escape

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1名無し戦隊ナノレンジャー!
誰だって現実から逃げ出したくなるものだ。
そう誰だって。逃げ出してもいい。
大切なことは、必ず戻ってくることだ。
2ぼるじょあ ◆yEbBEcuFOU :03/11/01 09:14
(・3・) エェー 現実逃避もいいもんだYO
3狛犬 ◆MiJ.aMrglc :03/11/01 09:25
妄想空間サイコーです
そのとおりです
5みなみ ◆373wchXXVk :03/11/01 11:09
>>1の言ってる現実逃避がエスケープと言う言葉に
 置き換えられるのはちょっと納得出来ない。
6ドラゴン ◆DoRAGXhYM2 :03/11/01 11:45
↑?
7みなみ ◆373wchXXVk :03/11/01 12:02
エスケープという英単語の意味は逃避でもあるけれど
 俗に日本語として使うエスケープの意味とはかなり違うって事だよ。
 ひとまとめにすんなって感じ。

 エスケープ 3 [escape]

(名)スル
〔逃げる、の意〕授業中、こっそり教室を抜け出して怠けることをいう学生語。
「授業を―する」
8名無し戦隊ナノレンジャー!:03/11/01 12:21
一度日本語で意味が通じるようになった外国語はもう
「日本語」なんだよ。
元の意味からズレててたり発音違っててもどうでもいいの。
それは「日本語」なんだから。
分かる?語学ヲタは変に拘るようだけどね。
kkk
10名無し戦隊ナノレンジャー!:03/11/01 22:33
ESCを押すと夢世界へと行けるソフトを開発中!
いい漢字に廃れてるな。
ではこっそり連載しよう。
彼は今でも思う。
あれは、何だったのだろうと。
でもたしかに、あれは存在していたのだと感じる。
誰にも認められなくても、僕はあの思い出を信じていると。
人間誰でも、落ちこんだり鬱になったりスランプに陥ったり、
まぁ少なからずあると思うんだよ。個人差あっても。
彼はまさにその状態だった。
何をしても、微妙に鬱、鬱。思うようにはかどらない。何か漠然とした不安と不満。
彼はそう、去年の春に大学生になったばかりだった。ばかり、はおかしいか。
もうすぐ二十歳だというのに、親のスネをかじりつつ、
かといって一生懸命勉学に励むこともなく、だらだらと過ごしていたわけだ。
端から見ればそうなのだけど、彼は彼なりに悩んでいた。
ただ流されるままにこの道を選んだものの、これで良かったのか。
といってもなんだ、高尚な悩みってわけじゃない。
ちょっと授業やら講義やらについていけなくなっただけなのだが。
最初はそんなものだった。いつものこと、でもあった。
思えば彼は、中学では何度もスランプに陥ったし、
高校でもそうだ、実は一度学校を退学したことさえあったんだよ。どうでもいいけど。
そして大学も、第1希望には入れず、妥協して入ったところだった。現役ではあったけど。
それなのにまたスランプだ。いい加減自信もなくすというもの。
それでもまぁ、いつかはまた戻るだろうという気持ちもあった。
彼は頑張れば割といい成績とれちゃうもんだから、変に調子乗るところもあった。
でもいかんせん努力しない人間だからか、感情の起伏が激しいからか、
外じゃ大人しく内弁慶だからか、何が原因かわからないが、全てかもしれないが、
また同じようにスランプを繰り返していたわけだ。
そして、あれは入学してから10ヶ月ほどが過ぎた頃のこと。
後期試験を目前に控えていたかな。寒い日だった。学校行く気も失せる。
そんなときに、出会ったんだ。出会って、しまったんだ。

14第02回 初体験(1):03/11/03 00:23
インターネットっていうものは、なんだかんだで面白いものだ。
特に掲示板。文字と文字とのぶつかり合いだ。いいすぎか。
でも、相手の顔がわからないのに激しく本音をぶつけ合う。
時に見かけるそういった会話は、独特の味があることは間違いない。
彼も、そんなネットにハマってしまった人間のひとりでもあったわけだ。
彼は大学入学と同時期にパソコンを入手した。
当然インターネットもはじめるわけだが、当時はあれ、あのダメ回線。
ISDNとかいうやつか?分かりやすくいえばイスドンだ。わかりにくいな。
しかもテレホマンだった。つまり、夜中しかネットはできなかったということ。
そりゃ寝不足にもなりますわ。それが成績不振の一因でもあったのだが。
ネット上の幾多の掲示板、BBSやらの中でその当時でも極めて巨大で、
特異な存在だったものがある。そう、2chこと2ちゃんねるだ。というかここだ。
彼がそこを知ったのはその前年の夏ごろだった。
ちょっとしたゲームや漫画のリンクを辿って着いてしまった。
そして、話は半年後に飛ぶわけだが、その頃には彼なりの楽しみ方も覚えていた。
彼は固定ハンドル、いわゆるコテハンもやるほどになっていた。
そのコテハンというのが、ここだけの話半ネカマみたいなものだったのだが。
半というのは、つまり、別に男だ女だは自分で言っちゃいないが、
女でも不自然じゃないような名前と文体、一人称で書いてたってことだな。
別に悪いことじゃないだろう?
そんな彼が、とある板で起こしたきまぐれが、全ての発端となった。
そう、はじまりは、ちょっとしたお遊びだった。
はじめてのお遊びだった。
15第02回 初体験(2):03/11/03 00:35
ある板で、あるスレで、あることをした。
具体的にはまだ書けないが、それはただのお遊びに過ぎなかった。
その時点では。
その板は、彼が2chにはじめて来たときに見た板。
そのスレは、彼とは何の関係もなかったスレッド。
彼が、そのスレに、何も考えず、ただふざけて書いたレス。
それが全てのはじまりだった。
彼は思いもしない。
自分の行動が、このあと自分に大きな影響を与えることになろうとは。
何気ないこの行動が、現実の自分をも苦しめ、他人をも苦しめることになろうとは。
愛と悲しみ、出会いと別れ、躁と鬱、プラスとマイナス、ネットと現実、
男と女、FFとDQ、煽りと馴合い、相反するあらゆる思いが、その先に待ち構えていた。
これから2年にも及ぶ、彼の人生の一部を語ろう。
下らない男の、下らない行動からはじまった、下らない思いととり返しのつかない罪を。
まぁ、それほど、仰々しいものでもないのだけど。
ここに書きこんだことがある人の誰もが経験あるように、
マジにしろネタにしろ自分の思いついたことを書きこむ。
それに何かしらの反応があれば嬉しいし、反応がなきゃ悲しい。
この感覚はおそらく多少なりとも自己顕示欲の強い人間ならば
誰もが持っているのだろうけど、その反応がダイレクトに、ときには即
返ってくるのはこの掲示板の面白いところだ。
病みつきになる人は、ここのそういった面にハマってしまうのだろう。
そして、人によってはそれは、ネットだからできるということでもある。
現実には、他人に向かってそうそう思いきって自分のいいたいことをいえるわけじゃない。
うけるかどうかも分からないネタを披露できるわけじゃない。
そんなピュアでシャイでキュートな人間のひとりだったわけだ。彼も。
常に、主役にはなれなかった。
昔はそんな時期もあった。でも、いつしか他人が騒ぐのを横目で見て微笑むだけの人間に
なってしまっていた。リーダーシップというものも欠片もなかった。
例えば、委員のつく仕事は極力避けた。面倒は避けていた。
悪くいえば、消極的な自分勝手とでもいったところか。
でも、心の底からそうだったわけじゃない。
彼にも、目立ちたい、中心に立ちたいという思いはあった。
それを邪魔する感情があるのだ。自信のなさもそうかもしれない。
彼はここ数年ですっかり自信をなくしていたのだから。
しかし、やはり思いはあったわけだ。いいかえれば、それは着々とたまっていたのかもしれない。
このときまで。彼のような人間でも主役になれる、この場所に出会うまで。
そして、それは勘違いに過ぎなかったのかもしれない。
だからこそ、彼は間違いを起こしてしまったのではないか。
でもたしかにそこにあったんだ。そこにいたんだ。彼は。
17第04回 自信と確信と:03/11/03 01:02
彼は、ネットの、この世界で、自分の思ったことを素直に口にすることができた。
彼の一人称はこの世界では俺だった。
現実では、俺というにも昔からいっていたわけじゃないから言いづらく、
かといって僕というのもなんだかなぁ、とわけのわからん理由で自分の一人称を
自分で口にすることはあまりなかったのだが。
それでもどうしても必要に迫られる場合は僕だった。
そんな彼も、この世界で自信満々に俺俺書いていたわけだ。
それともうひとつ、彼は現実世界じゃ決してシモネタというものを口にすることはなかった。
例え思いついたとしても、心に秘めて口には出さなかった。
シモネタを心に秘めるってなんかイヤだな。まぁいいか。
彼自身そういうキャラじゃないというのもあったかもしれない。割と大人しめだったし。
しかしそれ以上に、というかその原因だろうか、自信がなかったわけだ。
明るくライトなシモネタでも、同性からも引かれるんじゃないか、とでも思っていたのだろうか。
まぁ、それは彼に限らないと思うのだけど。
ネットで見かける頻度で現実でシモネタ見たらこの国終わるわな。
つまり、彼も皆もネットだからこそ下らないシモネタを思いつくままに書けたんだよ。
そんなわけで、彼の人格もネットと現実じゃ大きく違ったものになっていた。
どちらも自分であることは確かだと思っていた。
そして、自信を取り戻す切欠となるのも、この世界での反応だった。
自分はこの世界では上手くやっていけるのではないか、それはやがて確信へと変わった。
だからかもしれない。それを、改めて確かめたかったのかもしれない。
思えばそれまで、この世界でも中心となって物事を進めることはなかった。
この掲示板の性質上当然かもしれないが、いつでも脇役だった。
でも彼はあのスレに出会う。最初で最後の、主役を、演じることとなる。
18駄文書きさん:03/11/03 01:17

いつかの未来、
それぞれが懐かしい日を振りかえるときもあって
離れ離れの私たちが、そのとき思う瞬間
19駄文書きさん:03/11/03 01:24
「彼が望む、彩りのある夢」
20駄文書きさん:03/11/04 01:53

彼の世界では彼の現実とは違う姿が存在するし、
そこには現実とは違う文法が存在するわけだ。
彼を現実から区別するためにも、ここは、
別の見方をしてみようと思う。
「うだつのあがらねぇスレだ。」
もう日も暮れようとしている。
冬の昼間は、寒いながらも日が照るときは暖かく嫌いじゃないが、
やっぱり夕方からはさみぃんだよ。まじに。
そんなときにこの「スレ」をみつけちまった。
スレ、ってなんだ、って?
そうだな、近い未来、地球ではない惑星にドームを作るとする。
そこには独自の社会ができあがるわけだ。そんなもんだ。納得しろ。
そのスレに辿りついたとき、俺はこう思った。
「ちょいとからかってみるか」ってな。
ためしにちょっと住人をいじってみた。試してみたんだな。
そこの先住民族は悪いやつじゃなかった。
余所者の俺を割と生暖かい目で歓迎してくれた。
俺は調子に乗ったね。
得意のマシンガントークとエロネタパラダイスとピロートークで皆ブロークンマイハートさ。
でもそこには元のヌシがいたみてーなのよ。
そりゃ、もう思ったね。「バトるか?バトるか!?」って。
しかしそうはならなかった。
不思議なものだ。俺のカリスマ性ゆえか?
そこのヌシはこう言った。「しかし、俺が本物であるぞ」と。
だったらなんだ、俺は偽者なのか?
まぁいい。俺がお前より支持されはじめたのは明らかなのだから。
つっても、あれだな。面倒だ。さて、切り上げるか。
こんなところにいつまでもいても仕方ねーからな。
だが、そんなときに住人のひとりがこうほざきやがったんだ。
「あんたには仲間がいないのかい?」
私はそのとき、夢を見ていました。
私が見る夢は、いつもはっきりとしていて。
でも、それなのに、すぐ忘れてしまうのです。
ただ、はっきりとあったことだけを覚えている。
それが夢というものなのかもしれません。
夢を覚えていたいとは思うけれど、忘れてしまうから夢なのでしょうか。
それでも忘れたくないという思いはいつもあって。
だから、このときになってようやく叶ったのかもしれません。
呼ばれているきがしました。いえ、呼ばれていました。
誰の声かはわからないけれど、それでも。
それはしだいに大きくなって、それは私の中に残って、
私はそうしなけばならないと、いかなければならないと、思いました。
どこに行けば、いいのだろう。
そんなことは、考えもしませんでした。
わかっていたのかもしれません。
事実、わかっていたのですから。
目が醒めると、そこは一面真っ白でした。
いえ、ところどころに、ぽつりと黒く・・・
その黒い物体が、突然はなしかけてきました。
「君が」
世界が、一気に広く、大きくなってゆきます。
私は感じました。
ここが、新しい世界。私の新しい世界。
新しい、私の、未来。
色んな性格の人間が世の中にはいるもんだけど、
まぁ、人間だもの、それはパターンに置きかえられる場合が多い。
男と女でも大分違うもんだが、基本的に明るいか暗いかだわな。
でもよく見ていくと誰一人として同じじゃないもんだ。
よくもまあ、見事なものだ。
でも今は、感心してる場合じゃないんだな。
考えてみれば、最初の宇宙が、小さい宇宙が誕生したときは
こんな感じだったんだろうか。
とてつもない速さで広がりゆく世界を手に入れ、
そこに命を生み出し、育てていく気分とは、このようなものか。
私は神なのだ。この世界では、少なくとも。
私の小さな宇宙の中で、踊るがいい!!!
しかし、私はなんとも疲れやすい。そして飽きっぽいのだ。
この世界に飽きるのも、時間の問題かのう?
神が一人というのは、実のところ虚しく寂しいものなのだよ。
対話する相手がいねえ。自慰しかできねえ。
民の相手をするのも飽きてきた。
彼等は一様に、下らない願いしか望まないからな。
この世界も、畳もうか。
私がそう決心したことを見抜いたのか?
私よりも高位なる神は?
私が、私の使いが全てであった世界が、変わろうとしている・・・!
私の民が、私ではない何者かに、揺さぶられている・・・!
そう、それは・・・面白いことではないか!
なんということだろう。
この興奮は、なんなのだろう?
彼がこの世界に足を踏み入れて10ヶ月ほどが過ぎていたが、
これほどまでに気持ち高ぶったのははじめてだった。
人生というものを、この世界にも新しく見出したような気分だった。
そこに新しい可能性と未来を感じることができた。
他人のものだったものを奪い取る征服感。
自分の行動が受け入れられる満足感。
今までやったことのない行動を試す緊張感。
どれも今まで以上のものだった。
しかし、それはそれで、ここだけには限らない、
またどこかで味わうことのできるものだとも思っていた。
そこに投げかけた一人の発言。
彼に次の一歩を踏み出させたひとつのレス。
ひとつであったものが、ふたつになるということは、
単純に倍になるということであり、それが繰り返されると、
その度にかつてない感動を覚える。
そして、彼が経験したことのない数の反響と、
体験したことのない忙しさに、彼は、ここが新しい自分の世界だと、
錯覚しはじめる。当然の錯覚であり、彼にとってそれは、
ある意味理想の世界が誕生したことを意味していた。
そして、自分だけが制していたものに、自分ではない誰かが、介入する。
邪魔なものかと思った。排除すべきものではないかと。
しかし彼は待った。試すことにした。それと、共に生きる方法を。
それが、結果的にこのあとの彼の1年を、決定付けることとなる。
ほんの、ささいな、出来事だった。
25駄文書きさん

きっかけは、いつもちょっとしたこと。。
それはいつも、後で思うこと。。
道はいつも、幾多にもわかれている。
いつまでも僕達を試すのか。