外出を嫌がり控えめに言う宏美は、目に弱気の色を浮かべてなんとも言えない
風情を醸し出している。表情や態度が萎縮し、窺うような目で明日香を見る。
「暗くなっているし、そう知り合いに会うこともないかと思います。スーパーは
歩いて3分くらいだし、行ってもらえると凄く食費が助かるんですが」
お願いする口調ながらも、嫌とは言わせない様子の明日香に、つい宏美も気おされて
「じゃあ行くわ、この格好でいいかしら」
Tシャツにジャージ(これと明日香から借りたテニスウェアを交互に身に着けていた)
姿の宏美が明日香を窺うが
「ええ、今日は暖かいしその格好でも不自然じゃないですよ」
明日香がニコッと笑い、財布を差し出す。
仕方が無く宏美は財布を受け取ると
「そうだ、あとモヤシも買ってきてください。あと、あれも…」
などと思いついたように口に出すと、それをメモにして宏美に渡し、
玄関を開けると道順を教える。
「その角を右に曲がって道なりに行けば、2つ目の四つ角にSマートという看板が右手にありますから」
「…じゃあ行ってくるね」
久しぶりに外出した宏美は、仕方なく買い物に行く。すっかり暗くなった路地をとぼとぼと歩く。
(誰にも会いませんように)
自分はキャンパス、いや他大学でもそれなりに知られた存在だった。
その裸の写真が出回ったからには、ネットで流されたりしたかもしれない。
道行く人が自分を知っているんじゃないかとか、些細な笑い声も自分を嘲笑してるの
ではとの疑心暗鬼にも苛まれながらも、何とか目的のスーパーを見つけた。
これまで歩いてきた暗い夜道と違い、煌々と明かりが漏れる店内に入るのは
正直気が引けたが、ここで買い物をしないと明日香の部屋に帰れない。
覚悟を決めて宏美は店内に入る。百円ショップで買った白いTシャツに、
窮屈そうなジャージという質素な格好と、裏通りのスーパーには場違いのような
ロングのたなびく黒髪にハーフのような美貌と、Tシャツを誇らしく突き上げる
バストに磨きぬかれた整ったスタイル。
狭いスーパーに入るや否や、店員や客の視線を一気に集めてしまう宏美だが、
こうなると覚悟を決めていた。
(おどおどすると怪しまれる。私を知っている人にそう都合よく会うわけもなし…
ここは私が通った中学とも学区も違うしね。大丈夫よ)
堂々として買い物籠を持ち、明日香に渡されたメモを持って急いで買い物を
済ませようと、物色する。明日香に頼まれていたセール品の卵をはじめ、
食材を買い込み会計を済ませて外に出ると、宏美はホッとして一息ついた。
(そうそう知った人に出会ってたまるもんですか…さ、帰ろう)
スーパーの裏口を通り過ぎる瞬間、宏美はふと気がついてそっちを見ると、
前掛けをした店員が大根を手にして、青々と見事に茂る大根葉を切り落とし、袋に詰めている。
その店員は、ボーっと眺めていた宏美に気が付いて
「どうかした?」
と声を掛けた後、相手が気品と美貌を持ち合わせた若い女性であることに
気が付いたか、マジマジと宏美に視線を投げかける。
「大根の葉を落とすんですか?」
脱出した当初、明日香がよくおかずに大根の葉の料理を出してくれた。葉が着いた
大根がなかなか売っていないということで、最近は大根葉のおかずとも遠ざかって
いたが、その素朴な味わいがなんとなく恋しいとすら思うようになっていた。
「ああ、これ」
壮年の店員は切り落とした大根葉を無造作に袋に詰めながら
「捨てるんだよ。今日は産地直送の鮮度のいい葉着き大根を店頭に並べたけど、
売れ残りそうな分の大根の葉を今のうちに切り落とすんだ。本当は葉も栄養も豊富で
美味しいんだけど、葉があると養分が吸われて、肝心の大根が痩せちゃうから」
と説明してくれる。
「美味しいのにね…」
宏美が残念そうに言うと、店員は目を輝かせ
「お嬢さんもそう思う? 俺は葉っぱだけを食べる大根があってもいいって
思ってるくらいなんだ。うちの店でも持って帰る人も居るけど、
やっぱ余るから処分することになるんだよね」
と言い、ふと思いついたように、スーパーの袋を下げる宏美を見ながら
「なんなら持って帰るかい? うちのお客さんみたいだし、好きなら持っていきなよ」
と勧めてくれる。
宏美の脳裏に、豊富なビタミンを含む大根葉の味わいと、そして食材が
増えたと喜ぶ明日香の顔が浮かぶ。
「いいんですか? では、おいくらですか」
財布を出そうとする宏美を店員は押しとどめ
「どうせ廃棄物にして処理代が掛かるから、もって行ってもらえると有り難いんだ。
それも大根葉の美味しさを知ってくれてるんだから、いくらでも持っていきなよ」
と言ってくれる。
「良いんですか? ありがとうございます、凄く嬉しいです」
宏美は心から、嬉しそうに顔をほころばせ頭を下げる。本心から他人にこんな
お礼を言うなんて初めてのことだが、宏美自身はそうとは気が付いていなかった。
ただ、喜ぶ明日香の顔が見たくて夢中だった。
宏美は片手にスーパーで買い物した小さな袋を提げ、もう片手で大きなゴミ袋を
背中に提げ、夜道を歩く。ほんの数分の間にすれ違った人、若いリーマンなどは
「なんだ一体」と奇異な目で見ていたし、女子中学生らしいグループが
「サンタクロースみたい」と笑っていたが、宏美は平気な顔だ。
(笑わば笑えよ。栄養豊富で美味しいんだから…)
アパートに着き、ノックをして声を掛けると、明日香がドアを開けてくれた。
「宏美さんお疲れ様…それは?」
宏美の背中の大きなゴミ袋に釘付けになる明日香に
「大根の葉よ、捨てるらしいからもらってきたんだ」
宏美が説明する。
(さぁ、喜んでくれるかな)
案に相違して、明日香はププッと噴出し、ついで腹を抱え、笑い出す。
喜んでくれるかとの期待が外れ不安になる宏美に
「そんなたくさんの大根の葉っぱ、どうするんですか。二人で食べきれないですよ。
それに私も葉つきの大根買ったばっかりっていうのに」
と言い、床に腹ばいになりヒィヒィと笑う。
(あら、欲張って持ち帰りすぎたか…)
宏美は明日香に喜んでもらえるかと思っていたのに、当てが外れるどころか笑われて
居心地の悪さを覚え始めていたが、ようやく笑い終えた明日香が目をこすりながら
「ああ、はい。ありがとうございます。今夜はサラダとお味噌汁の具にしましょう。
保存が利くように新聞紙に包んでおいてもまだ多いから…」
そういうと、真顔になり
「あとは漬物にでもしましょうか。宏美さんがこんなに貰ってくるから当分は
大根葉のおかずが続きますよ」
と言い、ニコッと笑ってくれる。
その笑顔に、ようやく宏美も
(良かった、役に立った)
と、ホッと一息つく。
「じゃあ私は大根葉の漬物を作るから、宏美さんは…」
「お米を研ぐね」
宏美の申し出に明日香はうんと頷く。大根葉を洗い、細かく刻んで塩揉みする
明日香と、カップで計った米を研ぐ宏美。二人の呼吸はピッタリ合っていた。
to be continued
最近、エロが無くてすいません。
>510
そろそろ。
>511
そのうち出てきます。
>512
怖いです。
>513
すいません、ピンク鯖からの読者さんにはタルイかも知れませんが、今後の展開のための
緩急の「緩」の部分でしょうか。
今後「急」があるのか〜
こういうほのぼのした感じのほうが、エロより面白いけどな
>一人1パック限定
っていったって、別々に会計すればいいだけで一人で買い物に行く必要はないのにね。
お嬢様の宏美は知らなくたって、明日香が知らないわけないから、
何か狙いがあると思ったんだけど、肩すかしか・・・
朝晩の食事の支度は明日香、その他の家事は宏美と言う役割分担がいつしか出来ていた。
これまで家事手伝いなどしたことが無かった宏美だが、もう慣れて、
結構楽しく家事をこなしていた。
どうやれば効率がいいのか、など工夫の余地を考えるのもそれなりに張りになっていた。
ある日、帰宅した明日香が
「あ、お味噌買い忘れちゃった。切らしていたのに…」
と言い、甘えるような上目遣いで宏美を見る。
ジャージにTシャツ姿の宏美は
「私が行ってくるわ」
と申し出ると、明日香がニコッと微笑み、二人は笑いあう。
行ってくるねと言い残し、ドアを開けて外に出、路地を歩く宏美だがふと気がついた。
(お金持ってないよ、私ってバカだなぁ)
明日香から財布を預かるのを忘れていたのに気がつき、きびすを返してアパートに帰る。
(こんなんじゃ、また明日香ちゃんに笑われちゃうかな…)
いけないいけないと、自分の頭をポンと叩いてアパートの階段を上がり、
そっと明日香の部屋のドアを開けたが、明日香の姿が無い。
(明日香ちゃんは炊事をしてるはずなのに、どうしたこと?)
不審に思う宏美が耳を澄ますと、奥の和室から明日香らしい、荒げた息遣いが聞こえる。
(まさか病気? でも…)
宏美は靴を脱ぎ、そっとキッチンに入り和室の中を窺うが、信じられない光景が目に入った。
明日香が目を閉じて和室のモルタルの壁にもたれている。ブラウスのボタンを
いくつか外してブラジャーをずらし、むき出しにした自分の可憐な乳房を揉み、
もう片手はチェックのスカートの中にもぐりこみ、秘部を弄くっているようだ。
ナイロン製の白いパンティが、悩ましく明日香の足首にまとわりついている。
宏美は明日香のとんでもない痴態を目にしてどうしようかと思うが、まさか声を
掛けるわけにも行かない。しかし財布が無いのに買い物に出るわけにも行かない。
どうしたものだろうと気配を消したまま立ち尽くすのだが、明日香はそんなことを知らずに、一人で
「ああ……フウッ…」
などと喘ぎ声を漏らし、陶酔しているようだ。
宏美はただ、狭いキッチンの壁に立ち尽くすのみだ。美雪のおもちゃにされていた
ときの強制的なオナニーとは違い、明日香は明らかに自分で望んでオナニーをしていた。
どうしたらいいのか考えが浮かばないままに、明日香の悩ましい喘ぎ声が
耳に入ると、宏美は自分でもおかしな気持ちになる。
そっと目を閉じて、高らかに突き出たTシャツの隆起を思わず揉んでしまう。
ふすまの向こうで明日香が繰り広げる自慰の姿が目に浮かび、それが普段の
清純な明日香では想像も出来ない姿なので、かえっていやらしく感じられてしまう。
宏美は乳房を揉むうちに、つい陶酔しかかっていたが、和室から明日香の
「ああーッ…」
とひときわ大きな声が聞こえて、すぐに大きく息を吐く音と畳の上に体を投げ出すような音が聞こえた。
(イッちゃったんだ…)
明日香の絶頂を悟る宏美は、我に帰る。このままここに居るわけには行かない、
外に出て、そっとノックして「財布忘れちゃった」と頭をかいて、明日香の
オナニーは目撃しなかったことにしようと決めた。
そっと玄関に向かう宏美だが、古い建物のせいか板張りのキッチンの床がギィーと音を鳴らしてしまい
「誰? 誰か居るの」
和室から慌てて明日香が飛び出してきて、宏美と鉢合わせした。宏美の顔から、
自分がいましていたことを見られたと悟ったのだろう、明日香は頬を紅潮させると
物も言わずに乱暴にキッチンとの境のふすまを閉めてしまい、
宏美は一人キッチンで立ち尽くしていた。
少しして、宏美は声を掛けてみた。いつまでもこのままで居るわけにも
行かないし、どうせ明日香の痴態を見てしまったことを誤魔化せない。
「明日香さん、ふすまを開けていいかしら」
返事が無い。
「わざと見ようとしたんじゃないの。お財布を預かるのを忘れて、
お部屋に戻ったらたまたま…」
しかし和室の中はシンとしたままだ。辛抱強く宏美は続ける。
「悪気は無かったの、ごめんなさい…でも私だって、明日香ちゃんには
散々恥ずかしい姿を見られたんだし、気にすることも無いと思うの」
その宏美の言葉が効いたのか、ようやく明日香がふすまを開いた。
恥ずかしさの中に、恨みがましそうな感情がこもった目をしている。
to be continued
>523
ほのぼの、いいですか。
一応エロがメインです。
>524
まぁまぁ。
>525
一人で買い物に行くようになるためのフリってことで。
>恥ずかしさの中に、恨みがましそうな感情がこもった目をしている。
この目はなんなんだ〜
>私だって、明日香ちゃんには
>散々恥ずかしい姿を見られたんだし、気にすることも無いと思うの
もしかして宏美は墓穴を掘ったか?
今後明日香に辱められる口実にされたりして・・・
まとめてテキストにしてどこかに上げてもらったほうが読みやすいなぁ
「別に、何てこと無いわよ。ほら、私だって恥ずかしい姿を見られたじゃない。
バイブを突っ込んで欲しいって明日香さんにおねだりしたり、セックスしてるところを見られたり…」
明日香が無言のままで強張った表情を変えないので、宏美はなんとか明日香の心を解そうと
「そうだ、私なんてあそこの毛を剃られて…ほら、まだ生えかかってる途中だからチクチクして痛いの」
と宏美はジャージをずり下げて自らパンティも降ろし、剃られた毛が再び萌え出している、
まだまだ生え揃うには時間が掛かりそうな、大人の女としては滑稽な股間を晒す。
清純を絵に描いたような明日香が強制とは違う自ら欲したオナニーを見られて、
心を凍りつかせているのではと心配で、明日香が早く気を取り直してくれないかと、
宏美は必死に道化役を演じていた。
ね、気にすること無いじゃないの、と言う風に明日香を覗き込む宏美に、
明日香は思わぬ述懐を始めた。
「ごめんなさい…わざと宏美さんに意地悪をしてました。宏美さんが困ったり、
決まり悪そうな顔をするのが面白くて…」
肩を震わせての明日香の述懐に、いったい何を言い出すのかと宏美は唖然とする。
とりあえず落ち着かせようと
「何を言ってるの? 明日香さんは恩人じゃない。恨んでいるはずの私を
助けてくれて、世話をしてくれて、感謝してるの」
と言うと、明日香は泣きながら首を振り
「このお部屋で最初に二人でうどんを食べていたとき、おば様から携帯に電話が
ありましたよね。あのとき宏美さんの顔に一瞬怯えが見えて、そのとき宏美さんに
優位に立った自分に気がついたんです」
そうして、泣きながら言葉を続ける。宏美はただ黙って耳を傾けている。
「わざと宏美さんを丁寧に扱って恐縮する宏美さんを面白がったり、逆に意地悪をして
着替えもよれよれのパンツやテニスウェアを着るように仕向けて、情けなさそうに
なる宏美さんを内心笑ったり、お掃除やお使いをしてくれるように仕向けたり…
お嬢様の宏美さんが私に気を使って、顔色を窺って…色々働くのが面白くて…」
明日香は嗚咽でろくに言葉にもならない。宏美は無表情で聞きながら、
崩れ落ちる明日香の体を抱きとめて、背中を擦る。
明日香の述懐は続く。
「宏美さんが困ったり、気を使うのが面白くて…それが自分の中で快感になってました。
でも…それで気分を晴らしても、自己嫌悪に陥る自分がいて…私ってなんて嫌な
人間なんだろうって本当に自分が嫌になって。でもまた宏美さんの顔を見ると、
苛めたくなって…」
宏美は泣きじゃくる明日香を抱きかかえ、そのセミロングの黒髪を撫でてやる。
「でも、私を助け出してれたじゃない」
「宏美さんを助けたと言うよりも、おば様に残酷なことをして欲しくなかったんです。
おば様、あのままだと宏美さんの手足を切り取って達磨にして、一生監禁するって…
いくらなんでも宏美さんがそんな体になるなんて耐えられなかったし、それ以上に、
おば様がそんなことをしたら、もうかつての優しいおば様に戻れなくなりそうで…」
その衝撃的な内容に、宏美も愕然とする。殺されると思ってはいたが、
まさかだるま人間にされて監禁し続けるつもりだったとは気がつかなかった。
背筋が寒くなるものの、それでも泣きじゃくる明日香を優しく抱きかかえている。
明日香はさらに続ける。
「地下室に監禁してからのおば様の宏美さんに対する仕打ちは酷いと思って
いました。でも、いざ自分が宏美さんと二人きりの生活になると、意地悪な仕打ちをしてしまって。
そんな自分が嫌で、でも宏美さんを苛めるのが快感な自分がいて、さっきも
それを思っていて…つい…」
そうしてワンワンと泣く明日香を見下ろしながら、宏美は切なくなる。この純粋な
少女の心を傷つけ、歪んだ楽しみを抱かせてしまったのは自分の責任だと思っていた。
自分が嫉妬から明日香を苛んだのが、事の発端だった。
「キャンパスに宏美さんの裸の写真をばら撒いたというのも嘘です。多分おば様が
そう言って宏美さんをけん制したんでしょうね…その言葉に合わせただけです。
宏美さんの立場を弱くしたくて…咄嗟に言ったんです」
宏美は明日香の髪を優しく撫でながらも、その言葉に安堵する。自分の恥辱が
知られていないというのはやはり有り難かった。
明日香は思いのたけを吐き出している。
「ワザとです、全部。意地悪をしたのも、丁寧に応対することで逆に
居心地悪くさせていたのも、全部私がワザとしたことなんです」
そうして泣きじゃくる明日香を、ただ宏美は受け止めていた。泣きじゃくり、
悔恨の言葉を吐き、ようやく泣き止む明日香に
「そろそろ炊飯器でお米が炊き上がる頃よ。お味噌を買いにいけなかったから
お味噌汁は無いけど、素麺茹でてネギとワカメでも散らして汁物代わりにしようか」
宏美の言葉に、明日香は泣き顔で面を上げる。潤んだ明日香の愛しい目を、
宏美はしっかりと見つめる。
「さっきお米を研いで炊飯器に掛けていたの。もう炊き上がるわ。あとはおかずね。
冷蔵庫を見たけど、今夜は肉野菜炒めにするつもりだったでしょう?」
ウンと頷く明日香に
「じゃあ明日香さん、お願いね。それとも私が作ろうか? 味は請け負えないけど」
宏美が笑顔でいうと、ようやく明日香も泣き止んで、ニコッと笑いながら目をこすり
「私が作ります。宏美さんには敵わないことだらけだけど、家事じゃまだまだ私が上ですから」
と言うとエプロンをしてシンクに立ち、野菜を切り始める。その後ろで宏美は、
大根の葉の漬物や、酢の物などの用意をしていた。
to be continued
>531
明日香さんの性格が変わった理由付けを問われていたんですが、実は根は変わっては
いなかったんです。性格が変わったのは宏美で、それを書きたいための展開だったわけです。
如何でしょう。
>532
途中から見始め人だと、長いとやっぱり見るのも根気が要りますよね。
もう少ししたらこのスレの粗筋を書こうと思います。
あと、このスレは読者さんたちが活発に意見を言ってるんで、読者さんたちの
レスを拾っていけば、おおよその展開がつかめるかも。
>>538 なるほどそういうことか、納得。
でもいい子になっちゃった明日香にちょっとショボーン。
あとは、美雪に再び捕まるだけの展開しかなくなっちゃったのかな?
540 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:04/09/29 23:58:04
感動的でええねぇ
こーゆう展開好きよ
なるほどな。だがちょっと無駄な展開が長すぎた気もするな。
今後どうなるのか、分からなくなってきたな。
このままエンディングへ加速するのが無難か。でも2の話みたいに
まとめるなら、もうそんな話いらない。エロなしで長いエンディング
なんて読者は興味ないから。
1さん
いつも読ませてもらってますが初カキコです。
エロなしでも面白ければいいと思う。
次を待っています。
543 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:04/10/01 02:02:52
不幸な結末でなくハッピーな結末希望^^;
>>543 お前みたいなのを偽善者って言うんだよな。
それならエロ漫画を有害図書って叫んでいるおばさんの方がナンボかましだぞ。
いじめで興奮するくせに、最後だけハッピーエンドを望むのかい?姑息な良心を満足させるために。
さぞ現実世界では小物な小心者なんだろうよ(w
また、バカがカキコしているな(w
547 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:04/10/01 23:41:08
きもいな
全ての思いが繋がり
まるで心から分かり合えているかのような幻想を抱きながら
生きつづけている それは鎖でつながれている
見えざるは心 消えたるは思い
風前の灯の
>>1の命
でも 見失う事無かれ 愛すべき物を
ひたすらやり続けよ きっと
それが貴方の生きる道 そして足跡
君はここにいた それじゃ駄目かな
心の底をぶつけてわだかまりもなくなり打ち解けた宏美と明日香は、食事をして
それぞれ入浴も済ませた。
もう明日香も、宏美の肛門に軟膏を塗るなどとは言わないので、宏美が自分で軟膏を
塗ることが出来た。
「少し早いけど、寝ましょうか」
明日香が言い、宏美もウンと頷いて布団を敷く。これまでは寝具を分けて二人別々に
離れて寝ていたのだが、今夜は互いの寝具を寄せ合わせて一つの布団にセットした。
二人ともそうしたい気分だった。
電気を消して布団に入ると、明日香がじゃれ付いてくる。
宏美の豊満な乳房をそっとまさぐり
「宏美お姉さん、どうしてこんなにおっぱいが大きいんですか。形も凄く良いし羨ましいです」
とささやく。
宏美はされるがままに乳房を触らせて
「でも、いいことばかりじゃないのよ。肩は凝るし、男のスケベな視線は
むかつくし。明日香ちゃんのおっぱいのほうがちょうどいいくらいじゃない」
と言い、逆に明日香の胸に手を伸ばす。
「ヤダ、宏美お姉さん」
明日香は布団の中で逃げながら笑う。
二人はいつの間にかさん付けをやめて、以前のように
「宏美お姉さん」「明日香ちゃん」と呼び合っていた。
「東京に来てから大きくなったわね。2センチはアップしたでしょ」
「よく判りますね」
「それは判るわよ。明日香ちゃん魅力的になったもの。学校で言い寄る男とか
いるんじゃない?」
そういうと、宏美はハッとした。明日香への贖罪に、せめて康介との仲を取り持たなくてはと。
自分のせいで明日香はだらしない汚ギャルの汚名を着せられて、康介とも別れた。
(そのうち康介さんに、全部打ち明けよう)
ぼんやりと思う宏美の胸を明日香が掴んだ。
「エヘヘ、やっぱり宏美お姉さんには負けますよ。でも、家事全般なら私の勝ちですから」
そうして明日香は宏美の胸を揉みながらいたずらっぽく笑うと
「明日にでもおば様のところに行って、宏美お姉さんの下着をこっそり持ち出してきますね」
「ありがとう、でも無理はしないでね」
「大丈夫ですよ、おば様には信用ありますから」
そこで明日香は宏美の目を見つめて言う。
「おば様に、どうして宏美お姉さんをそこまで憎むのか聞きたことがあります。
そうしたら…」
と、そっと打ち明け話を始める。
「私が義理とはいえ、一応は母親をないがしろにした、から?」
宏美は乳房を揉ませるがままに任せ、反問する。美雪が自分を憎む理由は
それくらいしか考えられなかった。
亡き母を思うあまりに啓太郎に再婚を反対して、家庭でも美雪を軽んじて
居丈高な態度をとった。
また、一度だけ啓太郎に連れられ、高校の夏休みに美雪の実家に行ったことがある。
田舎町のさらに山奥の、兼業農家の美雪の実家で、宏美はわがままに振舞った。
美雪の実家の人々は気を使って、宏美親子のために一部屋用意してくれたのだが、
宏美は「こんな古い家に泊まりたくない」と駄々をこねて、一人で町の中心部に
あるビジネスホテルに泊まった。食事だけはみんなと席を一緒にしたが、
美雪の親が宏美に喜んでもらおうと用意してくれた新鮮な野菜や山菜を使った
郷土料理、美雪の祖母が漬けている漬物、産みたての生卵などを美味しいと
思いながらも、何か面白くなくてふて腐れた顔で箸をつけていた。
啓太郎はそんな自分の態度をたしなめたが、それでも美雪の実家の人たちはニコニコしていた。
今になって、自分はわがままで失礼な振る舞いをしたと思う。
今になって、自分はわがままで失礼な振る舞いをしたと思う。
だが、そんなことだけで、地下室に監禁して挙句にはだるま人間にしようとまで思うだろうか。
宏美は考え付くことを明日香に言ってみるが、明日香はウウンと首を振り答える。
「そのお話を聞いて、私もおば様が可哀想に思えて…おば様が宏美お姉さんを
憎んでいた理由は…」
続く明日香の言葉に、宏美は驚いた。
(まさか、そんなこと…)
美雪の憎悪の原因を知らされた宏美は呆然として、仰向けのまま天井を見上げていた。
to be continued
>>539 明日香さんが性格悪くなったら、明日香イジメのシーンが死んじゃいますから。
大逆転で明日香が二人を支配、なんて考えたこともありますが、上の理由でやめました。
>>540 どうもどうも。桂子編の、亜由美と桂子のシーンとダブっているかなと自分で思ったりして。
>>541 確かに長いとは自分でも思いましたが、自然な流れで宏美さんの性格を変えたかったんです。
>>542 これからも感想どうぞ。
>>543 さてさて、どうでしょう。
>>544 意見交換ならともかく、他の読者さんに物言いをつけるのは止そう。
俺は多くの人の意見や感想を聞きたいのです。
>>548 ?
信用が有る分、それを裏切ったときの反発は大きいし
これからが大変そうだなぁ、明日香は
明日香が内心を打ち明けて宏美と打ち解けた翌日、明日香は早速成瀬家を訪れて
美雪と差し向かいで夕食を摂っていた。
「本当にどこに行ったのかしら」
小鉢の里芋をつまみながら美雪が口に出すのは忽然と姿を消したこの家の一人娘、宏美のことだ。
「どうしてるんでしょう。一人で生活していけるんでしょうか。あの人、バイトも
したことないみたいだし、もちろん住み込みの仕事とか出来なさそうだし。
要するに使えない人ですよね」
明日香が意地悪く笑うと、美雪に習い里芋を口に入れて
「美味しい、この煮物」
と微笑む。
「良彦さんにも、大学の宏美さんのお友達を中心にして探ってもらってるんだけど、
全く痕跡が掴めないんだって。良彦さんは人当たりが良いし、スッと相手の懐に入るのが
上手いから話を聞きだすのも得意なんだけど、全然引っかからないのよね。
啓太郎さんにも連絡を入れてないみたいだし、どこで何をしてるのかしら」
美雪が言い、豚肉の生姜焼きを口に運ぶ。
美雪の滑らかな唇が油でテカテカ光るのを、明日香はそっと窺いながら
「ひょっとして命を絶ってるかも。生きていられないほどの赤っ恥かいた
わけですもの。死んでいるんじゃないですか? そうなら清々しますね」
と言うと、ご飯を思い切り掻き込む。
美雪は箸を進めながらも目を丸くしている。優しくて穏やかな明日香が、
宏美に対し冷たい発言を繰り返すのに、目を見張っていた。
「ずいぶんと口が悪くなったわね」
美雪が苦笑すると
「あの人のせいで彼氏に振られて、笑い者や晒し者にされたんですから当然ですよ。
本当に嫌な人でしたよ」
明日香は言い、また口を大きく開けて豚のしょうが焼きを載せた飯を掻き込む。
美雪に本心を気取られないために、明日香はあえて宏美の悪口を言っては大飯を喰らっていた。
「今日はお昼に、キュウリやハムを挟んだ食パンだけだったから、お腹空いちゃって」
照れくさそうに笑う明日香に、美雪も微笑み
「いいわね、若いうちはどんどん食べたほうがいいわ」
と言い、ご飯をよそおってくれる。
宏美の悪口に花を咲かせて食事を終えると、後片付けをしながら明日香はお伺いを立てる。
「最近、実家から持ってきた下着が痛んでよれよれになってるんです。
新しく買おうかとも思ったんですが、あの人のを貰ってもいいかなって思うんです。
ラ・ペルラとかお洒落なのたくさん持っていたし」
「あの人? ああ、宏美さんの下着を欲しいっていうのね。いいんじゃないかしら、
好きなのを持っていくといいわ」
美雪が許可を出した。宏美の下着なんて、どうでもいいのだろう。
「ありがとうございます、おば様」
明日香は頭を下げ、洗い物を終えてシンクを拭いてから、宏美の部屋に向かう。
タンスを開けて、宏美の高価なランジェリーを物色して、パンティを何枚か
自分のボストンバッグに詰めこんで背後の気配を窺う。美雪が居ないことを
確認すると、今度はブラジャーをしまってある引き出しを開けて、
何枚か取り出してバッグの奥底に隠す。
パジャマやスウェットの類も持ち出したかったが、それではあまりにもかさばり
不自然になる。それらは後日持ち出すことにしようと、とりあえずバッグを
手にして部屋を出て応接間に行く。
明日香は一刻も早く宏美に下着を渡したかったが、すぐ帰るわけにも行かない
ので、しばらく応接間で美雪と歓談していた。その間も、怪しまれないように
ことさらに宏美のことを悪く言っては、美雪を喜ばせていた。
「そんなに嫌いなら、もっと意地悪すればよかったのに」
「今にして思うと残念ですね。でも、素っ裸でおもちゃにされている宏美さんを見ていたら哀れで」
「やっぱり明日香ちゃんは優しいのね」
「でも、布仮面は見たかったなぁ。残念」
「あれは傑作だったわよ。私の履き古しのパンツ被らされて、
パンツのサイドから悲しそうな目が覗いてるの」
「バカ丸出しですね、宏美さんって」
「そうね…でも今夜は本当にどうしたの? 明日香ちゃんは辛口ね」
などと会話するうちに時は過ぎていき、いよいよ明日香はボストンバッグを片手に立ち上がった。
(宏美さんも自分の下着を身に着けることができて、喜んでくれるわ。早く帰らないと。
宏美さんの悪口を言ったことは、おば様に怪しまれないための方便ということで、許してね)
美雪の妙に鋭い勘を危惧して、明日香は今夜はことさらに宏美のことを悪く
言っていたのだ。明日香なりに考えた工夫だったが、それが返って美雪に
疑いを持たせたことを明日香は知らない。
都会に出たばかりの純朴な娘・明日香の小細工は、しばらく義理の娘との
確執に苦しんできた30代半ばの令夫人の勘に引っかかっていた。
玄関先まで来て靴を履こうとすると、美雪が思いついたと言うように
「そうだ、頂き物のハムの詰め合わせがあるの。冷蔵庫の中にあるから、
1本持って帰るといいわ」
と言い、明日香は嬉しそうに
「ありがとうございます、では頂きます」
と言うと、キッチンに向かった。
美雪は足元に置かれてある明日香のボストンバッグに目をやり、少し考えてから
しゃがみこんでそっと中を開ける。
ビニール袋に包まれた洗濯物の冷たい固まり、宏美の部屋から持ち出したと
思しきブランド物の高級パンティ、美雪が持たせた恒例のおかずのお土産の
タッパーなどを取り出すと、バッグの底になにやら衣類が仕舞い込まれている。
美雪が手に取ると、それは明らかに明日香にはサイズが合わない、宏美のものと
思しき数点の高級なブラジャーだった。
美雪はたるみのない形のいい顎に手をやりしばし考えていたが、元通りに
中身をバッグに仕舞い込む。そこに明日香がやってきた。
手にはロースハムの塊を持ち
「ありがとうございます、美味しそうなハムですね」
「ええ、どうぞ召し上がってね」
「ではおば様、お休みなさい」
「お休みなさい、明日香ちゃん」
別れの挨拶を終え、明日香は門を出る。
リボンで結わえて背中に垂らした黒髪を揺らして夜道を行く明日香の後姿を
見送りながら、美雪は携帯を取り出してダイヤルし、相手が出ると、
「もしもし、良彦さん…やっと宏美さんの居場所がわかったわ」
と一言、口にした。
to be continued
>>554 ええ、大変でしょうね。
>>239 今だから言いますが、当時このレスを見て「鋭いな」と思わずニヤッとしました。
保全
やっと美雪が気が付いたか。さてさてどうなることやら。
できればもっと被虐的な話がいいなぁ。
最近はヌキどころなくて少々寂しい思いをしましたw
急展開。
いよいよラストスパートか。