインターホン鳴らすだろうな・・・って思った。

鬱井「くそっ・・・」

KIRAに出来て僕に出来ないはずがあるか!
ヘタレな自分自身への苛立ちがいつの間にかKIRAへのムカつきに変わった。

鬱井「よ、よ〜し押すぞ〜・・・押すからな〜・・・」

僕は目を閉じて大きく深呼吸した。

鬱井「・・・・・・でぃやっ」


ピンポーン


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・返事がない。
658まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:46:23
鬱井「・・・・・そゃっ」


ピンポーン

もう一度鳴らす。
だが・・・・・・


鬱井「・・・・・・・・・・留守かよ」

せっかく勇気を振り絞ったのに・・・・

鬱井「はぁ〜あ・・・」

ため息と共に気が抜けてしまった。
どうやら留守のようだ・・・・

鬱井「まぁいいや・・・今度はKIRAに来させよう・・・」

諦めて帰ろうとしたその時、

  「・・・・・・はい」

ドアがほんの少しだけ開き、中から男の声がした。
659まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:48:36
鬱井「っ!?・・・・・ひゃうっ!?」

僕はびっくりして裏返った声を出してしまった。

  「なんですか・・・・」

ほんの少しだけ開いたドアの隙間から低い声がする。

鬱井「え、え〜と・・・・こちら携帯さんのお宅で・・・すよね?」
  「誰だ!?」

携帯の名前を出すと声のトーンが急に上がった。
反応したという事はやっぱり携帯・・・・?

鬱井「あ・・・・あの、鬱井という・・・」
  「鬱井・・・?・・・・・・・・・鬱井だって・・・・・?」
鬱井「あの、携帯さんの家ですよね・・・・?」

反応はあるもののドアを開けようとしないのでいまいち本人かどうかわからない。
660まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:51:44
鬱井「あのー・・・・」
  「なんでここがわかった・・・・・?」
鬱井「あ、やっぱり携帯・・・携帯なんだな?俺だよ、鬱井だよ。
   小学校の時、同じクラスだった・・・」
   「・・・・・・・・覚えてるよ」

ドアがゆっくりと開いた。

携帯「何しに・・・来たんだよ」
鬱井「あっ・・・・えへへへ・・・・お、おひさしぶりっぷ〜・・・・うへへ」
携帯「・・・・・・・・・」

つかみは最悪!
携帯は黙ったまま僕をジッと睨んでいる。

鬱井「あ・・・もしかして寝てたのかな・・・?」

10数年ぶりに会った携帯は上下ジャージ、頭は寝癖でボサボサだった。
661まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:53:23
携帯「今更・・・・何の用だよ。それに何で俺の家知ってるんだ」

携帯は僕の質問に答えず聞き返す。

「今更」・・・・彼はそう言った。
予想はしてたがやっぱりあの時の事を恨んでいるみたいだ・・・

鬱井「・・・・・・・・・・・ごめん!」
携帯「・・・・!?」
鬱井「あの時は・・・・ごめん・・・・ほんとに・・・・ごめん」
携帯「な、なんだいきなり・・・」
鬱井「今更・・・だって事はわかってる・・・だけど・・・ごめん」
携帯「・・・・・」
鬱井「俺が・・・いや、俺達が間違ってた・・・みんなを代表して謝らしてくれ」
携帯「・・・・・・・・入れよ」

頭を深く下げる僕に背を向けて携帯は部屋の中に入っていった。
僕も慌てて後に続く。

鬱井「お、おじゃまします・・・」
携帯「適当な所に座れよ・・・」

座れとは言うものの、
ただでさえワンルームであまり広くないこの部屋は、
「男の一人暮らしだから」では済まされないほど散らかっていた。
それに部屋の隅にはゴミ袋が山積みになっていて臭いもひどかった。
662まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:54:23
鬱井「なんていうか・・・男の城って感じだね・・・はは・・・」
携帯「汚くて悪かったな・・・」
鬱井「あ、いやそういう意味じゃ・・・」
携帯「それで?10数年ぶりにわざわざ訪ねて来たのは謝る為だけか?」
鬱井「あ、あぁ・・・何から話せばいいのか・・・色々あるんだけど・・・
   でも、まずは謝りたかったんだ」
携帯「謝るって言うけどよ、何に対して謝ってんだよ?」

僕が謝っているのは携帯が犯人じゃなかったという事がわかったからだ。
夏休みに転校してしまった携帯はあの後どうなったか知らない。
つまり今も自分が疑われたままだと思っているんだろう。

鬱井「実はさ・・・覚えてるだろ?ニコフの・・・・・」
携帯「カレー事件か・・・・忘れたくても忘れられないに決まってるだろ」

携帯はやっぱり────というか当然だが───あの事件の事は覚えていた。

鬱井「あぁ・・・あの後、携帯が転校してから────」
携帯「真犯人が見つかったんだろ?知ってるよそんな事」
鬱井「え、えぇ!?し・・・知ってたのか!?なんで・・・?」
携帯「聞いたんだよ」
鬱井「だ、誰に・・・?」
携帯「・・・・・さぁな、忘れたよ」
鬱井「忘れた・・・って・・・」
663まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:55:30
携帯はあの後の事を知っていた。
誰かに聞いたと言うが誰に聞いたかは忘れたと言う。
その「誰か」というのは当然・・・

鬱井「それ・・・クラスの誰か・・・だよな?」
携帯「そうだよ・・・・でも、誰だっていいだろ」
鬱井「うん・・・そうだな。誰から聞いたか知らないけどそんな事関係ないよな」
携帯「・・・」
鬱井「俺達が携帯の事を犯人扱いしたってのは事実だし・・・・
   今までずっと、その事を謝らなかったのも事実だ」
携帯「・・・・・・」
鬱井「許してくれるとは思わないけど、改めてもう一度謝るよ。
   ほんとにごめんな・・・俺達が馬鹿だったよ・・・」

僕は床に手をついて、もう一度謝った。
664まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:57:45
携帯「・・・・・今更謝られたって・・・・・・もう遅ぇよ」
鬱井「・・・・・・・」
携帯「なんだよ・・・・なんで今なんだよ・・・・」
鬱井「ごめん」
携帯「やめろよ!お前が頭下げたって・・・・」
鬱井「ごめん」
携帯「・・・・・!」

言い訳出来る事なんて何もない。
僕はただ頭を下げ続けた。

携帯「・・・・もういいよ、わかったよ・・・頭上げろよ」
鬱井「・・・・・・」
携帯「わかってたんだよ・・・・ほんとは・・・・
   アイツに言われた時から・・・・・」

携帯はうつむいて、独り言のように話し始めた。
「アイツ」・・・・やっぱり携帯は誰に聞いたか覚えていたようだ。
665まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 01:59:00
携帯「結局、みんなのせいにして・・・言い訳してたのは俺だけだったんだ」
鬱井「携帯・・・?」
携帯「せっかく教えてくれたのに・・・
   俺はやりなおすのが怖くて現実から逃げてたんだ・・・」
鬱井「お、おい・・・どうしたの?」
携帯「アイツが・・・アイツに会った時、俺はもう腐り始めてたんだ。
   だからあの時・・・・・もう遅いって決め付けて・・・」

両手で頭を抱え、苦しそうに話す携帯の目からは涙が溢れ出していた。
僕は携帯が何を言ってるのかまったくわからず、ただ彼を見ているしか出来なかった。

携帯「でも・・・でも無理だ・・・もう・・・・戻れない・・・
   ここが・・・ここだけでしか俺は・・・・・・」
鬱井「・・・・・なぁ携帯、アイツって・・・・誰の事なんだ・・・?」
携帯「・・・・・・」

携帯はうつむいたまま答えなかった。
666まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 02:00:12
鬱井「携帯・・・俺、今日は帰るよ・・・」
携帯「あぁ・・・そうしてくれ・・・」

それ以上聞く事が出来なかった僕は、
メモ帳を取り出して自分の電話番号を書く。

鬱井「これ、俺の電話番号・・・いつでもいいから電話くれないか・・・?」
携帯「あぁ・・・わかったよ」
鬱井「じゃあ・・・またな」
携帯「あぁ・・・・・・・・・・・またな」

電話番号を書いた紙を破って床に置き、僕は部屋をあとにした。

結局何も聞けなかった。
KIRAにまた嫌味を言われるかも知れない・・・
だけど僕の心は部屋に入る前と違って随分軽くなっていた。
捜査の事や、同窓会の事より何よりも、
あの時の事を謝る事が出来た。
そして携帯にも・・・気持ちはちゃんと通じたはずだから。

携帯の言っていた「アイツ」・・・
誰の事だか今はわからないけど、
きっと今度は話してくれる・・・そんな気がした。
667まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 02:02:01
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.「いま、会いにゆきます」 (済)
28.「人参>馬」 (済)
29.「水揚」
30.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`) 結局何も聞けなかった鬱井!一体どうなってしまうのかッススス・・・
668 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/19(火) 02:07:21
他人と話せたんですね俺

29で
669まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/19(火) 02:22:15
29.「水揚」予告(自分用)

遂に「その時」は来る。
KIRAとスパイ───────互いに腹の内を読みあいつつも、
勝つ為の決め手を見つけられず牽制し合ってきた二人・・・・
KIRAは見事スパイを炙り出し華鼬壊滅の突破口を見出す事が出来るのか、それとも・・・

「エサは撒いた・・・・・・・後は網にかかるのを待つのみ」
KIRAの頭脳が冴え渡る!



(`・ω・´)みたいな!
670携帯ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/09/19(火) 03:58:24
┃ ∧
┃ω・)
┃o)

1番初めに読んだ1-1は携帯さんの話だたんでつかね…?
671名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/19(火) 23:06:12
実はそうなんです
672まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/20(水) 01:31:51
>>670
(´・ω・`)実はそうなんです
673泥犬:2006/09/21(木) 02:02:36
泥age
674 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/21(木) 02:10:40
釣られた
675名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/22(金) 03:14:58
マダー
676まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/22(金) 03:19:13
(´・ω・`)中々まとまらないので・・・・
     見切り発車でちょっとずつ・・・・・
     やってみます・・・・・・・ 寝れないし・・・・・・・・ス
677まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/23(土) 02:05:26
蟹玉イメージ図描きました
ttp://up2.viploader.net/pic/src/viploader309534.jpg
678 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/23(土) 02:07:08
hideやないですか
679ミ( ゚皿゚)彡─┛~~ ◆KANIxJPoCo :2006/09/23(土) 02:48:50
999999999999999999999999999999999999999999999999999999999999
999999999回保存したwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwwwwwwwwww
wwwwwwwww
680il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/09/23(土) 03:45:33
このスレは伝説になる
681まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/09/23(土) 03:48:49
(´-ω-`) 本当に死ぬかと・・・
682名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/23(土) 15:50:30
。。・゚・(ノД`)・゚・。
683クロス ◆Xxxxxxx7yY :2006/09/23(土) 15:53:23
こんなスレ知らんかった
684名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/23(土) 15:56:17
ちょっと読んだけど
どこがおもろいかわからんかった
なんか元ネタあるのか?
685名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/23(土) 17:59:25
・要はかまいたちの夜のパクリです。

らしいよ?よくわかんないけど。
686名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/23(土) 18:46:49
かまいたちやってないからわからん
687 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/24(日) 00:38:07
マダカナー
688名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/25(月) 14:06:24
期待あげ
689名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/26(火) 01:03:23
はやくはやくぅ〜
690名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/27(水) 19:30:22
ほしゆ
691可児玉:2006/09/28(木) 00:08:38
ほし
692名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/28(木) 10:46:23
楽しみにしてる名無しだっている
693名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/28(木) 22:16:41
つまらないって言われた途端スレ放置
そしてまだ?とか楽しみにしてるとか応援カキコが増えてきた頃にしょうがないなとか言って出てくるんだろう

シニアってこんな駆け引きするようなキャラだっけ?
なんか女々しくて嫌だ
694名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/28(木) 22:55:54
コテだって人間だもの
私生活が忙しければ2ちゃんなんてやって遊んでる暇ないさ
695名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/28(木) 22:56:59
シニアとはしょっちゅう引退するものだ
696名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/28(木) 23:39:49
しにあじゃないよ まりあだよ
697名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/29(金) 00:03:13
まりあじゃないよ こぶただよ
698名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/29(金) 00:45:31
イッツァショータァアイッッ!!!
699名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/29(金) 01:40:37
アオッ!
700名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/29(金) 15:21:56
追い付いた!

どうか>>677を携帯からも見れるように…(´・ω・`)
701 ◆K.tai/y5Gg :2006/09/30(土) 01:51:04
>>700
もう消えてるっぽいすよ
あと次からはこれ試してみなさいね ttp://fileseek.net/proxy.html
702名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/09/30(土) 02:07:04
>>701
ありがとうございます
でもとっくに試してます
703名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/01(日) 06:46:04
 
704まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/01(日) 23:20:18
>>682
(´;ω;`) ナカナイデ・・・・
>>683
(´・ω・`) ゴメンナサイ・・・
>>684
(´・ω・`) デスヨネ・・・・スイマセン
>>685
(´・ω・`) スイマセン 
>>686
(´・ω・`) デスヨネ
>>687
(´;ω;`) スイマセン
705まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/01(日) 23:21:18
>>688
(´;ω;`) ウッ・・・
>>689
(´;ω;`)  この顔ばっかり・・・
>>690
(´;ω;`)  マジスイマセン
>>691
(`・ω・´) ☆?
>>692
(´;ω;`)  全まりあが泣きました
>>693
これはほんとそうです
だったらやるなって話になりますよね
すいません ほんとに
706まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/01(日) 23:22:59
>>694
(´;ω;`)  もうほんと・・・すいませんすいません
>>695
(`・ω・´) しすぎですよね
>>696 
Σ(´・ω・`)
>>697
Σ(´・ω・`) 
>>698
Σ(´・ω・`) 
>>699
Σ(´・ω・`) 
>>700
(´;ω;`) け、携帯から・・・・・・?すいません・・・
>>701
(´・ω・`) お手数を・・・・
>>702
(´・ω・`) ゴメンナサイ・・・・
>>703
(´・ω・`) アリガトウゴザイマス・・・・!
707名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 00:49:54
続き書いて〜ん
708まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/02(月) 01:38:32
(´・ω・`) 押忍・・・・・
709名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 03:19:50
459 :くるくる ◆10YDeAgykY :2006/06/06(火) 22:15:34 ID:tTjnTwBt
自スレに来る男コテがイノとほにと紳士ぐらい


460 :くるくる ◆10YDeAgykY :2006/06/06(火) 22:15:46 ID:tTjnTwBt
みんな好きだよ


461 :くるくる ◆10YDeAgykY :2006/06/06(火) 22:16:15 ID:tTjnTwBt
猪とはチューしたし


462 :くるくる ◆10YDeAgykY :2006/06/06(火) 22:18:33 ID:tTjnTwBt
(・ε・)む〜〜〜む〜〜
710名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 07:55:10
金髪?
711名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 07:58:48
590 名前: くるくる ◆10YDeAgykY 2006/06/08(木) 22:02:42 ID:wWuUl2Qx

おら・・・・・


591 名前: くるくる ◆10YDeAgykY 2006/06/08(木) 22:03:04 ID:wWuUl2Qx

おら・・・・・(´・ω・`)


592 名前: くるくる ◆10YDeAgykY 2006/06/08(木) 22:03:39 ID:wWuUl2Qx

J(・∀・)しと遊ぶの楽しかっただよ・・・・・・・
712がんぼ ◆ganbo/F702 :2006/10/02(月) 13:57:14
>>709

>461 :くるくる ◆10YDeAgykY :2006/06/06(火) 22:16:15 ID:tTjnTwBt 
>猪とはチューしたし 

くあしく!
713名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 19:35:28
オフ会やったメンツか ドロドロだな
714名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 23:12:41
kwsk
715名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 23:22:21
http://makimo.to/2ch/love3_pure/1145/1145799492.html
これか?
誰か結婚したの?
716名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/02(月) 23:40:02
よくわからんがめでたい事なのか
717 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/03(火) 01:33:56
よくわからんが続きはまだか
718名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/03(火) 02:08:31
よくわからんスレだな
719キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/03(火) 05:47:42
川,,´3`)y─┛~~

wktk
720アルケミ ◆go1scGQcTU :2006/10/03(火) 23:03:08
記念カキコ
721キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/04(水) 01:29:49
やっと追いつきました。
続きwktkです
722まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/04(水) 02:08:27
29.「水揚」
723名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/04(水) 02:20:34
キタ─ ̄─_─ ̄─(゚∀゚)─ ̄─_─ ̄─ !!!!
724まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/04(水) 02:38:19
2006年8月13日/KIRA

夜、僕はワイミーズで鬱井と会っていた。

鬱井「すまん・・・・でも、きっと連絡してくれると思う」
KIRA「あぁ・・・」

携帯に会えはしたものの、結局何も聞けなかったという。

KIRA「まぁいい・・・連絡を取れるようになっただけでよしとしよう」
鬱井「偉っそうに・・・」
KIRA「何だ?」
鬱井「別に・・・あ、電話鳴ってるぞ」
KIRA「・・・・・・・」

イノセンスからだ。
725まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/04(水) 02:47:41
鬱井「とらねーの?・・・・・あ、俺に席外せってか?
   はいはい俺が動けばいーんだろ俺が」
KIRA「・・・・・・・・・いや、待て」
鬱井「あ?」
KIRA「会計を済ませておけ」
鬱井「え・・・?あ、あぁ・・・」

鬱井に財布と伝票を渡す。

KIRA「もしもし?」
イノセンス「すいません、見失いました・・・」
KIRA「・・・・・・・・どういう事だ」
イノセンス「いやぁ・・・ちょっと信号にひっかかって・・・」
KIRA「・・・・・・・で?」
イノセンス「え?いや・・・今日はもう無理かも」
KIRA「・・・・・・・・」
イノセンス「あの・・・・」
KIRA「現在地は?」
イノセンス「えーっと・・・どこだろう?ごめんわからない」
KIRA「・・・・・・・・・」
イノセンス「ゴメンね・・・」
KIRA「今日はもう・・・無理なんだな?」
イノセンス「申し訳ない・・・また明日から頑張りますんで」
KIRA「わかった」
イノセンス「じゃ、そういう事で・・・・また連絡します」
KIRA「あぁ・・・」
726名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/04(水) 08:31:34
えっ短っ
727 ◆ugougo.EKs :2006/10/04(水) 17:23:02
wktk

俺が出るまではやめさせねぇ
728まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/04(水) 23:30:44
鬱井に会う1時間ほど前、奴を監視していたイノから
「動いた」と連絡があり、そのまま尾行するよう指示していた。

このタイミングで奴が動き、イノは尾行に失敗し見失ったという・・・・
そしてイノのあの口ぶり・・・もしかすると・・・・いや、これはチャンスだ。


僕は捜査本部へ電話をかけた。

KIRA「お疲れ様です。KIRA・・・いや月です」
  「月くんか?どうしたんだいきなり・・・」
KIRA「えぇ、実は少し話したい事があって・・・・・・今そっちに皆さん揃ってますか?」
  「いや・・・さっきまではみんな居たんだが今は・・・・」

やはり奴だけが居ない・・・1時間ほど前に本部を出たという。

KIRA「・・・そうですか、わかりました。では今からそちらに行っても?」
  「それは・・・華鼬に関する重要な事か?」
KIRA「はい・・・これで一気に捜査が進展するはずです」
  「そうか、じゃあアイツも呼び戻した方がいいな」
KIRA「・・・そうですね、呼び戻せるのであれば・・・いや呼び戻してください」
  「わかった・・・じゃあ待ってるよ。お疲れ」
KIRA「はい・・・お疲れ様です」
729まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/04(水) 23:58:38
電話を切って席を立つ。
その時ちょうど鬱井が会計を済ませたところだった。

鬱井「あ・・・ごちです・・・」
KIRA「鬱井!」
鬱井「え・・・は、はい」
KIRA「・・・・お釣りはどうした」
鬱井「あ・・・あの、その・・・小銭だったもんでつい・・・無意識にポケットに・・・うへへ」


申し訳なさそうにポケットからお釣りの小銭を取り出す鬱井を無視して店を出る。

鬱井「ちょ、ちょっと待てよ・・・置き去りにすんな・・・ごめんって」
KIRA「鬱井、いいかよく聞けよ・・・」
鬱井「は?」
730まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:10:42
【イノセンス/KIRAとの電話を終えて】




イノセンス「じゃ、そういう事で・・・・また連絡します」
KIRA「あぁ・・・」

KIRAへ報告を済ませ電話を切る。

イノセンス「ふぅ・・・」

KIRAへの報告を済ませた僕は、車のシートを倒して寝転がっていた。
もうあと10分ほどであの人が来るだろうからそれまでちょっとだけ寝たい・・・

が、目を閉じて2〜3分した頃、電話がかかってきた。

イノセンス「もしもし・・・もう着いてますよ」
???「中止だ。そっちには行けなくなった・・・また連絡する」
イノセンス「ええ?・・・・・・・・・・わかりました」
731まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:15:20
今日は直接会ってまで伝えようとしていた。
そしてそれを中止にするほどの急用・・・なんだろう・・・

とか考えてると今度は鬱井から電話がかかってきた。

イノセンス「・・・もしもし」
鬱井「・・・あ、イノ?鬱井だけど」
イノセンス「あぁ」
鬱井「あのさ・・・同窓会の事で大事な話あるんだけど今から会えないか?」
イノセンス「・・・今から?」
鬱井「こっちから会いに行くからさ」
イノセンス「なに?なんなの」
鬱井「電話ではちょっと・・・ダメかな?」
イノセンス「・・・・・いいよ」
鬱井「今どこにいる?迎えに行くよ」
イノセンス「今は・・・市外」
鬱井「死骸?」
イノセンス「ちょっと出かけてて・・・20分後にワイミーズでどう?」
鬱井「あぁ市外ね・・・わかった。じゃ、後で」
732まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:21:45
【???/捜査本部からバレスレ市へ向かう途中で】



バレスレ市内に入った頃、捜査本部から電話がかかって来た。

???「わかった・・・すぐ戻る」

車をUターンさせ、捜査本部へと引き返す。
月・・・KIRAが何か重要な事を掴んだという。
私を呼び戻すように本部の者に言っていたという事は
何か本当に重要な・・・つまり組織にとって危険な情報を得たという事に・・・
とにかく戻ってみるしかない。
本部からの電話の後、I/MinA//.M・・・イノセンスに電話をかける。

イノセンス「もしもし・・・もう着いてますよ」
???「中止だ。そっちには行けなくなった・・・また連絡する」
イノセンス「ええ?・・・・・・・・・・わかりました」
733まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:27:35
30分ほど走った頃、KIRAから電話がかかってきた。


KIRA「お疲れ様です」
???「あぁ・・・月くんか・・・なんだ?」
KIRA「いえ・・・さっき本部に電話したのですが・・・」
???「・・・・あぁ聞いた。今戻ってる途中だ」
KIRA「そうでしたか」
???「わざわざそれを言う為に?だったらもういいだろう。後は本部で話そうか」
KIRA「そうですね・・・・あ、すいません一ついいですか?」
???「・・・・・・・なんだ?」
KIRA「あと何分ぐらいで本部に?」
???「何故そんな事を聞くんだ・・・?」
KIRA「いえ・・・本部の皆さんに冷たい飲み物でも差し入れに持って行こうかと
   思ったんですが・・・あまり時間差が空くようなら、
   後で着く方が買っていけばいいかなと・・・」
???「・・・・・」
KIRA「あぁそう言えば、さっき本部に電話したらご自宅に帰られたと聞きました。
   ご自宅は確か、本部から20分ほどでしたね」
734 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 00:29:09
展開が一気にキましたね
735まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:31:55
・・・・・KIRA、お前が何を探ろうとしているかはわかった。
ここからだと私は捜査本部に着くのに30分以上ははかかる・・・
つまり家に帰ったはずの私が本部に戻るのに
そんなに時間がかかるのはおかしいと言いたいんだろう。
しかしその程度で私がボロを出すとでも思っているのか・・・?

???「いや、実は帰る途中野暮用を思い出してね・・・
    家には帰ってなかったんだ。30分ほどで着く」
KIRA「そうですか・・・・30分・・・30分ですか」
???「・・・あぁ」
KIRA「わかりました」
???「そっちは今どの辺だ?」
KIRA「今バレスレ市に向かってます」
???「・・・!」
KIRA「実は本部にはまだ報告してないのですが・・・・」
???「なんだ?」
KIRA「僕の同級生、イノセンスを逮捕しました」
???「な・・・・!」
736キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 00:32:35
???=相沢だな
737 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 00:33:22
=吊 かな
738まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:35:25
KIRA「バレスレ市で身柄を確保しましたのでとりあえずバレスレ署に連行させました。
   僕も今向かってます。あと40分ほどで着きます」
???「連行“させました”・・・?」
KIRA「はい・・・同級生の鬱井を使いました」
???「おい・・・いくら同じ警察の人間とはいえ捜査本部以外の者を・・・」
KIRA「緊急だったので・・・鬱井には何も話してませんよ」
???「こんな事をすれば君も、その同級生も危険な目に・・・わかってるのか・・・・?」
KIRA「・・・・・・・・・・・そうですね」
???「それに君は今、表向きは捜査本部とは関係ないはず・・・」
KIRA「はい・・・という訳ですので、たった今から復帰させてもらいます」
???「・・・・・・!」
KIRA「ではまた連絡しますので・・・」
???「おい、待て・・・・・・・・くそっ!切られた」

KIRA・・・・まさかこんな強引な手で来るとは・・・
すぐに手を打たなければ・・・!

ここからならKIRAより先に着ける・・・
739キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 00:38:45
先につける!!!


燃え上がってきた!!
740まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:40:27
【イノセンス/取調室の中で鬱井と二人】



イノセンス「鬱井・・・どういう事なんだ?説明ぐらいしろよ」
鬱井「・・・・・・」
イノセンス「お前が黙秘かよ。普通逆だろ?」

僕はバレスレ署の取調室に居た。

イノセンス「会った瞬間に問答無用で逮捕って・・・」
鬱井「抵抗しなかったじゃないか」
イノセンス「いきなり手錠かけといてよく言うよ」

心当たりはたくさんあるが
鬱井は一体何の目的で僕を逮捕したのか一切教えてくれなかった。
741 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 00:40:28
先っちょに一体何を付けるんでしょうか!
742まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:44:26
心当たりはたくさんあるが
鬱井は一体何の目的で僕を逮捕したのか一切教えてくれなかった。

鬱井「とりあえず・・・もう少し待ってくれ。そんなに文句言うなよ」
イノセンス「言うに決まってるだろ」
鬱井「ほらフリスクガム食うか?これ食べて落ち着けよ」

鬱井がフリスクガムをさし出す。

イノセンス「いらねーよ。子供か俺は?それより・・・」
鬱井「まぁそう言わずに・・・ほら全部あげるから」

そう言って鬱井は僕のシャツの胸ポケットにフリスクガムを箱ごと突っ込む。

イノセンス「なんで箱ごとなんだよ・・・・いいからさっさと・・・」

色々文句を言ってみたものの、
おそらくこれは組織がらみの事での逮捕だろう。
まさかこんな無茶苦茶なやり方で来るとは思わなかったが・・・
これは簡単には帰してくれなさそうだ。
743まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:47:30
イノセンス「で、いつまで待てばいいの?」
鬱井「だからもう少し・・・もう来ると思うから」
イノセンス「誰が来・・・・・」

そこまで言いかけた時、取調室のドアが開いた。

Ld「鬱井、ちょっと来い」
鬱井「あ・・・か、課長・・・!?どうして・・・帰ったはずじゃ・・・」
Ld「それは俺のセリフだ・・・いいから来い」
鬱井「・・・・はい」

鬱井の上司らしき人が鬱井を部屋から連れて行ってしまった。
「来る」ってのはあのオッサンの事か・・・?

3分ほどして、さっきのオッサンが一人で戻ってきた。

Ld「こっちだ・・・ついて来い」
イノセンス「・・・・?」
Ld「I/MinA//.M・・・会うのは初めてだな」
イノセンス「・・・まさかアンタも?」
Ld「裏に吊さんが来てる。急げ」

こいつも組織の人間・・・!全然知らんかった。
744 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 00:49:26
ええええええええええええええ
745キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 00:49:34
ちょwwwwwwwwww
746まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:51:04
オッサンに連れられて部屋を出る。
よくわからんが上司っぽいこのオッサンが鬱井をどこかにやったんだろう。

オッサンのエスコートで警察署の裏口まで連れてきてもらい、
そこからコッソリ敷地の外に出る。
そこに車が一台停まっていた。運転席には吊さんが乗っている。
僕は素早く助手席に乗り込んだ。

イノセンス「すんません」
吊 「何も喋っていないな?」
イノセンス「はい・・・で、これから僕どうなるんですかね?逃亡者生活ですか」
吊 「心配はいらん。私がきっちり後始末してやる」
イノセンス「はぁ・・・そうすか・・・・・・・」
吊 「・・・・・・・・」
インセンス「・・・・・・」

僕が下手を打ったせいだろうか・・・吊さんは無言で車を走らせた。
747まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 00:52:59
イノセンス「ところで、この手錠なんとかなんないっすかね」
吊 「・・・・あぁ、それも心配しなくていい」
イノセンス「あ、外せるんですか?鍵持ってるとか・・・ん?だったらさっきのオッサンが・・・
   いや鬱井が持ってんのかな?マスターキーみたいのってあるんすかね」
吊 「・・・外さず連れてくるように言ったからな」
イノセンス「は・・・・?なんすか、まさか手錠プレイ・・・・いや、その前にそんな趣味が・・・・・」

気がつくとあたりは人気の無い暗い山道に入っていた。

イノセンス「ちょ、ちょ、ちょ・・・マジっすか」
吊 「あぁ、本気だ」
イノセンス「待ってくださいよ。僕はその気はないノーマルな・・・・・」
吊 「今までご苦労だったな・・・・I/MinA//.M」
イノセンス「え?・・・・・うっ」

吊さんが懐から銃を取り出し僕の額に突きつけた。
748キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 00:59:05
イノ師匠ピンチ(`・д´・;)
749 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 01:01:15
股間の銃だったとかないですよねまさか
750まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:01:44
イノセンス「な・・・なにを・・・・・・?」
吊  「8月13日の午後9時頃バレスレ市内で逮捕された男が
    警察署から逃走・・・翌日遺体となって発見された。
    男の手には銃が握られており、自ら頭を撃ち抜いて自殺・・・」
イノセンス「・・・・・・・!」
吊 「お前の事だ」
イノセンス「こ、ここで自殺の方が不自然だと思いますけど・・・」
吊 「仕方ないさ・・・だが誰にどう思われようとお前が死ねば確かめようもない。
   死人に口無しだ」
イノセンス「ぐ・・・・!」

やばい・・・殺される・・・・・
751シニア ◆QWX.P3JUOI :2006/10/05(木) 01:02:39
ニコフのやさしさに涙が出た
携帯さんのやらしさに反吐が出た

ってまりあさんが
752シニア ◆QWX.P3JUOI :2006/10/05(木) 01:04:16
吊 「どちらにしろお前には死んでもらうつもりだった・・・少々予定が狂ったがな」
イノセンス「・・・・・・!?」
吊 「本当なら今日この後お前を連れて彼に会いに行くつもりだったんだが・・・」
イノセンス「彼・・・・?」
吊 「最期に聞いておこう。ノートの行方を知っているか?」
イノセンス「ノート・・・!?アンタ・・・いやアンタらは一体・・・」
吊 「我々がノートを探しているのは当然知っているだろう。
   そのノートが何なのかお前はわかっているはずだ・・・
   だがお前は私にその事を一度も言わなかった。
   彼の命令でお前を泳がせていたが・・・もう時間がないんだ」
イノセンス「いつから・・・」
吊 「お前が組織に来た時からお前の事に気付いていたよ・・・彼はな」

彼・・・そしてノート・・・・・一体何が・・・・いや誰が・・・・
753キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:06:39
=吊が揺らぎそう
754まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:07:23
イノセンス「そいつは・・・・誰なんだ?」
吊 「彼は・・・・新世界の神になる・・・・」
インセンス「そいつは・・・まさか俺の・・・」
吊 「あぁそうだ。彼はお前に会いたがってたよ。もう10年以上会ってないだろう?」
イノセンス「やっぱりあの時の・・・」
吊 「さぁ答えろ。ノートの行方を知っているか?」
イノセンス「俺は持ってないし・・・どこにあるのかも知らない」
吊 「本当に?」
イノセンス「ほんとだよ・・・」
吊 「そうか・・・残念だ・・・・・・・・・じゃあお別れだ」

まずい・・・ほんとに殺される・・・!
どうすれば・・・

吊 「ん・・・・・?」
イノセンス「・・・・・」

吊の電話が鳴っている。

吊 「KIRAか・・・まったくお前といいこいつといい・・・」

KIRA・・・そうだ!
755 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 01:08:30
さっきのガムに盗聴器が付いている
756まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:09:10
イノセンス「出ないの?怪しまれるぜ」
吊 「ふん・・・何とでも言えるさ・・・・」
イノセンス「・・・・・俺を殺せばアンタ、明日には捕まるぜ」
吊 「なんだ・・・?往生際が悪いな」
イノセンス「ただ時間稼ぎするだけなんて無意味な事しねーよ」
吊 「ほう・・・なんだ?言ってみろ」

電話は鳴り続けている。

イノセンス「KIRAからの依頼でアンタをずっと見張ってた・・・びっくりしたよ。裏では犯罪組織の幹部。
   でもほんとは刑事だったんだね・・・カッコイイ」
吊 「な・・・・・・!貴様・・・!俺を売ったのか!?」
イノセンス「さぁどうだろう・・・電話に出て聞いてみれば?」
吊 「くっ・・・・!」
イノセンス「・・・・・・」
吊 「・・・・・・・一言も喋るなよ」

吊は銃口を僕に向けたまま電話を取った。
757キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:09:43
フリスクガム!!!!!!!!!
758まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:10:58
吊 「もしもし・・・・」
KIRA「よかった。電話に出ないからてっきり・・・」
吊 「てっきり・・・なんだ?事故でも起こしたと思ったか」
KIRA「事故ではなく事件の間違いでしょう?」
吊 「・・・・何?」
KIRA「そもそも車を走らせていないのに事故というのもおかしい・・・」
吊 「・・・!」

その時、運転席の窓ガラスに何かが当たりゴツッと鈍い音がした。

吊 「!?」
イノセンス「・・・・後ろ、後ろ」

KIRAが窓ガラス越しに銃を向けていた。
759 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/05(木) 01:12:23
発信機 のほうですかね
760まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:12:47
吊 「KIRA・・・・・・!?な、何故だ・・・・・・・・!」

その時僕の後ろ───助手席側の窓を誰かがノックした。

鬱井「イノ!大丈夫か!?」
イノセンス「鬱井もかよ・・・・どうなってるの」

KIRA「少々強引な手だとは思ったんですが・・・・上手く行きました。
   やっぱりあなただったんですね」
吊 「ぐぅ・・・!」
KIRA「武器を捨て、両手を頭の上に置いて下さい」
吊 「何故ここにお前が・・・・・・」
761キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:13:09
チェックメイトキタ━━川,,´3`)*´皿`)´△`)゚皿゚),,`ω´)*'-') ゚¬゚)`_ゝ´) ゚Д.゚);゚;Д;゚;)゜ж゜)^ω^)/ ,' 3 ゚Д゚)y──┛~~
762(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:13:55
一区切り・・・・

予想されるとすごい楽しい・・・・
763名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 01:14:42
シムラァアアアアアアアアアアアアアアアア!
764キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:14:47
乙です。

次は吊の捜査本部での名前が明らかになるわけだな(`・д´・;)


wktk
765(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:16:54
もうほんと・・・・アザース(´;ω;`)ウッ・・・

一応出来てるんですけどね
766名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 01:20:49
犯人はげろっぱ
767キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:23:18
KIRAと吊の決着がつくまで寝れないな
768さお:2006/10/05(木) 01:27:37
まりあさん乙です

KIRAカッコよすぎー
769(´・ω・`)まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:33:43
>>766
(´・ω・;)・・・・・・・・・・・(´;ω;`)ウッ・・・
>>767
うぇへへへ(´;ω;`)ウッ・・・
>>768
アザー・・・・・・・・・・sッス(´;ω;`)ウッ・・・
770まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:41:51
【鬱井/KIRAのお金で会計を済ませてお釣りの小銭をパクってたのがバレて】



鬱井「ちょ、ちょっと待てよ・・・置き去りにすんな・・・ごめんって」

小銭をパクろうとしたのがバレて慌てて返そうとしたが
KIRAは僕を無視して店の外に出て行った。

KIRA「鬱井、いいかよく聞けよ・・・」
鬱井「は?」
KIRA「今から捜査本部にいるスパイと決着をつける」
鬱井「い、今から!?」
KIRA「そうだ今からだ」
鬱井「どうやって」
KIRA「そうだな・・・」

KIRAがチラッと時計を見る。
771まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:44:59
KIRA「あと3分経ってからイノセンスに電話して会う約束を取り付けろ」
鬱井「イノ!?なんでイノ?」
KIRA「イノは華鼬のメンバーだ」
鬱井「なんだって!?」
KIRA「それについては後で詳しく話してやる・・・・」
鬱井「信じらんねぇ・・・怪しいとは思ってたけど・・・・で、なんで3分?」
KIRA「今・・・・奴に本部から電話が入ってる頃だろう。
   その後にイノに電話を入れるはずだ・・・
   奴より先にイノに電話しても会う約束は取り付けられん。
   まずは向こうの用事をキャンセルさせてからだ」
鬱井「はぁ・・・・・?」

わからない。
さっぱりわからない。
772キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 01:46:04
種明かしktkr
773まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:47:55
KIRA「イノと本部にいるスパイが今日これから会う予定だったはずだ。市内でな」
鬱井「えぇ?」
KIRA「さっきの電話から察するに二人とも今市内にいるはず。
   とりあえず時間稼ぎのために本部に電話を入れておいたから
   二人が会うのは阻止出来たはずだ」
鬱井「わからん!お前の話はさーっぱりわからん!」
KIRA「このタイミングでわざわざあの二人が会うという事は・・・
   おそらく僕の命を・・・?いや、イノも・・・それとも・・・」
鬱井「だから!全然わからん!」
KIRA「とにかく嫌な予感がする。今日ケリをつけなければ
   取り返しのつかない事になるかも知れない」

KIRAはまったく説明してくれないので何が何だかわからない。
774まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:49:01
KIRA「よし、そろそろいいだろう。イノに電話しろ」
鬱井「えぇっ・・・はいはい・・・なんて電話すれば?」
KIRA「なんでもいいから会う約束を取り付けろ」
鬱井「どうやって」
KIRA「自分で考えろ」

くそっ・・・偉そうに。
むかつきながらイノに電話した。

イノセンス「・・・もしもし」
鬱井「・・・あ、イノ?鬱井だけど」
イノセンス「あぁ」
鬱井「あのさ・・・同窓会の事で大事な話あるんだけど・・・・・」
775まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:52:58
僕は頑張ってイノと会う約束を取り付けた。

鬱井「20分後にここでって事になったぞ」
KIRA「20分・・・20分か・・・・・ここからならバレスレ署まで・・・」
鬱井「おい・・・これからどうすんの?」
KIRA「少し黙れ」
鬱井「ぐっ・・・!」

KIRAはブツブツと何か独り言を呟いている。
気持ち悪い奴だぜ!

KIRAが自分の世界に入ってるので
何をしていいかわからず、さっきレジで買ったフリスクガムの封を開ける。
フリスクサラダの後はフリスクガム・・・・最強のコースだ。
以前ニコフに一枚あげたら「カハッ」って言って吐き出したのを覚えてる。
こんなに美味しいのに・・・・
776まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:55:41
鬱井「この商品を発明した奴に何か賞を贈りたい・・・天才だ」
KIRA「・・・・・・・・よし、それだ」
鬱井「は?・・・・・・・あ!なにすんだ!」

突然KIRAが僕からガムを一枚取り出そうとした僕の手を掴む。
欲しいなら言えばいいのに・・・

KIRA「一枚も食うなよ」
鬱井「食うなって・・・バーカ!ガムは食うじゃなくて正確には“噛む”だ!」
KIRA「・・・・・」

KIRAは僕を無視して自分の車の方へ歩いていく。
なにやらダッシュボードを開けてしばらくゴソゴソしていた。

鬱井「なんだアイツ?まぁいいや一枚ぐらいいいだろ・・・」
KIRA「食うな!」
鬱井「うぉ!・・・・・あ」

戻ってきたKIRAがガムの箱を取り上げる。

鬱井「おいおい!なにしてんの!」

箱から全てのガムを取り出す。
そして替わりに何か入れたのが見えた。
777まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 01:58:51
鬱井「何だ今の?カメムシ?」
KIRA「発信機だ」
鬱井「まじで?お前そんなの持ち歩いてるの?」
KIRA「僕の車のカーナビにこの発信機の現在地が送られて来るようになっている。300mほどしか電波を拾えんが」
鬱井「すげぇ!・・・・・・でもなんか・・・・・・・・卑怯だ!」
KIRA「・・・・・」

まさかそんな都合のいいアイテムを持っているとはさすがKIRAだ。
こいつの腕時計には何か仕掛けがあるかも知れない。

鬱井「で、これをどうするんだ」
KIRA「イノが来たらすぐに逮捕して署まで連れて行け」
鬱井「はぁ!?」
KIRA「僕はイノが来る前にここから離れる・・・イノには何を聞かれても一切答えるなよ」
鬱井「むちゃくちゃだ・・・・そんなの許されるとでも・・・」
KIRA「正義の為だ」

このひと本当はとっても危ない人なんじゃないだろうか・・・
778まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:01:08
KIRA「イノを署まで連行した後はしばらく何もせず待っていろ。
   その間にこの発信機入りのガムをイノに持たせるように」
鬱井「どういう事・・・・?」
KIRA「奴の息のかかった者・・・つまり華鼬の人間がバレスレ署にいる」
鬱井「うそ・・・」
KIRA「多分、お前に近い人間だと思うが・・・」
鬱井「マジかよ・・・・」
KIRA「そいつがイノを逃がそうとするはず・・・最低でもお前をイノから遠ざけようとするだろう。
   そうなったらワザとイノが逃げやすいようにしてやれ」
鬱井「ワザと・・・?」
KIRA「そうなったらすぐ僕に連絡して来い。僕は今から隠れて見ているからな。上手くやれよ」
鬱井「一体なにが始まるんだ・・・」
KIRA「詳しい説明は全て後だ」

KIRAはさっさと自分の車に乗り込んで駐車場の一番奥まで車を移動させてしまった。
僕はこれからどうなるんだろうとドキドキしながらイノを待っていた。
779まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:03:56
しばらくしてイノがやってくる・・・

イノセンス「お待たせ・・・って何で駐車場で待ってるの」
鬱井「・・・・・・ごめんな」
イノセンス「は?っおい!なに!?」

僕はイノに一言謝ってから手錠をかけた。

イノセンス「なんのつもりだ?」
鬱井「とりあえず署までご同行お願いします・・・」
イノセンス「いきなり手錠かけといて何だそりゃ!?ふざけんな!」

イノがわめきちらしたが無理やり車に乗せて署に向かった。
780まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:06:47
【KIRA/その様子をこっそり見て】



よし上手くやったな。

後は奴を・・・

KIRA「お疲れ様です」
吊「あぁ・・・月くんか・・・なんだ?」
KIRA「いえ・・・さっき本部に電話したのですが・・・」
吊「・・・・あぁ聞いた。今戻ってる途中だ」
KIRA「そうでしたか」

戻っている事はわかっている。
問題は現在地・・・・
781まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:08:34
吊「わざわざそれを言う為に?だったらもういいだろう。後は本部で話そうか」
KIRA「そうですね・・・・あ、すいません一ついいですか?」
吊「・・・・・・・なんだ?」
KIRA「あと何分ぐらいで本部に?」
吊「何故そんな事を聞くんだ・・・?」
KIRA「いえ・・・本部の皆さんに冷たい飲み物でも差し入れに持って行こうかと
   思ったんですが・・・あまり時間差が空くようなら、
   後で着く方が買っていけばいいかなと・・・」
吊「・・・・・」

奴は僕を警戒している。
僕が何か聞きだそうとしている事は勘付いただろう。
782キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 02:09:39
だんだんとほつれた糸が一本に・・・
783まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:10:32
KIRA「あぁそう言えば、さっき本部に電話したらご自宅に帰られたと聞きました。
   ご自宅は確か、本部から20分ほどでしたね」
吊「いや、実は帰る途中野暮用を思い出してね・・・
   家には帰ってなかったんだ。30分ほどで着く」
KIRA「そうですか・・・・30分・・・30分ですか」
吊「・・・あぁ」

本部からバレスレ市内まで1時間・・・・
市内でイノと会うつもりだったとして、
イノが電話して来たのがおそらく奴と会う直前・・・
10分以内には会えるぐらいの位置関係だったはずだ。
そこから本部に引き返して30分・・・・
更にそこからもう一度バレスレ市に戻るとすれば
急いでもやはり30分ほどか・・・
784名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 02:10:47
wkwkdkdkしてきたYO!
785まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:12:24
KIRA「わかりました」
吊「そっちは今どの辺だ?」
KIRA「今バレスレ市に向かってます」
吊「・・・!」
KIRA「実は本部にはまだ報告してないのですが・・・・」
吊「なんだ?」
KIRA「僕の同級生、イノセンスを逮捕しました」
吊「な・・・・!」

この反応・・・知らなかったようだ。
僕や鬱井、イノにも見張りが付いている可能性も考えたが
どうやら少なくとも今日は付いていない、もしくはまだ報告を受けてはいない・・・か?
786まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:13:37
KIRA「バレスレ市で身柄を確保しましたのでとりあえずバレスレ署に連行させました。
   僕も今向かってます。あと40分ほどで着きます」
吊「連行“させました”・・・?」
KIRA「はい・・・同級生の鬱井を使いました」
吊「おい・・・いくら同じ警察の人間とはいえ捜査本部以外の者を・・・」
KIRA「緊急だったので・・・鬱井には何も話してませんよ」
吊「こんな事をすれば君も、その同級生も危険な目に・・・わかってるのか・・・・?」
KIRA「・・・・・・・・・・・そうですね」

イノが捕まった以上奴もなりふりかまってはいられないだろう。
イノから何か漏れるのを恐れるなら強引にでも動くしかない・・・
そして奴にとってこれはチャンスでもある。
これで僕を殺す理由も出来た・・・・
奴からすれば後で僕や鬱井を消せれば多少強引なやり方でも構わないと考えるはず。
787まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:15:09
吊「それに君は今、表向きは捜査本部とは関係ないはず・・・」
KIRA「はい・・・という訳ですので、たった今から復帰させてもらいます」
吊「・・・・・・!」
KIRA「ではまた連絡しますので・・・」
吊「おい、待・・・」

電話を切り僕も署に向かう。
ここからなら僕のほうが速い。
当然40分もかからない。
奴が僕より先に署に到着するギリギリの時間を言っただけだ。
ああ言っておけば奴は時間的猶予が無くなり精神的に追い詰められ
深く考える事が出来なくなり僕の策に気付けないだろう。

奴は僕より先に着けると思い戻ってくる・・・・
後はイノと合流させて逃がしてから追えばいい。
788まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:17:05
【鬱井/連れてきたものどうしていいかわからず】



鬱井「まぁそう言わずに・・・ほら全部あげるから」
イノセンス「なんで箱ごとなんだよ・・・・いいからさっさと・・・」

取り調べ室でなんとか自然に発信機入りのフリスクガムを
イノに持たせる事が出来た・・・
あぁ僕のフリスクガム・・・・

で、あとはどうすればいいんだろ・・・
待ってればいいのかな。

と、思ってたら・・・・

Ld「鬱井、ちょっと来い」
鬱井「あ・・・か、課長・・・!?どうして・・・帰ったはずじゃ・・・」
Ld「それは俺のセリフだ・・・いいから来い」
鬱井「・・・・はい」
789まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:18:28
まさか課長が・・・?
確かに思い当たるフシが無い事も無くは無いような気がしないでもない。

Ld「鬱井、あいつはなんだ・・・」
鬱井「えっとですね・・・あいつは・・・」

どうしよう。
Ld課長が華鼬と関係なかったらどうすんだよ。
何て言えばいいんだ?

Ld「まぁいい・・・あいつの資料はあるか?前科は?」
鬱井「あー・・・あいつはですね、僕の・・・」

と言いかけてピンと来た。

Ld「どうした」
鬱井「わかんないっすね。ちょっと資料探してきます」
Ld「・・・・そうしろ」
790まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:19:18
ほんとにKIRAの言う通りになってきた。
課長が華鼬の人間かどうかより、今はとにかくKIRAの作戦通りに・・・

鬱井「おい、多分今からイノが逃げるぞ」
KIRA「建物の北西側に奴の車が停まっているのを確認した。
   そっちを通らずに僕の所まで来い。東側だ」

KIRAに電話すると既に付近まで来ていた。
そしてスパイも・・・

課長がイノを逃がすなら裏口から・・・
僕は急いで玄関から外に出て建物の東側に回り、
KIRAの車に乗り込む。

KIRA「動いた・・・」
鬱井「って追わないのか?」
KIRA「すぐ追えば気付かれる・・・・・少し間を空けてからだな」
鬱井「あっそう・・・」

少し間を空けて追跡開始。
着かず離れず走っていると、相手の車は山道に入った所で停まった。
791まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:20:34
鬱井「こんな人気の無いとこでなにを・・・」
KIRA「まずいな・・・」
鬱井「なにが・・・・?」
KIRA「イノセンスを殺す気だろう・・・」
鬱井「そ、そんな!」
KIRA「行くぞ」
鬱井「あ、あぁ・・・でも気付かれたら」
KIRA「・・・・・」

ゆっくり時間をかけ、慎重に少しずつ、少しずつ
気付かれないように車に近づく。

鬱井(おい・・・!やばいぞ・・・!銃を・・・)
KIRA(静かにしろ・・・)
鬱井(でもこれ以上近づいたら流石に気付かれるぞ・・・)
KIRA(わかっている・・・)
鬱井(・・・こうなったら俺が車の前に飛び出して奴の気をひく!その間にお前が・・・)
KIRA(よせ、死にたいのか?)
鬱井(死にたくないけど・・・このままじゃイノが・・・どうすんだよ)
KIRA(気を引くというのはいい案だ)
鬱井(え・・・?)

KIRAが携帯を取り出す。
792まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:21:23
吊「もしもし・・・・」
KIRA「よかった。電話に出ないからてっきり・・・」

KIRAは喋りながら車の運転席側に回りこむ。

吊「てっきり・・・なんだ?事故でも起こしたと思ったか」
KIRA「事故ではなく事件の間違いでしょう?」

相手は電話の声に気をとられたのか、
後ろまでKIRAが来ている事に気付いていないようだ。

吊「・・・・何?」
KIRA「そもそも車を走らせていないのに事故というのもおかしい・・・」
吊「・・・!」

KIRAは窓ガラスに銃口を当てた。
793まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:22:21
吊「KIRA・・・・・・!?な、何故だ・・・・・・・・!」
鬱井「イノ!大丈夫か!?」
イノセンス「鬱井もかよ・・・・どうなってるの」

KIRA「少々強引な手だとは思ったんですが・・・・上手く行きました。
   やっぱりあなただったんですね」
吊「ぐぅ・・・!」
KIRA「武器を捨て、両手を頭の上に置いて下さい」
吊 「何故ここにお前が・・・・・・」
KIRA「言われた通りにしてください・・・・相沢さん」
吊「・・・・・・・・・!」
794名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 02:22:54
KIRAの完全犯罪キタ――(゚∀゚)――!!
795キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 02:24:19
キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!
796名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 02:27:37
キャーキャー!
797まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:32:14
吊 「何故ここが・・・・いやそれより・・・いつから私に・・・・」
KIRA「勘・・・・・・・・ですかね」
吊 「勘だと・・・・思い込みでここまで・・・・」
KIRA「捜査というのは・・・・・決めつけてかかり、間違っていたらごめんなさい・・・・でいいんです」
吊 「・・・・・・・・!」

KIRAは表情ひとつ変えず、そう言った。
『捜査というのは決めつけてかかり、間違ってたらごめんなさいでいい』

これはKIRAのキメ台詞で密かに僕もパクって使っている・・・・
ムカつくけど、やっぱりこいつは・・・・・・・・・・かっこいい。

吊 「・・・・何の証拠もなしに私に銃を向けているのか?」
KIRA「では聞かせてもらいますが・・・・あなたは何故シニアの顔を知っていたのですか?」
吊 「・・・・・・・・?」
798まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 02:50:53
KIRA「8月4日・・・
   伊出さんがYB倉庫にいた華鼬のメンバーの似顔絵を持って帰った時・・・・・」
吊「・・・・・!」
KIRA「あの似顔絵を見た時あなたは『よく描けている』と言いました・・・・」
吊 「覚えてないな・・・・・しかし松田も同じような事を言っていただろう・・・・」
KIRA「松田さんはただ『上手い』と言いました・・・これは感想です。
   ですがあなたは『よく描けている』の後に『特徴を捉えている』とも言いました」
吊 「・・・・・・・」
KIRA「僕はあの似顔絵を見てすぐにシニアと結び付けられませんでした。
   あの時も言いましたが10年以上会っていないし、化粧などでも随分変わると・・・
   でもあなたはシニアの事を知っていたから似顔絵が『よく描けている』と思ったんです。
   無難な感想を述べておこうと思って言ったんでしょうが・・・・・・墓穴を掘りましたね」
吊 「ぐ・・・・・・」
799キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 02:57:07
しかし・・・吊がこのまま終わるとも思えん・・・
800名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 02:58:42
ドキドキワクワク
801まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 03:02:58
鬱井「何の話か全然わからん・・・・」
イノセンス「YB倉庫・・・・・・あの日か」

KIRA「まったく華鼬の組織力はたいしたものですね・・・・
    まさかバレスレ署の人間にまで息がかかっているとは思いませんでした」
鬱井「あ!そうだ課長・・・」
吊 「Ldの事も気付いていたのか・・・・・?」
KIRA「そのLdという人物についてはよく知りませんが・・・・
   鬱井を近くで見張っている人間がいるとは思っていた。
   最初におかしいと思ったのが葉書」
鬱井「葉書・・・・・・例のアレか?」
KIRA「鬱井、葉書の事でお前とお前以外のみんなで違うことがある・・・気付いてなかったのか?」
鬱井「・・・・・?」
KIRA「お前は葉書をどこで手に入れた?」
鬱井「・・・・・・・・署だ」
KIRA「他の皆は自宅に届いている・・・・」
鬱井「そうだ・・・居眠りしてて・・・起きたら机の上に・・・・確か課長が・・・・」
KIRA「詳しい事はそのLdから聞かねばわからんが・・・・
   出来るだけ早く葉書に反応してくれる人間が欲しかったんだろう」
802まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 03:18:19
鬱井「じゃあ俺だけ家じゃなかったのは課長がいたから?」
KIRA「見張りやすかったというのもあるが・・・・
   お前が葉書を受け取って何か行動するのを予測していたのかも知れんな」
吊 「・・・・・・・そうだ。
   Ldがいたのは都合がよかったが、鬱井を選んだのは彼の命令だ・・・・」
イノセンス「また“彼”・・・・か」
KIRA「鬱井ならこう動く・・・・鬱井の正確を把握していたとなるとやはり・・・」
鬱井「葉書を送ったのは俺らの同級生・・・・」
イノセンス「KIRA・・・そこまで調べてたのか・・・・・」
KIRA「とにかく、鬱井の件があったから今こうやってあなたを追い詰められた」
吊 「なるほど・・・・・もしバレスレ署に華鼬の者がいなければ
   イノセンスが逃げる事もなかった・・・・それで確信したというのか・・・・?
   随分無茶な賭けに出たな・・・」
イノセンス「俺に吊の正体をワザと知らせるようにしたのは・・・・」
KIRA「今日イノを助けにこなければどんな手を使ってでもイノから
    情報を得るつもりだった・・・・・どちらにせよ・・・・」
吊 「時間の問題だったという訳か・・・・」
イノセンス「・・・・・・じゃあやっぱり俺も捕まえるって事だな・・・・?」
KIRA「逃げたいなら逃げればいい・・・・・」
イノセンス「・・・・・・・・」
803まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 03:31:03
鬱井「KIRA・・・お前イノを捕まえる気なんてないんじゃないのか・・・?」
イノセンス「?」
鬱井「だってイノとこの男が繋がっているのを知っていたなら最初から
   今お前が言ったようにイノを取り調べればよかったじゃないか・・・」
KIRA「うるさいぞ鬱井、黙れ・・・・」
イノセンス「・・・・・」
鬱井「お前、イノの目を覚まさせるためにわざわざこの状況を・・・・」
KIRA「・・・・・・・・」
イノセンス「いや・・・・そんな優しいタマじゃないだろ」
KIRA「その話は後だ・・・・・今はとにかく・・・・」
吊 「・・・・・・・・・」
KIRA「相沢さん、あなたを華鼬のあらゆる事件の重要参考人として逮捕しま・・・」

KIRAが相沢に手錠をかけようとしたその時、
突然あたりが一気に明るくなった。
804キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/05(木) 03:31:43
(;・`д・´)な、なんだってー!!(`・д´・(`・д´・;)
805まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/05(木) 03:31:50
イノセンス「なんだ!?」
KIRA「・・・・・!?」
鬱井「うおっまぶし・・・・バイク・・・?」

僕達の車が停まっている方から一台のバイクがこっちに向かってくる。

鬱井「あ・・・やばい・・・邪魔じゃないか俺達・・・」
イノセンス「いや・・・・っていうかこの状況を見られて・・・」
KIRA「・・・・・・・!伏せろ!」

KIRAが僕とイノを押し倒すように地面に無理やり伏せさせる。
その瞬間、一発の銃声が鳴り響いた────
806名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/05(木) 03:56:51
エェェ(;・`д・´)ェェエ
807 ◆ugougo.EKs :2006/10/05(木) 07:47:25
いいとこで引いた…!
808il||li ○| ̄|_ il||li ◆CGtrEP0NIE :2006/10/05(木) 20:25:02
 _____  _____          _       _ _                __          _
 |_____  | |      |   rヘ、 ||    / / | |      く\  __,|  |__  rー――┘└―― ┐
    __ / /   ̄ ̄ ̄ ̄    \ \/ /    / / | |   /\  ヽ冫L__   _  | | ┌─────┐ !
    | レ' /              \  〈    / | | レ'´ /  く`ヽ__|  |_| |_ー' | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|`┘
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   / /    ______  / /          | |  | l__| |  / /  / /\ \_  / \_| | ̄ ̄
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  ̄         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                ̄            `  `´       ` `ー'   `ー───―'
『彼』とは一体誰なのか!?KIRA達はどうなるのか!?
オラわくわくしてきたぞ!!!!1
809まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:00:23
KIRA「大丈夫か・・・・?」
イノセンス「あぁ・・・・」
鬱井「ダメだ・・・・」
KIRA「鬱井!?」
鬱井「早くどいてくれ・・・重い」

どこも怪我してないがKIRAとイノの体がが僕の上に乗っかって来たので死ぬかと思った。
発砲したと思われるバイクは止まらずそのまま走り去っていった。

KIRA「今のは・・・華鼬か?」
イノセンス「・・・・おい!?」
鬱井「うわっ」
吊 「・・・・・・ぐ・・・はっ・・・・」

撃たれたのは相沢だった。
810まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:06:50
鬱井「だ、大丈夫か!?」
KIRA「・・・・・・・」
吊 「KIRA・・・・この勝負・・・私の負けだな・・・・・・・・」
KIRA「相沢さん・・・・・」
吊 「まだ・・・そう呼んでくれるのか・・・・」
KIRA「一年・・・捜査本部で一緒にやってきました」
吊 「だから・・・なんだ?もう・・・俺は助からん・・・・聞きたい事が山ほどあるだろう?」
KIRA「・・・・・・・・捜査官としてではなく、一緒にやってきた仲間として聞きます・・・・・・
   最期に・・・・・何か言う事は?」
吊 「・・・・・くっくく・・・まさかお前がそんな・・・・がはっ・・・」
KIRA「・・・・・・」
吊 「何も・・・何もないよ・・・・俺はただゲームオーバーになっただけ・・・・・
   あえて言うなら彼の遊びについていけなかったのが悔しいだけだ・・・・」
KIRA「そうですか・・・」
811まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:13:08
吊 「・・・っ・・・だ・・・」
鬱井「ダメだ・・・もう・・・」
吊 「ひとつ・・・だけ・・・なら・・・今・・・答えられ・・・る」
イノセンス「今のが・・・・アンタの言ってた“彼”か?」
KIRA「いや・・・それより・・・・・“華鼬”は・・・僕に何をさせようとしているんですか・・・・?」
鬱井「・・・!?」
吊 「はは・・・そーきたか・・・」
イノセンス「・・・・・」
吊 「“オレ達は”・・・・・・駒だよ・・・・・・彼の・・・ゲーム・・・の・・・」
鬱井「ゲーム・・・・・?」
吊 「KIRA・・・お前は・・・ラスボス・・・・彼がお前を倒した時・・・新世界が始・・・・まる・・・」
KIRA「僕が・・・・」
イノセンス「ラスボス・・・?」
鬱井「って、まんまゲームじゃないか・・・そんな話が・・・」
812まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:18:21
吊 「それと・・・・KIRA・・・・」
KIRA「はい・・・・・・」
吊 「一緒にやってきた仲間として・・・ひとつヒントを・・・・」
KIRA「・・・・・・」
吊 「華鼬とは・・・・我々の組織の名であり、組織のトップに立つ人間の名でもある・・・・」
KIRA「知っています・・・・」
吊 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・死・・・・・・」
鬱井「・・・・・・」
吊 「・・・・・・・・死神は・・・・林檎しか食べない・・・・」
イノセンス「・・・・・?」
吊 「いいかKIRA・・・『死神は林檎しか食べない』・・・・忘れるな・・・・」
KIRA「はい・・・・・貴重な情報ありがとうございます・・・・」
吊 「KIRA・・・・本部の皆に・・・・よろしく言っておいてくれ・・・」
KIRA「はい・・・お疲れ様でした・・・・・」
吊 「イノセンス・・・いやI/MinA//.M・・・」
イノセンス「吊さん・・・」
吊 「あの日はすまなかったな・・・お前の・・・」
イノセンス「RUBYは・・・RUBYも俺も・・・覚悟はしてましたから・・・吊さんもそうでしょう」
吊 「・・・・そうだな」
イノセンス「色々と・・・・・・・世話になりました・・・・」
813キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/06(金) 01:18:39
きたああああ
吊しんだああああいあ
814まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:20:49
吊 「・・・・・・・先に逝って・・・・待っている・・・・・どうせお前も・・・・」
イノセンス「そうっすね・・・・また・・・地獄で会いましょう」
鬱井「・・・・・・・・・・」
吊 「・・・は・・・アフロで・・・・・・・・・十分だったよなァ・・・」
イノセンス「・・・・・・?」
鬱井「なに?・・・アフ・・・」
KIRA「・・・・・・・・・・・・・・死んだ────────」

相沢は息を引き取った・・・・
華鼬の幹部だった彼は、今まで華鼬が犯してきたあらゆる犯罪に関わっていただろう。
そしてKIRAに聞いていた断片的な情報から、僕は彼を卑怯な犯罪者だと想像していた。
だが、最期の最期に“仲間”だったKIRA・イノセンスと交わした言葉こそ彼の本音だったのかも知れない・・・・

余談だが、今季のサンマ漁は“豊漁貧乏”となり、4港で1日計5500トンが水揚げされる日もある。
これに伴い、浜値は現在、1キロ(約5匹)18〜40円の低水準で推移。13日には計2700
トンが水揚げされ、花咲港のセリでは同20〜40円となった。採算ラインは安値で1キロ
50円とされ、さらなる暴落を防ぐため効果的な対応が迫られているという────
815キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/06(金) 01:22:23
余談とか言いながら重要な伏線とみた
816泥犬:2006/10/06(金) 01:23:49
タイトルを間違えてたから無理やり入れた説もある
817まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 01:25:25
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.「いま、会いにゆきます」 (済)
28.「人参>馬」 (済)
29.「水揚」 (済)
30.「中二病」


(´・ω・`) 次は30ス・・・・ 
818キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/06(金) 01:27:02
無理せずマターリ迅速に執筆がんがれー☆
819名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 01:37:16
ゆっくり急いで
820名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 01:53:26
あげ
821まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 02:07:25
30.「中二病」

2006年8月13日


『吊もこれでゲームオーバーか・・・・結構重要なキャラだったんだけどなぁ・・・』
「しばらくは組織として活動出来なくなるな・・・」
『まぁいいか・・・また違うキャラを作ればいいだけだしね』
「・・・・・俺もか?」
『なにが?』
「俺も・・・・俺が死んだら、代わりに新しい俺を──────」
『君の代わりなんていないよ・・・』
「・・・・・・・・そうか」
『それより、今日でKIRAもかなりレベルアップしただろうし・・・手強くなるなぁ』
「相変わらず矛盾してるな・・・・・KIRAを手強くしてるのはお前自身だろう」
『ラスボスはね・・・強ければ強いほどいいんだよ』
「どっちが正義の味方でどっちが敵キャラかわからんな・・・・・・」
『僕を捕まえれば僕は悪。僕が世界を支配すれば僕は正義』
「・・・・・・・・・・勝った方が正義か・・・・・・しかしそれじゃ・・・
 いや世の中いつもそんなものだったかも知れない・・・」
『ノートさえあれば・・・・僕が正義だという事を証明できる・・・』
「あぁ・・・まずはノートを探し出す事・・・・」
『そして僕がKIRAを・・・・・・・・・』
822まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 02:09:09
はないたちの夜〜げろっぱのなく頃に〜

【第3夜】
21.「まだワイミーズにいるの?」(済)
22.「ストレス」(済)
23.「肩」 (済)
24.「よそ見して歩いてると危ない」(済)
25.「290円の気持ち」 (済)
26.「みえるひと」 (済)
27.「いま、会いにゆきます」 (済)
28.「人参>馬」 (済)
29.「水揚」 (済)
30.「中二病」 (済)

(´・ω・`)おわり
823キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/06(金) 02:18:18
おつwww


ラスボスはヲタかな…
824 ◆ugougo.EKs :2006/10/06(金) 09:39:19






盛り上がって
825名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 14:45:38
おk
826名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 15:33:11
はっはっはっはっはっはっ
827名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 15:54:26
ほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっ
828名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 18:09:04
ん?
829 ◆ugougo.EKs :2006/10/06(金) 19:03:00
やはり携帯からだと半角スペースに変換されるわけか
830名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/06(金) 21:08:01
なにが?
831 ◆ugougo.EKs :2006/10/06(金) 23:16:20
>>824は携帯から見ると尻上りなんだけどな

続きwktk
832まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/06(金) 23:24:06
ほんとだ いま気付いた

つづきはまだなんですが無駄なキャラ設定など
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/bobby/1160137880/

うご絵でイメージが変わってしまった
833 ◆ugougo.EKs :2006/10/06(金) 23:26:18
え、影響あたえちゃってすいません…
834泥犬:2006/10/06(金) 23:28:25
ugo神ですわ
835 ◆ugougo.EKs :2006/10/07(土) 22:48:51
続きまだー?
836名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/08(日) 02:02:38
ふっふっふ
837まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/08(日) 03:20:42
【第4夜】

「このまま死んでもいい・・・・なんて思ってる?」

笑顔を取り戻した彼女は、僕の目をじっと見つめて問いかける。
涙で濡れた彼女の目には情けない僕の顔が映っていた。
臆病な僕は、まっすぐな視線に耐え切れずつい目を逸らしてしまう。

「やっぱり・・・」

そんな情けない僕を見て、彼女が溜息混じりに呟く。

「ずるずる、ずるずる・・・・・・・・・・・・・・
 ずるずる、ずるずる・・・・・・いつまで引きずってるんだ、と」

呆れたようにそう言って、再び彼女は僕に背を向けた。
838 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/08(日) 03:40:50
dくwk
839名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/09(月) 13:14:42
840名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/10(火) 01:29:13
か弁
841名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/11(水) 03:06:52
まなかなまなかなー
842名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/11(水) 18:42:07
まなかな結婚したのどっちだっけ
843名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/11(水) 20:10:52
交代で夫婦生活
∠!
845まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/13(金) 00:53:54
【第4夜】

31.「鬱井」
32.「イノセンス」
33.「ニコフ」
34.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
35.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
36.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
37.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)仮タイトルでみっつ・・・
846名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/13(金) 00:56:24
100話完結?
847まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/13(金) 01:00:43
(`・ω・´) ま、まだ倍以上・・・・・・・・!?
848名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/13(金) 01:19:04
お得意の編集による引き伸ばしがここにも。。。
849キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/13(金) 22:52:36
31から頼む(`・д´・;)
850まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:26:03
31.「徒歩」


2006年8月14日


昨日の事は無気力刑事だった僕にとって、まるで別世界の出来事だった。
心身ともに疲れきった僕は、深い眠りについていた。

鬱井「らめぇ・・・・・・ニコ、ニコフ・・・いくらなんれもいきなりフッ、フリスクプレイなんれ・・・・・・」

夢の中で欲望の限りを尽くしていた僕を起こしたのは、
夢の世界で○○○○を○○○に○○○○で僕を陵辱していたニコフ本人からの電話だった。

鬱井「ひゃぅぅっ・・・ひょ、ひょっと待っれ・・・でん、電話が鳴っれ・・・・・・っきゅぅぅん!
   ・・・・・・!・・・・・・・・・・!・・・・・・・・・・ふが・・・・・・っ!?」

夢の中で絶頂に達した僕はしばらくビクビクと体を震わせ、ようやく目を覚ました。
目覚めると同時に耳元で電話が鳴っている事に気付き、慌てて携帯の通話ボタンを押す。

鬱井「もっもひもひ!?あれ??ニコフ!?なんで俺に電話してるの?今っ・・・今まで・・・んん!?」
ニコフ 「はぁ・・・?何言ってるの鬱井・・・変な夢でも見てたの?」

夢と現実の区別がつかず意味不明な事を口走ってしまいニコフから鋭いツッコミが入った。
851まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:31:29
鬱井「ひひゃっ・・・違うよ!」
ニコフ 「・・・・・・・・・・」

全力で否定しようとしたが思わず声が裏返ってしまう。
僕の狼狽ぶりに何か勘付いたのかニコフは黙ってしまった。

鬱井「ニ、ニコフ・・・・・・・・・・・?」
ニコフ 「・・・・・・もういい」
鬱井「う、うん・・・で、どうしたの?」
ニコフ 「どうしたのって・・・・・・鬱井、昨日から連絡つかないから・・・・・・」
鬱井「あ・・・ゴメン・・・・・・えっと・・・・・・・・・・昨日はちょっと忙しくて・・・・・・
   その・・・帰って来てすぐに寝ちゃったんだ・・・・・・遅かったし・・・」
ニコフ 「・・・・・・・・・・」

昨日の事はニコフには言えない。
僕はギリギリ言える事だけを言ったがニコフはまた黙ってしまった。
852まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:34:04
鬱井「ど、どうしたの・・・」
ニコフ 「うぅん、何でもない・・・それより鬱井、こんな時間まで寝てたって事は今日休み?」
鬱井「こんな時間・・・って、もう昼じゃん!やっべ!」
ニコフ 「えぇ!?寝坊してたの!?」
鬱井「いや・・・ほんとはもうお盆だし休み取ってるんだけど・・・ちょっと署に用事が・・・・・・」
ニコフ 「用事・・・?」
鬱井「あ、いやちょっとね・・・・・・で、ニコフ俺に何か・・・・・・?」
ニコフ 「うん・・・今日これからアンキモ、ショボーン、ラチメチの四人で会うんだけど
   鬱井もどうかなって思って・・・・・・でも用事あるみたいだし、いいよ」
鬱井「そうか・・・ゴメン・・・・・・・・・・・・じゃあ用事終わったら連絡するよ」
ニコフ 「うん、わかった」
鬱井「じゃ、また後で・・・」
ニコフ 「鬱井・・・・・・」
鬱井「え?」
ニコフ 「・・・・・・なんでもない。じゃあね」
鬱井「・・・?あぁ・・・・・・」


電話を切り急いで支度をする。
今日、署に行かなきゃいけないのはもちろん昨日の件でだ。
あの後、僕は署に戻らず帰宅した。
イノが取調室から逃げた事、そして課長の事・・・・・・

携帯電話を見ると署や課長からの着信はない・・・
いったいどうなっているのか確かめなければいけない。
これはKIRAからの命令でもある。
853まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:41:03
買い置きしてあるカロリーメイト(フリスク味)を片手に家を飛び出す。
もし署に着くまでにKIRAから連絡が入ったらきっと
「この無能が!」的な事を言われ罵倒されるだろう。


いつもはバスで通勤しているが今日は一秒でもはやく着きたかったのでタクシーを拾う。
もったいないが仕方ない・・・・・・あぁ・・・この料金分で一体どれだけフリスクが買えるだろう・・・・・・

署の前でタクシーを降りてダッシュで署内に入ろうとしたその時、
KIRAから電話がかかってきた。死ぬほど嫌だがおそるおそる電話に出る。

鬱井「はい・・・」
KIRA「今どこだ」
鬱井「署に・・・」
KIRA「嘘をつくな。どうせ寝坊したんだろう。正直に言え」
鬱井「な、なんで知って・・・」
KIRA「いつまで経ってもお前が連絡してこないから僕が直接バレスレ署に連絡を入れた」

心臓が飛び出るほどびっくりした。
もしかして常に見張られてるのかと思い辺りを見回してしまった。
854まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:44:48
鬱井「え・・・じゃあもう・・・」
KIRA「あぁ、もう聞いている。お前が今日来てない事も、Ldが行方不明になった事もな」
鬱井「課長が!?」
KIRA「予定では今日来るはずだったらしいが・・・・・・連絡を取るように言ったがつかまらんらしい」
鬱井「じゃあ昨日の事は・・・」
KIRA「僕から手を回しておいた。昨日イノはそこにはいなかった・・・・・・というようにな。
   ほとんどの人間が昨日の事を知らんだろうが」
鬱井「まぁ俺もこっそりイノを連れてきたからな・・・・・・でもお前、いいのか?そんな事して・・・」
KIRA「昨日イノが言ってたろう、指揮は奴が執っていたからまとめられる者がいないはずだと。
   相沢・・・吊が死んだ事で華鼬は組織としてはほぼ壊滅だ・・・」
鬱井「でもよ・・・」
KIRA「もちろんまだ終わっていない。黒幕は他にいる・・・・・・」
鬱井「昨日のバイクの・・・・・・奴がそうなんだろうか」
KIRA「その事もそうだが・・・今からワイミーズでイノ・シニアと会う。お前も来い」
鬱井「えぇ?」
KIRA「急げよ」
鬱井「あ、おい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・切られた・・・」


どうやら僕が寝ている間にKIRAは自分で調べたようだ。
こんな事ならニコフと・・・・・・・・・・しかもせっかくタクシーまで使って急いだのに・・・・・・

僕はがっかりしながら徒歩でワイミーズに向かった。
もう移動で一円も使いたくない。

徒歩でトホホと歩いていると電話が鳴った。
見た事のない番号だ・・・・・・
855まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:49:02
鬱井「もしも〜し・・・・・・誰?」
  「・・・・・・鬱井か?」
鬱井「!?」
  「あれ?もしもし」

この声は・・・・・・

鬱井「携帯・・・?」
携帯「あぁ、悪いないきなり電話して・・・」
鬱井「う、うん・・・大丈夫だよ」
携帯「昨日はすまなかったな・・・・・・」
鬱井「いや・・・気にしないでよ。いきなり押しかけた俺も悪かったし」
携帯「すまん・・・」

携帯は昨日と違い、やけに素直・・・というか、どこか角の取れた口調だった。
856まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:53:44
携帯「鬱井・・・もう一度会えないか・・・?」
鬱井「えっ」
携帯「ダメか・・・?もしかして仕事か?」
鬱井「いや・・・・・・それより会うっていつ?」
携帯「俺は・・・盆も正月も関係ないからな。いつでもいいよ」
鬱井「えっと・・・どうしよ、俺ちょっと今から用事あるんだよ」
携帯「そうか・・・・・・じゃあ鬱井の都合のいい時でいいよ」
鬱井「あぁ・・・・・・っていうか、今日・・・用事終わった後とかでいいなら俺は全然OKなんだけど」
携帯「俺は何時でもかまわないよ。今起きたばっかだし・・・今日も何もする事ないしな」
鬱井「わかった。じゃあ後で電話・・・・・・あ」
携帯「どうした?」

しまった。ニコフにも同じ事言ってたような・・・・・・どうしよう。
いや、でも携帯がせっかく連絡くれたんだし・・・・・・いや・・・しかし・・・・・・

携帯「やっぱ都合悪いのか」
鬱井「えー・・・いや!大丈夫!うん、後で連絡するよ」
携帯「え?・・・・・・そうか・・・じゃあ電話してくれ」
鬱井「あぁ、わかった」
857まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:57:08
約束をして電話を切る・・・・・・・・・が、僕は早くも後悔していた。
どうしよう・・・なんで僕ってこうなんだろう・・・・・・ダブルブッキングしちゃった。
でも携帯から話を聞くのは優先事項だし・・・・・・あぁでもニコフ・・・・・・あぁあぁあぁあぁあぁ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えぇい悩んだって仕方ない!なるようになるぜ!

鬱井「うん、なんとかなるなる」

現実逃避みたいだが無理やりそう思い込んだ。
だって決めちゃったからにはしょうがない。
後は流れに身を任せるのみだ。そう思ったら気が楽になった。


それからも徒歩でトホホと歩き続けようやくワイミーズに着いた。

鬱井 「やぁお待たせ」
イノセンス 「遅ぇ」
KIRA 「急げと言ったろう」
シニア「うっさん遅すぎて笑うわ」

いきなり罵倒された。
858まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 00:59:55
鬱井 「いやぁちょっと途中までトホホな気分だったんでね・・・」
イノセンス 「はぁ?」
鬱井 「いや徒歩だけにね」
KIRA 「何を訳のわからん事を・・・」
鬱井 「徒歩で・・・トホホと、ね?」
シニア「なにこの人」

みんなにはこのド鋭いギャグが理解できないようだ。
なんてかわいそうな子達だろう。

イノセンス 「何ニヤニヤしてんの・・・」
シニア「きもい・・・KIRAなんか言ってよ」
KIRA 「ほっとけ・・・馬鹿に馬鹿と言えば死ぬしかなくなる」
鬱井 「・・・・・・」

どうやら僕が遅かった事に怒っているようだ。
しかしそれは裏を返せば僕に早く会いたかったという事だろう。
859まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:04:24
鬱井 「そうかいそうかい・・・みんなそんなに僕に会いたかったのか」
イノセンス 「ふざけんな」
KIRA 「馬鹿が・・・・・・死ぬか黙って席に着くかどちらかにしろ」
シニア「馬鹿に馬鹿って言ったら死ぬんだよ」
鬱井 「・・・・・・」

なんだか僕が悪い空気になっているようなのでそっと席に着いた。

KIRA 「鬱井、お前にも言っておく事がある」
鬱井 「はぁ」
KIRA 「これから華鼬の捜査にイノ・シニアも加わってもらう事になった」
鬱井 「えぇ!?本気か・・・?」
KIRA 「相沢がスパイだった事が発覚して捜査本部は解散する事になった。
    警察内部に・・・それも本部にいたのだからな」
鬱井 「そういえばニュースにもなってないな・・・」
KIRA 「華鼬の件だから・・・というのもあるが、それ以上に
    警察内部に犯罪組織の幹部がいたという事実を隠したいんだろう」
鬱井 「うわ・・・最悪だな・・・・・・」
KIRA 「組織としてはほぼ壊滅した事もあり、
    上の決定としては『捜査終了』・・・だ」
860まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:07:02
鬱井 「でも・・・まだ終わってないよな」
KIRA 「もちろんだ。華鼬と呼ばれる人間を捕まえるまで諦めるつもりはない。
    だがこれからは前以上に捜査が困難になる。少しでも人手は欲しい」
鬱井 「でも・・・言いにくいんだけどさ、二人は華鼬の人間だったんだろ。
    いいのかな・・・・・・その・・・元犯罪者と一緒にってのは」
KIRA 「逆だ。二人は元華鼬メンバーだからこそお前より期待できる」
鬱井 「なんだと・・・」
KIRA 「もうこれからは完全に非公式な捜査となる。
    警察としての捜査ではないのだから誰と誰が手を組もうが関係ない」
鬱井 「それってお前の趣味みたいなもんじゃないのか」
KIRA 「なんとでも言え。嫌ならお前は抜けてもかまわん」
鬱井 「イノとシニアはそれでいいのか?危険じゃないのか」
イノセンス 「さぁ・・・断る権利もないですから」
鬱井 「あ!そういう事か・・・くそ、KIRAやっぱりお前は嫌な奴だな。
    二人を脅してるんだろう。『協力しなきゃ逮捕する』とか言って」
KIRA 「ふん・・・・・・」
鬱井 「昨日お前をちょっといい奴だとか思ってたの取り消すよ」
KIRA 「別にお前になんと思われようと興味ないな」
鬱井 「・・・・・・!」

この野郎・・・・・・
861まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:10:31
シニア「ところでさ、あと一人誰か入れない?」
イノセンス 「は?なんで」
シニア「だってあと一人いたら・・・・・・戦隊モノが出来る!ピンクいただき!」
鬱井 「ヒーローごっこかよ・・・」
イノセンス 「まぁ似たようなもんでしょ実際・・・・・・じゃあ俺ブルーがいいな」
KIRA 「ふ・・・」
鬱井 「なに笑ってんだ・・・・・・・・・・レッドは渡さねぇぞ!」
イノセンス 「鬱井はどう考えてもイエローだろうが・・・・・・キャラ的に」
鬱井 「だったらKIRAは・・・・・・グレイだな。白っぽく見せてるけど実は黒いんだぜ」
イノセンス 「グレイなんて戦隊モノにいねーよ・・・・・・・・・」
鬱井 「戦隊モノつったらレッド・ブルー・イエロー・ピンク・・・・と・・・」
シニア「グリーンとか?」
鬱井 「じゃあやっぱKIRAには無理だぜ」
イノセンス 「なんで」
鬱井 「だからさ、心が清くない・・・クリーンじゃない・・・・・・だけにね」
シニア「うわぁ・・・」
イノセンス 「これはひどい」
KIRA 「いい加減にしろ」
鬱井 「なんだよ・・・文句あんのか」
KIRA 「レッド・ブルー・イエロー・ピンク・・・残りはブラックに決まってるだろう」
イノセンス 「あ、あぁ・・・そうだね」
シニア「ぴ、ぴったりだと思うよ」
鬱井 「お前もああいう番組見てたんだな・・・」
862まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:15:39
KIRAがいきなりキャラにない事を言うので場が静まり返ってしまった。
しかし僕はこんな話をしに来たんじゃないんだ!

鬱井 「さて・・・じゃあ・・・」
KIRA 「そうだな・・・そろそろ」
イノセンス 「帰ろうか」
鬱井 「っおい!待てよ!」
KIRA 「お前が遅すぎるからもうほとんど話は終わった」
鬱井 「そんな・・・・・・ひどい、ひどすぎる」
イノセンス 「知るか」
鬱井 「俺だけ仲間外れなんて・・・そんなのないよ・・・・・・」
イノセンス 「俺この後蟹玉と約束あるんだよ」
鬱井 「そんな・・・」

その時、僕の電話が鳴る。アンキモからだ。
なんでアンキモが・・・
863まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:18:49
鬱井 「もしもし・・・」
アンキモ 「もしもし鬱井!?今どこにいんの?」
鬱井 「え・・・ワイミーズ・・・」
アンキモ 「ワイミーズ!?何してんの?」
鬱井 「ん・・・KIRAと・・・イノとシニアといるよ・・・」
アンキモ 「はぁ?KIRA達といる?じゃあ今から行くから」
鬱井 「えぇ・・・?」
アンキモ 「ちょうどいいわ。大事な話あるからみんな帰っちゃダメだよ。じゃね」
鬱井 「おい・・・ちょっと待・・・・・・・・・・・・切られた」
    
今日こればっかだ・・・いや、いつもこうだ。僕って何なんだろう。
生きてる価値あるのかな・・・・・・

KIRA 「何だ?誰だ」
鬱井 「アンキモ・・・なんか今から来るって」
イノセンス 「なんで」
鬱井 「さぁ・・・」
KIRA 「まぁいい、じゃあ僕は帰るぞ」
鬱井 「なんかみんな大事な話があるからみんな帰るなってさ・・・」
シニア「なにそれ」
KIRA 「どういう事だ」
鬱井 「さぁ・・・あ、今ニコフ、ショボーン・・・それにラチメチも一緒だと思うよ」
KIRA 「・・・・・・」
イノセンス 「おいおい、俺約束あるってば」

また僕が悪いみたいな空気になった。
みんなを帰らすなって言ったのは僕じゃないのに・・・・・・
864まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:22:28
シニア「約束って蟹さんでしょ?ここ呼べばいいじゃん」
イノセンス 「えぇ?マジで?」
鬱井 「あ、そうだ・・・俺もちょっと蟹に用事あるし・・・・・・」
イノセンス 「・・・・・・仕方ねーな・・・ちょっと電話してみるわ」
KIRA 「鬱井、ラチメチにはあれから会ったか?」
鬱井 「いや・・・連絡ないし。そろそろこっちから連絡しようかとは思ってたけど」
KIRA 「・・・・・・なるほど、ちょうどいいかもな」
鬱井 「・・・・・・?」

こうしてなんだかよくわからないが突発プチ同窓会2をやる事になった。
その時ふと明日は例の葉書に書かれていた日だという事を思い出した。

イノセンス 「蟹玉、来るってさ」
鬱井 「あぁそう・・・そういえばみんなラチメチだけ会ってないんだろ?
    KIRA、こないだの・・・」
イノセンス 「いや俺会ったよ。蟹玉も一緒に」
鬱井 「え?そうなの。いつ?」

詳しく聞いてみるとあの日、イノと蟹はゲロッパー先生のお見舞いに
病院に行っていたらしい。病院を出て歩いていた僕を
轢き殺そうとしたオッサンは先生の弟だという。
そしてラチメチが入院してる理由も本人から聞いたそうだ。
865まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:28:15
鬱井 「そうだったのか・・・先生・・・・・・俺もお見舞い行こうかな」
イノセンス 「いいんじゃないの。喜ぶと思うよ」
鬱井 「そうだ、ラチメチを拉致したのって・・・華鼬?」
イノセンス 「さっきKIRAにも話したけど俺らは知らない」
鬱井 「じゃあ関係ないのか・・・」
KIRA 「いやそうとは言い切れない・・・イノ達に知らされていなかっただけかもしれん」
シニア「まぁそういうのやりそうな人いっぱいいたっぽいけどねぇ」

イノ達には知らされていなかっただけなのか、それとも華鼬とは関係のない人間の仕業なのか・・・
ラチメチが拉致されてから事件の捜査は全く進んでいない・・・・・・
そうだ、これからラチメチが来るのか・・・
事件の事聞かれたらどうしよう。何て答えよう。
「なんにもわかりません☆」なんて言ったら呆れた顔されそうだ・・・・・・
866まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 01:36:53
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」
33.「オシャレカフェ」
34.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
35.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
36.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
37.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


次は32ですね
867さお:2006/10/14(土) 01:40:52
徒歩で・・・トホホ

まりあさん乙!
868名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/14(土) 01:46:22
一気に進んだ感じ。次も期待
869キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/14(土) 02:05:41
おつつ!
なんかまた盛り上がってきたなぁ。
文章のテクニックにも進化を感じるし、今後にますます期待です。




鬱井くんとフリスクプレイ…(*/ω\*)
870 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/14(土) 02:24:34
レッドとっぴ
871まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/14(土) 03:02:09
シモタ 順番間違えた
872まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 00:53:59
32.「呼出」


2006年8月14日


KIRAに呼び出され僕はワイミーズに来ていた。
呼び出されたのは僕だけじゃなくシニアもだ。
鬱井も呼ぶとKIRAは言っていた。

ワイミーズに着いて約10分。
シニアがフラフラしながらやってきた。
なんだか元気がないというかやる気が感じられない。

シニア「おはよう・・・」
イノセンス 「おう・・・なんでそんなヘロヘロなんだよ」
シニア「え・・・イノおかしくなったんじゃないの・・・まだ昼だよ・・・溶ける・・・・・・」
イノセンス 「夜なのに朝組・・・か」
シニア「・・・・・・RUBY、なんて言うかな」
イノセンス 「さぁな・・・・・・」

シニアには昨日の夜、吊が死んだ事を伝えた。
それは事実上僕ら「朝組」が解散したという事だ。
シニアには吊が死んだ事よりそっちの方がショックらしい。
873まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:03:21
シニア 「もう・・・ウチら終わりなのかな」
イノセンス 「なんでそうなるの」
シニア 「だって華鼬もう閉店しちゃったようなもんなんでしょ」
イノセンス 「閉店て・・・まぁどっちにしろKIRAっつーか警察にもバレバレだしな。
     組織が元通りになっても復帰は無理っしょ」
シニア 「じゃあやっぱ終わりじゃん」
イノセンス 「捕まるからって事?・・・・・・その辺はたぶん大丈夫だと思うよ。
     じゃなきゃKIRAが俺らとこんなトコで会わないだろ。
     普通は取り調べ室じゃね?大体俺らがやってた事なんて・・・」
シニア 「そうじゃなくて・・・ウチらはどこで生きてけばいいの?」
イノセンス 「・・・・・・・・・・」
シニア 「今更フツーの生活とかありえないでしょ」
イノセンス 「まっとうに生きるにはまず罪を償って〜・・・とかそんな話?」
シニア 「だからそうじゃなくてさぁ・・・」
イノセンス 「あ?」
シニア 「吊さんも・・・・・・RUBYも、多分ウチらも・・・・・・・・・・」
イノセンス 「結局最期は野垂れ死に・・・か?」
シニア 「・・・・・・」
イノセンス 「なんだよ」
シニア 「もういい・・・」

シニアは答えなかったがそういう事だろう。
だけどそんな事は最初からわかっていた。
874 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/15(日) 01:06:13
グッ と待ち
875まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:08:25
シニアと合流してから約20分後、KIRAが来た。
このクソ暑いのにばっちりスーツでネクタイもきっちり。さすがだ。

KIRA   「待たせたか」
イノセンス 「いやさっき来たトコ・・・鬱井は?」
KIRA   「今電話したがバレスレ署だと言っていた。すぐ来るだろう」
シニア 「先に聞きたいんだけど・・・・・・ウチらどうなるの?」
イノセンス 「・・・」
KIRA  「どうなる、とは?」
シニア 「捕まるの?」
KIRA  「そのつもりはない・・・今のところはな」
イノセンス 「え・・・じゃあやっぱ後で・・・・・・」
KIRA  「お前達次第だな」
シニア 「?」
イノセンス 「なるほど・・・逮捕されたくなきゃ全面的に協力しろって事か」
KIRA  「そうだ」

やっぱり思った通りだった。
KIRAは華鼬を捕まえる為に僕らを利用する気だろう。
目的の為ならば手段を選ばない・・・相変わらず恐ろしい奴だ。

それから更に待つ事20分・・・ようやく鬱井がやってきた。
876まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:09:44
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」
34.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
35.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
36.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
37.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

33でスね
877キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 01:11:12
吊が死ぬとハナイタチ崩壊ってのがイマイチよくわからないんです('A`)
878 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/15(日) 01:14:30
アタマ・・・・・・だったんでしょうかね
879名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 01:18:23
本当のボスには会ったことないシニアやイノにとっては吊が実質上の頭だったんだよ
880キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 01:24:44
ふむふむ…
>>273を読んで僕はJOJO5部のパッショーネみたいな組織を想像してたからかな。。
881泥犬:2006/10/15(日) 01:26:33
鬱井 「なぁKIRA・・・相沢が死んだだけでなんで華鼬がほぼ壊滅なんだ?」
KIRA 「そうだな・・・


               華鼬(組織のトップ)
                ↓
               相沢(吊)
                │
          ┌─┬─┴─┬─┐
          │ │ │  │
          イ  
          ノ
        ┌┴┐
        シ  R
        ニ  U
        ア  B
           Y

      まぁこんな感じだな。イノの情報では華鼬を直接コンタクト出来たのは
      相沢(吊)だけらしい。イノクラスの地位にいる人間は華鼬と連絡を取ることはおろか
      顔やどんな人物なのかも知らないという事だ」

鬱井 「なるほど。華鼬は組織を動かしたくても命令が出せない訳か」
KIRA 「あぁ」
鬱井 「じゃああのバイクの奴は?」
KIRA 「うむ・・・」
鬱井 「まだ他にも気になる事はいっぱいあるぞ。
    いやそれだけじゃなく俺が知ってちゃおかしい事でも他に・・・」
KIRA 「黙れ」
882 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/15(日) 01:28:08
楽屋裏キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
883泥犬:2006/10/15(日) 01:29:19
華鼬と直接・・・の間違いですね
焦ったんだと思います
884キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 01:30:07
ありがとwwwwwwwwww
吊wwwwwwwww実質ナンバー2wwwwwwwwwwwwwww
885泥犬:2006/10/15(日) 01:34:56
33.「オシャレカフェ」


お昼に鬱井に電話する。
やっぱり出ない・・・昨日から電話してるけどずっと繋がらない。
最近の鬱井は私に何か隠し事をしている。
もしかして何かあったんじゃ・・・と思いひたすら電話を鳴らし続けた。

鬱井「もっもひもひ!?あれ??ニコフ!?なんで俺に電話してるの?今っ・・・今まで・・・んん!?」

鬱井は寝起き丸出し・・・というより半分寝たまま電話に出た。

ニコフ 「はぁ・・・?何言ってるの鬱井・・・変な夢でも見てたの?」
鬱井「ひひゃっ・・・違うよ!」
ニコフ 「・・・・・・・・・・」

冗談で言ったのにやけに慌てている。
一体どんな夢を見てたのか・・・・・・

鬱井「ニ、ニコフ・・・・・・・・・・・?」
ニコフ 「・・・・・・もういい」

どうせろくでもない夢だろうからそれ以上はあえて聞かなかった。
886 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/15(日) 01:36:57
固定は見て見ぬふりをしながらワクテカ
887キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 01:41:04
wktk
888まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:41:48
鬱井「う、うん・・・で、どうしたの?」
ニコフ 「どうしたのって・・・・・・鬱井、昨日から連絡つかないから・・・・・・」
鬱井「あ・・・ゴメン・・・・・・えっと・・・・・・・・・・昨日はちょっと忙しくて・・・・・・
   その・・・帰って来てすぐに寝ちゃったんだ・・・・・・遅かったし・・・」
ニコフ 「・・・・・・・・・・」

やっぱり鬱井は何も話そうとはしてくれなかった。

鬱井「ど、どうしたの・・・」
ニコフ 「うぅん、何でもない・・・それより鬱井、こんな時間まで寝てたって事は今日休み?」
鬱井「こんな時間・・・って、もう昼じゃん!やっべ!」
ニコフ 「えぇ!?寝坊してたの!?」

なんだ・・・寝てただけか・・・・・・心配して損した。

鬱井「いや・・・ほんとはもうお盆だし休み取ってるんだけど・・・ちょっと署に用事が・・・・・・」
ニコフ 「用事・・・?」
鬱井「あ、いやちょっとね・・・・・・で、ニコフ俺に何か・・・・・・?」

今日これからアンキモ、ショボーン、ラチメチと会う約束がある事を伝え
鬱井も誘ってみたけど用事があるらしい。
889まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:44:12
電話を切り、支度をして家を出る。



午後一時、待ち合わせのオシャレカフェに着くと、
アンキモとショボーンは既に来ていた。

ニコフ 「お待たせ」
ショボーン「漏れ達も今来たとこでつ」
アンキモ 「鬱井は?電話したの?」
ニコフ  「うん・・・用事があるって」
アンキモ 「あっそ。まぁどっちでもいいけどね鬱井なんて」
ニコフ  「後で電話するって言ってたけどね」
ショボーン「うっさんも忙しいんでつねぇ・・・」
アンキモ 「どうせたいした用事じゃないでしょ」

それからしばらく3人で話しているとラチメチが遅れてやってきた。
890まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:47:19
ラチメチ 「あの・・・・・・」
ニコフ  「・・・・・・ラチメチ?」
アンキモ 「久しぶりー元気だった?」
ショボーン「お久しぶりでつ〜」
ラチメチ 「みんな元気そうで・・・」

ラチメチがみんなの顔をじっと見る。

アンキモ 「どしたの?」
ショボーン「漏れの顔に何かついてまつか?」
ラチメチ 「うぅん・・・ゴメン、なんでもないの・・・」
ニコフ  「?」
ラチメチ 「それより私遅かった?ごめんね病院寄ってたから・・・」
アンキモ 「病院?どっか悪いの?」
ラチメチ 「うん、実はね・・・・・・」

ラチメチが話し始めた内容を聞いて驚いた。
ニュースでやっていた市内で拉致された女性とはラチメチの事だったのだ。

ニコフ  「嘘・・・信じられない。ラチメチがまさかそんな・・・」
ラチメチ 「ごめんねいきなりこんな話して・・・」
アンキモ 「いや・・・びっくりだわほんと・・・よかったねぇ無事で」
ショボーン「犯人はまだ捕まってないでつよね?怖いでつ・・・」
ラチメチ 「うん、それで今、鬱井とKIRAが調べてくれてるみたい」
ニコフ  「えぇ!?そんなの聞いてなかった」
891まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:50:37
その事件の事で鬱井が病院まで来たという。
鬱井はこの街の刑事だから不思議じゃないけどKIRA・・・
KIRAも鬱井一緒に犯人を捕まえようとしている・・・・・・
もしかするとこれって・・・・・・

アンキモ 「なるほど・・・だから鬱井あんな電話してきたのか」
ニコフ   「電話?」
アンキモ 「一昨日の12日、鬱井から留守電入ってたの。
     ラチメチと会ってもノートの事とか話すなって」
ラチメチ 「ノート・・・・・・?」
ニコフ   「そうだ、ラチメチ葉書は?来てた?」
ラチメチ 「鬱井にも聞かれたけど・・・私には来てない」
ニコフ   「そう・・・多分、ラチメチを不安がらせたくなかったのかな。
     そんな事件があったのにノートの話なんて聞きたくないしね・・・」
アンキモ 「さすがニコフ。鬱井の事ならなんでもお見通し」
ニコフ   「ちが・・・そんなんじゃ・・・・・・」
ラチメチ 「ねぇ、そのノートの事って・・・・・・」
アンキモ 「あのノートの事・・・だと思うよ」
ニコフ  「ていうかアンキモ、鬱井に話すなって言われたんじゃ・・・」
アンキモ 「いいじゃない、ラチメチももう元気だし・・・・・・
     それに隠しとくより話しとく方がいいじゃない」
ニコフ  「うん、まぁそうだね。だってもう明日・・・・・・ラチメチ、どうしたの?」

ラチメチが真っ青な顔をして震えている。
892まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:53:45
アンキモ 「大丈夫!?」
ショボーン「あわわ・・・」
ラチメチ 「思い出した・・・・・・ノート・・・あの時確かに・・・・・・」
ニコフ  「ラチメチ!」
ラチメチ 「・・・・・・」

ラチメチはしばらくうつむいたまま黙っていた。

ラチメチ 「・・・・・・ごめん、もう大丈夫・・・」
アンキモ 「どうしたの?」
ラチメチ 「私、鬱井に話さなきゃいけない・・・・・・
    うぅん、もしかしたらみんなにも・・・・・・」
ニコフ  「どういう事?」
アンキモ 「・・・鬱井は?アイツまだしょーもない用事してんの?」
ニコフ  「え・・・どうだろう」
アンキモ 「ちょっと電話するわ」

アンキモが鬱井に電話する。
893まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 01:58:33
アンキモ 「もしもし鬱井!?今どこにいんの?
    ワイミーズ!?何してんの?
    はぁ?KIRA達といる?じゃあ今から行くから。
ちょうどいいわ。大事な話あるからみんな帰っちゃダメだよ。じゃね」
ニコフ  「ワイミーズ・・・?」
アンキモ 「なんかKIRAとかいるらしいよ。怪しい・・・・・・」
ショボーン「やっぱり仲良いんでつねあのふたり・・・」
アンキモ 「よし、じゃあ行こうか」
ニコフ  「え・・・今から?」
アンキモ 「KIRAもいるって言ってたしさ、この際だから全部聞こうよ。」
ニコフ  「あ、はい・・・ラチメチ、それでいい?」
ラチメチ 「うん・・・」

アンキモの行動力に感心しながらワイミーズに向かう。
894まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 02:02:21
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」
35.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
36.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
37.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)サクサク
895キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 02:06:40
乙でしたー
なんか今夜はスゴイペースだ・・・!!!

川,,´3`)つ旦~~
896名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 05:53:27
う、打ち切り・・・???
897クロス ◆Xxxxxxx7yY :2006/10/15(日) 09:02:55
( ´_ゝ`)時間移動はナシですか?平行世界もナシですか?
898名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 14:11:40
あるかもよ
899名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 14:29:12
ないかもよ
900まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:32:38
あるっぽいかもよ(´・ω・`)

さて
901まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:38:43
34.「プチ同窓会2」


待つ事三十分、ニコフ達がやってきた。

鬱井 「なんか人多すぎだな・・・」
シニア「ラチメチだー」
ニコフ  「ごめんねKIRA、いきなり・・・」
KIRA 「いや・・・」
アンキモ 「ちょっと鬱井、席詰めてよ」

人数が増えて一気に賑やかになった。
902キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 18:39:53
クル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!


神展開に加え,みんなキャラが立っててスゴイよなぁ。
903まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:40:54
ラチメチ 「イノ、こないだは・・・」
イノセンス 「ん?うん、ポニーさんが『店に連れて来い』ってさ」
アンキモ 「ちょっと鬱井、邪魔だってば」
鬱井 「うるさいな詰めてるじゃないか・・・それより何なんだ
    いきなりみんなで押しかけてくるなんて・・・・・・
    こっちは大事な話してたんだぞぅ・・・・・・」
アンキモ 「それを聞きに来たのよ」
鬱井 「えぇ・・・?」
ニコフ  「ラチメチ・・・・・・」
ラチメチ 「・・・・・・」
アンキモ 「ラチメチ?どうしたのまた気分悪く・・・」
ラチメチ 「ん・・・大丈夫・・・・・・・・・・鬱井あのね、私思い出した事があるの・・・」
KIRA 「・・・・・・」
鬱井 「ちょ、いや・・・それは重要だけど・・・・・・ここで・・・」
アンキモ 「鬱井、アンタ一体何をコソコソしてるのよ?
    今日こそ白状してもらうわよ」
鬱井 「K、KIRA・・・・・・」
KIRA 「やれやれ・・・」

思わずKIRAに助けを求めてしまう。
904まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:45:16
KIRA 「アンキモ達はラチメチから事件の事を聞いたんだな?」
アンキモ 「うん」
KIRA 「なるほど・・・ではラチメチ、思い出した事とは?」
鬱井 「おい・・・いいのか?」
KIRA 「もうお前は黙ってろ」
鬱井 「ぐ・・・」
ラチメチ 「あの時・・・『ノートを出せ』って言われたの」
鬱井 「!」
KIRA 「そうか・・・他には?」
ラチメチ 「うぅん・・・それだけ。でも今日ニコフ達に葉書の事を聞いて・・・」

その時は何の事だかわからなかったらしい。
905まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:48:18
ラチメチ 「ノートって・・・あのノートの事だよね!?どうして・・・」
鬱井 「その前に・・・・・・ラチメチはノートについて何か心当たりは・・・」
KIRA 「あるならその時気付いたはずだ・・・」
ラチメチ 「うん・・・私は何も・・・」
アンキモ 「で、鬱井とKIRAは一緒にラチメチを拉致った犯人捜してるんでしょ?」
鬱井 「ラチメチ・・・そこまでみんなに話しちゃったの・・・?」
ラチメチ 「ごめん・・・・・・でも、何か嫌な予感がして・・・
    みんなにも知っておいてもらった方がいいと・・・・・・」
KIRA 「あぁ、葉書の事もあるし・・・・・・これで繋がった。
    もうみんなにも説明しておいた方がいいとも思っていたから
    丁度いい。僕から話そう」
鬱井 「話すって・・・どこまで」

僕はちらっとイノとシニアの方を見た。

イノセンス 「・・・・・・」
KIRA  「いいから鬱井は黙ってろ」
鬱井  「う・・・」

KIRAは昨日の事や、「華鼬」という名前・・・そしてイノとシニアが
その組織のメンバーだった事をを上手く伏せて
ニコフ達にこれまでの事を話し始めた。
906まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:52:37
KIRA 「・・・・・・という事だ」
アンキモ 「マジで・・・・・・?なんか信じられない」
ショボーン「怖いでつ・・・」
KIRA 「ラチメチ、その男については何か思い出せないか?」
ラチメチ 「ノートと関係があるなら・・・あの人、どこかで・・・・・・」
KIRA 「・・・!」
鬱井  「マジで!?」
ラチメチ  「・・・・・・でもどうしても誰だか思い出せない・・・」

ラチメチは犯人に心当たりがある・・・?
だけど思い出せないという事はやっぱり僕達の昔のクラスメイトじゃないのか・・・?

KIRA  「・・・わかった。また何か思い出したらすぐ教えてくれ」
ラチメチ  「うん・・・」
KIRA  「それと他のみんなもだ。話した通り葉書の事とラチメチを拉致した者は
      関係があるかも知れない。僕や鬱井が追っている組織ともだ。
      何かあったらすぐ教えてくれ」
イノセンス 「そういう事か・・・」
鬱井   「待てよKIRA・・・みんなを巻き込むつもりか?」
イノセンス 「人手不足はわかるけどさ。いいの?」
KIRA   「もう既に巻き込まれていると言ってもいいだろう。
      なら知らないより知っているほうがいいに決まってる」
鬱井   「そうかもしれないけど・・・」
イノセンス 「俺の質問には答えないんだな・・・別にいいけどね」

確かにKIRAの言う通りかもしれないけど、
これじゃいたずらにみんなの不安を煽るだけだ。
907まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:55:23
アンキモ 「ちょ、ちょっと待ってよ。じゃあ私達もしかしたら
     最悪の場合殺されちゃったりするかもしれないの?」
ニコフ  「今のところ何もわかってないんだよね?
     私達はどうすればいいの・・・・・・?」
ショボーン「こここ、怖いでつ・・・・・・」

思った通りだ。僕やイノ・シニアはともかく一般人である
みんなからすれば当然の反応だ。

鬱井  「い、いやもちろん全力で捜査するよ。その為に
     みんなにも出来るだけ協力して欲しくて・・・」
アンキモ 「だって調べてるのは鬱井でしょ!?KIRAがいるとはいえ・・・」
ニコフ   「鬱井を責める訳じゃないけど・・・大丈夫なの・・・・・・?」
ショボーン「死にたくないでつ・・・・・・」
鬱井  「そ、それは・・・・・・」

なぜか僕ばかりが言われる・・・なんでこうなるんだ・・・・・・
しかしニコフ達の反応は当たり前の事で、
僕は僕でニコフ達を納得させる言葉が見つからなかった。
908まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 18:58:14
KIRA 「みんなの言いたい事はわかる・・・確かに僕達は頼りないかもしれない・・・」
アンキモ 「いやKIRAじゃなくて鬱井がさ・・・・・・」
KIRA 「鬱井も僕も同じ警察の人間・・・・・・それにこの事件に関しては
    僕と鬱井は一心同体・・・頼りないと言うなら僕もそうだ」
鬱井 「KIRA・・・」
KIRA 「だけどなんとしてでも解決したい・・・その為にはみんなの協力が必要なんだ」
ニコフ  「・・・・・・」
KIRA 「不安なのはわかる。だがこれはみんなを守る為でもある。
    どうかみんなの力を貸してほしい」

そう言ってKIRAはみんなに向かって頭を下げた。

イノセンス 「・・・・・・」
ニコフ   「KIRA・・・頭上げてよ」
アンキモ 「・・・・・・・・・・ま、まぁKIRAがそこまでいうならちょっとぐらいは・・・」
ショボーン「漏れに出来ることなら・・・」
ラチメチ 「うん、私でよければいくらでも・・・」

KIRAが頭を下げる・・・昔からKIRAを
知っている者には信じられない事だ。
KIRAからすればそこまでしてこの事件を解決したい、という事だろうが
みんなあまりの事に納得してしまったようだ。
909まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:03:27
KIRA  「ありがとう・・・」
イノセンス 「で、具体的にこれからどうするの?」
鬱井  「うーん・・・とにかくラチメチを襲った奴を捕まえないとな・・・・・・」
ニコフ   「明日どうするの?」
アンキモ  「明日?」
鬱井  「そうだ!明日は・・・・・・」
イノセンス 「・・・・・・肝禿村に行くのか?」
KIRA  「・・・・・・・・・・僕は・・・」
ショボーン「いよいよでつねぇ楽しみでつねぇ」
アンキモ  「はぁ!?何言ってんのショボーン?」
ニコフ   「い、行くつもりなの?」
鬱井  「おいおい・・・こないだも言ったろ?危険だってば」

ショボーンが突然訳のわからない事を言い出す。
これは天然とかそういうレベルじゃない・・・・・・何を考えてるんだ。

ショボーン 「え・・・・・・だって明日お盆でつよ?みんな村に帰らないんでつか?」
鬱井   「えぇ?」
ショボーン 「肝禿村の事でつ」
ニコフ   「いやそれはわかってるけど・・・」
ショボーン 「もうすぐ後祭でつから・・・漏れは明日から帰って準備しないと・・・」
アンキモ  「そういえば肝禿祭の時期だね」
910まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:08:00
肝禿祭・・・
僕達の故郷、肝禿村で毎年行われている祭だ。
毎年8月の頭とお盆過ぎの中頃の二回に分けて行われる。
ショボーンの家系は代々、神に仕える神官として
後祭で祈りを捧げる儀式をやっていたのを思い出した。

鬱井  「今ってショボーンが毎年やってるの?」
ショボーン「そうでつよ・・・漏れの一族では子を産んだら
     一人前の神官として儀式を執り行うことが出来るんでつ」
ニコフ   「昔お母さんと一緒にやってたね」
ショボーン「なっちゃんがもうちょっと大きくなったら一緒にやりたひ・・・」
ラチメチ  「じゃあ帰らない訳にもいかないね」

天然の言っていたのは祭の事だったのか・・・
他のみんなは葉書の事を真っ先に思い浮かべたのに・・・・・・
やっぱり天然は天然だ。

鬱井 「どうすんだKIRA・・・ショボーンは帰るっつってるけど」
KIRA 「僕も明日から村に行くつもりだ」
鬱井 「マジで!?」

KIRAが行くって事は当然・・・
911まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:09:23
KIRA 「何を驚いてる。お前もだぞ」
鬱井 「やっぱり・・・」
KIRA 「怖いか?なら家で寝てろ」
鬱井 「ばっ・・・ち、違うよ!」
イノセンス 「虎穴に入らずんば・・・か」
KIRA 「そうだ。今のままでは埒が明かん。それに同窓会の件以外でも少し調べたい事がある」
ニコフ  「調べたい事って・・・ノートの?」
KIRA 「あぁ・・・」
鬱井 「ノート・・・そうだノートだよ。あのノートを何故欲しがるのか・・・
    そもそもあのノートは・・・・・・・・・・あ、ごめん」
ニコフ  「・・・・・・」
鬱井 「あ、いや・・・」

思わず謝ってしまったが、それが逆にニコフを傷つけてしまったようだ。
ニコフにとってあのノートは一番忘れたい存在のはず・・・
912キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 19:09:30
(;・`д・´)な、なんだってー!!(`・д´・(`・д´・;)



ってか、イノとシニアがまだ怪しいんだよなぁ。
今の仲間内に絶対裏切り者いそう
危険だよKIRA!!
913まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:10:29
ニコフ  「うぅんいいの・・・私も知りたい。ノートの事・・・葉書の事・・・」
鬱井 「ってまさかニコフ・・・・・・」
ニコフ  「うん、私も行くわ」
鬱井 「ニ、ニコフ・・・」
KIRA 「本気か・・・?」
ニコフ  「うん・・・私もはっきりさせたいの・・・ノートの事を・・・・・・
    じゃないといつまで経っても・・・・・・」
鬱井 「いつまで経っても・・・なに?」
ニコフ  「・・・・・・なんでもない。とにかく私も行く」
鬱井 「ニコフ・・・」
KIRA 「わかった・・・・・・一緒に行こう」
ニコフ  「ありがとうKIRA」
鬱井 「ちょ、ちょっと待て!俺もいるって!」
KIRA 「なんだ来るのか?」
鬱井 「当たり前だろ!お前なんかにニコフを任せられるか!」
アンキモ 「ふーんそれどういう意味?」
鬱井 「うぐ・・・」

興奮してつい本音を口走ってしまった。
アンキモがニヤニヤしながら僕を見ている。
914まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:12:26
鬱井 「いや・・・あのー・・・・・・」
ニコフ  「いざとなったら守ってね。頼りにしてるよ」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ!!ニコフ!
守るよ、守りまくるよ俺!

シニア 「なに泣いてんのうっさん・・・・・・」
イノセンス 「そっとしといてやれよ・・・」
KIRA  「まぁ鬱井でも盾の代わりぐらいにはなるだろう」
鬱井  「あぁ・・・そうだよ・・・盾るよ俺・・・・・・」
アンキモ 「聞いてないねこの人・・・皮肉なのに」

ニコフに頼られている・・・・・・!
まさかこんな日が来るなんて・・・!
915まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:13:49
イノセンス 「もう鬱井はほっとこう・・・で、KIRA・・・俺はどうすりゃいい?」
KIRA 「無理にとは言わん・・・」
イノセンス 「目が全然そう言ってないんだけど・・・」
シニア「行こうよ」
イノセンス 「ん?」
シニア「お祭・・・」
イノセンス 「そっちかよ・・・・・・まぁいっか。行くよ俺らも」
KIRA 「そうしてくれると助かる」
イノセンス 「だから目が全然そう言ってないって・・・」
ショボーン「あ!蟹玉んでつ!」
鬱井 「ふぇっ!?」

ショボーンの一言で我に返り店の入り口を見ると、
蟹玉が髪をかきあげながらゆっくり僕達の方へと歩いて来ていた。
この暑いのに革ジャンを着込んでいて相変わらずアホだなぁと思った。
916まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/15(日) 19:15:50
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」 (済)
35.「口止」
36.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
37.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


次35でスね
ニコフ実況ありがとでス(´・ω・`)
917キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/15(日) 19:17:00
乙っしたー
ここで蟹玉登場か・・・!!

村に行くってことは本格的にアレですな。
み な ぎ っ て き た !
918名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 22:40:07

wktk待ち
これから誰が消えるのか・・・・
919名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/15(日) 23:50:57
キタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!
920 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:01:51
不意をついた時間帯の投下に悔し涙
921まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:22:44
35.「口止」



蟹玉 「やぁ・・・みんなお揃いで・・・・・・」
シニア「おいすー」
イノセンス 「すまんな呼び出して」
蟹玉 「いや・・・みんなに会いたかったしね」
鬱井 「それこないだも言ってなかったか」
蟹玉 「それで・・・?みんなで何を語らってたんだい・・・?」
KIRA 「蟹玉にも説明しておく・・・・・・鬱井」
鬱井 「え?俺?」
蟹玉 「なんだい?」

蟹玉にさらっと説明する。
922 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:28:43
口止めねえ・・・
923まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:30:14
鬱井 「という訳なんだが・・・」
蟹玉 「そうか・・・カオスだな」
イノセンス 「あ、そういやマスターも明日から行くんだっけ・・・」
蟹玉 「あぁ・・・先生も一緒にね」
鬱井 「先生も!?」
蟹玉 「鬱井、先生の事イノから聞いてたのかい?」
鬱井 「あぁ・・・あ、そういえばニコフ達知ってたっけ」
ニコフ  「来る途中ラチメチから聞いてたよ・・・会いに行こうと思ってたんだけど」
蟹玉 「だったらこの後みんなで行くかい?先生もきっと喜ぶ・・・・・」
アンキモ 「あ、行きたい」
KIRA 「そうだな・・・先生にも色々と聞きたい事がある」
鬱井 「あ・・・ちょ、ちょっと待ってくれ蟹玉・・・」
蟹玉 「なんだい?」
鬱井 「い、いやちょっと・・・こっち来てくれ・・・・・・こっち・・・」
イノセンス 「おいどこ行くの」
アンキモ 「また内緒話かよ・・・・・・」
ショボーン「仲良いでつねぇ」

ちょっとみんなには聞かれたくなかったので蟹玉と一緒に少し席を離れる。
924 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:32:03
カゲの薄い主人公俺様ド派手に登場




の予感
925まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:32:41
蟹玉 「わざわざ離れて・・・何の相談だい・・・?」
鬱井 「いや・・・・・・あのさ蟹玉、実はな・・・」

僕はこっそりある事を蟹玉にお願いした。

蟹玉 「へぇ・・・?そうか・・・・・・見つかったのか・・・」
鬱井 「うん、それでちょっと一人で行くのが・・・さ。
    いや別にいいんだけどなんとなく・・・・・・」
蟹玉 「俺はかまわないぜ・・・?奴に会いたかったしな・・・・・・」
鬱井 「そうか。じゃあ後で一緒に行こう。みんなには内緒で」
蟹玉 「ふふ・・・・・・何故隠すんだい・・・?」
鬱井 「いや・・・俺一人じゃ間が持たないかもしれないっていうか・・・
    蟹玉も会いたいつってたじゃん・・・」
蟹玉 「あぁ・・・いいぜわかったよ・・・・・・俺達だけのシークレットだな」
鬱井 「あ、あぁ・・・」

蟹玉に口止めして席に戻る。
926まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:35:17
アンキモ 「ちょっと鬱井、また隠し事!?」
鬱井 「い、いやそんなんじゃないよ・・・」
ニコフ  「じゃあ話してよ」
鬱井 「あ、あ、あ・・・・・・」
シニア「なに?」
鬱井 「あのぉ・・・そのぉ・・・うぇへへ・・・・・・」
蟹玉 「まぁ俺達からのサプライズに期待してくれ・・・って事さ」

そう言って蟹玉はみんなに向かってウィンクした。
サプライズ・・・いやそんなの別に考えてないんだが・・・
何を勘違いしてるんだと一瞬思ったが蟹玉の言う事だし
深く考えるのはよそう。

イノセンス 「サプライズぅ?」
鬱井 「そ、そうそう・・・あっと驚くサプライズをちょっとね・・・うへへ」
ニコフ  「鬱井が幹事になってやろうとしてる方の同窓会に関係あるの?」
鬱井 「あ!そ、そうだよ!その通り。いやーさすがニコフ」
アンキモ 「なんか怪しい・・・」
鬱井 「あや、あやしくなんかないやい・・・」
KIRA 「なるほど・・・大体想像はつく・・・・・・」

やばい、KIRAに気付かれたか!?
927 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:37:17
じゃあ着替えてきますね
928まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:40:34
KIRA 「まぁいい・・・そっちはお前に任したからな・・・
    ちゃんと今日の事も説明しておけよ」

やっぱりバレてる・・・

シニア「なになに?」
KIRA 「たいした話じゃない・・・鬱井が一人じゃ何も出来ない男だという事だ」
ニコフ  「?」
鬱井 「くっ・・・」

言い返したいがこれ以上この話を引っ張りたくないのでグッと堪える。

KIRA 「さて・・・そろそろ出ようか」
イノセンス 「あぁ、みんな先生んトコ行くのか?多すぎじゃね」
蟹玉 「イノ案内頼むよ・・・わかるだろ?」
イノセンス 「え?あぁ・・・いいけどお前は?」
蟹玉 「俺は鬱井とちょっと・・・・・・な?」

今度は僕に向かってウィンクする。
929まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:43:58
鬱井 「う、うんちょっとね・・・・・・行けたら後で行くよ・・・」
KIRA 「鬱井、後で連絡しろよ」
ニコフ  「先生、体調どうなの?果物とか買ってこうか」
イノセンス 「んー別に元気っぽいよ。
    それよりラチメチが来るからマスターが喜ぶな」
ラチメチ 「・・・・・・」
シニア「なんかドキドキしてきた」
ショボーン「先生に会うのも久しぶりでつ〜」
アンキモ 「ちょっと鬱井どいてよ」

こうして他のみんなは先生に会いに、
僕と蟹玉はみんなに内緒で(KIRAにはバレたけど)
「アイツ」の所に行く事になった。
930 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:45:42
俺だけ村にみんなと一緒には帰らない
でも一人でちゃんと帰る


と 予想
931まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 01:47:15
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」 (済)
35.「口止」 (済)
36.「再会」
37.「先生」
38.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


携帯さん実況アザース(´・ω・`)
1000までに間に合うかな
932名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/16(月) 01:52:39
カゲ薄くてスネゲ濃い主人公の登場マダー?
933 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 01:54:47
でもこの流れ的にもう主人公どころかメインキャラですらないですよね
934 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/16(月) 02:01:32
あ、そうか

楽しみはとっておいて、37で
935キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/16(月) 02:12:02
鬱井くんが主人公だと思ってた
936名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/16(月) 14:56:07
まだ出てきていないコテが多すぎる件
937まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 23:42:50
ゲロッパ 「本当によく来てくれたなぁお前達」

ワイミーズを出た私達は先生の家に来ていた。
久しぶりに会った先生は、ラチメチやイノが言っていた通り
すっかり小さくなっていて昔の面影はまるでなかった。

KIRA  「先生・・・今日来たのは先生に聞きたい事があったからです」

みんな一通りの挨拶を済ませるとKIRAが葉書の事を話し始めた。

ゲロッパ 「葉書・・・イノ、お前そんな事一言も言わなかったじゃないか」
イノセンス 「病人に余計な心配させたくなかったからね」
KIRA  「とにかく今話した事は全て事実です」
ゲロッパ 「まさかあれがみんなにも届いていたとはな」
ニコフ   「え?」
ゲロッパ 「もう十日ほど前かな。ポストに入っておったよ」
アンキモ  「なんて書いてたんですか?」
ゲロッパ 「確か・・・同窓会がどうのこうの・・・」
KIRA  「もしかして葉書を捨てたんですか?」
ゲロッパ 「あぁ、差出人の名前も書いてなかったしな。
      それにワシが受け持ったのもお前達だけじゃない。
      ああいう葉書はたまに来てたからな。
      もし本当にやるのならちゃんとしたのを送りなおして来るだろうと
      思って捨ててしまったよ」
ニコフ   「そうだったんですか・・・」

先生にも葉書が届いていたなんて・・・
938まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 23:44:48
KIRA  「ノートについて何も書かれていませんでしたか?」
ゲロッパ 「ノート?いや・・・」
KIRA  「ふむ・・・おかしいな」
ニコフ   「・・・?」
ゲロッパ 「そのノートというのはもしかしてあのノートの事か」
イノセンス 「そうだよ」
アンキモ 「なんだっけ・・・・・・確か・・・」
ニコフ   「ANGEL NOTE・・・・・・」
イノセンス 「天使が落としたノート・・・そのノートに願いを書けば何でも叶う・・・か」
ゲロッパ 「やっぱりそうか・・・」

先生の顔つきが曇る。
939まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 23:45:41
ゲロッパ 「お前達生徒はワシの宝だ・・・・・・だが、あのノートは違う」
KIRA  「気持ちはわかります。ですが・・・」
ゲロッパ 「あんなノートを見つけなければ・・・
      ワシが教室に持ってきさえしなければあんな事には
      ならなかったのかもしれない・・・」
ニコフ   「先生・・・」
KIRA  「先生、過去に区切りをつける為に僕は・・・
      いや僕達はここに来たんです。お話しした通り
      あの時の誰かが、あのノートを使って
      何かしようとしているかもしれない。それはもしかすると
      とんでもない事を引き起こす可能性だってある。
      そうならない為にも是非聞かせてください・・・・・・あの時・・・」
ゲロッパ 「・・・・・・・・・・・」
KIRA  「誰が職員室に来たのかを」
イノセンス 「こないだは聞けなかったけど、頼むよ先生」
KIRA  「先生・・・お願いします。どうか協力を・・・・・・」
ニコフ   「・・・・・・」
ゲロッパ 「・・・・・・・・・・あの時・・・・・・あの時職員室に来たのは──────」
940まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/16(月) 23:48:42
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」 (済)
35.「口止」 (済)
36.「再会」
37.「先生」 (済)
38.「圧倒」
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


タイトル忘れてた(・ω・;) 37でした
941名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/17(火) 00:41:38
あれ?これもしかしてあのエンジェルノート?!
942 ◆K.tai/y5Gg :2006/10/17(火) 00:42:35
ゲロッパ先生がなんか怪しいでやんす
943キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/17(火) 01:11:23
ゲロッパ怪しい(`・д´・;)
944名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/17(火) 01:38:07
ゲロッパいつ泣くの?
945名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/17(火) 14:44:58
「なく」と平仮名表記なのが怪しい気がしないでもない
946名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/18(水) 02:05:20
定期
947名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/18(水) 02:06:30
ttp://yaplog.jp/prettyx02/
世界一の美女ぴんくたんとみるくたん♪
(顔画像付き)
愛読書は森鴎外の「キタ・セクスアリス」w
948名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/18(水) 13:27:04
163 名前:キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM [sage] 投稿日:2006/10/17(火) 01:03:04 ID:???
ttp://www19.atwiki.jp/hanaitachi/

こんな感じでとりあえず
既に完結している第三夜までのテキストは転載済です
949まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:36:22
みなさんいつもありがとうございます
38でいいですよね
950まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:41:30
ポニー 「ただいまー」
ショボーン「みなさんお待たせしたでつ」
ラチメチ 「九人分ってどれぐらいかわからないから適当に買ってきちゃった」

先生があの時職員室に来た生徒の名前を言いかけた時、
買出しに行っていた三人が帰ってきた。

アンキモ 「あぁもう!いいとこなのに」
ショボーン「なんでつか?」
KIRA 「先生、それで・・・」
ゲロッパ「・・・・・・いや、やはり言えない」
イノセンス 「先生!」
ゲロッパ「いくら頼まれても言えない」
KIRA 「・・・そうですか、わかりました」
イノセンス 「おいKIRA・・・」
KIRA 「いいんだ」
ゲロッパ「・・・・・・」
ポニー 「なんだなんだ、何の話してるんだそんなに真剣な顔して」

何も知らないポニーさんに事情を説明する。
951まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:44:15
ポニー 「なるほどな。ラッちんの件は聞いていたが・・・」
イノセンス 「ラッちん・・・」
ポニー 「そういう事なら兄貴、教えてやればいいじゃないか」
ゲロッパ「お前は口を出すな」
ポニー 「なんだと」
イノセンス 「おいおい・・・喧嘩すんなよ」
ポニー 「だいたい兄貴はいつも・・・」
ラチメチ 「ポニーさーん」
ポニー 「はーい、どうしたラッちん?」

ラチメチの声がしてポニーさんはいそいそと台所へ行ってしまった。

ゲロッパ「馬鹿弟のくせに生意気な」
イノセンス 「仲良いねぇ」
ゲロッパ「ふん」

先生は照れくさそうにそっぽを向いてしまった。
いい年こいてガキみたいなオッサンだ。
952まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:49:08
アンキモ 「ちょ、イノなにやってんの」
イノセンス 「あ?」
シニア「ほらやっぱおかしいって」
ニコフ  「なんで山葵なの・・・」
ラチメチ 「ふつう生姜じゃない?」
イノセンス 「うるさいなどいつもこいつも」

僕は素麺には山葵を入れるのだが
周りの人はいつもこんな反応をする。
この世の中は圧倒的に生姜派だ。
なんとなく鬱井の気持ちがわかった。
953まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:51:23
ポニー 「ところで明日はみんな村に行くのか?」
イノセンス 「俺とKIRAとシニアとニコフとショボーン・・・それと鬱井って奴。
    ポニーさんが轢き殺しかけたアイツ」
ポニー 「そうか・・・それなら・・・」
ラチメチ 「私も行く」
ニコフ  「ラチメチ!?」
ラチメチ 「私も知りたい。私を襲った人は誰で、何の為に私を攫ったのか・・・
    村に行けば何か思い出せるかも知れない。それに・・・」
ニコフ  「それに?」
ラチメチ 「・・・・・・」
シニア「じゃあアンキモ以外はみんな行くんだね」
イノセンス 「お前・・・そんな言い方を・・・」
アンキモ 「私も行くわよ」
ニコフ  「アンキモまで・・・」
アンキモ 「だってみんな行くのに私だけ行かない訳にいかないじゃない」
KIRA 「無理をするな。危険だというのはわかっているだろう」
アンキモ 「そうだけどさ、鬱井なんかにニコフを任せておけないし」
ニコフ  「アンキモ・・・」
アンキモ 「ま、いざとなったら鬱井を盾にするから」
イノセンス 「これで八人か・・・」

なんだかんだでみんな行く事になった。


あ、そういえば蟹はどうすんだろう・・・
954まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/18(水) 23:53:26
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」 (済)
35.「口止」 (済)
36.「再会」
37.「先生」 (済)
38.「圧倒」 (済)
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜


(´・ω・`)36

1000が近づいてきた・・・
955キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/18(水) 23:54:00
乙!!!!!!!!111111
みんなで村へ。。。
956まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/19(木) 03:11:35
36.「再会」


携帯 「蟹玉・・・頭上げろよ・・・」
蟹玉 「許して・・・・・・くれるのか・・・?」
携帯 「あぁ、もうお前の代わりに頭下げた奴がいるからな」

携帯が僕の方を見てニヤリと笑う。

鬱井 「えへへ・・・いや・・・」
蟹玉 「携帯・・・約束するぜ?俺はもう二度と・・・・・・お前を裏切らない・・・」
携帯 「よせよ」
蟹玉 「この先お前が俺を必要とするなら、例え七つの海を越えてでも
    かけつけてみせる・・・・・・ぜってーだぜ?」
携帯 「ふっ・・・変わってねーな・・・・・・」

僕のおかげ・・・かどうかはわからないが
携帯と蟹玉は意外なほどすんなりと和解したようだ。
なんだかんだ言ってやっぱり親友なんだなぁと思った。
957まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/19(木) 03:16:24
鬱井 「それでさ携帯・・・聞きたい事があるんだ」
携帯 「なんだ?」
蟹玉 「葉書は・・・届いたかい?」
携帯 「葉書?なんのだ?」

携帯にはあの葉書は届いていないという。
僕はこれまでの事を彼に話した。

鬱井 「・・・という訳なんだ。信じられないかもしれないけど本当の話」
携帯 「・・・・・・そうか」
蟹玉 「つまり俺達に届いた葉書は地獄からの招待状・・・って事さ」
携帯 「話は大体わかった・・・じゃああの電話は・・・」
鬱井 「電話!?」
携帯 「11日の朝、電話があった・・・『ノートを返せ』ってな」
鬱井 「なんだって!?誰だ?」
携帯 「さぁな・・・女の声だったのは覚えてる。すぐに切られたが」
蟹玉 「かけなおさなかったのか・・・?」
携帯 「その時はあのノートの事だとは・・・間違い電話だろうと思ってかけなおさなかった」
鬱井 「一応聞くけど・・・番号は?どうせ非通知・・・」
携帯 「いや・・・まだ残ってるはず」
鬱井 「マジ!?」
携帯 「俺にかけてくる奴なんて滅多にいないからな・・・・・・・・・・これだ」

携帯が着信履歴を表示して僕たちに見せる。
そこには確かに携帯電話の番号が表示されている・・・が・・・・・・
958まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/19(木) 03:17:54
鬱井 「んん・・・?」
蟹玉 「どうしたんだい?」
鬱井 「いや・・・・・・」
携帯 「ノートを探してるってのはこいつか・・・・・・?」
蟹玉 「どうする?」
鬱井 「どうするとは?」
携帯 「かけてみるか?」

どうしよう・・・KIRAに聞いた方がいいかな・・・下手にかけない方が・・・・・・
でもその前にこの番号って・・・・・・

鬱井 「・・・もしかして!」
携帯 「どうした?」

僕は嫌な予感がして自分の携帯電話を取り出した。
アドレスを開いてある人物の電話番号を見ると・・・・・・

鬱井 「やっぱり・・・・・・・・・・!その番号は──────」
959まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/19(木) 03:22:33
31.「徒歩」 (済)
32.「呼出」 (済)
33.「オシャレカフェ」 (済)
34.「プチ同窓会2」 (済)
35.「口止」 (済)
36.「再会」 (済)
37.「先生」 (済)
38.「圧倒」 (済)
39.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜
40.*:.。.(゜ж゜).。.:*・゜

タイトル未定で次は39(´・ω・`)
残り40レス・・・
960キモハーゲニコフ ◆nikov2e/PM :2006/10/19(木) 10:37:15
アンキモの番号だな(`・д´・;)
961天然ショボーン ◆SoBON/8Tpo :2006/10/19(木) 10:39:19
 ∧ ∧ 
(´・ω・)o 

次スレは990くらいになってからでおk?
962名無し戦隊ナノレンジャー!:2006/10/19(木) 18:01:18
異議無し
963まりあ ◆BvRWOC2f5A :2006/10/19(木) 23:34:08
同意ですぅ
964ヽ(`Д´)ノウワァァン!! ◆iPUllXxNJU :2006/10/19(木) 23:36:39
そぼっちがそう言うならそれでいいと思いまつ
965 ◆K.tai/y5Gg
ちょっとマトモキャラになっとる