【書籍】アニメ作品の成否を決める制作進行の「暗黙の実務」とは？　「アニメを仕事に！トリガー流アニメ制作進行読本」

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　TVだけでも一週間で50タイトル以上が放送される日本のアニメーション。
30分のTV作品でも200人〜300人のスタッフが携わり、たくさんの人が協力して作り上げられる。
その全工程に関わり、スケジュール・予算・スタッフを管理して、なおかつ納品に間に合わせるべく全体を進行するのが、
本書『アニメを仕事に！ トリガー流アニメ制作進行読本（星海社新書）』（桝本和也/講談社）で紹介される制作進行さんの仕事だ。

　制作進行の担う実務は、大きく3つに分かれる。

（1） 作品素材の管理
絵コンテ・レイアウト・原画・動画・背景…といった膨大な量の作品に関わる素材をいまどこにあるか把握して、なくさないこと。

（2） スケジュールの管理
「納品（完成）に向けて、各セクションが十分な仕事ができる日程」を調整すること。
ただし、90%以上（！）がスケジュール通りにいかない、とのこと。

（3） 作業環境の管理
スタジオ設備の管理・作業道具の管理・防犯・交番・病院の確認（！）など、「クリエイターが仕事に集中できる場づくり」をすること。

…これだけでもかなり大変そうだが、「よし！ これだけやってれば制作進行として一人前だ！」ということはなく、
これは「出来て当たり前！」の内容ということ。本書では、これらに加えてさらに
プロジェクトの成否を分ける「暗黙の実務（目には見えない重要な仕事）」が紹介されている。

　「暗黙の実務」とは、例えば「コミュニケーション」「作品へのこだわり」「自分の思い」といった、
習熟度に明確な基準がなく、答えがひとつでもなく、また互いに内容が矛盾したりするが、
仕事の出来を左右する重要な要素のこと。著者はこれらを作品作りに
反映できるようになるまでに6年かかった、という。

　例えば、作品のシナリオがアップされたときの「暗黙の実務」は、「シナリオを読むこと」だ。
当たり前じゃない？ と思うかもしれないが、実は制作進行は、シナリオをあまり読まないのだとか。
制作進行はシナリオを読み込み、脚本家の想い、演出の意図を汲む。
これらを理解することで、初めてカットの優先順位や必要な作業工程が理解できる。
その後の工程の絵コンテ・レイアウト・原画も同様で、UPされたらすべて「読むこと」が「暗黙の実務」。
クリエイターの得意不得意踏まえてカットを割り振りしたり、物語の起承転結や見せ場を考えて、
それに合ったクリエイターを配置することによって、作品のクオリティーが変わってくる。

　また、おおまかな映像のイメージを持って進めることで、原画が上がってきたときに、
正しく絵コンテが読めていたか、作画の打ち合わせがうまくいったか、といった答え合わせができる。
思っていた映像と違っていた場合、その原因を考えることで、再度打ち合わせをしたり、
適切な担当に変更したりと、工程への影響が小さいうちに早めに対策を打つことができる。
こういったこともクオリティーに影響する要素だ。

　また、同じく重要な「暗黙の実務」として、「原画マンや演出・作画監督とは、毎日顔を合わせて会話すること」が挙げられている。
面と向かってコミュニケーションをとるのはもちろんのこと、体調や、仕事の状況、
作品の印象など、多くの情報を直接会話して確認することが大切だという。

　会話するときには、顔色（体調）・机の上（スケジュール状況）・本棚（趣味）・お菓子（食生活）などを
チェックすることで、多くの会話のキッカケをつくる。どんな作品が好きなのか？ 将来どんな作品を作りたいのか?
好きなクリエイター・絵・動き・演技は?スケジュールには固い人か？ 生活時間帯は？
…すべての内容は、直接フィルムの仕上がりに関係してくるのだそうだ。

　制作進行は、たくさんのクリエイターと繋がって仕事をしていく。こうやってコミュニケーションを
することで多くのクリエイターと繋がっている制作進行は、より幅の広い、懐の深い作品をつくることができるわけだ。

…本書では、他にもいろいろな「実務」と「暗黙の実務」が紹介されている。それにしても、
アニメーションの制作進行に限らず、こういう「暗黙の実務」はどんな仕事にもあるように思う。
「これ」という決まった答えはないけど、各人の経験から生まれる仕事の良し悪しを決める何か。
「プロフェッショナリズム」という言葉にも近いかもしれない。アニメーションも、そうやって「暗黙の実務」に
まじめに取り組む制作進行さんの力に支えられて、日々素敵な作品が生まれているわけだ。
http://ddnavi.com/news/197185/

アニメ業界は労働組合の結成が中々難しいと言われているけど
制作進行こそ労働組合が必要な職種だと思う。制作進行は
将来のプロデューサーや制作会社経営者の人材になるわけだし。

制作進行が脚本家より高い立場にあってはいけないってことだ。

トリガー流とかあんま参考になりそうにないなw

空気もシナリオ類も読めて演出力もありコミュ力高くて体力あって労働条件に文句を言わない奴を求めてるのか。

月600時間労働で過労自殺した奴はA-1の製作進行だっけか

リアル奴隷のがマシぐらいの仕事量だな

ゼネコンの下っ端現場監督と全く同じ類の商売

コミュ力重視だからね

ただの本の宣伝かよ
よそでやれ

演出家も最初は制作進行からスタートするケースが多いし
作画とコネがある制作進行や制作担当がいるアニメは
クォリティーが上がる場合が多いから何気に重要なんだよな

スケジュール管理の仕方をシャフトに教えてあげてください

多分どんなに制作進行が優秀でも、他のスタッフに割り振れない仕事の担当者（単独脚本やコンテなど）が遅れたら、
対処療法しか取れないんじゃないのか。

ブラック過ぎ

このカットのこの設定を確認したい
↓
はい、演出がいますのですぐ確認して折り返し連絡します
↓
いつまで経っても連絡が来ない

言ったことをちゃんと実行さえしてくれれば
コミュ力だの作品への情熱だの気遣いとかどうでもいいから、マジで
明日打ち合わせの電話するって言ったなら電話してこい
返事だけのヤツ大杉

>>15
そういうのは電話だけで確認できるものなの？
そのカットのキャラの心情や空間の雰囲気を聞くとか？

>>16
確認できる簡単なことが多い
写真参考の車だけどナンバーどうするの?とかね

心情や雰囲気は最初に打ち合わせするしね

>>17
なるほど、そんな大事なことを聞くわけではないのか

連絡は文書で行うわけにはいかないのか？

>>8
ゼネコンの下っ端現場監督経験したことあるけど、マジでやってる事同じだわ。
病院の位置チェック、警察消防の電話番号把握から、部材の位置や数把握とか全く一緒

作るものが建物かアニメってだけだわ。

アニメーターと言えば、年間の離職者およそ９割と言われる程、給与を始め労働環境の劣悪さは
有名だけれども、制作進行の労働環境はどんな感じなの？

元制作進行だった男性の過労自殺問題が有名になっているけど、制作進行もアニメーター同様に
退職者が多いのかね。
アニメーターの人手不足だけでなく、制作進行も人手不足だとか聞いた事がある。

こういうスレって関係者らしき人がゾワッとやってくるよな
2chを閲覧している人が多いのか

>>20
スケジュールが切羽詰ってくると大量に新規を入れて人海戦術で乗り切ろうとするのか？w

>>21
多いよ。
離職率なら作画より高いかも。作画は戻ってくることあるけど。
今は制作工程が複雑＆短期スケジュールだから昔みたいに1本1人で回せない事も多いから人足りないよ。

なるほど、制作進行も離職者が多いのか。
アニメ制作の中で制作進行は最も過酷な仕事と言われているようだけど。

対人関係さえ良好なら24時間拘束されてもいいけど
理不尽なパワハラもすごいんだろうな
幼稚なやつ多そうだし

末端の兵隊連中は常に締め切りに追われてｲﾗついてるし
三文字さん達に投げてた分がとんでもないクオリティで納品されて手直し依頼に各方面100回ほど頭を下げて回るハメになったり
そんな折衝役を一人でやらされてたらそりゃ胃に穴も開くわ

自分の知ってる進行さんでうまくやってる人はみんな、コミュ障・キョドり・無言系のアニメタとの接し方がすごくうまい。
世の中には常軌を逸した人が沢山いるんだって事を分かってる人がうまく立ち回れてるように思う。

これに比べたら老人や障害者の介護なんて簡単すぎてヘソで茶が沸くレベルなんだろうな

過労自殺問題が思いの外、センセーショナルだったから制作進行の人手不足に
拍車を掛けなければ良いのだが。

>>30
そうなって今のテレビアニメの濫造にブレーキがかかってくれればいい。

メーカー、サービス業など様々な業界で人手不足が深刻化しているせいで、一部業務の停止または
倒産へ追い込まれる事態が出ているらしい。

アニメ業界でもアニメーターと制作進行の人手不足が祟って、当初計画されていたアニメ制作が出来ずに
無期限の延期もしくは中止に追い込まれた事例は有るのかい？

デジタルの素材が紛失することあるのか？消去とかは別で

>>23
そこも同じｗ
修羅場の現場は知らない工員がめっちゃ増える

ようするに黙って奴隷してくれってこと？

>>32
放映スケジュールは、原作刊行ペースなど、タイアップがあるので変更できないため、
延期や中止じゃなくて、全部外国へ丸投げ。

ゼネコン業界みたいにアニメ業界でもアニメーター、制作進行、編集、脚本など
アニメ制作に必要な人手が不足したせいで、アニメ制作そのものが出来なくなる事態が出てきそうだな。

ゼネコン業界では大工や施工管理などの不足が深刻化しているせいで、公共工事などが無期限の
延期や中止に陥る事態が増えている。

>>34
いや、建築現場がそうなのは百も承知だが
アニメの製作現場でも今まで聞いた事もないような名前の会社がどんどん現れるのか？

>>38
原画動画仕上げに中韓の会社が増える

放送延期(2クール)ならつい最近もあったわな。企画が凍結もたまに聞く。実制作には入ってなくて脚本・設定ぐらいのプリプロの段階だが。

そうなのか。
既にアニメ制作の現場でも人手不足ショック問題の影響が出ていたとは知らんかった。

アニメ制作はアニメーター、脚本、制作進行、編集、仕上げ、美術など多くの職種が絡む共同作業みたいだから
どれか一つの作業工程が滞れば、その時点でアニメ制作はストップしちゃうよね。
アニメーター、制作進行以外のアニメ制作職種でも労働環境は悪いのかな？

コミュ力は着かざるを得なくなれば自然につくよ