2月25日、ハリウッドの中心地にあるドルビー・シアターで、世界の映画ファンが注目する
米国アカデミー賞の授賞式が開催された。会場には全米から映画の関係者が集まり、
世界でも最も話題となる映画賞を祝った。
発表される賞はいずれも注目されるが、長編アニメーション部門もそのひとつだ。最優秀長編
アニメーション賞は、2001年に初めて受賞が行われた比較的歴史の浅い賞だが、米国の
映画業界における近年のアニメーション映画の存在感の高まりで大きな注目を集めるようになった。
そうしたなか今年はディズニー/ピクサーのピクサースタジオによる『メリダとおそろしの森』
(原題:Brave)が、最優秀長編アニメーション賞に選ばれた。会場には本作の共同監督である
マーク・アンドリューとブレンダ・チャプマンらが姿を見せ喜びを明かにした。
喜びを一層引き立てたのは、2012年が近年でも有数の激戦となったことだろう。選考対象作品は、
宮崎吾朗監督の『コクリコ坂から』も含めて過去最高の 21本。そのなかから『メリダと
おそろしの森』のほか、『フランケンウィニー』、『パラノーマン ブライス・ホローの謎』、
『The Pirates! Band of Misfits』、『シュガー・ラッシュ』の5作品がノミネートされていた。
この激戦を勝ち抜いたことになる。本作は、すでにアニー賞の長編映画部門、ゴールデン
グローブ賞、英国アカデミー賞などに輝いている。これに米国アカデミー賞の最優秀長編
アニメーション賞が加わる。
日本では2012年7月21日に全国公開した『メリダとおそろしの森』は、ピクサーが初めて
ディズニー映画の伝統であるプリンセスを主人公に描いた話題作だ。ただし、主人公のメリダは、
活発で自立を望む少女である。
女らしくあって欲しいと願う母親と対立をしたメリダは、禁じられた魔法を使ってしまい国を
危機に追いやってしまう。少女の自立と母娘の愛情が観客の心を動かした。
アニメ!アニメ!(一部略)
http://animeanime.jp/article/2013/02/25/13115.html 短編アニメーション賞には、ノミネート5作品からディズニーズタジオの『紙ひこうき(Paperman)』
が選ばれた。ジョン・カーズ監督らがトロフィーを受け取り喜びを語った。
『紙ひこうき』は、米国ではでは『シュガー・ラッシュ』と同時上映されていた。日本でも3月23日に
全国公開される同作と同時公開が予定されている。昨年開催された第14回広島国際
アニメーションフェスティバルでも上映され、日本でもすでに大きな注目を浴びていた。
作品は駅のホームで出会ったふたりのラブストリーを不思議な紙ひこうきを絡めて描く。
白黒アニメーションでの表現が特長となっている。
『紙ひこうき』では、そのストーリーに加えて、映像技術でも話題を呼んでいる。ディズニーが
独自に開発したソフト「Meander」を使用して、より違和感のない2Dと3Dの融合を目指した。
http://animeanime.jp/article/2013/02/25/13110.html Academy Awards and the Oscars
http://www.oscars.org/awards/