【対談】富野監督がX線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」とガンダム語る…「次の新作に自信」

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1yomiφ ★
http://d2tu4pb4f28rzs.cloudfront.net/site_img/photo/2013-09-25-133808.jpg

独立行政法人理化学研究所 放射光科学総合研究センター(以下、理研 放射光センター)は、
世界最先端施設であるX線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」のスペシャルサイト内
「SACLA×GENIUS」のコーナーで、第2回目のゲストとなる、「機動戦士ガンダム」などを手がけた
アニメーション監督の富野由悠季氏と石川哲也センター長との対談を掲載した。

X線自由電子レーザー施設「SACLA」は、「ミリ(mm)」→「マイクロ(micro)」→「ナノ(nano)」に続く
小ささを表す単位「ピコ(pico)」の世界を見ることができる、いわばX線を使った“巨大な顕微鏡”。
原子や細胞レべルも観察できることから、生命の神秘の解析や、医療の発展の研究などに貢献している世界最先端の施設だ。

世界一小さいものが見えるX線レーザー施設「SACLA」は、日本の未来に目覚ましい発展をもたらすと
期待されているが、その仕組みの難解さから、 一般の人たちに内容を十分に伝えることが非常に困難だった。
そこで理研 放射光センターは今年7月にスペシャルサイトをオープン。
8月に各界の著名人をゲストに迎え、ピコの世界で見てみたいモノや「SACLA」への期待、魅力を語るコーナー
「SACLA×GENIUS」を開設。第1回は北野武を迎えていた。

そしてこのたび、第2回となるゲストとして、「僕は基本的にロケットとか宇宙にしか興味がない人間ですから」
と自ら公言する、「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野氏が登場。富野監督ならではの
「SACLA」とアニメーション技術をシンクロさせた話題から、ジブリ作品の最新映画「風立ちぬ」に描かれた
エンジニアリングの現実と宮崎駿氏との共通点にまで広がり、終始熱気を帯びた会話が繰り広げられた。

ちなみに、富野氏と石川センター長の対談は、2001年冬に、「月刊ガンダムエース」(角川書店)で実現。
今回はそれ以来、2年振りの再会となる。以下、インタビュー内容を一部抜粋。

※※※
石川:富野監督は理系の研究に造詣が深いですが、昔から興味があったのですか?

富野:僕は怠け者だったから理系に行けなかっただけで、基本的にロケットとか宇宙にしか
興味がない人間ですから。 高校生のときに数学の成績があまりにも悪くて、映画の道を選んだ。
現在の僕は挫折の結果というわけです (笑)。

石川:「SACLA」に来てくださったとき、「これはインフラだ」と仰っていましたよね。それは本当に監督ならではの慧眼だと思いました。

富野:あの取材でわかったことは、科学技術というのは「SACLA」のような施設で事象を精緻に観察して、
物質の癖を徹底的に理解したうえで研究していかなければならないのではないかということです。
乱暴な言い方をすると、 原子力はそこがなくて実用化してしまったがために、みんな未だにどう扱ったらいいのか
慌てふためいている。 使用することでどんなことが起こるかちゃんとわかっていなかったから、
作ってしまってから困り果てることになった。

石川:実用化の前に、「まず観察し、理解すべし」と。

富野:実を言うと、今日話したようなことは、新作の制作にあたって考えたことなんですよ。今回の取材班 から、事前に質問をもらいましたよね。

MC:はい。「『ガンダム』に「SACLA」を登場させるとしたら、どんなかたちですか?」という質問ですね。

富野:これはとても象徴的な質問です。「こんなことを聞くなんて今のメディア人はレベルが低いよな」って
初めは思ったんだけど(笑)。せっかくだから真剣に考えてみたんです。そこで初めて、
「ガンダム」というアニメについて、僕なりの簡潔な言い方を見つけました。

石川:それは私もぜひ知りたいですね。

富野:こうです。「SACLAはあまりにもリアルすぎる技術なので登場することはあり得ません。
『ガンダム』のような ロボットアニメはファンタジーですから、魔法を扱うのです。以上」。

>>2につづく)
http://www.narinari.com/Nd/20130923093.html

「SACLA(サクラ)」のスペシャルサイト内「SACLA×GENIUS」
http://xfel.riken.jp/pr/sacla/?cat=2
2yomiφ ★:2013/09/26(木) 01:47:03.02 ID:???
MC:しかし、富野監督が“ファンタジー”と呼ぶ「ガンダム」は、これまで“リアルロボットアニメ”と評されてきました。

富野:その言葉がどれだけ嘘かということです。旧来のロボットアニメにあったような、「天才博士が一人ですべてを
作り上げた」という世界観ではなく、メカニックがいて、設計者がいて、という当然のことをやったから
そう言われただけで、あれが現実化されるとは思っていませんよ。やっぱり、表現するっていうことは、
根源的に「魔法」を扱うことを指すのです。それが自分にとってはっきり言葉としてわかっただけでも、
この質問はありがたかったですよ(笑)。

石川:制作中の新作にそうした考えが反映されているというのは?

富野:今の世界の状況では、物語をリアリズムで組み立てると、「終末論」とか「人間は限界だ」って
結論にしかならないのですよ。そこを突破していく展開をリアルにやるなら、暴力的にやるしかない。
例えば、ヒトラーの再来が世界を席巻しているとか。でも、そんなフィクションが気持ち良いわけがない。
特にロボットアニメというジャンルは20年後、30年後の未来を担ってくれる子供たちに向けて作るものだから、
自慢気に語っちゃいけないと思うんです。だから、そういう考えをすべて捨てて、「これだったら」という物語を見つけた。
その考えに至ったことで、 次の新作はかなり自信を持って作っています。

※※※

対談の途中、富野監督がエンジニアリングに対して関心が高い理由について
「父親が戦時中に戦闘機や爆撃機の部品を作るエンジニアだった」ことを明かすと、
話は映画「風立ちぬ」の話題に。富野監督は「本当に見事な映画です。映画史上初めて、
近代航空史を、そして技術者の苦悩を正面から描いた映画」と称賛し、ラストシーンを語りながら、感極まり涙する場面もあった。

石川センター長も富野監督と再会し、「科学技術が持っている矛盾について改めて気づかされた」と感慨深く述べていた。

(了)
3なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 01:52:02.47 ID:g0NaWKzd
>僕は怠け者だったから理系に行けなかっただけ

怠け者の方が、理系に向いてるんだが
4なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 01:57:37.20 ID:5SIlnFQ+
次の新作って何だ
プラモアニメじゃない何かがあるのか
5元ソースから抜粋@yomiφ ★:2013/09/26(木) 02:03:52.96 ID:???
――しかし、世間では恋愛映画として宣伝されていますよね?

富野:それは一般観客へのアピールであって、本質的なことではないですね。
あれは映画史上初めて、近代航空史を、そして技術者の苦悩を正面から描いた映画です。
本来は僕にとって宮崎駿監督は倒すべきライバル。でも、今作はまったく逆で、映画のすべてがピターッと入ってきた。
どうしてここまで航空エンジニアのことがわかるんだと思って調べたら、お父さんが「中島飛行機」の下請会社をやっていらっしゃったとか。


最後にもう一度カプローニに会う。堀越の“飛行機を作る”という夢は確かに実現した。
「でも、僕が作ったあれは、一機も戻ってきませんでした」と彼は声を振り絞るんです。
その瞬間、頭上をバーっとゼロ戦の大群が飛んでいって終わる……。
(感極まって)もう本当に僕は、この物語を話しているだけで駄目なんですよ。悲しくて。

石川:お話を聞いているだけでも、監督が言わんとすることはわかります。

富野:宮崎監督はゼロ戦の功罪、そして技術者の功罪というのをしっかり描いているんです。
僕は『風立ちぬ』を見て初めて、「単なるメカオタクじゃなかったんだな」ってわかりました。
あるところで今回の制作スタンスを明言していたのですが、
「軍事オタクからゼロ戦を取り戻す」という意思で作ったそうです。
ネットなどでは「今さら何を言っているんだ」と叩かれていると思いますよ。
でも、そのぐらい好きで、メカのことをわかっていないと、人と道具の関係性なんて正確に描けないです。


――富野監督がそこまで言う物語(新作)とは、どういう話になりそうですか?

富野:舞台は一度人類が全部死に絶える寸前のところまでいった文明の、
その後の1000年。それでようやく再生していったところで、また昔と同じ危機が起こっている。
そこまで設定することで、ようやく現実世界の問題をロボットアニメのなかに落としこむことが
できました。今は年寄りの最後の仕事にしてもいいかなという気持ちでスタジオに入っています(笑)。
6なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 02:11:34.02 ID:1Lr+FoY4
>>3
怠け者ってあれか
10分も単調な事務仕事続けるなんて耐えられないから
それを0.1秒で処理できるプログラムを1時間かけて作るという類の人種か
7なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 02:23:42.24 ID:bDpOeFlm
>>5

>富野:舞台は一度人類が全部死に絶える寸前のところまでいった文明の、
>その後の1000年。それでようやく再生していったところで、また昔と同じ危機が起こっている。


ターンAのリメイクか?
8なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 02:55:39.06 ID:KagtE6SC
富野が誉めてるからテレビでやるまで見なくていいや
9なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 03:17:03.28 ID:qskAWbjH
どうせまた若者にまかせた作品だろ
10なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 03:53:23.81 ID:ZTZxVwdx
>富野:舞台は一度人類が全部死に絶える寸前のところまでいった文明の、
>その後の1000年。それでようやく再生していったところで、また昔と同じ危機が起こっている。

風の谷のナウシカの続編は庵野ではなく富野が作るのか
11なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 04:06:43.15 ID:dHJaUL7R
>>7
∀は∀が文明滅ぼしてから3000年以上たってるけどな
というか∀は人類を滅ぼすんじゃなくて文明を滅ぼすエコマシンだったりするけど
12なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 04:15:38.32 ID:Q5qJXqB7
>>9
久しぶりに御大自ら乗り出して作るらしいよ。

そんなにThe Originが嫌かw
13なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 05:08:38.97 ID:vAZXcneR
>>4
つ「Gレコ」 で検索

何年か前から噂はあったが、来年正式発表、再来年開始とこの前のプラモアニメのイベントで偉い人が。
14なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 05:53:52.30 ID:bg0rWNrZ
これを使ってミノフスキー粒子を発明しちゃえYO
15なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 06:56:39.88 ID:VUQZkDfv
富野ってもう八十ぐらいだろ?
それでまだこんだけ新しいことやろうとする意欲と発想力がすごいわ
16なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 07:29:20.70 ID:m4Wk4KkU
>>15
いやまだ70代前半
17なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 08:27:44.68 ID:Q5qJXqB7
これだけの実績がありながら、誰も自分のことをパヤオと並べて褒め称えてくれない。
仕方がないから死ぬまで働き続けるしかない。
18なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 08:29:28.00 ID:s1xeRhn4
新作はディストピアもの?新世界より的な?
19なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 08:33:02.40 ID:2q/MmgtJ
トヨタがハイブリッドの電池技術開発に使うらしいよ
ソニーのリチウム電池発火事件も原子レベルの現象らしい
ボーイングの電池もそうだし、軽量小型化、安全も?
20なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 09:19:52.52 ID:5SIlnFQ+
SDI計画の時、自由電子レーザーの案持った。
自由電子レーザーは波長を変化させられるので、
大気の減衰が少ない波長例えばマイクロ波にして、
地上から発射するってやつだったと思う。
21なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 12:51:01.36 ID:J1WYoJ04
新作はホライゾンの三期?
22なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 15:19:47.27 ID:L6R6ZX+A
>>16
70代前半で10代20代にウケるアニメ制作ができるってのも驚異だな
23なまえないよぉ〜:2013/09/26(木) 18:13:17.53 ID:0ZALE3Nr
X線自由電子 が 高橋由美子 に見えた。
24なまえないよぉ〜:2013/09/28(土) 03:28:53.84 ID:YtpdAOGX
ああそうかい 俺は音無響子にしか見えなかったぜ
25なまえないよぉ〜
富野カコイイ