兵庫県警は9日、職務質問で住所を聞き出し、女性に現金を要求する脅迫文を届けたとして、
恐喝未遂罪で起訴された相生署地域課の巡査部長・上山貴宏被告(44)を懲戒免職処分にした。
県警によると、上山被告は、携帯電話向けソーシャルゲームの料金の支払いに困り、女性を
脅迫した。2月から、約50万円を使っていたという。2日に神戸地検が起訴していた。
起訴状などによると、上山被告は6月、兵庫県たつの市内で車に乗っていた40代女性に
職務質問した際に、住所を聞き出した。その後、「警察官に声を掛けられている場面まで
録画してしまったので、買い取りされないか」などとする脅迫文を、女性宅の車のフロントガラスに
置いたとしている。
兵庫県警によると、上山被告は「携帯電話向けソーシャルゲームの料金の支払いに困っていた」
と説明している。当初はプリペイドカードで料金を支払っていたが、引き落としに切り替えた。
支払額は次第に増えていき、6月分は約20万円だったという。2月から、総額で50万円使っていた。
地検は、借金返済のために脅迫文を届けたとみている。女性に要求した金額は、明かしていない。
上山被告は「大変申し訳ないことをしてしまった。被害者の方に心から謝罪したい。
警察にも迷惑をかけてしまった」などと話しているという。県警の有田幸司監察官室長は
「深くおわび申し上げる。事実関係に基づき、厳正に処分した」とのコメントを出した。
県警によると、上山被告が熱中していたゲームは「神撃のバハムート」というタイトル。
カードを集めながら冒険するロールプレイングゲームで、日本だけでなく、海外でも人気があり、
英語版、韓国語版、中国語版も配信されている。国内では300万人以上、
世界で1000万人以上がユーザー登録。基本料金は無料だが、ゲームの進め方によっては、
アイテム等が有料となる。
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20130809-OHT1T00249.htm