読まずに批評できるのか?という指摘があったが、厳密には読まないというわけではない。
新人賞の応募原稿の下読みはどうやっていると思う?
編集者は膨大な量の応募原稿を一字一句の漏らさず読んでいるわけではない。
ページの右上から左下にさっと視線を移動するだけなのだ。まさに斜め読みだね。
そんな方法でも、優れた作品は視線が引っ掛かるものなのだ。
そこで改めて丁寧に読む。
原稿の四分の一程度斜め読みして視線が引っ掛からなかったら、即没。
つまり読書の達人になると凡作はちょっと見ただけですぐ分かるということなのだよ。