ルゝ゚ ヮ゚ノ∩ <ココは箜間桐孤スレなの

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1 ◆Iris/so272

満員電車の中でからだを触れ合うことが多いあなた
それでもあなたはじっと耐えている
たとえどんなことがあっても・・・

・・・・・・


       /      ,. ===、、       ヽ
   ば   |             | l          ',     ど
 し か   |      _... -―‐-'∠.._       l    こ. い
 や に   !   ,. '´: : : : : : : : : : : :`ヽ       |   い. つ
 が    」 //: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ    |   つ
 っ    / /´/: ..l l  !   l   l  . ..',   /.   も
 て     ! ′l: l: :|: :.!: :|l: :!、:l',: :!: :.|: l: !:l:|  '´ ̄`ヽ、,.- 、,.ィ´
 !    |.   |: !: :!:`ト、l_V, N Llィ´!:///:.',__    ′
    ,. -、|.  _.Vヽハ:.( ヒソ´  `ヒソ )イ): : : :ヽ: : :├‐ - 、
-、/    ` ノ: : :.r ハ'' '' ''_''_''_'' '' '' /、rニl: : :ヽ-: 〉、: : :.|、
 ′    ,:'´|: : ,ィ7:/ ヽ、_{、......,}_,.ィ´ヽヽ┤`ヽ、-‐ヽ:_`_:l、:ヽ
     |: : l/: : :!:l   ! `T´_...-l-.、 !:|イ: : : : `!    l、_|、
      /ヽ_〈: : : :.N./ ̄_7,「|\_.. :.:.:.7'フ: : : : /7    |: : : :〉
      |,. ヘ.:ヽ: : : :ヽ:.:.':´/__o_ヽ:.:.:./7: : : : :/:./`丶、 `ト、/、
 _.. - '"  ヽ_|、: : :_|:\:.:/:/  |:.`:‐┘、ヽ-‐ '- '.._    `丶、: /
´    _..- '"l _.二<:.:.:.:.´:.|  |:.:.;. -‐イ ̄:`:丶、 `丶、   `丶
_.. - '" |: : : :l´: : : : :ヽヽ-┘  '´  /ヽ:、: : : : : |      ,丶、
     ``|: :l: _: -:'"ハー - ― ―/  ヘ:.`丶、/、  ー'-ァ´ ``
       >": : :/  ヽ、 _ _/     \: : : : :\
     /: : : :/                \: : : : : >
     `ヽ: :./                  \: : :|
      ∨                     ヽ/
        /               ',     /  /\
     / , '               ',   / / /、
2 ◆Iris/so272 :05/01/03 04:14:22
ちなみに前スレはコチラ

http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1095149205/
3名無し戦隊ナノレンジャー!:05/01/03 04:15:13
2ゲトー
⊂(゚Д゚⊂⌒`つ=З
4箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:18:01
POTO様お疲れさまです
5箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:19:19
  
http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1090321129/l50
  前前々スレ:((( ゚ ‐゚ノ!l∩<…先生、葱天使わむて降臨です

  http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1091871988/l50
  前々スレ :l!゚ ヮ゚ノ∩<先生!箜間桐孤が具現化されました

  http://tmp4.2ch.net/test/read.cgi/mog2/1092385234/
  前スレ  :l!゚ ヮ゚ノ∩<皆さん!青椒肉絲が出来上がりました
6箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:21:11
【禁止事項のクラス化】
1)可能であって、実害がなくて、やってはいけないこと。
 →夜につめを切る、スイカと天婦羅を一緒に食べるetc.

2)可能であって、実害がすくなくても、やってはいけないこと。
 →近親婚、未成年の喫煙飲酒、売春・不法出入国、自殺etc.

3)可能であって、実害が多く、やってはいけないこと。
 →刑法犯、不法行為一般、外患誘致、騒擾、紛争etc.

4)不可能であって、やれないこと。
 →死者を生き返らせる、呪い殺す、世界を消滅させるetc.

7箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:23:59
168 :箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :04/09/29 18:00:47
      , .:::-¬:::::::~ ":::ヽ.. ,
    ./  ::::::i:::::::::::::::::::::ヽ;;ヽ
   ./:::::/:::::::::::;:::::::::::::::::::::::::::i::;;ヽ
  ./ :::::/:::::::i ::::::::::::;i ::::::;i::::::::::i:::;;;|
  ./ ::::::|;;i ::::|: ::::::::::::;| ::::::;i :::::::::::::;;;|
  | :::::::|;;| ::::|: ::::::i:::::;;| :i:::::;i ::::::::::::::;;|
 :| :::::::|┘-└-- l ─|、|:::::;;| :::::::::::::;;|
 | ::::::::|. r-、    :r‐-、,\| ::::::::::::;;|
 |:i ::::::|. i  |    i  i i :| :::::::::::;;|
 |:i ::::::| `~  .    `ー' ` :| ::::;i:::::;;|
 |::| ::::|_     ー┓     ;| :::;;|::::;;| 明日も学校、明後日も学校・・・
 |::| ::::|::i\   `'┨    イ;;;;| ::|::::;;| そしてその螺旋階段を私は上る・・・
  Li::-└┴. ` ー'l   ::|=┘-┘:;_j       上る・・・上る・・・永久に・・・
            ┿┳━‡              そして死へと続く階段を上る・・上る・・
                            その先に何があるのか・・
                             まだ逝って帰ってきたものは
                              誰もいない・・・
8箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:24:41
169 :箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :04/09/29 18:56:38
:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:/:/:./:.:.:./:/:.:/:.:.:.:/:.:.:./:.l:.:l:.:l:.:|
:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:./:.:/:.:l:.l:.:.:.:.l:.:l:.λ:.:.:/:.:.:./:./:.:/:.l:./
:.:.:.:.:.:.:/:l:.:.:.:.:!:.:.:l:.:.:|:.:l|:.:.:|+|-|-+/、/_/_/:.:./:.//
:.:.:.:.//:.:|:.:/:.:l:.:.:|:.:.:l|ヽl:.:.:l巛!:ゝ:.:/_////:/
:.:.:.:./:.:.:l:.:.l:.:.|:.:.:.l:.:.:l! ゞヾ ! y'´ /::!ゞリ//
:.:.:/:.:.:./:.:.|:.:|:.:.:.:l:.:.l|   ヽ ヽ、i:/ イ '´
:.:/:.:.:./:.:.:.|:.:|:.:.:.:l:.:|l|       ``  ! 死は一方通行の片道列車・・・
/:.:.:./:.:.:.:.:|:.:l:.:.:.:∨ヽ          ヽ、  行くことは簡単・・・・
:.:.〃:.:.:.:.:.|:.:.:、:.:.:.ヽ、ト、       , - '´  でも帰ることは決してできない。
 /:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.ト、:.:.:.:.:!:|     、フ´   ・・・そう決して・・・・・
:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:l:|\:.:.:.ヽ、     /     死への憧れがタナトスに由来するのか、
:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:l:.l /:>、:.:.ヽ`r-ァリ      それとも幻死に由来するのかは分からない。
:.:.:.:.:.ノ/:.:.:.:.:./:ノ/ ):.:.:.:):l l.::(      ただ人は何時の日も【生】と同じくらい
‐_'´_, -‐<´/  /:.:.:.ノi:.:l l:.:ヽ、        【死】に対する憧れもあるのだ。
       `!  ノ:.:./ノノ  ヽ:.:ヽ

9箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:26:24
あとはPOTOさまに任せました。ノシ
10箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/03 08:31:57
99 :箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :04/10/18 18:18:15
幼いころ、その小さな金属が自分の宝物だった。
いびつで、小さくて、ただ機能美しかもたない。
銀色の鉄は冷たくて、つよく握ると痛かったのを覚えている。
かちゃり、と一日の始まりに半分まわす。
かちゃり、と一日の終わりに半分まわす。
幼い自分はその音を聞くたびに誇らしい気持ちになった。
なのに、その音を聞くたびに泣きそうになる自分がいた。
かちゃり、かちゃり。始まりに一回、終わりに一回。
一日はきちんと円を作って、それを毎日繰り返した。
まわるまわる、飽きもせず凝りもせず。
喜びも悲しみも半分ずつ。くるくると変らない日々は、床屋の看板みたいだ。
けれど、つきる事のない螺旋の日々は衝突に終わってしまった。
銀色の鉄はただ冷たいだけで。ーーーーーー嬉しくもない。
強く握ると血がにじんだ。−−−−−−−−悲しくもない。
あたりまえだ。鉄は鉄にすぎない。そこに幻想はない。
現実を知った八歳の時、鉄は以前のように眩しい存在ではなくなった。
その時悟った。大人になるという事は、幻想を賢さと取りかえる事なんだ、と。
早熟と思う愚かさゆえに、俺は、その事実を誇らしげにうけいれたのだ。
11 ◆NAGUMO.91E :05/01/03 14:47:00
ルゝ゚ ヮ゚ノ∩ <本邸の方は新スレに突入しましたー

元旦に年賀状送ったら、
しばらくしてサーバの方で送り返して来たぞー>箜間
12 ◆NAGUMO.91E :05/01/03 19:56:16
せっかく作ったのに、向こうは容量越えてた。



   __      ヾ !j !j.  .─┼─ ヽ
  / ノ  )     i       ,ー┼─、
  レ´  ノ   ノ 、__) ヽ、   .ヽ___,!、  ノ

13 ◆8O11vvKjdY :05/01/04 00:23:52
お〜コラ

  しんぺい

てめぇ良くこんなスレ立てれたなぁ?     

一回頭冷やすか?
14 ◆POTOD4D5MU :05/01/04 01:20:17
>4>9
( ̄ー ̄)ニヤリ

    ___
  _l≡__|_
    ( ・д・)     ニヤリ
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪
        
16&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/05 22:07:01
      , ...、       , ... 、
      ー`ヾ:、    ,.'〃゙ー'
   /⌒''ー 、_,>'ー−'<,.‐'⌒ヽ.
   / ,',べ、 ,'.o   o ', ,',べ、、',
   !Y/_/' !'、,.-‐- 、 ,!ヾ:、 ヾn,!
   l{`ー-'´ハ`l  ̄  ̄ l´ハ`'ー' ' !
   '、/'´,!''`!    l´',',ヾ:、 /
    '、':ミ-'ノ/,l     ト、.'ミー''./
     `く´,',!l_l    ,!j,ト_.'/
      `'ー、∧   /,. -'´
         `'l.rーl.|'´
        _,,,,_j.| l.レ-z_、
        '-'=‐┘└‐=-‐'
┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 死んでいいよ。いやいやマジで。    ┃
┃                          ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛

    ∩_∩
    ( ・д・)     << 人にとって最大の心の傷は >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           




    ∩_∩
    ( ・д・)          << 存在 >> 
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪ 

    ∩_∩
    ( ・д・)       << ニンゲンハトベナイ >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           



    ∩_∩
    ( ・д・)       << ワタシの傷はエーテルによって癒される >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           



    ∩_∩
    ( ・д・)       << いつも膝を抱えていた >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           




    ∩_∩
    ( ・д・)         << 永遠と沈黙 >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           




    ∩_∩
    ( ・д・)      << 強い光を受ける者の影はまた濃い >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           






                   .,,,,,,,,,,,,、   .,,,,,,,,,,,,,,、 ..,,,,、     ..,,,,,,,,,、    .,,,,,,,,,:    .,,,,,,,,,,、         
                   :llllll゙゙゙!!llii、 .;lllll!゙゙゙゙゙゙:  .;lllll:     ..,iill!゙゙゙!llli,、  ..llllllllll:   .;lllll!゙゙!lllii,:                    
                   :lllll| .:llllll:  :llllll:     .;lllll:     :,lllll` : llllll:   : illl: lllll、  .:lllll| ..llllli、                  
                   :lllllli,,iiilll!° : llllliiiiii,:   : lllll:     :llllll:  :llllll:   .,lll゜.:lllll、  :llllll: : :llllll:                   
                   :llllll゙゙llllll:   :llllll゙”″  .:lllll|    : llllll:  :llllll:  .:llll,,_,,llllll:   :lllll| .:llllll:                   
                   :lllll| .:llllll:   .;lllll;    .;lllll:     .'lllll,: : ,lllll′ .,lll!!!!!!lllll、 .;lllll: : ,lllll″                  
                   :lllll! .'!llli、  ;lllllliiiiiiiii、 :lllllliiiiiiiii、  :゙!!lliiiilll!゙:   :llll`  :!llll:  :lllllliiill!!!゙



    ∩_∩
    ( ・д・)         << 閉ざされた思考の解放 >>
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪           






                       ll″ .'ll,   :ll″    ll:      ,,ト: 'l,,    .l゙゙゙ll    ll″: 'g
                       ll:   ll|   .ll|     .ll:      .,ll   .lli、   :   .ll    .ll|  .'ll
                       lli,: .,,,ll゙   :ll,,、    ll:      ,ll:   .ll|   :   .'l、   .ll:   ll|
                       ll°.゙l,    .lll`     .ll:      'll、  ll|   ,、 .,ll   .ll|   ll|                   
                       ll:   ゙i,   .ll|     .ll、     '!l   ,ll:   l゙` : ゙!i、  .ll:   .,ll:                    
                       ll:   .'l丶  l!‐     .l!ト     ゙・: : !゙`   .‐   .゙"   l!ト: .''゙`                   




                                                           
27箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/06 01:31:15
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>11

わざわざ律儀にすみません。おそらくメールアドレスを変えたのが原因だと思います。
南雲氏の律儀さに正味感服したしました。

>>13

いや〜立てたのはPOTOさまなのだけれども、かと云って桐孤とも無関係でなく、
いささか曖昧な感は拭いけれないのかもしれませんね。
煽るも八景、マータリするのも八景。
吾身、満足していただくことが出来れば、これ以上の喜びはございません。

>>14

あなたと秘め事がしたいとおもふ、きょうこのごろ
28箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/06 01:37:21
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>15

身代わりさまは、その・・・・おいしいのですか?

>>16

クマ教授はだいぶ病んでいるようですね。
2ちゃんねるはほどほどにした方が良いですよ。
あまりはまり過ぎると自身の心が荒みます。
ああ、そういえば、遥かいにしえの昔、
あなたと契りを交わしたことがありましたね。
いま思えばとても昔のことだけれでも、
桐孤はいまでも懐かしく思っていますよ。

>>17

人にとって最大の心の傷は・・・・そうですね。
親や兄弟、恋人や親友の死ではないかと思います。
29箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/06 01:45:16
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>18

みがわりさま。あなたにとっての存在とはなんでしょうか?
いまここに居ること?
私という固有の存在がいまここに、現に存在すること。
そのことがあなたにとっての存在論的証明へと繋がってゆくのですか?

>>19

そう、人間は飛べない。
大空への憧れ。
地に足がついていない。
無意識化の飛行。
飛行。飛行。飛行。飛行。行こう。
大空へ。

>>20

ワタシの傷はエーテルによって癒されるとは
 あなたは魔法使いなのですか?
  奇術的こころへをもってらっしゃるのですか?
   エーテルは癒しという概念が具現化されたものなのですか?     
    それとも永続的に続くであろう人の哀しみを暗示したものなのですか?

30箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/06 02:00:19
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>21

いつも膝を抱えていた・・・。
哀しくも暖かな思春期のころを
彷彿と思い出させる良い表現ですね。
自分のちっぽけな存在がいつか消えてしまいそうで。
私が死んでも悲しむのは家族だけかと・・・・・。
でも家族が悲しんでくれるのなら、
それはとても嬉しいことではないかと。
自身の死を深く考えたときから、
吾が親を大切にすることができました。

>>22

永遠と沈黙ですか・・・。
永遠と沈黙の繋がりがいまいちよく掴めないのだけれども、
おそらく永遠の沈黙といいたかったのではないかと桐孤は推測いたします。
沈黙と云えば、有名な言葉で沈黙は金なりとか、
ウィトゲンシュタインの語りえぬものには沈黙しなければならない、
などがありますね。
ウィトゲンシュタインは数ある哲学者の中でも
桐孤が一番影響を受けた哲学者です。
彼の論理的で、この世界を論理の式であらわそうとした(?)
論理哲学論考はもはや芸術の域に達しているといってもいいでしょう。
31箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/06 02:08:26
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>23

強い光を受ける者の影はまた濃いとはまた旨い表現ですね。
その通りです。光と闇はコインの裏表と同じく表裏一体。
陰陽道でいうところの陰と陽にあたります。
光が強ければ、闇もまた強いと。
・゚・(ノД`)・゚・はいったい何を暗示しようとしたかったのか。
それは・゚・(ノД`)・゚・のみぞ知りえることなのかもしれない。

>>25

閉ざされた思考の解放というと桐孤は真っ先に、
イタリアの文芸復興運動であるルネサンスを思い起こします。
中世のキリスト教色一色に染まっていた文芸、文化が
自由な息吹を吹き込まれ、
高らかに人間賛歌や賛美を唄ったあの数々は
美しいというより他にありません。
・゚・(ノД`)・゚・氏の専門分野であるルネサンス。
 

    ∩_∩
    ( ・д・)      すごい、全レス。
    /| ※ |ゝt[]  
    .∪∪       全部映画の引用です。
               何年か前の映画。


         << この映画のタイトル>『リリイ・シュシュのすべて』 >>



                << 監督・脚本>岩井俊二 >>      



箜間桐孤 殿
(´-`).。oO(おめでとうございます。本年も活躍を期待しております。)
34 ◆POTOD4D5MU :05/01/06 18:00:00
          , -.、 ,.._         /l, ゥ _
         , '"゙ヾr'´ ̄`` 、、_.  lヽ "-'、
        / .,r/  .r    .、. ヽヽ. 〉 _ノ
          バr! |. レ-/li. l',-、 i、'iヽ .i
       /./゙カ'l | '|レ' レ ' .i、.!',l/  !
        / /.〃 ヽ! |⌒ _⌒.l.'l.ノ  /
      ./ .i. /l.  |.| |、 !__ノ.ノ| i ヾ '
     / / `‐r-rl. l`-ィ'フ.|i. |. ',.l
    .i / ./.l.!,ヘ.l.i. l.i. l.†', ||._|.  !
    ././i ././/  .l|. li|,l  ',.j.li |.ill !
    .!/ i /./ゝ   レ:l'ヾv'A'' .レ li
     ! |//〃 、. 、 〈::::::::::::{ "
    .||. |l.l/   .F テ::::::::::::::::゙
    ` |T' ' ' ' 7  l::::::::::::::::::::ヽ
    i---!l--- /l. /--------------.、
    ト、     ノ .!            \
    ||.゙、   r'"  _ヽ,                \
    ||.゙、゙、 ´(r'.i/                 \
    || ゙、゙ヒ.==============.コ
    || ヾ:゙.||                     ||
35 ◆POTOD4D5MU :05/01/06 21:52:56
    (~ ̄ ̄ ̄ ̄~)
     )- - ―-(
   / / /   \
  /   /      \ 【ひどいにゃあ やめてにゃあ】
 |  .., '⌒ `ヽ    |
 |  .l  ノリハ)リ.    |
 | ∩!,,,!.゚ ヮ゚ノ!∩.   |
 | .ヽ ##ハ# ~イ    |
 |  ム_______,ヽ  /.|
 |   .)Tイ ´/  │
 └―――――――┘

       ∩_∩
       ( ・д・)   《 捕獲 》
       /| ※ |ゝ  
      . ∪∪ 
      (~ ̄ ̄ ̄ ̄~)
       )- - ―-(
     / / /   \
    /   /      \ 
   |  .., '⌒ `ヽ    |
   |  .l  ノリハ)リ.    |   人
   | ∩!,,,!.゚ ヮ゚ノ!∩.   | .(.. ..)
   | .ヽ ##ハ# ~イ    |( ゚w゚ )  
   |  ム_______,ヽ  /.|│∬│ソ
   |   .)Tイ ´/  │(__)(__)
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42 ◆mZm4g7rP2k :05/01/07 21:17:38
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|  / ̄ ̄ ヽ,  |
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|.l   ヽ._.ノ   ', |
リ   `ー'′   ',|
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
五代目 ジュウシマツ住職
43名無し50人分:05/01/07 21:21:13
jここめちゃくちゃひでぇなぁ
                            _     ∩_∩
                           /|●\ニ\( ・д・)_,l\   ミヽ
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                            ⊂二]                   

               i ii       ⊂二]         ⊂二]               

       ⊂二]               
               ⊂二]          
  ⊂二]  パラ            
              ⊂二]         ⊂二]

     ⊂二]                  ⊂二]   
                 ⊂二]      
  ⊂二]  パラ            
           ⊂二]                    ⊂二]     
                ゴ オ ォ ォ …… ! !ド カ ァ ン !
                 人;;从人;;从人;;从人;;从人;;从人;;从人  
               * **(((( ;゚Д゚))) *(((( ;゚Д゚)) )**

   ___
  <_葱看>
/ i レノノ))) \
  人il.゚ ヮ゚ノ人 <みるまら〜♪
    ∪Yi
    く_ :|〉
    し'ノ
46箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 01:02:57
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>32

へえ、そーなんだ。知らんかった。

>>33

33さん、あなたはいったい誰なのですか。
ソフィさんに近い感じがするのですけども、
何か違うような気も・・。
まあ、いつも応援してくれてありがとです。
小説に関しては、大学の後期試験が終るまで、
体裁はしませんのでその辺はすみません。
でも一人でもこのスレを思ってくれている
人がいるというのは嬉しいもの。
それがどんなに儚く、移ろいやすいものだとしても。

>>34

◆POTOD4D5MU さま、アニメ版Airみた? 凄い、いいできだったよ。
一見の価値ありです。前作のKanonなんて目じゃないくらいのいいでき。

>>35

瓶詰め裕子さま

>>36-38

最近・゚・(ノД`)・゚・氏は南雲氏とペアーでらぶらぶですな。
うらやましい。ふたりの蜜月はどうでしたか?
47箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 01:05:15
>>42

君、ころころトリップ変えるね。
もう10回はゆうに変えてるよね。

>>43

50人ぶん

>>45

みるまら
48箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:35:31

夕焼小焼の、赤とんぼ
負われて見たのは、いつの日か

山の畑の、桑(くわ)の実を
小篭(こかご)に摘んだは、まぼろしか

十五で姐(ねえ)やは、嫁に行き
お里のたよりも、絶えはてた

夕焼小焼の、赤とんぼ
とまっているよ、竿(さお)の先
49箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:36:16

菜の花畠(ばたけ)に、入り日薄れ
見わたす山の端(は)、霞(かすみ)ふかし
春風そよふく、空を見れば
夕月(ゆうづき)かかりて、におい淡(あわ)し

里わの火影(ほかげ)も、森の色も
田中の小路(こみち)を、たどる人も
蛙(かわず)のなくねも、かねの音も
さながら霞(かす)める、朧(おぼろ)月夜
50箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:37:39

春高楼(こうろう)の花の宴(えん)
巡(めぐ)る盃(さかずき)かげさして
千代(ちよ)の松が枝(え)わけ出(い)でし
昔の光いまいずこ

秋陣営(じんえい)の霜の色
鳴きゆく雁(かり)の数見せて
植うる剣(つるぎ)に照りそいし
昔の光いまいずこ

いま荒城の夜半(よわ)の月
替(かわ)らぬ光たがためぞ
垣に残るはただ葛(かずら)
松に歌うはただ嵐(あらし)

天上影は替らねど
栄枯は移る世の姿
写さんとてか今もなお
鳴呼(ああ)荒城の夜半の月
51箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:38:24
1.
春には、もとここにあった城の中で、
にぎやかな花見の宴がはられたにちがいない。
はずむ声。笑い、そして酒をくみかわす盃……。
そして、城壁の大きな松の枝あいからは、
月の光がさしこんでいたに違いない……。
そんな、昔の面影はどこへいったのだろうか。

2.
秋は秋で、戦いにそなえて、陣営の中は、
ぴーんと張りつめたふんいきであろう。
その空には、渡る雁の姿も見えていて……。
よろいに身をかためた武士たちの、
槍や刀をそっと照らしていた、
あの昔の光は、どこにいってしまったのだろうか。

3.
いま、月は昔と変わらぬ光を投げかけているが、
荒れ果てた城あとには人の気配もない。
垣には、ただ葛が生い茂り、
松の枝を鳴らしているのは、さびしい風の音だけだ。

4.
大自然の移りゆきは少しも変わらないのに、
人の世は栄えたり、亡びたりをくりかえしている。
その人間のはかなさを告げようとでもいうのだろうか。
荒れ果てた城に、いま、月の光はこうこうと降りそそいでいる。
52箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:39:28

「荒城の月」の歌の意味(その2)


月明の夜に「荒城」あれはてた城の前に立って
栄枯盛衰の感慨に耽っての発想がこの詩となっているのであります。
この詩の大意は、
毎年春になればこの城の領主は「高楼」(たかどの。やぐら)
で桜の花見の宴を催した、
そして、年毎にめぐりくる花の宴も、
「盃かげさして」盛大でなくなり、
「千代の松が枝」茂り栄えたその枝の向こうから月の光りが照してた、
そのような領主の勢威も今はもう過ぎ去った日のこととはなった。
領主が盛んなりしころは、
秋の夜、
白い霜のおりる夜、
鳴きわたる雁も二羽三羽、
五羽六羽、
十二三羽と列をなして、
折から英気を試すために陣営にあった領主が抜き放つ
日本刀のやいばに照る月光のかがやき、
その領主の勢威も今はもう返らぬものとはなった。
夜ふけの荒れはてた城の上に今夜も月が出ている。
その月光は遠いむかしも今も変りはない。
この月光は盛者のためにのみに照りそえているのではなかったのだ。
ああ盛者必滅、
今この荒城の石垣にのこるはただ蔦かつら、
石垣からのぞく松に声なし、
風に音なし、
相ふれて栄枯盛衰の悲哀を歌っているのだ。
53箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/11 13:40:52

今ぞ見よ 輝かに
誇り満てる このあした
轟く凱歌は 我とあり
若き血潮 眉あがる
肩を組み 高らかに
歌えよ今 我が勝利

空の青 いろ冴えて
風は光る このあした
勝どき幾たび こだま呼ぶ
若き力 意気あがる
肩を組み 高らかに
歌えよ今 我が勝利
54 ◆POTOD4D5MU :05/01/11 17:33:00
>>46
>◆POTOD4D5MU さま、アニメ版Airみた? 凄い、いいできだったよ。
>一見の価値ありです。前作のKanonなんて目じゃないくらいのいいでき。

そうなの?知らなかったよ〜
           /           \               /
           /   残  >>1   そ  ヽ    _,、-‐ーー-- 、._  /   戦   変   言
           /   .し   は   の   ', ,-'´         `/    闘   身    っ
      ,、-‐ー-.、     て   あ   変    i               ,'    力   す   て
    /          い   と   身.    l    ', ',  ヽ     i     が   る   お
   /               る   2.   を    l  l i. '., '.,',  \  l     遙   た   く
  /   わ   こ      ゚   回           l l l l', 、'., ', 、ヽ ヽ.!      か.  び   が
  /   か   の                l  l l', l', i',lヽ'., /ヽ l     に   に  >>1
 ,'    .る   意                l i l'、.l',!',l',.l ヽ∠、-ヵ l.    増      は
 l    な   味                / .l l. >、',ヽ、 ';:::::::::l l    す
 l      :   .が               /  l l ';:::::i    `-‐'´  l     ゚
 l              ,ヘ、       /、lヽ  l !`‐' 、        ',
  ',             /  ` ‐--‐ '' ,-,   ヽ\ ',!     __    ノ ヽ
  ヽ           >      「', l .l    // ',',ヽ、 `   `  /l'イ / \        /
    ` ‐、._      ノ        l. ',l !   // li',!   ` ‐r ‐'´-┴i/_ // ̄ ̄ ̄ ̄
         ̄ ̄ ̄        r「  (`ヽ、 ノ  リ ', ,、-''"´    ノ,、-''"´`ヽ、
56 ◆CRAZY/RKWA :05/01/12 01:41:03
 ナ ゝ  /    十_ヾ   ー;=‐            |! |!
  cト /^、_ノ |、__  つ  (.__.  ̄ ̄ ̄ ̄  ・ ・
                 、_,.‐=ー-、_
               ., ‐'       ``''ヽ、
               ,!           `'ッ
               '、,./ト、      ,.-'゙ノ/
                V〈トヾ\   -、__,, ‐',ィ
´ ̄`'ー-.、          {f^ニミ,=、ミニzミニッF,!
'ニ'、_-、_ 丿          ゞ=-リ ゞ、__,ク´ ,ク
<-uミ':,rzソ           '、 >-=、  u /ト、
 ,ニ=、,ンハ            ,ハ ゞz_ク _,.-'´/ .{
u ./ニ>' ノ-−- 、_,..-−''´.jiハ`ー<´/ ノ∧ j`''-、
  '、__/ /ノ;イト;ヾ:::`;       }リ  / jハ_,,ソ
ミ-、_ニノV>。vハ。v',:i ー-、_   /イー- 、...,,_,ィ'',r=、 r=、
 `ト,ハ(| `´,!.`´ リ    `ヽlイ,!``'''ー-,'/,_ハ-ヘ.`y
\.レ',ィ .ヽ 冖 .イ    、__ハl|    /ハ、>.yヘ'''ヘ,',
  `'yハ r=iヾニ゙ィlミ;   '''ー┘`リ   /,'/ハ_=ヽ,', .v
57箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/12 02:43:58
>>54

知らないでそのAAを使っていたのですか・・・・。
ある意味かなりのつわものです。もち褒め言葉。

>>55

それは恐ろしい。
・゚・(ノД`)・゚・氏は潜在的なものなら、かなりのものだと思います。
絵で食べていけるのではないかと。一つのことに打ち込むことは
なかなかできないものですから。それが悩み多き人生なら
なおさら。

>>56

世界は崩壊しうるのですか?
 私にとっての救いとは狂人になることですか?
  生の苦しみと死の安らぎを同列い扱うことは思想の死ですか?
   丘の上には希望があるというのは信実だと渇望してもよろしいのですか?
58箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/12 03:03:44

箜間桐孤が描いた伝奇ホーラ小説、存在不適合者、
それに対する考察を行ってみたい。

まず始めに存在不適合者に出てくる登場人物の全ては
作者のコピー、つまりは作者の人格を分裂、拡大、
肥大化させたものたちが登場している。

この作品のおもな読者層は十代後半から三十代の人までで、
基本的には、少々マニアックな作品を書いている。
けれども、一番、誰に向けて書いた作品かというと、
それはやはり、作者に向けて描かれているといってよい。

この存在不適合者、つまりは精神異常者とは作者自身のことに他ならず、
この半ば精神異常ぎみな作者が、どうこの世界を視て、どうこの世界を
生きていくか。健常者と異常者を分ける境界とはいかほどなものかと
いうのが根幹なテーマとなっている。

この醜くも美しい世界を精一杯に生き抜こうとする箜間桐孤。
幾多もの精神病に犯されながらもただ明日を夢見て生きる月影文乃。
いつしか人の不幸や絶望を必用に求めるようになってしまった夕乃宮霧雨。

これらは作者の分身であり、作者自身に対する問いかけと、
こうありたいという願いに他ならないと、
夜闇を照らす一輪の月は申していると思い、また
それ自身が今は現実へと移行しつつ、
つまりは幻想は現実へと昇華されるのである。
59 ◆NAGUMO.91E :05/01/12 03:12:55
>>58
そーれは前からそーじゃないかと>自分に書いてるっての。

月影文乃は、箜間から見た○紀が多少入ってる気がしました。
箜間桐孤の持つ謎系キャラの定石「底を見せてはいけない」ムードにしては
まだ4話の段階なのに、独白が多めなとこなんかね。
60箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/13 07:44:51
>>59

実は、桐孤が亜紀に似たというよりは、
元来桐孤は亜紀と似た部分があり、
亜紀の自分と似ている部分を
好きになったというほうが正しいかも。
正直いくらか似た部分があるからね。
箜間桐孤はまあ今のところは保留です。

南雲、北雲、東雲、西雲。
ところでなぜゆえに南雲??
東雲でもよさそうなのに・・・。
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  菜の花や赤とんぼ、荒城の月...
       誰でも知っている歌なのに歌詞の文章を読み解いてみると
       歌っている際には気付かなかった風情や情緒、風景が心に
       浮かんでくるのが不思議です...
       
        当方は某クマスレにて貴方様のスレを知り、前スレより深く
       閲覧させて頂いております。
       
        今後とも陰ながら小説等々、応援しております。
       何卒、お体に気を付けて頑張って下さい。」
    ,ィ´;'´: : : : ̄`'〜、_   ((_,.-ー--、_
   ,ノ: : : : : : : : : : : : : : :‐ミ>-'´  _,.    `-、
  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : `</,.‐'/レ'´ハヽ、 ヽ
 '/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `v', / ,ィM ./ i i .、ヽ \
..リ: : : : : : : : : : : : : : : : : : i : : :リ_/l/  //  /ハ ヽ \ミ、
 l: : : : : : : : : : : : : : : : :/::!: !リr,c:ミヽ //_∠j、j ,ノ l i  リ
 ヽl: : : : : : : : : : : : : :〃/::/イ ー'' ノイr,c:ミレ1v, ,(ハ ( 
   ',: : : : : : : : : : : /'/ィイ f  r'    ゞ-''/ , /ハ∧!
  _,r'リ、: : : : ,: : ,://イ'/  ト、  、  ,.-'フ/彳',ク// '
''´/`''-、レ_レ'_‐'´,....∠=く / .,ヘ  / ,レ‐'´/,イー'1
 '、    `''''ー//   `:V´::::`7     ' /: :_ノンー、_
   `'‐-、..-‐'´`'、_    ,リヾ:、⊥、_   /='´‐'´: : : : :
  ー〜― '´ ‐‐   `''‐<,.-/  ̄ ``:、(: : : : : : : : : : :
                V´     'ハ: : : : : : : : : : :
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ユーリ                      ┃
┃「ヴォルフラム。可愛いよヴォルフラム。」 ┃
┃                            ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
>>57空間
安心してください。世界が狂気に包まれるだけです。
マリア様が見てる
64 ◆NAGUMO.91E :05/01/14 04:27:12
>>60
っていうか先生、続きを。。。

>名前
ぽっかり忘れてるな。
海軍提督の名前だって。>南雲忠一
太平洋で暴れ回った機動部隊の指揮官だよ。
「たもん」っていう削除人が居るんだけど
彼もそうだよ。>山口多聞
思い浮かんだだけで、特に意味無し。
65箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 01:20:24
>>61

でしょでしょ。そうなんですよ。
今、桐孤はそのような古い民謡や
日本の古典美を求めているんですよ。
ともすれば桐孤の書く小説はみなが不幸で絶望に打ちひしがれて、
発狂しまくる、というような夢も希望もなく、
誰も読みたくないような、どす黒い作品になりがちなのです。
今まで、あまりにいっちゃってて没にしたネタは数知れず。
ああ、もっと人間賛歌のようなみなが読んで幸せになれる
作品が画きたいにゃあ。そのためにはよりよい人格形成が
望まれるのですが・・・・・・それはまた別のお話。

へえ、クマスレ出身だったんだ。こちらこそ宜しくね。
身体気をつけるよ、ありがとう。
やっぱり直にこういうことを云われるとほんと嬉しいな。
小説がんばるよ。もっと夢や希望がある作品を目指します。
66箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 01:27:28
>>62

世界が狂気に包まれたらこまるでしょうが!!(笑)
てかクマ教授は狂気の恐ろしさをほんと
わかっていっているのかなあ。
ガンダムシードなんて目じゃないよ。
狂気ってもんは。
ほんともう怖くて怖くて。
てかどういう作品が人を感動せしめることが
できるのだろう。安易に人を殺したり、死んだり
する作品は画きたくないんだよな。
なんか安直だし、それに自分自身に対しての
精神的影響も馬鹿にできないしね。
もっとさ、みなが読んで優しい、幸せな気持に
なれるようなやつを画きたいわけよ。
ま、難しいわな。とくに桐孤には。
67箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 01:34:14
>>63

マリ見ては桐孤も好きだよ。
全話みました。アニメの方ね。
ロサギガンティアまんせ!!
さちこさまね、さちこさま。
えーと、名前違ったっけ??
マリアさまの心〜それは山百合〜♪
 
ごきげんようお姉さま。
ごきげんよう桐孤さま。
はわわわ。
68箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 01:37:31
>>64

海軍提督の名前、南雲忠一 なぐもただいち。
太平洋で暴れ回った機動部隊の指揮官で、
なんとそのような高貴なご身分の方だったとは
恐れ入りました。
ほう、解除人もですか。
メモメモ
>>67空間
佐藤聖を見てると思わずうほっいい男・・・と言いたくなります。
70箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 17:10:57
>>69教授
それよく分かるよ。聖さまはええ男すぎ・・・・・
ちん○ついててもなんら問題ないほど男ってぺえわあ。
てか時代はやっぱり美形ショタだわさ。
ガンダムシードは美形ばかりだね。
もうはあはあだよ。キラタンとか。
71箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 17:14:11
             【禁じられた遊び】

川のそばに きょうも立てば
青い空が ほほえんでいる
青い空は すぎた日々を
みんな 知ってる

川のそばを とおる風は
水の声を 運んでくる
水の声は かえらぬ日を
耳に ささやく

あれは過ぎた 幼い日よ
ふたりだけで 遊んだ日よ
水車だけが まわりながら
それを 見ていた

水は 雲のように流れ
時は かげのようにうつり
思い出だけが いまも深く
胸に とどまる
72箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 17:15:19

空はあおく だまっている
雲は遠く 流れていく
行方しれぬ 波のままに
さすらう 少女(おとめ)

水車小屋の 暗いかげで
二人だけの 十字架立て
よろこびに ふるえている
おさなき こころ

やさしかった 名をば呼びて
追えどむなし 霧の面影
引きさかれし 愛の歌を
たれか 歌わん
73箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/15 17:17:16

春はめぐり 花はひらき
鳥はうたう 旅の空を
雲の如く さすらいゆく
あわれ おさなご

十字架たてて 花をかざり
二人きりで 遊んだ日の
忘れられぬ あの思い出
胸に ひそめて

楽しかりし あの日のこと
やさしかりし 母の瞳
今は遠く すべて去りぬ
ゆめの うきぐも

(スペインの民謡らしく、映画にもなったようです)
75箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/16 16:56:26
>>74

たぶん、兄君はね、
千影からキスを奪う。
しかしそれ以上、
つまり処女を貫き通したい千影としては
兄君に処女を奪われてくわない。(ワギナの方)

そこで兄君としては千影がそこまでいう以上、
それ以上は踏み込めない。
だからこそアナル(尻の穴)の処女を貰おうと
しているというわけなのだよ。
クマ教授。
クマ教授も処女を桐孤にあげたいのだったら
いつでもくるのだよ。
76&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/17 17:53:18
 ナ ゝ /   十_ヾ    ー;=‐           |! |!
  cト /^、_,ノ |、__  つ  (,__,  ̄ ̄ ̄ ̄  ・ ・
: : : : : : : : : : : : : : : : :`'-ミv>,ニ=ミ'´',.-、  `'-、
/::,イ: : : : : : : : : : : : : : : :y'´'´,'´ `'y'  \   \
: : /: : : : : : : : : : : : : : : : /  /  ,:、.,イ   ヽ ヽ
/,':イ:,!::,:: ,: : :,: : :, : : : ::リ ,/  ハ''`''| !   '、', ',
イ,''^メ!/:,!:l ,!/ヒ'|^トj: : /l/ イ,ハ{_  ',l   、 ヾ |_,.
,r,.'=-'〈!:,!ノ/,.-=<レリ: :,'::ノイ  .ハヘ,ニ_ー:、{ヽ. ヾ'丘i /
..iー'';;;! 'イイ イら;;1Vイ,イ/!|i ,ハvィ´,ら:ヾト、ハヽリ,ら:ヾ
ゞ-='´    ゞ-''ノ∠/ ,jハ| i'、l|ヾ'、ゞ:_c' ヾハ{ゞ:_c'
     ’    '.イ'´   ヽハミ, ` ̄  ,ヾ`  ̄
\ (´ ̄`;  /`'- 、_   _ソ八ヽ.    , - 、   /
  `z、゙ニ´_.イ      `X´: : : : :j,! `-、 ゝニソ /
   `爪´ ノ      /: : \: : : リハ ハ`ヽ- '´ /
 `'-v','/-'´      i: : : : : :\: : : ヾ',`'-、__,.-'´
  / / ,/       ,  、 ', ',`'<._,
 ,' ,' i { i ,    ハ ',  i ';,!ハ  }i
./ ,! ,! | | l .i     | i  ! トミ'、}  リ!
,! / }ハ i lハ ト、.',  jl ! ,ノ,ハ、_`'-、,
,!,'  ! .iム NニーN-/リイ∠/,!ト-`'-、`'-、_
,イ i ハ. トrXてc{ゞレ' ',''⌒`iイ'、`'-、`'ー- ミ:、
,! ハ { ヾ'、'ー''^´    \  !  ヽ. ヾ'-、_. `'-、
| ハ:',  ヾ,      / ,ハ{   \ ,! ':、   \
', ',lヾ`-、    -=_='´,.イリ!`    '、!  ハ    ヽ.
!'、ハ }`  `'- 、,_   ,イ,!|j.,!      `-、 ',     ヽ.
l',ヽ',N_     `'π jハ'/ ̄ ̄ ̄`~7:::>ミ-、   /
', '、`:、 ヽ      {ハl ,'      /:::/ /::::',>、 / /:
.ト, N `      ∧ヾミ、       /:::/ /:::::::'、`´/::::
ヾヽ{ヾ,      ./  `-、`    /:::/ /::::::::::::::ヾ:,. -'´
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃佐藤 聖                         ┃
┃「オッース!祐己ちゃん                   ┃
┃今日もカワイイねぇ〜ゲヘヘヘ」           ┃
┃                                ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
78なっとう:05/01/19 01:14:07
>>67
マリみては島津由乃がいい
まぁそれ以外知らないんだが

ところで、少女椿ってゆうアニメがオススメ
オカルトもあるし萌えもある不思議なアニメ
                 _,. -ー'´ ̄ ̄ ̄ `ヽ、
                ./ , ./ ,、,、'、`-、\ .\
               /,' / / , ムム ',ヾ',.ヽ:ヽ  ',
    .r 、         /,' 〃,'i | ,!   ', i.l j 'ハ ', ヘ  ',
     ', ヘ        .,!.l l jli川_|   .|l !| ハ',.トヾj|i ハ
     .} l  .,-、    .! | i jl|N|Nミヽ .リハ/リj,ハ| lハ i .i
     .| _ム_ l ',    |.ll |jlハ⊥z'ノ` 〃'てc:j`ソ!l,!| !.|
     j/ ,r:、`v '、   j.|!.!ヾ ',     |  `^'''´リ,ハ| lリ
     l/,r ミハ |    .!j|!|l',ヾミ、 、_/_    .//ハ/,!
     f '´,r、ヽト.',    l,ハ|ハ\\  ー- `  /// .,! ,'
     ヽ r_/  ',   ハ ヾ', ヾ:、 `-、__,. イ .// / ,'
      ',  \ ./  ノハ', ヾハヽ    |   ///
      ,〉、 .ハfミマミ'ー‐='''´ハhミヽ    ハ、///
     j、ヽ、_/.イ\ヾ:、   .}:',、ヾ    {ハ´'´ー<_
    /トミ'ー_彡久ヽ\ヾ:、  lハ \ー、 , -|:l     ~`'ーv:.、_
   (  \`´- '´ { ヽ \ヾ:、ハ:', ヘ.  ,jハ        |:::l {`'-、
  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ┃武嶋蔦子                              ┃
  ┃「>>78 納豆。トリ捨てたの?」                 ┃
  ┃                                      ┃
  ┃                                      ┃
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
80なっとう:05/01/19 18:07:09
>>79
PCがやられて再インストールしたとき、消しちゃったんだ。
今度は7桁探す。
ブラクラを踏まないようstream233と極窓の使用をお勧めします。
82&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/20 02:27:52
::/:::/  `;  ./  ノ`'y/:::///:,ィ|:::::/::l:::
'::::::/  /  / ,/  /::::///:/::/l:::/::::j::l:
::::/  /  / / /゙X//:/:/イ-':/::::/::ノ:
イ  ノ  ノ  ./ .,イ:∠、 /イ∠、_/:/::::/.イ:i::
  /  /  //;´ ̄`' /イ'て;;ハイ:.イハ::l:::
_/__/- '´イ:::::i      冫  /イ::ハ/ l::,!::
 、  __,.-ヘ.:::l  `''ー-、  ,.イ:::j::/ /:/::::
. (,_チ    _, `;|`'-、  _,.イ::::|:::::リ /:/〃:
 'ー-:、-<´ /::l`-、`二´フ:∧:::',::::f `:<´:::::
        ∧::|_ ./´,.--イ ハ:::',:::|  ヘ::::::
   ム-‐'7^ー-:、V::/ ノ/ ヘハ:::i、::{  リ::::::
-‐:彡'´::_,ハミミヾ:;/ '     ヘ.!::|::l::{ /::_/
-:'´:,.-イ .| ,ム  ヾ:、      `'、ハ:'yヘ
〜'´ /ヒトニ7   `       ',ノハ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ジャム・クラウドベリー             ┃
┃「商売のジャマしたら殺すアル!」      ┃
┃                              ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
83箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 19:34:29
>>76
てかクマ教授もなかなかその気にならないからなあ。
けど教授はやっぱり魅力的だべ。

>>77
もう〜ロサギガンティア〜またですか〜♪

>>78
なっとうさんこんばんみ。
ほう、島津由乃さん
桐孤も由乃さん好きだよ。
ただレイちゃんに厳しすぎと言うか
なんというか。
それがまた彼女なりの優しさなんだけども。
少女椿ぐぐってみたよ。
なんか凄い作品らしいね。伝奇活劇だかなんだか
だっけ。映画館でしか見れないらしい。

>>79-80
がんばれ〜また遊びにきてね〜

>>81
stream233と極窓???
クマ教授はパソコンに詳しいね。

>>82
それは困った
84箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:13:21
昨日と今日と二日間、中国語の試験があった。
思ったよりいい感触がつかめたのでよかった。
受ける前は自身の脳みそのキャパシティーと
執着力に深い疑問・疑念をいだいていたために
もうちょいと悪いのではないかとかんぐって
いたのだけれど。桐孤の脳みそもわりと捨てた
ものではないらしい。
やはり一つ気前ごろからこつこつと勉強を
していたのが効を為したのであろうことは
疑う余地がない。
85箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:19:11
明日はレポート発表と哲学の試験がある。
哲学は桐孤の得意分野だからあまり問題はないと
・・・・・思いたい・・・・・・・・・・・・。
哲学試験のお題はエピクロスとゼノンの思想を
現代に転換するとしたら、どちらの思想が
よりよく、どういう風に展開していけばよいか。
だったような気がする・・・・・・・・・・。
今、現在桐孤の思念状態では精神的快楽を
もとめたエピクロスがいいように思う。
もちろん禁欲主義のゼノンも好きなのだけど。
ちなみに肉体的快楽主義におちいっては駄目よ。
いつか絶対、喪失感、虚無感、失望感に
陥るだろうから。
何か精神的な支えや充足を求めないとね!!
86箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:27:21
桐孤は基本的にはあまり人の幸せを願ったりはしません。
いや、少し語弊があるかな。
桐孤はあまり他者に対して関心が少ないといったほうが
正しいかも。現実生活を乗り切る生き方というものが
たぶんに自閉的というか閉鎖的というか。
でも自分とかかわりをもってくれた人。
なんらかの形で肯定的に自分とつきあってくれた人には
幸せになってもらいたいとも思う。
桐孤は別に世界平和なんて望んでもいない。
自分とかかわりのない人が死んでも悲しいとも思わない。
幼児が殺された・・・別にどうでもいい。

ただこういう意見が人を知らず知らずのうちに
不快にさせていることも知っている。
だから普段はこういう、反社会的、反人道的なことは
口にだしたりはしない。だって相手に不快感を
抱かせるだけだから。
他者性の欠落、それが桐孤自身の生き方だとしたら
それを変えることなどできるのであろうか。
桐孤はそれを変えたい?変えたくない?
自身の心を深く掘り下げている桐孤でも
それはまだわからない。
87箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:41:09
今宵は桐孤の心の病み・闇でも最大級の課題である
なぜゆえに桐孤は孤独・孤高・独りでいたがるのか
について考察をしてみたい。
88箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:50:15
仮説その@

桐孤は自身の固有性を失いたくはないから。
自分が他人と同じだと認めることは
自身の特殊性、固有性をなかば否定する
ことになり、それにたいし桐孤は我慢ができないから。

仮説そのA

桐孤は中学校の二年のとき仲良しの子がいないクラスに
なってしまった。そこで友達のいない生活をする。
そうしていく内に桐孤は自身の心が耐え切れないくらいの
圧力に押しつぶされる。なんとかしてこの圧力を緩和
させなければ、登校拒否、へたをすえば自殺をしてしまう
と思い、防衛規制、もしくは合理化、などを行い、
自身が独りでいるための正統化を行ったから。

うーんこう考えてみるとたぶんに仮設@よりも
仮説Aの方がより正しさをましているように思える。
しょうがなかったんだよね。さみしかったんだよね。
あのころの自分。今みたいに精神的に強くなかった自分。
89箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:55:54
仮説B

正直いって他者と会話をすることは
時間の無駄とまではいわないが、
あまり有意義とはいえないから。

うーん、これもすこしあるかも。
桐孤は小説家になるという夢の
ために少しでも努力をする時間が
ほしいというのに・・・・・・
というわけか。

でもネットではちゃんと友達も
いっぱいできて嬉しいわけだし、
現実だってほんとは欲しいはずだよね。
サークル入ってみようかな。
90箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 21:59:19
流石にこころの闇だけあってネガティブだあ。
いつもこういうことを考えているわけではないですよん。(笑)
91箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:06:55
なんか今日は遮二無二文章を書き続け考察したい気分だぞ。
ようしぶいぶいいってみるかい
92箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:13:06
桐孤は◆POTOD4D5MUさまやクマ教授、
南雲や・゚・(ノД`)・゚・、アイリス氏
が桐孤から離れていったとしたら、
悲しくなるであろうか?

これはどうだろう。やっぱり悲しいかな。
ではどうして離れていったら悲しいと思うのか?
出会いがあれば、離れがあり、
半ば必然的なことともいえるのに。

なぜ桐孤は人との別れを悲しいと思うのか。
それは・・・・・・・・・・・・・・・・
誰かと繋がっていたいから?
桐孤が必用とされていると思いたいから?
誰かに支えられたいと思うから?

うーんこんなところかな。
そしてこれは自然な感情だとも思う。
93箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:15:38

どうして桐孤は◆POTOD4D5MUさま、クマ教授、哲学板のじゆんさん
などといった男コテに恋をする、もしくは愛を感じるのか。

・・・・・・・・・・これはこころの奥底では分かっているのだけれど、
提示版に書くことは割愛させていただきます。
94箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:20:17
決して報われることのない恋。
それを桐孤は求めているのかもしれない。
そこに救いなどないのに。
そこに希望などありはしないのに。

でも擬似恋愛だっていいじゃないか。
錯覚や幻想に浸ったっていいじゃないか。

錯覚や幻想が現実的にみれば<違う>ことだと
しても、その人がそう信じていれば
それはきっとその人にとっては現実なんだと思う。
人の一生ともいうものは、ともすれば、
幻想や錯覚の渦のなかを生きることではあるまいか。
あの人はこういう性格をしているのだろう。
あの方はきっと心の優しいかたであるまいに。
などなどと。
95箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:28:51
桐孤はいずれ宗教、
おしむらくば、神道か仏教に帰属を
するような気がする。
桐孤は神なしでは生きていけなそうだから。
死んだら無になると分かっていても、
死のその先になんらかしらの希望や救いを
求めることは否なることなのであろうか。
宗教とはともすれば、その人が信じるか
否かにかかっている。
その人が来世はある、天国はある、
などと第三者から見れば荒唐無稽な
ことであっても、その人がそう
こころから信じるならば、それはもはや
現実なのであろう。
とくに現実生活では決して分かりうること
のない、神の実在・不在、来世の有無などは
まさしくその類であろう。
96箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 22:46:08
ある人は言った。人の心ほど
恐ろしいものはないであろうと。
桐孤は2ちゃんにくるまでは
そう思っていた。人の心ほど
恐ろしいものはないと。
もし仮にm人の心が裸にされ、
人の心と心が裸のままつきあった
としたら間違いなく殺しあいが
起きるであろうと思っていた。
現に初期の2ちゃんや提示版では
誹謗中傷合戦だったらしいのだが。
それはなんら不思議なことはない。
それよりも桐孤が嬉しいことは
そんなともすれば心のさらけ場所な
ところで自治をつくり、人々が
優しさをもって相手をいたわって
くれるようになったことである。
桐孤は2ちゃんねるがある意味
嫌いだけれどある意味大好きである。
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亜紀の顔の模写
諸君私は戦争が嫌いだ
戦争に反対した○●を暗殺したクソ日本軍のゴロツキが大嫌いだ。
靖国軍人崇拝者も戦争に行かないヒキコの悪意が丸出しなので嫌いだ。
そんなに戦争が好きならイラク逝け。
平和はいいなぁ(^-^)
100箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/20 23:58:11
100げっと
>>95
キリスト教・ユダヤ教の神はエホヴァ(お母さん)
イスラム教の神はアラー(母神アッラト)
仏教の神は大日如来(インドのアスラ=アーリア語スーリヤ・ラテン語ソル太陽)
大黒天マハカーラ(インドのシヴァ・ドイツ語シュヴァルツ黒の意)
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <そんなにキモいかなぁ?
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <今日からこれで以降かな〜☆
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104箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:01:58
>>97-99

いつになく熱いですな〜。
まあ人それぞれいろんな主義主張があるものね。
まあ、確かに平和だからこそ
こんなに伸びやかな生活(?)が
できるのかも。
まあとにかく、100げっとできてよかったよん。うはっ
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <北欧神話の神はアル。アラブ・ユダヤ語の神はエル。
_ハ:::| `'-、_  ̄,.イ::::::::    みんな元は同じ言語だったんだよ。差別はいけない
ノハミ、    ̄ ノハ::::    小泉は氏ね。
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <DNAによると人類は皆同族です。
_ハ:::| `'-、_  ̄,.イ::::::::    アダムも神をお母さんと呼んでいたのですよ。
ノハミ、    ̄ ノハ::::   
107箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:11:53
>>101

教授博識だな〜へえ〜
桐孤、博識な人は好きよん。
けど、そのAAはきもいですよ。

>>105

バベルの塔の話でしょ?
たしか、神様が怒って言語をばらばらいしちゃったとかなんとか。
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <大体土から人が産まれるわけないだろ世界の神話。
_ハ:::| `'-、_  ̄,.イ::::::::    カエルの子はカエルなんだよ?
ノハミ、    ̄ ノハ::::   
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>107よく調べると似てる事が多いです。
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110箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:20:19
>>108

旧約聖書だっけ?
女が男の背骨から生まれたってことは印象的だったけど・・。
神話は読んでいると楽しいよね。
なんか幻想的というか、幻影的で。
111箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:25:30
>>109

ねえ、教授もおなに〜とかってするの?
すごく気になる・・・・(*´∀`*)
      |
      |
      |
    ∧|∧
   ( /⌒ヽ
    | |   i
    ∪ /ノ
     |||
    ∪∪
     ∧∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
    (''`w´)  <  ハイネ・ヴェステンフルス(西川)http://readcgi.s7.xrea.com/404/144.jpg
 、― (_フと) ― 、 \___________
 ||\  ヽ_フ   \
 ||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 ||  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||   T.M.Revolutionの西川さんです
::::::::_,!|i|;;;-!!||ハ!!!|||///
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>111最近はしませんね(><)
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>112もっとも、実物のニシーはチビですが。
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115箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:34:50
>>112

うほっいい男。甘えたくなってしまいそうな男だな。
しかも後ろのグフ(?)がかっこいい。
思わずザクとは違うのだよ。ザクとはといってしまい
そうになるくらいに。
てかガンダムはゲームだけで(ギレンの野望やスパロボ)
アニメは見たことがないんだよな〜。
GガンとXとタンエーぐらい。

>>113

えー!!まだまだ若いのに・・・。
この年からしなくてどうするのん。
がんばっ。

>>114

TMレボリューションだっけ?
たしか種も唄っていたような。
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>115 どうみてもグフですね。死んだミゲル(声:西川)もオレンジMSに乗ってました。
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>116でもアニメではグレーのMSに乗ってました。
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118箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/21 00:52:01
>>116-117

く、くわしい。
やっぱ種は見たほうがいいかな〜?
でもいまさらな〜
もう桐孤22だし、何か最近アニメも
あまりみなくなってきたよ。
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∧:::::r、  ー''ニ-ニ-::/:   <>>118 シャア板のオジサン共も見てるようですよ。
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|                                        ,ィフ´⌒       - 、Y´ ̄ヽ. ×|..!
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄//  // //ハ ヘ ヽ ヽヽi   ハ ̄ ̄ !
|                             ┌======== / ハ  i l_/ il   |‐i-ヽヽi〉  i l    |
|   クウカン4EVERに接続中...     ‖  表示しない(H). | l   l iレハil   レハiヽノハ   l    |
|                             └========| l  从 ○    ○  | i li   !   |
|                             ┌────────レi  !i\""     ""'| l il   |   |
|                             │    停止(S)    V ハ ハ`  ⊂つ ,,, イ| l il ハ/    |
|            認証中...        └───────── ⊂iリ ̄i7 卯ハi\,レ'リレ'.      |
|   ______________________ ┌─────────┐  `ー'/    |  ヽ.         |
|  |iiiiiiiiiiiiiiiiiiiii                    | |    詳細(D) >>   │   /_     |ヽイ)         |
|  |lllllllllllllllllllll ___________________ | └─────────┘   7/77TT丁ヽ         |
|                                           `ーr┼┴イ´        |
|□ 30秒以上応答がない場合接続を切断する(F)                   F|  片、.__          |
|                                           に__.j  t___ノ       |
:  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


                        ここまで読みました
121╋┏:05/01/22 00:20:51
       ∧. ╋┏         
       / †|、┃ ちくわ
      |`ー┐∂.
       |:   | |┃  
       |: ~| |┃        
      ノ::::...ノ |┃
122箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:33:14
3 :烏龍茶 ◆OJVURONSRE :05/01/20 23:45:01 ID:8XU7+V1q
  l\ ,、 ,/l
 /`{烏龍茶}`'、
 |  ☆/ハハゝ|  3さま
 l  i/([l [l l|   
 □ `,- -< □  
123箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:39:20
17 :5:04/06/28 13:18 ID:???
                             ,- .,、 ,_ _   __             ノ
                         r ' //.-|i‐〉〉>ゝ->〉、 __          ヽ 仇 人 や
      ,、_                    ヾ!'"ヾ  ' ` `' ,-‐ヽ ヽ 、\         | な .外 つ
  i` ー-'   ̄ ̄` ‐- 、             /          (   o.`‐i l  .l  ー- 、   l す .の ら
  /              フ           /__,,ヽ=_,'-ー‐-、 ヽ   .| |  .|  ヽ`、 i   | 者 者
  |    言  そ      i          li':r il;゙;!i. )::::(⌒ ノ ノ   0.l |  .|ヽ  | l. |\ く    ど
  i.    っ  .う      |    ,-ー    》:ノli;;;;ノ `゙ ''' "  二ニ-/ "ヽ |‐'- .、l .|,,_l| |<   も
  !    て  .と      ー  ./ /"'-フ (___ノ二 ,_, ,_,_「ニi!" /.l/   / ,-‐', ' .,i! l i.   に
. ,"    お  .だ      L  ,' .// ,'/ / ,《-{‐{‐!‐}-}-}.}ノ ./   \ /  /, " ./" .! !
. |.    こ  .け       「 /-、\ ⌒il|__|.!,-ー‐ ̄- ̄ ‐/     ´    \ /ヾ /  !rー、
. |.    う           _i   \ヽ !  .!::::└..-‐ー----/   ._,, -― ' " ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ、   ヽ______
. !                __,!    /`"   ヽ:::::::::::::::::::::::/ _ , ,「´               `‐-  , __
 `" ̄ ゙l    , -ー'"     _,,/_     `'' ー- '''"ニニ -‐./
     .`" ̄      , -‐ ' "  |!.ニニニニ `/" ̄ ̄ `!==='./
              /        ,'--ーー-ヽ ---, '"--‐ '"/    ,'"|!ヽ     / ̄ ` 、     ___
         . /       / '二二二/,, ,,, ,i"_, -‐ ' "i    ヽ,'.ノ  , 、 ヾ、` ‐- \   /
      , -‐'"          / ._ ,, ___.ノ   / , --ー ' "!         /   \  ゛ー- ,--`ー-` 、
124箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:40:44
103 :ぐるんべるどのひと :04/08/19 00:41 ID:???
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:三::::ii!r"ノ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ゞー''"二ゞ   .i/ ヾ i
:三::ヾ、{;;;;;;;;;;;r'ーヾ;;;ノ~`'`'/ミ   /, /ノ/
:三:::ヾゞ`~`'<{、      ノ"    .i ゝ./~
:三r"`ヾ;;;;;;;`\` ー―‐ '"     / /
:三::  i ゝ`;;;;;;;彡         / /   
:彡:  ` 'ミ;;;;;;;;〃        /`'   
:三:    ゞ;;;;;;ゝ、 \    /     
:三:     }::;;;:::`     'ヾ/  
:三:     /::;;;:::    /i  /
:三: ヽ  `::;;;"    ノ;;ゝ/
:三:  )     -  >;;Z/
三__/_,ノ´ ̄~/ ' ゞ;/
--i-'`ー'ヾノ`-'   /
'''''''"`ヾ";;;' ´   /
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 ̄"'''`     /
::::::::     /
_____,ノ

125箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:41:56
115 :5:04/08/24 14:20 ID:???
  兵 鷹 勇 我 よ     ',  、\  `  `   \ヽ(\彡ヽl|ニ|( ノニ| ) ガ 大 ク .い
  士 の 敢 が う    ',  ヽ \   ヽ.  、    /つ-、iニ|ニl .), 'ノ~ヽ | ニ 帝. シ か
  達 団 な 魔 こ     i    \ ヽ  `、 \  l\彡ヽ lニ|/i/ミノ ||. シ    ャ に
  よ 再 る 城 そ     |    \ \ \ヽ\. `ー- 、 l|ニ|/, ー - ' i  ュ    .|  も
   。 .生    へ       .| \    \ .ヽ  ヽ、 ヽ、`.\ヽ|ニl ノノ//.| カ    .ン 余
.    委             l\ ヽ ヽ、 ヽ、\   \ \ `ヽ彡//// | で    帝 こ
.    員           /\ヽ ` 、_` ‐` 、ヽ 、\ ヽ 、丶、/", "ノ/ .| あ   .国 そ
.    会             / ヽ、 ヽ、` ‐ - ,//i从、- ー――ー- 、'" -‐ '"-‐l. る
     4           , 'ヾ\__` `‐-/ilヾ  ヾ\、    ,   ` ヽ、/iノノi.!
.    の       ,/ヽ 、\ー-二三 {,_,,ノ'‐- 、 ,ニニ二iノノi'、,_,ンl// |.',
           r "二ー-` ‐ - 彡"    =ニ_ニ、= ./、`i゛ヾ,二_へ、_,ノ ヽ
,, ______,  -‐ '\|二二三―- /     ミ`<__・>`i/ ',  .|,r‐,、i〈`ノ三彡\
  |ヽ \ ヽ、\ /iノヽ三二彡"//     `ー-‐/ 彡 ヽ  !`ニニ"彡}二-‐ '".\
  l ヽ、 ` ー- .i  l|  \二二/ ノ/       /   , "_ '"`-_'lヽ ̄  `ヽ二ニ三彡/, ―-----
  l\\`二ー-|` 、ヽ、  ヽ、三彡"ノノノ       /〈,_i';;;i::__.,';i_|     /ー-- --ー ' .!___
  ',`ニ 二ー = (ヽ \ \ヽ、`二二三彡"ノ ノ//// ノ/iヾ \\ヽ/ミ ==二三彡/     ̄
  // `ー- 三 ',. \`ー-` =ー ‐ --ーー ' "ノ / _,,// / 、\\ヽ\ヽ\` ―--= / __ノi
  〉i`ミ二三二-\ ` 二三ニ 二ニ 二 -ー ' "ニ ニ - ‐ '__,ノ  .\ ヽ\ヽ`ー- 二二三 -‐'.ノ
  !|`ー-// -ー  ` '' ―-- ──  -‐ '"  ̄ /   ノ/ / .| .|、. \ ` 、\` ー--- -ー '/
126箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:44:50
182 :(*゚Д゚)さん :04/10/04 23:30:07 ID:b4ytKkwQ

            ,    ´    ̄    `
          /                  `  、
        /                       \
      /                           ヽ
     /                   i      i         i
    /               |  |!  i    |!       |
   /           |   i  i_||!_j_| |,,,,i_|_i!_i_,,,,i_|!_j_|! |  !  |
   /           |! | ,|!'´ _/`ー-イ |;  | ;|`ー- `i| |  |
   l            |ヽ!'-=ニ-―'`ー'" '    `ー'⌒`ヽ`|! i |
.  |         |   | |!'                    |`'/
  l         |   ト'     . --―、      ,: ,,. --、  | |
  |       ヽ!_リ    /、ィ=┬ 、     {_,ィ=-<,. |! |
  l      | |  | |     ,ゞ-ヾーシ-ノ      ,: `iヾ亠、{、|| |
   l    |! |  |  |    ) i⌒⌒"´      ,: i i!|`⌒'´  || |
    |   ,-―|  !  |    {ノ           _ -_       |! |
   | |  | / ̄|  | |             /  ̄ ヽ     || |!
    | | | / r|  |! |             |'´ ̄ ̄`!_     ||  ||
    | | |  `||  || |             |⌒ヾ⌒゙:r'   /|| _|i|!
     | | \ヽ |! | |!'  ヽ_j         ,}iヾニニフ ::)   / |!'"
      | || | ` | ||_              | ::/ ̄`ヽ.:{ /|!'
      | |! | !_ !'i  | \           | ::} `¨´ }/ /
      レi_|'i_ | |_!||   `   、     |.::|     /
              |          `  |.:{ー--r'"
              |            `´   |
127箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:53:52
39 :(*゚Д゚)さん :04/08/18 23:29 ID:???
   |              r──- 、_        l
   i     ,. -''"ヽ     /       `''ー-、    /
   ヽ , ‐'"     \  /           `''‐-'、
    ,>"        ,`=゙--r--、、..,,_         /  
    \    ,,.. r‐''i"、、ヾ,ヾ、'r:ェ; 、,ヾ'‐-、_    / やっぱり私は
     \,.r '"i l|r'').、ヾい、ゝ'l /::::::',ヾヽ\i ヽ、  /  殺されてしまったんでしょうか。。。
       `|'lヾ,i,{ l:::::ヾ `   l::::::::::l   !iヽ, ト;ヽ/
       | |iト, i ヽ:::::l     `ー'゙   |i| l |Lノ i
       ||i |ハ,|  `" 、         |l| i lー''i゙l
       !i'| | ヽ,    ─     /i ノノl | | ||、
      // | | | l `'i:; 、_    ,.‐'"  i-'-Ll l |!ヽ
      '' ノi| i | l | |! i`,=コ"´  ,. ‐''"´  )|| i|\
        ノノノ'|l |i 、‐''"``''''''''"´     ``i| トヾ
128箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:55:00
81 :(*゚Д゚)さん :04/10/10 16:30:16 ID:+x6Iz6oq
                          ,ヘ   ,ィ
                      ト 、ト、/::::ヽi|/::|
                    、 |::::::::::::::::::::::::::::|            ヽ┼-、
                    ヽ`:::::::::::::::::::::::::::::|   _|__     /`メ、 ヽ
                 ___ ヽ:::::::__:::::::::::::,.、:!   .|_ ヽ   し' ヽ(ニlヽ
             ,. -‐''",. -‐-、ヽヽ:i'6L::::/`,7 !!  (j  )
           ,. ',.-‐''"´      ' ||゙~`' u  /,|r'′          ―フ
         /  i   ,. --、__ノ. ||--、. r‐=、ゝ    _|_       ∠_
         _ヽ  |  '|   ,. -'⌒''  ヽ.ゞ´       |_ ヽ    o_)
       /  \ i.  !,.‐''、               (j  )       __ o
      /  ,. --\!  |、  ヽ                      |   __|__
      ,' /    `ヽ  ヾ、_ ヽ              _|__       |    |
       ! //       ゙,   ヽ >、,                |_ ヽ    レ  (ニlヽ
     |/         i   _}と_,.、.}、           (j  )
      ./          |`''^(.(..(.>‐' ヽ
    /          /        i          / / /
    /         / r`'‐-、_      |         / / /
    ヽ          / _」、   ``    /         o o o
129箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:55:46
82 :(*゚Д゚)さん :04/10/10 19:36:18 ID:QMTchlRh
       //                   |  |      ,イ
      //                    l  |     //
    //         、 ト、∧rァ       /  ||ノノ_/ /
   /'"        /::{`` t  ァ`フ       /        /
  /          ,/::::弋 >  _' >    /  ;, " ',; ',.  ヽ、____
            ,. ‐'" |:::: ,_  ゝ ` そ、   / ,; '' :;' ;. ";, ,    r‐''"´
       , ィ'"    |::::::::!:ヘ.,iォ 、 _、ゝ!'´  , '            〈
     ,.イ        |:::::::L,;;;ゝ'h::::ノ  //´ ̄ ̄`ヽ       \
   //i|      ,.|::::::レ! /:::::/ //        \ ( ̄`ヽ、 \
  ./:::::{ |ヽ   |ヽ∠.|::::::| メ:::::::; '_/// /`''"⌒i  ,.....,_  \、   `ヽ、\
   `''" `'''`ー-|'"  ,':::::::|':::::::; ' / /  ヾ-┤ |'´,. --.、`丶、\     `\
        ノ   {::::::/:::::::/__ノ ∠/  /´i  /'´    ヽ  ヽ
       /   ノ/⌒ヽ::::}   /   / ./ 、/.,イ ,..   ',ノ,ハ   ガッ
     <    {ム/   }/  ∠/   ヽ!、|::`'::::レ':::|,.ィ  |   ヽ
       `ヽ、  'ー'-'‐'′  /     |:::::::::::::::::::::::/  !`'ー─ゝ、    _
         ヽ       /      〈〉::::::::::::::::::::::7 /   _  `丶..ノF'!
          ヽ-‐''" ̄``ヽ        ヾ.、::::::::_:::/" ̄ヽ ̄  `i丶、__,.ノ
                             ヾ=-‐'"     ヽ、_   }ヽ、
                                     ``'"ー-ゝ
130箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 16:58:40
168 :傀儡ぺノレ :05/01/21 20:46:44 ID:I14QqiOg
                              ト
                             /} | i
                、__       //ノ厶-一=ー
                    `7  ̄ ー--ノ( /   ≧=-一'/
                 /        厶-一ニ=‐< __,
              ー'一ァ         ∠二ニ=z  ̄_,、‐'"
              _二  _ニ=イこノフ   ==≠ミ<二>
            ` ̄`フ_二        ィァ    ニ=-`ヽ_,二ニ=-
           <二_ー─一' /  //// } iト、ヽ `ヽ _`ヽ、
          _ -=ニ 厶イ   / //j_ノ| j公xメ、ヽ\ \
           >三一   ー一_ rァテ',ニ,ムil レ'´ハ \}  ヽ
           ̄ /'ン⌒丶、_ (べY´‐''“¨^´| ;ゝ 〉乃
                 Xマ宀=ミぇ_  ー=彡く´} ト、_
                    }ートくVヘ  ノ丁了Y  ムイ i:::::::::}
      ___       _ノ〕>、:`:┴'--┴く_厶く  } }::::::ノ
     イ    ハ  _ r‐-<7^ヽ`<_>、 :::::::::::::::::::::::::::::::! |::h           _ ________,
  / !  _」ノ‐{   {  ‖ ├⊂⊃ュ===---―─┴'' ニニ二二 -‐三二ニ=一…'' "¨´ ̄
  {    ‘¨ ̄ \_ト、[入r‐ヘ'こノ ___j」二ニ=--zェ一¬ T::て ̄ ̄ ̄ i⌒!
  `ー−―一ー‐r┬r‐¬-‐' ̄`ヽ:::::::::::::::::::::::`<ノヘ::ハノ::::::::て_    「 |  _
           |:::ヽ\___,>、ノ:::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ∧|::::::::::::::::::フ⌒i|  Y´  _)
          !::::: ̄ ̄::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Vヘ、::::__「 }  || |/
           \:::::::::;-ヘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〉   V |  !  {'_j
               ̄   ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/   〈__r‐ー'^ー'ソ/
131箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 17:04:17
58 :730 ◆730..2.fn. :04/07/31 23:35 ID:???
                    _,.- ― ―‐-、
                  ィ ´ / ̄ 丶、   \
               へ、   /     \  ヽ
              /   ト、   ∧     \ ヾ
              /   i!,.,ゝ;'゙'゙'゙ヘ      ヽ ヽ
                i    |     ',       ', 〉
               |    i      ',        ヽ
                {    i i      ヽ\    Y^! ヽ
              |   | ハ __ ヽ-‐‐,.ァォx、  |6j i!
              |ii ; リ-ニ、   rヒ'ーくヘ  Vヽ |
              i i i ifニゥ‐┐___L__ ノ ',  ヽ ', !
              | l i L__ 丿          } ', ヽ ||
              ハヽヽハ    i.   .ィ  /i! ヽヽリ
               ヽヽ iヽ.  ┬ '´ /  /| ii ヽソ
                ヽヽ `' ., ヽ= '´ /_」=}i ヽ
                 ヽヽ ┌-`ー '´ ̄; : ; ::| ', ヽ
     /  ,                \
    /   / l                 ヽ
  ,r'    /  ヾ,、               ゙,
. /   イ/    ` ` 、              }
 { i   | ゙      、,,`' 、 ,           j         航海は順調ですよ。
 レ'、,  |      ,:r'"''‐ `'゙、  ,、‐‐、      l
   ゝ」、 、 , ,、‐''゙゙、゙'、-――t'''/ / l     |    
    ,ゝ‐、_,',.  ' ,O 〉     V .( ゙, j     i
    ',.ヽソ. '、,,、 -'"       / /     j    
     '‐レ゙             .,r'    ノ
      l` `            i'" ゙ヽ、,/
.      ゙、  ,,、 -‐'’     ノ    ヽァ、
       ゙、'´,..,’     ,r゙     ノ ヾ^゙ヽ、
.       ゙,        ./    ,、r'  /   \
        !、     /  ,、r'"   /      /`'ー-
         `'''"入 ̄ ,、r ''"   ,、/      /
          く  .Y'"   .,、r'"/      /
         /" ` 、', ,、r''" /_____/
     ,、 - ''"´ ̄ ̄`゙i zz,,,/ \
   ,、 '"  ,、 ''"    | /    

    
133箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 17:10:12
                    _,.- ― ―‐-、
                  ィ ´ / ̄ 丶、   \
               へ、   /     \  ヽ
              /   ト、   ∧     \ ヾ
              /   i!,.,ゝ;'゙'゙'゙ヘ      ヽ ヽ
                i    |     ',       ', 〉
               |    i      ',        ヽ
                {    i i      ヽ\    Y^! ヽ
              |   | ハ __ ヽ-‐‐,.ァォx、  |6j i!
              |ii ; リ-ニ、   rヒ'ーくヘ  Vヽ |
              i i i ifニゥ‐┐___L__ ノ ',  ヽ ', !
              | l i L__ 丿          } ', ヽ ||
              ハヽヽハ    i.   .ィ  /i! ヽヽリ
               ヽヽ iヽ.  ┬ '´ /  /| ii ヽソ あへ ムスカ
                ヽヽ `' ., ヽ= '´ /_」=}i ヽ
                 ヽヽ ┌-`ー '´ ̄; : ; ::| ', ヽ
134箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 22:37:39
ふううわあ。夜も更けたわあ。
明日は日曜日。
これ当たり前。
とうとう自身の脳みそは
曜日感覚すら麻痺してきたと
云うのか・・・・。
135箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 22:40:34
いや、そうではない。
曜日感覚が麻痺してきたというのは
自身の狂人に対する一種の信仰と
自分自身の弱さとひた隠しにしようと
たくらむ自己欺瞞によるものだ。

絶え間なく薄れていく現実認識。
認識は現実を視ることによって
初めて架空から実体へと昇華される。
136箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 22:42:18
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
私は誰?
137箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 22:49:18
<わたし>はたぶんに<あなた>ではない。
<あなた>はたぶんに<わたし>でもない。

<わたし>が<わたし>であるためにはやはり<わたし>でなければならない。

大切なものは目的ではなく、過程である。

そう、それは人生と同じように。

138箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 23:10:23
あっ・・・・なんかくさい台詞を書いてしまった。
でもまっ、この辺は許容範囲でしょう。
139箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 23:20:23

人はなぜ寂しさを感じるのか、これについて考察してみたい。

人は親しいともと分かれたあと家の帰路に佇むとき、
寂しいと思ふ。
人は賑やかな街並みからはずれ、ふとしたときにまた、
寂しいと思ふ。
人は独り部屋で閉じこもっているときにもまた、
寂しいと思ふ。
人は日曜の夕日沈む黄昏ときをみてまた、
寂しいと思ふ。

なぜこのようなときに桐孤は寂しいと感じるのだろう。
それは人の一生が儚いことを誰に教えられるわけでもなく、
先見的に知っているから?
それはある小さな子供が独りぼっちになったときに
自分は世界から孤立した人間だ。孤高な人種だ。
などと思い悩ませるから?

人は結局のところ独りである。
死を迎えるときも
この世界から消え去るときも
それは悲しいことであると
同時に誇らしいことであるのかもしれない。
140箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/22 23:22:56
だって最期まで生き抜いたってことなのだから。
  ー=-チ'´            ヽ    .イ>/,.ニ´へニ=、  ヽ. ヽヽ.
   /イ          、      `;イ  '´.// /`ヽ,イ  ヽ  \  ', \ヽ.
  // /  i / , ,!  ハハ ',ヽ.   リ  .// /  ,イl,イl|   ', ',  ヽ ヽ. ',ヾ:
 ./イ:/,::/::::::,!:::|::イ:l::::::|:::,!:::|',:::トヽ::\::ヽ ,'イ / ././`''',! .i  ハ .',  ヽl ', ',ヽ.`
../ ,'::l::l::l:イ:::::i‐:ト;小::::::|_:レ-=::ム:!、::::::ノ´`Y゙| /| '/!/、 :,! ./ ,! l |   ヘハ ', ',ヘ
  .l::l|::|::ハ.:::::ト、レ!-!ヾ:::lヾl/-l/ミリ,>'´   | .l/ l {'c`t、ミ,!〃 ,!/| ,! | ハ  ',| l l ',.l
  .',ハl'、::i、:::{< _icリ ヾi、'-、icリ´       ト、',ハ|lゞニフ ノ.イ-,イc<!イト ,! .リ j、l∧!
  ':、ヾ`!fヾ、`´  〈     .|  _   ./' ̄二.._7/ / ゞニフ`;! /ヾ/ /ハ| '
      ヾミl `  r- -_'.ニヽ. 人i´  トv-〈   ー-.、`;く     /.イy'/ //_
   ,.--、>、  ', ̄_  ノf´i |  ! / 〉  ,二、シ-=ニ)   ,彡'-‐'''´ ̄   `ヽ.
  / /ン`ニ`'-、` ´−`´ ! ', l  / ./ .,〈__, -y'^ヽ._,.ィ´V   ,r ,ィ /     ',
  /// / `''__ァ、_,.イ|ヽ. ',l_,∠---‐'、^´ / /:::::/.//   _, / /:レ'
-┤ ' ./ /´ /.ン´   ヽ>'´ /  、 `l  l j::::/.//,.‐::/ ハ/
  ',     |   ./     / ´ /    \|  | レ' '"./:::∠,,,,/ヽ'7 ,r
ヘ ',     .l          ,'   .,!     ヘ. !         _,.-‐、/::,'
:、-、j、    |    _,_ァ−ヘ.   l      ヘ.|∠_,r −‐ァ¬´// ./ .ト、',  ∠ニ
ヘ', ', `   .ノ`'ー-'/      ヽ.        ヽィ´、_`'‐、'―-<_' /  | ',:::V´/,.ニ
::ヘ', ', ,.<    ,'        ヽ.        ト、\`ヽ    `V´ リ |///
ユーリ!お前僕という者がありながら!
今日からマ王はエロイなぁ(^-^)
やっぱりカプAAはいいなぁ(^-^)
カプ画像てあまりないんだよね(^-^)v
          ,.彡'チ彡',/'´/,ム_,ヘ>,ィlミヽ.
         '"    './ /,' / /,.イ/ ,.イレ,イlヽ.`-、
             ノイハ_彡'´/,.イ/ミ〜ハ|ハヾミヽ
            〃∠,.=彡/ ,イノハ三ミリl ,ハヾヽ、ヽ
               r'´二/∠| ハ{ム_@<リ/.l〉リ ,!ハ',
               f彡_,'_ニコ_(三‐=-ミノ'ムハ/  !
               ト-イハlャ::fニミ/フ7ャ::f-ミソハ/
             ,.ニヾyハミ   〃 |  ̄//ハリ{
         ,.-‐'"´ _,-ミ,ハ{    _ ゝ ノ//リ`'-、_
        ヽ ̄ ̄`'''ー-へヘ.  -―-  /,.- 'ニ7
         _冫        `^''-、_∠'''´   ,∠`;
       _ノ`'ー-、`'-、_             _,.- '´└-、
     , ーく_`'-、_  `'ー 、_`'-、_     _,. - '´    'Vハ_
    ノ_,   `'-、_`〜、_  `'ー、_`'ー=ニ      _, ‐'´  _,.入
  /  `'−--−`'-、_     `'ー-、     _, -'´ _,.-ヘ´  fxヽ.
 ./ ,r'ニ´ ̄ニ`'ー-、_ `'ー-、_     _,.-‐'´>‐i'´   ',ハ ,!xxヘ
//x/  /xxx`ヽ、 ヾ`'-、二>、_,彡-‐'´x!   | ./    ',ハリxxxヘ
 /x/  /xxxxxxxxヘ.  ヽ   \   \xxxx!  ,!/    ヘ_/xxxxxi
 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
 ┃ロジャー・サスケ                         ┃
 ┃「拙者がクマでござると?                       ┃
 ┃拙者は世界忍者ロジャー・サスケでござる!」         .┃
 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
145ロジャーサスケ ◆RODGER8pWA :05/01/23 22:06:02
     _,._.ニ==〜ミヽヽ        ,ィ∠〜ー- 、
  _...イ        \ヽ   ,._チ`'´∠=- ヽ. `ヽ.
   /             ヾN  彡-'´`y'´ `ヽヽ.ヽ.ヽヽ\
  //:/::::::/:,:,::::ハ::ヤ:',:::::::::::::::レ' //∠,'`yイヽ ',ヽ ヽ`、ヽヾヽ.
. /イ/:::::::::l::j::/il::::|:::l::::|:::!:',:::::::;ヽ/イ /_,//`'7i |ハ ', ヽ', ', ',ヾ.`
  ,!ム::イ::::NNミト:::ト:ヒlニlム:lレ'´ Yl f.l./cミ // ハ.!.| i  ', ', ',ヾ:
  lハ:N:ト:N'_`ic}ヾ| '-、icY´   トlMjゞ='ソイ-/=リ/イ、ハリ リl { !
  ヾヾ`kヾ.  〈     | , -┐ :/´ ̄ミv'/ゞ='ン,'ノイi' /∧l
     `ミ  fニ=彡ヘ., '^|  :ト-ヘ. ニミY7、_   /彡∠'∠ー-、
  ./フ'ラニヽ.└'ニ¬'l ',l! / / 〈_.ィニyヘ`シー '´   ,     ヘ
 ,'/ノ /ニァ:、__,.-ヘ ヾレ-〜'ミ´ / f´/ /     //
‐┤  ノ / ,∠/   >'´ /  ヽ i | .l:// _,.::/ ,、y'
  l    |   '´   /   ,'    ', ,! '´,. /∠-〜へ,!ィ|
v ⊥   .!   ,.:ァ-‐ヘ.  l     ',l/∠--−¬´  'ト、  ,r‐_、
:',',ヽ`   ノ` ‐ '´    ヽ      'y'<`=¬-<゙ノ .! l /,.クー
. ',', ',- '´   ,!       ヽ.      ',ヽ\    `Y ノ レ∠ハ
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┃ヴォルフラム                              ┃
┃「ユーリ!お前僕という者がありながら!」          ┃
┃                                  ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
サイズ2/3
   , -、
 ● ゞ-' ● 
  γ⌒ヽΘ
   ゞ:__:ノ ペタ

拙者がクマだと言う証拠でもあるのでゴザルか?。
    ,ィ´;'´: : : : ̄`'〜、_   ((_,.-ー--、_
   ,ノ: : : : : : : : : : : : : : :‐ミ>-'´  _,.    `-、
  /: : : : : : : : : : : : : : : : : : `</,.‐'/レ'´ハ ヽ、ヽ
 '/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `v', / ,ィM ./ i i .、ヽ \
..リ: : : : : : : : : : : : : : : : : : i : : :リ_/l/   //  /ハ ヽ \ミ、
 l: : : : : : : : : : : : : : : : :/::!: !リ',c:ミヽ //_∠j、j ,ノ l i  リ
 ヽl: : : : : : : : : : : : : :〃/::/イ ゞ='ソ ノイr,c:ミリイv, ,(ハ ( 
   ',: : : : : : : : : : : /'/ィイ f  r'   ゞ='ン//ハ∧ !
  _,r'リ、: : : : ,: : ,://イ'/  ト、  、_  ,.-'フ/彳',ク// '
''´/`''-、レ_レ'_‐'´,....∠=く / .,ヘ  / ,レ‐'´/,イー'1
 '、    `''''ー//   `:V´::::`7     ' /: :_ノンー、_
   `'‐-、..-‐'´`'、_    ,リヾ:、⊥、_   /='´‐'´: : : : :
  ー〜― '´ ‐‐   `''‐<,.-/  ̄ ``:、(: : : : : : : : : : :
                V´     'ハ: : : : : : : : : : :
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┃ユーリ                      ┃
┃「ヴォルフラム。可愛いよヴォルフラム。」 ┃
┃                            ┃
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148ロジャーサスケ ◆RODGER8pWA :05/01/24 02:01:48
      //!::レ'イ小`':-|:|`'ミ`:-、:|ト.ヽ:',ヾ:::ヾ',
      /イム::V::::ハ:\|トミヽ:`'-、',!:、:',ハ::::ヾ::::',
     イハ:::ヾ:::,!=_\::lト、:ヾ>_=|、`y',::',:::',ヽ:::',
     ,!':小::',yイ_( )_ヾ,レ-ミ_.イ_( )_ヾyl:::::',:::|::ハ::l
     lハ|:l:|N{  `´ レ´`ヾ`'' `´  ノイ::;小l:;ハ:l
     l ',lハヾ`、   ベ_iヾ'    '" j/!,!リ::::::ハ|
     ヘ:ヘ:::ヾヾ. ,レ-‐冖〜- 、   /'!ハ!l::;ハ
      ヘヾヾ:、::`',ーニ、´ ̄`_,ニ}   ,リ/イ:/,'
       ',:Nミ:、 〉 '、_` ̄´,ィ./  /イ::::/,'
        M'、ヘ ヾ、` ̄´/  /,リl/イ
         ヘヾ\ `ー ̄- '´ .イ:/  l::|,'
          | ', ヽ.___∠::::/  ムl|
         ,.イ|ヘ. ',`-、::::::::::::::::/  ,ノト.、_
     _,.‐'''´::::/`'-、ヘ.    :/,. ‐'´  |:::::::~`::-...、_
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┃夜神ライト                          ┃
┃ | 十 | 十| 十|. 十| 十| 十|. 十| 十| 十| . 十 .┃
┃ レ cト.レ cトレ cトレ cトレ cトレ cトレ cトレ cトレ cトレ cト .┃
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149 ◆NAGUMO.91E :05/01/24 02:15:05
>>146

      //!::レ'イ小`':-|:|`'ミ`:-、:|ト.ヽ:',ヾ:::ヾ',
      /イム::V::::ハ:\|トミヽ:`'-、',!:、:',ハ::::ヾ::::',
     イハ:::ヾ:::,!=_\::lト、:ヾ>_=|、`y',::',:::',ヽ:::',
     ,!':小::',yイ_( )_ヾ,レ-ミ_.イ_( )_ヾyl:::::',:::|::ハ::l
     lハ|:l:|N{  `´ レ´`ヾ`'' `´  ノイ::;小l:;ハ:l
     l ',lハヾ`、   ベ_iヾ'    '" j/!,!リ::::::ハ|
     ヘ:ヘ:::ヾヾ. ,レ-‐冖〜- 、   /'!ハ!l::;ハ
      ヘヾヾ:、::`',ーニ、´ ̄`_,ニ}   ,リ/イ:/,'
       ',:Nミ:、 〉 '、_` ̄´,ィ./  /イ::::/,'
        M'、ヘ ヾ、` ̄´/  /,リl/イ
         ヘヾ\ `ー ̄- '´ .イ:/  l::|,'
          | ', ヽ.___∠::::/  ムl|
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┃夜神ライト               _ =@     ┃
┃ ノ ̄/  ̄/ ┼┐ヾ └┼┘ 十_ ∠、 十 ┃┃ ┃
┃   /   \  .ノ .ノ  └┴┘ .ノ ー  ( .ノ」 . ・ .・ .┃
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ですの
いつもながら美少年モノはいい
152箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/24 18:37:29
>さすけ

かぷAAはたしかに萌えるね。
さすけがクマ教授の証拠ってそのままじゃん(笑
八神月は萌えるね。美形で頭が切れるところがいい。
あと残虐で冷酷なとこ。
美少年ものはいいね。
キラ・大和

てか教授はどの辺すんでんの?
横浜の近くだったらオフ開きたいわ。
なんか面白い話がいっぱい聞けそうだし。
153箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/24 19:24:38
今日テストがあった。
哲学と英語2つだ。
哲学は桐孤の得意分野なのだが、
いかんせん範囲が曖昧だ。
ギリシア哲学について自由に論ぜよ、である。
桐孤はエピクロスとゼノンが現代日本に対し
どちらがより適切をするに相応しいか論じた。
やはりどちらかといえば精神的快楽、魂の平安
を求めたエピクロスではなかろうか。

英語のテストは苦手である。
レポートは得意なのだが、
テスト、特に英語はだいの苦手だ。
なぜゆえに大学受験は英語比重なのか
はなはだ納得がいかない。
せめて国語と社会も同じ点数配分に
するべきである。

以上、今日の愚痴&日記でした。
         l::|ハl|:l|:lト::|_   _l|:::!リレリ:::|::l  /  //
         l::|::::Nハl|_N._`  ´ リ_ム::リイ::|::l/_ //
         lハ::l` " ̄`   i  " ̄`|::l::川´ ̄`Y´
         ',:::',∧      |    ,!:l/:l:リ:    |
          ',:::',:l|\  、-_-ッ  /:リ:://::   |
          ',::',::'、::`>-、¬' ,.イヾ:://:::    |
          _>:>、:;ハ  ト-_'´__|_///、:::::   |
        _ノ´ノ  ヘ. ム rヘー-.、     ヽ   |
      /´:`y´ \/ ゞ='   `;   _/`'-、:: |
     _,/  / ヽ (       ノッ‐'´    `'、
   .,'´   _,! >、 \`>=、,.-<- -- -‐ '"   ヽ
_,.-'´>、  ,'´1 イ` ‐'´ , /、          ,.‐<´ヘ、
´ `く  `'ソ l|    ,ィ7´ ,!       ,.‐'"    `'-、_>、
   \ ,!  `ー、_ / イ----.+-‐ '"´     | / /  :l
     ヽい       ハ   |          |/:/     |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃水野 蓉子                       ┃
┃「ホラ、エサですわよ。」                   ┃
┃イザーク・ジュール                 ┃
┃「何ぃーバカにするなぁーっ!ポリポリ…クマー」 .┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
今日もバカにされた……ぁぅ
         l::|ハl|:l|:lト::|_   _l|:::!リレリ:::|::l  /  //
         l::|::::Nハl|_N._`  ´_リ_ム::リイ::|::l/_ //
         lハ::l` " ̄`   i  " ̄`|::l::川´ ̄`Y´
         ',:::',∧      |    ,!:l/:l:リ:    |
          ',:::',:l|\  、-_-ッ  /:リ:://::   |
          ',::',::'、::`>-、¬' ,.イヾ:://:::    |
          _>:>、:;ハ  ト-_'´__|_///、:::::   |
        _ノ´ノ  ヘ. ム rヘー-.、     ヽ   |
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     _,/  / ヽ (       ノッ‐'´    `'、
   .,'´   _,! >、 \`>=、,.-<- -- -‐ '"   ヽ
_,.-'´>、  ,'´1 イ` ‐'´ , /、          ,.‐<´ヘ、
´ `く  `'ソ l|    ,ィ7´ ,!       ,.‐'"    `'-、_>、
   \ ,!  `ー、_ / イ----.+-‐ '"´     | / /  :l
     ヽい       ハ   |          |/:/     |
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┃水野 蓉子                       ┃
┃「ホラ、エサですわよ。」                   ┃
┃イザーク・ジュール                 ┃
┃「何ぃーバカにするなぁーっ!ポリポリ…クマー」 .┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
下線が抜けてたよちくしょう
157箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/24 21:30:22
>さすけ

お疲れ。
一年ぐらい前とくらべるとほんとうまくなったね。AA。
昔は2げったーとか、くまーとかのAAが多かったね。
みるまらがくまに乗っていった作品は名作でした。
あの頃はエディターを使ってなかった。
まだ弟のPCを使っていたのです。
159箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:32:54
弟のパソとは可愛いわな。
160箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:33:41
てか今から小説を体裁するのでだれも書き込まないでくださいな。
161箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:34:48
存在不適合者  第五話  逢ふ坂の関








 群馬の古鬼(こき)は博学で、
世間に甘んずるを潔しとしなかった。
 東京の大学院を出た後は、故郷である群馬に戻り、
人と交わりを絶ってひたすら抽象無限なる真理を追い求めた。
 しかし肝心の何をもって真理となすか、
何がもとで真の理となるか、それが何なのか見当がつかず、
ただただ苦心に身を委(ゆだ)ねていた。
 人は死ねば塵(ちり)となる。
 自然・無限空間に返り、
この世の縮図たる月下界のもとにおりたつ。
 突き詰めれば、
この世界に天国や来世があるかどうかは分からぬ。
 それは神の存在論的証明にも同じ。
 過去数千年にもわたり、
いくたもの偉人がそれを証明せしめんと試みたが、
その答えはいつも同様である。
162箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:35:56
 
 すなわち、神が存在するか否かは分からない、である。
 ここで肝心なところ神などは存在しないのではなく、
結局のところ、【わらかない】ということである。
 神などこの世には存在しないというのは誤りであり、
神がこの世に存在することも、存在しないことも証明できない、
というのが真実である。
 それはさておき、
 人間はいかに死ぬべきがもっとも
高貴・高慢なる死に方なのであろうか?
 人間はもとより、生きとし生ける生物は
死を免(まぬが)れることはできぬ。
 過去いくどとなく人は不老不死を求めたが、
誰一人として成功したものはいなかった。
 そしてこれからもいないだろう。
 もともと不老不死を求めようと
渇望する意思を懐くことこそが愚かなのかもしれない。
 だが、それでは俺は何のために生きているのか?
 この世に神や仏がいるかどうかもわからぬ。
 天国や地獄といったものがあるかどうかもわからぬ。
 結局のところ突き詰めれば、
人は生きる意味や目的などありはしないのでなかろうか?
163箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:36:59
 
 いや、そんなはずはありえぬ。
 だとしたらこの世全ての人間は自らの
生きる意味や目的などないことなど百も承知で
のうのうと悠々自適に暮らしていることになるのだ。
 そんなことはありえぬ。
 古鬼(こき)にとって、生きる意味や目的がない
ということはこの世のどんなことよりも恐ろしいことだった。
 古鬼(こき)は自身が神や預言者といったものに
選ばれし存在だと思ったことはない。
 もとより努力に努力を重ね、今の自分があるのである。
 この世に真理なければ、いさぎよく死を選ぶほどの
兵(つわもの)為りき古鬼(こき)にとって、
人が生きる意味や目的を持たないなどということは、
この世全ての存在を、自分の価値をも、
否定されたのに等しかった。
 生きる意味や目的を探せば探すほど
古鬼(こき)は段々と焦燥感(しゅうそうかん)に駆られてきた。
 そして、このころから容貌も衰えてきて、
肉落ち骨秀(ほねひい)で、眼光の輝きすらも失われていった。
164箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:38:16



 翌年、
斎杜古鬼(いつきのもりこき)の妻は
夫があまりに俗世間と離れた小屋で
真理・瞑想に耽(こも)っているのを不憫に想い、
草木生いしげる山へようすを見にいった。
 両肩にはいく月まえに生まれた子をおんぶって。
 いくど草木巡る山道を歩いたことだろう。
 山の中途に、ぽつんと一軒、小屋が建っていた。
 みすぼらしくも、憂愁な一軒小屋で。 
 夫はこんなにも草木生いしげるところに
瞑想・真理を追い求めているのかと。
165箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:39:52

「あなたー、あなたー、関子ですよ」

 関子は半年ぶりに夫に逢える喜びと、
半年ぶりでしか逢えない寂しさとで胸がいっぱいに
なりながらも、せいいっぱいの声を上げ呼びかけた。
 すると何やら恐ろしくも哀しい声が関子に向かい吠(ほ)えた。

「関子、関子か・・・・。
 すまぬ。ほんとうにすまぬ。
 分けあって今は会うことが出来ない。
 俺は・・・俺はもうお前に会えそうにない・・・・・。
 ほんとうにすまぬ」

 その何やら恐ろしくも緊迫した声に慄(おのの)きながらも、
関子はぐっと耳をかたむけた。
 声は掠(かす)れ、昔、話した面影はとうに無くとも、
忘れもしないあの愛し、恋したあの人の声。
 それに何やらとても哀しそう。とても辛そう。
 吾が愛し、愛された夫に何があったのか。
 そればかりが、関子にとって気になり、
いっこくもはやく夫の異常事態を把握したい気持に駆られた。
166箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:41:14

「どうして会えないのですか?
 何かあったのですか?
 せめて、せめて
 顔を見せるくらいはできないのですか?
 関子は気になります。
 狂おしいほどにあなたを愛し、
 はるか昔、この霊山に存在せしめた雪女のように
 妖しいほどあなたを想っている関子に
 顔を見せることすら出来ないというのですか」
167箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:43:01

「すまぬ。本当にすまぬ。
 だが分かってくれ、関子。
 それは、それだけはできなんだ。
 どうか関子、これから云うことをよく聞いてくれ。
 これから云うのは真理ばかりを追い求めた
 しがない男の悲しい告白だ。
 俺の傍らでいくどとなく愛を語り合ったお前なら、
 もうすでに分かっていることかもしれない。
 俺は、俺の家系、斎杜(いつきのもり)は鬼の血を引いているんだ。
 斎杜家では代々鬼の血をひいているがために、
 その多くは年をとるごとに鬼に変貌していった。
 俺はその速度が他の先祖とくらべ格段に早いらしい。
 俗世間から離れ、友を断ち切り、お前を里へとおいていった
 俺がこのような鬼の姿になることは火を見るより
 明らかだった。
 しかし、己が真理を求め続ける心はそれほどまでに強かったのだ。
 許してくれ関子。
 おまえには本当に迷惑をかけた
 このような鬼の姿では里へ下りられるはずもなし。
 それにいずれは姿だけでなく、心まで鬼になることだろう。
 今現在でさえ、人と鬼との境が曖昧だというのに、
 これで心まで鬼になったら・・・・・・・もはや・・・・」
168箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:45:07

「ああ、なんでこんなことに・・・・。
 あまりに不憫で、神様のあまりの残酷なしうちに。
 関子はいったい、これからどう生きていけばいいの。
 あなたを救うこともできず、
 かといってこのままあなたを連れて帰ることすらも
 ままならず。
 ああ、ああ。
 ううう。
 今日がまさか今生(こんじょう)の別れになるとは
 思ってもみなかったけれど、もしできることなれば
 最期に、この子を見てもらえますか?
 あなたと関子の愛しい子を。
 今生(こんじょう)の別れをこの子と関子に云ってくださいな。
 それがせめてものあなたのつぐないと、
 わたしの罪になろうことなら」
169箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:46:32

 そう云い、関子は背中におぶっていた赤ん坊を見せる。

「この子はあなたと関子の子です。
 この子もあなたの鬼の血を受け継いでいるのですよ。
 関子はどうすればいいのですか?
 う・・・う・・・。
 関子はこの子を幸せに育てていく自身がないんです。
 この子はきっとあなたのような鬼になり、
 けっきょく不幸になる。
 関子はどうすればいいんですか?」
170箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:47:41

「・・・・・・・・どうもこうもありはしない。
 その子が鬼へと覚醒せしめるまで、
 ただ少しでも幸せになれるよう育てるんだ。
 その子が鬼へと覚醒せしめるそのときまで
 立派に育てあげるんだ。
 いいかい。
 生まれてきた子供に罪はないんだ。
 その子が鬼になるまで幸せであればそれでいいじゃないか。
 俺の云っていることがただの泣き言にしか聞こえないか。
 俺の云っていることが受けみで、逃げの精神としかみえないか。
 そうではない。そうではないのだ。
 人はみな何かを求め、何かを探しながら一生を終える。
 ただな、ほんとうは人はただ生きている、
 いま現にここにいるだけでほんとうは幸せなんじゃないかと
 思う。
 これは俺がこの一生を通じて探しあてた唯一の真理だ。
 姿が鬼になり、心までもが鬼に成り果てつつある俺には
 もうその子の面倒を見ることできない。
 けどな、その分お前がその子を、
 俺たちの子を一生懸命に育てあげるんだ。
 それが、俺たちの子にとって一番大切なことだろうに」
171箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:49:17

「分かったわ。そうね、
 それが一番いいことなのかもしれないわね。
 それがあなたの求めた真理なら、
 関子がそれを成し遂げるまでです。
 さようなら、関子の愛したあなた」

 哀しいけれどそれが関子らの生きる道。
 関子は、
姿形は異形であるがまだ人の心を忘れていない夫に
別れを告げ、
赤ん坊をおぶり里へと下りていった。
 夫との今生(こんじょう)の別れを惜(お)しみながら。
 夫が人の心を忘れるまえに逢えてほんとうによかった。
172箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:50:16
 
 夫は自分の俗世間や人から離れ、
真理ばかりを執拗に追い求めたことが
鬼になることをを早めたのだと云っていた。
 関子は実のところ昔から知っていた。
 夫が鬼の血を引くもので、
 その夫を好きになってしまった静子にも
鬼の血を引いてしまったことを。
 哀(かな)しくないかと云えば嘘になる。
 辛くはないかと云えば嘘になる。
 ただそのような弱音を吐いたところで
いったいそれがなんの慰めに為ろう。
 関子らの生きる糧(かて)はもう得ている。
 関子には愛する子が、その赤ん坊がここにいる。
 鬼の血を引いていようが、いなかろうがそんなことは関係ない。
 関子が愛する子供であることに、なんの違いもありはしない。
173箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:51:54




 関子は村へと帰り、今日あったできごとを村の長に伝えた。
 村の長は斎杜家の事情を知る数少ない人物である。

「そうか、そうじゃったか。あやつめ、とうとう鬼になってしもうたか。
 ・・・・・・・はたしてあやつ為りの真理とやらに辿り着けたか否かは
 あやつのみぞ知ると云ったところなのじゃが。
 さてと、ところでおまえさんはどうする?
 ここに住んでいてはあやつが心まで鬼に成り果てたとき、
 おまえさんがたを襲うやもしれぬ。
 それに自分の夫の変わり果てた姿を見るのも
 あまり気分の良いものじゃないじゃろ。
 街へと引越してみるというのはどうかの?
 ほっほっ、あやつ、斎杜のことは心配するでない。
 邪鬼封印の伝承はこの村にも存在しおる。
 いざとなったらわしが人柱となってこの身ごとあやつを封印してくれるわ。
 かっかっか」
174箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:53:07

 村の長は頼もしくも寂しげに、
それが定めであるように諭(さと)した。
 夫が鬼に成り果ててしまうと、
関子たちを追っていずれこの里に下りてきてしまう。
 そうなれば、云うまでもなく、
この村の人々に迷惑が掛かってしまう。
 悲しみや辛さを味わうのは関子たちだけで充分だった。
 最後の一夜を赤ん坊と凄し、関子は村から去ることにした。
 朝起きると関子たちのこれからの生活を祝福するかのような
はればれとした快晴の天候だった。
 秋の匂いはもうそこまできて、古緑から新紅へと色をかえる。
 それがただとても咽かで、つかのまの幸せをあらわしているようだ。
175箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:54:18
 
 ふと外に出ると何やら見おぼえのない、
ふたりの童子が玄関のまえの木陰で
何やら童唄を唄っている。
 ひとりは男の子で、もうひとりは女の子。
 年はそう、七、八歳ぐらいの。
 嬉しそうに、それでいて哀しそうに、
ふたりの顔を見つめあいながら。

「かーごめ、かーごめ
 かーごのなーかのとーりは
 いーついーつでやーる
 よあけーのばんにー
 つーるとかーめがすーべえた
 うしろのしょうめんだーあれ」

 童唄、かごめかごめの唄だ。静子もなんだか子供のころを
思い出したかのようになつかしい思いにひたった。
176箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:55:26

「ねえ、おばちゃん、この唄の意味知ってる?」

「ううん、知らないよ。」

 関子はできうる限りやさしくこたえた。

「あのね。
 籠女(かごめ)は妊婦なの。
 いーつーいーつでーやーるは赤ん坊が
 いつ出るのかなってこと。
 クスクス。
 鶴と亀がすべったってことはその妊婦や
 赤ん坊に不幸が起こったってことね。
 後ろの正面だーあれは間引かれる子供はだれだってこと。
 もしくは忌み子はだれだってこと。
 クスクス」
177箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:56:49

 ああ、この子たちはなんなのだろう。
 なぜこの子たちは関子の子供のことを知っているのだろう。
 いや、そうじゃない。
 少し過剰に気にしすぎているだけのこと。
 そう自分に言い聞かせ、
その童子らにかるくあいさつを交わし、
あまり関わりを持たずにでていこうとした。
 しかし、

「どうして鬼の子を育てるの?どうして忌み子なのに育てるの?」

 その問いに関子は畏怖の念を憶えた。
 斎杜(いつきのもり)家が鬼の血をひく家系だと
いうことは村の中でもごく一部の人間しか知らないはず、
ましてや、
子供のそのようなことを教えるのは
村の掟として堅く禁じられていた。
 どうしてこのようなまだ年端もいかないような
子供が斎杜家の秘め事を知っているのか。
 そう想い、ひとりなんともいえない感に佇んでいると、
178箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:57:51

「どうして私たちが、その禁忌を知りえているのかって
 顔をしているね」

「しているね」

 ふたごのもう一方がくりかえす。

「けど、そんなこと不思議なことでもなんでもないわ。
 私たちは神童(しんどう)だもの。
 その辺の人間や鬼たちと一緒にして欲しくわなくってよ
 ねえ」

 そう云うともうひとりの男の子も

「ねえ」

 と。
179箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 00:59:32

「忌み子は間引かなければならない。
 鬼子は間引かなければならない。
 クスクスクス」

「だって穢(きたな)いもの。
 穢(けが)れているもの。
 ばっちい。ばっちい。
 クスクスクス」

 関子を耐えきれず、声をあげる。

「そんなことはできないわ。
 血がどんなどだろうと、
 その子が例えいつかは不幸になると分かっていたとしても
 自分の子供を殺すことの出来る親がどこにいましょうか」

 目には涙を浮かべながら、
それでもなお、
これから自分の生きていく道に迷いはないと。
180箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:00:50

「鬼の血。人外の血。
 どうして間引かないの。どうして?」

「赤ん坊の首を絞めればほらすぐに。
 赤ん坊に濡らしたわら半紙をのせればほらすぐに」

「あなたたちには救いなどないの。
 生き続けるかぎる苦しみ続けるの。
 それはあなたたちに架せられた定めだから」

「七つまでは神の子」

「七つまでならカエせるわ」

「七つまでならモドせるよ」

「七つまでなら生まれ変われるのに」

「七つまでなら神に返すことができるのに」
181箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:02:33

 関子は耐え切れなくなり思わず叫んだ。

「そんなことできるわけないでしょ!!
 関子らの命の分身を、魂の煌めきを
 そんなふうにみすてる親がどこにいますか!!
 関子は絶対にそんなことはしないんだから!!」

 関子は力の限り叫んだ。
 だって悲しいじゃないか。
 だって悔(くや)しいじゃないか。
 いくら神童(しんどう)さまといえど云っていいことと
悪いことがある。
 そうしていると、関子の想いが通じたのか、
ふたりの神童の顔が優しくも温かくなっていくのを
関子は感じた。

「あなたは優しい母親。
 とてもいい母親。
 もしもその赤ん坊を育てようとするのなら、
 強く強く生きること。
 その赤ん坊はしっかりと鬼の血を継いでいる。
 そしてその子はその血で苦しめられる。
 それは確か。
 けど、それはしょうがないこと。
 それが定めというものだから。
 強く、強く生きなさい。
 私たちにいえるのはただそれだあけ」
182箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:03:30

 そうふたりの神童は云うと、
目の前の神童は
そこには始めから何も存在などしえなかったのかのように
忽然と消えはていた。
 これは夢か幻か。
 今ここにいた子供が影も形もみあたらぬ。
 きっと関子をほんとうにこの赤子の親に
ふさわしいか試していたんだわ、と思った。
 そして関子は静かに村を去っていった。
 赤ん坊を連れて、鬼になった夫に別れを告げて。
 ただ陽光の日をあびながら、
 明日を生きるだけの身を包んで。

 彼(か)の古くから伝わる、逢う坂の関で生まれた子。
 そのいくすえがどんなに辛いものであったとしても。
 生きているかぎりそれは幸せなことだと、
 そう云う夫の言霊(ことば)を胸に包んで。


                          To Be Continued.
183箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:04:23
第五話終わり。
184 ◆POTOD4D5MU :05/01/25 01:09:25
うちの都合により掲載は後回し
/ / / ,'///イ∧レ'ノヘ ', ヽヘ.  ヽミ〜、
 / / ///,',!.|'__ ̄`ヾ', ヘヘ.ヽ \ヽ.
_ノ /ム!,',!.,!,!壬_ミヽ  ̄,.ニ', ', '、\ヘ`ヾ;
,' ,' ,ヒミ! ! .トてソ_`  ィ千ハ トミヽヾヘ. !
. ハ ヾ.| |.N     '、 `~´,!|、|lヾ',ミ、ヾ;
,ハ||`'l l|バ    /   リハ リハ !
l_,.-ヤ ト | ヤ -=_=  .イ | :',  ヘヘ.
iニ´ トl .lヾ'-、    .イ,ミヽl、 !ハ ヘヘ.
:::::::::ヾ | `':、`'‐-イ::::|.|::::`ヾ: 川 ト、ヘヘ.
〜ー ┴ー-ヾ.___|:::::|.|:::::::_ノ〜ハヽヘヘ.
.|  ̄         ̄`~^´    `'-ヾ._ヘ
 ニ二-ー¬冖´_,_彡// //  ∠ヾ
  ヽ-ニ二ニ=‐.'// //  :/'/´`
         // //    ///
┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ファリス                       ┃
┃「俺・達・海賊♪海賊♪」          ┃
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/ / / ,'/// ∧レ'ノヘ. ', ヽヘ.  ヽミ〜、
 / / ///,'.イ|'__ ̄`ヾ', ヘヘ.ヽ \ヽ.
_ノ /ム!,',!.,!,!壬_ミヽ  ̄,.ニ', ', '、\ヘ`ヾ;
,' ,' ,ヒミ! ! .トてソ_`  ィ千ハ トミヽヾヘ. !
. ハ.ヾ_| |.N     '、 `~´,!|、|lヾ',ミ、ヾ;
,ハ||`'l l|バ    /   リハ リハ{ !
l_,.-ヤ ト | ヤ -=_=  .イ | :',  ヘヘ.
iニ´ トl .lヾ'-、    .イ,ミヽl、 !ハ ヘヘ.
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〜ー ┴ー-ヾ.___|:::::|.|:::::::_ノ〜ハヽヘヘ.
.|  ̄         ̄`~^´    `'-ヾ._ヘ
 ニ二-ー¬冖´_,_彡// //  ∠ヾ
  ヽ-ニ二ニ=‐.'// //  :/'/´`
         // //    ///
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┃ファリス                       ┃
┃「寒さで手が痛い。」            ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛
187箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:26:51
>◆POTOD4D5MU

な、ないきなりとは・・・・やはりテストが忙しいとか?

>くま

そういうときは手袋をはめよう

てか保守あげ
江戸時代のお話?
189箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:43:02
>さすけ

一応戦後です。
戦後すこしたったあとくらいのお話。
ど田舎のね。
190箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/25 01:52:52
ネタバレ

斎杜古鬼(いつきのもり こき)
と斎杜関子の子供が
第四話で箜間桐孤(くうかん とうこ)
と愛を語り合い
さいごに自殺をしてしまった
斎杜古関(いつきのもり ふるせき)なのです。
運命とはなんと残酷に
なんと哀しくまわるのでしょう。
日本人はフン族(中国語ヒョンヌ悪人)でトルコ人という意味でし(^^)
秦ハタはアラブの製鉄民族ヒッタイト(ヒト人)でし(^^)
藤原はハザール(アフガニスタンのハザラ移動民)でし(^^)
ノアの息子ヤペテ(白人)の子孫トガルマから始まるトルコ民族は
スラブ民族として今のロシアに住み、その後西へ東へ分かれたでし(^^)
東へ行った子孫が朝鮮と日本に分かれたんでし(^^)
その証拠にハンガリーにはミズ(水)シオ(塩)という言葉が残り、
北欧フィンランドの正式国名スオミ(ミズウミ湖)があるでし(^^)
日本には肌の白い人と黄色い人がいるでし(^^)
アイヌの語源は北米のイヌイット=ヒッタイト=ヒト=人でし(^^)
以上が太古から2000年程前の歴史でし(^^)
日本人はアフリカから来たわけではなく北方民族でし(^^)
つまり人の先祖はみんな同じなんでし(^^)
たとえ右翼だらけのネラーから嫌われても反戦・自由主義を貫くでし(^^)
これが本当の愛国心でゴザルよ。
戦争をしろと圧力をかけるアメリカの狙いは日本を滅ぼす事でゴザルな。
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  ご無沙汰しております。
       
       存在不適合者  第五話  逢ふ坂の関 の小説、
       深く閲覧させて頂きました。
       

       「かごめかごめ」の歌、恐ろしくも悲しい内容味だったんですね...
        
        当方、埋蔵金又は古代ソロモン王の末裔に関する歌だと
       思っておりました。

        それにしてもさて、運命とは悲しいものですね。
       果たして人間に運命というものが在るのかどうか
       思慮にふけておりました。

        
        また試験、お疲れ様でした。
       今後も更なる続編を期待しながら応援しております。
       何卒、お風邪を召さぬよう気を付けて頑張って下さい。」
196 ◆POTOD4D5MU :05/01/25 16:58:44
>>187
そうよ〜 えへへへへへっ
197凛 ◆Rin//Szv3k :05/01/25 20:34:22
お久しぶりです。
創作活動は順調そうで何よりです。
新作待ってますね〜ノシ
198 ◆NAGUMO.91E :05/01/25 23:25:58
読んだよ箜間。
ここんとこサブストーリー多めだけど、気分の問題か。
ネタバレはしなくても、苗字でわかった。
今回は、自殺したキャラの伏線で
今後には影響なさそうだからスラスラっと読めたよ。
その分だけ、ストーリー的には無常感漂う話でした。

だーいぶ設定というか、世界が固まってきたよね。
199 ◆NAGUMO.91E :05/01/25 23:28:52
かごめかごめが、極貧状態の農村で行われる
「口減らし(子供の間引き)」の歌だってのは
前から知ってた。それで、間引いた子供の供養だかで
「こけし」の人形が作られたとか(子を消すって意味だとか)。

間違ってるかもだけど。作中では、いい感じでした。
200箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 01:39:51
200get
201箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 01:44:22
>さすけ
191はあきらかに電波すぎるぞ。まあ面白いからいいのだけれど。
まあけどね、さすけの云っていることもよくわかるよ。
さすけは世界平和を求めているんだよね?
そしてその自身の内にある理想と現実の断絶に悩んでいる。
ああ、桐孤も思うさ。やはり平和の方がいいさ。
202箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 01:52:27
>さすけ
さすけがここまで自身を曝け出してくれたんだ。
桐孤もそれに誠意をもって答えるよ。
まずね、さすけは右翼のねらーに嫌われている
と思っているらしいけど、基本的にはね、
右翼も左翼も根っこでは同じことを思っているんだよ。
桐孤はね、18、19のときは左よりだったんだよ。
だからさすけのいいたいことはよく分かる。
今はどちらかと云えば右だけどね。
さすけはみなが笑顔で暮らせるようなそんな社会、
みなが幸福を享受できるような社会になってほしいと願う。
それはね、右の人もそう思っているんだよ。
ただ手段が違うだけ、目的は一緒なの。
右の人は自国の歴史を守ること、愛国心をもつことが
人々が笑顔でくらせる社会、幸福を享受できる社会だと思っている。
だから必用に朝日や中国といった反日的なものを叩く。
203箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 01:59:51
>さすけ
一方左よりの人たちは
世界平和を望み、一つの地球を目指し(国という単位を解体する)
人類みな兄弟。話せば分かるはずだと信じている。
その考えは正しい部分もあり、また間違った部分もある。
日本が中国や韓国から嫌われているのは
日本がちゃんとした謝罪行為を行わなかったからだと思っている。
その意見にたいしても半分は正しいし、もう半分は間違っている。
日本が謝罪をちゃんとしなかったのは事実かもしれないが、
中国あたりが反日を理由に国家をまとめようとしたり、
嘘の写真や被害者数の虚報告なども行っているからだ。
それに韓国はいささか、反日をすることが生きがいみたいに
なっていることもどうかと思う。
204箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 02:05:56
>さすけ

桐孤は今はどちらかと云えば右よりかもです。
それは桐孤は日本の美や日本の伝統、
そして日本の文化がすきだから。
中国や韓国などとほんとうの友好関係を
結ぶには向こうが節度のある歴史認識を
もつことから始まると思っています。
まあ、向こうは全く逆のことを思っているでしょうが。(笑

さすけはさすけの信じる路をいくといいよ。
さすけのいう反戦ていうのもよくわかるし。
アメリカの目的が日本を滅ぼすことだというのは
ちといいすぎでしょう。(笑
205箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 02:21:14
(´-`).。oO殿
       こちらこそ、 ご無沙汰です。
       毎度まいど読んでいただいてほんとうに嬉しいです。
       なんかこれって桐孤にふぁんができちゃったって
       認識していいかな? えへへ。

       「かごめかごめ」の歌のことが別にいいたかったんじゃないんだけどね。
        でもま、色々な解釈の仕方があるらしいですよん。
        >埋蔵金又は古代ソロモン王の末裔に関する歌だと
         埋蔵金はありそうだけど、ソロモン王とはまた
         夢や空想把握能力が養われますな。感服。

         運命はね、悲しくも安らかで、楽しく、
         またときに恐ろしく。
         人はね、法律の範囲内だったらどう生きても
         いいんだよ。ほんとはね。
         運命はあると信じていると思っている人に
         とってはげんにあり、信じていない人に
         とってはないんじゃないかな?
         その辺は神様とおんなじで。

         試験?! ちゃんと読んで下さっていたのですね。
        嬉しいです。応援されるなんてひゃっほ〜う。
        お風邪には気をつけま〜す。
         (´-`).。oOさんも風邪には気をつけてね。
206箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 02:33:50
>◆POTOD4D5MU

後期試験がんばってね〜。応援してるよん。
桐孤は金曜日で試験は終りです。
やっと小説を書くのに集中できる感じで嬉しいよ。
ま、けど書くって云ってもほとんど読書に
費やしたり、没作品を書いたりすることに
なるんだけど。
今度◆POTOD4D5MUさんにはホムペのつくりかたを
教わりたいなあ〜。◆POTOD4D5MUさん
ホムペ造るのに長けてそう・・・・。
207箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 02:42:10
>凛
凛さんおひさしぶりです。
思えば凛さんの一声が小説を書くことを継続させるのに
必用だったのかもって思います。
もし、お体の具合がよろしければ、
ぜひ文章の書き方というのを享受していただきたいです。
どうすれば美しくも素敵な文章が書けるのか、
日々苦心しています。
精神的な苦痛を和らげるすべはあまり考えすぎないこと。
そして判断停止を入れること。
ものごとのいい面もみること。
定期的に散歩などの運動をし、
からだを動かすことなどです。
心の平安をもちにくい世の中だといわれているけど、
めげずにお互い生きぬきましょう。
自殺は救いにはなりまえせんから。
応援しています。
208箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/26 02:52:24
>なぐも
読んでくれてサンキューです。
ほいな、気分の問題です。
気分が乗らなければ、書けないというのが痛いところ。
まだまだ精進が必要なよう。

>ネタバレはしなくても、苗字でわかった。
さすが、嬉しい読み手だよ。

>その分だけ、ストーリー的には無常感漂う話でした。
桐孤はどうやら絶望や悲痛のなかにも
なお前向きに希望を求めて生きようとする
人が好きらしい、というか大好きらしいです。
書いていて気づきました。(笑

>間引いた子供の供養だかで 「こけし」の人形が作られたとか
それは知らなかったよ。勉強になるわ〜。

こんどはなぐも氏の書いた小説がまた読みたいですよん。
ああ、でももっと肯定的な人間賛歌みたいな作品が
書きたいわ〜。どうしても作者の精神状態が作品に反映される〜
209&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/26 07:25:10
         '':、  , ニ、 ,'/ ,.-¬ニ,ニlヽ.   _,.-、,,,_
          '':、 f,=‐-レ/  |    //_レ ‐'チ‐'彡'´ `, ='く
            ヾ',ニニl〈  .|   /// ( {     /  ,.   ヽ
     ,.‐、-、  γ^ー- '" ヽ |  /,ゞチ ミ`\  (   ノ'   ,ハj
、,-、 _,ィrヘ. :| :t`'ーf>モ,=.チlrヘ_,| // 〈 ゞ、,ゞー-=ヾ:y=-'−<,.彳,!
=ク::`<'ゞヘ j !  l[ヽ]v-v[/]l_ニlー'_,.-ヘ ミレ ,.=_、_  、__,._=.、} ζ
  `'ック 'ミ:`'ヘ._'、_∠lニ二二/ ̄  / lf:ミ ヘフlコ'`  ´ヘフlコン,!イノ
_,.-、,ニ`'-、_`'‐' `'<(_,.-/        ヾj、    l    :/'イ
_´  ',  __,>-、.  ミ':<二ニい`;      ヽ.   __;__   .イく
'.ノフへ<二クヾミ>-、.  `'<_久_ ,-、、 ,,彳j.\ ニ /:_l_``、、
'::/   ヾ__j, -='_'ノ∠チ`>、  ミ'=ミ=',,彳 j `'ー`¬'´‐'´ t  ) ;
.      ヾ-‐千_,'、 ヤ j / ,>-¬て ̄ヾ:、 ∧_      _,_ク/イ、_
    _,.-,-┴-ヘ. :V:/ /'j::::::::::::::,.-‐l::::``‐、 `'ー-‐'ニ∧//´:::::::::`
ニニ.=―_'ク._>ミフニ:'、ム,!:::::::/  j::::;∠~`Y  _,.ィ´ハ', `~ミヽ.
 ̄´`マf7`丁,:彡ク_,∠、_,ニ/:::::::,1   ,!イ    j  _.ィ ノ ヘ',
___リ:|└_┘`<>>00/ ,'/>イ|  〈     j く  /   ヘ',
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ディアッカ・エルスマン                          ┃
┃「やれやれ。俺はパシリじゃないっつーの。」          ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
( ゚(ヌ)゚ )
509 :strawberry(UDG) ◆F8mOpZ72qE :05/01/26 05:43:54
>507
あぁーそれね

それは社会復帰困難な一部の人達と
社会に出れそうも無い白痴がやったことだから
常人は気にしちゃダメだよw


510 :strawberry(UDG) ◆F8mOpZ72qE :05/01/26 05:48:12
ちうか、行ったらイッたで

ある人を傷つけちゃうから
こーゆう場合行かないのが優しさなんだよ♪

未だにあの顔がトラウマなんて口が裂けても言えないし
だから低俗ぢゃない限りこーゆうのはスルーなんだってw
( ゚(ヌ)゚ )どこの国もそうだけど
何も知らないから貶したり差別したりするんだよね。
ブッシュはイラク人を黒人だと思い込んでいたし、
アメリカの学者は日本語と似てもいないアフリカが
アジア人の故郷だと言うんだよ。
         '':、  , ニ、 ,'/ ,.-¬ニ,ニlヽ.   _,.-、,,,_
          '':、 f,=‐-レ/  |    //_レ ‐'チ‐'彡'´ `, ='く
            ヾ',ニニl〈  .|   /// ( {     /  ,.   ヽ
     ,.‐、-、  γ^ー- '" ヽ |  /,ゞチ ミ`\  (   ノ'   ,ハj
、,-、 _,ィrヘ. :| :t`'ーf>モ,=.チlrヘ_,| // 〈 ゞ、,ゞー-=ヾ:y=-'−<,.彳,!
=ク::`<'ゞヘ j !  l[ヽ]v-v[/]l_ニlー'_,.-ヘ ミレ ,.=_、_  、__,._=.、} ζ
  `'ック 'ミ:`'ヘ._'、_∠lニ二二/ ̄  / lf:ミ ヘフlコ'`  ´ヘフlコン,!イノ
_,.-、,ニ`'-、_`'‐' `'<(_,.-/        ヾj、    l    :/'イ
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'::/   ヾ j, -='_'ノ∠チ`>、  ミ'=ミ=',,彳 j `'ー`¬'´‐'´ t  ) ;
.      ヾ-‐千_,'、 ヤ j / ,>-¬て ̄ヾ:、 ∧_      _,_ク/イ、_
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ニニ.=―_'ク._>ミフニ:'、ム,!:::::::/  j::::;∠~`Y  _,.ィ´ハ', `~ミヽ.
 ̄´`マf7`丁,:彡ク_,∠、_,ニ/:::::::,1   ,!イ    j  _.ィ ノ ヘ',
___リ:|└_┘`<〇〇/ ,'/>イ|  〈     j く  /   ヘ',
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┃ディアッカ・エルスマン                          ┃
┃「俺はパシリじゃないっつーの。」                 ┃
┃イザーク・ジュール                         .┃
┃「いいや、貴様はパシリだ。」                     ┃
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214&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/26 20:51:53
         //.::/::::::/:::::::ヘ:::::ヘ.:::ヽ
        j::j:::,!::::::イ::::,、::::ハ:::::ハ:i::ハ
        l:,!:::j::i::::ハ::イハ:::|::i:::|:j:j::|:l
        tム::lニトzlミ」 lレレヒ'エリリ:,!
        t、ヾトゞz'ノ`  ヘ'z'ノノリ/
         ヾヾ`    i    クク
          t\  (二7 ,.イ:Y{
      ,.−‐-ト'ノト`_、ニ イクト,ハ
     / γ ヽ ト'ノ、_     トイミ' - 、,_
    ,:彡フf  :lハト'ノ\`   /トク     `ヽ
   ,r‐'´  :}、__,ハ ト'7        トク      ',
 .rイ ヘ.  t_フ t小ゞ−- 、  :トイ     /  !
 ,! ヽ. ヘ.  K  〃 ,. -∠   :トイ   l./   ,!
 ゝ、\_,シ‐'   ,.rイ      トク   リ/  ,!
 \ヾ='-−`>‐´ トイ      トイ  ,!/  イ
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃島津 由乃                       ┃
┃「貴様ぁーっ!この腰抜けがぁーっ!」      ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
215箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:05:38
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>209

分かったよ。君はパシリじゃないさ。

>>210

( ゚(ヌ)゚ )

>>211

それがやつなりの優しさというわけですな。
もっとわかりやすい優しさでいのに。ほんとあの子は・・・。

>>212

イラク人が黒人だと思ってたいうのはいくらなんでも嘘だろう・・・

>>213

いざーく

>>214

島津 由乃さん、むしろ君とつきあいたかった
216箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:18:45

存在不適合者 第六話 永遠を求めるもの、根源を求めるもの (前編)






彼は世界の根源、魂の根源を求めている。
彼女は無限を、永遠の在処を求めている。
始まりを求めるものは過去へ。
終わりを求めるものは未来へ。
始まりをもとめるもの。
終わりをもとめるもの。
その相反する二つが衝突するとき
そこにあらたなる世界が生まれる。
217箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:19:39




 ある男がこう云った。

 「人はなぜ自殺をするのか?
  その理由は人の心の内側にこそ、
  その理由が隠されているのではないかと考える。
  人は、生きたいと願う気持ちのほかにも、
  死にたいと願う気持ちも、
  心に内在しているのだから。
  人はどういうときに自殺をしたいと思うのか?
  それは辛いと、苦しいと、もう生きてはいけない、と感じたときに?
  けれどもそんなことは表面的なことにすぎない。
  人はみな本来死にあこがれているのである。
  幻想的で幻影的な【死】という虚無に」

 桐孤は言う。

「死に憧れているってそうか? 私には気持ちがわからないな・・・」
218箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:20:27

 すかさず男は答える。

「それは桐孤姉えが本当に心の底から悩み、
 つらい境遇に直面したことがないから云えることだ。
 人はほんとうに辛いといった事柄からは逃げ出したいもの。
 それがたとえ死という虚無をまえにしたとしても、それは変わらない。
 いや、死という虚無を前にしたからこそ、
【そこ】へと逃げ出したいのだろう。」

 苦悩は死への憧れとなることで救いをもつ。

「一時の苦痛と、永遠とも感じられる苦痛、
 どちらがいいかと聞かれたら、
 桐孤姉えは前者を選ぶだろう?」
219箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:21:33

「そんなことはない。
 私はそうは思わない。
 だって死んだら今までやってきたことだって、
 全部無意味になってしまうんだぞ?
 私は死ぬまで、
 この無意味で無価値な一生という名のレコードが終わる、
 その瞬間まで足掻きたいんだ。
 ああそうだ、そうでも思わなきゃ、
 とてもじゃないがやってられないだろうが」

「すべてが無意味になる・・・・・か。
 まぁそうだな。 
 人は極論すれば、
 生きている事そのものさえ無意味とされる。
 死ねばすべてが終わる。
 それ以上でもなければそれ以下でもない。
 そして大統領もホームレスもサラリーマンもみな、
 死は平等に訪れる。
 違うのは訪れるのが早いか遅いかという違いだけだ」
220箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:22:31

 桐孤はすかさず口を挟(はさ)む。

「だからこそ人は何かを残したい。
 何かそのときに、
 この眼で、耳で、肌で、躯(からだ)全体で感じた、
 感動した、恋をした、この世全ての想いを感じ取りたい。
 かけがえのない、
 そのとき以外は二度と訪れることのない思い出を、
 記録を、残そうとしているんじゃないのか?
 私はそう思う」

「生きることが無意味であれば無意味であるほど、
 人は生きる意味を求める・・・か。
 逆説的だな。
 あるいは・・・・・
 人はそうでもしなくては生きてはいけないのか。
 人の心の中には相反するような命題すらも内包している、
 と考えるのが正しいのか・・」

 そう冠木を一人ごちた。

 「世界の根源を求め、始まり、つまりはゼロ地点へと到達すること。
  その行為、根源到達こそが、
  吾が願い、ひいては吾が一族の願いに他ならず。
  吾はそれを具象化するのみ」

 と云いすてて。
 
221箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:23:19






 箜間家と冠木家は技を競い合い、
最終的にどちらか一方を再起不能に追い込まなければならない。
 それが二つの一族が切磋琢磨して業を磨き、
栄華を繁栄させるための知恵でもあった。
 そしてそれこそが二人が化せられた運命であり、宿命でもあった。
 箜間と冠木の両家による戦いは古くは室町から。
 そしてこれからもこの血が耐えるまで未来永劫と続いていくだろう。
 箜間家は永遠を求めた。
 そして冠木家は始まり(根源)を求めた。
 ただそれだけの違いだった。
 しかしそれが決定的な違いでもあった。
 相容れぬ二つの思い。
 ちょうど陰陽(おんみょう)でいう陰と陽というような関係である。
 古くからその両者は対立し、
ある時は敵と、またある時は味方と、
時代が変わっても両家の戦いは終わらなかった。
 それほどまでに相容れぬ考えだったのだ。
 永遠を求める箜間と始まり(根源)を求める冠木は。

 そして時は現在。二つの思いはなおも交錯す。
222箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:24:44






 私にとって冠木は兄弟だった。
 嘗て(かつて)といっても、
もう十年以上も昔のことになるのだけれど。
 私はよく冠木と木々煌々と
そびえたたんとするような草むらを遊び場にしていた。
 蜻蛉(とんぼ)取りや虫を追っかけることが、
 あのころ私たちの最大級の贅沢だった。
 冠木よりも二つ年上の私は冠木にちょっかいをだしてくる
 いじめっ子をやっつけたり、
冠木が一人寂しく某(ぼう)としているときに一緒に遊んだりと、
なかなかのいいお姉さんだった。
223箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:26:07
 
 あるとき私たちは富士の近くの森に迷い込み一日帰らないことがあった。
 あのときのわたしたちは怖いもの知らずだったのだ。
 まるでこの世界には怖いものなど何もないといった感じで。
 そのときのことを冠木は覚えていないらしい。
 けれど私はしっかりと覚えていた。
 あのとき冠木がどんどん森の奥深くへと行ってしまうときに、
何か大きな、それこそ神がかり的な力が
冠木を飲み込もうとしていたことを。
 私は小さいながらも直感により、冠木の危険に気がついた。
 そんな私たちにある種の危険とも不可思議ともつかぬ現象が陥ったときに、
体はがっちりとしているけども
細身で背が高いお兄さんに冠木は助けられた。
(しかし何から助けられたのかはわからない。
 けれども何かには助けられたことだけは分かった。)
 冠木は何事もなかったように、
ただただ目をぱちくりとしていた。
 そして私はそのお兄さんの近くにいたお姉さんから
 (ふたりの名前は知らない)
あるお守りを貰うことになる。
 何でもこれから私と冠木の二人はとある災難に合うらしい。
 だけれどもめげずに頑張りなさいとのこと。
 私はそのときは何がなんだかよく分からなかったけれど、
何かそのお姉さんはとても大切なことを
私に伝えようとしているなって思った。
 だから私は今でもそのことを忘れてなどいないし、
そのとき貰ったお守りを今も肌身離さずもち歩いている。
 それから二人はまた元の生活にもどった。
224箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:27:33

 がしかし幸福は二人の考えとは裏腹に長くは続かなかった。
 
 両家の対立は、この二人の子供にも決して無関係ではなかったのだ。
 そして冠木が中学校に入る前、私にこう云ってきた。

「もう、桐孤姉えと遊べない」

 と。
 私はさして驚きはしなかった。
 私は冠木より早く、
いつかそのような刻が来るであろうことを知っていたから。
 私は冠木からそう切り出す事をあえてずっと待っていたのだ。
 それが姉としての最後の勤めでもあると思っていた。
 あのとき、私が両家の対立を冠木以上に知りつつも冠木に黙っていたことに、
冠木は怒っているのだろうか。
 そんな昔のことを私は考えていた。
 秋の寂しさからか、もしくは冠木と数日前に会ったからなのか。
 いずれにせよ、私が感傷に浸っていた。
225箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:28:58

 ふと外を見る。
 と文乃が、トコトコと歩いてくるのが見えた。
 文乃はその年頃の女の子の中では、やや小さいほうの部類で
 とても可愛らしい。
 顔立ちは端正と言っても差し支えないだろう。
 しかし文乃はそのせっかくの顔を前髪隠している。
 本人はいたって自分の容姿が嫌いなようだ。
 ま、可愛い女の子であるには違いないのに、いろんな意味で。
 ふいにドアをノックする音が聞こえた。
 文乃が事務所に着いたのだろう。

「どうぞ」

 私は諸侯事例じみたことをいった。
 そして文乃が入ってきた。

「桐孤さん、おはようございます」

 と律儀なあいさつを言ってくる。
 私も

「ああ、おはよう文乃」

 と返した。
226箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:30:22

 文乃は何が嬉しいんだか、やたらと笑顔だ。

「今日はとてもいいお天気ですよ、桐孤さん。
 文乃、晴れの日が大好きなんです。
 その日一日が素敵な日になりそうで。
 もちろん雨の日も好きですよ」

「ああそうだな。」

 桐孤は曖昧に答える。
 正直あまり興味がわかない話題だからだ。
 この今私が挨拶をしている人物は月影文乃。
 とある事情で私のアパートで預かっている。
 ある事件を起こしてしまい、私が匿っているのだ。
 本人は十分反省しているし、
私好みの女の子なのでまぁいいだろうっと思ったのだ。
227箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:32:00

「桐孤さん、こんな手紙が来ていますよ」

 文乃が朝の新聞と一緒に一通の手紙を遣す。
 はて、誰だろうと思い手紙を見る。
 手紙を見た瞬間、私は驚愕した。
 その手紙の主は冠木だったのである。
 冠木から・・・・いったいなんだ?
 私はすばやく手紙の封を切った。
 そしてその手紙はこう書かれていた。
 富士の樹海の○○、
 日沈む黄昏時にて待つと。
 ついにこのときが来たか。
 他の相手だったらどうとでもない手紙でも冠木とでは話が違う。
 冠木と私はこのときのために生きてきたといっても過言ではない。
 両家の対立。お互いの技を競い合うべく、しくまれた運命。
 そしてその日付は今日だ。

「文乃、今日は用事がある。
 私は積年のライバルともいえる奴と会ってくるだ。
 ま、会うというよりは殺しあってくるといった方が適切か。
 そういうわけだ。
 留守番を頼むぞ。
 私が帰らなかったら、そのときは私は死んだものだと思え。
 いいか、しっかりと留守番してるんだぞ」

 そう云い戸口から出ようとする。
228箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:32:49
 
 すると文乃が割って入ってきた。
 どうしても私を行かせたくないらしい。

「殺し合いってなんですか?
 そんなことは一言も聞いてませんよ。
 桐孤さんがいなくなってしまうんですか?
 文乃そんなの嫌です。
 どうしてこの平和なご時世に
 殺し合いなんてしなければならないんですか?」

「これはな、私の、私たち箜間家の宿命なんだよ。
 文乃分かってくれ。
 私はこれだけはやらなければならないんだ」

 私の真剣な態度を理解したのか、
文乃はあまりしつこく反対しないようだ。

「もし桐孤さんがこの闘いで死んだりでもしたら、
 文乃は悔やんでも悔やみきれません。
 でも、実のところ人外大魔神との異名をもつ桐孤さんなら
 殺し合いだろうがバトルロアイアルだろうが
 大丈夫だと思いますけどね。
 じゃあいってらっしゃあ〜い。
 桐孤さんが負けるなんてありえないんだから
 がんばれ、オウオウ。ふぁいとだ桐孤!!」

 どうやら文乃は私のことはやたらとかっているようだ。
 けどなんなんだ、その人外大魔神っていうのは。
 それになんか文乃、キャラが変わってないか?!
229箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:33:48

 



 冠木との決闘は富士の樹海の中。
 人目につかない異界の地。
 人目に付かないからこそ異界であり、
人目が付いては異界ではない。
 その点、あの富士の樹海は最適だ。
 あの森ではどんな激しい戦いの音も外に漏れることはないだろう。
 だが気になるのは、冠木が手紙を遣(よこ)したことだ。
 手紙を遣すということは向こうは
よほどの自身があることの裏返しに他ならない。
 どうするか?
 私はまだ箜間家の奥儀は会得していない。
 私は箜間家の奥儀をあと一歩で会得できそうな気もするのだが、
そのあと一歩が難しいのだ。
230箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:35:09

 箜間家は代々永遠を求めてきた。
 しかし永遠というのは名ばかりで、
本来の目的は多世界の扉を開くことにあるという。
 ただ、その多世界の扉を開くためには第三の目、
心眼を自身が会得しなければならない。
 その第三の目、心眼というのは、文字通り心の目というやつで、
インドなどのヒンズー教に伝わる秘伝なのだが、
なにをどう間違ったのか箜間家でもその心眼をあつかっているのである。
 ただヒンズーの心眼と違って箜間家の心眼というのは
相手の心を覗くというようなものではない。
 箜間家の心眼とは空間の歪(ひずみ)を視認ることにある。
 この世全て、どんな事象にも綻び(ほころび)というモノがある。
 この世界には永遠に存在するものなどなく、
どんな生命・因果も【死】を逃れることは決してできない。
 もちろん空間も同じく。
 そしてその空間の歪(ひずみ)を視認すること、
そのことを可能にしたのが箜間家代々の秘伝とも云われる心眼なのである。
231箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:36:26

 この心眼の会得は大変難しく、
三世代に一人ぐらいしか会得ができていない。
 これはもはや努力云々(うんぬん)の問題ではなく、
そいつがその心眼を会得できる才能を内包しているか否かが重要なのだ。
 私はそのへん運がよく、代々続いている箜間家の中でも
選りすぐりの品種改良作品であるから大丈夫だ。
 だが、そんな膨大な力を内包する私でも心眼の獲得はかなり難しい。
 まず心眼を獲得するには形而上学的な概念を
難なく駆使(くし)せしめるのは当然としても、
額(ひたい)にその概念を集中させ、架空の目を造らなければならない。
 そしてその三つの目で空間の歪(ひずみ)を視認するのだ。
 しかし、ここからがほんとうの問題である。
 空間の歪を視認したまではいい。
 そこから空間の歪に手を伸ばし、
無理やり抉(こ)じ開けるのが至難のわざなのだ。
 なんで無理やり抉(こ)じ開けるんだ!!
と昔親に突っ込みを入れたことがあったが、
どうもそれが一番手っ取り早い、という身も蓋もない意見だった。
 なんていい加減なんだ!!
232箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:38:22

 空間の歪(ひずみ)に手を伸ばし、
無理やり抉(こ)じ開けるには
かなりの労力と制御力が必要になってくる。
 掌(てのひら)に概念を集中させながら
なおかつその多世界の扉を開いたまま維持しなければならないからだ。
 多世界は四次元になっており、
制御に失敗してしまうとその四次元に飲み込まれてしまうらしい。
 飲み込まれたら最期、諸滅である。
 合掌、チーンということだ。
 宛ら(さながら)小さなブラックホールである。
 ここでその多世界がワームホールではなく、
ブラックホールというのがミソ。
 入り口はあれども出口はなしということである。
その多世界に相手が放った技を封じ込めるというわけだ。
 はい、これで相手の技は永遠に私に届くことはない、というわけ。
 これが永遠を目指し続けた箜間家の帰結らしい。
 詐欺といえば詐欺くさいのだけど、
やはりその技を編み出したのは素晴らしい。
 よくまあ、そんな大それた技を遥か昔に編み出したものである。
 それはともかく果たして、私にそんな大それたわざができるだろうか?
 今までそのような技を使うほどの強敵が現われてこなかったから、
使おうとも思わなかったけれど冠木相手ではそうもいくまい。
233箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:39:23

 冠木家。
箜間家とは因縁のライバルであり、正反対を求めた家。
 箜間家が永遠を求めたなら、冠木家は始まり、根源を求めた。
 天地万物、物事にはその始まりであり、根源がある。
 それを執拗に追い求めたのが冠木家である。
 冠木家はどうやら母親によると、
どんな事象をも無に返すことが出来るらしい。
 全く恐ろしい話だ。自然法則、ニュートン力学の無視も甚だしい。
 けしからん。
 ま、人の事いえないけど。
 そして私の父はその先代の冠木によって消滅させられた。
 冠木家を憎んでいないといえば嘘になる。
 悔しくないといえば嘘になる。
 けど、これも定め。
 父は戦いに敗れ、そして死んだ。
 父の戦いが決して無駄死にだとは思いたくない。
 最期まで良く戦ったと思う。
 たまたま運が悪かったのか、実力が及ばなかったのかは分からない。
 ただ私が父を誇らしく思っていることは確かだ。
 箜間、冠木の戦いはどちらかが戦闘不能に陥(おちい)るか、
まいったと云えば決着はつく。
 ということは父はまいったとは云わなかったのである。
 その辺は頑固というか負けず嫌いというか、そんな人だったのであろう。
 私はこの戦いを辞めるわけにはいかない。
 これは箜間家だけじゃなく、私自身の誇りでもあるのだから。
 それが幼馴染で小さいころよく遊んだ浩平であろうとも。
234箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:40:39




 黄昏時までまだ随分時間がある。
 最期まで足掻(あが)かなくては。
 これは私と冠木の逃れることの出来ない、逃れてはいけない宿命。
 
 まず箜間家の奥儀である、
多世界干渉を会得しなくては冠木には勝てないだろう。
 その多世界干渉なのだが、会得まであともう少しなのだ。
 云うよりまず実行。
 私はこの世界に存在する形而上学的な概念を額(ひたい)に籠(こ)める。
 この世界の構造を分析。
 世界とはいかほどのものであろうか?
 二十世紀最大の哲学者である、ウィトゲンシュタインによれば、
世界とは、「事実、事態物、対象」という構成になっており、
実世界は事実の総計であるらしい。
そして事実は事態(事柄のなりたち)から構成され、
事態(事柄のなりたち)は諸対象の結合であるとも言っている。
 また、世界とは互いに独立した概念が
複合的に組み合わさったものでもあるらしい。
235箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:41:28

 そしてすべての概念の構成要素は、
【この世界の縮図】から構成されているのである。
 つまり【形而上学的概念の要素】とは【この世界の縮図】でもあるのだ。
 ちなみに【形而上学的概念】の真偽を求めるには、
この世界に存在する事象の真偽を定めればいい。
 そう、私は【この世界の縮図】を読み取り、
この世界の構成要素を分析し、この世界の成り立ちを把握する。
 そしてこの世界から形而上学的な概念と私の内に内包する膨大な「力」を
 私の額(ひたい)へと集め、第三の目、心眼を開く。 
 
ぐぐ、ががが、大気が震える。
 息が苦しい、頭が割れる、空が堕ちて堕ちてくる。
 ここはなにがなんでも乗り越えなければならない。
 心を集中。
 精神は水の如く、心は流水の流れのようにしなやかで、
悟りを開いた釈迦のように。
 ただ無心に、ただ業の成功だけを考えて。
 
236箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:42:39
 
「はああああああああああああああああああああああああああああああ」

 己が第三の目でこの世界を見定めよ。
 この世界の歪(ひずみ)を見定めよ。
 見える。幾多をも巡る歪(ひずみ)の数々。
 こんなにも世界は歪(いびつ)であったのか。
 つぎはぎだらけの世界。
 今この瞬間にでも壊れてしまいそうな
そんな脆(もろ)さを窺(うかが)わさせる。
 その今にも壊れてしまいそうな世界の歪(ひずみ)に向かい手を伸ばす。
 【それ】は驚くほど簡単に掴(つか)むことができた。
 心眼を開いているとき、まさかこのようなものまで
掴(つか)むことが出来るなんて。
 空間に存在するの歪(ひずみ)を
形而上学的な概念を身にまとった手で開く。
 
237箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:43:31
 
「な、なんなんだ、これは?!」

 私は驚嘆した。
 空間の奥には暗黒の世界が広がっていたのだから。
 ふいに何か、もの凄い力で私の身体は引っ張られた。
 まずい、まじでやばい。
 
「ぐはあああああああああああああああああああ」
 
 やばい、まずい、まちがいない。
 このままでは死んでしまう。
 これほどまでに空間の歪(ひずみ)を
開けるということはまずいことだったのか。
 多世界からかかってくる「力」とはとんでもない。
 エレスカレーターを逆向きに昇るなどといったものではなく、
上から下へと流れる堕ちる滝を泳いで昇るようなものなのだ。
 私はどうにもこうにも、耐え切れず、ついに手を離した。
 すると何事もなかったかのように、
みるみると空間の歪(ひずみ)は塞(ふさ)がれていった。
 この世界の正常であろうとする「力」はとんでもないようだ。

「ふうう。これは思った以上にまずいな。もって二秒というところか」
238箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:44:12

 となると相手が術を放つことを見越して
待っていなければならないということである。
 ただでさえ心眼を使っているときは頭が割れそうだというのに。
 相手の動きも読みながら、多世界の扉を開けだと?
 私に死ねといっているんですか?
 生憎まだまだ死ぬつもりなど毛頭ない。
 文乃は自殺願望が強いけれど、
私は文乃ほどこの世界に絶望しているわけでもない。
 もちろん、文乃の気持も分からないでもない。
 だけど、文乃は文乃、私は私だ。
 私はまだ死ぬつもりなんてないっちゅうねん。
 はあ、前途多難といったところである。
 そう一息、溜息(ためいき)をつき、台所へと行く。
 冷蔵庫から栄養補給のドリンクを数本取り出し、
 ふたを開け液体を口の中へと無理やり押し込んだ。
 まあ、こちとらだって相当な使い手であるわけなんだし、
 なんとかなるでしょ。
 
 箜間桐孤は楽観主義者だった。



To Be Continued.
239箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:47:14

存在不適合者 第七話 永遠を求めるもの、根源を求めるもの (後編)






私は永遠を求め
貴方は根源を目指す
終着は違えど同じ試み
一人は永遠を目指し
もう一人は根源を目指す
そして私達は両家の争いに関わる
ただの人形(ひとがた)
別に永遠を目指すことが嫌なんわけじゃない
私が人形(ひとがた)でしかないことが嫌なのだ
240箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:48:37





 私は自身の首にかけてあるお守り。
 この私の首にかけてあるお守りは、
私がまだ小さい頃冠木と二人森の奥で迷ったときに、
とあるお姉さんから貰ったもの。
 そのときにお姉さんは私になにかを言った。
 くしくも、今回冠木とバトルをする場所は
 小さい頃に私たちが迷った森。
 私たちの故郷である街から少し離れた富士の樹海。
 
 私は新幹線とタクシーを乗り継ぎ富士の樹海へと急いだ。
241箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:50:05





 約束の黄昏時。
 黄昏時は古来から現実世界と異界との入り口が交錯すると云われている。
 この時刻、神隠しがよく起きるのは昔からきまっていた。

 私は到着した。

「よう、桐孤姉え、早いな」

 冠木からしてみれば、
私よりもずっと前から居たわけだから、
別に早いということではあるまいに。
 それでも早いと言い切るこいつはよほどこの闘いに自身があるのだろう。
 否。闘いというような甘いものでは断じてない。
 これは一種の殺し合いだ。
 血なまぐさく、家系と血とに縛られた二人の愚かなる殺し合い。
242箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:51:04

「ああ、冠木と早く決着が着けたかったからな」

 私は冠木を見据え笑う。

「じゃあ、とっとと始めるとするか。
 意味のない言葉は必要なく、
 必要のないことに意味はない」

「ちょっとまて、冠木。
 この樹海を決闘場所に選んだのはお前の考えの内か?」

 その問いに冠木は意外そうに顔を顰(しか)める。

「ん、面白いことを聞くんだな、桐孤姉えは。
 この富士樹海は霊的に存外優れているからな。
 なあに、お互い本気でやりたいだろ?
 ただそれだけのことだ」
243箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:52:24

「ふふ、そんなことか。
 冠木には他意があるのではないかと踏んでいたが
 取り越し苦労というやつか。
 ふふ、まあいい。
 さてと、それじゃあバトルを開始といこうかああ!!」

 そういい放ち、
 桐孤は冠木の間合いまで怒涛(どとう)の如く地を蹴った。
 すかさず愛用のナイフで冠木の体躯(たいく)を
 すばやく、瞬時に、そしてそつなく切り裂く。
 しかし切り裂いたと思った体躯(たいく)は実際には切れてなどない。、
 切れたのは冠木の着る漆黒の外套だけだった。
 そのような単調な攻撃を見切られぬ冠木ではない。
 たとえ桐孤がどんなにその手のバトルの達人であろうとも、
 所詮は女。
 女であるがゆえに、体力差は歴然として存在する。
 たとえバトルの達人であろうとも。
244箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:53:19

 すかさず冠木は拳(こぶし)を桐孤の腹にむけて打つ。

「ぐはっ」

 桐孤の腹がねじれる。
 胃の中のもの全てを吐き出してしまうようなそんな嗚咽、衝撃。
 冠木の攻撃は決して生易しいものではない。
 己が拳を極限にまで鍛えあげたそれは、
まさに達人の領域といっても差し支えない。
 ここまで鍛え上げる輩はそうはいるまい。

「どうした桐孤姉え?
 こんなのものか。
 吾の特殊空拳はあとからジワリと躯(からだ)に来るぞ。
 せいぜい今の内に精一杯あがくことだな」
245箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:54:43

 くそっ・・・。
 肉弾戦ではまるで歯が立たない。
 だが、まだだ。
 まだ、冠木は自身のこの世の事象を無に返すという、
奥儀を使わんとする「そぶり」すら見せていない。
 その冠木家の奥儀を防ぎきり、
冠木が油断したところを肉弾戦で責める。
 そこにしか私の勝機はない。
 今は特攻あるのみ。
 冠木のちょっとした動きやしぐさを読み解き、
相手の行動を予測、把握する。
 それでも、それでもなお私と冠木とでは戦いに大きな差があった。

 「くっ」

 思わず声を洩らす。
 冠木の特殊空拳は軌道が存外読みにくい。
 円を描くようにこちらに降り注いできたかと思えば、
直線に伸びるような軌道で拳を打ってくる。
 ここは一つ「かま」をかけてみるか。
 このまま肉弾戦を繰り広げていては埒があかない。
246箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:55:35

「おい冠木、いくら肉弾戦が得意だからってそろそろ
 本腰いれないか?
 おまえら冠木家の奥儀とやらがなにぶん見てみたいのでねえ」

 その問いに冠木の表情が強ばる。

「愚弄してるのか、桐孤姉え?
 死ぬぞ、そのような心構えなどでは。
 いや、もとよりどちらかが再起不能になるまで戦い続ける身。
 そのことに後悔などないな?」

「あたりまえだ。
 この腰抜け堅物野郎!!」

 私は冠木にありったけの罵倒を浴びせた。

「ふん、その言葉、あの世で後悔するがいいさ」
247箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:56:57

 冠木はついに詠唱をしはじめた。
 その仕草、まるでどんな苦行をも乗り越えた
 修行僧の如く。

 「此れあるときに彼あり、
  此れ生ずるより彼生ず。
  此れなきとき彼なく、
  此れの滅するより彼滅す。
  この世全ての事象は
  縁起によって
  相互依存的に成立しているにすぎず、
  存在の真実のありかたは
  これすなわち【無】である。
  桐孤姉え、無へと返るがいい!!
  はあああああああああああああ」

 身体が脳が、大地が悲鳴をあげている。
 冠木の掌にあるもの。
 それはもはやこの世のものではなかった。
 あれに触れたとたん、文字通り
存在そのものを消し飛ばしてしまうだろう。
 無から生まれ、無に返る。
 
248箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:58:09
 
 今だ、いまこのときを私は待っていた。
 私は【この世界の縮図】を読み取り、
 私は世界の構成要素を分析し、
 私はこの世界の成り立ちを把握する。
 そして概念と「力」を私の額(ひたい)へと集め第三の目を、
 開く!! 
 
 私の異界への扉と冠木の無への回帰によって
大地はこの世ならざるものを拒まんと悲鳴をあげる。

 ガガがああああああああああああああああああああああああああ。

 くはっ、さすがにきつい。
 気をぬけば飲み込まれること必死。
 この苦難を乗り越えなくてなにが箜間桐孤だ。
 箜間の称号はだてではない。
 己が第三の目でこの世界を見定めよ。
 この世界の歪(ひずみ)を見定めよ。
 世界の歪(ひずみ)に向かい手を伸ばせ。
 空間の奥にある暗黒の世界を切り開け。
 
「ぐはあああああああああああああああああああ
 これが多世界干渉だ!!!!!!!!」

「無への回帰へと!!!!!!!!」

 両方の怒涛が同時にあがり、世界はそこで終幕した
249箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 03:59:29

 ・・・・・・・・・・・・かにみえた。
 いや間合うことなく、世界はそこで一瞬、
 そうほんの瞬きすらもおよばないような
 そんな短い、短すぎる一瞬だったが、
 たしかに一度、ときは止まった。
 そしてまた時は静かに動き出す。


 カッ!!!!!!!!!!!!!!!


 いったい何が起きのか、二人は終始呆然実質としたまま、
 ほうけていた。
 しかし桐孤の眼(まなこ)はしっかりと事を見定めていた。
 僅かほんの一瞬のこと。
 だが確実に桐孤の開いた多世界の扉の中に冠木の放った
 【無】は消え失せたのだ。
 それはちょうど、光がブラックホールに吸い込まれるさまに
 よくにていた。
250箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:01:00

「なに!?
 吾の奥儀やぶられたのか?
 そんな馬鹿なことがあるのか?
 なんということだ。
 そんなことがあっていいとでもいうのか!?」

 冠木としてみれば、自身の奥儀が敗れることなど
万に一つも考えてなどいまい。
 だが、桐孤はいまの多世界干渉で自身の「力」、
形而上学的なキャパシティーをほとんど使い果たしてしまった。
糞!!防いだは防いだ。
だが、次もし、このような攻撃がくるのなら私にそれを防ぐ術はもはやない。

 冠木はいまだ呆然と立ち尽くしている。
 どうする?
 逃げるか?
 いや、いまさら逃げてどうする?
 私の親父も逃げずに最期まで戦ったんだ。
 それで死んだのだ。
 だったら箜間家の跡取りである
私もそうやって死ぬのが道理だろうに。
251箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:02:01

 そうこう考えているうちに
冠木は正気を取り戻したようだった。
 刻一刻と死刑宣告が桐孤に忍び寄る。
 無常に、ただたんたんと。

「桐孤姉え、一回防いだくらいじゃまだ終わりはしない。
 終われない。俺も相当のキャパを使ったが、
 まだだ、まだ終わらぬ。
 それが吾らの定め。
 なあそうだろう?」

 そう云いきり、今度こそ今生の別れというように。

 「此れあるときに彼あり、
  此れ生ずるより彼生ず。
  此れなきとき彼なく、
  此れの滅するより彼滅す。
  この世全ての事象は
  縁起によって
  相互依存的に成立しているにすぎず、
  存在の真実のありかたは
  これすなわち【無】である。
  桐孤姉え、今一度しかと【無】へと返るがいい!!!!」
 
 冠木はすべてを【無】に返す術を放つ。
 躯(からだ)全身から掌(てのひら)の切先に集めた概念を。
252箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:03:21

 ふとそこに、
齢五〜六歳とも思えるまだあどけない男の子が飛び出してきた。
 私の思考は停止した。
 なぜこのような場所にまだ年端もいかないような少年が飛び出してくる?
 冠木は少年が飛び出したことに気がついたのか、
 彪(ひょう)の如く飛びだしてきた。
 冠木のその術がその少年に到達するより早くに。
 一瞬少年のすがたを視認した冠木は、
その術を放った空間にほんの一瞬だけれども術の概念を放置しておいた。
 そうでなければ、少年を救うことなどできはしない。
 いくら冠木の運動神経が常人の比ではないにせよ、
術より早く移動することなどありえない。
 だが、術から少年を救った冠木の姿をみて桐孤は驚愕した。
 信じられないことに冠木の左腕がすっぽり無かった。
 桐孤は悲しかった。
 何もできなかった、動くことのできなかった自分に。
 それに引き換え少年を庇(かば)った冠木。
253箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:04:50

 いやまてよ。
 何かがおかしい、なんだ、なんなんだこの違和感は。
 この少年はどこか見覚えがある。
 そう、あれはなんだろう。
 何か昔の冠木の姿に似ているような・・・・。
 いや、実際この少年は小さいころの冠木自身に他ならないのだ。
 信じられないことだけど、顔が良く似ているし、
冠木家特有の概念をも身にまとっているから。
 この粘りつくようでカラッとした雰囲気は
まちがいなく冠木のものだ。
 しかしではどうして、ここに在りし日の冠木がいるんだ?
 何がどうなっている?
 
 ん、ふと顔を見上げるとその草むらで一人脅えきっている少女がいた。
 森の奥深く、この少年を追ってきたのだろうか。
 しかしそんなことよりも
私はこの少女が「今ここにいること」にもある違和感を覚えた。
 この少女は間違いなく、昔の私なのだから。
 顔つきも、身にまとう概念も私特有のものなのだ。
254箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:05:55

 黄昏時、そしてこの空間。
 現世と異界とを分かつ境界とは真(まこと)にあったのか。
 多世界の接点。古くは神隠しが起こると呼ばれたところ。
 この富士の樹海には古くから霊的に優れた場所ときく。
 そしていまは黄昏時。
 シチュエーションとしてはこの上ないほどの好条件だ。
 ならこの空間は多世界との扉を意味しているのかもしれない。
 少女のときに一度この場所に来たことがあった。
 先程からやおら時計針がぐるぐる廻り廻っているということにも
 納得がいく。
 ここはあきらかに時間・空間が歪んでいる。
 この世界にはいくつか、多世界への扉があるときく。
 この空間もきっとその一つなのであろう。
 しかし、なんて因果なのだろう。
 結局、冠木は冠木自身を助けたことになるのだ。
 
 ふと、桐孤は大切なことにいまさらながら気がついた。
 このお守りを今度は私が「桐孤ちゃん」に渡さなくてはいけない。
 そう、あの在りし日の私に。
 そしてその少女は黄昏時に潜む空を見上げていた。
 この少女はいま何を想っているのだろう?
 この少女はいま何を感じているのだろう?
255箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:07:05

「桐孤ちゃんお久しぶりね。
 いや、私とあなたとは会うのは初めてかな・・・?」

「えっ、お姉ちゃん、なんで私の名前を知ってるの?」

「私はね、なんでも知ってるのよ・・ふふ。
 それでね、
 桐孤ちゃんに話しておきたいことがあるんだけど、
 いい?」

「えっ、私に話したいこと・・・・。それなあに?」

「桐孤ちゃんはこれから先、
 冠木君と争そわなければならないことがあるの。
 そう、これは既に決められた定めだから回避することはできない。
 でもね。
 桐孤ちゃんはそんな冠木君と桐孤ちゃんを許してあげてほしいんだ。
 冠木君が悪い子だから桐孤ちゃんと争そうんじゃなくて、
 これは既に決められたことだから、争そうの。
 だからね、桐孤ちゃんはそんな冠木君を温かい目で見ていて欲しいの。
 いい?」
256箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:08:20

「あっ・・・・はい。
 よく言っていることは分からないけど、
 お姉さんは私たちの未来のことが分かっているんですね」

 頭のいい子だ。飲み込みがとても早い。
 少し自画自賛をしているようではばかれるけれども。

「よし、じゃあこれは桐孤ちゃんにあげよう。
 私の話を最期まで聞いてくれたご褒美にね」

 そう云い、私は首にかけてあったお守りを桐孤ちゃんの首にかける。
 そう、これでいいんだ。
 歴史はまた繰り返すだろうけど、
桐孤ちゃんは冠木君のことを見捨てたりはしない。
 きっといつの日か、二人はまた
昔のように笑ってすごせるときが来るのだから。

「さあ、あなたたちはもう戻りなさい。
 決してこちらの世界に来てはいけない。
 あなたたちには辛いことが多いだろうけど、めげずに生きなさい。
 そう、救いはただ待っているだけじゃないくて、
 こちらからもらいにいくものなんだから。
 それじゃあね。
 また機会があれば時の巡りし空間の歪(ひずみ)で会いましょう」

「お姉さん、お兄さんバイバイ」

 私は二人を元きた世界の方へと返した。
 
257箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:09:53
 
 すると、なにやらわけが分からぬという風に冠木が聞いてきた。

「あれは、昔の俺と桐孤姉えではないか。
 そうか。ここは時間と空間が歪んでいるんだな。
 だから、あのような奇怪な出来事が起こるというわけか。
 ふむ」

 冠木はやっと納得したらしい。

「それはそうと、この闘いは私の負けよ。そしてあなたの勝ち」

 冠木はこちらを怪訝(けげん)そうな顔でこちらを見る。
 冠木が納得できないのも無理はないだろう。
 まだ私たちはお互いに戦闘不能などではないのだから。
258箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:10:30

「なぜだ?」

「浩平。私はずっとあなたを見てきた。
 あなたが小さいころからずっと、ずっと。
 あなたには勝てないなって思った。
 優しさでも、実力でも、全てにおいてね。
 だから私は自分の負けを認めるわ」

 ほんとうは桐孤は嬉しかったのだ。
 両家の対立とはいえ桐孤は昔から冠木のことをみていた。
 まだほんの小さなころから。
 冠木が自身の身をなげうってまで子供を助けたことが嬉しかった。
 私には出来ないこと。とても真似のできないこと。
259箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:11:31

「一度決めた勝敗は変らぬということを知ってて云っているのか?
 俺は無関係な人間を巻き込みたくなかっただけだ。
 それ以外に他意はない。
 本当にいいのか? 
 この代の箜間、冠木の両家の戦いの勝利者は
 冠木ということになるんだぞ?」

「ああ。かまわない。
 お姉ちゃんはそれよりもずっと大切なことに
 気づかせてもらえたんだから。
 両家の対立なんてどうでもいい。
 本当はどっちが勝ったってかまわなかった。
 それよりも浩平が立派に育ってくれたことが嬉しい。
 浩平が優しい心を忘れずにいてくれたことが嬉しい」
260箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:12:17

 冠木は何も言わずその鋭い眼で、ただ桐孤を見ていた。
 片方の腕が存在しないその姿で。
 冠木はもうそれ以上何も言わなかった。
 否。この二人に、もう言葉は要らなかった。
 言葉は他者に伝えることがある時に必要なのだ。
 
 ふと桐孤は抑えていた涙があとからあとから雫くるのに気づいた。
 何が悲しくて涙を雫すのか?
 何が嬉しくて涙を雫すのか?
 私は分かっていた。
 私は分かりきっていた。
 だから言葉には出さない。
 霞み空から雨がぽつり、ぽつりと降ってきた。
 私は雨に気づかない。
 私は雨が分からない。
 私の涙が全てを濡らしていると想ったから。
 私の涙がこの世全てをを濡らしているんだ、と想ったから。
 雨が降っているなんて気づかない。
 
261箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:12:55
 
 ふと冠木が口をきった。

「俺はもう逝く。
 この勝負は終わり、もうこの場所にいる意味がない。
 意味がなければ存在せず、存在しなければ意味がない。
 けれど、今回はいいものに出会えた。
 久しぶりにあの小さい頃の気持を味わったよ」

 そう云うと、
 冠木は片方しかない腕を支えながら自身の戻る路へと去っていった。
 去り際に

「桐孤姉え。風引くなよ」

 と云い。
 桐孤は雨が振りしきる中、ずっとずっと鳴いていた。
 永遠とも一瞬ともつかない時のなかで。
 涙が枯れるそのときまで。
 ずっとずっと鳴いていた。
 その涙が私を焦がし、包み込むまで。
 ずっとずっと鳴いていた。


To Be Continued.
262箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/01/29 04:13:36
今回はこれでおしまいです。
263 ◆POTOD4D5MU :05/01/29 14:14:35
おつかれさまです〜
ただいまうちのホームページの容量相談中です
当分時間がかかると思われ・・・
264 ◆POTOD4D5MU :05/01/29 14:27:17
てか小説は掲載させておいて過去ログは他のところに移動させるかも
265&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/29 19:32:15
               ,、/ ∨    ` `ー、_
             '、ヽ、 `'‐        \
           _,∠;:ヘ冫            ',
      , -、  ,r'‐',ニ.-:'/  ,.-_'フイ         l
   ,r‐'´ ,フ´、 <:j刄~ヾfV マzクン'’ ∠,彡イ リ
,r',ニ=−'''´ __ヽ.)ノ`-、 シミt、 `´フイ.マz':ハイ (
'´    . - '二).,!::::::::::::Y! 〃Yr-、冫_,..フ` .イヾ、`              ,-、
   ,∠ィ:::::- '´:レ'´ ̄ハy〃 / ー ' _,.`フイハト-``             Yヘ        ,-、
-‐'チ二ニ_ム  j ///ハ'イ /`''7´ _,ヽトヽt、                Y:ヘ      Yヘ
 ̄´     j  レ'  レ' /ヽ /レク'ニ´ク:::`ヽ.                Y:ヘ       Y:ヘ
       ,'::/    /   ´  j´,..イハ::::::::几                Y:ヘ       Y:ヘ
       /:/   /|      ,!    |:::::,イ |l                Y:ヘ      Y:ヘ
      .ノ'´ ,ィ爪  l     ハ  ,、 レノクリ、                Y:ヘry_    Y:ヘ
     ノ  / .|ハ', |‐'''    ', ヘ. ノ/ イ イ:/  ヽ.               ,.+'´}:.',、`ヽ、ryY:ヘ
   / ./ ,j |   |     ハ `く. ト-〜^'`ヽ、 `ー-r:'コTヽ、      / /  }:ベy  .}:.ト、
 , イ∠´   |ハ   リ     ', \  {      `>-、\ーク:::`ヽ「l_  /  f   }:ヘ. y  }:ヘ
'´イ      | }  h      ',ヾ、 ム      ヾ:::_r'ミニ>-、:::__フ /  :|    }:ヘ. y  }:ヘ
´        ', l   「     .∧ヽヽヾ',              | |`y'    |    }:ヘ. y .}::ヘ
ageないとすぐ落ちるぞ
266シン・アスカ ◆OTL/Jl3uBQ :05/01/30 08:47:51
   ,!:.:.:.,!: l|:.:l|    Y:.l:.:l|:.:.:l!:.lハ:.:.ヘ:.
  ハ:.:.l:.:.:|:Nー=.,,_、 !:.|:.:l|:.:.ノ!:.|:.:.l!:.:.:l:
  l!:.∨ヘ:.:ト+`-_=ミソイl/リ:/r=フ-フイ:.,!:
  ハ:.:ト、:.ヽトゞ:_zク` '’ノイ ゞ:_zクノイ:.:
   ヽ:.:ミヾ:、      '’      リ:.:
   ● }イ:.:ヘ.      │     .イ:.:.:
−- 、 '’l:.:.:.へ.   、___,   /.:l:.:.:
 ▼ ハ: ノヘ:.:.:.:.:|ヽ、  ー   . イ:.:.:.:.|:.:.:.
 人 ,!'  ヾ,.-l  `ヽ、_/  ト、:./l/|:.
___.ノ  _,.イ  ハ        ハ ヽ、_'
__,.‐'´ .,'   | `'-、_  _,. ‐'’ |  't、`
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃アスラン・ザラ              ┃
┃「今夜は帰さないよ。」         .┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
267 ◆NAGUMO.91E :05/01/30 13:03:56
ていうか、告知してくれよ。
ぜんぜん気づかなかった。
268 ◆NAGUMO.91E :05/01/30 13:04:26
小説のこと。
  ∩_∩
 ( ・д・)y-~~~やっと読みました。
  ∩_∩
 ( ・д・)y-~~~うわ、ここではまだ昔のトリだったのか。
271&rlo;」゚д/゚」L&lro;クマ教授 ◆3sizeDUELc :05/01/31 20:42:47
   ∩_∩
  ( ・(エ)・)
  (ヽ_i i_ノ
  (_( ̄)__)


   ∩_∩
  ( ・(エ)・) ageネチ
  (_(   )_)
  (_( ̄)__)
272 ◆NAGUMO.91E :05/02/01 03:47:33
もうね、たまーにある誤字・脱字以外は
突っ込むとこない・・・>小説

今までは、あえてアラ探ししてたが
(もし俺が小説書くなら、そうして欲しいから)
最近はよく練られてるし、最初に伏線使って
最後とつじつま合ってるし、途中で気が変わったような点も目立たない。
小難しい印象のある単語(形而上的概念など)のあとに
チープな横文字(キャパなど)が出て来ると
ちょい、テンポの中に雑音が入ったような気分になるけど
これは個人的な好みだしね。

良い。
   ∩_∩
  ( ・(エ)・)
  (ヽ_i i_ノ
  (_( ̄)__)


   ∩_∩
  ( ・(エ)・) sageネチ
  (_(   )_)
  (_( ̄)__)
274箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/02 12:35:50
うむ〜。せっかくみながレスしてくれたので桐孤もレスしようかな。
てか、なんか自スレって妙にこっぱずかしいのは桐孤だけですかな??
275箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/02 12:42:21
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>263-264

てか全然満足です。わざわざ毎回まいかいすみませぬ。
そなたの愛を毎回感じられる吾は心底しあわせかも。
そながの頭上には先日も月が輝いていましたか?
吾はもはや・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

てか◆POTOD4D5MUのホムペ講座っていうのを作って欲しいよ〜
桐孤もホムペが持ちたい持ちたい。
やはりビルダーってやつを使うの?
桐孤、C言語さっぱりよ。
276箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/02 13:00:50
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>265

ああ。それにしても
◆POTOD4D5MUさんとクマ教授の愛の板ばさみに
あう桐孤はなんて幸せものなのでしょう。
恋に恋焦がれ恋まみれ。
恋が終わるときに桜が咲き。
桜が咲くときに恋が終わる。
あなた、あなたもう思う存分このスレをあげてくださいな。
吾はこのスレの境遇、
なれの果てを思うとあわれでしょうがありませぬ。
いつのまにやらdat落ちとはあまりにもあわれで。

教授の年を知りたけれど、されど教授は教えず、ただただ桐孤は妄想を膨らませるのみ。
277箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/02 13:47:33
ええと、少し疲れたので続きは数時間後に書きます。
278 ◆POTOD4D5MU :05/02/02 18:33:50
>>275
>てか◆POTOD4D5MUのホムペ講座っていうのを作って欲しいよ〜
>桐孤もホムペが持ちたい持ちたい。
了解(大丈夫かなぁー) 
>やはりビルダーってやつを使うの?
うちが使っているものはすべてフリーですよー
(どこから持ってきたのか分からなくなっている)
>桐孤、C言語さっぱりよ。
ん?C言語?使わない使わない
279 ◆NAGUMO.91E :05/02/02 18:44:07
C言語なぞ使わん。
HTMLだよ。いちおーこれも言語らしいけど。
フリーでアレなら、POTOさんすげーよ。
280苺(UDG) ◆F8mOpZ72qE :05/02/02 23:17:57
誤爆w

(´-`).。oO「  ご無沙汰しております。
       
        存在不適合者 第六話 永遠を求めるもの、根源を求めるもの
       今回も小説、深く閲覧させて頂きました。
       
        運命と宿命に翻弄される二人...
       桐孤殿が最後は勝利や名誉よりも自分にとって一番大切な物の存在に気付き
       それを素直に認め、受け入れる事が出来た事は実は簡単なようで、
       大変難しいものですね。
       桐孤殿には本当に頭が下がります。       
       そして冠木殿も最後は自分にとって一番大切な物に気付いたんですね。
       

        歌舞伎や能、伝統的な日本芸能や芸術界の家元等に生まれた者は
       その時点で将来の運命が決まっているような物で、名誉や名声を得られる
       とは言え、本当に彼らは満足しているのか?とふと頭をよぎりました。
       余計な御世話ですかね?

        さて当方、不覚にも風邪を引いて数日間、伏せっておりました。(´-`)         
       
       冠木殿の「桐孤姉え。風引くなよ」の台詞のように風邪には注意が必要です。
              
       今後とも箜間桐孤 殿のふぁんとして続編を期待しながら応援しております。

                                          頑張って下さい。」
最近最悪から来てる顔文字のオートコテがウザイ
いつも粉っぽいAAだからすぐわかるぞ
  >>282   ♪ 
♪  ∧ ∧
 m9( ^Д^)9m
   (へ )
     >
プギャ プギャ
  プギャーー!
 プギャ プギャー!
  プギャ
284箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 02:07:32
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>266

えーと、シン・アスカスレの人だよね?
わざわざこんな過疎スレまで来ていただいて嬉しいわな。
たまには桐孤もシン・アスカスレに行ってみようかな〜。
でもあんまり種のことは知らんのですよ。
ガンダムで見たことがあるのは、GとXとタンエーぐらいかな。
Wは少しみたけど、どういうはなしだったかはさぱーりだよ。
285箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 02:16:38
>>267-268

スンマソ。てか恥ずかしいじゃないか、
自分からなんか小説掲載したよ〜とか云うのって。(笑
南雲氏の書いた小説も掲載したくださいね。
もうなんか自分は自身の頭にストックしてあったネタを
ほとんど使いきってしまったらしく、
そうですね〜、あと2ヶ月が小説の掲載はできないかも。
なんかね〜もう云いたいことは全部言い尽くしたって感があるし〜。
286箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 02:36:46
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>269-270

・゚・(ノД`)・゚・氏、わざわざありがとうございます。
もうほんと・゚・(ノД`)・゚・あるかぎり・゚・(ノД`)・゚・ありって感じで。
感謝感激雨霰。
・゚・(ノД`)・゚・氏の描いた絵をみてみたいわ〜。
お互い創作活動に身を寄せている身。
・゚・(ノД`)・゚・氏も応援するわ〜。もちろん南雲氏とかも。
287箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 02:41:22
>>271

うはっ、クマ教授乙。
288箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 02:59:05
>>272

たまーにある誤字・脱字以外は謙虚に受け止めます。
これは桐孤の弱点の一つで、
桐孤は誤字脱字のプロなので、
見直しを何回もやらないとさすがに
誤字脱字がなくなったりはしないです。
なんかいいわけじみてきたけど(笑
>(もし俺が小説書くなら、そうして欲しいから)
それでもぜんぜんかまわないですよ。
ほんとうにこうやって助言したりしてくれるってことは貴重です。
小難しい印象のある単語(形而上的概念など)のあとに
チープな横文字(キャパなど)がですね。
こういうところはキャパを収容力とうに代えたほうがよかったかも。
テンポの中に雑音ですか・・・・気をつけてみます。
今回もわざわざレス&読み込みありがとうですo
289箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 03:01:35
>>273

かわいい
290箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 03:11:55
>>278

なんか◆POTOD4D5MUさんに
ホムペの造りかたをご教授願いたいですよん。
大丈夫じょうぶじょうぶ。 
フリーのビルダーかあ。桐孤もじゃあそうしよーっと。
どこから持ってきたのか分からなくなっているんですか・・・・
それはなかなか使い込んでる証拠??
C言語、使わないんですか、ふへえ。
なんかできそうな気がしてきたよ。
またホムペに書き込みにいくね。
てかあまりネタがないんだよな〜。
291箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 03:16:19
>>279

南雲氏。
HTML言語らしいですね。
なんていうか、どうせ桐孤は小説を掲載したいだけなので。
(というよりは他に用途が・・・・)
南雲氏のホムペはどういうやつなんだろう?
気になる〜よ。
292箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 03:21:13
>>280

苺ひさしぶり〜
てか苺スレにはちょこちょこレスしたりしてるけどね。
てかあちこちで苺、男説が浮上しているんだけど
そこのところどうなのよ?
気になるわ〜
293箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 04:16:13
(´-`).。oO氏へのレスはいろいろ書きたいことがあるので長くなります。
       で、明日か明後日かにまとめて書きますね。

>>空間へ
亜紀はいい子なんです。信じてやってください。
295名無し戦隊ナノレンジャー!:05/02/05 14:20:23
296苺(UDG) ◆F8mOpZ72qE :05/02/05 14:59:31
>292
おふこーす(その通り)w
297箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 15:46:09
>>294

クマ教授・・・それは良く分かっているよ。
おしむらくば、この電脳仮想空間2ちゃんねるの
固定ハンドルをもった中では五本の指に入るほど
詳しいよ。南雲氏よりもね。
あるときは亜紀に、仮初めの愛などではなく本気で愛し。
あるときは必死になって亜紀の心の闇を探ろうとして研究を重ねたりもした。
亜紀はほんとうはやさしいこだということは、
少なくとも2ちゃんねるの中では誰よりも分かっているつもり。
亜紀が昔、なんどか心の叫び、悩みとうをきいたこともあるし。
でもやはりここまで亜紀を追い込んだのは間違いなく
2ちゃんにおける名なしということは確実ではあるのだけれども、
家族関係、友人関係にもまたある種のなにかきっかけがあったのでは、
もしくは今もあるのではないかと考えています。
298箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 15:49:26
>>295

この空白の意味はなんなのだろう?
「」【】<>()『』
この中にあるものはすべて空白。
何もないようで何かありそうな、
そんな感覚。
わたしは【】
あなたも【】
わたしたちはみな【】
【】は心の、魂の空白
299箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 16:05:19
>>296

君が男の子だとすると、
いったい桐孤はどうなるんだろう?
桐孤は男の君ではなく、
女の君を愛したのだというのに。
たしかに桐孤ははっきりいってこのスレや前スレを見れば
明らかなようにバイセクシャルです。
一時期、中学時代ごろにほんきで悩んだことがあります。
なぜ自分は男の子が好きなのか?
いや女の子も好きなのである。
しかし、このみの男はそう・・・
一学年に一人か二人は確実にいた。
自分はまさかあれなのか・・・・・。
一時期ほんきで直そうとも考えたけど、
これはどうやら本能的に好きらしい。
で、苺は女の子として好きなタイプなのだ。
◆POTOD4D5MUさんやクマ教授とは根本的に違う。
だって苺が男だったら桐孤相違点なくなっちゃうよ。(笑
南雲氏から指摘があって気づいたんだけど、
桐孤の描く女の子像は多分に亜紀にそっくりなのだと。
これは桐孤が亜紀に影響されたというよりは、
桐孤の心が亜紀の心になにか共通点を見出し、
そこに惹かれたんだろうね。
300箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/05 16:12:09
 |_____
 |ヽ_+_/
 |\从 リ))〉
 ||0) ゚ ヮ゚ノ| 300get
 |/  † つ 
301 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 18:47:51
そうかぁー追い込まれちゃったかぁ。
ベコベコにやられちゃったか。負けちゃったか。惨敗か。
名無しさん達にフクロにされたか。
ふーん。敗北かぁ。負け犬かぁ。ケツまくるしかなかったかぁ。

ってなフレーズに過剰反応するよな。なんでか知らんが。
302 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 18:54:11
アイリスにも教えたけど
これがフリーで良い。>ホムペ作成
http://www.vector.co.jp/soft/win95/net/se248903.html
で、CGI使うならインフォシークで
とりあえず作りたいだけなら、野砲からgeocitiesがお手軽。
303 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 20:05:42
そいや、またコテ変えるような展開になったな。
>>299
それはただ単にあんたの頭が悪いだけぢゃん

早期発見、賢いのはこーゆうの>301 ゲラw
ちうか、これでわからない空間だったら

ホント見るも無残だぞーぅィ ウィッ
あーそうそう
追い込みの上手さはやっぱ南雲でしょうw>>297

というより・・・
そのくだらないレスと独自の解釈(妄想)をしてるあんたらを
実際南雲はあきれてると思うのだけど・・・  どうよ?
307 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 20:31:05
またオマエか。マジキモイからもう書くなよ。(挨拶)

>>304
おう。まーた名無しか。
オマエ、コテ変えるたびに
粘着が倍々に増えてないか?ほとぼりが冷めた頃にまた遊ぼうな。



       負 け 犬 が ま た ヤ ル 気 な ん で す か ?  w
309 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 20:36:51
またオマエか。マジキモイからもう書くなよ。(挨拶)

>>306
コラコラ、人の心を勝手に読んだよーなこと書くな。

>>308
おまえが面白いキャラである限りは
無制限マッチだよ。
>>309
当たってんぢゃんか(笑)

そりゃあんたがマシな方なら
ここに来る連中にはあきれると思うよ   ウンウンw
また亜紀か。他のスレに迷惑かけるなよ。(丁寧な挨拶)
312 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 20:43:09
まだいる。マジキモイからもう書くなって。(挨拶)

>>310
まぁ、いーじゃねーか。別にどーだって。
誰も乗って来ないときゃ、俺だって何も言わんし。

たまーに暇な時ゃ、アイリスちゃんでも囲んでやってよ。
もちろん、名無しでな。



そ ー ゆ う の を ス ト ー カ ー っ て 言 う ん で す よ ? w


314 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 20:50:58
まだいる。なんでこんなにこだわるんだろ?
ほんとに気持ち悪いからやめてください。
もう病的なのやだ!他のスレで何書いてもいいから
ここへ来ないで!どこかへ行って!!(挨拶)

>>313
そうか。>ストーカー
って、何の話でどっちのことだっけ?

まーなんにしても、どーせ俺もオマエも2ちゃんやめられないんだし
ボチボチやろうや。
315 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 21:01:54
ったく、なんで凹むたびに箜間叩きにくるんだろ?
また亜紀か。他のスレに迷惑かけるなよ。
毎回お詫びに行かなきゃならなくなる。(かなり丁寧な挨拶)
ぎゃははあああはあああはははwwwwwwwwwwwwww
318 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 21:13:55
まだいる。なにこの人?
いい加減にしてください!病気?病気なんですかあなた?
可哀相だとは思いますけど、わたしにはどうすることもできません。
病院行ってください。
もう気持ちの悪い妄想でこのスレ汚さないでください。
ど・こ・か・へ・い・っ・て
わかりましたか?(挨拶)
319 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 21:20:38
いやー、今日は面白いな。
たまにこーいうのがあるから、ス○○ベリーはやめられない。
320 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 21:49:53
なんだ、もう終わりか?

や っ ぱ だ め だ な 負 け 犬 わ
根 性 っ て も ん が な い
そ れ じ ゃ あ 負 け て も し ょ ー が な い
321 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 21:50:55
負 け る ヤ ツ は
何 回 や っ て も 負 け る
こ れ 常 識




            な ん で す か ?



     ま た 泣 か さ れ た い ん で す か ?   w


323 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:14:59
わからない・・・
どうしてこの人、このスレにこだわるんだろ?
妄想ばかりして。病気の自覚ない。怖い。気持ち悪いキモイキモイ。
書かないでって言ったでしょ!書かないで!キモイキモイ
もうホントにやめて・・・お願い、これで最後にして。
気持ち悪い。吐きそう。。。キモイキモイ(挨拶)

>>322
暇だ。なんか話題振ってくれ。



土 曜 日 な の に ヒ マ で 寂 し い 人 で す ね w


                 あ 、


     ま た 泣 い ち ゃ ダ メ で す よ ?  ww

325Snake ◆SnakeHY4S. :05/02/05 22:26:18
毒苺ワロタ…
326 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:30:24
同じスレに同じ時間に書き込んでて土曜日の優劣語ってるキモイキモイ
なんでこんなにキモイんだろキモイキモイ(挨拶)

>>324
まぁ、マジ暇で寂しいんだけどな。
他のヤツらぁ、何してるんだ。

もうちょいしたら、ビデオでも借りてくっか。
何かオススメある?
327 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:32:41
>>325
おう、snakeこんばんわ。
今日は「またも」コテ変えるハメになった
名無しの○と語ろうよ。

逃げたら、「負け犬」「へたれ」で。
すぐ戻ってくるぞ。


    そ こ ま で ヒ マ な 人 の が キ モ イ で す よ ?


                あ れ れ ?


     友 達 ・ 彼 女 は い な い ん で す か ?


            っ て 、 あ れ ぢ ゃ ぁ   ・・・・  ゲラゲラ

329 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:35:34
アルマゲドンって、ブルース・ウィルスが
最後に残って犠牲になるラストだっけな。
330Snake ◆SnakeHY4S. :05/02/05 22:37:15
>>327
えっ、でも今日はる○ふぁーな気分なのかも知れないよ…
それにしても、あんだけ引退して戻ってくる奴もすごいよね。
ある意味尊敬に値するよ。
331 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:38:24
まだいる!!しかもキモイに反応してる。

>>328
おいおい、挨拶には反応するな。キリが無い。
アレって、あれか。俺の弟サタンのことか。弟のことは言うな!!



           で は あ た し は こ の 辺 で




   残 さ れ た 負 け 犬 達 は 傷 を 舐 め あ う で し ょ う ↓ w


333Snake ◆SnakeHY4S. :05/02/05 22:39:22
サタンワロタ…腹痛いっす…
334 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:41:25
>>330
ソッチ行っちゃだめだ。
1,2回でやめとかないとな。

でも、なんか話題が危険な方に触れそうでアレなんだよな。
だから、>>328オマエが好きな話題を振れって。
合わせるから。
335 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:43:33
また逃げた!!
今日何回目のトンズラだろ?もうイチイチ数えられないよ〜

ま、戦場で最後まで残ってた俺達に
ぶっ殺された負け犬が霊体で負け惜しみホザいても

き こ え な い け ど な
336 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:47:18
ていうかね。マジで警戒しすぎだ。
普通に話せば、普通に返す。
煽れば煽り返す。
んでソッチの話題に行くとソッチで返さなきゃならん。
いい加減、折れろって。キリがねぇよ。
337 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 22:54:31
なぜか消えて名無し化しても
今まで普通に絡んでた人達が何も言わない。
なんか、みんな知ってて絡んでたみたいで怖いよな。

あと、このスレ箜間のスレだった。ごめんね箜間。



_____________________________________
╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋╋
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜何事も無かったかのように再開〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄



339 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 23:03:40
おこんばんわー>身代わりさん

そして負け惜しみと共に逃走した負け犬が
再登場↓
340­:05/02/05 23:19:17
     |
     |
     └―→        ∧∧
          〜′ ̄ ̄(゚Д゚;) <ニャッニャンダッテー
            UU ̄U U
341 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 23:32:50
     |
     |
     └―→        ∧∧ ──────────┐
          〜′ ̄ ̄(゚Д゚;) <ニャッニャンダッテー    .│
            UU ̄U U           .       │
                             .      │
                             .      │
     ┌───────────────────┘
     ↓
342 ◆NAGUMO.91E :05/02/05 23:35:29
     │
     ↓
   既に死亡

      †
    〃 ̄ヽ
【必敗のウォーリア:負け犬苺ここに眠る】
343箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/06 21:27:09
>>281
いえいえこちらこそ毎度まいどすみません。
そうです。一番大切なもの。
私は人にとって一番大切なものは「やさしさ」だと思っています。
これを無くしてしまうことほど悲しいことはないと。
現代ではこの「やさしさ」を保つのは心底難しい世の中ですが、
「やさしさ」だけは忘れずにいきたいものです。
あ、そうそうあと全然頭をさげなくていいですよ〜。
たぶん(´-`).。oOさんのほうが年上だと思いますよ。
桐孤はかなりの若造です。まだまだ精進がかな〜り必要かと。
>歌舞伎や能、伝統的な日本芸能や芸術界の家元等に生まれた者は
       その時点で将来の運命が決まっているような物で、名誉や名声を得られる
       とは言え、本当に彼らは満足しているのか?とふと頭をよぎりました。
       余計な御世話ですかね?
うーん。その人自身の考え方にもよるような気がするね〜。
人によっては心底そういう家や宿命といったものが嫌な人もいるだろうし。
桐孤はけどそういった古風なものは好きですよ。
家、家族、名誉、名声、絆。
そういったものをなくしてしまったからこそ、
現代日本は混乱・混沌としているのだと、思っています。
家族の絆・・・そのような話が書きたいです。

お風邪をひいてしまったのですか。
お察しいたします。体調管理はほんとに大変ですものね。
ちょっとした行為(手を洗わなかったり、遅くに寝たり)で
すぐ体調とは変ってしまうもの。気をつけてくださいね。         
あらま。なんかこそばゆくなってしまいますよ、ふぁんなんて・・・。
でもがんばりますね。
ようし駄作になろうが良作になろうが、
とにかく書きまくりますよ〜。
344箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/06 21:36:23

この物語における存在不適合者とは
作者のことに他ならず、
精神異常気味である作者が
どう、「この世界を生きていけば」を解いた作品です。
この物語では
箜間桐孤(くうかん とうこ)と
月影文乃(つきかげ ふみの)の対比を意図的に盛り込んでいます。

精神異常を乗り越えた箜間桐孤と、
今まさに精神病の真只中にいる月影文乃との対比。
作者は、
ある部分では箜間桐孤に肩入れをし、
ある部分では月影文乃を押します。
この物語で箜間桐孤は月影文乃から
やさしさを学び取ってもらいたいと作者は願っています。
彼女、箜間桐孤は自身の人格・性格を強くしようと
したがために(またそうしなければ生きてなどいけなかった)
やさしさやおもいやり、
人の気持をわかろうとする心をなくしてしまった、なくさざるを得なかった。
精神的に強くなることは、ある意味感覚を鈍くすること、
人の気持に無関心になることに他ならない。
345箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/06 21:37:10

けれども
斎杜古関、月影文乃、夕乃宮霧雨、冠木浩平らと
接する内に箜間桐孤(作者)自身も成長しているのです。
この作品の意図は作者の心を成長させることにあります。

また月影文乃は現実を直視しなかったり、少し夢見がちで
理想主義的なところはありますが、
正義感が強く、悪いものは悪い良いものは良いと
はっきり云う子で、やさしい心をもっている子です。
箜間桐孤が忘れ・無くしたものをもっている。
この両者の生活を通じて救われたのは実は
月影文乃ではなく、箜間桐孤ではあるまいか、と。

もちろん、この作品に出てくる悩み多き人たちの
悩みはすべて作者自身の悩みでもあります。
いえまあ、もうここまでくると
いかに悩みの多い桐孤でももういかんせん出し尽くした感があります。
そろそろ路線変更か?ってなわけで。
いやまあてか4話から路線を変更しているんですが、ね。
なんかネットのなかで色々友人もできて満たされている。
さて次から小説をどう書こうか・・・・、と。


         白痴はさらに頭のネジが飛んだか?  ゲラゲラw



           /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ.
           ,イ::::::::::::::::::::::::|:::::,!i::::::::::::::::::::::::ハ
        _,,/:::l:::::ト、:::i::::::トミl∠ル:::::::::ト、:::::::::::l
      ,. ‐'´::::::::::ヾミ、ヾl:::リヘz'7フト:::::,!:::ト'ノ::::::,::〈
     /::::::::::::::://::,!:トヾ,!レ'  `´ |:::イ:::ノイ::::,イ_::ム
    /::::::::::::::::::イ::{::/:ノ::::::L  __, }/ノイハ∠´  〈
   ,!:::::::::::::::::::::::ムイ/|:イ::::::,!:ヽニ´ '/ル'´  _,. ‐'´ ̄\
   l::::::::ト、:::::::::イzクヾ八レイ,!:::::`ーr'下.    / /
   イ::::::九::::::f|  `  〈乏Y::::::,ヘハl \  / / ,. ‐'´
   l::::::l \ハl 、__ ,/  ,!::::/,ヘ、/ / ,!V //    _
 _ノヘ::ミ  ヽ、   ヽ` ,.イ::イ|/ |/ / / // ,. ‐'´ ̄
ハ  ̄ヽハ   `'-、_,.∠レ/リ  / /|/ ///
| 入 /リ ,!     ノ几 ,ト-'ニ´¨`ヽ、 / イ
>>空間
これからはBLの時代ですぞ
348 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:24:52
>>346 .■□□□□□■□□□□□□□□□□□□□□□■□□□□□■□
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349 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:33:29
↑もちろん、挨拶だよ。
そいや最近の箜間は
ちゃっちゃっとモード切り替えちゃうよな。
今日も小説の話題だけで、落ちちゃった。
一昨日は雑談狂のようだった。
なんだろう。ちょい、不安定のよーな。。。気のせいかな
ハゲオヤジもセットで出没するスエはここでつか?w
351 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:35:33
ハゲ親父とは?
なんか舌足らずみてーなベシャリだな。


ハ ゲ オ ヤ ジ は ま た ヤ ル 気 な ん で す か ? w


353 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:40:56
またオマエか。そんな、なんべんも
意味のワカランことを。
いったい、何しに来るんだ?

ハゲ親父って?
>353
誰これ?


気持ち悪い・・・・・・
355 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:49:06
>>354
おいおい、もう書くなって。
何しに来るんだよ?
356 ◆NAGUMO.91E :05/02/06 23:49:55
でも、どうしたんだろ。今日わ。
なんかヘンだぜ?
ちょい落ち着けや。
357箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:18:53
>>301

負けと惨敗とは紙一重かどうかは結局のところわからぬ。
彼の名を泰山鳴動にして草木深しといいはるおまえは何者ぞ?
吾が剣、吾が武術しらぬではあるまい武勇停南雲孔明よ。
遥か名を孤高に連ねお咎めなしときちゃあ御上が黙ろうとも
この吾が許しちゃおかねえ苺だな。

>>302

サンクス。暇ができたら使ってみるよん。南雲殿。

>>305

理系分野は拒否反応が起こるのです・・・・。スマソ。
なんとか苦手分野の克服にも力を注がねば、
吾が箜間の名が鳴くというもの。

>>304

ふむ。一応忠告として受け取っておくよ。
君の云うことも一利あるからねえ。
358箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:27:10
>>306

独自の解釈と妄想の豊富さは小説を書くためには必要だよ。(笑
現実生活ではあまりありすぎるのは傷だけどね。

>>311

おっ、今クマ教授がいいこと云った!!

>>312

アイリス氏は今精神の淵に存る。
彼女を好くことができるのは
彼女自身か、それとも他のやさしさか。
359 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 00:36:51
俺って、甘過ぎる?
360箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:38:25
>>314

おっこれはいいことを聞いた。
あの至極まともで頼りになる兄貴的な存在の南雲氏でさえも依存症とな。
はたして、2ちゃん依存症とはいかなるものか。
その全貌を探る前にまず確認しておくべきことは、
2ちゃん依存症と2ちゃん非依存症との境はどこにあるのか?
ということである。これは非常に曖昧かつ判断がつきにくい問題だ。
ちなみに桐孤は昔は2ちゃん依存症であったが、今はそうではない。
2ちゃんよりも面白い、そしてやらねばならぬことを見つけたからだ。
どこからどこまでを依存症といい、どこからどこまでを依存症とは云わないのか。
はなはだ興味を惹く問題提起であることは疑うべくもない。

>>325

やあ、スネイク氏。

>>326

バック・トゥー・ザ・フューチャー

>>329

ブルースウィルスは渋くてかっこいい。
361箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:39:20
>>359

丁度中庸な感じでいいと思うよ。
362 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 00:43:12
そうか。じゃあ、ついでで悪いけど
箜間桐孤の雑談スレのやりとりを見て
本来「ワケノワカラン話」であるはずの俺のレスを
苺が認識&肯定してることに注目しておいてくれ。
363箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:46:11
>>330

引退と復帰は表裏一体とな。ふむ、これは興味深い言葉だな。
ちなみに尊敬と軽蔑は紙一重ではない。朗かにことなる次元の感情である。

>>335

英雄南雲氏に敬礼!!ピシッー

>>337

いや、結構にぎやかで楽しいよ。

>>338

・゚・(ノД`)・゚・氏キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!やほ〜い
364箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:47:21
>>362

じゃあ、ちょいと箜間雑談スレをみてくるね。
そうだぞ白痴
この言葉>>362の意味を
本当に理解できたらあんたはまだ可能性があるw  (マジ)

もしできなかったら、あえてコッチ側の人間から言わせてもらうと「助かる見込みのない社会のクズ」だよ
366箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:54:52
>>347

教授、BLとは何ぞや? ブラック・ジャック?
・・・・てか全然スペルが違うからブラック・ジャックではないか。

>>349

うーん、たしかにちょい不安定かも。
けど切り替え切り替え。
雑談するときはする。小説を書くときは書くみたいにね。
367箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 00:57:53
>>365

まあなんだかんだ云っても苺は賢くなってるよ。
昔からひそかに見てた桐孤は嬉しいですよん。
てか、桐孤の中では15、6の中、
高校生っていうイメージだからなあ。
なんか自身の妹(たとえほんとうの妹でなくても)
成長するさまを見届けるということは嬉しいことです。
てゆーかハゲオヤジもなんで白痴につきあうか疑問だよね〜(単なるヒマ潰しかな?)

オヤジでもある程度のレベルのレスしたり、一応こっち側も知ってるっぽいから
この救いようのない廃人をヒマ潰し程度にかまってても内心は・・・とか思ったり

まぁこの白痴のシーンが別あかんてことぢゃないし
お株違いは、違い同士でやってればイイしー文句ないしー
だけど、オヤジもここにずっと居座ってると同類っぽく見えるンだよね〜
同類さんが好きなら別だけどねw
369箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 01:05:30
>>368

さあ、それは君の思うところによるだろうよ。
同属を好むこともあれば、同属嫌悪ということもある。
人生、所為は時、場所、自身の心もちひとつでも変るものよ。
それよりどうよ、調子は?
なんか昔、君に恋をしていたころが懐かしいよ。
君の言葉は非常に粗雑なんだが、そのなかにきらりと光る
愛情が注ぎ込まれているのがよい。
そこに惚れたのかもね。
ちうか南雲(ホントは呼びたくないw)

このレス>367
あんたどう思うよ?、ネタなら別にイイし後でぎゃははーならOKなんだけど

まじ〜だったらかなりアレで白痴だし
あんたとは次元が違うと思うンだよね。  どうよ?
あたしが
アレだ、いやこいつだ、あいつに間違いない、とかあったとしても抜きでも

これ常人ぢゃないぢゃんフツーに。。。。。
372箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 01:15:56
うむ〜たしかに次元が違うといわれてはあれなのだが。
何か君はとある架空の空想人物を自身で創り上げている感があるな。
まあそれはいっこうに結構なのだが、
なあにゆめゆめそれに囚われすぎぬようにな。
桐孤も小説の人物になりきるあまり、
もしくは他の小説を感情移入しまくるあまり、
自身と他のキャラとの境界が見えのうなるときがある。
常人と非常人の境界はなんぞや?
まあ、たしかに桐孤はある意味常人じゃないよな。
それはまあ心得てるよ。
373 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 01:25:20
俺にメルしろ!
[email protected]
374 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 01:25:51
あ、スマン。箜間の方ね。
こんな白痴>>372
正直あんたのポテンシャルにゃもったい無いとおもうけど、どうなのよ?

てか空間だけかよ>>373
376Viper ◆ViperCs9Jc :05/02/07 01:32:45
>>373切り番おめ!
メールするw
377 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 01:35:13
>>375
だって。ねえ?
名無しになってもいいから、言っちゃえよ。
そしたら、俺が全力で関係無い煽りかましてやるから。
自分の蒔いたタネなんすから
ケジメとってください。

>>376
おう、すげーよ。今日は眠れないよ。
378箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/07 01:37:09
>376

てか君だれ?

もうなんかええわ。
桐孤小説が書きたいだけだったし、今日は落ちる。
なんか苺のレス見るとなんか暗い気持になるわ〜
379Snake ◆SnakeHY4S. :05/02/07 01:42:38
>377
以前は知ってたはずなんだけどねー。
>378
これこれw
>>377
ん〜ケジメようにも
こう自分でも複雑に人呼んで使ったりして・・・(笑)

>>378
暗い気持になるのは少なくとも
あんたに心当たりがあるからでしょ?

なんも無かったらなんとも思わんよフツー
煽りに弱いちうか楽しくないっーか
こんだけのことで情けないなぁ〜w
リアルぢゃ生きてけーせんやろ?
だから2ちゃんやら?ww

381 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 01:48:34
>>379
以前は知ってた?なんのことだろ。

とりあえず、俺とsnakeは
この件に関しては信号でやりとりできる。
そーいうわけだからメルしてきなさい>箜間
382 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 01:52:31
よし、届いた。返した>箜間・snake
383Snake ◆SnakeHY4S. :05/02/07 01:56:17
>>381
お互いのアドレス…ってか、アイリスどこ?
このスレなんていうか・・・花がないな…
384 ◆NAGUMO.91E :05/02/07 02:10:58
>>383
アイリスは、昼に疲れて寝ちゃったよ。
少し落ち着いたら、眠くなったみたい。
385箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:53:37
         ,-――――――――-.
         /               |
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       l"  ロサ・キネンシ寿司   l
       ,、_lー-―――――‐--、   /l
       /| / ' ' / ', // !\ !  | ..
       l l゙ /  ,l !/_/、//_____ヽヾi !  | ..
      ,l | ! /リ'f rテ' /''~-t rァ`lヾ) |     へんな注文はお断りよ!
      |  | ′!| ` ̄´  l   ~`'''´ lレ"`|
      |  |i  ヽ     !      /'〃!|
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      │ l ! i  /l     l/`〃 ! |
       ヽ l l  / l~l     / 〃\  |
386箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:54:43
           -─-、    , -‐-、
        /´   ,ィ '´ ̄ ̄` 1  ヽ
       /     //       |   ゙、
      /     /'´         |    ゙、
     /      /  , / l |   !      、
   /      / / /,イ | |l ト、 |      〉    ぺったん ぺたぺた ぺったんたん
   {_____,.ィ | l ィ7「|` ! }l´ ̄{     /
          ! l { !,リ_レ' ノj ,ニニ\   /
        ヽ ト、N{.fッ::!   fッ:::l`!\_八ヽ
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          〃⊂⊃ ´、   ⊂⊃ ! / ノj
          {{ |! `r'⌒)‐ァ'´ノヽ Y  ,イ!
          ヾ ) /゙⌒Y∨,/   | ll ト L___,
           '´l l   /只/   /ィ人 ! ` ̄
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              ||(__ノ  |」
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              ,、-く二レ'二ヽ
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387箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:56:46
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       { ! |  |   |  |   i    |    }    |            |
       |! |  !   !  | !  ||    |     !   | |    | ,.- 、        |   志摩子さん…か、かわいい…
       |', ', |!  |!  !|!',  ! _  ! |   |  川     !' ,r‐ ',      |
       `Tーヾ===ゝゝ-ヽ....二Tニニ=}._//,!     |/   !     |    で、何してるの?
         |   ',ィT::=、-、    ,ri=、=:、--、_ |    !) ノ ノ     |
         |   '、弋-'}:}     弋::'_}::ヽ , '^|     |//      |
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388箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:58:04
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   /      / / /,イ | |l ト、 |      〉    今日は十五夜。
   {_____,.ィ | l ィ7「|` ! }l´ ̄{     /
          ! l { !,リ_レ' ノj ,ニニ\   /      これからおモチをつきながら月を見るの。
        ヽ ト、N{.fッ::!   fッ:::l`!\_八ヽ
         ` } l| ゞソ     ゞソ/,イ/ } l }      それがウサギガンティアの伝統よ、乃梨子。
          〃⊂⊃ ´、   ⊂⊃ ! / ノj
          {{ |! `r'⌒)‐ァ'´ノヽ Y  ,イ!
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           '´l l   /只/   /ィ人 ! ` ̄
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389箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:58:50
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..l:::::l;;i::::::;:l '   l:::''.::j         !:.;;;.::l  `F  l::::l::::::    おい、ヒスババア!
..l:::::l;;l:::::;:l   、,,`'''"       ヽ;;ジ  '`` ,l::::l::::::    モチ寿司一丁くれ!!
..l:::::l;;l::::i::l'、     ̄´   l   ``''ー−'´  /l:::l::::::::    もちろんウサギの形だぞ
. l:i::l;;;l:::i:;l;ヽ        ,、、、-- 、       /ノ::l:::::::::
 l:l;:l;;l:::i:;i;;;;,ヽ     l.-‐:‐‐:::ヽ     /::l:;;l::::::::;;
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390箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 00:59:39
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       l"  ロサ・キネンシ寿司   l
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      ,l | ! /リ'f rテ' /''~-t rァ`lヾ) |
      |  | ′!| ` ̄´  l   ~`'''´ lレ"`|    できるわけねーだろ、おかっぱ
      |  |i  ヽ     !      /'〃!|    ぶち殺すぞ
      |  |i  i \  / ̄l   / 〃! |  .    
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       l |  !   l  ヽ‐ '  l、 〃 ! |
      │ l ! i  /l     l/`〃 ! |
       ヽ l l  / l~l     / 〃\  |
391箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 01:00:29
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..l:::::l;;i::::::;:l '   l:::''.::j         !:.;;;.::l  `F  l::::l::::::    なんだとババアーー
..l:::::l;;l:::::;:l   、,,`'''"       ヽ;;ジ  '`` ,l::::l::::::    ロザリオ尻の穴に
..l:::::l;;l::::i::l'、     ̄´   l   ``''ー−'´  /l:::l::::::::   ぶち込むぞゴラァ!!!
. l:i::l;;;l:::i:;l;ヽ        ,、、、-- 、       /ノ::l:::::::::
 l:l;:l;;l:::i:;i;;;;,ヽ     l.-‐:‐‐:::ヽ     /::l:;;l::::::::;;
  l;l;;;;'i::l;;l;;;;;l;,ヽ    l:    :ノ    ,//i:::l;;l:::::::/;;       
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392箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 01:02:37
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       l"   ロサ・キネン寿司   l
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      ,l | ! /リ'f rテ' /''~-t rァ`lヾ) |
      |  | ′!| ` ̄´  l   ~`'''´ lレ"`|   おまえら、店閉めるから
      |  |i  ヽ ///  !  /// /'〃!|           とっとと帰れ
      |  |i  i \  / ̄l   / 〃! |  .
      |  |  i   lヽ ゝ-' ,イ ! 〃 |  .
       l |  !   l  ヽ‐ '  l、 〃 ! |
      │ l ! i  /l     l/`〃 ! |
       ヽ l l  / l~l     / 〃\  |
393箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 01:03:09
========冂======================冂==================冂==
  ノ ̄ ̄ ̄.ノ ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄|  ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄|
 ノ  ロ  ノ  サ  .ノ  キ | ネ  ノ  ン  |  寿  |   司  |
 `'─-─-''-─-─'└─-─└-─--'└-──└-─--┘─-─--┘
         | :| | |            | |            | | | :|
         |i | | |            | |            | | |:. ,|  _
         |:. ,| | |            | |            | | | :|  |閉|
         |:. ,| | |            | |            | | |.i .|  |店|
         |i | | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | |:. ,|  |し !
         | :| | |            | |            | | | i|  iま.|
         |i | | |            | |            | | | :|  |し !
         |:. ,| | |            | |            | | |i |  l.た!
         | :| | |            | |            | | |, :.|  ゙ ̄
 ____|:. ,| |_|______|_|______| | | i|____
394レイ ◆REI/aVFkcM :05/02/09 01:23:22
]∀・)チラリ
395 ◆NAGUMO.91E :05/02/09 01:37:02
というか、専ブラ使って
ローカルあぼーんしれ。

   ,∠´ ̄:::::::::::ノ / ,!  l爪 l!
 フ´:::::/::::/、::::::::l! l! l!  ,リlハ l!
_/,::::::::/::::::|::::\:::yl! lト _,.ムヒ|フレ- '
'l::::::::,小::::::{::::::::::ヽ.t-ヒ´)'_ヒl-' | l! 
j::::::イ爪:ヾ:l`y、:::::::::ヒ'レ'      ! l!
l:::;ノ::::ト、:::レ,ニ.ミヾ:::::ヒ>-;_ _, ,! l! i
ト、::ト、::::ヾlハ_ノ_レ.ヾ:| ///ト,  .j  l| l!
ハ::| \:::トゞ/// ,`‐-、 ,ー- jハ_jレヒ_=彡
  ヾ  ヾ|ミー、._  ヾ:;;;:ノ /::: ̄:ト-、:::lヒ,ノ|_::::
    _,. -‐':::::`ニ=--::':::{`ヾ:::t  ヾlレ]/_:∠
, -一'´::::::_;∠´ ̄``ヾ、::::|  >ー'´
ストライク可愛いよストライク
>>空間
BL=ボーイズラブの事〜
397箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 18:11:41
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>394

やほっ〜いレイタソ、来てくれたんだ〜嬉しいよ。( ´∀`)ノむいむい
レイタソには癒されっぱなしです、はい。

>>395

まあ、やつは自分の心では既にあぼ〜んづみなのでまあ、あれですかね。

>>396

桐孤はときどき801板にいくよ。
マリ見てといい、種といい。
なんか普通の男と女との恋愛よりも
女×女、男×男の方が萌えるのはなんでやろ?
やはり禁忌を対象にしているからかな〜。
398箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 18:35:52
   ┌─────────────
   │ えくすかりばー
   └─v────────────

 .    γ"⌒ ヽ'"    -;
      §ミ〃ノノ))  //
     <人cl!゚ ‐ノl.、//
 .     く,^y傘)~つ<
      /三非〆
      7ッ‐++_,ゝ
399箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 18:37:45
 .  </^i>."⌒ヽ^>、
 .   / .ム(((゙")))ゝ'
   / / ノG ゚ ー゚ノ! (
  (.( (((<~、'†')つ `)
.    `ヽ  7/_i_|
.       i_/ J
400箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 18:38:38
                  、
                 |i
               |l
                    |l
                   |l
       ,-、, '"⌒ ヽ_  |l
         l .((;ミ〃/゙゙"!| .|l
       ノノ ハd!゚ ー゚ノ!  |l 400get
        (´ <^〉 i幺i〈 ̄Pヨ
        ヒ!/_」l lLlヽノl」
         く/_l_|_i,ゝ
         ´~  `~
401Few ◆PcJDBa/Few :05/02/09 18:44:33
トウコさーん おひさです。
スレ立てました。
恥ずかしいのでここには晒せないのですが
見つけたら遊びに来て下さい!

わからなかったらsnakeさんにsighのメルアド聞いて下さい。
snakeさんはFewのことは知りません。sighとお友だちです。
402箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/09 19:46:31
>>401

サインさん、おひさです。
スレ立てたんですか。おめでとうございます。
サインさんの精力的に詩を作るありさまは、
同じ造り出す人間として、誇りに思います。

スネイクさんはサインさんのことは知っているのですか。
分かりました、聞いてみますね。
あ、そうそう。シャツスレだかで、サインさんの詩を見ましたよ。
相変わらず、年季や含蓄を感じさせる素敵な詩でしたよ。
               |:、
                    |l|
                   |l|
       ,-、, '"⌒ ヽ_  |l|
         l .((;ミ〃/゙゙"!7 |l|
       ノノ ハd!゚ ー゚ノ! ,」lL
        (´ <^〉 i幺i〈 ̄Pヨ
        ヒ!/_」l lLlヽノ l」
         く/_l_|_i_,ゝ
>>397
これからのガンダムはショタと801で行くべし(;´ω`)フヒヒ
405箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 02:30:04
>>404

まあ、美形はいいことはたしかだね。
男でも女でも。
406箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 02:31:27

【白頭を悲しむ翁に代わりて】

               
古人 復(ま)た落城の東に無く

今人 還(ま)た対す 落下の風

年年歳歳 花相(あい)似たり

歳歳年年 人同じからず
407箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 02:33:48
     項羽


力 山を抜き 気 世を蓋(おお)う

時 利あらず すい 逝かず

すい逝かざる 奈何(いかん)すべき

虞や 虞や 汝を奈何(いかん)せん
408箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 02:35:25

             【太平記】



落花(らっか)の雪に踏み迷う、交野(かたの)の春の桜狩り、

紅葉の錦(にしき)を衣(き)て帰る、荒らしの山の秋の暮(くれ)、

一夜を明かす程だにも、旅宿(たびね)となればもの憂(う)きに、

恩愛(おんあい)の契り浅からぬ、わが故郷の妻子をば、

行方を知らず思ひ置き、年久しくも住み慣れし九重(ここのえ)の帝都をば、

今を限りと顧(かえり)みて、思はぬ旅に出でたもふ、心の中ぞ哀れなる。
409箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:46:32
     項羽


力 山を抜き 気 世を蓋(おお)う

時 利あらず すい 逝かず

すい逝かざる 奈何(いかん)すべき

虞や 虞や 汝を奈何(いかん)せん
410箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:47:44

 風の又三郎


どっどど どどうど どどうど どどう

青いくるみを吹きとばせ

すっぱいくゎりんもふきとばせ

どっどど どどうど どどうど どどう
411箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:48:21

 【平家物語】


祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。

沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。

おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。

たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。
412箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:49:11

不識庵機山(ふしきあんきざん)を撃つの図に題す



鞭声粛々(べんせいしゅくしゅく)夜河を過(わた)る

暁に見る千兵(せんぺい)の大牙(たいが)を擁(よう)するを

遺恨(いかん)なり十年一剣(じゅうねんいっけん)を磨く

流星光低長蛇(りゅうせいこうていちょうだ)を逸(いつ)す
413箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:50:08

元二(げんじ)の安西(あんせい)に使するを送る


胃城(いじょう)の朝雨軽塵(ちょうけいじん)を潤し

客舎青々柳色(かくしゃせいせいりゅうしょく)新たなり

君に勧む更に尽(つ)くせよ一杯の酒

西のかた陽関(ようかん)を出づれば故人(こじん)無からん

無からん無からん故人(こじん)無からん

西のかた陽関(ようかん)を出(い)づれば故人(こじん)無からん
414箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:51:27

       【静夜思(せいやし)】

                   李白

林前(しょうぜん)月光を看(み)る

疑うらくは是(これ)れ地上の霜かと

頭(こうべ)を挙(あ)げて山月(さんげつ)を望み

頭(こうべ)を低(た)れて故郷を思う
415箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:52:15


            春望(しゅんぼう)


                   杜甫


国敗れて山河あり

城春にして草木深し

時に感じて花にも涙を濯(そそ)ぎ

別れを恨んで鳥にも心を驚かす

烽火 三月に連(つらな)り

家書 万金に低(あた)る

白頭 掻(か)けば更に短く

すべてしんに勝えざらんと欲す
416箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:52:46

            春暁(しゅんぎょう)

                      猛浩然

春眠 暁を覚えず

処処に帝鳥を聞く

夜来 風雨の声

花落つること知んぬ多少ぞ
417箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/10 03:53:19

              偶成(ぐうせい)

                      朱熹

少年老い易く学成り難し

一寸の光陰軽んずべからず

未だ覚めず地塘(ちとう)春草(しゅんそう)の夢

階前の梧葉(ごよう)己(すで)に秋声(しゅうせい)
418Few ◆PcJDBa/Few :05/02/10 10:34:33
トウコさんいらしてくださってありがとうございました。
自力で見つけてくださってカンドーでした。

>>406-417
やはり、本物の詩人から出てくるコトバは煌いている。
私はひとつの言葉を見てそれから想像を膨らませて詩にしていったりします。
コトバが、好きです。

あと、私とsighとの事でお話しておいた方がいいかなと思われることがあるので
よろしかったらメル下さい。
419Few ◆PcJDBa/Few :05/02/10 12:34:12
でも気が向いたらで良いですよ
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  お疲れ様でございます。
       
       今回は詩ですね。

         当方もFew殿と同じで>>406-417で挙げた詩は素晴らしいの一言に尽きます。
       遙か過去の詩であるのにも関わらず尚、読む者の心を感動させる
       その文は完成された至高の芸術かもしれません。

         特に李白や杜甫の唐詩は詩に触れるだけで当時の詩人の心情やその情景まで
       自然と心で感じとる事が出来るのが不思議です。

       (´-`).。oO「当方、船の上で酔っぱらい、水月を掴もうと落水して亡くなった
              李白の人間くささが何故か妙に好きでして...」

      
         これからは詩の活動もされるのでしょうか?
        だとしたら小説共々楽しみにしております。
         
        微力ながら箜間桐孤 殿の一ふぁんとして、今後共々応援して参ります。
       
(´-`).。oO「この詩も当方、大好きな詩であります。」


  「山のあなた」

              カール・ブッセ

   山のあなたの空遠く

  「幸さいはひ」住むと人のいふ。

  噫ああ、われひとと尋とめゆきて、

  涙さしぐみ、かへりきぬ。

  山のあなたになほ遠く

 「幸さいはひ」住むと人のいふ。
422箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/11 04:16:45
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>418-419

そういえば、まだスネイク氏に
サイさんのメールを聞いてませんでした。(笑
サイさんはひとつの言葉を見て
それから想像を膨らませて詩にしていったりするのですか。
参考になります。そういうやりかたもあるのですね。
桐孤も言語、言葉は好きですね。
わかりました、ではメールをしますね。
てかメールアドレスを知りませんでした。
今度メールアドレスを教えてくださいな。
423箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/11 04:23:12
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>420-421

(´-`).。oOさん、やっほ〜い。
そうなんですよ。
いえまあ、桐孤が詩を学んだりしているのにはわけがありまして。
詩の表現や心意気を学び、それを小説にも生かそうというわけです。
特に桐孤は漢詩が好きですね。
やっぱり味があります。
なんか眠いので支離滅裂な文章になってきたけれど。
(´-`).。oOさんは人間くささが好きなのですね。
ほえ〜ためになるわ〜。
色々な人の趣味趣向を知るのは勉強になります。
(´-`).。oOが好きな詩すてきですよん。
  <〈《*****
  (*‘ワ‘)ビョーン 小説は意外と容量がかかるので書かなくなりました。
  _| ⊃/(___
/ └-(____/
  /          _ノ        ,_ノ    ヽ
  /         / iニ)ヽ,        /rj:ヽヽ    ヽ         ヽ
 .|         ;〈 !::●:c!      ' {.:●:;、! 〉   |         つ
 |          (つ`''"    __ `'ー''(つ    |          わ
 |      /////         |    |      ///  |       ぁ ぁ
 ヽ    γ´~⌒ヽ.       /     |       /         あ ぁ
  ヽ   /      ヽ    /      |      /⌒ヽ      ぁ あ
   \/       |    | ̄ ̄ ̄ ̄|     /    ヽ    あ ぁ
     /        |             /
        ∠ニーyー'ニヽミー- 、
      / ,、   ,、     `ヽ  \
     .イ ,ィ゙ミ'y';;:::)      \  ヘ
    〈   い   (’ト,i’、’、   \ }
     ミミソノ_   '、 z_-_ー ミ'、,ヘ,-_、`|i
     ‘ソ爪r_テミ;    ーi='‐'  ゙`<  }}.|l
       .i   /          < ,.ク ./
        l   ト、        ,n'< /   1話分のストーリーだけで結構消費するんだよ
        ヽ  r_‐_- 、    / iミ /.   
         \       /  !=く,,
           .>、___./   _」:、;;;;水、
         ,ノ/~ij~`>、 ̄ ̄ ̄`/::::`:、く、             __
     _,,/::/ レ' / /`>、  /:::::::::::::/`<"''冖=ー-r'´ ̄{{ ̄´{{__}}`l
427箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/12 22:59:23
  `!::::、::::::::::::/::::〃:::/"´   く_::::::::|  //  、 ヽ::.  、:. 、    、:. ::..
\ |::::ヽ、:::::/,.wl::::|   _,.z=‐‐ `ヽ、|/:::/:. ヽ ゙、  ゙、::. ヽ::..ヽ、:.  ヽ、::ヽ
  \!::ヽ、::〃./  |:::|  r'/´       |::::::/ヾ、:. ヽヾ. l、::::.  !、 ゙、:.  ヽ::、:.
`ヽ.ノ:::::r‐-'´   l::::l ,/,.―-、     |:::/::::::ヽ_\:.l\:゙,\:::. |\::.ヾ、    ',::.`
、/:::/       ',::|〃 ゚  /     |/:ヽ、:::ヾ'、  0ヾ、 ヽ:. | !ヽ:ヘ::. l.   !:::
/:::/ィ==、 、 V ノ゙,:! 'ー'''"´     |ヽ、.,___ゝ`ー---' `-ヽ! ノ / ゙、:.l   |:::
:,'/\  r'´`・'y'= ヽ ´         |:::::::_,,.-‐''7__     ヽ〈´0`ヽ;.|:   j:::
/ー‐-', ヽ_/! ノ_               |r''´::::/:/ /´      / `' ー' !::. k'::::
_,.r/ヘ'"´/|  `            |::::/::::://    _   /   l、 /::::/ |::/
  /  /  ,'   _,,..-==‐、      |'゙:::::::::/     /`''ー==ァ  |、゙、/:| lリ
_/ /   /  、r''::::::r‐''⌒゙'ヽ,    | ̄`'く    /´⌒ヽ、::::::/   |::〉::゙、!
  ̄`ヽ、 /、   ゙、:::::/       |    |:::::::::::::\   {     ',::/   //:::/´
::::::::::::::::::`':::,\  ヽ:|    __ノ!    |=‐、-、_\ ヽ、.,,_,,ノ/  /://
:::::::::::::::::::::::/:::::::゙ヽ、 `ー=='''"´   /| ̄!|:::::\ ̄  `'ー‐‐' /__/__
:::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::ヽ、.-‐-  /  |):::!|:::::::::::`ヽ、   / ̄::::: ̄l「`!
\:::::::::::::/:::::::::::::::::::::::::l\,,_,,./   |::::::!|::::::::::::::::::::` ̄´:::::::::::::::::::::| l!)    /
::::::\::::/:::::::::::::::::::::::::::::゙、       ,.|::::::!|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| l‐、!_,/::
l ::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::\_,,,.-''´:::|::::::!|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| l!ヽ\:::::::
  た   だ  埋  め  る。  そ   れ   だ   け   だ !!
428箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 04:26:47
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>424

ああ、それはあるね。桐孤も一番最初に書いた小説・・・っていうか
一年ぐらい前にかいたやつなんだけど、半年かかったよ。
何か課題として出されているとか、何かどうしても伝えたいことが
あるかじゃないとなかなか書けないものね。

>>425

いやっほ〜う・゚・(ノД`)・゚・氏はどうやってそんなにモテテいたのか気になります?
もしかしてかなりのイケメン?

>>426

それはすごく思う。あとなんか書き終わったあと頭からっぽになるし。
だからまたネタをストックするんだけどね。
429箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:30:31

「おなじく」  

                 山村暮鳥(やまむらぼちょう)

おうい雲よ

ゆうゆうと

馬鹿にのんきさうぢやないか

どこまでゆくんだ

ずつと磐城平(いわきたいら)の方までゆくんか
430箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:31:08

「小景異常」

            室生犀星

その二


ふるさとは遠きにありて思ふもの

そして悲しくうたふもの

よしや

うらぶれ異土(いど)の乞食となるとても

帰るところにあるまじや

ひとり都のゆふぐれに

ふるさとおもひ涙ぐむ

そおこころもて

遠きみやこにかへらばや

遠きみやこにかへらばや
431箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:32:10
「ゴンドラの唄」
            吉井勇

いのち短し 恋せよ乙女

紅き唇 あせぬ間に

明日の月日は なにものを

いのち短し 恋せよ乙女

いざ手をとりて かの舟に

いざ燃ゆる頬を 君が頬に

ここには誰も 来ぬものを

いのち短し 恋せよ乙女

波にただよい 波の様に

君が柔手を 我が肩に

ここには人目 ないものを

いのち短し 恋せよ乙女

黒髪の色 あせぬ間に

心のほのお 消えぬ間に

今日はふたたび 来ぬものを
432箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:32:48

「かなりや」

         西條八十


唄を忘れたカナリヤは 後ろの山に棄てましよか

いえ いえ それはなりませぬ

唄を忘れたカナリヤは 背戸の小藪(こやぶ)に埋(い)けましよか

いえ いえ それはなりませぬ

唄を忘れたカナリヤは 柳の鞭でぶちましよか

いえ いえ それはかはいさう

唄を忘れたカナリヤは

象牙の舟に 銀の櫂(かい)

月夜の海に浮かべれば

忘れた唄をおもひだす
433箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:34:52

「通りゃんせ」



通りゃんせ 通りゃんせ

ここはどこの細道じゃ

天神様の細道じゃ

ちいっと通してくだしゃんせ

ご用のない者通しゃんせ

この子の七つのお祝いに

お札を納めにまいります

行きはよいよい 帰りは恐い

恐いながらも 通りゃんせ

通りゃんせ
434箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:36:06

「冬景色」




さ霧消ゆるみなと江の
  舟に白し、朝の霜。
ただ水鳥の声はして
  いまだ覚めず、岸の家。



烏啼きて木に高く、
  人は畑に麦を踏む。
げに小春日ののどけしや。
  かえり咲の花を見ゆ。



嵐吹きて雲は落ち、
  時雨降りて日は暮れぬ。
若し灯火の漏れ来ずば、
  それと分かじ、野辺の里。
435箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:36:44


「春夜」


        蘇軾(そしょく)


春宵(しゅんしよう)一刻 値千金

花に清香(せいこう)有り 月に陰有り

歌管 楼台(ろうだい) 声 寂々(せきせき)

しゆうせん 院落 夜 沈沈


436箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/13 05:38:04



「将に東遊(とうゆう)せんとして壁に題す」


                釈月性(しやくげつしょう)


男児 志を立てて郷関(きょうかん)を出ず

学 若し成る無くんば復(ま)た還えらず

骨を埋むる何ぞ期せん 墳墓(ふんぼ)の地

人間到る処(ところ) 青山有り


437ミッチー ◇Michy/YYVw:05/02/14 04:48:12
わかんねーよ!
438箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/14 23:53:18
>>437

まずは自分の好きそうな本から読み始めるといいかもしれないよ。
439箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/15 03:17:27
こんなにもネタがネタが浮かばないのかー!!!!!
なんか今日、精神的にまじやばかった。
もう少しであっちの世界にいってしまいそうだったよ。
正直、存在不適合者はあと3〜4話で終りにします。
てかもう無理。
誰か〜、助けて〜。

誰か桐孤の友達になってください。ぺこり
440箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/15 06:10:28
てかあと実際には存在不適合者はあと二話で終りです。
すみません。
今、四つ物語を作ったんですけど、残りの二つとは
なんか存在不適合者とは別の作品として出したいと思う。
だって残りの二つは主人公二人が出てないからさ。
441箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/15 06:17:09
うーんと、もう小説出来上がっちゃってるんだけど
誤字脱字が糞がつくほど多そうなので、
ここ一週間ぐらいの間に晒します。
もうこれで文乃が救われたから、よし。
442 ◆POTOD4D5MU :05/02/15 14:08:45
>>439-441
ネタ切れですか・・・ それはそれでさびしいものですねぇ〜
443箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/15 16:05:50
>>442

なんか小説を書けば書くほど、頭の中は空っぽになるのよ。
だから、ネタ集めの時期とかね。
あと、そうそう◆POTOD4D5MUさんは桐孤の親友なので、
これからも悩みごととかを相談するかもしれないけど、
ごめんね。悩みごと多いのよ。
けど、もう自殺は考えないよ。
だって死んだら全てがだいなしだもの。
444箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/15 16:14:16
                            _ __
                            /        ` 、
                            〃,  ,.   . ヽ.  バ、
                            i ! iイ i !_i,.!,ヽ. i  i:::\
                            l N'"゙゛ 、__,..! i  !::::::::\
                        くl i ト-'     ! i  l;;;、-''"゙
                           i l!  '_ _,  ! i  jノ i 444get
                            ハ ! \ ____ /! i i!   !
                        /  ! i l _,」_,. -‐l !j 'ー、  !
                      , '    丶レr'^f'i -= レ゙   l  !
                       / , ' , , /i\ ∧ ‐=    ',  !
                    / i  ,' ; { [X / ヘ        ト、  !
                    ,'  i  ;  ;, ム| / ,'  ヾー-ニ.二ノ  !
                     !  i!  ;. ;:.ノ l 〈     `ー-、  } , i
                     !  !i  ;:, ;:T ! ヽ         ヽ′; l
                    ! i i  ;::., ;{   ,へ      / ,.: ノ
                    i i i  ;::... \./  \ __/,: ,: /
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  ご無沙汰しております。
       
        >>429-436は箜間桐孤 殿の好きな詩でございましょうか?

       「小景異情」や「ゴンドラの唄」 誰でも一度は読み聞きしている詩ですね。
       
       当方は釈月性の漢詩が漢らしく私的に好きな誌でございます。
       ですが、「かなりや」 の詩は初めて読んだ時には正直ショックでございました。
       あの詩を直ぐに理解するのは未熟な自分には些か無理でした。


        箜間桐孤 殿、精神的にお疲れの様に見受けられますが、自分を
       追い詰めずにゆっくり焦らず、じっくりと参りましょう。

       存在不適合者の完成を楽しみにしつつ、残りの作品も期待しております。

         当方以外にも箜間桐孤 殿を応援している者は少なくありませんよ。

       
       今後とも箜間桐孤 殿のふぁんとして応援しております。

                           
                        くれぐれも無理をなさらぬ様に...(´-`) 」
(´-`).。oO「通りゃんせ」

      古くから子供達の間で歌い継がれている童歌ですが、一説では
.     「親が子供を殺める時の状況を歌っている?」とも言われてますね...

      当方、何故か昔から歌い継がれている童歌や童謡には まだまだ
      別の意味が込められているのではないか?とふと思います。
          ,//:.:.:.//:.l:.:.、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ.
         ,/:.:/:.:./:/:.:.:.ト、:.:\:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト、
         /:〃:.:/:.:.イ:.:.:.:.ト、:.:ヽ:.:.\:.:.:.:.:._.:.:.ヾ`ー、
        ノ'7:.:.:/:.:.,ハ:.:.:.:l:.:`:、:.:.\_`ー:.、:.\:.:ムハ
         !:.:,イ:.:.:{::,ム:.:.:',レ',ニ、-=;ミ:、ヾヒ、:`ヾ  冫
         l::ハ:.:.:ト,`九t、::ヘ `ー`¨´  `ソ八ハ  '冫
          7  ',:.:lハ`¨´リヾ、     ,九リ   ,rく
          _/ヾ 入 ー___,  /7    /  \_
         ノ `y-‐ ''¨|` ,、 `¨¨´ /:/    ,! , ,ニ、\
.       ,イ .  V   リ l_`ンt、‐'´ /     ,レ'ノ    ヽミ、
       ,ノハ ヾ、 ヾ.  ! / \lハ :/     ,ヒ´     i  リ
      / ノ  ヽ、 \ヽ |/     l '7      ,レ'´     l /
    /      \ ヽ '    { /      ヒ´二 フ  レ
    '、ー-..-.、..._    `,∧ /   |/       ト、     ,イ
   /     冫、 ,∠ ,!    |      冫 `l、 //
>>444空間
何のキャラですか?いわゆる詳細キボンヌ
風邪がひどいので失礼しますよ。
L」゜/д゜」<きっと調理器具に違いない!
450箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 01:57:34
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>445

うーんとね、そこに書かれている詩はみんな好きですよ。
中国の詩や哀愁漂う詩が好きかも。
(´-`).。oOさんは釈月性の漢詩が漢らしく好きなんだあ。
うんうん、分かる分かる。桐孤も好きだよ。
あはは、たぶんね(´-`).。oOさんの方が桐孤よりも年上だと思うよ。
桐孤よりも一段と深い洞察を持っていらっしゃるし。
いつも深く深くその根源奥深くまで洞察しようとしているけど、
何分、22年という経験の浅さは思慮の浅さは隠せないかな。

>箜間桐孤 殿、精神的にお疲れの様に見受けられますが、自分を
 追い詰めずにゆっくり焦らず、じっくりと参りましょう。

ありがとう。その言葉一つでほんと救われます。
見守る友の言霊は万金にも値するとはまさにこのことかと。
いつか、(´-`).。oOさんが精神的につらいときにでも
相談に乗ります。桐孤はこう見えても義理固いんですよ。
桐孤を応援している者なんてそんなにいるのかなあ。
でもそういわれると嬉しいですよ。
       
451箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 02:06:57

 そうそう、すこしばかし調子にのって、
 桐孤が小説を書いている理由などを書きますね。
 前スレに書いてあったのだけれども、初心忘れずにってことで。
 桐孤は昔から精神的に悩み事の深い人間でした。
 それは誰のせいでもなく、
 やはり自身が今いる自身の満足できなかったんでしょうね。
 何か人に誇れるものが欲しかった。
 何か人に負けないものが欲しかった。
 もちろん、人を尊重する心も忘れてはいけません。
 でも、だけれども、何か、自身の生きた、
 今、この生は必死に行きぬいた証が欲しかったんです。
 それが、文章を書こうとしたきっかけでした。
 おそらくは今の若者のなかでもこれほど人生を悩み苦しんだものは、
 そうそうはいないのではないかと。
 桐孤が何を考え、どう悩み、どう生きていこうとし、
 どう感じたのかをこの世界に残したかった。
 このちっぽけで、ちっちゃな、
 たとえ自身が死んだとしても何も変りはしない。
 だけれども、何か自身の生きた証を残せれば、
 と思い小説を書き始めることにしました。
452 ◆POTOD4D5MU :05/02/16 02:09:33
>>443
なんか作成講座のレイアウトを考えれば考えるほど頭の中がぐちゃぐちゃになるの
どこかからかパクっちゃおうかなー
あっ、そうだ うちも悩み事が多いの〜 ぜひ相談事にのってね
453箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 02:14:39
>>446

そうそう、間引きとか、忌み子とかそういう意味合いもあったらしいね。
神隠しだって一説には、村から出たの人を、
神隠しという名目状、それに付随したって説もあるし。
昔は村を勝手に出て移住したりすることは重罪だったらしいし。
そのため連帯責任になるのを恐れて神隠しのせいにしただとか。
なかなか興味深いですね。

あ、ちなみに、かごめかごめ、通りゃんせ、かなりあ、
あたりは好きですよ。非常に桐孤の美意識にあってるから。
ああいう少々暗い面がある唄が好きかも。
454箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 02:23:31
>>453

作成講座のレイアウトですか。
そうだな〜、自分の好きな、美意識に合うレイアウトなら
ぱくるってもいいんじゃないかな〜。
これから、それをまねしていってもいいわけだし〜。
ええ、是非とも相談にのらしていただきますね。
ああ、嬉しいわ〜。◆POTOD4D5MUさんに頼られるなんて。
455箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 02:27:15
>>447

http://aa5.2ch.net/test/read.cgi/kao/1089633742/l50
ここのスレの最期の方に張ってあるよ。
なんのキャラクターかは分からないかなあ。

それにしても教授、風邪かあ。
早く直さないとね。即効性にはバファリンが効きました。
けど一番いいのは、早く寝て、身体にいいものを食べることかも。
456 ◆POTOD4D5MU :05/02/16 02:32:44
>>454
やっぱり自分なりの書き方で作成しますね
あまりパクると全部パクりそうで・・・
他人のサイトから苦情を言われてもお互いに困りますからね
457箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/16 02:34:19
>>448

何気にこのサイトよく行ってるわ〜。
まじレスすると女性器や尻の穴を
広げる器具だと思うよ。
ふたなり娘が大好きなので。
いやはや。桐孤の中の変態性。

>>449

L」゜/д゜」<素晴らしいぼけだ、教授!!
458 ◆NAGUMO.91E :05/02/16 21:27:07
>>443
貴様、聞き捨てならんことを書いてるな。
まぁ、既に過去に流してるようなので
いいのだが。

>>451
それ、初代箜間スレの>>1の文に通じる物があるね。
そうか。自分自身を登場人物に重ねて
内面の何かを解放してることは
前から言ってたな。そこまでの思い入れとは知らなかったが。

なにか漠然とした、「人は変われる」というような
理想論を含めた、
悪くいうと「曖昧な願望」を込めてる気がしてたよ。
この作品にはね。

でも、そこまで強い思い入れがあるなら
もっとテーマを現実的にしてもいいんちゃうかな?
いや、俺もそれがどーいう物なのかは
系統すら提示できないんだけどね。ちょっと言ってみただけってことで。

459 ◆NAGUMO.91E :05/02/16 21:28:17
あ、初代じゃなかったな。二代目か。
「不老不死」のアレ。
460 ◆NAGUMO.91E :05/02/16 21:31:34
筆が止まったなら、別のヤツを書くのもいいさー。
この作品の影響で
君のヤツなら、読む人も多いだろうし。
客層は掴んでるはずだぜー
461箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:12:27
>>458

いえ、とってもためになります。
現実的ですね。はいそうしてみます。
てか桐孤は時々というよりも大分周りが見えなくなるときがあるので、
そう言ってもらえるととても嬉しいです。励みになります。
なにか小さなことでもいいので気づいたことがあったらばしばし言ってくださいな。

>>459-460

それは嬉しいかぎりですね。
箜間雑談スレはなぐもさんに任せます。
どんどんふぁみりーに勧誘しちゃってくださいな。(笑
462箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:14:28

存在不適合者 第八話 天城越え






「文乃。お前、旅に出ろ!!」

 もうわけが分からない。何を云っているんだ桐孤さんは。
 何やら桐孤さんは形而上学同盟のトップからお誘いがかかり、
どうも断るとあまりよくないことが起きるらしく、
このままこの事務所に文乃が居ると、
文乃までその同盟に勧誘されてしまうらしい。
 そう、反強制的に。

「あちらのトップがな。私の力を是非とも借りたいのだと」

 それは凄い。さすがは桐孤さん。
 けど、なんで文乃が勧誘されるのは嫌なんだろう?

「桐孤さん。なんで文乃が形而上学同盟に勧誘されるのは嫌なんですか?」
463箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:15:49

「ん・・・。
 文乃はな、まだ自身の身を固める時期じゃあ、ないんだよ。
 【あそこ】に入れば、間違いなく文乃の才能は潰される。
 いや、平均以下に抑えられると云ったほうが正しいかな。
 こういうことを云うのもあれなんだが、
 文乃の能力は非常にバランスが悪い。
 魔力は莫大にあるくせに、その魔術が相手にあたりにくい。
 それになにより、相手に攻撃の軌道が読まれやすい。
 だからな、形而上学同盟では魔力を反強制的に減らされ、
 逆に技の制度や、当たりやすさなどを伸ばされるんだ。
 だがな、私の憶測が正しければ、
 今の文乃は長所を存分に伸ばしたほうがいい時期なんだよ。
 それに早めに自身の才能の芽を摘むされちゃあ、
 かなわんだろう?」

 なるほど。そんなことまで桐孤さんは考えてくれてたんだ。

「ぐすっ・・・・ぐすっ・・・・」

「おいおい文乃、なんで泣くんだ?」

「だって嬉しいんですもん。
 桐孤さんにこんなに親身に文乃のことを考えてもらえて」

「分かった分かった。だから泣くのはやめてくれよ」
464箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:17:57

「あの〜、それはそうと、
 どうして桐孤さんはその形而上学同盟の勧誘にのるんですか?
 桐孤さんならいくらその団体のトップが来ても断れそうなものなのに・・」

「まあそれなんだがな。
 その形而上学同盟のトップとやらはちょっとヤバイ奴なんだよ。
 いや、別に外見や性格がヤバイ奴ってことじゃないんだが、
 能力的にちょっと逆らうとまずそうな奴なんでな」

「桐孤さんでさえも恐れる、
 そのトップの人の能力っていったい何なんですか?」
465箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:19:07

「これは噂なんだがな、
 どうやらそのトップとやらは、自身の願った方向へと
 未来をわずかながら押しすすめることの出来る能力者なんだよ。
 この世界でも最もレアだとされる第一級の能力者で、
 およそその噂が本当だとしたら、
 私の知る限り最凶にやばい能力者ということになる。
 どうやら聞く話によると、そいつの家系は何代か前に、
 自分達の【脳】と【世界】とを
 何らかの形で繋げることに成功したらしい。
 普通、私たちは心の中でどんなことを思ったり願ったりしても、
 【世界】は変わらないし、何も起こりはしないだろ?
 それは自分達の【脳(心の中)】と【世界】とには
 何の因果関係もつながりもないからなんだ。
 もちろん、自分がその脳の考えを受け、
 行動をしたりしたら別だぞ。
 だがな、自分が行動も何もせず、ただそう願うだけで、
 わずかながら自身の都合のいいように未来を進めるなんてことのできる
 化け物が現にその形而上学同盟にはいるんだ。
 その形而上学同盟のトップにはな。
 もちろん、そんな危険な奴は反形而上学機構だけではなく、
 政府のお偉いさん方だって黙っちゃいない。
 けれど、その辺はそのトップも頭がよく、
 政府や反形而上学機構とは不可侵な条約を結んでいるらしい。
 というわけだから、さすがに断るとまずそうなんだわ。
 で、すまん文乃。お前は当分どこか遠くへ行け」
466箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:20:49

 自身の思い通りに未来を進めることができる、
そんな当に神と形容してもよさそうな奴が
この世界には存在しているなんて。
 確かにここは桐孤さんの云うとおり
下手に逆らわない方が身のためかも。

「分かりました」

 文乃は桐孤の考えに同意した。
467箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:22:08
* 



 さてと、どこをどう旅しようかな?
 まず、海外は却下。
 なぜなら文乃はお金があまりないし、
それに文乃、英語は苦手だしね。
 となるとおのずと国内に絞られてくる。
 都会はあまり好きではないから、田舎を旅行しようかな。
 田舎といってもまあ、いろいろある。
 ここは神奈川県だから、行くとしたら東北地方か、中部・東海地方だろう。
 うーん、山梨や静岡あたりに行ってみようかな。
 古い遺跡を巡って、美味しいものをいっぱい食べて。
 新鮮な空気。自然の恵み。都会と違って温かい人々。
 ああいいなあ〜。
 ようし、そうと決まれば、ぜんは急げ。
 さっそく出発〜。
 もちろん電車は鈍行でね。

 そして文乃はJR東海の電車に乗り、
揺らり揺られ、旅情をいそしんだ。
 ガタゴトガタゴト。
 ぐんぐんぐん。
468箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:23:41




 文乃は結局、旅行先を静岡県の伊豆半島に選んだ。
 伊豆は古来からいろんな武将が旗揚げをしたところで、
とても歴史が古く、また美しい場所だ。
 川端康成の伊豆の踊り子の舞台にもなり、
天城越えや修善寺温泉、伊豆長岡温泉など
数々の名所を造り出した。
 文乃はそこに目をつけた。
 伊豆は魚が非常に美味しいらしい、
と聞いたのも、また伊豆に行こうと思ったきっかけのひとつだった。
 文乃はお魚が大好きである。
 マグロのお刺身はもちろんのこと、
鰤(ぶり)の照り焼き、秋刀魚の塩焼きなど
非常に美味であることこの上ない。
 季節は秋も深まり、一年で一番素敵で、一番、風流な季節になってきた。
 風流。言葉でいうのは簡単だけれど、この言葉はとても奥が深い。
 花・鳥・風・月を愛でる心が風流にあたるのだろうか。
 文乃なりの解釈だけど。
 とかなんとか妄想に耽っている内に
電車はすっかり熱海を過ぎていた。
 文乃は電車窓から見える熱海の砂浜に、驚嘆した。
 ああ、ここが熱海なんだあ。
 都会では決して見られない景色をいま文乃は見ている。
 そう思うと、なんともいえない感情が文乃の内に湧き上がるのを感じた。
469箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:24:41

「うわー、海が遠い〜。カモメが見える〜。
 一羽、二羽、三羽。ほんと気持いい〜」

 文乃の期待は高まるばかりだった。
 文乃の田舎への憧れほど強いものはなく、
どちらかといえば、人間嫌いな文乃でも田舎の人は好きだという。
 なにか文乃の中にはそういった自己流の方程式でもあるのか。
 文乃は熱海の空と海を見ながら、
ふいに、詩を書きたいという衝動に駆られた。


 文乃の思い
 あの空へ届け
 文乃の
 ちっぽけで、
 ちっちゃな思い
 届け
 あの雲のかなたへ
470箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:26:42




 三島駅に着いた。
 ここは伊豆の入り口みたいな場所だ。
 文乃は駅の立ち食いうどんを食べたあと、
色々な遺跡巡りを決行することにした。
 三島大社やひるが小島、反射炉に韮山城跡、などなど。
 
 そして、文乃は自身の体力と精神力を高めるために、
かなり無茶のある試みを実行しようとした。
 歩いて天城を越えようという、試みである。
 その試みはさながら登山の初心者が
富士山を登るようなものであり、
無謀以外のなにものでもなかった。
 だが、文乃はその行為を無謀と知りつつも、
その無謀に挑戦したかったのである。
 文乃はいつも桐孤の姿を見ていた。
それを見るたびに自分の力のいたらなさを、痛感したいたのだ。
 そして自分が殺してしまった笹山葉子への贖罪の気持としても、
自身を試練の真只中へともがき入らせ、
ほんとうの意味での笹山葉子への償いを考えるためにも、
文乃は自身に試練を科したかったのだ。
471箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:28:03
 
 これは文乃の挑戦だ。
 まず修善寺まで電車で行った。
 その後、修善寺から中伊豆、そして天城へと行く。
 修善寺から中伊豆まではいくらかの高低、
昇り降りがあろうとも、それほど辛くはなかった。
 文乃だって、伊達に身体を鍛えちゃいない。
 能力者であろものなら、いついかなる戦闘にそなえて
身心を鍛えることなどは半ば常識といっていい。

 しかし、中伊豆から天城峠までは違った。
 一筋縄ではいかない急斜面な坂道。
 いったいほんの、そう、
まだ自動車などが普及する前までは、
どれほどの人がこの天城越えに苦労、苦心を重ねたことだろう。
 文乃はなんだか涙が出てきた。
 今、まがりなりにもそのような先人たちと
同じように文乃も天城越えに挑戦しているのである。
 昔は山賊も出ただろう。なかなか諸国を旅行するような
金銭的余裕のある人も少なかったのではあるまいか、と。
472箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:28:58

 登れど登れど路、路、路。
 これが、かの幾多もの旅人を泣かせた、天城峠。
 ほんとうに心底嫌になってくる。
 くねくねと、まるで蛇を思わせるような道。
 行けども行けども、まだ先は見えぬ無限回路。
 しかし、ここでへこたれてはと、歯を食いしばる。
 こんなところで挫折をするなんてことは、できない。
 前だけを見ろ。
 給水、食料の確認。
 ライターや蝋燭、毛布などの入ったリックサックを持ってきている。
 靴はいつも履いているブーツなどではなく、山登り専用の靴だ。
 文乃は決して、山を舐めているわけではなかった。
 それでも、それでもなお、
天城の山々は文乃の前を高く、険しく立塞がったのだ。
 
473箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:35:16
 
 文乃は是(ぜ)が非でも、天城越えをする覚悟だった。
 しかし、文乃の覚悟とは裏腹に時を追うごとに
文乃の足は、身体は、疲労していった。
 幾時、たったことだろう。
 空はとうに一面の黒に覆われていた。
 文乃は、しまった、と思ったが、もう遅かった。
 このままではもう野宿をするしかないかと思い、
辺りを見回してみた。
 なんと幸運なことに、文乃の目の前の林の中には
人ひとりが、ゆうに入らそうな大きな洞窟があるではないか。
 渡りに舟、幸運はいつ何時にもあらわれる可能性を秘めているものなかもしれない。
 その人が現にそう信じることができるのであれば。
 マーフィーの法則じゃあないけれど。

 そして、文乃は一晩を天城の洞窟で過ごすことにした。
 洞窟の奥は以外と深かった。
 いったい、いくつ歩いただろうか。
 やっとこさ、行き止まりへと辿りついた。

 その奥で持ってきた蝋燭(ろうそく)に火を燈し、夜を明かすこととした。
 
 しかしその晩、文乃は奇怪な体験をすることになる。
474箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:36:23




 起きなさい。起きなさい。
 起きなければ、虐(いじ)めてしまいますよ。
 葉子に踏んで欲しいのでしょう?
 葉子の秘部を舐めまわしたいのでしょう?


 ん、誰だろう、この声は・・・。
 文乃は眠気まなこに目を開けた。
 しかし、その目の前にいる人物に対し、
文乃は驚嘆の念を隠し切れなかった。
 なんと、ナントサンナゼール、ルアーブルなどと、
冗談を言っている場合ではない。
 文乃が現に悪魔へと生贄に捧げた笹山お姉さまが
文乃の目の前に在るのである。
 その秘水を流れるが如く、美しい髪。
 肌は透き通るように白く、学年でも随一の容姿。
 頭脳もトップ級。
 性格は・・・あまりというか、かなり我侭(わがまま)で悪いけど。
 それでも、財閥のご令嬢という肩書きは、
学園の誰もが恐れるほどのものだった。
 
475箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:38:01
 
「どうして・・・。
 お姉さまは、文乃が殺してしまったはずなのに?
 どうしてお姉さまがそこにいらっしゃるの? 」

「ふふ・・・。そう葉子はあなたに殺された。
 けどね、死人が生き返ることなんてそう珍しいことではないのよ。
 それがあなたのまだ覚めることのない、覚めてはいけない夢だとしたら。
 ごきげん麗しゅう、月影文乃さん。
 いえ・・・、それとも葉子の可愛い雌豚さん、
 と云ったほうがよろしいかしら?
 クスクス」

「お、お姉さま!?」

 これは文乃が見ている夢?
 文乃がお姉さまを殺してしまった罪を意識的、
もしくは無意識的に抱いた思いが、具現化されたの?
 そう、文乃は考えざるを得なかった。

「お姉さま、ごめんなさい。
 いいえ、ごめんなさいという言葉では
 表せないほどのことを、文乃はお姉さまにしてしまった。
 許して欲しいとはいいません。
 ですが、ほんと文乃はお姉さまに心から謝りたいとも思っています」
476箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:39:09

「ふふ、いいのよ、文乃さん。
 あなたが葉子に復讐心を抱いて
 殺してしまったの事は、やはり葉子のせいなのだから。
 そうそう。
 今だからいえるのだけど、あの時、葉子は
 あなたを雌豚呼ばわりしながら蹴っ飛ばしたり、
 葉子への愛撫を強制したりいろいろなことをしたのだけれど、
 あれはあなたを愛していたからこそなのよ」

 え?
 思わず文乃は顔を顰(しか)めた。
 お姉さまが文乃を愛していた?
 そんな・・・あれほどのいじめを、屈辱を、
文乃に与えておいて、文乃を愛していたなんて、どういうこと?
 そんなことってあるの?
 いくらお姉さまでも、なんで今更そのような嘘を吐くのだろう、
と文乃は思った、いや思わざるをえなかった。
 それほどまでに、自殺を本気で考えるほどに、その行為は酷かったのだ。

「葉子はね、Sなの」

 やはり。文乃は全く驚かなかった。
477箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:40:11

「葉子が人を愛すれば愛するほど、
 その愛した人を狂おしいほどに虐めたくなってしまうのよ。
 そう、あの雌豚文乃の尻の穴に指が何本入るか
 試してみたときは最高だったわ。
 ああ、その時のことを考えただけで感じてしまう」

 このキチガイ女め、そう文乃は心の中で思った。
 絶対に声には出さないけどね。

「というわけで、早速やらせなさい、文乃!!
 葉子にも責任の一端はあるとはいえ、
 葉子お姉さまを殺してしまったのだから、それ位やらせるのは当然よね。
 まあ、葉子も悪かったのだし、
 あの世もそれほど悪くないから許してあげるわ。
 何よりあの世は葉子好みの女の子がわんさかいるのよ〜。
 あはは。
 さあて、じゃあ始めましょうか」
478箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:41:35

 文乃は自身の葉子を殺してしまった罪の意識と、
葉子の好きだったという言葉に、
なにか引け目を感じてしまったのか、葉子の命令に従った。
 そして葉子の美しくも艶(なま)かしい足を
狂おしいほどに嘗めまわした。
 この気持は、なんだろう?
 昔のように嫌じゃあない。
 お姉さまが文乃のことを好くと、嫌うとでは、
こんなにも同じ行為なのに感じ方が違うものなのか。
 文乃はあらためて人の感情というものを驚いた。
 文乃は葉子の足から指、おへそ、形の良い口や鼻まで、
 そして最終的には秘部までも嘗めまわした。
 お姉さまの肉の味、今はもう嫌いじゃない。

 そして今度は、お姉さまが文乃の秘部を愛撫した。
 そして文乃もお姉さまの秘部を愛撫した。
 躯(からだ)が熱くなる。
 今、この行為は文乃の幻想であろうとも、
お姉さまに舐めらていることには、変わりがない。
479箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:42:34

「はっう」

「どう、気持いい?」

「ええ、とても気持いいです」

 文乃は精一杯答えた。
 ほんとはとても恥ずかしいのだけれども。
 やっぱり言葉としてちゃんと伝えなくては、と。
 それが礼儀といったものであり、
コミュニケーションといったものなのだから。

「嬉しいわ。じゃあ次は指で逝きましょうか・・・・」

 今度はお姉さまは指で責めてきた。
 きもちいい。

 「はっう」

 けれども、これ以上の感覚器官の昂ぶりは、
文乃が文乃ではなくなってしまうようなそんな気がして、とても恐ろしかった。
480箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:43:22

 けれどもその気持は杞憂となる。
 文乃も一般女性の例にもれず、絶頂に達したのだ。

「おやすみ、文乃。
 これが今生の別れなのかもしれない。
 でも、最期にほんとうに気持良かったわ」

 そういうと、お姉さまはまるで、そこには始めから何尾(なんびと)
 も存在などしていなかったが如く消えていた。
 文乃はお姉さまともう二度と会えないかもしれないという哀しみを、
噛み締めていた。
 そして文乃はまた深い眠りにつく。
 深い深い、仮初めの永遠を夢見ながら。
 また来るであろう、朝の目覚めを目指して。
 
481箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:44:32




 朝起きると当然の如くお姉さまの姿はなかった。
 なぜ、昨日は夢にお姉さまが出てきたのだろうか?
 文乃は眠気まなこの中考えた。
 けれど、真相は分からずじまいだった。
 ただ一つ分かったこと。
 それはお姉さまが文乃を愛してらっしゃったことだった。
 お姉さまは本当は文乃の事を愛してらっしゃったのだ。
 その愛し方が一般的に見れば、ひどくいびつで歪んでいたけれども。
 そのことが文乃にとって誇りになった。
 ありがとうございます、お姉さま。
 文乃はまだまだ頑張れそうです。

 洞窟を出ると、その頭上に霊魂(れいこん)洞窟と書いてある。
 空を見上げると朝焼けが見えた。
 耳を澄ますと小鳥の囀(さえず)りが聞こえる。
 そして文乃はまた旅立つ。
 天城越えへ向けて。
 明日へ向けて。
 希望を目指して。
 絶望に負けないで。
 お姉さまの命をも背負いながら。
 人の痛みの分かる、強く優しい自分になるために。

     
                     To Be Continued.
482箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:46:35

存在不適合者 最終話 ある精神世界でのはなし






 【生きる意味】


アカシック・レコード「あなたはなんのために生きているの?
           あなたは何をもとめ生きているの?  」


月影文乃      「生きること、それ事態はいろいろありすぎて
           ひとことでは言い表せないけれど、
           恋、愛、を求めるためであったり、
           真実や真の叡智を求めることであったりもする。
           名誉を求めたいと思ったこともあるし、
           歴史に名を残したいと思ったこともある。
           何もしない、何も残さないで死んでもいいとも
           思ったこともある。
           何のために生きているのか、ほんと難しい」

483箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:48:41

月影文乃          「各自いろいろな生きる意味があると思う」


アカシック・レコード(少女)「ホームレスやニートにも生きる意味があるの?」


月影文乃          「あると思う。
               総理大臣もサラリーマンもみな必死で生きている」

アカシック・レコード    「生きるのに必死でなければいけないの?」


月影文乃          「そうではないけど。
               ほんとうは
               どう生きたっていいんだと思う」

アカシック・レコード    「そうね。どういきたっていいものね」


月影文乃          「まあ、法律に反しない程度に・・・・かな」


アカシック・レコード    「クスクス。そうね、ほんとうにその通りね」
484箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:50:03




 【文乃の桐孤への想い】


 文乃は桐孤さんのことが大好きである。
 それも友情としてではなく、愛情として。
 文乃は先天的にか、後天的にか、
男と女がほんとうにわかりあえるものだとは思っては、いない。
 男女の愛とは一種の幻想の中の箱庭なのだと。
 男女は違う。
 それは性差の意味合いではなく、心のもちかた、つまりは内面として。
 文乃は「通じ合い」を求めていた。
 同性どうしではそれがまだ可能に思われたのだ。
 もちろん、文乃とて男性を好きになったことがないわけでもない。
 前に通っていた学園でも好きな男性はいた。
 ときにはその人を思ひ、自慰行為に耽ったり、
その人を一種の信仰の如く慕っていたこともあった。
 けど、だめなのだ。
 結局はお互いの思ひは「通じ合う」ことなどはできない。
 文乃は心の「通じ合い」を求めたいのに。
 この文乃の浅はかなかもしれない考えを、
桐孤さんが聞いたら笑うことだろう。
 
485箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:51:09
 
「文乃が思ふような、そんな心の通じ合いなどは、たんなる幻想だ。
 人は個人こじん、思ひや考えかたは違う。
 それがどうしてわかりあえようか?
 だからこそ、人はその共通点を求めるのであろう。
 そして、お互いのその相違点を尊重しあうのであろう」

 と、そう云うであろう。
 けれども、文乃は「通じ合い」を求めたいのだ。
 桐孤さんの云いたいことも良く分かるし、
 実際そうなのであろう。
 けれども、理想を求められるのであれば、
 理想を求めてはいけないのか?
 理想を、
 「心の通じ合い」を求めてはいけないのか?
 それが一瞬の幻想であろうとも。

 多分に考え方が箜間桐孤は西洋的、男性的。
 一方、月影文乃は東洋的、女性的な考えだった。
486箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:52:05

 100年ほど前に人々は世界の人々が平等になりさえすれば、
幸福、それすなわち幸せになるだろうと思っていた。
 がしかし、それはやはり幻想にすぎなかった。
 旧ソ連での労働意欲の低下、共産党の一党独裁による政治の腐乱。
 どれだけ働いても、働かなくても、
給料が同じだということに人々は耐えられなかった。
 人は本来、差異を求める生き物である。
 あいつと比べて金持ちだ。
 あいつと比べてモテルんだ。
 人は多分に相対評価のなかで生きている。
 文乃の考えは昔の人が考えた一種の幻想と変りえないのであろうか?
 桐孤さんなら、幻想にすぎないと言い切るだろう。
 あの人はそういう人だ。
 とても強く、そしてその強さがゆえに苦しむ人。
487箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:53:36

 文乃は桐孤さんのことが大好きだ。
 桐孤さんのその強い意志。
 容姿はすらりとしていて、その美しいその横顔は、
文乃に一種の救いとも希望ともつかない
なにか不可思議な感情を抱かせたのは確かだった。
 けれども、同時に文乃は恐かった。
 この文乃の心の感情を、桐孤さんが理解できるとは、
とてもじゃないけど、思わなかった。
 文乃は心の「通じ合い」を求めているのだけども、
その「通じ合い」が一種の幻想だと、半ば分かっているがだけに、
その文乃の感情を桐孤さんが理解してくれるはずはないと、
そう核心していた。
 文乃が桐孤さんに「愛しています」と云った時、
それは【永遠】ではなくなる。
 文乃の心の内にある中はその思いは、さながら【永遠】だ。
 だれにも傷つけられることのない、だれも傷つけられない、半ば不可侵の聖域。
 それが声に出したとたん、陳腐なものになり下がってしまう。
 それだけは嫌だった。
 そして、桐孤さんがその文乃の思ひを拒否したとたん、
文乃は自ずと自身の居場所を無くすであろうこともまた、理解していた。
 だとしたら、この【永遠の世界】で、
この文乃の切なくも温かいレモンのような思ひを、
胸に秘め生きていくのも、悪くないであろうと。思ったのだ。
 そう思い、今も文乃は桐孤さんに付いている。
488箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:54:47




【月影文乃における現実可能態】


 もろもろたる可能性。
 端的に云えば、
文乃が大学教授、犯罪者、OL、ひきこもり等になってもおかしくなかった。
 それもまた一つの可能性なのだから。
 例え千分の、一万分の一という微少であっても。
 もし文乃が桐孤さんに会っていなかったとしたら?
 もし文乃が葉子お姉さまを殺しはしなかったら?
 それもまた一つの可能性。
 物語・人生は多分に分岐する可能性を秘めている。
 それが例え箱庭の中の出来事であろうとも。
489箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:56:18


 【最期に】


アカシック・レコード

「<月影文乃>が、もし<月影文乃>という名前ではなかったとしたら?
 もし<あなた>が<月影文乃>という存在そのものではなく、
 例えば、夕ノ宮霧雨や箜間桐孤といったものであったとしたら?
 <あなた>が<あなた>であるためには<あなた>でなければいけないの。
 もし仮にあなた、<月影文乃>が、小説や漫画における、一つの形態である、
 主人公としての記号であり、作者の手によって動かされている存在の、
 受動的運命遂行者(すいこうしゃ)にすぎないとしたら、
 あなた、<月影文乃>における【自己同一性】はいったいどこにあるというの?
 (文乃が文乃の望まんとする意思によって
  行動していると思ったことが、
  実は一人の作者の手によって行動づけられているのだから。)
 でもね、例え<あなた>の意思で運命を決定づけているのではなくても、
 ときに<あなた>は作者が思い・感じる以上のことを
 作者に思わせ・感じさせているのよ。
 <あなた>は作者なしでは生まれることがなかったかもしれないけれど、
 作者が思いもしなかったような答え・過程を導き出しているのだもの。 
 ふふ。
 そんなに難しくは考えないで。
 <あなた>は<あなた>が思っている以上に素敵な人なんだから。
 そして、<あなた>が最後を締めくくるの。
 だってこの物語の一番の主役はあなた、<月影文乃>なのだから。
 最期に<あなた>の意見を聞かせて」
490箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 00:58:34

月影文乃
 
「文乃の考えはいたってシンプルです。
 ただ、生きることは美しい。
 いつか必ず訪れる【死】。
 そのときまで美しく生きたい。
 ただそれだけです。
 自身が死んだとしても、
 なにも変わらないし、始まらないし、終りもしない。
 けれども、それでいいとも思う。
 だってそれでも、文乃は十分に幸せなのだから。
 文乃はいっぱい恋をしたいし、友達もつくりたい。
 それにいっぱい旅行をして、いっぱい勉強もしたい。
 色んなことに挑戦したいし、取り組みたい。
 すこし前までは、ただ生きているだけで怖かった。
 死の苦しみとそのに付随るる安らぎが、
 文乃をタナトスへと誘うあの調べは、
 あまり味わいたいという類のものではないかな。あはは。
 せっかく一度きりの人生。
 文乃はいっぱい恋がしたい。
 アカシック・レコードさん。
 これが文乃の生きる意味(答え)です。
 少し子供染みた意見でごめんなさい。
 でも、だからこそ、文乃は生きている。
 絶対に自殺なんてしてやらないんだから。
 だって、人は生きているだけで、
 たったそれだけで、
 それは、生きるということは、とても素晴らしいことなんだから」

  Congratulation!!
491箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 01:01:52
   ,.、\ヽヽ\l .l                      l .l| | |/./う
   \ヽ  ´y' l                      | ヽ` ´/
     ヽ,  (  }                    | ,  /
       ヽ   〈  ___         ___ / / .イ'
        ヽ  ヽ´    >´ ̄ ̄ ̄`<    `/  /
         ヽ  ヽ  , '´         ヽ   /  ./
.         ヽ  ヽ   ,,,,,,,      ○○ ヽ /   /
          ヽ  ヽ __ -==ニニニ=、、○  /   /
.           ヽ 、 . ソイ /l,‐ヽ ヾ‐ト、ヽ\ャ' ' ' /
            ソ´〃!ハ Yヽ_ヽヽl _ヽlヽハ/ \_/ヽ
            く  /! .ルl '⌒ '_⌒ソ i!゙\___`フ  文乃ちゃんバンザーイっ!
           〃 >´ i ハi!ヘ"" l、 ノ""i i!    `ヽ
           /'{  レ |ハ>ュ ,_ イi リ     }、
            \  /  _,,>甘<' レ'ヘ     /
            ( \|/´ //,ハヾ\ ト   /
             ヽ/∧ヾ  /〃ヽヽヾ \   /
              {::::::∨`´〃 ,"ヘ ∨ _/::Y丿
              i/  /、/    l lo!:::::}
             ∠_  /o   、 l lノ::::/
                l/::`''''''= ゝー{ヘ|'::イ
                     |::::|o`     o.|::::|

         /ヽ_ /ヽ
  ヽ l /    ( ,===∵)
           l" ルノノ)ハl
ヽ(*´∀`*)ノ(ヽノリ^ヮ^ノリ/゙) やったぁぁぁぁぁぁ!
492 ◆NAGUMO.91E :05/02/18 01:08:46
明日読む。今日はだめだ、ドタマがヘロってやがる。
493 ◆NAGUMO.91E :05/02/18 01:10:57
てか、お疲れです先生。
494箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 01:24:42
>>492-493

いえいえこちらこそ、いつも読んでいただいてすみません。
暇な時にでも読んでもらえるならそれ以上のものをないですよ。
495箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:09:20

    短編小説   雪女





 ゆらりゆらめく雪景色。
 ゆらりめぐる雪模様。
 ながれ落ちる雪雫。

 ここから始まる伝奇活劇。
 今回のおはなしは雪女。

 刻は江戸、群馬のとある霊山に面した片田舎に
お雪と矢七という二人の若者が仲むつまじく暮らしていた。
 お雪と矢七は貧しいながらも村人・五人組の中の一員として、
一致団結し、年貢を納めながらも、幸せに暮らしていた。

 朝は茶を飲み、昼は稲作・畑作に精を出し、
夜は絹織物を手がけていました。
 
 そして幸運なことには、ここの領主さまは割りあいと慈悲深い人で、
神仏の影響を受けなさってか、恩情的だった。
 そのことも相まって村人はよりいっそう
その慈悲深い領主さまと、村の神さまのために精進せねばと思い、
朝から晩までせっせと働いた。
 その村人のがんばりように天の神も思うところがあったのか、
村の天候は暑すぎもなく、また寒すぎもなく、
雨が降りすぎるでもなく、雨がぜんぜん降らないのでもなく、
非常に安定した気候を保っていた。
496箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:10:40



 文月・葉月、夏のころ。
 草木はおうおうと生い茂り
緑ふかく、稲は成熟期を迎えつつあった。
 この草木緑緑と生い茂る季節の中で
村人たちは年に一度の祭りの準備をしていた。
 夏祭り、盆踊り。
 ほとんど娯楽といったもののない村の中では
祭りは唯一といってもいいほどの娯楽であった。
 村人も楽しみで楽しみで待ちきれず、
中には農作業中に、浮かれて歌を唄いだす者もいたほどだ。
 祭りの準備は村人の努力もあってか、順調に進んでいた。
 お雪や矢七も村の祭りは楽しみにしていた。
 けれども、なにぶんお雪と矢七は村の中でも立場が
他の村人とは一線をかくしていたので、
あまり祭りの準備を楽しめないでいた。
497箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:12:33

 お雪は代々、呪術の継承者であり、
お雪の家系は自然干渉、
因果法則の促進と、反転を司(つかさど)る呪術師なのである。
 お雪は米の豊作や気候の安定などを
神に祈るという大切な役割を担っていた。
 しかも、このお雪が中々の美人であるのだから、
男衆もまた、あつかいに困った。
 眼が細く、色白でうりざね顔と云おうものなら、
この時代ではとびっきりの美人である。

 そして、一方、矢七は困ったことに村人から恨まれることが良くあった。
 お雪の結婚相手である矢七は、お雪の占いによって選ばれたのである。
 いくらお雪という村人からも一目おかれる呪術師の占いだとはいえ、
なんのとりえもなさそうな矢七が選ばれたことに
少なからず反発、反感を抱いた村人も少なくなかった。
 しかし、元来働き者である矢七は、
次第に村人からのその結婚の承諾をいただきつつもあった。
 その矢先に・・・・・。
498箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:14:30




 村で放火事件がおきた。
 村領主さまの納屋の一部が、
業火の炎によって全焼してしまったのだ。
 しかし、その放火には目撃者が数人いたことにより、
事態はおもわぬ方向へと因果を運ぶ。
 その目撃証言によれば、
矢七がその村で放火のおきた晩に
領主の家の前をうろついていたことが明らかになったのだ。
 その晩、矢七はたまたま、領主さまの家に村の祭りのことで
相談をしにいったのだった。
 矢七は自分は放火などはしていない、と言い張った。
 しかし、聞き入れるものはいなかった。
 
 【何者かが矢七をおとしいれた】

 あの誠実で優しい矢七が放火などするはずがない。
 お雪は自身の聡明な導きと呪術によりそう判断した。
 そしてお役人に矢七はこんなことをするはずはない、
だれかに嵌(は)められたのだと言い張った。
 しかし、お奉行さまは聞き入れてくれなかった。

 この時代放火は第一級の犯罪である。
 すなわち死罪にあたる。
499箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:15:23

「ええい。
 このたびは村の、こともあろうに領主の倉庫に火を放ち、
 村人およびに領主の命を脅かした罪、いかんともしがたい。
 それは云うにおよばず、
 村のおきてをやぶったこと、これすなわち極刑に値する。
 えええい。
 打ち首じゃ。
 打ち首獄門じゃ。
 ひったてい、ひったてい」

 そのお奉行さまの取り決めに、
お雪は涙が隠せなかった。
 どうして矢七はあんなおどろおどろしい罪をきせられてしまったのか?
 誰が?
 いったいどうして?
 お雪は涙が止まらなかった。
500箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:17:13

 その晩、お雪は
家の外へ赴(おもむ)き、夜空の月を眺めていた。


 まんまるお月さまはなにを見た
 見たもの私に告げとくれ
 まんまるお月さまはなにを見た
 見たもの私に告げとくれ


 しかし何も起きなかった。
 今まで順風満帆(まんぱん)に暮らしていたお雪にとって、
この仕打ちは、さながら地獄へと突き落とされた咎人(とがびと)のそれだった。
501箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:19:37




 刻は過ぎさり、冬になる。
 夜中、偶然月見の帰りに、
お雪は四・五人の男が矢七の話をしているのを偶然聞いてしまう。

 どうやらその話によると、お雪の想像通り、
村ぐるみで矢七に放火の罪を被せ、
陥いれようとしたらしいのだ。
 元来お雪は美人であり、
村の祭祀や呪術をも司っていたために、
たとえお雪の占いによって選ばれた男といえども、
身分も卑しく、さりとてあまり際立った取柄のない男に
お雪を任せられるはずもなかった。
 初めからこの放火事件は村人により仕組まれていたのだ。
 そして、お雪は矢七を占いで選んだ、
と村人への口実として云ってはいたが、
実際は矢七のその穏やかでやさしい人柄にほれ込んでいたのだ。
 それをただとってつけたかのように、
占いという一種の、この時代に置ける科学的な役割を示すお墨付きにより、
お雪は矢七との婚姻を正当化していたのである。

 お雪はその矢七に罪を被せたのだ、という話を聞くと、
ぶるぶると身を震わせながらも、
自身の内からめきめきと沸きあがる怒りの念をおさえることができなかった。

「そなたたちの云うたことはほんとうか?
 ほんとうならば、そなたらを奉行所にて
 しょっぴいてもらおうぞ」
502箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:20:48

 四・五人の男たちはまさかこんな夜更け、
お雪が聞いているとは露ほども思わず、
お雪の言葉に恐れ慄(おのの)いた。
 しかし、その四・五人の男たちは、
もうこれはしたかたがないと悟ったのか。
 その四・五人中の纏(まと)め役が、
もはやこうなれば、お雪を殺すしかないと云った。
 お雪が呪術使いの家の出だろうと、
村の領主さまや村人らの承認を得てのこと。
 正直、そこに居た男たちはお雪の復讐が
恐くて恐くてしかたがなかった。
 お雪は優秀な呪術師。
 下手をしたら村人全員で挑んでも勝てないかもしれない。
 否。実際、村人全員で望んだとしたら、
いくら優秀な呪術師のお雪といえども、
その肉体自身は常人の女と変らぬために、
勝てないことはないのだが・・・・。
 少なくとも村人はお雪の実力を過大評価していたがために、
そのお雪に対する畏敬の念、
恐ろしい女という感情は並々ならぬものだった。
 それが村人やお雪には仇(あだ)となった。
 お雪は自然干渉系、冷気の呪術を使い、
その男たちに呪いをかけようと試みた。
 だが、一瞬早く村人の鎌により惨殺された。
 
503箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:23:12
 
 しかし、事はこれで終りではない。
 このお雪と矢七の不遇な死。
 加えて、お雪は類まれなる才能と血を引き継いだ呪術師である。
 こんな不遇で哀しい結末をうけて、崇(たた)らぬはずがあろうはずもない。

 お雪の霊体はいつの間にか、雪女とかしていた。
 そしてそれからというもの、その村は冬に何百年と、雪に見舞われた。
 さすがのお雪といえども夏に雪を降らすことなどはできない。
 お雪がいくら生前、彼の天才的な呪術師だったとしても、
人ひとりが持つことのできる霊的収容力は限られているのだから。
 それが村全体を被うほどの雪なれば、なお更である。

 村はそれ以降、冬は来る日も来る日も雪に見舞われた。
 村人たちは殺されたお雪が雪女となり、
降らせているのではないかと思い始めた。
 村人はお雪を供養する墓を立てて祀ったが、
冬の間、雪が止むことは終(つい)ぞなかった。

 今でもその村の言い伝えでは、
無実の罪で殺された矢七や、自身の不遇を鳴くお雪の涙が
雪となり、村を雪で埋めつくすとされている。
 雪女が鳴くたびに雪がふり、
その雪はついぞ絶えることがなく。
504箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:25:06


 雪女の墓の前。
 髪は黒絹のように美しく、雪模様のように美しくも白い男女二人の童。
 唄を歌う。

「恥を忘れたカナリヤは、穢(けが)れを罪を着せましよか」

「いえいえ、それはなりませぬ」

「秘事(ひごと)を見つけたカナリヤは、鉄の鎌にてぶちましよか」

「いえいえ、それはかはいさう」

「毎晩鳴いている」

「そう、雫(な)いている」

「あるときは自分の不遇に」

「あるときは愛する人を想い」

「ときに、雪女。彼女の縛りを解き放つことは誰にもできない」

「そう誰にもできない、それが運命(さだめ)。
 仮初めの。いつか救いは来るけれど」

「まだまだ、とうぶん来やあしない」

          終り
埋めとく
506箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:36:00
 
 短編小説  人柱〜ある愛のかたち〜





 三浦半島のとある川。
 そこでは毎年のように川が氾濫を極めた。
 そして、その被害ははなはだ甚大で、
毎年、村人は飢えや疫病に苦しんでいた。
507箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:36:51
           *



「みなの幸せ、村の幸せのためなら喜んでこの命、
 ささげましょう」

 肌は白く、黒絹のような長髪の美しい女。
 村の取り決めの場にて。
 その云い様に一番驚いたのは何を隠そう、
その女の夫、行基であった。
 いくら行基の妻、「おその」が自己犠牲的で、
村のためを想って云った事とはいえ、
夫の行基としては、到底承知のできるしろものではなかった。

 他方、夫の行基は村一番の変わり者。
 ことあるごとに村人と衝突があった。
 村々の人々はどうしてあんな綺麗な娘さまが
行基の下に嫁いだのかが、不思議でふしぎでならなかった。
 行基の魅力はその妻である、おそのだけにしか知られてなかった。
 行基は愛するもののためなら、
どんなことをしてでもその意志を守り通し、
押し通すだけの気概を持っているという事を、おそのは知っていた。
 その気概が行基の顔にも現われて、
無骨そうなその顔を、おそのは誰よりも好きだった。
508箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:37:41

 (おそのが人柱になりましょうと云った)
 村の取り決めの帰りぎわ、とうとう日は暮れ、
あたりはまるで闇が舞い降りたかのように黒々としていた。
 事実そこは一面のごとく「夜」一色だった。
 二人は異界へと彷徨(さまよ)うが如(ごと)く歩きはじめた。
 しかし、行基はその無言の空間・境界に
とうとう耐え切れなくなり口をだした。

「どうしておまえはあんなことを云ったのだ?
 人柱になるなんて口が裂けてもいうな。
 俺は哀(かな)しいし、なにより悔(くや)しい。
 おまえは自身の命というものをなんだと考えているんだ?」

「そうではありません。
 もし、わたくしが人柱として名乗りをあげなかったとしたら、
 誰かが代わりに人柱を勤めたことでしょう。
 わたくしがやらなくても、誰かがやったとしても、
 本質的にそれは変りません。
 だとしたら、わたくしがやったほうが良いではないでしょうか?
 あなたにはもうしわけありませんが、
 それが一番いい方法であろうと思うのです」
なにそれ
510箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:38:38

 行基はおそのの言動に半ば呆れたまま、

「おまえは本心本義、自己犠牲的なんだな。
 今はまだ、おまえが人柱になるということを了承することは
 とてもじゃないができやしない。
 いくらこの村が洪水に悩まされ、村の田畑が台無しになり、
 何人と飢え死のうと、だ。
 ゆめゆめそれをわすれぬように。
 俺のおまえへの愛はほんものなのだ。
 おまえを人柱にしようとするような輩が現われたら、
 「そ奴」を殺してみせよう。
 そして俺もその罪をうけ、潔く死罪となろう」
???
512箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:39:28

 そう行基はきつくおそのを云い張った。
 行基としてはおそのがそのようなことを云ったこと事体に激怒していた。
 まえまえから自己犠牲的な妻だとは思うていたが、
ここまでとは思っていなかった。
 しかし、おそのの思いは行基とは大分(だいぶ)違った。
 おそのはほんとうに、現に今この瞬間にも村のためのことを考えているのだ。
 おそのとしてはそこまで行基が、
自身が人柱となることに反対をする、とは思っていなかった。
 それだけに、とてもやりきれない思いを胸いっぱいに、
哀しくもせつない涙を浮かべながら帰路へと向っていった。
 おそのとしては行基の愛を裏切られたと感じたのだ。
 おそのは、おそののこの思いを理解できない行基が哀しかった。
 しかし、逆に行基は残される我が身を考えずに、
自身の命を虫けら同然と考えるおそのに対し、
反感と反発の念をいだいていたのも事実。
 どうしてこうなのだろう?
 人の心とはかくも入れ違いになるものなのか?
 それが男女となればなおさらである。
 いつの世にもこのような入れ違いはおきる。
 どちらが悪いわけでもない。
 ただお互いの信じるものが違った、ただそれだけのこと。































これな〜に?
514箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:40:22

 行基はたぶんに個人主義的であった。
 この時代に個人主義などという言葉はなかったであろう。
 が、仮に行基の性格・人格を説明しようとすれば、
この言葉ほど適切なものはまたないであろう。
 村人がいくら死のうが、飢えようが、
それは行基には、自身の家族とは関係がないとする立場。
 それはそうだろう。
 村人が何人死のうとも、行基は死ぬことなどはない。
 逆に行基自身、おそのには心底思いをはせた。
 行基の死は行基の世界の終りである。
 それはおそのの死もおそのの世界の終りとも行基は考えていた。
 だからこそ、あれほどまでに行基はおそのの言動に対し、激怒したのである。
515箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:41:30

 一方、おそのはたぶんに集団主義的であった。
 村人の悲しみはおそのの悲しみであり、
村人の飢え、人々の飢えはおその自身の飢えでもあったのだ。
 人一番やさしい心を持つおそのは、
人々の不幸を黙って見ていられるほど鈍感・
朴念仁(ぼくねんじん)ではなかった。
 だからこそ、おそのが人柱となることで
村の人々が幸せになれるのなら、と。

 両者の想いの相違根底は、まさに底なし沼をおもわせるほどに深かった。
分からん
517箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:42:26

 その日の夜中(よちゅう)、行基は中々寝つけないでいた。
 おそのが人柱になるのではないか?
 おそのがほんとうに人柱になってしまうのではないか?
 人々の幸せなんて知らない。
 ただ行基にはおそのさえいればいいのだ。

 明くる日。
 もう昨日の取り決めでの、
おそのが人柱になるということは既に決定事項となっていた。
 たとえその人柱となる行為が英雄と称されようとも
誰も自身の命など捨てようなどと考えるものなど、あろうはずもない。
 おそのの方が異常なのである。
 行基は村の長やその側近らに何弁も
 その取り決めを変えてくれるよう懇願した。
 しかしその決定は覆(くつがえ)りはしなかった。

 村々の洪水被害はもう酷いありさまだったのだ。
 村の人々もおそのの気心が変っては困ると思ったのか、
今日中にその人柱を決行しようと考えていた。
 人柱は神さまへの願いは、もちろんなのだが、
その主な狙いは村人の不満をそらすことにある。
 また事実、村人を安心させるのに十二分に効果を持つものであった。
 だが、誰もそのことについて話そうとするものはいない。
 それは暗黙の了解であり、語りえぬことなのである。
518箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:43:35

 とうとう、おそのが人柱となる儀式が始まった。
 行基は自身の無力さを噛み締めながら、
ただただ見ていることしかできなかった。
 自身の無力さに半ば絶望しながらも、
最期まで妻の死にゆく姿を見るのが夫の使命だとも、思った。
 穴が掘られる。
 深く、深く、地獄へと続かんが如(ごと)く。
 人ひとりが入るくらいの死への穴ぐら。
 行基はおそのを直視できなかった。
 自分が情けなくてしかたがなかったのだ。
 おそののいない生活をこれからどう続けていけばいいのか。
 それが分からなかった。
 このまま独りで生きていて、何になるであろう?
 しかし、考えても考えても答えはでなかった。
 もし、この世界におそのがいないとしたら、
その世界は生きるに値するのであろうか?
 それほどまでに行基はおそのを愛していた。
519箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:44:41

 行基は叫んだ。
 それは己の無力・無能さ、
おそのの意志を変えることのできなかった己への怠慢へと。
 たとえそのおそのの死が、村、村人を救うという公明正大な使命であろうとも、
残酷で残虐極まりない行為には相違はないと、そう云いたかった。
 そう行基が叫んだその刹那、おそのの声が聞こえた。

「あなた、あなた、最期に、最期にひとこと
 別れの言葉を云わしてください。
 わたくしはしかと、あなたを愛していました。
 しかし、わたくしの愛はあなたへは伝わらなかったのですね。
 そしてひとつ、ふたつ心残りなこと。
 それはあなたがわたくしの人柱となる行為にたいし、
 快くは思ってはくださらなかったこと。
 それとあなたの愛を最期に感じられなかったことです」

 そのおそのの文字通り最期の云いざまに行基は、号泣した。
520箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:45:17

「ああ、俺が悪かった、俺が全ての元凶なのだな。
 すまぬ、ほんとうにすまぬ。
 俺はいつもおまえの気持などちっとも
 考えていなかったのかもしれない。
 最期、いままでの生活のつぐないとして、
 俺も人柱となろう。
 おまえはほんとうは寂しかったのだろう?
 おまえのいない生活など誰が耐えられるだろうか?
 (いや、耐えられはしない)
 おまえの願いは吾が願いに他ならぬ。
 おまえの願いに乗るのも吾の、夫としての使命、
 天命といってもよいのではないか。
 そうだろう、村のおさよ、天よ、
 そして吾が愛する妻、おそのよ」
うんこした
522箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:45:53

「ええ。そうですとも、そうですとも。
 わたくしはその言葉をまっていたのです。
 わたくしはずっと、ずっと。
 ほんに寂しゅうございました。
 あなたにわたくしの気持がつたわらないと
 おもったときは、
 もう今までの愛は偽りではなかったかと
 疑いをもったほど。
 しかし、これであなたはやっとわかってくれた。
 やっとわたくしの思いをわかったくれた。
 それがなによりも嬉しい。
 ええ、わたくしも誰よりもあなたのことを愛しています。
 供に冥府で愛し合いましょう。
 あちらではここ以上に愛し合いましょう」

 そして村人は、夫婦に土を被(かぶ)せた。
 村人はその夫婦の愛を見、涙を流しながら。
 そして自分たちの行為に疑問を感じざるをえなかった。
 幾年かのちに人柱は禁止されることとなる。
 それはこの夫婦の愛が村人の心に届いたためかどうかはわからない。
 ただそれ以降、村ではほとんど洪水の被害が起こることが
なかったことは、事実である。


         終り
523箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/18 03:47:20
>>521

苺??
まあ、いいや。
てか桐孤は寝るので。
それじゃあね。ノシ
>>523
単なる通りすがりです

ごめんね邪魔して ノシ
ぎゃああはははは!!!!!!!!!!!!

なに復活してんだよ白痴!!!!!!!!!!!!!!!!

少し前まであれやこれや言ってて
逃げたと思ったらまたいるYOwwww     バカですか>?2ww
あ、言い忘れてた



        ペ ー ペ ー は こ ん な 所 で 醜 態 を 晒 す ん で す か ?  w


箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  誠にお疲れ様でございました。。

         存在不適合者、終わりまでしかと閲覧させて頂きました。
       最後に辿り着いたの「文乃 殿の考え」、当方も改めて深く感銘し
       共感いたしております。

         文乃 殿の想い、至って当たり前の事に思えますが、実際その事を感じ
       想い、常に意識して生きていく事は簡単な事ではないですね。
 
         この「文乃 殿の想い」、箜間桐孤 殿の辿り着いた一つの境地として
       当方、心に深く刻み込んで行きます。

         それにしても箜間桐孤 殿、存在不適合者、天城越え〜【最期に】にかけては
       相当なるなるエネルギーを消費したのではございませんでしょうか?(´-`)

       >>443にて述べておられましたが(´-`).。oO何故か今回は当方、文面から箜間桐孤 殿の
       熱いエネルギーの様なものを感じ受けました。
    
       不思議ですね。


         今回は時間が無いのですが、「短編小説   雪女」 「人柱〜ある愛のかたち〜」
       その他について後程、述べてみたいです。

         今回は本当にお疲れ様でした。
       
       十分に鋭気を養い今後の更なる御活躍を期待しております。
528凛 ◆Rin//Szv3k :05/02/20 14:47:20
>桐孤サン

HPはじめますた。
http://rinsweethome.fc2web.com/

で、投稿作品受け付けてますので、もし宜しかったらドゾー
http://rinsweethome.fc2web.com/novelsroom/main.html
ただじゃ嫌
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  おばんでございます。

       「短編小説   雪女」 、「人柱〜ある愛のかたち〜」...両者は対照的な話ですが
       どちらも悲しいお話ですね。
       
       一方は信じていた村民に殺され、もう一方は愛する者、大切な村の為に自らの命を
       投げ出す...

         死して尚、妖怪や物の怪の類として恐れられ、災いを招く存在のお雪、
       そして自ら人柱となり、村を洪水から村を守り続ける おその と行基夫婦、
       後者は村人から神のように崇められ感謝され続けているんでしょうね?
       
         人の想いは美しく、温かいものでもありますが、時には非道で残酷な理不尽的な
       ものでもあります。
     
       
       人柱の伝説や伝承は日本全国各地に今でも数多く残っていますね(´-`)

         当方の地元でも数件、人柱伝承が語り継がれておりますが、人柱の伝承内容は
       おその と行基夫婦の様に美しいものではなく、半場生け贄的なものでありました。

         その中でも1つの伝承は愛する村の為、残された大切な家族の為に自ら普請工事の
       人柱に志願した薄幸な少女の悲しい話で、「人柱〜ある愛のかたち〜」を閲覧した際は
       小女の想いも おそのに通じるものだったと思いました。
               
        今回はたいした意見や感想を述べられず、不甲斐ないばかりでございます。
       まだまだ未熟な(´-`)です。

        自己犠牲...美しい響きですが、死んでしまっては何も為らないのでは?
       ふと、そんな思いも頭をよぎりました。

(´-`).。oO >>491、この方が文乃さんですね。
         幸せに生きて欲しいです。
532箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/21 06:39:34
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>525-526

苺、君、ネカマなんだってね。
はあ、君に半年間ぐらい恋をしていた桐孤っていったい何??
まあ、苺ねえ。けど友達ではいたいなあ。
なんかほんとうの意味で憎めないよ。それが男であっても。
年齢的にはどのくらいなんだろう?
南雲氏の話では20代って聞いているけど・・・どうなのよ?

それにまあ醜態ちゃあ醜態だよな〜。
こんなところで小説掲載するぐらいだし。
また遊びにきんしゃいな。
533箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/21 06:49:38
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>527

そうそう、(´-`).。oOさん。毎度まいど読んでいただいて、
しかも丁寧なレスありがとうございます。
そうですね。
一つの生きるということでのたどり着くであろう
極致の一つであると思います。
文乃が求めたものは生きるということであり、
彼女は自殺を否定しています。
この作品のテーマは存在不適合者である作者はどう生きていけばいいか
でしたので、この作品を書いたおかげで自分自身の生きる道しるべ
的なものができました。
きっと自分はいい人生を歩むことでしょう。(笑)
(´-`).。oOさんもどんな年齢でどんな職業なのか全然わかんないけど、
生きるということにがんばれ〜。いや、まあマイペースで。(笑)
534箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/21 06:58:09
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>528

凛姉さん、ついに桐孤はここまで来てしまいました。
凛姉さんが小説を見せてみいと云わなかったら、
まあ小説を書いていたにせよ、ここまで精力的に
取り組んではいなかったと思います。
そう思うと、人生のある転機のキーポインターです、凛姉さんは。
是非是非書き込ませていただきますね。
お身体を大事になさってくださいね。
535箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/21 07:04:08
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>530

うーん、何からいったらいいかわからないので、
もう思い切って全部洗いざらいいってしまいますね。
その物語を書いた経緯やらなにやら。
536箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/21 07:20:34
>>530
(´-`).。oOさん、この二つの物語はですね。
(´-`).。oOさんには申し訳ないんですが、たいした深い意味はないんですね。
ほんとすみません。
ただ、第三者的な目で、特に雪女の方は書きました。
桐孤は第三者的な目と人物の行動や情景描写が苦手ですから、
そういった意味での克服のために書きました。
正直とくに雪女の内容はまったく無い様・・・(笑)
弱点克服のために書いた作品ですよん。
けっして自己犠牲を正当化した作品ではありませんよ。
しいていうなら、人柱の方の主題は、
その題名にもあるとおり、ある愛のかたちなのです。
そういう歪んでいる、いや歪んでいるがゆえに
美しいという愛もあるのです。
芥川龍之介の地獄編や坂口安吾の桜の森の満開の下の
愛は歪んでいるがゆえにまた違った美しさを
かもし出しているではありませんか!!
そういったものを書きたかった的な話です。
くれぐれも自己犠牲を正当化したわけじゃありませんよ〜。
あと、桐孤は日本の昔話は大好きです。
あちゃー、今回は不評でしたか・・・。
予想はかなりしていたんですけどね。
もうちょっと次は救いのある話にしてみます。
うむ〜勉強になりました。
これからも(´-`).。oOさんのご意見まってますね。
ほんとうにとても参考に、そして嬉しく思っているんですよ。
だからまた遊びにきてくださいね〜。

>>531
( ̄ー ̄)ニヤリッ
長いよ長いよ、読む気しないよ
538(イチゴ) ◆Pbdlfatw7U :05/02/22 01:20:10


メガネオタク(童貞)の悲惨なスレが上がりましたw


(イチゴ)って何?
誰も来てないのか(´・ω・`)
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  おばんでございます。

       こちらこそ当方への過分なるご返事を頂き、たいへん恐縮に存じます。
      
      また、当方の未熟なレスにより箜間桐孤 殿に誤解を与えてしまった様で...(;´-`)
      
        さて「短編小説 雪女」 と 「人柱〜ある愛のかたち〜」についてですが、
      
      「たいした深い意味は無い...」との事でありましたが、当方はあえて二作品の
      物語を同時に閲覧させて頂いた事により、対極的な内容である両物語から発せられる
       人間の愛情、思いやり、温かさ、逆に嫉妬、妬み、裏切り等、人が生きる上で
      避けては通れない様々な心の葛藤みたいなものについて色々と考えさせられた
      次第です。

        おその と行基夫婦の愛の形は箜間桐孤 殿がも述べられたように、究極の愛、
      夫婦愛の形だと当方も思っております。

       「短編小説 雪女」 と 「人柱〜ある愛のかたち〜」は決して不評等とは思って
      おりませんので何卒、誤解なされないで下さいね。

       当方、「存在不適合者」や箜間桐孤 殿が小説を書くに至った心情等を深く閲覧
      させて頂いた事により、それだでけで「生きるということは、とても素晴らしいこと」
      の言葉を心に深く刻み込んでいた時の心境時だったもので...
      ふと、あの様な言葉を述べてしまいました。 この点については反省致しております。

(´-`).。oO「   当方、箜間桐孤 殿より、それだけで「生きるということは、とても素晴らしいこと」
        を新たに教わりました。

        箜間桐孤 殿は人生を苦しみ悩み、様々な心の葛藤を経験したのですね...
        そして辿り着いたのが「何か自身の生きた証を残す」それが小説なのですね!

         当方の心の中には箜間桐孤 殿の考えが深く刻まれました。
        箜間桐孤 殿の生きた証はきっと広がってゆくと思います。
  
     
        微力ながらも今後共々、応援しております。」
543箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/23 18:16:19
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>537

スマソ

>>538

はいはい、君、ネカマなんだってね? 哀しいよ。

>>539 >>538のこと

>>540

[`・ω・´]過疎ゆえに・・・過疎ゆえの楽しみを真当しそうそうろう。
544箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/23 18:48:18
>>541

´-`).。oOさんいえいえ。こちらこそおばんです。

       そんな、全然恐縮なんかしなくていいよ。
      
      (´-`).。oOさんにはバンバン批判をしてもらいたいくらいですよ。
      まだまだつっこみ所満載な小説を書く・・・というか、
      そういう小説しか書けないので・・・。(笑)
      
      >「たいした深い意味は無い...」との事でありましたが、当方はあえて二作品の
      物語を同時に閲覧させて頂いた事により、対極的な内容である両物語から発せられる
       人間の愛情、思いやり、温かさ、逆に嫉妬、妬み、裏切り等、人が生きる上で
      避けては通れない様々な心の葛藤みたいなものについて色々と考えさせられた
      次第です。
      (´-`).。oOさんがそう感じられたのでしたら、きっとそうなのでしょうね。
      物語の見方とは人の数だけあると思います。それは人生観でも同じ。  
      
545箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/23 18:49:10
>>541

      
      えーとね、人柱の方は行基の物語なのですよ。視点はおそのよりも行基より。
      逆に、雪女では視点はお雪へと移っているんですけどね。
      視点がそちらに移っているということは作者がそちらに感情移入しているということです。
      人柱の方の物語はちゃんとテーマというものがあって、
      「異端、異常であるがゆえに美しい愛の形」というのがテーマです。
      行基とおそのの愛を正常だとは書いた作者ですら思ってませんよ。(笑)
      そうはいうもののの、あの状況に陥ったら私たちならどう行動するでしょうか?
      おそのを人柱など止めるように説得する?
      行基はおそのとの心のすれ違いに悩んでいました。
      おそののいない世界など生きる価値があるのだろうか?
      結論から言えば、おそののいない世界にも生きる価値はあります。
      だけれども、おその一筋の行基にも通用するのか、また別です。
      きっと、おそのが人柱になっても、行基がそれをバネに強く生きていく、
      といった話でしたら、もっとあと味のいい話になったでしょうね。
      
546箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/23 18:50:07
>>542


>(´-`).。oO「   当方、箜間桐孤 殿より、それだけで「生きるということは、とても素晴らしいこと」
        を新たに教わりました。
        箜間桐孤 殿は人生を苦しみ悩み、様々な心の葛藤を経験したのですね...
        そして辿り着いたのが「何か自身の生きた証を残す」それが小説なのですね!
        当方の心の中には箜間桐孤 殿の考えが深く刻まれました。
        箜間桐孤 殿の生きた証はきっと広がってゆくと思います。
        微力ながらも今後共々、応援しております。」

       もう云うことはありませんよ。すばらしい。
       第二の箜間桐孤を名乗ってもばれませんよ。(笑)
       存在不適合者の方は魂込めて書きましたよ〜、あはは。
       自身の人格設計の根幹に沿えるような物語を書いたので・・・。
       これからも応援してね〜。
547(イチゴ) ◆Pbdlfatw7U :05/02/23 19:17:04
     n,,,,,,,,n
 ミミミヾミ゙::::・:::::・ヽ
  ミミヾ/ゝ;;;;;;●;;)
   ミミヾ( ´ー` )ミ⊃ < そういえば白痴ってのび太に似てるよね(マジ)  ゲラgレアww
   ミミヾ(⊃;;;;;;;;ミ     
     ミ::::::::(⌒)     
     し""         
548(イチゴ) ◆Pbdlfatw7U :05/02/23 19:18:29
     n,,,,,,,,n
 ミミミヾミ゙::::・:::::・ヽ
  ミミヾ/ゝ;;;;;;●;;)
   ミミヾ( ´ー` )ミ⊃ < まぁもっとキモイしメガネが超ダサいけどww
   ミミヾ(⊃;;;;;;;;ミ     
     ミ::::::::(⌒)     
     し""         
549(イチゴ) ◆Pbdlfatw7U :05/02/23 19:20:16
     n,,,,,,,,n
 ミミミヾミ゙::::・:::::・ヽ
  ミミヾ/ゝ;;;;;;●;;)
   ミミヾ( ´ー` )ミ⊃ < 童貞、廃人、バカだ大学生のビジュアルをいかんなく発揮してますね  プゲラププwww
   ミミヾ(⊃;;;;;;;;ミ     
     ミ::::::::(⌒)     
     し""         
550 ◆NAGUMO.91E :05/02/23 21:05:58
この調子じゃちっとも遊べねーよ・・・
551箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/24 00:05:07
ああああ犯したい犯したい。ああああやりたいやりたい。
やらせろ、やらせろ。はあ、はあ、はあ、はあ。
あああああああああああああ。
いつか自分が犯罪者にでもなってしまいそうだ。
喉が渇く。
あああああああああああああ
やりたい、やりたい、やりたい、やりたい、やりたい、やりたい。
あああああああああああああ。
まずい。どうすればいい?
どうすれば犯罪者になどならなく真当な人生を送ることができるのだ?
・・・・・・・・・・そんなのは決まっている。
理性を保て。外観を堅実に形成しろ。
思ったことを行動するな。
断じて行動するな。
外観と内観とを分離せよ。
そうだ、分離するんだ。
自身の内に骨子してひたすら自身の精神世界のみで生きろ!!
それが唯一俺に残された生きる道だろうに・・・。
552 ◆NAGUMO.91E :05/02/24 00:40:29
くーかん、頭いいのになぁ。
なんか使い方が間違ってる気がすっぞ。
553箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/24 00:55:27
>>552

いやはや、こうやって提示板に書くことで、
自身の暗黒面を描くことで、
その感情から逃れようとしているのです。あはは。
なぐも氏はどうやって真当な人生を送っているのですか?
何かやはりコツみたいなものが・・・。
コツが在ったら教えて( ゚Д゚)ホシィ
554 ◆NAGUMO.91E :05/02/24 01:01:21
コツかぁ。なんだろうなぁ。
月並みだけど、「山あり谷あり」ってヤツだよ。

すっごい下の最低だった時に比べれば
今なんて屁でもない。
だから、今がニュートラルなんだと思うなぁ。

君はまだ大丈夫だろう。
ネットすらできない状態ってわけじゃないからな。

ま、俺んときはパソすらなかったけど。
555 ◆NAGUMO.91E :05/02/24 01:02:54
つか、性のお悩みであるかコレ?
馬鹿が叫んでるだけだ
557箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/24 01:48:22
>>554-555

まあ、あまり考えすぎないのがよいってことですかな。
なんか、叫んだらすっきりした。
 ノハ,,゚ー゚)ハ<ふう
558(イチゴ) ◆Pbdlfatw7U :05/02/24 01:53:40
どーでもいいけど

メガネ曇ってるよ 白痴  ゲラゲラw
よーく見ろ、それはサングラスだ
 がんがんいこうぜ
>じゅもんつかうな
 いのちだいじに
 めいれいさせろ
ドラクエか・・・
562箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:29:43
>>560

・゚・(ノД`)・゚・さん・・・素晴らしく意味の分からないレス・・・素晴らしい感性。
きっと仕事の合い間に絵画を描いていることでしょう。
・゚・(ノД`)・゚・

>>559

サングラスといえばタシーロ

>>561

ドラクエ8は名作だ。
こんな時間に何してるんだ
早く寝ろよ
565箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:35:44
今から掲載する小説は桐孤が半年前から構想を練っていた作品です。
一話完結。愛をテーマにした物語。
箜間ふぁみりーの一人アイリスサソも特別出演。
いままでの小説の中でもかなりいい内容かと。
(ま、桐孤の趣味に合う話ってだけで、一般うけするかどうかは微妙・・)
では行ってみましょう。
できるだけ、小説掲載しているときは割り込んでこないでね〜。
( ゚Д゚)ゴルァ  
アイリスってネカマだろwどんな役だ
567箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:37:53
【】現実
<>幻想


        彩(あや)が望むもの

               
               作:箜間桐孤 






 <遥か遠き理想の国>、それはどこにある?
 空の向こうと、<私たちの心の中>・・・。

 空が蒼いのはなぜだろう? 
 それは、私が空は蒼いと現にそう感じているから。
 ほんとは空は蒼くなんかないのかもしれない。
 そして、私には空が紅く見えるときがある。
 真赤な朱色。血の色。
 私は鳴いている。
 痛い・・・痛い・・・って。
 苦しんでいる。
 私の心は、身体は、
 この【現実世界】で生きていくには、もう限界なんだって・・・。
568箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:38:58





「先生こんにちは」

 私に向かいゆっくり挨拶をしてくる女性はアイリスだ。
 虹乃杜(にじのもり)アイリス。
 日系三世。父がアメリカ人らしい。
 まだあどけなく、それでいて可愛らしい容貌。

「先生。最近、某(ぼう)としすぎですよ。
 ちゃんと研究の方は捗って(はかどって)いるんですか?
 人の心と可能性という研究は?」

「ああ、そうだった。来週学会で発表するんだった」

 幻想のようなまどろみから覚め、私は応えた。
 朝焼けが眩しい。
 ふと、私はこの世界から一人隔離されたような奇妙な衝動に駆られた。

(君はずっと見ているんだね・・・・。)

 ・・・なんだろう?
 声が聞こえる・・。
 幻聴?
 それとも・・・・もしかして・・・。
 誰の声だったか。
 ひどく懐かしい響き。
 そして何よりもこの世界の悲しみや喜びをも内包しているような優しい声。
569箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:40:00

「先生、先生、気づいてますか? そろそろ講義の時間ですよ」

 ああ、そうだった。
 私の助手であるアイリスが声をかける。
 私は自身の眠気目(ねむけまなこ)を覚ますため、
洗面所で、ばあっと勢いよく顔に水をあてた。
 ふうう、気持い。
 生き返るとはまさにこの事。
 さてと、今日も講義、講義。

 そして、取り止めもなく今日も一日が始まる。
 毎日まいにち同じ事の繰り返し。
 これが【日常】・・・・。
 私は不意にアリュベート・カミュのシューシポスの神話を思い出した。
 まるで今の生活はカミュの云う不条理と変らないではないか!!
 ああ、<非日常>が欲しい!
 私を満たし、私を渇望させる、生の鼓動を、生きるという本流を!
 私が私であるために、私は人の心理を研究し続けていた。
570箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:41:13




 午前中の講義が終わる。
 学生はみな、お昼のためか食堂や購買に向っていった。
 単調な毎日。
 どうも私はこの単調な毎日というやつが好きになれない。
 あっ、牧野教授!
 中肉中背、あのいけ好かない笑みを浮かべている奴が、牧野教授だ。
 あの八方美人の牧野教授のことが、私はあまり好きではない、
などというものではなく、はっきりと嫌いだった。
 私の上司にあたる牧野は、ことあるごとに私の研究成果を
さも自分が研究したかのように発表するのだ。
 そして、私が被(こうむ)った被害は数知れず。
 正直な話、牧野教授を殺してやりたいと思うこともいくらかあった。
 しかし、会社ほどではないにしろ、ここも縦社会。
 自身の上司である牧野教授には、逆らわない方がいいことは百も承知だった。
571箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:42:30

「やあ、永岡君、どうだい、研究は順調かい?」

「ええ、まあ」

 私は社交辞令的なあいさつで答える。

「そうか、そうか。
 まっがんばりたまえよ。
 そうそう。
 また研究レポートができ次第、僕にみせてくれたまえ。
 それではな」

 そう云うと、牧野教授は去っていった。
 糞っ、あの牧野め。これ以上、私の研究成果を奪うつもりか。
 私は自身の内にある感情が爆発しそうになった。
 いけない、いけない。
 ここは平静を装わないと。
572箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:43:51

 すこしその場所に佇んでいると、廊下の前からアイリスが来た。
 アイリスは私は見つけると、ちょうど探していたんですよ、
と云わんがばかりに、

「あ、先生。よろしければ、いっしょにごはんを食べません?」
 
 と聞いてきた。
 私はもちろんこのアイリスの提案を喜んだ。
 同じ心理学部の講師である、虹乃杜(にじのもり)アイリス。
 アイリスは容姿端麗、頭脳明晰の有能な講師だ。
 私はアイリスのことが好きだった。
 そして、私はアイリスと昼食をとることにした。

「今日はどうします?
 学食のAランチが美味しいんですよね。
 あの玉葱がたっぷり入ってジューシーなハンバーグ。
 それと盛り付けのサラダがまた最高で」

「あらあら、先生ったら。
 そうですね。今日はわたしもAランチでいこうかな」

 そうして、私たちは学食でAランチを食べることにした。
573箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:44:46

 相変わらず、学食の込み具合は凄い。
 ここ、私が教鞭している皇学院(こうがくいん)大学は
学食がうまいことで有名なのだ。
 学食の美味さでは中応大学とはるぐらいである。
 ま、偏差値では向こうの方が遥かに上なんだけど・・・。
 そんなことは気にしな〜い、気にしない。

 とくに今日、私たちが食べるAランチと、
今日は食べないけれど人気の高いBランチは、最高だ。
 Bランチは鯵(あじ)のフライ定職なのだが、
その鯵のフライの歯ごたえも絶妙ながら、
そのフライの上にかかったタルタルソースがまた絶品なのである。
 ま、今日はAランチにするけどね。

「おばちゃん、Aランチ二つ」

「はい、800円ね」
574箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:45:55

 もちろんここは私が奢った。
 アイリスへのアピールである。
 ま、ランチの話に戻そう。
 ここのランチは味もさることながら、値段も安い。
 これだけのボリュームで一つ400円とはとてもじゃないが、
普通の定職屋には真似などはできない。
 そして、その量たるや大人でも腹が膨れるほどのキャベツの量。
 とにかく、サービス満点、栄養満点なのだ。
 私たちはAランチを美味しく食べた。

「いや〜非常に美味だわ」

「ま、先生ったら、毎回同じことをいうんだから。あはは」

 そうなのだ。
 私は毎回、学食に来るたびに美味美味と連発するものだから、
アイリスにすっかり覚えられてしまっている。
 食事も終り、食後の休憩へと移行した。
 食後の休憩といったら、やっぱ日本茶でしょ?
 この味といい、質といい、ま、パックのお茶なんだけど・・・。
 まったりとした時間の後、私たちは午後の講義へと出向いていった。
575箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:47:32




 しかし、午後の講義が始まると、私は驚きの様子を隠せなかった。
 何か、最後尾にいる美しい切れ長の目をした、
凪(な)がれるような黒髪を持つ女性。
 肌は透き通るように白く、
その静謐(せいひつ)とした瞳は、現世のものだとは思えない。

 私は講義をしながらも、
その切れ長の目の女性を意識せざるを得なかった。
 私の心の内に在る理想的な女性像と重なるのか、
あの切れ長の目の女性に私の臆病で怠慢な自尊心を感じるのかは、分からない。
 ただどうしてもあの女性は、私に、使い古された言葉だが、
運命的ともいっていいほどに、情動を齎(もたら)したことは確かである。

 運命はその想いが成就すると同時に新たなものへと変る。
 それが何に変貌するかは、格個人の努力と運しだい。
576箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:49:15

 講義が終わる。
 私は講義のことなんかそっちのけで
あの切れ長の美しい目をした女性のことばかり考えていた。
 あれほどの美しい女性は、この先幾ばくかの人生で、
出会うことがあるであろうかうんぬん、と。
 その時、私の歩く後ろから、可愛らしくも芯の透った、
がしかし、何か心に暗黒めいた感情を感じさせる声がした。

「先生!! 
 彩だよ、彩。
 もしかしてお忘れになって?
 あんなに一緒に遊んだのに・・」

 私は驚きを隠せなかった。
 先ほどの切れ長の目の美しい女性が、
なんと私に話しかけているではないか!!
 どういうことだ?
 これは私を無限空間へと誘(いざな)う悪魔の囁(ささや)きか?!
 それとも、もうすこしばかしは人生が続くと思われた
私命の終曲を奏でるセレナーデなのか?!
577箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:51:16

「何か変なことを考えているでしょ、先生。
 彩は今ここに、現にいますよーだ。
 もう、先生はほんとに彩のことを忘れてしまったんですね。
 なんかほんと残念」

 この切れ長の目をした美しい女性は彩というらしい。
 何か口調は幼い印象を醸(かも)しだしているのだが、
それがまたなんとも可愛らしいのも、また事実。

「ところで彩君、専攻はなんだい?
 もし良かったら私の助手にならないかい?
 君みたいな・・・可愛らしい、いや、優秀そうな
 助手がいたらいいなあーと思ったりしていたんだ。
 いや、ほんとうだぞ。
 ああ、この身に賭けて誓う」

「あはは、先生面白いですね。
 彩は前々から先生のことだけを見てきたんですよ。
 だから先生の助手の役割はもう既に十二分に
 果たしているんですけどね。
 まあ、先生が気づかないのも無理ないかあ。
 でもこれだけは確かなんですよ。
 彩も先生のことが大好きだということは」
578箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:52:29

 何ー?!
 彩は私の事を今、好きだといったのか?
 この学者崩れの出来損ないである私を。
 未だ人との社交的関係を上手く築けないでいる私のことを好きだと。
 これは一種の誤りではなかろうか?
 彩はいったい私の何を好きになったのだ?
 もしかすると、彩は私の欠点、その非社交的で
学者崩れの出来損ないという一種の私の汚点を見て、
そこに彩の内面を見つけ、好きになったのかもしれない。
 なんということだ!!
 私の欠点だと思われたことが、
彩にとっては万金にも値するほど魅力的な事柄であったなんて!!

「なーんか、先生また変なこと考えてない?
 彩は先生の全てが好きなの。
 もしほんとうの愛というものがあるならば、
 真実の愛というものがあるならば、
 その愛する人の欠点をも、
 長所もも含めた全てを愛するということが、
 ほんとうに正しいことではないからしら?」
579箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:53:54

「そうだ、そのとおりだ。
 君は正しい。
 私は君を正しいと認めよう。
 ああ認めるさ。君を認めないで誰を認めることができよう。
 これはまさに神が用意せしめた抽象無限なるところの
 運命!!
 そう、運命なのだ!!
 私は一目見た瞬間から君を好きになった。
 きっと君の中に、
 私の内面を見つけてしまったがためだろう。
 君はそう、なんというべきか、
 この私とそっくりなのだ」

「彩はね、その先生の一風変った、変な妄想も含めて全部好きよ。
 だって彩はあなたなんだもの」

 えっ! 
 今、私は一瞬なにか聞いてはいけないものを聞いてしまったような
そんな悪寒に捕(と)らわれた。
 何かそれを知ってしまったらは崩れてしまう。
 この世界は強固な土台で成り立っていると思われがちだが、
意外と脆(もろ)い造りになっていることを知ってしまったあの瞬間に近い。
 そしてなぜか私は意識を失った。
580箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:55:50




 何か声が聞こえる。
 私の魂を天国へと誘(いざな)わんが如(ごと)く。
 喘(あえ)ぎ声が聞こえる。
 この世全ての快楽を内包せしめている、
そんな錯覚すら抱かんとする喘ぎ声。

「やめて、どうしてアイリスにそんなことをするの?」

「え、だってあなたほんとうはそれを望んでいるんでしょ?」

「止めて。アイリスはそんなこと望んでなんかいない!!」

「そんなことはないわ。だってあなたのここはこんなにも
 洪水が溢れんが如くに濡れているんだもの」

 なんで、私がベットで寝込んでいる、
その手を伸ばせば届きそうな場所で、二人はこんな秘め事をしているのか?
 アイリスと彩、二人はそういう関係だったのか?
 私は不覚にもあそこを膨張させてしまった。
581箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:57:07

「痛い。痛い。先生助けて、彩さん、おかしいんです。
 先生起きて!お願い、先生!!」

 アイリスが私に助けを求めている。
 しかし、私は内に眠る臆病な自尊心と、
この成り行きを見届けたいという半ば暗黒めいた願望を成就したいがために、
そのアイリスの懇願を嘘眠(うそね)という形で無視した。

「ほらほら、もっといい声で鳴きなさい。
 年増の外人の癖に、先生の傍に毎回まいかい居やがって。
 先生は彩のものなの。
 彩だけのものなの。
 誰にも渡さない。
 誰にも渡さないんだから。
 いい?
 彩のことを、これからはご主人様とお呼びなさい。
 それがあなたには相応しくてよ。
 あははははははははははははは」

「はい。ご主人様・・・・」
582箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 04:58:38

 アイリスは半ばその強制めいた彩の命令を受けて観念したのか。
 彩との性的な主従関係を結ぶことを余儀なくされたらしい。
 おい、アイリス、おまえはほんとうにそれでいいのか、
という思いに駆られもした。
 が、もしかしたら、この状況、このアイリスが彩に犯され、
肉欲を蝕まれるという状況は、私の望まんとしたものではなかろうか?
 そうだ、これは私が望んでいた状況だ。
 でも、私の思いをそのまま具現化せしめる
彩という存在はいったいなんであろうか、と。
 私はすこし恐ろしくなった。
 私が彩のことを一目見た瞬間から好きになってしまったことは、間違いない。
 彩の姿形の美しさだけに惚れたのではない。
 彩の内面に私にも似た、私以上の暗黒面を見たがために惚れたのだ。
 古代、陰と陽は対極図という一つの事柄だった。
 それは男と女でも同じ。
 旧約聖書に因(よ)れば、女は男の背骨から生まれたらしい。
 なんということだろう。
 もしかしたら、
 私と彩とは元は一つの存在だったのかもしれないのだ。
 いや、そうに違いない。
 そうでなければ、今日講義で感じたあの感情を説明できない。
 先生こと永岡明星(ながおかめいせい)は妄想に取り付かれていた。

 彩とアイリスとの秘め事が終り次第、私はまた眠りについた。
583箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:00:24




 『私』が牧野教授と言い争っている。
 私はその牧野教授と『私』とを見ている第三の目。

 いや・・・・なんで私が『私』を見るなんてことができている?

 ふと、そう疑問に思った瞬間、私は一つの私へと戻っていた。
 『私』はどうやら牧野教授と言い争いをしていたらしい。
 牧野教授があんなにも激怒していることから察するに
よほどその『私』は酷いことは言ったのであろう。
 ふふふ。
 いい気味だ。
 散々私を虚仮(こけ)にして、私の研究成果を奪ったがあげく、
それを牧野自身の研究として発表するやり方は、まさに悪そのもの。
 これくらいの仕返しではもの足りないくらいだ。
 するといつの間にいたのであろう、後ろから彩が私に声を駆けてきた。
584箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:01:42

「ふふ、先生やるじゃない。
 牧野教授、心底激怒していたわ。
 さすが先生ね。
 ますます好きになったわ。
 彩も牧野教授のことは前々から気に入らなかったのよ。
 本当に清々したわ」

「ああ、彩・・・・」

 正直、アイリスとの関係を見てしまった私にはどういう表情をして、
どう彩と接したらいいか、わからなかった。
 だが、またそんなことはどうでもいいことにも思えた。
 私が彩を好きだということは変らない。
 他人のことなんてどうでもいい。
 彩さえ居れば他には何もいらないのだ。
 それほどまでに私は彩を好きになっていた。
585箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:03:03

「先生、ちょっと彩は牧野教授に用があるの。
 だからまたね。彩の分身で、彩が愛する先生」

 私はまた何か聞いてはいけないことを
聞いてしまったような悪寒に捕らわれた。
 けれども、それ以上考えないようにした。
 人は知りすぎてはいけないのだ。
 人は知ってはいけないことまでも知ってしまったとき、
自身を苦しめ、発狂させ、最期には自殺への階段が開かれる。

「ああ、そうそう先生。
 彩に会いたかったらいつでも空に、
 山に、石に、樹に、花に、声を駆けてね。
 彩はどこにでもいるんだから。
 ただいま彩は快調に増殖中。
 あははははっは」
586箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:04:20

 そう云いながら指を額(ひたい)へと当ておどけてみせる。
 が次の瞬間、彩は私の目前から忽然と消えていた。
 彩、君はいったいなにものなんだ?
 なぜ、これほどまでに美しくも神秘的なんだ?
 美しい。美しすぎる。
 そして、彩は気軽に増殖中だと云った。
 どういう意味だろう?
 新手のギャグかなにかだろうか?
 まあ、そんなことはどうでもいい。
 私は今幸せの絶頂にいるのだから。
 私の彩への愛はチョモランマの如く高く、マリアナ海溝の如く深い。
 ああ、人生三十何年(いくねん)か生きてきて、
こんなにも女性と想いを通わせたのは初めてだ。
 永岡明星(ながおかめいせい)は眩しすぎる空を眺めた。
587箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:05:37




「あはは。先生、<ここ>、<ここ>。
 彩は<ここ>に居るよ。
 【そこ】じゃない。<ここ>、<ここ>だよ。
 あはは」

 彩の美しくも幼さを内包する声が聞こえる。
 彩が私を天上の楽園へと誘わんが如く。
 それが例え悪魔との契約であろうとも、
私は喜んで契約を結ぶであろう。
 ファウスト博士が己が望まんとするもののために、
冥府の悪魔メフィストと契約したように。

「彩はね。どこにでもいるんだよ。
 先生が望めば。
 彩が<この世界>を造り変えてあげる。
 先生が望むように、彩が望むように」

 私は夢を見ている。
 永遠に覚めることのない願夢(がんむ)を。
588箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:07:09

「先生起きて!!朝だよ」

 ん・・・、私は目が覚めると同時に、驚嘆した。
 彩が、彩が、私のアパートの一室に居るのである。
 ああ、ついに私はやってしまった。
 一線を画してしまったか!!
 私の純潔を守れなかったことが悔やまれるのではない。
 男の純潔などいつでもくれてやる!!
 そうではない。彩との行為を私は覚えていないのだ。
 私がどうやって、彩を自室へと誘い、その後どうしたのか?
 私は全くと云っていいほど憶えていなかった。
 学者や小説家は、物を書けば書くほど、
頭の中は空っぽになるらしい。
 私は彩の事を考えすぎたがために、
彩との出来事を忘れてしまったのではないかと。
 窓の外では小鳥の囀りが聞こえた。
 私は小鳥の囀りが好きだ。
 うるさくもなく、かといって耳障りでもない。
589箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:08:27

「先生、昨日は激しかったね?
 もうほんと彩、恐かったくらいなんだよ!!」

「そうなのか? 
 いやほんとうにすまない。 
 実は私は昨日のことは覚えていないんだ。
 彩に非礼をしたことは謝る。
 どうか許してくれ。
 そして私のことを嫌わないでくれ。
 私は彩なしでは生きていけない。
 そのくらい君を愛してしまった」

 私はそう云った。
 すると彩の顔は前以上にぱあっと明るくなった。
590箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:09:19

「先生がそこまで彩のことを思ってくれてたなんて・・・。
 ぐすっ。
 彩、感謝感激雨霰だよ。
 ごめんね、先生。
 実を云うと、昨日は先生が激しかったていうのは嘘なの。
 冗談のつもりだったんだ。
 ほんとごめんね、先生」

 私はどうリアクションを付けていいか迷った。
 が、すぐにその迷いを跳ね除けるような優しい微笑みで返した。

「いいんだよ、彩。君さえいればね。
 そんな冗談なんか百万弁だってついたって構わないさ。
 彩さえいれば何もいらない」
591箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:10:07

「ほんと、先生?
 だったらこれからもカマを駆けちゃおうっかな〜」

 そう彩がいじらしく笑った。
 私たちはずっとアパートの一室で笑っていた。
 しかし、私は眠かった。

「彩、今日、何曜日?」

「ん、日曜日だけど・・・」

「なら、寝てても大丈夫そうだな。
 彩、なんか先程からまだ寝たりないんだ。
 せっかく起してもらって悪いんだが、
 また寝させてもらえないだろうか。
 春眠暁を覚えずっていうだろ?」

「ん、先生まだ寝たりないの?
 もう、先生ったら寝てばかりいるんだから。
 ま、いいや。先生の寝顔を見てるのも楽しいし」

 彩が無邪気そうに笑う。
 そして、私はまた眠りにつく。
592箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:11:20



 
 親父が泣いている。
 お袋も泣いている。
 友も同僚もみな泣いている。
 なぜ、涙を流す?
 涙というものは悲しいときに流すものだ。
 もちろん、嬉し涙というのもある。
 だけども、その多くは悲しい、辛い、
そういった悲哀の情の時に出すものだ。
 いったい何が悲しい?
 自身の生の無意味さに気づいたから悲しいのか?
 ああそれは悲しいさ。
 だけども、
それを乗り越えて人は大空へと羽ばたいていくってもんじゃないか!!
 
593箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:12:43
 
 ・・・・なにを私は呆(ぼ)けているんだ。
 そんなことで泣いているんじゃないだろ。
 親父たちの流している涙は、
生の無価値さを気づいた時に流す涙とは、質が根本的に違う。
 生の無価値さを悟り流す涙は、
まだ自慰行為を覚えたての少年が、羞恥に赴(おもむ)きながらも、
必死に生の苦しみから逃れんが如くやる、あの思春期の情動を思わせる。
 が、親父たちが流している涙は、誰かが死んだ、
もしくは不治の病に犯されたのを悲しむ、葬儀、鎮魂の涙だ。
 いったい誰が死んだというのだろう?
 いったい誰が不治の病にかかったというのだろう?
 私はベットに横たわる、無機質な管の通った男を視認する。
 それはいったい誰だったか・・・。
 酷く懐かしいようで、とても悲しいような。
 なにか思い出してはいけないようで、
思い出さなければいけないような。
 
 (駄目だ、思い出すな!!
  世界には知らなかった方がいいことなんて山のように存在している。
  その最もたるが【これ】だ。
  自身の現状を直視してはならない。 
  断じて直視してはならない。
  【これ】は自身を絶望の真只中へと引き付ける、
  死への誘いへと変貌するのだから・・・)
594箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:13:58




「はあ、はあ、はあ」

 私は目が覚める。
 覚めない悪夢を見ていたようだ。
 悪夢というものは覚めたいときに覚めない。
逆に心地のいい夢では、逆だ。
 いたずら好きの神様が楽しんでいるのだろうか。

「どうしたの? 先生、何か顔中真っ青だけど・・・」

 彩が気にかけてくれた。
 嬉しかった。
595箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:14:51

「ああ、大丈夫だ。
 それよりも、たまにはそうだ。
 二人でどこかへ出かけないか?
 デートがしたいんだ、どうしても。
 あまりに寝覚めの悪い夢を見たものでね。
 嫌なら別に辞めるけど・・・・」

「ううん、いやなんかじゃないよ。
 むしろすごく嬉しい。
 そうだなー、だったら街中を案内して。
 この先生の住んでいる街、たまぷ〜らざをさ。
 先生が過ごした街の、先生の匂いをいっぱい嗅ぎたいんだあ」

「ああ、いいとも。そんなことなら、朝飯まえだ!」

 二人にとって始めてのデート。
 なんだか私は逸る気持を抑えられなかった。
596箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:15:49




 私たちはたまぷ〜らざを散歩した。
 散歩といってもただの散歩ではない。
 この視えざる空間に、内包せしめんほどの愛を
見せびらかしつつの散歩だ。
 傍目にも明らかなほどに。
 私たちはバカップルだった。
 
「先生、見てみて、銀杏(いちょう)並木が綺麗だよ」

「ああほんとうだ。
 私たちは今、確かに生きている。
 生を満喫している。
 今、現に、私が体験しているデートという名の<非日常>を!!
 私は不条理な【日常】を脱したのだ!!」
597箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:16:58

「先生、またわけのわからないこといって・・。
 でもなんだろう。
 彩は先生と知り合えてほんとうに良かったよ。
 もし先生と彩が知り合えなかったら、どう?
 そんな世界、想像できる?
 先生は生きていける?」

 私はその彩の問いに答えることができなかった。
 この場合、普通なら彩のいない生活などは考えられない、
というのが最も適切な意見であろう。
 しかし、彩と出合ったのは偶然なのである。
 もしかすると必然であるのかもしれないが。
 ただ、彩と出会わなかったであろう人生も十二分に
想像できる私は、安易にその「彩がいない生活などは考えられない」
という一種の決まり文句を云えないでいた。
 「彩がいない生活などは考えられない」と、もし云ったとしたら、
私は彩がいなかったという
一つの可能性としての私を否定するような気がしたからだ。
 
598箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:17:56
 
 生を肯定せよ、生を肯定せよ。
 自殺がこの世界における救いであろうとするのなら、
まずはこの世界が生きるに値しないであろうことを証明しなけらばならない。
 なぜ人は自殺をするのか?
 いや、自殺をする者の気持は自分が一番よく分かっていた。
 【この世界】にはどこにも救いなどはありはしないことを。
 神は、救いは、世界の意味は、【世界の中】には存在しない。
 【箱の中】には存在しないのだ。
 神を、救いを、世界の意味を探るには、<世界の外>を視認しなければならない。
 <箱の外>へと離脱しなければならない。
 ただし、<箱の外>へと離脱したものを世間は受け入れなどはしない。
 しかし、<箱の外>に、<世界の外>に、本当に救いなど、
【この世界】の意味など用意されているのか?
 全人類を救済する?
 ああ、素晴らしいことだろう。
 全人類を貧富の差のない、平等な生活にさせる?
 ああ、素晴らしいことだろう。
 全人類を戦争のない、平和な状態にさせる?
 ああ、素晴らしいことだろう。
599箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:18:53

 しかし、しかしだ。
 その慣れの果てを私たちはもう既に経験しているじゃないか!!
 全人類を救済する?
 してどうする?
 人は幸せな状態をずっと維持することに耐えられない!!
 全人類を貧富の差のない平等な生活にさせる?
 してどうする?
 その果ては極度に管理化された、
面白みの欠片もない、腐りきった社会が生まれるだけだだろうが!!
 人は平等を望むがゆえに、平等であることには耐えられない。
 全人類を戦争のない、平和な状態にさせる?
 させてみろよ。
 そこに生まれるのは愚かで、退屈で、怠惰で、
生の実感など一欠けらも感じられないような社会が出来上がるだけだ!!

 私は別に先人たちのそういった功績を否定したいわけじゃない。
 ただ今時、そんな古臭い、
もうすでに達成されてしまった価値観などは持ちたくはないのだ。
 私はそう、変った。
 彩が来て、変った。
 私は愛に生きる!!
 私は愛に生きてやる!!
600箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:19:40



 私たちは一通りたまぷ〜らざを散歩した後に、
遊園地へと行くことにした。
 私は浅草花屋敷へと行きたかったが、
彩はディズニーランドの方に行きたいといって聞かなかった。
 結局私たちはディズニーランドに行くことにした。
 私たちは電車を何本も乗り継ぎ、ディズニーランドへと向かった。
 ディズニーランドに着いたとき、
もう空は夕闇から真暗闇へと移行しつつあった。
 私たちは夜のデートを思う存分楽しむことにした。

「先生、メリーゴーランドに乗ろうよ!!」

「ああ、乗ろう、乗ろう」

 私も彩と同じくやけに乗り気だった。
601箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:20:27

「ハリケン、ハッチのオートバイ〜!!
 ハリケン、ハッチのオートバイ〜!!」

 私は彩にオートバイじゃなくて馬だろ!!
 っとつっこみを入れたくなったが、
あまりにも彩が楽しそうにしているので止めた。
 私も彩と同じように、はしゃぐことにした。

「月光仮面惨状だあ!!
 もち、馬で!!」

 私たちは思う存分夜闇のディズニーランドを満喫した。
 その晩、私たちは近くのホテルに泊まった。
 もちろん相部屋で。
 しかし、こともあろうに、私はまた眠りこんでしまった。
602箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:21:28




 親父が泣いている。
 お袋も泣いている。
 友も同僚もみな泣いている。
 前に見た悪夢。
 目覚めが悪い夢。
 私は今見ている。
 誰がこの悪夢を見させている?
 親父か?
 お袋か?
 彩か?
 牧野教授か?
 アイリスか?
 それとも私自身が私に対する警句として、
 【この悪夢】を見せさせているのか?
 
603箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:22:38
 
 お袋が何かを叫んでいる。
 狂人の如く、鬼の如く叫んでいる。
 顔は醜く歪み、涙は終ぞ枯れ果ててしまったのか、
目の周りは醜く腫れあがっていた。
 誰かがベットに居る。
 誰だ?
 なにやら声が聞こえる。

(聞くな、聞いてはいけない!!
 聞けば取り返しのつかないことになるぞ!!)
604箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:23:25

 しかし、取り返しがつかないと聞けば、
かえって聞きたくなるのが世の常というもの。
 私は内なる声を無視して、その話声にじっと耳を傾けた。

「明星(めいせい)!!明生!!ああ、どうしてこんなことに・・・」

 お袋が私の名前を呼んでいる。
 【ベットで昏睡状態】だったのは、実は他でもない私だったのだ。
 私は【この夢】を直視できなかった。
 なんで、こんな【寝覚めの悪そうな夢】を見るんだ。
 早く【夢】よ、覚めてくれ。
 こんな【悪夢】を見たって、
私にとって何の価値もありはしないのだから。
 
605箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:24:16
 
 いや、まてよ。
 もし仮に、もし仮にだ。
 この【悪夢】こそが他でもない【現実】であり、
現実だと思っていた<彩との生活>が<夢>だとしたら?
 
 私は自分がなんでこんなことを考えているのか分からなかった。
 ただ、どうしても思索を巡らざるをえなかった。
 大学教授という思索に思索を重ねるという職業病のためかもしれない。
 ああ、いったいどちらが夢で、どちらが現実なんだ?
 私は結局、都合のいいように現実を捉(とら)えることにした。
 昏睡状態の私が夢であると。
 人は認識によって、幸福にも不幸にもなれるのだから。
 だから、私は幸せな方を取った。
606箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:25:43





 私は、はっと目が覚めた。
 よかった。
 今見ていた悪夢は夢らしい。
 いや、絶対に夢である、と。
 すると、横のベットで心配そうにしている彩が目に写った。

「先生、大丈夫?
 酷くうなされてたようだけど・・・。
 彩、すごく心配してたんだから」

 彩は心底、私の様態が心配だったらしい。
 私はそれが何よりも嬉しかった。
 人の想いや優しさは、万金にも値する。
 私は彩を安心させようと、はっちゃけることにした。

「彩、大丈夫だから!
 私は今、十二分に幸せなんだ!!
 夢の一つや二つ、どうってことないさ。
 この世界が真実で、
 さっき見ていた夢は虚像にすぎないんだ。
 な、そうだろ、彩?」
607箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:26:41

 なぜか私は彩に同意を求めた。
 寂しかったためかもしれない。
 しかし、彩は黙ったままだ。
 
「なんで黙ってるんだ、彩。 
 私は君の美しい微笑が好きなんだ。
 笑ってくれよ、彩」

 彩はなおも黙っていた。
 そして彩は

「彩、そろそろ学校に行くね。
 今日は午前中から授業が入ってるんだ。
 それじゃあね。ホテル代はもち先生もちだよ。えへへ」

 彩は私たちの重苦しい雰囲気を一掃するように、
人差し指と中指を額(ひたい)に当て、無邪気に微笑んだ。
 私はその微笑がホスピスの患者に向けられるような印象を持ち、
あまりいい気はしなかった。
608箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:27:38

 その後数時間して、彩から携帯メールが来た。
 私が今朝元気がなかったのがやはり心配だったらしい。
 彩は私の心配事を吹き飛ばすために、
プレゼントを用意してくれたようだ。
 私は嬉しさのあまり飛び上がりそうになった。
 先程までの暗雲曇った憂鬱な気分はどこかへ行ってしまった。
 私は案外、楽天的な人間なのかもしれない。
 私は顔を洗い、身支度を整え、
ホテルをチェックインして電車に乗り込んだ。
 電車は午後になったためか、いくぶん空(す)いていた。
 私は電車内で、彩が用意してくれているプレゼントに、
思いを馳(は)せた。
 どんなプレゼントを用意してくれたのだろう。
 彩は私が喜ぶものと云っていた。
 私は彩のプレゼントを心待ちにしながら、
大学へと早足で向かった。
 彩は地下一階、普段は使われていない空き教室で待っているらしい。
 何か大掛かりなものでも用意しているのだろうか?
 私の胸は躍(おど)った。
 しかし、空き教室を開けた瞬間、
私の内的世界と、外的世界はピシッと凍りついた。
 そこで私の見たものは牧野教授の死と、
妖(あや)しくも嬉しそうに笑う彩の姿だった。
609箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:28:50




 喉を掻き切られた惨劇。
 彩の林檎のような真紅で小さな掌(てのひら)。
 私は一瞬、この状況をどう飲み込めばいいのか、
どう判断すればいいのか、分かずにいた。
 牧野教授はいやらしい目を浮かべながら、死んでいた。
 誰が殺したのか?
 いや、そんなことは聞かれるまでもない。
 この部屋には彩と牧野教授しかいないのだから。
 彩が牧野教授を殺したのか?
 なぜ?
 いったいどうして?
 彩のプレゼントというのはこのことだったのか?
 彩は不適にも私の考えがさもおかしいという風に笑った。
610箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:30:05

「ふふ、先生。
 先生は前から牧野教授のことが憎いって思っていたじゃない?
 牧野教授が先生の研究成果を奪い、
 大学でわがもの顔をしているのが許せないって、
 ずっと思っていたじゃない?
 だからこれは彩から先生へのプレゼント。
 喜んで先生。
 先生をほんとうに愛してなどいなかったら、
 こんなことはできないわ」

 確かに私は牧野教授のことを良くは思っていなかった。
 殺してやりたいとも思ったこともある。
 けれども、それで実際に殺していいということでは全然違う。
 彩の行為は昭かに間違っている。
 いや、それよりも。
 なぜ、彩は私の思っていたことが分かったのだろう?
 私と牧野教授との不仲は傍目には分からないように気遣っていたのに。
 にも関わらず、私が牧野教授を怨んでいることを彩は知っていた。
 なぜ?
 どうして?
 疑問と疑心。
 疑念と不安。
 幾多もの感情が私の中を巡り、巡る。
611箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:30:53

「どうして彩は私が牧野教授を怨んでいたことを知っているんだ?」

「ふふ。それはね。彩は先生だから。先生は彩だから」

「はあっ?」

 私はつい声を荒げてしまった。
 彩が私?
 いったいどういうことだ?
 分からない。
 彩は何をいっているんだ?
 彩は私を混乱させようとするためにこんなことを云っているのか?
 ・・・・・・・・否、そうではない。
 彩が私を混乱させた所でいち文の得にもならないはずだから。
 今は、それより警察に連絡したほうがいいかもしれない。
 いくら私が彩を愛しているからって、殺しだけは見過ごすことができない。
 彩には悪いが・・・・。
 私は内なる良心に従い、警察へと携帯から電話をかけた。
612箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:32:08

 プルルルル。プルルルル。プルルルル。プルルルル。
 プルルルル。プルルルル。プルルルル。プルルルル。
 プルルルル。プルルルル。プルルルル。プルルルル。
 
 何コールもかけた。
 しかし、一向に警察が電話に出る気配はなかった。
 おかしい。昭かにおかしい。
 どうして警察は出ないのだろう。
 警察は私をからかっているのか?
 警察にも臨時休業なるものがあるのか?
 そう考えていると急に彩が笑い出した。

「あはははは。先生おかしいよ。
 警察に臨時休業なんてあるわけないじゃない?
 もうどうでもいいから教えちゃうけど、
 彩は先生の下位人格にあたるんだよ。
 だから先生の抑圧された感情や禁忌な考えを一身に受け持っているということ。
 そうなると自然に先生の考えが分かるということに頷けるでしょ?」
613箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:32:52

 信じられない・・・・・・ことはなかった。
 もし夢で見たあの昏睡状態の人物が私なら、
<私の夢の世界>ということになる。
 もっと端的に云うのなら<心象世界>。
 私はあの夢を二度続けに見、
その後、彩が私の問いに黙っていたのを見て、
薄々はそうであるかもしれないと感ずいていた。
 そうでなければ、警察に電話が繋がらないなんてことがあるはずがない。

「けど、どういうことだ。
 私の中の下位人格がどうして<私の夢の世界>に存在している?
 どうして、<心象世界>の産物である君が・・・。
 いや<心象世界>の産物であるからこそ、<この世界>に居るのか」
614箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:33:34

 彩は笑いながら

「先生は少し前にトラックに跳ねられ昏睡状態になったのよ。
 <この世界>は先生の<心の世界>。
 警察が存在しないのは当たりまえ。
 先生の下位人格である彩がそれを望まないから。
 でも勘違いしないで。
 彩の考えは総じて先生の考えでもあるの。
 先生の抑圧されたね、ふふ」

 私が昏睡状態・・・・。
 やはりそうだったのか。
 あの悪夢の方が【現実】だったんだな。

「彩・・・・ちょっと考えさせてくれ。
 もう少し今言われたことを整理したい・・・」

「うん。別にいいよ」
615箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:34:30

 うむ。たぶん私が昏睡状態というのは本当だ。
 夢でも私が病院で昏睡状態でいる姿を見たから。
 それに警察は存在しないし、存在しえない。
 なぜなら彩がそれを望まないから。
 ふむ。なんとなく<この世界>のカラクリに気づいてきた。
 つまり<この心象世界>では彩や私が望むものだけが存在し、
それ以外の望まないものは存在しないのだろう。
 けれど、これでわかったことがある。
 つまり彩は私が作り出した下位人格であると同時に、
私を<この世界>から抜け出させる、
昏睡状態から回復させる、鍵なのかもしれない、ということだ。
 いや、彩は<この世界>の鍵というよりも
理といった概念に近いのかもしれない。
 私の<心象世界>を司る法則や理、それが彩なのだろう。
 だって彩以外はみな普通の人だもの。
 私を抜かして。
 そこで私は横に居る彩を少しの間ほおっておいて、
<この心象世界>から抜け出すための仮説を考えてみた。
 彩は一人でぶらぶら唄を歌っている。
616箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:35:49

 @<この心象世界>の理である彩自身を何とか説得すれば、
  <この心象世界>も壊れ、【元の現実世界】に戻ることができる。

 A彩を説得することは自分の<心象世界>までも諭(さと)すことになり、
  結果、自身の<心象世界>によくない影響を与える。
  たとえば<この世界>に歪みのような結果を。

 B彩に<この世界>からの逃れる方法を聞く。

 やはり@とAは、あまりいい方法ではない。
 私の妄想に過ぎないからだ。
 じゃあBはどうだろう?
 教えて貰えれば儲けもの、教えて貰えなかったら、
まあしょうがないといったところだろうか。
 こんな所で考えていても何も始まらない。
 何か行動しなくては。
 行動しなくては何も始まらないし、何も変ってなどくれない。
 彩は私との生活を望んでいる、私を愛している。
 かという私もやはり彩を愛している。
 ただ、私の下位人格である彩が人を殺したり、
アイリスを性的な奴隷として扱っていることは、
いくら私の心の内に潜む願望だったとしても、
あまり気持の良いことじゃない。
617箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:36:44

「オッケー、彩。もう十分に考えたからいいよ」

「そう?
 もっともっと考えていても良いのに・・・。
 どうせ先生は永久に<この世界>の住人なんだから」

「それのことなんだがな。
 彩、もしかしたら君は<この心象世界>から抜け出す術(すべ)
 を知っているんじゃないか?
 もし良かったら教えてくれないか?
 一応聞いておきたいんだ」

「ねえ、先生。
 本当に【外の世界】へ帰りたいの?
 もしかすると【外の世界】にはたどり着けないかもしれないよ。
 または、たどりつく途中で死んでしまうかもしれないんだよ。
 <この世界>は先生が好きなようにしてもいい世界。
 好きに使ってもいい世界。
 先生が世界の覇者であり、先生を拒むものは誰もいない。
 <世界>は先生を中心に廻っているんだもの」
618箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:37:32

「分からない、分からないんだ。
 このまま私の<心象世界>で過ごした方がいいのか。
 それとも苦難や絶望の連続である【現実世界】に戻った方がいいのか。
 ・・・・・・でもこれだけは本当だ。
 私は彩を愛している。
 誰よりも彩を愛してる」

「そうね、それは先生自身が考えるべきことね。
 もし先生がほんとうに帰りたいのであれば、
 彩は止めないよ。
 けどね、【現実世界】なんてこの先生の<心象世界>に比べれば、辛いだけで、
 なんにもいいことがないって云ってしまってもいいくらい。
 そんなところに帰りたいの、先生は?」

「分からない、分からないんだ・・・」

「たまぷ〜らざの中心にある皇学院のお社さま。
 ねえ、先生。そのお社さまで今日の黄昏時に会いましょう。
 そこで、どうすれば<この心象世界>から抜け出ることができるかを教えるわ。
 黄昏時までに、<ここ>に残るか、【現実世界】へ帰るかを決めて。
 けどね、彩は先生とずっと<ここ>で暮らしたいよ。
 先生には<ここ>で暮らしてほしいよ!!」

 彩はそう云うと教室を出て行った。
619箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:38:22





 私は彩を愛している。
 深く深く、マリアナ海溝よりも深く。
 高く高く、チョモランマの如く高く。
 それだけは変らない。
 けれども、<この世界>が彩の云うとおり、
私の<心象世界>であるのなら・・・・。
 私はいったいどういうすればいいんだ?
 私は【日常】に酷く嫌悪していた。
 何も変らない。何も訪れない。
 そんな【日常】に酷く嫌悪していた。
 けれども、その【日常】が今は恋しかった。
 私の【日常】は、トラックに跳ねられ、
昏睡状態という<非日常>へと変貌してしまったのだ。
 このまま、<この心象世界>で彩と愛し合って暮らそうか。
 それとも何の面白みのない【現実世界】へと戻るろうか。
 私はまだ決定できずにいた。
 
620箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:39:08
 
 彩、君を失いたくなんかない!!
 でも、ここは<虚構の世界>なんだ。
 【現実】じゃあない。
 だったら、【現実】と<虚構>とを分ける境界っていったいなんなんだよ!!
 何が正しくて、何が間違っているんだよ!!
 私はもう何も分からなかった。
 【現実】、それは【リセットの利かない世界】。
 <虚構>、それは<リセットの利く世界>。
 どちらがいい?
 普通は【現実】の方がいいと云うのだろうか?
 分からない。
 だって<今いる世界>は【現実】などよりも何倍も、
何十倍も素敵で、<幸せな世界>なんだ。
 だれが好き好んであんな醜くくも歪んだ【現実】へと帰ることを望むだろう?
 私は、私の<心象世界>に残ることにした。
 【現実の生活】よりも<彩との愛>をとったのである。 
621箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:41:23




 そして黄昏時。
 私は彩との待ち合わせの場所へ向った。
 皇学院大学。
 そこのお社さまで彩は待っていろ、と。

 私は逸る気持を抑えながら、急ぎ足で向った。

「彩、居るのか?」

 すると彩が忽然と姿を現した。

「彩はどこにでもいるのよ。ふふ、まあいいや。
 で、やっぱり先生はまだ帰りたい?
 彩は先生には帰って欲しくないんだけれど・・」
622箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:41:57

「私は彩を愛している。
 私は【現実世界】には帰らない。
 彩と二人でこの<心象世界>に残る」

 私がそう云うと、彩はさも嬉しそうな顔で、

「嬉しい。
 やっぱり先生は賢いよ。
 その辺に居る人とは考え方が一線を画しているね。
 【現実】と<虚構>。
 そう、素敵なのは<虚構>。
 【肉体】と<精神>ならば、そう、<精神>。
 <夢>と【現実】ならば、そう、<夢>の方がはるかに美しい。
 先生は<美>を取ったんだね。
 <美>を勝ち取ったんだね。
 嬉しいよ!!」
623箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:42:45

「ああ、あたりまえさ。彩を置いてなんてだれが帰るか!!
 二人で永遠に<この心象世界>で愛し合うんだ。
 彩さえいれば、なにもいらない。
 ああ、何もいらないさ」

「嬉しい。あいがとう、先生。
 ・・・・・そうそう、そう云えば、
 <この心象世界>の仕組みをまだ詳しくは説明してなかったね。
 よろしい。彩先生が特別にご教授しちゃいます。
 えっへん。
 まずは、陰陽道でいうところの陽が先生。
 陰が彩なの。
 ここまではいい?」

 いきなり陰陽道の話が出てきて私はまごついたが、
伊達に大学の教授をしているわけじゃない。

「ああ、どんどん進めてくれ」
624箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:43:37

「うん、それでね。
 彩はね、先生の下位人格に当たるの。
 先生の肉体の主導権はないんだけどね、
 先生の抑圧された願望やら、禁忌の感情やらを司(つかさど)っているんだ。
 先生がもし仮に【現実の世界】に帰るなら、
 陽である先生と、陰である彩が交わる必要があるの。
 陰と陽、二つが交わりを見せたとき、対極図は現実世界【 】を開く。
 先生が憶えている世界が<ここ>の全て。
 先生が経験したことのある世界が<ここ>の全て。
 先生が経験していない世界は<ここ>には存在しない。
 ま、先生が知識だけでもよほど鮮明にその情景を思い浮かべることができるのなら、
 きっとそこも存在するんだろうけどね。
 <この世界>は先生や彩の妄想が現実となる世界なのだから。
 強固な思念は妄想となり、妄想は現実となるの。
 そしてその妄想は<この世界>の在りかたを決定付ける。
 太陽が西から昇り、東に沈むと思ってもそうはならないのは、なぜだと思う?
 先生が月を見ていないときにさえ月の存在がなくならないのは、なぜだと思う?
 それはね。先生が考える思念は脳の中で自己完結をしているからなの。
 <脳>と【世界】とは繋がりはないの。
 <脳>と【世界】とを繋ぎたかったら、
 自分がその<脳>の思念を受けて行動するしかない。
 けどね、彩たちが今居る<心象世界>は違うわ。
 強固な思念は妄想となり、<この世界>を決定付ける。
 だからあの時、先生が警察に連絡をした時も警察には繋がらなかった。
 それはそうよ、彩が警察なんかいらないって思ったから。
 だからこの世界には警察なんてものは存在しないの。
 この心象世界ではその気になりさえすれば、太陽を西から昇らせ、
 東に沈ませることも可能なのよ。
 そう、<この世界>ではね」
625箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:44:55

「はは〜ん、そういうカラクリになっていたというわけか。
 この<心象世界>の扉は陽である私と、陰である彩が司っている。
 そして、彩は私の下位人格にあたるわけか。
 どおりで私の考えを先読みするのが上手すぎたわけだ」 

「まあね。
 けどね、先生気をつけて。
 【現実世界】の先生の肉体の意識が戻るってしまうと、
 強制的に<この世界>から撤去されてしまうから。
 所詮ここは彩たちの造り出した<心象世界>。
 <仮想空間>に過ぎないのだから。
 それがどんなに幸福で、幸せでもね」

 願わくは、私の肉体が目覚めないことを祈って。
 こういうのもおかしいのだけど。
626箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:47:01





 それから私たちは来る日も来る日も愛し合った。
 性交だけは、<この世界>から抜け出してしまうために
やりはしなかったが、それ以外のことならなんでもした。
 ひとつき、ふたつき、みつき。
 月日の流れるのは早かった。
 私たちの営む愛は決して揺らぎはせず、
また揺らぐはずもなかった。
627箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:47:47

 だが、【現実】は私たちを無残にも引き裂いた。
 【私の肉体】がなぜだか回復にあるらしいのだ。
 下位人格である彩には、そのことが手にとるように分かるらしかった。

「先生、彩たちが一緒にいられるのもあと少しね・・・」

「何をいっているんだ、彩。
 そうなのか? 
 それは回避できそうにないのか?」

「うん、残念だけどね・・・。
 【現実】にある肉体の決定権は、ほぼ絶対だから。
 でもね、これだけは忘れないでほしいんだ。
 もしね、先生が【現実世界】へ戻っても、
 彩はいつでも先生と一緒なんだよ。
 先生を愛しているんだよ。
 先生の心の中でね。
 お願い、それだけは忘れないでね」

 彩は、目に溢れそなほどの涙を溜めていた。
628箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:48:27

 私は悲しかった。私は悔しかった。
 どうして、現実はかくも無残なんだ!
 どうして私たちが<幻想世界>に佇むことを拒むんだ!
 <幻想>よりも【現実】の方が優れていると誰が云えよう!
 <幻想>よりも【現実】の方が価値があると誰が云えよう!
 もしそんな奴がいたとしたら、
そいつはとびきりの偽善者だ。うそつきだ。
 こんなにも幸せなのに。
 こんなにも安らかなのに。
 こんなにも私たちは愛し合っているのに!!

「彩、私はいつまでも愛している。君を愛している。
 私は今まで女性とは縁がなかった。
 そして、これからも縁がないと思っていた。
 私を愛してくれたのは君だけだ、彩。
 私は君と逢うために生まれてきたのだと、そう、せつに思う。
 私が【現実】へ帰ったとしても、決して君のことを忘れたりなんかしない。
 毎日、君と会話をし、君と食事をし、君とキスをする。
 【現実】なんて糞くらえだ!!」

 私は全生命力で有りっ丈の咆哮をあげた。
629箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:49:12

「嬉しい。彩、ほんとに嬉しい。
 だって先生、
 【現実世界】ではずっと彩のことを気づいてくれなかったんだもの。
 彩はずっと先生の傍にいたのに・・・・。
 寂しかった。
 いつも先生と一緒にいるのだけども、ずっと孤独だった。
 でも、今は違う。
 もう違うんだよね、先生?
 彩はもう独りじゃないんだよね?」

「彩には今まで沢山辛い思いをさせてきた。
 でもこれからは違うさ。ずっといっしょだ。
 たとえ私が【現実世界】へ戻ったとしても、ずっといっしょだ」
630箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:49:44

 私たちの<内的世界>は崩壊を迎えつつあった。
 世界が崩れ堕ちる。
 空は堕ちてくる。地面は割れる。
 校舎は消し飛ぶ。
 人々は塵となり、空間は消滅する。
 最期に彩の言葉だけが聞こえる。

「さようなら、先生。
 先生とはこれでお別れね。
 でも、いつでも彩は先生の心の中にいるんだから!!
 忘れずに声をかけてね。
 先生は彩のこの世でたったひとりの掛け替えのない、
 生涯で一度の、とびっきりの恋人なんだから!!」

 私は虚無の中で泣き崩れた。
 そして<世界>は崩壊した。
631箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:50:23




 次の瞬間、【世界】はまた新しい産声を上げていた。
 
 ・・・・ここはどこだろう?
 この白く、かび臭い匂いのする四方空間。
 薬品の匂いも混じり、不快な気分だ。
 ここは病院か・・・・。
 看護婦が驚いている。医者が慌てている。
 戻って来たらしい。
 どうでもいい。
 なにもかもがどうでもよかった。
 私は彩さえいればどうでもよかった。
 逆に彩なしでは全ての価値が無意味に等しかった。
 私は止めどなく涙が溢れてきた。
 助かったことに泣いているわけじゃない。
 彩の最期の言葉に泣いているんだ。
632箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:51:18



 目覚めてから一週間後。

「先生。箜間桐孤(くうかんとうこ)先生。
 その後、この患者の様態はどうですか?
 精神的な回復は・・・・」

 奥でそんな声が聞こえる。
 はは。
 でも今の私には、外界の干渉などはどうでもよかった。
 私にとっての真実は<心象世界>での彩との生活だったのだ。
 あの生活は心底幸せだった。
 これからその先の人生、あれほどの幸せは終ぞ来ないだろう。
 いや、来てはならない。
 彩を忘れえぬためにも。
 
633箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:52:17
 
 誰かが私に話しかけてきた。

「永岡さん、ご自身の様態はどうですか?」

 若い女医が優しい声でそう聞いてきた。
 私は興味はなかったが、無視をするのもなんだかなと思い、
適当に社交辞令的な応答をした。

「ええ。まあまあです。」

「そう? それならいいんだけど・・・。
 永岡さん、ずっと窓の外ばかり眺めていて、
 放心しているから先生心配だわ」

「そうですか・・・・。
 先生は辛く夢も希望もない【現実】と、
 幸せで、満たされている<幻想>だったら、
 どちらを選びますか?」
634箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:53:06

 女医は驚いた顔をしていたが、一端呼吸を置き、こう云った。

「難しい。難しい質問ね。
 いや、これは命題と云い直してもいいかもしれない。
 辛く悲しい【現実】だけが真実なのか?
 <幻想>であってもその人がそれを真実だと思えば、
 その幻想的な営みは、その人にとっては紛れもなく真実ではないのか?
 目に見えることだけが真実ではない。
 それは覚えておいていいことよ、永岡さん。
 貴方が昏睡状態の時に何を<心象世界>で視たのかは分からない。
 けれども、人は結局は今置かれている状況しかわからないの。
 そして、今この状況が正しいかなんて、誰にも分からない。
 だから胸を張って今を生きて」

 ・・・・んっ。今この女医はなんていった?
 <心象世界>で何を視たか?
 なぜそれを知っている?
 私はこのことを誰にも話してないし、
これからも誰にも話すこともないというのに・・・・。
 女医が私の怪訝な顔を見て感づいたのであろう。
 こんなことを云ってきた。

「ふふ。私は貴方みたいな境界例の人を沢山見てきたの。
 その人達はいつも夢に憧れをもっていた。
 だから貴方もそうなのかなって思ってね」
635箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:55:00

 そう云い終わると、女医はコツコツと病室を後にしていった。
 境界例か・・・。私は境界例などではないのに。
 そう見られてしまったか。まあしょうがない。
 それに正直言うと、
 他人がどう思おうと、私と<彩との営み>は変りはしない。
 私は今でも彩を思っている。
 そう・・・・彩は、彩はどこにいった?
 自身の心に問いかけても、いっこうに彩が応じる気配はない。
 彩はいなくなってしまったのか?
 消えてしまったのか?
 もしいなくなってしまったとしたら・・・。
 そのことが私の心を重くした。
 虚(むな)しさがこみ上げてきた。
636箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:55:43
 
 彩、彩、いないのか?
 私の声が聞こえないのか?
 もし聞こえたら返事をしてくれ、彩!
 せめて合図だけでも、合図だけでも私に聞かしてくれ!
 トクン、トクン。
 不意に心臓の鼓動が強く聞こえた。
 彩!彩!
 私は嬉しくてたまらなかった。
 彩が答えてくれる。
 消えてなどいなかった。
 彩、いつもで気が向いたら出てきておくれ。
 また声を聞かせておくれ。
 その愛らしいくも凛とした声を、聞かせておくれ。
 私はいつもその刻を待ち続けているから。
 ずっとずっと。
 <永久とも一瞬とも思える束の中>を。
 刹那に、そして永遠に。







          終わり
637箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/02/25 05:57:01
ふうつかれた。分からない内容があったら聞いてくださいな。
それじゃもう寝ますね。
638 ◆5DYYl3NWdY :05/02/25 17:54:13
読んだw
さみしィ役回りだけど、脇でも入れたかと思ぅと
ょぃ気分ですw
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「    おばんでございます。
.        仕事の都合により暫し、ご無沙汰しておりました。

        それにしてもこの数日の期間中に 「彩(あや)が望むもの」を
        執筆するとは凄いですね!
  
          直ぐにでも閲覧して、御感想などを述べたいと思いましたが
        何分、残業の影響による睡眠不足の為、週末の空いた時間に
        楽しみに閲覧させて頂きたいと思います。

         まずは、箜間桐孤 殿、「彩(あや)が望むもの」執筆活動、
        本当に ご苦労様でございました。
                                    」
                                        
読まないといけないのかよ
401:箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s [sage] 05/03/01(火) 07:30:31
400
642箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/01 09:06:38
>>638

そういってもらえると嬉しいです、アイリスサソ。
わざわざ読んでくれてありがとです。

643箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/01 09:16:07
>>639

いえいえ、毎回すみません。
執筆は前々からやっていたんですね。
暇があったらで全然かまいませんよ。
残業なのですか!!お体を気をつけて。
仕事を為さっていたとは・・・初めてしりました。
お仕事お疲れさまです。
644箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/01 09:17:31
>>640

できればよんでくれると嬉しいな。


>>641

穴があったら入りたい。
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  毎度、ご無沙汰しております。

        「彩(あや)が望むもの」、大変興味深く閲覧させて頂きました。

       【現実世界】と思われていた世界が実は<心象世界>であり、その
      <心象世界>は永岡明星 殿の下位人格が望んだ世界だったとは...

        自分の心に存在する<心象世界>...例えその世界が自分だけの
      空間であったとしても当人が愛する者と幸せに過ごせ、満たされる世界ならば
      永岡明星 殿が現実世界を捨て、<心象世界>事を自ら望み、選び取った
      選択は誰も否定する事は出来ない事でしょう。

      
        永岡明星 殿の前に現れた彩の姿は、実は心の中の下位人格が
      作り上げた永岡明星 殿が望んだ理想の女性像だったのでしょうか?

        どんなに立派な人物でも神や仙人でもない限り、心の奥底には
      願望や欲望が隠れているおり、自らを理性や常識というタガで縛って
      生きているのも然りです。
      

      (´-`).。oOさて>>598−599にて永岡明星 殿が葛藤しているこの場面...
      どんなに素晴らしい<心象世界>を望んでも、この現実世界は怠惰で
      辛くて残酷、そして矛盾を抱えた残酷な世界でもあります。

      政治や情勢次第で時には善が悪になったり善が悪になったりもまたしかり
      
        しかしながら現実から逃げ出す事は一部の方法でしかできず、
      常に現実と直面し対峙しながらも向かい合い、「今を今を精一杯生きる」を 
      心情として当方は突き進んで行く次第です。
        それにしても箜間桐孤 殿の作品からは常に様々な事を受け取らせて
      頂いております。

       「彩(あや)が望むもの」、今回、当方が思った事以上の聞き伝えたい事柄が
      未だ多く在ると感じ取っております。

      落ち着いたら再度、閲覧させて頂き、その点についてもう一度、考察してみるつもりです。
      
        また箜間桐孤 殿のお心遣い、痛み入ります。

      箜間桐孤 殿もお体を気遣いながら今後の執筆活動に励んで下さいね。

      
        作品に登場した「牧野教授」、何故か「クマ教授」と見間違え、途中で慌てて
      訂正しながら閲覧しました。

      情けない話です(;´-`)
647凛 ◆Rin//Szv3k :05/03/03 16:08:52
読みました〜。
桐弧ワールド、だいぶ出来上がってきてますよね。
独特の世界観。
現実と深層心理の狭間。
葛藤。勇敢な決断。

桐弧さんの描きたい世界観、何となく解ったような気がします。
こういう系の作品以外にも、色々読んでみたいです。

創作活動、これからもやめないで続けてくださいね。
648Few ◆PcJDBa/Few :05/03/03 21:33:05
私も読み終わりました。
たまぷらーざあたりでクスクス笑いながら読んでました。
少しユーモアがあると面白いものですね。
学園物のゲームに出てくるような容姿の男女を思い浮かべながら読んでました。
ライトタッチで気軽に読める感じでしたが、
読み進むうちにトウコさんの独特の世界観が現れてきました。

これからも様々な小説を書いて才能を研磨されてください。
楽しみにしています。

     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*// 箜間桐孤さんの心意気は皆の心に伝わってるんだね。
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く  
      从! >┴;  __ー' /、
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }
         `ーr_r-、 __/   レ'
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
650箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/05 05:16:01
>>645
(´-`).。oO殿「  こちらこそ毎度、ご無沙汰です。
      
       > 永岡明星 殿の前に現れた彩の姿は、実は心の中の下位人格が
       >作り上げた永岡明星 殿が望んだ理想の女性像だったのでしょうか?

        ええ、そうです。理想の姿ですよ。
        確か、初対面で一目ぼれしてるでしょ? 永岡明星は。
        内面だけじゃなく、外見も理想だったからこそ惚れたんでしょうね。
        そして、あの彩は作者が求める理想の女性でもあったりなかったり。(笑)
        桐孤は、ああいうすこし子悪魔的な部分のある少女が好きかも。

       >どんなに立派な人物でも神や仙人でもない限り、心の奥底には
       >願望や欲望が隠れているおり、自らを理性や常識というタガで縛って
       >生きているのも然りです。

        そうだね。桐孤の書くお話の中には満たされない願望系の話も多かったり。
      
       >(´-`).。oOしかしながら現実から逃げ出す事は一部の方法でしかできず、
       >常に現実と直面し対峙しながらも向かい合い、「今を今を精一杯生きる」を 
       >心情として当方は突き進んで行く次第です。

        いや〜それでいいです。というか(´-`).。oOさんの心情は正しいですよ。
        むしろ永岡明星の方がすこしあれというか・・・。
        ただ、そうですね。人柱でもいいましたけど、こういう生き方もあると云う事です。
        生き方は一つじゃない。それこそ人の数だけ存在するといっても差し支えないでしょう。
        
        この作品のテーマは【現実】と<幻想>。
        果たしてほんとうに現実の方が幻想よりも優れているのか?
        そして愛です。愛もテーマです。永岡明星は愛に生きたんですよ。・゚・(ノД`)・゚・
651箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/05 05:17:02
>>646
       (´-`).。oOさんもお体に気をつけてね〜。

      > 作品に登場した「牧野教授」、何故か「クマ教授」と見間違え、途中で慌てて
      >訂正しながら閲覧しました。

       てか(´-`).。oOさんってクマ教授とお知り合い?
       なにかクマスレ出身だとかなんとか・・・。
       お仕事がんばです。
652箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/05 05:31:15
>>647

凛姉さん、わざわざすみません。

>桐弧ワールド、だいぶ出来上がってきてますよね。
>独特の世界観。
>現実と深層心理の狭間。
>葛藤。勇敢な決断。

そうですね。その世界観が桐孤の長所でもあり、短所でもある。
最近はあまり心理描写の偏ったり、あまり世界観を暗くしないように
気をつけています。桐孤の持ち味は精神世界のはなしなんですけど、
あまりそれがすぎると読者が惹いてしまします。
バランスが大事なんだな〜って思いました。書いてて。

>こういう系の作品以外にも、色々読んでみたいです。
>創作活動、これからもやめないで続けてくださいね。

はい、こういう作品以外にも是非書いてみますね。
創作活動は続けますよ。
凛姉さんのそういう心遣いはすごく嬉しいです。
凛姉さんの作品もまた読みたいな。
凛姉さんも創作活動がんばです。

653箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/05 05:37:51
>>648

サイさん、わざわざすみません。
たまぷらーざは桐孤が今住んでいるので、
書きやすかったです。

>あたりでクスクス笑いながら読んでました。
>少しユーモアがあると面白いものですね。
>学園物のゲームに出てくるような容姿の男女を思い浮かべながら読んでました。
>ライトタッチで気軽に読める感じでしたが、
>読み進むうちにトウコさんの独特の世界観が現れてきました。

そうそう、ユーモアも大切だと思うんですよ。
これからも書くとしたらライトノベル系かな。
純文学系も書くけど・・・。
ああ、いつか同人誌が出したいです。
サイさんも詩の創作がっばってくださいね。

才能を研磨しま〜す。
ほんとわざわざ読んでいただいてありがとです。
654箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/05 05:51:34
              i:::::::::::::::::::::::::,==ニニニニゝ、;;;;;;;;;;;;:::;;;;;;;;;;;;;;;;;::/
              i::::::::::::,,ツ´ lLム ヾヾ, ィト、\;;;;;;;@;;▲;;;;;;;/
               ト、/ |,rチl_ハヾ ',ヽゝヽヽヽ\;;;;Θ;;;;;;/
               lハ il  ! frテヽ`ヾリ l´テヽ〉レヽ!\__/
               | lハ ヽ il っ_ノ  .  っ_,ノli  lソ l | l >>649 ◆POTOD4D5MUさん?
               | l l', ヽヽ "" ┌ ┐ "" li  l   l | l     もし違ってたらスマソ。
               | l i!ハ  ヽゝ , ヽノ イ´li //__ハ l |     これからも応援よろです。 
               | l ハ-ヘヾヽ' 入ァニ r 'フ-l //^}  ̄ミ /}
               レ'´   ヾヾ /{! l}ヽ /イ' /__;;;/ /、    そして保守あげ
              メヽ     / イ Π\ヽ/ /´/ /;  }
            /  ヾヽ  / // l l ヾ/ // /ノヾ; /
           {     ヾヽヽ`< / /l l / 、´ヽー< /彡 /
           ヽ      テヾ\ / l l {` 、}  y' Vー/
            シ元ー 、  〃::::! う' / l ヽ  ヽ/ /、ノ
           < / l_  Y__ゞ::/  ./  l 'ヽ  ,}_/_/
           /    `ヽ.l ∠,ノヘ/   l ヽヾソ::/
         /    ./    l::::::l @   レ´@ l::::l
655名無し戦隊ナノレンジャー!:05/03/05 12:47:59

       /      ,. ===、、       ヽ
   ば   |             | l          ',     ど
 し か   |      _... -―‐-'∠.._       l    こ. い
 や に   !   ,. '´: : : : : : : : : : : :`ヽ       |   い. つ
 が    」 //: : : : : : : : : : : : : : : : ヽ    |   つ
 っ    / /´/: ..l l  !   l   l  . ..',   /.   も
 て     ! ′l: l: :|: :.!: :|l: :!、:l',: :!: :.|: l: !:l:|  '´ ̄`ヽ、,.- 、,.ィ´
 !    |.   |: !: :!:`ト、l_V, N Llィ´!:///:.',__    ′
    ,. -、|.  _.Vヽハ:.( ヒソ´  `ヒソ )イ): : : :ヽ: : :├‐ - 、
-、/    ` ノ: : :.r ハ'' '' ''_''_''_'' '' '' /、rニl: : :ヽ-: 〉、: : :.|、
 ′    ,:'´|: : ,ィ7:/ ヽ、_{、......,}_,.ィ´ヽヽ┤`ヽ、-‐ヽ:_`_:l、:ヽ
     |: : l/: : :!:l   ! `T´_...-l-.、 !:|イ: : : : `!    l、_|、
      /ヽ_〈: : : :.N./ ̄_7,「|\_.. :.:.:.7'フ: : : : /7    |: : : :〉
      |,. ヘ.:ヽ: : : :ヽ:.:.':´/__o_ヽ:.:.:./7: : : : :/:./`丶、 `ト、/、
 _.. - '"  ヽ_|、: : :_|:\:.:/:/  |:.`:‐┘、ヽ-‐ '- '.._    `丶、: /
´    _..- '"l _.二<:.:.:.:.´:.|  |:.:.;. -‐イ ̄:`:丶、 `丶、   `丶
_.. - '" |: : : :l´: : : : :ヽヽ-┘  '´  /ヽ:、: : : : : |      ,丶、
     ``|: :l: _: -:'"ハー - ― ―/  ヘ:.`丶、/、  ー'-ァ´ ``
       >": : :/  ヽ、 _ _/     \: : : : :\
     /: : : :/                \: : : : : >
     `ヽ: :./                  \: : :|
      ∨                     ヽ/
        /               ',     /  /\
     / , '               ',   / / /、
訳の分からんAA貼るなよ
657 ◆POTOD4D5MU :05/03/06 00:10:12
>>654
違いますよ〜 うちはこの板では名無しカキコなんか一度もしていませんよー
>>656-658
自演です
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//  
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く   ゴメン、噂を聞いてチョイと寄ってみただけで
      从! >┴;  __ー' /、    ◆POTOD4D5MUさんとは関係ないの。
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }
         `ーr_r-、 __/   レ'
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
660凛 ◆Rin//Szv3k :05/03/08 02:29:09
最近、お絵描きばかりぽ・・・。
イラスト、見てね〜ノシ
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「   こんばんは、ご無沙汰しております。

        「彩(あや)が望むもの」、他の方々の感想を閲覧させて頂くのも
        とても良い勉強になります。
       
.         自分とはまた違った視点や考察、角度から物事を見てみるのも
        また自分の知らない新たな発見に巡り会える機会かもしれませんね。


          さて、永岡明星 殿が愛を選び、自ら望んだ世界...愛に生きる事
        それが彼の精一杯生きる事だったんですね!
        
          人の数だけ価値観や人生が在るように、人の生き方も様々ですね。
        今回は自分の思いこみが少々、過ぎたようで...
        情けなくも愛については当方、まだまだ経験不足でございました。

        やはり人間は一人では生きては行けないものですね。

 
           箜間桐孤 殿が描く独自の世界観、此処に訪れる多くの方々に
         支持されている理由は>>649さんがおっしゃられた様に
         箜間桐孤 殿の心意気が皆の心に届いているのだと思いますよ!

         正に当方もそうだったのですから、自信を持って進んで下さい。

        当方も楽しみに期待しております。
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  残念ながら クマ教授とは面識もありません(笑)
         
       ただ、昔のクマスレで何度かクマ教授のΑΑ作品や書き込みを
       目にしていたもので...
       立派な御方のようですね。

       >お仕事がんばです。

       箜間桐孤 殿、ありがとございます。
       当方も精一杯、仕事も頑張って行きます。
663箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 14:29:15

>>655
満員電車にいるあなた。
それでもあなたはぬくもりを欲する。
どいつもこいつも馬鹿にしやがって!!(笑)

>>656
訳の分からんAAを貼る、貼られるのもまた一興かな。
と思う今日この頃。

>>657
◆POTOD4D5MUさん名なしではカキコしないんだあ。
てか◆POTOD4D5MUさんもこのスレにカキコしてよ〜。
あなたの愛が、愛が欲しいの〜。

愛という名の空虚な心。
それでも人は求める。
愛ゆえに人は死に。
愛ゆえに人はまたとりとめもなく生きる。

ああ、◆POTOD4D5MUにこの気持は伝わるだろうか?
(いや、伝わることなどありはしない。)

>>658
自演はジエンドぷぷ・・・・。(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブル
664箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 14:37:13
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//  
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く    >>659 えっ、てかこんな細々とやっているのに噂とは??
      从! >┴;  __ー' /、    嬉しいわあ。もし良かったら小説読んでくださいな。
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈    可愛いAAありがとです。心が幽玄の如く和みます。
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉   これからも応援してくださいね。
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }
         `ーr_r-、 __/   レ'
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
665箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 14:43:56

>>660

>最近、お絵描きばかりぽ・・・。
>イラスト、見てね〜ノシ

凛姉さんはほんとマルチタレント張りの多才ぶり。
すごいの一言です。
日々精力的に取り組む、これ善きこと也。
遊びにいかせてもらいますね〜。
666箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 14:44:20
666get
667箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 15:01:09

>>661
(´-`).。oO殿「  おばんです。
        >自分とはまた違った視点や考察、角度から物事を見てみるのも
         >また自分の知らない新たな発見に巡り会える機会かもしれませんね。

         それはあるかもです。(´-`).。oOさんの感じたことはたぶんに
         正しいですよ。むしろ桐孤の書く小説の人物がみな普通じゃない人ばかりで。
         てかまともな人が書けない・・・。(爆)
               
        > 人の数だけ価値観や人生が在るように、人の生き方も様々ですね。
        >今回は自分の思いこみが少々、過ぎたようで...
        >情けなくも愛については当方、まだまだ経験不足でございました。

        いえいえ、そんなことないですよ。(´-`).。oOさんの方が経験豊富です。
        読み手の数だけ物語の解釈があるとするならば、
        (´-`).。oOの感じ、考え、そこで得たものは、
        きっと一つの世界なんです。
 
        >やはり人間は一人では生きては行けないものですね。

         人は元来寂しがりやですからね。

         >箜間桐孤 殿の心意気が皆の心に届いているのだと思いますよ!

         ほんとに嬉しいかぎりです。これからも頑張って小説書きますね。
        ちょうど今、春休みの最中なので奮闘中だったり、なかったり。
668箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/09 15:09:38

>>662

(´-`).。oO「 >残念ながら クマ教授とは面識もありません(笑)
        >ただ、昔のクマスレで何度かクマ教授のΑΑ作品や書き込みを
        >目にしていたもので...
        >立派な御方のようですね。

        クマ教授と(´-`).。oOさんは面識はないんだあ。
        なんかほんとに残念だな〜。
        てか教授は立派なのかな?(笑)
        なにかある意味自分に近いものを感じるよ。
        とくに、クマ教授、◆POTOD4D5MUさん、烏龍茶あたりには。(笑)

        >当方も精一杯、仕事も頑張って行きます。

         がんばです。
,.-、          ,.-‐===ー-..、_     ,ノ彡'´−ヲ `ヽ、     _,. -'
  `ヽ、r‐、  __ ,∠−-...、     ```ー_、<_,.-_--'==、、-'へミ  /
    `ヾ./´, -'´,.-‐、  `'ーy--_‐'=‐´''"´ ̄´  _,.-'´    `v'
      ンー-'´ ∠.‐'¨´_,..-'´        ,.‐'´-=ミ_ヽ、    ',..- 、
      ス ` _,レ'´ ,.-'=´‐-、_      ,∠_:::::::::::,_ィ::`ヾ、='ニ´l、
'´    ,'_>'´,.-‐'´_::::::::::::::::::::::`ヽ、  .∠,r,=k‐'7´,r,=く!::::::ベヽ、イ:`ヽ
  ,.‐'´, -‐'´::ノフ,r,='久/レ_、::::::::iヾ /_:::::l!'ー' 〉   'ー'ィ::,_,r'ハ\`-、_
'-´ヒフ`'::::::r'_´   `'ー'`   r斤,!:::::ノ :l〃¨レ1  〈 、   /イ〃7,!::/`ヽ、`
‐'´:::::::_:::::::::`-'、    , j `´フ:/ :l´'´`-、 '、 y==ッ   '爪:/    `ヽ
'´::-'´:::::::`ニ、 ヘ   i=ッ 'フィ'  人__,)_ヽ `ー'´  ,.  ,.-''´ヘ、
`-、::::::::r¬¬ー-`-、`''´ イ,. ‐=、く_  /    ,!:`:-_‐<,.-'´  ∠レニ、ー-
_.ノ::::::,. -< ̄ン=´-ミoて¨´ ノイ j´lヽ、ヽ、   ,._ク彡'´ r'´  ̄`Y´   `ト、
:::::::::/   / :lフ     '、`〈  彡'./! ト l!_ `ー-'´/ j、  ,ン,、,.-'7!,-、   l! ヘ
r‐r::l   ー/      `ーヘ ┴''¨´l_,.ン-!‐i   ./レイベ,,ノ,イ1 /:,!、 ,) /
ゝ:'::::ン /,'   `_- 、_ ,!ヽ ,.-'´    l!   l!´´ノ'く.'゙ /./  ' l `' /
:::::,イ    !    `-、 `¨`ヽ_\__  _,...⊥、 / ,'´  `Υ    ,.-'´
:::/ ヽ. _ j,      `ー  ’、_>シ´    V  !     ',  ,.-'´
/  ノレ人`-、         `く       ! ;┘   _レ'´
xmas&kurauはクローン親子
やっぱりね、狂ったストーリーでないとガンダムにみえないですも。

始めは正義のヒーロー気取り⇒キチガイとの出会い⇒ショタ女に襲われる⇒
敵の行動に影響される⇒過去の恨み⇒大虐殺⇒仲間も全滅⇒1対1の決戦⇒
後味悪い最後
671箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/11 23:48:15
>>670

Vガンダムとかそうらしいね。
カテジナさんが狂ってるらしい。
丸腰で兵士を突っ込ませたり。
ウッソが生首もったり。
672 ◆POTOD4D5MU :05/03/13 01:26:57
      /      ,r'´ _.. - ― ‐- .._\   l
     /      / ,r'´         ヽl   !
.    /      / /    ,  lヽ 、 ヽ 、ヽ,ノ
   /       / /  ,  / / , l l l l ! l l i ,ヽ
.   !      !/   l /_/_/i l| l_l‐ト、.l l l i }
   l       / !   !,/'/レ'l/「!.} レリス| ルl/! ,} }
   l       /く.l i lノ,r'⌒ゝ 'j  ト-i 〉| レlノ|ノ
    \   /j|l l |〈 ト-ツl     ヽツ !.l      r、   >>663
     ヽ__ノ! ! ! l l ト、ヽ_ン    丶""/|      | }   んもう〜 桐孤さんったら〜
       || l l. l l l.i丶"""   ( 7 ,イ |ノ      | |
       || l | ! ト、ll l `   .,._ /リ!/        { '^'ヽ、
       |l | l ゝ.l_」」,l___l」」___         l     i〉
       || | l |/          // 〉        厂\_/
       |l l l l        / / / 〉       /--、 \
       l l l l l         / // ノ \       / ̄\\ 〉
        l l l l l         / /U    〉、   f−   \ソ
        l l l l lニニニ二二ノ i、     〉、 /__  ヽ. /
        /// l  ト、        L\__   /  ゞ、  `ヽ _〉
.       /// /  jゝ−     イ  /ヽ       ト、  i/
      /// / / }ヽ、     /  /  〉、/   / } _j′
.     l// / / /,ゝ、\     /   ネ、 \    j./
.    // / / ///〉 `       ー一/〉、\ `ー−'′
    l/ / / /ムム.三ニ ニ二三孑/〈  \〉
    / / / / | |┬―‐ヽV/――‐〉〉  }
   l / / //ゝ\__匚|__// `〈
  ノ、/l/   / `‐ー‐ァハ┬―'‐′ 冫}
673箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/13 01:50:44
                    _
                 , ィ'´   `ヽ、_
               f´   !、 丶  \ 7 >>672
               レ1,-Hi 卅リ、\ }/   ウフフ
                川 テfj イTIjl | |/__ゝ、
                ミ/ ̄``丶、| |イノ /}
                 /i     Y'´ ィく /
               / !、_ / /   }/
              /   / 〈   |r'⌒V⌒゙i
               {  _,ノ ,へ  |   |ゝ_人
              丶__,,ノ _ ) |    |丶ノ》
             _  _, −''     |   1-'-'――――‥……z
 II二二II二二IIニィカ'ィ ̄           |    .l            <
      , -==r'"/            |     `、`'iー- 、,____≦
      {-く  | i            |     丶/
      丶-ーヘ |             |    _ゝ、
          ヽ、_     _ -‐ ''"  ゝ-rニ、_ミ
              ̄ ̄
>>671
F・閃光・Xもよく似たパターンですぜ
                 ,:t
                 〈-}
         ,.-=、      |:{
   ,._-‐'ニ=くゞ、ー'1    ノ:ノ\ _,.-=、
  ,イフ´ \  `tミニヾ、_ノフ'´_,::-べゞ、ー'1
  ,' ヾー、_  `y- <ニ¨、ー<y'´:::::::::::::l`ヽニ'ヘ
 .l   ',ヽ,`フ´:::::::::::',⌒'ヘ\`くマ_,ニ、フ「lヽ,.-`-、、  ,、
  !  ヘ,_ソー-、:::::::ヘ::l::l}::`,=、:::\j旦ノノくヽ:::::::::::ヾ-'ノ|
 ,ヘ r、 '、マー-=`、_、レ:ノ::/´¨`ヽ,、Y´ ̄`ヾ、_,:'⌒',ヒ'´/
_/ ヾミヽ_,ン|:::::::/::,ヘニ-':::l_,.-'●,!'ヘl、    〈 ● lノ
 V/ `>r−-:くノ>、'_、::::`ー-‐ヘ=ベ\    `く.../
  ヽ./::::|::::::::::::ヾ, `:、ッ-ニミ二´:::`ー=ミ`二´,!、厂ヽ,、
   l:::::::',:::::::::::::l:| , く:::::::::::::',ヾ、¬'´~`爪`ヽ'´l``ーヘヽ
   ヘ.::::::>==-」 レ'⌒'y-、:::',::::ヽ:ヾニハリ .,r'>,ヘ:::::巛',:l
    `ー,'.ィ七ニ、l ゞ-:'_,.ク:::::',:::ノ:/三フノ (Lレ:::::ヽ,r=-リ
      ヾ. ヽ-kハ::::::::::::::::::::ノ<_,ィニヲ〃:::::::/`'-、7くハ
       `-='´ >:::::::::::::::/¨´ l二::´::::::::::/  ((r_',>'
ストーリーには意外性が求められる
676箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/13 21:49:27
>>674

うむ〜。一部ではぶっ殺し冨野と言われているらしい。
最近は冨野の作品はキャラがむやみやたらと躍りだすとも。

>>675

てか、最近は意外性のあるものより、
王道的なストーリーを楽しみたいわ〜。
意外性のあるのも楽しいけどね。
677箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/13 22:18:52

「古代人の神話は、彼らを彼らの世界に
よりよく適応させてくれる方策であったのである。
ユングの言い表そうとしたことの例として、
彼がニューメキシコのプエブロ・インディアンを
訪ねたときの経験から引用することができよう。
この人々は太陽が自分たちの父であると信じている。
その上、彼らは、自分たちの宗教儀式を行うことによって、
太陽が毎日空を横切る旅を遂行するのを助けている、とも確信していた。
これらの儀式を几帳面に果たすことで、
彼らは、それゆえ全世界に貢献しているのである。
そしてもし彼らが愚かにもそれ怠ったなら、
「十年たてば太陽はもはや昇らなくなるだろう。
…永遠に夜が続くだろう。」
ユングのこれに対するコメントは、以下のようである。
「そのとき、私は個々のインディアンに見られる
「気品」と静かなたたずまいが、何に由来するかがわかった。
それは太陽の息子であるということから生じている。
彼の生活が宇宙論的意味を帯びているのは、彼が父なる太陽の、
つまり生命全体の保護者の、毎日の日没を助けているからである。」
神話は、…たとえ客観的真実ではなくとも、
重要な建設的機能を勤めているのである。
…分裂病者の妄想がうまく役立たない神話であることは全く明白であり、
そのため彼らは…病院に住まなければならないのだ。」
(ストー『ユング』河合隼雄訳より)
678愛栗鼠 ◆Iris.xxKfU :05/03/14 02:26:36
箜間サン久しぶりでつ アイリスでつ
箜間サンゎ、前向きなヒトと話してるとイライラするコトなぃでつか?
アイリス、自分が落ち込んでぃるときに相手に慰められるの、好きじゃなぃかもしれなぃでつ
そのくせ、人に構ってもらいたがるのって何でしょぅかね。。。
何か最近、自分ゎヒトに構ってもらいたくなぃんじゃないか、と思うのでつが
自分の心と行動が逆なんでつー 矛盾してるんでつ
679愛栗鼠 ◆Iris.xxKfU :05/03/14 02:30:26
だから何ッって感じでつが、もうどぅでもぃぃでつー…
だらだら独り言書くのィクナイでつね いつか治すでつ
ぃぇ、いつかじゃなくてそろそろ治るでつ
アイリス イライラするから今、自分を自分で慰めることに必死なの
680箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 02:58:33
>>678-679
アイリスサソ 久しぶりでつ 
>箜間サンゎ、前向きなヒトと話してるとイライラするコトなぃでつか?
>アイリス、自分が落ち込んでぃるときに相手に慰められるの、好きじゃなぃかもしれなぃでつ
>そのくせ、人に構ってもらいたがるのって何でしょぅかね。。。
>何か最近、自分ゎヒトに構ってもらいたくなぃんじゃないか、と思うのでつが
>自分の心と行動が逆なんでつー 矛盾してるんでつ

うーんとね。たぶん桐孤が云ってもアイリスサソは聞かんでしょう。
桐孤が高校生の時、心理学のカウンセラーに相談したことがあるんだけど、
アイリスサソのような色々な悩みで。
けどね、桐孤はそのカウンセラーを困らせてばかりいました。
今の悩んでいる悩みがなくなることはたぶんないです。
おそらく、みな悩んでいます。
アイリスサソ、が頑張って自分の生きていく道を探るしかないです。
桐孤やなぐもさんや・゚・(ノД`)・゚・さんが慰めを云っても、
なんかいやでしょう?

>だから何ッって感じでつが、もうどぅでもぃぃでつー…
>だらだら独り言書くのィクナイでつね いつか治すでつ
>ぃぇ、いつかじゃなくてそろそろ治るでつ
>アイリス イライラするから今、自分を自分で慰めることに必死なの

いつか楽しく生きられるようになると思うよ。
桐孤は楽しく生きられるようになったのは21〜22ぐらいになってからだけど。
たぶん十代の間は悩み事がたんまりだと。
けど解決できることは悩んでも、どうにも解決できんことは悩まない方が吉ですぞ。
681箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 02:59:22




 短編小説   告白前夜


                   作:箜間桐孤







 僕は驚いた。
 伊興曜子(いこうようこ)。
 彼女の美しさに度肝を抜かれたのだ。
 静謐としたその瞳は現世のものを予感させず。
 美しい眉はまるで夜闇に佇む三日月のよう。
 髪は黒絹のように綺麗で
そこらのテレビタレントよりもよほど美しかった。
 僕は目を奪われた。
 その容姿は綺麗というよりも凛々しいという相貌である。
 髪はそれほど長くないのに女らしいその容貌。
 彼女を女らしくしているのはそのスラリと通った鼻と形のいい口。
 薄ぶちの眼鏡が静謐とした瞳に一種知的な趣を加えている。
 また肌の白さは異常だった。
 日本人形のようななにかこの世ならぬ幻想的な白さ。
 僕はその白さに酔いしれた。
 まるで美しい雪女のように。
682箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:00:43



 四方八方を住宅街に囲まれた空間は、
 あまり学校の立ち位置としては相応しくない。
 どうやら戦前は軍の基地だったらしい。
 それをそのまま学校にしたようだ。
 学校へ行くには銀杏通りを歩く必要がある。
 正直僕はその銀杏通りがあまり好きではなかった。
 秋になると熟した実が雨に遣られたのだろうか。
 大量に落ち腐る。
 その実から発せられる匂いは強烈で、猫や犬の死骸を彷彿とさせた。

683箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:01:19

 僕は普通で、とりとめのないつまらない学生に過ぎなかった。
 教室では僕はあまり他者と積極的に拘ろうとは思わなかった。
 窓際の席に佇む僕はグラウンドを走る知らない誰かをただひたすらに眺めた。
 目を見開けば白く幻想的な富士が見える。
 ただ、今の僕には富士の美しさがよく分からなかった。
 どうせみな最後には死ぬ。
 なのにどうして生きなければならないのか?
 無個性な集団。その一員に過ぎない自分。
 僕が死んでも誰も悲しみやしない。
 ああ、それは限りなく正しい。
 別に誰かに認められたいわけじゃない。
 ただ、僕の存在がどうでもいい代わりのきく歯車に過ぎないことがいやだったのだ。

 私の固有性は集団に帰属したときに初めて与えられる。
 国、街、家族、学校、職場。
 人はそれに気づいているのだろうか。
 私の固有性はそれらによって成り立っている哀しい現実に。
 哀しい現実?
 そうではない。
 たぶん・・・・・そうではない。
684箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:02:11




 つまらない授業。
 つまらない学生である自分。
 生きている価値もなさそうな僕やその周り。
 なにか僕は崇高なものを求めているのか。
 周りには没入できず、
私の固有性を求めるがあまりひたすらに孤立していく毎日。

 数学の授業が終わる。
 密封された空間に喧騒が燈る。
 僕は束の間の自由を与えられた。
 仮初めの、おしむらくば永遠の。
685箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:03:00

 僕は一つ前の席に座る美しい女性。
 伊興曜子(いこうようこ)を見つめる。
 なにか僕らには見えない何かを
見据えているようなその在り方が僕を魅了した。
 凪がれるような黒髪に透き通るような白い肌。
 顔は小奇麗に纏まっていて、
なにより彼女の瞳が幻想そのものだった。

 彼女は成績優秀で、休み時間はいつも前の
授業の復習とこれらか始まる授業の予習に専念している。

 彼女は異質だった。
僕のように自ら異質であろうとしたのではなく、
生まれたときから、異質であったようなそんな趣き。
686箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:03:55

 ふいに後ろから声を駆けられた。
 僕の数少ない友人の一人である長岡結城(ながおかゆうき)だった。
 長岡は子犬のような可愛い容姿の少年だ。
 背丈は僕とほとんど変わりがなく、
安心して話せる人間の一人だった。

「昨日のセーバー・マリオネット見た?」

「ああ、見たよ。相変わらず林原めぐみの声は最高だ」

「林原めぐみより、子安だろ?」

「ああ。美形だけじゃなく、ギャグキャラまでお手の物にする
 彼は天才と評しても差し支えないな」

「ああ、全く」

 僕らはとりとめもない会話をした。
 
687箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:05:40
 
「それよりまだ声優になりたいという夢を捨てきれないのか?」

 長岡は僕の現実逃避的な姿に半ば呆れ返っているらしい。

「まあね。この全ての価値が崩壊しつつある現代、
 まともな職業に就く意味などないさ。
 それよりも自分のやりたいものだろ?」

「その意見、わからないでもないけどね」

 長岡は可愛い顔して神妙に頷く。
688箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:06:38

 自閉症ぎみな僕、土田一平(つちだいっぺい)にも夢がある。
 それは声優になることだった。
 1998年現在。全ての価値観は崩壊しつつあった。
 数多くの家庭は崩壊し、街は頭の悪そうな不良でごったがえし。
 不倫や援助交際は日常茶飯事。
 金銭や名誉は否定され、
ただ快楽のみに生きることを風潮する愚かなマスコミ。
 そんな価値観の崩壊した今だからこそ、
声優という幻想的で、社会に還元しそうもない職業を夢みたのだろう。

「対空砲艦なにやってんの。弾幕薄いぞ。なにやってんの」

 僕はブライト艦長を真似た。

「うーん。微妙・・・・」

「はは、違いない」

 僕達は笑った。
 僕の下手な声優の物真似は僕らの救いに為った。
689箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:07:33

 学校が終り、長岡とゲーセンに寄った最中。
 僕は伊興曜子を観た。
 僕は目を奪われた。
 彼女の美しさに。彼女が纏う雰囲気の異質さに。
 トクン、トクン。
 心臓の鼓動が速まる。
 顔中が真赤に変貌をとげる。
 恥ずかしさの中の幸福感。
 街中で彼女を見つけた幸福と、
彼女を見つけても何もできない絶望に、僕は酔いしれた。

 「はは〜ん。一平は伊興曜子のことが好きなんだ」

 長岡が呆然と佇む僕の感情を見透かしたことを云う。
690箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:08:11

 「きっと彼女が誰よりも異質だからだろう」

 僕は肯定とも否定ともつかない意見を云う。

 「ふむ。生の安らぎは絶望を抱いたときにより高く舞い上がるというが、
  一平はその典型だな」

 「どうして?」

 「だって一平と伊興じゃ釣り合わないだろ?」

 「はは、違いない」

 僕らは笑った。
 身長は低く、容姿もさえない。
 性格は捻くれ、クラスでも孤立しつつある僕にとって、
普通の女の子と付き合いたいなどという、
半ば一般大衆的な願望などは、とうに捨てている。
 けどそれは普通な女の子という条件つきだけど。
 僕は明らかに伊興曜子に恋をしていた。
691箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:08:47




 何日か後。
 家庭科の調理実習。
 運良く僕は伊興曜子と一緒の班に入ることに成功した。
 人生は思いがけないときに幸福や不幸が訪れるもの。
 
 トントントン、グツグツグツ。
 軽快な擬音が良く似合う。
 そんな調理実習。
 大方の礼にもれず、カレー造りだった。
 伊興曜子はニンジンを切っている。
 ゴトン、ゴカン、とニンジンを切り刻む。
 その仕草は必殺仕事人のそれだった。
 どうやら彼女、あまり料理は得意でない様子。

 「ぷぷ」

 僕は思わず噴出した。

 「なにも笑うことないでしょ。土田君」

 僕のあからさまの反応に、伊興曜子が非難する。
 僕は思いもかけない伊興曜子の反応に、喜んだ。
 僕に彼女の方から話しかけてくれている。
 それだけで僕は幸福の絶頂へと移行した。
 
692箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:09:14
 
 「土田君もそんなとこで某としてないで、
  こっち来て手伝いなさいよ」

 伊興曜子は先ほどの仕返しとばかしに、
僕に言ってきた。

 「じゃがいもとにんじんは本場のインドではあまり使われてないらしい」

 「あはは、なにそれ」

 「インド人のカレー」

 僕はとりとめもない薀蓄を披露した。
 
 「インド人かあ。インドねえ。なにか日本人にとってはあまり実感の
  沸かない国ね」

 「そうでもないさ。古来日本はインドを天竺として拘っていたのさ」

 「へえ〜」

 彼女は興味なさそうに云った。
 僕らは調理実習の時間を雑談で楽しんだ。
 しかし、カレーの出来は最悪だった。
 伊興曜子も僕もカレー造りなどそっちのけでしゃべっていたに加え、
残りの班の人たちも適当にカレーを造ったから。
 けれど、僕にとっては忘れられない調理実習になった。
 だって憧れの伊興曜子と話すことができたのだから。
 
693箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:09:45




 月曜日。

「一平、そろそろ家を出ないと遅刻するよ」

 母が僕を急かす。
 僕はいつも遅刻ぎりぎりに家を出ていた。
 早起きは苦手。
 僕が通う日本大学三島高等学校は
この辺りで云わずと知れたマンモス校。
 一学年の人数は800人で、20クラス。
 全校生徒2400人が一斉に学校へ登校する。
 それがどれほど恐ろしいことか。
 体験したことのある人じゃなきゃわからないだろう。
 人、人、群集が縦横無人に辺り一面溢れかえる。
 アリの行列。
 だから、わざとぎりぎりの電車に乗り、登校する。
 僕は人ごみが苦手。
 正直、吐き気を催すほどに。
 僕は愛用のママチャリを漕ぎ出す。
 しかしママチャリはパンクをしている。
 
 「糞っ!」
694箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:10:50

 僕は半ばいらいらしながらも、ママチャリを漕ぐ。
 田畑が見える。
 稲を刈り取った後の田畑、すこし寂しい感じ。
 北には富士山。
 淡い白雪が富士山を幻想的に彩る。
 しかし、今の僕にはそのような優雅な景色を見ている暇などない。
 僕は有りっ丈の力でペダルを漕ぐ。
 信号が見える。
 ふみきりは今にも閉まりそう。
 僕は願う。
 ふみきりが閉まらなければ遅刻しない。
 逆に踏み切りが閉まれば、僕は遅刻する。
 結果、アウト。
 
 人生は不条理だ。
 
 僕はその後コンビニでジャンプを立ち読みした。
 ちょっと遅刻しようが大分遅刻しようが、
遅刻は遅刻として認識される。
 だとしたら、すこしでも優雅なひとときを過ごすというものが
賢い学生生活といえるだろう。
 僕は悠々自適にジャンプを買い、二本遅れの電車に乗る。
 もう遅刻のことなどどうでもよかった。
 ただ一つの気がかりは、
今週もハンターハンターがのってなかったことだ。

 「糞!!富樫ヤル気あるのか」
695箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:11:16

 僕は富樫のあまりにも読者を無視した身勝手な行動に怒り狂った。
 僕がどれだけ楽しみにしてると思ってるんだ。
 僕はこの月曜と水曜のコミックスのために
生きているといっても過言ではない。
 ま、それは云いすぎだとしても。
 今の時間、学生は電車になど乗っていない。
 サラリーマン風の男や老人、主婦らしき女が乗っているだけ。
 朝の通勤時間を過ぎた電車に乗る人など限られている。
 三島駅に着くと僕はゆっくりと歩いた。
 もう既にホームルームは始まっている。
 僕は富樫のことばかり考えていた。
 学校に着く。
 昇降口には誰もいない。
 小さな下駄箱から薄汚れたシューズを取り、廊下を歩く。
 建物内は無機質。
 まるでこの世界から有機的なものを全て排除したように。
 自然との共生など微塵も感じられない空間。
 僕は二階へと上がる。
 僕は教室に入る前、なにか遅刻の言い訳を考えた。
 しかし、言い訳はどうでもいいような気がした。
 僕は一年九組の教室を開ける。
 数学の授業。
 担任、矢矧(やはぎ)がギロリと視線を浴びせる。
 
696箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:11:44
 
 「土田君、どうしたのかね?」

 僕は一瞬その矢矧の視線にたじろぎながらも、正直に答える。
 
 「すみません、遅刻しました」

 「そうか。ところでなんで遅刻をしたのかね?」

 「ジャンプを読んでいたからです。今日はジャンプの発売日なので」

 僕は正直に答えた。
 教室から一斉に笑い声が起る。
 矢矧もこの応答に面をくらったのか。
 
 「まあ、いい。次は遅刻するなよ」

 と云い、僕はあっさりと開放された。
 
 僕は今日、伊興曜子から電話番号を聞こうと思った。
 1999年まであと一年。
 人類の滅亡の時は近し。
 それまでに告白せねばならない。

 「一平おはよう。遅刻の言訳は面白かった」

 長岡が話しかけてきた。

 「今日、僕は伊興さんからアドレスを聞こうと思う」

 僕は云った。
697箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:12:22





 伊興曜子(いこうようこ)は僕の思いに反し、
アドレスを気軽に教えてくれた。
 僕は伊興曜子に好かれているかもしれない。
 人類滅亡の日は近い。
 急がなければならぬ。

 僕は親友の長岡と共に、伊興曜子の住む修善寺へと足を運んだ。
 携帯を持っていない僕は、修善寺の公衆電話から伊興曜子を
呼び出そうと思ったのだ。
 どうせ価値のない僕の人生。
 賭けれるものは僕の命だけ。
 だったら今一度、自身の気持ちを伊興曜子に伝えよう。
 そして華々しく散る。
 それが我が定めなり。

 僕のその神妙な面持ちとは違い、長岡はさも暇だというようにアクビする。
 
698箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:13:17
 
 僕は緑の公衆電話に近づく。
 心臓が今にも破裂しそう。
 胸の苦しさが僕を捕らえて放さない。
 緊張は今にも増して激しくなる。
 嫌われたら絶望を味わうだろう。
 振られたら自殺を考えるだろう。

 そこまでして、告白したいのか?
 土田一平は伊興曜子にそれほどまでにのめりこんでしまったのか?
 
 聞くまでもない。
 もとより愚鈍で意味もない人生。
 伊興曜子に告白して、自殺を考えるのならそれもまた一興。

 しかし結局僕は伊興曜子に電話をすることができなかった。

 僕は自身の意気地なさを呪った。
 高校一年の僕にとっては告白というのは苦行に等しい。
 苦しい。胸が苦しい。
 そしてなにより情けない。
 
699箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:13:42
 
 家に帰り、僕は毛布に包まる。
 自身を呪う。自身の弱さを呪う。
 自身の醜さを呪う。自身の不甲斐なさを呪う。
 誰よりも私の固有性を認めて欲しかった。
 掛け替えのない一人の人間だと認めて欲しかった。
 
 けれどそれは自己欺瞞にすぎない。
 全て自分の弱さが引き出した業。

 どうして僕はこんな風に生まれたのだろう。
 いっそ生まれてこない方がよほど幸せだったのではないか。
 
 全てを捨てろ。命を捨てろ。
 自己を捨てろ。執着を捨てろ。

 生を賭けろ。人生を賭けろ。命を賭けろ。
 自身の存在に価値がないのなら、それを賭けるがいい。
 
700箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:14:08
 
 告白しないのは逃げだ、自己逃避だ。
 逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。
 逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。

 僕は碇シンジの言葉を思い出す。
 僕は自己を殺した。
 何も感じない。何も考えない。
 死の黒電話へと手を伸ばす。
 ツー、ツー、ツー。
 無機音がせわしなく鳴っている。
 はあ、はあ、はあ。
 僕の息遣い。僕の鼓動、魂の鼓動。
 プルルル、プルルル、プルルル、プルルル。
 四回目のコールで伊興曜子は、出た。
701箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:14:34

 「あの〜、どちらさまですか?」

 「ぼ、ぼ、ぼ、僕は、あ、あ、い、い、い、
  い、伊興、よ、曜子さんの携帯電話でしょうか」

 僕は緊張のあまり声が飛ぶ。

 「一平君。どうしたの?」

 「あの〜、伊興さんに相談があって、いや相談じゃないんだ。
  ただその〜」

 「ん、相談? どうしたの? 話が掴めないんだけど」

 「ぼ、僕は・・・い、伊興さん、明日、開いてるかな?」

 「明日別にあいてるけど、どうしたの?」

 「伊興さんに話したいことがあって・・・・」

 「ん、いいよ」

 「ありがとう。それじゃおやすみなさい」

 「おやすみ」
702箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 03:14:59

 電話は終わった。
 僕は深い安堵を抱いた。
 できた。僕にもできた。
 初めての告白。
 それを僕は明日する。
 明日はきっと僕にとって掛け替えのない一日になるだろう。
 告白が成功しても失敗しても。

 僕はまた一つ大人になったのかもしれない。
 僕は告白前夜を一人物思いに耽りながら、深夜ラジオに耳を傾けた。





 終り

703アイリス ◆Iris.xxKfU :05/03/14 03:31:15
全部読みまつた(*´∀`*)おもしろかったでつょ
何かくーかんサンの実体験?もしやっ
704アイリス ◆Iris.xxKfU :05/03/14 03:33:16
ぃろぃろ感想ぁるけど下手なコトかけないでつね(;゚∀゚)アイリスワルイから
何かがrememberでつ それも(;゚∀゚)なんだか話せなぃヶド
続編ぁってもおもしろそーでつ ぁぇてココでとめとくのがダイジでしょか
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//  
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く   あっ、新しい作品できたんだ
      从! >┴;  __ー' /、  ふふっ、ドキドキするね! 
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈    この頃の恋愛は一途で純粋なんだよね〜
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉   
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y  
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }
         `ーr_r-、 __/   レ'
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
706名無し戦隊ナノレンジャー!:05/03/14 17:40:40
インターネット会社っていうのが何をやってる会社なのかさっぱりわからない
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「   こんばんは、お久しぶりでございます。

         「短編小説   告白前夜」、今回も深く閲覧させて頂きました。

       当方もアイリス殿と同じく思ったのですが、もしやこの小説は

       箜間桐孤 殿の高校生活時の実体験が基となってるのでしょうか?
     
       土田一平 殿の生き方、思想、、考え方等が箜間桐孤 殿に重なる

       部分が感じられたものでして...

       違っていたのでしたら失礼の程、お詫び申し上げます。

         それにしても今回は楽しみながら閲覧できました.

       当方の高校は共学校でしたが、学科の選択により当方のクラスは

       殆ど男子のみで事実、男子校と遜色無いものでした......(;´-`)
       「自分の好きな子に告白する...」
   
    
         文字や言葉で表すと本当に簡単な事なのに、いざ実行するとなると
       それは相手に自分の価値や存在を認めて貰えるか?に等しい程、
       全てをぶつける覚悟の程が必要な難儀な事なんですよね。

         土田一平 殿が伊興曜子殿を愛し、想う気持ちと、その想いを彼女に伝えよう悩み
       葛藤する彼の心痛な心情が強く伝わってきました。

       まずは伊興曜子 殿に二人きりで逢う約束が取れて当方、安堵いたしました。

       土田一平 殿の心の想いが伝わると良いですね。

        「短編小説   告白前夜」、 終り と書いておりますが、此にて終わりなのでしょうか?

       当方も続きが大変気になっております...続編があるとすれば是非、
       閲覧させて頂きたいです。

           
       箜間桐孤 殿、今回も執筆、お疲れ様でございました。
    
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「  当方、最近忙しく、後日まとめて読ませていただきます
710箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:03:20
>>703
アイリスサソ
>全部読みまつた(*´∀`*)おもしろかったでつょ
>何かくーかんサンの実体験?もしやっ

読んでくれてありがとです。
恥ずかしながら実体験です。
ほとんど実体験通りに書きました。
僕や親友、好きな人の名前がすこし違ってるだけであとは本当にあったお話。
1998年、桐孤は高校一年生でした。
711箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:04:20

>>704
アイリスサソ
>ぃろぃろ感想ぁるけど下手なコトかけないでつね(;゚∀゚)アイリスワルイから
>何かがrememberでつ それも(;゚∀゚)なんだか話せなぃヶド
>続編ぁってもおもしろそーでつ ぁぇてココでとめとくのがダイジでしょか

これ以上はさすがにあれなんですよ。
その後、結局まあ隠すこともないんでいうと、
土田一平は振られてしまうんです。
一時間ぐらい好きな子と話した末に。
でも、その後の人生に多大な影響を与えたので今はいい思い出ですよ。
初めての告白。桐孤の恋愛体験の中では一番絵になる話でした。
712箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:07:47
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//  
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く    >>705
      从! >┴;  __ー' /、  読んでくれてありがとです。これからも応援よろ。 
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈    はいな。最近は恋愛物を書くことに嵌ってます。
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉   
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y  
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }
         `ーr_r-、 __/   レ'
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
713箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:11:43

>>706
>インターネット会社っていうのが何をやってる会社なのかさっぱりわからない

広告料で設けているらしいよ。あとはネット通販とか。
アダルトサイトとか。
>>713
ブラクラとか
715箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:31:46
>>714

ブラクラも??
まさか・・・・
716箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:32:08
>>707
(´-`).。oO殿「   おばんです。
        >当方もアイリス殿と同じく思ったのですが、もしやこの小説は
        >箜間桐孤 殿の高校生活時の実体験が基となってるのでしょうか?
     
        恥ずかしながら、実体験です。
        なかなか毎回まいかい、いくら自分の考えだしたこととはいえ、
        空想を書くのも大変。というわけで今回は高校一年の時の実体験を
        元に、というかそのまんま話にしてみました。
        なかなか実体験の中では絵になる話だと思ったので。(笑)
        ほんとうはもっと告白するのには苦労したんですけどね。
        何日も、何週間も。
    
        >当方の高校は共学校でしたが、学科の選択により当方のクラスは
        >殆ど男子のみで事実、男子校と遜色無いものでした......(;´-`)

        物理学科ですか?!もしくは化学クラスとか?
        男子校には男子校の良さがあるものですよ。
        (´-`).。oOさんの高校生活詳しくしりたいなあ。 
717箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:33:00

>>708
       >「自分の好きな子に告白する...」
        >文字や言葉で表すと本当に簡単な事なのに、いざ実行するとなると
       >それは相手に自分の価値や存在を認めて貰えるか?に等しい程、
       >全てをぶつける覚悟の程が必要な難儀な事なんですよね。

        想像以上に辛いことだと思います。
        もうほんと初めて告白しようと決意したときはやばいのなんの。

       >土田一平 殿の心の想いが伝わると良いですね。

        そうだね。伝わるといいね。(笑)

       >「短編小説   告白前夜」、 終り と書いておりますが、此にて終わりなのでしょうか?

       残念ながらこれでこの話は終りなんです。だってその先は蛇足ですもの。
       結局振られてしまうんですよ。そのあと。けどね。それもいい経験の一つなんです。
           
718箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/14 21:34:53

>>709
・゚・(ノД`)・゚・ 殿

(´-`).。oO「  わざわざすみませぬ。名古屋への出張お気をつけて。
          いつか・゚・(ノД`)・゚・殿の絵がみられんことを祈り。
719 ◆NAGUMO.91E :05/03/14 23:23:39
「告白前夜」読みますた。

・・・実話?
なんか、小道具やら
携帯が普及してない頃の時代設定やら、生々しいぜ。
男じゃないと、色んなとこわかんないだろうな。
感情移入含めて。今回は、「デキ」云々抜きにして
純粋に場面を楽しませてもらいました。お疲れです。

でも、なんだろうね。
こーいうの読んだあとのムズ痒さって。

>>717
これで、終わりなのか!
>>718
メールとかで画像送信とかならいいっすよ。
本物は、東京で展示があれば教えます。
今は忙しいので、来週再来週あたり暇ができたらです。
ありゃ、箜間さんの実体験だったんだ・・・
でも結果がどうあれ、告白する勇気って凄いな
箜間さんの人生経験のスパイスになると思うよ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               O
  リ¬ー-、,,,_       。
  ゙l;ヽ: : : : : : ゙'''ー、,,,、
    | ;ヽ: : : : : : ,,,,,--┴―---,,,,,_
  _,,,,,,,|.; ;゙l-ー'''"゛          `゙゙'''ー、        _,,,,,,,,,,
  ‘'''''t='_,,-'"               `-,,.,,,,,―''''"": : : :,,-']
   ,/ンj,i´                    \: : : : : : : :/; ;|
 ,/r'",/`  .,/                   ゙'i、: : : : ,i; ; ; |
./″ /`  .,/′                ゙!    ゙l: :,/; ; ; ;/
` ,i° .,i",,,,,,,,_  .、             l    l,/; ; ; ; ;i
  |   .l゙  r `' l.|  ./i  .i ,,,_      |    l ; ; ; ;丿
 .レ  .く,,,,_,l |、 l.|  .| |  ,!   i゙'ー、.. !  .|    .i; ; ; ;/
  .レ |  | /つ`'y゙ .l  | |  |  |  i  |  .l゙    .|; ; リ
   ヽ}, |‘ |:::::::〕  ゙''''''' ゙゙フ'''i'''''ヽ,|  l゙  i ./ノ   l; ;/  
  /./.┤ .l''ーノ       i'':::::::::: ) .L__ノ/./器 .l彡  
 /  .l゙ │  ~゛       l''ー-ー'/l ./ ノ(二⊃〃     
./  .|  |ヽ          `''‐‐'゙ /.ノ゙゙゙`l_,,/
   .|  | |゙'-、   ,___      '''゙゙゙乙ン /゙,ハ         
   ゙l  |、|  `''-、,, i ノ      ''ーr‐ー‐゙/  l     
    `、.|.V     `゛'''''''''l .,,,┬'''゙‐'く'''゙   7┐
     `゙,,v‐"\,、  ,-二‐'゙`,,-''' ̄'-|\ /` .l゙
    .,i广││ `''-,/r'┼ |/      ヽ.゙i、  ,l′
    .{l. ││  ,,-ヘ.|/` ,,/     ゙l.|.| /\
    .|─┼┼─,,i´   ^''''"`    、 |.|.|   ,l゙
    l゙─┼┼─"           ,ト .|''″ .,rン---、
    |  .││ │          ,/′ ゙l, ,,,,lニl、,O=='''i
    ゙〜,┴上 .|,_         ,/゜   /゚、,-,.=゙ぐ   l゙
      `'、,~''_>_     /    .| (_,!   |,,,/゙\、
        ` ̄ ,/` `゙''く,''''"`Λ  .,,,-\   .,,/     .゙l  
724箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/17 02:28:04
>>719

>・・・実話?
>なんか、小道具やら
>携帯が普及してない頃の時代設定やら、生々しいぜ。
>男じゃないと、色んなとこわかんないだろうな。
>感情移入含めて。今回は、「デキ」云々抜きにして
>純粋に場面を楽しませてもらいました。お疲れです。

いや〜、たまにはこういう話もいいかな〜などと。
けどアイリスサソもよく理解してくれたらしいし、
男女の違いは大きくありそうで、実際は少ないですよ。
娯楽の一つとして読んでもらえれば本望也。

>こーいうの読んだあとのムズ痒さって。

たぶんなぐも氏の恋を思い出しちゃったとか?(笑)
もしくは人の秘密をみてしまったときのあれですな。
725箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/17 02:28:24

>>720
メールアドを2ちゃんに晒すのもあれですな〜。
東京で展示があったとき教えてくださいな。
・゚・(ノД`)・゚・氏、創作活動がんば。

>>721
・゚・(ノД`)・゚・氏、おしごとがんばです。
来週再来週、いつまでもおまちしておりますのり。
726箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/17 02:29:12

>>722-723
名無しサソ
>ありゃ、箜間さんの実体験だったんだ・・・
>でも結果がどうあれ、告白する勇気って凄いな
>箜間さんの人生経験のスパイスになると思うよ。

ありがとう。うん、いい思い出だよ。
可愛いAAじゃあ。てかななしさんはコテハンは持たないのかい?
なにか君は雰囲気がすごくいいね。
2ちゃんにきはじめたときの桐孤の雰囲気に似ているよ。
神秘性の中に幻想あり・・・みたいな。
これからも応援よろしくね。
              
727箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/17 21:24:39
    n,,,,,,n
ミミミヾミ゙::::・::::::・ヽ
 ミミヾ/ゝ;;;;;;●;;)
 ミミヾ|::( ´ー`)ノ <ぷーw
    ゚ し―J
箜間桐孤 殿

(´-`).。oO「   こんばんは、暫しご無沙汰しておりました。

       もしや?と思いましたが、やはり箜間桐孤 殿の実体験が基に
       なっていたのですね。

         それを踏まえて再度、「短編小説  告白前夜」を読み解いてみると
       また違う感覚で感情移入してしまったりと、更なる新鮮さも感じられ
       当方も昔を思い出しながら色々と場面を想像してみたりしました。
       
         箜間桐孤 殿が取られた「自分の好きな子に告白する...」
       愛する相手を想う気持ちを正直に打ち明けた行動、尊敬いたします。

       結果は残念ではございましたが、好きな相手を想う気持ちを素直に伝えた
       行為は、箜間桐孤 殿と言う人間の器を更に大きくしたと思いますよ!

       やはり本当に言葉や行動で示さないと自分の気持も相手の気持ちも
       伝わらないものですね。

       箜間桐孤 殿の将来の人生に大きくプラスになる良い経験であったと当方も
       強く思いました。
        物理学科ですか?!もしくは化学クラスとか?
        男子校には男子校の良さがあるものですよ。
        (´-`).。oOさんの高校生活詳しくしりたいなあ。 



(´-`).。oO「   箜間桐孤 殿の経験談を聞いているだけではいけませんねw
     
        面白くも何ともないですが、当方の高校生活詳を少々、お話しいたしますね。
        当方の選んだ学科は農業関係に関わる学科でございました。
        
          バイオ関連や植物学、畜産学、病理学等を主に学ぶ学科でございまして
        授業は結構、面白かったのですが、流石に女子生徒に人気は無く
        1クラス男子30人に女生徒は3人...と言う華やかな高校生活とは
        ほぼ無縁のクラスでした。
        普通科や語学科はバランスが良く、逆に食品関連の学科は女生徒が大半で
        男子は数名でした。
   
        その為、それ程でもない女子生徒も何故か大いにモテテおりました。

        そんな中、幸運にも当方の隣の席が幸運にも可愛いl.゚ ヮ゚ノだったので
        彼女とは自然に仲良くなる事もできました。

          半年程、彼女とフレンドリーな状態が続き、(´-`)もl.゚ ヮ゚ノの事が好きになっていました。
        折を見て告白しようと思っていた矢先、友人で、同じ部活仲間であった( ゚д゚)より
        恋愛の相談を受けた所、( ゚д゚)の好きな相手が(´-`)の好きだったl.゚ ヮ゚ノでした...


        その後の展開は端折りますが、l.゚ ヮ゚ノと( ゚д゚)は今では仲の良い夫婦として子供達と
        幸せに暮らしております。     」
730Few ◆PcJDBa/Few :05/03/19 21:20:01
・∀・)ノシ
731箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/19 21:32:53
((( ゚ ‐゚ノ!l∩<… >>730 ノシ

(´-`).。oOさんへのレスはまた後日書きます。
正直、文章をすらすら書ける日と書けない日があるので。
とくに小説なんかそう。
732箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 01:15:39
まあ、なんていうか自分の勝負できるものは小説しかないからな。
自身の存在意義は小説を書くことで今のところは、けてーい。

では、落ちそうなのであげ。
733 ◆0907359462 :05/03/20 01:16:32
居るなら、雑スレ立てろよ!
734 ◆POTOD4D5MU :05/03/20 01:19:09
>>733
じゃあこの時間かっきりに建てて
01:33:20
735 ◆0907359462 :05/03/20 01:20:18
何で俺なんだよw
くーかんが立てるんだろ
736 ◆POTOD4D5MU :05/03/20 01:21:10
>>735
スレが建てれないの〜
737 ◆0907359462 :05/03/20 01:23:17
くーかんが立てるんだろ
くーかんが無理だったら考えるよ
738 ◆POTOD4D5MU :05/03/20 01:24:35
>>737
うちと同じプロパだからムリなの〜
739 ◆0907359462 :05/03/20 01:26:19
じゃあ俺がやってみよう
740 ◆POTOD4D5MU :05/03/20 01:27:31
>>739
お願いします テンプレは前の雑談スレに書いておきましたから
741箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 01:32:40
◆POTOD4D5MUさん、090さんお疲れ様です。
ああ◆POTOD4D5MUさんがレスしてくれて感激だわ〜。

やべっ、なんでこんなに萌えるんだ?
今度化学教えてもらおっと。
742ミッチー ◆Michy/YYVw :05/03/20 01:32:53
さっさと立てろ!
743箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 01:36:02
うはっ、立ったらしいよ。>みっちー
744 ◆POTOD4D5MU :05/03/20 01:38:47
>>741
そのはなしをココにもってこないで
745箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 01:45:42
>>744

スマソ(;´Д`)
746箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 21:50:27
>>728
(´-`).。oO殿「   おばんです。毎回(´-`).。oOさんのレス楽しみにしてます。
         そうそう、実体験で候。
        感情移入サンクスです。たぶん桐孤の小説は世界観が独特すぎて、
        感情移入がしにくいんじゃないかと推測されるけど、
        それにめげずに感情移入。嬉しいです。ほんとに。
        (´-`).。oOさんの昔・・・・・・。気になるわ〜。

        >「自分の好きな子に告白する...」
        >愛する相手を想う気持ちを正直に打ち明けた行動、尊敬いたします。

       いえいえ。そんなそんな。まだまだ未熟極まりありませぬ。
       (´-`).。oOさんが桐孤が書いた小説を読んでくれるだけで嬉しいですよ。
       そうそう。人間の器が大きくなりました。
       やっぱりその時は深く絶望を知ったとしても、何れ糧になりますからね。

       >やはり本当に言葉や行動で示さないと自分の気持も相手の気持ちも
       >伝わらないものですね。

       それあるかも。でも桐孤のようになんでもかんでも口に出してしまうのも
       あれなんだよな〜。ほんと人生って一筋縄じゃないよね。(笑)
747箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :05/03/20 22:03:03
>>729
(´-`).。oO「> 箜間桐孤 殿の経験談を聞いているだけではいけませんねw
         いやはや、わざわざすみませぬ。 
       >当方の選んだ学科は農業関係に関わる学科でございました。
         ほへ〜。農業学科とは珍しいですね。余談ですが、
         桐孤は大学受験時に明治の農学部を受けたんですよ。(爆)
       >バイオ関連や植物学、畜産学、病理学等
         すばらしい。(´-`).。oOさんに色々教わりたいわ〜。
         1クラス男子30人に女生徒は3人...とは確かに辛い。
       >普通科や語学科はバランスが良く、逆に食品関連の学科は女生徒が
         大半で男子は数名でした。
         食品学科も別の意味で辛そう。
      >その為、それ程でもない女子生徒も何故か大いにモテテおりました。
         ええな〜。
         可愛いl.゚ ヮ゚ノ萌え。
       >半年程、彼女とフレンドリーな状態が続き、(´-`)もl.゚ ヮ゚ノの事が好きになっていました。
       >折を見て告白しようと思っていた矢先、友人で、同じ部活仲間であった( ゚д゚)より
       >恋愛の相談を受けた所、( ゚д゚)の好きな相手が(´-`)の好きだったl.゚ ヮ゚ノでした...
       >その後の展開は端折りますが、l.゚ ヮ゚ノと( ゚д゚)は今では仲の良い夫婦として子供達と
       >幸せに暮らしております。     
         (´-`).。oOさんとしては素直に祝福できにくい立場ですね。お察しします。
         なんていっていいのか。(´-`).。oOさんの高校生活はきっとあれだと。
         その後の人生で大いなる糧になったと思いますよ。何らかの形でね。それではまたノシ
748暗黒☆裏☆イチゴ ◆UJx2cvqH8Q :2005/03/21(月) 12:22:46

実社会ではまず見ない! 2ch名物【箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s】 キモヲタの特徴

・アニメスレに  ---> 勉強さえしてれば他は片寄っていても親に何も
 過敏に反応      言われなかったためアニメばかり見ていたので
            友達がいない。まわりはスポーツ、恋愛と色々
            経験していく中、今だにアニメ

・悪いのは    ---> 自分がひきこもりになったのはいじめから守って
 いつでも教師     くれなかった教師のせいだと思い恨みを持つ
                
・車、バイクは  ---> 行動範囲がエロアニメ、ゲーム店ぐらい、運動神
 悪だ         経もないので免許は持っていない。夜間外出した
            ことがないのでテレビでしか珍走を見た事がない
               
・異常にタバコを ---> 友人、同僚に喫煙者がいて当たり前なので毛嫌い
 嫌う         してたら人づきあいも出来ないのが普通なのだが、
            なにせ友達がいない。健康に悪いからとママに言
            われてるので吸ったことがない

・学歴に異常に  ---> ガリ勉で大学までいったがただそれだけで「つま
 こだわる       らない人間」であるため誰にも相手にされない。
            「こんなはずでは」と思ってみてもあとの祭り、
            くだらなくつまらなくクサい人生が待っている

・社会的弱者に  ---> いじめられっ子だった上にひねくれて社会的弱者    
 強い         が窮地に追い込まれると「俺はさんざんイジメら
            れたんだ、お前はもっと不幸になれ!」とヲタ
            特有の感情で叩く。やつ当たりはおもに外国人、
            リストラ者、ホームレス、身障者などに向けられる
749箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/21(月) 17:37:53

なんて独断と偏見なんだ・・・・。
750名無し戦隊ナノレンジャー!:2005/03/21(月) 18:44:59
           _、_
          ( ,_ノ` )
          r      ヽ.
       __/  ┃ __i |  カキカキ
      / /ヽ,,⌒)___(,,ノ\


             _、_
           ( ,_ノ` )
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  トン!
       _(,,) プギャー♪   (,,)
      / |   ∧ ∧ >748 |\
    /   | m9( ^Д^)9m  |  \
751箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/21(月) 21:05:39
>750

支援ありまと。
752暗黒☆裏☆イチゴ ◆UJx2cvqH8Q :2005/03/22(火) 11:13:13
さてと〜

そろそろ爆弾いっときますか?!                  ゲラゲラwwwwwww
753名無し戦隊ナノレンジャー!:2005/03/22(火) 11:15:21
パソ買ってよ
754名無し戦隊ナノレンジャー!:2005/03/22(火) 12:55:53
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//  
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く   やっぱ、人の数だけ人生、生き方ってあるね
      从! >┴;  __ー' /、  人生、色々と体験、経験するのは良い事だよ。
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈.  
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉 だから色んな価値観の人間が存在するのも
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y   これまた仕方のない事なんだ。
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }  特にコテは付けてないけど
         `ーr_r-、 __/   レ'   応援するからまた寄らせてね。 
           ヽ| ̄ | 
.              |   |\
.             ,.ハ. | /
          f└'└‐'!
          ゝ.___.ィ
755箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/23(水) 21:50:26
>752

爆弾は止めてたも〜れ。
せめて苺自身のスレで爆弾なり煽るなりするがよろし。
正直申して煽り合戦は不毛也。
756箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/23(水) 21:54:18
>753

パソかい・・・・。
一学生である桐孤がそんな高価な物を買えるわけが・・・(ry
むしろ君にパソを買ってもらいたいくらい・・・
とは随分とちゃっかりものの桐孤だったり・・・(爆)
まあ、これからも応援よろ。
757箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/23(水) 22:02:07
     、‐‐- 、
     、__>、 __>---- .
       > '´       \ー‐‐‐‐‐ァ
     ///// / / i    ヽヽ   /  
    イ///仆/ l l l  ! i l !   / 
     川┴rく Ll⊥i メ、/ ∧ ! /  
     /Ki トri   {仆}/ムj*//   >>754 ああん。君のAA萌えるよう。
.    //|ilト、 、__ ⊂⊃ソ )く   >やっぱ、人の数だけ人生、生き方ってあるね
      从! >┴;  __ー' /、   >人生、色々と体験、経験するのは良い事だよ。
      f/介トv'´r'´⌒ヽ、〈.  
.        |-l-l-/⌒ー'  i」/ 〉 >だから色んな価値観の人間が存在するのも
.        |-l-l i    / i/⌒Y⌒Y  > これまた仕方のない事なんだ。
.       `ー‐'`ー‐‐'  人__ノ`ーへ
        く /  /   >〜ヘ  }  君の意見に賛成だよ。
         `ーr_r-、 __/   レ'   ああ、もっといっぱい来て〜。 
           ヽ| ̄ |        君は ◆dLL/yukiaA タソや◆POTOD4D5MUさん
.              |   |\      クマ教授に似ているよ雰囲気が・・・。
.             ,.ハ. | /      素敵だわ〜。
          f└'└‐'!       桐孤に君の愛を下さいな。
          ゝ.___.ィ        もういっぱい来まくってよ。大歓迎ですわな。
                      激萌え〜!!
758箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:16:12


        
         箱庭の中の夢



        第一章  鏡像〜宮の面影〜


                  作  箜間桐孤




759箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:17:54





 私、箜間桐孤(くうかんとうこ)がまだ大学講師になり始めたころ。
 私は西園寺宮と出合った。

 渋谷の街並み。
 薄汚れたビル街を歩くと、
間昼間からわけのわからない言葉を撒き散らす男を見た。
 年は二十代後半ぐらいだろうか。
 中肉中背。
 顔はやたらと白い。
 その姿は貧弱極まりない大学生を彷彿とさせた。
 男は喧騒賑わう道端でこんなことを力説していた。

「人々よ、今こそ立ち上がれ。
 倫理・道徳の廃れた現代だからこそ、
 救いの手が差し伸ばされなければならない。
 人は神と融合しなければならない。
 人々よ、殻を破れ。
 世界と精神とを同一に。
 国や言語を越えた絶対知覚。
 それを我われは手に入れるべきだ」
760箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:18:39

 なんかこの男、凄いことを云っている。
 よほど頭が「いっちゃっている」か、よほどの秀才かのどちらかだろう。
 私はこのわけのわからないことを云ってる男に興味をもった。
 渋谷にはこういう電波を発する輩がいるから面白い。
 
「ねえ、あなた面白いね。良かったらその話を聞かせてもらえない?」
 
 私は興味を持った。
 こんな面白い男、田舎にはまずいない。
 私は静岡県の伊豆半島のちっぽけな街。
 四方八方を山に囲まれた、
韮山町というところに住む、呪術師の家系だ。
 自然の恵み豊かな温かな街。
 私は故郷の韮山町が好きだ。
 街は大した産業はないものの、
四季の移り変わりを如実に現す桜や銀杏、
山々の紅葉などはなにものにも形容しがたい美しさを放っていた。
 我が箜間家。
 古くは北条氏に仕える。
 近世では伊豆半島のお代官である江川家に仕える。
 戦後の非軍備化、財閥解体により多少落ちぶれたが、
それでもまだまだ箜間家の権力は地方では絶大だ。
761箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:19:57
 
 今現在箜間家を支配している母、
箜間蓮如(くうかん れんにょ)は
父、箜間好摩(くうかん こうま)亡き跡、
一人っ子である私を立派に育ててくれた。
 そのことは感謝しなければならない。
 ただしかし、私はすこし母を恨んでいた。
 私を存在不適合者、つまりこんな苦しみでしかない
能力を身につけさせた元凶は、母なのだ。
 母は戦後落ちぶれた箜間家を立ちなおすべく
生まれてくる私にある呪いを掛けた。
 普通の子供として、
普通の人間として生まれさせてくれなかった。
 品種改良作品。人体改造。
 母と父の呪術的「力」を一心に浴びた私は、
生まれた当時から莫大なる「力」を秘めていた。
 自身を苦しめるほどの。
 他者から忌み嫌われるほどの。
 本人では制御できないほどの「力」を。
 だがまあ、紆余曲折をえて今に到る。
 
 私が考え事をしている最中にも、
男は怒涛の如くしゃべり続けている。
 なんだかこの男、ちょっとうざい。
762箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:20:43

「人は進化・革新をしなければならない。
 人という殻の中ではその進化も緩やかだ。
 たとえ進化ができたとしても。
 それは仮初めでしかない。
 人は今こそ、神と融合すべきなんだ」

 男のあまりの論理の飛躍ぶりに私はちゃちを入れた。

「あなたは神というけれど、神はこの世界のいったいどこにいるというの?
 あなたには神は見えるの?」

 私の質問に男は待ってましたとばかりに意気込む。

「いい質問。
 僕には見えるんだ。
 ほら、あなたの後ろにも。
 僕の周りにも。
 あの駅の周りに見える。
 あの売店にも神様はいるじゃないか!」

 この男、神道系か。
 云ってることはキリスト教臭いが。
 八百万神(やおろずがみ)がこの男の信仰元になっているらしい。
 けれども、日本の宗教は殻の離脱、
進化・革新などは説いていない。
 どうやらこの男の云っていることは独自の理論らしい。
763箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:22:24

「私には見えないなあ、あなたの云う神様。
 私も実は神を信じているんだけどね。
 ただ、眼に見える神ではなく、
 形而上学的な眼に見えない神なんだけれど」

 私がそう云うと、男は嬉しそうに微笑み、顔つきが緩やかになった。
 私はさらに疑問を投げかけた。

「あなたはやたらと進化を押し進めたいようね。
 でもね、進化の行き着く先は自己崩壊。
 そのことを分かって云ってる?」

「はん。
 進化についていけない輩は自己崩壊してしまえばいい。
 進化についていけるものだけが世界を支配するのだから」

 この男、急に選民思想を持ち出しやがった。
 まあ面白いからいいんだけど。

「それはそうと、あなたはどうやって神と人とを融合させようとしているの?
 鍛錬や苦行では、なかなかできそうにないと思うんだけど・・・」

 私は素直に疑問をぶつけた。
764箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:23:21
 
 しかし男は待ってましたとばかりに

「人は
 神と融合することによりタオや魔術、
 テレパシー等を使えるようになるんだ。
 その方法は強くただ無心に願うこと。
 人の【認識】がそうさせる。
 【認識】が世界を変える。
 人は【認識】によって幸福にも不幸にもなれる生き物だから。
 さあ、あなたも箱の外へ離脱しましょう。
 箱の中から脱しましょう!」

「箱の中と、外か・・・・。
 ふふふ・・・ははっははは」

 ああ、可笑しくてたまららない。
 箱の中から外へか・・・。
 私の急笑に男はすこしたじろぐ。

「そういえば私、もう箱の外へと離脱してたんだ・・・」

 今更のように気がつく。
 私には自身の内に不思議で不可思議な「力」というものが内包している。
 
765箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:24:44
 
「私は、既に君のいうところの進化した人間なのかもしれないな。
 ただね、箱の外への離脱は、決していいことばかりじゃない。
 むしろ辛いことの方が圧倒的に多い」

 私は自分の運命を見透かしたように、哀しく言い捨てた。
 男はまだ、なにがなんだか掴めていないようだ。
 私は最後に男にこういった。

「君の云う超越者といったものに憧れているうちが華さ。
 君が何をしようと構わないが、
 社会秩序を壊そうとすることだけは辞めろよ。
 いずれきっと痛い目に合う。
 君の周りにも既に抑止力は働いているんだからな」

 そして、男の斜め後ろ右方向。
 佇む少女に視線を送る。
 いつの間に少女はいたのだろう。
 美しい黒髪の日本人形。
 年は十歳ぐらいだろうか。
 肌は透き通るように白く、
身にまとう概念は既に人のものではない。
 風が強ければその少女の髪は幽玄の美となっていただろうに。
766箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:25:32

「アカシック・レコードか?」

 黒髪の少女は何も喋らなければ、頷きもしない。
 ただ視線を投げかけただけ。
 男は、何がなんだかわからないといった感じだ。

「わたしはただこの世界を記録するだけだから。
 悲しいことも辛いことも。
 ほかは、なあにも知らない」

 アカシック・レコードが口を開く。
 おそらくこの幻想的な少女はアカシック・レコード。
 通称、アカシャ記録と呼ばれるもの。
 この世界には全ての記録を司ったものがある。
 その一つがこのアカシック・レコードだ。
 この少女はガイア論的な、
地球が人間支配の抑止力のために生み出した存在というよりは、
人間が死後霊体となって出現した姿であろうと、推測される。
 地球そのものが送り出した使者はこんな分かりやすい姿をしてはいない。
 否、擬人化することはあるかもしれないが、もっと神々しいだろう。
 この幻想的な少女は、
普通の人間とは違うまでも、人間臭さを感じるのだ。
 生前はきっと人々の笑顔が好きな優しい女の子であっただろう。
 私は男には用事があるからと云って、別れた。
 ほんとは用事などない。
 ただアカシック・レコードと話したかっただけだ。
 あの男の話もかなり面白かったが、
アカシック・レコードに出会えることなどは滅多にない。
 ならばどちらを選ぶかは云うまでもないだろう。
 私はアカシック・レコードを優先した。
 
767箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:26:49
 
 渋谷の街は色々な喫茶店がある。
 無機質なビル街を北東へと歩く。
 すると薄汚れた喫茶店を見つける。
 私はデート感覚でアカシック・レコードを誘った。
 (めんどうなので以後、アカシャと記す)
 アカシャはただ私の云われるがままに付いてきている。
 主体性がないといえばない。
 一人っ子の私は、可愛い妹をもったような感じがした。
 こんな妹がいたらな〜、などと考える私。
 私たちは喫茶店の一番奥の個室を頼んだ。
 人は壁際、隅の席が一番落ち着くらしい。
 きっと古来から培われた人間の本能によるものだろう。
 私はアイスコーヒーを頼んだ。
 アカシャは何も云わないかな〜、と思いきや

「チョコレートパフェ一つ。デラックスで」

 なんて私でも云えないことをしれっと云う。
 こいつ大物だ・・・。
 霊体の人間でもお腹がすくのだろうか?
 そんな取りとめも無いことを考えた。
768箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:28:17
 
 アカシャは、注文以外は終始無言で俯いている。
 換気の悪い喫茶店は、さながら収容所のよう。
 四方八方を密封された密室空間。
 樹花一つもないその空間は
よりいっそう息苦しさを強調していた。
 ここで殺人事件などが起きたら、さぞ美しいだろうに。
 そんな怖いことを考えながら飲み物がくるのを待った。
 私は注文が来る前にアカシャに聞いておきたいことがあった。

「アカシャ、単刀直入に聞くけど、あなたいったいなにものなの?」

 アカシャは私の質問には答えないように思えた。
 その暗く俯いた様子からして、答えるようには思えなかったから。
 しかし、私の予想に反してアカシャは答えた。

「わたしはこの世界を記録するもの。ただそれだけ」

「この世界を記録する? そんなことに意味はあるの?」

「意味なんてない。この世界には意味のあることなんて一つもない」

「ああそうだろうな。
 意味を求めれば求めるほど、
 行き着く先は意味などは始めからありはしないということだ。
 だがな、人間は意味を求める生き物なんだよ。
 大事なのは目的じゃなく、過程だ。
 そう、それは人生と同じように。
 じゃあアカシャは、意味がないと知っていて
 なぜ記録などするんだ?」
769箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:30:45

「それがわたしの望むものだから」

 アカシャはさもそれが当然なことのように云う。

「ふむ。それなら私は何も云わない・・・。
 ただ辛い道を選んだな、アカシャは。
 霊体になってさえもこの世界を記録するか・・・。
 果たしてその行為に救いはあるのか、ないのか」

「救いなど始めからありはしない。
 それはあなたがた人間も同じ」

 私はそのアカシャの言い分を否定したかった。
 人は他者から優しくされたとき、認められたとき、
それを一種の【救い】と呼んではいけないのだかろうか、と。
 もし死後の世界がなかったとしても、
神さまが存在しなかったとしても、
今、この瞬間に永劫を、永遠を感じられたのなら、
それは【救い】と呼ぶに相応しいことではないだろうか、と。
 
770箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:31:44
 
 私が暗い気持に陥っていると、
いつの間に来たのやら、
アイスコーヒーとチョコレートパフェが無造作に置いてあった。
 アカシャはもう既にパフェをぱくついていた。
 パフェを食べるアカシャは可愛かった。
 お持ち帰りしたくなる自分を律し、
私はコーヒーにミルクを注ぐ。
 なんだか、アカシャのぱくつく姿を見ていると、
そのような小難しいことがどうでもよくなってくる。
 ふう。まあ、私がアカシャをデートに誘ったんだからいいか。
 いつの間にはアカシャを喫茶店へと誘ったことは
デートへと様変わりしていた。
 箜間桐孤(くうかんとうこ)はちゃっかりものだった。

 その後、私たちは喫茶店を出る。
 アカシャは無機的に

「ありがとう」

 というと、渋谷駅の方へと駆けていった。
 またこの世界の記録とやらに専念するのだろう。
 さあてと、私もいっちょ仕事に行きますか。
 そうそう、渋谷キャンパスに用事があったんだよ。
 私の勤めている皇学院大学は、たまぷらと渋谷にある。
 今日は渋谷に用があるのだ。
 そうして私は渋谷キャンパスへと足を運んだ。
771箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:32:22





 渋谷駅から歩いて十五分、山の高台に皇学院大学はある。
 創業は明治というから由緒正しき大学だ。
 私はそこで哲学を教えている。
 教えてるといっても今年からなんだけど。
 大学の修士・博士課程をえて、私は大学に残ることにした。
 元来学者肌な私は、この大学講師という職業は天職のように思えたからだ。
 それにしても渋谷の排気ガスの濃度には呆れる。
 ここは産業革命期のロンドンか?ってな感じだ。
 私が田舎育ちのためか、渋谷の空気は肌に全く合わなかった。
 
 すこし入り組んだ街路を歩くと無意味に巨きな門に着く。
 外界から隔離された大学。
 一種の特権階級を思わせる。
 私は大学に入り真ん中の道を歩く。
 ナンパをしている学生。
 弁当を食べている学生。
 その顔つきはまだ幼さを内包している。
 私は今年で27になる。
 もう若者ではあるまい。
 
772箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:33:08
 
 最近、研究レポートのネタが浮ばなく苦しんでいる。
 どうしたら上手い文章が書けるのか。
 どうしたら素晴らしい内容の論文が書けるのか。
 善悪の彼岸。
 この世界の善と悪。その根拠を探っていた。
 何が正しくて、何が間違っているのか。
 なかなか内容が深いので難しい。
 
 講師室に行くための廊下の角。
 何かにぶつかる。
 私は最初、いったい何にぶつかったのか理解できなかった。
 それほどまでに考え込んでいたから。

「すみません。だ、大丈夫ですか?」

 背の低い、可愛らしい少女が声をかける。
 目鼻立ちだけなら美しいという表現が適切だろう。
 けれど、その小さな容姿からしてあまりそういった印象は受けなかった。
 綺麗な黒髪を肩越しまで伸ばした、肌の白い日本人形。
 幽玄とはこういう少女のことをいうのだろう。
 それほどまでに神秘的な少女だった。
773箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:34:00

「君はどこかであったような」

 私はその少女に見覚えがある、そんな予感がした。

「は、はい、箜間先生。宮です。
 西園寺宮。先生の哲学の授業でお世話になってます」

 その少女は小声ながらもはっきりと答える。
 ああ、そういえば宮、西園寺宮。
 あのいつも前と後ろを別つ境界辺りにいる少女か。
 可愛らしい少女だったので記憶に残っていた。
 私の授業は少人数制なので、忘れるはずはないのだけど、
何分この宮という少女、影が薄い。
 こんなに可愛らしい少女なのになんでだろう?
 ・・・・きっと少女の存在の気迫さ。
 この世界から拒絶されたような、
そんな存在の儚さを感じさせる暗い雰囲気からだろう。
 長い前髪で目を隠すその仕草が、いっそう暗さを際立たせていた。
 せっかく可愛いのにもったいない。
 そう私は思った。
 あまり人と関わりあいになりたくないのかな。
774箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:34:41

「あ、宮、午後の授業に送れちゃうんでもう行きますね。
 先生の授業毎回たのしみにしてます。それでは失礼します」

 少女はそういうと、いそいそと小走りで二階に上がっていった。
 私は一階の廊下奥、講師室に入った。
 等間隔に並んだ机を一瞥し、自分の机を探しだす。
 講師室北東の片隅に私の机を見つける。
 乱雑に並べられた机。
 私はお世辞にも綺麗好きとはいえなかった。
 引き出しから講義名簿を抜き出す。
 
 西園寺宮・・・・。あ、あった。
 な、なんと成績優秀じゃないか!
 なんで記憶が曖昧だったんだろう。
 毎回ちゃんと出席しているし、
中間レポートの出来も他の生徒をぐんに抜いている。
 こんな優秀な生徒だったなんて・・・。
 私は西園寺宮に興味をもった。
 四時限目は私が担当する哲学の授業だ。
 きっと西園寺宮もくるはず。
 ちゃっかり質問でもしちゃおうかな。
775箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:35:19



 そして四時限目が始まる。
 401号室。
 私は階段を上がる。
 教室に入ると、あ、いたいた宮ちゃん。
 それにしたもほんと可愛いな〜。
 しかし私はある異変に気づいた。
 西園寺宮は、クラスで朗かに浮いていたのだ。
 西園寺宮の周りだけ席が空いていた。
 最初はいじめられているのかな?って思ったけど、
そうじゃない。
 皆、本気で気がついていないんだ。
 西園寺宮という存在に。
 私は戦慄した。
 西園寺宮は普通じゃない。
 気配が、存在が、あまりに希薄だ。  
 目を逸らしたら、いなくなってしまいそうな、
もう二度と会えなくなってしまいそうな。
 私は授業の最中、西園寺宮のことばかり考えていた。
 
776箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:36:09
 
 授業が終わった。
 永い無限空間。
 永劫という名の仮初めは授業が終り、初めて
本来の時として動き出す。
 私は早速、西園寺宮に話しかけてみることにした。
 西園寺宮はみなが教室を出た後も一人ノートの整理に勤しんでいた。
 私は思い切って声をかけてみた。

「ねえ、西園寺さん。最近どう? 
 授業でわからないところとかない?」

 西園寺宮は一瞬びくっとする。 
 が、すぐに笑顔で

「え、あっはい。大丈夫です。ほんと先生の授業は毎回ためになります。
 宮は哲学って好きなんです。
 なんかこの世の真理を探すお手伝いをしてくれるような気がして」

「そうだなー。ほんとうに」
777箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:37:27

 私は西園寺さんにはちょっと失礼にあたる気がしたけど、
思い切って聞いてみることにした。

「西園寺さんって、何か秘密があるでしょ?
 クラスの皆、本気で西園寺さんに気がついてなかったし。
 西園寺さんってもしかして能力者?」

 西園寺宮はすこし俯き、そして

「ええ・・・、そうです・・・。先生も実はそうですよね?」

 私は一瞬びくついた。
 この子、分かってたんだ。

「先生と宮は同類ですもの。宮はいつも独りなんです。
 この能力ゆえに」

 能力で独り?
 西園寺宮の云う、独りになる能力。
 彼女の存在の希薄さ。気配の臼さからして・・・。
 私は考察する。

「西園寺さんは、気配を消すことができる能力者?」
 
778箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:38:55
 
 私は考察した結論を西園寺宮に提示する。
 考察が当たっていたことに嬉しく思ったのか、

「そうですね、ちょっと違いますけど、そんなところです。
 先生は独我論というのをご存知ですよね?」

「ああ。二十世紀最大の哲学者であり、
 哲学を葬り去ろうとした男が提唱した理論だろ?
 ウィトゲンシュタインは私の選考でもあるんだがな。ふふ」

「そうです、それです。
 独我論はこの世界には私しかいない。
 という命題ですよね? 
 人は結局は、他者の心はわからない。
 私の心しか、私は結局のところわからない。
 私の死は、私の命の終りであると同時に
 私の世界の終りをも意味する。
 この世界には私しかいないということは
 総じて、私だけがこの世界にいないということになる」

「私しかいない世界は、私だけがいない世界か・・・。
 そうだな」

「それが宮の能力です。
 宮の存在はごく一部の親や宮を知っている人。
 そして同じような能力者。
 そのくらいしか観測してもらえないんです」
779箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:39:45

「辛いな・・・」

 私は素直に感想を洩らした。
 あとで失言かなって思ったけど、
その時はそう思ったのだ。

「ええ、昔は辛かった。みな、宮を視認できない。
 ごく一部の人しか。書類上でしか。
 昔から友達がいなかった・・・。
 けど、それでも視認できる人はいます。
 宮はそれで十分ですよ。先生」

「そうか・・・。そうだ、西園寺さん。
 よかったら夕食奢るけど、どう?
 うーんなんていうか、西園寺さんと
 もうちょっとおしゃべりがしたいんだ」

「えっ・・・。宮とですか?
 ほんとうにいいんですか?」

 西園寺宮は今にも鳴きそうなっていた。
 美しい静謐とした瞳には涙がみえる。
 
「ああ。私は西園寺さんとおしゃべりがしたい。
 さっ、いこう!」

 私は多少無理やりにでも腕をひっぱった。
 そして私たちは夜の渋谷にでていった。
780箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:40:38




 私たちは渋谷の繁華街を歩く。
 ネオンと暗闇の断絶に眼をひそめながらも
横に確かな、人のぬくもりがある。
 それだけで何か嬉しかった。
 私は学生時代を渋谷で過ごしたためか、
それなりに渋谷の食事処には詳しかった。

「西園寺さんはなにか好きなものとかある?」

「焼き魚定職」

 西園寺宮は小声ながらも明瞭に云った。
 焼き魚定食の魅力が分かるなんて、
なんて古風で偉い子だろう。
 最近の若者、ちょっと見直しちゃった。
 けどこの焼き魚定食は、ちょっと店を選ぶ代物だ。
 うまいところは抜群にうまいのだけど、
そうでないところもまた多い。
 焼き魚定職の長所はバランスがよく、
なおかつおいしく食べられることにある、と私は思う。
 トンカツやヒレカツ定食と違って、
腹がいっぱいで動けなくなるなんてことはないし。
 もちろん云うまでもなく、体にいい。
 健康をすこしでも意識したことのあるものなら、
その効用については認めざるをえない。
781箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:41:21

「西園寺さん、じゃあ定食屋に行く?」

「はい、それでお願いします」

「そうだなー、私の知っている定食屋というと・・・」

「はい」

「うまみ亭なんてどう?
 あそこ値段も良心的だし、味も抜群。
 皇学院の講師もよく行くって聞くから。
 駅の裏手にあるこじんまりとした店なんだ」

「楽しみです」

 私たちは駅の裏手にあるうまみ亭を目指した。
 皇学院大学と渋谷駅とを挟んだ裏手にあるのが
すこし難だけど、わざわざ歩いていくだけの価値はあり、だ。
 私たちは狭い街路を歩きながら、講義の内容について話した。
 西園寺宮は自身の能力の解明の手がかりの一環として
哲学科に入ったらしい。
 西園寺宮の能力。この世界には宮しか存在しない。
 私の専攻でもあるウィトゲンシュタインの独我論を
彷彿とさせるような能力だ。
 この世界は脳の産物に過ぎず、思考はこの世界の理を決定する。
 この世界が脳の産物に過ぎないなどと本気で思っているのは
哲学者ぐらいなものだろう。
 いや、哲学者だってそんな荒唐無稽なことを思っているわけじゃない。
 ただ、そこに何らかの、この世界の真理という名の幻影を、
解く鍵があるのではと思っているだけなんだ。
 
782箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:42:03
 
 とかなんとか話しているうちにうまみ亭に着いた。
 こじんまりとした和層の庵。
 看板も立ててなければ、食事処という雰囲気すら感じない。
 それでもこの庵は立派な定食屋なのだ。
 私たちは江戸時代へと回帰したような門をくぐり、
店に足を踏み入れる。
 茶室をそのまま定食屋にした店内。
 ふと、そこに見知った顔を見る。

「か、乖離(かいり)教授!?」

「おお、誰かと思えば箜間君じゃないか。奇遇だな〜」

 乖離王(かいりおう)教授。
 名前は中国人みたいだが、列記とした日本人らしい。
 乖離教授は私の上司にあたる。
 専攻はヘーゲル哲学らしい。
 よくヘーゲルなどといった小難しいものを
やっていると思う。
 定年まじかな乖離教授は最近やおら研究熱心だ。
 その研究熱っぷりは学内でも評判なほど。
783箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:42:59

「乖離教授は最近精力的に研究してますね。
 ほんと私も見習わなくちゃいけないなあ」

「ははは、それなんだがな・・・・。
 まあいい。仕事の話は後にして今はここに座りなさい」

 乖離教授は自分らの座っている席を叩き、
こっちへこいと手招きをする。

「よろしいんですか?
 乖離教授の知り合いの方がいらっしゃるのに・・」

「なあに、かまわん。な、牧野?」

「ええ、かまわないですよ〜。えへへ。
 綺麗なお嬢さんだ。
 適度な尻の丸み。
 ねえ、美しい顔のお嬢さん?」
 
 なにかこの軽薄そうな笑みを浮かべる男は牧野というらしい。
 年は乖離教授よりやや若いといった感じか。
 そうはいってもいい年をしたおやじだった。
 中肉中背ののっぺりとした顔立ち。
 そしてその細い眼がいっそう軽薄そうな趣きを強めていた。
 
784箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:43:59
 
「ああ、そうそう。まだ牧野の紹介がまだだったな。
 こちらが牧野揚水(ようすい)教授だ。
 心理学科の教授なんだがな。
 なかなか面白い男なんだよ」

「初めましてお嬢さん。牧野と申します。
 いや〜こんな美しいお嬢さんと知り合えて
 幸せだな〜」

「いえ、こちらこそ」

 私は軽く笑みを添えて、社交辞令の挨拶をする。

「ところでそちらの学生風のお嬢さんは?」

 乖離教授が聞いてくる。
 
「西園寺宮と申します。哲学科の学生です」

「そうか、そうか。飯は多くで食べた方がうまい」

 既に注文を終えてある乖離教授らを尻目に
私たちも注文することにした。
 
785箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:44:49
 
「私はヒレカツ定食にするけど、西園寺さんは焼き魚定食?」 
 
 私は一応西園寺宮に確認をとった。

「いいえ。宮はトンカツ定食にします」

 私はその西園寺宮の決定に一瞬驚いた。
 あれだけ、焼き魚定食が好きだと云って、
この変わりようはいかなるものか、と。

「西園寺さん、あれだけ焼き魚定食が好きって云ってたのに、
 どうして?
 なんかここの焼き魚、美味しくなさそう?」

 すると、西園寺宮は可愛い口を、にやりとさせて云った。

「箜間先生。人をなんでもかんでも
 自身の予測で判断しようとすると、
 時に痛いしっぺ返しをもらいますよ。
 宮がさっき焼き魚定食が好きだという判断を聞いて、
 先生は、宮が定食屋では焼き魚定食を食べるであろうと
 思い込んでしまったんです。
 けど、宮は焼き魚定食は好きだとはいいましたけど、
 焼き魚定食を定食屋で食べるとは一言もいってませんよ。
 えへへ」
786箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:45:51

 私はこの小さな学者さんの意見に唖然とした。
 なんて素敵な子だろ〜、それが私の西園寺宮に対する印象だった。
 普通なら、なんてマセタ子なんだろうと思うところなのかもしれないけど、
仮にも私は学者の端くれである。
 こんな素敵な意見が言える子に対し、悪い印象を持つわけがない。
 私は西園寺宮のことがますます好きになった。

「そうだ、確かに。西園寺さんは焼き魚が好きだとはいったけど、
 定食屋で焼き魚を食べるとは云ってないものな〜」

「えへへ、けど、ほんとうは急にトンカツが食べたくなっただけなんですけどね」

 可愛い。まだ生まれたての子猫のように顔をかく仕草。
 なんて可愛い子なんだ〜。その辺のぬいぐるみより宮を取りたい、もち。
 
 私たちの注文が終わると、
 乖離教授は神妙な面持ちで私に話しかけてきた。

「箜間君。君はパラダイム転換という言葉を知っているかね?」

 その白髪に染まった雪花のような髪。
 彫の深い顔立ちがいっそう乖離教授の神妙さを際立たせていた。
787箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:46:38

「もちろん知ってますよ。トーマス・クーンでしたね?
 科学革命、枠組みの変換という概念を提唱した」

「そう、それだ。
 我は今な、それを手がけようとしている。
 我の本来の研究はヘーゲルなのだが、
 ソ連が崩壊し、冷戦が終わった今となってはあまり意味を持たん。
 そこで我は新しくトーマス・クーンのパラダイム転換に手をだした。
 研究自体は去年に終り、今年からそれを実行しようと思う。
 そこでだ。
 優秀な箜間桐孤(くうかんとうこ)君に
 我の研究の助手を頼みたいんだが・・・・。
 どうかね?
 ここは先輩のたのみで、聞いてくれんかね」

「どんな研究なんですか?
 パラダイム転換を実行しようというのは」

「うむ、それなんだがな。
 なあに、ここでは話にくいことだ。
 また日を改めてといこうか」

 乖離教授はそういいながらすこし周りを意識していた。
 なにか部外者に聞かれては不味いことなのだろうか。
 
788箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:47:32
 
 茶室をそのまま改造した一室で私は考えた。
 この西洋にはない、自然と共存された庵。
 日本は古来から自然と共存してきた。
 しかし、この渋谷を見る限りはそうは思えない。
 生の実感なんて一欠けらも感じることのできない
無機質で死んだビル街。
 従業員を物としかみなさない経営者。
 いくらでも代わりのきく、「私」という阻害化された記号。
 いつからこの国はこんなにも住みにくくなったのだろう。
 乖離教授はそういうことを変えるために、
パラダイム転換をしようとしているのだろうか?
 そういうことなら、私は乖離教授の考えに乗るかもしれない。
 私は都会があまり好きじゃなかった。
 小さいころ田舎で育ったことが大きいだろう。
 
 春。桜を愛でることが好きだった、私。
 夏。凪がれる小川で岩魚を釣った、私。
 秋。紅葉狩りを誰よりも望んでいた、私。
 冬。雪、霜柱、氷柱に温かさを感じた、私。
 
 私にとって都会は鬼門だった。
 いつのころからだろう。
 そんな都会にも慣れてきたのは。
 人は環境に適用しなければ生きていけない。
 それは人間の持つ生きるという本能。
789箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:48:11

 そのうちに宮と牧野教授のトンカツ。
 すこしして、私のヒレカツ定食が。
 最後に乖離教授の刺身定食が届いた。
 
 私たちより前に注文した乖離教授が一番最後だなんて、
刺身は調理するのに神経を使うのだろうか、
などとどうでもいいことを考えた。
 
「う、うまい」

 私は歓声を上げた。
 この芳醇(ほうじゅん)としてまったりとした質感。
 程よい弾力具合が肉のうまみを惹きたてている。
 料理番組のコメンテーターもびっくりだ。

「うまいぞー!!」

 私は味王の如く叫んだ。
790箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s :2005/03/24(木) 17:48:43
 
 西園寺宮、乖離教授も、もくもくと食事にありついていた。
 一方、牧野教授はさっきから私の方を見て、
にやにやしている。そして一言、

「美しい・・・・」

 なんだそりゃ。牧野教授はどうやら私にメロメロらしい。
 しかし、残念。
 私は中年男性には興味がなかった。
 牧野教授に合掌。
 チーン。
 その後私たちは無言で食事をすませ。
 おのおのの帰る道へと下っていった。
 
 西園寺宮が帰り際に

「箜間先生今日はありがとうございました」

 といい残して。
791箜間桐孤 ◆zrfOxD0F0s



 小鳥の囀りが聞こえる。
 朝の陽射しが眩しい。
 新しい朝の始まり。
 それはどこか幻想的でまるでおとぎ話の世界に訪れたよう。
 私は眠気眼をこすりあげ、時計を覗き込む。
 8時15分。まずまずだろう。
 目覚ましはとうに鳴り終わっていた。
 私は、朝はめっぽう弱い。
 直そうと試みるもいつも途中挫折。
 困ったものだ。
 顔をばしゃっと勢いよく洗うと、
朝食作りに取りかかった。
 今日の朝食は納豆と生卵をあわせた卵納豆かけごはん。
 もち、味噌汁つき。
 誰だ、朝食はパンと目玉焼きなどといった輩は。
 この西洋被れめ。
 日本人なら、お茶漬けとまでは云わずとも
朝は納豆や味噌汁だろう。
 ちなみに、パンに納豆をかけるのは止めたほうがいい。
 私が保障する、うん。