鈴木さんはこのあと一体どうなってしまうんでしょうねー。
おそろしーですねーこわいですねー。
筆者も解らない所がもっと怖いですねー。
えーあは!
342 :
名無し戦隊ナノレンジャー!:01/11/25 07:42
ああああああああああああ。
出てこない。
力
まるで、頭の中を冷たい水が大量に流れていくようだ。
線が送ってくる意思は、なにやら勝手に物体の方で処理してくれるようだし、
俺は、時が許すだけこうして知識の大河に身を静めている事ができる。
その、時なんてのも、考えるだけ馬鹿らしい。
なにせ時間は数千年分はあるのだ。次の候補者が現れるまで、俺はこうして、
ここで、線の意思を物体に通す媒体として、居続けなければ成らないのだから。
鈴木は、この世界に監禁された事に対して、もはや観念したようだった。
というより、案外にも居心地の良いこの世界と、その暮らし方に、
満足していた。現実社会の対人関係のうっとおしさや、金銭のしがらみ、
肉体がある事でどうしても発生する、だるい時間の流れ等といった
現実ならではと言う現象がここには無かったからだ。
勉強なぞしなくても、勝手に知識は手に入り、金なぞ稼がなくても、
何一つ苦労しない。肉体が無いという事は、腹も減らなければ、住む所
にも困らないわけだ。大体、鈴木は現世に未練のこれっぽっちも無かった。
気になる人、ほうって置けない仕事、そんなものは何も無かった。
彼も、一応は生活のために仕事や、住む所はもっていたが、それは
あくまで、仕方なくだった。喰うために仕事をし、雨風を凌ぐために
部屋を借りていただけで、これから何がしたいだとかという希望や、夢なんて
物は、全く持っていなかったのだ。
そんな鈴木にとって、この世界とは、それはそれは素晴らしい物だ。
ただただ、日が昇り、沈むでもなく、一日なんて謂う区切りもなく、
ひたすらに脳を知識の川に浸している。
それは鈴木の知的好奇心を満たすだけでなく、ある種の快感を伴い、
そのことだけで鈴木は満足だったのだ。
しかし、鈴木はそれのほかに、もう一つ楽しみを見つけてしまう。
それが悪夢の始まりだったのかもしれない。
こんなところで終わるなあああああああああああああああああ
うわはははははははっはははははははh!
明日をまて!!!!!!!!
347 :
◆maiko7I6 :01/11/26 00:48
なにするんでしょうかスズキは。
決して清い事ではないような気ガ!!
気も何も!待つ次号!
むう。まってくれ。
降って来ません。文章が。
何故か。
あるとき、我が日常、つまり、自分と物体がこなす、線と線の通訳作業を、
もっと詳しく観てみたくなった鈴木は、一度自分の意識と知識の倉庫を
つなぐ回線を閉じ、物体と自分の意思を完全に直結してみた。
それは、まるで体全体が巨大なゼリーにでもなったような気分がして、
しかも、自分の上も下も解らないと言う不思議な感覚であった。
線は、相変わらずそこらを高速で移動しながら、ひたすらに意思を送ってくる。
それを変換し、他の、送り主所望の線に、送り出す。それが我が仕事な
わけなのだが、それをぼんやりと眺めていた鈴木は、なんだか、自分に
もう一本、別の回路があるのに気がついた。
それはまるで、腕が三本になったような感じで、鈴木の意識のなかに漂っていた。
なんだこれは??鈴木は思った。今までは感じなかった存在だ。
自分にこんな回路が存在したのか。知らなかった。これも、もしかしたら物体に
とりこまれた時に出来たものだろうか。
なんだか、腕、というよりは、触覚や、触手といったほうがいいかもしれない。
それを物体に繋いでみると、なんと言うことか。線から送り込まれた意思を、
思うが侭の相手に送り出せるではないか。
鈴木は、あわてて触手を取り外した。
危なかった。これではこの世界が壊れてしまうかもしれない。
鈴木にとって、その世界が壊れると言う事は、
また、あのうっとおしい現実に戻ってしまうという事を
表していた。
それだけではない、この世界とは、以前「彼」いや、
「侭」と名乗った自分の前任者の話では、この世界とは、
現実と直接重なっており、現実世界の、物質という枠を排除
した姿なのであった。
危ない危ない。俺は世界を壊してしまうところだった。
世界を、壊す?
久々に鈴木の中に、感情があふれだした。
「ハハハ」声が出たかわからないが、鈴木はここにきて、久々に
笑った。そして、こう思った。
いいじゃないか。壊したって。
あんな世界なのだから。いや、壊すのではない。混乱させてやろう。
どうせ、この世界はなくなり無しないだろうなあ。
無くなったところで、別に俺にとっては何の問題もない。
ようし、やってやる。
鈴木は、再び触覚を、物体に繋いだ。
最初の内は、線の意志を、送り主の意思とは関係の無い相手に贈り
楽しむといった、下らない事をして、楽しんでいた鈴木だったが、
ふとした瞬間に、触覚が、なんと線自体に繋がってしまったのである。
すると、どういうわけか、線と会話する事ができたのだ。
鈴木は、びっくりして、触手を手元に引き戻した。
これは一体どうなっている?線とも交信できるのか?
これは、面白い。
つまり、これは、現実をいきる者の意思の塊である、線に
対して話し掛ける事ができると言うことだ。
鈴木は再び、ハハハ、と笑った。
こんな機能があるとは。あいつは隠してやがったな?
面白い。この物体の機能をもってすれば、例えば俺の知っている
人間にアクセスする事だって恐らく簡単だ。
そう、思うが早いか、鈴木は物体に蓄積されている情報を検索
しはじめた。
・・・・。・・・・・。・・・。あった!!
お母さんだ。
鈴木は、その懐かしい、温かみすら伴う情報に向けて
するりと触覚を伸ばした。
海子か?
牛田か?
篠原か?
番外か?
さあ、どーすんだこらあ!
こまったぞおおおおおん。。
煮詰まった時は番外で。とか。
番外。。。
うむう。
じゃあ、誰だそうかなーー。
どこの場面。。
あ!
おっけーーーー!1ありがと蘇芳!
鈴木が触手の存在に気がつき、それを不意に線の意思に繋いで
しまった丁度その頃。
関西某所、繁華街の路地裏の、狭い階段を下りる人があった。
カツン カツン カツン
鼻につくかび臭さを、煙草の煙でごまかしながら、階段を
降りてゆく。行き止まりには重々しい、黒檀かなにかで
出来ていると思われる重厚なドア。
細部に悪魔のような彫刻が施され、その真ん中、ちょうど
彼の目線あたりには、山羊の頭を象ったレリーフが飾られており
その鼻先に、これまた重厚な、金属の輪が備え付けてある。
まるで、悪魔崇拝の黒ミサを思わせるそのドアを、彼は何の
ためらいもなく、ガチャリと開けた。
ギイイイイィ。重苦しいドアのきしむ音が、コンクリートの階段に
反響し、そのひっそりとした佇まいを、より強調した。
その中は目が慣れていないと何も見えないのでは
ないかというくらいに、異様な薄暗さであり、
調度品も、黒やこげ茶色をベースとする、中世骨董品が主で、
その入り口にふさわしい室内となっていた。
点々とローソクの光がゆれ、真っ黒いソファには、数人の
男女がウィスキーのグラスを傾け、なにやらひそひそと
小声で囁きあい、くすくすと笑っている。
室内を見渡した彼は、その、着ていた真っ黒なコートを
入り口のコート掛けにかけると、カウンターの席に腰掛け、
バーテンに、ウォッカを注文し、ちらりと後ろのソファの
連中を盗み見た。
その中の一人が、なにやらテーブルの上で、指先を器用に
動かしている。その様子を、ローソクの光がゆらりと照らし、
その動きの怪しさを一層際立たせる。
取り巻きたちの見守る中、その男は、ローソクに照らし出された
その顔に、にやにやと笑みをうかべながら、
なにやら煙草の葉ような物を、テーブルに置かれた一枚の小さな
薄い紙切れのような物に、ゆっくり丁寧に筒状になるように
巻いてゆく。そして、その末端を、つーっとその舌で舐め、
そこを端から丁寧に、確認するかのように押してゆく。
そして、彼がそれを口にくわえると、取り巻きの、部下であろうか、
若い男がライターを取り出し、さっと火をつけた。
彼は、その煙草のようなものを、すーっと深く吸い込み、ぐっと息をとめ、
それを隣に座っている、派手な女に渡した。
すると、やはりその女も、彼と同様にその煙草のような物を、深く吸い込み、
息をとめつつ、隣の者にわたす。
「は〜〜〜〜」と、最初に吸った男が、貯めていた煙を吐き出した。
そして、ぶるっと身体を震わせ、「きたきたよ〜」と、つぶやき、
取り巻きたちの笑いをさそっている。
間違いない。ガンジャだ。彼らは麻薬をやっている。
ガンジャとは、麻の葉を乾かした物で、麻薬の処方の一つとして、古くから
伝わる手法である。現在、各国はもちろん、ここ日本でも、それら麻薬は、
厳しく取り締まられており、それを所有するだけで犯罪である。
「どうぞ」と、カウンターに、ウォッカが置かれた。
男はびくっと振り返り、「ああ、ありがとう」といって、
その出されたウォッカを一息にのみほし、再びウォッカを注文し、
バーテンを見つめ、にやりと笑ってみせ、こう言った。
「すまねーちょっと荒れるわ」
はあ?という顔をするバーテンを尻目に、彼はかばんを開けた。
中には、黄金に輝くリボルバー式の、やけに銃身の長い、西部劇を思わせる
ような趣の拳銃をとりだした。
それを観たバーテンは、顔色を変えた。事態を察し、
客になにか警告をしようと、その口を大きくあけたそのときだった。
ズバン!静まり返った店内に、その黄金の銃が火を噴いた。。
そして彼は、「まーひっそりってんじゃーよくねー」
と言って、にやりわらって見せる。
と、同時に、先ほど麻薬をキメていた客の一人が、その彼に向かって発砲、
それはづどんと、彼の左胸に風穴をあけた。
彼は、胸の穴と、相手の顔を見比べ、「ほんとーにうつなってんだー」
と謂い、ぱたんとその場に倒れこんだ。
すると、何処からか黒服の男性が数人あらわれ、彼の遺体を店内奥へと
引きずってゆく。
地の跡も、綺麗にふき取られ、後には麻薬でラリパッパの男女が宴を楽しむ
奇声をあげるばかり。
バーテンは、何もなかったかのように、床に落ちたグラスを、ひょいと
拾い上げ、白い綺麗なナプキンでキュっキュと、それを磨き、思った。
「よく、あるんだよなあ。こーゆーの。もう辞めようかなあここ。」と。
こんなこと、地下世界では、日常茶飯事だ。
「きゃははは!」ラリパッパの奇声が、今日も木霊している。
うわ、いきなりダークな。
そこもでニィさん?
コテハンはまだまだ出てくるのかぁ。
そこもで速攻死す。
だがしかし?
次回番外編は、「そこもでは二度死ぬ」
おたのしみに!
さーさ!
よめほらあ!
じゃーおちるわほらあ!
あーあーあー。
狂は書けないかもなあああああ。あ。
361 :
蘇芳色忌隅:01/11/28 22:19
スランプか?ニィさん。
心
篠原は、地元に向かう電車の中、少し震えていた。
生まれて初めて人が気絶するのを見たからであり、おまけに、その生まれて
初めての現象を、介抱したという事からくる興奮と緊張が、まだ冷めやらない
のだ。
自分の心臓に、振るえる手を当ててみる。ドンドンドン・・・。
ハードロックのドラムのように速く打たれる心臓、そして、それ以上の速さで
震える手。
そして、その手のひらに残る海子の肌の温もり。
篠原は、その手を暫く見つめたあと、震えを押さえ、その温もりを噛み締める
為、ぎゅっと手を握り締めた。
先生、大丈夫だろうか。
喫茶店で、牛田京子の兄あという鈴木と言う名を聞いた途端、
海子の顔色がみるみる真っ青に変わった。篠原の呼びかけは、店内に大きく
響き、閑散とした店内であったが、その僅かの客も、平穏をぶち壊した
海子たちの座るテーブルに目が釘付けになったほどだ。
しかし、その篠原の声も、海子は聞えているのかどうかと言った具合で、
じょじょに目の焦点は定まらなくなり、程なくして篠原の腕に倒れこんだのだ。
そのご、やけに落ち着き払った牛田が、救急車を呼び、店内はもちろん、
店の外には、歓楽街の人々が一斉に集まってしまい、ちょっとした騒ぎに
なってしまった。
その後、篠原は海子に付き添いながらも、しっかりと牛田の携帯電話番号を
聞き、後日連絡すると言って、そのまま救急車は二人を乗せて、
市内の総合病院へと向かったのだ。
診断の結果、単なるめまいだろうとの事だったが、一応、大事をとって
海子の目がさめるまでは、ベッドに寝かせておいてくれると、医者は言った。
そして、篠原は、海子のバッグのなかに、牛田の電話番号と、先に帰るという
メモだけ入れて、帰路に着いたのだ。
本当は、ずっと付き添って居たかった。先生の目がさめるまで、付き添って
居たかった。でも、自分は生徒だ。家族でも友達でも、ましてや恋人でもない。
一介の生徒なのだ。という、篠原の、この一線を超えてはいけないと言う、
なんというか、防衛本能なのか、或いはただの意地っ張りか。
いや、これが若さか。自分のテリトリー内での事なら、物凄い決断力と
行動力で、全てを片つけられるのに、一歩他人がからんでくると、
その一線をこえると、まるで奈落のそこまで続くような谷に、落ちていって
しまうんではないか。という危機感が働いてしまう。
若さは、未知に敏感であり、また、鈍感でもある。
篠原は、手のひらを一層強く、握り締め、帰ったら、先生に電話しよう、
と、思った。
すーっと強くすって、暫く肺に貯める。
こうすると、ガンジャの効きが良くなるって、前の彼氏がいってたんだ。
全然日の当たらないこの部屋にいると、こういう悪い事をやっていても、
なんだか許されてしまう様な気がする。
麻薬常用者特有の、あのとろりと寝てしまいそうな瞼を、ゆっくりと閉じる。
そうして、彼の事を思い出してみる。
さらりとした髪に、しっかりとした型の良い背中、ひきしまって、それでいて
まだ幼さの残る目元。
篠原君って言ったっけ。あの先生にはもったいないや。
彼は、あの先生が好きなんだろうなあ。先生の方は、どうなんだろう。
まんざらじゃあ無い様な気もするけど、所詮は先公よね。
彼と先生の間には、社会っていうお化けが挟まってる。
あの先生は、それが怖くって手が出せないって感じかしら。
瞼の裏側に、形を持たない虹色が、ちらついている。
そのさらに向こう側を、虹の光を越えるように見据えると、彼の顔が浮かんで
来るんだ。そして、彼の抱える気絶した、だらしない女。
そこで私は、口元を歪ませて、笑うんだ。クククってね。
すー・・と吸って、肺に貯める。
いがらむ喉に、ドクターペッパーを流し込んで、わざと眉をしかめてみた。
ガンジャには、ドクターペッパーが一番合うんだよ。
そう謂っていたのも、前の彼氏だ。
あの人は、私が唯一、愛したかもしれない男だった。
身体も、心も弱くって、料理も出来ないし、靴下だって、私がきちんと
そろえてあげないと、片方づつ違う靴下ででかけちゃう。
私が居ないとダメな人だったんだ。いや、違う。ダメなのは私のほうだ。
あの人がいなくなって、ダメになっていったのは私だ。
畜生。あいつ。今さら兄貴面しやがって。
あの人を連れて行ってしまったのは、絶対兄だ。畜生。
あの日、曇っていて、洗濯物が、なかなか乾かなくって、いらいらしていて、
そんな日だった。あの人、急に、私の兄に会ったっていったんだっけ。
そりゃあ、私びっくりしたわよ。なにせ、行方不明なんだし、大体、なんで
その兄が、私の彼の事を知っているのか。色んな感情がごちゃ混ぜになって、
ひっくりかえりそうだった。でも、あの人、それについては、いくら私が
聞いたって、ちっともまともに答えてくれなくて、それから、一ヶ月くらい
してからだ。あの人は、消えてしまった。
朝、私が彼を起こして、朝食を作って、もう一度ベッドに起こしに行ったら、
居なかった。布団もそのまま。靴だって、たった一足の彼の靴だって、
そのまんま。あの人は、消えてしまったんだ。
そりゃあ、方々探したわ。
公園だって、河川敷も自転車で探したし、コンビニにだって、
隣町の交番にまで探しに行って、結局、みつかんなかったんだけど。
畜生。絶対あいつなんだ。
あいつが、兄が、あの人を連れて行ったんだ。
お母さんだって、お父さんだって、あいつが殺した。
じゃあ、今度は私を殺せばいいじゃないと思ってた。
でも、あの人と出会って、私はすっかり兄のことなんか
忘れていたんだ。
あいつ、それを逆恨みしやがったんだ。
あの人が消えた翌々日、メールが届いていた。
差出人は不明だった。最初は、ウィルスかと思ったんだけど、
タイトルに、「グリーングリーン」って書いてあったんだ。
それで、もしかしたらって思ったんだ。
グリーングリーンって、兄がよく一人で歌ってた歌で、
それだけは、私よく覚えてる。あいつらしくない歌だった。
メールを開けてみると、やっぱり、兄からだった。
「おはよう。京子。元気かな?たかしだよ。
一昨日は、ごめんね。彼は、こっちに連れてきちゃった。
あいつは、お前にとって、良くないと思ってね。
それだけ。じゃあ。また。」
こうだ。
なんて理不尽な。私は勢い余って、パソコンのモニターを
ぶち割って、それでも足りずに、壁にイスをたたきつけたっけ。
あいつ、お母さんを殺したときも、お父さんを殺したときも、
そうだ。絶対あいつだ。私に嫌がらせをしていたのも、あいつ
以外、考えられない。そんな事を出来るのは、どっか訳わかんない
ところに消えたあいつだけだ。
「ちくしょう」今度は声に出してみる。
喉がガンジャでガラガラだ。あ、ヤバイ。
いつもより多く吸いすぎてしまった。視界がやけに暗い。
・・・。このまま、ねちゃうかな。夢で、篠原君とHしようか。
明日、あの先生に電話してみよう。
より掛かっていた壁を、背中は勝手に滑り降りてゆく。
ばたん。もう、このまま、起きなかったらいいのになあ。
そう、思って、彼女はゆっくり目をとじた。
365 :
◆maiko7I6 :01/12/01 01:00
白金台M子さん
なんて自分勝手な鈴木でしょうか。京子さんが不憫です。
思ったより更に暗い雰囲気漂う話ですね。
海子さんの容態も気になります。あとやけに優しげな主人公も。
そんな。
>まいこ
しろがねーぜ!かよ!
まーままー。なんとかなるってー!
>うしゃ。
だはははははは!
いや、わりい。
今度焼き鳥おごるよ。ただしつくねだけ。
リスト
例えるなら、それはトンネルだろうか。
壁には、古今東西の様々な画像がノイズ交じりで次々と、
入れ替わり映し出されている。
そして、音。
クラシックや、ジャズ、ロックといった音楽はもちろん、車の走る音、
犬の鳴き声、トランペットの響き、ガラスが割れる音など、
それこそ、この世の全ての音が、入れ替わり立ち代り鳴り響き、
そのトンネル内は、光と音との洪水のようである。
そんな中を、彼女は、ゆっくり歩いてゆく。
そこが、一体何処なのか。はっきりした事は、彼女にもわからない。
唯一つ、解っているのは、そこは、人類、いや、地球の記憶の倉庫だろう
という事だ。
それは、そこに溢れる画像や音が、少なくとも自分の記憶ではない。
つまり、自分が生きてきた中では、知り得ない情報ばかりであるという
事からの、彼女の判断によるものだが、
映し出される画像のなかには、現在、見ることの不可能な動物や、植物、
過去の時代の風景などもあり、さらに、音なのだが、その中には、
聞いた事も無い言語等も含まれるからである。
その、地球の記憶のなかを、彼女は、ゆっくりと歩く。
ただ、歩く。どうして自分が、こんなことが出来るのかなんてわからない。
ただ、目を瞑り、意識をその闇に集中させると、意識が「ここ」へ、
跳んでしまうのだ。
最初は、頭がいかれてしまったのではないかと思っていた。
しかし、誰に相談できようか。
第一、「ここ」に来れるからと言って、それ以上のことは、彼女には出来ない。
ただ、流れる地球の記憶を眺め、聞く。それだけだ。
この事を世界に公表すれば、歴史がひっくり返る。なんていう場面も、何度か
彼女はみたが、それを公表したところで、それを裏付ける何の証拠もないのだ。
あっという間に批判され、否定され、いや、むしろ、誰も聞いてくれないかも
しれない。所詮は、彼女のの意識だけの問題なのだから。
だから、彼女は、そのトンネルを、ただただ歩くだけ。
暇な時、目を瞑るだけで見れるエンターテイメントを楽しむだけ。
しかし、最近何かがおかしい。
いつもはランダムにトンネル内に映し出される画像が、
延々と、ある一人の人物だけであったり、
同時に聞える音も、誰かと誰かの話声だったりするのだ。
そして、よく映し出されるあの、男性。
ある時なんかは、その無表情で、陰鬱な雰囲気の男性の画像で
トンネルが埋め尽くされ、何かを誰かがぶつぶつと独り言を
謂うような音が、延々聞こえていたりするのだ。
その彼らの画像や話、彼の一人ごとなどから、解ったことがある。
彼は、恐らく、私同様、「ここ」にアクセスする術をもち、
しかも、その知識を容易に引き出す事が出来、さらには、
「ここ」に記憶されている全ての人物の精神にまで、アクセス
可能らしいと謂うことと、
彼の名は、鈴木タカシといい、彼は、今までに自分の、母親と父親
を殺害、妹の恋人を、物質的に消し去っているらしいのだ。
しかも、彼自身、すでにこの世には、存在していないらしいのだ。
そして、彼は、自分が「ここ」を覗いているということを、まだ
知らない。まだ気づいていないだけか、それとも、あちらからは、
自分以外のアクセスを判別できないのか、それはわからないが、
ともかく、なにか、恐ろしいことが起きているのは確かだった。
そんなある日、私はいつものように、目を瞑って意識を集中し、
記憶を眺めに行ったのだが、その日もトンネルは鈴木タカシで
埋め尽くされていた。
私は彼の新たな情報がわかるかもしれないと思って、
その声に、聞き耳をたて、その画像を見つめていたそのときだった。
偶然なのか、或いは、彼に気づかれたのか、なんと彼と目があって
しまったのだ。
驚いた私は、すぐさま意識を戻したのだが、その日以来、
トンネルには恐ろしくていけないでいる。
彼、鈴木タカシの事を考えながら、私は夕食を作って、夫の帰り
を待っていた。時計を見ると、九時二十八分。
そろそろ夫が帰宅する時間だ。早く料理を仕上げなくてはと、
腕をまくった、そのとき、
「ただいまーかえったよー」
しまった。まだ夕食の準備ができていない。
「おかえり!ごめん、まだご飯できてないのよ」
夫は、少し残念そうな顔を作って、腹へった、と言って、
しかし、何か面白い事でもあったのか、にやにやと笑った。
「なに、ニヤニヤしてんのよー?」
「いやー今日さー、仕事場いや、お店でさー」
「なになに?」
夫が、こんな顔のときは、絶対にまた、お店で何かがあったときだ。
夫は、彼の友人とともに、アジア雑貨のお店を経営しているのだ。
その、友達というのが、曲者なのである。
「いやーねー、今日また、関西が店でおかしくなって、
お客さん、にげちゃってさー」
その様子を想像しただけで、私は笑いがとまらない。
関西とは、おかしな名前だが、彼が以前、我が家へ来た時も
いきなり叫びだし、そりゃあもう大変だったのだ。
夫は、ニヤニヤと笑いながら、彼の話を続けている。
私も、それにあわせ、うん、うんと、うなづく。
しかし、こんな夫にさえ、私は、あのことを話した事が無い。
信頼していないわけじゃあない。ただ、あまりに突飛な事なので
彼の仕事にちょっとでも支障がでるのが怖いのだ。
本当に、私はそれだけが怖い。
「今日の新聞は?」いけない。新聞をとるのを忘れていた。
「今とってくるから、お鍋みててね」
私は、ポストを見るのが好きだ。といっても、別に郵便物が好き
なわけじゃない。ポストに書かれている、名前を見るのが好き
なのだ。
ポストには、真新しい真っ白いシールに黒いマジックで
しっかりと、こう書かれている。
佳麗 喜美男(かれいきみお)と、その下に、
佳麗 リスト
そう。私達は新婚なのだ。
そして、私は日系アメリカ人で、夫とは国際結婚だ。私が、
海外雑貨の輸入代理店で働いていたときに、彼と知り合ったのだ。
がちゃん。銀色に光るポストをあけ、新聞をとる。
世界はまた、あれ出しているらしい。
私は、もう一度ポストの表札を確認して、玄関へと向かった。
はいこらああああああああ!
かれー再び登場!
そして手首登場!
ああ?名前?
すっげえ無理やりだよ!”リストを和訳してみい!ではは!
つか、いや、まあいいじゃん。
もー、勢いしかねえだろ実際。
あーごめん。
あああああああああ。ごめん。
これしか無かったんだよおおおおおおおおおおおおおお
意外でオモロイよ。
ワラタよ。
これで登場人物全員でそろいか?
わがんね。
まーだ。進展に困ったら出す。
つうか、蘇芳も出るかも。
ね!”
出たらマジ嬉しいわ。
無理にとは言わんけど。
ああ!手首ねーさまだったのですね。
なるほどー。
カレーさんの奥様かあ。
こうしてどんどん周りが固まってくのもおもしろいですよー。
だはははは!
でへへへ。肉を切り、骨を断つというか、違うな。
強引に持っていくぜ。
すごいすごい
つながったねー
で、つくねとねぎまね。つくねはタレ、ねぎまは塩で。
つくねだけ!
しかも生!
今日は交信なし!
っじゃ!ねるべ!
関西
生肉はユッケすら食べれませんよ!
じゃあ焼いてあげるから!
おやすみい!
ユッケさいこー!
ってゆーか、関西...(*/д\*)♥
ありがと!ありがと!ありがと!
あらすじ
突然、精神世界に飲み込まれ、人間の意志を管理すると言う、まさに神に
近い存在となってしまった鈴木。
しかし、鈴木は、現実に干渉すると言う暴挙にでる。
鈴木は、母、父を発狂させ殺害。そして妹である京子の恋人を消し去った。
そのころ、事態の深刻さに悩んだ京子は、大学教授である彦原海子に
助けを求める。が、その真実に海子は失神、病院へ担ぎ込まれる。
なんと、鈴木は、海子の学生時代のある恐ろしい事件の容疑者であったのだ。
しかし、その事を何故京子は知知りえたのか。鈴木は更なる惨劇を起こすのか。
そんな中、篠原は?海子は?
そして、鈴木の支配する精神世界にアクセス可能な人物として、
佳麗リスト登場。
番外編も同時進行。
さあ、君も鈴木にアクセスだ!!(謎
暴走
くくく。空気の無い空間に乾いた、しかしどこか湿った卑屈な笑い声が
響く。
触手を手に入れてからと言うもの、鈴木は、現世の恨みつらみを晴らすかの
如く、それはもう手当たり次第に意思を狂わせた。
最初にアクセスしたのは、母親だった。
しかし、そのときは、母の精神を害そうとなんて思ってもいなかった。
ただ、懐かしい乳液のような匂いと、あの36,5度の体温が懐かしくて、
そっと手を触れるだけのつもりだったのだ。
しかし、母は鈴木のアクセスに驚愕し、取り乱し、母を取り巻く全てを
狂わせて、結句、自殺してしまった。
鈴木も、それを止める事も出来ず、ただ、あたふたするばかりで、
母の自殺を止めようと意思を送るのだが、その意思ですら、彼女を狂わす
ばかり。そして、その最後の瞬間、聞いてしまったのだ。
母の、最期の言葉であり、おそらく積年の本音だったのだろう、
彼女は、こう、心の中で叫んだ。
「もう、私を困らせないで。つらかったのよ、づっと」
何もいえなかった。鈴木は、何も言うことができない鈴木は、
ただ、その様を見守るっていたのだ。
そして、笑った。腹を抱えるほどに、涙を流すほどに笑っていた。
優しかった母。誰とも話さない自分に、唯一優しかった母。
鈴木も、彼女だけには、心を開いて何でも話した。
学校でいじめられて、泣いて帰った日、母は、何にもいわないで、
林檎をむいてくれて。
父と母が酷い喧嘩をした日、台所の隅で誰にもわからないように
泣いていた母は、自分ををぎゅっと抱きしめてくれた。
「あなたは、お父さんのようになってはダメ。人の心を知りなさいね」
母は、そう謂って、一層強く鈴木を抱かしめた。
しかし、その言葉にはそぐえなかったのだ。
人の心なんてわからない。
母の、唯一信頼していた母の本音さえ、知り得なかったのだから。
鈴木は、ひとしきり笑って、涙を押さえるように意識をぐっとこわばらせ、
やってやる。と思っていた。
何もかもぶち壊しだ。この汚くてその底も見えない糞だめなんて、
この俺がこわしてやる。そう、心に誓ったのだ。
その後、鈴木は、まづ父を狂わせ、妹である京子に
嫌がらせをして、さらにその彼氏の肉体を消し去り、
その精神を、こちら側に幽閉したのだ。
幽閉と言っても、それはむしろ、データの圧縮凍結の
ようなもので、彼自身に自覚はない。
彼の精神は、圧縮され、物体内部のデータバンクに収納
されているのだ。
鈴木は、時折彼の変わり果てた姿や、京子の苦しむ姿を
見ては、こみ上げる破壊衝動を押さえていたのだ。
お前らを潰すのは最後だ。これから、俺がぼろぼろに
破壊した後の混沌の地獄のような世界で、お前らは
いけてゆくんだ。
そう、自分に言い聞かせ、彼らを破壊する衝動を
鈴木はおさえている。
さて、次は、何をしようか。
そんなーーーーーーーー!!鈴木ぃぃぃぃ!!!
390 :
◆maiko7I6 :
怖いね!
意思の一方的な攻撃だ。