毅然とするのはもちろんいいが、もっと女の子らしい優しさを身につけて欲しいのだ。
自分の思い通りにならないと激昂したり口を聞かなくなったりと機嫌を損ね、
よく言えば負けず嫌いだが、ある面我が強く、思いやりと言うものに時として欠ける
わが娘を見ると、この先社会に出たり家庭に収まったりしたときに軋轢を生むのではと危惧していた。
ちょうど地方に住む知人の娘が同じ三田大学に合格したので、その知人に対する
恩返しの意味で、部屋代無しの食事つきで、うちで預かろうと申し出た。
その娘とも面識はある。素朴で清楚な、儚げな雰囲気の娘だ。しかしなによりも、
その娘が優しくて慈愛を持ち合わせていることが感じ取れたことが大きい。
(この娘が宏美にいい影響を与えてくれれば…)
と願わずにはいられなかった。
そして数週間後、その知人の娘、杉本明日香が成瀬家にやってきた。小柄な体で
大きなバッグを抱えて、まだ春というのに額に汗をにじませてやってきた明日香を
父と美雪は歓迎したが、宏美は自室でそ知らぬふりを決め込んでいた。
(邪魔くさい、お金がないなら東京に出てこないで素直に地元の大学にでも行けばいいのに)
などと思いながら、ベッドに仰向けになりCDを掛けていた。
その夜、明日香を交えての夕食に、しぶしぶ宏美も席を同じくした。
「杉本明日香です。これからお世話になります。よろしくお願いします」
と挨拶されても、横を向いてフンと小さく頷いただけの宏美だった。
ろくに言葉も交わさなかった二人だが、目があうと宏美はにこりと微笑んでくる。
(ご機嫌でもとってるのかしら…)
初めのうちは宏美はそう邪推したが、明日香の邪気のない純な笑顔に、ついそんな
自分が恥ずかしくなるのを覚えるのだ。
食事を終えると明日香は率先して食器洗いを買って出る。
「できるだけお手伝いをするお約束ですから」
と言いながら、台所仕事をする明日香の後姿を眺めながら、宏美は次第に明日香に
対して好感を抱いていくのだった。
(あーあ、洗い物なんかしたら手が荒れちゃうのに)
食後のルイボスティーを飲みながら思う宏美である。
(それにしても、明日香ちゃんてなんだか田舎の優等生って感じね。まだ野暮ったくて
世慣れてないみたいだし、これからいろいろと面倒見なくちゃいけないのかな。
なんか、面倒くさいことになっちゃったなー)
自分もまだ青二才の癖にそんな感想を抱く宏美は、お姉さんとして、明日香の面倒を
見る気になっていた。そして面倒くさいという気持ちとは裏腹に、Gジャン姿で
ポニーテールを揺らしながらくるくると立ち働く明日香を眺めながら、
自分の手持ちの服で明日香に似合うのはなんだろう、そうだ、眉毛も無造作で
お手入れしていないし、ちゃんと剃ってあげなくちゃね、などといろいろと考える。
そして、そんな手間を考えるのがなぜか楽しく感じられるのだった。
明日香が洗い物を終えると、一緒に洗い物をしていた美雪が
「今夜は疲れたでしょ。荷解きもあるでしょうし、もうお部屋に戻ってもいいわよ」
と言う。
さて、いよいよ明日香を自室に誘うかと宏美が声をかけようとしたとき、美雪が余計なことを言った。
「宏美さん、お姉さん代わりとして明日香ちゃんのこと、よろしくね」
まだ30半ばで年齢よりも2歳くらいは若く見える、美しき義母に余計なことを
言われて、宏美はカチンと来た。
勉強をしようと机に向かおうとした子供が、親から無造作に「勉強しろ」と
言われれば、しらけてやる気をなくすのと同じことだった。
「美雪さん、わかっているから余計なことを言わないで」
宏美は決して「お義母さん」などとは言わない。
その剣幕に美雪はあわてて
「ごめんなさいね、余計なことを言っちゃって」
と、年下の義理の娘に対して謝るのだ。
そこで啓太郎が割って入る、これもいつものことだった。
「まあいいじゃないか。明日香ちゃん、今夜はゆっくり休みなさい。
それと宏美、明日香ちゃんのことを頼んだぞ」
さすがに宏美の父親である。最初に話を持ってきたときとは打って変わり、
宏美がろくに明日香に話しかけないのに、明日香に好意を抱き始めたのだと気がついていた。
大好きな父に言われて、とたんに宏美は機嫌を直す。
「わかってるって。明日香ちゃん、良かったら私の部屋に来ない?」
初めてこの家の一人娘からやさしく話しかけられて、明日香はにこりと笑った。
「はい、宏美さん」
答えると、啓太郎と美雪に
「おじさま、おばさま、お休みなさい」
と挨拶をして、明日香は宏美の後に従う。
その後姿を見ながら、啓太郎はどうやらうまくいきそうだなと、安堵を感じていた。
「さ、入って」
宏美の部屋に通された明日香は目を見張った。
落ち着いた色調で統一された宏美の洋室は、八畳間くらいの広さだろうか。ベッドや
タンス、クローゼットがあり、また、テレビやビデオ、コンポ、パソコンなども揃っている。
実家では弟と同じ部屋をカーテンで仕切り、テレビなどは茶の間に一台だけでそれを
家族で遠慮したり主張したりしながら見ていたのと比べると、大違いだ。
宏美の部屋にはポスターのようなものは一切なく、壁には海辺の冬景色を描いた風景画が飾られていた。
「これ、いいでしょ。パパが誕生日プレゼントとして、画家に描かせたの。
これ見てると、落ち着くんだよね」
と風景画をトンと指先でたたく。
正直、明日香は冬の荒い波が岩場で砕け散り、海草が砂場に所在無く打ち寄せられて
いる、生物の躍動感や暖かさのないその寒々しい絵柄が好きではなかったが、礼儀として
「ええ、素敵な誕生日プレゼントですね」
と答えておいた。
宏美は髪を掻き揚げてニヤリと笑うと、
「明日香ちゃん、脱いで」
と言い出す。
いきなりのことに身を硬くする明日香。その強張ったあどけなさの残る明日香の
顔を見ると、宏美はプッと吹き出す。
「勘違いしないでよ。上着よ、Gジャン脱いじゃいなよ」
と勧める。
ああ、そういうことかとほっとした明日香がややくたびれ気味の色あせたGジャンを脱ぐ。
その下の白いカットソーの胸の部分がそれなりに膨らみを帯びていた。
(Bか、よくてもCカップくらいかしら。フフッ、でも女の子はこれからだから)
自分の張り出したFカップのバストが自慢の一つでもある宏美は余裕たっぷりに、
成瀬家の新しい住人となった少女を見つめるのだ。
そしてクローゼットからブランド物の白いジャケットを取り出すと、明日香に羽織らせる。
「うん、明日香ちゃんにはジージャンにジーンズより、こういうほうが似合うよ。
これを羽織るなら、内にワンピース着たり、キャミソール着込んでもいいし…」
そして自分の手持ちの衣類からあれもいい、これはどうかしら、と明日香のために
見繕う。そんな宏美を見て、明日香も安堵を覚えるのだった。
父の旧友である成瀬家にお世話になる話を持ち込まれたとき、明日香の父は
ありがたいことだと言いながらも、少し危惧を洩らしていた。
言うまでもなく、宏美のことである。
「一人娘で我侭らしいからな。もし明日香が辛い目に遭わされたら…」
そんな父に対し、明日香はわざと
「大丈夫よ、家事のお手伝いをするだけで部屋代も食事もただなら、願ってもないじゃない。多少の嫌なことなんて平気よ」
と陽気に振舞った。
自分の高校生の弟も成績優秀で、難関の大学を狙えると評価されていた。そこで自分は
成瀬家に下宿させてもらって、生活費を浮かそう。実家の負担を減らして、
その分弟のためにお金を回したい、と健気に決意を固めたのだ。
宏美に意地悪な仕打ちをされるかも、と覚悟していた。それが、この宏美の親切な
対応である。うれしい誤算だった。
結果、その日が初対面の娘2人は意気投合して、キャンパスライフや明日香の
地元の話などで盛り上がり、夜更けまで語り合ったのだった。
宏美に気に入られたからと言って、明日香は増長することはなかった。
毎朝、手早く洗顔を済ませるとトイレ掃除と台所や廊下、応接間の掃除機がけ。
そして学校から帰ると風呂の掃除と、食後の食器洗いをするのが日課だった。
何らかの事情で帰宅が遅くなったときは、風呂掃除の代わりに靴を磨いたりと、
必ず仕事をこなしていた。
「そんなに無理しなくてもいいんだよ」
と啓太郎が気遣うのだが、明日香は
「お約束ですから。それにこれくらいなんてことないです」
とニコニコしながら靴を磨いたり、窓ガラスを拭いたりするのだ。
そんな明日香を美雪もすっかり気に入り
「助かるわ。本当に健気な娘ね、明日香ちゃんて。可愛げもあるし」
と啓太郎にささやいていた。もちろんこれは本心でもあるのだが、ろくに家事を
手伝わず、義母である自分を軽んじる宏美に対する当てつけもあったのかもしれない。
しかし啓太郎はそんな心の奥底に気がつかないような風で
「うん、明日香ちゃんは健気だね」
と言うにとどめる。美雪はまだなにか言いたそうだったが、押し黙る。
啓太郎もその機敏には気がついているが、あえて無視した。
(明日香ちゃんを迎え入れて正解だったな。あの娘のいい部分は宏美に足りないもの
だし。明日香ちゃんの存在が宏美にプラスになって欲しい)
と思っていた。宏美が変わっていけば、おのずと義理の母である美雪に対する
態度も変わっていくのでは、と期待するのだった。
大学生活が始まってから、宏美の勧めで明日香は、宏美の所属するテニスサークルの
メンバーになっていた。
運動オンチだし、約束の家事手伝いをする時間が取れないと明日香はやんわりと
固辞したのだが
「大丈夫よ。マジでテニスをするわけじゃなくて、楽しく遊んだりする名目で
テニスがあるだけだから。下手でもオッケーよ。それに家事の手伝いも、
私がパパに話しておくから。今までも美雪さんが一人でやってきたんだから、明日香ちゃんが
手伝わなくても心配ないよ。サークルの費用も、パパに頼んで出してもらうから」
と宏美に説得されては、嫌とは言えず、成瀬家の当主の啓太郎が了承したらと答える明日香だった。
「いいじゃないか。手伝いもサークルの費用も心配しなくていいよ」
という啓太郎の勧めもあっては致し方なく、明日香はテニスサークルに入会した。
当初はあまり気乗りがしなかったが、しかし入会してみると意外と楽しかった。
同じく地方出身の新入生の友達もできて、一緒に下手なテニスに興じてみたり
するのも楽しかった。
そんな明日香のことを、宏美もお姉さん的な立場から気にかけていた。
いかにも田舎の優等生美少女といった当初の風体の明日香に対してメイクの
アドバイスをしたり、明日香に似合いそうな服をあげていた。
宏美の助力で明日香はそれまでの野暮ったさから磨かれてきてはいたが、それでも
生来の持ち味は生きていて、純なイメージを漂わせる正統派美少女という風になっていた。
女優で言えば、酒井美紀に似ているとの評が的を射ていただろう。
誰かが
「宏美さんと明日香ちゃんて仲良しだけど、ぜんぜん違うね。月と太陽みたい」
と評した。
ゴージャスな容姿とプライドの高い勝気な性格で周囲を圧倒する宏美と、
儚げで一昔前の美少女という雰囲気で笑顔を絶やさず、自己主張の少ない明日香は、
互いに美形でありながらも対を成すものだった。
そんな明日香の持ち味を認めても、そのキャラクターは自分と被らないし、
第一宏美は絶対的に自分に自信を持っている。また、明日香が自分の家の厄介に
なっている事情もあり、ライバル視するには及ばないと思っていた。だからこそ
明日香には親切でられたし、明日香もお姉さんとして宏美を慕っていた。
週に何度かは待ち合わせて学食で昼食を摂ったり、待ち合わせて帰ったりと行動を共にする。
夕食後も、宏美や啓太郎夫妻とともに応接間で談笑したり、宏美の部屋で二人で
話をしたりCDを聞いたりと、すっかり溶け込んでいた。
「もう、明日香ちゃんみたいな妹が欲しかったなぁ」
甘ったれた口調で父に甘える宏美を見て、啓太郎は満足そうに頷く。
啓太郎は明日香からも話をいろいろと聞いていた。
サークルの飲み会で男子学生が悪ふざけを仕掛けたときに宏美が一喝してやめさせたとか、
買い物に付き合ってくれたお礼にと、さりげなく自分の衣類も買ってくれたとか。
「あれ、絶対付き合わせたお礼なんかじゃないです。最初から私に買ってくれようとして、
でも照れくさいから、付き合わせたお礼なんていう名目で買ってくれたんですよ。
宏美お姉さん、優しい人なんですね」
と聞かされたときには、啓太郎は明日香を迎え入れてよかった、とつくづく思ったものだった。
後で宏美にその話をしたところ、
「だって、明日香ちゃんてあんまりいい下着を持ってないみたいなんだ。
くたびれた下着だと、体育やサークルでの着替えのときなんか可哀想だし。
でも、最初から買ってあげるから、なんて傲慢みたいじゃない? だから、
無理に付き合ってもらったお礼にと、お金が余ったからっていって、新しいのを
選んであげたんだ」
と、はにかんで言うわが娘の頭を思わず啓太郎は抱きかかえた。
「痛いよ、なによ、パパ」
「嬉しいよ、宏美がそんな気遣いをするなんて」
「当たり前じゃない、明日香ちゃんは大事な友達で、妹のようなものなんだから。
傷つけないように配慮するのは当然よ」
その言葉に心底嬉しくなった啓太郎だ。
以前の宏美なら、なんの気遣いもなく新たな衣類を買い与え、感謝されて当然と
いう態度をとっただろう。しかしそれが下手をすると相手を傷つけるということを
悟ったらしい。
「明日香ちゃんが来て、よかったな」
「うん、本当にそう思う。でも痛いよ、放してよ」
つい娘を抱きかかえる手に力が入っていたらしい。
「ははは、ごめん」
笑う啓太郎は、心から嬉しそうに笑った。
to be continued
sageながら新連載開始です。
気に入ったら読んでください。
>>264 「書きたいこと」を書くのが良いんじゃないでしょうか。
>>1タン
大量アップ乙!
しかし、面白いのか面白くないのかわからない導入だなぁ。
第一、
この物語のヒロインは誰なんだ?
「杉本明日香」じゃ平凡すぎ。ただのいじめになっちゃう。
ヒロインはやっぱり高いプライドと、
息をのむ美貌とスタイルをもってなきゃ萌えないなぁ。
「杉本明日香」を人質にされて、「成瀬宏美」が責められるなら面白いかも。
(でもそれじゃ「桂子受難編」と同じパターン?)
あ、実は見た目に反して「杉本明日香」は悪魔の娘で、
誰にも気づかれずに、「成瀬宏美」を落としていくなんてのもいいなぁ。
でも、「美雪」がヒロインって言うのが一番意表かも。
>>264 で、何をして欲しいんだ?
よくわからないが応援くらいはしてやるぞ。頑張れ。
1タンもいっているが、ここは、読者のニーズを聞いて作家が書くというスタンスではなく、
自分が書いたものを好きなヤツだけが読めばいいというスレだから、
好き勝手に書くのがいいよ。
つまらなかったら、無視されちゃうけど。
書けない時はどうすればいいか、ききたかったんですが、少しずつでも
書き進めてみようと思います。みなさんレスしていただき有難う。
>>288 はじめから長編に挑戦するのではなく、
ショートストーリーから書いてみたら。
後は、起承転結もなく、自分が萌え萌のシーンだけ書いてみるとか。
で、とりあえずそれをアップしてみる。
そうすれば「オチがねえぞ」とか、「こんなんじゃ萌えない」とか
言葉はキツいが真実をついたレスがかえってくると思う。
それを参考に、自分の欠点を直していけば、
いつの間にか長編も書けるようになると思うけど。
ま、とにかく、最初からみんなに気に入られるようなもの書こうなんて思わずに、
自分がハァハァできるものを書いてみる事を進めるよ。
291 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:47
「明日香ちゃん、康介さんってどんな女の子が好みなのかな?」
今夜も明日香を自室に招いて、宏美は話しかける。
プライドの高い宏美は、イエスマン的な男子学生など眼中になかった。サークル内
でも女王様然と振舞っていたが、サークルの代表である康介にだけは、
宏美は自己主張も忘れて彼の言うことに耳を傾ける。
宏美が些細なことで機嫌を損ねると周囲のものはご機嫌取りに走ったり、
触らぬ神に祟りなしとばかりに見て見ぬ振りをするのだが、康介だけは
そんなことではいけないと宏美を諭すのだ。
これがほかの相手なら宏美は激昂するところだろうが、なぜか康介に言われると
素直に言うことを聞けるのだった。
あるとき、仲間から「宏美さん、康介さんのことが好きなんじゃないの?」
と指摘され、何いってんのと笑い飛ばした。しかし指摘されたとき、宏美の胸が
動機で高鳴っていた。そのとき気がついたのだ、自分は康介に惹かれているのだと。
292 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:48
長身で健康的に浅黒く焼けた肌に、さらっとした髪をなびかせるさわやかな
外見で、包容力と統率力も持ち合わせる、人望と人気とを兼ね備えている康介。
康介がサークルの女の子と談笑したりしているのを見ると、宏美は不快になる
気持ちを懸命に押し隠していた。自分にご機嫌取りに近寄る男子学生など、
もはや邪険にしか扱わなかった。
康介に対する気持ちは誰にも打ち明けてはいなかった。ただ、自分の妹的な
存在の明日香にだけ、その気持ちを隠すことなく打ち明けていたのだ。
明日香も話を聞かされるたびにニコリと笑みを浮かべながら
「康介先輩と宏美さんなら、お似合いのカップルだと思いますよ」
と言ってくれる。
「えー、そうかな」
293 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:49
と言いながらも、まんざらでもない宏美だが、どうにも気にかかるのは、
康介の話題を出すと明日香がフッと寂しげというか、何というかきまりが
悪そうな表情を一瞬見せるのだ。
すぐにいつものさわやかな明日香のスマイルに戻るが、どうにも引っかかる。だが宏美はこう考えていた。
(明日香ちゃんも、康介先輩に憧れてるのかな。でも悪いけど、ここは譲れないな)
それとも、もしかして自分が康介と付き合ったら寂しくなると、
疎外感を覚えているのだろうか。
(でも明日香ちゃんも魅力的だし、すぐにでも彼氏ができるわ。
私と康介さんが付き合うことになったら、明日香ちゃんとその彼氏と一緒に
4人で遊びに行くのも楽しそう)
プライドの高い宏美は、自分の魅力を疑わずに呑気に構えていた。
294 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:50
初夏のさわやかな陽気の中、夕暮れの街中を宏美は一人歩いていた。
たまたま各駅停車に乗ってしまい、まあいいかと自分の最寄り駅の
ひとつ前の駅で降りたのだ。急行停車駅ではないからか、駅前のロータリー
も無いに等しいし、商店街はなんとなくごみごみしている。そこを颯爽と
ロングヘアを靡かせて歩く宏美は、周囲の視線を感じていたが、そんなことは
いつものことだ。気にもせず歩みを進める。
(たまに隣の駅で降りて、こうして歩くのも面白いわ。健康にもいいし、いろんな発見がある)
最近開店したのか、これまで気がつかなかったお店もある。
そんな店のひとつである花屋に立ち寄り、花束を見繕ってもらう。
「うん、これを今夜の食卓に飾ろう」
そう満足そうに頷いて歩く宏美の視線が、一台の車にひきつけられる。
295 :
でぶお ◆DEBUO9Dqpw :03/11/03 00:50
/ゝ
/⌒/" 、⌒ヽ
| ::::::::○::;;;::○::;| /ー- 、 すいませんちょっと通りますよ
ヽ ,,:::、Wノノハ;/./==ヽ i
/,~'''-:: ´_ゝ`)/. |/
/ ::: ..::::つO
"''-;,,i ::::,,/ ヽ
"''---''''/"''~
296 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:50
「あのスカイライン、確か…」
康介の車種と同じだ。その車が目の前の交差点を過ぎたあたりでとまった。
近寄って確かめてみようか、もし康介さんなら…、と思った宏美の足が急に止まる。
宏美はその整った顔を強張らせて息を呑んだ。
運転席から手を振っているのは紛れも無く康介だったが、助手席から
出てきたのは明日香だったのだ。
(どうして、明日香ちゃんが康介さんの車に…)
楽しげに別れを告げている二人に気が付かれないように、宏美はまるで
自分が悪いことでもしたかのように建物の影に身を隠して様子を伺う。
すぐに車は走り去り、明日香は手を振りながら車を見送ると歩き出した。
一部始終を宏美が見ていたとも気がつかずに。
胸騒ぎを感じながら、宏美はわざとわき道にそれて家路に着く。
297 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:51
(どういうことなんだろう、たまたま送ってもらっただけだろうか)
しかしそれなら宏美の家の前、もしくはそのすぐ近くまで送ってもいいはずだ。
どうして隣の駅の辺りで車から降りたのか。
自分に見られないようにとの配慮?
ではなぜそんな配慮をしなくてはいけないのか。
整った眉をひそめ、さまざまな想像をめぐらせる宏美だった。
その日、いつものように夕食を摂ってから、明日香を自室に招いて話を振ってみた。
「明日香ちゃん、今日、東町の辺りにいなかった?」
東町とは、明日香が車を降りたあたりの町名である。
「え、どうしてですか?」
問い返す明日香に
「今日は私、疲れたからタクシーで帰ってきたの。そうしたら東町の辺りで
明日香ちゃんが歩いているのを見かけたから」
と言ってみた。
298 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:52
それを聞いて明日香はポンと手を叩いて
「あ、それなら本屋さんに寄ったんです。探していた本があって、あそこにある
大きな本屋さんにあるかなって思って、今日はひとつ手前の駅で降りたんです」
と屈託ない様子で言う。
(明日香ちゃん、嘘をついている…)
そんな内心を隠しながら宏美は
「そう、それで探していた本はあったの?」
「いえ、無かったです。『ルーツ』って言って、自分の祖先を探る話なんですけど、もう絶版でどこを探しても…」
しかし宏美は、途中で明日香の話が耳に入らなくなっていた。
明日香はなぜ康介の車で送られたことを隠すのか。
康介に惹かれている自分に気を使ってのことなのか、それとも
隠さなくてはいけない何かがあるのか…
明日香に話を合わせながらも、宏美は上の空で考えをめぐらせていた。
299 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:53
「なんでも好きなものを頼んでね」
宏美はサークルの後輩で、地方出身でアパートで1人暮らしをしている
加奈をファミレスに誘っていた。
宏美が見たところ、加奈は三田大学に入るくらいだから
勉強はできるのだろうが、お調子者で世間知らずという印象だった。
「冷蔵庫、秋葉原で買うと安いんだよね」
なんて、田舎者丸出しで話しているのを聞いたことがある。
垢抜けないくせっ毛のさえない感じの少女だが、おしゃべりな加奈に
「遠慮しないでいいから。好きなものを頼んで」
と宏美が勧める。
「すいませーん、一食浮いて助かります。じゃあ、ハンバーグセットに
サラダ、それとデザートは…」
「もちろんいいわよ。加奈ちゃんの時間を取らせてるんだから」
「じゃあパフェを」
300 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:53
加奈の注文した品と、自分のためのコーヒーときのこのスパゲティを
オーダーすると、宏美は加奈と世間話をしながら、機を伺う。
注文したメニューが来るとコーヒーだけ飲んで、自分で注文した
きのこスパゲティーの皿を加奈に押しやる。
「良かったら食べて。美味しいから」
「えー、そんなに食えないですよ」
といいながら、この際に詰め込んでしまおうとスパゲティとハンバーグセット
を詰め込む加奈だ。
「先輩、ありがとうございます。あんまり仕送りもなくてきついんですよ。
昨日なんかインスタント味噌汁と納豆でご飯食べたんです」
「へえ、加奈ちゃんて頑張ってるんだね」
「いやー、うちが貧乏なだけっすよ。先輩が羨ましいです」
と、食べることに懸命な加奈に、さりげなく本題を切り出していく。
301 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:03/11/03 00:54
302 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:54
「明日香ちゃんなんだけどさ、誰か変な男と付き合ってないかな?」
加奈の手が止まり、伺うように宏美を見る。
「変な男、ですか?」
「うん、誰かと付き合ってるみたいなんだ。明日香ちゃんを預かっている責任も
あるし、なによりも妹みたいな明日香ちゃんがおかしな男と付き合っていないかと心配なの。
これが康介さんとかの安心できる人ならいいんだけど」
手を止めたままでじっと宏美を見る加奈は
「康介先輩のこと、宏美先輩は好きなんですか?」
と聞いてくる。
「うん、いい先輩だよ。でも付き合うとか考えたことはないな。みんなは
面白がって噂してたみたいだけどね」
と宏美は誤魔化す。
心臓がドクンドクンと躍動し、顔色が変わってはいないかと警戒する宏美だが、
案外加奈は簡単に吐いてくれた。まるでお湯で茹でられた貝のように。
303 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:55
「じゃあ言いますけど、心配することないですよ。康介先輩と明日香ちゃん、
付き合ってるみたいです」
加奈の言葉に、脳天が勝ち割られるかのような衝撃を受ける宏美だが、なんとか平静を装う。
「そう、それなら安心ね。明日香ちゃんて純だから、変な男に引っかかって
ないかと不安だったんだよね」
「大丈夫っすよ、明日香ちゃん、しっかりしてますもん」
「それもそうね、でも明日香ちゃんもそれならそうと、一言言ってくれたらいいのにな」
「秘密にしてるみたいですよ。私も偶然二人が車に乗るところを見て、
何の気なしに声をかけたんです。そうしたら明日香ちゃん、びっくりした顔をして、
誰にも言わないでって言われたんですよ。だから、あーこれは付き合ってるな、って」
宏美はお絞りを手にすると、ぎゅっと握り締める。
304 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:56
「どうして秘密にしてるのかしら」
「そりゃあ宏美先輩が康介先輩のこと、好きなんじゃないかなって遠慮してた
んだと思いますよ。私もさっき先輩から言われるまで、そう思ってましたから」
ますます宏美の心臓が動悸を高める。密かに深呼吸して落ち着こうとすると
「じゃあ知ってるのは加奈ちゃんくらいなんだ」
「そうっすね、でも何人かは知ってるみたいですよ」
ハンバーグを頬張りながら加奈が答える。多分加奈が「ここだけの話」と言って
広めたのだろう。少なくともこの娘が誰にも言ってないとは考えられない。
「そう、康介さんのことは私も慕っているけど、私は他に彼氏がいるからさ。
明日香ちゃんには変な気苦労させちゃったかもね」
「宏美先輩、彼氏がいたんですね。うちのサークルの人ですか?」
自分の嘘に目を輝かせる加奈が、鬱陶しい。
305 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:57
「違うわ。それじゃあ用事があるからこれで、ゆっくりと食べてね」
と宏美は伝票を手にして立ち上がる。
「それと明日香ちゃんにはこの話は内緒ね。秘密にしていたことを知られたら、
気分悪いだろうし」
「はい、わかりました」
宏美を見もせずにスパゲティーをパクつく加奈に背を向けて、宏美は歩き出す。
加奈の前では必死に耐えていたが、その形相は憤りをもはや隠していなかった。
家に帰ると明日香はまだ帰っていなかった。
キッチンで夕食の支度をしている美雪のところに行くと、宏美は
「明日香ちゃんを家から追い出して」
と言う。いきなりのことに驚く美雪は手を止めて
「突然どうしたの、追い出せだなんて」
と聞くと、宏美は憤った表情で今日仕入れたことを美雪にぶちまける。
306 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 00:58
「あの娘、私が憧れていたのを知って、康介さんと付き合っていたの。
しかもこっそりと、私に隠して。なんで私が居候に馬鹿にされなくちゃいけないのよ」
突然の話に美雪も驚くが、一方その康介と言う男性の気持ちもわからなくもない。
スタイル、ルックスとも上々で、気品もプライドもあり頭も切れる宏美よりも、
大人しくて控えめで、清楚な可愛らしさの明日香を選ぶのは不自然ではないし、
宏美と一緒にいると確かに周囲には誇れるだろうが、彼女のお守りするのが大変そうだ。
しかしそんなことは決して口には出せない。
「そうなの、でも追い出せなんていきなり言われても。啓太郎さんに話をしてみれば?」
無論、啓太郎がそんな理由でウンというはずがない。
「パパにはあとで話すから、いいから追い出してよ、本当に悔しい!」
激昂して涙目になる宏美をいい気味だと思うものの、なんとか収めなくては
いけない。宏美が本当に追い出してしまったら啓太郎は自分を責めるだろうし、
追い出された明日香に何かあったらと思うと気が気でない。
307 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:03
何とか宏美をなだめようと思案する美雪だが、宏美の
「ちょっと家の手伝いするくらいで、食事つきでお部屋も借りて、
私があこがれてることを知ってる人に手を出して…こんなことならもっと
こき使ってやればよかった」
と言うその言葉に美雪は乗った。
「そうしましょうか」
ん? と顔を上げる宏美に
「追い出したら啓太郎さんの面目も潰れるし、勝手なことはできないわ。
来週から啓太郎さんは長期の海外出張だから、それからお手伝いとして
こき使ったらいいんじゃないかしら」
とおしとやかな顔に合わぬことを提案する。
これまで明日香を可愛がってきた美雪の言葉とは思えない。訝しげな宏美だが、
その提案を拒否する理由はなかった。明日香を無理に追い出して大好きな
父の面目を失わせるのは、ようやく理性がストップをかけていた。
308 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:05
「わかったわ、明日香ちゃんをこれからどうするか、打ち合わせしましょ」
普段は気が合わない二人の義母と娘は、共通の獲物を見つけて意気投合した
ように笑みを浮かべる。
宏美は今までどおりに明日香にお姉さん代わりとして接していた。また、
美雪はみなが留守にする日中に業者を呼んで、地下室の改装を進めていた。
宏美の亡き母がピアノを思い切り弾けるようにと作った防音完備の地下室を、
美少女のための新たな寝室に作りかえるためである。
いつもの通り家のお手伝いをし、夕食を家族とともにして談笑したりと、
これまでと変わらぬ生活であったが、明日香は最近何か雰囲気が違うのを感じていた。
啓太郎の帰りが遅く、女3人で夕食を摂って後片付けをした時など、
美雪と宏美の会話に加わろうとすると
309 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:05
「明日香ちゃん、いいからお風呂に入ってきなよ」
と、宏美から暗に邪魔者と示唆することを言われたりしていた。
明日香は顔では笑顔のままだったが、内心
(私がいると話せないこともあるんだろうな…しょうがないけど)
と寂しさを覚える。また、それ以上に気がかりがある。
(康介先輩とのこと、いつまでも隠せないよ。どうしよう…)
宏美が康介に憧れていることは百も承知だったが、あるとき康介に送っていくよと
声を掛けられて、サークルの何人かで車に乗り込んだ。
1人ずつ自宅の近くで降りていき、最後に明日香だけが助手席に残ったところで、
康介は不意に大きな公園の脇に車を止めた。
なんだろうと身構える明日香に康介は
「ハハハ、こうして二人きりで話してみたかったんだ。明日香ちゃんには
いつも怖いお姉さんがついているからね」
と冗談交じりで話す。
310 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:06
康介がいかに好青年でも男だしなにを考えているかわからないと、
男と付き合ったこともなく、当然まだ処女の明日香は身を固くしていたが、
康介はけして怪しい素振りなどは見せず、フランクに話を振ってくる。
明日香も返事をするうちに、なんだか次第にリラックスして会話が弾んでいた。
「宏美さんの家に厄介になってるんだろ? 明日香ちゃんみたいな、
健気で努力家の娘、俺は好きだな」
康介の言葉に、買ってもらった缶コーヒーを片手に明日香は照れる。
「ありがとうございます。でも、康介先輩と宏美お姉さんってお似合いだと
思うんですけど」
浅黒い肌で、開いた窓から吹き込む風にさわやかに髪をなびかせる康介、
おちゃらけたりするがまじめに締めるときは締めて、みんなを引っ張る
力量がある。遊ぶことだけを考えている学生と違い政治や社会の話でも
対応できるが、普段はそんなことをひけらかしたりはしないで、
一緒に馬鹿話などを楽しんでいる
311 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:07
サークル内で唯一宏美が言うことを聞く人間でもある。
(宏美お姉さんが惹かれるのもわかるなぁ)
と康介の横顔を眺めている明日香に、康介は意外なことを言った。
「宏美さんは確かに頭もいいし綺麗だけど…」
そして明日香のほうを向く。突然明日香は康介と目が合ってしまい、咄嗟に目をそらした。
「一緒に居てリラックスできる人がいいな…」
そして少し動揺している明日香を他所に、康介はアクセルを踏むと車を走らせ、
宏美の家から少し離れた交差点のあたりで車を止めた。その間二人とも無言だった。
「ここで降りて。宏美さんの家の前までつけるとまずいからさ」
康介の指示で明日香は車から降りると、
「送っていただいて、ありがとうございました」
と頭を下げた。康介は笑いながら手を横に振ると
「いいって、こっちから誘ったんだから。明日香ちゃん、これからも時々、
こうして送られてみないか?」
と言い出した。
312 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:08
明日香が戸惑っていると、康介は考えておいてと言い残して去っていく。
去り行く康介の車を見つめている明日香は、なんだかドキドキしていた。
それからというもの、明日香はみんなに内緒で康介と密かにドライブを楽しむ
ようになっていたのだ。無論宏美の感情は判っているし、すまないなと思う。
しかし康介と一緒に居るのが嬉しくて、楽しくてたまらないのも事実なのだし、
康介もどうやら同じようだ。
あまり遅くまではいられないものの、何度かドライブを楽しんでいるうちに、
自然な成り行きという感じでキスをされたときも、初めての経験というのに
明日香は自然に康介の舌を受け入れていた。
今日会ったときは、キスをされながらそっとブラウスのボタンを外され、
ブラジャーの上からそっと胸を揉まれたが、明日香はされるがままに任せた。
313 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:09
ブラジャーのカップの下に手を入れようとされたとき、明日香はやんわりと
手をつかんで遮ったが、康介は無理強いすることなく引き下がった。
そんな節度ある対応も、明日香の信頼をさらに高めていた。
浴槽の中で、明日香は自分の胸に手を当てると今日、康介に
ブラ越しに揉まれた感触を思い出す。
宏美の誇らしく突き出た見事なバストに比べるとサイズは小さいが、
それでも高校生だったときよりも少し大きくなったようだ。
康介といるのは楽しいが、しかし自分を可愛がってくれる宏美を裏切っているようで、辛い。
康介にそのことを話すと
「関係ないさ。明日香ちゃんが宏美さんの家のお世話になっているとしても、
それと恋愛とは別だろ。それで宏美さんに気兼ねするのなら、宏美さんにも失礼だよ」
と軽く言いのける。
314 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:10
また
「そんなに気になるのなら、自立すればいい。宏美さんの家を出て誰かと
シェアするのもいいね。家庭教師とかのバイトと奨学金で、生活できると思うよ」
と提案する。
しかし明日香は踏ん切りがつかない。確かに理屈はそうだろうが、月々の奨学金は
来年の授業料の為にとっておきたいし、また、お世話になっている啓太郎一家に
後ろ足で砂を掛けることはしたくないのだ。
啓太郎は自分を可愛がってくれ、部屋代と食事代はただで宏美に内緒で
小遣いまでくれる。美雪とも仲良くし、家事のサポートをしている。
宏美はお姉さんとして、面倒を見て良くしてくれている。
また、啓太郎が自分を受け入れたことの意味もわかってきていた。知人の娘の
面倒を見たいというほかに、折り合いの良くない義母の美雪と宏美との
潤滑油という役割を期待されているらしい。
315 :
1 ◆E.WSPCVZAE :03/11/03 01:18
明日香はしっかりと家事をこなして控えめな美雪も好きだし、
活動的でお姉さん代わりの宏美のことも好きだ。
(好きな人ができて宏美お姉さんに悪いから、この素敵な人たちと
サヨウナラなんて、できないよ)
居間で、美雪と宏美が邪悪な計画を相談しているとも知らずに、明日香は1人浴槽で悩むのだ。
そんな明日香の苦悩を知らぬ宏美と美雪は、明日香に対する処遇を話し合っている。
to be continued
264さん、頑張ってください。
俺の場合は書きたいエロシーンがまずありき、ですね。
発表する場合はエロ漫画小説板に、それようのスレがありますよ。
>>287 導入はこの辺までで、これからです。
ちなみに金曜まで地方に行ってるんで、どなたか保全をお願いします。
316 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:03/11/03 15:16
あげ
では行ってきます。
とある公共施設のpcから保全